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2010年11月4日 第2回肝臓移植の基準等に関する作業班議事録

○日時

平成22年11月4日(木)
17:00〜


○場所

厚生労働省共用第6会議室


○議題

1.開 会

2.議 事
(1) 改正法施行後の状況について
(2) 肝臓提供者(ドナー)適応基準について
(3) レシピエント選択基準について
(4) その他

3.閉 会

○議事

*今回、録音した音声が一部不鮮明なため発言者が不明な部分が数箇所あります。申し訳ございません。

○秋本補佐 定刻になりましたので、ただいまから「第2回肝臓移植の基準等に関する作業班」を開催いたします。班員の先生方におかれましては、お忙しいところお集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日は、佐多先生より欠席のご連絡をいただいております。また、向坂先生と古川先生は多少遅れるご連絡をいただいております。
 前回の開催より時間が経っておりますので、事務局を簡単にご紹介させていただきます。辺見室長、荒木補佐、佐藤補佐、長岡補佐、谷村主査です。私は秋本と申します。よろしくお願いいたします。
 これより有井班長に議事進行をお願いしたいと思います。
○有井班長 それではよろしくお願いします。はじめに事務局から、資料の確認をお願いします。
○秋本補佐 お配りしている議事次第に基づきまして簡単に確認をさせていただきます。資料1-1は「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律の概要」の1枚ものです。資料1-2は「臓器の移植に関する法律施行規則の一部を改正する省令について(概要)」の1枚ものです。資料1-3は「臓器の移植に関する法律の運用に関する指針の一部改正について(概要)」の2枚ものです。資料1-4は「改正法施行後の脳死下での臓器提供事例について」で、今日現在までの事例を記した資料です。資料2は「<肝臓>臓器提供者(ドナー)適応基準(案)」の1枚ものです。資料3は「肝臓移植希望者(レシピエント)選択基準について」の1枚ものです。
 参考資料1は「<肝臓>臓器提供者(ドナー)適応基準」の1枚ものです。参考資料2は英語で書いてある文献です。「HBc抗体陽性ドナーに関する文献」ということで9枚ほどになります。参考資料3は「肝臓移植希望者(レシピエント)選択基準」の2枚ものです。参考資料4は「肝臓移植希望待機患者及び小腸移植希望待機患者の状況」の3枚ものです。
 参考資料5は「脳死肝移植適応要件の変更希望」についてということで、これは2部構成になっており、説明文が10枚、グラフの関係は4枚で構成されている資料となっております。参考資料6は「分割肝移植について」の2枚ものです。参考資料7は横表で「分割肝、体重差に関するレシピエント選択について」の1枚ものです。参考資料8は「小腸移植希望者(レシピエント)選択基準」の2枚ものです。参考資料9は「適応評価後の予後」についての3枚ものです。資料には載っていないのですが、昨年の10月29日に行われた第1回目の「肝臓移植の基準等に関する作業班」の議事録を机上配付しております。これは既に厚生労働省のホームページに掲載されているものを参考で配付しております。以上です。
○有井班長 ありがとうございました。それでは議事に入りたいと思います。7月17日に全面施行となりました改正法施行後の状況について、事務局よりご説明をお願いします。
○辺見室長 資料1-1から資料1-4までのご説明をさせていただきます。資料1-1の改正法の概要については、平成21年7月に成立した法律ですので、おさらいになりますが、ポイントとしては5つあります。1「臓器摘出の要件の改正」、2「臓器摘出に係る脳死判定の要件の改正」。それぞれ法律に沿った形でいろいろ書いてありますが、従来臓器移植に伴い脳死判定を行う場合、本人の書面による意思表示が要件でしたが、この改正によって、これに加えて、本人の意思が不明な場合に家族の承諾により脳死判定、臓器摘出が可能となったというものです。
 3「親族への優先提供」については、前回の10月の会議のときにご議論をいただいたものと関係するものです。臓器提供の意思表示に合わせて、書面により親族への臓器の優先提供の意思を表示することができるという規定です。この3番の部分だけは、1月14日施行となりました。
 4「普及・啓発」については、国及び地方公共団体は移植医療に関する啓発及び知識の普及に必要な施策を講ずるものとするということです。その例示といたしまして、運転免許証、医療保険の被保険者証等に意思を表示することができるようにするということが記載されておりまして、7月17日の法施行と合わせて、道路交通法の施行規則や、医療保険各法の省令等の改正が行われまして、運転免許証や保険証に意思表示欄が設けられるルールができたということです。
 5「検討」については、虐待を受けた児童に関することです。虐待を受けた児童が死亡した場合に、当該児童から臓器が提供されることのないように、移植医療に従事する者が虐待が行われた疑いがあるかどうかを確認し、適切に対応するための方策について検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるというものです。
 こうしたことに基づいて、省令やガイドラインの改訂を行っております。資料1-2は、省令の改正です。先ほどの法律の要件の改正で、本人の意思が不明な場合に家族承諾でということですが、これによって15歳未満の書面による意思表示ができない年齢層についても家族承諾で臓器提供、脳死判定が可能となりました。これに伴いまして、子どもに関する脳死判定基準について改めております。その内容を省令に規定しているものですから、改訂を行ったというものです。例えば、脳死判定の間隔につきまして、6歳未満については24時間とするといったことが規定されております。
 資料1-3のガイドラインの改正については、まずは1「臓器提供に係る意思表示に関する事項」ということです。本人の意思が不明な場合に家族の承諾でということですが、本人の拒否の意思表示について、年齢の制限を15歳以上といった制限を付けるべきかという議論がありました。これについては(1)年齢にかかわらず拒否の意思があった場合には、これを尊重するというか、これによって脳死判定や臓器提供は行わないという扱いとする。(2)知的障害者等の意思表示については、従来から知的障害者等については、脳死判定の対象外とするということでしたので、改正法後も引き続き同じ取扱いとするということで、年齢にかかわらず、知的障害者等については、臓器摘出は見合わせるという規定としております。
 2「遺族及び家族の範囲に関する事項」についてです。従来、本人の意思表示がある場合でも、家族が拒まないという意味で、いわゆる家族の承諾が必要であったわけですが、改正後におきまして、家族が承諾する場合、その家族の範囲についてどう考えるかということです。基本的には、改正前も改正後も同じ法律における「家族や遺族」という言葉ですので取扱いは同じですが、子どもの事例が出てきますので、父母それぞれの意向を慎重かつ丁寧に把握すること、と規定いたしました。
 3「小児からの臓器提供施設に関する事項」については、いままで臓器提供施設として大学附属病院や救急救命センターなど、4つの類型に該当することとしておりましたが、これに加えて、公立の子ども病院や、国立の成育医療センター等の日本小児総合医療施設協議会の会員施設も対象として、これに該当して、さらに倫理委員会などで合意が取られているとか、脳死判定についての体制がとられている施設において提供を行っていただく規定をしております。
 4は虐待に関する規定です。ポイント的には、虐待に対応するための院内体制、虐待防止委員会、マニュアルの整備が行われていることを示した上で、その流れについて規定をしております。基本的な考え方としては、移植のために虐待の確認を行うというよりも、むしろ、まだ死亡に至る前の治療の段階から虐待の対応を一般的にしていただく。そういった体制が基本的にとられている医療機関において、もし重篤な状態に至って移植を考える段階になったならば、移植も1つのオプションとして考えるということです。まず、通常の医療の段階からこういった院内体制をとった施設において対応していただきたい、という趣旨で書いているものです。
 5「脳死した者の身体から臓器を摘出する場合の脳死判定を行うまでの標準的な手順に関する事項」ということで規定を置いております。ここを変えましたのは、従来「臨床的脳死」という言葉をここで用いておりましたが、いろいろ趣旨を明確にするために、「法に規定する脳死判定を行ったとしたならば、脳死とされうる状態」ということで、法的脳死、臨床的脳死といった脳死にあたかもいろいろな種類があるかの誤解を与えていた表現を書き換えるとともに、こういった段階においても、無呼吸テストは行わないとしても、自発呼吸が消失していることの確認は必要だということを明記する修正を行っております。
 そのほか6「臓器摘出に係る脳死判定に関する事項」として、鼓膜損傷がある場合においても、一定の方法で脳幹反射の確認が可能である手順も示して、全体としてガイドラインを改正して7月17日に施行しました。資料1-3は以上です。
 資料1-4は、こうした状況下で施行後の最初の事例は8月10日の提供、脳死判定は8月9日の事例です。それ以降、直近の17例の事例を並べたのが資料1-4です。17例のうち1例は、書面による意思表示がありました。そのほかの16例につきましては、家族の承諾によるものです。ちなみに8月、9月、10月の提供で見ますと、脳死移植は8月5件、9月9件、10月2件といった状況です。心停止が8月5件、9月4件、10月5件ということで、全体で見ますと、脳死・心停止合わせて8月10件、9月13件、10月7件ということで、平均10件ぐらいで、数をどう評価するのかというのはまだ3ヶ月ですので、コメントはしづらいのですが、こういった状況です。
 脳死移植が17件出ておりますが、平成20年1月から今日に至るまで、肝臓の移植件数は20件になっております。これまで平成20年の13件が最高ですので、それは十分上回る数字になっているのが現状です。以上、施行後の状況をご紹介させていただきました。
○有井班長 どうもありがとうございました。ただいまのご説明について、ご質問等がありましたらご発言をお願いします。資料1-4は非常に興味深いのですが、4ヶ月弱で17例ということです。この間の拡大作業のときに、大体コーディネーターの腎移植の灌流のデータから言えば、60から80。
○古川班員 80です。
○有井班長 ちょうどこれはそれに近い数字ですね。
○市田班員 心臓死が8月で5例、9月で4例、10月で5例というのは、通常よりも多いのですか、少ないのですか。
○辺見室長 むしろ、心停止と脳死を合わせて10、13、7と申し上げて、平均が10と言いましたが、いままで多い年で年間107〜108です。そうすると、年間ベースで見ると、1ヶ月10というのは少し多いようにも見えますが、要は脳死が増えた分だけ心停止が少し少ない状態かもしれません。
○市田班員 それが聞きたいのです。要するに心停止分が、ある部分が脳死肝移植にいき、トータル的には大体一緒かなと。
○辺見室長 可能性はあると思います。
○市田班員 先ほどの古川先生の意見と大体同じだということですか。
○古川班員 それはこの間の移植学会の腎臓の部では剣持先生が、腎臓は増えていないと言っておりました。全体を合わせると、腎臓自体が増えていないと。
○有井班長 この小児例は2例ですか。たぶん肝臓の92例目と、97例目の2つはスプリットしているのですよね。
○辺見室長 レシピエントは。
○有井班長 国立成育医療研究センターと京大のほうかな。
○市田班員 92例目は、国立成育医療センターの子どもの症例ですが、97例目のスプリット肝移植は京大の大人の症例なのでね。
○辺見室長 10代ということで公表させていただいて。
○市田班員 19歳ですか。
○辺見室長 体が小さそうですよね。
○荒木補佐 だいぶ大人ですね。
○辺見室長 10代ということで公表している事例です。そのほかの事例で、10代があったかどうかというのは確認をしたいと思います。
○有井班長 あとでまた、分割の話が今日の重要な話題なので、またこのデータはそのときにお聞きしたいと思います。ほかにいかがですか。
だいぶたくさん議題がありますので、次にまいりたいと思います。次は「ドナー適応基準」について移りたいと思います。事務局より説明をお願いします。
○荒木補佐 資料2に基づきまして、簡単にご説明を申し上げます。「肝臓臓器提供者(ドナー)適応基準(案)」につきましては、前回、先ほど議事録を机上配付させていただいておりますが、第1回目のご議論をもとに、事務局としてこういうものだということで書かせていただいているものです。
 変更した部分につきましては、2の(5)(6)(7)が削除、それ以外に(8)(9)(10)と追加しているのが、これまでのドナー基準と変わっているところです。具体的に言いますと、(5)(6)(7)重度の糖尿病、あるいは過度の肥満、重度の熱傷というものについては、「その他の重度の全身性疾患」ということでまとめたらよいのではないかということで、これが新しい(10)になっております。それに付け加えて、第1回目のご議論では、「HBc抗体陽性についても慎重適応の部分に入れたらどうか」、あるいは「先天性の代謝性肝疾患の保有の可能性がある者についても、慎重適応に入れたらいいのではないか」ということのご議論だったと思いますので、こちらのほうでまとめさせていただいて、先生方にご議論をいただきたいと思います。以上、簡単ながらご説明を終わります。
○有井班長 ありがとうございました。これは先生方はひょっとしてお忘れかもしれませんが、これは第1回目のときに最初に討議したわけです。そのときに赤のところを新しく加えたのです。「HBc抗体陽性」も慎重に適応を決定するに入れたり、「先天性の代謝性肝疾患」は、松井先生からたしかそういうのがあったということです。そういうようなことで、赤を入れて、第2回はいままで開催されていなかったので、案を取っていないということで、今日はこの案を取りたいと思います。HBc抗体に関しては、前回はデータをきっちり出せていなかったので、今回は國土先生に準備をしていただきましたので、これに関してご説明を簡単にお願いします。
○國土班員 2つの論文をお持ちしました。1つはJournal of Hepatologyという雑誌に掲載されたイギリスの文献、もう1つはDigestive Diseases and Sciencesに掲載された東大からのものです。どちらもreview paperで、「HBc抗体陽性」のグラフトを移植に用いても抗HBイムノグロブリンを肝移植後に予防的に使うことによって、成績が変わらないという結論です。
○有井班長 ということで、まあ禁忌ではないと。1番に禁忌症例を書いてあって、2番は慎重に適応を決定するということで、一応、HBcore antibodyのほうも、禁忌にはせずに、慎重に適応を決定して、使えるというふうに持ってきたということですが、いかがでしょうか、上本先生。
○上本班員 これでいいと思います。
○市田班員 HBc抗体陽性のドナー肝臓を使うということは、誰がどう決めるのですか。その移植する施設ですか、移植施設が。
○上本班員 使わないところはないと思いますけどね。
○市田班員 ということは慎重というのはそういう意味ですか。
○有井班長 まあ、いろいろな意味があると思うのですが。
○上本班員 やや慎重にです。
○有井班長 慎重に決めるということで。いいですね。ここはあまり深く。
○猪股班員 これはドナーの施設にこれを測定することを義務づける形になるのですか。
○有井班長 HBc抗体の測定を、いまはどうなのですか。いまは義務づけていますか。
○__班員 義務づけているかわかりませんね。
○古川班員 データとしてありますね。
○有井班長 もうやっているわけですね。生体のときはどうしているのですか。
○古川班員 絶対に測っています。
○有井班長 測っていますけれども、いわゆる禁忌にしていないですよね。
○古川班員 していない。
○有井班長 生体並みになったということですね。
○谷村主査 HBc抗体につきましては、脳死事例が出まして肝臓が。失礼しました。
○國土班員 「HBc抗体陽性」の脳死ドナーが発生した場合にレシピエントで断わる方がいらしたわけですね。
○有井班長 レシピエントが。
○國土班員 確か「HBc抗体陽性」のグラフトはいいですと断わったレシピエントがこれまでにいらっしゃいますね。
○有井班長 そうですか。この17例で。
○國土班員 はい、たしか。
○有井班長 その情報は、レシピエントにいくというわけですね。
○國土班員 そうではないのでしょうか。ほかの施設にもお聞きしたいと思います。
○上本班員 HBc抗体が陽性か陰性は。
○有井班長 レシピエントにいくわけですね。レシピエントは断わるケースもあると。
○市田班員 ある年齢以上にいったら、anti-HBcが陽性とされるのは日本人で30〜40%はいますからね。ですから、それを全部断わっていたら、ドナーは全然増えないと思います。ちょっとお聞きしたいのは、レシピエントがanti-HBc陽性だから、僕は今日はいらないよということは言えるわけですか。
○有井班長 レシピエントのほうが拒否するという。
○市田班員 拒否することはできるのですか。
○古川班員 予防治療をしなければいけないですね。
○市田班員 もちろんそうです。
○古川班員 うちは抗ウイルス剤だけですが、しかし、それはずっと続けなければいけないので、それを説明して、嫌だったら、やっぱりできないと。
○有井班長 それだったら、嫌だから次の機会にかけるという。そういう感じですかね。
○松井班員 私は前回欠席したので確認ですが、1(2)HCV-RNAはここには入れなかったのでしょうか。HCV-RNAが陽性であっても。これは除外しないと。
○有井班長 これは入れなかったですね。
○松井班員 構わないのですか。
○市田班員 要するにHCV抗体陽性の中に、先生がおっしゃるのは既感染で陰性のものと陽性のものがあるという意味でしょう。HCV陽性レシピエントのHCV陽性ドナー肝臓を移植してもデータは変わらないのですよね。
○古川班員 変わらないですし、抗体を測れる、RNAまで出すのは時間がすごくかかるというので、脳死の場合はその時間も考慮してやります。欧米でも成績は変わらないです。
○__班員 CにCを入れても、HCV陽性の非代償性肝硬変にC型陽性のキャリアに近いような肝臓を入れても、成績は変わらないということなので、anti-HCV抗体陽性はドナープールに、一応、慎重投与だけれども入れておこうということで、そのときに全部RNAは測る暇がないからやらないだけの話なのですね。しかし、陽性であっても入れるのでしょう。
○梅下班員 両方陽性の場合は使うことができると。
○松井班員 レシピエントが陰性でも。
○市田班員 それは感染させるようなものですから、使わない。
○有井班長 だから、それが慎重ということです。
○松井班員 わかりました。そこは医者の裁量権で決めるということですね。
○有井班長 よろしいですか。これは案を取って、これをネットワークに持っていくのですか。
○佐藤補佐 ネットワークというか、臓器移植委員会で。
○有井班長 臓器移植委員会に上げるということですね。それは肝臓は入っていないと思います。これは市田先生と清沢先生が作られたものに入っているのですが、それも校正しないといけないですね。赤字が入っていないのです。
○市田班員 わかりました。改訂版を作らなければいけないということですね。
○有井班長 次の議題は「肝臓移植希望者(レシピエント選択基準)について」、事務局からお願いします。
○荒木補佐 資料3、参考資料3、参考資料4、参考資料6、参考資料8を中心に手短にご説明いたします。大枠の資料3です。「肝臓移植希望者(レシピエント)選択基準について」ということで、本日は大きく3つのテーマを出しております。
 1「乳幼児レシピエントについて」。参考資料3が現在のレシピエント選択基準になっております。こちらを見ていただきますと、適合条件で対象者を把握し、そのあと対象になった方に対して優先順位を決めてやっていくという、先生方はご存じの流れです。適合条件(1)ABO式血液型があり、基本的にはidentical、あるいはcompatibleの待機者を候補者とするということです。しかしながら、乳幼児につきましては、血液型不適合移植についても遜色がないのではないかというデータもあるという班員の先生からお話がありました。まず、血液型不適合移植を可能とするかどうか。する場合には年齢は何歳までが適当なのか。これは脳死移植になりますので、生体移植と異なって、レシピエント側の準備に時間的な問題はないのかどうかということについて、ご議論をいただければと思います。
 2「分割肝移植について」は、(参考資料6参照)と書いてあります。古い資料ですが、現行、分割肝移植につきましては、公衆衛生審議会疾病対策部会の臓器移植専門委員会、現行の臓器移植委員会の前の組織になるのですが、こちらのほうで出しております。
参考資料6の1「分割肝移植の実施」については、臓器の移植に関する法律における脳死した者の身体からの肝臓移植に関し当該肝臓を分割して移植することについては、第一選択の移植を受ける患者が小児等にあって、かつ当該レシピエントに係る移植実施施設が当該レシピエントに肝臓の一部を移植しても、なお残余の部分が移植に使用できる可能性があると判断したときということです。小児等につきましては現時点におきましても、第一選択の移植実施施設が可能であると判断された場合にはなされているところです。
 今回ご議論をいただくのは、現在は第1レシピエント候補の移植施設が分割肝の可否を判断した後に、下位のレシピエントに係る施設に分割肝の意思確認を行っている状況ですが、この辺りについては、例えば、時間の短縮ができるようなやり方があるのかどうか。その辺のご意見が出ておりますので、ご議論をいただきたいと思います。
 3「肝小腸同時移植について」は、背景に書いておりますが、肝小腸を同時移植、両方に現在登録されている方はいらっしゃいません。しかしながら、今後、改正法の施行に伴いまして、肝小腸同時移植希望の登録者、乳幼児や小さい方になりますが、登録者の増加が予想されることから、昨年の12月に開催された肝臓移植の基準班と同じような形で、小腸移植に関する基準班でも、肝小腸同時移植希望者の取扱いについて、その議論が必要とのご意見があったということが背景にあります。
 (2)小腸移植実績につきましては、脳死下、生体と分けております。脳死下におきましては、1996年以降、9名の方が小腸移植をされております。うち生体肝移植をすでにされていた方は2名です。生体小腸移植に関しましては、肝小腸同時に移植された方は1名です。
 今回の案については、(3)肝小腸同時移植希望者の取扱いについてどう考えたらよいかということで、2つパターンを書いております。?@が、肝小腸同時移植希望者が肝臓のリストのほうで1位となった場合につきましては、小腸リストでの順位にかかわらず、肝臓と小腸を移植してはいかがかと。ただし小腸レシピエント1位の者が親族優先提供ということで、意思を示された場合にはこの限りではないと。
 ?Aは、肝小腸同時移植希望者が小腸リストで移植になった場合。肝臓のほうでは1位になっていないということですが、その場合の順位として1「親族優先」。これは法律に基づいておりますので、親族優先がトップです。2「肝臓の医学的緊急度9点」の方。これは小腸リストで1位になった方が、例えば、緊急度として6点、3点の場合には、肝臓単独で緊急度が高い方を優先にする。3「肝臓の医学的緊急度6点」。ただし、肝小腸同時移植希望者に関しては、小腸適応でStatus1、または2の者は肝臓での医学的緊急度6点なみとしてはいかがかという案になっております。
 これは文字だけを見たらわかりづらいので、参考資料8と参考資料3が、肝臓と小腸のレシピエント選択基準の違いです。特に小腸につきましては、参考資料8の2頁にあります。現在、医学的緊急度の部分というのは、Status1、2、3という形で、肝臓の医学的緊急性と少し得点という形ではなかったり、あるいは予後という形ではなかったりしておりますので、それはどう整合性をとるかというのも問題になると思います。
 参考資料4は、「肝臓移植希望待機患者及び小腸移植希望待機患者の状況」でどうなっているかというところも、たぶん肝小腸同時移植の際には論点になろうかと思います。肝臓につきましては、1頁に書いてあるように、移植希望者数が254名、医学的緊急度につきましては、予測余命が1ヶ月〜6ヶ月という方が104名です。それ以降の6ヶ月〜1年という方が123名です。9点の予測余命が1ヶ月以内という方は、9月30日現在ではいらっしゃらなかったという状況です。肝臓では移植希望者数が254名待機されております。医学的緊急度の6点の方が104名という状況です。9点の方はいらっしゃらない。
 2頁の小腸につきましては、現在、移植希望者数は4名登録されております。基本的には年代が0歳代、10歳代、20歳代、30歳代の1名ずつということで、肝臓と比べまして登録者数も少ないということです。先ほど申し上げましたが、肝臓で単独に1位になった場合に小腸を引き上げるのはいいのではないかというパターンと、小腸で1番になったときに肝臓も引き上げていいのか、その場合には何点ぐらいとして考えるのかというのが論点になろうかと思います。
 たくさんの話題を一度に話しましたので申し訳ありませんが、以上の3点についてレシピエント選択基準の関連で、今回の議題ということで出させていただいております。どうぞご審議のほどをよろしくお願いいたします。
○有井班長 ありがとうございました。少しわかりにくかったかもしれませんので、3つあります。いまからあと1時間20分の間で、この3つをある程度結論づけたいと思います。1つ目は、小児のABO incompatibleの話です。2つ目は、分割移植の話です。3つ目は、肝小腸同時移植の適応、選択基準の話です。
 1つ目の小児の不適合については、猪股先生から資料をいただいています。参考資料5、猪股先生からご説明をお願いいたします。
○猪股班員 前回というか、京都での移植学会のときの適応評価委員会で、小児の血液型不適合の適応対象が問題になりました。その時点では劇症肝不全だけを対象にしようという話になったので、それに沿った資料を集めてみました。この場で劇症肝不全に限らないという議論があれば、そういうふうに広げていただいてもいいと思います。
 皆さんはご承知の方ばかりなので、あまり詳しく申し上げませんが、その根拠といたしまして、劇症肝不全を中心に調べました。移植症例数としては、年間18歳以下の子どもで大体全部で10例ぐらいです。その中でも1歳未満がいちばん多くて、おそらく年間多くても6例から7例の症例が、乳児の劇症肝不全として肝臓移植を実際に受ける対象になっています。以上は生体肝移植のデータです。
 血液型不適合の問題は成績の差になりますが、劇症肝不全単独で統計を取るのは、なかなか症例が少なくて難しかったのです。資料が飛びますが、カラー刷りの2枚目をご覧ください。京都大学の症例をお借りしてグラフを書いてみました。カラー刷りの2枚目の図2、1歳未満の劇症肝炎の患者の移植後生存率を京都大学の症例で見ると、1歳未満では不適合のほうがいいという結果になっております。ただこれは症例が少なくて有意差が出ていません。
 図3、1歳から2歳未満の劇症肝炎に限ると、京都大学では劇症肝不全で不適合の患者さんはいらっしゃらないので比較ができませんでしたが、生存率はあまりよくはありませんでした。図4、2歳以上、18歳未満の小児を比べると、これでも不適合のほうがいいという結果でした。これも有意差は出ませんが、少なくとも不適合が悪いという結果は出なかったということです。図5、18歳以上の成人の患者を見ますと、これは不適合のほうが悪いという結果になりました。
 今度は劇症肝不全に限らず、全体の症例でどうかということです。これは肝移植研究会のデータで、いままで発表されたものをまずお示しします。図6、これは成人も含めた全部では不適合が有意に悪いという結果が出ております。これはご承知のとおりです。図7は、年齢で層別化して移植後の成績を見ています。これは劇症肝不全だけではなくて、全体の症例です。2歳までの症例は167例での成績と、3歳から17歳、18歳以上との成績を比べますと、明らかに2歳まででは不適合でも移植後成績は良好であるということが示されております。
 そのあとの頁からは、梅下先生から肝移植研究会の現時点での集計をしていただいたものをお示ししております。「ABO血液型適合度別の予後」のところで、0歳で比べると一致/適合、不適合を比べても全く差はない。1歳で見ても有意差は出ない。2歳で見ても、有意差は出ない。3歳になると一致/適合と不適合では有意差が出るという結果です。
 今度は不適合移植だけを取り出して、成績に差がない年齢をどこで切るかということですが、次の頁、1歳以下と2歳以上を比べても有意差は出ない。2歳以下と3歳以上を比べると有意差は出る。最後の頁の劇症肝不全だけで、これは乳児で集計をしていただいていますが、これは先ほどの京大と同じように、不適合のほうがむしろいい。有意差は出ませんが、いいというような結果が出ています。
 以上のようなデータがありまして、それでは具体的にどうするかということです。そこまででよろしいですか。
○有井班長 そうですね。そこで一度。梅下先生も追加はございますか。
○梅下班員 特に追加はないのですが。5年生存率について猪股先生が書かれているのですが、私は書いておりませんでしたので、それだけ申し上げます。
 1頁、0歳のほうは一致/適合が5年生存率は85.2%、不適合が83.2%です。1歳は一致/適合が86.7%、不適合が80.5%です。2歳については一致/適合が89.7%、不適合が89.5%です。3歳は有意差が出ているのですが、一致/適合が5年生存率は96.4%で、不適合は61.4%です。ここは大きな差があります。
 3頁、1歳以下VS 2歳ということで、2歳が89.5%、1歳以下が82.4%です。2歳以下VS 3歳、これは3歳だけですが、3歳は先ほどあった61.4%ですが、2歳以下は83.2%です。
 次は劇症肝炎だけですが、これは全国集計で見ましても、1歳と2歳の不適合移植は1例もありませんでした。ですから、0歳だけを示してあります。不適合が73.7%、一致/適合が49.8%ということで、これは有意差はないが逆転していることになっています。3歳につきましても、不適合は1例しかなかったので成績は示しておりません。以上、追加です。
○有井班長 どうもありがとうございました。確認ですが、2歳以下というのは、3歳未満という意味ですか。
○梅下班員 そうです。
○有井班長 2歳11ヶ月何とかかんとかという。そうですよね。
○梅下班員 はい、そうです。
○有井班長 この肝移植研究会のデータは、もちろん劇症にかかわらず、乳幼児の全体の生存率ですね。
○梅下班員 劇症に限るのは、最後の1枚だけです。
○有井班長 ということですが、それで結局、猪股先生の最初の言葉でいちばんポイントは、ご説明を願いました3番の上記を踏まえた適応の変更点。
○猪股班員 ここに書いてあるとおりですが、一般に血液型不適合肝移植の成績が不良であるというのは、ご承知のとおりです。ただ、現在の適応基準は成績だけではなくて、血液型の人口内の比率で割り当てられる可能性も考えての点数分けだろうと思います。血液型一致がプラス1.5、適合1.0が加点されています。
 先ほどからお示ししているように、血液型不適合でも、1歳と取るか2歳と取るか、それはあとの議論としても、一致と成績が不適合でも変わらないということがありますので、今回は劇症に限って言うと、乳児が9点、劇症で待機しているときに血液型が一致している成人のドナーがいらっしゃれば、6点で劇症でない方がいらっしゃったとしても、乳児が9点で待っていれば、不適合でも6点足す1.5の7.5よりは多くなるので、小児に肝臓が提供されることになると考えています。ですから、おそらくそれはそれでいいのだろうと。そういう割り当てでいいのですよね。いま現在、不適合でも選択されないというわけではないのですよね。
○有井班長 いまはされない。
○猪股班員 プラスゼロではないのですか。
○有井班長 最初の選択基準から外れている。
○猪股班員 これはそうかなと思って迷ったのですが、もしそうであれば、まず、ここの私の根拠は違うことになります。
○有井班長 参考資料3で、最初から不適合は相手にされていないと。
○猪股班員 相手にされていない。そうすると、それであればなおさら、ここは乳児期の血液型不適合をレシピエント選択対象に含めて優先順位を高めるように強く言う根拠になるわけです。もしも同じ9点がいらっしゃったというときに、適合であれば、プラス1.0が加えられると。一致であればプラス1.5が加えられるということになると、仮に小児にプラス0.5点などそれ以下の点数を与えるのでは、血液型が一致して成績がいいということが活かされなくなるので、要は血液型不適合でも、一致と同じプラス1.5を与えて比較をしていただけないかということです。
 その年齢を乳児にするか、1歳に区切るか、2歳に区切るか。先ほどのデータで言うと、3歳を超えると明らかに悪くなりそうなので、2歳まで、3歳未満ということでもいいと思います。それともう1つは劇症に限るか、劇症以外の一般的な6点にも同じように適応するかということです。もう1つは、この対象年齢では、まずスプリットになるだろうと。ですから、成人の待機患者に関しては、それほど不利益はないのではないかというのも、この年齢の不適合に点数を加えるひとつの根拠にもなると思います。以上です。
○有井班長 どうもありがとうございました。論点を整理しますと、資料3の基準に最初から外されているのを小児に限っては、小児の2歳か3歳か1歳かはともかくとして、ある条件つきの小児に関しては、不適合でも候補者とするということでいいですか。これに異論はございませんか。
○國土班員 私は経験がないので質問ですが、移植前の前処置はいろいろ必要なのですか。成人と違って、全く何もしないで成績は変わらないと。
○有井班長 いわゆるプラズマ・エクスチェンジも、リツキサンもいらないと。小児の場合はいきなりいけるわけです。小児というか1歳、2歳。それは大事なことですよね。
○上本班員 その点は2歳、3歳で大丈夫ですか。
○猪股班員 3歳は私自身も経験がありまして、3歳になると警戒すると思います。
○古川班員 この間1歳、2歳、3歳がいて話をしたのは、我々の経験でも1歳代、2歳までの子で、やはり胆管の合併症が出た子がいたので、そういうことは起こり得ることは知っておいたほうがいいかなと思います。それは京都大学でもそうですよね。
○上本班員 そうなんですよね。1歳代で抗体価が高い子がいるので。
○有井班長 1歳未満は割合安全ですか。
○古川班員 ほとんど大丈夫です。
○有井班長 1歳未満は。
○松井班員 成育医療センターでは2歳未満であれば、一切の処置はしない。リツキサンも何も全くやらない。
○有井班長 2歳未満を正確に言うと。
○松井班員 24ヶ月未満。ステアートの文献であるインファントというのも、一般には2歳未満。
○有井班長 ただちょっと、リザルトはニュアンスが違いますね。古川先生とか上本先生とか。松井先生がおっしゃったのとはちょっと。
○上本班員 非常に割合は少ないのですが、稀にそういう方はいらっしゃいます。
○古川班員 その子も元気なのですが、胆管の狭窄がきて、そういう処置をしなければいけなかったということで、生存には全然関わってこなかったということです。私は2歳でいいかなと思いますが、そういうことは注意しなければいけないなとは思っています。
○有井班長 そうですか。
○市田班員 梅下先生の2歳というのは、2歳未満ですか。
○有井班長 これは36ヶ月未満でしょう。
○市田班員 そうすると、この1歳というのが24ヶ月以内ということですね。こちらのデータがいまの話ですね。
○有井班長 だから、いまのお考えでは、24ヶ月を超えるとちょっと危ないかなという感じですかね。
○上本班員 おそらく、統計的には差はないと思うのですが、稀にそういう人がいると。
○猪股班員 だから、上本先生、古川先生は12ヶ月で切ったらどうかということですか。
○古川班員 それはあるのだけれども、まず生存ですから。生命予後には。
○有井班長 生命予後には関係ないと。
○古川班員 それはあまり数がたくさんないので何とも言えませんが、2歳で私はいいのかなと。
○有井班長 24ヶ月未満。
○市田班員 いまの話は、2歳未満と3歳未満ではだいぶ違うので、2歳未満だったら血液型はある程度考慮しなくていいという話でしょう。
○古川班員 そうですね。
○有井班長 24ヶ月未満で。
○川崎班員 それはいいと思います。しかし、1.5とかいう議論は。
○有井班長 「24ヶ月未満ならば」という文言をここに付ける。それは劇症肝炎はすべてかという議論をお願いしたいのですが。移植研究会の話は、生体すべてのデータですね。
○猪股班員 そうです。
○有井班長 そういう意味では「すべて」でもいいのかなと思いますが。
○市田班員 京都での検討会では劇症肝炎に限っていたのですが、その後の話を聞くと、すべての2歳未満でも血液型適合、不適合、不一致で移植結果は変わりないというデータが出てきたのです。ですから、劇症肝炎でなくてもいいのではないかということを、今日決めたらどうですかね。
○古川班員 それはいいと思うのですけれども。あと血液型をどう分配するかが焦点です。
○猪股班員 それと関係すると思います。どれぐらいの症例にそれが該当するかということで、先ほどの加点をどうするかということを決める必要があります。
○有井班長 劇症は10例未満。
○猪股班員 10例未満です。
○有井班長 2歳以下ならば。
○猪股班員 年間、2歳以下なら劇症肝不全で10例未満です。
○有井班長 小児全体を含めると。
○猪股班員 2歳未満で、40から50ぐらいになると思います。50ぐらいになるかな。
○有井班長 これを踏まえて、要するに公平性がどれぐらい担保されるかということも含めて、劇症に限るか、もう少しというか、全面的にするかという議論。
○古川班員 劇症に関しては、症例がそんなにないので、血液型については外してもいいかなと思います。要するに待機期間を取るか、血液型を取るかという問題ですよね。それは外してもいいと思うのですが、6点でやると、たぶんO型がたくさん使われる可能性が出てこないかなと。1.5とか1を付けている理由はそこにあると思うのですが、それを解析しないとなかなか。
○川崎班員 逆に言うと、不適合を入れると、血液型のO型にとって不利益が少し逆によくなるということは言えますよね。
○古川班員 そういう利点が逆に出てくる。
○川崎班員 いまの1.5と1を付けているのは、O型にあまり不利になり過ぎているからということですよね。O型が出たときはO型になるべくあげたいという意味で差を付けているので、不適合を混ぜれば、今度はO型にとっては多少いいわけですよね。
○猪股班員 O型の子どもにとってはですね。
○川崎班員 そうですね。そういう意味では、24ヶ月以内で不適合を認めるというのは悪くないのです。ただ劇症肝炎のときに点数を取っ払うというのはどうなのかなと。成績が変わらないからという理由だけで取っ払うと、今度は大人でどうなのかなという話になると思います。
○古川班員 やっぱり、劇症肝炎というのは2週間以内の勝負ということが多いので、待ち時間を優先してあげたほうがいいのかなという気もするのですよね。血液型はもう関係なく。
○猪股班員 それとスプリットがまずできるだろうということで、仮に成人が待っていても、その人にもあげられるのではないかということですね。劇症に限るのであれば、症例数もそんなには多くないので、全く取っ払ってもいいのではないかなというのが、この前の会議での根拠ではあったのですが。
○古川班員 2人劇症肝炎が出たときに、血液型の違いだけで短く待っていたほうが先にもらえるようになるよりは、長く待っているほうが先にもらえたほうが、劇症肝炎の場合は、その子にとって有利かなという気がします。
○有井班長 それは血液型を取っ払えば、待機時間になるわけでしょう。自動的にというか。
○古川班員 そうです。
○有井班長 劇症型に限っては、取っ払うと待機時間だけになって、だからあまり大きな問題はないと。
○川崎班員 でも取っ払ってゼロにするのは。
○有井班長 取っ払うという意味は、0か1.5というか、要するに、考慮しないという。
○川崎班員 今後、6点が崩れる可能性はありますよね。7点を設けるという話になってくると、将来のことを考えると、0点にしておくのはまずいかなと。
○市田班員 0点というのはどういう意味ですか。
○川崎班員 劇症肝炎で取っ払うと。
○猪股班員 1と同じにしたらどうかなと思ったのですが。
○有井班長 1.5ですか。
○猪股班員 劇症肝炎に限るということですね。
○川崎班員 いまはそうなのですけれども。
○市田班員 取っ払うという意味は、要するに1にしてしまうという意味ですか。
○有井班長 1を意味する。1.5を与えるという意味です
○市田班員 だから、24ヶ月以内の子どものレシピエントが登録されたときには、血液型を問わず医学的緊急度を9点にして、プラス血液型に問わず1.5は与えてしまえば、10.5でトップランキングです。いまのはそういうことでしょう。
○川崎班員 いままではコンパティブルでも大人の劇症肝炎に負けていました。
○市田班員 血液型が違ったらアウトだから。
○有井班長 そうですね。それが待機で勝つ可能性があります。
○川崎班員 そうです。
○市田班員 先生の所でそういう症例が、ちょうどこの前あったので、余計表立ったのですが、1点の人が血液型だけではいかなかったのですね。
○辺見室長 基準に落とす観点からいたしますと、まず適合条件のところで、24ヶ月未満について、適合条件1の(1)で外すことにしますと、劇症肝炎に限らず、すべての症例について優先順位をどうするかというのは、基準上は考えざるを得ない状況になってしまうと思います。そうした上で劇症肝炎の方は、たぶんここで9点を付けられると思いますが、それ以外の方は6点だったり3点だったりという点は付くわけで、そうしたときに次の血液型の点数をどうするかというのは、劇症肝炎の場合でも、それ以外の場合でも一応考えておかなければいけないのかと思います。
 いまの状況ですと、ABO型のところが1.5とか1.0というのは、劇症肝炎かどうかにかかわらず付けているわけですので、そこはいまの選択基準からすれば、劇症肝炎に限らずこちらを考えていただいたほうが、ルールとしては穴がない状態になるのかなと。もしくはその考え方として、劇症肝炎については1.5点ないし1点を付けるが、劇症肝炎以外の場合は0点にしてしまって、6点は素の点数で6点だけあるという考え方もあることはあると思いますが、それがいいのかどうかは。
○有井班長 いまの話はそういうことなのです。劇症型だけ1.5をあげると。24ヶ月未満の劇症は1.5をあげる。6点の症例の不適合は2歳以下に限っては認めるが、それは0.5にすると。
○辺見室長 誤解があるといけませんから、適合条件の段階で劇症肝炎に限って抜くべきか、それとも血液型の不適合、免疫の問題がないのであれば、血液型は不適合を丸ごと入れるべきかという話は。
○有井班長 24ヶ月未満の劇症型の場合は不適合でも1.5をあげる、不適合でも適合とみすと。
○辺見室長 点数付けの話ですよね。
○有井班長 待機者とするということで、ここには点数を書く必要はなく、点数は血液型のところで24ヶ月未満の劇症は1.5点ということで。あとの小児はまだそのままという感じですかね。
○市田班員 適合条件ですから、1の(1)は、一致と適合の待機者を、普通は候補者とするでしょう。この場合は「24ヶ月児の劇症肝炎は血液型に問わず候補者とする」にしておけばいいではないですか。
○荒木補佐 エントリーの段階で。
○有井班長 どこに穴が開くとおっしゃるわけですか。そこだけをピックアップするだけのことで、穴は開かないのではないですか。
○辺見室長 植えている条件がどちらかによるのですが、24ヶ月未満の場合に、すべての血液型不適合の場合、一応移植対象にするという考え方をとるのか、劇症肝炎に限って移植対象にするのかというところですね。
○有井班長 いまの流れはn数のレシピエントの候補者の数のことを考えると、まずは劇症型だけに限ったほうが、とりあえずはいいのかなということです。 
○市田班員 ああ、そうなのですか。
○辺見室長 流れ的には違ったかなということです。
○松井班員 今回の改正は、子どもにもそのチャンスを与えるという趣旨で改正されたと私は理解しますので、2歳未満に関しては血液型にかかわらず、そして大人もスプリットすることによって救命できるので、2歳未満であれば有利にしていただきたい。私は自分の立場上、言いにくいのですが、それが法律の精神を活かすことではないかと思います。
○市田班員 いま辺見さんが言われたとおりでいいのではないですか。24ヶ月以内、要するに2歳未満は血液型を問わないという言い方だけをしておけばいいのではありませんか。あと劇症肝炎、その他はこちらでやればいいから、適応基準はまたこちらでやればいいですから。
○辺見室長 適合条件の裏返しというのは、つまり禁忌になるべきものを外そうということですので、血液型の適合の問題が2歳以下は生じないというのであれば、むしろ病名にかかわらず。
○市田班員 要するに、適合条件の話をして、選択はそのあとですね。
○辺見室長 そうですね。というようにしていただいたほうが適合条件も。
○市田班員 だから、これは適合にしますよという話だけをしておいて。
○國土班員 1の(1)にそれを加えるということですね。
○有井班長 論点は、24ヶ月の場合に劇症型にするのか、乳児一般にするのかという問題ですね。
○辺見室長 まず適合条件です。
○有井班長 それを結論は出したいなと思うので。
○國土班員 私はそれを全部いきなり変えるのは激変すぎるのではないかと思います。確かに趣旨はわかるのですが、いきなりそれをやると、年間40人対象がいるとすれば、わが国の脳死肝移植の半分以上はいきなりスプリットになるわけですね。
○有井班長 大体年間40人で、その人が全部当たるとは限らなくて、乳児劇症肝炎が間違いなく当たるのは年間6例ぐらいですね。
○猪股班員 劇症とは限らないとすると。
○有井班長 最高得点を取るのは劇症の人でしょう。その人は、間違いなく当たる可能性があるのは6人ぐらいですよね。
○猪股班員 それはそうです。
○國土班員 でも現在年間100例ぐらい胆道閉鎖(BA)の生体肝移植があるわけですよね。
○有井班長 でも、BAの人は9点ではないから。
○市田班員 基礎点は6点でしょうね。
○有井班長 基本的には6点の人ですから、必ずしも当たるとは限らない。
○辺見室長 6点の中から選択されるとなると、血液型のところで1.5点の人と1点の人とに分かれますが、1.5点の人の中で、次は待機期間になりますので、どうしても年齢が低い方は。
○川崎班員 だから、いま増えるのは不適合の人だけが増えるのです。しかも2歳未満です。不適合を劇症肝炎以外は0.5にすればそんなに当たらないですよ。だから、そんなに激変しませんよ。劇症肝炎は1.5を全部与える。しかし、6点の場合は0.5にしておいたほうが。
○猪股班員 0.5の意味は、どんな。
○市田班員 それは話が1と2を一緒にやっているから、ごちゃごちゃになってしまうのです。
○川崎班員 そうしないと、いまはごちゃごちゃになっているから。
○國土班員 わが国の脳死肝移植症例数が年間100例ぐらいで安定して軌道に乗っているところで議論するのはいいのですが、まだ始まったばかりで、いま非常に長い間待っている人がいっぱいいるわけです。そういうところでは不公平感が出るような激変は良くないのではないかというのが私の意見です。
○古川班員 逆にいまの状態は分割肝が少なすぎるというか、もっと子どもにあげられたら、大人も子どもも使えるわけですから、数全体としては増えるわけです。日本の場合はあまりに大人のほうが優先されすぎているようなきらいがあるので、むしろ分割肝は増えるほうが望ましいのではないかと思います。
○川崎班員 ただ、パーセントは小児のほうがいい。登録患者数分の移植数というと、小児のほうが率はいいと思います。優先されているというのではないと思います。長い将来があるという意味では、多少優先があったほうがと思いますよ。
○古川班員 もう1つは、小児は生体でできる可能性が高いというのがありますね。
○有井班長 最初の適合条件で、まず小児の劇症だけにするか、24ヶ月未満なら全部入れるかということで、頻度の問題だと思います。
○猪股班員 川崎先生がおっしゃるように、2歳未満の不適合が増えるだけですから、そんなに極端には増えないだろうと思います。
○有井班長 年間40例です。
○猪股班員 2歳以下と言ったら、全部入れて50例ぐらいですね。
○有井班長 2歳以下で40例、そのうちの不適合の分だけです。
○猪股班員 不適合だから1割5分か、2割だとしても。
○古川班員 たぶん生体でずっと探していって、生体でも適合、不適合もいないという状況の子どもが入ってくることになりますね。だから、そんなに数は多くないのです。
○有井班長 ざっと10例ぐらいですか。
○猪股班員 実際に対象になる方は10例ぐらいだと思います。
○有井班長 その10例の人が、6点の人が7.5点になって、全部当たるとは限らないですよね。その予想待機時間の7.5点と。
○猪股班員 大人で長く待っている方の7.5点のほうがあたる確率が高い。
○有井班長 そういう意味ではあまり心配するようなすごいn数が、そちらより偏ることは数字的にはないですかね。
○川崎班員 だが、やはり0.5にすべきだと。
○有井班長 先生が言っているのは、劇症以外はですね。
○川崎班員 また3歳になるとややこしくなります。
○有井班長 先生の0.5という意味は、実質的には0も0.5も一緒でしょう。0.5には特典を与えるということですね。
○川崎班員 1.5、1だから、0.5。
○有井班長 だから0でも基本的には一緒でしょう。0だったらリジェクトするみたいなニュアンスになるからという意味でしょう。そういう意味で0.5を与えるということですね。
○川崎班員 2歳以下に限って点数差を取り払うというのは、すごくややこしくなるのです。3歳の子どもはどうするのかということです。
○有井班長 0.5にしたからといって、その0.5は逆転する力は持っていないですからね。だから、意味合いとしては0といったら、リジェクトしているみたいなので、そういう意味合いですよね。
○國土班員 25ヶ月になったら、当然外れると。
○有井班長 そうです。24ヶ月1日で外れます。
○川崎班員 だから、そのときに取り払ってしますと連続性がなくなってしまうわけです。1.5に1を崩してしまうと、2歳未満で崩してしまうと、今度は3歳になって急に。だから、不適合は0.5にしておくほうがいいのではないですか。
○古川班員 確認するという意味でいいですよね。適合というので0.5を作るということですね。
○川崎班員 そういう意味です。
○向坂班員 0.5を入れたほうが簡単で、3歳になったら0点にすればいいのです。
○川崎班員 3歳になったら抜けるのです。
○猪股班員 3歳になると対象ではなくなる。血液型不適合での成績が不良だから対象でなくなります。
○市田班員 候補者外ということです。だから、24ヶ月までで。
○有井班長 そこだけはどうしても連続性がなくなりますよね。
○__班員 そこではその人だけですよ。
○__班員 それは仕方ないのではないでしようかね。
○有井班長 では、まとめますと、24ヶ月未満ならば、すべてを適合待機者を候補者とするということですよね。劇症肝炎の場合は、ABO血液型のところに、24ヶ月未満に常に1.5を与えるという話ですね。劇症肝炎の場合ではないですよ、全部だもの。
○市田班員 いや劇症肝炎です。
○國土班員 劇症肝炎の場合は0.5という話ですね。
○川崎班員 6点の場合は1.5に1、0.5にしなければ駄目ですよ。
○有井班長 いまの話は、24ヶ月未満ならば劇症肝炎ではなくても。
○向坂班員 劇症肝炎以外まで含めると、かなりの数になるから、まずは劇症肝炎でスタートしようということです。
○有井班長 その話は違ってきましたね。いまの先生の場合は、劇症肝炎を入れなくても、大体2歳未満が40例であって、不一致の人が増えるだけだから、せいぜい10例ということですよね。
○川崎班員 だから、適合にはするのです。だけど、劇症肝炎は不適合でも1.5をあげるが、6点の人は1.5はあげないで、0.5です。そのほうがスムーズにいくのです。
○市田班員 それは優先順位のところですね。
○國土班員 6点で同じ待っていた子どもで、血液型が不適合の場合の差を付けようということですね。
○川崎班員 そうです。そうしないと3歳の子どもが、identicalとcompatibleで1.5、1という差が付いているわけです。それを2歳以下に限って1.5を与えてしまったりすると、すごくややこしくなるのです。
○猪股班員 おっしゃることはわかるのですが。
○上本班員 6点の場合に不適合のそれを取り払って、どれだけアドバンテージがあるかなのです。皆さん3倍の確率があるとしても、2歳以下の人たちを同じ条件で待つわけですから、血液型のO型、A型、B型というのは、待機期間が比較的長ければ回ってくるわけで、2歳未満の方たちの血液型の不適合の枠を取り払っても、そんなにアドバンテージはないのではないかと思います。
 つまり、あるO型とA型の人がいて、O型の人がA型の子どもを追い抜いて先にもらったら、A型の人はちょっと遅れるということになるわけで、あまり変わらないのではないかと思います。劇症の場合は、待っている期間が非常に短いですから。
○向坂班員 でも、それ以上のアドバンテージというのは、結構難しいのではないですかね。
○上本班員 大人になっているのだし。
○向坂班員 大人になっているのだし、待機期間の長い人はアドバンテージがあるわけですし、それほど子どもにアドバンテージはないのではないかと思うのです。
○上本班員 だけど将来は6点を、さらに細分化しようという意見があるので、まずはここで1回議論を打ち切ったほうがいいのではありませんか。
○有井班長 まずは小児、劇症はアグリーなので、そこから始めたら、全部そこは皆同意されているので、あとの積み残しの部分はペンディングにしてというのがいちばんいいのではないかと思います。一応みんなアグリーのところからまず入れていくということで、劇症の場合は適合条件、適合とする、インコンパティブルの関係なしということです。
○市田班員 そうすると1の(1)は「ただし」ですね。
○有井班長 「ただし」です。
○市田班員 「ただし、24ヶ月未満の劇症肝炎の待機者は、血液型を問わず候補者とする」という文章になりますか。それだったらいいのですか。
○市田班員 まず1を。
○川崎班員 もう少し細かいことを言いますと、大人の劇症肝炎のコンパティブルの人は1.0というのは理屈が合わなくなる。incompatibleは除くのはいいのですが、1.0にするのは。
○市田班員 そこは劇症肝炎のあれです。
○國土班員 ここで0.5でいいですか。大人も子どももみんな9点なのでしょう。
○市田班員 劇症肝炎は、9点。
○國土班員 同時に2人いた場合は、compatibleが1番でしょう。そのように決めておいたほうがいいですね。
○市田班員 一応1番にしますか。そうすると、戻ってしまいますね。
○川崎班員 ただ、スプリットができるから、大人は全部スプリットで。
○國土班員 そうしないと適合の1.0は損になってしまう。損というか、いちばん不利益になってしまう。
○有井班長 本当は差を付けるのはおかしいと言っているのです。
○川崎班員 だから、この制度が走り出すと、大人の劇症肝炎のcompatibleが不利益を被る。だから、劇症肝炎に限って大人のcompatibleにも1.5をあげる。
○有井班長 大人のcompatibleが10点になってしまって、ほかは全部10.5点になるわけですね。子どもは全部10.5、大人は10点がだいぶ出てくる。同じような移植成績を上げられるのに10点になってしまう。そこをどう見るかですね。
○川崎班員 だから、劇症肝炎に限っては全部1.5をあげる。大人のincompatible以外は全部1.5をあげる。
○有井班長 そのように書いたほうが整合性がとれるということですか、いいですか。
○辺見室長 劇症肝炎なら全部1.5点というのは。
○有井班長 一致と適合を区別しないということです。
○辺見室長 一致と適合よりも、むしろ待機期間を優先するという考えで、1.5をあのようにしてしまうということですね。
○有井班長 一致と適合は、ともに1.5をあげると。
○辺見室長 それはわかりました。あと適合条件のところを劇症肝炎だけにするのかどうかです。適合条件の考え方が禁忌の方を外すという考え方からすると、前処置が要るのか要らないのかというところで説明がつきますというのが、ある意味でこの改正をどう説明するかという点においては合理的だと思います。そこを劇症肝炎に限るというのは、逆の面からいうと、劇症肝炎でない不適合の2歳未満の場合、前処置が不要であるにもかかわらず、順位が低いかもしれませんが、チャンスがゼロになってしまうというところを今度はどう考えるかという違う問題が出てきます。
○古川班員 でも、その人の血液型で出てしまうのです。自分の一致でもらえる可能性がこれから高くなるのでという意味で、取り下げてもいいのかなという話です。先生が言われたのはそうですね。
○上本班員 そうです。脳死ですから、いろいろなタイプが出てくるわけです。ですから、ある程度の待っている期間があれば、結構平等になるのではないかと思います。劇症のように非常に短い期間ですとね。
○市田班員 いま辺見さんがおっしゃったのは、劇症肝炎はそうですが、劇症肝炎以外の患者がオミットされる可能性があるということはありませんか。
○辺見室長 全体として見ればないということですね。
○市田班員 そうです。
○古川班員 6点で待っている人の待ち時間というのは結構あるわけで、その間にほとんどの血液型は出てしまうのではないか。待っている人の一致する血液型でたぶんもらえるだろうということで取り下げると。
○市田班員 いままでどおりだから不利益はないので、むしろ禁忌と適合でいうと、そこに病名を入れるのがということなのですね。
○國土班員 6点の人は2年待たなければいけないからゼロですね。1年だったらちょっとあるかもしれないし、半年になったら、逆に適合のほうです。
○市田班員 禁忌と適合という言葉で、いまの「劇症肝炎のみは」という言い方をしてはおかしいですか。
○辺見室長 特に例外として取り扱うということなのだと思います。但し書きということでちょっと、わかりました。
○古川班員 適合で受けている人というのは、ほとんどいないのではありませんか。
○辺見室長 そんなことはないと思います。
○古川班員 結構いますか。
○辺見室長 結構いるかどうかはわかりませんが。
○古川班員 まず一致ですると思うので、6点の人は、適合がないのに不適合を作る意味がなくなるのではないかと思います。
○辺見室長 それとこれは作る上での確認ですが、お話の中で劇症肝炎と出てきたものは、医学的緊急性について9点となる場合と解釈してよろしいでしょうか。
○有井班長 それは劇症肝炎みたいにかなり絞った名前がいいのか、9点のほうがいいですか。
○辺見室長 この基準の中では9点という形でしか出てこないものですから、9点のほうがいいのではないかと思います。
○有井班長 9点というのは1ヶ月未満、1ヶ月以内に死亡するような症例ということですね。
○辺見室長 とりあえずそれで作ります。
○梅下班員 1点確認ですが、肝移植研究会のデータでは、36ヶ月で成績に差が出ているのですが、今回は24ヶ月で切るということですね。
○有井班長 そういうことです。
○市田班員 3歳未満ですか?
○有井班長 24ヶ月ですから、2歳未満です。3歳とか2歳と言い方は誤解されますから、24ヶ月未満で表現しましょう。この辺の1歳は大きいですからね。次は分割です。参考資料の7を説明してください。
○上本班員 先ほどから分割の話が出ていますが、積極的な話ではなくて、どうしても分割しなければいけなくて、残りを捨てるのはもったいないということがあります。資料1-4で、これまでの17例を見ますと、京都大学で分割を2回やったのですが、92例目のときは第1候補者が30kg台の小児で、このときのドナーが65kgあったので、子どもでもありますし、最初から分割ということです。次の97例目のときは、第1候補者が19歳で42kgでした。このときもドナーが80kgで、体重が2倍あったので、分割しなければ入らないだろうということで早目に連絡しました。そういう意味で小児等のところを変える必要があるとそのとき思いました。そのあと99例目のときはレシピエントが京都大学で、60kgだったのですが、ドナーの方の肝臓が2kgあって、実際には入らなくて急遽リデューストして左側を使ったという経過があります。
 分割のときの運用の問題ですが、分割して使おうとすると第2候補者にある程度早めに言っておかなければいけないのですが、そのタイミングというか、どういう設定のときに分割を考えておくかの実際の運用のときの提案です。例えば、体重が第1候補者に対してドナーが倍あるという場合だと、まず全肝では入らないと思いますので、子どもに限ることなく分割の可能性を、ある程度早くしておいたほうがいいのではないかと思いまして提案いたしました。
 いろいろ資料を調べまして、参考資料7になります。海外はどうなっているのだろうかということで、まずはアメリカ、Eurotransplantとオーストラリアのホームページを見ましたが、レシピエントの選定基準にサイズマッチングは記載がなく、文献を調べてもありませんでした。実際に最近留学から帰ってきた者、現場の人に問い合わせてもらったのですが、明記されているものはなく、現場で対応しています。例えば体重2倍のドナーの提案があった場合に、極端な場合はそこで断ってしまい次に回すこともありますし、そこで分割を決定することもあって、現場で対応しているというのが海外の現状のようです。
 その下の「分割移植」の資料は、単に最近の分割移植の報告の現状です。全肝と比べて、ほぼ差はなくなってきたということと、途中にSplitのGRWRとWholeのGRWRと書いてあって、記載があるのと、ないのがありますが、分割した場合の体重当たりの肝臓の大きさはどのぐらいかということです。大体、全肝をもらった場合は体重の2%ぐらいで、大体その人の理想的な大きさです。分割の場合は1〜1.5ぐらいですので、本来の肝臓の半分から、少し大きめぐらいを移植しているという現状がわかるかと思います。
○有井班長 基本的に移植成績には差がないということですか。
○上本班員 最近は差がなくなってきているというデータが出ていますが、これはかなり海外でもセレクトした施設、分割移植を結構積極的にやっている施設ですので、現在でもアメリカで全体から見ると、分割は1桁のパーセント、10%以下です。ヨーロッパで10%を少し超えているぐらいで、各施設の運用に任されています。
○有井班長 わかりました。あまり時間がないのですが、具体的にそのプロセスというか、流れを復習しますと、まずドナーが発生して、自分の所のレシピエントが当たった場合に、いざ取ってみたら2kgもあった。では、これは分割しかないとか、十分分割できそうだということで、そのときにコーディネーターに、ネットワークに分割でいきたいと報告するのですか。
○上本班員 そのときになるとほとんど間に合わないと思うので、最初のドネーションにいくときにです。
○有井班長 いくときに、今回は分割が適切だという判断をしたら、すぐにネットワークに報告する。
○上本班員 そうですね。
○有井班長 そのネットワークが次の候補者を探していくということですね。
○荒木補佐 すみません参考資料6の2頁に「分割肝移植の流れについて」ということで、いままさに先生方がおっしゃられたような流れについて、現行はこうなっていますということです。?Cに「移植実施施設への連絡」ということで、文面上は「レシピエントが小児等であった場合には、その移植実施施設に対して、当該レシピエントが移植を承諾する場合であって、分割肝移植実施の可能性があるときには、ネットワークにその旨を直ちに連絡するよう要請する」となっているということですね。
○上本班員 ここの小児等というところをどう解釈するかというだけですね。
○有井班長 そこをまずみんなで討議したいのですが、レシピエントが小児等という場合に「等」が入っているからいいではないかという見方もあるかもしれませんが、ここをもう少し具体的に「小児」あるいは「30kg」とか「何10kg未満」とか。
○上本班員 ある程度わかったほうが動きやすいかと思います。
○有井班長 そういうことに文言を変更するかどうかということですね。
○國土班員 ドナーとの相対関係だから。
○上本班員 ですので、自分の所の第1候補者はわかりますから、そこからの判断になってくるのです。
○古川班員 アメリカはスプリットは少ないですが、アメリカは載せるときに体重の制限をレシピエント側から出しているのです。肝臓の大きさも実はレシピエントが測っていて、何ポンドから何ポンドまでの間のドナーだったらいいというのを出しているのです。向こうの人は体重の幅も広いからそういうことになっているのだと思いますが、日本ではそういうのは全然ないのですね。
○上本班員 そうですね。
○古川班員 そこも少し違いがあるかなと思います。難しいですね、非常に難しいと思います。ちょっと考えていただいて。
○上本班員 考え方として2つあると思います。1つは良い肝臓だったら、みんな分割するという考え方です。そして基準があります。日本だったら60歳未満ですが、UNOSだと40歳未満の、要するにいいドナー、ステイブルなドナーだと必ず分割するという方針で行くのか、それとも先生の場合は、非常に大きな肝臓と予測される場合は、それをスプリットしましょうということですね。どういうポリシーで行くかというのが非常に大事なところですね。
○古川班員 ポリシーになると大きな変化になってきますので。私が言ったのは、現状のシステムの中で無駄にしない何か運用のポイントがあればということなのです。
○上本班員 例えば小さい子どもの場合は、いまはほとんど反対側を大人にあげるということですよね。子どもに当たってという、そこはいいと思うのですが、大人のほうに当たったときにどのようなポリシーで。ウエノ先生は150%ぐらいでいいのではないかと言っていますが、作用外側区域を取るだけだったら、もう少し小さくあげてもいいような気もしますし、積極的にあげるか、その辺りですよね。最終的には現場の話になってくると思うのですが、第1候補、第2候補、第3候補と最初のきっかけのところを現状のまま小児等のところで。
○有井班長 いまのところは、いまの場合は「小児等」にしておきましょうか。
○上本班員 全く現場に任せていただくということで。
○有井班長 いまはそういうことで。ちょっと無理ですね。
○市田班員 先生、何を決めようとしているわけですか。
○有井班長 これは上本先生から、この議題の提案があったということです。
○市田班員 だから、小児が第1候補になるところは無条件でスプリットとしていいのではないですか。
○上本班員 小児等といっても、体重が40kgあるような方は。 
○市田班員 それは誰が決めているのですか。脳死実施施設が決めるのですね。
○有井班長 いままではレシピエントが小児であることというのは、ほとんど脳死肝移植にチャンスがなかったから、今回は脳死のレシピエントが小児というのが出てきたから、当然分割も、脳死肝移植で一層具体的になってきたわけです。そうでもないか、一緒ですね。小児から小児はなかったわけです。
○上本班員 ある程度基準があったら、早く動けるということだけですね。
○市田班員 その基準は何ですか、大きさですか。
○上本班員 そうです。サイズミスマッチがあった場合です。
○有井班長 それは体重だけではなく、その人の身長とか。
○市田班員 それはここで決まりようがないではないですか。
○古川班員 もっと大きな問題があって、小児のドナーが出たときに、その人をどういう人に分配するのかというのは、全く決まっていなくて、今日の議題にも上がっていませんが、そこを。
○有井班長 小児ドナーで、いままではなかった話ですからね。では、分割はとりあえずいまのままで、今日はあまりいじらずに行きましょうか。
○川崎班員 少なくとも原案を作っていただいて議論しないと。
○古川班員 というか、アメリカもヨーロパもないのです。
○川崎班員 すごく作りにくいし、でも、原案がないところで議論しても、3時間経っても。
○古川班員 それと先ほど言ったポリシーにもかかわる問題だし、やれば必ず時間もかかるドナーの手術ですからね。
○有井班長 わかりました。では、急ぎましょう。肝小腸同時移植をある程度議論しておきたい。これは小腸移植研究会のこともあるので。
○向坂班員 小児も早めに原案を作ってもらって、小児ドナーで、レシピエントも小児に行くというのは当然のことでしょうが、あったほうがいいでしょう。
○有井班長 小児ドナーは基本的には小児に行くのではないのですか。
○古川班員 それは決まっていません。私は肝移植研究会に、小児のドナーが出たときは小児に使うようにしたほうがいいのではないかというのを出したのですが、理事会でバツになりました。誰がバツにしたのかは知りませんが、梅下先生は知っているかもしれません。
○梅下班員 持ち回り審議で、先生もお答えいただいていましたよね。去年の会の前かな。
○古川班員 このガイドラインというか、厚労省側に持っていこうという7月の前の話です。そのときにそういうことを決めたほうがいいかなということで回したら、それが駄目になってしまったので、少なくともそのようなことを決めていかなければいけないのです。
○有井班長 これは年内にもう1回か、年明けぐらいにもう1回ということで、次は非常に接近してやるらしいので、あまり立ち入る時間がないので、肝小腸と肝との話にいきたいのです。
○向坂班員 原案を作ってもらったほうが。
○有井班長 小児のですか。
○向坂班員 作らないと、次にこのままでは。
○有井班長 たたき台が要りますよね。
○向坂班員 そちらのほうが大事かもしれない。
○有井班長 ただ、どうして議題に肝、肝小腸が入ってくるかといったら、これは小腸移植研究会からの要請ということで挙げざるを得なかったのです。
○古川班員 先生にうまく連絡がとれていなかったのですが、私は小腸移植研究会のワーキンググループの委員長をしていますが、そこで要望があるのは、去年から肝小腸で待ちたいという東北の人が出ていたのです。その人は待てなくて肝臓を先に移植して、肝臓を生体でやって、小腸を脳死でやったという経緯があるので、できるだけ早く制度を確立したいということです。
 肝小腸はもちろんですが、実は2歳未満の子どもについては、肝小腸を分離して移植するのは大変なので、マイアミなどでは腹腔内全臓器移植といって肝臓、膵臓、胃、十二指腸、小腸を。
○有井班長 時間の関係があるので、腹腔内全臓器は省令の問題もあるみたいですので、肝小腸だけにしたいと思います。上本先生、小腸移植研究会からの要望をここで言っていただけますか。
○上本班員 小腸移植研究会というよりは、小腸移植のワーキンググループの委員長から、小腸の候補者になった場合には肝臓のほうを優先的にもらえるように提案したい。その理由は、小児ですので分割移植で足りるので、そのことも考慮した上で、ここで検討してほしいという依頼を受けました。
○有井班長 そういうことで、こちらが向こうに対して答えなければいけないということがあったものですから、テーマとしては確かに小児のほうがより重要かもしれないのです。厚労省からも小児のほうを決めてくれという要請がなかったのでということです。まず、いまの小腸ワーキンググループの考えがどうなるのかです。
○川崎班員 日本の小腸移植の成績はどうなのですか。
○古川班員 初めはかなり悪かったのです。2歳以下の人が多かったのですが、最近は10代が入ってきて、いまは5年生存率が70%ぐらいの成績があります。
○川崎班員 日本の成績は5年生存率70%ですか。何例ぐらいですか。
○上本班員 5年まで行きかましたかね、まだ行っていないと思います。
○古川班員 20例弱です。
○有井班長 5年生きた人は何人いるのですか。数名ですか。
○上本班員 京都大学の方が1人と、あとは最近、東北大学で始めた方がやっと5年になったぐらいですかね。
○有井班長 そういう意味では、まだリライアブルなデータではないと思います。
○古川班員 2歳以下の成績が悪いというのは前からわかっていまして、いまは10代が結構たくさん受けているのが良くなっている原因だと思います。
○川崎班員 でもまだ20例ですよね。
○古川班員 17例とか、そういうことです。
○猪股班員 ちょっとややこしいことになって申し訳ないのですが、小腸がまだ保険がきかないのです。それが現実的に非常に大きな問題です。脳死も生体も保険がきかないのです。だから、肝臓と一緒になったときに、いちばんには小腸の保険をきかせてほしいということです。
○古川班員 それはここと話が違います。先進医療とか進めているところです。
○猪股班員 わかっています。それを無視してここでその話ができるのかどうかということです。
○有井班長 小児ワーキンググループの、まずスプリットできるから肝臓をくれ、小腸優先で動いてくれという場合に、小腸はものすごい確率で当たるのです。
○古川班員 そうなのです。だから血液型から見たら、1つ出たらすぐ当たる。
○有井班長 10倍以上の確率で肝臓よりも当たるわけで、それを簡単にスプリットできるから「はい、そうですか」と言うわけにはいかないのです。
○古川班員 だから、劇症がいたら、劇症より優先されることはないと思います。
○有井班長 そうですね。
○古川班員 それ以下ということで、いまでいうと6点になるのでしょうが、本当は7.5点ぐらい付けてほしいというのがみんなの意向でした。
○有井班長 だから、現実案としては、肝小腸同時移植の人がいて、肝臓が当たったら、ほかの小腸単独の人には行かず、その人が優先的にもらえるというのが現実となるのだろうと思います。
 肝小腸の同時移植の患者は肝臓の得点は何点ぐらいですか。6点というのは結構いますか。6点まで行かないでしょうか。
○上本班員 かなり高いですから6点まで行きます。
○有井班長 6点ならば、これからは肝臓側から入っても可能性がありますね。もう1つは、その人は病気を2つ、臓器が2つ悪いわけですから、肝臓の6点と肝小腸の人の肝臓の6点が同率でいいのかどうかという問題があって、やはり肝小腸の人の肝だけの6点のほうが、優先順位が本当は高いのではないかという気がします。
○上本班員 生存率が期待できるという意味ですね。
○有井班長 そうですね。そこもまた絡んできますがね。生存率の問題が絡んできます。
○猪股班員 ただ、経験的には小腸も一緒にという人は肝臓も急ぐような気がします。そうではないでしょうか。肝小腸を希望される人は、肝単独の6点よりは急ぐように思います。
○有井班長 同じ6点の人は肝臓だけを比べているわけですよね。肝小腸の人は、それプラス小腸の問題があるから、やはり実際は肝小腸のほうが重篤度が高いのではないか。生活の質を比べても悪いのではないかということで、多少の優先権はあるのかと思います。そのときに生存曲線が極端に悪いと、それも考慮する必要があるのかということになって、ちょっと複雑になってきます。
○古川班員 だから、待てば待つほど悪くなるし、移植後の成績も悪くなります。
○市田班員 それは言ってもしょうがないから、どこで1か2でしょう。
○有井班長 小腸移植研究会の資料はどこでしたか。
○市田班員 参考資料8のStatusの1、2、3ですよね。
○有井班長 彼らは得点を与えているわけではないのです。Status1、2、3ということで。これを0、1、2と与えたら、肝臓6点と2点とか6点と1点という計算にはなるのです。
○國土班員 7点が付いたら、もう上ですよ。全員が6点ですから、7点になると1位になると一緒です。
○有井班長 そのときに、スプリットができるかどうかという話がまだあるのです。だから、7点でスプリットができるのだったら、その人を優先させてもいいかなという案もあります。
○川崎班員 やはり生存率、生存曲線を見たいですね。まだわずか17例しかないわけで、生存曲線を示さないで何点だという議論をするのはおかしいと思います。そちらで答えを出してくれというほうが、その資料をきちんとこちらに提出してもらわなければ。
○有井班長 だから、いま少なくとも言える結論は、肝小腸の事象の中に小腸側から入ってもらったら困ると、移植のワーキングに我々としては言えるのではないか。そこの合意が今日とれるのではないかと思います。小腸側が当たったら、肝臓を全部くれというのは。
○古川班員 とりあえず現行のまま、肝臓は少なくともその点数のままおかせていただければ、例えば、いまそういう人が出ても受けるし、同時移植を認めていただいたら、同時移植はその場合、肝臓に影響しません。ですから、あとで基準は考えるにしても、それでいいのかなと思ったのです。
○市田班員 だから、肝臓メインですね。小腸はいま4人しか待っていないのですが、その人が小腸の1位になったからと、そちらに当たって、3点、6点関係なしに肝臓をくれと言ったらちょっときついので、肝臓のランキングに合わせてやる。あと細かい話はStatus1、2、3は別として、肝臓をメインに考えていいと思います。
○古川班員 この間話し合った点数を7、5、3にするとしたら、7点にすることはできるわけです。
○市田班員 それはここではできない話だから、これは肝臓学会の移植委員会と、私たちの委員会で合わせて細かいデータを出して、それを上げていくしかありませんね。この話はここではできないでしょう。
○有井班長 これは上本先生が向こうのメンバーの1人として、向こうに伝えてくれるのですかね。
○上本班員 日比先生のほうにですね。
○市田班員 とりあえず肝臓移植の登録が優先でいいではないですか。小腸の1位を全部肝臓をくれというのは、またちょっと待ってくれと。
○有井班長 ウエイティングが4例と100例ぐらいの違いがありますからね。
○市田班員 200例以上です。
○有井班長 あまりにも公平性が担保できないということで。
○古川班員 だから、それを認めていただきたいのです。それで腹腔内全臓器はややこしいと言いましたけれども、あとは膵臓を加えるだけなのです。膵臓は膵・膵島移植研究会に要望書を出して、一応膵臓をあげますということは言われたので、あとは認めていただければと思います。
○有井班長 今日聞いたのですが、胃・十二指腸を取るでしょう。胃・十二指腸というのは細かい、いまの臓器移植のところに入っていないわけです。そこを省令レベルで変えられるわけです。ですから、法律を変えるほど困難ではないらしいのですが、ご説明願えますか。
○荒木補佐 いまの資料はお手元にないのですが、いま班長がおっしゃいましたように、いまの法律では、法律の対象としている臓器が決まっております。この法律において臓器とは、人の心臓、肺、肝臓、腎臓プラス省令で決めるものです。省令で決めているものが何かというと、膵臓及び小腸ですので、先ほど申し上げた心臓、肝臓、肺、腎臓の4つにプラス膵臓及び小腸という形になっています。それ以外に眼球もありますが、それ以外の臓器について、いまは臓器移植を目的として法及び省令、施行規則に規定されていない臓器を死体、脳死したものの身体を含むから摘出することを行ってはならないこととガイドライン上は規定しておりますので、胃・十二指腸については、一応この法律あるいは省令、規則で定める臓器に入っていない。ガイドラインに基づけば、そこから摘出してはならないということになっています。現状の説明は以上です。
○古川班員 現実はそれでは移植できないので、例えば小腸と大腸を組み合わせて移植したり、血管はいろいろな所から取ってきていますよね。だから、実際とはちょっと外れているのです。その辺りをどう解釈で持っていく。
○有井班長 省令をクリアするのはそんなに大変ではないのですかね。辺見さんどうなのですか。
○辺見室長 基本的には移植医療の実状を踏まえて省令を規定していくということですので、現状について把握させていただいた上で、当然必要であれば省令を改正することを検討しなければいけないということです。ただ、血管みたいに付随してくっついているものは、また別だと思いますので、臓器として別途移植する対象とするものなのかどうなのかという観点から、移植医療の実状について、もう少しお聞かせいただいて、その上で省令改正について検討したいと思います。
○有井班長 はい、わかりました。
○市田班員 結局最後のは膵・腎同時移植だったら、膵臓をメインにやると同じように、肝小腸だったら肝臓がメインだということだけでいいではないですか。
○有井班長 今日はそれしか無理だと思います。気持ちはわからないでもないのです。肝小腸と肝で肝臓が同点ならば、肝小腸は個人的にはちょっと上にきてもいいだろうと。スプリットがやれるのだから、肝臓にもそんなに大きな問題はないということで。
○上本班員 小児一般と同じということですね。
○市田班員 それは選択基準でやっていくしかないよね。
○有井班長 今日決まったことをまとめたいと思います。1つ目が、適合条件のところに小児の24ヶ月未満の9点のレシピエントの待期者の場合にはABO式血液型は問わないというか、そこを加えるだけですね。ABO式の(2)ですね。
○辺見室長 適合条件のところはそうなります。優先順位で1点、1.5点を、すべての場合について1.5点と1点の差は付けないということだと思います。
○有井班長 1.5点を与える。
○辺見室長 はい、すべて1.5点を与える。24ヶ月未満に限る。成人とか3歳以上も含めてかどうかというのはちょっと。
○有井班長 成人の9点ですね。
○辺見室長 はい。成人の9点です。成人というか3歳以上です。
○有井班長 成人の9点の適合も1.5を与える。
○市田班員 だって不適合があれだから。
○有井班長 適合も1.5を与える、不一致を1.5にする。
○辺見室長 そういうことです。
○有井班長 2番目のスプリットは、いままでどおりで、現行のスプリットは変えない。
○市田班員 小児等でいくのですね。
○有井班長 3番目の肝小腸は肝が優先ということを、何とか日比先生にわかっていただきたいと思います。
○市田班員 生存率のデータをもらいましょうよ。
○有井班長 もう少しお互いがすり合わせをして、もう少し定量的な決め方ができるものかどうかを。
○古川班員 次回にデータを含めてもう一回出してもいいですかね。外科学会雑誌に小児の小腸を書いたところです。
○有井班長 小児小腸移植をいま書いているのですか。
○古川班員 お配りします。もうできています。小児小腸移植でレビューしました。
○有井班長 最初にドナーの条件がいいですね。案を取って、臓器移植委員会に上げるのですか。ということで、いま書いていただいた文言を全員に回していただきます。
○古川班員 小児ドナーを入れなければいけませんね、早くしないと。
○有井班長 小児ドナーは次の問題ですね。次の予定は12月で、みんなにカレンダーを聞くわけですよね。可能ならば12月中にやりたいですね。
○佐藤補佐 また日程調整をさせていただきます。
○有井班長 そこで小児ドナーの問題がいちばん大きな話題ですね。
○辺見室長 小児ドナーの関係でほかの臓器での議論も行われてきておりますので、ご紹介いたします。心臓の基準に関しては、18歳未満のドナーが出た場合には、18歳未満のレシピエントに優先的に提供するという規定です。ここは年齢をどうするかといったことも含めて、そもそも優先をする理由はなぜかといったことも含めてご議論いただいて、米国UNOSの基準が18歳未満のドナーについて、18歳未満レシピエントということで、それを議論したときのデータ等も提出され、それを踏まえて同じような基準にしております。
 肺については、18歳以下と18歳以上で予測肺活量の計算の式が変わっております。18歳以下の場合は18歳以下、18歳以上の場合は18歳以上というのをエイジマッチング的に優先をするということで、18歳以下のドナーが18歳以下のレシピエントに優先されるということを決めたわけではなくて、同じ層に属する場合、それをそれぞれ優先するという形で決めております。
 腎臓ですが、腎臓はドナーに着目する基準を、数年遡るとそういった基準もあったのですが、その基準を既に14年から15年ぐらいにやめております。現在、腎臓で残っているのは、小児レシピエントをとにかく優先というか、点数を少し高めに付けるということで、ドナーがどうだということにかかわらず、小児レシピエントであれば点数は高めに付くのがいまの腎臓の状況です。
 それぞれ臓器ごとの医学的なデータに基づいて、さまざまな対応がなされているのが状況です。もしご議論される前提としてそういった資料があるのであれば、ご提供いただければ活用できるかと思います。
○古川班員 一応18歳未満を18歳未満に移植したほうが成績がいいというのが1本だけです。そのあとはみんなに回したのです。
○有井班長 肝臓でありますか。
○古川班員 ありますが、それを皆さんに回します。
○有井班長 それは何かで話題になったというのは、小児が出ても、小児に移植するというのは問題があるというのは、どういう意味ですか。15、6歳だったら大人でも使えるではないかという意味ですか。
○猪股班員 そうですよね、肝臓の場合は大きさに幅がありますので、18歳だと、例えば15歳の肝臓で体重60kgの子がいるわけです。それを18歳以下に限るかどうかという議論だと思います。
○川崎班員 だから、いま出てしまった場合は困るのですよね。
○有井班長 では、たたき台はどうしますかね。たたき台をどなたかに。1人でいいですか。
○上本班員 1点だけ、次回に患者の施設の所属で移植協議会でも問題になったのですが、ある施設に集中すると、いわゆる安全性の面からもあれなので、患者の所属を複数にする案を提案したいのです。それもやはりここですか。
○有井班長 これはここではないですね。
○上本班員 それはネットワークとの間ですか。
○有井班長 それは要するに京大がたくさんあったら、ワッと。当たったりした場合は対応できないから、京都府立からも同じ患者を申し込んでおくというか、そういうことですよね。
○上本班員 はい、そうです。
○有井班長 1人のレシピエントに対して2施設ぐらいでシェアしておく。
○上本班員 腎臓と同じように。
○有井班長 腎臓はそうしているのですか。それはちょっとこの場とは違いますね。
○辺見室長 この場でということではないと思います。むしろ移植施設とか適合基準等について、関連学会合同委員会という学会のほうの委員会でご議論いただいていますので、そちらかと思いますが、その辺は確認いたします。
○有井班長 ただ、いまは1施設からしかしてはならないというのもあるのですか。
○上本班員 ありませんね。いいのであればいいのですが。
○有井班長 それも文言的にはないのですかね。
○上本班員 ないのです。
○市田班員 優先順位の点数分けというのは、この次に出せばいいのですか、どうすればいいのですか。
○有井班長 6点を5点と7点に決めるというのは、この会ではないでしょう。
○市田班員 私たちが決めてここに持ってくればいいですか?
○辺見室長 選択基準上は予測余命で1ヶ月とか、1ヶ月から6ヶ月というように決めていますので、それをもう1つ箱を作って2ヶ月から3ヶ月がいいのかよくわからないのですが、そういうことを作るというのは選択基準上の問題です。いま1ヶ月から6ヶ月に入っておられる患者を何らかの基準で2つのグループに分けられるのかというのは、どちらかというと適応基準の問題かと思いますので、学会でいま取り組んでいただいている適応基準の基準のほうの問題なのかと思っています。
○有井班長 適応基準と選択基準というのを使い分けておられるので、その辺がなかなかわからないのです。ここは選択基準をやるところであって、適応基準は学会でやるということです。
○辺見室長 とりあえず、どういう状態で何点を付けるかということで。
○市田班員 私は自分でそれを書いたのですが、よくわかりません。
○有井班長 それを臓器移植委員会でお墨付きをもらったらオーケーなのです。非代償性肝硬変は選択基準なのだと。では、その非代償性肝硬変をどうやってどうのこうのするのだというそれが適応基準なのですかね。
○古川班員 5点、7点の基準を変えるのなら、ネットワークとの関係で、あと2カ月でやらないといけないと先ほど言われていました。
○市田班員 12月中にやらなければいけないのですね。
○有井班長 それは適応評価委員会でやらなければいけないのです。次回はまたアンケートというか、議題のあれが来ると思いますが、分割も上本先生にたたき台をお願いします。
○上本班員 いいですか。
○有井班長 とにかくたたき台を作ってもらって。いいですよね、分割。
○川崎班員 いまの日本の現状でどうなのかなというのもありまして、とにかく分割がいっぱいできるようになってしまうと、結構混乱する可能性もあるので。
○古川班員 参考までに伺いますが、分割をされていましたよね。どのぐらいの時間がかかっていますか。
○上本班員 バックテーブルでやって1時間です。
○古川班員 インサイズではなくて、バックテーブルですか。
○上本班員 そうなると。
○川崎班員 例えば私たちも初期のころは4例しか経験していませんが、そのうち3つが分割で、しかも1、2が……のときは両方やらなけれはならないのです。あとは京都が1位で、私たちが2位で、結構保存時間が長くなったとかね。だから、小児の場合はいいのでしょうが、大きすぎるのはどう割って、どうのこうのというところまでやってしまうと、相当混乱するのか、どうなのかなという感じです。
○上本班員 コンセプトで積極的にやるということになると、子どもに対して全部やってしまうという話になって、話が違います。
○市田班員 子どもは全部当たってしまいますよ。
○上本班員 全部当たってしまいます。
○有井班長 そうしたら、こういう形でコンセンサスを得たいのだというぐらいの、少し落としたレベルでもいいと思いますけれども。
○上本班員 いや、無駄にしないための方法でよろしいですか。
○有井班長 そのぐらいのポシションでいいと思います。
○上本班員 つまり、グラフトが大きいときにどうするかということで、今回お話いただいた。そうでなければ全然違う話になってくると思います。
○市田班員 そうかな。
○川崎班員 余った血管とか、そういうのもあるし。
○有井班長 それだったら、いまのままで、そのときの特に取決めなしに、いまのざくっとした取り決めで、ケース・バイ・ケースでやっていくということで、いまの文言を返すとして。
○上本班員 小児等ですね。
○有井班長 それでいくならば、特にたたき台も何も要らない。
○市田班員 小児の1の(1)はストレートでいいのでしょう。それ以外のもったいないから。
○川崎班員 取り決めるとプレッシャーになるわけです。余った肝臓でやらなければいけない。
○上本班員 それはプレッシャーになるのですが、無駄にもしたくないというのがありますね。
○川崎班員 それはありますが、いろいろな施設があるので。 
○上本班員 おっしゃるとおりでプレッシャーになることもあります。
○有井班長 小児のレシピエントのときぐらい。
○上本班員 今回はちょっと提案させていただいただけで、現行でいいのではないかと思います。
○有井班長 それでは、そういうことでいいですね。
○猪股班員 今回決まったレシピエントの内容等は、実際に動き出すのはいつぐらいと想定されますか。
○辺見室長 いま日程調整をしております。今日ドナーの基準を但し書で出しましたが、次回の会議に同じような形でレシピエント基準の改定を出させていただき、ご了解いただいて、そのあとで臓器移植委員会を開きます。その上で施行となります。
 実はネットワークはいまシステムで選択をしておりますが、このシステムの修正には、どうしても一定程度時間がかかりますので、それを考慮した上で実際の施行時期は決まってきます。1項を入れるのが非常に簡単にシステム上に乗るときもあれば、そうではないときもありまして、そこはシステムのプロに聞いてみないとわからないところです。
○市田班員 たぶん施行時期が明記されればいいのですが、いつなのかなというのがいつもあるので、それだけはっきりすればいいのです。
○辺見室長 それはなるべく早く明記するようにします。
○有井班長 それではこれで終わりますので。
○秋本補佐 班長からいろいろ締め括っていただいておりますが、確認的な意味でお話します。本日は遅くまで活発なご議論をありがとうございました。今回の議論を基に、ドナー適応基準、レシピエント選択基準の改正案を事務局で作成させていただきたいと思います。また継続審議になりました内容については、参考資料、データ等について先生方からご提出、ご協力をお願いするようなこともございますので、その際にはご協力をよろしくお願いしたいと思います。
 また次回の班会議の予定については、再度先生方の日程調整をいたしまして、ご案内いたしますので、日程の確保をよろしくお願いしたいと思います。
○有井班長 それでは、遅くまでありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。


(了)
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厚生労働省健康局疾病対策課臓器移植対策室

代表 : 03(5253)1111

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