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2010年11月1日 チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ 第6回議事録

医政局看護課看護サービス推進室

○日時

平成22年11月1日(月)15:30〜17:30


○場所

厚生労働省18階専用第22会議室


○出席者

秋山 正子 (ケアーズ白十字訪問看護ステーション 統括所長)
有賀 徹 (昭和大学医学部救急医学講座 教授)
井上 智子 (東京医科歯科大学大学院 教授)
川上 純一 (浜松医科大学附属病院 教授・薬剤部長)
神野 正博 (社会医療法人財団董仙会 理事長)
小松 浩子 (慶應義塾大学看護医療学部 教授)
真田 弘美 (東京大学大学院医学系研究科 教授 )
竹股喜代子 (医療法人鉄蕉会 医療管理本部 看護管理部長)
英 裕雄 (医療法人社団 三育会 理事長)
星 北斗 (財団法人星総合病院 理事長)
前原 正明 (防衛医科大学校外科学講座 教授)

○議題

1)特定看護師(仮称)養成 調査試行事業について
2)その他

○議事

○田母神就業支援専門官 
 ただいまより、第6回「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」を開催いたします。
委員の先生方におかれましては、御多忙中のところ、当ワーキンググループに御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、大滝委員、山本委員より、御欠席の御連絡をいただいております。
また、本日は、「特定看護師(仮称)養成調査試行事業」の指定校の教育について、話題提供をしていただくために、日本看護協会看護研修学校と兵庫県立大学大学院から先生方にお越しいただいております。
 先生方について御紹介させていただきます。
 日本看護協会常任理事、洪愛子先生。
 日本看護協会看護研修学校認定看護師教育課程長、溝上祐子先生。
 埼玉医科大学形成外科教授、市岡滋先生。
 日本看護協会看護研修学校認定看護師教育課程救急看護学科主任教員、石井美恵子先生。
 帝京大学医学部附属病院救命救急センター教授、坂本哲也先生。
 兵庫県立大学大学院看護学研究科長、片田範子先生。
 同大学院生涯健康看護講座小児看護学講師、三宅一代先生。
 続きまして、資料の確認をお願いいたします。
 1枚目が議事次第、2枚目、座席表となっております。
 資料1、「日本看護協会看護研修学校ヒアリング資料」、最後のページのスライドが60となっております。
 資料2、「兵庫県立大学大学院ヒアリング資料」、最後のページがスライド22となっております。
 資料3、「特定看護師(仮称)養成 調査試行事業実施状況報告について(案)」、1枚でございます。
 参考資料1、「看護業務実態調査の結果について(前回の宿題事項)」、両面で1枚でございます。
 参考資料2、「当面の検討の進め方」、4ページまでございます。前回のワーキンググループで委員の先生方から御意見いただきまして修正したものについて、先週金曜日、10月29日の第3回「チーム医療推進会議」に提出した資料でございます。
 参考資料3、「第3回チーム医療推進会議資料(抜粋)」でございます。これまでワーキングの資料となっていた調査等については省略させていただいております。下線を引いた部分について添付をしております。
 1枚めくっていただきまして、資料2、「チーム医療推進方策検討WG開催要綱」1枚。
 その次が、資料3、「第1回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ 主な御議論について」、最後のページが6ページとなっております。
 資料7、藤川委員提出資料、日本医師会調査「看護職員が行う医行為の範囲に関する調査結果」、最後のページが15ページになっております。
 資料8、「ワーキンググループの報告に対する意見」、チーム医療推進会議藤本晴枝委員提出資料でございます。
 資料については以上でございます。乱丁、落丁がございましたら、事務局までお申しつけくださいますようにお願いいたします。
 それでは、カメラはここまでとさせていただきますので、お願いいたします。
 それでは、有賀座長、議事の進行をお願いいたします。
○有賀座長 
 皆さん、こんにちは。第6回になりましたが、「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」の開催をしたいと思います。本日は、議事次第にありますように、「特定看護師(仮称)の養成調査試行事業について」ということで、たくさんの先生方にお越しいただいておりますので、後ほどいろいろと勉強していきたいと思います。
 それから(2)として「その他」がございます。「その他」も、勿論、議事になるので、いずれとは思いますけれども、今、司会の厚生労働省の係の方からお話ありましたように、先週の金曜日だったと思いますが、このワーキンググループの親会でありますところの「チーム医療推進会議」が行われました。そこでは、もう一つの「チーム医療推進方策のワーキンググループ」、たしか山口先生だったと思いますが、からの御報告があって、それに引き続いて、私から、この看護業務検討のワーキンググループからの進捗状況、ですから、第5回までのさまざまな議論について報告しました。今まで前原先生にお骨を折っていただいてやってきたこの実態調査についての話と、それから、今日も進行しますけれども、調査試行事業ということで、今まで幾つかの勉強をしてきたことを御報告した次第であります。
 資料にそのときのものが少し後ろについてございますが、それらについての質疑などは、「その他」の議題のところでと思います。親会の藤川先生から、日本医師会が行った同じ道具を使って、医師会の先生方、または医師会の先生方のところで働いておられる看護師さんたちに調査をしたという結果もあって大変盛り上がりましたけれども、それらについてもここについておりますので、関係された方たち、この中にもいると思いますので、場合によっては「その他」のところでお願いしたいと思います。
 では、早速ですが、ヒアリングに移りたいと思います。本日のヒアリングについては、そこにありますように、日本看護協会の洪先生、溝上先生、それから埼玉医大の市岡先生に最初のことを説明いただきます。資料1の御説明を賜った後に、後半で救急の話が入ります。
 それでは、ヒアリング2つのうちの前半で、日本看護協会の関係することについて2つ、したがって、形成外科の市岡先生に関係するものと救命救急センターの坂本先生に関係するものと、その二本立てでお話が聞けると思います。では、続けてよろしくお願い申し上げます。
○洪参考人 
 今回は、このように機会をいただきまして、ありがとうございます。
 最初に、資料1の2にございますように、共通する部分での概要を私の方から話させていただきます。その後、皮膚・排泄ケア、そして救急領域につきまして、それぞれ担当から、その領域の認定看護師教育を基盤としておりますので、最初に認定看護師について説明をした後、養成することに至った経緯、養成課程のねらい、習得を目指す能力と医行為の選択理由、教育内容、指導体制、評価概要について、順次報告をしてまいります。25分程度と聞いておりますので、数分で私のところを終えて、溝上の方に引き継ぎたいと思います。
 まず、日本看護協会で、この特定看護師養成調査試行事業を実施することに至った経緯といたしまして、3枚目のスライドに示しておりますように、チーム医療の推進に関する検討会報告書で提言されました特定看護師(仮称)という新たな枠組みが、チーム医療を推進し、国民に必要な医療を、必要なタイミングで提供することができる、と考えられるということがございます。
 また、チーム医療の推進に関する検討会報告書には、教育要件の案としまして、実務経験の程度や実施し得る特定の医行為の範囲に応じて、「修士課程修了のかわりに比較的短期間の研修等を要件とするなど、弾力的な取り扱いとするように配慮する必要がある」と明記されたことがございます。
 まず、認定看護師・専門看護師と言いましても、十分御理解いただいていない部分もあるかと思いますので、簡単にその違いを申し上げさせていただきます。4枚目のスライドに示しております。ここで抜粋したものを記載しております。
 認定看護師は、1997年から認定を開始しまして、現在、19分野7,364名。特徴としまして、特に認定の看護分野において熟練した看護技術・知識を用いて水準の高い看護実践を行うということ。そして教育につきましては、実務経験5年以上としておりまして、その後、研修を6か月以上、615時間以上という認定看護師教育基準に準拠した教育内容。ここには実務家教員の規定はございません。看護教員、医師を含む他職種が教育にかかわっているということでございます。
 実施し得る医行為としまして、教育の前提としている、あるいは資格認定の前提にしているものは、診療の補助に含まれる医行為ということでございます。
 専門看護師は、認定看護師より1年早く、1996年、認定を開始いたしまして、現在、10分野、451名でございます。「専門看護分野で複雑で解決困難な問題を持つ個人、家族、集団に対して、水準の高い看護ケアを効率よく提供する」ということで、教育のところで修士課程を修了している、また、その修士課程については、日本看護系大学協議会専門看護師教育課程基準で指定された内容の科目を26単位以上取得しているということが前提となっております。
 実施し得る医行為につきまして、「診療の補助」に含まれる医行為ということでございます。
 一番下に、特定看護師(仮称)について整理はしておりますが、これは3月19日のチーム医療推進に関する検討会報告書、あるいはこのワーキングで養成調査試行事業の実施要綱等から抜粋したものから整理しましたので、こう決まったということではございません。この中に、修士課程、そして実務家教員が医師等ということが、募集要綱のところには規定をされておりました。「診療の補助」に含まれないものと理解されてきた一定の医行為(特定の医行為)を実施し得るということで整理がされていると思います。
 615時間以上の研修内容ですが、スライドの5に皮膚・排泄ケアを例に示しております。615時間以上ですので、必ずしも615時間ぎりぎりで行っているのではなくて、今回、研修を行う看護研修学校につきましてはそれぞれ追加部分を下に示しておりますが、演習、実習を特に手厚くして、810時間をかけているところでございます。
 特定看護師養成調査試行事業実施課程については、本会が行う研修課程につきましては、対象は認定看護師としての実践経験5年以上を持つ者、既に履修済みの認定看護師教育課程の教育に240時間を追加した教育プログラムということで計画をしております。
 7、8には、この教育課程の受講に際しての募集要綱の概要を示しております。現在、公募中で、まだ数名からの申請でございますが、11月5日まで公募をしております。ここで、今回の指定が今後、特定看護師(仮称)の養成課程として認められることを保証するものではないということを明確に募集要綱に記載しているということと、この事業は看護協会が試行するものであって、教育にかかる授業料、受験料等含めて個人負担はございません。ただし、実習を含む受講中の交通費等、その他発生するものについては自己負担としております。
 240時間を1月中旬から3月上旬にかけて開講の予定でございます。各分野6名を定員としております。申請資格につきまして、8枚目のスライドに示しております。5年以上の経験、そして認定看護師としての実践を積んでいるということを、研修を受けるに当たって所属施設の看護部長、あるいは施設長の同意を得ているということと、この研修を修了したからといって資格をとれるということではありませんので、明確にその部分で施設側に協力をいただけるよう、出張、あるいは研修等で研修中の身分が保証されているということを申請の資格としております。
○溝上参考人 
 続きまして、特定看護師(仮称)養成調査試行事業実施課程皮膚・排泄ケアについて説明をさせていただきます。10枚目のスライドをごらんください。皮膚・排泄ケア認定看護師といいますのは、「ストーマの造設や褥瘡などの創傷及び失禁に伴って生じる問題に対して、専門的な技術を用いて質の高い看護を提供できる」となっております。この下に熟練した具体的な看護技術が明記してございます。
 ただし、皮膚・排泄ケアという文言からは、そのつながり、そのケアの内容が見えにくいということはよく御指摘を受けておりまして、11枚目のスライドをつくりました。ごらんください。  「皮膚・排泄ケア認定看護師の熟練した看護技術」ですが、この領域は、もともと欧米のストーマのケアを専門に行うETナースをモデルに発展しましたので、ストーマのケアから始まっております。ストーマのケアで経験されました、ストーマ周囲の重度の皮膚の欠損、それからストーマの排泄物による皮膚障害など、かなり皮膚障害に関しての特化した技術を持ち、このストーマ、褥瘡、失禁というふうに領域が拡大し、それをもって皮膚・排泄ケアと表現されているものでございます。
 次に、12枚目のスライドをごらんください。この皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷の管理といいますと褥瘡が第一に頭に浮かぶわけですが、今回、我々は慢性創傷ということで考えてございます。「高まる下肢潰瘍への介入ニーズ」として、米国では、糖尿病患者の25%が下肢に潰瘍を形成すると報告がございます。また、年間8万人の下肢大切断があり、この1例に約633万円かかるということで、約5,000億円の医療費負担がある。これに対して米国では国家プロジェクトを試行し、足を専門に見る足病医が1万人、そして、専用の創傷センターを800以上持っているという集学的な治療を確立しております。
 一方、日本を考えますと、日本では糖尿病の患者さんが増加しているということ、それから実際に透析を合併した糖尿病患者や末梢動脈性疾患患者の下肢切断例が増えており、下肢切断例の予後がとても不良であるということ。閉塞性動脈硬化症治療対象は推定10〜15万人いると予測されているが、実際の治療は7万8,000人程度で、あとは足病変が重症になってからの介入となっており、医療費負担が増大することが新しい課題になっていることが、ここにございます日本下肢救済・足病学会の報告から出ております。足病医や創傷センターの少なさ、形成外科や血管外科、循環器、透析などの単科対応で集学的治療体制の確立が求められており、血流評価で早期診断、早期介入が求められてございます。
 14のスライドをごらんください。そこで、「特定看護師(仮称)を養成することに至った経緯」でございます。患者の視点からの必要性を考えますと、高齢者の増加に伴う寝たきりや糖尿病患者の増加、これはともすれば褥瘡や下肢潰瘍の増加、医療施設や介護の限界が予測されます。これに対して創傷の重症化の予防や治療の促進が重要であり、これは入院期間の短縮、治癒期間の短縮が見込めます。ということで、創傷管理を特定した看護支援の期待というものが高まっており、高度アセスメント、そして早期介入ができる医師の包括指示のもとに行い得る医行為はあるのではないかというのが始まりでございます。
 15のスライドをごらんください。当課程で養成することに至った経緯ですが、まず、皮膚・排泄ケア認定看護師が1,391名、既に巣立っているということ。それから先行研究で、褥瘡管理者として専従に褥瘡ケアを行うことにより、治癒期間の短縮と医療経済効果が実証されていること。重症化を防ぐための高度創傷管理技術、超音波検査やデブリードマン技術による有効性に関する報告も既に出ております。こうしたエビデンスをもとに構築を考えております。
 「養成のねらい」は、皮膚・排泄ケア認定看護師教育課程で履修した基礎知識や技術を基盤とし、更に高度な創傷管理に関する追加教育を本養成課程で受け、医師の包括的指示のもとに創傷管理の医行為を行う特定看護師を目指すということでございます。
 次の17枚目に「活動領域と対象」を示しております。主に活動する領域としては、急性期から亜急性期病院の病棟、創傷に関連する外来等、それから在宅領域への拡大も視野に含むことを考えてございます。対象としましては、慢性の創傷の患者で、褥瘡、下肢潰瘍、離開創、ストーマ造設術後創、こういったものを考えております。
 18に、今回具体的に包括的指示のもとに行う医行為として8つ挙げてございます。慢性創傷を有する患者のアセスメントに必要な諸検査、皮膚の局所麻酔の決定と実施、慢性創傷のデブリードマン、慢性創傷の治療に必要な外用薬、創傷被覆材の選択、皮下組織までの皮下膿瘍の切開・排膿、慢性創傷の陰圧閉鎖療法の実施、デブリードマン時の電気凝固メスの凝固モードを利用しての止血、それから非感染創の皮膚表層の縫合及び抜糸でございます。
 こういった8つの医行為をなぜ特定したかということですが、19のスライドをごらんください。これまでの実践の中で4つの患者創のパターンで考えてみますと、例えば褥瘡ですと、超音波検査で創の深さの評価が早期にできます。これによって早期のデブリードマン、陰圧閉鎖療法の決定と実施、創傷被覆材と外用薬の決定ができます。浅い創とわかれば、その時点での適切な創傷被覆材の選択ができます。こういった行為ができれば、創の重症化の予防、早期治療が可能と考えてございます。
 下肢潰瘍、離開創、ストーマ造設に関しましても、どういった行為があればダイレクトに創の重症化が予防できるかということで、下肢では血流検査、デブリードマン、創傷被覆材や外用薬の決定、離開創に関しましては、前傷を見る血液検査等で創傷の評価を行い、同じように治療方針が選択できること。そして、最後、欠損した部分に肉芽が皮膚まで上がった時点では、非感染の表創の縫合が可能となれば、創の治癒促進ができると考えています。
 また、ストーマ造設の術後創に関しましては、汚染創になることが多く、これは感染や膿瘍を併発することがございますが、そういったときに小切開ができ、または粘膜皮膚の縫合の完成が起これば早期の抜糸が合併症予防につながる。こういった考え方で、この医行為を考えました。
 また、20のスライドをごらんください。「皮膚・排泄ケア認定看護師のヒアリング結果」です。壊死組織のある褥瘡を目の前にし、この壊死組織を直ちにデブリードマンできれば早く治癒させることができるのに、医師の対応を待たなければならない、あるいは、必要な追加教育を受けた上で、医師の包括的指示のもとにこういった行為ができれば早く褥瘡を治すことができるなど、認定看護師たちの中にも要望としてはヒアリングで聞かれております。
 そして21のスライドには「期待される効果」が、繰り返しですが、示してございます。
 22のスライドをごらんください。こうした医行為を習得することによってどのような成果が上がるかということでございます。まず、患者へのメリットですが、創傷の重症化を防ぎ、治癒が促進する。入院期間の短縮や看護師による介入で医療費の負担が軽減できる。生活に即した創傷管理計画の提供ができるということで、患者のQOL向上・患者の満足度が高まると考えています。
また、医療職へのメリットとしては、医療スタッフ間の連携・補完の推進、看護師のキャリアアップのモデル、こういったことが見込まれ、また、効果的なチーム医療の展開が可能となると考えています。
 続きまして、今回の教育のカリキュラムについて御説明を差し上げます。23のスライドには、この位置づけ、「講義・演習・実習への流れ」が示してございます。講義では、医療機器や創傷材料等を活用した高度な創傷管理を行う上で必要な知識と医行為の有効性、あるいは不利益性を判断する能力の統合を図り、演習では、こうした高度アセスメントのための医療機器の取り扱いや医行為実施技術の修得、主にモデルやシミュレーションを使った演習を考えています。そして実習では、医師の指導のもとに、患者を対象とした一連の創傷管理を実践すること、医師の指導のもとに必須となる医療技術を修得するというふうに考えてございます。
 次に、24からは実際の課程の内容を示しておりますが、これから以降、上のピンクの部分が今回考えている実施課程で、下の水色の部分が修了した課程を示しています。まず、重要であると言われているフィジカルアセスメントに関しましては、アドバンスト創傷アセスメントを15時間1単位、形成外科医師2名、看護師2名のもとに計画しておりまして、次のページに、シラバスの内容を示しています。
 続きまして26のスライドですが、臨床薬理学に関しましては、修了の科目の中では6時間程度しか受けておりませんので、2単位、30時間を計画しております。
 27に、今回立てた臨床薬理学1・2の内容を示しています。なお、この臨床薬理学1に関しましては、今回考えております皮膚・排泄ケア、救急、感染、3学科合同でこの臨床薬理学1をやる予定にしております。この2は、創傷の重症化を防ぐための創傷、被覆、あるいは必要となる薬剤に関しての知識を主に専門立てて構築しております。
 次に28です。臨床生理学に関する科目です。病態学特論が1単位15時間、創傷病態生理学が1単位15時間でございます。
 次のページの29にその具体的なシラバスの内容を示してございます。
 30、その他の授業科目としましては、実際に演習実習とつながります創傷管理技術に関しての必要な機序などを学ぶための単位を2単位30時間で立てておりまして、特定看護師(仮称)概論というものも、医療事故体制あるいはリスクアセスメントなど含んだものを考えています。
 続きまして31が演習科目です。演習科目では、実際に創傷管理技術を学内、あるいは大学の実習室などで行う予定にしておりまして、これが1単位30時間行う予定です。
 続きまして32のスライドです。実習となります。この実習は2単位90時間です。医師を指導医として行う予定でございまして、この中には、「目的」にある実際の創傷の治癒を促進させるための医行為の実施に必要な評価や実施能力を身につけるというもので、目標が3つ立ててございます。そして、一番左側、90時間の下に必須医療技術というのがございますが、デブリードマン、縫合、切開、ドレナージ、陰圧閉鎖療法、超音波診断、これに関しては必須に技術を修得することを目指してございます。
 次の33に、今回考えている修了した像がありますけれども、まず皮膚・排泄ケア認定看護師の教育課程で既に28.4単位680時間を終えております。そして、今回追加するのが11単位240時間で、合計39.4単位、時間数としては921時間の学びをしたことになります。また、今回の対象者は、認定看護師の資格を取得して5年以上の経験を有する者にしましたので、こうした修業内容に加えまして実践内容も確保されていると考えております。
 次に34でございますが、この課程の指導体制です。養成課程の指導体制は、形成外科医を中心に、講義・演習・実習の実地指導と評価を行う。担当学科看護教員は講義・演習・実習の調整や総合的な評価を担う。そして、特定看護師養成調査試行事業実行委員会というものを看護協会の中に特別委員会として立ち上げておりまして、これには、医師6名、看護教員等(外部教員等を含む)7名で構成され、ここで入学、評価、いろいろなことを決めていくということを計画しています。
 35です。「教育の評価概要」ですが、講義では、各教科目の筆記試験等の評価、60%以上で単位取得、演習に関しましては、技術、あるいはレポート評価で60%以上の単位取得、そして、この講義、演習をすべて60%以上満たした者のみ実習にすすめるという体制をとっております。実習では、必須医行為の技術評価が60%以上、課題ケースに関する実践が60%以上になります。
 次に、技術評価とはどのように行うのかというのを36、例をデブリードマンで示しております。まず、技術評価項目を6点立ててございます。これは6つの視点で指導する指導医の形成外科医が、A、80%以上から、Dの60%未満まで評価していきます。
 最後ですが、37をごらんください。養成課程修了の評価をどのように行うのかです。講義に関しましては60%以上、演習も60%以上クリアーしている者たちでございますが、これに実習の評価を加えまして、先ほど御説明いたしました実行委員会をもとに、外部委員を含めた会議で総合評価し、総合的に80%以上修了した者を今回のこの課程の修了者と認めましょうということを、今、計画しております。
 皮膚・排泄ケアに関しては以上でございます。
○有賀座長 
 ありがとうございました。
 一旦ここで切ってもいいのですけれども、多分、同じような骨格、スキームだと思いますので、引き続き、救急分野におけるこの特定看護師(仮称)のことでヒアリングをさせていただいて、それで一気にまとめて質疑というふうにしたいと思います。
 では、石井先生と坂本先生、お願いします。
○石井参考人 
 では、よろしくお願いいたします。特定看護師(仮称)養成調査試行事業実施課程救急分野ということになります。
 まずは、救急看護認定看護師についてですけれども、「地域・社会の救急医療ニーズにこたえて、救命技術から危機状況にある患者及び家族への精神面の看護に至る幅広い救急看護領域の知識や技術に熟達し、各場面に応じた的確な判断に基づいて、確実な技術を実践できる」ということを目的として、以下の熟練した看護技術ができるということで育成してまいりました。
 今回、特定看護師(仮称)を養成することに至った経緯ですけれども、患者の視点からの必要性ということで、先ほど創傷の方と同じような形式でまとめております。まずは、救急医療機関の減少ですとか医師不足、軽症・中等症患者の増加という社会的な状況がございまして、救急患者の応需困難ですとか待機時間の延長ということが問題となってきております。
 そこに対して、救急領域の特定看護師が早期にアセスメントし、早期介入することによって、医師による早期診断・治療につなげていくとか、待機時間の短縮を実現し、そして、結果的に待機中の重症化・回復遅延・合併症等を予防できるのではないかと考えた次第です。
 このことに至った経緯を次の41番目のスライドに示しておりますけれども、そのような状況を踏まえまして、救急看護認定看護師が、2010年10月現在で507名おります。ですので、認定看護師教育課程で履修した知識・技術を基盤として、更に追加教育をすることによって、より効果・効率的に救急医療の場に即戦力として役割・機能を発揮することができるのではないかと考えました。
そして、42番目のスライドに養成のねらいを示しております。救急看護認定看護師教育課程で履修した救急分野の知識・技術の基盤をもとに、更に高度な病態生理学と臨床推論、救命救急処置の追加教育を本養成課程で実施し、そして、フィールドとしましては、初期、二次、三次救急医療施設等における救急患者を対象として、医師の包括的指示のもとに救急患者の病態管理を行える特定看護師を育成するとしております。
 43番目と44番目に「修得を目指す医行為」を示しております。医師の包括的指示のもとにそれぞれの医行為を実施するということで、1つ目は、救急患者の診断に必要な緊急検査の実施の決定と評価ということで、1)から3)まで示しております。そして次に、入院適応のない救急患者に対する薬剤の選択と使用の決定及び患者・家族への説明と急病管理に関する指導ということで、1)から4)までお示ししております。
 そして44番ですけれども、救命救急処置ということで、1)から11)の範囲内で、これは緊急度が高い処置ということで、医師がその場にいない場合に早急に対処できるようにという処置を限定し、今回特定させていただきました。
 45枚目のスライドですけれども、例として2つお示しさせていただきました。1つは、例えば、いわゆる感冒という上気道炎の患者さんに対して薬剤の選択と使用の決定という医行為を行うということですけれども、この選択の理由としましては、非常に軽症者が増えてきているということと、今後、トリアージ等が実施されていくようになりますと、恐らくこの軽症者の方たちの待機時間が延びたり、いろいろクレーム等の対応等もございますので、そういった対象者が多いところで、少しでも医師の負担を軽減し、更に患者さんの待ち時間も短縮できるように、特定看護師が何か実施できないかということで考えてみました。
 そして、けいれん発作持続患者さんに対する抗けいけん薬の実施の決定と評価ということですけれども、これはけいれんによる侵襲を最小化していくということを目的に、緊急度が高い処置の一つとして選択理由としております。
 「救急看護認定看護師のヒアリング結果」を46枚目のスライドに示しています。三次救急だけではなく、初期、二次、三次とさまざまなフィールドで活動している認定看護師たちの意見をまとめております。
 基本的には、救急領域というのは標準化教育が非常に進んでおりますので、そういった中で、知識はあるのだけれども実施はできないという項目等もございますので、それらの医行為の実施が必要だと感じるような臨床場面があったり、あとは、できるだけ早く患者の苦痛を緩和したいというような要望が寄せられております。
 47番目には、先ほどの創傷と同じように、特定看護師の存在によって期待される効果ということで示しております。患者へのメリットとしましては、急病の回復促進・重症化の予防、また、入院を必要としない患者の待機時間の短縮、更に、生活に即した急病管理計画の提供ということで、データは十分に整ってはいませんけれども、救急外来に受診した患者の再受診率等々も考慮に入れて、きちんと急病管理計画を提供していくことが必要ではないかということと、そのことによって患者のQOLの向上ですとか満足度が高まると期待しております。
 更に、医療職へのメリットでございますけれども、これは先ほどと同じように、医療スタッフ間の連携・補完の推進、そして看護師のキャリアアップモデルということで、効率的なチーム医療の展開につながると考えております。
 実際の教育内容でございます。これも先ほどと同じですけれども、ピンクの方がこれから実施すること、ブルーの方には既に認定教育で修了しているものをお示ししております。フィジカルアセスメントに関する項目に関しましては、救急診断学ということで、1単位15時間を予定しておりまして、こちらは医師2名による教授という予定にしております。
 49枚目にシラバスをお示ししております。臨床薬理学に関しましては、先ほどと同様で、臨床薬理学2の方で救急に特化した内容ということで、緊急薬品ですとか、そういったことに関して深めていくというように予定しております。
 52枚目のスライドは、臨床生理学に関する科目ということで、病態学特論、救急病態生理学特論ということで、こちらも医師による教授で、それぞれ1単位ずつ15時間を計画しております。
 54枚目のスライドに移らせていただきますが、こちらの方は、演習時間ということで、基本的には、認定教育の中でも病態生理ですとかいろいろな知識は既に修得している部分がございますので、できるだけ演習と実習、実技にきちんと時間をとっていきたいということで計画しております。
 55枚目の方に演習科目で示しておりますけれども、救急診断学に対して1単位30時間、そして救命救急処置に関しても1単位30時間を予定しております。そして実習に関しては、2単位90時間ということでそれぞれ計画して、技術の修得をきちんと目指していくという教育内容を予定しております。
 養成試行事業の実施課程ということで、最終的に、57枚目の方に示しておりますが、こちらで240時間10単位の追加教育をし、そして既に履修済みが31単位690時間ということで、トータル41単位930時間を修得するということと、更に、本課程の受講者は5年以上の認定看護師としての実践を有する者としております。
 本課程の指導体制、教育の評価概要、養成課程修了の評価に関しては、先ほど溝上の方から説明のあったとおりでございます。救急に関してでございますので、養成課程の指導体制としましては、救急医を中心に講義、演習、実習の実地指導と評価をしていただくというように予定しております。
 以上でございます。
○有賀座長 
 ありがとうございました。日本看護協会による活動に関する2つのテーマについてヒアリングをいただきました。
 これから、いろいろ質疑応答を経て、それぞれ、私もそうですが、勉強していきたいと思いますが、お二方のドクターが横におられますけれども、特にここで、市岡先生と坂本先生、何か言うことがあれば、もしなければないで質疑応答の中でがんがん介入していただければとは思いますが、よろしいですか。
○市岡参考人 
 はい、結構です。
○有賀座長 
 では、御質問等をどうぞ。
○英委員 
 ちょっと教えていただきたいのですけれども、認定看護師と専門看護師がある中で、認定看護師だけですね、もともとの基礎資格。専門看護師の基礎資格を持っている方と認定看護師の基礎資格を持っている方というのはオーバーラップしているのですか。認定看護師で実務経験5年以上の方がこのカリキュラムに履修することができるということですね。だから、もともと5年以上の実務経験があって認定看護師になられて、更に5年以上の認定看護師としてのキャリアがある。つまり、10年以上のキャリアがある人がこのカリキュラムに乗っかっているということなので、大体母数というのはどれぐらいいるものなのか。それとあと、専門看護師とのオーバーラップというのはどのようになっているのかというのをちょっと教えていただいてもよろしいですか。
○洪参考人 
 御質問ありがとうございます。現在、皮膚・排泄ケアにおきましては、5年以上経験している方が約340名おります。5年毎に更新審査をしておりますが、その対象者の数を見ますと、毎年180名おり、そういう方たちが母数となっていくと考えております。
 救急につきましては、現在、更新を既に終了した5年以上の経験のある方が150名程度いらっしゃいます。こちらも、年間100名ずつの更新対象者が今後毎年誕生いたしますので、そうしますと、現在は150名ですが、来年には250名、350名という形になっていくということでございます。
 専門看護師とのオーバーラップということに関しましては、救急看護ですと、専門看護師の分野で、急性・重症患者看護という分野で、今、ダブルホルダーの方が4名いらっしゃいます。また、皮膚・排泄ケアにつきましても、関連する領域として、老年看護、あるいはがん看護という、対象となる患者さんが重なるというところですが、がん看護専門看護師の資格をとっていらっしゃる方が3名いらっしゃいます。
 それでよろしかったでしょうか。
○有賀座長 
 先生、いわゆる認定看護師さんでなくて、専門看護師さんの方でこのプロセスを持たないのはどういうことかという質問なのでしょう。
○英委員 
 いや、私の意図は、実は、もともと、もう既に大変指導的な立場にある方がこのプログラムを受けて、しかも5年以上キャリアも持っていらっしゃるので、どれぐらいの方、年齢層が、卒業されて、実際に現場でどれぐらいの現場サポート機能を担えるのかなとちょっと思ったものですから。つまり、少なくとも10年のキャリアを持っている方ですね。ですから、恐らく、救急の現場であったり、現場で第一線に立たれる方、比較的お若い方が多いではないですか。その辺りの整合性というか、その辺り、どうかなあとちょっと思ったものですから。
○洪参考人 
 実践経験については、確かに、5年以上既に実践していて認定看護師の資格をとられるわけですが、その方たちでもう十分かもしれないという議論は、勿論、ここに至るまでにしたのですが、実際に今、認定看護師たちが現場で求められている役割をしっかりと自分自身の中で確実にできるのに、やはり5年経験するのとしないのとでは実践力がかなり違うということがこれまでの更新審査等で明確になってまいりましたので、今回、試行事業ということもあって、より実践力の高い人ということで、5年以上ということで対象者といたしました。
○有賀座長 
 坂本先生、何かありますか。一緒に働いている認定看護師さんの。
○坂本参考人 
 確かに、認定看護師、私のところでは、例えば救命センターに2人、ERに1人、それからクリティカルケアに1人おりますけれども、実際に何か、ほかの看護師さんと違った補助行為をしているというわけではなくて、現場の中では、若手の看護師さんに対しての指導的な立場で、現場の教育を中心に行っているということですけれども、師長レベルではなくて、どちらかというと主任クラスで、現場の勤務の中で一緒にやりながらやっている層がこの認定看護師には多いと思います。
○有賀座長 
 ですから、そういう方たちが、この46のスライドみたく、やはりもうちょっと踏み込みたいということで坂本先生たちと一緒に働いていると、こういうことでよろしいわけですね。
どうぞ。
○神野委員 
 まず、ちょっと総論的な話と、あと各論的な話とあると思うのですけれども、総論的な話としては、ETの方も救急の方もそうですけれども、看護業務拡大でフォーカスできないものか。というのは、例えばETの方も、この前原班の調査で、例えば壊死組織のデブリードマンは9.0%の看護師さんたちがもう既に現場でやっているわけですね。それというのは、先ほどの千三百何人のETナースの方は非常にモチベーションも高くて一生懸命やっていらっしゃって、もう既に9%の方というのは、恐らくこのETナースの方々が実際にやっている方なのかなと推測するわけです。そういった意味では、業務拡大という方向性と、それから特定医行為という方向性と、全部特定医行為にするにはちょっともったいない。ETナースさんは今までモチベーション高くやっていらっしゃるのだから、業務拡大の方向でいけないものなのかなと思うわけです。
 この写真にあるような、こんな大きな褥瘡というのはもうないのではないですか。実習できるのでしょうか、それは大変、今、真田先生も一生懸命やられて、いろいろケアがよくなった、全国的にマットがよくなった等で、こんなの、最近見たことないのですけれども、こういう実習できるのかなという不安があります。
それからあと救急の方ですけれども、先ほど軽症患者の風邪薬の話も出てまいりましたけれども、これも本当に救急の認定看護師さんの働いている場所にそんな患者さんがいらっしゃるところがあるのでしょうかという疑問です。
 私は、どちらかというと、坂本先生のような救急の第一線の施設に多くの救急の認定看護師さんがいらっしゃるのではないかなと。そうすると、風邪薬どうのこうのよりも、トリアージ機能というか、そちらの話なのかなと思いながら聞いていたのですけれども、いかがでしょうか。
○有賀座長 
 まず総論の話で、どちらも総論をかすめていますね。もう既に相当程度やられているかもしれないときに、あえてそこに入れ込む必要はあるのかなということについて、2つの分野それぞれお聞きしたいということですね。極めて具体的な話が出たので、市岡先生にしろ、坂本先生にしろ、またちょっとよろしく。
○市岡参考人 
 形成科の市岡です。
 まず、具体的にデブリードマンという話が出ましたので、これを看護業務の拡大とした場合、今、デブリードマンをしている看護師さんがいるとすれば、これはあくまで隠れてやっているというスタンスであります。本来はしてはいけないかもしれないけれどもやむを得ずやっていると想像されます。といいますのも、出血をしないようにデブリードマンをしても、血が出てしまった場合には電気メス等を使って止めなければいけないということが生じますので、この9%というのは、看護師がすべて承認を得て安心してデブリードマンをしているとは思えません。
 あと、本来、デブリードマンの保険点数をとるためには、局所麻酔薬を使わないととれないことになっているのですね。ということは、局所麻酔をする資格がないのにデブリードマンをしているということ自体がもうそこで矛盾しますので、壊死組織を除去ということを安全な範囲で、壊死組織内でどうしても膿を出さなければいけないような最低限のことをデブリードマンと呼んでいると思うわけです。本当の意味でのデブリードマンということは実際にはされていないと思います。
○神野委員 
 この調査の前提として、もぐりというか、おっしゃったようなことに関しては、お上は問わないということで調査して、それで正直な数字が出ていると思いますけれども。
○市岡参考人 
 そういうことだと思います。
○有賀座長 
 強いて追加しますと、突然、褥瘡に一人で立ち向かっているわけではなくて、あらかじめ決められたデブリードマンということでいきますと、先生がおっしゃった、どこかこそこそという問題ではなくて、これはこのようにしようねという話があったときに、はい、わかりましたと言ってやっている可能性が高いのかなと。
○市岡参考人 
 早急にデブリードマンが必要な患者さんに対して医師の対応を待たねばならないということは比較的あると思います。特にデブリードマンの一種の切開、排膿は、それほど出血はしないけれども、壊死組織の下にたまっている膿を出す行為です。早く膿を出さないと敗血症になってしまうという事態もあります。その場合、長く置いておくと悪化することもあり得て、やむを得ず看護師が切開するということもデブリードマンに含まれていると思います。
 それともう一つ、写真にあるほどの深い大きな褥瘡があるかというご質問に関して。深い褥はまだ一定の頻度あります。また、褥瘡は、寝たきりの御老人だけではなくて、脊髄損傷の患者さんにも発生しますので、その患者さんの坐骨褥瘡は大きく減少する傾向はなく、骨が出るほど深い褥瘡は減らないという現状です。
○星委員 
 まず、ちょっと後で聞きたいので戻りたいのですけれども、今の話で1つ聞きたいのですが、先生の病院で、入院患者について、デブリードマンが必要で、かつ、医者が来なければ困ったなあと首を長くして待っているような状況が現実に起きているのか。むしろ起きているとすれば在宅だとか、多分そういうところなのかなあと想像をしますが、今、先生のところでは。
○市岡参考人 
 そのとおりと思います。創傷外科の形成外科医がそろった大学病院においてナースが待つということはさすがにない。おっしゃるとおり、より広い範囲で、在宅等の患者さんにおいてそういうことが起こり得るということは確かだと思います。
○星委員 
 となると、実習や現実に行われるものと、それから想定されるものの範囲がずれるような印象を、残念ながら持つのですけれども、むしろ在宅看護の話の中で、これは早くそういうものにつなげたいと。それは、自らいきなり手を下すと、先ほど座長がおっしゃったように、初めて見たものをいきなり手を下すということは多分ないですね、いずれにしても。ですから、そういう意味では、技術というものと、今、実際にやりたいというものが何となく食い違っているような印象を受けるのは、先生、どのようにお考えでしょうか。
○市岡参考人 
 そのとおりですね。ある意味、本当に使いたいのが在宅の現場であって、しかし、実際に学ぶところが大学病院というずれはあるかと思います。しかし、やはり初めは専門家のいる大学病院で実習して特定看護師が育成されて、時間を経て数も多くなった時点で在宅に貢献できると考えられます。時間が必要なのではないでしょうか。
○有賀座長 
 看護協会の方こそ、むしろ状況についての話は、市岡先生は学ぶ場で使われている身ですものね。
○秋山委員 
 参考資料1の表の一番上に、褥瘡の壊死組織のデブリードマンで、全体は9.0%ですけれども、診療所は、割合にすると20.5%、訪問看護ステーションが34.9%。本当に現実はこうではないかと。現場では、例えば介護保険でケアマネージャーから、褥瘡ができてきているので、訪問看護入ってほしいと言われて、主治医からの指示書は勿論いただいているのですが、1回2回行ってみて、どうも中に排膿しなければいけない状態があり、これはもう切開をしていかないといけない。先生に言ってもなかなかお出ましが難しい、電話での指示はいただけるけれどもという状態だと、熱がぱーっと上がってきて、しかもそれがすぐに病院に連れていけるような状態でない寝たきりの人であれば、見るに見かねてやらざるを得ない。こういった状況を3分の1の者が経験しているという事実はすごく大きなものだと、私は現場からの立場としては思います。
 そのときに、きちんとした技術を修得した者がやるべきではないかと思いますが、認定看護師さんがどこの分野にいるかというのがわからないですけれども、認定の方が6.8%、専門の方が16.3%です。この数字、診療所にいる看護師、訪問のところにいる看護師というのは、目の前にそういう事態があって、やらなければいけないというそこに迫られているところがある辺りがこの数字にも読み取れます。しかも、先ほどの写真のような絵は、いまだに在宅では、行ったら、この状態というのはまだまだございます。本当にそこで何とかしなければいけないというこの在宅の現場というのは少しわかっていただければと思います。
○小松委員 
 各論と総論と1つずつお聞きしたいのですが、各論に関しては、特に慢性の創傷に関しては、特定の医行為、18ページにあるように、非常に追加しなければならないという項目が、今、論議されていることだと思いますが、1つ、実際に教えておられて、医行為を追加するだけで、例えば下肢の潰瘍等々のさまざまなセルフケアを必要とするような患者さんへの対応という部分で、何かプラス、ケアとか看護で、更にアドバンスなことを現実的に教育する中ではした方がいいなと思われるものがほかにないのかどうかというのが、1つ、まずはお聞きしたいところです。
○溝上参考人 
 今の下肢潰瘍でございますが、この下肢潰瘍は、平成19年の基準カリキュラムの改定から、今後、慢性創傷、褥瘡の次に大きな問題になってくることが挙がっておりましたので、今の修了したプログラムの中に、ここにあります医行為以外のケアに関するものはすべて網羅していると思われます。
 そして、医行為が必要な根拠ですとかやり方ですとか適用ですとか、そういったことは現在の教育課程の中で学ぶ機会があるのですけれども、この医行為を前提とした演習ですとか実習というのは今までの課程の中には含まれておりませんでしたので、この技術を修得するためのやはり演習や実習は不可欠だと考えております。ですから、下肢潰瘍に関するものは、その他のもの、連動するものというのは、この医行為以外は大体今の認定の教育の中で網羅されていると考えております。
○小松委員 
 例えばセルフケアをかなり長い期間やっていかなくてはいけないという、行動を変容させていくという部分とかの内容も既に基礎の中に入っているということでよろしいでしょうか。
○溝上参考人 
 そうですね。慢性創傷、褥瘡もそうですし、例えばストーマの患者さんも同じようなことがございますので、概念は入っています。ただ、下肢潰瘍を具体的に見られるというシチュエーションの病院がまだまだ少ないですので、例えば今の実習や演習でそれがきちっとやれているかと言われますとまだまだ不十分な部分がありますけれども、セルフケアの必要性というものは教科目の中には入ってございます。
○小松委員 
 もう一つ、総論的なことだけお聞きしたいのですが、これは洪様にお聞きした方がいいかもしれませんが、看護協会で今回は、一番初めの先生の御質問にもあったかもしれませんが、認定看護師のところのコースに追加するという3ページ目のスライドを例に、修士課程修了のかわりに比較的短期間の研修等というところでお考えのもの3つを出されたということ。ほかの認定看護師は、ここにありますように、19分野ありますが、今後これに関しては、1つは、3領域を選ばれた理由と、あと、ほかに考えておられるのかといったことをまずお聞きしたいと思います。
○洪参考人 
 今回、3領域を選んだというのは、皮膚・排泄ケアにしましても、救急看護にしましても、96年、この制度が創設されてからずっと実績を積み重ねてきたということが1つ大きいところと、あとは、500名から1,000名いるという分野について、まずそこから議論することで、認定看護師として共通の考え方等も整理できるのではないかということで3つを考えましたが、今後この調査試行事業の結果をふまえて、他の領域については、検討する必要はあろうかと考えております。
○小松委員 
 もう一つ最後に、専門看護師も、認定は、個人認定は看護協会が長らく実績をつくってこられたことだと思うのですけれども、第一義的に、今回の報告書の中には、特定看護師の要件には基本的に大学院課程を修了したというところが入っていて、既に看護協会の方でも個人認定を専門看護師の方で実績として持っておられて、そこに対する何か、実際に教育をしておられるわけではないですが、そこに関しての今後の取組というか、せっかく何人もここで、451名の方がいるわけで、そこに対する何かお考えが看護協会の方ではあるのでしょうか。
○洪参考人 
 現在、専門看護師の教育に関しましては、日本看護系大学協議会に役割分担をしているということがありますので、この問題について、教育内容について議論していく必要もありますので、その点については今後、今回いろんな大学教育課程が養成調査試行事業に名乗りを挙げて、これから開始されるということで、いろんな情報が出てまいりますので、その情報も見た上で今後検討していきたいなと思っております。現時点では、教育というところで役割を日本看護系大学協議会と分担しているということから、まず、認定看護師について、教育についても、看護協会で基準等を決めておりますので、そこから考え方を整理するということで養成調査試行事業に手を挙げたというところでございます。
○星委員 
 ちょっと話戻ってしまうのですけれども、今こう見ていたら、デブリードマンと、それから電気療法メスによる止血、69、70という項目がありまして、褥瘡部とありますが、先ほどの話だと、褥瘡部をいじると出血をするから電メスがという話でしたが、医師会の調査、参考資料を見てもそうですが、本調査でもそうですけれども、やっている比率は余り返答に変わりがないのですね。現在しているというのは余り変わりがない。しかし、この2つの項目を比べると、かなり違いがある。つまり、今後やれるという状況も、今やっているという比率もかなり違うのですね。傾向とすれば、医師会の方は抑制的な傾向がありますけれども、よく似ていると思うのですよ。
 ということは、何か違う要素をそれぞれ頭に思い描いている可能性もあるなと、今、思いました。つまり、先ほどの説明だと、出血をしたら電メスを使ってと。しかし、それは例えば在宅の環境でそういうことが一般的に行われているのかなと思うと想像できないし、それから、やはり電メスを使うような出血が起きたときに、実際は、医師のいる施設であれば当然医師がやっているということで、実施の比率がかなり違うでしょう。これは10倍以上、多分違うと思いますけれども、その意味で、今の看護技術を一連のものとしてとらえるべきなのか、どのようにとらえればいいのか、むしろ教えてほしいなと思うのですが、その辺り、どうなのでしょう。
○市岡参考人 
 現状でこの制度は、特定看護師がどこで働くのかということは想定していないと思われます。とりあえずはその養成ということで、大学病院で医者がするようなデブリードマンを修得するということになります。
 実際に特定看護師が活躍する場として想定されるのは、緊急に切開して膿を出さなければいけないというような現場です。切開して、出血しないと思ってもしてしまうこともあるので、やはり止血などの技術を持つということは意味があると思うのですね。特定看護師ができるのは出血しないデブリードマンに限るということにしてもいいのですが、やはり万一出血してしまったときには、局所麻酔ができることと止血ができるということは必要ではないかと思うのです。
○星委員 
 同じような印象を持ったのは救急の方ですけれども、さりげなく、入院の必要のない上気道炎の人に経口薬飲ませて帰すと書いてあります。これは非常にさりげなく書いてありますけれども、非常に危ないことですね。現実に看護師さんが、これ、大丈夫だと言って、風邪薬飲ませて帰すという現場がもしあったとすれば、それはどこでも、相当問題だろうと僕は思うのですね。トリアージをして、医師にアクセスする時間の調整をするとか、あるいは、検査の包括的な指示において、こういう場合にはこういう検査をしてよと言ったときに検査の指示が出せるというところまでは、まあ私も理解できなくはない。つまり、それはトリアージの範囲ですね。しかし、このさりげなく書いてある、入院の必要のない患者に経口薬飲ませて帰すというのは、そういうスタンスでまさかやってないと思うのですが、どのように理解をすればいいのかなと思います。
○有賀座長 
 今、星先生はそのような質問をされましたけれども、さっき神野先生は、むしろ認定の看護師さんの働いている現場というのは、43と44の医行為の1、2、3でいきますと、多分、3でもって活躍している人が、包括的指示のもとに、検査などの、場合によってはトリアージというか、緊急度の選別のところに首を突っ込むのではないのか、さすがに軽症のところにはそんなところで活躍していないのではないかという質問と文脈は同じようです。お願いします。
○石井参考人 
 救急看護の認定制度が始まったのが1997年で、その当初は、高度な救命医療を提供するというような対象になっておりました。カリキュラムの見直しが行われまして、それは勿論、看護師たちのニーズがあってのことですけれども、今は、地域に密着したような、いわゆる輪番制の病院ですとか、二次救急、施設ですとか、私などが経験してきた三次救急とは全く違っていて、本当に医師がいなくて困っているという施設の人たちが認定をとるようになっていまして、その割合、今、お示しはできないのですけれども、毎年入学してくる学生のうちの3分の2を占めるようになってきております。
 ですので、そういった看護師たちのヒアリングの中では、やはりちょっと軽症者への対応というところで私たちに何かできることはないかという要望があるということと、もう一点、トリアージのシステムがわりときちんと確立していて実践をしている施設で、ちょっとこれもまだデータに出てきてないのですけれども、実際にトリアージのときに看護師と話をすることによって、自分たち自身で受診の必要がないということで帰っていかれる患者さんたちが相当数いらっしゃるということがわかってきております。
 ですので、薬の処方といいますか、その決定ということに関しては、勿論、包括的指示のもとに、医師ときちんと協議をして、いわゆる作業的にやっていくというところの範囲というイメージではとらえておりますけれども、本当に看護師と話をするだけで帰っていく人たちに対して、むしろ患者さんの方から、何も診療費をお支払いしなくていいのですかというような御意見があったり、そういった状況もございますので、そういった中で、私たちがもう少し、健康管理指導ですとか、相談ですとか、そういった範囲で役割が果たせないかということでちょっと考えたところですけれども。
○神野委員 
 今、医療者と患者のパートナーシップの構築を図る必要があります。本来ならば、こういう方は救急病院に来るべきでない方々に対して、効果として、患者待ち時間が短縮してしまったら、どんどんコンビニ受診が増えてしまうのではないかという心配をするのですね。その1つ前の、さっきトリアージと申しましたのは、その前で、本来ならば救急病院に来なくていい方に関しては、待ち時間長くしたって、逆に、より重症な方を先に出しますよと、トリアージ能力にたけた方が、これは本当は有賀先生とか坂本先生が御専門ですけれども、言うべきであって、この方にすごくサービス満点にすることをこの特定医行為の目的としたらちょっとおかしいのかなと思ってしまったのです。
○有賀座長 
 僕が向こうへ座っているとしゃべらなければいけないかもしれないことを、坂本先生、包括的な指示の中で、例えば筑波メディカルセンターなどでやっているような、ああいう先行事例の患者さんがいて、それとは別に、今、質疑があるようです。勿論、十二分に待ってもらった後に帰ってしまうという話にはなると思うのですけれども、包括的な指示のもとに、この経口的なお薬をどうするかということについてのイメージを少し教えてもらえますでしょうか。
○坂本参考人 
 実際には、これは恐らくまだ行われていないことだと思いますので、なかなかイメージは難しいと思います。恐らくナースが直接ドクターに個別指示を受けずにやっているのは、入院中の患者さんのいろんな予約、臨時予約に関してはもうしょっちゅうあることだと思いますけれども、このような外来でということでは、やはり今後これが効果あるのかどうかということはきちっと検証されなければいけないことだと思います。
 欧米でのというか、外の国の話をしてもしようがないのですけれども、やはりERが非常に混むというときに、ファーストトラックと言って、結局、いつまでもたくさん待っていると余計混雑するので、そういう人を一定のプロトコルで包括的にナースプラクティショナーがチェックをして、そこはもうドクターが直接関与せずに帰すという方法論はあることはあるので、我が国でもそのようなことが可能なのかどうかということは検証する必要があると思いますけれども、現在、そのほかの、先生方がおっしゃるように、トリアージをするために、例えば先行して検査を先に出してより効率を高めるとか、あるいは医者が着く前に現場で先に救命処置を始めるとか、あるいは、専門看護師が結局病院の中で、ラピッドレスポンスチームとか、あるいはアウトリーチという形で呼吸状態の悪い患者を見て回るとかいうこととちょっと別のベクトルの話だとは思っております。
○有賀座長 
 要は、こう書いてあるけれども、いずれそんなこともできたらいいなというレベルのことが書いてあることはしばしばあるので、特定看護師さんができた暁に、さっさと病院医療、またはクリニックの医療として展開できるということは少し考えにくいのではないかなと思う。
 ただ、僕の意見ですけれども、フィジカルアセスメント、救急診断学というのがありますね。これは緊急度の診断という意味においては、限りなく現実問題としては早速やらなければいかんよねということになりますけれども、本当の意味での診断学となりますと少し様子が違ってきてしまいますから、その部分については、今後の重要な部分として、積み残しながら先へ進むということはあってもいいのではないかというのが僕の意見です。向こうに座っていても多分そのように言うのではないかと思ったからです。
 どうぞ。
○真田委員 
 済みません。話を戻しますけれども、先ほど、デブリードメントのお話が多々出てきておりましたが、私、デブリードメントを皮膚・排泄ケア認定看護師が行うことで費用対効果があるという研究をした者として言わせていただきたいことが1つありまして、デブリードメントのまず定義が違うのだろうと。いろいろな先生方の定義が違うのだろうと。デブリードメントは、医師がする治療的なデブリードメントと、症状緩和のためのデブリードメントがあるということです。
 具体的に言うと、溝上先生がお使いになったスライドの11ページ、先ほど神野先生が、こんな褥瘡、日本にあるのかとおっしゃったのですけれども、あります。多々あります。恵寿病院はすごい病院ですね。それで、市岡先生がされるデブリードメントは、この褥瘡にはポケットがありますから、切開をして、ここの部位を、皮膚も全部取り除いて、創を一旦、広く大きく全部組織をとってしまうという目的でされる治療的なデブリードメントです。
 私がどうしても看護でしなければいけないと思ったのは、この中に黒い壊死組織が少し残っていると思います。一回で、医師がこれを全部取り切ることは難しく、毎日毎日これが増えていったり減ったりしますので、それを日々のケアの中でとっていって感染を起こさないよう症状を緩和していくという意味では、医師がするデブリードメント、ナースがする症状緩和のデブリードメントは意味が違うということを一旦押さえておきたいと思います。
 それから在宅に転用できるのかということの御質問がありましたけれども、なぜ止血しなければいけないのかというと、これはもう最終手段として、万が一出血したときに、止血をするという技術を持たなければ安全対策にはならないという意味で、これを入れてあるということです。
 それから在宅への移行のときに、私もお話ししなければいけないと思っていたのですが、それがデブリードメントなのか、あるいはドレナージなのか。そこに膿がたまっているために出さなければいけないのはドレナージであって、それはデブリードメントではないと思うのですね。ですから、そういう意味で、デブリードメントをお話し始めると定義からしなければならないので、ここで出す余りいい例ではないかもしれない。
 ただ、私が申し上げたいのは、症状緩和なのか、あるいは治療なのかという点では、患者さんが持つQOLの意味が違うということをお話ししたいと思いました。
 1点、洪先生に御質問させていただきますが、今は、この教育のフィージビリティをお伺いしたい。実現可能性です。これが試行事業でなくなって、(仮称)の特定の領域をできる看護師、専門的な領域をできる看護師がということになるとしたら、これはやはり人、量だと思うのですね。何人ぐらいが本当に年間出せるのでしょうか。
○洪参考人 
 あくまでも希望的な部分もありますが、現在、認定看護師の教育機関が非常に増えてきておりまして、皮膚・排泄ケアについては8か所ぐらいはあるかと思うのですね。実際にこの240時間で済むかどうかというのは試行の中で見えてくるとは思いますが、3クールから2クールは確実に対応ができますので、実習施設が確保できれば、6名ではなくて、更に受講生を増やすということはでき得るので、100名程度が受講可能になると思います。
○真田委員 
 年間ですか。
○洪参考人 
 年間100名程度です。
○真田委員 
 各領域で100名程度と考えれば。
○洪参考人 
 はい。
○星委員 
 やはり気になるのです、僕は。救急のところ。入院の必要ない患者さんに経口薬を投与して帰すという行為は、まさにど真ん中医行為いうか、我々の仕事なのですね。これを、軽症だからという判断を誰がするのかよくわからないけれども、軽々にやって、こういう看護師さんが世の中にできると思うのは、ちょっとこれはお互いの不幸を招くような気がしますから、この辺の言葉使いなり説明の仕方をやはり気をつけていただく必要があるのかなと思います。トリアージをするとか、状況の軽重について一定の判断をして、少ない医療資源をうまく配分しましょうという話と、少ない医療資源なので、必要のないやつは、おまえ帰れと言って帰すという話とは、私は本質的に全く違うことだろうと思っています。これは僕らも間違ってはいけないし、これからやられる課程の中でも、それをもしやるとすれば、これは大変なことに私はなるのだろうと思いますので、そのことは理解していただきたいなと思います。
○井上委員 
 先ほど43と44のスライドで、神野先生が、44の方を救急看護の認定看護師としてまさにイメージされていたように感じましたが、この43の方の1と2はちょっと違うのではないかと私は受け取りました。前回か前々回、どなたかの先生がとてもいい発言をされて、例えばチューブ一本抜こうが、動脈血の採血しようが、それで医師の負担は減るだろうか。それよりも、治療に乗る前の人々にケアすることが大事なのではないかと。英先生がおっしゃってくださったのでしたか、とてもいい御意見だと思いました。
 それで、今、星先生が牽制されるような発言をされましたけれども、それはいけない、危ないという理由で議論は制限しないでほしいと思うのです。それこそ外国のことを言っても意味ないかもしれませんが、まさにこういうところで我が国の医療はいろんな滞りとかそういうことが起きているわけで、やるやらないは勿論、大変な決断であるし危ないかもしれませんが、そこを論議することまでを止めないでほしいと思うのです。これを出すことをあたかもNGワードのような、そういう扱いは今の段階ではしないでほしい。
 今回発表してくださった、まさにグレーゾーンというのはそれこそ白から黒の間のことで、看護師としてはやはりケアの延長上で考えたいのであって、まさに1番、2番がそういうところにも近づくのではないかと思います。
○星委員 
 私は、現場でそういうトリアージ、あるいは必要のない治療、あるいは必要のないもので長く待たせることを別にやり続けろと言っているつもりはありません。確かに医師の診察を受ける前に必要なことがあって、それが適切に判断されてなされるということは、もしかしたらそういうものが必要な現場もあるだろうと思います。
 ただ、ここで私が言っているのは、入院の必要のない患者に対して経口薬を選定して飲ませて帰すと書いてあるから、帰すとは書いてないのか、入院の必要のない患者にと書いてある。この入院の必要のない患者というのは、一体どの時点で誰が決めているのかということが誤解を与えるような形で表現されていることに私は危機感を持っていて、私たちも誤解をしてはいけないし、皆さんも誤解すべきでないということを私は申し上げたのです。おわかりいただけますでしょうか。今、言った議論をとめろとかいう話ではなくて、この表現の問題について、私としては非常に問題があると申し上げているだけです。
○有賀座長 
 ではどうぞ。
○英委員 
 救急の軽症の患者さんの議論は、多分、医療現場のそれぞれの特殊性によってちょっと違うのではないかなと。例えば、確かに、病院の救急外来に行って、特定看護師さんに見ていただいて、それで薬を処方されて帰るということが国民的な納得が得られるかどうかわからないですけれども、でも、多分、訪問看護の現場では、やはり医師がいないところで、実際に処方も含めて対応せざるを得ないような状態も出ているのではないか。ですから、在宅であったり、あるいは病院であったり、一元的にここはできるここはできないということではなくて、やはりその現場によってのチームの特殊性によって随分変わっていくのかなと。先ほどの褥瘡の議論も、真田委員がまとめてくださいましたけれども、私も非常に同感で、デブリ全体を言うのではなくて、やはりその部分というのはちょっといろいろ議論の対象になるかなと思います。
○有賀座長 
 したがって、恐らく先行する事例についても、ここに書いてある言葉どおりのイメージをどのようにそしゃくしながら現場がやっているかという話があるので、走りながら考えなければいかんだろうという話だと私は思うのですね。
 もっと言うと、こういう患者さんが何で救急病院にわんさか来なければいかんのかということだって実はあるわけですね。これは、例えばいわゆる専門医という中で、このような患者さんがふだん相談できるような実践を医師たちがやってこなかったことの裏返しの可能性はあるわけですから、この手の話をもっともっとやっていくとおもしろい話が展開してしまいますけれども、これはここでちょっと一旦、川上先生もじっと黙っていてくださっていますから、次の兵庫県立大学のお話をお聞きしてと思います。
 こちらの先生方も消えないでいてください。5時半になったら終わりにしますけれども、それまでにまた有意な議論ができるかもしれませんので。
 では、次、お願いします。
○片田参考人 
 それでは、資料2をごらんくださいませ。兵庫県立大学大学院看護学研究科にあります小児看護学領域における特定看護師育成のためのカリキュラムについて御説明させていただきます。
 実際に、右にありますスライド2のことに関しまして、私たち、専門看護師の教育にずっと携わってまいりました。専門看護師の教育課程に特定看護師の養成の内容をつけ加えることによって、子どもたちのクオリティ・オブ・ライフや、家族にとっての安心などが得られるのではないかということから、この事業試行に参画させていただいております。
 今お示ししているスライド2は、構造図であります。そこの円柱として立っている部分で小児看護学がありますが、その下の丸の部分は、うちの大学としては8コース、専門看護師課程として認定されておりますので、領域がそれぞれ、特定の医行為ができる看護師を含めた形での養成ができるように取り組んでいる状況です。
 そして、高度実践看護師コースとして教育を行っており、共通科目というコアな科目があり、そして、今回、特化した部分を右側の図の丸を追加した形で表したという図です。
 3番目のことに関しまして、幾つか同じような内容のスライドが続きますが、これは進行表です。平成9年から専門看護師課程が始まっています。2年間で、人々の健康、ケア状況が難しい患者さんたちに対しての高度な看護と、調整、相談など、チームがうまく作動して子どもたちがうまく医療が受けられるように、看護ケアを上げていくということを目的とした専門看護師コースです。
 そこの左側にオレンジで特定看護師養成のための追加科目があり、一番上を今回特に特化したいと考えています。既に専門科目のことに関しましては、実際に私たちが行っている科目群がありますが、更に、この特定の医行為を含めた形での実践を行っていく上では、小児看護方法論、今まであったところの科目の変更・強化を必要と考えておりますし、実践のことに関しましても、実習を追加しなければいけないと思っておりますし、小児の体のアセスメント研修というものを既に8日間、これは朝から晩まで、強化されている状況です。これに関しましては次のページでもう少し包括的に話します。
 ここの図で見ていただきたいのは、一番下に看護学共通科目、看護学関連教養科目とありますが、これは、大学院修了者としての教養をきちんと身につけていくという部分でのカリキュラム全体が入っております。そして、分野別共通科目は、いわゆる専門看護師として求められている能力、領域を超えて能力が高い、いわゆる基礎看護の、通常の看護師さんたちを超えた形での能力の必要性をそこの科目群で強化し、更に、専門科目の中で強化していく組み立ての図です。
 その次のスライド4の方をご覧になっていただきますと、今回、特定看護師養成のためのこの事業に参画するに当たって、それ以前から一応考えてはいたものでありますが、そこの部分を赤字で示させていただいております。教養科目云々とうことは、先ほどの3枚目のスライドと逆転して、上から、今度は基礎になっていっています。高度実践看護師科目、これが専門看護師科目として、既に、今、行っている科目配置であります。それに特定看護師養成のための追加科目というものをつけ加えていかなければいけないと判断しております。
 分野別共通科目、これは小児看護だけではなくて、臨床のアセスメントをして、そして、そのアセスメントしたことを判断する。判断することに関しては、病態の判断、状態の判断、生活能力の判断、そして、今ここで看護師が何をしなければいけないのかという、いわゆる介入してくるときのことに関しての判断を的確にしていく科目のことです。それは私たちとしては、以前の教育の中でアセスメントでとどまっていたところがあったなと反省しておりまして、ここは、本当に医師たちが診断をするという責任の重さですとか、それからそこにかかってくる責任性だとかいうような部分も教えていただきながら、私たちとしては、先ほど言いました臨床判断をしていくときに、どういうスタンスでここに加わらなければいけないのかということを学びたいと思っています。
 専門科目の赤字の部分は、小児身体アセスメント、小児発達判断過程論という部分のところを入れておりますが、実際に分野別共通科目としては、看護ヘルスアセスメントというものは既に行っています。小児領域というのは、大人の体だけの状況ではなくて、子どもの発達状況に合わせながらどのようにアセスメントしていかなければいけないのかを特化しなければならないと思っております。
 それから小児発達判断過程論、これは実際に障害を持っていらっしゃる方、あるいは病気の病態と反応を理解するために、2単位60という形の追加を考えております。
 また、検討科目のところですけれども、小児臨床薬理学、小児臨床判断過程論というものを置いていますのは、既にうちの大学では、ベッドサイドの臨床薬理というものが共通科目として行われています。しかし、薬理では子どもの反応は特別なものがあるので、そこは特化せざるを得ないだろうと思っていますし、臨床判断の過程ということに関しても同じようにやはり特化せざるを得ないと思っている領域です。
 実習科目のことに関して、この実践演習という言葉は、私たちの大学の特別な呼び名かもしれませんので、実習と考えていただければ結構かと思います。今まで、専門看護師に必要な高度な専門技術を実践演習として1、2、3に分かれて行ってまいりました。それに加えた形で医行為を行っていく判断をする、それからそこに関して実践をしていくというプロセスの部分を実践演習4という形で実習科目として加えることを考え、45単位と想定しています。
 実習時間810時間以上と書かれていますのは、基本的に、専門看護師課程をつくったときから、実践演習の時間帯というのは決して6単位270という、×45時間という通常の授業時間、あるいは実習時間の掛け算で済まされるものではなく、そこの実習目的に到達できたかどうかという判断の中で必要なだけの実習をしなければならないということが原則でありましたので、このプラス810というのは今後も同じように行われるのではないかと思っています。
 どのような場で活躍する特定看護師を考えているのかということがスライドの5ページ目であります。うちとしましては、特定な医行為という部分のところは、挙げていけば切りがないぐらいの領域だと思います。ですけれども、特に今、うちの実践、実習場所、それからうちの教員たち、それからニードが高い部分のところと考えまして、ガンをもつ子どもへの症状コントロールに向けた生活指導と薬剤投与ということで、特に痛み緩和のための薬剤投与、それから治療が行われている中で生じてくる有害事象管理ということに関して、その応急手当てができるということに関してを挙げさせていただきました。
 外科系の手術を受ける子どもへの痛み緩和ということに関しましても、これは手術前から勿論介入するだろうとは思いますが、手術後の状態を、ステップアップしていくときに、子どもの状態に合わせた形で、子どもの生活の行動が拡大していけるように、動機づけができていくように、回復が増すようにという形での生活指導と薬剤の投与を考えており、全体が包括的指示があるがゆえにできる領域と考えています。
 3番目が、在宅治療を継続している慢性疾患を持つ子どもの症状コントロールに向けた生活指導、病状説明。それから親から子どもへの医療的ケアの移行の判断とその指導のことに関しましては、これは外来のところ、それから在宅のところを踏まえた形で、この症状コントロールが、治療を受けながらも生活がうまくいっているかどうかということをきちんと把握しながらケアすることにおいて、子どもたちが円滑にきちんとした診療を受けることができ、また、生活範囲が広がっていくことになるだろうと思っています。
 小児救急外来におけるトリアージということに関しましては、実際に先ほどおっしゃっていらっしゃいますが、小児救急の領域は、90%以上がプライマリーで、本来的には受診の必要はない状況があります。ところが、ここに含まれているのが、虐待の予防の部分は、相当、うまい育児ができていけば未然に防ぐことができるところがあるように思っておりますので、そこら辺をカバーできるような人たちができるといいなとは考えています。
 それで、「どのような場で活躍する特定看護師を考えているかマル2」、6枚目ですけれども、具体的には、総合病院における子どもの痛みコントロールという形のことが主になるかなと思っています。実習場所は、私たちは、主たる部分を専門病院としてさせていただいております。このことに関しましては、総合病院に出ていったときに、子どもたちの状況を判断できるだけの子どもたちに出会っておく必要性が不可欠なものです。しかし、事例によっては、今は総合病院で子どもの事例をとっている人たちもおりますので、そこの範疇を広げることは可能だと思っています。
 訪問看護における子どもの症状マネジメントと必要な薬剤の使用や生活指導のことに関しましては、なかなか訪問看護が広がっていかないという現状がございます。訪問看護している看護師さんとともに、きちんとした状態をアセスメントするとかいうところを強化していくことによって、そこにある訪問看護がもう少し広がっていくといいなと思っています。
 それから救急外来のことに関しては、救急外来というものが主になるかとは思いますが、子どもの早期症状緩和というところが主でありますし、1次救急受診の母親への育児等の予防というところが主な主眼。これは前のところと重複する状況であろうかと思います。
 7ページ目のことに関しましては、ほかのものをそぎ落とした形で、実際に右側の緑色の授業科目に関しては、そこがあって初めて、子どもたちがいわゆる特定の医行為が必要になってきた場合に、生活を見ながら、子どもたちがどのようになっていけばいいだろうかということを具体的に見せていけるし、介入できるところが育つのではないかなと思っております。特に実践演習1、実践演習4とそこに書かせていただいているのは、実践演習1が、専門看護師としていわゆる困難な事例を既に手がけて、そして、そこの困難な事例の際に、ほかの看護師さんたちにモデルになっていけるような実践ができるということが専門看護師の条件であります。そこのところと、それから継続して行う実践演習4は、この特定の医行為ができればもっと円滑な形で子どもたちの生活の質が上がるのではないかと足踏みしているような状況があります。そのため、そこを特化していくことで可能になります。ここは、勿論、実習場所の医師たちの協力を大いに得てやっていくところだと思っております。
 8枚目のスライドに関してでありますが、これは、既に特定の医行為が始まる前の段階から、私たちは子どもたちの体を頭の先からつま先まで見て、システマティックにその状況を判断して、全体をまずは把握しています。さらにいろいろな疾病の副作用ですとか、あるいは反応が出てきているところ、あるいは何か特定の臓器の部分のところがわかったら、更にそこに突っ込んだアセスメントができる能力が得られます。このKaren Duderstadtという方は、カリフォリニア大学のサンフランシスコ校で、既にCNS、NPを融合させたアドバンスプラクティショナースという米国での教育をなさっている方で、そこのフィジカルアセスメントを担当していらっしゃる方であり、自分のAPNとしてのクリニックを日々行っていらっしゃる方でもありますので、実際に子どもを対象とした、頭のてっぺんからつま先までのケアはどのように行っていくのかということに関しての講義を開始していただきました。
 これは、そのことによって、実際に看護師がどのような形で身体アセスメントを、生活が変調していくときに用いることができるのかという実例を見させていただくということと、教育がどのようにあれば、いわゆる身体アセスメントを看護に活用し、子どもの状態緩和に向かっていくのかということがわかるためであり、これからの私たちの身体アセスメントのあり方を検討する目的でもありました。
 もう一つそこで申し上げておかなければいけないのは、もう既に専門看護師として働いている修了生たちにとっても、この科目、あるいはいろいろ追加していく科目というのはとれるような状況にしながら、そして、そのスキルをアップさせていくという責任が大学にはあるだろうと考えてのことであります。
 特にこの講義の内容というのは、8日間ということでありますが、実際には4単位90時間ぐらいのものに相応するくらいの内容でありました。
 そこに書いてありますように、頭のてっぺんからつま先まで、これは医師の皆様方、それから看護系の皆様方もおわかりになっている内容なので飛ばさせていただきます。
 演習のことに関しましては、それぞれがパートナーと組み合いながら自分のアセスメントをして、教員が回って、そのアセスメントをチェックオフしていくという形のものでありますし、オートスコープ、ステロスコープは勿論ですが、オプセラモスコープ等々の用い方も含めた形で進行しております。そこに書いているものは、今後私たちが演習のところをもっていくときに、特に用意しておかなければいけないなというこちら側の準備状況を含めたものです。
 ベッドサイドの臨床薬理のことに関しては、例えば臨床薬理、どのようなものを既に行い始めているのかということですが、症状を緩和する薬剤を中心とした薬物の分子構造・薬効・適応・用法とその根拠等々、そこに書いてある、勿論、だから薬理を教わっている状況がありますし、ここは大人を中心とした形で行われていきます。
 これは必須科目ですので、小児の人たちも履修しますが、ガンの治療ですとか、感染症の対応、あるいは糖尿病の治療、それぞれの子どもにとって必要なものは別途追加していかなければいけないと思い、これから追加する予定にしています。
 学生の目指す到達レベルのことに関しましては、成長発達ということを基盤に、心身の反応に対応して適切な看護支援を行う上で、医師の包括的指示を受けて、治療に伴う生活調整や健康教育に役立てていきたいということで、先ほど申し上げました対象が主でありますし、そこの2番目に、先ほど申し上げた、どの領域でやっていくかということに関して書いておりますので、どうぞお読みいただければいいかなと思います。
 学生の背景のことに関しましては余り説明する必要性はないかなと思っておりますが、入学選抜のことに関しましてはそこに書いてあるとおりであります。大学院では25名の定員がありますが、小児看護としてはコンスタントに3名から4名の学生を1年ごとにとっている状況です。そして、高度実践看護コースに入っている者たちが3名です。これは実際に退職後入学という運びになっている者が7名のうちの5名、それで休職扱いで入学している者が2名ということです。休職後職場に戻ってそこの現場で対応できるような希望もありますし、それを望まれて教育されている人たちがだんだん増えていっている。これは今年の状況ですけれども、全員が休職で出していただいているという状況です。
 特定の医行為を修得するための指導体制と評価方法のことに関しましては、実際に指導担当医師と大学教員の間に包括的指示内容、それぞれの病棟で受け持つ患者さんたちの、包括的指示内容というものに関しては今後綿密に確認していきたいと思っています。それを行った上で、ガイドラインですとか、手順を固めた上で、そこに書いてある、学生が指導担当教員が包括指示内容を確認し、それから子どもを受け持ち、そして特定医行為の内容を確認していただく。そして、必要と判断した特定の医行為というものを、行う前に確認し、それができるかどうかということに関しては出ていくということであります。
 16ページに書かれておりますのは実習指導教育体制です。兵庫県立大学としましては、私たちの学部でこの事業に参画することについて、大学本体、設置者からの理解が必要で、大学本部と県の大学所轄、それから県の病院の担当へ説明に行き、そして、県立病院の院長、それから看護部長との会議を行い、協力体制をいただいています。
 それではどうしてそのような体制をとっていこうと県が病院を挙げて御協力いただけることになったのかというと、兵庫県立大学は、大学院設置といったところから、全国451名中103名の専門看護師を育成しています。それから専門看護師の人たちからも、治療的側面、特に病態、高度薬理というものの知識がケアをしていくときには必要だと言われ始めています。そこへ時代の要請で特定の医行為といったところが出てきた背景があると思いますが、看護師は、キュアの側面を相当医師とともに担っています。さらに、その領域をきちんと確認し合うことで、今よりうまくチーム医療を展開できるようになればと思っています。ケアの視点から特定行為を担う高度実践看護師の領域へ踏み切りたいと思っております。
 18ページに書かれておりますのは、今の手順をどのような手順で小児の場合にはやったかということですので、ここでは触れません。
 19ページ、20ページ、21ページは、包括的指示が得られることによって何が子どもたちのためになるのか。例えば麻薬の使用時間の変更ですとか、麻薬の増量の判断ですとか、麻薬と一緒に使用する鎮痛剤の選択の判断ですとか、痛みコントロールに必要な補助薬の選択の判断ですとか、これが包括的指示が得られていますと、それぞれの子どもに合った、それぞれの子どもの生活ニーズに合ったものをきちんと選ぶことができると思っています。それによって痛みから早期に解放されるということであります。
 救急外来の場合のことに関しましては、高血糖、低血糖の判断と血糖測定のオーダーとか血管確保ですとか、いわゆる初期治療の部分のところで、気管支拡張剤の投与ですとか吸入薬の判断と実施といったところが救急室にいる間に改善していくというところに役立つ部分。それから親の療育能力の欠如・不足という部分のところで役に立てばいいなと思っているところ。
 この3番目のことに関しましては、生活の状況の中でお母さんたちもやれる部分があるのですが、治療と症状が出てきた場合に、その組み合わせによって、用いる薬剤ですとか非薬理学的なものをうまく組み合わせることによって解消できます。
 最後になりましたが、子どもや家族の苦痛の予防・緩和という部分のところが一番大きなものであり、そこ以外の部分のところはそれゆえに出てくる効果かなと、医療に対する影響かなと思っています。
 以上です。長くなりました。済みません。
○有賀座長 
 どうもありがとうございました。ガンの看護師さんの話も今回お聞きした次第で、少し重複するようなこともあるのかなとも思いましたけれども、やはり子どもさんならではの部分が結構ありました。どうもありがとうございます。時間はそれとして、やはり重要な問題が多々あると思われます。
どうぞ。
○英委員 
 済みません、たびたび。5枚目、6枚目のスライドの中で、「在宅治療を継続している慢性疾患を持つ子どもの症状コントロール」という言葉であったり、6枚目、「訪問看護における子どもの症状マネジメント」とありますけれども、実際に在宅であったり訪問看護の現場における実習というのは何か考えていらっしゃるのでしょうか。
○片田参考人 
 既に、先ほど申し上げましたような実践演習の中に訪問看護の事例をとってくることというのは課されているものであります。実際に学生たちが、本当に慣れていない看護師さんたちと一緒になりながら、現場を開拓しながら、それこそ、先ほど言いました消化器系のコントロールという部分のところを行っていた実績というのはあります。
○英委員 
 ありがとうございました。実際に今回いろいろ聞いてみて、小児の社会生活をサポートしながら医療を行う特定看護師の業務であったり、床ずれのことであったり、あるいは初期の投薬についても、地域での訪問看護のニーズというのは非常に僕は高いのではないかなと思うのですね。ただ、実際にそれをかなり担っている訪問看護師さんたちが受けられるカリキュラムなのか、そしてまたこれが実際に現場に出てこられるカリキュラムなのかというのは、さっきから私の非常に中心的な関心事なのです。非常に優秀な特定看護師だと思うのですけれども、この方々が地域に出ていくにはなかなか時間かかるのではないか。ましてや、秋山さんのように、訪問看護で長いこと実績を積まれていた方が果たしてここのカリキュラムに乗れるかどうか。だから、これは極論ですけれども、訪問看護をやってきたという実績がもうちょっと評価されたり、あるいは、その教育の中でもうちょっと訪問看護の中での現場をやっていただくとか、そういったところを配慮していただければありがたいかなと。そうでないと、今、訪問看護をやっていらっしゃる方、救われないと思うのですね。
○片田参考人 
 訪問看護に対してのもっとシステマティックな応援(制度など)が確実に必要だと思います。そうでない限り、訪問看護している方たちが継続教育のために教育を受けること自体が難しい現状にあります。病院の看護師は休職で大学院進学が浸透していますが、訪問看護師の場からの人々にはその機会もないのだと思います。このような形のバックアップが必要であり、それが行われて初めてうまく作動するということはあり得るだろうなと思っていますし、御意見として、工夫したいと思います。
○有賀座長 
 今の話は、私たちの委員会全体に投げられている重要な課題の一つの大事なポイントですね。これは、急性期から亜急性期、慢性期に、後ろにいくにつれて、チーム医療の景色そのものが少しずつずるずるっと変わってきていますから、そういうことも含めて重要だと思います。
 川上先生、よろしいですか。
○川上委員 
 資料のいろいろなところで「薬剤の選択」とか「薬剤の投与」という説明が出てくるのですけれども、これが何を示すのかイメージしにくいところもあるのですが、どのように使用する薬剤を選んで、どう投与することをイメージすればいいのでしょうか。
○片田参考人 
 例えばガン性疼痛の子どもたちの場合に、勿論、エヌセイドウから始まってモルフィンのところにいくまでのいろいろな薬剤がありますね。それと同時に、先ほど申し上げましたのは、いわゆる鎮痛剤だけではなくて、それの効果を上げるようなお薬ですとか、抗けいれん剤の組み合わせを既に専門看護師たちは現場で見ていて、これをこのようにやったらこの子にはうまくいくということがわかっています。ただ、今の状況としてはそれを選択して指示するということはできないので、なるべく速やかに医師を呼んで相談して、それをできるという状況に持っていっているということはあるのですけれども。
○川上委員 
 そうなると、やはり薬剤を処方するということでしょうか。
○片田参考人 
 いいえ、包括的指示の範疇で私たちはその部分のところを考えています。今、言ったような幅を持たせた形の薬を、こういう状況だったら使ってもいいよという了解をきちんとしておくということが本来的なものだと思っているのです。ただリストして、これ使っていいよということではなくて、例えばガンを持っている子ども、あるいはほかのけいれんがある子どもたちという、どのジャンルになるかというのはわかりませんけれども、このような場合に安心して使っていけるものはこの薬群だというのをきちんとお互いの話し合いの中で決めていかなければならない作業というのがこれから出てくると思うのです。
○川上委員 
 そうすると、その可能性のある薬剤を医師は事前にすべて処方してあるのですか。
○片田参考人 
 そうです。それが包括的指示だと思うのです。
○川上委員 
 では、包括的指示を出すためには、医師は、使う可能性のあるすべての薬剤の処方せんを事前に全部切っておくようなイメージでしょうか。
○片田参考人 
 切っておくかどうかということは、勿論、医師の処方の部分のところなので、それをどのように円滑に行うかということに関しては、約束事なのだろうとは思います。
○有賀座長 
 そういう意味では、後から処方せんを書く場合も、僕も、坂本先生もありますから、そこら辺の。
○片田参考人 
 ただ、決まり事は先に持っておくということが大切なのだということであります。
○有賀座長 
 痛いと言っているのだから、先に痛み止めを渡しておいて、後から紙を渡すということは山ほどあるわけですから、そこら辺は片っ端から紙面を並べておけという話では多分ないとは思うのですけれども。
○川上委員 
 だけど、先ほどの救急看護のところでもあったのですけれども、本当に緊急度が高くて重要度も高く、その特定の医行為を行わないことの患者の不利益さがリスクとベネフィットのバランスの中で、特に優先されるべき状況であればいいと思うのですけれども、例えば入院の適応のないような軽症者も含めて事前にすべて処方するのは。
○有賀座長 
 今はガンの子どもの話なので、恐らくきちっとした主治医が決まっている状況でのシチュエーションですので。
○片田参考人 
 本当に主治医とそこにいく特定看護師との契約が必要になってくるだろうと私たちは考えています。誰でもかれでもというわけではなくて、自分のところにいる、自分が診断し、それから治療していく患者群の、こういう人たちのことに関しては、包括的指示ではなくて、自分のところに言ってこいという部分のところも勿論あるだろうし。そうではなくて、この範疇であるならば、このことに関しての選択はできるというような約束事の中で行われていくことが包括的指示だと私は受けとめているのですけれども。
○川上委員 
 わかりました。ありがとうございます。
○有賀座長 
 ほかによろしいですか。竹股さん、何か。きっとありそうな。
○竹股委員 
 いいえ、今日は本当に静かに聞いておりますけれども、さっきのいろんな話の中であったように、医師たちは本当に走り回って、駆けずり回って、夜寝ないで実際仕事しているわけですね。看護職も、勿論一晩中しているのですけれども、看護職というのはつないで仕事しているのですね。バトンタッチして。ですから、労働条件からすると、医師の方がもしかしたらちょっと過酷かなというのは現実問題としてはあります。そのような中で、看護師は、特に夜間、医師を起こすのをとてもためらうのですね。なぜかというと、大変な思いで働いているのを知っているので、このぐらいのレベルのことで本当に起こしていいのかどうか。ただし、それはこのぐらいのレベルで済まされるのかどうか。こんなことで結構悩んでいるのですね。
 だから、現実的にやはり夜間も含めて、そういう看護職がいることで早い対応ができる、そんなことが可能だったらいいなと思いながら伺っておりました。ですから数は力なりなので、どうやって数を確保するかというのがこの委員会でもテーマになっていると思います。
○有賀座長 
 ほかにございますか。
 洪先生も何かいろいろおありではないですか。
○洪参考人 
 今日、専門看護師の教育をずっとしてこられた方の、片田先生のお話を聞いて、追加すべき教育等が明確化されてきている部分があるなというのは感じたとろです。部分的には、認定の分野で小児救急だとか重なっているところもあるので、反対に、この話を聞きながら、認定の分野で重なるところについてどう考えていこうかなというのは、訪問看護も含めて少し思いめぐらせていたところです。ありがとうございます。
○坂本参考人 
 さっきからちょっと議論になっている処方の話ですけれども、基本的には、まず、包括的指示のもとでということで医師が責任を持って行うわけですから、逆に、医者が、自分のナースがそれを責任を持って行えるだけの教育ができていない、あるいはそれだけのプロトコルができてないという判断をするのであれば、すべての責任を負うつもりがなければ、いずれにしてもこのシステムは動きませんので、そこのところは、それがもしできるような、そういうシステムがつくれるのであれば考えられるという前提で僕は考えていると思います。
○有賀座長 
 教育と、それからその教育の成果でどの程度のことができるかどうかという話は、坂本先生は教室の責任者なので、責任者と教室員の関係でも同じことが言えるわけですね。これはもう裁判所の判決にそういうのがありますから。チーム医療というのはそもそもそういうことなのだとは思いますけれども、だけれども、やはり個別性の高い話ではありながら社会のルールとして決めていくときにはどうするかという議論を今していますので、そのようなことが、例えば小児の、兵庫県立大学は今のような御説明だった。これは実習先は県立子ども病院オンリーでいいのですか。
○片田参考人 
 いいえ、それは主たる病院を挙げるように言われましたのと、それから、私たちは県立大学ですし、専門病院でありますので、主な技術は一通りはそこでやり、そして総合病院に出ていくという形をとりたいとは思っていますので、病院長たちの協力をそのようなレベルでお願いいたしました。
○有賀座長 
 主たる病院が県立子ども病院だという話で、実習病院は多分幾つかおありなのでしょう。
○片田参考人 
 はい。
○有賀座長 
 僕が聞いているのは、そのような普通の病院の普通の医師たちが専門的なナーシングスタッフと上手にコラボレートできるようになっていくことが多分大事なのではないかなと思ってお聞きしています。県立子ども病院みたいなスーパーホスピタルではなくて、もうちょっと普通の感性で働いている忙しいお医者さんたちと皆さんとのコラボレーションということはどうなのかなと思って。
○片田参考人 
 それはもう既に行われていると思います。ありがとうございます。
○有賀座長 
 ほかにございますか。
 では、もう5分延びているのですが、あと5分くらいを使いたく思います。まだ議題があったのです。資料3、特定看護師要請調査試行事業の報告について、これは事務局、お願いします。
○田母神就業支援専門官 
 資料3、「特定看護師(仮称)養成 調査試行事業実施状況報告について(案)」をごらんください。
 特定看護師(仮称)養成調査試行事業につきましては、実施要綱におきまして、事業の実施状況についてワーキンググループに報告することとなっておりますことから、事務局で案を作成しております。
 目的でございます。「特定看護師(仮称)養成 調査試行事業の実施状況等について、中間報告として現在までの実施状況を把握し、今後の検討材料とする」としております。
 報告時期は、平成22年11月としております。
 報告内容についてでございますが、1点目として、演習・実習の方法としておりまして、具体的にその内容としましては、1点目に、指導体制、指導方法、評価方法について、どのように行っているか、2点目として、学生の修得状況といたしまして、医行為の経験状況等について御報告いただいてはどうかと考えております。3点目として、実習時のインシデント・アクシデントの発生状況を挙げております。
 報告方法は、所定の様式を作成いたしまして報告いただくこと、必要に応じてヒアリングを行うこととしております。
 今後の予定につきましては、この中間報告の後に、23年3月に最終報告を求めることとしております。
 (案)については以上でございます。
○有賀座長 
 どうもありがとうございました。本件は、報告をしてくださるということのメッセージだということで、特別に質疑はなくていいのではないかと思いますが、何かもうちょっと、こんなことはあんなことはということがもしあれば。
 よろしいですか。
 それから、今日、日本医師会のやってくださった結果の、これは結果の第1報なのでしょうか、多分これをまた分析しながらいろいろ出てくるのだとは私は思いますけれども、先ほどの褥瘡についてのことや、それから電気メスがどうしたという話については、後ろの方の11ページですか、そこに69番と70番ということで、創傷の処置ということで入っています。これもどちらかというと医師会の先生方で、厚生労働省の比較的大ぶりの病院に比べると小さな診療所を含めていろいろ回答いただいていますので、両方一緒に見ながら、場合によってはいろいろな議論ができるといいかなと思います。次回までの時間がありますので、またよく見ておいてください。
 どうぞ。
○星委員 
 今回説明がなかったのであれですけれども、今、座長がおっしゃったように、プロポーションが随分違うところからの意見で、かなりパーセンテージが合致する現状、それから、これからのことについても、一定程度右上に矢印が上がっていっているというイメージはあるのですが、この中小のところがどうなのかというのは、まさに、今トップレベルのところで2年も3年も勉強してという人たちが置ける病院とそうでないところというのは明らかにしてくれるのだと思うのですね。
 先ほど在宅の話も出ましたけれども、やはりその現場で必要な医療行為がこのことをやったがゆえにできなくなってしまうということがあり得るということは想像にかたくないのですね。ですから、その辺りが、この中小の病院の中で行われている実態のようなものが、我々がこれまで調査の結果を見たものとかけ離れているものがもしあれば、そこはどうなのだろうというところは一度ここできちんと議論して、データだけではなくて、やはりその風景をみんなが共有する必要があるような気がしますので、座長の采配をお願いします。
○有賀座長 
 というわけで、時間がたってしまったのでそろそろと思いますが、これでは今晩寝られないという方がおられれば御発言を。
 よろしいですね。では、ちゃんと寝てください。
 今、星先生言われたように、現場が困るという話は患者さんが困るという話ですから、患者さんが困らないようにするにはどうするかというようなことも含めて勿論考えていかなくてはいけない。全体がレベルアップするという話の前段で、先頭グループだけがどーんと走るという経済政策をとった隣の国もございますので、いろんなやり方があると思います。ですけれども、それも含めて、井上先生が言われたみたいに、議論をきちっといろんなところからやっていこうねという話でいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 10分延びました。お許しください。
○田母神就業支援専門官 
 次回は、11月15日、月曜日、14時からを予定しております。よろしくお願いいたします。
○有賀座長 
 では、どうぞよろしくお願いします。以上です。


(了)
<照会先>

厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室

専門官 藤田: 03-5253-1111(代表)(内線4171)
03-3595-2206(直通)

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