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2010年8月31日 第2回地域保健対策検討会議事録

健康局総務課地域保健室

○日時

平成22年8月31日(火)13:00〜15:00


○場所

合同庁舎第5号館専用第27会議室


○出席者

構成員

五十里 明 (愛知県健康福祉部健康担当局長)
大井田 隆 (日本大学医学部教授)
大場 エミ (横浜市南福祉保健センター長)
岡 紳爾 (山口県健康福祉部健康増進課長)
岡部 信彦 (国立感染症研究所感染症情報センター長)
尾形 裕也 (九州大学大学院医学研究院医療経営・管理学講座教授)
小澤 邦壽 (群馬県衛生環境研究所長)
曽根 智史 (国立保健医療科学院公衆衛生政策部長)
中 由美 (大阪府藤井寺保健所地域保健課主査)
羽佐田 武 (静岡県駿東郡小山町住民福祉部健康課長)
秦 榮子 (愛媛県食生活改善推進連絡協議会会長)
林 謙治 (国立保健医療科学院長)
廣田 洋子 (北海道空知総合振興局技監(北海道岩見沢保健所長))
松崎 順子 (千葉県市川市保健スポーツ部保健センター健康支援課長)
吉田 和仁 (愛知県尾張旭市健康福祉部健康課長)

参考人

赤穂 保 (東京都南多摩保健所長)

事務局

外山 千也 (健康局長)
木村 博承 (大臣官房参事官)
大橋 正芳 (総務課地域保健室長)
勝又 浜子 (総務課保健指導室長)
後藤 謙和 (総務課地域保健室室長補佐)
藤井 誠 (総務課保健指導室保健指導専門官)

○議題

1 開会
2 議事
 (1)地域における医療計画との関わりについて
 (2)地域保健対策にかかる人材確保・育成について
 (3)その他

○議事

○大橋地域保健室長 定刻になりましたので、第2回地域保健対策検討会を開催いたします。
 開催に先立ちまして、構成員の出席状況を御報告いたします。本日は、山本構成員から欠席の御連絡をいただいております。御多忙の中15名の構成員に出席いただいております。
 また、本日は議事に関連いたしまして、東京都南多摩保健所の赤穂所長に御出席いただいております。後ほど地域医療連携体制について事例発表いただくことになっております。
 続きまして、7月末の人事異動に伴いまして事務局に異動がございましたので、御紹介申し上げます。
 上田前健康局長に代わりまして、外山健康局長でございます。ごあいさつをお願いいたします。
○外山健康局長 7月30日付で健康局長を拝命いたしました外山と申します。この検討会の進め方あるいは指針の改定等につきましては、第1回で上田前局長から考え方が述べられていると思いますけれども、私も地方の新潟県職員から厚生労働省に来て、診療報酬の改定をちょっとやった後初めてやった仕事が地域保健の改革でして、平成4〜6年までの3年間、担当補佐として改革に携わった関係上、第1回の資料を見させてもらって、ちょっと感ずるところがありますので、ごあいさつかたがた述べさせてもらいたいと思います。
 当時は、保健所の機能強化をするにはどうしたいいのかという議論があって、いろいろなレポートもあったんですけれども、そういった提供者の切り口ではなくて、戦後の疾病構造が感染症から生活習慣病に変化したといった大きな変化を受けて、当時受け手の立場といいますか、生活者の立場に立って見た場合にどういった体制が必要だということで、母子保健であるとか栄養改善であるとか、そのほかいろいろありましたけれども、そういったものを都道府県から市町村に委譲するといったことを考えて、保健セクター全体でそういった分権を進めると。そういった基盤整備の中に市町村保健センターの整備であるとか、あるいは市町村保健師を地方財政制度、地方交付税措置で10年間で2倍にするとか、その代わり、保健所は集約化して機能強化を図るといったことでセットで議論がされて、それを実現するために法律としては地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律ということで、保健所法を地域保健法に改正するとともに、関係各法を数十本一括で改正して進めてきたと。更には、当時、地方制度調査会で中核市という概念がありまして、そこに保健所を設置することを要件にするということで進んできたわけでございます。
 今日のテーマは、医療計画であるとか保健師の問題でございますけれども、これはこれでいろいろ御提言をいただきたいと思いますが、今後の作業につきましては、私としてはよく勉強していない点もあるんですが、2つの点を重視したいと思っております。1つは、もう少し難病であるとか対物保健サービスであるとか、各論について更に厚みを増した分析をする必要があると思っております。というのは、先ほど申しましたように、地域保健法の関係というのは基本法的な側面があって、大家的な側面がありますので、関係する各論が具体的にどういうふうに変わるかということとセットでないと、なかなか大きな改革はできないんだと思っております。更に言えば、平成6年に保健所運営交付金が一般財源化されたであるとか、あるいは平成17〜18年にかけまして、三位一体改革でさまざまな国の補助金が一般財源化されてきたということがありまして、地方分権の流れも更にどんどん進んでいるわけですので、なかなか事を実現するためには各論の方できちんと具体的にどういうところを変えるということとセットでないと、仮に指針を変える、あるいは地域保健法を変えることができるかどうかわかりませんけれども、変えたとしても有効性といいますか、担保がなかなか保てないのではないかと思っております。そういったことで更に今後、各論の充実というか議論を深めていただきたいと思っております。
 もう一つは、もし仮に打って出るのだとすれば、大きな価値観といいますか、コンセプトといいますか、どういった考え方で今回の地域保健の新たな改革をするのかという、共通のコンセプトが必要ではないかと思っております。
 そんなことで、これから我々も勉強させていただきますけれども、将来の関係各課、局を越えて、場合によっては省を越える話があると思いますが、もう少し大きく体制を整えまして、また次回以降に対応したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○大橋地域保健室長 続きまして、塚原前大臣官房参事官に代わりまして、木村大臣官房参事官でございます。
○木村大臣官房参事官 木村でございます。よろしくお願いいたします。
○大橋地域保健室長 また、事務局には今回の議題に関連いたしまして、医政局の方にもお出でいただいております。
 今後の進行につきましては座長によろしくお願いいたします。
○林座長 それでは、議事に入りたいと思います。
 報道関係者でございますが、頭撮りはここまでといたしますので、関係者の方々の撮影はここでとめていただきたいと思います。
 事務局から、本日の資料の確認をお願いいたします。
○後藤室長補佐 お手元の資料をごらんください。第2回地域保健対策検討会の資料の確認ですが、まず、議事次第がありまして、座席表、資料1、資料2、資料3で「地域保健対策の課題について(案)」というのがありますが、これについては前回の議論を踏まえまして追記した部分には下線を引いております。続いて、資料4、資料5の順番です。
 資料は以上ですけれども、書類に不備・不足等がございましたら、事務局までお知らせらください。
 なお、第1回の会議資料及び議事録は、参考資料のつづり、ハードファイルにつづっておりますので、必要に応じて御参照ください。
 以上、確認です。
○林座長 資料の方は整っておりますか。
 議事(1)地域における医療計画との関わりについてに入りたいと思います。この議題につきましては前回、関係する構成員が公務で急きょ欠席されましたので、課題に関するまだ議論はしておりません。そこで、本日は現状を把握するという観点から、まず、平成19年度に地域医療連携体制の構築に関する研究を行っておられました岡構成員に、その概要について御説明をお願いしたいと思います。どうぞよろしく。
○岡構成員 山口県健康福祉部健康増進課から参りました、岡と申します。前回は欠席しまして申し訳ありませんでした。
 私の方は、保健所におりましたときに医療連携体制に保健所がかかわっていけるのか、そもそもかかわっていないのではないかという命題を指導課からいただきまして、そうした中で平成18年ぐらいからずっと取り組んでおります。現在、後任の宇部保健所長引き続きが取り組んでおりますけれども、その内容も併せて、少し皆様方に医療連携体制について保健所がどのようにかかわっているかというイメージをつくっていただければということで御提示したいと思います。
(PP)
 まず、いろいろな方がおられるということで、そもそもの話からさせていただこうと思います。こちらにありますように、医療法の中には医療提供体制の確保というのが書いてございまして、ここは後ほど議論になるんですが、都道府県による医療計画の策定、医療連携体制の構築が記載されております。その対象となるのが、これから何度も出てきますが4疾病5事業。省令で定められている4疾病、がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病。それから、こういった5事業を対象に医療連携体制をつくっていくと。そういったものに対する国の指針、考え方というものが大臣告示で出ております。
 それに基づきまして、局長通知、医療計画作成指針と4疾病5事業の医療連携の作成指針というのがございまして、ここに保健所の役割というものが出てまいります。
(PP)
 この内容を少し詳しくお示ししたものがこれでして、局長通知の中には圏域連携会議というものを開いて、保健所はその会議を主催して、その中で調整を行って役割を果たすようにということが書かれてございます。
 もう一つ、課長通知の4疾病5事業の指針ですが、この中でも保健所は医療連携の円滑な実施に向けて重要な役割を果たすことといったことが記載されております。
 もう一つ、医療法関係とは違うんですが、保健所を所管しております健康局の総務課から課長通知で業務として積極的に関与されたいといったことがありまして、これが保健所が医療計画、医療連携体制構築にかかわる根拠となっております。
(PP)
 では、医療計画策定あるいは医療連携体制とはどういったものかというのを少し御説明させていただこうと思います。結論はここに書いてありますが、いずれも保健所の本質的な業務だということに尽きるんですが、その辺りを御理解いただけるように御説明したいと思います。
(PP)
 医療計画に医療連携体制を書き込む、明示するということが先ほどの指針の中にうたわれているわけですが、では、何を明示するのかということになりますと、先ほどから言っております4疾病5事業について必要な医療機能、内容、医療機関名を記載するといった作業が医療計画に新しく加わったものになります。国が出したスライドの1枚を改良したものですが、脳卒中を例に取りますと、急性期の機能、回復期の機能、それから、維持期の生活リハを含めた機能が要ります。その中で具体的に何が求められるのか。急性期であれば、よく言われているtPAといったものがすぐできる、あるいは外科的な対応ができる、こういった具体的な項目があって、具体的にそれができる病院名を記載することとなっております。
 こういったものを医療計画として作成していくというのが、改正された医療法の中で書かれているものです。
(PP)
 こういった医療機関の内容を一番よく知っているのは、県庁でもどこでもなく、地元の保健所が立入検査などで把握しているというのは、皆さんもある程度御理解いただけるのではないかと思います。これが具体的な山口県の一例ですが、こういうものが最終的な成果物として出てきます。ここに機能があって、求められる項目があって、その下に病院名が入ってまいります。
 ただ、皆さんこれをもって医療連携体制の構築ができたと思われる方はどなたもおられないわけで、では、これができたからどうするんだというところで出てまいりますのが、地域おいて医療連携体制をどのように推進していくかということになります。
(PP)
 医療計画に記載されている内容を基礎資料として活用。先ほどの表を活用しまして、医療機関名が載っておりますので、それを基に地域の実情に沿った連携体制を構築していくことになります。それをつくるのにどのようにすすめていくかという一つの方法として、国の補助事業として医療連携体制推進事業というのがございまして、この中で保健所ごとに圏域会議を設置して保健所が調整役を担いながら、連携体制をとっていくといったようなことが各地域で行われているわけでございます。
(PP)
 ここで言うと、医療計画の話かということになるんですが、もう一点皆さんに是非お知り置きいただきたいのが、医療の今日的課題と医療連携体制ということです。平成20年6月に医療崩壊というか医療に関するさまざまな問題を受けまして、「安全と希望の医療確保ビジョン」というものが国から出されております。その中の内容としまして医療に関するさまざまな問題、医師不足、産科・小児科の閉鎖、それから、医療従事者の疲弊、たらい回しを含めた救急医療に対する不安といった状況がいろいろ起こってきている中で、どういう視点で取り組んだらいいのかという中に、地域の限られた医療資源を有効に活用しましょうというのがあります。医療というのはコストではなくて、地域の社会資源なんだという考え方に立ったものだと考えております。
 その中で一つの取り組むべき方向として、限られた資源を有効に活用しようということで、医療連携体制の構築というものがこの中に入っております。したがいまして、今お話ししております医療連携体制の構築といいますのが、単に計画上の話というだけではなくて、医療の今日的な課題の解決方法としても重要な取り組みだというのを是非、御理解いただければと思います。
(PP)
 では、どのくらい行われているのかという話に移りたいと思います。この辺りから研究班でやってくれておりますデータを使って、まず、先ほどから何度も言っていますが、4疾病5事業。まず、4疾病ではどのくらい取り組まれているのかというのを提示したいと思います。
(PP)
 これはすべての保健所に調査して、回収率が99%とほとんど返ってきておりますが、その中で取り組んでいるというのが全体で48.4%、約5割。県型保健所では57%、市型が18%といったようなことで、市型がどうやって取り組んでいくかというのが一つの課題にはなってきます。
 保健所と言いましても3つのタイプがありまして、主に県型、市型という表現で今から発表させていただこうと思います。
(PP)
 では、この5割近くが取り組んでいるのが、どういう役割を果たしているのかということになりますと、ここに6つ挙がっておりますが、これは平成18年から私どもはいろいろ調査をやっておりますので、大体保健所のかかわり方というのがある程度整理できてまいります。その中で、どういったことをやっていますかということを聞いたところ、これは複数回答ですが、先ほど補助事業の中にありました会議を開くが7割。あるいは情報収集とか関係機関の調整といったような役割を果たしているということでございます。
(PP)
 4疾病の中でどれがよく取り組まれているかといいますと、そもそも医療計画の作成指針の中で脳卒中を最優先に取り組んでほしいという国の文書がございましたので、脳卒中が7割、それ以外のところは現在進行形というところです。
 あえて今パスについては御説明はしませんが、地域連携パスの導入については、これだけ連携体制構築に取り組んでいる中で、脳卒中では65%、全体では5割近くが地域連携パスを活用して取り組んでいるというところでございます。がんが比較的高いのはがん拠点の病院の要件としまして、パスが作成されていることというのがありますので、積極的に取り組まれているようです。
(PP)
 もう一つ重要なのが、誰がそれを保健所の中で担っているのかという議論です。ここにどんな職種の方が中心になって担っておられますかという表が出ております。4疾病、基本的に全体で見るとほとんど保健師の方が中心になって取り組んでおられるということが、この表からおわかりいただけると思います。
(PP)
 具体的な例を2つほどお見せしますけれども、これは中核市の例なんですが、ここに書いてあるのは平成18年から急性期・回復期の病院の間でネットワークをつくろうと頑張っておられた。ただ、病院間だと事務局でやるとなかなか進まないというところで、平成20年から市の保健所が参画して事務局を引き受けて、この連携を中立的な立場で進めている。それから、脳卒中ですから急性期・回復期だけではなしに、介護保険も必要だということで、医療と介護を結びつける会議も開いて、その中で急性期から介護までの連携体制をつくっているというのがこういった事例になります。
 どうやって連携をうまくやっているかというと、中核となる事務局を引き受けたということ。それから、リハビリテーションを中心にやっておりますから、リハビリテーション支援センターも国の事業でありますが、そういったものを県から指定を受けているということ。それから、研究会などを活用してお互い顔の見える関係にしているといったようなことがございます。
(PP)
 もう一つ、在宅でやっているものですが、これも医療関係者、主に診療所がこういった在宅の終末期医療を連携して診療に取り組もうということをやっておりました。厚生センターというのは保健所のことですが、平成19年3月から保健所が参画しまして、病院あるいは診療所だけではなくて、訪問看護ステーション、それから、薬局といった他職種のチームをつくっているということです。診療所だけの取り組みから幅広く広がっているということで、その中で地域の調整役、それから、いろいろな団体の参画を促進しているといった事例検討会といったもので普及を図っているということがございます。
 4疾病の取り組みの例をお示しいたしました。
(PP)
 もう一つ、5事業の方はどうなんだということで、資料が古うございますが、平成18年、私が保健所におりましたときに、こういった資料から5事業の取り組みでどんなものがあるのかを調査したものから、皆さん方がイメージしやすいものを提示します。
(PP)
 学会等からリストアップしたものだけで、これは悉皆調査ではございませんが、こういった救急、災害、小児、産科といったものに対しての医療提供体制の確保ということで保健所が活躍したものがございました。
(PP)
 その中の小児の救急体制の集約化で保健所が活躍したものをイメージしやすいものとして1つ例として挙げさせていただきます。これは、4市2町で4つの市立病院と民間病院で小児救急を当時やっていたと。それぞれが救急をやっていたので、それぞれに24時間で患者さんが来るし、軽症患者もたくさん二次救急の病院に来るし、小児科医1人で当直をやっていて大変で、そろそろ診療体制がもたなくなってきたというところで保健所が調整をいたしまして、ちょうど市の真ん中に初期診療を行うこども急病センターを設置しました。この圏域の中の子どもさんは、すべてここに最初にかかってくるようにということで体制を整備いたしまして、ここにありますように、各病院、二次救急の一次救急患者が減少、6〜7割減ったと。それから、それぞれの病院に二次救急に来る軽症患者が減りましたので、勤務医の労働条件も随分改善されたという状況がございます。
 こういった地域の小児救急体制を維持していくための全体の調整、4市2町かかわっていますから、こういった広域的な調整を行うのに保健所が一定の役割を果たしたということがございます。
(PP)
 では、なぜ保健所がこういうことにかかわれるのかと。病院や医師会等からの意見を聞き取ったものですが、多いものとして中立・公正な立場で調整が期待できる。病院がこういうことをやろうとしますと、患者の囲い込みととられる可能性がありまして、そういった意味では行政が入ると中立的な立場でできるんだということ。
 それから、圏域の調査、いろいろな社会資源の把握、行政であればまさに中立的な立場でそういったものを把握して公表ができる。
 それから、医療だけではなくて介護、行政関係との調整が可能。それから、もし、可能であれば予算をとって推進できるといった意見もございました。こういうことで、行政に期待しているということがあるということでございます。
(PP)
 主に今のは保健所全般の話なんですが、1つ市型保健所における現状ということでスライドを1枚出させていただこうと思います。
(PP)
 市型保健所というのは保健所を市独自で置けるところなんですが、ここに2点ほど指摘してございます。最初に法律、指針、各種通知を示しましたが、医療計画上の法体系はいずれも都道府県が主語になっています。これだけ医療資源を有するんですが、保健所設置市が取り組む位置付けが明確に記載されておりません。全部主語は「都道府県は」ということになっています。その中で、今現在あります今回議論になっております「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」の中で、市型保健所についての記載がございます。保健所が関与するようにと。ですから、県の場合は都道府県が法律、指針、通知、全部にかかわれるんですが、市型の場合は上がない中で保健所が取り組むという中で、一部取り組みにくいところがあるようです。
 それから、市型保健所はどうやってやっているかといいますと、一部では生活習慣病対策の一環として取り組む。例えば、脳卒中、生活習慣病としての糖尿病対策として、その中の一部が医療連携になっているといったような取り組みがあるところもございます。
 こういった市型保健所設置市は位置付けがはっきりはしておりませんが、保健所には参画が求められるという辺りが一つ問題になるところだと理解しております。
(PP)
 その1つの例ですが、先ほどの圏域ごとに連携をつくるための事業なんですが、実施主体として委託も可能となっておりますが基本的には都道府県。こういったところも圏域に保健所が1つしかないような場所では、市型保健所が入ってもいいのかなとは思っております。
(PP)
 では、これから一層取り組みを進めるためにということで、改めてまとめをしたいと思います。
(PP)
 これまでのまとめを言いますと、医療計画の策定、これはできあがった冊子だけをみると紙に機能と内容と病院名を書くということです。これを作成する過程も重要なんですが、実際にその中でそれをつないで連携をつくっていくのが本来の目的であり、保健所の本来業務であるということです。
 それから、先ほど言いました担当職種として一番重要な役割を果たしているのが保健師であるということ。
 3番目は修正する時間がなかったので申し訳ないのですが、保健所設置市の多くは医療連携体制に取り組む保健所設置市の位置付けがはっきりしない中で市型保健所の関与が求められているというのが一つの課題になろうかと思います。これが今までのまとめになります。
(PP)
 では、そういった中でどうしていくのかというと、まず基本的な指針における医療提供体制に関する項目の頭出し。現在、「企画調整機能の強化」のところに医療計画、介護保険計画、老人福祉計画、諸々の計画の中のたくさんの項目の中として医療計画と医療連携体制のことが書かれております。ただ、先ほど言いましたように、医療崩壊、医療体制の確保が極めて重要かつ喫緊の課題という中で、こうしたいろいろな中の一つということではなく、医療法による医療提供体制の確保というのが一つの頭出しをされてもいいのではないかと考えております。
 保健所の医療計画制度を通じた医療提供体制の確保といったものが重要であるということを明記していただくというのが重要なことだと思っております。
(PP)
 それから、保健師の活動指針を読ませていただきましたが、保健計画はあるんですけれども、保健計画の中に医療計画を読み込めばいいのかもしれませんけれども、医療連携体制の構築を担う職種として重要な保健師の業務として、こういった医療連携体制の構築への関与を明記すべきと考えております。
(PP)
 3つ目、先ほど最後に言いました市型保健所が取り組むための位置付けが必要ではないかと。実施主体は都道府県ですが、指定都市や中核市が取り組む根拠が必要。その中で、市型保健所が関与するための位置付けがあると非常に取り組みやすくなるのではないかということです。
 以上、改善するための方策として3つのテーマを挙げさせていただきました。
(PP)
 最後に、保健所長会としましては、平成22年、平成23年ともに医療制度改革の中において、4疾病5事業の医療連携体制の中での保健所の位置付けを明確にしてほしいということを2年続けて提示しているということで話を締めくくらせていただこうと思います。どうも御静聴ありがとうございました。
○林座長 ありがとうございました。
 引き続きまして、先ほどのお話の中にもありましたとおり、地域における医療連携に関して保健所が果たしている役割というのは非常に大きいわけでございますけれども、そのうち特に地域住民に対する普及啓発に関しての事例につきまして、赤穂参考人から御説明をお願いしたいと思います。
○赤穂参考人 御指名いただきました、東京都南多摩保健所長の赤穂でございます。多摩立川保健所には昨年3月までおりまして、そこでの実践を踏まえて報告しろということでございます。
 私が依頼を受けましたのは、医療連携における普及啓発ということでございます。どのような形で報告するかというのは非常に悩みながら来ましたが、与えられた時間は5〜10分ということですので、我々がやった事業全体の姿というのは報告できないと思います。お話としては、お手元の資料2が中心でございます。
 もう一つ資料をつけておくべきだったと思いますが、中身としましては、「なぜ改めて今、医療連携か」という内容です。 3点ございまして、まず、急性期(発症)、回復期、維持期(在宅)、こういうものを通して切れ目のない医療提供体制が必要であるということで、いわゆる地域完結型医療を実現しなければいけないと。それぞれの病院の自己完結型医療には限界があるということが「なぜ」の1つでございます。
 2つ目は、役割機能分担による医療資源の効果的・効率的あるいは有効な活用体制の必要と。先ほど言いました地域完結型ということですので、地域の中でチーム医療をやらなければいけない。そこにおいては、いわゆる連携というものが不可欠であるというのが2点目です。
 3点目、これは公衆衛生の専門機関である保健所が非常に重要な意味を持ってくると思うんですけれども、医療機関が中心になりますとどうしても疾病モデルということになるわけですが、そうではなくて、やはり地域で生活する生活者モデルをきちんと中心に据えていくということで、医療連携から保健・医療・福祉の連携へと。こういう3つをなぜ改めて今、医療連携かということで整理させていただきたいと思います。
(PP)
 そこで、お手元の資料2でございますけれども、北多摩西部保健医療圏、立川保健所の管内でございますが、6市を管轄しておりまして、人口約62万5,000人。面積は90平方キロメートル、こういう地理的な状況でございます。その中に一般の病院が24、診療所が481、救急医療機関が15、そして、今回の脳卒中の医療連携の中で大きな要素となっておりますtPAを実施できる病院が3つあります。
(PP)
 3枚目には、平成17年から事業に取り組みましたけれども、その概要が書いてございます。前後で大変恐縮でございますが、時間がございませんので、21〜22枚目をごらんいただきたいと思います。
(PP)
 先ほどなぜ改めて今、医療連携かということを申し上げました。結論から話を進めてまいります。医療連携、推進の条件です。どういう条件が必要か。・調整役が存在するということ、・合意形成の場が保証されているということ、・連携が各医療機関に実質的なメリットになること、・何よりも患者・地域住民から支持されること、・クリニカルパスなど必要なツールが共有されること。つくってあるのではなくて、それを共有されているということです。それから、行政計画における位置付けと予算確保があることなどです。地域で保健所が仕事をするにしても、東京都の場合ですと東京都の医療計画の中できちんと、今回の場合ですと4疾病5事業ということが位置付けられて、予算化されている。こういうものがバックになければ、なかなか保健所も地域で活動できないということです。これが条件です。
(PP)
 そういうことの中で医療連携推進事業における都保健所の役割・機能。私どもがやってきた中で、どういう役割・機能があったかをまとめたものでございます。1つは、事業全体の企画・進行管理。保健所を通して地域の医療機関に事務局を委託するわけですけれども、丸投げしていたのでは事は進まない。保健所の方がきちんと黒子になって、企画・進行管理をやらないとうまく進まないということです。
 関係機関・団体等の調整。先ほど、岡先生からも中立・公平な立場ということがありましたけれども、保健所が呼びかけることによって、いわゆる立場的にはニュートラルということで、どことでも等距離でお話ができると。地域の医療機関にしても関係団体にしても、保健所の言うことについては極めてニュートラルなスタンスで見ていただけるということです。
 関連する事業・取り組みの連結ということですけれども、今回は脳卒中医療連携ですが、それより先行してありました、例えば地域リハビリテーション支援事業ですとか、あるいは地域の病院で既に先行していた連携パスづくり、さらには私どもが並行して立ち上げた高齢者・障害者の摂食嚥下機能支援事業といったものを縦割りでやっていくというのではなくて、脳卒中の連携事業を進める中で1つにまとめながら総合的な事業に仕立てていくということも試みております。
 そのために、組織化・システム化ということで新たな枠組みをつくるということの役割・機能もあった。
 それから、勿論、期待される機能としては情報収集、分析、提供というものが必要です。そのための調査もやってきましたし、分析をしてきた。
 それから、今日求められました普及啓発でございます。
 地域の中核病院への委託ですが、これをどう支援するのかという辺りが保健所の重要な任務です。
 最後が、都(本庁)の施策ということですけれども、都の計画への情報発信、企画案提起、フィードバック、単に本庁でつくった計画を地域で転がすということではなくて、地域の中で検証しながら、そこで得られた成果というものを更に都の計画にフィードバックして、こういう機能を通じて相互発展させるという保健所の主体性も必要だろうということです。
(PP)
 20枚目ですが、疾病別医療連携推進事業成功の鍵ということで、これは先ほどの条件とほぼ一致するわけですが、地域における拠点病院の存在、要するに、事務局を担える病院が必要だと。地区医師会の理解・協力、消防署(救急隊)等の協力、管内の各市の理解・協力。特に普及啓発になりますと市の役割というのは大きくなってきます。それから、市民の理解と参加ということで、脳卒中の場合ですと患者・家族の方の気付きというものが一番大きなポイントになってくるわけですけれども、その辺の理解と参加。それから、保健所の企画調整機能の発揮ということが成功していく上では必要だということです。
(PP)
 最初の方に返りまして、普及啓発ということでございますが、6枚目、脳卒中救急医療の流れということでガイドラインの資料があります。後ほど説明しますけれども、ガイドラインを医療機関向けにつくりました。その中でも整理しましたが、t-PAとか最新の治療を実施して、いかに死亡を減らすあるいは後遺症を減らすかというところで、特にt-PA治療というものの活用が大変重要になってくるわけですけれども、それを一つの基本的なスタンスに入れながら、脳卒中、救急医療の流れ。?@脳卒中を疑う症状に遭遇した場合は、市民自らあるいはその家族が早期に救急要請を行う。しびれるけれども頑張って一晩様子を見よう、これはだめだということが一つです。
 ?Aかかりつけ医は、脳卒中を疑わせる症状の患者や家族から、電話連絡あるいは受診希望の連絡を受けた場合、救急要請をして脳卒中の救急対応病院に搬送してもらうよう指示をする。電話してかかりつけ医が診てあげるからおいでなさいという場合もありますが、これは絶対やめてくれと、むだな時間ですよということです。親切な先生ほど、そういうことをやるということです。
 ?B救急隊が、患者の脳卒中トリアージを行って搬送先病院を決定し、救急搬送する。そういう意味での救急隊のトリアージ能力をどう高めるかということです。
 ?C急性期脳卒中病院では的確かつ迅速な診療を行う。この4つが介入ポイント、この4つのハードルをきちんと越えられれば、かなり医療は進んでいくということでして、それをフローチャート的にしたのが7枚目です。
(PP)
 8枚目が、介入ポイントへの対応事項で、具体的にどういうことをやってきたかということです。介入ポイント?@、市民向けの講演会の開催、啓発用パンフレットの作成・配布、かかりつけ医カードの作成・配布。枚数・部数も書いてございます。それから、普及用のポスターを医療機関向けに配ってございます。それから、「生き活きノート」ということで地域連携パス、こういう一つの在宅用のパスをつくったということです。
 介入ポイント?A、医療機関向けでございますけれども、研修会、脳卒中連携ガイドラインの作成、これはお手元の資料にも写真を入れてございますが、こういったガイドラインを2007年に作成しました。それから、かかりつけ医カードの作成ということで、患者さんにちゃんとこういうカードをお持ちいただいて、どこにかかっているか、どういう治療をやっているか、万一どこかで意識がなくなっても、これがあれば手がかりになるというカードを作成して配っております。それから、「生き活きノート」については、やはりかかりつけ医も共有するということで書いてございます。
 介入ポイント?Bですけれども、救急隊でございます。この救急隊向けの研修については三次救急の病院が日常的にやってきております。それから、救急隊についてもガイドライン、この中でいわゆる脳卒中を簡単に見分けられるようなシンシナティのスケールとかそういうものを徹底してもらったと。3番目が実は大変新しい試みであったわけですけれども、t-PAの注射療法可能な病院が3つあったわけですが、当番を決めてそれをカレンダー化したと。今までは救急車がそれぞれ本部に問い合わせをしてどこにということで、かなり時間をとったわけですけれども、何月何日何曜日どの時間帯はどこの病院がまず優先的に受けるよというカレンダーを毎月つくりまして、救急隊や関係病院に配って、それを使いながら時間短縮を目指したということです。東京都でも昨年3月からカレンダー方式を取り入れまして、来年度は各病院のコンピューター端末の中に落とし込むというところまで、今は予算化が進んでいると思います。
 介入ポイント?Cでございますけれども、これは脳卒中医療連携協議会の主要メンバーとして、協議会において方針協議・合意形成をやっていく。それから、ガイドラインをつくる、tPA療法カレンダーの作成・配付、そういうことで?@〜?Cまでのそれぞれの介入ポイントを決めていったということです。
(PP)
 以後は写真に出ておりますような風景、講演会等です。
(PP)
 それから、ツールですけれども11〜12枚目は市民向けに作成して配布してございます。「あなたの気付きがあなたを救う」ということで、シンシナティのスケールを中心にして、こういう症状があったら心臓です、脳卒中が疑われますというものをきちんと配布していくということと、そういうときにみんな慌てますので、裏にはちゃんとあらかじめ救急車の要請の仕方といったもの、こういうふうにちゃんと告げなさいというものを書いて備えておきましょうというリーフレットをつくりました。
(PP)
 かかりつけ医カード(名刺サイズ)は先ほど言ったとおりです。
 今年、東京都でもリーフレット「脳卒中すぐに119番」(サンプルを示す)をつくりました。立川でつくったものを更にバージョンアップしたものですが、裏は白紙のものを配ってありましたので、私どもの南多摩保健所では裏を活用しまして、立川でやったように、あらかじめこういうことを書いて準備しておきましょうと、こういうふうに使えるツールを用意したということです。
 こういったことで、普及啓発が何よりも大事です。今、脳卒中については急性期部会や回復期、リハビリテーション、それから、地域というふうに部会をつくってやっておりますけれども、普及啓発が一番大事だということで、立川では協議会の役員全員が普及啓発については関与する体制の中で力を入れながらやっております。
 いずれにしても、保健所が絡むことによって、かなり糖尿病や脳卒中はうまく進んでおりますけれども、やはり保健所をきちんと絡ませながら地域の全面的な展開あるいは公衆衛生の専門的な視点あるいは組織力といったもので力を発揮していくことで、初めて医療連携が成立するというところを強調させていただきたいと思います。
○林座長 ありがとうございました。ただいま主に医療連携の中でも救急体制について触れられたかと思いますが、1点もしよろしければ御説明を追加していただければと思うんですけれども、例えば、がんとか在宅ケアとの関連の問題や、あるいは多摩、立川辺りですと、恐らく東京に通勤している人もいて、その関連、あるいは病院も日ごろ23区内の方に通っていらっしゃると。その辺のことは何か医療連携の枠組みの中で活動なり考え方はございませんでしょうか。
○赤穂参考人 医療連携全体につきましては、例えば、脳卒中でも東京都の協議会という1つの傘がございまして、そういう中で圏域ごとにまた地域の協議会をつくっていく。東京都全体の中で標準化しながら、例えば、パスの共有化のために統一したパスづくりをするとか、あるいは救急の状況についてきちんとした評価をやっていくとか、すべてオール東京で取扱いながら、それぞれの圏域でまた詰めながらという関係でございますので、圏域を越えた中身についても、それぞれ我々は常に掌握するという形になっています。
 それから、がんについては今どちらかというと本庁の方で、オール東京という一つの広がりの中で拠点病院構想も含めて取り組んでいるという状況でして、直接保健所からつくり上げていくということにはなっていません。
 在宅ケアは勿論、保健所が中心になってですけれども、東京都の方でも在宅のモデル事業などをやっております。ですから、在宅のモデルとそれを支援する後方病院のことも含めてモデル事業をやってきていまして、その2つを今度はバラバラにやるのではなくて統一化して、いわゆる在宅医療推進事業ということでまとめて、それをやはり保健所が中心になって地域の中で展開すると。これは特にまた市町村の絡みが出てきますので、地区の医師会の先生方と市町村をコーディネートしながら。当然、脳卒中もその一部であるわけですし、脳卒中の経験がまたいろいろな病気、難病も含めて在宅医療の体制づくりの一つの切り口になってきているかなとも思っています。
○林座長 ありがとうございました。
 ただいま、保健所の取り組みについて御説明をいただいたわけでございますが、以上の説明を踏まえまして、前回、事務局が提示いたしました資料3をごらんいただきたいと思います。「地域保健対策の課題について(案)」でございますが「課題3.地域における医療計画との関わりについて」で幾つか載っておりますが、この追加あるいは削除すべき課題があるかどうか、ごらんいただきながら、もし御意見がございましたらいただきたいと思います。
 1つ目の「・」は、策定したものを積極的に推進しているか。2番目が、政令市の場合はどのように対応するのか。それから、クリティカルパスが保健所を中心にして作成されているか。作成されている場合は、保健所がどのように関与しているか。それから、医療計画における保健所の役割を明示する必要があるのではないか。こういう課題が並べてあります。先ほど申し上げましたように、追加あるいはこういう課題は特に討論する必要はないのではないか等、どうぞ自由闊達な御意見をいただければと思います。
○吉田構成員 「・」の3つ目と4つ目ですが、ここでは地域の連携クリティカルパスという言い方をしていますが、これは地域医療連携体制及び連携クリティカルパスをという意味も含めてなのでしょうか。体制の維持に対して保健所が積極的にかかわることが地域医療連携を進めるということで、クリティカルパスと言っているのはそれも含めてなのか、その確認をしたいと思います。
○林座長 事務局、いかがですか。
○後藤室長補佐 基本的には地域医療連携体制の方のパスということで、こちらでは想定して書いております。
○吉田構成員 クリティカルパスというと一つの形ですか、ルールブックみたいなものかなと私は思ったものですから。地域医療連携体制が一番重要であって、それに付随するようなパスかなと思ったものですから。ありがとうございます。
○林座長 そのほかにいかがでしょうか。
○廣田構成員 今の御指摘のあったところなんですけれども、クリティカルパスというのは地域医療連携の一つのツールなので、それを中心にというよりは地域医療連携体制が保健所を中心としてつくられているのかどうかというようにされた方がいいんじゃないでしょうか。
○木村大臣官房参事官 ここでいわんとしているのは、地域連携の体制の整備や運用に関して保健所が積極的に参画していって、関係者を集めてリードしていくと。その中でクリティカルパスそのものの策定についても場合によっては参画することもあるかもしれないけれども、基本的にはまず、そういう体制づくりをしてやっていくということが保健所の本来の役割であろうという意味合いのことがここに入ればよいと思いますので、細かい文章はまた事務局で考えさせていただきたいと思います。いわんとするところは、今申し上げた内容でございます。
○林座長 そのほかよろしいでしょうか。
○五十里構成員 今、委員の方と参考人の方から非常に前向きに取り組んでみえる事例が紹介されまして、非常に私も参考になりました。元気な保健所の例ではないかと感じております。
 愛知県の場合は、二次医療圏のいわゆる圏域計画を平成4年からつくっておりまして、これは当初、医政局はたしか県計画があれば医療圏計画は要らないというような発言を耳にしたことがあったんですけれども、それが医師不足の辺りから、あるいは4疾病5事業の辺りから医療圏計画もやはり必要ではないかというような形に転換したのではないかと思います。
 私ども特にこの中で、保健所の医療計画に対する役割、保健医療計画における保健所の役割を明示する必要があるということなんですけれども、確かに必要かと思いますが、愛知県の場合でも名古屋市のような二次医療圏と合致しているところ、これも実は今、名古屋市に素案からすべてやっていただいています。決定は県がやるんですが、そういう形である程度二次医療圏で中核市が大部分を占めているところは、恐らく素案から実態調査からすべてやっていただけるのではないかと思うんですけれども、二次医療圏に幾つか市町村がある場合、特にほかの市町村分まではちょっと大変かなということで、その辺は市型保健所でもかなり役割は変わってくるのではないかということを私ども愛知県の中では感じております。
○林座長 ありがとうございます。
○廣田構成員 今の話に関連してなんですけれども、さっきの東京都の例は、県型保健所の所在地の中に大きな医療機関がたくさんあって、ある程度その中で脳卒中については完結しているという例だったと思うんですが、多くの場合は県型保健所と政令市があった場合に、同じ医療圏の中に種類の違う保健所があり、また、市型保健所単独で医療圏をつくっている場合にも、そこに大きな医療機関があるにもかかわらず、医療計画を作成するに当たって市型保健所の役割がはっきりと明示されていないというところは、非常に問題なのではないかと思うんです。
 昨年の調査で、報告書の冊子の41ページを後でごらんいただきたいんですけれども、圏域連携推進会議に保健所が設置も参加もしていないというところが、市型保健所では結構たくさんあるんです。半数以上が設置もしていないし、参加もしていないという状況なんです。そういうところで医療計画または地域医療連携ということについて保健所が関与すべきと、そこのところだけが言われているんですが、医療計画における位置付けがはっきり書かれていないというところが非常に問題なんじゃないかと思います。
○林座長 ありがとうございます。
 議題の中身の方に議論が進んでいるような気がしますが、今のお二人の構成員からの発言は、この中の2番目の「・」の例えば、複数の保健所があったり、政令市がある場合にどのように対応するかというお話及び最後の保健所の役割を明示する必要があるのではないかということ、この2つと絡んでいるお話かと思いますので、今お諮りしたいのは、ここに並べてある課題をこれから課題として議論していってよろしいでしょうかということでございますから、お二方の御意見は含まれていると考えますが、よろしいでしょうか。
 この中から特に削除した方がいいとか、あるいはここに書いていないことだけれども追加してくださいという御要望がもしあれば承りたいと思います。事務局はよろしいでしょうか。1つずつ確認いたしますか。
○木村大臣官房参事官 時間の許す限りにおいて、御議論いただければ幸いでございます。
○林座長 では、この課題について議論していくということにさせていただきたいと思います。
 では、議事(2)に移りたいと思います。地域保健対策にかかる人材確保・育成についてでございます。資料4になりますが、事務局から御説明をお願いします。
○後藤室長補佐 資料4ですけれども、後に続く資料5が保健師等の観点の資料になっておりまして、資料4は公衆衛生医師の観点の資料となっております。
(PP)
 まず、これまでの検討会の状況なんですが、1つ特記すべきは、最初のスライドの1枚目で太字で示してあります公衆衛生医師の育成・確保のための環境整備に関する検討会、そして、環境整備評価委員会の2つが大きな検討をされておりまして、途中平成17年で地域保健対策検討会の中でも指摘されているということで、それを御紹介いたします。
(PP)
 平成16年に、最初の公衆衛生医師の育成・確保のための環境整備に関する検討会が、かなり詳細な検討をされておりまして、研修計画の策定であるとか、人事交流を通じた人材育成であるとか、保健所への医師の複数配置、公衆衛生医師職務の普及啓発といったところでかなり議論がされていると。
(PP)
 途中、地域保健対策検討会が平成17年に行われまして、そこでも公衆衛生医師というのは特に健康危機管理対策で専門的知識に基づく判断と決断が重要であるということと、国、地方公共団体、医育機関等の関係団体による育成・確保のための努力が必要だといったことが指摘されております。
(PP)
 そして、平成19年の環境整備評価委員会では、実際に関係者に詳細なアンケート調査をとりまして、そういった事実に基づく検討がなされたということと、参考事例を収集したといったところで検討されました。
(PP)
 ここで指摘されました課題が、5枚目に示したとおりでございます。公衆衛生医師の地域医療体制の構築における活動状況であるとか、卒前実習の臨床研修のプログラム等の情報収集であるとか、情報提供、人事交流の進め方についての情報共有など、ここに書いてある幾つかのことが課題として示されました。
 ここまでが、これまでの検討状況でございます。
(PP)
 現状なんですけれども、そもそも公衆衛生医師については、先ほど申しました平成16年度の検討会でも書いておりますが、地方公共団体、医療機関といったところにも公衆衛生業務に従事している医師ではあるけれども、検討会ではニーズの割に数が少ない保健所に勤務する医師を中心に考えますということで書いておりますので、これを前提として今回の検討会でも御議論していただければと思っております。これは今も不足しているという状況でございます。
(PP)
 続いて、保健所の数の推移は第1回の検討会でも提示した資料です。
(PP)
 中の内訳は8枚目。一方で、公衆衛生医師の推移についてが9枚目、そして、その内訳が10枚目となります。
(PP)
 11枚目は、一保健所当たりの医師の推移です。その内訳が12枚目で、これまでの数の推移がここで見てとれるかと思います。
(PP)
 保健所長の兼務の状況ですが、兼務されている保健所の所長さんがここ近年多くなってきているという状況で、保健所の数も減ってきている中、保健所長さんは増えてきているといった状況でございます。
(PP)
 14枚目は自治体の数です。
(PP)
 現在、厚生労働省として取り組んでいる施策なんですけれども、公衆衛生医師確保推進登録事業ということで、8月31日現在で32都道府県で募集しておりまして、登録事業の成果としては登録の医師が65名といったところで、平成22年度においては希望不一致のためマッチング事例はないということになっています。
(PP)
 詳細はホームページでも紹介しております。
(PP)
 一方、公衆衛生医師確保活動ということで、臨床研修が義務化されまして、いろいろ各地でブロックごとに特に臨床研修であるとか、医学生向けに臨床研修病院の説明会をやっておりますけれども、こういったところでも公衆衛生医師確保推進室の方からブースを出して、実際に対面で医学生や臨床研修医の先生方に説明をして普及啓発しているというところでございます。
(PP)
 19枚目のスライドは、医師臨床研修制度の概要ということで、研修制度が必修になりましたので、プログラムの中で到達目標で地域保健関係できちんと選択して、保健所などを実習することができるようになっております。
(PP)
 これは地域保健推進事業の中で保健所長が実際にいろいろな職種、例えば、普通の病院、民間病院から行政の方に転職された、新しく公衆衛生医師になられた方の調査をして、それを基に発表されたデータでございます。
(PP)
 動機や嫌な点、改善要望といったところで、こういったデータが出ております。
(PP)
 平成22年度の医師確保対策の実施状況ですけれども、先ほど申しました公衆衛生医師確保推進登録事業と普及啓発の観点で、臨床研修病院の説明会、社会医学サマーセミナーであるとか、地域保健総合推進事業の中でフォーラムを開いて、そこで普及啓発に努めたといったところでございます。
(PP)
 国立保健医療科学院の方でも保健所職員を対象にしました研修がありまして、長期の研修と短期の研修がありますけれども、特に保健所長に就任予定の観点で、一つには専門課程の保健福祉行政管理分野、次に、基本的に広く保健所職員に対しての地域保健福祉分野で専門課程の研修を受けることができると。
(PP)
 短期の研修については、健康危機管理であるとか、公衆衛生看護管理者研修であるとか、エイズ対策研修など約20の研修を行っていると。
(PP)
 また、保健医療科学院で特に2年目の研修医を対象にしました研修なんですけれども、約3か月間で内容としては1)〜7)というところで、フィンランドであるとかWHOといったところにも研修に行く機会があるということをやっております。
(PP)
 目を少し地方自治体にも向けまして、主な取り組み事例を御紹介させていただきます。
(PP)
 こちらが大阪府の公衆衛生医師確保対策の実施状況です。ホームページて例えば大阪府であるとか厚生労働省、保健所長会にも掲載したり、同窓会、また、同窓会事務局への案内であるとか、そういったところもやったりしまして、幅広く広報活動をやっていると。
 あと、入庁後の研修・処遇についても配慮しているということで、大阪府としては公衆衛生医師の確保に取り組んでいるといった状況です。
(PP)
 秋田県ですけれども、やはりホームページであるとか、保健所長会、公衆衛生ネット、OB会といったところを通しで情報を収集したり、広報活動を行っていると。あと、普及啓発のパンフレットを作成したりということをやっているところです。
(PP)
 長野県でも、やはり県のドクターバンクを使ったり、保健所長会、厚生労働省のホームページを通じての募集をしたりPRを行っていると。
 あと、公衆衛生医師の育成の観点でも、なるべく学会に行くことを勧めたり、業務も配慮しながらなるべく業務がしやすいように医師確保に取り組んでいるといったところでございます。
(PP)
 これが長野県の近年の採用状況と公衆衛生医師についての配分の状況です。
 以上、スライドです。
○林座長 ありがとうございます。
 ただいまの資料の説明について、何か御質問ございませんか。
○尾形構成員 22枚目のスライドは非常に興味深いんですが、新しく公衆衛生医師へ転職した者の嫌な点として、組織体質が圧倒的に多く、改善要望で業務内容となっていますが、この辺もう少し具体的な中身がわかれば教えていただきたいんです。どういうところを嫌だと考え、あるいは業務内容のどういうところを改善すべきだと考えているのかということですが。
○後藤室長補佐 これは詳細なところまでは把握しておりませんので、また次回に調べてお出しします。
○尾形構成員 やはりこういう問題を考えるときに、働いている職員のモチベーションは非常に重要だと思うので、この辺については是非、追加的に何か情報があれば出していただければと思います。
○林座長 どなたか、これに関連した調査を行ったことはございますか。特に全国的でなくても、もっと小規模で。
○曽根構成員 調査ではございませんけれども、国立保健医療科学院では、先ほど御紹介いただきましたように、保健所長の養成研修をやっております。その中で修了生や実際それまで臨床にいて行政に入った方の御意見を聞きますと、臨床ですと医師をトップとした体制で医療を進めていくというところですが、行政というといろいろな職種が絡んで、また、医師以外の上司がいるという形で、組織として意思決定をしたり、動いたりするところになかなか最初はなじめないところがあるという意見を聞いたことがあります。
○林座長 そのほかに、資料について御質問ございませんか。
 それでは、もう一つ資料がございますので、資料5の説明をお願いします。
○藤井保健指導専門官 資料5の説明の前に、少し経緯を御説明させていただきます。事務局では、これまで地域保健対策の検討課題の1つに、地域保健従事者の人材育成があるという認識のもと、対応策について議論を重ねてまいりました。こうした中、昨年7月に保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律が一部改正され、保健師の研修等が努力義務となり、また、医政局において新人看護職員研修に関する検討会が設置され、その一環として新人保健師研修ガイドラインを作成するという状況にあります。政策の整合性を図るためにも、地域保健対策検討会の意見を反映すべきと考え、今回、保健師等の研修体制について構成員の皆様に御議論いただき、新人看護職員研修に関する検討会に情報提供をしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、資料の説明をさせていただきます。
 1枚おめくりいただきまして、保健師等の現任教育に関する現状等でございます。
 下は、保健師の研修等の根拠となる法律等をまとめたものでございます。地域保健法を中心に地方公務員法等を記載しております。
 1枚おめくりいただきまして、保健師等の現任教育に関するこれまでの検討状況をまとめたものです。平成14年度より保健師を含む地域保健従事者の人材育成、現任教育に関する検討が行われておりまして、新任時期及び指導者育成プログラムガイドライン等が示されております。
 下は、保健師が認識している現状の課題と問題ですが、職場内研修が困難37.7%、新人育成が困難19.3%、研修機会の減少について19.2%の保健師が課題として認識しておりました。
 次に、地域保健関係職員に対する現任教育のシステム化ですが、県型保健所、市型保健所におきましては、システム化された現任教育が実施されているのが30%程度でございましたが、市町村においてシステム化された現任教育を実施しているところは4.2%という結果でございました。
 下は、新人保健師教育ガイドライン策定状況でございます。全国136自治体、都道府県、保健所設置市、特別区のうち62自治体で新人保健師教育ガイドラインが作成されておりました。
 おめくりいただきまして、保健所の役割として期待するもの、これは市町村からの回答になりますが、さまざまな役割が期待されておりますけれども、人材育成・研修につきましては約8割の市町村が保健所に期待しているという結果でございました。
 下は、保健師として通算経験年数6年未満の者の活動領域別、行政分野における所属組織別に見た現任教育の状況で、受ける機会がなかったものの割合を示しております。見ていただきますと、産業、医療という分野におきまして、約半数の保健師が新任教育を受ける機会がなかったと回答しております。
 次に移っていただきまして、これまでの調査結果や検討会での報告書をまとめまして、現状と課題をまとめたものです。課題としては、新任時期における実践能力の低下及び公衆衛生の視点の希薄化。現場で育てるための環境が不備。新任期の研修におけるシステム化の遅れ。医療分野、産業分野に勤務する保健師の階層別研修の不備等がございました。
 下は、保健師の就業者数の推移です。市町村における就業者数の増加が続いております。
 おめくりいただきまして、新卒保健師の就業場所の推移を表したグラフになります。過去2年間におきましては新卒保健師の就業者数は1,000〜1,100人程度で推移しております。
 下のグラフは新卒保健師の就業場所の内訳になりますが、主な就業先としては市町村が約6割で最も多く、次いで病院、保健所という順序でございました。
 次に移っていただきまして、保健師、助産師、看護師及び准看護師の研修ということで、先ほども申しましたとおり、保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律が昨年7月15日に法律改正されておりまして、平成22年4月1日から施行されております。保助看法等では保健師等個人に対する研修の努力義務が明記されておりますし、看護師等の人材確保の促進に関する法律の第4条には「国は看護師等の養成、研修等による資質の向上及び就業の促進並びに病院等に勤務する看護師等の処遇の改善、その他看護師等の確保の促進のために必要な財政上及び金融上の措置、その他の措置を講ずるように努めなければならない」と明記されております。
 また、医政局におきましては、新人看護職員研修に関する検討会が設置されておりまして、昨年12月25日に中間まとめが出されておりまして、そこで新人看護職員研修ガイドラインが示されております。
 保健師または助産師については別途ガイドラインを策定することが必要であるということも、中に記載されております。
 このような背景を基に、事務局としまして提案させていただきますのが、次のページからでございます。
 人材育成の中心となる保健所ということでございます。考え方としましては、小規模の地方公共団体や企業等は保健師等の配置数が少なく、新人研修を含む現任教育を行う体制が難しい場合があるということ。
 地域保健の中心機関である保健所は、住民(労働者を含む)の健康増進や疾病予防を担うさまざまな領域の保健師等の人材育成を担う場として機能することが期待されるということ。
 保健所は、研修に必要な地域の保健課題を分析するためのデータや、健康教育・健康診査に等に関する機材があり、また実際に住民の往来もあるため、研修における演習・実習の場として活用が期待できるというところがございます。
 この教育保健所の目的としましては、多様な場、所属機関で活動している保健師等の研修の機会を確保するとともに、保健師等の専門性の向上を図ることで保健活動の質を担保し、地域保健対策の円滑な実施及び総合的な推進に資するということを挙げております。
 期待される効果としましては、所属機関による教育の差が解消され、保健師等の質が担保されるということ。
 地域・職域の保健師等が交流するきっかけとなり、ネットワークづくりが推進されるということ。
 3つ目としまして、地域保健対策の実施及び総合的な推進に寄与し、住民・労働者への安心・安全に資することを挙げております。
 次に移っていただきまして、体制でございます。人材育成の中心となる保健所においては、研修責任者を配置し、保健所においては、小規模の地方公共団体や企業等の新人保健師等を直接支援する実地指導者や教育担当者を配置することが望ましいこと。
 教育担当者や研修責任者は、大学や保健師等の養成機関等教育機関と連携を十分に図っていただきたいということ。
 3つ目は、研修責任者は国立保健医療科学院での研修を受講し、市町村行政、産業、医療分野の業務を十分に把握した者であることが望ましいということ。
 4つ目は、都道府県本庁は、プログラム企画・運営組織に参画し、人材育成の中心となる保健所と連携することが期待されるということ。最後に、所属機関の規模や人員配置はさまざまですので、それぞれの機関に適した研修体制を構築する必要があるということを掲げております。
 下に移っていただきまして、以上説明しましたものを絵にしたものです。一番上に人材育成の中心となる保健所、教育保健所に研修責任者とプログラム企画・運営組織の委員会等を設置するというところから、それぞれの保健所の教育担当者の支援を行うというところ。それぞれの保健所は、それぞれ市町村や企業、病院等でOJTが実施されていると思いますが、それらの支援をするということ。また、中央研修においてはそれぞれの保健所。保健所の教育担当者に関しては、教育保健所が座学を中心とした研修を行う体制をイメージしたものです。
 最後に、研修体制における役割ということで、教育担当者、研修責任者、プログラム企画・運営組織委員会の説明を載せております。
 以上でございます。
○林座長 ありがとうございます。
 人材育成について公衆衛生医師、それから、保健師について資料説明があったわけですけれども、この資料に関して何か御質問ございませんか。
○廣田構成員 最後の教育保健所の構想なんですけれども、人口規模とか県に何か所ぐらいとか、そういう想定はあるんでしょうか。
○勝又保健指導室長 基本的には一都道府県、政令指定都市1か所という考え方ですけれども、所属機関の規模あるいは人員配置がさまざまですので、これは一応例として示させていただいておりますので、それぞれのところで御判断いただいてやっていくということが基本でございます。
○林座長 そのほかいかがでしょうか。
○外山健康局長 冒頭のあいさつで述べましたけれども、こういった国の関与の在り方というのは結構微妙な時期になっていて、なぜ今これで出しているかというと、担当から説明がありましたが、保助看法の改正があったのと、人材の確保の促進に関する法律があって、医政局ではガイドラインをつくらなければいけないという中で、看護師や助産師のガイドラインというのはそれなりのガイドラインができると思いますし、看護師はやっているんですけれども、保健師の場合は質の担保のときに仕掛けとして保健所の教育ということを特別に考えようとしているわけです。
 今、厚生労働省の方針として教育保健所であるとか、そこの保健所に教育担当者を置かなければならんということを決めているのではなくて、今あくまで医政局が関係の省庁と調整しながら出す数値の前段階においてこういうアイデアを持っているので、過渡期的なアイデアなんですけれども、しかし、非常に検討会と関係するので念のためにお聞きしているということでして、そこの意思決定過程がまだそういう段階にあるということを御理解いただいた上で、御協議願いたいと思います。
 また、進行過程につきましては逐次御報告したいと思います。
○林座長 背景説明をしていただいたところでございますけれども。多分、保健師の教育について提起された問題は、1つは、既に中堅とかあるいはある程度経験のある人たちの能力アップをどうするかということと、市町村などの新人の能力アップをどのように図るかという中から出てきた一つの構想かと思いますが、以前はたしか、まだ大学がそれほどできていなかったときに、保健指導の専門学校の教務課で働いている人たちが、かなり公衆衛生院に研修に来ておったわけです。その人たちがそれをフィードバックして新人の、まだ保健師の資格を取っていない人たちに対して責任を負っていたわけで、そういうメカニズムがあったわけですけれども、それが今はなくなってきたということで、大学オンリーということになってきたということで、多分今の問題が浮上してきたのではないかと想像するわけです。
 もし、資料そのものについて御質問がなければ、個別の課題の議論に入っていきたいと思います。今日の大きな課題は、先ほど申し上げましたように、医療連携の問題があります。もう一つが、人材育成あるいは医師確保の話でございますが、4つの課題のうち最初の2つについては、前回も議論させていただいたわけでございますけれども、今回はこの2つに絞って議論させていただきたいと思います。
 どこから始めてもよろしいのですが、保健所の機能という意味から、まず、医療連携体制について議論いただければと思います。先ほど2つのプレゼンテーションがあったわけですけれども。
○岡構成員 市型の話というのがやはり一つのネックになってくるだろうと思うんですが、これはなかなか難しいと思うんですけれども、最後に出しましたように、いわゆる市型として法律の中できちんと取り組む位置付けがない中で、保健所だけがその役割を担うというのは、非常に現場の保健所としてはやりにくいのではないかということがあるんですが、その辺りの整理というのは、改めて御意見をお聞きしたいんですけれども、いかがなものでしょうか。
○林座長 位置付けとおっしゃった、その具体的な形は何か御意見ございますか。
○岡構成員 通知の中で、保健所は積極的に取り組むようにというのがありますけれども、法的なものと指針の中には「都道府県は」となっているわけですね。そうすると、都道府県から委託を受けるとか、都道府県から補助事業を何かやらない限りは、例えば、任意のものですから善意としてやることはやるんですけれども、本庁や財政から位置付けがはっきりしないなかでなぜやるのかと言われたときに、保健所長が私はこれがやりたいからやるというわけにはいかない。一つの体系として、上の基本指針なりに中核市あるいは政令市の位置付けができないものかなという意見です。難しいというのはよくわかるんですが。
○大井田構成員 今のに関係しているんですが、要するに、医療法の保健所の立ち入りというのは衛生警察ですよね。それを医療連携の警察的な要素でやるのかと。今は素晴らしい事例でしたと、いいですね、いいですねで終わっているんですけれども、それを法律事項にすることはできるのかということですよね。いわゆる患者がフリーアクセスしている実態の中で、いい事例を紹介するだけだ終わっていては今までと同じではないかと。
○岡構成員 おっしゃる意味はよくわかります。法律事項というのは最低限のレベルを担保するという意味で、立入検査とかそういったものが書かれていますよね。だから、任意でよりよくしていくものを法律に書けるかというと、それは難しいのだろうとは思うんですけれども、法律は無理としても、その下の基本指針辺りに。大臣告示になると一緒なんですかね。私は県なのでちょっとよくわからないんですが、その辺りに位置づけを少しでも盛り込めないものなのかなということです。
○大井田構成員 そうしたら、やれということになるんでしょう。厚生労働省が保健所に対してやれと。それを法律に書くことができるかという。
○林座長 非常に本質的な問題になってきたかと思いますけれども、そもそも医療計画は都道府県の役割になっておりますが。
○廣田構成員 市型保健所がどのくらい関与しているかということで今、具体的に調査しているところなんですけれども、先ほど言いましたが、二次医療圏との関係もあるんです。政令市だけで二次医療圏をつくっているところは、それなりの計画をつくっているわけです。医療計画の推進方針としてはつくっているわけですので、医療連携をどう進めるかというのをやっているんですけれども、県の保健所が二次医療圏の中で事務局をやっていると、市型保健所については参考意見であったり、会議に出るという形であったり、ちょっと問題なのは、保健所ではなくて市の本庁が会議には出ているけれども、保健所は全然知らないよというところがあるんです。そうすると、実際に病院に立ち入りしているのは保健所だし、在宅ケア等をやっているのは保健所なんだけれども、それとは関係ない市の本庁の人が行っている形のところがあって、混沌としていますので、保健所長会の政令市部会で今少しまとめているところです。
○林座長 現状では場合によっては、市の衛生局がそれをやっていたり、あるいは場合によっては市の保健所が頼まれてやっていたり、そういうことですか。
○岡構成員 その関係のデータというのが昨年、宇部保健所長がやったものがあるんですが、保健所設置市は66ありますけれども、いわゆる保健所が単独で取り組んでいるところが26カ所で39%、本庁がやっているところも18カ所27%あるんですが、いわゆる医療連携の所管部署がないというところが14カ所で2割ほどあるんですね。だから、位置付けがはっきりしてこないと取り組むのが難しいのではないかという一つの根拠として出させていただいたと。全部がやらなければならないとなるとどうかという御意見もよくわかるんですが。
○林座長 なかなか微妙な問題ですけれども、その重要性は市の方で認識されていなかったのか、あるいは自分たちでやれば十分だと考えておられるのか、その辺が知りたいところなんですけれども。
○岡構成員 その中身までは、このデータからはわからないので申し訳ないんですけれども。
○五十里構成員 都道府県が医療計画を策定するという観点からいきますと、先ほど話しましたが、やはり都道府県として、例えば、愛知県の場合は名古屋市にお願いしているんですけれども、やはりそれは名古屋市が一番よくわかっているので地域の圏域はお願いしたいという働きかけによるものなんですね。したがって、都道府県はどう考えるか、都道府県からやっていただこうという方向をまず持って、そして、何をやるんだというときに、本庁でやるのか、保健所の意見を聞きながらやるのか、これについても実は市がしっかりいいものをつくろうということだったら当然、現場をわかっている意見を吸い上げるだろうと、そういう想定のもとにお願いするわけでして、その辺りは都道府県によって随分違いがあるのではないか。
 ちょっと話が飛ぶんですが、保健所の役割とは一体何かという議論、先ほど保健所の関与がありなしと簡単に書かれるんですけれども、愛知県の場合、決して何もやっていない保健所なんてないんですね。というのは、医療機関の実態調査というのは必ず保健所が絡んでくれているし、そこで状況を報告していただき、また、素案か原案か、案の段階でいろいろ都道府県としては市町村に修正したらどうかという意見も聞いている。そういう都道府県として市町村にどれだけ期待してかかわっていただくかというところが一つ重要なのではないか、都道府県がどう考えるかということが一番重要ではないかと思います。
○大井田構成員 私の理解では、ちょっと間違っていたら訂正していただきたいんですが、昭和58年に医療計画ができたわけですが、そのとき私は担当官だったんですけれども、基本的には増え過ぎる病床を抑えなければいけないと。そのために、それをずばり言っては世の中から反感を買うので、オブラートに包むためにいろいろごちゃごちゃ並べたような気がしています、私としては。でも、それは成功したんです、厚生省はよくやったと思うんですよ。批判を徹底的に浴びながら、耐えて耐えて耐え抜いて病床を減らしていった。
 それで、私もつくったことがあるんですけれども、都道府県の医療計画が一体どれだけ意味があったのかと私は思っているんです。余り意味がなかった。でも、それはそれでよかったんじゃないかと。その中で、保健所に医療計画の一つの課題を与えること自体が、大変失礼な言い方ですけれども、どこまで役に立ったかという議論をするものをまた保健所に与えること自体が、申し訳ない気がするんです。
 でも、私はちゃんと保健所はやっていると思うんですよ。自分の体験例だと、都道府県の県境の小児救急医療をどうするかというのを保健所同士で話して解決した例もあるわけですし、きちんとそれはそれでよくやっていると私は思っているんです。それを地域保健医療計画をどこまでできるかを、社会主義じゃないから、それを保健所に与えること自体が非常に変な感じがするんです。
○林座長 反論もあろうかと思いますけれども。
○大井田構成員 反論はどうぞくださいということで。
○五十里構成員 おっしゃるとおり、最初の医療計画というのはいわゆる病床規制で、医療圏を設定したのもそうだし、まさにそれで進んできたんですが、その後、任意的記載事項というのが入ってきて、ここでいわゆる保健の分野だとかいろいろな進め方を明確にしていこうと。そのときに愛知県の場合は、いわゆる圏域の計画をつくるようにして、それは保健所が事務局で主体的に管理・運営していくと。それが平成18年の医療法の改正で、いわゆる4疾病5事業の具体的な医療連携を記載するという形に発展してきた。この段階では、やはり保健所がまさに先ほどの医療圏計画ありなしということを言ったんですけれども、やはり医療圏計画というものが必要ではないかということで、保健所がここでようやく積極的に医療体制を考えていこうというところが出てきた。こういう変遷が今あるのではないかと思います。特に今求めている医療計画というのは、そういう医療連携を中心に進めていこうというのが主題ではないでしょうか。
○岡構成員 その医療連携というのが、今回4疾病5事業というのが出ましたけれども、もともと感染症でも今回インフルエンザが流行するときの入院病床確保のように、保健所が病床数を調整していますし、それから、精神・難病のネットワークの中でもやっています。だから、やってきていることを医療連携体制という言葉で再度きちんと位置付けていただきたいという思いがあるということです。だから、今まで新たに何かを課すというよりは、今までやってきた医療計画の中にちゃんと法律に書かれてきたものを更に付加していくという、位置付けの強化という理解ではいかがでしょうか。
○廣田構成員 確かに、最初は増え続ける病院を規制するという意味が非常に強かったのだと思うんですけれども、本当にこの10年以内に、医療機関で医師が不足するとか、救急医療が1つの市や町ではやっていけないという問題が次々出てきて、私どもの実感としては、この医療計画を机の上で立てるだけではなく、現場でそれをどういうふうに連携して推進していくかというところにどんどん仕事が移っていると思うんです。ですから、そういう意味で、ふだんからいろいろな住民の健康についてデータを用い、また、市町村との関係を持ち、医療関係との関係を持てる保健所の役割というのは非常に大きいんじゃないかと思うんですけれども。
○尾形構成員 前回の医療計画の見直しに多少かかわった者として申し上げますと、前回の医療計画の見直しの中では、ワーキンググループができまして、報告書を出しているんですが、それをよく読んでいただくと、病床規制というのは不要になる可能性があるのではないかというぐらいのところまで踏み込んで書いています。諸外国では量的な規制からむしろ質的な医療の中身を重視する方向に向かっているということが書いてあります。さすがに第5次医療法改正では病床規制の撤廃というところまではいっていませんけれども、そういう議論が行われてきたということは事実だと思います。
 全体としては、そういう量的な規制からもっと地域医療の在り方をどう考えていくのか、ソフトなものにしていこうというのが大きな流れではないかと思います。そういう中で、保健所の役割をどう考えていくのかという位置付けではないかと思います。
 この課題のところで保健所の役割を明示する必要があるのではないかと書いてありますが、なかなか微妙な表現だと思うんですけれども、明示といったときに、先ほどから出ていますように、法令で厳格に規定するのか、あるいは医療計画といっても実際にはかなり通知とか相当実際の運用で行われているところもあるので、そこはもう少し柔軟に考えてもいいのではないかと思います。また、そうでないと地方分権とかあるいは地方自治という大きな流れから見ても、問題があるのではないかと思いますので、当面はこの役割を明示するという程度でよいのではないかと思っております。
 以上です。
○大井田構成員 柔軟に書くということは、やらなくても済むということになってしまうので、やはり何かをやれと言わなければいけないんじゃないかと私は思っているんです。
○林座長 やはりどこかに書き込んだ方がよろしいという御意見ですか。
○大井田構成員 実際は今480ぐらいある保健所は、必ずこれをやらなければいけないということをしなければ意味がないんじゃないかと言いたかっただけなんです。
○林座長 書き込むということは、法律の改正を伴うということですか。
○大井田構成員 今、官僚が法律化できる時代ではないので、国会議員がつくらなければいけない時代になってしまったから、なかなかそうはいかないでしょうけれども。
○林座長 いかがでしょうか。意気込みを聞かせていただいたという感じがするんですけれども、現実的にそれが政治の上でどういう形で乗り越えられるか、あるいは問題があるかというところに引っかかってくるかと思います。また、書き込めば一生懸命やるんでしょうね。
○大井田構成員 日本人は真面目だからやるんじゃないかと思うんですけれども。
○林座長 確かに、以前と社会の状況が変わってきておりますが、昔は地域保健計画と地域医療計画が別々に立てられたこともございました。それがあるとき一本でよかろうと。地域医療計画の中に保健の問題も盛り込むといういきさつもあるので、確かに保健所は地域医療を担うという性格を以前に比べると強く帯びてしまっているという流れはございますが、さて、それを具体的にどう展開するかという問題かと思うんですけれども。今まで発言されなかった方はいかがでしょうか。
○曽根構成員 補足になりますけれども、お二人の先生の発表を聞いていても、保健所の特質というか地域医療における特徴というのは、中立性だったり、公平性であったりということですので、その辺をきちんと担保できる機関がそこにあるわけですから、それをきちんと活用して地域医療の向上に役立てるというのは、かなり自然な考え方ではないかと思います。
○林座長 あと、もう一つは、以前と違って医療崩壊が昔に比べてはるかに強く言われるようになってきたということもございますし。
○曽根構成員 もう一つ、きちんと保健所が地域医療連携に絡むということは、危機管理の観点からも重要です。自然災害が起こったり、あるいは先ほど新型インフルの話がありましたが、そうものが起こったときに、平時から地域医療にきちんと保健所が絡んでいれば、健康危機事例発生時のいろいろな対策とか、あるいは緊急に医療を巻き込んで何かしなければいけないときに、大変スムーズに物事が進むのではないかと感じています。
○林座長 なるほど。そうしますと、慢性疾患だけではなくて、ここに書いてあるがん、脳卒中等々だけではなくて、健康危機管理の面に絡んだときに保健所に果たしていただく役割と医療との関係、その辺はいかがでしょうか。
○岡部構成員 最初のテーマがまさしく慢性疾患の4つを中心にして、がん、脳卒中等々だったので発言を差し控えていたんですけれども、今回の場合、新型インフルエンザだけではなくて、SARSのときは典型的だったと思うんですが、そういう不明疾患に対する対処、しかも、単なる法律上の問題や何かを超えてデシジョンしなければいけないときがあると思うんです。そのデシジョンは中央でやっているデシジョンと地域でやっているデシジョンで当然違いが出てくるわけですけれども、それを全部国に求める、あるいは国が全部1つの方式でやるというのは無理なことが今回も随分現れたと思うんですが、地域で公衆衛生医師あるいは公衆衛生担当保健師の方々の人材というのは、そういう危機管理に対応できるというところを一つ人材育成の中に入れていく必要があるだろうと思います。
 前回出ていなかったので、この4つのテーマに絞られるとすれば、これでいいと思いますけれども、それ以外のことは当然求められるんじゃないかと思います。
○林座長 大体皆さんは保健所に地域医療連携の役割を期待されているという意見が多いかと思うんですが、それを具体的にどのような形で表現していくかというところで、さまざまな意見の違いが出ているかと思います。今、せっかく岡部先生から人材育成についても触れられましたので、時間の関係上とりあえず医療連携の話はここで一旦中止させていただくとして、人材育成の面について公衆衛生医師の確保、保健師の人材育成、特に教育保健所との関係もございます。御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大井田構成員 かつて十数年前、日本大学医学部は1,500人医者がいたんですよ。今は500人です。それを思うと、公衆衛生1,100人が840人はまだよく残っているなと。世の中フリーター化してしまったものだから、医者が組織に属さなくなってしまった。一番いいのは麻酔科の医者なんですけれども。その中でどう確保していくかというのは本当に大変なことだと思います。それでもよくやってると思います。大学の公衆衛生においても人を確保するのは大変なことでございまして、とにかく自由がすばらしいとか、白い巨塔はよくないとか、そういう議論がちょっと多過ぎてしまったんですね。
○林座長 なかなか公的セクターで縛られて働く気風がなくなってしまったということですか。
○大井田構成員 ちょっと嘆きですね。
○尾形構成員 先ほどの質問とも関連するんですけれども、課題4を拝見すると「地域保健対策にかかる人材確保・育成について(人材確保については特に医師)」と書いてあるので、やはり医師を中心とした人材確保・育成に関する現在の問題点をもう少しきちんと把握して出す必要があると思います。ここに書いてある3項目は勿論そのとおりだと思うんですが、その前提としてなぜそうなっているのか。先ほどのアンケートなども、もう少し中身に踏み込んで考えていく必要があるのではないかと思います。
 組織体質だとか業務内容とか、かなりガバナンスの基本に関するところで大きな不満というか問題点が指摘されているように思うので、それは全体としての保健所の在り方にもかかわってくる話だと思います。そういう意味で、人材確保だけではなくて、ガバナンスということも含めて扱っていただきたいと思います。
 以上です。
○大場構成員 先ほど岡部先生から健康危機管理の人材育成が非常に重要だというお話がありましたけれども、私も大賛成です。今、新型インフルエンザに代表される健康危機管理もありますけれども、児童虐待とか高齢者の虐待、DV、自殺が非常に現場では保健師として大きな課題になっておりますし、保健師に対する期待は非常に大きくなっております。この辺りの人材育成を強化する必要があると考えます。
 ですけれども、今、保健師は大学での教育が非常に多くなっておりまして、大学の教育内容は千差万別です。保健師の中には、保健師のイメージすらなかなか持てなくて卒業してくる保健師がいるのも現実です。実際に現場で虐待やDVや自殺に立ち向かうためには、きちんと仕事のイメージを持ってもらわなければ困りますし、私の職場でもこの間ありましたけれども、DV絡みの関係の人が包丁を振り回したり、でも、そこに果敢に立ち向かう保健師、そういった逃げない保健師というのが今非常に求められていると。そういうところから考えますと人材育成はとても重要ですので、今回いただきました、保健所に教育の専門の職員を置きその職員は国立保健医療科学院できちんと1年間の教育を受ける、このぐらいの体制をとっていただかないと、先ほど言いましたように、今、国民が求めている健康危機管理には対応できないと思いますので、是非ここは進めていただきたいと思います。
○秦構成員 住民サイドから意見やお願いがあるんですが、今後、保健所の医療提供体制整備とか医療安全とか保健医療福祉の包括システムの関与がますますぞんざいになってくる中で、前にも申し上げましたが、市町村は保健所との連携がますます薄くなっておりますので、保健所としての役割をきちんと、こういうものだ、こういうものだという情報を住民たちが十分理解できるような指導をしていただきたいということです。
 それから、地域保健対策の人材確保・育成などについては、今、削減したり、先ほどの先生もおっしゃいましたが、そういった中で保健所長は一般の人という意見が出ていたように思うんですが、やはり保健所長は毒入りとか餃子問題等いろいろ考えてみましても、お医者様になってほしいというのが住民の意見でございます。
 それから、保健師とか栄養士、専門知識の習得や指導技術をする人は、特に採用された後の研修を十分にしてあげていただいて、行政機関のみならず学校の保健や食育保健の連携をもっとたくさん持っていただいて、なおかつ、私たちのような健康づくりのボランティアをしている、一生懸命連携をとって皆さんのお手伝いをしようと思っている者の育成を図ることもお願いしたいと思っております。
○廣田構成員 教育保健所構想というか、保健所に教育の役割を持たせるというのは基本的には賛成なんですけれども、では、その保健師を指導するのは誰かというと保健所長でなければいけないのではないかと思うんです。勿論、研修は保健医療科学院とかでやってもらうとして、保健所長が保健所の中で公衆衛生のトップに立って一緒にいろいろな職種をまとめて、事務職も含めてですけれども、地域のことを考えていく、医療も保健も福祉も考えていくというのが保健所の在り方なのであって、公衆衛生医師の確保というのは、単なる医師という職種を確保するということではないと保健所長会では考えているわけです。
 ですから、先ほど尾形先生が調査のことを言われていたんですけれども、新しく入った医師にとってネックになるのは、保健所長が公衆衛生医師としての裁量を発揮できない環境にあること、ほかの所属長がいたりとか、県の方針で規制が多いとか、そういうことがやりがいのなさにつながっていくんじゃないかということで、保健所医師が全体に比べれば減っていないかもしれませんが、これだけなかなか新しい人が入ってこないというのは魅力がないというところにあるんじゃないかなということで、これが基本指針の見直しにどうつながるかわかりませんけれども、一つの問題点なのではないかと思っております。
○松?ア構成員 保健師等の教育ということで一職場を預かる者としては、都道府県が責任を持って専門職の育成に努めていただきたいと思います。千葉県の場合は幸いにして、新任保健師、中堅保健師、管理職保健師というようなシステムがございますので、割合恵まれているのかなと思っています。ただ、その間の非常に長くなった保健師さんの教育の場もないかなというところと、栄養士、歯科衛生士は本当に少数なんですけれども、入所してもそこのなかなか研修の場がないということで、行政を学ぶたけでなく、公衆衛生を学ぶ場があった方がいいなというのを感じております。
○中構成員 教育保健所の件で発言させていただきます。大阪府なんですけれども、ここでお示しいただいた教育保健所としての役割は、大阪府の場合は本庁で持っていて、府と市町村の保健師の集合研修を中心的に行っています。それに加え、地域でのいろいろな健康課題を解決するために一緒に考えたりとかは、各保健所で市町村と保健所の合同研修を今も行っております。その2つの長所を集めたような形が教育保健所なのかなと見ております。大阪府では、本庁に保健師活動を総括する部署がありまして、そこで研修も行っているので、さまざまな研修を組み立てられるんですけれども、ほかの都道府県では事業課単位にしか保健師がいないということで、総合的な研修が組み立てにくいというようなことも聞いておりますので、この教育保健所という構想がとても効率的・効果的でいいかなと聞かせていただきました。
 それと、特定検診・保健指導導入の際に、担当保健師の資質向上ということで研修組み立てをしたんですけれども、産業保健や医療保健の分野の保健師に対する研修を考えたときに、例えば、行政にいる保健師は大阪府で行い、健保組合にいる保健師は国保連や本庁の国保課で行うことができるのですが、医療機関の保健師、産業保健師の研修を行う所管部署がはっきりしていなかったということと、ルートというものがなかったために、なかなかこの研修が組み立てにくいということがありました。これを読ませていただきますと、その辺の役割についても書かれていますので、今後、産業保健部門ではメンタルの面とか生活習慣病対策でも保健師が核となると思いますので、そういう方の資質向上を図って、それがまた地域の健康の増進につながるということで、これはとてもいいなと思って見させていただきました。
○林座長 ありがとうございます。
 まだいろいろ御意見があろうかと思いますが、前回もお話しさせていただいたように、国立保健医療科学院の保健所長養成コースも、何年にもわたって初任者研修に来られる医師が7〜8名ぐらいで続いていたところが、昨年のインフルエンザの騒ぎで急きょ本年は23名に増えたりして、ですから、そういうところを県の衛生部局の意識、県によって温度差がずい分あろうかと思うんですけれども、やはり埋めなければならないと思ったときに、兼務ではなく常勤職員を埋めたというような印象があるわけでございますが、また、保健師さんたちの教育の在り方も、果たしてどういう形態がよろしいのかということで、現業ですから単なる座学では済まないだろうし、理論的な勉強だけでも済まないだろうし、一つずつケーススタディで問題解決につながるような課題についてそれぞれ勉強していく、そのためにはどういう形態、どういう方法がよろしいのか検討を要するかと思いますけれども、今日はたくさんの活発な御意見をいただいてありがとうございます。皆様方の意見を基に事務局で引き取らせていただきまして、取りまとめ案を検討していただきたいと思っております。すべての課題の検討が終わった段階で報告書案として提示させていただきます。それまでの間に意見がございましたら、事務局に申し出ていただきたいと思います。事務局にはその作業をお願いしたいと思います。
○後藤室長補佐 了解いたしました。
○林座長 それでは、次回について何か連絡事項はございませんでしょうか。
○後藤室長補佐 次回以降の予定につきましては、別途、皆様方のスケジュールを確認させていただき、調整の上御連絡したいと思います。
○林座長 本日は長時間ありがとうございました。以上をもちまして、第2回地域保健対策検討会を終了いたします。


(了)

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