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2010年12月8日 第29回中央社会保険医療協議会診療報酬改定結果検証部会議事録

○日時

平成22年12月8日(水)10:00~12:03


○場所

厚生労働省専用第12会議室(12階)


○出席者

牛丸聡部会長 遠藤久夫委員 関原健夫委員 白石小百合委員 森田朗委員
<事務局>
外口保険局長 唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 平成22年度診療報酬改定の結果の検証について
 ・ 平成22年度特別調査について

○議事

○牛丸部会長
 ただいまより、第29回診療報酬改定結果検証部会を開催いたします。
 まず、委員の出欠状況について報告いたします。本日は小林委員が御欠席です。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は、平成22年度診療報酬改定の結果の検証について議題としたいと思います。
 本年度実施しております特別調査は5項目ございますが、そのうち「後発医薬品の使用状況調査」につきまして調査票の回収、集計が完了いたしまして、集計結果がまとまってきました。まず、調査検討委員会の委員長でいらっしゃいます白石委員より御報告をお願いしたいと思います。
 白石委員、お願いいたします。

○白石委員
 それでは、御報告いたします。
 後発医薬品の使用状況調査につきましては、調査票の集計が完了し、調査実施期間において設置しました調査検討委員会のほうで調査結果概要(速報)を作成しましたので御報告したいと思います。
 初めに、これまでの後発医薬品の使用状況調査の検討経過及び第2回調査検討委員会における議論の内容について御報告します。
 資料、中医協検-1をごらんください。
 こちらのほうに、後発医薬品の使用状況調査については8月16日に第1回調査検討委員会を開催いたしました。そして、作成しました調査票について8月25日、9月8日と中医協総会での2回の御審議の上で御承認をいただきまして、9月17日から調査を開始しました。回収率向上のための督促を行い、10月末までに提出のあった調査票について調査実施機関において回収・集計を行い、作成されました調査結果概要速報版について11月30日に第2回調査委員会を開催し、議論を行ったところです。
 第2回調査検討委員会では、調査結果概要速報版について次の4点、1としまして、薬局における後発医薬品への変更調剤の実施状況の割合とその理由、2としまして、後発医薬品の備蓄状況が昨年と比較してどの程度増加し、また、どの程度医薬品が不良在庫として廃棄されているのか、3としまして、後発医薬品の利用について積極的に後発医薬品を利用しない薬局、医療機関が存在するその理由と、今後の利用促進のための方策、最後の4としまして、患者が後発医薬品に対してどのような考えをお持ちになっており、患者の立場からの後発医薬品の利用促進のための方策などの4点につきまして議論を行いました。
 本日は、第2回調査検討委員会での意見を踏まえまして修正を行いました調査結果概要(速報)について御報告したいと思います。
 それでは、事務局のほうから結果概要について御報告いただきたいと思います。
 以上です。

○牛丸部会長
 それでは、事務局のほうから、お願いいたします。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 保険医療企画調査室長でございます。
 資料の検-2のほうをごらんください。こちらのほうが結果概要(速報)でございます。ただいま白石委員長のほうから御報告がありましたとおり、速報案がまとまっておりますので、御説明をさせていただきたいと思います。
 1ページ目でございますが、調査対象ですが、保険薬局調査から患者調査まで5つの調査を実施しているということでありますが、ジャンルに分けますと3つでありまして、保険薬局調査と患者調査、とあともう一つが、病院・医師・診療所調査の3つをワンセットというような形で結果の概要としてまとめているところでございます。
 病院調査及び診療所調査につきましては施設の経営といったような観点からの問い、あるいは診療所調査につきましては、それに加えまして医師調査としての側面、病院調査につきましては、その施設の経営、医師調査という内容につきましてあわせて病院調査、医師調査、診療所調査はまとめた形で集計をしているということでございます。
 それで、調査対象施設につきましては保険薬局調査1,500施設等とありますが、6ページ目のほうをごらんいただきたいと思います。それぞれのお願いをいたしました調査につきまして、回収の状況がまとまっているところでございます。保険薬局調査につきましては、有効回収率が58%でございました。これは前回平成21年調査が56.6%ということですから、回収率アップをしているということでございます。また、配布数自体が多くなっているというところもございまして、有効回収数が870、これは前回が566というような形でございます。
 あわせまして、有効回収数という点から見ますと、(3)の病院調査、これは前回が362でございましたが574で増と、こういう形になっております。
 それから、7ページ目以下が調査結果でございます。7ページ目が1つ目のジャンルの薬局調査、37ページ目からが診療所・病院・医師調査という形。79ページ目からが3つ目の患者調査という形になっているところでございます。
 それで、後発医薬品の使用状況調査でございますが、この点につきましては平成19年5月に医療・介護サービスの質向上・効率化プログラムというものが策定をされているところでございます。その中で目標数値が定められておりまして、平成24年度までに後発医薬品のシェア、これは数量ベースでございましたが、平成16年当時が16.8%というものを24年度までに30%、その当時からいきますと倍増以上にという数値目標が後発医薬品の使用促進について定められております。そのために情報提供、安定供給についての後発医薬品メーカーに対する指導の徹底、国民や医療関係者に対する先発医薬品との同等性等についての情報提供、啓発、あるいは処方せん様式の変更の効果といったものの措置の検討をするということで、当時定められたものでございます。
 これらの施策を進める中で、例えばこちらの検証の中ではどのように進んでいるかというところが見えてくるというものでございます。
 今のその数値状況につきましては、10ページ目をごらんいただきたいと思います。10ページ目の図表10でございます。これが後発医薬品の調剤率というところでまとまっておりまして、21年度、22年度調査でこの処方せんベースは21年度と比較ができますが、数量ベース、これは新規項目という形で集計をしているものでございます。数量ベースで見ますと、22年8月の段階で22.8%という状況でございます。この月次の推移を見てみますと、本年度に入りまして22.3%から22.8%という形でじりじりと上がっている状況でございますが、処方せんベースとあわせて見ますと、30%という数値目標から見ますと少し頭打ちの傾向にあるのではないかなというところも見てとれるところでございます。
 それで、9ページ目に戻っていただきたいと思いますが、この中で図表8、後発医薬品調剤体制加算の算定状況、これは後発医薬品調剤体制加算1から3までで算定をしているところに対して52.6%という状況でございました。
 また、図表9は、処方せんの応需状況です。こちらは新規の項目でありまして、御回答いただいた薬局がどのようなジャンルの薬局かどうかというものを把握するものということでありまして、一番多いのは47.9%、近隣にある特定の診療所の処方せん、次は27.6%、様々な保険医療機関の処方せんを応需されていると。いわゆる面分業といった状況のところが27.6%あったということでございます。
 それで、10ページ目に進んでいただきまして、先ほどの調剤率のところでございますが、図表11、処方せんベースで見た薬局数の分布をごらんいただきたいと思います。こちら、黒い濃いほうの下の欄が22年8月調査でございます。この21年8月の山の形から見ますと、少し50%以上の部分の調剤率の薬局が増えているということで、処方せんベースで見たときのパーセントからいきますとシフトの状況が見てとれるということでございます。
 一方で、図表12を見ますと、こちらは数量ベースで見た薬局数の分布でございますが、これは新規項目でございますが、5%未満から20%未満までの4つの階層で合計しますと45.2%ということでありますので、数量ベースで見た場合は約半数近くはまだ20%未満の調剤率であるというような状況でございました。
 次に、13ページ目をごらんいただきたいと思います。これは9月27日から10月3日の1週間の間で取り扱われました処方せん枚数の内訳についての調査でございます。なかなか細かい調査をお願いする部分でございまして、こちらのほうは検証部会のほうでも御意見をいただいた部分でございます。
 図表17ですが、すべての取り扱い処方せん(1)のうち、変更がすべて不可欄に処方医の署名等がない処方せんというものは割合でいきますと67.0%、これは前回68.5%ということでございましたので、若干の減になっているということでございます。それで、(4)ですが、実際に後発医薬品を調剤した処方せんのうち1品目でも先発医薬品を後発医薬品に変更した処方せんが、これは5.7%、前回は3.8%でございますから、この部分はアップをしているという状況になっておりました。
 それで、次が15ページ目をごらんいただきたいと思いますが、図表19及び図表20です。これはすべての処方せんにおけます変更不可欄の署名等の有無で、「署名等なし」が先ほど67.0%、平成21年度が68.5%というふうに申し上げましたが、その処方せん変更不可欄の署名がないもののうち実際の後発医薬品への変更状況を見ますと、一番多いところが図表20でいきますところの「(3)、1品目も後発医薬品を調剤しなかった処方せん」といったところが55.3%で一番多かったということでございます。
 その内訳で図表21を見ますと、実際にはその患者さんが希望しなかったため変更できなかった処方せんが46.2%、半数を占めているというところでございました。
 それで次が、16ページ目でございます。ここは図表23の後発医薬品への変更割合です。こちらは、薬局ベースでございまして、一月の取り扱い処方せんのうち変更不可欄に処方医の署名等がない処方せんを取り扱った薬局数の割合、薬局ベースでございますが、こちらは無回答というところに21.0%という数字が挙がっております。こちらは、調査をする上で処方せんの枚数を書き切れなかった薬局が多かったのではないかというところでございます。
 それで、次の17ページ目が図表25でございますが、後発医薬品への変更不可欄に処方医の署名等がない処方せんを取り扱った薬局におけます後発医薬品への変更割合別の度数分布でございます。こちらを見ますと、5%未満から90%以上で後発医薬品へ変更した492薬局ということでございますが、5%未満のところが207薬局ということで、まだまだ後発医薬品への変更が少ないのではないかというところが見てとれるということでございます。
 18ページ目でございますが、こちらは後発医薬品への対応状況、考え方をお聞きするというところでございます。図表26でございますが、後発医薬品の調剤に関する考え方でございまして、積極的に取り組んでいるというところが今回調査34.7%、こちら前回が16.4%でございますから、考え方としては積極的にというところが増えてきているというところが見てとれるところでございます。
 一方で、あまり積極的には取り組んでいないというところは24.0%、これは前回が33.2%ですから減ってはいますが、その理由として、図表27では近隣の医療機関が後発医薬品の使用に消極的であるとか、あるいは後発医薬品の備蓄増に伴う在庫管理の負担が大きいといった理由のところが多かったという結果でございました。
 それで、19ページ目から20ページ目はあまり積極的に取り組んでいない理由の根拠、これは自由記述式で記載をしていただくという、これは新規の部分でございました。こちらは、様々なお答えをいただいているところでございますが、具体的な製薬会社名でありますとか製品名が書かれているものについては掲載をしていないというまとめ方をさせていただいているところでございます。
 まず、後発医薬品の品質に疑問があるといった点、あるいはその4番目にいきますと、後発医薬品の安定供給体制に不備があるということ、実際に取引がないとか品薄でいつ入るかわからない、あるいは通知もなく製造中止となっていた等の自由回答をいただいているところでございます。
 20ページ目でございますと、後発医薬品の備蓄増に伴う不動在庫の拡大、在庫管理の負担が大きいということでありまして、広域で処方せんを受けているため、いわゆる門前薬局とは違い確実に在庫がはけるというわけでもないといったような状況等が、自由記載でいただいているところでございます。
 それで、21ページ目が、薬局におけます後発医薬品についての説明の状況でございます。図表29でございますが、変更可能な処方せんを持参された患者さんのうち説明を行った患者さんの割合ということでございます。これは1割未満というところが11.4%、これは前回が37.6%でございますので、全体としては説明を行っておる患者さんの割合というのが多くなってきているという状況が見てとれるところでございます。
 一方で、次の22ページの図表30は、変更可能な処方せんを持参されたのだけれども説明をしなかった理由というところでございまして、一番多い分布はこの2つ目の項目でございます。こちらは前回調査にはなかった項目でありますが、「今回は2回目以降の調剤であり、初回の受付時に十分な説明を行ったから」といったところが割合としては一番多かったというところでございます。
 それで、23ページ目の図表32でございますが、説明はしたけれども患者さんが後発医薬品の使用を希望しなかった理由で最も多いものというところでございますが、こちらのほうで一番大きかったのは28%、1番目の項目で「これまで使っていた薬を変えることに抵抗があったから」というところで、こちらの項目も前回調査にはなかった項目をつけ加えたところで一番多い割合が出てきたというところでございました。
 それで、次が24ページ目でございます。こちらは、その後発医薬品へ変更したが、その後、患者さんの希望によりもう一回先発医薬品に戻した割合というものでございます。それで、1割未満というのが56.9%ということで多かったわけでございますが、図表の34で、戻した理由で最も多いものというところを見ますと、「使用感が合わなかったため」、あるいは「効果に疑問があった」、「体調不良となったため」といったこの3つが多い結果と出ているところでございます。
 それで、25ページ目でございますが、後発医薬品に変更できなかった割合、あるいはその場合の対応でございますが、図表36をごらんいただければと思います。こちらのほうは新規項目でありまして、直ちに取り揃えることができなかったときの対応ということでございます。「そのようなケースはなかった」というのが一番多かったのですが、その他につきましては、「説明をした上で変更を行わなかった」、あるいは「直ちに手配し届けた」ないし「再度来局していただいた」。あとは、「その他」の12.5%の内容としましては、「今回は変更しなかったけれども、次回以降は揃えた」といったような内容があったということでございます。
 それで、26ページ目が含量違いや別剤形への変更調剤が行えることになった影響でございます。こちらのほうは、図表37を見ますと、「後発医薬品の調剤量が増えた」、あるいは「在庫がなく、変更できないというケースが減った」というところが多かったわけでございますが、「変更調剤を行ったことはない」といったところも38.3%と2番目に多かったということでございます。
 図表38は、その変更調剤を行ったことがない理由でありまして、一番多かったのは「処方銘柄の在庫があり、変更調剤の必要性がないため」といったところでございました。
 次は27ページ目でございますが、処方せんを受け付けたときの手順でございます。後発医薬品についての説明、あるいはその服薬状況等の確認を実施しているかどうかといった質問でございます。「実施している」が43.0%、これは前回が36.0%ですから、これはアップしているという状況でございました。
 それで、そのタイミングを見ますと、図表41にあるとおり、「説明は薬の取り揃えの前に実施する」ということが一番多かったという状況でございます。
 28ページ目からは、その備蓄の状況等でございます。図表42で後発医薬品の採用基準でございますが、こちらはその調査項目の大幅な修正と追加が行われたところでございます。採用基準としましては一番多かったのが、「迅速かつ安定的に製造販売業者や卸業者から入手できること」、あとは、「近隣で使われていること」でありますとか、あとは、「信頼できるメーカーであること」といったところが採用基準としては多い状況でございました。
 29ページ目は備蓄品目数でございまして、医薬品全品目数に占めます増加率と比較した場合に後発医薬品の品目数の増加率のほうが多いということ、また、その割合につきましても21年、22年と比べたときには平均値、中央値ともアップをしているといった状況になっておりました。
 30ページ目でございますが、これは在庫金額及び廃棄金額、こちらは新規項目でございます。在庫金額で増加率は8.0%ということでございますが、標準偏差が少し大きい数値になっておりまして、異常値を除いたというところでございますけれども幅広い、標準偏差としては大きい数字が出ておるということでございます。
 31ページ目がジェネリック医薬品カードについての認知度でございます。こちらのほうが後ほどの患者票等でもございますが、認知度等、あるいはその使われ方というのはかなりアップしてきているという状況が見てとれる部分でございます。
 図表46は、そのカードの認知度でございますが、96.0%まで来ている。前回が81.4%でございます。あるいは実際にそれが使われた、提示された経験の有無といったところは82.5%、これ前回が36.6%ですから著増の状況にあるということでございました。
 あとは32ページ目でございますが、図表の49でございます。ジェネリック医薬品希望カード配布後におきます希望される患者数の変化ということでございます。これは、「増えた」というところが54.4%、これ前回が23.9%でございますから著増をしているという状況がございました。
 次の図表50が、患者さんが後発医薬品を頼みやすくするための工夫でございますが、どのような工夫をされているかという質問でございますが、「薬局内にポスター等の掲示」、あるいは「リーフレットを用意している」という対応をとられているところが多かったという結果でございます。
 それで、33ページ目から35ページ目につきましては、これは後発医薬品への変更を進めるための要件という部分でございます。図表51では、薬局の立場として後発医薬品への変更を進めるための要件でありますが、変更不可欄に署名等がなかったけれども変更しなかった場合といったことについて、その変更を進めるための要件でございます。こちらの最も重視する要件というところで見てみますと、「厚生労働省による医師や薬剤師に対する後発医薬品の品質保証が十分であることの周知徹底」でありますとか、一番多かったのは「後発医薬品に対します患者の理解」であるといったこと、あとは、その「説明の手間、あるいは調剤による薬剤料の減などを考慮した調剤報酬の一層の評価」といったところが、進めるための要件として考えられるのではないかというお答えでございました。
 34ページ目及び35ページ目は、これは薬局のほうから見た医師に望むこと、あるいはメーカー、卸業者さんに望むことといったことで、これはそれぞれ新規項目でございます。図表52は、医師に望むことのほうでございますが、一番多かったのが「変更不可の署名を行わない」といった部分が一番多く、次が、「後発医薬品に対する理解」、あとは「患者への積極的な働きかけ」が欲しいといったところが多い結果でございました。
 図表53のほうは、後発医薬品メーカー、卸業者に望むこと。新規項目でございますが、「安定的に供給できる体制としてほしい」というところが一番多く、次に、「1人分での量、分割、少量での販売をしてほしい」といった点、あとは、「一般名称を使うなどわかりやすいものにしてほしい」といった、この3つが多い結果となっておりました。
 それで、次は36ページ目でございますが、これは1週間の間に後発医薬品に変更して調剤された処方せんということでございます。まず、記載銘柄により調剤をした場合の薬剤料と実際に調剤した薬剤料の比率をとっているところでございます。このB/Aというところを平均値で見ていただきますと80.1%、2割ぐらい減っているという状況でございました。前年21年度が80.2%ですから、割合的には余り変わっていないということでございました。
 続きまして、37ページ目以降が、診療所・病院・医師調査の結果でございます。
 44ページ目及び45ページ目をごらんいただきたいと思います。44ページ目は、備蓄状況でございまして、まず診療所ですが、こちらのほうは調査検討委員会の中で無床の診療所とあと有床診、無床の中でも院内、院外調剤をしているかどうかで大分備蓄状況が違うのではないかという御指摘がありまして、集計を分けた部分でございます。無床診療所で院外処方率が50%未満、50%以上というところで、それぞれやや品目数に大きな違いが出てきているという結果でございます。
 図表72のほうは、同じくこれはDPC対象病院、準備病院、それ以外で備蓄の状況が違うのではないかという御指摘がありましたので、分けて集計をしたところでございます。医薬品の備蓄全品目数で見ますとDPC対象病院でありますと1,265、準備病院が792、それ以外の病院が610といった結果が出ているところでございます。
 46ページ目が今後の予定、後発医薬品備蓄品目数を今後どうするかといったところでございますが、図表74でございますが、病院のほうは増やす予定というものは大分大きいという結果となっております。あとは、図表75は供給体制をどのように見ておられるのかというところでございますが、「改善をした」といったところが診療所、病院それぞれ18.0%と26.8%で、病院のほうが改善したというふうな受けとめが大きかったということでございます。
 47ページ目、図表76は、後発医薬品の採用選定の際に行ったことであります。一番多かったのが「価格調査」でございます。次が、「採用を決定する体制整備」、院内でどのような採用決定のシステムをつくるのかといったこと、あるいは「採用基準の作成」が多かったといった結果でございました。
 48ページ目の図表77は情報の収集源、これはメーカーのMRさんなどからの情報提供、あるいはホームページ、また、医療機関との情報交換といったところが多い結果でございました。
 それで、49ページ目の図表79でございますが、後発医薬品を採用する際に重視をすることといったところでございまして、「治療効果の同等性」、「適応症の同一性」、あるいは「経済的視点からの影響」、「医療事故防止」といったところが多かったのでございますが、「安定供給」という項目を見ますと診療所と病院でちょっと大きい差が出てきているといった結果になっておりました。
 50ページ目の図表80でございますが、導入の際に苦労したことという部分でございますが、「メーカーの選定」、あるいは「先発品のどれを切り替えるのか」ということ、あとは、「医師の理解を得ること」というのが施設から見たときの苦労したところの大きい3つであったということでございます。
 それで、51ページ目が入院患者に対します後発医薬品の使用状況でございまして、図表83を見ていただきますと、入院患者に対しまして積極的に後発医薬品を使用しない理由といったところでございます。こちらのほうで多かったのは、「治療効果に疑問がある」、「副作用が心配」、あとは、病院のほうでは「供給体制に不安がある」といったところが多いお答えでございました。もとより、「処方銘柄を長く使用しており信頼をしている」という答えが一番多かった結果でございました。
 それで、52ページ目でございますが、後発医薬品を入院患者に対しまして使用して問題があったかどうかというところでございます。それで、図表85のほうで生じた問題の内容をお聞きしているところでございますが、一番多かったのは「供給体制上の問題」が大きかった。これは50.7%ですが、前回が38.3%ということでございますので、少し増えているというような状況になっておりました。
 53ページ目の図表86が、今後どのような体制が進めば後発医薬品の使用を進めてもよいかというところでありまして、「情報提供体制や安定供給体制の確保」が一番多いところでございました。次が「厚労省による周知徹底」が多かったという状況でございました。その他、「診療報酬上の評価」を求めるお答えも多かったところでございます。
 それで、次、55ページ目でございますが、外来患者に対します使用状況でございます。図表の90を見ていただきますと、病院におきまして院内投薬する場合のその対応でありまして、「後発医薬品を積極的に使用する」といったところが19.3%でありました。あと、「ほとんど使用しない」というところが今回9.2%でありますが、前回が15.2%でありましたので、ほとんど使用しないといった状況は少し減ってきているという結果が出ております。
 次が、56ページ目の図表91でございますが、外来患者で院外処方する場合の施設としての対応ということでございます。こちらのほうは、「個々の医師の判断による」というところが66.9%で一番多かったという結果でございます。前回が54.7%でございましたので、ここはちょっと増えているという状況が出ておりました。
 57ページ目が、これは変更不可欄に署名をしなかった処方せんの割合ということでございます。これは10%未満のところが15.5%、前回が23.5%でございましたので、署名等をしなかった処方せんの割合自体は全体としては減ってきている状況があるということでございます。
 図表94は、病院におきます後発医薬品使用体制加算、これは出来高病院が算定要件になっておるということでございましたが、「算定していない」というところが7割以上を占めるというような状況でございました。
 それで、59ページ目でございますが、これは医師ベースでの考え方をお聞きしておるところでございます。図表97は、外来診療におきます処方の考え(医師ベース)でございますが、「特にこだわりはない」、あるいは「ケースバイケースで処方をする」といったところが一番多かったところでございます。「基本的に処方しない」といったところの理由としましては、図表98で「品質・効果・副作用への疑問」といったところが医師ベースでは多かったということでございました。
 それで、61ページ目をごらんいただきますと、こちらは変更不可欄に署名をした理由というところでございます。多い理由としては「患者からの強い希望がある」、あるいは「品質が不安である」、あるいは「先発医薬品を長く使用して信頼している」といったところが多い結果となっておりました。
 それで、63ページ目が、一部の医薬品について変更不可とする理由でございますが、こちらのほうも変更不可欄に署名をしたところとほぼ同様の結果になっておりましたが、「患者からの強い希望」、「品質の不安」、あと、「治療効果の違いを経験した」というところが一部のところは少し多い結果となっておりました。
 それで、次が65ページ目でございますが、患者さんのうち後発医薬品について関心がある患者さんの割合、医師に質問されたり使用を希望したということでございますが、診療所で見ますと1割未満のところが35.8%、これは前回75.6%ですから、質問自体につきましてはかなり増えてきているという状況が見てとれるところでございます。
 次、67ページ目でございます。図表111、これは保険薬局から後発医薬品に変更した場合の情報提供があったかどうかといった質問でございます。こちらのほうは、診療所ですと「ある」が30.4%で、前回が33.4%でございますので少し減っているという状況がございました。
 あと、図表112では、「変更調剤が行われた都度、すぐに提供されればよい」といったお答えが多かったところでございます。ただ、前回から見ると少し割合的には下げているという状況でございました。
 次は68ページ目でございますが、院外処方せんを発行していない診療所における後発医薬品の処方に関する考え方でございます。こちらのほうは図表114で、後発医薬品は基本的には処方しないというのが19.9%でございましたが、その理由としましては「品質・効果・副作用の疑問」を挙げているという結果が多くなっておりました。
 次に70ページ目からは、ジェネリック医薬品希望カードの認知度でございます。こちらのほうは医師ベースで認知度は、前回調査から診療所でいきますと45.6%が64.4%ということでございますので上がっているという結果が出ております。
 図表の118でございますが、このカードを提示されました患者さんに対しまして不可欄に署名等のない処方せんを発行した割合ということでございますが、診療所におきましては32.6%という形で増えているという状況でございます。10割発行した場合は、診療所ですと前回43.3%が30.4%になっているという状況でございました。
 次の図表119でございますが、21年4月以降におきます後発医薬品を希望する患者割合の変化でございます。これ、増えたというふうに見られるところが診療所で53.5%、前回が34.2%でございますから、これはかなり増えている結果が出ておるところでございます。
 72ページ目でございますが、これは後発医薬品の承認につきましての必要なデータ内容に関します認知状況ということでございます。こちらは図表120を見ますと、これは前回調査とほぼ同じぐらいの数字になっておるというところでございました。
 あとは、環境整備の点でございますが、図表121で、「厚生労働省による周知徹底」、あるいは「情報提供体制、安定供給の体制の確保」、「患者への理解」といったところが重要な条件として挙がってきているということでございます。
 それで、75ページ目でございますが、これは、後発医薬品の使用を進める上で保険薬局や薬剤師に望むことでございます。77ページ目は、そのメーカー、卸業者に望むこと。これは、それぞれ新規項目でございましたが、保険薬局や薬剤師に望むこと、図表124では、「患者へのきちんとした説明」、「効能が異なる場合の確認」等、あと、「医療機関へのフィードバックをしてもらいたい」といった項目が多かった結果となっております。
 77ページ目、図表126でございますが、これはメーカー、卸業者に望むこととして、「安定的に供給できる体制としてほしい」といったところが多く、「販売名がわかりやすい」、あるいは「個別の照会に迅速、適切に対応してほしい」といった項目が多くなっておりました。
 79ページ目以降が患者調査の概要でございます。
 84ページ目の図表140をごらんいただきたいと思います。こちらのほうは処方があったかどうかといったところの項目でございますが、「処方を受けた」場合が34.6%、「受けなかった」というのが47.7%、「わからなかった」という項目も16.0%ありました。
 図表141は、これは年齢別で新規の項目でございますが、50歳から59歳のところが「処方を受けた」場合が一番多い結果となり、大体3割から4割弱程度では並んでおりますが、年齢階層別に少し下がるといった状況がございました。
 次が、86ページ目、図表144でございますが、後発医薬品の認知状況でございます。こちらのほうは「知っている」といったところが73.9%、前回72.4%からの微増といった状況でございます。
 また、87ページ目では、属しておられます公的医療保険の種類別でございますが、健康保険組合が87.5%で一番多く、次が協会けんぽで86.3%、保険者間で少し差が出ている状況でございました。
 次が90ページ目でございますが、医師から説明を受けたかどうかといったところでございます。図表151では、後発医薬品を御存知の方のうち「説明を受けた」という方が27.7%という結果になっております。
 また、91ページ目の図表153では、実際に後発医薬品の処方をお願いしたことがあるかといった点につきまして、これは同じく後発医薬品を御存知の方の中でございますが、全体で見ますと16.5%という結果になっておるところでございます。
 それで92ページ目に、処方を頼みやすかったかどうかといったところ、これは図表155では医師に頼みやすかったかどうか、それで95ページ目の図表161のほうでは薬剤師さんのほうに頼みやすかったかどうかといった問い、これは前回は医師または薬剤師に頼みやすかったかと一緒になっていたのですが分けた部分でございまして、92ページ目の図表155のほうでは「頼みやすかった」というのが医師の場合は60.4%、95ページの図表161のほうでは薬剤師さんの場合は87.1%という結果で、若干差が出ているという状況が出ております。
 97ページ目で図表165でございますが、これは後発医薬品に変更してもらえなかった際の説明内容でございます。「既に処方されているものがジェネリック医薬品であるから」というのが多かったことでございますが、「ジェネリック医薬品への変更が医師の指示によりできないから」といったところが一番多い結果となっておりました。
 それで、99ページ目が、後発医薬品の処方や調剤が頼みやすくなるための方策でございます。これは、「診察時に医師が説明をしてくれたり使用の意向をたずねてくれる」、あるいは「処方せん受付時に薬局で薬剤師がたずねてくれる」というところが多かった部分でございますが、今回、新規項目として入れました「ジェネリック医薬品希望カードのようにお願いしやすくなるものが手元にある」といった項目がけっこう多い結果となっているところでございます。
 101ページ目のほうでは、頼みやすくするために最も重要と思うことというところでありまして、やはり「たずねてくれる」といったこと、「希望カードが手元にある」といったことが多い結果となっておりました。
 それで、103ページ目がそのジェネリック医薬品希望カードについての認知度でございます。図表172で、これ全体で見ますと前回の20.4%から36.0%に認知度が上がっているという状況が出ております。
 また、104ページ目では、これはまた保険者別の認知度の状況でございます。これは各保険者グループとも前回から上がっておりまして、健康保険組合は前回の28.3%から46.3%、協会けんぽのほうは30.1%から63.7%という形で、かなり認知度というものが上がってきているということでございます。
 その所有状況につきましても図表175で、47.9%まで上がってきている。これは前回が29.8%と出てございました。
 それで、106ページ目の図表177でございますが、これはカードの所有状況保険者別でございます。ほぼ5割に近い所有状況まで上がってきているということでございます。健康保険組合でも前回の20.9%から39.9%、協会けんぽは7.3%から46.3%まで上がってきているという状況でございます。
 それで、107ページ目の図表180でございます。カードがあることによる依頼のしやすさという質問でございますが、これは全体で「しやすくなった」というところが62.2%、これ前回が37.3%でございますから、認知の状況、所有の状況のアップによりましてしやすくなったというふうにお答えをされた割合が高くなってきているといった状況になっております。
 それで、108ページ目でございますが、これはジェネリック医薬品軽減額通知の質問項目でございます。これは新規項目でございますが、その受け取り希望につきましては「希望する」が46.9%で約半数近く、「わからない」というところがまだ31.4%ある状況でございました。
 それで、109ページ目が使用経験についてお聞きをする部分でございます。後発医薬品の使用経験の有無で全体が図表184で55.9%、前回が49.0%からアップをしておるということでございます。
 それで、110ページ目の図表186を見ますと、患者さんから見た後発医薬品の先発と比較した場合の効果、これは新規項目でございます。「変わらない」、「ほとんど変わらない」といったところで約6割を占めるというところでございます。「わからない」といったところも33.7%あったということでございました。「どちらかといえば効かない」、あるいは「効き目が悪い」といったことは、パーセントとしてはそれぞれ少ない結果でございました。
 それで、111ページ目のほうが窓口での薬代の負担感でございます。安くなったか、それほど変わらなかったかということでございますが、全体で50.8%が「安くなった」というふうに感じておられるということでございました。これは、前回とは割合自体はあまり変わらなかった部分でございます。
 112ページ目でございますが、後発医薬品の使用に関する考え方でございます。こちらのほうは図表190で、「できればジェネリック医薬品を使いたい」というところが32.0%、これ前回は24.0%でございました。次が、「できればジェネリック医薬品を使いたくない」というところが10.3%でございました。これは、前回は「できれば先発品を使いたい」という質問になっておりまして、前回のその割合としては19.7%であったという状況でございました。
 113ページ目でございますが、後発医薬品を使用するに当たり重要なこと。こちらのほうは、「効果がある」、「副作用が少ない」、「薬代が安くなる」といったところが多いところでございました。また、「少しでも医療費を節約できること」ということも多い結果となっております。これは前回19.0%でしたけれども、前回は、「国民皆保険を守るため少しでも保険料を節約しようとする意識を持てること」といったような質問項目でありまして、大分、意味・内容的に違った項目になった結果かなというふうに考えております。
 次、最後でございますが、117ページ目の後発医薬品の使用意向についてでございます。こちらのほうは、金額とあわせて「安くなるなら使用したい」という時は調査票で選択肢、「幾らぐらい安くなるのであれば使用したい」という形というふうにしたところでございましたが、「安くなるのであれば使用したい」が28.3%ということでございました。
 「わからない」といったところが43.3%で多かった部分でございます。金額別の選択ではなくて実額を書くというところの調査票にしておりますので、金額をどのように書けばよいのかわからなかったかというような結果になっている可能性もあるところでございます。
 以上、駆け足で多い説明でございましたが、速報の概要についての説明でございます。よろしくお願いいたします。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。
 ただいまの前半は、調査検討委員会の委員長の白石委員のほうから、この後発医薬品の使用状況調査のこれまでの検討経過、それと、11月30日に開催されました第2回調査検討委員会の議論の内容、そういったことを御報告いただきました。その後、屋敷保険医療企画調査室長より、その調査結果概要速報の内容について事細かな説明がありました。
 その説明の中に述べられていましたように、11月30日の調査検討委員会で指摘された幾つかに対しては訂正というか新たに変えております。例えば診療所を無床と有床に分けたほうがいいのではないかとか、病院に関してDPCと非DPCに分けたほうがいいのではないかという指摘がありましたので、その部分はそれに沿った結果を出しています。今日皆様のお手元に出しましたものは全部ではありませんが、その11月30日の調査検討委員会の指摘を踏まえた上のものです。
 それで、事務局に確認をしたいのですが、本日の検証部会の位置付けです。私はこう考えているのですが誤っていないかどうか。
 最初に申し上げましたように、5つの調査が進んでおります。その一番最初として後発医薬品の使用状況調査の結果が挙がってきたわけです。いずれもこういう形の結果が出て、そして、過去を見ましても、それが最終的には本報告ということで検証部会を経て総会に提出されます。その本報告には、文章として検証部会による調査結果の解釈といいますか、それが載ります。それに関しては、少し時間がかかると思います。21年度の場合ですと、調べましたら5月に出されております。
 当然、これから、まず第1回目のこの後発医薬品ですが、順次続いていきますが、どれに関しても出てきた調査結果に基づいた評価というものを行っていく必要があると思います。それに関しても、委員の皆さん、御意見があると思います。ただ、特に改定のある年には、来年はないですが、なるべく出てきた調査結果は早く中医協の委員の皆様に御提示しようということで、速報というもので調査結果をお出しするわけです。
 現在、ここに挙がっている結果を、まず速報でお出しする。速報でお出しするにしても、いろいろ、こういうふうにしたほうがいいのではないかとか御意見があると思います。そこで、この後発医薬品に関しても11月30日に調査検討委員会が開かれて指摘が行われ、それを直して、検証部会でそれを出してまたいろいろ意見をいただいて変えるということになりました。
 今日の委員会としては二重の意味があると私は解釈しています。一つは、この調査結果の速報を総会にいずれお出ししますが、それに向けてここをこういうふうにしたほうがいいのではないか、あるいはそれに対する御意見などをうかがうということ。もう一つは、もっと先を見据えた、さっき言いました本報告の評価ですね、それに向けての何か御意見があれば、それもいただくということ。私の解釈では速報に関してはそういった文言というか評価はつけないと思っておりますので、実際の調査結果というところでここをこういうふうにしたほうがいいのではないかという御意見があればそれを反映させるにとどめます。両方の御意見を今日いただければということで位置付けを考えているのですが、それでよろしいでしょうか。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 はい。

○牛丸部会長
 わかりました。では、そのような認識で今日の議論を進めさせていただきます。
 委員の皆様も、今、私が申しましたように調査結果ということを速報としてお出しします。それについてこういうふうにしたほうがいいという御意見と、もっと先の本報告のことについての何か御意見、両方結構ですので、御自由に御意見をいただければと思います。
 説明は全部一緒に行われましたが、一応、分量が多いものですから、薬局と、診療所・病院・医師、それから、患者というふうに3つに分けて御意見をいただきたいと思います。
 それでは、最初に、検-2の報告書でいきますと、いやもちろん最初も含めて結構ですが、最初の部分から保険薬局調査というところで36ページまでが保険薬局調査概要ということで。最初の部分、頭にありますね、1ページ、6ページ、それに加えまして(2)の保険薬局調査の概要、36ページまで、ここに関して何か御意見があればお願いいたします。
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 恐らく全部につながることだと思いますが、先ほど牛丸部会長がおっしゃられました2つのミッションが本日の審議会にあるということですから、総会にこれを出すときにどういう形で出すのがいいのかということについての意見というところで一つ申し上げます。従来もこのような出し方をしているんですけれども、また、非常に多様な聞き方をして、非常にいい知見がいっぱい入っていると思うんですが、ただ、従来から聞いているようなものについては、時系列の変化を見ようというところがポイントになっているんですね。
 室長は、前年はこれぐらいだったので増えた減ったという話をされているわけですけれども、この表にはそれは入っていません。私は一生懸命ファイルを見ながら比較していますが、これがやはりわかるようにしないと、すべてやる必要はないと思いますが、重要なところはわかるようにしませんと、時系列で同じことを聞いていることの意味がなくなりますので、何かその辺の工夫が必要かなということは感じました。
 とりあえずは、そんなところです。
 それから、少し中身の話で一つよろしいでしょうか。これは基本的な話だと思いますが、15ページ図表の20ですが、お聞きしたいのは、この中のこの棒グラフですね。このグラフの中の36.1%のところがございますね。つまり、後発医薬品への変更不可欄には署名がないというものを母集団に持ってきて、その中で1品目でも先発品から後発品に変更した処方せんというのが8.6%ということで、ただ、1品目でも後発品を調剤した処方せんというのが36.1%あるわけですね。これはどういう状況を考えればいいのでしょうか。ジェネリックの銘柄が書いてあったので変更はいいという意味合いなのでしょうか。ちょっとその説明をお願いいたします。

○牛丸部会長
 薬剤管理官、お願いします。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 この図表20の解釈でございますけれども、(1)の8.6%、これは先発医薬品を後発品変更して調剤したというものがあります。

○遠藤委員
 それはわかりますね。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 それで、そうでなくて、もともと後発医薬品が処方されていた場合には、通常、その後発品を調剤いたしますので、そういう場合には当然変更はしなかったけれども、もともと後発品が処方されていればそれを調剤する形になりますので、そういった処方せんが入ってくるということでよろしいかと。

○遠藤委員
 ですから、36.1%のほとんどはジェネリックの銘柄が指定されていると理解してよろしいかどうかの確認です。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 基本的にはそういうことです。

○遠藤委員
 そういうことですか。わかりました。ありがとうございます。

○牛丸部会長
 今、御指摘の時系列、私も非常に重要だと思います。それは、今度の速報段階も考慮したほうがよろしいとお考えですか。最終的な本報告、コメントといいますか評価を書くときに当然時系列的な解釈をしますので、そこに何らかの工夫をいれたほうがいいという。どうお考えでしょうか。

○遠藤委員
 いろいろと事務的な労働もありましょうけれども、ただ、少なくとも私が感じた疑問は総会に提出したときに各委員の方々もお考えになるのではないでしょうか。だから、何らかの方法が必要ではないか。やり方によるかもしれませんけれども、ファイルを見てくださいと言って、ファイルのページを教えながらやるのも一つの方法かもしれませんけれども、何らかの形で対比できるようにしておいたほうが議論はしやすいと思います。

○牛丸部会長
 わかりました。ありがとうございます。
 それ以外に御意見はいかがでしょうか。薬局のところで何かありませんか。

○遠藤委員
 一つよろしいでしょうか。

○牛丸部会長
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 すみません、重ね重ね。
 そういう意味で図表の17でも、あるいは18でも結構なのですが、前回調査と比べて大きく変わっているものというのはございますか。17の場合はすべての処方せんを母集団にしているわけですね。18は変更不可のものだけを母集団にしているわけですから、数字が違うだけでありますけれども、どちらでもいいのですが、前回の調査と比べて大きく変わっているというようなものはございますか。

○牛丸部会長
 いかがでしょうか。よろしくお願いします。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 図表18でいいますと、(3)のところが先ほどの御説明あったところですが、変更した処方せんというところで5.5%が8.6%に上がったという意味では少し、パーセント自体は小さいんですが変化の動きとしてはあったのかなというふうには見ております。

○遠藤委員
 重要な点で、(9)、(10)、(11)などは、言ってみれば薬局側の理由ではなくて変えられなかったものですね。その辺の比率は特段の変更はございませんか。

○牛丸部会長
 よろしくお願いします。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 ここの処方せんのところは少し前回と区分を変えているところがありまして、直ちにはちょっと比較が難しい点もあるかなというふうに思いますが、前回でいきますと、説明を行ったけれども患者が希望しなかったためにすべて後発に変更できなかった処方せんといったような質問の立て方がありまして、それが前回は7.3%でございましたが、今回の図表18のほうの、例えば(10)というところで見てみますと、過去に確認済みの場合も含むという形で入っておりますが、質問項目としてほぼ同じというふうに見ますと、今回は25.6%というふうに感じているところがございます。

○遠藤委員
 実は、私はそこを聞きたかったものですから、これは大きな変化なものですので、それは質問の仕方が違っているからなのか、実際にこういう結果が出たのかというところ。4分の1が患者のほうから必要ないと言ったということであれば、一つポイントかなと思って御質問させていただいたということですけれども。多少、質問の仕方も変わっているところもあるという、そういう御回答だったということですね。わかりました、ありがとうございます。

○牛丸部会長
 そのほかいかがでしょうか。
 お考え中に、ちょっと私のほうから。13ページの図表17で一番下の(13)ですね、後発医薬品への変更がすべて不可欄に処方医の署名がある処方せんが、いまだ33%あるというのがわかったわけですが、これは、今回の検証結果の範囲内でこの理由が何であるかがわかるのかどうかということと、あるいは本報告に向けてこれをどう原因を解明するかということ。これは、次の処方せんを出しているほうも見なければいけないわけですが、とりあえず速報段階でこの33%がわかるような何かがあるのかどうかという、これがまず1点です。
 それから、まとめて質問いたします。19、20ページに自由記載の記述のところがあります。これは、調査検討委員会のうちどの調査検討委員会かを忘れましたが、この調査であったか、それ以外の調査であったか覚えておりませんが、発言させていただいて、調査票作成の話ではないが集計段階において工夫をしてほしいとお願いしました。
 というのは、自由記述というのは非常に興味深いし重要ですので、それがわかるように示してほしい。と同時に、どのぐらいその意見があったのか。意見は意見で興味深いのですが、非常に特異な意見なのか、一般的で、かなり多くの人たちが言っているのか。そこが最終的に評価するときの重要なポイントになりますので、最終的にまとめるときにはそういう点を注意していただきたいというふうに申し上げたと思います。
 ですから、調査票の速報の段階では出ていなくても結構ですが、先において評価するときにその辺のこともあわせて情報をいただきたいということです。
 それから、22ページの図表30の中で説明しなかった理由で「その他」が24.1%、15.9%あります。決して小さな数字ではありません。聞き方で「その他」ということですが、この「その他」は何なのだろう。これが今回の調査でわかるのか、わからないのか。わからないとすれば、最終的な評価をするときにそれをどう考えたらいいのか。
 同じように、25ページの図表36、これも「その他」が12.5%あります。これも同じように。
 ですから、いずれの質問もそうなのですが、今回の調査結果という速報を出す段階で何か対応できるものがあるのか、対応はできないけれども将来的にそれを評価するときに何かこう考えられる手だてがあるのかどうか、その辺おわかりになればお願いいたします。
 よろしくお願いします。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 まず1点目の13ページの図表17の変更不可欄に署名等があるもの33.0%、まだ多いのではないかといったところでございます。これは、前回が31.5%ですから逆に増えているというふうな状況にあって、これをどのように評価をしていくのかというのを考えた場合には、こちらは、例えば実際処方せんを出した側のほうの影響を見ていく必要があるということだと思います。診療所、病院、医師調査のまとめのほうのページ61の図表102でありますとか、これは後発医薬品の変更不可欄に署名をした理由、あるいは63ページ目でいくと一部医薬品について変更不可ということでございますので、図表102の部分とあわせて見ていく必要がある部分なのかなというふうに思います。
 前年度との比較で、例えばこちらの図表102のほうのパーセントの動きがあるかないかとかいったこととあわせて、こちらの13ページ目、図表17のところの数値というところは見ていく必要がある部分だというふうに思います。
 こちらの図表17は、処方せんの枚数自体を数えていただいたところでありますので、数量的なデータとしてはベースになる部分でございますが、図表102のほうは理由という聞き方をしている部分でございますので、その理由と数値あわせて見ていく部分かなというふうに思います。
 2点目の19ページ、20ページ目の理由の根拠の自由記述式のところ、今回新規で入れた部分でございます。その他でも理由をお聞きしている部分がございます。こちらのほうは、確かに御指摘のとおり、それぞれ1、2、3といったところのポツでいきますと、4つないし5つずつ挙げておるところでございます。そもそもどれぐらいの数があるのかといったところがちょっとわからない状況でございますので、また、次の報告の時には大まかにどれぐらいの意見があったのかといったところがわかるような形で工夫はしてみたいというふうに考えております。
 それで、3点目が22ページ目、図表30でありますとか、25ページ目でいきますと図表36で、「その他」の割合がまだ多い部分が残っているというところでございます。今回調査におきましても、前回の調査と比較しまして選択肢の欄を増やして、「その他」の部分の因数分解を試みるというか、そういう調査票の工夫をした部分があって、その結果、かなりそこが一番多かったデータが出てきているというようなところもございますが、今回の選択肢自体はそれで「その他」というところで特段の理由記載がなければそれ以上の分析評価は難しいかなと思いますが、まだいろんな要因があるんであれば、また次回以降調査で選択肢の「その他」の多いところに着目して、因数分解的に選択肢を追加していくという工夫にはまだつながっていく部分ではないかというふうに考えております。

○牛丸部会長
 ありがとうございます。
 いかがでしょうか。ほかに、御意見は。
 白石委員、お願いします。

○白石委員
 質問でなくて、ちょっと感想のようなことでもよろしいでしょうか。
 薬局の結果を見ますと期待していたほどといいますか、あまり後発品の使用の広がりというものが見られないのかなということは皆様お感じのところかと思います。特に気になりますのが、例えば図表10のところで調剤率なのですけれども、これは処方せんベース、数量ベースでも前回とか前々回で見ますと、月別で見てじわじわと上がっているというようなところが見られたのが、先ほどの事務局の御説明でもありましたけれども、5月以降平均値で見ても中央値で見てもやや頭打ち傾向にあるのかなという感じがあります。
 それで、では、なぜ後発医薬品の使用が進まないのかというところですが、どうも薬局さんの行動を見ますと、例えば取り組んでいこうという意欲が高まっているというようなところが図表26で見てとれたりとか、それから、おもしろいのが図表37では、在庫がなく後発医薬品に変更できないというケースが減ったというところが39%ということで複数回答ですが割と回答が多くなっています。つまり、周りの医療機関なりに使用状況にアジャストして品ぞろえを工夫していらっしゃるのだろうというようなところが見てとれます。
 患者への働きかけというところでも、図表40とか、ちょっと飛びまして図表166の患者調査でも、後発品を使う使わない場合の金額の比較を情報提供しているというのも薬局の取り組みで見られます。
 それで、では、これからどうするかというところは、やはり図表51のところで品質保証の問題であるとかメーカー側に対して安定供給をしてほしいというところ、それから、一つ挙がってきたのは患者側の要因、例えば図表34の使用感のところとか、それから、思いましたのは図表32の患者の声というのが非常に興味深かったんですけれども、患者さんで後発品といいますと経済面での注目が高いのかなと思いましたら、図表32を見ましたら使っていた薬を余り変えたくないというような声が上がってきて、これは今回の調査では初めての項目だったんではないかなと思うんですけれども、こういう声が上がってきたというのは非常に興味深いところだと思いました。
 以上です。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。

○遠藤委員
 関連で、よろしいですか。

○牛丸部会長
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 私も、今、白石委員がおっしゃったことに非常に似たような感想を持ちまして、先ほどの25%という話もそうなのですが、やはり患者さんのほうからもジェネリックを使うことに対して一定の抵抗があるというようなことがございますので、その辺のところはひとつ今後の議論になるだろうと思いました。
 それと、ちょっと話が戻りますけれども、先ほど牛丸部会長がおっしゃいました13ページ、図表17のところでジェネリックへの変更を不可とする処方せんの割合、まだ33%だということでまさしくそのとおりで少し増えているわけですけれども、ただ、これはすべてジェネリックを否定しているものではないわけですね。下の14%はジェネリックを銘柄指定しているわけでありますから、したがって、実質的には処方せん枚数で2割ぐらいがジェネリックに対しては余り使いたくないというメッセージを込めているのかもしれませんが、33%の方というのはジェネリックであろうとそうでなかろうと御自身が納得した薬でないと勝手に変えられては嫌だと、そういうメッセージだということですよね。そういうふうにして見ると33%よりもう少し低めで議論しないといけないのかなという感じはします。
 以上です、

○牛丸部会長
 ありがとうございます。
 今の御指摘というのはまさにこの33%をどう解釈するかの上で非常に重要な指摘だと思いますので、最終的に評価するときに考慮すべきものだと思います。ありがとうございました。
 そのほか、薬局関係、よろしいでしょうか。
 もしまたあれば戻りますので、とりあえず薬局を終えて次に37ページから78ページの(3)の診療所・病院・医師調査の結果概要に関して、御意見、御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 すみません、先ほどの薬局のところでよろしいですか。
 36ページは、薬局の話ですね。ここの図表55ですけれども、患者の自己負担割合とクロスさせているわけですが、できれば「n値」を知りたいなという感じがしまして、と申しますのは、必ずしもこの比率が負担割合と相関はないのですが、このゼロ割と10割というのがどのぐらいいるのかというようなことを知りたい。1割、2割、3割はまあそこそこの数だろうという感じはするのですけれども、他はどうなのかなということがあるのでもしわかれば「n値」を、サンプル数をそれぞれ入れていただくということをお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○牛丸部会長
 ありがとうございます。それはよろしいですね。
 それでは、診療所・病院・医師調査のほうで、御意見、御質問があればお願いいたします。いかがでしょうか。
 白石委員、お願いします。

○白石委員
 また、感想めいたことで大変恐縮ですが、今回の調査で診療所、それから病院の備蓄の状況というのがわかったというのが興味深いところだと思います。44ページや45ページのところだと思います。
 それで、備蓄状況を診療所と病院ということで比較しますと図表73ですが、診療所のほうが進んでいるのかなというところがあります。それは有床、無床の診療所、院外か院内の処方率で見ても2割前後というところで、平均値で見ますと後発品の割合が備蓄の品目数の中でそういった割合になっています。
 病院のほうが1けた台ということですが、それとあわせて多分46ページのところで、今後の備蓄をどう進めるかということの差が出てきているのかなと。でも、それも何というか、これは総会でいろんな先生方から御意見が出ると思いますが、診療所は診療所で出すお薬の種類、病院は病院でまた対象となる疾患が変わるので、これは、診療所が高いからよくて病院が低いのはけしからんと、そういうような単純なお話では多分なくて、ただ、今後期待できるのは、病院のほうで備蓄を増やすという行動が図表74のほうから見てとれるのかなというふうに思いました。

○牛丸部会長
 ただ、私、今、白石委員のコメントをお聞きして不思議に思ったのは、その後の47ページの図表76を見ますと、診療所、病院で後発医薬品の採用選定の際に行ったことという、この比率を見ると逆転です。診療所より病院のほうが高い。この図表だけを見ると何か病院のほうが積極的に取り組んでいて、診療所はそうでもないのかなという印象を持ってしまったのです。
 先ほどとは逆です。これは、どう解釈したらよろしいんでしょうか。

○白石委員
 詳しくは専門の先生にお伺いしたほうがいいと思いますが、多分、病院と診療所ではお薬を採用する際の判断基準というのが複雑なのだろうなと。ですので、それは対象となる疾患の数が全然違っているので体制も整備しなくてはいけないでしょうし、採用基準というものもしっかり作らないといけないでしょうし、そもそも価格調査はどうなのかというのも、病院のほうがそれだけ薬剤部門とか薬剤師の方もいらっしゃって価格調査のようなこともできるのかなというようなことなのかなというふうには思いました。
 ですので、これを見て診療所が積極的ではないというふうにいうのも、これもちょっと私自身はよくわからないところです。申しわけありません。

○牛丸部会長
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 関連で。私もほぼ同じ考えでありまして、言ってみれば、診療所だったらこういうことをやらなくてもいいわけですね。お一人で考えればいいわけで。体制整備と言われても何するんだと、オーダーリングシステムってそんなものはないという話になりますから、そういう聞き方で病院と診療所のそもそもの機能の違いみたいなものがやっぱり出ている、そういうことなんでしょうか。そのように私は思いますけれども、専門の方に総会でぜひお聞きになれれば。

○牛丸部会長
 そうですね。その辺を考えなければいけない。ですから、こういうふうに病院、診療所というのは同じ文言で調査をして、それを並べたとしても、どう解釈するかというのが非常に難しいということですね。その裏側というか、そこまで見た上で評価を下さなければいけない。それを今この幾つかの表でそう感じましたので、将来的な最終的な検討においてはそこをちゃんと見ておきたいと思います。
 それ以外に何かありますか。
 関原委員、お願いします。

○関原委員
 59ページの後発品に対するお医者さんの判断ということで、6割の医師はやっぱりこのクオリティーを含めて不信感を持っている。さっきの18ページに戻っていただくと、18ページの27表では、薬局が、一番引っかかったのは何かというと、近隣の医療機関が後発医薬品の使用に消極的であると。つまり、医療機関がそもそも消極的で薬局も医師の消極姿勢を受けてやっているということは、一番大きなところはやっぱりこのクオリティーの話です。これは、だから、どういうふうにこのクオリティーのところを高めるかというか、これがないとやっぱり色々な意味でネックになるなというのは、この2つの関係かなというふうに思いました。
 それから、薬局のほうに戻るわけですけれども、やっぱり一種のビジネスマターとして在庫負担とか、先発薬・後発薬のどっちを売ったらもうかるかという、そういうビジネスマターの話。品質と商売上の損得、ここのところを両方もうちょっと解明してアクションプランを作らないとなかなか進まないという感じがしました。

○牛丸部会長
 ありがとうございます。
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 ただいまのお話にちょっと関連しますけれども、私も関原委員の言われるとおりだと思いますが、ただ、データを見ると、例えば13ページの図表17であれば、ジェネリックへの変更がすべて不可欄に処方医の署名がない処方せんは67%あるわけですよね。ということであれば、平均すれば7割近くはジェネリックに変えられるという環境が既にできているわけですね。そうすると、そこで医師がなかなか不信感があるからジェネリックを処方しないんだというお話は確かに、先ほどのルートで読み込めばそうなるんですが、現実に7割が変えられるということがあるというのが一方の事実としてあるわけですよね。それをどう解釈するかですよね。

○関原委員
 私が今申し上げましたように、結局、今の品質の話ともう一つのビジネスマターで、在庫負担コストの話と結局どっちの薬が儲かるかと。それを念頭に理屈付けとして医者も勧めないからというふうに言っているんじゃないかと、僕はビジネスマンだからそういうふうに思っているわけです。

○遠藤委員
 失礼しました。私の理解が正しくありませんでした。だから、そういう考え方にはある意味裏打ちのできるエビデンスがあるということかもしれませんね。十分検討しないとわかりませんけれども。

○牛丸部会長
 どうぞ。

○遠藤委員
 一つ。ページがどこかにいっちゃったんですが、DPC対象病院105が対象になっておりますけれども、どうしても高機能であるためにジェネリックをあまり使わないということと、包括であるためにジェネリックを使おうという、2つの要因がクロスしているというのがここに出ていると思うのですが、そういう意味で、例えばDPC対象病院の中で特定機能病院だけを分けるとかそういうことは可能でしょうか。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 最初の調査票のところで……

○遠藤委員
 属性は聞いていますよね。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 特定病院というのはあるので、それを分けるのは可能でございます。

○遠藤委員
 大分いろいろなタイプのDPC対象病院が増えていますので、その辺は少し分けたほうが議論にはなるかなという感じがしましたので。御要望です。ありがとうございます。

○牛丸部会長
 先ほど47ページで、それからその前の白石委員の指摘、幾つかの表を見るときの難しさを確認しましたが、そのとき、私が病院より診療所のほうがという話をしましたが、幾つかの表を見ていろんな背景というのを理解するのは重要だと改めて思ったのが50ページの図表80です。後発医薬品を導入する際に苦労したことがあるかといったときに、診療所が苦労しないと、特になしと、この比率が高い。これも注目できるかな。
 つまり、何を言いたいかといいますと、何をしているという、どれだけしているかということとともに、その前の状態がどうであるかという、これは両方見ないといけないということです。さっきの事柄と同じだと思います。
 それから、少し話は転じます。先ほど時系列的に見る場合も成長なんかを見るのと同じようにどの水準からどれだけ上がったかという上昇率も重要ですが、どの水準にあったかという、これ両方を見ないと何かが見えてこないので、我々が注意しなければいけないのはそういうところかなと思いました。
 それから、これは患者調査のところで言おうと思っていますが、今回、保健所、それから、診療所、医師とか病院に関して回収数はそう変わっていなかったです。たしか、患者の場合、かなり増えました。そうしたときに、比率だけを見て、比率ももちろん重要ですが、同時に絶対数といいますか、それがどう変わってきたか。比率の変化とともに絶対数というか、その両方を見る必要があります。ちょっと感じが違いますが、解釈の仕方っていうのはその辺までよく把握しなければいけないなということを思いました。
 ほかに。何かございますか。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 回収状況で申し上げますと、患者調査の部分でございますが、これは今6ページ目のところでございますが、今回、1,788人というところでございますが、これは前回でいきますと1,012人ですから、数としてはかなり大きくなっているという状況がございます。

○牛丸部会長
 外来診療における後発医薬品の処方の変化って、今日の資料でどこにありますか。

○関原委員
 55ページです。

○牛丸部会長
○牛丸部会長
 55ページですか。すみません、事務局、前ので57ページの図表97に相当するのは、今どこですか。同じですか。これですね、失礼しました。60ページ。1年前として60ページの図表99、それから図表100、1年前と比較してまさに時系列です。これ2つかろうじて過半数を超えていますが、真ん中が変わらないですから多くなったということですね。これを見て興味深かったのは、診療所と病院、傾向としてほとんど変わらない。それが見えたなということです。
 これは、最初に私が申しまして、遠藤委員から御指摘いただいて若干この数字自体が少なめになりましたが、後発医薬品への変更不可の、今度は処方せんを書くほうから見た場合ですが、60ページの署名した経験があるかどうかという。これが、やはり経験ですから、22年4月以降で医師ベースで後発医薬品への変更不可に署名した経験のあるのが30%台あるということですね。ですから、これもどう解釈するか。人数は153人、237人ということですが、一応3割台ある。これをどう解釈するかということと、それから、傾向としては、病院、診療所に違いがないということです。これらを見てどうしてそういうことが行われているかということを解明すべきだと、思います。今の段階ではちょっとどうということは申し上げられませんが、そういうことを感じました。
 ほかにいかがでしょうか。医師関係、診療所関係、それから、病院関係。
 とりあえず、先に進ませていただき、また、何かありましたら後で結構ですので、今度は、残る79ページ以下、患者調査のところで御意見、御質問があればお願いいたします。
 遠藤委員、お願いします。
 ほかにいかがでしょうか。医師関係、診療所関係、それから、病院関係。
 とりあえず、先に進ませていただき、また、何かありましたら後で結構ですので、今度は、残る79ページ以下、患者調査のところで御意見、御質問があればお願いいたします。
 遠藤委員、お願いします。

○遠藤委員
 表記の仕方ですけれども、図表の199、一番最後ですね、裏のページになりますけれども、これは年齢とクロスをされているようですけれども、今回から幾ら下がったならばジェネリックを買うようになるかというふうに聞いているわけですが、それを比率で聞くのではなくて金額で聞いているんですね。それは多分、回答者がイメージしやすいようにということで聞いているんだと思います。要するに、回答者としてみれば具体的な金額を聞いたほうが回答しやすいだろうということで、こういうふうに聞いたんだと思いますけれども、やはり、薬局で幾ら自己負担を払っている人にとって幾らというふうに対応させて聞かないとよくわからないものですから、みんな中央値500円か一部1,000円という結果になってしまいます。調査では、薬局の窓口の自己負担額を聞いておりますから、それとクロスした形で出していただいたほうがいいかなと思いますので、それはお願いしたいと思います。
 以上です。

○牛丸部会長
 ほかにいかがでしょうか。
 森田委員、お願いします。

○森田委員
 この患者のほうで初めて出てきたところで、例えば87ページの図表147と、あと、ほかにもあったと思いますけれども、いわゆる保険者によってかなりこれは違うというのは、これまでの時系列的な評価とかそういうことも可能でしょうか。104ページの図表174もありますけれども。けっこう、保険者によるばらつきというのが、知っているか知らないかというのがあるというのが若干気になるんですが。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 昨年度の調査でも保険者別の調査をしておりますので、比較は可能でございます。

○森田委員
 保険者のほうがどう働きかけるかということもかなり影響があるかなと思いますので、その辺については、今後どういう形でこのジェネリックの普及なり何なりを図っていくかというときには、比較的重要な要素ではないかなと私は思います。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。
 先ほど、遠藤委員から御指摘がありましたように物事を時系列的に見たい。すべてそうなのですが、とりわけ私、今回これを見ていて、患者調査の結果、図表の後半にあるものですね。年齢別でなく全体を見る。それぞれの数値がやっぱり前回と比較してどうだったのかという、それを知りたいと思いました。この調査だけでは出ていないので、ですから、速報に載せられるかどうかわかりませんが、出すときには時系列的、少なくとも前回との比較、それを出していただきたい。
 そのときに、先ほど申しましたように考えなければいけないのは、患者調査の場合は前回が1,012人ですか、今回は1,788人と500人多いということです。そうしたときに、比率ももちろん重要ですが、回答数というのがふえている。ですから、そこにも目を向けたほうがいいだろう。比率だけで見るのでなくて、そういうことも感じました。
 それから、先ほど薬局のところで申しましたように、薬局のところでは自由記載の文章が出ていましたが、診療所、医師、病院、それからこの患者調査でも全く出ておりません。これはどのぐらいの数字があったかということは最終的な評価をするときに必要となってきますが、少なくともどういう意見があったかぐらいは速報段階でも出せるのではないかと思います。そうすると、一応、こういう意見があった。それがどのぐらいの割合かというのはまた別ですが、ほかの数字とともにそういう意見を見るということも重要だと思います。もし間に合うようだったら載せていただきたい。そう要望いたします。
 そのほか、どうでしょうか。一応、患者調査まで来ましたが、患者調査だけでなく、前の薬局、診療所、病院、それから医師、それらに関する調査結果でも何か、あるいは全体的なスタイルというか、あるいは具体的に今度の結果概要速報を出す場合にアドバイスといいますか、そういうものももしあれば御意見いただきたいのですがどうでしょうか。
 森田委員、お願いします。

○森田委員
 全体的にどのようにこれを評価するといいましょうか分析するかということだと思いますけれども、前にもそういう御議論があったようにも記憶しておりますが、基本的に、今回もそうですけれども、ジェネリックをめぐる場合に要素に分けていきますと、一つは、やはりクオリティーの問題といいましょうか、まさに診療の観点から見たジェネリックのあり方、質の問題だと思いますし、もう一つは、先ほども関原委員のほうからも御指摘ございましたけれども、ビジネスとしての観点、その供給体制であるとか価格の問題であるとか、3番目の要素として、これの調査で比較的ポイントだと思いますが、やはり意識の面があると思っておりまして、それぞれがどういう形でその調査の結果があらわれているのかというのは、この結果を見るときに重要な、既に御指摘のあったところかと思いますけれども、重要だと思いますので、そういう観点から整理をしてみるとまた少し違う面が見えてくるのではないかと思っております。
 2番目は、先ほど時系列が必要であるというのと、その他の項目がかなりの比率を占めているところにつきましては、そのクエスチョネアのあり方そのものを次に実施するときは見直す必要があると思っておりますけれども、例えば先ほど遠藤委員から御指摘ありましたけれども、13ページのほうではその33%がすべて不可と書いてありながら、実質的には14%が後発医薬品を銘柄指定しているとか、それとか59ページのところで図表98ですが、医師の場合には品質、効果、副作用に対して不安があるということですけれども、これもどう解釈するかというのはなかなか難しいところかもしれませんが、推測するところ、後発医薬品の中にも先生方の評価がいろいろあって、多くのものについては問題ないけれども、一部のものについてはそのクオリティーにおいてかなり疑問があるというようなお考えではないかと思っております。
 図表59のところは、非常に基本的には処方しない理由ですから、無条件でいいとは言わないけれども、とりあえず全体で聞かれるとバツをつけておいて、しかし、個別的にはオーケーという、そういう解釈も成り立つのかなと思いまして、その意味で、何を申し上げたいかといいますと、やはりこのジェネリックを後発医薬品ということで一括りにしておりますけれども、もう少し将来的に見ますとこれを仕分けしてみるという視点も必要なのではないかと。かなり次回の話になるかもしれませんけれども。
 ただ、専門の方にはそういう観点から御意見を伺ってみるというのも、これの解釈を深めるためには必要ではないかと、そういう気がいたします。
 以上です。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。
 最終的な報告といいますか、どうこの結果を評価するかというか、何を読み取るかということを行う際に、非常に資する重要な指摘だったと思います。その際に、それに基づいて読み取っていきたいと思います。また、そこから出てきたものが将来的な調査とか次の調査、それにどうしたらいいかということにもつながると思います。
 では、薬剤管理官、お願いいたします。

○事務局(吉田薬剤管理官)
 これまでの議論、あるいはただいまの森田委員の御指摘に関しまして、これからさらなる詳細な解析が必要な部分は当然あろうかと思いますけれども、いわゆる今御指摘のあった分についての厚生労働省としてのこれまでの取り組みについて若干御説明させていただければと思います。まず、品質に関するいろんな御疑念というのが医療関係者にはあるのではないかということでございますが、これについては厚生労働省、具体的には国立医薬品食品衛生研究所を中心としたところで、ジェネリック医薬品品質情報検討会というのを立ち上げておりまして、そこで具体的に問題があるんではないかと言われているような個別の後発品の内容についても専門の先生方にお集まりいただきまして、個別の解析を行ったりしております。場合によっては、その検査を行ったりしながら、そういう形で個別の問題が指摘されているものについては検討してきているというような対応をとらせていただいているところでございます。
 そのほかにも、市場に出回っている後発品についての品質検査、これも国と都道府県とで協力して実施させていただいているところでございます。しかしながら、やっていることの現場へのフィードバックが不十分な面もあるのかもしれませんので、そのあたりについては、少しまたどのような形があるのか工夫をさせていただければなというふうに思っているところでございます。
 若干補足させていただきました。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。
 それでは、お待たせしました。関原委員、お願いします。

○関原委員
 私は今日の説明でこれだけ資料ができているんだから、この中から論点を整理するのは短時間でできるんじゃないかと思います。だから、早く整理してこの議論をして欲しい。あまりペーパーを詰めるよりも、今出ているデータをベースにもう相当のことが比較的短時間で要約できるような気がするもんですから、ぜひ事務局にそれを早くやってもらって、むしろ、その議論のところに時間を長くかけないと、紙をつくるのに時間かかっちゃって結局議論がなくなるというのが一番つまんない、ぜひともそういう方向で考えていただきたいというふうに思います。

○牛丸部会長
 事務局に今後の予定といいますかお聞きしたいのですが。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 冒頭に牛丸部会長のほうからもお話がありましたとおり、今日の速報のデータというものと、今いろんな視点を含めて、また改良点を含めて御議論いただきましたので、それを基に本報告のものを作っていく必要があるというふうに考えております。
 先ほどの例えばフリーアンサーの部分につきましても今回は速報に載っていないのですが、本報告のほうにはそれが調査票ごとにフリーアンサーの部分がまとめてありますので、そういう作業のほうは本日の御意見を入れながら進めさせていただきたいと思います。

○牛丸部会長
 関原委員としては本報告の評価というものを早めにやって、もう本格的な議論をという、そういう。

○関原委員
 というふうに思っています。結局、議論をしないと本当の報告にならない。そういう意味でそこから出てくる論点を整理してもらったら、ある程度もう現実的な議論ができるんじゃないかなという気が私がしたもんですから。
 それと、ほかの項目にもこの種の調査が今後並んできます。この後発品は割方わかりやすい調査といいますから、これは早くやっていかないと、後の病院だとか医師に係る調査の話になってくると議論にすごく時間がかかるから、早くできるのはどんどんこう処理をしていかないといかんのじゃないかなという気がしたわけです。

○牛丸部会長
 そうしますと、速報はこのままお出しして、今日、現在のことに関する調査検討委員会で出たような、こうしたほうがいいというような、あまり御意見がなかったと思うんです。ですから、速報については早い段階で総会へ出して、同時にもうここまで話が来ましたから本報告に向けての議論は早めて行う。なるべく早くまとめて、この後発に関しては本報告を早めにお出しできればと、こういう方向で事務局はどうでしょうか。

○森田委員
 すみません、ちょっと今の点ですけれども、速報はこのままとおっしゃいましたけれども、時系列はもし可能ならば入れていただきたい。

○牛丸部会長
 言葉が足りませんでした。今日出ました速報に関する可能なところについてはもちろん調整をして、その上でお出しするということです。
 ただ、本報告に向けてのところのようなものはちょっとではできませんので、それは除くということで。今、森田委員が御指摘になった時系列的なところ、どこまで入れられるかは、事務局と相談してみなければなりませんが、それが可能なところは入れて、それで速報としてお出しする。
 それ以外に確認ですが、速報段階でここをこうしたほうがいいということに関してですが、先ほど幾つかいろんな御意見ありましたけれども、どちらかというと本報告に向けての検討のほうが多かったかなと私は解釈したのですが、私忘れているかもしれませんので、もし御指摘された中でこの点は速報段階でも直せれば直してほしいということがあれば、もう一度指摘していただきたいのですが、いかがでしょうか。
 一応、もう一度どういう指摘があったかと後で確認しますが、今私が忘れてしまった点があるかもしれませんので、一応、今日御意見をいただきました点を押さえた上で、また検討いたします。
 それで、話が途中になりましたが、ほかに御意見いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 白石委員。

○白石委員
 多少分析的というところまではいかないと思いますが、森田委員のほうから全体のまとめみたいなお話があった中に、意識というのがございました。関原委員のほうから、効果とか安全性についての意識のお話、議論がありましたが、それとともに、患者さんが使いたいかどうかという意識がまたこの調査から浮かび上がってくるかなと思います。
 図表192では、患者さん、後発医薬品を使用するに当たって重要なことというので、一番がやっぱり効果があることという非常に重要な御指摘がこの中から浮かび上がってきます。経済性が順位で見ますと大体4番目ぐらいということで、効果があるとか、副作用の不安が少ないというのが2番目、それで、経済性というところでいうと3番目に薬代が安くなること、医療費が節約できることという、経済性が3番目、4番目に来ております。
 その一方で、後発品を使いたいというふうに自分が思ったときに頼みやすいかどうかというところで、同じような対照的な質問として、薬剤師さんのほうに頼みやすいかというのと医師に対して頼みやすいかというのを、図表の161のほうでは薬剤師の方のほうに頼みやすいかということで、図表155のほうでは医師のほうに頼みやすかったかというところをお聞きしております。
 その頼みやすいかどうかということと関連すると思いますが、今回、ジェネリック医薬品希望カード、この認知度を薬局、それから医師ベース、患者、3者について聞いております。前回からの時系列ということでありますと、その3者、薬局、医師、それから患者ということで全部認知度は上がっていますが、薬局では96%ということでほとんど御存じなのですけれども、医師のほうでいうと図表116のところで、要するに診療所と病院、医師では認知度に薬局ほどではないという実態があります。
 これをどういうふうに考えていくのかというのを、分析的なところで今後検討していったらいいのではないかというふうに思いました。
 ちょっと感想のようなことで恐縮ですが、以上です。

○牛丸部会長
 ありがとうございました。
 それ以外に御意見、いかがでしょうか。
 大体2時間近くなりましたので、もしほかに御意見がないようでしたら質疑はここまでにさせていただきます。ありがとうございました。
 今後の進め方ですが、最初に私が申しましたように、この検証部会の今日の位置付けというものを2つ考えたわけです。一つは、速報というものを総会へお出しする、その出すものに向けてのいろいろな御意見。ただ、それには本報告のような評価というものをつけることはいたしません。それに関しては、私先ほど不十分でしたけれども、一つには、時系列的な視点が重要なので、今回の調査結果速報の中に必要なものに関してそれが同時に載せられればそのほうが理解しやすいという御指摘がありましたので、速報段階にそれが載せられればそこを書いていただきたい。
 それから、私自身が申しましたが、自由記載というところがあった。これが重要な指摘もあるので、これがものによってどこまで載せられるかわかりませんけれども、載せられるならば載せていただきたい。こういう2つの点はあったと思います。その他、後でもう一回皆さんの御意見を確認しなければいけない。落としているところがあるかもしれませんが、それをもう一回見直して、その上で速報に生かせるものは直した上で速報として総会に出させていただきます。
 それに関しては、一応、検証部会ということですが、基本は調査検討委員会ですので、調査検討委員会の委員長である白石委員を中心にそれを踏まえて少し考えていただく。
最終的に速報ということで出しますが、その案というものを考えていただいて、どう変えたかということについてまた各委員に御相談しながら取りまとめたい。それで、皆さんの意見を受けた上で総会へ出す。
 もう一つ、本報告のほうは、これ一番重要ですので、従来ですとゆっくりやっているわけですが、今日の段階で関原委員から御指摘ありましたように、次から次へいろいろな調査が上がってくるということもありますので、後発に関してはここまで議論が進んだということもありますし、ほかよりも議論しやすいということもあるので、せっかくここまで来たのならば早めに検討をしたらどうかという御指摘がありましたので、もし、委員の皆様の同意が得られればそれも早く進めていきたと思っております。
 

○事務局(鈴木医療課長)
 ちょっと事実関係だけ。私がもし間違っていたら訂正をしていただきたいんですが、この速報というもの自体を総会に、過去は報告してはいなかったんですね。つまり、速報自体はこの場で議論していただいて、今たくさん重要な御議論をいただいたので、これをこのまま上げますと恐らく同じ議論が総会で繰り返されますので、そういうものを入れ込んだ上で基本的には総会で御議論いただくというのが順序だったと思います。
 ただ、もちろん速報が出たものですから、これ自体についてざっと報告させていただくというのは総会の御趣旨としてあり得ると思うんですけれども、これをそのまま今と同じような議論を総会でやっていただいても、恐らく同じような、例えば病院にしてもDPCとそれ以外のところと分けて分析すべきだというような御議論になりますので、そこの分析を一旦させていただいて、これはまだ生の数字ですので、これに恐らく今御指摘いただいたような文言なり簡単な分析というのをつけて総会のほうに御報告させていただかないと、結局は二度手間になってしまいますので、そこのところだけをちょっとこの場で御確認をさせていただいて、出ましたと、大体はこういう結果ですと、こういうスケジュールでやっていきますということを総会で御報告するのはいいんですが、中身についてかなり時間をとって御説明して議論ということになると恐らく二度手間になってしまいますので、そこのところのプロセスをもう一度確認させていただきたいと思います。

○牛丸部会長
 今日の議論を踏まえた上の速報は総会にお出しします。速報はもうとにかく議論をしないでこうだということだけですね。
 ただ、検証部会としてはこの出た速報、検証結果を踏まえた上で検討いたしますと。検討した結果はいずれお出しします。これでよろしいわけですね。
 ということですので、今日御意見いただきました部分的なものを直した検証結果としての速報は総会にお出しします。そのときには内容に関してはつけ加えることはありません。ただ、私として、もし、意見を述べるとすればお出しした検証結果、これに基づいて検証部会として検討してコメントというか評価を下して、いずれ検証部会で検討した上で総会にお出ししますと、こういうことは申し上げますが、それ以上は深入りはいたしません。
 それでよろしいでしょうか。
 その本報告に向けての検討を早く検証部会として行いたいので、これは従来調査検討委員会委員長が基本としてなさっていたのですか、それとも、検証部会長がやっていたのですかどっちですか。

○事務局(屋敷保険医療企画調査室長)
 検討委員会です。

○牛丸部会長
 ということで、申しわけないですが、白石委員を中心としてまとめていただいて、それで検証部会にかける。もちろん私もいろいろ協力いたしますが、そういうことでよろしいでしょうか、白石委員、よろしくお願いいたします。
 ということで、今後のことは以上とさせていただきますが、よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、本日の議論はこのあたりとしたいと思います。
 なお、次回の日程につきましては追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日はこれにて閉会いたします。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線3288)

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