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2010年12月15日 第184回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成22年12月15日(水)11:48〜14:08


○場所

厚生労働省講堂(2階)


○出席者

遠藤久夫会長 牛丸聡委員 小林麻理委員 白石小百合委員
森田朗委員
小林剛委員 白川修二委員 中島圭子委員(代理 篠原)
勝村久司委員 北村光一委員 田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
渡辺三雄委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 坂本すが専門委員 住友雅人専門委員
<参考人>
松本純夫保険医療材料専門組織委員長
<事務局>
外口保険局長 唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 医療機器の保険適用について
○ 先進医療専門家会議の検討結果の報告について
○ DPCに係る医療機関別係数について
○ 医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方について(その5)
○ 医療と介護の連携(その1:介護保険制度の見直しについて)
○ その他

○議事

○遠藤会長
 それでは、委員の皆様御着席になられましたので、ただいまより第184回中央社会保険医療協議会総会を開催いたします。
 まず、委員の出席状況でございますが、本日は関原委員、邉見委員、藤原専門委員が御欠席です。また、中島委員の代理で、日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局長の篠原淳子さんがおみえになっておられます。
 それでは、早速議事に移ります。
 まず、医療機器の保険適用についてを議題といたします。
 では、新機能につきまして保険医療材料専門組織の松本委員長より御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○松本委員長
 それでは、説明させていただきます。中医協総−1の資料をごらんください。こちらが製品の一覧でございます。
 今回の医療機器の保険適用はC1が1製品です。AXIUMデタッチャブルコイルシステムです。
 製品概要をごらんください。本品は、頭蓋内動脈瘤の脳血管内塞栓や脳動脈奇形の塞栓に使用されるコイルです。同様の製品は既に市販されており、脳動脈瘤の治療等に使用されています。この製品は、体内に流出されるコイル部分は既存製品と同一ですが、コイルを離脱する機構が既存のものとは異なっております。頭蓋内血管に使用するコイルの既存の離脱方法は水圧式もしくは電気式がございましたが、本製品は内部に組み込まれたワイヤーを用いて離脱する機構となっております。手元のスライドノブを術者が操作することでプッシャー内部に組み込まれたワイヤーが引き込まれ、コイルが離脱される仕組みとなっています。物理的に離脱する点から、水圧式の既存区分を変更することといたしました。
 価格は、既存区分価格として12万9,000円、外国平均価格は9万6,384円、外国平均価格との比は1.34倍となっております。
 今回の説明につきましての内容は以上です。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 事務局、何か補足説明ございますか。

○事務局(迫井医療課企画官)
 特にございません。

○遠藤会長
 ありませんか。それでは、ただいま御説明ありました内容につきまして御意見、御質問ございますか。
 よろしいですか。
 それでは、お認めいただいたということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、松本委員長におかれましては、長い間どうもありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、先進医療専門家会議の検討結果の報告についてを議題といたします。事務局より資料が出されておりますので、説明をお願いします。
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 医療課企画官でございます。
 その前に総−1−2の御説明を私、スキップをさせていただきまして申しわけございません。先進医療専門家会議の案件の前に総−1−2でお示しをしておりますのは、定例でございます新規に保険収載となりました医療材料等のリストでございます。
 では、会長の今の御指示のとおり、次の議題といたしまして総−2、先進医療専門家会議の検討結果について御報告をさせていただきます。
 総−2でお示しをしておりますのは、炭素11標識メチオニンによるPET診断という技術についてでございます。
 これは、実は先般、一度中医協に御報告をさせていただきまして、第二項先進、いわゆる先進医療として適という取り扱いを御報告させていただいたところでございますが、その後、実施に際しまして事務手続を進めていく過程で、この総−2の真ん中辺のカラーの絵がございますけれども、複数のステップといいますか機器なり技術を用いましてPET診断に至るんですけれども、赤い枠で引いております自動合成装置につきましては、これは研究用の機器でございまして、実際には薬事承認を得ていないということが判明をいたしました。そういたしますと、これは先進医療の枠組みをもし適用するとしますと、第二項ではなくていわゆる第三項の高度医療として、薬事承認を得られていない技術を含む保険併用の枠組みで本来適用すべき内容でございました。先般の先進医療専門家会議でもう一度お諮りをいたしまして、最終的にこの第二項としての取り扱いは否とさせていただくということになりました。今御説明しておりますのは、2ポツの今後の対応でございますが、第二項としての評価は否ということで改めて訂正をさせていただきたいと考えております。
 下3行に書いてございますが、では、この技術は一体どうなるのかということでございますが、薬事法の承認を受けていないという技術を含むいわゆる第三項先進医療、高度医療としての対応を今後事務局としても進めていきたいと考えておりまして、申請施設と協議を進めさせていただきたいと考えております。
 以上が事務局からの御報告でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございました。薬事承認がされていなかったということで、第三項の先進医療へと今後変わっていくだろうということで、現状では使えないということになっているわけですね。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 説明はよく分かったんですが、このメチオニンに関してはもう20年前から使われているというか、研究上は使われていたわけですね。ですから、この自動合成装置というのがこのメチオニンに関して薬事を通っていないというのは、非常に僕はおかしなことだと思うんです。ほかの自動合成装置は通っているということであれば、FDGとかブトウ糖は包括でこういうのは薬事で通すことはできないんですか。実際にこれは全然危険ではないし、研究ではもう何百人と使われているんです。

○遠藤会長
 そうですね。今後の課題の問題提起ということでありますが、企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 御指摘のとおり、この自動合成装置が研究用としての機器を使っておられる前提で今回保険外併用療養の申請をされたというある意味事務的な整理も含めて、こういう取り扱いになっているということでございます。研究なり実際の臨床の場で例えばメチオニンを今後どう取り扱っていくのか、保険収載はどう考えるのか、そういったことは当然今後の課題でございましょうし、それから、そういった汎用性のある合成装置をどういうふうに薬事上取り扱うのか、あるいは研究との関係をどう整理するのかというのは御指摘のような課題があることも事務局としては認識をいたしております。ただ、逆に言いますと、保険併用の申請をされた機関につきましては、最後に先ほど御説明しましたとおり、当然保険併用を目指して今後対応されたいというふうに理解しておりますので、事務局としてもそういったサポートは当然させていただきたいというふうに考えております。

○遠藤会長
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 非常に官僚的な答弁ですばらしいと思いますけれども、ただ、実質もう20年前から使われて、もう一つでは別の例を出しましょう。陽子線はもう最近がんの患者さんにはたくさん使われているんですが、あれも研究用で大学では一切それを認めないと。保険診療を認めないと。実際は大学では研究用として患者さんを治療しているわけです。ところが、厚生省関係の病院だと全部それが保険併用が認められていたという事実があります。今は違う、大学も認められるようになりましたけれども、そういうふうな矛盾したことが現場で起きているのを何十年もほうっておいているわけですよ。ですから、この辺できちっと論点を整理して、いつも迫井先生はもう天才的な官僚答弁をするのであれなんですけれども、前に一歩進めるような答弁をしてほしいんですよ。次回までにこれは整理して持ってきますとか、これは論点がありますとか、論点があるのは分かっていて20年ほうっておいたのが今なんだから、新しい提案を持ってきていただきたいというふうに思うんですが、次まで、あなたの頭だったらつくれるでしょう。持ってきてちょうだい。

○遠藤会長
 嘉山委員、御指摘は非常に重要な御指摘だとは思いますが、これは薬事法の承認の問題ということもありますので、ですから大きな問題提起をしていただいたということで、その内容については事務方もそのように受けとめられていると思いますので、薬事との調整等々を図って議論を進めていただきたいと思います。したがって次回、すぐ持ってきてくれと言いましても、なかなか問題もあると思いますが。

○嘉山委員
 ただ、先生、もう20年もこういうことを繰り返しているんですよ。研究用でやっていて、片や厚生省の病院では認められているとか、そういう矛盾があるので、大学は一切認められてこなかった。大学の研究費で患者さんを治療していたと。こういう矛盾をこの中医協でしっかりと議論して、次回は無理だとしても、いつも次回と決めないと、いつの間にか消失してしまうので、では次々回ぐらいまでには持ってきていただきたいと思いますが、いかがですか。

○遠藤会長
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 今の嘉山委員の御指摘にも関係して、今日、議題の中にメディカルイノベーションの医療機器に関するものについてがございます。ここについて今の御指摘も踏まえて、今後医療機器の取り扱い、特に保険上の取り扱い等についてどういうふうに前に進めるために考えるかということについて、今日の御意見を賜った上で、次回以降にまたお示しをしたいと思っております。

○遠藤会長
 よろしいですね。ちょうどよかったという……

○嘉山委員
 ちょうどいいんですけれども、次回以降というのは、いつも次回以降が次々回、次々々回になっちゃうので、少なくとも1カ月以内ぐらいのめどはつけていただきたいと思うんですが、いかがですか。

○遠藤会長
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 努力したいと思います。

○遠藤会長
 また今後の我々の議論の中でも関連することについてぜひ御発言をいただければと思います。

○嘉山委員
 先生、もう一個繰り返します。努力したいというのは今まで努力したことがないので、ちゃんとしますと言ってもらわないと、国会答弁と同じようなことを言わないでほしいんだよね。

○遠藤会長
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 実際上、次回の開催の日程がありますので、1カ月程度で何とか対案も含めて我々のほうで御提案できるように努力をしたいと思います。

○遠藤会長
 よろしくお願いいたします。
 それでは、今の件につきましてはよろしゅうございますか。
 それでは、引き続きまして、DPCに係る医療機関別係数についてを議題としたいと思います。
 事務局から資料が出ておりますので、引き続き企画官、よろしくお願いします。

○事務局(迫井医療課企画官)
 DPCに関しまして2点ほど御了解を得たいと思って、資料総−3−1と総−3−2をお示しいたしております。本日、余り時間もございませんので、簡単に御説明させていただきますと、まず総−3−1ですが、御案内のとおりDPC制度に新規に参加を希望されている施設につきまして、23年度、改定と改定の間で23年度につきまして最後ですけれども、参加希望施設については対応するということになっております。総−3−1で具体的に62病院からそういう希望がございますので、こういった形である意味事務的なことも含めまして対応させていただきたいという御提案でございまして、御了解いただきたいと思っております。
 細かい内容につきましては、説明は省略をさせていただきますが、基本的考え方は改定と改定の間にこういった取り扱いをします、従前の取り扱いどおりに対応させていただきたいということですが、2点ほど従来にはない内容がございます。その1点は(2)のところの下線に書いてございますが、平成22年の改定で機能評価係数IIを導入しておりますので、従来それより前の調整係数にはそういった概念がございませんでしたので、具体的にここに書いてございますλの値で補正をいたしておりますので、それを並びで適用させていただきたいというのが1点目。
 それから、2点目は改定と改定をまたぐデータの取り扱いにつきまして、従前は単純にその2つの仮想的な調整係数を算出して、単純に算術平均をしておりましたが、今御説明しました22年改定の影響もございまして、これを加重平均にさせていただきたいと、これはテクニカルな話でございますが、以上の2点を修正した形で従来どおりの対応をさせていただきたいというのが総−3−1でございます。
 続きまして、総−3−2でございますが、これはDPC制度、今度は全施設に関する話ですけれども、平成22年に導入いたしました機能評価係数II、これにつきましては既に改定時に御了解いただきまして、診療実績等を反映させる数値でございますので、毎年改定をするという方針が既に了解を得ているところでございます。その前提で具体的に今度の23年度にどういう形で改定をするのかということを事務的な対応も含めまして、整理をさせていただいているものでございます。
 細かくは2ポツのところに整理させていただいたもの、それから、3ポツに具体的な考え方をお示しさせていただいております。詳細は省略をさせていただきますけれども、診療の実績を評価するような内容と、それから、医療機関の体制を評価する内容と大きく2点に分かれます。2ポツのところの(1)、(2)でございますが、これらにつきまして、例えば現場の事務的な対応のキャパシティといいますか手順、それから、私どものほうのデータを処理する手順等を含めまして整理をさせていただいて、3ポツに整理させていただいておりますように、改定時期につきましては4月1日、それから実績評価に関するデータの取り扱い、それから体制を評価するデータの取り扱いにつきまして、それぞれこういう形でやらせていただきたいということでございまして、これは申し遅れましたが、10月26日に開催しましたDPC評価分科会において御議論いただき、御了解いただいている内容でございます。
 甚だ簡単ではございますが、事務局からは以上でございまして、この2点につきまして御了解いただきたいと考えております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。4番はよろしいですね。これはデータ上の問題でテクニカルな話だということで、従来どおりという理解でよろしいですか。
 ただいま御説明ありましたように、期中、改定の間に対象病院がふえた場合の対応をこれまでやってきたわけですけれども、機能係数のIIが入りましたので、財源を確定しておりますので、それに伴いましてこのような対応をしたいということが総−3−1でしたし、総−3−2は機能係数IIの設定の仕方についての技術的なルールについて解説があったということです。ちょっとややこしいのですけれども、機能評価係数IIができたがための従来から少し変わった段取りを行うということでして、調査専門組織での一応の検討は経ているということですが、御質問、御意見ございますでしょうか。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 まず、2つあるんですけれども、1つは従前の考え方でやるということを最終的には決まったという趣旨をおっしゃったと思うんですけれども、4カ月分あるいは6カ月分というデータを用いると、季節的に発症する病気が違うものがありますね。例えば脳卒中がそうなんですが、あるいはインフルエンザもそうですが、そのDPCの影響を見るのであれば、やはり通年でやらないと実態は本当分からないんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。それがまず第1点なんですが、それからあとはλの話はちょっと長くなるので、最初にそのことだけをまず。

○遠藤会長
 では、企画官、お願いします。

○事務局(迫井医療課企画官)
 これはDPC評価分科会においても同じような御指摘を受けて議論がなされました。まず1点目ですが、平成22年度からはデータの取得が通年化されておりますが、それより前のデータにつきましては、必ずしも12カ月のデータが得られているわけではないという限界があることをひとつ御承知おきいただきたいのが1点目です。
 それから、2点目は実際にその改定作業に入り前前に一定の整理をするというデータの整理の関係で、今後仮に通年データを得られたとしても、フルに12カ月のデータを毎回活用できるわけではなくて、例えば4月1日に改定をしようとしますと、当然ですが3月とか2月のデータを活用することはデータクリーニングとかデータベースの構築とか、そういう技術的作業のマージンからいって、フルに活用できないという限界がございます。一応それを御承知おきいただいた上で、既存のデータについて現に今あるデータはこの4カ月、6カ月というデータでございます。実際に期中に参入するときにどういう取り扱いをするのかという議論がなされたときにも4カ月、6カ月というある意味非対称的なデータの取り扱いはどうなのかとか、あるいはまさに御指摘のとおり、インフルエンザの影響が多分にあり得る中で、その冬場のデータの取り扱いあるいは救急医療の年間の件数の変動等さまざまな御指摘はございました。ございましたが、なかなか理想的なデータが得られない中で、現時点の限界を承知した上で、これでやむを得ないのではないかという結論に至ったということでございます。

○遠藤会長
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 今のお答えは、通年できないという理由はただ単に事務的な問題だけであって、エビデンスとしての絶対にできないという理由は何もなかったと思います。したがって、過去のデータはこれしかとっていないというのはよく分かりましたけれども、今後あなたがいいことをしようと思うなら、やっぱり1年間を通じてデータをとる、まず1年とってみると。それで次にまたそれを基準にして次から比べればいいことができるわけですよ。ですから、今回この過去が、過去がと言っていれば先にいいことができないので、本当に実態をつかみたいのであれば、1回はというか、スタートの年として1年通年でとることを私は提案します。

○遠藤会長
 ありがとうございます。これについてはいかがですか。DPC分科会でもやっぱり通年データ取得というようなことの議論にはなっていると今伺いましたけれども、企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 若干繰り返しになるかもしれませんが、22年の夏季、7月以降はすべて通年化をしておりますので、データは継続的に得られます。ですから、今回はあくまで現に存在しませんので、得られるデータで今回はこの対応をさせていただきたい。将来についてはおっしゃるとおり、通年データを活用した対応をさせていただきたいというふうに考えております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。したがって、もうその対応はしているということですね。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 それから2番目の質問なんですが、この最初のページのλの0.9777と書いてあるこのλはどうやって計算したんでしたっけ。ちょっと記憶が遠くになってしまったので、計算の仕方を忘れちゃったんですけれども。

○遠藤会長
 それでは企画官、お願いします。

○事務局(迫井医療課企画官)
 総−3のカラーの後ろに参考というのでつけさせていただいております。平成22年で導入いたしました機能評価係数の設定に際しまして、従来の方法で算出をする調整係数を一定の割合で圧縮をする形で再設定をしておりますが、その圧縮値がλですが、そのλとはこの1枚紙の下段の?Aのところ、右下に四角で囲ってございますが、λ=Y/Xです。そのX、Yは何かといいますと、上半分の赤と青の図でございますが、今回22年改定から対応させていただいた内容ですが、従前の方法で調整係数を用いて算出する包括点数と、今回機能評価係数、この上のほうの図でいきますと、だいだい色といいますか黄色の部分を機能評価係数IIに回しておりますので、その分を圧縮するために用いました数字です。その数字自体は考え方として隣の上半分の図の一番左側の列にございますが、調整係数によって調整されていた部分の4分の1を財源として今回、機能評価係数IIをつくっておりますので、最終的にそれで得られた実績値がXとYの比が先ほど御紹介ありましたが、0.9777という実績値でしたと、こういう話でございます。

○遠藤会長
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 分かりにくいんですが、そうするとこのλという数字は、この意味は診療報酬の総枠が変わっても、変わらなくても、このλは変わらない、それとも変わる。

○遠藤会長
 企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 総枠とおっしゃっているその総枠の意味にもよりますが、平成22年のときに改定で用いましたこれは実績値データでございますので、その診療データについて言えばこういう数字でしたと、こういう話でございます。ですから、当然今後例えば24年改定で実際にどういう対応をするかにもちろんよりますが、そのときにこういったやり方をとるとしますと、そのときの実績値は当然変化いたします。ですから、λこの0.97はあくまで22年改定のときの実績値でしかなくて、今後この値は変わり得ると、こういうことでございます。

○遠藤会長
 嘉山委員、どうぞ。
 
○嘉山委員
 ちょっと説明がよく分からないんですが、上のカラーの図のところで25%を右側の赤い上に乗っけて、それでX、Yを決めているわけですよね。それで、λはそのY/Xで計算しているわけですよね。変わらないんじゃないですか、今変わると言ったけれども。

○遠藤会長
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 変わる、変わらないというのは何との比較かにもよりますが、この22年改定のときに実際に実績値として総点数ですね、DPC病院は複数ございますが、オールDPC病院に係る包括範囲の点数を全部集めた数字、このブルーの部分の数字と赤い部分の数字は実績値と数字が出ますので、そのうちの青い部分と赤い部分の差がいわゆる調整係数の調整分ですということで、これらの数字で出しています。これは、前提は22年改定に用いたデータですから、さかのぼって考えますと、先ほど現に出ましたが、平成20年から21年にかけてのDPC制度に参加している施設の診療行為のデータです。変わるとおっしゃった意味が例えば24年改定のことを指しておられるのかどうか分かりませんが、では24年改定でどういう作業をするかといいますと、24年改定を仮に同じような考え方でやるとすれば、22年、23年の診療実績値を用いますので、当たり前の話なんですが、参加施設、診療データも違いますから、総点数あるいはここのブルーに相当する総点数、赤に相当する総点数は当然変わります。そういう意味でXとYの数字比は変わりますと、そういう御説明でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 いや、XとYの、つまりどういうことかというと、これは診療報酬の総枠が決められたときにこの数字を使っておさめるということの意味ですか。そう解釈していいんですね。そうですよね。これ全部だってA掛けるλ、B掛けるλ、これは何も当たり前のことを書いてあるだけで、繰り返して計算すればもとに戻っちゃうんですよね。ですから、このλは要するに総枠が決まってもあるところにおさめるためのときの調整するための係数だと考えていいんですか。

○遠藤会長
 機能係数IIのほうの財源に移動していますから、その分だけ調整係数が一定割合ずつみんな下がってくると。それの割合がλだと、こういうこと。

○嘉山委員
 そうすると、診療報酬は全体として例えば総枠が上がったり下がったりしたときにどういう影響を与えるんですか、このλは。影響です。

○遠藤会長
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 この改定のときの考え方の前提は、出来高も似ている部分がありますけれども、このDPCの診療行為別に得られたデータが22年改定時以降、同じような診療内容で仮に推移した場合、医療費がどうなるのかという推計を前提に改定しております。当然改定率を設定して医療費を一定の枠内におさめるために出来高も含めて点数設定をしておりますから、当然のことながら財政的にどういうふうな枠になるのかということをまず前提として決めてこの設定をしております。その際、平成22年について言いますと、この機能評価係数IIというのを新たに導入しておりますので、その財源は従来ですと調整係数で行っていたものを使うと。その割合は22年について言うと、今度は25%ですということから、栢山委員御指摘のとおり、ある意味この枠の中におさまるように計算したところ、λがこういう数字でしたと。今回改定と改定の間に新規に62病院入ってきますので、既に入っています病院と当然同じ条件で設定をする必要がございますので、それをそのまま準用させていただきたいと、こういう御説明でございます。

○遠藤会長
 したがいまして、前者のところはもう既にここで議論して決定した話だということで、同じことを今度は中途で入ってくる分にも対応したいという話だったと思います。
 ほかにございませんか。
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 機能評価係数IIの運用ですが、今回見直しを行うということですが、実はたしか地域医療指数だったと思うんですが、その中に含まれている救急あるいはがん登録につきまして、都道府県によってがん登録していなかったとか、あるいは救急のところは二次救急の輪番というのがありますが、その地域特性で二次救急でかなり数は診ているんだけれども、輪番制に入れないということでとれないというような例が幾つか見られたと思うんですが、そのようなところの今回見直しというのは考えているんでしょうか。

○遠藤会長
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 機能評価係数IIの設定の考え方とか取り扱いを変えるという趣旨ではございませんで、あくまでそれは22年改定で設定されたものが、もちろんそれは中医協の御判断なりで変更することは当然あり得るとしても、現時点では22年改定の考え方をそのまま運用を継続しています。ただ、実績データあるいは各医療機関の届け出状況はどうなったかというのは、もちろんその22年改定以降の状況も反映するためにこの総−3−2でお示しをしたような時点でもってデータの更新をさせていただきたいと、こういう趣旨でございます。

○遠藤会長
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 分かりました。大きな項目の変更とかそういうことでは今回変えないというのは理解しますが、たまたま同じことをやっていて、地域によって差が出ているということに関しては非常に不公平感があるので、そこは単純に大きな項目を変えることじゃなくて、ちょっとした運用面での解釈といいましょうか、それ位で是正できるんじゃないかなという気もしますので、考慮いただければと思います。
 以上です。

○遠藤会長
 御考慮というのは、今回のこの新規に参入した医療機関に対するということですか。それとも、根本的なところで議論をしろということですか。
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 現在参加している病院における機能評価係数IIのことでございます。

○遠藤会長
 これは皆様の御理解がもう少しより明快でないとなかなか御同意できないというところもあるんですが、もし問題であるということであるならば、これはまた分科会等で議論をするということも可能なのかどうかということですが、医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 西澤委員の問題提起は大きく分けて対応できることと、それから24年改定を含め、今後の議論として、課題として処理していただきたいことと大きく2つに分かれるというふうに事務局では理解をいたします。といいますのは、今回お示しをして御了解いただきたいという前提は23年の4月から機能評価係数IIとして反映をさせるために告示の改正も含めて対応しなければいけませんので、それなりのタイムスケジュールからいきまして、今着手をしております各医療機関の届け出状況を再度調査して、改めてその調整過程も含めて見直すとなりますと、恐らく4月1日での対応は不可能になります。ですから、それは23年4月、23年の機能評価係数IIの見直し、取り扱いを変えるということになりますので、結論から申し上げますと、事務局としてはそれはちょっと現実的ではないのではないかと、現場に与える影響等を含めまして。ですから、少なくとも23年4月については規定の方針で、個々の医療機関なり個々の都道府県での届け出状況等については、もちろん適正な取り扱いをしていただくよう再度注意喚起なり情報提供はさせていただくといたしまして、取り扱い自体の変更については24年以降の議論の中でお願いできないかというのが私どもの理解でございます。

○遠藤会長
 私も対応としてはそれしかあり得ないと思いますけれども、西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 分かりました。今、具体的な実例を話していないので、恐らく分かりづらいと思いますので、あとで具体的な実例をもってまた相談させていただければと思います。
 以上です。

○遠藤会長
 ありがとうございます。ほかにございますか。
 白川委員、どうぞ。

○白川委員
 事務局御提案の総−3−1、3−2全体については特にこれでよろしいかなというふうに思いますけれども、1点よく分からないところがあるので御説明いただきたいのが総−3−2の裏のページでございます。ちょっと私も不勉強で初めて知った部分もあるんですけれども、コーディングはある意味ではDPCの一つの命みたいなものですけれども、ここの注意書きを読みますと、部位不明・詳細不明コードというのは臨床上一定程度発生することが見込まれるんだというふうに書かれておりますけれども、実際にはどれぐらい発生しているものなのかというのを教えていただきたいというのが1つです。それもここ数年でどういう傾向にあるのか。増えているのか、減っているのかということも含めて教えていただきたいというのが1つです。
 それから2つ目は、これを読みますと、一番上の点線の括弧の中の?Aに、それが使用割合が40%以上については当該評価を5%減じるということですから、ペナルティがあるということだと思うんですが、これはそうかなと思いますが、その下の新しい定義・運用として、4けた以上のICDコードで判定するという御提案でございますが、これをやることによってどういう影響があるのかというのがちょっとよく理解できないものですから、その辺を御説明いただきたいというのが2点目でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 では、医療課企画官、お願いします。

○事務局(迫井医療課企画官)
 この部位不明・詳細不明のコーディングによりますそのコーディングのクオリティの評価については、DPC評価分科会でも今御指摘のように、実態としてどういう数字があるのか、あるいはこういうふうな考え方を明確にした場合、数字としてどんな現場の割合があるのかというのは早急にまとめて検討すべしという話になっています。裏返して言いますと、今の時点でどういった数字、どれぐらいの頻度でこれが活用されているのか、あるいは付されているのかということについては必ずしも詳細に把握をできておりません。
 その理由は少しテクニカルな話になるんですが、この例示として出させていただいた参考のところの表を見ていただきたいんですが、特に悪性腫瘍のような疾患の場合には、原発部位、原発臓器を含めて疾患部位が分かるケースも多いんですが、必ずしもどこにその悪性腫瘍があるのか分からない、あるいは部位をどういうふうにこのICDコード上コーディングをしていいか分からないケースも当然生じ得ます。その場合に、この参考の例でいきますとC57というコードをつけた場合には部位不明だという取り扱いだというふうに整理をいたしておりますが、さらに細かくコーディングをしますと、その中のさらに内訳がございまして、その中にやや入れ子のようになっていますが、C579というところに部位不明というのがございます。
 何を申し上げたいかといいますと、C57のレベルで部位不明だというふうにつけるのが不適切だとしますと、相当数が実はその中にまだまだ詳細にコーディング可能にもかかわらず不適切だという取り扱いになりますので、これはある意味フェアではないという御指摘を受けております。これはしかも、1つの婦人科疾患の例でございまして、ほかにもさまざまな臓器について似たようなコーディング体系がございます。ですから、一概にどの部位がどう不適切かということを単純に、クリアカットに割り切って数字を出すことが難しいというのはそういう事情がございます。
 ある意味今まで運用について明確な方針を示してきておりませんでしたので、改めて専門家と相談をしまして、コーディングのクオリティはあくまでモニターといいますか、現場のフィードバックも含めて決めるとすればこういうふうにするのが妥当なのではないのかという御意見を得まして、改めましてその部位不明・詳細不明についてはこういうふうな取り扱いをさせてくださいと、こういうことです。
 数字については、今の時点で複数の臓器なり複数の疾患が絡みますので、明確に把握できておりませんが、今後この点については分科会でも御指摘を受けておりますので、データ等も提供させていただいて、今回のこのクライテリアが適切なのかどうかも含めて今後検討させていただきたいと考えております。
 事務局からは以上でございます。

○遠藤会長
 後段の質問にはお答えなられましたでしょうか。
 白川委員、どうぞ。

○白川委員
 今の医療課企画官のお話によれば、影響度合いがはっきり言ってよくまだ把握できていないということでございますよね、私の2番目の質問に対する回答としては。それで、意見として申し上げたいのは、当然のことながら、いろんな診療報酬の改定議論でありますとか、あるいは医療統計上のさまざまな分析に使うためにもコーディングはできるだけ正確にすべきというのは当然だと思うんですけれども、そういう当然のこととはいえ、ある一定の比率でやむを得ず部位不明のコードが発生するというのはよく分かります。
 ただ、なるべくその辺をなくすような努力をぜひしていただきたいというお願いと、もう一つは4けたコードにすることによって、変な話、無用な混乱を起こしても意味はないという気もいたしますので、特に新しく62病院がDPCに参画されるということで、こういう扱いも多分初めてということになると思いますので、その辺、混乱が起きないようによく説明すると同時に、影響度合いをよくウオッチしていただきたいというふうにお願いをいたします。

○遠藤会長
 ありがとうございました。DPC分科会でこの不明コードの定義を決めて、そして実際に過去にさかのぼって分析をするというようなことをやられたとすると、いつぐらいその辺の結果が出てきそうな見込みですか。
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 実際にどういう影響が実績として出るのかというのが把握できるのは、恐らく年度明けてみないと分からないと思います。
 それから、この40%でございますとか、その線引きにつきましては、おおむねこれぐらいであれば無理のない範囲といいますか、ペナルティ的な措置でございますので、厳し過ぎますと、現場の運用が混乱をいたします。さりとて、全く意味もないようなクライテリアですと、これもこれで困るということで、ある種現場と御相談をしながら今回はこういう結論を得ておるわけでございますが、逆に言いますと、運用実態を見てということでございます。数字として上がってくるのは年度明けてみないと少し分からないということでございます。

○遠藤会長
 よろしくお願いいたします。ほかにございますか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、事務局から提案のあった方法でやるということを中医協としては了承したということにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 続きまして、医療保険における革新的な医療技術の取り扱いに関する考え方について(その5)を議論したいと思います。事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いします。
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 私のほうからは中医協総−4という資料について御説明をさせていただきたいと思います。
 この医療保険における革新的な医療技術の取り扱いについては、日本発の技術をどう育てるかという観点と、日本の適用が海外に比べて遅いというものについてどう適用するかという観点について、医療保険上どういう考え方で臨むかということについて御議論いただいております。4回目までは基本的には薬を、特に抗がん剤を中心にして御議論いただいておりました。その中でも医療機器についてはさまざまな特性がありますねという議論はありましたけれども、今回はその医療機器についての現状について御紹介をしたいと思います。今日、委員の先生方にお願いをしたいと思っておりますのは、大きく2つございます。1つは我々が今回提起している医療機器に関するさまざまな観点、これは先ほど嘉山委員からもございましたけれども、こういうものについて加えるもの、もしくはこれは違うのではないかというものがあるかどうかということが1点。それからもう一つは、そういうことを踏まえながら、先ほどのラグや日本発のものについて取り扱いを検討していく中で、医療機器について医療保険上何らかの手当をする必要があるかどうかというこの2点について今日、先生方の御意見をお聞きした上で、次回必要があれば案を我々のほうで提示させていただきたいと思います。
 今日の御説明は5点でございます。
 まず、1は医療機器の現状ですけれども、大きく3点ございます。1つは医療機器の中身でございますけれども、大きく分けますと診断をする機器と、それから治療をする機器、この2つに分かれますということです。2つ目は、実際にどういうプロセスでそれが使えるようになるかということですけれども、ここに基本的にはと書いてありますけれども、その趣旨は必ずしも大臣による承認を必要としないものもあるということなので、後でちょっと御説明をいたしますけれども、臨床研究を経て治験をする、もしくはこれは治験を省略できる場合もございます。
 それから、5ページ目にもございますけれども、ちょっと時間の関係で細かく資料は御説明申し上げませんけれども、5ページ目の真ん中ぐらいで治験が必要な場合という四角がございますけれども、この中にも書いてございますが、お薬のほうと多少違いまして、いわゆる種特異性、民族による差というのが余りないという面もございますので、国内での治験を必要とするかどうかということについても必ずしもそれを問わないということになっているところが薬とちょっと違う面があるということを御理解いただきたいと思います。
 それから、恐縮ですが、1ページ目にお戻りいただいて、3つ目はマーケットの話でございますけれども、医療機器の国内生産は大体1.7兆円、そのうち3分の1が輸出されています。また、国内売上高2.2兆円のうち半分は輸入によるものということです。あとのほうで6、7、8ページに資料がありますのでごらんいただければと思いますが、言葉で申し上げますと、基本的には治療系の機器についてはいわゆる輸入超過、海外製品のほうが強いということになっております。逆に診断系の機器については、国内については国内産のほうが強くなっているところが大きく違うかと思います。
 2つ目、薬事法上の承認審査についてですが、これはちょっと資料9ページをごらんいただいたほうがよろしいかと思います。横長で恐縮ですけれども、これは医療機器といっても、先ほどの御議論にもありましたように、種々さまざまなものがございます。それを一律同じやり方で臨床へ届けるということではなくて、機器そのものが持っている、材料そのものが持っているリスクの大小によってクラスを分けています。クラス?TからクラスIVまででございますけれども、このうち基本的には大臣承認を必要とするものはクラスIII、IVといういわばリスクの高いもの、一部まだ独自の第三者認証ができないものについては大臣承認をしている部分はありますけれども、我が国ではこういう形になっています。
 次の10ページ目、裏側でございますけれども、この日本のやり方を海外と比較いたしますと、日本が真ん中ぐらいにありまして、その下に米国、さらにその下には欧州となっておりますけれども、同じようなクラス分けをした上で、欧州は基本的には第三者認証中心のやり方をしております。しかしながら、米国では基本的には国による承認が中心になっている。日本はいわばその間のやり方をとっているということになろうかと思います。
 恐縮ですが、また1ページ目にお戻りいただいて、では現在どのぐらいの申請件数等があるだろうということですけれども、これは基本的には大臣承認を必要とするものということですけれども、平成21年度の申請件数と承認件数が書いてあります。これはそれぞれ違うものを言っていますので総数は合わないんですけれども、この中でいわゆる治験、これは国内外を問いませんけれども、臨床的なデータを必要とするものというのは、右のほうの承認件数で言いますと上の3つでございます。3と33と30、したがいまして、合計して66件、左のほうで言うと58件と。それ以外については治験のデータは必要ないということになります。
 次のページをおめくりいただきまして、いわゆるデバイスラグ、薬のほうはドラッグラグと言っておりますけれども、機器についてはデバイスラグということでございますが、それがどのぐらいの現状かというのを特に米国と比較したものでございます。薬のほうも同様でございますが、実際に企業さんが申請されるまでの間の部分のものと、それから申請の後、承認されるまでの期間のもの、この2つがコンポーネントとしてあるわけですけれども、ちょっとこれはとるものが違いますので、厳密に言うと、ここに申し述べる2つの期間を比較できるかという議論はありますけれども、この比較をしたところによれば前者、つまり申請するまでの間が十二月、その後審査までの間が七月ということで、この2つを比較できるとすれば、比較した場合には前者のほうが長いように見えるということでございます。
 3点目は医療機器の保険適用、これは先ほども御議論ございましたけれども、A1、A2からC1、C2までそれぞれ包括するもの、独自に評価するもの、それから新機能として例えば新技術もあわせて別途で評価するものというようなものがございまして、これは企業さんから保険適用希望書が出た上で先ほどの材料専門組織を経て中医協総会において保険収載と償還価格を決定していただくと、こういうプロセスになっております。これは資料でいいますと11ページ目から17ページ目までに載っておりますけれども、時間もございますので、省略をさせていただきます。
 4番目は薬のほうでも未承認薬等の検討会というのがございました。これのいわばカウンターパートで医療機器についても医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会というのが実施をされております。これは平成21年度、22年度、さまざまな要請を学会等からいただいた110種の機器について検討しているわけですけれども、そのうち医療上の必要性が高いとして選定されたものというのが33種ございます。この内訳の詳細は19ページから22ページに載っておりますけれども、これも詳細は省略をさせていただきますが、その33種がどうなっているかというのが、この中で「うち」と書いてある5つのところでございます。既に承認されているものが15、審査中が7、申請準備中が8、検討中が7ということで、いわば公募中、お願いしますよという状態にあるものが6つであるという状況でございます。
 今後の検討の方向性でございますが、先ほど嘉山委員から御指摘のものも含めて申し上げますと、基本的には先ほど申し上げたように、特に治療系の医療機器について我が国の企業において競争力が欧米に比して劣っている面もあるというところに加えて、この3点あると思います。1つはさまざまな医療形態がある中で、やはりつくられる企業さんがさまざまであるということで、これは資料でいいますと23ページから25ページをちょっとごらんいただきたいと思うんですが、円グラフで23ページが資本金、24ページが売上高、25ページが従業者の規模というふうに書いておりますけれども、例えば従業者の規模で言いますと、9人以下もしくは50人以下というところがほぼ40%を占めるということでございますので、これは医薬品に比べてもやはり小さいところが多いということが1つの特性としてあるのではないかと思います。
 それから、医療機器に関する2つ目の特性、先ほど嘉山委員からも臨床で汎用的に研究として用いられているものが実際に応用されるようになるということもございました。そのほかにも医療機器の特性として、薬のほうと若干異なりまして、バージョンアップをしながら進化をしていくという特徴があるのではないかと思います。これはちょっと分かりやすく見ていただくために、資料でいいますと26ページ、27ページをごらんいただきたいと思います。
 26ページ、写真が載っているページでございますけれども、これはちょっと申しわけないんですが、右から左に進化してというよりは第一世代が一番右、第二世代は左の2つ、第三世代が真ん中の開発中というちょっと飛んだものになっていますけれども、これは植込型の補助人工心臓のものでございます。ここに米国、欧州、日本の承認の日づけと書いてありますけれども、例えば第一世代でありますと8年の遅れがあるということになります。それから、JARVIKでありますと、欧州では認められているけれども、もしくはCEマークを取得しているけれども、米国とは日本ではまだ臨床には使えないということがあります。HEARTMATEであると、日本だけがまだ申請予定ということです。ただ、このHEARTMATEIIIに該当するような第三世代のものについては、例えばEVAHEART、DuraHeartというものについては12月8日に薬食審において既に承認はされているということでございますので、現在はともかく過去にはこういう状況もあったというのが一つの例でございます。大きさ等々でいいますと、一番右のものに比べて一番左のものは重さで13分の1、容量で24分の1ということで、これが体内に埋め込まれますので、相当やはり負荷が異なるということになると思います。
 それから、27ページ目でございますけれども、これは笠貫先生の資料を一部使わせていただいております。これは除細動機能を持つ両室用のペースメーカーでございます。それぞれ世代が1、2、3等々ついておりますけれども、例えばA社のものでいいますと、欧州で使えるようになったのが1999年、米国ではそれが2002年に使えるようになり、日本では2006年ということになりますし、B社でも同様の傾向が見られています。これも2007年以降はとっておりませんので、過去にはこういう事例が事実としてございましたということになろうかと思います。この医療機器が順次進化をしていくけれども、その進化のスピードが非常に早いがゆえに治験をしながら審査もしていくということになると、どうしても遅れがちであると。企業の側も申請も遅れる嫌いがあるということがあろうかと思います。
 最後の点でございますけれども、薬そのものとは違いまして、資料でいいますと4ページの一番最後のところになりますけれども、薬そのものとは違いまして、処方するということだけではなくて、例えば埋め込み型の人工心臓にしろペースメーカーにしろ、一定の基準で一定の腕を持ったお医者さんが手術をして、埋め込みをして、かつそれをメンテナンスしなければいけないということで、例えば最後の28ページでございますけれども、実際に施設の基準というのはお医者さんの経験であるとか人数であるとか、そういうものもきちっと規定をした上でお願いをしている、したがって医療技術に依存する部分が大きいということです。
 ここに申し上げたような三、四点の特徴が医療機器についてはあるのではないかと思われます。先ほどに戻りますけれども、こういう観点に何かつけ加えるもの、間違っているものがあるかどうかということと、こういう観点を踏まえた上で保険上、何らかの一定の手立てを考えるという必要があるのかないのかというところについて委員の先生方の意見を伺いたいと思います。
 以上です。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 医療機器は一言で言いましても、それぞれの要素技術も違っていたり、特定保険材料のように個別に価格がついているものもありますし、そうではなく診療報酬の中で払われるものもあるとか、治験が必要なものもあったりなかったりということでさまざまなので、非常に幅広い議論になりますけれども、基本的には先進性の高いものをできるだけ早く市場にアクセスするという視点の議論になりますので、おのずと議論する内容が絞られてくるのかと思います。今、課長が言われましたような視点から、当然この議論をしますと承認の議論にどうしても集中しがちですが、それは当然でしょうけれども、願わくば保険から見る話としてぜひ御意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 後でお薬のこともお聞きしたいと思っているんですが、まず機械のことで。課長が日本は診断の機械は強いけれども、治療のほうは弱いというのは、それは今の現実はそうなんですけれども、それはやはり理由があるんですよね、理由が。それはやっぱり国家の制度上の問題でそういうふうな理由になっていて、その証拠というか根拠は、日本の企業というのは、医療機材をつくっている企業というのはここに資料がありますように、ほとんどが中小企業が多いんですよ。ですから、23ページからずっと企業の規模が出ていますが、診断のほうは例えば日立だとか東芝だとか大きな企業が多いんです。なぜそこで差がついちゃうかというと、この5ページにある承認審査のところで、PMDAに承認審査を最後しなきゃいけないんですね。
 例えば人工心臓を日本でつくったとして、ベンチャー企業がつくったとしますね。ここで幾らぐらいかかるか、課長は御存じですよね。1億円以上かかるんですよね、審査に。これアメリカだと国家がやっている。それで承認されれば海外へ売り出すと。国家戦略としてそれをやっているんですね。ところが、日本の場合には中小企業やベンチャーで非常にいいアイデアがあるような機械でも、それをPMDAで大体1億円ちょっと払わなきゃいけないということで、まだ市場に出てもいない、これからというものに、そういうふうに国の独立行政法人ですけれども、PMDAも。そこに払うと。これはやっぱり先ほど会長がおっしゃったように、ちょっと保険診療の話とは違うんですけれども、やはり大事な話なので、ちょっと。保険局のほうではどういうふうにこの辺は考えているんですか。でないと成長産業なんて今言っていますけれども、国がですね。メディカルイノベーションと言ってもここのところをちゃんとしないとどうしようもないんですよね、中小企業の人たちにとっては。いろんな技術があります。例えば今、医学界ではナビゲーターというのはどんな手術でもほとんど使って正確にやるというのができていますけれども、あれはもともと日本人が考えたんですよね。それでも中小企業だったので出せなかったと。結局審査が通らなかったというようなことがありますので、この辺は保険局のほうでも承認審査のところの、これは結局国の構造的なシステムで、せっかく大事な、貴重なシーズを無駄にしているということになりますので、この辺をどういうふうにお考えなんでしょうか。

○遠藤会長
 なかなか部門が違うのでお答えは難しいかと思いますけれども、事務局、どなたかお答えに。
 では、事務局、どうぞ。

○事務局(関野医療機器審査管理室長)
 医療食品局のほうから承認の際の少し現状を説明させていただきたいと思います。
 今、委員のほうから御指摘ありました幾つかの点のうち、実際の審査は先ほどごらんいただいた資料に沿って治験の要る場合、要らない場合それぞれ行われるわけでございますけれども、その一方で、独立行政法人であるPMDAのほうで行う審査に関しましては、中医協の総−4の資料でいいますと、9ページで先ほど若干説明がありましたクラスに応じて実際の手数料という料金が違う形で設定してございます。そして、一番リスクの高いクラスIVというものにたとえて申し上げますと、審査に要する手数料といたしまして、これは申請者、企業のほうですが、こちらからいただく金額は900万円程度です。その内容に関しましては、基本的には審査官が実際審査を行うわけですが、リスクが高いものであればあるほど資料も膨大にありますし、それに対して企業との面談、そのほか書類を読み、また文献を調べ、さらには書かれてある内容の妥当性というものを吟味していきますので、かなりの時間を要するという意味で審査員の人件費という部分がその部分になってくるわけでございますけれども、一方で審査の体制というものの強化をしなければ海外で使われていて、日本で依然として使われない医療機器が存在するといった問題も抱えている中で、PMDAのほうも人員の増というものを今取り組んでいるところでございまして、必要な人員をそろえるに当たっては、それに見合う手数料というものもやむを得ず求めているという現状がございます。
 ちなみにクラスIVのこういった品目に関しますこの手数料の設定に関しましては、アメリカと比較しますと、当然アメリカのほうは人数がさらに一けたぐらい違う人数で実際やっているわけでございますけれども、米国に比べると安いということはございます。ただ、絶対的にこの額が妥当かどうかということに関しましては、その背景といたしましては、PMDAのほうの審査員に対します必要な経費ということでの積算になっているという状況でございます。
 以上でございます。

○遠藤会長
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 ちょっとでは、私がNHKで見たのと全然今の数字が違うんですけれども、本当ですか。NHKのクローズアップ現代は間違いなく1億円という数字が出ていましたけれども。

○遠藤会長
 事務局、どうぞ。

○事務局(関野医療機器審査管理室長)
 私もその番組、拝見させていただきましたが、あそこでの報道というものは審査に要する費用以外に会社がもろもろ当然研究開発を行いますので、そういった部分に対します費用も全部込みでということで紹介があったのではないかと理解しております。
 以上でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。

○嘉山委員
 では近藤先生、私、友人なので、PMDAの理事長に聞いてみますけれども、そういうことを言っているんじゃないんですよ。それを国家でやれないのかということを聞いているんですよ。要するに産業として……

○遠藤会長
 御意見として承ります。

○嘉山委員
 では、次に行きます。

○遠藤会長
 幅広くなりますと、例えば医工連携が不十分だとかいろいろありましょうから……。

○嘉山委員
 ただ、私が言いたかったことは日本の医療技術はかなりあるのに、制度的に非常に滞っているところがあるので、変えなければいけませんよということを言いたかったんですよ。要するに研究室にシーズは幾らでもあるんですよ。それを産業化されていない。それは制度的な問題がありますよということを言いたかったんです。
 2番目なんですけれども、お薬のことです。今日は機械のことしかお話にならなかったんですけれども、ただ、私も白川委員も前回、抗がん剤のことでどのくらいドラッグラグが短くなるのかシミュレートしてくれと言って、はい、しますよと言って、いつまでたっても出てこないんですけれども、ですからお聞きします。
 堀田先生のあの委員会で昨年の6月か8月に開発要望の公募をしたわけですね。374件あって、検討会を何回か重ねたわけですが、私はあの後、これは何回もやってくださいねと、繰り返して。でないと薬の新しいのが出てきたときに検討できないからということをお話ししたはず、要望もしたはずです。白川先生もそういうようなお話だったと。あの後、公募されていないんですけれども、今でも新しい薬が出てきて、未承認薬ですね、あるいは適応外薬で。なぜ公募をしないんですか。それは堀田先生のあの会は、検討会議ですね。1回で終わりということはないと思うので、中医協としてあの堀田委員会に、検討会議に公募を要望するということを提案したいというふうに思います。やっていないんですよ。

○遠藤会長
 それに関連しては、その他で一応用意しています未承認薬の検討会議の同行の説明を後でしようかと思いましたので、もしその話だけに限定した話であれば、そのときにまた御発言いただくほうがいいかと思いますが、事務局、そういう対応でよろしいですか。

○事務局(鈴木医療課長)
 結構です。

○遠藤会長
 では、その話はそのときにお願いします。ちょうど医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議の実情報告がありますので、そのときに公募の話と絡むと思いますので、お願いしたいと思います。いいですか。
 勝村委員、どうぞ。

○勝村委員
 この医療機器のほうも薬と同じように要望を受けつける会議が始まっているということですけれども、薬のときにも同じような意見を発言したのですが、まず、そういう議論が始まって今、嘉山委員の御質問もありましたけれども、それは結局ドラッグラグやデバイスラグをなくすためにつくられているはずなので、それがどれほどの効果があったのか、どれほどの効果が途中段階だとしても見込まれるのかということの総括が出されて、なおかつドラッグラグにしても、このデバイスラグにしてもやっぱり一番の原因は最初の申請時だとか、そういうところにあるのだということなので、その点の原因をなくしていくためにこういうものが設置され始めているんだと思うんですけれども、やはりもっとそちらの方をまっすぐに努力するということを厚労省としてやってもらわないと、そっちがそういう段階なんですが、そういう状況なので、仕方がないんです。だから保険のほうで何ができるでしょうかというのは、ちょっと僕は本末転倒だと思うので、もう少しそちらのほうでどういう努力をしていくのかということ、どこまでできるのかということを明確にしてもらった上で、と思います。やはりあくまでも薬事できちんとやったものを保険でどうしていくのかという原則のほうが当然安全性としては僕は大事だと思いますので、余りにそちらの本質を軽く扱って終わってしまって、こちらの議論に集中するとか、こちらの議論が先行してしまうようなことがないようにお願いしたいと思います。
 そういう意味で、今日ちょっと余り時間がないので、質問の機会もまた次回にあるのかと思って控えますが、この3ページから4ページにある検討の方向性というところのそれぞれが分かるようで分からないような表現になっているんですけれども、例えば保険外併用療養費制度の在り方を検討する必要があるのではないかとかいう議論の意味もちょっとよく分からない面もありますが、もっとまっすぐにデバイスラグの原因がはっきりしていて、別の観点から動き始めているわけですから、そっちのほうをどれほど努力しても、それでもどうしても患者さんによくないことが起こるということで何とか保険できないかと、そういう具体的な形じゃないといけないと思いますから、一般論として先にこういうことをやっていきましょうというのはちょっと本末転倒なんじゃないかというふうに思います。以上、意見として。

○遠藤会長
 私は非常に重要な御意見だったと受けとめました。やはりあくまでも保険の対応で早くアクセスできるようにということですけれども、その大前提は承認、しかも安全性を確保した上でのということ、さらにはその前段階のその分野のカルチャーとかそういったものも絡むと思いますので、その辺のことが分かりませんと、保険だけの議論はできないというところは全くごもっともだと思いますので、ぜひそういう情報も適宜開示していただくようにお願いしたいと思います。
 ほかにございますか。
 すごくプリミティブな質問をさせていただきたいのですけれども、例えば医療機器についての御説明ありましたけれども、再生医療の製品とか、あるいは細胞シートとか、そういったものというのは治験とか保険収載する段階では機器材料なんですか、薬なんですか。それらはここでの議論の中には入るんですか。
 どうぞ。

○事務局(関野医療機器審査管理室長)
 まず、後段の保険のほうにというところはちょっと除きまして、再生医療から生み出されますさまざまな製品が医薬品か医療機器かといった点について、医療機器審査管理室のほうからお答えしたいと思います。
 当然製品に関しましては、さまざまな技術を使って、結果として出てきますものが最近の例でいいますと再生の皮膚ですとか軟骨、それから角膜といったところがかなり実用化に近いというふうに聞いておりますけれども、そのでき上がってきたものが医薬品のように体内に入りまして、薬理作用とか一定の作用機序を持って何らかの人に対する効果、効能があるといったケースですと、こういったものは医薬品に該当するというのが現時点での考え方でございます。
 一方、これはもう砕けた言い方になりますが、薬理作用とかそういった面の効果ではなく、一定の物理的な作用によって人に対して有効だと、培養皮膚のようなケースは実際に承認されているものが1つございますけれども、こういったケースであれば医療機器ということで、ものによって医薬品と医療機器、それぞれ内容次第というのが現状でございます。

○遠藤会長
 お聞きしましたのは、当然こういう治療機器の開発促進とかアクセスへの短縮ということは重要なんですが、イノベーションというような議論からすると、そういう再生医療の分野の話はどこでする議論なのかなということです。保険としてもどう対応するのかという議論もあり得るのかということだったのでお聞きしたわけですけれども、医療課長、何か御意見ありますか。

○事務局(鈴木医療課長)
 私どもとしては、基本的には薬事承認が得られたもので、それぞれのルートで上がってきたものをなるべく早く現場で使っていただけるように器具について検討するということですけれども、それにあわせて今、医療機器室長のほうからありましたように、そもそもある意味で言うと開発される方々、利用される方々に一定の方向性が分かるような形での厚生労働省からの発信というのもまた別途必要かなというふうに思っておりますので、その点についてはまた全省的にも議論させていただきたいと思います。

○遠藤会長
 ありがとうございました。余計なことを申し上げました。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 資料の総−4の2ページ目の一番下に3ポツで医療機器の保険適用についてというのがありまして、保険適用されている今の形についてA、B、Cと3つに性格を分けていただいています。従来それぞれの医療機器を保険収載を適当と判断したときに、このA、B、Cの3つの形に分類されていく基本的な基準というのは何でしょうかということを事務局にお伺いをまずいたします。

○遠藤会長
 医療課企画官、どうぞ。

○事務局(迫井医療課企画官)
 この考え方、この総−4の資料の2ページから3ページにかけて記載しております以上にディテールについての記述はございません。これは先ほど実はもう今は退席されましたが、医療材料専門組織の松本委員長からの御指摘もございましたけれども、大きく分けた運用の考え方としてはここに書いてございます内容です。これは繰り返しになりますが、平成5年に中医協の建議をもとにまとめられた考え方です。なぜこれ以上の細かい基準がつくりにくいかといいますと、再三議論が出ておりますとおり、医療機器、特に医療材料、デバイスにつきましては非常に多様性がございますので、一概な記述はかえって現場の運用を難しくするということで、個別品目ごとにどれに該当するのかというのをその都度判定いたしております。多くのものがこれは明らかにデバイスでしょう、これは明らかに治療機器でしょうというふうに判定できる一方で、松本委員長御指摘のとおり、悩ましいケースがあるのも事実でございますが、最終的にはどれかのカテゴリーといいますかルートにある意味割り切りも含めまして判定をして、処理をしておるというのが事実関係としての運用でございます。

○遠藤会長
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 分かったんでしょうかね、分からないんでしょうかね。よく分からないんですが、申し上げたいことを申し上げておきます。特にAの包括という部分ですね。我々の現場からの感覚あるいは旧来からの主張からすれば、なるべくこれはあるべきではないというのが基本だということを申し上げる前段階としての御質問をしましたということで、ここで例えばA1で縫合糸、これは包括で入っています。どんどん優れた縫合糸が出てくる。外科の診療分野ではそういう縫合糸を使ったほうがアウトカムははるかに患者さんにとってはいい。当然使いますと。へたをすると包括された診療報酬点数の中では全体の点数をそれで上回ってしまうということが出てきて、技術料はどこにあるか分からないという現象が既に現場では生じている。眼内レンズについてもそうだろうと思います。いろんなタイプのレンズが出てきた。それをどれを使うかであるものを使えばそういうことはやはり起こり得るということでありまして、なるべく医療機器の保険適用全般についてこれから考えるときに、こういう考え方は排除していきたいという私の意見、希望を申し上げておきますということでございます。

○遠藤会長
 償還価格の考え方あるいは支払いの考え方について再検討してほしいという御要望があったということです。ありがとうございます。
 ほかにございますか。
 牛丸委員、どうぞ。

○牛丸委員
 総−4の3ページです。最後の5の検討の方向性、お聞きしたい点とお願いしたい点が1つずつあります。
 お聞きしたい点は、結局これまで薬でやってきて、今度は医療機器といいますか、そちらに話を移していくということで、前と同じようなタイトルですが、結局この5番目が一番重要だということで、これからどういうふうに検討していくかという一つの案としてここに出ているわけですが、結局2行目の迅速な治験の実施や保険適用の際のイノベーション評価について検討していったらどうかということを書いているのですか。それを検討課題として、それをお聞きしたいというのが1点です。
 それから、その後それをやる上において留意事項として考慮すべき点として以下の点があるということで黒ポツが幾つかあるのですが、先ほど勝村委員もおっしゃったように、私の知識が足りないのかもしれませんけれども、よく読んでも分からないのです。私のようなものが分かるように今後書いていただきたいと、これはお願いです。
 以上2つです。

○遠藤会長
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 まず、後段の資料の書きぶり等々についてはちょっと申しわけございません。もう少し具体性をもって、なるべく幅広い方に理解していただけるように資料もつけたつもりではありますけれども、今以上にちょっと努力をさせていただきたいと思います。
 前段の今後の検討の方向性ですけれども、今日いろいろ御議論をいただきました。それを踏まえて次回以降に素案をお出ししたいと思ってはいますけれども、その際にここにあるような特性を踏まえた上での案になろうかと。そのときにもちろん迅速な治験の実施そのものは中医協の所管には多分ならないと思いますので、あるとすれば、例えば保険適用の際のイノベーションの評価ということもあるかもしれませんし、それから、薬のほうから引き続き議論をさせていただいておりますけれども、いわゆる高度医療、先進医療といったような保険外の併用療法の運用の仕方で一定程度そうしたイノベーションを支える仕組みというのが考えられるかどうかというのも1つの論点になるのではないかというふうに思っております。
 次回以降、案を示させていただきます。

○牛丸委員
 そうしますと、ここの検討を行ってはどうかという検討の主語はどれだったんですか。

○遠藤会長
 医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 私の理解が正しければ、あくまでその検討はこの中医協総会によって行っていただくものですけれども、当然ながら今日の御議論を踏まえて事務局のほうで素案を次回以降お出ししますので、それに基づいてその素案について足りない、もしくはこれは正しくないということがあれば、御議論いただければということだと思います。

○遠藤会長
 よろしいですか。

○牛丸委員
 また出てくるでしょうから、ちょっと。

○遠藤会長
 本日は医療機器については初めてということで、現状のさまざまな視点からの報告ということでありましたので、まだ我々の議論も焦点が定まらないところもあったわけでありますけれども、次回以降、また事務局のほうの考え方もより明示的に出していただく形で議論を進めたいと思いますので、準備のほうをよろしくお願いいたします。ありがとうございます。
 引き続きまして、医療と介護の連携(その1:介護保険制度の見直しについて)を議論したいと思います。御案内のとおり、次回改定が同時改定ということになりますので、介護のほうの動向を共通認識として知っていなければならないということで、これまで関連の審議会で議論されたことについて簡潔に御報告をいただければと思います。老健局から資料が提出されておりますので、説明をお願いします。
 事務局、どうぞ。

○事務局(大澤老健局総務課長)
 老健局総務課長でございます。
 それでは、私のほうから資料の総−5−1、総−5−2に従いまして、去る11月30日に社会保障審議会介護保険部会で取りまとめられました介護保険制度の見直しに関する意見につきまして御説明を申し上げます。
 総−5−1が表裏で概要でございまして、総−5−2が本体部分でございますけれども、時間の関係もございますので、主に概要に従いまして御説明をさせていただきます。
 社会保障審議会介護保険部会におきましては、今年の5月以来13回にわたりまして審議を行ってまいりまして、平成24年度から始まります第5期の介護保険事業計画に向けまして、当面必要となる法改正事項を中心に意見書として取りまとめられたものでございます。
 お手元の総−5−1の表側をごらんいただきたいと思いますが、まず、課題と方向性ということで、ごらんいただきますように左側、地域における介護の課題に対応するということで、地域包括ケアシステムの構築、また、右側の介護保険財政の課題に対しましては、給付と負担のバランスを確保していく。こういったようなことを通じまして、一番下にございますように、日常生活圏域におきまして、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく、有機的かつ一体的に提供されるいわゆる地域包括ケアシステムを実現していく。また、給付の効率化・重点化などを進めまして、給付と負担のバランスを図ることで将来にわたりまして安定した持続可能な介護保険制度を構築する、これが基本的な考え方でございます。
 具体的な提言内容は裏のほうをごらんいただきまして、見直しの方向ということで幾つか御意見をちょうだいしているところでございますが、右の上のほうに米印で注書きがございますように、米印を打っている部分については異なる意見や反対意見も併記をされているところでございます。
 まず、左側の見直しの方向のすぐ下からまいりますけれども、単身・重度の要介護者等に対応し得るサービスの整備ということで、24時間対応の定期巡回、随時対応サービスの創設、また、小規模多機能型居宅介護と訪問看護など、複合型サービスを導入する。また、介護福祉士などの介護職員による日常の医療的ケアの実施を可能にする、このようなことが御意見としてちょうだいしているところでございます。
 また、要支援者、軽度の要介護者へのサービスにつきましては、給付の効率化・重点化という御意見がある一方では、自立支援の観点からも検討すべきだということで、ここは両論併記という形にされているところでございます。
 地域支援事業につきましては、市町村の保険者の判断による予防給付と生活支援サービスを総合化するようなものが提案をされております。
 住まいの整備につきましては、一定の基準を満たしました有料老人ホームと高齢者専用賃貸住宅、これは新しいカテゴリーといたしまして高齢者住まい法の中にサービスつき高齢者住宅として位置付けるべきものとされております。
 施設サービスの在り方につきましては、社会医療法人が特養を開設することを可能にすべきとされております。また、介護療養病床につきましては、これは恐れ入りますが、総−5−2の本体資料の14ページをごらんいただければと思います。14ページの中ほど下から介護療養病床の取り扱いという記述がございますけれども、その2つ目の丸の下から2行目あたりからでございますけれども、介護療養病床につきましては、現在の転換の状況を踏まえまして、新規の指定は行わず、一定の期間に限って猶予することが必要であるとされておりますけれども、その下でございますが、この点について介護療養病床の廃止方針を撤回すべきではないかとの御意見もあったところでございます。
 また一方では、現在ある介護療養病床につきましては、長期的に運営を継続し、新規の介護療養病床の指定を行わず、療養型老健施設の増設や介護施設における医療的ケアを伴う要介護者の受け入れ体制を強化・整備していくべきとの御意見もあったところでございます。
 総−5−1の概要の紙の裏側に戻っていただきまして、左の下のほうでございますけれども、認知症を有する人への対応につきましては、認知症のケアモデル構築と地域の実情に応じたケアパスの作成、市民後見人活用による支援のための体制整備、認知症の人や家族への支援について地域支援事業を活用することを検討すべきものとされております。家族支援の在り方につきましては、介護休暇制度の利用促進など仕事と介護の両立支援、それから、デイサービス利用者の宿泊ニーズへの対応については慎重に検討すべきものとされております。地域支援事業における家族支援事業の推進、それから、地域包括支援センターの運営の円滑化についても御意見をちょうだいしております。
 右へ行っていただきまして、ケアマネジメントについてはケアプラン、ケアマネジャーの資質向上の推進、要介護認定につきましては、認定の有効期間の延長などの事務の簡素化を図るべきものとされています。情報公表制度と指導監督につきましては、手数料によらず利用しやすい情報公表制度への変更、また、都道府県における指導監督体制ということが言われています。
 次に、介護人材の確保と質の向上でございますけれども、介護職員に対しましては、処遇改善交付金という月1万5,000円相当の支援を全額国費でやってきているところでございますけれども、これが平成23年度末をもって期限が切れるということで、24年度以降の取り扱いについて介護保険部会において議論がなされたところでございますけれども、これにつきましては、すみません、また総−5−2の本体資料のほうをごらんいただきたいと思いますけれども、22ページから23ページにかけてでございます。
 22ページの一番下の行でございますけれども、申し上げましたように、処遇改善交付金は平成23年度末で終了いたしますことから、23ページの上から七、八行目あたりでございますけれども、本来的には介護職員の処遇改善が継続できるよう、介護報酬改定により対応する方向で検討していくべきであるとされております一方で、その2つ下の丸でございますが、なお、平成24年度以降については当該交付金は継続すべきであるとの意見や、すべて介護報酬改定で対応するのではなく、公費財源も活用しながら徐々に制度内に取り込んでいくべきとの意見があったというようなことでございました。
 それから、また概要紙に戻っていただきまして、右の中ほどあたりでございますが、介護人材に関連いたしまして、労働法規遵守、キャリアアップの取り組みの推進についても言われております。
 次の給付と負担のバランスでございますが、この部分が一番言ってみれば両論併記の御意見が多い箇所でございましたけれども、処遇改善継続と給付拡充のためのいわゆるペイアズユーゴー原則のもとではありますが、例えば被用者保険間の負担の公平性を図るため、総報酬割導入の検討でありますとか、財政安定化基金取り崩しによる保険料の軽減、あるいはケアプランに係る利用者負担の導入、一定以上所得者の利用者負担の引き上げ、家族の負担能力等を考慮した補足給付の支給の検討、多床室における給付範囲の見直し、被保険者への見直しの検討、それぞれについてはそれぞれ濃淡はございますけれども、両論併記ということで整理がなされているところでございます。
 次に、地域包括ケアシステムの構築に向けた保険者の役割ということでは、介護保険事業計画策定の際の地域ニーズの的確な把握、医療サービスや高齢者の住まいに関する計画との調和、また、地域密着型サービスの提供事業者の適正な公募を通じた選考が言われております。
 最後に低所得者への配慮につきましては、保険料負担の配慮、また、ユニット型個室の負担軽減ということが言われております。こういうことで、介護保険部会、両論併記という部分もございますけれども、御意見をちょうだいいたしまして、今後与党の御意見、御議論も踏まえつつ介護保険法等の改正法案につきまして成案を得た上で、来年の通常国会に提出をしたいということでこれから準備を進めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。今後、中医協として議論していく上で介護保険の動静というのは大変重要なわけですので、現在の介護保険部会の動きを簡潔に御説明していただきました。今後また話が展開するでしょうから、それがまとまりましたらば適宜御報告いただければと思います。
 時間もありませんので、質問があればお受けしますけれども、よろしゅうございますか。
 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員
 地域包括ケアシステムということなんですが、話しによりますと30分以内で中学校区ということなんですが、しかも、歩いてということだそうなんですが、それは大都市部では確かにそういうことが可能かもしれませんが、地方では中学校区といっても非常に広範囲になっておりまして、今少子高齢化ということで学校の統廃合が進んでおりますし、30分歩いても全然周りの風景は変わらないというか、隣の家にもなかなか行き着かないようなところもあるわけですから、地域に応じてその在り方を考えるべきだと思うんですが、これは全国一律にこういう中学校区でというようなことを考えていらっしゃるんでしょうか。それとも地域の実情に応じてというふうに考えていらっしゃるんでしょうか、それをお聞かせください。

○遠藤会長
 議論の中身としてどんな状態なのかということをお願いいたします。
 老健局総務課長、どうぞ。

○事務局(大澤老健局総務課長)
 御指摘のように、もちろん地域の実情に応じてということでございます。ただ、抽象的に日常生活圏域といいましても、分かりにくいということで、例えばということで中学校区ということを提示させていただいておりますけれども、もちろん小学校区の単位がよろしい場合もあるでしょうし、それよりもっと大きな場合が適当な場合もあるでしょうし、それは地域の実情に応じてということだというふうに考えております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員
 複合型サービスの導入ということですが、これは例としては小規模多機能と訪問介護ということなんですが、例えば訪問看護とか訪問介護とか訪問リハビリとか、そういったものも複合型に提供しようというふうな意味として理解してよろしいんでしょうか。

○遠藤会長
 総務課長、どうぞ。

○事務局(大澤老健局総務課長)
 その範囲については今後検討してまいりたいというふうに考えております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。よろしいですか。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 全体についてお伺いします。あるいは私の意見を申し上げたいんですが、概要版の後ろ、2ページですね。この上に注があるように、米印のついた分は両論だか三論だか分からないけれども、異なる意見の併記で終わっています。拝見しますと、非常に大事なところ、全部ほとんど両論併記なんですよね。これで中介協というのがないんですから、部会の議論が一応まとめで、あとは与党へ上がるあるいは政府に上がるということで決めていかれるということになると、この意見の違いというものは一体ここの部会にそれぞれの立場で参加された方々の意見としてはどういうふうな集約になるのかということがちっとも見えなくて、両論併記のまま置かれると、下手したらガス抜きに終わるわけです。どうして介護保険部会で一定の結論に向けていくというもう少し突っ込んだこの両論併記の部分の議論が行われないのかということを非常に以前から疑問に思っておりますが、これはどういうことなんでしょうか。

○遠藤会長
 老健局総務課長、お願いします。

○事務局(大澤老健局総務課長)
 先ほども申し上げましたように、今年の5月から13回にわたる審議を行いまして、部会長の御尽力を得てできる限り意見を集約する方向で御議論が進められてきたところでございます。ただ、11月30日の時点では今申し上げたような米印をつけた部分については、異なる意見や反対意見も併記ということでございますけれども、これは先ほども申し上げましたが、事項によっては濃淡がございまして、基本的な方向はこうなんだけれども、こういう意見もあった。あるいはこういう場合にはこういうことを考えるという条件のような御意見も中にはございまして、そういったようなものを総体として政府として受けとめ、また、申し上げたように、与党の議論も踏まえながら、これから成案をまとめまして法律案ということで提案をしてまいりたいと、かように考えている次第でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。

○安達委員
 希望だけは申し上げておきます。医療の場合は社会保障審議会の中に医療保険部会と医療部会があり、そこで御議論をされ、そして中医協で具体は議論をしてという道筋がありますが、介護保険は介護保険部会があるだけで中介協というのがない。そうすると、非常に大事なところが最終的な一定の方向性の集約の中でそのほかに条件つきの意見があったと、そういうおまとめならいいんですが、大事なところはほとんど全部両論併記だと。このままではやはり望ましい方向ではないだろう、介護保険部会は意味があるのかという議論にならざるを得ないということがあるということは十分にお含みいただきたいと思います。
 特に大事なことは、給付と負担のバランスのところはほとんど両論併記で終わっていると。中医協として関連する部分でいえば、特に左側の施設サービスの在り方の介護療養病床の廃止を一定の期間に限り猶予、ここが米印です。これはこれから中医協で議論することになる慢性期医療のほうの医療病棟の問題とも関連をする。そういうところがすべて結論を出されないで両論併記に終わるということが非常に社会保障審議会全体として多い。これは医療部会も医療保険部会もそうだったと思います。その辺をやはりもう少し抜本的に考え直していただいて、部会をやって基本的な政府方針にする議論をする、その中でのまとめをして建議をするということが社会保障審議会の役割ならば、できるだけ一本化した結論、それについて附帯づけをつけるということで、並列的な両論併記でないような形という結論を出していただくような方向の審議でないと、実態を少しも反映しない部会の議論にしかならないのではないかということで、これは非常に強く要望を申し上げたいというふうに思います。

○遠藤会長
 あくまでも社保審介護保険部会の運営の問題ではありますけれども、安達委員から強い御意見があったということであります。
 ほかに。
 渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員
 この地域包括ケアシステム実現というところで、まさにこの医療、介護、こうしたサービスの切れ目ないいわゆるサービスということですが、要介護者にとって食べること、そして食べられること、その食することに対する支援というのは非常に重要であります。そういうことで、歯科として当然在宅診療ということを十分考えておりますけれども、当然それは中医協での医療については中医協でやりますけれども、やはり介護部門においても歯科との連携、そうした地域全体の連携というものを十分考えて、そうしたものを踏まえた上で推進をお願いしたいということを一言要望しておきたいと思います。

○遠藤会長
 ありがとうございます。介護保険の話は今後も我々ずっと見ていかなければいけない話でありますが、本日時間もありませんので、このテーマはこのぐらいにしたいと思います。
 引き続きまして、その他なのですけれども、前回、嘉山委員から事業仕分けの話が出ました。診療報酬で手当をされるというと、補助金がその分減額をされるというような内容のお話がされましたので、実態としてどういうことがあったのかということをここで少し明らかにさせていただいて、それについてどう対応するかは今後の議論ということでありますので、その事業仕分けの状況について担当部局であります医政局の総務課長に来ていただいておりますので、その辺について事実を御報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。

○事務局(岩淵医政局総務課長)
 医政局総務課長でございます。
 それでは、資料総−9に基づきまして、私どもの医師確保、救急周産期対策の補助金等の事業仕分けの状況につきまして御説明を申し上げます。
 お配りしております資料は、仕分けに使用いたしました事業シートの概略事項を抜粋したものでございます。ちょっと字が小さくて恐縮でございますが、これに基づきまして説明をさせていただきます。
 医師確保、救急周産期対策の補助金等でございますが、事業の目的のところにございますように、2つの柱がございまして、1つは医師確保対策、産科や小児科などの診療科や僻地などで医師不足が深刻となっておりますので、必要な医師の確保に効果的な施策を講じ、国民の医療に対する安心・安全を確保するということ。そして、救急周産期医療対策で、地域における救急医療体制の確保と安心して出産に臨める医療環境の実現に向けた体制の整備を目的としているものでございます。実際にはこの2つのカテゴリーのもとに多数の事業からなっているわけでありますが、その多くは中ほど、実施方法のところに書いてございますけれども、補助でありまして、基本的に都道府県事業に対する補助金となっております。
 実際の予算額でございます。中ほど数字が並んでいる予算額・執行額というところをごらんいただきたいのですが、19年度161億円余りでありましたが、20年度は240億円、21年度は428億円ということで、近年大変ふえていたわけでございます。そして、昨年のちょうど今ごろ、21年の11月に昨年の第一弾の仕分けにかかったわけでございます。その時点で574億円の22年度要求をしておりましたが、その状態で第一弾の仕分けがかかり、その結果に基づきまして22年度予算は308億円となっております。そして、これを受けまして23年度要求を今行っているわけでございますが、その23年度要求分について先般、11月に再仕分けがか行われたと、このような経過でございます。
 その仕分けの結果でございますが、下の欄をごらんいただきたいと思います。昨年、21年度の段階での仕分けの結果は予算要求の縮減、半額ということでございました。趣旨といたしましては、診療報酬の見直しと組み合わせた形で本補助金を有効なものにするということで、診療報酬との関係というのが大きかったものと理解しております。仕分け結果を受けまして、22年度予算におきましては、その一番下の箱になりますけれども、予算要求につきまして、その時点では574億円にするということで要求していたのですが、22年度予算では308億円になっております。したがいまして、ほぼ半分に減ったということであります。金額にいたしますと、要求から比べると266億円減らしたんですけれども、その内訳といたしましては、診療報酬改定を踏まえた削減として41億円を削減いたしました。従来予算事業として実施しておりました例えば医師事務作業補助者設置支援事業、医師交代勤務導入促進事業、短時間正規雇用支援事業などを廃止したということでございます。
 それから、そのほかにも真に必要な事業の絞り込みに伴う削減ということで225億円を削減いたしました。内容は個別に御説明申し上げませんけれども、1つは近年、国の予算額が急激に伸びている中で地方自治体の予算化がなかなかそれに追いつかないで執行できなくて積み残した部分が大きかったという事情もございます。上のほうの執行額を見ていただくとそういう状況が見てとれるわけなんですけれども、そういった執行状況に合わせた見直しというのが実は金額的には大きい部分でございます。
 そういう中で来年度、23年度につきましては、現在297億円を要求しているわけでございます。要求時点で22年度予算より少し減っておりますけれども、それにつきまして11月に再仕分けが行われました。2ページからその再仕分けの結果の評価者のコメントが出ております。さまざまなコメントがございますので、ここはちょっと御説明を省略させていただきますが、このワーキンググループの評価結果といたしましては3ページの中ほどにございまして、医師確保、救急周産期対策の補助金等、見直しを行うという評価結果であります。見直しを行うという評価結果の内訳でありますが、?Aのところですけれども、12名の方がそのような評価をされたということなんですが、そのうち多かったのが診療報酬改定で対応可能な事業の廃止12名、医師不足対策への実効性が定かでない事業の廃止11名、不用額の確実な反映9名といったことでございました。そして、取りまとめコメントが下にございますが、診療報酬改定で対応可能な事業の廃止、医師不足対策への実効性が定かではない事業の廃止、不用額の確実な反映をさらにしっかりとやっていただきたいということが結論ということでございました。
 以上がこの仕分けの結果でございますが、それに対する対応ということなんですけれども、このワーキンググループの仕分けが行われました後、11月30日に行政刷新会議による事業仕分けにつきまして、総理の発言がございまして、公開の場での再仕分けの対象となった事業については、評価結果も踏まえ、必要な見直しを行うこととし、平成23年度予算編成過程において内閣が一体となって結論を得るものとするということになっております。したがいまして、現在この23年度予算における医師確保、救急周産期対策の補助金等につきましても、政務三役と御相談しながら必要な予算額を確保するためにこういった評価結果の反映も含めまして、財政当局とも調整しているという状況でございます。
 以上でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございました。という事実関係があるわけですけれども、いかがでしょうか。御意見ございますか。
 嘉山委員、そもそも嘉山委員の御発言であったのですが。

○嘉山委員
 この補助金と診療報酬で救急周産期対策は全然目的が違うので、これを事業仕分けしたということは非常に問題だというふうに私は思ってこの前意見を述べさせていただいたんですが、例えばここで都道府県にそれを一括してお金を入れてしまえなんていうのは非常に乱暴な意見で、都道府県に一括で一般財源として入れると、そこで使うかどうか分からないというような問題があるので、という意味だと思うんですけれども、やっぱりこれはきちっと都道府県では使っていますので、これを外してしまったら全然救急あるいは周産期、小児科への医師確保ができないのではないかというふうに大変危惧しています。したがって、この事業仕分けのコンセプトが全然根拠になっていないと、事業仕分けする根拠になっていないというふうに私は思います。

○遠藤会長
 嘉山委員からはそのような御意見ですが、何かほかにございますか。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 もう一つ、もしも診療報酬でやっているんだから、もうこういう補助金制度はやめるんだというのであれば、ほかにもまだたくさん私は実はあるんじゃないかと思っているんですけれども、同じような趣旨のものがですね。これだけをなぜ取り上げてやったのかというのも分からないし、今、医師確保対策というのは何も小児科、産婦人科だけじゃなくて、文科省からもありますね、こういう予算が。そういうのも並べて、その中で一番有効なのはどれだというふうなディスカッションをするならいいんですけれども、これだけをなぜ急に取り上げて、これを削ったかというのは非常に理解に苦しむので、これは法的な根拠がないということですから、事業仕分けに関してはですね。実行がどのくらいされるかどうか分かりませんけれども、我々中医協としては意見を述べておいたほうがいいのではないかなと。つまりこの各省庁が文部科学省にしたがっても、厚生労働省にしても必要だと認めた事業を診療報酬でやりなさいというのはお門違いではないかというふうに思って、そういう意味で何か我々は声を出すべきじゃないかというふうに考えます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。嘉山委員はそのようなお考えですが、それについて何かございますか。
 西澤委員、どうぞ。

○西澤委員
 私も嘉山委員とほとんど同じ意見なんですが、本当に保険財源という限られた中でできるだけ国民のためにと思ってつけているわけですよね。そういう必死になってつけたものと同じものは補助金をつけないということになると、考え方として最初から補助金で大きく要求して、保険財源のほうは他の有効な使い道もあるんじゃないかなと。そういうことで補助金と診療報酬の在り方というあたりは一回議論も必要ですし、やはり嘉山委員の言うとおり、診療報酬でつけたものは、同義のものは補助しないというのは私も非常に疑問を感じます。
 同じように見えても、特に産科、小児科、救急等々に関しましては、診療報酬といいましょうか、保険診療での役割と、それから補助金での役割があるはずなので、そのあたりはきちっと理論構築も必要ではないかなと思います。そういうことでは、議論及びまたこういうものに対して、きちっとした私たち中医協としての見解等があるべきだと思っております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。ほかに。
 白川委員、どうぞ。

○白川委員
 この問題、正直言ってコメントする気にもならないくらい腹が立っているんですけれども、前回の診療報酬改定でも同じように改定の内容について何か事業仕分けのコメントが出たということがありまして、2号側の先生方も大分お怒りだったし、私自身も我々は中医協という法的な裏づけを持った組織で、中身について議論をしろということで委員に指名されていると。法治国家でありながらその権限を無視してこんなコメントが出るのは何事かという意見を申し上げたんですけれども、それはそれとして、今回も補助金を減らすための理由に診療報酬改定で対応可能な事業は廃止するんだというふうな使われ方をするというのは、はっきり言って何という国かというぐらいに私は思っております。失望しております。
 今、西澤先生がおっしゃったとおり、この国の医療体制をいかによくするかというのは我々共通のテーマだというふうに思っておりますし、それは今まで申し上げたとおり、診療報酬だけではとても賄い切れない、あるいは私ども診療報酬はむしろ上げるなと、こう言っている立場でございますので、その中の配分のやりくりをするにしても限界がある。したがって、国の医療に対する覚悟といいますか、想いみたいなものを補助金とセットで考えなくてはよくならないと、こういうふうに私も思っておりますので、こういう削減するための理由に使われるというのは本末転倒も甚だしいというふうに思っております。ただ、嘉山先生もおっしゃるように、では中医協として意見を言うのかというと、私は意見を言うにも値しないというふうに思っておりますので、あえて言うことはない、もう放っておけという感じでございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。意見を述べるべきだと嘉山委員はおっしゃったわけですけれども、述べ方もいろいろあるわけで、もう既に述べているわけでありまして、後ろのほうには相当メディアもいるわけでありますので、十分そういう形で意見は表明したと思いますが、ほかに関連して。
 それでは、森田委員、どうぞ。

○森田委員
 ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、何でこの理由のところで診療報酬が出てきたかよく分からないんですけれども、予算と執行額を見た場合には少なくとも19年度は4分の1は使い残しているわけですし、20年度はほぼ半分、そして21年度も56%しか執行率がないわけですね。それを前提にして半額にしろというのが結論ではないかなと思うんですけれども、それに対して意見を言うなり反論をするとした場合には、診療報酬云々ということがありますけれども、なぜ執行率が低いのか。先ほどもちょっと御説明がありましたけれども、単年度ならともかく、ずっと続いているということに対してはきちっと説明ができないと反論も苦しくなるのではないかなという気がするんですけれども、その辺はいかがなんでしょうか。


○遠藤会長
 医政局総務課長、どうぞ。

○事務局(岩淵医政局総務課長)
 実際には100以上の事業からなっておりますので、事業ごとに見ていく必要があるのですが、全体として申し上げますと、執行額をごらんいただきますと、今御指摘のとおりなんですが、都道府県のほうで国がつくった新規事業に対応して各自治体で予算化をする、そういう対応をしていただかないといけないんですけれども、やはりどうしてもタイムラグがあって、なかなかそれに追いついていないというのがあります。したがいまして、都道府県、この執行額を見ていただきますと19年度は118億円であったものが20年度は175億円、それから21年度は242億円ということで、実際の執行額もかなりな伸びをしておるんですけれども、やはり国のほうの予算の伸びが非常に急速で、しかも20年度は補正予算で年度のかなり遅い時期にさらに100億円積み増しをしたというような形であったということもあって、執行が追いついていなかったということでございます。
 したがいまして、当然そういう執行状況を踏まえて事業見直しをする、あるいは予算額につきましても、実際の需要をよく見きわめて都道府県に対して調査をして、その需要に見合った見直しをするということもいたしまして、22年度308億円という形で減額をしたと、そのような経緯があるわけでございます。こういった形で、23年度につきましても同様によく執行状況を見きわめて、既に減額要求ということですけれども、行っているというのが現在の姿でございます。

○遠藤会長
 森田委員、どうぞ。仕分けの委員ですから。

○森田委員
 いや、別に仕分け人の立場に立つというのではもちろん全然ないんですけれども、といたしますと、執行率が低いというのは要するに地方財政上の理由であって、国のほうとしては十分な予算をつけているけれども、地方がそれだけ対応できないと、そういう理解なんでしょうか。そうだといたしますと、これは少なくともここで補助をつけろとかそういう話をしたとしても、地方財政の仕組みそのものが改善されないと、相変わらずこの低い執行率が続くのではないかと。そうしますと、国の分はこれだけつける必要がないという理屈になってくるのではないかなと思うんですけれども、その辺はどうなのか。地方に対してきちっと執行させるというのは、これは私も地方分権も随分やっておりましたけれども、そう簡単ではないのも分かっているんですけれども、地方自らが正直申し上げまして、これ救急とかこういう医療については一番必要性を感じているところだと思うんですが、そもそもそういう意味でいいますと、どこをどうすればこの問題は改善するのかというのがちょっとこのいただいた資料というか、仕分けのデータだけではよく理解できないんですが、その辺はいかがでしょうか。

○遠藤会長
 総務課長、どうぞ。

○事務局(岩淵医政局総務課長)
 大きく2つあると思います。1つはこういった事業の実際の需要の見きわめが十分国のほうでできていなかったということもあろうかと思います。例えば実際に10必要だったのか、本当地方の事情を積み上げたら8だったのではないかという国のほうの見通しの違っていた部分があったのではないかというのが1つ。それからもう一つは、都道府県のほうで事業を執行するに当たって、より執行しやすいような形で国が事業を設計するということも必要でございます。そういった面で、単に予算の財政力とか予算の金額だけではなくて、事業の組み方とか設計の仕方、そういったことも含めて見直しをしていくということが必要ではないかというふうに思っております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 すみません、森田委員のお話は今の補助金の執行の状況に関するお話でございました。それまでにお三方の御発言がありました。私も賛同でございます。特に白川委員と私が全く同じ意見だということはまずめったにないだろうと思いますけれども、今のお話に関しては全く100%同意見でございます。
 ただ1点だけ違うのは、やはり私、何か言ったほうが一言はいいのじゃないかなと思うということだけは申し上げます。基本的な理由は皆さんがお述べになりましたとおりで、補助金というものの性格と診療報酬というのは基本的性格が相当違うわけで、それを診療報酬のほうで見たらいいんじゃないか、この考え方はやっぱり政府予算を減らしたいということが基本的にあって、診療報酬なら総額のほぼ4分の1で済むわけですよね、政府の支出は。補助金ならこれ全額になると。この議論が介護保険の例えば先ほどもありました介護職員の処遇改善予算も介護保険の給付の中に組み込もうと、一体のこの議論の中で行われるわけですが、この補助金の性格と診療報酬あるいは介護報酬の制度の設定の性格の違いということについてどれほどの基本的な御理解があった上でこの事業仕分けがなされたのかということに根本的に我々は疑義があるということを申し上げなければなりませんし、前年度は1回目の事業仕分けでありましたので、部分的には確かに我々も感情的にも怒りを覚えた部分はあります。しかし、その後のことをしっかりと考えていきますと、この事業仕分けが下手したら、あえて申し上げれば政権浮揚のための政治ショーに終わっているのではないかという指摘も多々ある中で、本当に本源的な議論をしておられるのかということが十分見えない部分があると。その一つの大きな例がここにあるんだろうと。
 先ほど白川委員がおっしゃいましたように、我々の中医協委員としての責務、責任ということを考えたときにこういうふうな診療報酬をやったらいいのではないかというような御指摘に関しては、やはり中医協としては遺憾であるということはストレートに申し上げる。怒りでも怒っているのでもないけれども、評価としてこれはおかしいよということは申し上げるというぐらいはしておかないと、これも議事録に残るんですよね。この政権の、この与党の腰骨が定まらないということを私は感じますということで、意見は出したいという私の考えを申し上げたいと思います。

○遠藤会長
 分かりました。統一意見を出したいということですね。
 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員
 私も診療報酬が0.19%上がったといっても、もともと低い水準でやっと医療崩壊が止まったかどうかというところで、まだまだ我々としては診療報酬の引き上げが必要だと考えております。そういう補助金や交付金、そういったものとはまた別に、やはり足りない分野にこれからも診療報酬を充当していただきたいと思いますので、診療報酬が補助金削減の手段に使われるようなことはぜひやめていただきたいと思います。そのためには何らかの意見を今後のためにも出しておく必要があるのかなというふうに考えております。

○遠藤会長
 牛丸委員、どうぞ。

○牛丸委員
 事実関係を一つ教えていただきたいのです。今日は資料としていただきましたが、2ページの上に出所が内閣府ホームページと書いてあります。お伺いしたいのは、テレビでやっていましたし、実際その場へ行っている方は意見交換というのでしょうか、それは見ていると思いますが、それが終わった後、担当部局といいますか、それぞれの事業を担当しているところにどういう形で正式な評価というのでしょうか、それが来たのか。今日のこれがそれなのか、単なる内閣ホームページに載ったものをこちらに転記しただけなのか、そこを教えていただきたいのです。正式なものはどういう形のものが来たのかを教えていただきたいのです。

○遠藤会長
 総務課長、どうぞ。

○事務局(岩淵医政局総務課長)
 全く同じものが私どものほうに伝達されているというふうに理解しております。

○遠藤会長
 よろしいですか。
 小林委員、どうぞ。

○小林(麻)委員
 今まで出ている御意見に賛成なんですけれども、事業仕分けの場合は非常に無駄の削減ということで、下から切っていくということだったと思うんですね。ただ、この医療費に関しては、国家的な優先順位が非常に高くて、社会保障の問題というのはもう避けて通れない国家の重要課題で、チャレンジングな課題であるということだと思うんですね。それをですから事業仕分けにかける対象になるのかどうかということで、非常に政府の見識が問われるといいますか、能力が問われるところだというふうに思います。優先順位が非常に高い重大な国家課題であるということについて、政府はもっと認識すべきでありますから、そういった意味のメッセージを出すということについて私、広域の立場で意見を申し上げます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。
 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員
 私も一言申し上げたいと思っておりますが、大変この削減というのは遺憾に思いまして、ここにも書いてありますが、その診療報酬一律で手当できないところについては、これは事業を組みかえて地方に補助金を出していく方向、また、それから昨年度からもずっとやっておりましたように、勤務医の負担軽減の中で、大変医療事故に対する精神的な負担が大きいということがあるわけであります。これは、実は診療報酬では何ら手を打つことはできないわけでありまして、このあたりのところをまさに国家の施策としてこれ事業組みかえをし、本当に精神的に支えてあげるというシステムをここの中でつくっていくことはできないのかなということを思っております。できるなら、今回頭を下げて減額補正をするのではなくて、早急に事業組みかえをして増額補正をしていただきたいというぐあいに思っております。

○遠藤会長
 ありがとうございます。多くの方が診療報酬の手当によって補助金を減額するということに対しては反発をすると。それぞれの理由で反発をするということをおっしゃっているわけですが、問題は中医協としての統一見解を出すかどうかというところですけれども、いかがでございましょうか。今お聞きしたところでは出したほうがいいのではないかという意見が多いのですけれども、反対であるという御意見は、白川委員は先ほど出すまでもないという御意見だったわけですよね。
 白川委員、どうぞ。

○白川委員
 いや、絶対出すべきではないとかそういう強い気持ちで申し上げているつもりはございません。ただ、一たん出すとなると、ではだれに出すんだとか、文章をどうするんだとかいろいろ調整、手間取るうちに予算原案も年末には固まるという段階でございますので、多分、蓮舫大臣のところに出すことになるんだと思うんですけれども、どれぐらい効果があるかというのもよく分からないものですから、もちろん意味はあるわけですけれども、我々の意思を表明するという意味では、現実の予算にどれぐらい影響があるのかというのがちょっとタイミングや中身から見て難しいのかなと感じております。

○遠藤会長
 タイミング的にはそうだと思います。ただ事実、そもそもここでの議論がどれほど影響を及ぼすかという問題そのものもありますので。嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 今、白川先生がおっしゃるとおりだと思うんですが、先生もおっしゃったように、やっぱり一番大事なのは、それからあとは小林先生がおっしゃったように、やっぱり根本的な問題だと思うんですよ、これを事業仕分けにかけたということが。ですから、今回はない、私なんて記者会見を幾らやっても新聞に載ったこともない記者会見なんていっぱいやっていますし、載せてくれない。それからあと、声明だっていっぱいしましたけれども、何も効果がないことはいっぱいありましたので、ただ、この中医協としてのやっぱり矜持をきちっと守るという意味では、会長一任で私は文章は構わないと思うんですが、中医協としての意見はこういう考えだよということは出しておくべきだというふうに思います。

○遠藤会長
 ありがとうございます。それでは、いかがいたしましょうか。そういうような御意見が多いと思いますので、もしよろしければ私が原案を作成させていただきまして、タイミング的には次回ということになりますけれども、既に多くの反発の意見が出たということは後ろのメディアの方々が多分報道してくださるということでありますので、今までの御意見を少しまとめたような形で、次回皆様にお諮りするという形で中医協としてのメッセージを作成する、そういう方向にしたいと思いますけれども、よろしゅうございますか。
 ありがとうございます。では、そのように対応いたします。
 大分時間がオーバーしております。次に、先ほどちょっと嘉山委員に申し上げました医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議、これについて御説明をお願いします。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 薬剤管理官でございます。
 先ほど医療機器に関します革新的な医療技術の取り扱いに関する議論の中で、嘉山委員から医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議についての御質問もございました。その関連での御報告をさせていただきます。資料としましては、中医協の総−8−1から8−4でございます。
 これは第6回の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議における資料ということでございまして、先ほど嘉山委員から御指摘ございました、これまでどれだけ検討したのかという点については11月の時点で第6回目の会議を行っているということでございます。それで、374の公募を受けつけたもののうち、これまでもお話ししましたとおり108が「必要性が高い」という評価を受け、その後、開発要請をかけ、企業が出してきた工程表に基づきまして、その後の進捗をフォローしているという状況でございます。
 それで、総−8−1の2ページ目でございますけれども、11月の段階におきまして、前回までまだ医療上の必要性について検討中であった133のものにつきましても、この11月の会議におきまして、さらに「必要性が高い」という74のものについて新たに評価を終えたという形になっているものでございます。ちなみにこの74につきましては、2つの成分につきましては既に公募をかけておりますし、残り72につきましては、具体的な企業に対して要請をかけているというような状況というふうに承知しております。
 もとに戻りまして、108のものの進捗状況でございますけれども、中医協の総−8−3のほうをごらんいただければと思います。
 8−3でございますが、こちらのほうでこれも従来から御報告してございますけれども、この表、総−8−3の1ページのところでご覧いただければと思いますが、前回この中医協の場で御報告したのが10月の会議での状況ということでございます。今回は11月における会議の状況ということでございまして、この上段の1ページのところの2つの表がございますけれども、10月から11月にかけて変更があった部分と申しますのは、前回治験届けを提出予定としていたものが1件治験届けが提出されたと、そういった形で、この1カ月間でもさらなる進捗があったということをこの検討会議でも確認されたということでございます。
 あと、総−8−4の横紙でございますが、これも前回のこれまでの中医協の場でも口頭で御報告いたしましたけれども、公募をかけている17のものにつきまして既に13のものについては開発企業が見つかっておりますが、残り4つのものについてまだ引き続き公募中という状況でございますけれども、そのこともこの会議で御報告されたということもあわせて御報告させていただきたいと思います。
 ここで、先ほどの嘉山委員からの御質問でございますけれども、1回目の開発の公募につきましては、確かに平成21年の6月から8月にかけて公募を行ったわけでございます。これまでそれのフォローアップを行ってきたということで、この11月の検討会でほぼ1回目の公募についての対応、少なくとも医療上の必要性の評価がほぼ終わったという状況なんだろうというふうに考えてございます。それで、第2回目の公募をどうするかということにつきましては、これまでの保険における議論も踏まえまして、今後どういう形で公募をかけるのか、あるいはその時期をどうするのかということについて引き続き医薬食品局あるいは医政局のほうで私どもとも相談しながら、まだ議論、検討させていただいているところでございますので、2回目に必ず公募は行われますけれども、具体的にいつの時期に公募をかけるかということについてはまだ現時点では御説明できないという状況でございます。
 総−8関係につきましては、そういった状況でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。御意見、御質問ございますか。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 現状を話していただきまして、どうもありがとうございました。明らかになったことは、中医協ではこの検討会議は何度か公募をしているというふうに実は思っていたんですが、していなかったということが分かったと思うんですね。それはもう去年の6月から8月、つまり1年以上前に公募して、その後公募していないんですね。がんの抗がん剤に関しては、非常にいつもお話ししているように、日々が命との戦いなので、本当は公募を私自身も何度かかけているんじゃないかと思ったんですが、今の御説明でかけていないということが分かりましたし、これからどうしようかということですので、中医協としては、中医協の委員の私としては早急に公募をかけるように堀田委員会にお願いをしたいというふうに考えます。これはもう現実にそういうお薬が具体的な名前も挙がってきていますので、それは公募をかけることは別に、特に大きな手間がかかるわけではないので、この委員会を開いていただきたいというふうに考えています。

○遠藤会長
 御意見を承りました。薬剤管理官、何かコメントございますか。
 薬剤管理官、どうぞ。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 ただいまいただきました御意見も踏まえまして、引き続きまた医薬食品局あるいは医政局のほうと、事務局のほうと具体的な公募の時期、方法について調整を進めさせていただきたいと思っております。

○遠藤会長
 よろしくお願いします。ほかにありますか。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 それからあと、もう一つなんですが、審査請求期限が過ぎているのに現場で使えない薬が例えばすい臓がんのシスプラチンがあるんですね。これ、審査請求期間が過ぎた抗がん剤の適応外使用については55年通知の適応を求めたいと思うんですが、いかがでしょうか。事務局、お答え願えますか。

○遠藤会長
 薬剤管理官、どうぞ。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 嘉山委員御指摘の……

○嘉山委員
 すい臓がんへのシスプラ。審査請求期限が過ぎた抗がん剤の適応外。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 先生の御指摘は再審査期間が終わったものについてのということでございますか。それについての55年通知ということにつきましては、従来からの流れでいきますと、審査支払い機関のほうで事例という形で御検討いただきまして、それで一般的な事例として適当なものについては、審査事例という形で周知させていただけるという形になっておろうかと思いますので、そちらの枠の中で御対応いただくということかというふうに存じますが。

○嘉山委員
 現行のものでもいけると思うんですが、ただ、現場で医師が使うとチェックされて、55年を知らない人がチェックしたりするんですよね。その辺を厚生労働省としては現場にきちんと指導していただきたいと思うんです。非常にいっぱい指導してくれるんですが、こういう大事なことも同時に指導していただきたいと思うんですね。全国、北海道から沖縄までが安心して医師が現場で使えるような指導をしていただきたいと、それをお約束していただきたいと思うんですが、いかがですか。

○遠藤会長
 ちょっと確認ですが、再審査期間が終了しているわけですから、55年通知の対象になるわけですよね。それはならないのが実は55年通知のことが周知されていないから、それを周知してほしいと、そういう話ですね。

○嘉山委員
 それもありますし、使えますよということを言って、ただそれだけを言っていただければ。

○遠藤会長
 事務局、何かありますか。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 ちょっと適応の関係がどうなっているか確認できておりませんが、基本的には薬事法上の適応がないものにつきましては、必要なものについては患者さんのために必要な形で使ったものについて保険でということでございますれば、症状詳記していただくというのが原則なんだろうというふうに思っております。それがさらに広く一般的に広がっているということでございますれば、先ほど申し上げました55年通知に基づきます審査事例という形で一般化されていくものかというふうに存じますけれども、できればそういう形でお願いしたいと思います。

○遠藤会長
 簡潔にお願いします。嘉山委員。

○嘉山委員
 次回に私はちゃんとそれがされているかどうか確認して、またこの場でお話ししたいと思いますし、堀田委員会の開催も推進していただければと思います。

○遠藤会長
 では安達委員、関連でお願いします。

○安達委員
 補足しますと、今のシスプラチンの話は御指摘の再審査期間が終わっているわけですから、それを55年通知的に、つまりほかの薬剤で効かなくて適応症としては上がっていないんだけれども、この薬しかないというときに55年通知的に使うわけですから、そういう事例がある程度以上出てくると、それを所属される都道府県の審査委員会等々が基本的に中央本部の診療情報提供検討委員会に上げて、55年通知的対応の中でこの適応を保険審査上、公申にしてくれという要望をするわけです。そういう形の今のシスプラチンのようなケースは基本的に今まで認められます。だからいいんですが、嘉山先生の御指摘は恐らくこの診療情報検討委員会の開催の頻度が物すごく少なくて、上げてから結果が出るまでけっこう時間がかかっている。いっぱいあります。年に多分2回ぐらいしか今まで開かれていなかったんじゃないと思います。その点の改善も含めた嘉山先生の御要望だというふうに事務局は御理解いただいて、基金のほうの診療情報提供検討委員会のほうももう少し高頻度に開いていただかないと、その間のまたタイムラグができるということが生じる、そういうことだろうというふうに思います。

○遠藤会長
 ありがとうございました。ほかにもあるかとありますけれども、時間、かなりオーバーしておりますので、実は事務局、あと用意されたものが2つほどありまして、公知申請とされた適応外薬の保険適用の状況と、国民医療費の概況ですが、これどちらも今日報告しなくても緊急性はないかと思いますが、やったほうがよろしいですか。
 では、公知申請がどういう状態になっているかということについて簡潔にお願いします。医療費の概況については、もう公表されてから大分たっていますから、もう遅いなら少しぐらい遅くなってもどうってことはありませんから、では公知申請の実態についてお願いします。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 そうしましたら、中医協総−7に基づきまして、簡単に御説明いたします。
 これも既に何度か御報告してございますけれども、先ほどの堀田委員会あるいは薬食審で事前評価が終わり公知申請が妥当と認められたものを保険で前倒し適用するというものでございますが、今回11月24日あるいは2ページ目でございますが、11月29日に開かれました薬食審で新たに合計4成分の適用あるいは用法・用量について公知申請が妥当だというふうに評価を受けましたので、それぞれ既に保険適用させていただいているということでございます。
 以上でございます。

○遠藤会長
 ありがとうございます。そういう御報告です。何かありますか。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 すみません、簡略に申し上げます。今回公知申請で認められているこの薬剤は全部再審査期間の終わった薬剤ばかりだというふうに理解いたします。これであれば先ほど申し上げたように、基金の診療情報検討委員会に上げられて55年通知的に審査上、公申するということであれば、実際の使用には困らないわけです、審査等の対応においては。それ公知申請を出してお墨つきが欲しいというお考えもあるかと思いますが、実際にはさっき申し上げたように、基金のほうの委員会が非常に開かれる頻度が低いので、時間が遅い。だから、多くのメーカーあるいは医療機関も含めて、両方へ同じ案件を申請されるということが大変非常に目立っているんじゃないかと思うというのが実態としてあると思います。
 その中で問題なのは、この公知申請のほうにこういう再審査期間の終わったものが出てくると、数がどんどんふえてくると本来の公知申請の我々が議論してきた適応外・未承認、その辺の部分のところの新しい薬剤の公知でなければやれない、つまり再審査期間が終わっていないものの議論というのが時間的にやはり制約を受ける。長く時間がかかってしまうということがあると思いますので、その解決策は基本的にはそこをちょっと分けていただく。どっちにしても公知申請が上がってきても、再審査期間の終わったものの公知申請と、それが終わっていないもの、新しいものの公知申請は審査する時間を変えるというような対策が要るのかということが1点。
 それと、先ほどの御指摘にあったように、基金の本部のほうでの診療情報提供検討委員会の開催頻度を増やしていただく、この2つをやらないと、本来の公知申請で審議すべきものの審議が遅れるのではないかということが危惧されるということを御指摘させていただいて、ぜひそこら辺は仕分けをしていただきたいというふうに思います。

○遠藤会長
 分かりました。今後その申請の状況を見ながら、そのような御懸念のようなことが潜んでいるかどうかは確認しつつ、また改めて議論をしたいと思います。ありがとうございます。
 どうぞ。

○牛丸委員
 さっきの事業仕分けで、申しわけありません、時間がかかって。一言だけ。先ほど私、確認をとりましたように、報告書というのかな、それがこういう形であったと。これ自体が医療の重要性みたいなものをちゃんと書いていない、そういう点の問題もあります。それから、小林委員がおっしゃったように、医療の重要性という点から中医協が意見を言うことに対しては私も賛成です。
 ただ、森田委員が指摘した点、これも一つ留意しておかなければならないということです。先ほど過去において半分しか使っていないと。この点はついてくるはずです、向こうとしては。ですから、言うからにはその点に対する理論武装というか、どうしてそうなのかということをしっかり押さえておかなければいけない。理念的にはそうなのですが、向こうとしては無駄を省くということで、そういうことで過去のことで言っておりますので、その点についてはしっかり押さえておいていただきたい。こういう要望をした上で中医協としての医療に対する重要性からひとつ意見を言うことには賛成です。
 以上です。

○遠藤会長
 ありがとうございます。それでは、本日の総会はこれにて終わりとしたいと思いますけれども、次回の日程等につきまして、医療課長、どうぞ。

○事務局(鈴木医療課長)
 次回は1月半ばを予定しておりますが、また追って御相談申し上げます。

○遠藤会長
 本日の総会はこれにて閉会といたしますが、これでよいお年をというちょっとまだタイミングが早いような気がしますが、そういうことになっております。どうもありがとうございました。


(了)
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