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2010年12月20日 第14回高齢者医療制度改革会議議事録

○日時

平成22年12月20日 17:20〜19:07


○場所

中央合同庁舎5号館 厚生労働省内省議室(9階)


○出席者

阿部委員、池上委員、岩見委員、岩村委員(座長)、岡崎委員、小島委員、鎌田委員、
神田委員、見坊委員、小林委員、近藤委員、白川委員、堂本委員、樋口委員、
藤原委員、藤原本部長(齊藤委員代理)、三上委員、宮武委員、横尾委員
細川厚生労働大臣、藤村厚生労働副大臣
<事務局>
外口保険局長、唐澤審議官、武田保険局総務課長、吉岡保険局高齢者医療課長、
伊藤保険局国民健康保険課長、吉田保険局保険課長、村山保険局調査課長、
鈴木保険局医療課長、岩渕医政局総務課長

○議題

最終とりまとめ

○議事

○岩村座長
 委員の皆様には、御多忙の中をお集まりいただきまして誠にありがとうございます。定刻でございますので、ただいまから「第14回高齢者医療制度改革会議」を開会させていただきます。
 本日の委員の出席状況でございますけれども、齊藤委員の代理で藤原日本経団連経済政策本部長が御出席いただいてございます。よろしくお願いいたします。
 本日は第14回目でございまして、この改革会議の最終回になります。前回の会議におきまして、これまでの12回にわたります会議を踏まえて、最終とりまとめ(案)を事務局から皆様にお示しいたしました。そして、最終とりまとめに向けた議論をしていただいたところでございます。
 今回は、前回の会議におきまして委員の皆様からいただいた御意見なども踏まえまして、改めて最終とりまとめ(案)を事務局からお示しいたします。そして、これを基に御議論いただきまして、最終とりまとめを行いたいと考えております。
 それでは、まず初めに、細川大臣より御挨拶をいただきたいと思います。大臣、どうぞよろしくお願いいたします。

○細川大臣
 本日は、大変お忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。委員の皆様には、昨年11月から13回の会議でいろいろと御議論をいただきまして、いよいよ今日は最終的なとりまとめをさせていただくというところまで参ったところでございます。本当に長い間、大変な御議論、御苦労をおかけいたしましたことに心から感謝を申し上げたいと思います。
 この会議では、高齢者の医療をどうしたらいいのかということで、いろいろと御議論をいただいてまいりました。今、高齢社会になりまして医療の費用が増大している。それをどのような形で分担していくか、どのようにして各世代が協力し合うかということで、これについては皆様方の本当にさまざまな御意見がございました。そういう意味では、それぞれの委員の皆さんのお考えが十分にこの最終的なとりまとめに反映できるかどうか、これはなかなか難しいところでもあろうかと思います。
 しかし、とりまとめの案には、御満足いかないかもわかりませんけれども、皆様方の今日までの御議論を踏まえましたものが、最終案に盛り込まれているものと思っているところでございます。
 今日の会議で最終とりまとめがまとまりましたならば、今度は法案に向けて進んでいくことになります。この法案提出に向けては、各方面といろいろ調整もしなければならないということも考えておりまして、これには各党の意見なども踏まえまして、法案をどのようにしていくか、これもまた調整させていただきたいと思っているところであります。
 そして、今回の最終とりまとめ(案)では、知事会の皆様には、あるいは地方団体の皆様方には、運営について、今後いろいろとお願いしなければならないということになりますけれども、これからの法案の内容につきましても、知事会や地方団体の皆さんともまた議論もしていかなければと思っておりまして、早速でありますけれども、この会議が終わりましたならば、国と地方が協議をする場も設置させていただきたいと思っているところでございます。
 せんだって、マスコミの一部では、皆様方がとりまとめをいただいた後、法案を通常国会に出すことを見送る検討を始めたという報道もございましたけれども、そういうことは一切ございません。次の通常国会に提出を目指すということで進めてまいりたいと考えているところでございます。
 今日は最後の会議となりますけれども、どうぞそれぞれの皆様方の観点で御議論をいただきたいと思っているところでございます。重ねて申し上げますけれども、本当に長い間、御議論を賜りましたことに感謝申し上げて、御挨拶としたいと思います。
 今日は最後の会議でありますから、私も前回と同じように最後まで御議論に参加させていただきたいと思っておりましたけれども、ちょうど予算の山場にかかってまいりまして、今日もこれから例の子ども手当の問題で5大臣会合が控えておりますので、誠に失礼かと思いますけれども、今日は皆様方の議論に参加できないことをお許しいただきたいと思います。
 本当に長い間、ありがとうございました。最終会議、活発な議論が行われますように心からお願い申し上げまして、私の御挨拶とさせていただきます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

○岩村座長
 大臣、どうもお忙しいところ、ありがとうございました。
 それでは、大臣はこれで退席されます。
 続きまして、藤村副大臣に一言御挨拶をお願いいたします。

○藤村副大臣
 どうも皆さん、こんばんは。1年余りとなり、もう14回目を数えるこの会議に、本当に熱心にそれぞれの立場で御参加いただきましたことに改めて敬意を表し、感謝を申し上げます。
 さまざま今、大臣の方から申し上げましたので、むしろ中身に入っていただこうと思います。私は今日、最後までお付き合いをさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○岩村座長
 副大臣、どうもありがとうございました。
 それでは、最終とりまとめ(案)の主な修正点につきまして、事務局から御説明いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○吉岡高齢者医療課長
 高齢者医療課長でございます。
 お手元の資料のクリップを外していただきますと、最初に資料1−1「最終とりまとめ(案)」ということで、前回からの修正点につきまして赤字で記載させていただいております。
 まず最初の「I はじめに」は、これまでの検討の経緯などを記載しているところですが、2つ目の○に、大臣から示しました6原則を明記しております。
 その後、字句の修正が何点かありまして、次の2ページにつきましては、2つ目、3つ目の○が削除になっておりますが、これは最後の「IV おわりに」のところに移しておりますので、その関係上、ここの箇所では削除しているものです。
 それから、「II 改革の基本的な方向」です。いろいろと字句の細かな修正を行っております。
 4ページの2つ目の○で、「また、後期高齢者医療制度の廃止を契機として、長年の課題であった国保の財政運営の都道府県単位化を実現し、国民皆保険の最後の砦である国保の安定的かつ持続的な運営を確保する」という一文が追加されております。
 その上で、次の「III 新たな制度の具体的な内容」ですが、幾つか字句の修正があった後、5ページからが「2.国保の運営のあり方」です。5ページから11ページまで続いております。
 その中、それぞれ字句の修正をさせていただいておりますが、11ページをご覧いただきますと、上から3つ目の○です。
 国保の運営の具体的なあり方について記述した最後の箇所ですが、なお書きとして、「国保全般のあり方について十分な議論が尽くされないままに、第二段階の方針・時期・運営主体等を法律に明記することは適当ではないとの意見がある一方で、第二段階の実現こそが重要であるとの意見や、第二段階を実現することを前提に第一段階を経過的に行うという位置づけを明確にしておく必要があるとの意見があった」という記載を追加しております。
 それから、12ページ、「3.費用負担」の「(1)支え合いの仕組み」につきましては、財政調整の仕組みについて、現行と同様の仕組みを設けることが記載されておりますが、一番下のなお書きとして、「現行の高齢者医療制度においては、支援金・納付金の負担により、現役世代の多くが加入する被用者保険の負担が増加し、財政の悪化が見られることから、負担を軽減する措置が必要であるとの意見」等々を追加させていただき、13ページでは、上から3行目、「一方、こうした意見に対しては、被用者保険の利益を優先して考えており、市町村国保を含め各保険者の負担が公平なものにならない限り、また、財源確保のめどが立たない限り、適当ではないとの意見があった」と追加しております。
 次の「(2)公費」につきましては、まず制度移行時に47%の公費割合を50%に引き上げ、その上で、定期的に公費のあり方等を検討する仕組みを法律に明記していくということですが、13ページの一番下になお書きといたしまして、「『政府・与党社会保障改革検討本部』での議論を通じて、早急に社会保障制度全体のグランドデザインを描き、医療保険制度の財源のあり方についても結論を得た上で、高齢者医療制度の改革の内容をとりまとめるのが適切な手順であるとの意見がある一方で、新しい制度の結論を出し、それを受けて社会保障全体の財源について最終的に結論を得るべきとの意見があった」という記載を追加しております。
 次の「(3)高齢者の保険料」ですが、14ページの一番下の○の最後から2行目、財政安定化基金の活用の仕組みに関してですが、なお書きとして、「保険料の上昇抑制に基金を活用するかどうか、どの程度活用するかは、基金を設置する都道府県の判断によることとなるが、そもそも基金を保険料の上昇抑制のために活用すべきではないとの意見もあった」と追加しております。
 それから、15ページの上から3つ目の○です。低所得者の保険料軽減の特例措置について、段階的に縮小するということですが、丁寧に説明すべきという御指摘がございました。なお書きで、「実施に当たっては、75歳以上の1人当たり医療費は高く、毎月その85%の方がサービスを受けている一方で、9割軽減の保険料は全国平均で月額350円程度に抑制されていること――等について、十分な説明を行い、国民に理解を求めながら丁寧に進める必要がある」と追加しております。
 次の16ページ、「(4)現役世代の保険料による支援」です。
 ここは、被用者保険者間の按分方法をすべて総報酬割とすべき、というところですが、最後のなお書きです。「総報酬割の導入により協会けんぽに対する国庫負担が不要となり、その分を健保組合等が肩代わりする構図となっていることは問題であり、更なる公費拡充によって負担軽減がなされなければ総報酬割導入には反対であるとの意見があった」等々の意見を書かせていただき、下から3行目に、「一方、こうした意見に対しては、健保組合等と市町村国保の財政状況の違い等を考慮すれば、被用者保険だけの利益を考えることは適当ではないとの意見があった」と追加しております。
 それから、17ページの「4.健康づくり、良質で効率的な医療の提供等」ということで、「良質で」ということを柱書きにも加えさせていただいた上で、最初の○で、「今後増大が見込まれる医療費を広く国民の納得を得て負担いただくためには、国民が安心して過ごすことのできる医療の内容・水準を確保するとともに、国民一人ひとりが積極的に健康づくりに取り組む環境を整備すること等で医療費の効率化できる部分を効率化することが必要である」と追加しております。
 そして、飛びまして19ページです。医療サービスについても方向性を明記すべきという御指摘がございましたので、「一方、医療サービスについては、病院・病床の機能分化の推進――などが求められる。特に、医療と介護の両方のニーズを持つことの多い高齢者にとっては、地域ごとに医療・介護・福祉サービスが継続的・包括的に提供される体制づくりを進めることが求められる」。
 次の○では、「平成24年4月には、6年に一度の診療報酬・介護報酬の同時改定が見込まれており、これに向けて――別途の場で検討されることとなるが、上記の観点を十分に踏まえた――一体的見直しを行うことが必要である」旨を追加しております。
 それから、そのページの一番下、「6.施行準備等」と柱を追加させていただき、次の20ページです。
 上から3つ目の○では、「新たな制度への移行に伴う運営主体の変更」による対応についての記述を追加させていただき、最後の○では、「制度施行後においては――国は、継続的に検証(モニタリング)を行い、適宜、必要な見直しを行っていく必要がある」と追加しております。
 最後に、「IV おわりに」というところですが、これまでの各委員の御意見を踏まえまして、全体を追加させていただいておりますので、これについて読ませていただきます。
 「1961(昭和36)年度に、全ての市町村において国保の運営を行うこととなり、国民皆保険が達成されたが、来年度で国民皆保険50周年を迎える。世界に冠たる我が国の国民皆保険制度は、国民の安心感の基盤であり、将来にわたって堅持していかなければならない。
 一方で、『安心感」を確保するためには、相応の『負担」により、『国民全員で医療保険制度を支えていく」ことが必要となることは言うまでもない。高齢者の医療費を賄う財源は、公費・高齢者の保険料・現役世代の保険料・患者負担によって構成されている。そして、公費も保険料も患者負担も国民が負担者であることには変わりはない。高齢化の進展に伴い医療費が増大していく以上、仮に現行制度を維持しても、また、新たな制度をどのようなものにするにしても、負担増を伴わざるを得ない。
 このような中で、今回の新たな制度は、世代間・世代内の公平等に配慮しつつ、無理のない負担となるように、支え合い・助け合いを進め、より納得のいく公費・高齢者の保険料・現役世代の保険料・患者負担の組み合わせによる制度の実現を目指したものである。
 特に、国費をはじめとする公費の拡充を図るべきことは本改革会議の意見の大勢である。現在、政府与党において社会保障・税の一体改革の議論が進められているところであり、医療保険制度の財源のあり方については、その議論の方向性に対応したものとする必要がある。
 また、医療サービスが良質で効率的なものでなければ、そのための費用を負担することに国民の納得は得られない。医療提供体制と医療保険制度は車の両輪であり、あるべき医療提供の姿、それを実現するための診療報酬、介護等との連携といった医療サービスに関する総合的な議論を精力的に進め、早期に国民に具体策を示していく必要がある。
 この50年間で社会経済情勢は大きく変化した。特に国保は、制度発足当時と異なり、高齢者や低所得者の加入率が高く、更に今後の人口減少を考えれば、保険財政の安定化のためには、財政基盤の強化と広域化の推進が不可欠である。国民皆保険50周年という節目の年に、国保の都道府県単位化に道筋をつけることは、医療保険制度の歴史において極めて大きな一歩である。
 今後、厚生労働省においては、この最終とりまとめを踏まえ、法案提出に向けて取り組むこととなるが、国民皆保険を堅持し、持続的で安定的な医療保険制度を構築する責任を有する国においては、運営を担う都道府県・市町村の十分な理解を得て対応することが不可欠である。また、負担が増加することとなる保険者・被保険者の理解を求めていくことも必要である。
 医療保険制度は、セーフティネットとして国民の暮らしを支える重要な社会基盤の一つであり、制度が支持され安定しなければ国民の暮らしも安定しない。厚生労働大臣におかれては、この1年間にわたる本改革会議の議論を踏まえ、現行制度の問題点や新制度の意義を国民に丁寧に分かりやすい言葉で説明し、広く国民の納得・信頼・安心の得られる医療制度改革を実現されることを強く望む。」
ということでございます。
 次の資料の1−2は、ただいまの修正点を溶け込ませた最終とりまとめ(案)でございます。
 次の資料2は、「新たな制度に関する基本資料」として、改めて精査してお配りしております。
 資料3は、第2ラウンド、第10回から13回会議における意見の概要を整理した資料です。
 次の資料4の1枚紙で、「『国民健康保険に関する国と地方の協議』の開催について(案)」という紙をお配りしております。先ほど大臣の御挨拶にもありましたように、法案の提出に向けまして、厚生労働省と地方の協議の場を設置したいと考えております。
 そこで、2にありますような、「国保の抱える構造的な問題への対応」、あるいは「第一段階における国保の運営の具体的なあり方」、「第二段階における国保の運営の基本的方向」といったことにつきまして、具体的な検討・確認を進めていきたいと考えておりまして、でき得れば、3にありますように、年明けには第1回の協議またはワーキンググループを開催したいと考えております。
 最後、資料5でございます。見坊委員、樋口委員、神田委員の3人の委員の方々からそれぞれ配付資料をいただいております。
 資料については、以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○岩村座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、委員の皆様から御意見をいただきたいと思います。なお、今回お示ししております最終とりまとめ(案)でございますけれども、委員の皆様から事前に御意見をいただき、それぞれの委員の皆さんの間の意見の相違にも気を配りながら、可能な限り、それらの意見を反映させたものでございます。ですので、発言に当たりましては、ポイントを絞って御発言いただき、とりまとめるということで御協力いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 では、いかがでございましょうか。それでは、阿部委員、その後、池上委員、お願いいたします。

○阿部委員
 ありがとうございます。
 最終とりまとめ(案)については、不満な点はありますけれども、後期高齢者医療制度を廃止して、高齢者のための新たな医療制度を構築するという基本的な考え方を評価し了解したいと考えております。
 その上で、細川大臣、政務三役にお願いがあります。この法案は国民健康保険法等の一部改正案として国会に提出されると聞いていますが、先ほど大臣の御挨拶にもありましたように、必ず国会に提案していただきたい。また、参議院の与野党逆転という大変困難な事情というものは理解しますけれども、最大限の努力をして、次の通常国会で成立させ、後期高齢者医療制度を廃止してもらいたいということであります。
 このことに関連して、一部の新聞報道があります。政務三役、大臣サイドとしては、そのようなことを考えているとは思っていませんが、報道によると、与党民主党は、この法案を国会に提出すると来春の統一地方選挙に影響するとして、通常国会への法案提出を見送るといわれています。これは、報道が間違いであって、与党にはそういうことはないのだということであれば問題ないのですけれども、必ずしもそうではないと聞いています。
 このような報道がもし事実であるとするならば、私は絶対容認できないと思っています。なぜなら、この法案の成立が遅れれば遅れるほど、後期高齢者医療制度は継続されていくことになる。民主党が国民に約束した政権公約、後期高齢者医療制度を廃止し、新たな制度の下で国民皆保険制度を守るというのは一体どうなるのか。国民に対しては、公約違反になるのではないかということを民主党として考えてもらいたい。
 新聞にもありますように、民主党は、患者の一部負担、保険料の低所得者への軽減措置の扱いについて問題にしているということであります。これについて退職者連合は、例えば患者の一部負担については、64歳までは2割、65歳以上は1割負担とする、このことを繰り返し主張してきましたけれども、今回はそれが通らなかったということで、勿論不満があります。
 不満はありますけれども、不満は不満として今後に継続しながら、新たな法案の成立に向けて我々も努力していきたいと思っているのです。仮に政府と与党民主党との食い違いなどがあるとすれば、政務三役として十分な説明を行って、与党の理解と協力を求める。その上で政府と与党が一体となって、この法案を成立させてもらいたいということを強く要請しておきたいと思います。
 次は高齢者の虐待問題です。
 私は、改革会議の報告を方々で求められて、この間随分多くのところへ出向いていますが、そういう中で高齢者の虐待問題が大変深刻に出されています。虐待防止法が制定されたものの、事態は一層深刻になっているという報告さえございます。特に深刻なのは、在宅介護であります。これは行政の関係者が家庭内に立ち入ることができないという難しさがあります。
 基本的な対策としては、介護部会の最終とりまとめにもありましたように、施設の拡充を図るのがまず基本だろうと思います。しかし、在宅を希望される方もいるわけですし、在宅介護も非常に大事なことでありますから、在宅介護に対する支援を充実すべきだと思います。
 また、この在宅介護の場合の見回りなどについては、民生委員の役割が非常に大きいわけですが、最近、民生委員に欠員が生じて委員不足を来しているということが言われています。民生委員の定年制があるそうでありますが、定年制も画一的にやるのではなくて、心身ともに頑丈な人は一定期間、継続してもらう。また、民生委員に対する処遇を改善してもらいたいという意見もあります。そういうことを是非検討していただきたいということであります。
 そして究極は、こういう在宅介護などについては、地域住民の協力ということが大変重要になってくるのではないか。私どもは、連合と共に認知症サポーター百人委員会というものに参加しているのですけれども、なかなか有効な方法がなくて困っているような状況であります。私自身は、地元の自治体のサポーター講習を受けていますが、労働組合とか会社、あるいは我々のような退職者組織、老人クラブという組織もあります。そういうところで積極的に講習を受けて、ある程度の知識を持って、地域でできる限りのサポート活動をやっていくことがこれから必要なのではないか。
 もう一つは、入院患者のたらい回しという問題が指摘されています。診療報酬に関わることですが、入院日数が制限されるために病院を転々としなければならない。そういうことをやるものですから、なかなか病状が改善されないという苦情もかなり多く来ています。
 以上2つの問題については、可能なものから実施を図るように政務三役としても努力いただきたいと思います。
 最後に、質問があります。今日、吉岡課長から説明がありました国と自治体との協議について、ちょっと気になるのは、「とりまとめを踏まえ、法案の提出に向けて――協議の場を設置する」となっているわけです。そして、具体的な検討・確認事項等が示されています。
 質問したいことは、つまり、協議が整わなかった場合はどうするのか。わかりやすく言えば、協議が整わなかった場合は、国会に法案は出さないのか。まさかそんなことを考えるとは思っていないのですが、文章から見るとどうもそういう気になる表現になっていますので、その点を説明していただきたい。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、池上委員、どうぞ。

○池上委員
 私も基本的には会議の最終とりまとめに賛同します。
 ただ、2点申し上げたいことがありまして、それは第二段階の国保の都道府県ごとの統合が平成30年度に予定どおり完成しますと、団塊の世代のほとんどがそのころは退職しておりますので、高齢者の大部分が加入する国保に国民全体の過半数に迫る割合が加入することになります。そうしますと、被用者保険の加入者と国民健康保険の加入者、それぞれの所得に占める保険料の割合が大きく異なることが一層大きな課題となります。特に、低中所得者における保険料負担の格差が課題となってくると思います。
 第2の点は、特に退職した時点で被用者保険から国民健康保険に移る場合には、雇用主に負担いただいている分がなくなるだけでなく、自分だけではなく、配偶者の年金なども保険料賦課の対象になる。大幅に増えます。これは、高齢者が働き続ける上で大きな動機付けになることは確かですが、好ましい状態ではないと思います。こうした観点から、第三段階として被用者保険と国民健康保険の都道府県単位の統合一本化案を、この将来的な目標を見据えて御検討いただければと存じます。
 確かに実務的な課題は両者の統合には多くありますが、実務的な課題に対しては実務的な解決案を考えれば、解決は可能だと存じます。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 そのほかいかがでございましょう。三上委員、どうぞ。

○三上委員
 私も2点申し上げたいのですが、第1点は池上委員がおっしゃったのと同じで、1ページの2つ目の○の6原則の中で、マニフェストで掲げた地域保険としての一元的運用ということで始まったもので、当初の4つの案の中でも、池上委員が第三段階とおっしゃいましたけれども、被用者保険も含めた都道府県化という格好。被用者保険の統合の問題も当然触れているわけで、どこに書くかというのは難しいのですが、おわりにのところでもいいですけれども、今後の道筋として、第三段階を目指すということをどこかに書き加えていただければと思います。
 もう一つは、17ページの患者負担のところですが、これは民主党の方でも1割負担を2割負担に上げることには反対だと聞いておりますし、そのことが原因で法案提出が見送りになるのかということもあったわけですが、ここで書きぶりとして、今までの意見というのは、資料3の17ページに患者負担がございます。(5)の最初の黒ポツの3つ、白川委員と小林委員と齊藤委員の案は、確かに1割負担を本則どおり2割にすべきということですが、その後、ずっと10人ぐらいの委員が、逆に1割に据え置く方がいいのだ。2割に上げると受診抑制が起こるのだという意見があり、大勢としては、どちらかというと1割のままの方がいいという形だったのですが、ここでとりまとめの17ページの書きぶりについては、1割を70歳になると2割に上げていく。
 最後の○で、なお、そもそも患者負担に関しては、早期に法定の負担割合とすべきとの意見がある一方、受診抑制につながるおそれがあってと書いてありますが、これは書きぶりを逆にする方が、この会議の意義に沿っているのではないかと思いますし、法案として提出しやすくなるのではないか。与党との間のすり合わせもできるのではないかと思うので、再考していただきたいと思います。

○岩村座長
 御意見ありがとうございます。
 それでは、岩見委員、どうぞ。

○岩見委員
 1年間、専門家の委員の皆さんから貴重なお話をたくさん伺いまして、私も大変勉強になりました。どうもありがとうございました。論議が終わった実感としては、国民皆保険制度を今後も円滑に続けていくのは大変だなということでありまして、私もこの改革会議の途中に後期高齢者の仲間入りをしたものですから、ある種、切実感を持って議論させていただいたのですが。最大公約数的にまとめればこういうことになるのだろうと思っておりまして、この最終まとめは了承いたします。
 ただ1点、このまとめの最後の最後に厚生労働大臣に対する要望が出ておりますけれども、政情不安がありまして、通常国会に法案を実際に出すというのは、そう簡単なものではないと私は思います。それをきちんと処理するためには、担当大臣の政治力が相当物を言うわけでありまして、これは是非とも細川大臣に踏ん張っていただかなければならない場面ではなかろうかという感想を持ちました。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、まず白川委員に、その後、横尾委員にお願いいたします。

○白川委員
 もうこの段階でございますので、個々の内容について意見もございますけれども、それは差し控えさせていただいて、全体につきまして意見を申し上げたいと思います。
 前々から議論になっておりますとおり、最終とりまとめ(案)は、公費の拡充がほとんどない中で、財源の議論がない中で、負担構造だけ変えるといったこと。あるいは、我々が主張しております現役世代の支援が限界に達しているという現状が認識されていないということについては、私どもとしては非常に不本意な内容でございます。
 私ども被用者保険に関係する日本経団連、連合、全国健康保険協会、健保連の4団体で緊急集会を開きまして、公費投入の拡大とあわせて、前期高齢者への公費投入等を求めております。あわせて、国保と被用者保険の二元体制の継続というのも、共同アピールという形でまとめて発表させていただきました。
 その中で、政府は安定財源の確保の道筋と国民が安心できる社会保障のグランドデザインを早急に示し、超党派で議論を行い、早期に成案を示すことを求めるということも採択をさせていただいております。
 一方、政府・与党の社会保障改革検討本部は、12月14日に「社会保障改革の推進について」という文書を閣議決定し、その中で、具体的な制度改革案とその必要財源を明らかにすると述べております。また、23年半ばまでに成案を得て、国民的な合意を得た上で、その実現を図ると閣議決定されております。
 国民の信頼を得る、持続性のある社会保障制度の確立のためには、国民が納得する手順で検討を進めること。社会保障問題でございますので、党派を超えて、野党も含めて十分な協議を進めていただきたいということ。それから、保険財政の窮迫度を正しく認識していただいて、スピード感を持って改革の実現を図っていただくことが重要であると考えております。
 そうした見地から、今回の最終とりまとめ(案)、これは改革会議の最終とりまとめということになるかと思いますが、来年半ばとされております政府・与党の社会保障に関する方針が財源も含めてということでございますので、その発表を見た上で、改めてこの中身については再検討する必要があるのではないかと私どもとしては考えております。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、横尾委員、どうぞ。

○横尾委員
 ありがとうございます。
 なかなか大変な作業を皆さんとさせていただいて、私も貴重な機会を得ることができましたし、健康・福祉・医療、特に今回は健康保持・医療を高めるには、こういった保険制度がいかに重要かということを改めて痛感しながら参加させていただきました。幾つか気付きがありますので、述べさせていただきます。
 1つ目は、6ページにございますが、広域連合の現状の問題点について触れていただいております。その冒頭部分で、現状の広域連合の努力を酌み取る文脈を入れていただきました。大変ありがたいと思います。恐らく各連合の現場で働いている一人ひとりの職員にとっても、励みになる3行の文言だと思います。感謝します。
 続く部分で、広域連合、現状の問題点を3点、大きく挙げていただいていますが、認識として我々は、住民から直接選挙で選ばれていないものの、それぞれに法律に基づく責務や公的職務としての職責を強く認識して仕事に当たっておりますので、でき得れば「責任が明確でない」という部分は、「責任が明確でないと受けとめられがち」とか「られている」とかという方が正しいのかなという印象を持っておりますので、事務局の方で検討いただければありがたいと思っています。
 続いて9ページでございますが、ほかの委員からも出たことでありまして、保険料の特別徴収のことが○6で出ております。このことについては、さまざまな議論がありますし、御本人の自由度も高めて保持していかなければなりませんけれども、現状等を勘案しますと、この特別徴収については、口座から引き落とす、あるいは年金から引き落とすという方法が、ある意味で利便性も高いし、徴収率の保持ということも可能であります。何人かの委員も確かおっしゃっていただいたかと思いますが、「このことを基本とすべきという意見もあった」という点で触れていただくと、より改善につながるのではないかと受けとめております。
 続いて3点目ですが、実は新しい項目として20ページ目に「施行準備等」という項目、19ページから始まった部分の4つ目の○、すなわち20ページの上から3つ目の○です。今後のことについて触れていただいておりまして、特に制度の移行に伴っては、事を興すことも大変でございますが、事をおさめて改めるということも更に大変な部分がございますので、ここにもありますように、混乱がないように、また子細な点についても、是非配慮あるいはそれぞれ協力をしながら、混乱がないような、円滑、そして確実な対応できるように、厚労省におきましても十分な配慮や御助力を是非お願いしたいと強く思っております。
 最後、極めて小さいことで個人的な印象なのですけれども、1ページ目です。「はじめに」の部分の2つ目の○が、簡単に言うと、「検討に当たっては……検討を進めてきた」となっておりまして、できれば「審議に当たっては……検討を進めてきた」の方がいいのではないかと個人的に思っております。この辺は、プロの文筆ライターの方がおられますので、御助言をいただいても結構です。よろしくお願いします。

○岩村座長
 ありがとうございます。確かにおっしゃられるように、1ページ目のここは、検討、検討と重なっていますので、表現は工夫する必要があると思います。その他についても検討させていただきたい。
 それでは、樋口委員。

○樋口委員
 ありがとうございます。
 1つ小さな質問なのですけれども、今、横尾委員から出た言葉では、「特別徴収」とございました。それから、15ページの一番上ですけれども、「天引き」を消して「引き落とし」となっております。「特別徴収」と言うべきか、「天引き」と言うべきか、私は「天引き」だと断然思っておりますけれども、従来、行政用語としては「引き落とし」を中心とするということでございますか。これは小さい質問でございます。
 ついでですから、ちょっとしゃべらせていただきます。私は、今回の意見書、とりまとめは、大きな意味で一里塚だと思っております。ある意味での暫定措置だと思っております。その意味で申しますと、今回いろいろ細かい点を申し上げれば切りがございませんけれども、後期高齢者医療制度廃止、改めて考えまして、最初の社会保障審議会に出された後期高齢者医療制度を発足するときの「後期高齢者の心身の特性」ということを読みますと、改めて怒りが噴き上がってまいります。
 私は、75歳以上とか一定の年齢の高齢者に対して、今や人生百年時代。私たちの社会がどのようにその人の尊厳をもって位置付けていくかという議論を、もう少ししていただきたかったなという気もいたしております。しかし、全体として特に強く反対するものでもないと思いますので、一里塚としては賛成でございます。
 しかし、多くの委員からもお話が出ておりますように、あるとき、今、日本は人口の急激な高齢化の黒船だとおっしゃったのは、どなただったかと思いますけれども、本当に今、日本に第三の黒船が押し寄せております。時々刻々、人口構造は変わります。今、おっしゃいましたように、20年、30年たったら、被用者保険に入っている人より、そうでない人の方がはるかに多くなるような状況で、しかも人口予測というものは割によく当たりまして、天気予報よりも、政治・経済予測よりもはるかによく当たる。
 それが見通せている私たちが社会保障のグランドデザインを描いて、そして少なくとも20年先、30年先の安心ができるようにつくっていくという大前提を持った上で、私は今回の暫定措置に賛成するものでございます。細かいことは、本日、所感を出させていただきましたので、もうくどくどと申し述べることはいたしません。
 もう一つ、お礼を申し上げておきたいと思います。後期高齢者医療制度を決めるときの委員会には、75歳以上の方は医療を代表する方がお一人いらっしゃるだけで、恐らくあらゆる議論にだれも加わっていなかったと思います。今回は、この20何人かの会議に4人の該当年齢の者を入れていただいたことを心から感謝したいと思っております。
 ところが、片方に気を付けようとすると、あっという間に片方が外れていくのだなと思いましたけれども、一般の設置法による審議会は、今のところ政府は、少なくとも全委員の3割は女性にするということがうたわれていると思います。75歳以上委員を4人入れていただいたのはいいのですけれども、それによりますと、もし設置法の審議会だったら、6人ぐらい女性の委員がいていいところです。
 けれども、気が付いたら堂本さんと私と2人並んでいるだけということで、医療の問題も福祉の問題も、女性の視線ということは、実は非常に男女の格差がある部分も含んでおりますので、この辺のところ、また審議会や委員会などをつくるときには御配慮いただければありがたいということでございます。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。御質問は小さいことでと、御自分でおっしゃっていましたけれども、事務局からお願いできますか。

○吉岡高齢者医療課長
 「特別徴収」なのか「天引き」なのか「引き落とし」なのかということであります。「特別徴収」というのが法律上の用語ではありますが、「特別徴収」と言うと非常にわかりづらくて、何を言っているかわからないということで、これまでは「天引き」という表現を使わせていただいておりました。
 どちらかというと、この「天引き」というのは否定的な意味合いで使われることも多いため、行政関係者の方からは、「引き落とし」がいいのではないかという御指摘をいただきましたので、そこは中立的といいますか、どちらの方に向いてもこれでいいのかなという言葉として、「引き落とし」という言葉を今回、使わせていただきました。

○岩村座長
 それでは、神田委員、お願いいたします。

○神田委員
 ありがとうございます。
 この会議も今回は最終回ということでございまして、なかなか難しい会議だったなと。取り回し、運営の労をおとりいただいた座長には敬意を表したいと思います。
 私ども、全国知事会の基本的な考え方は、反対の方向でおります。これまで何回も繰り返し申し上げたことが、そのバックにはあるわけでございますけれども、今日は最終回ということで、1枚物でございますけれども、ペーパーで基本的な考え方のエッセンスをまとめてまいりました。ただ、これは繰り返しこれまで言ってきたことでありますので、ここでは申し上げないことにいたします。
 私ども全国知事会も、この改革会議のスタートと並行してプロジェクトチームをつくりました。それから、ワーキンググループも開催いたしました。それから、会長を中心とする役員の戦略会議も立ち上げまして、この改革会議と同じぐらいの回数の会議を開いてまいりました。残念ながら、財源の問題、その他、私ども知事会として求めてまいりましたことが、このまとめの中で十分反映されなかったことは誠に遺憾であります。
 実は、いつかここでも文書でお示しいたしましたが、全国47都道府県で7割ぐらい多数意見があり、一部、2割3割は都道府県が運営主体になることについて理解を示す知事もいらっしゃいました。しかし、こうした財源の問題やら、そのほかが全く最後まで見えないということで、今ではほとんど反対に回っております。そのことも付け加えていかなければならないと思います。
 実は、この会議の少し前に、会長をはじめ、私ども、関係する知事が集まって会議を持ちましたけれども、従来、比較的、都道府県の運営主体について理解を示している、ある知事からは、もうこの会議から引き上げろという意見まで出てきたことも付け加えなければならないと思います。
 さて、今日の資料の中で、「『国民健康保険に関する国と地方の協議』の開催について」というペーパーが出されて、冒頭、大臣からも触れていただきました。これから申し上げることでありますが、私は、このとりまとめに向けての協議で本来なされるべきことが、いみじくもここにあらわれている。例えば国保の抱える構造的な問題を、ワーキングなどをつくって、これから早くやろうと。なぜこれまでやっていただけなかったのか。
 一貫してそれを言い続けてきたわけでありますけれども、残念ながらそれが反映されない最終とりまとめになったわけでございまして、それを前提にして法制化のための協議ということであれば、私ども全国知事会として、到底直ちに参加できるものではございません。むしろ手順が逆であろうと考えているわけでございまして、この点、厚生労働省も一体何を考えておられるのか、残念ながら全く理解できないと言わざるを得ないのであります。
 それから、これは先ほどどなたかの委員もお触れになりましたけれども、今後の展望であります。このとりまとめが仮にできたとして、この会議の中でも、財源論、その他いろいろな意見が出ました。それから、中間とりまとめ、あるいは今回の最終とりまとめに向けても、多くのメディアの社説などでは、かなり厳しい、拙速だという意見などの論調が支配的でありました。
 それから、公聴会の動向。更には、私も野党の皆様方とも自民党を中心にお会いしましたけれども、今の動きについてはかなり否定的であります。まして、与党の中にも反対論がある。一体全体、通常国会へ向けるための法案のすり合わせなどがこれから本当にできるのか、どういう見通しがあるのか。これは大臣、退席されましたけれども、副大臣、もしそういうお考えがお示しいただけるならば、後ほどお聞かせいただきたいと思っております。
 各委員の大変熱心な取組については、私も心から敬意を表したいと思いますけれども、私ども全国知事会の立場では、このような基本的な考えでいることを皆様方に最後にお伝え申し上げたいと思っております。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、藤原委員。

○藤原委員
 本日をもって、この審議は終わるわけでありまして、これから法案審議に入っていくかと思います。我々としては第二段階が究極的な目的であります。それに向けて、国と地方の協議の場というものができるということでありますので、そこでしっかり調整して、地方の意見も是非お聞きいただきたいと思っておりますし、あわせましてワーキンググループも設置される予定でありますので、この移行についてのいろいろな問題点を熱心に検討していただければと思っております。
 拙速は避けて、準備期間を十分とっていただきたいと思います。現行法令は、分離して独立させたわけですが、あのとき地方はいろいろな面で相当戸惑ったわけであります。今回は元へ返して、75歳以上を分けて、それをまた段階的に一元化ということでありますので、前回よりいろいろな面で複雑な手法を講じていかなければいけないわけであります。その中で今、神田知事が言われたように、国保の抱える構造的な問題等も同時に対応していかなければならないということでありますので、期間も十分とっていただきまして、しっかり最終目的を達成できるような協議を是非お願いしたいと思います。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、堂本委員。

○堂本委員
 ありがとうございます。
 私は前回と同じことをもう一度繰り返したいのですが、副大臣、いらっしゃいますけれども、民主党の中で、私ども後期高齢者あるいは日本の医療制度全体に対して、どれだけ今、本気というのが適当な言葉かどうかわかりませんが、重点的に考えておられるかどうかということだろうと思います。そこがはっきり示されない、財源がはっきり示されないと、知事会が今回はこういう形で賛成にお回りになれないという状況が出てきてしまうと、本当に熱い議論がこの間1年間続いてきましたけれども、最後の最後に来て、まだお預けの部分があるような感じがしております。
 この前もお願いいたしましたけれども、今回、政治判断、そして政治決断の部分が随分とあるのではないかと思うので、与党民主党にそこは大きな決断を是非していただきたいということをもう一度お願いしたいということが1つです。
 もう一つは、樋口さんおっしゃいましたけれども、4人当事者を入れていただいて、全体の中ではとにかくとして、当事者4人の中ではジェンダーバランスが2対2でとれておりました。問題は、後期高齢者というのは、女性の方が長生きをする分だけ女性が大変多い。前回お願いいたしましたし、その前も何度かほかの委員の方から、医療の質というものと、こういった保険のからくりとの間を一緒に議論しなくていいのかというお話が出ていました。制度だけの問題ではなくて、医療の内容といいますか、質の問題。
 そういう意味では、今回書き込んでくださっています。前回の結果かなと思いながら、19ページに医療サービスについて、病院・病床の機能分化とかで、包括的に福祉との関係、介護保険との関係ということをお書きいただいたので、これからの問題なのかと思いますけれども、診療報酬と介護保険の24年度の改正というものが非常に気になります。そこで、それまでにどれだけ包括的な、抜本的な改正ができるのか。
 その中で、世界の中の実験のような気がしますけれども、この前も後期高齢者が安心して死ねる日本であってほしいとお願いしたところですけれども、そこのところで女性の問題がとても大きくクローズアップされてくるのではないかと思っております。
 もう一つ、障害者の問題も載っていますけれども、障害者も65歳以上になると高齢者という制度の中に入ってくるということですけれども、そういう人たちにとっても、また特殊な形での医療サービスが必要になってくるのではないか。そういう細かいことが、これからまだいろいろ出てくるだろうと思います。
 最後に、私は最初に、短絡的なのかもしれませんが、何よりもわかりやすくしていただきたい、公平であっていただきたい、その2つをお願いしたのですけれども、あまり一般の方にわかるようなわかりやすさにはなかなかなり得ないのだなと、この間、この議論の中で思いましたが、何とかもう少し単純な制度に、これから先で改正されていくといいなと思っています。
 そして、高齢者の中に、これはどなたかの御意見の中で出ていましたけれども、新しい不公平が生まれてきていることは事実だと思うので、高齢者間の不公平。知事会から出ている紙でしょうか、高齢者間の負担の公平を図ったような後期高齢者医療制度の利点がなくなったということ。これは、本当にそうだろうと思うので、再び不公平が生じてしまったというのも次の課題になっていくのではないかと思います。
 これが樋口さんは一里塚とおっしゃいましたけれども、やっとここまで議論が煮詰まったところですけれども、次の改革のときに公平性と、そして透明性と申しますか、わかりやすさというものを是非確実なものにしていただきたいというお願いをして、終わらせていただきたいと思います。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、宮武委員。

○宮武委員
 議論を通しまして、私は大きな流れとしては、医療サービスの供給なり医療の運営体制というものが都道府県単位であると。そして、介護のサービスの方はもっと身近な市町村が担っていくという体制が、この世紀の流れであるということを再確認しておりました。
 実際にヨーロッパの主要国も、日本でいえば県が医療を担い、市町村が介護を担う体制にあります。むしろ、それは10年、20年前にその体制を確立していて、我が方は遅れているのではないかと思います。実際に保険集団としても、あるいは行政の役割分担としても、それから医療と介護のサービスの特性からいっても、県と市町村という形のすみ分けが適切ではないかと私は思っています。
 特に、保険集団としては、世界史上例のないような少子長命化に伴う高齢化と人口減少という、黒船と申しましたのは私ですけれども、黒船がやってきて、その中で市町村単位の保険集団ではもたないということは、火を見るより明らかなわけでありまして、これに対応して約1,800ある市町村国保を47の集団にまとめていく。これは大改革でありますので、段階を踏んで、今の素案では8年がかりというのは、私は仕方がないと思います。
 私は、都道府県と市町村がより効率的な地域保険をつくっていく、具体的にそういう努力をする中で、それを進めながら公費の拡充とか被用者保険からの支援金というものを取り付けていくという関係にあるのではないかと思います。待っておられても、公費の拡充、支援金の増額はなかなか無理でありまして、自ら働きかける中で前途が開けるのではないかと思っております。
 それから、2点目としては、この種の改革とか改正というものは、どうしても個別の場面で矛盾とか疑問点が出てくるのは仕方がないことであります。幾つもありますけれども、例えば今、堂本委員もおっしゃいましたけれども、被用者保険の被扶養者は、現行制度においては実は突然に保険料負担が生じてしまった。そのために、極端な話、月額350円という大安売りをやらざるを得なかった。これが元の被用者保険にお戻りになれば、また保険料負担がないということになるわけですが、どっちにしても矛盾が出るわけです。
 むしろ解決策として、私、この会議で以前にも申し上げましたが、被用者の被扶養者の認定要件は現在年収180万円未満ですが、これは国保の中の同世代との間であまりにもバランスがとれていないので、むしろ私は180万円未満という資格要件を切り下げてバランスをとるという方法もあると申し上げました。あえてもう一度申し上げます。
 そんな形で、個別の矛盾や疑問点はあっても、それは全体の制度の改革を否定的にとらえるものではないと私は考えております。それぞれに知恵を出して解決していけるのではないかと思います。
 3点目でありますけれども、ともかくも年間で35兆円必要になった国民医療費をどうやって負担するのか。どう考えても、保険料であれ、公費であれ、個人や企業や団体が負担するしかないわけです。しかも、より安全でより納得できる医療サービスが欲しいならば、それに応じて負担するしかないわけので、厚生労働大臣、政務三役が、正面から国民に負担を求めるという姿勢を是非打ち出していただく。それが私は本物の政治主導ではないかと思っておりますので、大変生意気ですけれども、そういう要望をしておきたいと思います。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、岡崎委員と小林委員。あと、見坊委員もお手が挙がっていたと思います。その順番でお願いいたします。

○岡崎委員
 1年間、さまざまな意見を申し上げさせていただいて、いろいろなところで意見を取り入れていただきました。本当にありがとうございます。
 地方公共団体、また全国的に、この5年間で人口がどれだけ減っているかという、国勢調査が今年ありましたので、その速報値が我々の手元に入ってきております。例えば高知県でこの5年間でどれだけ人口が減ったか。5年間で3万5,000人減っています。ということは、高知県内の1つの市が消滅したぐらいの規模で人口が減っております。何を申し上げたいかということですが、市町村国保はそれだけ危機的状況にあるということであり、国保の支え手が市町村の中で、特に町村部で人々がいなくなっている。
 今回、平成30年をめどに国保の都道府県の一元化と記述していただいておりますけれども、実は国保があと8年間もつかどうかわからない。今、平成22年度国勢調査が終わった段階ですが、次の国勢調査は27年なのですけれども、恐らくそこまでに町村国保は大分破綻しているところがあるのではないかということを、現実的に心配するわけでございます。
 やはり都道府県国保に移行していかないと、この急激な人口減少、ただ高知市内で3万5,000人減ったということだけではなく、それとあわせて高齢者の比率がすごく増えていますので、医療費は相当増えていることになります。急がないと間に合わないところまで来ているのが、我々、保険を預かっている国保の担当者の率直な意見です。
 大きな意味で、これから国保、また医療を支える財源が大きな議論になりますことは、いろいろな意味で今回の改革会議の中の議論の障害になっているわけです。とりまとめの13ページに、政府・与党の社会保障改革検討本部と財源の論議が来年の夏に一定の結論を出すと一般的に言われております。かなり難しい課題ですので、来年の夏に一定のものが出てくるかどうかということは、まだわからないのですけれども、ここは大きなポイントになろうかと思います。消費税論議が避けて通れないし、その消費税の部分が社会保障費に当たっていくということが想定されるわけです。
 そこで、この改革会議の論議の対象には多分なっていないと思いますが、全体の保険制度を支えていくという意味で意見として申し上げさせていただきますけれども、現在の消費税の充当先というものは予算総則で決まっていると言われております。年金と介護と高齢者医療、その3つに充てるということに予算の考え方ではなっております。問題は、年金と介護には充てることになろうと思いますが、現行の高齢者医療に充てる部分がどういうふうに変化していくかということがポイントになろうかと思います。
 国民健康保険は、ここで記述されておりますとおり、国民一人ひとりの健康を支えている本当に重要な保険でございますので、ここが崩れたら医療も一挙に崩壊します。医療機関も経営が成り立たないということで一挙に崩壊しますので、医療を支える国保にきちっと財源として充てるということを大局として見ていただきながら論議していただくことが重要だと思っております。その大局観がなければ、また新たな都道府県国保になりましても、最終的に人口減少、高齢化の中で保険がもたないことになりますので、そのことは意見として申し上げておきながら、是非その論点を踏まえて御論議いただきたいということを申し上げておきたいと思います。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 では、小林委員、どうぞ。

○小林委員
 最終とりまとめに当たり、1点だけ申し上げたいと思います。
 社会経済情勢に懸念要因がある中で、高齢者のための新たな医療制度だけでなく、国民の皆さんが安心して良質な医療を受けられるよう、我が国の医療保険制度、ひいては社会保障制度全体を、いかに効率的、かつ安定的に運営していくかということがまさに問われております。
 これまでも繰り返し申し上げてまいりましたが、社会保障に係るトータルとしての現役世代による負担は限界に来ております。安定財源を確保して制度を持続可能なものとし、現役世代も含めて無理のない負担で支え合いながら、次の世代に引き継いでいける制度を実現するよう、長期的視野の下で、国・政府としての御英断を切に望んでおりますので、是非よろしくお願いします。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、見坊委員、どうぞ。

○見坊委員
 お手元に意見書を提出いたしておりますが、これは今日のまとめを修正してほしいということではございません。座長、事務局の御腐心によって今までの13回の会議をまとめておられて、その中にはこういう意見もあったという、抽象的でありますが、我々の発言も取り入れられておると読んでおりますので、この内容で私は結構だと思っております。
 ただし、これから先のことを考えなければならない。まさに後期高齢者医療制度の問題でない。医療保険あるいは介護保険、社会保障制度の崩壊の危機的状況に至っておるのではないかと私も体で感じ取っております。戦後直後から、私は社会福祉に関係しておりまして、特に岩手県におきまして13年間、健康問題に取り組みました。そして中央に参りまして、更に審議会にも参画して今日に至っております。
 そうした中で、難しい実務上の問題は、我々はよく理解できないこともありますけれども、このままではいかぬということは真剣に感じ取っているわけであります。意見書では3つの点を挙げておきました。
 財源論を封じて本質的な議論を行うなかれ。そして、後期高齢者の医療費を別勘定とした制度の移行については、反対意見を申し上げました。それはただ反対ではなく、この医療費の増加が避けられない中で、ペイアズユーゴー原則などということが持ち出されましたが、財政収支のつじつま合わせの感じが強いまとめであったと感じ取っております。これは会議として、我々にも責任があるところであります。
 各委員が発言いたしました国や公の責任・役割の明確化と、公費負担の増額を図る。そして同時に、強い社会保障制度実現のための安定財源をいかに確保するかということを最優先課題とすべきであると発言してまいりました。
 この会議は、従来の審議会とは異なる性格を持っておる。これは、大臣から直接要請されまして、政治主導で会議をやってもらいたいということであったわけであります。そうした点については、若干このまとめ全体はあいまいになっておると考えております。この点については、後で更に補足させていただきます。
 第一段階、第二段階という問題は、いろいろと議論がありました。新制度への移行は、8年後の平成30年度実施を目標にしているということであります。長妻大臣は、4年後をめどに制度を廃止すると同時に、新しい制度に移行するというスケジュール感で議論してくれと要請しておったわけであります。ここにもずれが生じているわけであります。
 現行制度については、いろいろ凍結や廃止をいたしまして、一応現状が続くものと我々は考えているわけであります。制度廃止を掲げている政権として、多額の経費と全市町村の事務負担を要する第一段階を設定する意義は乏しいと思いますが、実際にはこうせざるを得ないこともわかっております。
 第3点として、保険料を納めているのは我々国民であります。保険料を納めておる者が主役であります。この保険料を納めている国民が理解できないような難しい、複雑化した制度であっては、制度事態が崩壊していくことは明らかであると思います。現行制度は、平成9年8月に「21世紀の医療保険制度−医療保険及び医療提供体制の抜本的改革の方向−」を当時の厚生省で発表いたしまして、それに基づいて審議会で議論を続けてきたわけであります。しかし、その当時よりも少子・高齢化が著しく進行しております。人口減少を伴っております。この状態が今後40年以上にわたって続くわけであります。
 こうした中で私たち高齢者は、2か月ごとに年金振込通知を厚労省からいただいております。2か月に一遍、この通知書が参ります。内容は、年金の支払額、それに次いで天引きされる介護保険料額、その次が後期高齢者医療保険料の金額、それから所得税の金額、4つ目に個人住民税額、これが天引きされる内容としてはっきり数字に示されている。天引き後の振込額が通知されるわけであります。
 金利はゼロ、年金目減り、負担増という中で年金生活をしている老人は増え続けておりまして、私は裕福な方であります。しかし仲間の状況を見ますと、年金だけに頼っている高齢者。それも、息子や孫がリストラされたり、就職氷河期の中で、この年金生活を送っているわけであります。
 私どもは、応分の負担をするということを申し上げました。しかし、都合のよいところだけつまみ食いされたのでは困るのでありまして、それを警戒しながら意見・要望を述べてまいりましたので、各方面には何を本当に考えているのか理解できぬと思われた点があるのではないかと思っております。私どもの真意は、社会保障制度の現状と将来方向に関する本格的な論議を大至急やらなければならぬということを発言してきたつもりであります。
 制度は破綻寸前と言ってもよい状況であります。それで、この社会保障制度は、国民全体について非常に重要な役割を持っておるわけでありまして、この制度は国民全体で守らなければならないと考えております。その中には、高齢者も例外ではありません。財源論抜きで、負担増抜きで、制度の改革を行うことはできないということは承知の上であります。この財源を議論しなくて、将来方向というものを議論すれば、高齢者の負担増も避けられない。そのことは十分承知の上で発言したつもりであります。当面の課題と制度改革論議という2つを混同しないで、これから議論していただきたいと思っております。
 私どもの組織は、12万クラブ、740万人の会員でありますが、この会は設立当初から、高齢者も最後まで社会の一員としての自覚を持とう。その責任と役割を果たす。仮に現役でなくなっても、社会の一員としての役割は幾らでも地域にあるわけであります。その役割を果たそう。年齢、性別、障害の有無を問わず、高齢者もその中に入りましょうけれども、我々高齢者全体としては、そういう弱い立場の人を助けよう。同時に、高年齢だけの特別扱いはしてほしくないという考えを貫いて今日に至っております。
 今日の意見書は、高齢者代表として、次の世代に送るメッセージとして受けとめていただきたいわけであります。老人クラブの中でも、高齢者が不利・負担増になるような発言はやめてくれと私は言われております。もっともなことと思っております。しかし、将来、それではこれでよいのか、これで済むのかということになりましたならば、これはノーで、我々は将来方向を論ずべきである。高齢者にとって一時的に不利でありましても、長い目で見れば、国民全体にとって有利な、絶対なくてはならない、安心・安定の社会をつくるという理念、将来の発展方向を考えて発言いたしました。
 これから先、この報告書は大臣に対するものでありますが、私はまた組織内に向かって嫌なことを言わなければならない。そして、そのときに大変な議論になるであろうことは十分承知しております。しかし、高齢者自身の中でこの論議を巻き起こさなくてはならない。これを次の世代にこのまま送ってはいかぬと考えておりまして、この会議に参加いたしまして、いろいろ勉強させていただきました。特に、知事会の本日の意見も同感であります。長い将来を考えて、党利党派にとらわれないで、安心・安定のできる制度を是非確立される方向で、これから先の論議を急いでいただきたいと思っております。
 真意をお酌みいただければ幸いであります。以上であります。

○岩村座長
 丁寧な御意見をどうもありがとうございました。
 それでは、藤原本部長、それから近藤委員ということでお願いいたします。

○藤原本部長(齊藤委員代理)
 1点、御質問させていただきたいと思います。先ほど白川委員がお触れになりましたけれども、14日に閣議決定されました「社会保障改革の推進について」という中で、具体的な制度改革案と必要財源、税制改革を一体的に検討する、その結論を23年半ばまでに成案を得るとあります。
 その前提として、議論をするに当たっては、民主党の税と社会保障の抜本改革調査会の中間整理を尊重すると書かれておるわけですが、その中間整理の中に「現在、政府において、高齢者医療の見直し、介護保険制度改革の議論が進んでいるが、これらの改革は抜本改革と平仄を合わせたものでなければならない」というフレーズがあります。
 「これらの改革は抜本改革と平仄を合わせたものでなければならない」という意味は2つほど考えられます。第一に、これから抜本改革検討会が議論して、検討して、成案を考えていくので、その改革とあわせて高齢者医療制度改革ももう一度見直すということ。第二に、現在、ここで議論が行われている高齢者医療制度の見直しが、抜本改革検討会の考えている抜本改革と平仄が合っているので、そのまま進めていけということです。
 もし後者であれば、どのような点から「平仄があっている」という判断をされているのかお伺いしたいと思います。
 以上です。

○岩村座長
 事務局の方でお答えいただけるのかどうか。
 では、吉岡課長、お願いします。

○吉岡高齢者医療課長
 政府・与党で進められている検討本部におきましては、年金とか医療とか介護の各論の議論は予定されていないと承知しておりますが、一体改革で示される基本的な方針と、平仄を合わせていかなければいけないと考えております。その上で、医療の問題のみならず、年金、介護を含めた社会保障全体の財源についてどうするかということは、そちらの方で結論が出されると思っております。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、近藤委員、どうぞ。

○近藤委員
 前回発言した内容を最終とりまとめに反映していただき、どうもありがとうございました。こういうとりまとめ、最後に残るのは文章ですので、文章表現に関わって1点質問させていただきたいと思います。
 今回補っていただいた、私の発言を反映していただいたなと思うところが幾つかあったのですけれども、その語尾にいずれも「必要がある」という言葉が付いているのです。昔、お役所の文書の読み方というような本で、「何々していく」というのは本当にやる気があって、「必要である」というのは、必要があるのだけれども、条件がなければやらないという読み方も可能だというのを読んだことがあります。
 今回読んでいきますと、「設置する」と断定して書かれているようなところと、「必要がある」というところがあるのですけれども、この違いがあるのかということを質問したいということでございます。

○岩村座長
 大まかなところでお答えいただければ。

○吉岡高齢者医療課長
 一個一個見ますと、確かに見直した方がいいなというところがあると思いますけれども、基本的には、方向性として明確であるところは「行うべき」とか「行う」ということでありますし、これからもう少しいろいろ工夫しながらやっていかなければいけない点などは「必要である」という表現だろうと思いますけれども、改めて御指摘を踏まえまして、一つひとつ精査したいと思います。

○岩村座長
 よろしゅうございましょうか。

○近藤委員
 はい。

○岩村座長
 では、小島委員、どうぞ。

○小島委員
 今日のとりまとめの冒頭に、「大方の意見をとりまとめた」ということでありますが、必ずしも私が主張したことが十分反映されていないところがあります。まあ、言うまいかなと思っております。今後は、この最終とりまとめに向けて、政府でどう法案化するかということが大きな課題だと思っております。
 その際、もう何度も主張していますけれども、皆保険制度が50年目を迎える中で、国民皆保険制度の意義・評価を改めてここで強調されたことは、有意義なことだと思っております。では国民皆保険というのはどういう意味を持っているのかということについては、必ずしも十分な議論がなかった。まさに、そこはこれからの課題だと思っております。
 そこは、単に財政の広域化、保険集団を大きくすればいいという話だけではないと思います。先ほど見坊委員も指摘されたように、保険料を払っている主体、主役、まさに当事者が、その制度を自らが支えるという意識がない限り、どういう制度をつくっても、これは長く続く制度ではないと思っております。そういう意味では、被保険者、加入者が自らその制度を支えるという意識をどう醸成するか。それが保険者機能の一つの大きな役割あるいは評価につながってくる。そういう意識があって初めて、国民皆保険制度を維持できると思っております。
 そのためには、単に財政規模を大きくすればいいというだけではなくて、その意識を持つためには、保険集団としては小さい方が、より自分の負担と給付がわかりやすい、納得性があるということだと思います。そのバランスをどう図るかということを含めて、これからの皆保険、医療保険はどうあるべきかということについて今後本格的に議論すべきではないか。
 今回は、高齢者医療の新たな制度をどうするかということを中心に議論されましたので、その関係で、市町村国保の保険集団の広域化ということまでは議論が進んでいきましたけれども、更にその先、被用者保険のあり方も含めて、医療保険の保険者機能のあり方、あるいは国民皆保険を維持するための基本的なコンセプトについて、本格的に議論していく課題ではないかと思っています。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 あと、多分、私の記憶では、鎌田委員がまだ御発言なさっていないと思いますので。

○鎌田委員
 21ページの下から3つ目の○にかなり大事なことが書かれていると思います。国民皆保険制度を守るということで、ずっと大変危ない状況に来ているという議論がされていて、都道府県単位に道筋を付けることは、医療保険制度の歴史にとって極めて大きな一歩であるということ。
 できたら、この下辺りに、これを守るために財政的な支援なり財政的なサポートを明確にするような文言と、同時に私が何回かこの会議の中で繰り返し述べてきた、健康づくり運動あるいは保険内の医療システムに対して、権限の移譲をある程度図る検討をすべきという文言を入れて。苦労することに対して、対価になるものを明確にした方がいいのではないか。文言に関しては検討していただければと思います。そこのところを神田知事はもうちょっと議論したかったのだろうと思います。
 それさえあれば、神田知事から、知事会などで2割から3割、当初には割合理解を示している知事がいたということのお話があったわけです。そういう方がだんだん消極的になったということで。ただ、私は、長野県知事と電話でお話ししたときに、財政的な問題が明確になってくれば、やるべきことはやる必要があるのではないかということも言われている。
 つまり、これだけ大きな改革をしようとしているのに、知事会の多くが反対になってしまうようなものを最終答申にするというのは、1年間の苦労が無になっていくような気もするので、そういう文言をもうちょっとどこかに、座長預かりでも構いませんから入れていただいて、今後、これを基にして、知事会などでも明確に話し合いができていけるようにしながら。
 大変大事なことを議論して、わからない人が大したものではないと言って闇に葬られてしまうのは大変残念な気がするので、実現へ向けて、もう少し幾つか微修正ができることはしていただければありがたいなと思います。

○岩村座長
 ありがとうございます。最終回ということで一通り御発言はいただいたと思いますけれども。

○阿部委員
 先ほどの協議会の位置付けを。

○岩村座長
 私の理解では、冒頭に大臣が御挨拶の中で述べられたことで、基本的にお答えになっていらっしゃるのではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。

○阿部委員
 はい。

○岩村座長
 ほかにいかがでございましょうか。よろしゅうございましょうか。

(「はい」と声あり)

○岩村座長
 それでは、幾つか文章表現の問題、それから修文あるいは付加できないかという御提案等もいただいてはおりますけれども、全体としましては、今日のとりまとめの案について、おおむね委員の皆様の御了承を得られたのではないかと思っております。
 あと、幾つか御指摘いただいた点につきましては、それをすべて反映できるかというと、ちょっと難しいところはあろうかとは存じますけれども、そこは私にお任せいただいて、事務局とも調整しつつ、また御意見を頂戴した委員とも必要があれば調整させていただきまして、最終的な文案を作成させていただくことにしたいと存じます。
 そういう意味では、最後は座長一任ということでお願いできればと思いますけれども、それでよろしゅうございましょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岩村座長
 ありがとうございます。なお、若干修正等があり得るかもしれませんし、その場合は、委員の皆様方の御意見等も少し伺うかもしれませんけれども、その点につきましては引き続き御協力をいただきたいと思います。
 これをもちまして、この会議のとりまとめということになります。昨年11月から1年以上かけまして、全体で14回という回数を重ねてまいりました。この間、委員の皆様には大変熱心に御議論いただき、本当にありがとうございました。
 委員の皆様からは、国民の皆さんが非常に大きな関心を寄せておられる、この後期高齢者医療制度廃止後の新しい制度につきまして、その構造、それから財源の問題、更には今後の国民健康保険の運営のあり方といった多くの問題につきまして、非常に熱のこもった、また貴重な御意見をいただいたと思います。
 この最終とりまとめにも書かれておりますけれども、最後は、結局議論の中心というのは、高齢化が進むに伴い増えていく医療費の負担というものを、国民の皆様でどのように負担し合っていくのかということでございます。残念ながら、知事会には今日、御承諾はいただけなかったようでありますけれども、他方で、このとりまとめを見ていただきますと、知事会の御要望をかなり受け入れているところもございますので、そういったところも勘案いただきながら、知事会の方におかれましては更に検討していただいて、何とかこれからの国民健康保険というものを支える新しい枠組みというものをつくっていただく方向に行っていただければと、座長としてはお願いしたいと思います。
 いずれにしましても、この報告書の中にも書かれておりますように、来年度で国民健康保険がちょうど50周年を迎えます。そうした中で、第一段階、そして第二段階では、都道府県単位での国民健康保険の運営という非常に大きなステップというものを、このとりまとめでは示したと私としては考えております。その意味では、これからの公的な医療保険制度のあり方という点で、非常に大きな方向性を示せたのではないかと考えております。
 座長にいろいろ不手際があり、議事進行に手間取ったり、毎回時間が長くなってしまったり、大変いろいろ御迷惑をおかけしましたけれども、おかげさまをもちまして、委員の皆様の御協力で何とか今日、とりまとめに至ることができました。改めて心からお礼申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
 最後に、藤村副大臣より御挨拶を頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○藤村副大臣
 本当に長期間にわたりまして大変熱心な議論をいただき、それぞれのお立場の中から、必ずしもすべてがまとまったということではないにしろ、今、岩村座長の下で今日の報告をおまとめいただきましたこと、本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。
 その上で、先ほど来の議論の中で少し出ていた件について、ちょっとだけ申し上げます。
 1つが、国と地方の協議をどうするかということで、冒頭、細川大臣も申しましたが、今、お呼びかけをしましたところ、市長会、町村会及び広域連合からは参加すると御理解をいただいて、あとは知事会、今日、神田愛知県知事もお越しでございますが、皆さんにも是非御理解をいただき、御参加いただきたい。先ほどありましたけれども、高齢者医療や国保の財源問題についても、引き続き、更にこの場で検討していくということで、政府として法案を提出していく以上は、責任を持って国費と地方負担の増加に必要な財源を確保するということでの方針を打ち立てて臨みたいと考えております。
 もう一点は、何人かの方から御指摘がありましたように、一部報道で法案を出さないのではないかというお話もございましたが、これはどちらかというと国会運営のあり方でやりとりをしておりまして、いわゆる国会対策委員会の側からは、まず本数を減らせとか、ちょっとでも抵抗の多いものはやめろという話があった中での報道でもあります。
 実は先ほど官邸で、私と官房副長官、国対の幹部とお話しして、この法案については、今日、こうして皆さんのおかげで検討会がいわば結論を出していただくわけですから、これを受けて、政府としては来年通常国会に法案を出していくという姿勢は変わらないということで、一応了解をいただいてきております。ただ、今後の進め方としては、さっきの国と地方の協議ということがまだ残っておりますので、これがどういうふうに進んでいくかというところを見ていかなければならないと思います。
 それから、いわば財源をどうするかという話でありますが、年金、介護、その他社会保障制度とあわせて、これは判断することになるわけです。それが先般の閣議決定においては、来年の半ばにはということで、これは与野党協議を経てということでもありますが、そこで打ち出してくる。そのことを念頭に入れながら、財源の問題も我々はそこで決して避けて通らないという姿勢で臨みたいと思っております。
 この検討会議で基本の姿勢というか、考え方は、どう助け合いをしていくかということかと思います。これは、例えば国と地方という関係でいえば、きちっとそれぞれが負担していくということもあるし、地方でいえば、都道府県と市町村がそれぞれ助け合いをいただくということもあるし、被用者保険でいえば、各保険者同士の助け合いというのもあるし、あるいは勿論高齢者の方の可能な限りの負担をいただいていく、それが若干増えていくということも含めて、お互いに助け合いをどう進めていくかという基本の姿勢で臨んでいただいたと伺っております。
 それで、今日のこうした立派なとりまとめをいただいたこと、本当にありがたく感謝を申し上げます。委員の皆様には、今後も引き続いて、高齢者医療制度のみならず、社会保障全般にわたり、さまざまな局面において御指導、御鞭撻を賜りたいと存じます。
 この1年余りにわたる御協力に心から感謝申し上げ、私からの御挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。

○岩村座長
 藤村副大臣、どうもありがとうございました。
 それでは、今日はこれで終了させていただきます。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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