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2010年11月19日 第15回がん対策推進協議会議事録

健康局

○日時

平成22年11月19日(金)10:00~12:00


○場所

都市センターホテル 6階 601


○議題

【報告事項】
 1 国立がん研究センターで実施している「がん相談対話外来」の実施体制について
 2 その他

【協議事項】
 1 がん対策推進協議会の今後の進め方について
 2 がん対策推進基本計画の変更に係る論点
 3 がん対策推進基本計画の変更に係る協議スケジュール

○議事

出席委員:垣添会長、天野会長代理、荒生委員、江口委員、嘉山委員、郷内委員、中川委員、中沢委員、野田委員、埴岡委員、檜山委員、保坂委員、本田委員、前川委員、南委員、門田委員、安岡委員

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第15回がん対策推進協議会を開催いたします。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 事務局の健康局がん対策推進室長の鈴木でございます。よろしくお願いいたします。
 初めに、本日の委員の出欠状況でございますが、川越委員、福井委員、三好委員がご都合によりご欠席との連絡を受けております。がん対策推進協議会の委員定数20名に対しまして、本日は17名の委員の方に出席いただいておりますので、議事運営に必要な定足数に達していることをご報告申し上げます。
 本日は、事務局の厚生労働省のほか、がんに関する研究などで関連のある省庁といたしまして、文部科学省及び経済産業省より出席をいただいております。
 それでは、初めに外山健康局長のほうからご挨拶させていただきます。

○外山健康局長
 おはようございます。本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。健康局長の外山でございます。第15回がん対策推進協議会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は、本協議会の生みの親でもあられます尾辻、そして坂口元厚生労働大臣も傍聴に来られておりますけれども、本協議会は平成19年4月に第1回が開催されて以来、これまで14回にわたりまして、がん対策推進基本計画の策定についてのご意見など、がん対策を推進するために必要不可欠な重要な議論を行っていただいてまいりました。そのご尽力に対しまして、まずは深く敬意を表したいと思います。
 そして、我が国のがん対策をより強力に、かつ総合的に推進するために制定されましたがん対策基本法に基づきまして、がん患者やその家族等を含めましたがん対策推進協議会が設置されたわけでありますけれども、これまで協議会委員の皆様方には、がん対策の推進について精力的にご議論いただいてまいりました。
 一方で、前回の協議会、私は国会の関係で冒頭の挨拶だけで失礼してしまいましたけれども、その協議会におきまして、がん対策推進協議会運営の見直しに関する意見書が提出されまして、協議会の運営等に当たっての改善に関するご意見をちょうだいいたしましたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、この意見書が提出された背景につきまして真摯に受け止めますとともに、併せて垣添会長からもご意見をちょうだいいたしましたところでありまして、運営方法や事務局体制につきまして最大限改善していくよう努力してまいる所存でございます。
 前回、委員からご紹介いただいたとおり、がん対策基本法の附帯決議にありますが、がん対策推進協議会が政府の策定するがん対策推進基本計画の立案に積極的に関与する機関であるとの位置付けにのっとりまして、その機能が十分に発揮できるように配慮し、またがん医療に関連する他の検討会との役割分担や連携の強化にも努めること、さらにがん対策基本法において、患者が初めてがん医療の政策立案過程に参加できるようになったことの意義を重く受け止めまして、がん患者の意向が十分反映されるよう配慮することについて、今後十分、私どもとしては精いっぱい対応を行ってまいりたいと考えております。
 政府といたしましては、これまでの協議会の意見を重くとらえまして、平成23年度概算要求基準として、聖域なく1割削減等という大変厳しい状況になっているわけでございますけれども、提案書で提案されております地域統括相談支援センターの設置等、がん対策の推進を図る上で緊急に重点的な実施が必要な事業につきまして最大限盛り込んで、要求・要望しているところでございます。
 いまだ予算化されていない事業がまだまだありますので、今後予算化実現を図るため、引き続き努力してまいりますが、一方でまた、予算編成過程におきましては、政党関係であるとか地方公共団体等からの要望も併せて検討することとしております。
 皆様、ふだん、がんの研究や医療に携わっておられたり、あるいは患者会の活動を通しての地域のがん患者の方々のサポートをされたりと、そのお立場は様々ではございますけれども、その志すところは一つ、がんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会の実現ということに尽きるのではないかと思いますので、前向きで活発なご議論をいただけるものと期待しているところでございます。
 今後とも、がん対策推進協議会の総意の下、がん患者やその家族の意見も尊重いたしまして、がん対策のさらなる充実を図ってまいりたいと考えておりますので、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、以後の進行につきましては、垣添会長にお願いします。会長、よろしくお願いいたします。

○郷内委員
 緊急動議。
 よろしいでしょうか。
 すみません、審議に入る前に、無理をお願いしまして緊急動議を申し上げさせていただきたいと思っております。
 ただ今、外山局長のほうより前回のがん対策推進協議会の議論を踏まえまして、その間いろいろと動きがありましたことについての言及がございました。改めまして申すまでもなく、前回10月6日の協議会の席上で、私を初め患者委員、それから有志の委員8名連名で「がん対策推進協議会の見直しに関する意見書」というものを出させていただいております。
 その議論につきましては、前回の中で、ただ今お話がありましたように、鈴木室長から思いがけないご発言があり、私どもは大きな衝撃を受けておりました。その後、本日も天野委員のほうから提出資料がございますが、このような改めての意見書が提出されておりますことと、そのことはまた後ほど議論が入ると期待をしておりますが、国会におきましても、先般、衆議院予算委員会におきまして、公明党の先生のほうより「がん対策推進協議会の在り方について」という取り上げられ方をいたしまして、細川大臣のほうが答弁をなさるという、そういうこともございました。
 また、本日ここに、歴代の厚生労働大臣としてお二方の先生方、尾辻先生や坂口先生もご陪席いただくというこれまでにないような状況になっております。このような状況になったことを、ただ今の事務局のお話からではちょっとまだ私は納得ができないという状況でございます。
 また、垣添会長のほうからは、本日このような状況に基づいてのご意見といいますか要望書を提出いただきまして、垣添会長も大変なご心痛をいただいていることと拝察をしておりますが、あえて申し上げさせていただきますが、この1年間協議会のほうに患者委員として参加させていただきまして、本日までの間に様々なことで我々が提案をした要望なり意見というものが十分に反映されない場面がたくさんございました。しかも、今般に至りましては、国会でも問題にされるというふうなそういう状況になりまして、やはりがん対策推進協議会が現状混乱をしているのではないかと思っております。
 このことに関しましては、垣添会長のがん対策基本法設立以来のご尽力には大変感謝を申し上げるところは気持ちは変わらないんでございますが、この現状の協議会の在り方につきまして、会長の責任者としてどのようにお考えなのかをお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○垣添会長
 それに関しては、後ほど私、提出資料がありますけれども、それと関連して私の見解を述べさせていただきますので、それでお許しください。
 じゃ、第15回のがん対策推進協議会をこれから始めたいと思います。
 早朝から全国からお集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、前回議論のあった国立がん研究センターの相談業務に関する報告があります。それから、協議事項に関連して、今もお話が出ておりましたけれども、各委員から提出されました資料の説明をまずいただきまして、その後、がん対策推進協議会の今後の進め方等について協議いたしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
 それから、本日のカメラ撮りにつきまして、厚生労働省と私のところに報道機関より取材の申し入れがありました。それは、これから説明のあります檜山委員及び天野委員から提出されました小児がん専門委員会の設置についての報告の部分について、ビデオ撮影をしたいという申入れです。もし委員の皆様から特段の反対がなければ、この冒頭のカメラ撮りの後、この部分だけカメラが入るということをご了解いただければそのようにさせていただきたいと思いますが、これはよろしゅうございましょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○垣添会長
 ありがとうございます。
 それでは、まず事務局から資料の確認をしてください。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 資料につきましては、お手元のほうに資料の番号、右肩に振っております資料1から5まで、資料5ががん対策推進基本計画の変更に係る協議スケジュール(案)というものでございます。それから、参考資料1、がん対策推進基本計画、参考資料2、中間報告書、参考資料3、がん対策推進協議会令、これが3つ付けております。
 そのほかに、4名の委員の方から資料の提出がございまして、まず天野委員提出資料、それから垣添委員提出資料、中川委員提出資料、それから檜山委員・天野委員提出資料、この4つが付いております。
 以上、資料の過不足等がございましたら事務局のほうにお申出ください。なお、資料2、がん対策推進基本計画中間報告につきましては、委員の方には参考に冊子を机上配布させていただいております。傍聴の方で必要な方は、厚生労働省のホームページに掲載されておりますので、参考にしていただきたいと思います。
 以上でございます。

○垣添会長
 よろしゅうございましょうか。
 では、本日の議題に入りたいと思いますが、まず最初に、報告事項の1、国立がん研究センターで実施している「がん相談対話外来」の実施体制について、国立がん研究センター嘉山理事長より説明お願いいたします。

○嘉山委員
 前回のこの協議会で江口先生のほうから、私どもがこの7月から始めましたがん相談対話外来の体制といいますか、費用等を教えていただきたいということがございましたので、今日、資料1をご覧いただきたいんですが、用意してまいりました。
 繰り返しになって申しわけないんですが、がん難民という言葉は、これは日本独特の言葉でございまして、アメリカにはがん難民という言葉はありません。このがん難民というのを実はよく日本人が考えないで使うわけで、最近はですね、がん難民の一体実態は何なのかということを知ることと、それからあと患者さんご自身が、自分ががん難民だと思われている患者さんたちの悩みを全て聞きましょうということで、このがん相談対話外来をつくったわけでございます。
 これは、もちろん何人の方ががん難民で日本にいるのか、それからどういう病気の方なのか、その問題点が医学的なものなのか、医療的なものなのか、社会的なものであればエコノミカルなのか、あるいは人々とのつながりなのか、地域のコミュニティーの問題なのか、そういうことが全然日本人は分からないでこのがん難民という言葉を使っておりますので、それを解析するためにもこのがん相談対話外来を行ったわけです。
 従来のセカンドオピニオンと全く違うことは、医師だけではなく、看護師さん、精神科の医師、それからあとソーシャルワーカーと4つのジャンルが組み合わさりまして、ここに、資料1のがん相談対話外来の実施体制、真ん中から下に中身を書いてありますが、そういうことを1日に8件やっております。
 それで、次のページを開きますと、その体制が書いてございます。
 医師の人件費に関しましては、病院によって時間内でやる場合には時給というのは新たに生まれませんので、その医師の人件費に関しては各病院で施行の仕方によって変わりますので、それは書いてありませんが、もしも時間外でやれば、時間外の手当は払わなければなりませんので、その医師の人件費掛ける8と。
 看護師さんの場合でも、今お話ししたように、医師と同じように時間外であれば払いますが、時間内であればそれは新たな費用は生みません。
 ソーシャルワーカーはお二人お願いしておりますが、これも同じでございます。
 精神腫瘍科、これは1人ですべて回っておりますが、これも同じような感じでありまして。
 それで、収入は1回について2万6,250円を取っておりますが、がんセンターは初めて内科系に対するドクターフィー的なものを付けまして、これは医師の場合ほとんど日常の診療が終わってからということになりますので、5時以降になりますので5,000円ということで、2万1,250円が1人について収入になるわけです。
 それが1日8件でございますので、17万円が1日の収入になります。ただし、これは先ほどお話ししましたように、看護師さんあるいはソーシャルワーカー、精神腫瘍科の医師が時間外に食い込んだ場合にはここから引かれるということになりますので。
 ブースとしては、ですからここに書いてありますように、2つのブースで、ですから4時間をやっていると。これは病院によって規模は変えてもいいと思いますが、大体このくらいでできるということでございます。
 江口先生、よろしゅうございましょうか。

○江口委員
 ありがとうございます。
 これで、実際に私たちとしてはどういう内容を話されているかと、あるいはどういう回答がなされているかというようなことで、それについての、この次には内容的な満足度とか、あるいは大体どういうものがどういうふうに話されているとかというところも分析をまたお願いしたいと思います。ありがとうございます。

○嘉山委員
 先生、内容的には前回のこの会でも中間報告はしておりまして、8割から9割がやっぱりご自分の医療内容が不安であるということで、セカンドオピニオン的なことが多くて、そのうちの9割近くの方が現在かかっている主治医の先生の医療が適切であるということが分かりまして安心してお帰りになっておりまして、満足度はほとんど9割、もう100%に近く満足度。つまり、安心を得たいために皆さんいらしているんだということが中間で分かっております。
 半年ぐらいやったところですごい数になりますので、それはまたペーパーにするような形で出したいというふうに考えています。
 以上です。

○垣添会長
 それは、ぜひお願いいたしたいと思いますが、ほかに何かご発言ありましょうか。
 それでは、ある程度データが集まってきた段階で、またこの協議会の席上でご報告いただければと思います。それで、それを参考にして、例えば拠点病院とかそういうところで同じような試みが広がっていくことを期待したいと思います。ありがとうございました。
 続きまして、報告事項2、その他として、初めに文部科学省より「がんプロフェッショナル養成プラン(平成19年度選定)」の中間報告について、文部科学省医学教育課長より説明をお願いいたしたいと思います。

○文部科学省新木医学教育課長
 文部科学省医学教育課長の新木でございます。資料2に基づきまして、がんプロフェッショナル養成プランの中間評価についてご報告させていただきます。
 資料2をおあけください。資料2の1ページ目でございます。
 このがんプロフェッショナル養成プランは、この会議でも何回かご報告させていただきましたが、平成19年から平成23年までの5年間の計画で、この第2段落の2行目からございますように、大学及びがん診療拠点病院間等におきましてネットワークを構築し、そこでがんを横断的・集学的に診療できる医師、看護師、薬剤師等、医療人の養成を図るということで行っているものでございます。
 この事業につきましては、先ほど申し上げましたとおり、19年から始まりまして、その中間年で中間評価を行うというふうに予定をしておりまして、その中間評価をこのたび行いましたので、その結果をご報告させていただく次第でございます。
 4段落目、「全体的な進捗状況」というところからでございますが、この評価につきましては、申し遅れましたが、この資料2の中ほどにございますように、評価委員会の先生方にお願いいたしまして、ちょっとページ数を振っていなくて恐縮でございますが、別添5というのが後ろから6枚目か7枚目ぐらいにございますが、そこにがんプロフェッショナル養成プラン推進委員会委員名簿というのがございますが、この先生方にお願いをいたしまして、各大学から中間評価に関する資料を提出していただきまして、それを評価したものでございます。
 その結果の概要が1ページ目、2ページ目でございますが、1ページ目の真ん中辺りに戻りまして、全体的な進捗状況といたしましては、各プログラムとも当初の養成目標・養成計画に沿った教育体制の整備や、高い臨床能力と研究能力を併せ持ったがん専門の医師及び看護師・薬剤師などの医療スタッフを養成するために、大学・大学附属病院・がん診療拠点病院などの地域医療機関との有機的な連携体制の構築が進められ、医療従事者の養成が着実に図られているという評価をいただきました。
 併せて、個別の大学の評価及び課題等についてもおまとめいただいたところでございますが、このような評価に基づきまして、具体的な成果といたしましては、1ページ目の下にありますように、キャンサーボードへの参加だとか、それからチーム医療のトレーニング、様々な取組が進められているほかに、2ページ目の上にありますように、市民公開講座やシンポジウムなどの取組が行われ、全国的ながん医療水準の向上に努める取組が行われているというふうに評価をしていただいております。
 一方で、課題等でございますが、本事業の開始から2年経過したところで評価をしていただいたところでありますが、この間、教員組織や診療科の基盤的な教育体制の整備にとどまり、連携大学や関係する医療機関との効率的な連携体制の構築、教員の資質向上のための取組、学生支援体制の整備、外部評価の導入等十分に行うことのできなかったプログラムも見受けられるなどの課題が指摘されておりまして、今後この評価に基づきまして、各大学に今後の改善計画等を提出していただきまして、それをフォローしていくという形で残る23年までの計画を進めるとともに、また、残る期間で、がんプロフェッショナル養成プランの23年度が終わった後の事業をどうするかということについても検討をしてまいりたいというふうに思っております。
 なお、具体的な評価結果につきましては、4ページ目をご覧いただけますでしょうか。4ページ目から、A、B、C、D、Eの5段階評価で評価をされております。
 なお、このがんプロフェッショナル養成プランは全部で18件と書いてございますが、18グループ、全部で94大学が参加して行われているところでございまして、その具体的なグループにつきましては、個票がその後、またページ数が、すみません、通し番号で振っていなくて恐縮ですが、そこから3枚目以降に1番の札幌医科大学分から順次18グループ分が載っているところでございます。
 そのグループ別の評価につきましては、A評価というところが10件ございまして、また戻ってきまして、別添2をご覧いただければと思いますが、別添2にございますように、A評価が10件、もう1ページめくっていただきまして、B評価、当初の計画どおり取組は実施されているものの、計画達成のためにはこれまで以上の努力が必要と判断されるものが4件、C評価、当初の計画を達成するためには助言等を考慮し、更なる一層の努力が必要と判断されるものが4件でございまして、D評価及びE評価に該当するものはございませんでした。
 なお、特にすばらしい取組をしていただいているところが3つございまして、上から3つをここに掲げておりますが、1番が千葉大学のグループ、2番が東京大学のグループ、3番が大阪大学のグループなどでございました。
 文部科学省といたしましては、この評価結果を基に各大学でのフォロー・改善を引き続き促して、より充実したがんプロフェッショナル養成プランにしてまいりたいというふうに考えておりますので、引き続きご指導のほどよろしくお願いします。
 以上でございます。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 がんプロフェッショナル養成プランの中間評価についてご報告をいただきましたが、私から1つ、今順調に進んでいるということは大変結構なことだと思いますが、5年たったときに、例えば医師あるいは看護師、薬剤師がどのくらいの数になるかという目標が定められていましたっけ。

○文部科学省新木医学教育課長
 この目標数については、発足当初、各大学・大学院でできる限りの数ということで始めた経緯がございまして、5年間で何人ということは目標が立ってございませんで、その目標をどうするかということも今後第2期といいますか、第1期終了に当たりまして重要な検討課題だというふうに考えております。
 なお、今までのところでは、医師につきましては、毎年400人ぐらい参加しまして1,254人、それから医師以外の医療スタッフにつきましては824人が参加していただいているという。ただ、これ大学院でございますので、入学した学生の数でございまして、これが医師の場合には4年の博士課程、そのほかの医療人でも、マスターコースの場合に2年だとか、博士課程の場合には5年だとか、おのおのの卒業した後出てくるということでございまして、現時点では入学者の数として把握というか、成果が出てきているところでございます。

○垣添会長
 それでは恐らく不十分だと思いますので、ぜひ実質的に専門医療従事者が増えるということで努力していただければと思いますが。
 ただ今の件に関して……中川委員、嘉山委員、それから天野委員。

○中川委員
 大学にいる医師として、このがんプロフェッショナル養成プラン、これ非常に重要な施策だと思っております。
 例えば、この基本計画の中で目標にしている化学療法、放射線治療、そして緩和ケアの医師。現実に私どもの東大病院、2番目の評価をいただいたのですが、これらの分野全て、このがんプロフェッショナル養成プランで人材の雇用をしていただいております。この施策の特徴がこの人材でありまして、これが平成23年で終了した場合に、今後これらの人材の継続的な雇用が非常に危うくなる。私はこの協議会の中で、このがんプロフェッショナル養成プランの平成24年度以降の継続を強く求めるものであります。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 続きまして、嘉山委員。

○嘉山委員
 私も現在も大学人ですので、これは新木課長の前の三浦医学課長が始めたわけですけれども、今先ほど垣添会長が大事なことをおっしゃったんですが、目標を出口をしっかり評価しているのか、ちょっと僕これを見ていて、各大学から上がってきている取組概要の中に出口がまだ書かれていないんですよね。これでよく評価できたなと実は思っているんですけれども、私が評価委員だったら、これでちょっと評価しにくいなというふうに思うんですが、そこはちゃんとつかんでいるんでしょうか。
 例えば、日本の場合には、放射線治療の受診率が大体、1番でも石川県の36%、米国では60%ですね。その差がやっぱりがん治療の今の日本の弱点の一つになっているので、これはもう眼目はラジオテラピストをつくること、ケモテラピストをつくること、それからスペシャルながんの看護師さんをつくること、サイコオンコロジストをつくること、これは明らかなんです。
 滋賀県では、例えば滋賀県が唯一化学療法の専門医がいないんですよ。それを何とかこの大学院で教育するというのがあれば評価できます。新木課長が大学院の入学者数を述べられましたが、多分外科系でこれに入ってちょっとかじったぐらいの人も加えている可能性があります。もしそうであれば、これは実質じゃないんですね。その辺の評価をきちっとされているのか。これは非常に、垣添先生がさっきおっしゃったことで大事なことだと思うので、そこを教えていただきたい。
 それから今、中川先生がおっしゃったように、これ継続しない限り無理です。ただし、見直しを何年かにかけていかないと、今度はオーバーになることは十分考えられますので、そこは3年とか5年で人数的な見直しはかけていくというような、きめの細かい施策をやっていただきたいというふうに思います。

○垣添会長
 どうぞ。

○文部科学省新木医学教育課長
 各グループにつきましては、各グループごとの目標、養成見込み人数というのがございまして、例えば今お話の、嘉山先生から山形大学というお話ございましたが、東北大学のグループでそのものがございまして、東北大学は3番目ですかね……

○垣添会長
 個別でなくていいですから。

○文部科学省新木医学教育課長
 そういう形で、各大学ごとに目標を掲げてやっておりまして、その数としては、その中で医学放射線科の医師の数、それから化学療法の医師等も養成をしております。
 なお、今お話の滋賀県の例がございましたが、地域によって医師の数というのが、かなり専門医の数ばらつきがあるという状況でございますが、そういうことも踏まえまして、全国の医学部が参加しておりますので、滋賀大学も京都大学のグループでやっているというような形で、各大学、大学が、自分の強みといいますか得意分野を中心に養成をするということで、特に医師の場合には放射線、それから緩和ケア、化学療法などを中心に養成をしてもらっているところでございます。

○垣添会長
 そこまでにしていただけますか。じゃ、短く。

○嘉山委員
 時間がないので、あともう一つ大事なことはですね、大学院生だとまだ時間がかかるんですよね。やっぱり社会人教育をこのがんプロと同じスタイルで文科省が応援しないと、患者さんにはなかなか結果が出てこないことになりますので、その辺のこともやっていただけたらと思うんですけれども。

○新文部科学省新木医学教育課長
 簡単に。このがんプロ、大学院が中心ですので、その点についても配慮をしていただいておりまして、社会人入学という形で大学院に参加する方が、コースも大変多く行われております。
 それからさらに、正規の大学院でない、インテンシブコースというふうに呼んでおりますが、そういう形でもっと短期で養成をする、講習をしていただくというようなコースもこの中に組み込まれて行われておりますので、その辺の評価も見ながら、今後の話でございますが、中川先生、嘉山先生からご指摘がありましたような、今後これが終わった後の、6年目以降といいますか、そこについても検討をしていきたいというふうに考えております。

○天野会長代理
 3点ございまして、手短に済ませます。
 まず1点目ですか、既に出ていますとおり、平成24年度以降の継続については私も患者の一人として強く希望するものでございます。一方で、私自身も文科省のこのがんプロフェッショナル養成プランの書面審査員に関わらせていただきましたが、私の記憶が正しければ、たしか22件中18件が選ばれているということで、比較的多く選ばれていた経緯があったかと思いますので、質の担保をぜひお願いしたいということがまず1点目です。
 2点目は、インテンシブコースがそれぞれ設けられているところがあるかと思うんですが、インテンシブコースで医師以外のメディカルスタッフの養成ということについて書かれているプランが多かったと思うんですが、そこの取組がいま一歩というところが多いというふうに聞いておりますので、インテンシブコースの拡充についてもぜひ視点を持っていただければというのが2点目。
 3点目が、このそもそものプランをつくる際に、患者視点ということについても評価項目があったと思います。プランによっては標準模擬患者を導入するなどして、そういったものを取り入れているプランもあれば、ほとんど取り入れていないプランの差があったと思いますが、そちらの辺りについてもぜひご配慮を願えればと思っています。
 以上です。

○文部科学省新木医学教育課長
 24年度以降につきましては、今いただきました意見を基に我々も前向きにこの第2期といいますか、この後の事業について考えてまいりたいというふうに思っておりますので、引き続きご支援のほどをお願いできればと思っています。
 それから、質の担保、インテンシブコースを含めてでございますが、確かに各大学によって取組状況に差があるというのが今回の中間評価でも明らかになりましたので、特にその取組が不十分なグループ、大学については一層の改善を促してまいりたいというふうに考えております。
 3点目の患者視点でございますが、これも各大学、取組状況に差はございますが、例えば一般の方、患者の方への普及啓発を行うなども取り組んでおりますし、こういう新しい取組が行われてきたということが評価の一つかなと思っておりますが、今後ともまだまだ充実する必要があるというふうに思っておりますし、また患者視点での評価というのをどういうふうにやっていくのかというのも、最終的な評価に向けての課題だというふうに考えておりますので、そこにつきましても引き続き大学の事業を促すとともに、我々自身もどういうふうにしていったらいいのかということを考えてまいりたいというふうに思っておりますので、またこの点についてもご指導いただければありがたいというふうに思っております。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 まだ当然議論はたくさんあるかと思いますが、申しわけありませんが、時間の関係で先に進ませていただきます。
 続きまして、前回の協議会で預かり案件となっていました専門委員会について、事務局から報告をお願いいたします。

○鈴木がん対策推進室長
 ペーパーはございません。口頭でご説明させていただきます。
 前回の協議会におきまして、この協議会の下に、特に専門的な分野に関しまして協議を行う専門委員会の設置というものを提案させていただきました。
 その際に、がんに関する研究の専門委員会の設置につきましては了承いただいたと思っておりますが、それ以外の専門委員会の設置ということで、前回の協議会におきまして委員のほうから多数の項目につきましてご提案がございました。
 それを踏まえまして、事務局の体制等の状況を勘案しますと、やはり提案されたもの全ての専門委員会を設置し、なおかつ運営していくということは非常に困難であるというふうに考えているところでございます。
 その代替といたしまして、効果的・効率的に議論を深めるために、協議会におきまして特定の分野について集中審議を行うということを、今回改めて提案をさせていただきたいというふうに思っております。
 具体的な方法等につきましては、この後、協議事項にて挙げさせていただいているところでございますので、またそちらのほうで詳しくはご説明させていただきたいと思います。
 以上でございます。

○垣添会長
 それでは、続きまして、本日の各委員から提出された資料につきまして、協議事項にも関連いたしますので、まず各委員から提出資料について説明をいただきまして、これは説明のみにさせていただきたいと思いますが、質疑については協議事項の議論の際にお願いしたいと思います。
 では、まず天野委員、提出資料のご説明をお願いいたします。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 それでは、私からの提出資料を説明させていただきます。
 天野委員提出資料と右に振ってあります、「がん対策推進協議会運営の見直しに関する意見書」でございます。
 こちらの内容につきましては、前回協議会で出させていただいたものと同文でございますが、今回ご賛同いただいている委員が前回の8名から13名に増えましたので、改めて提出させていただいているという次第でございます。
 先ほど、外山局長のほうからも一部ご指摘がございましたが、今回4点提出させていただいていますので、念のためもう一度確認させていただきます。
 まず、協議会の位置付けと運営の在り方について、協議会における十分な議論を経て、根拠と優先度に基づいてがん対策予算措置や施策が実施されるよう求めるということが1点目でございます。
 2点目が、がん対策推進基本計画に関しまして、協議会での議論を通じて、患者や現場、地域の声を十分に反映した策定プロセスが実施されるよう求めるということでございます。
 3点目でございます。こちらが、従来の協議会では所管されているがん対策推進室の直接の所掌にないということで、がん対策に関する多くの施策が議論の対象になってこなかったということがあるかと思いますので、がん対策推進本部の開催も含めて、例えばがん対策推進室を大臣官房に置くとか、あとは大臣直轄組織として省内横断的に運営していただく、もしくは省庁横断的に運営していただくなど、がん対策を実効的に行うための組織と位置付けの変更をお願いしたいということがございます。
 4点目でございますが、先ほどもありましたように、「平成23年度がん対策に向けた提案書」というのがワーキンググループから出され、協議会で了承されたと思っていますが、そちらの施策についてできるだけ反映していただくとともに、その他委員から出ている個々の意見書、例えば「患者の経済的負担の軽減に関する意見書」であるとか、「適応外医薬品の保険支払いの早期検討に関する要望書」などについても、ぜひご検討いただきたいというふうに考えております。
 めくりまして、ページが1ページから4ページまで振ってある資料、衆議院予算委員会(2010年11月15日)会議録でございます。こちらは11月15日の予算委員会にて、前回提出させていただいた意見書が富田議員によって取り上げていただいたということについて、インターネットに公開されている発言を基に書き起こしさせていただいたものでございます。当日の予算委員会では、この意見書と前回協議会の議事録が提出資料として提示されまして、がん対策基本法ができたときの経緯について富田議員からご説明がありました。それを受ける形で、先ほど外山局長からもご説明がありましたが、附帯決議について触れられています。本法により創設される協議会については、政府の策定するがん対策推進基本計画の立案に積極的に関与する機関であるとの位置付けにのっとり、その機能が十分に発揮できるよう配慮することなどの附帯決議についてご説明されて、それについて大臣からご答弁をいただいています。
 ご答弁の内容は、協議会の意見をしっかり受け止めながら、基本計画の見直しのとき、あるいは政府のがん対策の施策に向けては、精いっぱい意見をお聞きしてやっていきたいというふうに思っておりますという力強いお言葉をいただいておりまして、ぜひ、こういったことを踏まえて、協議会の運営について前向きにご検討いただければというふうに考えております。
 私からは以上でございます。

○垣添会長
 どうもありがとうございました。
 続きまして、私から出しました資料について説明させていただきます。
 短いもので、冒頭、郷内委員からも緊急動議がありましたが、それと関連しますので、読み上げさせていただきます。
 厚生労働省健康局長、外山千也殿。
 がん対策推進協議会は、がん対策基本法に基づき、がん対策推進基本計画の策定や変更にあたり、厚生労働大臣が意見を聴く機関として位置付けられたものであり、これまで14回にわたり議論が行われてきたところである。
 一方、前回10月26日のがん対策推進協議会においては、がん対策推進協議会委員有志一同より、がん対策推進協議会会長である私と、厚生労働省健康局がん対策推進室長宛てに、「がん対策推進協議会運営の見直しに関する意見書」が提出された。
 この意見書の内容については、特にがん対策推進協議会の運営や事務局体制のあり方等の問題について共感するところであり、ついては、がん対策推進協議会会長として、厚生労働省健康局に対し、この意見書が提出された背景を真摯に受けとめ、がん対策推進協議会の運営方法等の改善を、ここに求める。
 平成22年11月19日。
 がん対策推進協議会会長、垣添忠生。
 ということでありますが、これに関連して、ちょっと私の考え方を述べさせていただきたいと思います。
 がん対策基本法ができ、それに基づいてがん対策推進基本計画がつくられたということは、我が国のがん対策にとって画期的なことだというふうに思いますが、残念ながらその進捗が必ずしも余りスピーディーではないと、私は常々感じていました。その大きな理由として、一つはがん対策推進室の体制が非常に脆弱であるということ、それからもう一つは、厚生労働省の中の予算のやりくりだと、がん対策費を増やすと、ほかの部局の予算が減るというような、そういうがんじがらめの体制の中では、幾ら努力してもなかなか先の展望が開けないというふうに常々感じておりました。
 今回、委員有志一同の意見書、前回8名だったのが今回13名ということでありますから、この20名の委員会の3分の2を超える状況です。私自身もそれは当然だと思っています。私は、こういう閉塞状況を打ち破るのには、まずがん対策特別枠のような大きな予算の枠組みをつくってほしいと常々考えています。これを最終的には厚生労働省、文部科学省、経済産業省、3省横断的な国策に持っていくことが大変望ましいというふうに思っていますが、これは大分先のことだと思います。
 2番目に、たばこ対策に本腰を入れると。3番目に、がん検診を政治主導で国の事業に、今地方の事業に戻されていますが、これを国の事業に戻してほしい。そうしなければ、受診率50%の達成は到底困難だろうと。4番目に、がん登録法をつくってがん登録を義務化する。かつ、がん登録も都道府県事業ではなくて国の事業として展開してほしい。それから、全拠点病院に10分の10の援助をする。拠点病院の外形は整ってきましたが、内容に関して様々な批判があります。その一つの理由としては、国から予算が取られていながら10分の5しか援助が行かないということがあるというふうに考えています。
 これらを進めることにより、現在、厚生労働省の枠内で滞っている多くの事業や懸案がこうすることによって一気に進むのではないかというふうに考えます。そうすれば、最終的には、国民ががん対策基本法ができた、あるいは基本計画ができて本当によかったと思ってもらえるというふうに思います。
 この基本計画、今、後半5年を策定しようとする非常に重要な時期にあります。したがって、これからこの協議会の運営方針に関してご議論いただくことになりますが、後半5年にこの協議会の意見がどう反映するかということは非常に重要なポイントであるというふうに私は考えています。
 以上です。
 それから、続きまして、中川委員、提出資料をお願いいたします。

○中川委員
 資料をご覧ください。
 がん対策推進基本計画の重点的に取り組む課題としては、放射線化学療法の専門医の育成、それから初期段階からの緩和ケアの実施、さらにがん登録と、この3つがございますが、この中で初期からの緩和ケアに関する重要な論文が出ましたので、ご紹介したいと思います。
 これは、先ほど天野委員がおっしゃった、根拠に基づくがん対策という点では非常に重要なデータだと思っております。
 スライドの上のこまですね、転移のある肺がんに対して早期から緩和ケアを行うことの有用性という、NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINEという世界で最も権威のある医学雑誌の今年の8月19日号であります。
 これは、既に転移がある段階での肺がんの患者さんを対象に、通常の抗がん剤による全身治療(「標準治療単独群」)と抗がん剤治療と同時に緩和ケアを行う「緩和ケア併用群」を無作為に割り当てて、症状や生存期間を比較した研究です。まず、下のこまですけれども、緩和ケアを併用することで、うつ状態や不安が軽減しました。これは予想されることであります。
 次のページをめくっていただきまして、ただ、この研究結果では、大変重要なことなんですけれども、緩和ケア併用群で、生存期間も実は2.7カ月ほど延長しております。つまり、初期から緩和ケアを行うことによって生活の質が高まり、うつや不安などの症状が取れるとともに生存期間が延長している。
 また、この緩和ケアを併用した群では、実は死亡前に2週間以内の抗がん剤治療などの積極的な治療が控えられている。つまり治療行為も減り、そして生活の質が高まり、症状が取れ、生存期間も延びているという点では、初期段階からの緩和ケアの実施ということが大変有効であるということがエビデンスとして示されております。
 次のページは私の新聞での解説、それと、右はやや専門的な論文の骨子でございます。
 さらにめくっていただいて、一方、日本での現状を見ますと、例えば医療用の麻薬の使用量、これは、ちょっと字が細かいんですけれども、国際的に見ても低いまま、さらには近年も余り増加しておりません。先ほど、垣添会長から検診のことも出ましたけれども、無料クーポンに関して、下のこまにありますように、配布された年代に関しては3倍から4倍程度、検診受診件数が増えている。
 めくっていただきまして、長野県の軽井沢町では、20歳以上の全女性にこの無料クーポン券を配布したところ、このように全受診総数が3.7倍ほど上がっているということでございます。やはり、がん検診は非常に重要だというふうに私も思っております。
 また、これは私が何回か申し上げてきましたが、学校でのがん教育、これも非常に重要だと思っておりまして、日本対がん協会の中にがん教育基金というものを立ち上げて、チャリティーコンサートの収益などを充てて、アニメ等の分かりやすい方法で教育をしていきたいと思っております。
 最後に、先ほどのがんプロフェッショナル養成プランに関して、私はぜひ今後24年以降、大学の中で「がんセンター」といった組織ができないか、これが有効ではないかというふうに思っております。これによって、放射線治療医や腫瘍内科医の育成が進むと思います。
 以上です。ありがとうございました。

○垣添会長
 ありがとうございました。
 最後に、檜山委員と天野委員から提出されています小児がん専門委員会の設置について、檜山委員から説明をお願いいたします。

○檜山委員
 では、説明させていただきます。
 先ほど、室長からご説明されましたが、前回の本協議会で専門委員会の設置ということが出されましたので、関係各位とご相談させていただきまして、天野委員とともに小児がんの対策に対する専門委員会の設置をぜひ要望いたしたく、要望書を提出させていただきました。
 設置の趣旨といたしましては、出生数が少なく、今小児を健やかに育てることが日本全体として望まれておりますが、やはり小児の病死の1位はいまだに小児がんということになっております。
 特に問題があるのは、最初の診断と治療が非常に重要でありまして、間違った診断とともに間違った治療を受けたために命を失ってしまう子供がいたり、たとえ治癒したとしても大きな後遺症を抱えたまま成人になっていくという子供が少なくないのが現状でございます。
 現在のがん対策がおのずと発症数が多い5大がんに集中しておりますので、小児がん対策及び希少がんの対策が著しく遅れていることは言うまでもないのでございますが、小児がんの正しい診断と治療を行うためには、現在行われている均てん化というよりは、むしろ集約を目指した体制がぜひ必要です。
 そういう体制づくりのみならず、がんに罹患したという患者さん、あるいはご家族、兄弟の精神的あるいは財政的な負担は想像を絶するものがございます。これらに対する支援、さらに今、中川委員が言われましたけれども、小児に対しての緩和対策が全く手が着けられていない状況でございまして、これらに対して早急に対策を確立する必要があると考えています。
 2に示しましたが、現在小児がんというのは、大学病院を除いてはほとんどが小児病院で治療されておりまして、現在のがん診療連携拠点病院で診療されていないのが現状でございます。ですから、がん対策基本法、基本計画の対象から少し漏れてしまっているというのが実情でございます。ですから、こうしたところはやはり専門的な観点から適切な戦略を別に打ち立てる必要があるのではないかと考えております。
 それでも、小児がんは皆さんのご努力で生存率が約7割というふうに向上しておりますが、逆にこれを考えると、小児がんを経験した皆さんが20代の約1,000人に一人になっておりまして、今後これが700人に一人に増えていくということが予想されています。小児がんのサバイバーは治癒後の人生が非常に長いということがありまして、成長とか内分泌障害、あるいは妊娠できないというような問題も多くの患者さんが抱えていますし、長い人生の間、二次がんという恐怖にさらされているわけでありまして、統計によりますと、5人に一人は二次がんになるというふうにも言われております。
 ですから、そうした問題、さらに認知的・精神的な問題を有する割合も高く、長期フォローアップ体制がぜひ必要で、後遺症のない治療とともにこうしたフォローアップ体制、あるいは心理的療法の介入で行う体制がぜひ必要だということを考えております。
 もう一つ、小児がんは非常に希少であることから、ほとんど新薬の導入がなされていなくて、欧米に比べて著しくドラッグラグが生じているという領域でございます。ですから、小児がんに関しては、この5年の見直しというタイミングもありまして、ぜひ小児がんに対する専門委員会を打ち立てていただきたいというふうに考え、要望書を提出させていただきました。
 めくっていただいて、あとは検討項目に関してはたくさんあるのでありますが、この3つの要点に絞って検討させていただこうと思います。
 添付資料といたしましては、小児がん学会、あるいはもう一つ、小児の血液学会のバックアップを全面的に受けておりまして、既にいろんなデータを蓄積していただいておりますし、また40を超える小児がんの親の会の方々の要望書も付けさせていただいております。家族の方々、ぜひ切実な要望もございますので、専門委員会を立ち上げていただいて、早急に検討させていただきたいというふうに考えて、ここに要望書を提出させていただきました。よろしくお願いいたします。

○垣添会長
 どうもありがとうございました。
 ただ今、天野委員、私、それから中川委員、そして今の檜山・天野委員から提出していただいた資料の説明をいただきました。
 それでは、これから協議事項に入りたいと思います。
 いずれも、本日の協議事項であるがん対策推進協議会の今後の進め方について、あるいはがん対策推進基本計画の変更に関わる論点、がん対策推進基本計画の変更に関わる協議スケジュールに関係いたしますので、まずこの3点に関して事務局から説明をいただいて、それから議論に入りたいと思います。

○埴岡委員
 すみません、ちょっと進め方について。

○垣添会長
 そうですか、どうぞ。

○埴岡委員
 すみません、少し民主主義チェックのようなことをしたいのですけれども。先ほど動議という言葉が出たというふうに理解をしているのですが、動議ということが出たのであれば、その扱いとしていったい正しいのかなと思うのですけれども。
 動議というのは恐らく先議なので、まず出たそのときに議論しなきゃいけないのかなということの確認があるというふうに思います。また、動議に関して、自分に関わる動議が出た場合に自分が司会を続けていいのかという議論はあると思います。この協議会は国の法律に基づき政令に基づいて設置された審議会なので、恐らく今日は国会の専門家もいらっしゃると思うんですけれども、動議と出た場合に動議規定はないとしても、一般常識からいって動議ということが出た場合は、動議としてしかるべき扱いをする必要が多分あると思うのですが。
 垣添先生の今後の所信表明は、るるあると思うんですけれども、みんなでどういう議長の在り方、会長・議事進行の在り方が要るのかということが、もしみんなでもやもやしたところがあるのであれば、ここはよく議論をすべきだと思います。また、今後の議論の仕方についても意見があると思うんですけれども、手元シナリオと時間進行案を尊重したやり方というのも含めてやり方はあらためて考えたほうがいいと思います。動議が出ていることをみんなで考えるということについて、どうすればいいのかということについてちょっと扱いを……

○外山健康局長
 がん対策推進室長に代わって私のほうから、重要なことなのでご説明いたしますけれども。
 参考資料3を見ていただきますと、参考資料、がん対策推進協議会令でございます。その令に基づきまして、第6条、この政令に定めるもののほかについては、会長が協議会に諮って定めるということで、次のページを開いてもらいますと、がん対策推進協議会運営規程というのがございます。
 この運営規程の第1条第2項を見ますと、会長は協議会を招集するときは、あらかじめ場所・期日・議題及び議事に関係のあることについて専門委員に通知するものとなっておりまして、それで、この規定に定めるほか、第5条で会長がまた委員長が定めるという形になっておりまして、一般的な言葉ということがありましたけれども、動議に関する取り扱いというものはこの参考資料3のがん対策推進協議会令にも定められておらず、規程についても定められていないということになっております。
 通常であれば、こういう議題についてはあらかじめ周知するという形になっておりますので、会長のご判断もあるかと思いますけれども、こういった法令に従いますと、この動議の取り扱いも含め必要な事務手続につきましては、この推進協議会令の第6条を見ますと、議事の手続その他協議会の運営に関して必要な事項は、会長が協議会に諮って定めるという形になっておりますので、法令上の考えに従いますと、会長が改めてこういった動議であるとか、その他必要な事項について提案を次回ぐらいにされて、それで必要なことについては運営規程のほうできちっと定めるというのがいいんじゃないかと思っておりますけれども。
 ということで、協議会令あるいは規程上の考え方はこういうことになっております。

○垣添会長
 どうぞ。

○埴岡委員
 常識がなくてすみません、ご説明ありがとうございました。
 そうすると、動議が出たので会長がこの場で諮っていただいて、どのような扱いをするかというのを聞いていただくということでございますか。いずれにしても、言論封殺的にならないほうがいいと思うので、動議の扱い方について……

○垣添会長
 言論封殺なんていう言葉は使わないでくださいよ。そんなこと毛頭考えていませんが、私はやっぱり会長としては時間内に一応おさめるということを第一に考えていて、それから私自身も考えていることを今日は意見として用意していましたから、動議の内容はまさにそこに関わるので後に回させていただいたということでありますが、冒頭、郷内委員から出された動議に関して、何かほかの委員でご発言ありますか。
 保坂委員。

○保坂委員
 動議というふうにおっしゃったんですが、ご意見であって、動議ではなかったというふうに受け取れたんですね。ですから、もしかするとおっしゃりたかったことをうまくおっしゃっていないのかもしれないのですが、動議というのはもうちょっとある絞られた事項について、これをこうしてほしいとかそういうことでないと、動議として扱うのは議長も非常に難しくて、もし動議であれば、その動議について規定は今ないわけですけれども、例えばこの委員の中で何人ぐらいが動議として取り上げる事に賛成するかということを多分議長が聞いた上で、じゃ、これを動議として取り上げましょうというようなお話になるのが普通だと思うんですが、もう一度その動議の内容を動議らしく言っていただくと、大変ありがたいんですが。

○郷内委員
 よろしいですか。

○垣添会長
 はい。私の見解を問われましたんでね、それを最後にお話しするか、後でお話しするということでですね。

○郷内委員
 そうです。ちょっと冗長なことを申し上げましたので。
 動議らしく申し上げるとすれば、今般の協議会の混乱に際して、会長として、会長の責任をとっていただくということを提案させていただきます。

○垣添会長
 分かった、解任動議ですね。

○郷内委員
 はい。

○垣添会長
 13名ね。これは規程にないわけですね。

○外山健康局長
 先ほど申し上げましたように、参考資料3に、選任については政令で第2条で定めてあります。常識的には、解任とかそういうことにつきましては、政令で定めるレベルの重要な事項だと思われますけれども、この政令と規程の関係を見ますと、あらかじめ規程で、会長からそういった手続について諮って、その手続の方法論について規程で決めていくということが必要ではないかというふうに思われます。

○垣添会長
 今の郷内委員からの動議に関して、何かほかの委員からご発言ありますか。
 野田委員。

○野田委員
 これで動議の内容がはっきりしました。それは皆さんに伝わっていると思います。
 一方、外山局長から今ご説明いただいたんですけれども、外山局長の今の見解を今の動議に当てはめると、ここの意見や会長のここでの考え方で取り上げることはできないだろうということですか。すみません、ちょっと分かりにくくて。

○外山健康局長
 すみません、動議あるいは解任、そういったことも必要であれば、きちっとその手続について、ちょっと差し出がましい言い方になるかもしれませんけれども、会長がこの協議会令に基づけば、この政令に定めるほか、議事の手続については会長が協議会に諮って定める。それは規程という形で定められておりますので、今日はあれかもしれません、次回ぐらいに会長のほうから手続に関する規定案を提案していただきまして、その規定案をこの協議会で決めてもらった上で、そういった手続について判断されるのが通例かというふうに思います。

○垣添会長
 今、規定がないから、解任動議が出ても受けられないということですか。

○野田委員
 というふうにとれますよね。

○外山健康局長
 受けられないということはないかもしれません。通常であれば、この手続に関して必要なものについては、政令で方法論が書いてあるわけでありますから、それに従ってちゃんと運営規程にも定められれば一番いいのではないかと思いますけれども。それはどうしてもそうでなければならないかということについてはちょっと判断しかねますけれども、余りにも突然のことなので。

○野田委員
 少なくとも、年に数回しかなくて、ここにみんなが今集まっていて、このタイミングで大事なことを議論しようというときに、今の動議が出て、それは分かりましたと、それは法律論に基づけば、やり方をちゃんと決めてから動議を取り上げましょうねというのは、少なくともここの今の進行には、運営の正しいやり方は分かりませんが、進行にはなじみませんよね。そういうのを抱えたままここから話し合っていくというのは、委員としてはちょっと……

○垣添会長
 いや、会長としても大変……

○野田委員
 もちろん、会長もそうでしょうし、委員としてもやはりそれはちょっと……

○外山健康局長
 私、細かなスケジュールって、がん対策推進室長が後で相談すると思いますけれども、いろいろこれから重点的にこの協議会をやっていく、あるいは専門委員会とアクティブにやっていくということで、来月にまたやることを会長とお話しされて提案されるやに聞いておりましたので、すぐまた一月以内に協議会が開かれて……

○垣添会長
 それは、どんどんたたみかけてやっていくことに関しては事務局と打合せをしておりますが、問題は私の会長下でそれを進めていくかどうかということが今問われているわけですよね。だから、これはほかの委員からもしこの件に関してご発言があったらお受けしたいと思いますが。

○埴岡委員
 もう一度局長に確認させていただきます。

○垣添会長
 そうですか、はい。

○埴岡委員
 先ほど、規定がない場合は、その場で決めずに次回に動議規定を決めてから扱うのが一般であるというふうなおっしゃり方をされたのですけれども、それは事実としてはそういうことが通常であり、それが推奨されるんでしょうか。

○外山健康局長
 この参考資料3、この政令に定めるほか、議事手続その他協議会の運営に関し必要な事項は会長が協議会に諮って定めると。この定めるものは何かというと、がん対策推進協議会運営規程となっておりますので、この規程で必要な手続が決定されることが必要だと思っています。
 ですから、今日、全てそれはやめて、この規程の改定について会長から提案があられればまた別だと思いますけれども、私申し上げましたのは、時間というよりもこの手続が通常あるんじゃないかと申し上げただけでございます、条文上そう書いてあると。

○埴岡委員
 さきほどの続きの質問なので、続けて発言させていただくと、動議という会議において割と重要で上位的なことが、運営規則という割と下層的なもので規定されていなきゃ扱えないというのは、一般的な議事の扱い方としてはそういうことなんでしょうか、教えていただければ。

○外山健康局長
 一般的であるかどうかということではなくて、がん対策推進協議会令で定めてあって、ここには解任動議というのが書いていないわけであります。したがって、会長選任は書いてありますけれども、解任については書いていないので、それはこの政令に定めるほか、その他の議事手続についてはということで、この政令に従ってやった場合は、当然そうなるということだけを申し上げただけでありまして、私は一事務局でありますので、これ以上申し上げる立場にはないと思いますけれども、政令上の問題はそう書いてあるということでございます。

○垣添会長
 中川委員。

○中川委員
 思いがけない展開になっているんですが、2点。
 1つは、動議の理由というか、解任を要求されたわけですから、その理由をもう少し説明いただきたいのと。
 この会は国民全体が大きく期待している、患者さんを含めてですね、ですので、もちろん手続も必要なのだと思いますが、やはり実りのある議論が遅れずに進むことを私は期待しております。

○垣添会長
 では、解任の理由を説明いただけますか。

○郷内委員
 座ったままで失礼いたします。
 私も本来であれば、垣添会長がこれまでご尽力くださったことには心から敬意を表しておりますし、このような形で垣添会長に対して矢を放つつもりは毛頭ございませんでした。
 全ての発端は、前回の協議会でございます。健康局のがん対策推進室の鈴木室長のところが事務局でございますけれども、前回のご発言はどう考えても、私は委員に就任してからこのような発言を事務局から聞かされるとは思っておりませんでした。
 ただし、苦情といいますか、そういうことに関して事務局にお話をしても、それはがん対策推進室長個人に対して申し上げるものではなくて、やはりそのような理解の下で事務局を運営なさっていらっしゃるということは、やはりこれまでの私どもが参加してここの協議会を14回やってきたことが何も理解をいただいていなかったのかという、そういう失望感が根底にございます。
 本当に大変、垣添会長には無礼な発言をしてしまいまして、申しわけないと思っておりますが、垣添会長が憎くて申し上げているわけではございません。私どもは、山本孝史さんや国会議員の本日いらしている先生方のご尽力によりましてこの協議会の場に初めて患者として参加するという、そういう資格をいただいております。私ども5人の中には、本当にもう既に仲間をたくさん失った状態で参加している者もおりますし、この場でそれなりの責任のある発言をしなければならないという、そういうものを背負って毎回参加しているつもりでございますので、本当に前回のご発言は、私どもは存在理由を否定されたような気がいたしました。
 そのために、本日このような発言に至っておりますことをご理解いただきたいと思います。それ以上の他意はございませんし、会長ご自身の運営がどうのこうのと言うつもりはございませんが、けじめとして。

○垣添会長
 分かりました。でも、私がやめなければ、この協議会は進まないという動議だと思いますので、そういうことであれば私は直ちに身を引かせていただこうと思います。
 保坂委員、それから前川委員。

○保坂委員
 今の郷内委員の動議の理由については、私はおかしいと思います。というのは、事務局が悪いことの責任をなぜ会長がとらなければいけないのか。ここでもし垣添会長、ご本人はそんなこと言われたら、到底続けていけないと思われていると思います。こんなに一生懸命やってきたのにというお気持ちだろうと思いますが、どなたかほかの人をしたからといって、今、皆さんが前回のときに非常にがっかりした体制が変わるとは私には思えません。そのことは、会長の責任、会長がもっと非常に特異な能力を持っていて、魔法をかけるように事務局、事務局はただの事務局なんですよね、その上をもっと動かすような魔法の力を持っている方であれば、それはできるかもしれないけれども、この中から会長をまた選ぶわけですよね。そうした場合に、そういう能力を求めることは無理だと思うので、なぜそこで前回のときのご不満が会長への解任になったのかという理由が、ちょっと理由になっていないような気がしますので、そこのところをもう一つご説明いただけますでしょうか。

○野田委員
 ちょっとすみません。ちょっとその前に、結局この議論を続けるということを一応ここで認めてから続けていただきたいということが1つ。
 それから2つ目として、この議論のときに垣添先生にいわゆる、会長ではないですよ、会長は垣添先生であれですけれども、司会をしていただいて続けるのはやはり違和感を大変に感じますので、ここでこの議論を続けるということをとにかく全員の意見で決めることが必要だと思います。
 この動議なら動議、あるいは動議でなかったようにも見えましたが、そういうものに対する議論をここで続けるということを皆さんの了解を一つ得たいのと、それからそれに当たっては、その了解を得るのに当たっても、垣添先生はいったん司会をおりておられたほうがスムーズであると、当たり前であると思いますので、まずその了解をとるかとらないかを、ここは副座長というか司会がいるんですか。代理と書いてありますね。それでは、失礼しました、それで、そうだとすれば、この議論を続けるかどうかの点にまず最初絞ってでも、そうしたらいかがでしょう。

○垣添会長
 大変いいご提案をいただき、おっしゃるとおりだと思います。私の会長解任動議に関して、この場で議論進めるか。後、いろいろ予定がありますから、この議論を始めると相当、今日のスケジュールが狂ってしまいますので、まずそれを決めたいと思いますが、いかがでしょうか。これを議論すべきかどうか。
 多分、皆さん、ご発言しにくいと思いますから、すべきであるという方は挙手を願えますか。

〔賛成者挙手〕

○垣添会長
 多数ですね。はい、分かりました。
 それでは、今後の議論は天野会長代理にお願いしたいと思います。先ほど手を挙げておられた前川委員の発言までお受けしたいと思います。

○前川委員
 先ほど郷内委員の発言に、ちょっとびっくりしたんですけれども、皆さん聞いていらっしゃったと思いますが、私たち、患者委員を一くくりにしないでください。私たちは患者委員として地域のこと、生の声、患者の生の声を伝えにここに来ています。
 ですから、予算もいろいろありましょうし、進め方もいろいろあると思います。でも、私たちは患者の生の声を伝えるためにここに来ております。そして、垣添先生の進行方法がどうとかおっしゃっていますけれども、一生懸命されて、2時間という時間はすごく区切られている中で本当ご苦労されて、そのご心痛はいかばかりかと思っております。そういうふうに今感じております。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 先ほど、保坂委員から郷内委員に質問が出ていたかと思いますので、郷内委員、追加でご意見があれば承りたいと思います。

○郷内委員
 すみません、たくさんお時間をちょうだいして恐縮です。
 確かに、今、保坂委員がおっしゃったように、事務局に対する不満を会長にぶつける、これはやはり筋違い、勘違いではないかと、それは全くおっしゃるとおりだと思っております。
 ただし、協議会の議事の進行におきまして、今回と前回で天野委員提出資料という形で資料が出ておりますものをいま一度お読みいただきますと、やはりこれは、これまでの審議の議論の経過、プロセス、そういったものに関して、1回ではなくてやはり数回にわたる、いろんな長期間にわたるものの蓄積が今回噴出したようなところもございまして、しかもこれが私一人の個人的な暴走といいますか、私一人の思い込みや勘違いだというのであれば、それはやはり私の問題発言ということで撤回なり追及していただくのはやぶさかではございませんけれども、協議会という場は、逆にこの委員がやはりいろんなものを決定する責任と権限を与えられている場だと思っておりまして、事務方はしょせんと言ったら大変失礼ですけれども、やはり事務方は事務方で、委員の人たちの総意とかそういうものの決定が重きを置くものであると私は理解をしております。
 それで、ここに意見書として上げられたようなプロセスが、ここ1年から2年の間にわたってずっと継続されてきておりますので、やはりここを何か改善をしていただくためには、今までのこれまでの審議の進め方や意見のまとめ方ではやはりどこまでいっても改善が望めないのではないかということで、特に民間の組織であれば、こういうことは、会長というのは大変責任が重いし、ご本人もその自覚を持ってなさっていることも承知しておりますが、やはり時と場合によって、それなりの成果が得られていない場合に責任をとる場合も多々あるということで、それは民間など一般的な社会の集団のルールというものをここでも適用しても構わないんじゃないかと思って発言をさせていただきました。
 以上です。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 この意見書、私自身も名前を連ねているので、私が司会をすることも非常に微妙かと思うんですが、ただ今いただいたご意見に加えて、会長の進退について、もしくはこの意見書について追加でご意見があれば承りたいと思いますが。
 門田委員、お願いします。

○門田委員
 私は、第1回目のときから参加していて、いかに垣添会長が苦労されているかということをよく存じ上げています。
 例えば、分かりやすい話が、ここの基本計画のところで、喫煙の話についても、喫煙率を半減するというのが実はここの総意で、本当に満場一致だったと思うんですが、それがどうしても報告書に載らないという中で相当な努力をやって頂きました。それに代表されるように、今いろんな問題点がある事も事実です。今回の提案されている意見なんか、本当にその通りと思います。ここに書いておられることは100%私も賛成なんですね。
 しかし、会長が代わって果たしてそれが進むかというと、非常に難しい問題に対してチャレンジしているんじゃないかというふうな気がするんですね。
 ですから、前回の会に提出資料として出させていただきましたけれども、先日のがん学会のときに、ありとあらゆるステークホルダーの方々に集まってもらって、一丸となって何とかこれを突破しましょうという企画を行いました。事務局の人も多分同じ考え方はあるんだろうと。ただし、財務省そのほかいろいろのところの問題がある。
 今、我々に与えられているものはどんどんちっちゃくなっているパイを取り合うという格好になっているということで、今の日本社会の現状から考えていくときに、我々が内部でこういうことをするよりも、一丸となるにはどうするかということのほうが重要で、その一つの策が会長解任ということであれば、そうかもしれませんが、私は必ずしもそうではないと思います。
 それよりも、もっともっと一丸となれるやり方ということを考えていくほうが先ではないのかなというふうな気がしますけれども。

○天野会長代理
 野田委員、お願いします。

○野田委員
 さっきの天野代理の発言のところでちょっと、天野代理がこの資料に名前を連ねているのでここで司会をするのはというふうにおっしゃったけれども、一つだけクリアにしていただきたいのは、ここに名前を連ねた人間はここに書いてある問題点に関しては共通認識を持っていると。だからといって、それを打開するためにどうすべきかということに関して、例えば会長に責任があるとかどうとかというところに関しては、一切話もしていないし、その共通認識があるかどうかも全く分からない状況だということだけは再確認をさせてください。それをするために今話し合っているんだということが1つ。
 それから、2つ目は今の門田先生のと全く繰り返しになりますが、問題点はもうここで出ているんだから、何が一番これからよくなる手なのかという形で、一番大事なところから手を打っていかなきゃいけないそのときに、ここまで分かっている会長を解任するのがいい手段なのかというふうには僕にも思えません、ということだけです。

○天野会長代理
 嘉山委員、ご発言ありますか。

○嘉山委員
 私が一番新参者なんで、前回お話しさせていただきましたが、この推進協議会は私が出た公の協議会の中で最低です。
 何が最低かというと、医療側の当事者意識が全くない。患者さんからの声をベタライズしようとする姿勢が全くなかった。ですから、多分、今までの積み重ねられた不満が今日出てきているんじゃないかと。これは、僕は当然のことだと思うんですね。
 なぜかというと、事務局と会長とは別ではありません。会の運営なんていうのは、やり方で全然変わってしまいます。トップが代われば、全部変わりますよ。できないなんていうのは、それは日本医師会が何もできないのと同じで、トップが代われば変わる。あれだけ選挙を一生懸命やっているのはそのせいでしょうけれども、私はやっぱり本当に素直な気持ちでいって、この会はやはり従来のお仕着せの委員会で、生きていないと。つまり患者さんの声を本当には反映していないと。
 門田先生は、トップが代わっても何も変わらないんじゃないかとおっしゃいましたが、そんなことはありませんよ。トップが代われば、やり方は幾らでも、アイデアも出せますし、事務局に要求もできます。そうでなけりゃ何の改革もできないはずですから。
 ですから、私はどういうふうにこの後会長を決めるのかは別にして、垣添先生はやっぱりかなり心のお優しい人なので、事務局の言ったこと、また事務局も事務局でかわいそうなんですよ、人数数人しかいないですからね。それで日本のがん対策、これは国家の構造的な問題です、私、がんセンターに来てよく分かったことは。事務局がわずか三、四人で日本のがん推進を全部考えなきゃいけない。さらに、それを受けてまた垣添先生もやんなきゃいけないと。
 ただし、打開策は幾らでもトップが代わればあります。ですから、郷内委員がおっしゃったことを全くそれは違うよというのは全くの間違いで、ベタライズしようとするなら、やっぱりいいことをしようとするならば、今の郷内委員の発言はやっぱり重く受け止めて、我々でじゃどうしたらいいかと、事務局も含めて。日本のがん医療をあるいはがん研究を、どういうふうに患者さんのために還元するような意見をここで集約して形にするか。つまり、がん対策基本法ができてから改善された事案はゼロですよ、僕が見ていて。何も実現していない。がん登録一つできていない。がん難民対策も何もできていなかった。
 でも、今、徐々に変わってきていますよね。それをやっぱり推進していくのがこの委員会じゃないんですか。今のままでいったら、また変わりませんよ。ト書きを読んだだけで、垣添先生が悪いとかいいとかじゃないんですけれども、垣添先生はそういう人生を歩まれてきたので、そういうふうにやっぱりおやりになるんですよ。しょうがないんですよ。ずっと改革という中に、そういうのをやってこなかったわけですから。だれがいいとか悪いとかじゃなくて、ここでやっぱり衣替えをするというのが僕の意見ですね、したほうがいいと。

○天野会長代理
 概ね意見は出たかと思いますが、あとお時間ですが、お一人……

○郷内委員
 訂正だけ1つ。
 野田委員のほうから、私の発言と天野委員の提出資料にご賛同された13人の皆様が私の今回の発言にすべて同意されているわけではないということで、その旨のご注意をいただきまして、そのことはまさにそのとおりで、私は皆様とご相談をしたとか、そういうことではなくて、この意見書に賛同した私個人の判断としてだれにも相談をしないで自分で申し上げているまでですので、そこは、ほかの患者委員の皆様とも確かに見解は違うかもしれませんし、そこは一委員の発言ということでご理解いただきたいと思います。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 ほかにご意見とかは、どなたかございますか。
 では、最後に檜山委員、お願いします。

○檜山委員
 もう一つ、皆さんの確認がいるんですけれども、今垣添先生がここに1枚、先ほどお示しいただいた、こうしたらいいというような件で5つ項目を立てていただいて、非常に皆さんそれは、垣添先生、今非常にご苦労されてこの協議会を運営されてきて、今からやろうということに関しては、これに対して我々が別に反対することはなくて、一生懸命やられてきているということを、嘉山先生も言われましたけれども、それに対して我々がノーと言っているわけではないということの確認と。
 それからもう一つ、次の協議事項にある、今から回数を増やして専門委員会をつくって、そしてやろうというようなところの時点で、またもう一回、ここで垣添先生におりていただいたほうがいいのかというのが僕ちょっとよく分からないので、その辺が、今、中川委員が言われましたけれども、停滞のない協議会であってほしいというところが一つあって、ここで門田委員が言われましたように、本当に会長に代わっていただいたほうが前に進むのかどうかというのが非常に分かりにくいというのが僕の率直な感想なので。嘉山先生言われましたけれども、その辺をちょっと確認させていただければと思います。

○嘉山委員
 いいですか。

○天野会長代理
 手短にお願いします。

○嘉山委員
 垣添先生の、これがもろに出ているんですよ。意見書は、垣添先生と鈴木君宛てに出しているわけですよね。それなのに垣添先生が外山局長に出すというの、これ筋が全然違うんですよ。当事者意識がないんですね。しょうがないんですよ、これは。
 だから、それでいいことはおっしゃいましたけれども、5つは。それは従来だってできたんですよ、この委員会できちっとね。事務局に申し込んでやろうと思えばできた話ですよ。それをやってこなかったということで批判が出ているんで、それを今ここで、僕は違うよっていうことは、ちょっと僕は責任のレスポンシビリティーの重さが感じていらっしゃらないんじゃないかというようなことはひしひしとしますね。これ全然違うんじゃないかと、反対じゃないかと。

○天野会長代理
 手短にお願いします。

○埴岡委員
 協議会を活性化するということと、もう少ししっかりした議論をしていくということは委員全体に問われていると思います。また、会長の議事進行についてどういう理想的なやり方があるのか、何を変えなきゃいけないというのは、イメージとしてやっぱり共有しなきゃいけないと思います。
 そういう意味でいうと、やはり議論を活性化して意見を集めるとき、事務局に出すべき議題をきっちり依頼すること、集めるべき情報を段取りよく集めておいていただくこと、それから、会議において出た意見に関してダイナミックに対応して議論を深めることなど・・・。そういう昔流じゃなくて、新しい議事運営ということを、だれがやるにしても、どういう形でこれから半年進めていかなきゃいけないのかということを、みんなで議論して合意しておくのが大事だと思います。
 それから、垣添先生からの今回の提案書に関する反応に関してもう少し意見を伺いたいということもございます。先ほど何点かご意見を述べられた中では、共感するところもあるのですが、一方で会長としての個人的意見を述べるよりは、委員20人の意見、あるいは全国から集めた声と、声を集めるプロセスが大切だとも思います。もし一人で意見を言えるんだったら検討会も審議会も意見も要らないので、国民の声を集めたというそのプロセスが大切で、どのような経緯でさっきの5つほどの意見が出てきたのか。コーディネートして、まとめ上げていくというのが、やっぱり議長、会長の役割かなと。会長のこれから求められる姿とイメージについて少し申し上げました。

○天野会長代理
 概ねもう皆様からご意見を伺ったと私のほうでは理解しておりますが、こういったご意見を伺った上で、垣添委員からご意見があれば、ここで一言おっしゃっていただければと思いますが。

○垣添会長
 いや、申し上げることはありません。先ほど申し上げたとおりです。

○天野会長代理
 かしこまりました。
 では、この後の進行なんですが、今、皆様からご意見が出たかと思うんですが、幾つか方法があるかと思います。
 まず、1つは決をとるというふうな方法があるかと思いますし、決をとらずともというふうな意見があるかと思いますが、その辺りについてご意見はありますか。
 野田委員。

○野田委員
 それが正式なものになるかならないか分かりませんが、時間がない、それから意見は出尽くしたというのであれば、やはりもう決をとったほうがすっきりするんじゃないかというふうに思います。

○天野会長代理
 これについて……はい。

○嘉山委員
 決をとる前に、このがん対策推進協議会の位置付けというのをきちっとしておかないと、どなたが会長をおやりになって議事を進行するか決まると思うんですね。
 もともと、外山局長にお聞きしたいんですけれども、この委員会は、意義付けは、国民にとってどういう意義付けの委員会でしょうか。それがはっきりすれば、だれが、きちっとどうしたらいいのかというのがクリアになると思うんですけれども。

○天野会長代理
 局長お願いできますでしょうか。

○外山健康局長
 国民にとってというか、法律上、厚生労働大臣はがん対策基本計画をつくる際に、ちゃんとがん対策協議会の意見を聞かなきゃいけない。ただ、意見を聞くという文言になっているけれども、さっき言った附帯決議のように、ちゃんとその立案過程を十分尊重してやると。この立法の経緯の中に、がん患者、家族の意見を十分聞くんだというのが入っているんで、がん対策推進協議会の中に委員が入っていると。したがって、まさに国民の立場に立った意見をやらなきゃいけない。
 ちょっと私、提案したかったのは、いろんな意見の中で、がん対策推進室が脆弱だという話もあるんですけれども、ほかのどこの分野を削ってというわけじゃありませんけれども、がん対策審議官をプロパーにほかのセクションを削ってつくったりとか、そういうこともやっていますし、予算も、皆様の思いと違うかもしれないけれども、昨年316億を今度は541億に変えたりして、精いっぱいやっているわけです。
 ただ、恐らく5月か6月に意見をもらった後、その後の概算要求の過程の中で、プロセスで、もう一回こういうふうな方向性で出しますという辺りが足らなかったんじゃないかというふうに思っております。
 ですから、事務局として直ちに変えられるところとしては、きめ細かくこの協議会のご意見をよく聞いていくんだということだろうと思います。ただ、ご理解いただきたいのは、特別枠のようなものがあればいいんですけれども、今回の予算編成過程でも、1割一律カットの中で、肝炎もそうですけれども、肝炎も肝炎対策基本法に基づいて協議会がございますけれども、全て一律カットだと。したがって、その中で、我がほうは、がんや肝炎、特に重要だからということで、特別枠にアプローチしてこうやっているわけでございまして……

○天野会長代理
 手短にお願いできますでしょうか、申しわけありません。

○外山健康局長
 ということで、事務局として、事務局は総務課になっているんですけれども、至らなかった点につきましては、本当幾重にもおわびしてこれからも進めていきたいと思っておりますけれども、決して上からの目線じゃなくて、国民の立場に立っているというふうに思っております。

○天野会長代理
 一言でお願いいたします。

○嘉山委員
 専門委員と患者さんの代表の方がメンバーですよね。ということは、患者さんの意見を聞いて、政策立案の一要素にするような委員会だというふうに認識していいんですか。

○外山健康局長
 そのように思っております。

○嘉山委員
 分かりました。

○天野会長代理
 では、先ほど野田委員から決をとってはどうかというふうな意見が出たと認識していますが、それについてご異議がある方、いらっしゃいませんか。大丈夫でしょうか。
 では、ただいまから決をとらせていただきたいと思います。
 では、垣添会長の会長としての継続に賛成される方、挙手をお願いできますでしょうか。

〔賛成者挙手〕

○天野会長代理
 恐れ入ります、事務局、数のカウントをお願いできますでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 12です。

○垣添会長
 12名でよろしいでしょうか。
 では、継続に反対される委員の方、挙手をお願いできますでしょうか。

〔反対者挙手〕

○天野会長代理
 カウントお願いできますでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 2名です。

○天野会長代理
 2名ですね。
 棄権された方はいらっしゃいますか、挙手されなかった方。

○垣添会長
 私は手を挙げていません。

○天野会長代理
 挙げていない。ほかには。
 嘉山委員も手を挙げられていないということですね。
 では、すみません、もう一度事務局からお願いできますでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 今の決でございますが、12名が垣添会長の継続、2名が継続の反対、2名が棄権ということでなっております。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 決の結果では継続ということですが、引き続き、それでは垣添会長に会長を務めて……ご意見がありますでしょうか。

○垣添会長
 これだけ重大な提案をいただいたからには、私はちょっと無責任に聞こえるかもしれませんけれども、やっぱり協議会会長をこれ以上務めていくわけにはいかないと思っていますので、この場で辞任させていただきます。

○天野会長代理
 ただ今、会長から、ご自身から辞任されるというお言葉がありましたが、これは事務局としては辞任はということで、会長ご自身が辞任をされて、一委員ということで位置付けになるということでよろしいでしょうか。

○垣添会長
 委員をやめますよ。

○外山健康局長
 それは大臣が任命している事柄でありますので、直ちにこの段階で受理とかそういうことできません。また、垣添先生には、もう少しひざを交えて私のほうでまたお願いしたいと思いますけれども、辞任されるというのは、直ちに私どもここで受理なんていうのはできません。

○天野会長代理
 私は存じ上げないんですが、ご自身が会長及び委員を辞任されるという意思を表明されていてもやめられないという規則に何かこれはなっているんでしょうか。

○外山健康局長
 委員としての辞任がこの協議会で決定するとか、そこで表明されるという話ではなくて、厚生労働大臣が委任を発令しておりまして、それを厚生労働大臣として受理するかどうかの話ですので、私どもとしては、今、垣添先生のお言葉は承りましたけれども、それはその段階で、はい、わかりましたと、この段階で退任が決定ということにはちょっと返答、私の段階ではしかねます。

○天野会長代理
 事務局からただ今のような説明がありましたが、何か委員の皆さんからご意見ありますか。

○嘉山委員
 ちょっといいですか。

○天野会長代理
 手短にお願いします。

○嘉山委員
 私自身、垣添先生がもう人数的に決まったので、垣添先生がおやりになるべきです。そこで、先生にこれからどういう会の運営をされるかをちょっとお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○天野会長代理
 今発言の求めがありましたが、垣添委員からありますでしょうか。

○垣添会長
 ですから、私はこういう批判をいただいている以上、会長としてこの協議会の運営をしていくことを考えていませんので、求められてもお答えいたしません。

○天野会長代理
 垣添会長ご自身が会長及び委員を辞任されるという意思表明をされていまして、このままではちょっと議事が進行できないかと思うのですが。

○麦谷大臣官房審議官(がん対策担当)
 いいですか。

○天野会長代理
 審議官、お願いします。

○麦谷大臣官房審議官(がん対策担当)
 がん対策の審議官でございます。事務局の、皆さんからご指摘いただいた再三のご不満は改善していくつもりでもちろんございますし、今、外山局長が言われましたが、法定の審議会で政令に書いていない手続で決をとったり、会長ご自身がこの場で辞職を表明するというのは前代未聞のことでございますので、実は私どもも混乱しております。
 もう一つ、私も三十数年役人をやっておりまして、政権が替わっていろいろ新しいことたくさんございますし、何が民主的かということも非常に尊重しなきゃいけないと思っておりますが、私どもと委員の先生方の心は決して違っておりません。国民をがんから守ると、がん対策を推進するという気持ちは一つでございますので、嘉山先生、どうかご理解いただいて、ここは嘉山先生と私と、あるいは門田先生とか野田先生が一丸となって垣添先生に続投をお願いするというのが一番いいのではないかと思っておりますし、大臣が任命された会長を、ここでそうですかっていって私どもが受理してそんなことはできませんので、垣添先生もぜひそこはよくお考えになられて、私が垣添先生に言うのは本当に失礼ですけれども、ぜひそこはもう一度お考えになって、ぜひ皆さん一丸となってがん対策に邁進していきたいというのが、事務局の私としての切なるお願いでございます。
 仲よくできませんかね。仲よくですね、事務局として改善できることは何でもしますので、ぜひですね。だって、がん検診推進50%、23年までに達成すると言われているんですよ。私は前の長妻大臣から、達成できなかったらおまえは首だとまで言われています。こんな状況ではとてもできませんし、金もないですけれども、先ほど言われたことで、垣添先生がまさに言われた、がん検診の予算を国に戻せと、あれは非常に心強い言葉だと思っておりますし、ぜひ垣添先生のご指導の下で頑張っていきたいというのが私の切なる願いですし、皆さんへのお願いです。よろしくお願いいたします。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 仲よくやっていこうという前向きなご発言をいただきましたが、何かご意見。
 野田委員、一言でお願いできますか。

○野田委員
 すみません、別に審議官個人に申し上げるわけじゃないですが、今の問題は、これからは仲よくやろうと思っています。しかしですね、ここに噴出した問題の多くはやはり事務局に向けられたもので、その事務局に向けられたものをきちんとハンドルしてこなかったという点で、垣添先生に今の、少数意見ですが問題が出たわけですから、ここで事務局が、さあ、皆さん仲よくやってよというのは、分かりましたって、そこで委員は言えるかっていう、そういう話にもなるので……ちょっと待ってください。
 ただね、選ばれたときよりも先生、今もうはるかに賛成が多いんですよ、先生が選ばれたとき。そうですよ、あのときの票より多いですよ。
 それで、それだけの票を、手を挙げた方が中にいるときに、ほかの人がだれがまとめられますかね。決までとってしまって、とらせてからそういうこと言うの悪いですけれども、決とってしまって、数字が出てですよ。それで、それは、批判はあるでしょう。だって、それはこれだけ噴出しているんだから。だけれども、それはやっぱり、その部分は甘んじて受けられてでもやっていただくのが、やっぱり……

○外山健康局長
 すみません、事務局からの提案でございますけれども、垣添先生の辞任というのは協議会検討事項じゃございませんので、これはこれで別途ご自身のあれとしてまたお聞きさせていただいて、今は天野会長代理のほうで議事進行していただいて、協議会の予定の事項についてやっていただくのはどうでしょうか。

○天野会長代理
 ただ今、事務局から提案がありましたが、まず事務局及び委員から垣添会長に様々なコメントがありましたが、垣添会長のほうから何か追加で。

○門田委員
 その前によろしいですか。
 やはり、全員が心して決をとるという案に賛成して、12名もが継続をお願いしたいという意思表明をされたんですので、心情的に垣添先生のお気持ちは分かるんですが、今我々が目指しているのは、先ほど審議官がおっしゃられたように、がん対策をどうするかということで、余り時間がありません。垣添先生には、誠に申しわけないけれども、私的な話は今しばらく置いていただいて、何とかこれを前に進めていきましょうよ、もう時間がないんですから。本番ぎりぎりまで来ているわけですからね。あえてこれお願いしたいと思います。

○天野会長代理
 一言でお願いします、嘉山委員。

○嘉山委員
 だからこそ、私が先ほど垣添先生にお願いしたのは、垣添先生がご提出になった資料の中に、運営方法等の改善をここに求めるのではなくて、垣添先生がやっぱり変わっていただきたいということの意思だと思うんですね。
 ですから、12名が賛成されたので、垣添先生がお続けになって、そして改善をしていくということでよろしいんじゃないかと私も思っています。ただし、改善を求めるのではなくて、改善をおれがするというふうに垣添先生が言っていただければ、全員が垣添先生を盛り立てていくんじゃないかと思いますけれども。

○天野会長代理
 では、本田委員、一言でお願いします。

○本田委員
 すみません。私、このがん対策協議会というのは、ひとつの大きな実験でもあると思っているんです。というのは、国の協議会、法定協議会でこういうふうに患者・家族委員が複数、正式メンバーとして参画している。今まで日本の協議会では“お飾り”という言い方は悪いですけれども、専門の先生方がほとんどで、気心が知れている、こういう言葉はいけないのかもしれませんけれども、そういう中で進められてきたものが多いかのように思いますが、この会議というのは本当に患者支援活動をされてきたリーダーの方々が参加されるようになって、そういう一般市民の感覚というものを取り入れて活発に議論している。ただ、そういう中で、いろんな運営上の課題とかも出てきているんだと思います。それは決して悪いことではなくて、そういうことを通して見直していくなり、より良い運営を考えていくなりということはとてもいいことで、実際イギリスとかアメリカとか、海外でがん対策とか医療の問題で、患者さんとか住民に参加してもらおうという動きが今とても進んでいますが、どこの国もいろいろ悩んで、患者さんとか住民の方の意見をどうやって反映させていくかについて、本当にいろんな形で支援の在り方というのが議論されていて、その支援も実際にいろんな方法で行われています。
 日本は残念ながら、患者・市民代表の委員が参加するという意味では進展していますが、それに対する支援が全くなくて、、垣添会長始め各委員皆さんが試行錯誤されているのが現実ではないでしょうか。それをどうやって今後運営していくのかを考えることが大事だと思います。先ほど郷内さんがおっしゃったように一番の本意は、運営の問題、前回の事務局の発言から私たち委員の存在理由が感じられないというようなことだったと思います。それは、確かにそういうことも感じると思います。そういうものをどうやっていくのかということ、このがん対策推進協議会は、がん対策を進めるとともに、患者・住民・国民が一緒に参加して医療の専門家らと議論していくという方策を考えるところでもあるのだと考えられるのではないでしょうか。ぜひ垣添会長には、患者・国民とがん対策を進めていくという考えを元からお持ちだと存じていますので、そういうものをつくっていく試みを続けていただきたい。ご苦労は多いと思いますが、これまでの患者が参加して議論をすることになった経緯を一番よくご存じの垣添会長にとどまっていただきたい、私たちも協力しながらやっていかなきゃいけないと思っています。

○天野会長代理
 皆さん手を挙げているので、ここで切らせていただきます。
 中川委員と安岡委員、一言ずつでお願いします。

○中川委員
 患者委員と垣添会長がちょっと個別にご相談いただくのがいいんじゃないでしょうか。そして、垣添先生に私は引き続き、垣添先生が少しご意見を吸収していただいて、また続けていただきたいなというふうに。時間がありませんので、本当に。

○天野会長代理
 安岡委員、一言で。

○安岡委員
 余りにも患者の気持ちを無視した会議になっているんじゃないかと、1年半やってみて、すごくそれは感じます。現場はこんなものじゃなくて、皆さんどれだけ苦労してがんと闘っているかということを、皆さん、真摯に受け止めてこの会議をやってほしいなというのがこの1年半で感じています。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 多数の意見をいただきましたが、2つ、今意見が出ていると理解しています。
 1つは、垣添会長に引き続き続けていただきたいという意見、もう1つは事務局からですが、今日は私が代理として進行させていただくという案、2つ出ていると理解していますが、垣添会長ご自身、そういった、今日このまま続けていただきたいという意見が出ていることについて、ご自身でコメントがあればお願いします。

○垣添会長
 私は、この協議会は本当に画期的だというのはいつも考えていますし、患者さんや家族、遺族の代表が委員として加わるという、それを厚生労働大臣が委員として任命するということ自体、それが法律に書き込まれたということがいかに重大なことであるかということを常に感じていますから、その意識でずっとこの協議会を運営してきたつもりです。
 でも、先ほど申し上げたように、がん対策推進室の体制は極めて脆弱ですし、それから国の予算を獲得しなければ対策進まないのに、それが非常に頭打ちになっているわけです。私は様々な努力をしてきましたけれども、現実はなかなか動かないということを批判されるんだったら、私はこれ以上ここの協議会の会長に座っていても状況を打開できると思いません、私は。
 だから、委員の皆さんに、多くに支持をいただいたというのは大変ありがたいことですけれども、これからあと数カ月で後半5年の基本計画をつくらなくちゃいけないときに、その基本計画に皆さんの意見を十分反映できるかといったら自信ありません、私は。
 ですから、そういう意味で、ご支援いただくのはありがたいですけれども、先ほど申し上げてきた意見に関しては、基本的に変化はありません。

○天野会長代理
 では、確認ですが、本日の議事進行も含めて、現状ではお受けされないということでよろしいでしょうか。
 今、垣添会長ご自身から意見表明ございましたが、ご本人から受けられないということですので、本日は会長代理として私が務めさせていただくということで、皆様よろしいでしょうか。よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○天野会長代理
 かしこまりました。
 では、本日の議事進行につきましては、私が会長代理の立場として務めさせていただきます。
 それでは、議事のほうに戻りたいと思います。
 報告事項が終了しまして、協議事項に入ったところでの議論だったと理解しておりますが、協議事項、まず1につきまして、がん対策推進協議会の今後の進め方について、事務局から説明お願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、説明させていただきます。
 協議事項3つございますが、時間の関係上、できれば一括でご説明してよろしいでしょうか。

○天野会長代理
 かしこまりました。お願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、まず資料3をご覧いただきたいと思います。がん対策推進協議会の今後の進め方(案)ということでございます。
 前回の協議会の中で、専門委員会を設置する、?@のところにありますが、がん対策推進基本計画に分野が設定されているものの、更なる俯瞰的かつ戦略的な検討が必要であって、極めて専門的な知見が必要である分野につきましては、協議会の下に専門委員会を設置し、計画的に詳細に検討を行うということで、前回がん研究について専門委員会の設置について了承がされております。
 しかしながら、一方で、冒頭、報告事項の際にも申しましたが、事務局的には専門委員会というものを多数設けるというのが非常に困難であるということがございますので、がん対策基本計画の変更に当たり、分野横断的に特に協議を深める必要のある分野については、がん対策推進協議会において集中審議を行うという方法でどうかという提案をさせていただいているところでございます。
 なお、※印の1番にありますが、がん患者さんのみを対象とせず制度全般を俯瞰するような分野、例えば在宅医療の分野ということにつきましては、他局との連携の検討というのもございますし、また※印2つ目にございますが、基本計画の変更に当たり協議を行う必要のある分野であって、専門委員会の設置、それから集中審議を行う以外の分野につきましては、通常のがん対策推進協議会において後ほど協議をきちんと必ず行うというようなことで考えているところでございます。
 2ページ目をあけていただきまして、協議会における集中審議の方法についてということでございますが、以下の方法で行ってはどうかということで、まず大きなものといたしまして、現況報告、それから関係資料の取りまとめ、それと、必要に応じまして関係者のヒアリングの実施、その後討論という形で、集中審議に係る意見につきましては、会議資料を開催2週間前までに事務局宛て書面で提出をしていただきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、3ページ目でございますが、スケジュールについてということでございます。
 今後、月1から2回程度のペースで集中審議を行ってはどうかということ、それから集中審議を行っていない分野につきましては、先ほど申しましたが、集中審議後、協議会において協議し、それをこれらの協議を踏まえ、最終的にがん対策の指標について協議の上、基本計画の変更骨子について議論することとしてはどうかということでございます。
 また、なお次回12月10日を予定しておりますが、この際には集中審議第1弾といたしまして、これまで協議会のほうからもご意見がある、関係者からもご意見があるところということで、がん診療連携拠点病院の在り方について、これが試金石になると思われますが、そこから入ってはどうかということに考えているところでございます。
 資料4が、これまでご議論があった論点、もしくはその2ページ目以降につきましては、中間報告に指摘されました論点について列挙させていただいておりまして、こういう論点を踏まえて、どの分野のどの項目について集中的に審議を行ったほうがいいかということについてご議論をしていただきたいというふうに思っているところでございます。
 それから、資料5が、がん対策推進基本計画の変更に係る協議スケジュールということで、本日11月でございますが、第15回全体スケジュールの確認を行わせていただきまして、次回以降、4月ないしは5月ぐらいまで集中審議を行い、集中審議を行っていない分野についてのことについても協議会で議論をする。それが終わりましたら、がん対策指標の集中審議を行い、それに基づきまして、骨子案の協議、それから最終報告・変更案の協議で、23年度末ですけれども、パブリックコメント等を実施しまして、最終的には来年の4月からがん対策推進基本計画の新しい計画がスタートするというようなスケジュールでどうかということを考えているところでございます。
 説明は以上でございます。

○天野会長代理
 ありがとうございました。
 大枠から考えていく必要があると思われまして、まずその進め方自体ですが、事務局からただ今ありましたとおり、集中審議をまず第一とするということがありまして、その集中審議を行わない分野については、専門委員会の設置等で対応するというふうな理解でよろしいでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 逆でございまして、まず一つは集中審議を行うということで分野を決めていただく。それともう一つは、資料3の?@のところにありますが、戦略的なものについては別途専門委員会を置くと、それ以外につきましては、集中審議後にまた別途審議を行うということで考えています。
 集中審議というのが、第1回の会議におきまして、それだけのテーマに関して時間をとって行うということを考えているところでございます。

○天野会長代理
 そのテーマは、がん診療連携拠点病院の在り方についてということ。

○鈴木がん対策推進室長
 それは第1回で、こういうことでやってはどうかというご提案をさせていただいておりまして、この集中審議の中身について、もう一度、この委員の中で何を集中審議したほうがいいのかということについてご議論をいただきたいというふうに思っています。

○天野会長代理
 今、その第1回について、拠点病院の在り方ということについて、今、事務局から提案がありましたが、これについて委員の皆さんからご意見ありますでしょうか。
 嘉山委員。

○嘉山委員
 まず、根本的なこととして、この協議会の下に専門委員会を置くのは私は反対です。なぜ、ここでまた、例えばがん研究だとか、がん診療連携拠点病院の委員会を置いて、これがまた縦割りになるんですよ。ほかでがん研究の審議会があったり、そことの意見の調整・補正をつけなきゃいけないとか、いろんなことが出てきますから、もしもやるんであれば、もはや省庁横断的にこの議論をしている専門委員会の委員を呼んで、そしてあなた方はどういうふうな今プランを立てて、これから国家に対してオピニオンを出すわけですから、この協議会で、そのときにこのまた独自の委員会をつくるよりは、もう省庁横断的にやっている委員会を呼んできて意見を聞く、それで我々の意見をぶつけると、調整していただくというほうが、僕は政策プロセスとしては非常に、国家のグランドデザインを考える上には一番そのほうがいいと思うんですね。
 ここで独自にまたつくって、また委員も違う、また違う意見を調整しなきゃいけない。そういうばかな政策立案をやっている国なんかないですよ。ですから、ここでこのちっちゃな協議会でまたちっちゃなワーキンググループなんかつくるよりは、それを横断的にやっているところの人たちを呼んで、そこの意見の調整のほうがいいんじゃないでしょうかね。

○天野会長代理
 先ほど手を挙げていただいた、野田委員、その次前川委員、埴岡委員、一言ずつお願いします。

○野田委員
 今の嘉山委員の、私が質問しようとする前に嘉山委員の話で、がらがらぽんの話が出たので、ちょっとそこのところからあれしないといけないと思うんですけれども。嘉山委員の言われることの基本的スタンスというのは非常に大事なポイントで、やはりここで話すことが、やっぱりこの場が非常に重要な場面であり、ここで決めることが全体に浸透するという、そういう立ち位置のものということだと思うんですね。
 それは、だから、例えば研究に限らずですね、研究は3省庁で今の段階で、メディカルイノベーションというようなことも言われていますが、出てきていないし、3省庁でやるものが集中審議にはなじまないので、まず委員会でやろうということで決まったというふうに思いますし。例えば、この小児がんで今出てきているディスカッションも、そういう全体を俯瞰しているところでは落ちる部分というのに対してつくるかどうかという話だと思うんですね。なので、必ずしも委員会がそういう政策立案に無意味であるというふうには思いません。
 ただ、ちょっとやっぱり分かりにくいのは、集中審議と委員会との切り分けのところがちょっと分かりにくい。どういうふうにもって切り分けているのかというのが聞きたいし。
 それから2つ目は、脆弱、脆弱と言って申しわけないけれども、やれる量にも限界があるときに、時間にも限界があるときに、集中審議はどういうもので、大体何テーマぐらいは考えられるというようなことを言っていただかないと。

○天野会長代理
 今の質問について、事務局からコメントがもしあればお、願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 いや、特段。

○天野会長代理
 特にないですか。
 では、前川委員、一言でお願いします。手短にお願いします。

○前川委員
 先ほどの委員会立ち上げにご反対のご意見なんですけれども、前回なぜここに、真ん中のところですね、参考のところに、特に協議を深める必要があるとして前回協議会において提案された分野というのをいろいろ書いてあります。なぜこれが提案されたかというと、今までがん対策推進協議会、がん対策基本法ができてから進んでいないから、みんなで委員会をつくって協議しようというふうになったと思うんですね。
 嘉山先生がおっしゃっているように、いっぱいあるかもしれないけれども、でも実際には進んでいない。だから、つくってみんなで検討すればどうかなというふうになったと私は認識しております。

○天野会長代理
 埴岡委員、お願いします。

○埴岡委員
 事務局のほうから改善案が出ているというふうに理解していますが、13人の意見書が指摘している範囲から比べると、一部にしかこたえていないのかなというふうに思います。
 先ほどもありましたけれども、この13人からの提案に関しては、議論の時間を増やすということも含まれてはいますけれども、省庁横断的な運営や、省内の全力を挙げた運営というようなことや、その他のことも含まれておりますので、それを含めた運営改善プランを出していただきたいということが一つ。
 それから、専門委員会と集中審議について。専門委員会については、たくさん作りすぎて拡散することがないようにすることも大切だと思います。そして、全体の計画の作成の在り方と進捗評価の在り方に関しての委員会で、全体を統御する委員会の設置を考えることがもっとも大切です。それをここの協議会本体ですべてやれるのか、専門委員会によって補強するのかというところが、一番大事な押さえどころだと思います。
 次に、集中審議……

○天野会長代理
 手短にお願いします。

○埴岡委員
 集中審議に関しては、ただ会議が忙しくて議論が拡散してしまうということがないように、やはり会議ごとに一定の結論の合意を得て、きっちり基本計画案に落としていくというところが大事だと思います。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 嘉山委員から挙手があるので、一言でお願いします。

○嘉山委員
 反対というのは、全部反対という意味じゃなくて、ないのはここでワーキングをつくったほうがいいと思うんですけれども、あるものに関しては、そこの意見を聞かないと整合性がつかないと思うんです、厚生労働省内部でもね。そういう意味で言ったんであって、あるものはやっぱり使ったほうがいいと思います。それで調整したほうがいいと思うんですね。

○天野会長代理
 今、皆さんからご意見……じゃ、一言で、お二人からそれぞれ順に一言でお願いします。

○檜山委員
 今の集中審議と専門委員会の在り方をきちっと分けていただいたほうがいいと思う。ですから、確かに集中審議できちっとここで、皆さんが、今、埴岡委員が言われたように、きちっとしたタスクを決めてしまうというのが、嘉山先生も言われましたが、ここでやはりきちっと決めるべきだと僕も思います。
 ただ、どうしても連携拠点病院の話から始まるとなると、小児がんもう既に落ちているので、そうするとまた毎回、小児がんの人たちを呼ばないといけなくなるので、そうなるとやはり、がん研究もそうですけれども、やはりきちっと専門委員会をつくったほうがいいものに関しては専門委員会で一応つくって、それをここに集中審議に持ってくるというほうが僕は普通のやり方じゃないかと思うんですが。それで、嘉山先生が言われる既にあるようなものに関しては、その人たちに来ていただいて集中審議をしましょうということで、僕はそれでいいんじゃないかと思うので、そういう形をきちっとしていただければと思うんです。

○天野会長代理
 保坂委員、一言でお願いします。

○保坂委員
 省庁横断的なことといいますか、ほかでやっていることも一緒にやったほうがいいんじゃないかという嘉山先生のご意見には大変賛同いたしますし、それからこの意見書、天野委員提出資料のところで言っているように、3番で、ほかの省庁横断的に云々ということも賛成でございますけれども、この協議会がどこまで何ができるかということについてのやはり認識というのがあると思うんですね。
 天野委員は、こういう資料を提出されておりまして、13人賛同していらっしゃいますけれども、これは提出先が違うのではないかというふうに私は感じております。この協議会の会長やがん対策推進室長に宛てて省庁横断的な組織を何とかということを言われても、多分できないんだろうと思うので、これを出すとすれば厚生労働大臣あるいは内閣総理大臣宛てに出すべきものであって、このことについてはやはり少し区別して、ここでできることとできないことということを区別してしないとごちゃごちゃになってしまうと私は思います。
 今の集中審議をやるやり方と、専門委員会をつくってやるというやり方は、何をどこでやるかということをきっちり分けて、皆さんの意見を聞いて提案していただいて、そういう方式でやっていくということで、第1回は拠点病院の件ということでやるとしても、まずその幾つどうするかということを決めることをまずやっていただいたほうがよろしいんではないかと思います。

○天野会長代理
 現時点で手が挙がった埴岡委員と中沢委員で最後でお願いいたします。このお二人で意見を止めます。

○埴岡委員
 今回、協議会の審議の仕方が大きく変わるということで、以前からございました提案書取りまとめワーキンググループの業務範囲にも係ってくるというふうに思っております。提案書取りまとめに関しては、2年間取りまとめを担当させていただきました。春には1,000人の方から7,500件の意見を集めて提案書案を出させていただきました。
 それに関しましては、13人の意見書にもありますように、反映がほとんどされておらず大変残念に思っております。ただ、訴求力が強いかたちの取りまとめができなかったということに関しましては責任を感じております。全国から意見を出していただいた方、取りまとめていただいた方、そしてこちらの協議会で提案書案を承認していただいた皆様に、至らなかった分はお詫びをしたいと思います。また、この協議会の全体の審議の在り方に関して再編が行われる中で、ワーキンググループの役割が残るのか、それがどなたかに任命されるのか、それを含めて再整理をいただければというふうに思います。
 ただ、今後の議論において、これまでワーキンググループが1,000人から7,500件集めた意見等に関しましては、重要参考資料として十分に尊重し、常に参照しながら進めていただければというのが、お願いでございます。

○天野会長代理
 中沢委員、お願いします。

○中沢委員
 基本的に、法に基づいて計画の変更に際して協議会の意見を聞くという形になっておりますので、そういう点では、この協議会は決定機関ではなく、とにかく意見をしっかり国のほうに言うという立場にあると思います。そういう意味で専門委員会と集中審議という形ですみ分けしてやる方向に関しては賛成させていただきたいと思います。
 特にがん診療連携拠点病院につきましては、今、各都道府県いろいろな形でこの指定に際しては意見があるところでございますので、そういったところを含めて集中審議の第1番目に選んでいただいたというのはうれしいところでございますので、こういった点でまた検討していただければと思います。よろしくお願いします。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 今、皆様からご意見をいただいたんですが、集中審議と専門委員会とに分けてやるということについては、概ね皆様から賛意があったかというふうに私のほうでは理解いたしましたが、それについて皆様、ご異議ないでしょうか。よろしいでしょうか。
 集中審議と専門委員会分けてやる際に、集中審議の第1回目の議題として事務局から拠点病院制度についてが出ていますが、これについて賛否、何かご意見があれば承りたいと思いますが。
 江口委員、一言お願いします。

○江口委員
 拠点病院のことについては、国立がんセンターとか全がん協とかいろいろなところで、数字のデータとしてはもう既に出ている、公表されているものですよね。それから、厚労省の事業としても拠点病院の実績の調査というのが毎年やられているんですけれども、それももう報告書として毎年出ています。
 ですから、こういうの取り上げるのはもちろん構わないんですけれども、一つはですね、実際何をここで審議すべきかというのはやっぱり事前にある程度の絞り込みをしておかなきゃいけないと思うのと。
 それからもう一つは、やっぱり拠点病院の関係者、この人たちがふだんどう思っているかということと余りここでかけ離れたことが論議されていては意味がないと思いますので、その辺の、どういう形でここでの意見を集約するかということについて、少し事前にアウトラインを考えておいたほうがいいと思うんです。

○天野会長代理
 その部分については、事務局のほうから、会議開催の2週間前までに事務局宛てに書面にて提出ということで一応提案がされていると理解していますが、今のコメントについて、事務局のほうで何か追加があればお願いできますでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 江口委員からおっしゃいました、資料につきましては事前に、そういった関係資料については私どものほうで取りまとめをさせていただいて、事前に送らせていただくことを考えているところでございます。
 また、あと現場の関係者ですと、関係者の方々へということであれば、関係者のヒアリングというものも今回の中で入れたいというふうに思っているところでございますので、そこについて対応させていただきたいと思います。
 あと、ポイントを絞るということにつきましては、これは最終的に、拠点病院につきましてはいろいろなご意見が出ておりますので、そういったところを踏まえてご議論していただくということになると思います。

○天野会長代理
 嘉山委員、一言お願いします。

○嘉山委員
 ですから、議論の進め方として、患者さんがどういう問題を持っているから拠点病院のことを議論すれば解決できると、そういうふうなプロセスでやらないと、ただ呼んでも、今、江口先生おっしゃったように混乱するだけですから、患者さんたちが持っている問題点からどこを呼んだらいいか、あるいはどういうフィールドを集中的に議論したらいいかという立て方を事務局が取りまとめてやらない限り、めちゃくちゃになっちゃうと思いますよ、この集中審議なんていったって。

○天野会長代理
 今、患者さんの意見を取りまとめるプロセスについてご指摘がありましたが、事務局から何がありますでしょうか。

○鈴木がん対策推進室長
 それも含めて、このやり方がいいのかという……

○外山健康局長
 協議会で決めていただければと思う。

○天野会長代理
 この場で決めたほうがよろしいというのが事務局の希望ですか。

○外山健康局長
 要するに、事務局が決して恣意的にやってきたわけじゃないんですけれども、何か今までのご議論を聞いていますと、ですから、皆様の主体で意見でいろいろ調査の項目であるとかやり方を決めていただければ、それに沿って我がほうはまず一義的には作業をするという立場に立つんじゃないかと思っておりまして、間合いをよく考えていただいて、ご指示いただければと思いますけれども。

○天野会長代理
 分かりました。
 では、どういった対象に対して調査を行うということについてもここで議論すべきというようなご意見が出ていますが、それについて皆さん、ご異議はないでしょうか。
 じゃ、一言でお願いします。

○檜山委員
 今、嘉山委員が言われたように、やはり患者さんの目線できちっと問題を提起して、連携拠点病院の話をするといったって、僕はここにいきなり呼ばれたって、何を議論されるのかを多分分からない状況で、そこで資料がここにあるやつで、じゃ、意見を言えと言われても、多分僕に関しては自信がないので、恐らく意見が言えない状況になってしまう可能性があるので、やはり患者さんから、ボトムアップとは言いませんけれども、やはり現場の意見をまず吸い上げて、拠点病院の何をディスカッションするんだということで、じゃ、何のデータがいる、じゃ、嘉山先生のところのがんセンターからこのデータをもらってきてディスカッションしましょうというようなプロセス論をきちっと決めていただく。それにはどうしたらいいかというのを、ちょっと患者さんの代表の方、せっかくたくさんおられるので、その辺のプロセスを今日決めていただければと思うんですけれども。

○天野会長代理
 今、早速、前川委員から挙手がありましたので、患者委員の皆様からそれぞれご意見を伺えればと思いますが。
 手短に、では前川委員から。次、安岡委員に伺わせていただいて、最後、郷内委員。

○前川委員
 私、山口県の拠点病院で患者サロンをしております、昨年から。1年ちょっとたっておりますけれども、まず、がん患者相談支援センターの存在を知らない、病院の中にがん看護専門看護師がいることも知らないというような、患者と医療者も、相談支援センターの方も医療者も一生懸命されているんですけれども、患者さんは何も知らないというのが現状。医療者の方、きっとご存じないと思うんですよね。その辺りから、やはり本当にそういう実態を知っている私たちから聞いていただきたいなと思っております。よろしくお願いいたします。

○天野会長代理
 安岡委員、お願いします。

○安岡委員
 拠点病院に対しては、患者さんたち、いろいろ不平不満があります。私は相談センターをしているんで、それのあれするのにすごく大変苦労します。その人たちからの意見を集めてまいります。それをちょっと皆さんに公開して、どこをやり直せばいいのか、どうすればいいのかという議論をしていただければありがたいなと思います。

○天野会長代理
 安岡委員ご自身が集めていただけるという理解で。

○安岡委員
 はい、私が集めてきます。

○天野会長代理
 かしこまりました。
 郷内委員からご意見をお願いします。

○郷内委員
 もうご覧になっている方も多いと思いますが、某週刊誌のほうで、「がん告発キャンペーン、『がん治療』日本はここまで遅れていた」というような記事が、昨日で3回目ということで出ておりますが、がん拠点病院の治療実績に非常に地域によって格差があるというようなことの記事が載っておりましたけれども、拠点病院というのは本当に地域の患者さんのよりどころということで、そういう位置付けの下で展開されているはずなんですが、地域の中での医療レベルとか診療レベルがやはりまだ格差があったり、そういう治療の放射線や化学療法の体制が十分ではないとかそういうものが、それは個々の病院の努力で改善できるものなのかどうか、もう計画ができて4年ぐらいたっておりますので、その段階でやはり全然、地域間格差が埋まっていないという現状がありまして、その辺はやはり我々は真剣に反省をしていかなければいけませんし。
 それから、拠点病院のスタッフの現状に関しても、いろんな声は聞こえておりますが、それが病院側、医療スタッフだけの努力で改善できるものではないものもたくさんあるということで、それは皆様がそれぞれの専門でいろいろとご意見を聞いていらっしゃると思いますので、患者としては、やはり自分の身近でちゃんとした医療を受けたいというのを、それに向けて改善をしていただきたいと思います。

○天野会長代理
 ありがとうございます。
 今……それでは、手短に一言。

○本田委員
 一言、患者委員の皆様からということだったんですが、私、患者委員じゃないかもしれないんですけれども、ちょっと今おっしゃった議題について、進め方として。嘉山委員も檜山委員もおっしゃっていたように、そういう視点を出していくこと、ちょっと確認なんですが、それ自体を出すのをここで議論するのだとすると会議を何回やっても足りないと私は思っています。
 建設的な会議にするためにも、そういうことを、会議の、スケジュール的には大変かもしれないけれども、ある程度事前に出して、患者からの目線もそうですし、医療者側からの拠点病院の課題の目線もありますよね。そういうものを事前に出して、それに沿うような資料を事務局が準備していただく、それで議論するとしないと、何回やってもわけ分からなくなるので、それは患者委員の皆さんも事前に頑張って出す、もちろん私もですけれども、そういうことをまず確認できればなと一つ思いました。
 拠点病院の問題は患者側からのいろんな混乱もあるでしょうけれども、医療者側、現場からの混乱もたくさんあるはずだと思います。私、取材者として、両方見ていてすごく思うのは、拠点病院は何するところなのか分からないというか、患者さんをたくさん診ればいいところなのか、それとも連携をつくっていくところなのか、そういうことがそもそも現場で拠点病院でやっていらっしゃる方は分からなくなってきているという現実もあると思うので、そういう問題を全部事前に出して、それに沿うような資料を出していただくという形がいいのではないかと、そのうえで議論するというのがいいのではないかと思うんですけれども、どうでしょうか。

○天野会長代理
 3人の患者委員からの意見の後に、ただ今、本田委員からそもそも論として意見集約の方法自体についても事前に意見出しをしたほうがいいんじゃないかというような提案があったんですが、それについて皆様……一言で、すみません、嘉山委員、お願いします。

○嘉山委員
 ですから、ここでは無理だと思います。事前に患者さん側からまとめた問題点を出していただければ、我々と厚生労働省側で資料等を用意して、ここで議論するというのが一番スマートな議論の仕方だと思います。

○天野会長代理
 では、資料も含めて事前に、これ患者のみならず医療者も、ただ今意見ありましたが、医療者の委員の皆さんも含めて、資料について事前に意見を出していただくと。それを基に事務局が用意していただいて、プラスですね、先ほど紙ありましたように、集中審議項目に係る意見につてもご意見をいただくということでよろしいでしょうか。資料プラスご意見ということはよろしいでしょうか。
 では、特に……埴岡委員、一言お願いします。

○埴岡委員
 先ほど出ていたような議論のプロセスを重視するということ。プラス、最終的には、会議で重要優先推奨施策の候補を決めていくことも大切と思います。例えば、相談支援センターを強化するのか、コールセンターを新たに立ち上げるのか、県単位の地域統括センターを47県つくっていくのか、そういう政策的な方向のところまで。ぜひ議論をここでしていただければと思います。

○天野会長代理
 分かりました。ありがとうございます。
 では、会議の2週間前ということですので、何日になるかちょっと確認できていないんですが、その日にちまでに各委員から必要な資料、及び次回の項目である拠点病院制度についての意見を事務局に寄せていただくということで、皆様、ご異議ないでしょうか。よろしいでしょうか。
 では、それで進めたいと思います。
 では、集中審議の項目についてはこれで決まったかと思うんですが、専門委員会の設置についても……

○保坂委員
 ちょっとよろしいですか。第1回目の集中審議の議題は決まりましたけれども、あと、だからどういうテーマを集中審議をするかということを、次回までにまた皆さんに出していただくということを提案します。
 それから、専門委員会をつくるほうのことについても、次回までに、今ばらばらに出てもしょうがないので、次回の2週間前までに専門委員会もこれをつくるべきであるということも皆さんが意見を出すということで、それをまとめて次のときに専門委員会どれをつくり、あるいは集中審議は何をやっていくかということを決めるということを提案させていただきたいと思います。

○天野会長代理
 野田委員、一言お願いします。

○野田委員
 そういうことだと思うんです。集中審議のほうに関しては、まず今回始めると。始めるのに当たって、今の意見を聞くと。ちょっと言葉遣いを気を付けないと、集中審議の項目というとき、さっきから出ていたのは、拠点病院といったときに、拠点病院でどこに集中してどういう項目をやるべきかという、内部項目のことを言っていたので、まず拠点病院に関して、それさっきのやり方に従ってそろえていきましょうと、資料を。
 それとは別に、それを横に広げるのはどういう対象にするかというのも並行してやりましょうということだと思います。

○天野会長代理
 ただ今、皆さん、お二方からご意見が出たので、次回のテーマである拠点病院についての意見と資料の収集の方法、加えて、集中審議のテーマとあと専門委員会の内容についてご意見をお寄せいただくということでよろしいですか。

○本田委員
 質問を1つ、その件に関して。

○天野会長代理
 はい、手短にお願いします。

○本田委員
 今のはよく分かったんですけれども、専門委員会に関してなんですけれども、前回も、あれもこれもといういろんな意見が出ましたよね。だけれども、やっぱり実務的にどれぐらいの数までができるのかとかそういうお考えがあるのであれば、例えば、それはつくって専門的に議論したいというテーマはいろんな方がいっぱい持っていると思うので、あれもそれもこれもっていうことになるとは思えないんですけれども、その感覚を教えてください。

○天野会長代理
 分かりました。
 私からも1点確認ありまして、資料3の1ページ目には、参考の部分で、専門委員会の設置について了承された分野ということで、がん研究が挙げられているんですが、これ前回の会議でこれは了承されたというふうな理解でそれはよろしいんでしょうか。その確認だけちょっとさせていただきたいんですが。
 では、それはもう、がん研究については了承されているということで、それに加えてご意見をいただくということを、まずここで確認しておきたいと思います。
 あと、ただ今あったように、実務的に幾つの委員会まで可能かということについて、事務局からコメントがあればお願いします。

○鈴木がん対策推進室長
 専門委員会ですけれども、事務局体制上でいえば、多くて2つ、できれば1つに絞っていただきたいというふうに。というのも……。
 あとですね、あとです。あとほかにも残り、これとは別に、またこちらのほうでも別途審議会ですとか検討会みたいなものを立ち上げる必要がありますので、そういったことを踏まえますと、協議会の中では残りあとプラス1程度ということで。

○天野会長代理
 ありがとうございました。
 今のご意見を参考に、皆さんからご意見をいただければと思うんですが、その中で特に本日別添資料ということで、檜山委員から小児がんの専門部会についての意見が出ていたかと思うんですが、これについてはこの場で決めてしまいたいと思いますが、この設置については、皆様、ご意見ありますでしょうか。
 檜山委員、一言お願いします。

○檜山委員
 今出していただいた、事務局から資料4に掲げられている項目が、分野別施策というところが恐らく集中審議の対象になってくるんじゃないかと思うんですが、先ほどご説明させていただいたように、小児がんって全部の領域にそれぞれ係ってくるという状況で、もう一つ、嘉山委員が言われたように、きちっとしたデータがまだきちっと集積されていなくて、学会に問い合わせて、きちっとしたデータを今、集積しているところです。
 次回決めますという保坂委員のあれだったんですが、できれば今日決めていただいたほうが、専門委員会としてのデータ集めという、もう時間がないという状況がもう一つ迫っているので、もしあれであれば今日お認めいただきたいというふうに思っています。

○天野会長代理
 檜山委員から、今ぜひというご意見がありましたが、特にご異議がなければ、これについては設置を認めるということでよろしいですか。

○野田委員
 そうしたら、それで終わっちゃうということ。

○天野会長代理
 それで終わっちゃうというのは、説明していただければ。

○野田委員
 事務局の許容量があと1つかなという意見の後に、小児がんはどうですかって決めたら、それじゃ、もう専門委員会はこれでと。それでいいのかなという。いや、小児がんが大事なのは分かっていますよ、私は。だけれども、それでいいのかなということが一つ。
 ですから、檜山委員にお聞きしたいのは、これから次回のときまでの間に、集中審議の対象に回った場合も含めてデータは必要なんじゃないですかと、だから、データ集めは委員会事項になろうが、集中審議事項になろうがスタートされたらばよくて、それを認めるのは、もう少し今の対象がこうなっているんだというのが出そろってから決まったほうがいいような気は、檜山委員にそれだけ見つめられるとなかなか言いにくいんですが。

○天野会長代理
 南委員、一言お願いします。

○南委員
 今の意見を受けてですが、専門委員会あるいは集中審議のどちらかでは必ず扱うことを、とりあえず今日合意したらいかがでしょうか。

○野田委員
 いや違う、今のは専門委員会でするっていうことを合意するかってこと。

○南委員
 というのは檜山委員の意見ですよね。そうすると、ほかの専門委員会が設置できなくなります。ですから、専門委員会あるいは集中審議のいずれかでは必ず扱うということをここで合意をとって、そのデータ集めをもう始めていただいたらよろしいんじゃないでしょうか。

○天野会長代理
 檜山委員、今のご意見でアグリーですか。集中審議か、専門委員会どちらかにするかということでよろしいですか。

○檜山委員
 今までほとんどディスカッションが、小児がんに関しては協議会でされていないということがあって、恐らく皆さん何もご存じないという状況じゃないかと僕は。保坂委員はご存じだと思うんですが、その辺をきちっとやはりデータづくりをして皆さんにお示ししたいというのが我々の本心ですので、そういう意味を酌んでいただいて専門委員会をつくっていただきたいというお願いをしているという。

○保坂委員
 ちょっと事務局に質問なんですけれども、いいですか。

○天野会長代理
 事務局ですね。一言、お願いします。

○保坂委員
 事務局で体制を、難しいと思うんですけれども、健康局長にお聞きしたいんですけれども、もう1つぐらい専門委員会をつくるというための補充というか、そういうことは絶対だめでしょうか。

○天野会長代理
 枠という意味ですか。

○保坂委員
 ですから、専門委員会をつくるの事務局的に無理だということなので、もうちょっと、私も非常に無理があると思うので、この体制であと2つも3つもというと無理だと思うんですけれども、健康局長のほうでもうちょっと体制を何とかしていただけるということであれば、今日小児がんのほうを認めていただいて、あと1つぐらいを、次のときに皆さんの意見を出していただいたのでというふうにできるんではないかと思ってお聞きしているんですが。

○天野会長代理
 局長、お答えいただけますか。

○外山健康局長
 人を増やすことは無理なんです。厚生労働省というのは各省庁の中で残業時間がベストスリーにいつも入っていまして、その中で健康局というのは厚生労働省の中でいつもトップ。中でも、がんであるとか肝炎であるとか、こういったところはもう不眠不休でやっておりまして、そういったことで、どうしてもやれということになりますと、我々は公僕ですから全力を尽くして従うだけでありますけれども、人は増やせません。
 ですから、恐らく限られた時間の中で協議会の集中分野の資料と、その専門委員会の資料と、割合を見ながらやらせていただくということでございまして、私の立場で、冒頭ごあいさつした言葉も、口も乾かない前にできないということはちょっと申し上げられませんけれども、現実としてはこうです。
 ですから、どうしてもやれということであれば、集中審議との関係でいろいろ運営させていただくということだと思います。

○天野会長代理
 増やすのは極めて厳しい状況だというふうな、今、認識が事務局からあったかと思います。
 はい。

○外山健康局長
 それでは、我がほうができるかとかできないということで決めるというと僭越でありますから、それはもうこの協議会、冒頭申し上げましたように、精いっぱいやるだけのことはやるというふうに申し上げておりますので、それは皆様のほうでご判断いただきたいと思います。

○天野会長代理
 力強いお言葉、ありがとうございます。
 ご意見はご意見として、現実問題、事務局として厳しいというふうに私は理解いたしましたが。

○嘉山委員
 私、さっきから手を挙げている。

○天野会長代理
 失礼しました。じゃ、嘉山委員と本田委員、一言ずつ。

○嘉山委員
 専門委員会で前回同意を得られたということはあるみたいですけれども、私はがん研究が患者さんにとって、患者さんの目線からここで議論できるとはちっとも思っていないので、これ外したほうがいいと思います。
 1番はですね、皆さんが現場で病院、地域、高知でもどこでもですね、そこでいろんな問題点がありますよね。その問題点をダーッと挙げてもらって、その中で、こういうものを持ってくれば集中審議で解決できるよと、意見が集約できるよというような議論の仕方をしたほうが早いと思うんですね。
 したがって、患者さんたちも問題点を羅列していただいて結構です。がんセンターとしてもつかんでいる問題点はたくさんありますので、それをこの委員会にも事前に回します、委員の方に。その中で、これはやっぱりここでオピニオンをまとめようというようなものを僕は取りまとめたほうが早いと思います。でないと、時間もないし、先ほど垣添先生がおっしゃったように、次の対策の意見を出さなきゃいけないわけですから、スポラティックに、思い出したように、小児がんのことも我々も十分つかんでいますので、みんながその問題点を出して、その中で集中審議どれにしようって、そういうようなプロセスが一番スマートだと思うんですが、いかがですか。

○天野会長代理
 続けて、本田委員からもお願いします。

○本田委員
 すみません、私、嘉山先生と考え方は一緒なんですけれども、ちょっと分からないんですけれども、私小児がんの檜山先生がおっしゃった専門委員の必要性とか、野田委員がおっしゃった考え方で、私は専門委員会というのは、本当に専門の人が細かいことから何から全部ある程度少人数で議論されて、そこまで協議会の集中審議でするのはちょっと大変なので、そういうものを集中的に議論されたものを出してこられて、最終的にはこの協議会で議論するものだと思っていたんです。
 だから、今まで余り議論されてこなくて、協議会の委員が余り共通認識を持っていないような小児がんとか研究とかというものは、そこでちゃんとしたものをある程度オーソライズしたものにまとめてきて、ここで議論できるのかと思っていたんですね。
 ほかに、先生、もう一言。集中審議というのは、ある程度今までも議論してきたものなので、ここで全部問題点を、患者とか私とか一般の人間もどんと全部問題点を出して、そこで決めて、考えてつくっていくものだと理解していたんですけれども、そこの理解が違っているのか教えてください。

○天野会長代理
 一言、嘉山委員。

○嘉山委員
 あのね、患者さんの意見を聞くのがこの会なんだよ。研究の細かいことをやる議論の会というのはもっとたくさんあるわけ。だから、患者さんの声をまず現場で聞くことが一番大事なんですよ、この協議会の存在意義は。だのに、何か別なことをあなた言っているんだけれども。だから、やっぱりまずは患者さんが日常の診療の中で受けている問題点とか疑問点を出すということが一番大事なんですよ、ここで。
 それを取りまとめて、こういうふうに法律改正すればよくなるよとか、そういうオピニオンにまとめていかなければ何もならない。何だ、研究は専門家がやれば云々とかそういう問題じゃないんだ。患者さんの意見を聞けるのはここしかないんですよ、公的には。
 あなた、ちょっとまじめに考えているの。

○本田委員
 まじめに考えて、今、発言してうかがっているのですけど……

○天野会長代理
 ありますか、コメント。一言でお願いできますか。

○檜山委員
 嘉山先生言われるとおりだと僕は思いますので、今日の要望書の最後に、患者さんからのきちっとした要望書を付けています。これだけの声が今出ているので、これに対して我々は今から専門委員会って、これ公式なものである必要、僕全然ないと思うんですね。今、本田委員が言われたように、本当にそれに対していろんな、放射線をしている人、化学療法をしている人集めて、どうしたらいいかということを議論してここへ持ってくるというプロセスを僕はやらせてくださいと言っているんで、それでも対策室のほうが人がいないと言われれば、僕は別に非公式なものでもいいんではないかとは思いますが、そういう形で、とにかくそういう集まりを認めていただければ、ここへそのデータを持ってきますと言っているんですが、それでおかしければ、おかしいと言っていただければ。

○本田委員
 私もそういう理解なんです。

○野田委員
 いいですか。

○天野会長代理
 はい、野田委員、お願いします。

○野田委員
 研究に関しても全く同じで、確かに患者さんの声を吸い取るための題材が出てこないとしょうがない。その題材は、2回にわたって研究のことをやったと思うんですけれども、題材は基本的には研究予算が他省庁に散っているので、そういうところのステークホルダーまで集まって題材、素材をつくって、ここで患者さんの目にさらしましょうということなので、そういう料理をする委員会として認められていると。
 だから、別に何も結果を出す委員会というのとはちょっと違うので、やはりそういうプロセスがあったほうが、ここでの議論も実りあるものになるだろうというふうに考えています。

○天野会長代理
 ちょっと議論が今行きつ戻りつしているんですが、もう一遍確認したいんですが、がん研究についての専門委員会を置くということについては、先ほどご了承いただけたかというふうに理解したんですが、何かほかに、患者さんの委員も含めて何が異議とかがあれば、ここでぜひおっしゃっていただければと思いますが。
 特に、患者委員の方からご意見はありませんか。
 では、もう一度……郷内委員、一言お願いします。

○郷内委員
 2つぐらいしかできないということで、仮にがん研究と小児がんにこの場で決まっても、それはそれでそれぞれ必要なものだと思いますので、私は患者の立場としてそれで了解はしたいと思っております。
 それと、嘉山委員がおっしゃったように、既にあるほかの検討会、中医協だったり、社保審だったり、それこそ医療上の必要の高いドラッグラグの検討会だったり、そのようにほかで走っているそちらのほうのデータなりエビデンスなり議論なりそういうものを、やはりこの場にもタイムリーにリアルタイムで出していただければ、同じ議論を重複するとか、同じ議論を別々に2カ所でやるということはやはり非常に労力も無駄ですし、時間もないので、そういうふうな既にあるものは有効利用していくということで、機動性というか、ここの議論は十分に活用できるんではないかと思いました。

○天野会長代理
 大変重要なご指摘だと思います。他の審議会と連携を通じてということは非常に貴重なご指摘だと思いましたので。
 今、幾つかご意見をいただいたんで、確認ですが、がん研究については皆さんご同意いただいているということでご異議はないですか。
 分かりました。では、がん研究についてはもうご同意いただいたということで、ここで断としたいと思います。
 あともう1点ですね、小児について。先ほど事務局から、もちろん無理ということはおっしゃっていないとは重々理解しておりますが、現状として厳しいというご意見があったと理解しておりますが、小児については、皆様ご設置はいかがでしょうか、お認めいただくということでよろしいですか。
 かしこまりました。では、小児についても専門部会としてご設置をいただくということでお願いします。
 事務局の皆さん、大変激務の中で申しわけないかと思いますが、あと1つ何とか追加でというふうな、皆様お願いしたいということでよろしいですか、委員の皆さん。がん研究と小児に加えてプラス1つというものについて、次回について意見を集約するということで。
 では、保坂委員、次、前川委員、お願いします。

○保坂委員
 健康局長はああいうふうにおっしゃいましたけれども、無理なことをやらせようと思うと、結局、先ほどの郷内委員が言ったほかのところのデータも出してほしいとかということできなくなると思うんですね。それを委員が自分たちでやるということもできないと思いますし、やっぱり事務局にやっていただくしかないので、余りにも無理なことを事務局に求めないようにしたほうがいいと私は思います。

○天野会長代理
 前川委員、続けてお願いします。

○前川委員
 次回のこの委員会の検討ですけれども、やはりがん対策推進基本計画、がんになったときから緩和ケアというのがありますから、ぜひぜひ次回検討課題で、緩和ケア専門委員会をつくってほしいと思っております。

○天野会長代理
 それも含めて、書面にてぜひご提出をお願いできればと思うんですが、今、保坂委員からあったように、そもそも難しいんじゃないかと反対意見もありましたが、ちょっと意見が分かれたようで、もしよろしければ、小児については決をとらせていただくということでよろしいでしょうか、ちょっと意見が割れていますので。
 じゃ、小児の専門委員会について設置を認めるべきだというふうなご意見の方、挙手をお願いできますか。

〔賛成者挙手〕

○天野会長代理
 一応事務局のほうで、多数かと思いますが、カウントお願いできますか。

○鈴木がん対策推進室長
 13です。

○天野会長代理
 13。
 反対の方、挙手お願いできますか。

〔挙手する者なし〕

○天野会長代理
 では、棄権。野田委員が棄権ですね。埴岡委員も棄権ですね、失礼しました。
 一応、事務局から数をご報告いただけますか。

○鈴木がん対策推進室長
 賛成が13、反対はゼロ、棄権が2。

○天野会長代理
 ということで、賛成多数ということで、小児については専門委員会設置が認められたということでよろしいでしょうか。
 では、追加、大変事務局には恐縮ですが、あと1つについて、専門委員会の設置について皆様からご意見をいただくということでよろしいでしょうか。
 これで一応、協議事項については積み残しはないかと私のほうでは理解しておりますが、ほかに事務局から何か追加の連絡や協議事項などがあれば、お願いできますか。

○本田委員
 今後のスケジュールについては、どうなっているのですか。

○天野会長代理
 スケジュールのことですね。

○鈴木がん対策推進室長
 それでは、今回お認めいただきましたがん対策推進協議会の専門委員会の設置と集中審議ということで、第1回につきましては、来月12月10日になりますが、がん診療連携拠点病院について集中審議を行うという予定でさせていただきたいと思っております。
 つきましては、2週間前ということになっておりますので、今月の26日までに資料を必着でいただきたいと思っております。でないと、多分その後また委員の先生方にももう一度返すという時間と、我々が資料を集めるという時間もございますので、そこはご理解していただきたいというふうに思います。
 また、来年度以降の日程につきましては、早急にまた委員の先生方に日程表をお配りさせていただきますので、それに速やかにご回答していただいて、日程調整のほうをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○天野会長代理
 今、スケジュールということについてちょっと挙手があったんですが、意見だけ短く、一言だけお願いできますか。

○本田委員
 すみません、確認なんですけれども、集中審議を12月からこうやってやっていくということと、最終的には24年度から次期計画が始まるんで、そこに向けて決めていくということですよね。その次期計画というのは、基本的にいつまでに策定できていなくてはいけないんでしょうか。
 というのは、第1期計画は、日程感は違ったかもしれませんけれども、予算要求、概算要求の時期に合わせて6月ぐらいまでに頑張ってつくらなきゃいけないということで、2カ月の集中審議をしたかと思います。実際の計画は24年度からなのかもしれませんけれども、ある程度そういうものの中間報告とか骨子みたいなものは、この4月、5月、6月ぐらいにつくるものではないのかなと私は個人的に感じていたんですけれども、その辺のスケジュール感を教えてください。

○天野会長代理
 お願いできますか。

○鈴木がん対策推進室長
 資料5の横のものをご覧いただきたいと思っております。
 本田委員おっしゃいました、まさに最終報告の関係と変更の骨子案の関係ということでございますが、変更の骨子案につきましては、大体5月か6月ぐらいにはある程度かたまっていないと、次期予算要求に反映できないと考えております。
 また、その後、最終報告と変更案の協議をさせていただいて、年末、11月終わりぐらいには最終的な成案ができる、それからパブリックコメント等の手続に入らせていただきたいと思っておりますので、タイムリミットといたしましては、やはり11月というのが一つの大きな目安だというふうに事務局としては考えております。

○天野会長代理
 本田委員、今の回答でよろしいでしょうか。
 ほかにスケジュールについて何か追加でご意見があれば、お一方、お二方程度。
 前川委員、手短にお願いします。

○前川委員
 患者委員の任期は2年なんですけれども、これを見ていたら、また4月に全く新しい人が入って、わけの分からない状態でこういうことができるのかなと思っているんですけれども、事務局とかどなたか、その辺りどういうお考えかお聞かせいただけますか。

○天野会長代理
 もし事務局、何かコメントがあれば、いただければと思いますが。

○鈴木がん対策推進室長
 委員の任命に当たりましては、平成11年に閣議決定されています審議会等の整理合理化に関する基本的計画というのが実はこの大きく基でございまして、その中では、10年を超える期間継続して任命をすることはできないとなっておりますけれども、がん対策推進協議会におかれましては、がん対策基本計画の5カ年を一つの節目ということにしておりますところから、5年を超えない期間としているところでございます。
 なお、個別具体的な発令行為につきましては、その都度大臣、政務三役と相談して考えていきたいというふうに思っているところでございます。

○前川委員
 では、患者委員は2年というふうにお聞きしていますが、それは規定に明文化されていますか?

○鈴木がん対策推進室長
 規定ということに明文化しているわけではございません。ただ、これまで患者委員の方々につきましては、各地域の様々な患者様の代表の方々の意見を聞くと、反映をさせていただくということがございましたので、1期2年というふうにさせていただいたという経緯があるというふうに聞いております。

○前川委員
 それで、このようなスケジュールでできると思われますか? 私たち、実は最初の1年は、どなたかもおっしゃいましたけれども、全く分からない状況ですごく緊張して、やっと発言して、2年目に少し分かって、この秋に、こういうものだとやっと理解し、私も今自由に発言しておりますけれども、こんな感じなんですね。また新たに次の方全員が新しくなると、別に私がなりたいとかそういうんじゃないんですけれども、全く新しい方が5人入りますと、また同じことになるんではないかなという危惧を持っておりますので、その辺りもちょっと考慮に入れていただければと思います。

○天野会長代理
 前川委員からの指摘を踏まえて、事務局でご検討いただければと思います。
 ほかに、その他スケジュール等についてご意見なければ。
 嘉山委員、一言お願いします。

○嘉山委員
 私、こういうことやっていると、この会は存続意義がないんじゃないかと思います。委員が自分の立場で物を言っているだけで、がん全体のことが出てこなくなっちゃって、例えば、小児はよく分かるんですけれども、ですから本当は網羅的に全部がんの問題点を出して、その中でやるべきなのに、患者代表の方が全員とは言いませんよ、言いませんけれども、自分の立場でしか物を言わなくなってしまっては困るので、やっぱり事務局なり会長なりがきちんと全体を見渡して議論を進めていかないと、そのときのスポラティックな思いつきだけのことだけが意見としてまとまってしまったら、非常に僕は危険な委員会になる可能性があるので、その辺は今後の会の進め方で慎重に考えていただきたいというふうに思います。

○天野会長代理
 貴重なご意見ありがとうございました。
 ほかに、ご意見等ありますか。
 では、会長代理の不手際で時間が延びてしまいましたが、これにて協議会のほう終了とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

(了)


(了)
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健康局総務課がん対策推進室

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