ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 保険局が実施する検討会等 > 高齢者医療制度改革会議 > 第12回高齢者医療制度改革会議議事録




2010年11月16日 第12回高齢者医療制度改革会議議事録

○日時

平成22年11月16日 17:30〜19:56


○場所

中央合同庁舎5号館 厚生労働省内省議室(9階)


○出席者

阿部委員、岩村委員(座長)、岡崎委員、小島委員、鎌田委員、神田委員、見坊委員、
小林委員、近藤委員、白川委員、堂本委員、樋口委員、藤原委員、
藤原本部長(齊藤委員代理)、三上委員、宮武委員、横尾委員
細川厚生労働大臣、岡本厚生労働大臣政務官
<事務局>
外口保険局長、唐澤審議官、武田保険局総務課長、吉岡保険局高齢者医療課長、
伊藤保険局国民健康保険課長、吉田保険局保険課長、村山保険局調査課長、
岩渕医政局総務課長、屋敷保険局医療課保険医療企画調査室長

○議題

運営主体、医療の効率的な提供等について

○議事

○岩村座長
 委員の皆様には、お忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。時間となりましたので、ただいまから第12回「高齢者医療制度改革会議」を始めることにいたします。
 今日の委員の出席状況でございますけれども、池上委員、岩見委員が御欠席ということでございます。
 また、日本経団連の齊籐委員の代理で藤原日本経団連経済政策本部長に出席していただいております。よろしくお願いいたします。
 今日は、第12回目の改革会議ということでございまして、前回は、「医療費等の将来見通し及び財政影響試算」というものを踏まえながら、費用負担について御議論いただいたところでございます。
 今日は、都道府県単位の運営主体のあり方といった、国民健康保険の運営のあり方、そして、医療費の効率化などについて御議論をいただくという予定になっております。
 それでは、まず、最初に細川大臣から御挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○細川大臣
 皆さん、こんにちは。大変お忙しいところ、お集まりをいただいておりましてありがとうございます。
 今、ちょうど臨時国会が開催をされておりまして、その中でも大事な補正予算案が、今日の衆議院の本会議で可決をされまして、参議院の方に送られたところでございます。
 臨時国会を、今、開催中でありますから、厚生労働委員会あるいは予算委員会が開かれている中で、高齢者医療をどうするのかということもいろいろ質問があったり、議論がされているところであります。
 その中でも、とりわけ野党の皆さんの中で強く言われておりますのが、今の後期高齢者医療制度、基本的にはこれでいいんではないか、その手直しだけでいいんではないか、というような意見も出ているところでございます。
 しかし、高齢者医療制度、これはすっかり改革をしていかなければならない。75歳になった途端に、別の制度になるということについては、これは差別ではないかということで、皆様方にはいろいろと御審議をいただいておりまして、いよいよ最終的なとりまとめがだんだん近づいていっているような、そういう審議も進んでいると思っております。
 本当に、この後期高齢者医療制度をどういうふうにつくっていくかということについては、委員の先生方にも、それからいろんな形で御議論をいただいて、それぞれ異なる、違う意見も提案をされているというふうに思っております。その難しいところを岩村座長さんには、これからずっとまとめていただくということで、本当に御苦労もおかけをするかと思いますけれども、どうぞ、委員の先生方、忌憚のない意見も言っていただいて、よりよき高齢者医療制度がまとまっていくようによろしくお願いをいたしたいと思います。
 ちょうど国会をやっているところで、私も皆様方の御意見をいろいろお聞きしたいところでございますけれども、今週などは連日委員会が入っておりまして、ちょっと失礼をしなければならないと思いますので、どうぞ、御理解いただきまして、よろしくお願いする次第でございます。
 今日は、本当に御苦労様です。よろしくお願いいたします。

○岩村座長
 大臣、どうもありがとうございました。それでは、頭撮りはここまでとさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(報道関係者退室)

○岩村座長
 では、まず、事務局の方から、今日、お配りいただいている資料につきまして説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○吉岡課長
 高齢者医療課長でございます。お手元の資料をクリップを外していただきまして、座席図の次の資料でございます。
 まず、資料1が「本日の議題に関する基本資料」ですが、1枚おめくりいただきますと、目次がございます。本日は、国保の運営の具体的なあり方、そして、健康の保持増進・医療の効率的な提供、その他ということで御議論いただくことになっております。
 2ページ目が、まず、国保につきましての論点の全体像を整理したものでございます。75歳以上を都道府県単位化する第一段階において、都道府県単位の運営主体と市町村の具体的な役割分担をどのようにするのかということで、具体的には○1にありますように、保険料の設定から納付までの具体的な仕組みの問題。それから○2にあります給付事務の取扱いの問題ということでございます。
 大きな2点目は、都道府県単位の運営主体は都道府県か、広域連合かということでございます。
 3つ目が、全年齢を都道府県単位化する第二段階におきまして、保険料、財政調整等々につきまして、どのように考えるかという点でございます。
 それぞれの論点につきまして、次のページからそれぞれ課題を整理しております。
 次の3ページが、まず、1点目の保険料の設定・賦課・徴収・納付の仕組みであります。
 この点につきましては、中間とりまとめの中では、都道府県単位の運営主体は標準(基準)保険料率を定め、そして、最終的に市町村がそれぞれの市町村の収納状況等を勘案して、当該市町村における高齢者の保険料率を定めるということを提案させていただいていたところでございます。
 これに対して、これまでの改革会議等での指摘といたしましては、せっかく75歳以上で保険料がそろっている、この現在の状況を変えることが適当なのかという御指摘。あるいは市町村国保とは異なって、高齢者の保険料の収納率は、市町村間の差異がわずかである中で、あえて市町村ごとに異なる保険料を定める必要があるのかという点。更には、収納率の低い市町村に住んで、しっかり保険料を払っていただいている高齢者の保険料が高くなるということが適当か、こういった御指摘をいただいたところでございます。
 こうした御指摘を踏まえまして、最終的な考え方といたしましては、一番下にございますように、第一段階におきましては、都道府県単位の運営主体が定める標準(基準)保険料率を基に、市町村が保険料率を定めることとしてはどうかということでございます。
 下の※印にありますように、第二段階におきましては、市町村が収納対策に積極的に取り組むことを促すための仕組みにつきましては、これは改めて検討することが必要であるということでございます。
 次の4ページ、そして5ページは、その考え方をフロー図にしたものでございます。
 次に6ページでございます。2つ目の論点、給付事務の主体であります。給付事務については、都道府県単位の運営主体が担うべきか、あるいは市町村が担うべきか、ということでありまして、図の一番左側が、現行の後期高齢者医療制度の事務分担でございます。
 結局は、その右側にありますi、給付と財政を都道府県単位化するか、それともその右側のii、財政を都道府県単位化するのかということについての御議論を、本日も改めていただきたいと思っております。
 次の7ページにつきましては、この給付事務について都道府県単位の主体が行う場合と、市町村が行う場合のメリット、デメリットを整理した資料でございます。
 また、8ページ、9ページは、それぞれのパターンにつきましてのイメージということで、主にお金の流れを整理しているものでございます。
 10ページが、大きな2つ目、都道府県単位の運営主体についてでございます。
 中ほどにございますのが、全国知事会の方で中間とりまとめを行っていただいているわけでございます。この中には、被保険者管理や保険料徴収等の円滑の事務処理など、従来のノウハウとシステムを生かせることから、市町村広域連合が新たな高齢者医療制度において区分する高齢者部分の保険運営主体となることが適当という考え方が示されているわけであります。
 その一方で、都道府県が担う場合のメリットにつきまして、この会議でもさまざまな御指摘をいただいたわけであります。
 一番上にございますように、都道府県が国保の保険財政に責任を持つことにより、都道府県が行っている健康増進や医療の効率的な提供に向けた取組がより推進されることが期待できる等々のメリットの御指摘をいただいているところでございます。
 次のページは、その参考資料でございまして、次いで11ページが3つ目の論点、第二段階における検討事項でございます。
 全国一律に全年齢を対象とした都道府県単位化を図る際には、そこにあります○1、○2、○3といった点についての結論を得ることが必要であります。
 ○1の保険料の設定につきましては、例えば若人と高齢者の保険料の基準は別々なのか一本化するのか。あるいは市町村の収納率や医療費の格差を保険料率に反映するのかといった点。あるいは○2の財政調整のあり方につきましては、2つ目のポツにありますように、被用者保険と国保の間の財政調整の方法をどうするのか。それから、○3の事務体制のあり方につきましては、都道府県単位の主体と市町村の役割分担について、第一段階から更に見直す必要があるのかどうかといった点があるわけでございますが、こうした点につきましては、今後の医療費の動向、社会経済情勢を踏まえながら、更には第一段階の施行状況を見ながら改めて検討することが必要ではないかということであります。
 一方で、第二段階への移行の目標時期につきましては、できる限り速やかに全年齢での都道府県単位化を図ることが必要であるというのが、この会議での多数の御意見でございました。
 そして、そのためには、広域化等支援方針に基づき、市町村間の保険料の平準化の取組が進められることが必要でありますけれども、具体的な時期を定めなければ、実効性のある取組は進まないということを踏まえますと、この第二段階への移行の目標時期につきましては、今回の法案に明記することが必要ではないかと考えております。
 次の13ページが、その第二段階への移行の目標時期についてであります。第二段階への移行の目標時期までに保険料の平準化ということに向けて、市町村が利害を超えて取り組むことが必要になるわけでありますが、これらについて実現可能な具体的な時期をいつに設定するかということでございます。本日の資料でも第二段階、○○年度ごろと記載をさせていただいておりますけれども、本日、改めてこの点について御議論をいただきたいと思います。
 14ページにございますように、現在、市町村による法定外の一般会計繰入等が行われているところでございますが、第二段階への円滑な移行を図るためには、国としてもこうした一般会計繰入・繰上充用を解消する市町村の取組に対する支援のあり方について幅広く検討していきたいと考えております。
 次の15ページでございます。本日の2つ目の大きな課題である健康の保持増進・医療の効率的な提供への取組についての資料でございますが、この問題については、大きく3つのアプローチが必要であろうということで、論点I、II、IIIと整理をしております。
 まず、論点Iは、各保険者における壮年期からの健康づくりを進めていくということでありまして、これについては、特定健診等の実施率の向上が課題となっており、また、75歳以上の方の健診については、広域連合の努力義務となった中で受診率が低下しているという問題がございます。
 したがって、見直しの方向性でありますが、特定健診等の実施率向上に向けた取組を検討、実施していく。また、75歳以上の高齢者の方々は、今回、新しい制度では国保か被用者保険に入るわけですので、75歳未満と同様に保険者に実施を義務づけるということになるわけでございます。
 論点のIIであります。各地域でそれぞれ医療費適正化の取組を進めていただく必要があるということで、都道府県単位での取組を一層推進するための体制、仕組みについて検討が必要ではないかということであります。見直しの方向性でありますが、医療費適正化計画等の策定主体である都道府県が国保の財政運営を担うことで、医療費適正化計画等がより実効あるものになるのではないか。また、都道府県、市町村、保険者等で構成される協議会を都道府県に設置して、地域の関係機関が一体となって取り組む体制を整備することが必要ではないかということであります。
 論点のIIIでございます。高齢期における医療の効率的な提供のための取組でありまして、必要な医療の提供が妨げられることのないように配慮しつつ、効率化できる部分を効率化する、そういう取組を、現在、広域連合で進めていただいているわけでありますけれども、まだ、緒に就いたところでございます。見直しの方向性にありますように、医療費通知の100%実施でありますとか、後発医薬品希望カードの配布等の100%実施、こうしたさまざまな取組を今後とも進めていくということが必要ではないかということであります。
 そうした中で、次の16ページでございますが、支援金の加算・減算の仕組みについて、これまでもさまざまな御意見を頂戴してきたわけでございます。
 現在の加減算制度につきましては、中ほどにございますようなさまざまな論点があるわけでございます。そもそも実施率の低い保険者へのペナルティーであるとの理由により、加減算制度自体は廃止すべきという意見をどう考えるかという点がございます。この点については、保険財政全体に貢献をした保険者にメリットを与えるというのが、加減算制度の本来の趣旨でございますし、既に20年度において、国の定める参酌基準を達成した保険者もいるという状況もございます。
 そうした中で、状況の異なる保険者を一律に比較することがよいのかどうか。これは被用者保険と市町村国保の相違などを指してのことでございます。また、加減算される金額というものが過大ではないかといったような御指摘もあるわけでございます。
 こうした中で、今後の対応でありますけれども、一番下のところにありますように、今般の制度の見直しに当たっては、各保険者の特定健診・保健指導の実施状況等に応じて支援金を加減算するという旨の現行と同様の規定というものは新制度にも設けることとした上で、その具体的な中身につきましては、関係者間で詳細な検討を行う場を改めて設置をして、医療費適正化計画の第2期のスタート、これは25年度からでありますけれども、それに向けて結論を得るよう、検討を進めていってはどうかと考えております。
 それから、17ページからその他の論点でございます。1つは、新制度の施行日でございます。2つ目の○にございますように、新制度の施行日を4月1日といたしますと、その直前の3月分の診療報酬は、次の会計年度で1か月分だけ旧制度として処理することが必要となり、さまざまな混乱が想定されるわけであります。
 したがいまして、このような状況を生じさせないよう、新制度の施行日は3月1日とすることが適当と考えております。
 次の18ページは、新たな制度への資格の移行でございます。75歳以上の方々、国保か被用者保険に戻ることになるわけでありますが、全員の方々に届出をしていただくということになりますと、大変な混乱が生じるわけでございます。
 そこで、後期高齢者医療制度の被保険者のうち、被用者保険に加入する方は、それぞれ届出をしていただくことが必要になるわけでありますけれども、それ以外の方々につきましては、被用者保険に加入される方の情報が市町村に届くようにし、そして、市町村において、そうした方々以外を国保の被保険者として職権で加入させるということが最も効率的な方法ではないかということで考えております。
 最後19ページでございます。65〜74歳で一定の障害の状態にある方への対応であります。
 現行制度におきましては、こうした方々につきましては、申請を行い、保険者の認定を受けることで後期高齢者医療制度に加入できることにしているわけであります。
 その下、矢印にございますように、新たな制度におきましても、こうした方々につきましては、窓口負担割合や公費・支援金の取扱いを75歳以上の高齢者と同様とする、そういう仕組みを設ける必要があるのではないかということでございます。
 資料1の基本資料は、以上でございます。
 資料2は、本日の議題に関係する参考資料ということで、さまざまなデータ等の参考資料でございます。
 次の資料3でございますが、前回、費用負担に関する御議論をいただきました。さまざまな御意見を頂戴いたしましたので、改めてそうした御意見に対する、私ども厚生労働省の考え方を整理した資料でございます。
 この資料の8ページまで文章でつらつらと書いてありますが、8ページの後に別紙1といたしまして、まず、今後の公費の見込みということで、国費、都道府県費、市町村費がそれぞれ現行制度の場合、新制度の場合でどのような形で推移するかというグラフを添付しております。
 その次の別紙2でございます。神田委員の方からお求めがございました、2030年あるいは2035年度の国民医療費等について、機械的な計算結果をお示しさせていただいております。
 その次の別紙3からでございますけれども、これは齊籐委員、小林委員の方から、支援金に限っての将来見通しというものを示すようにという御指摘がございましたので、このページから3枚にわたって、資料をお示しさせていただいております。
 以上が資料3でございます。
 それから、資料4につきましては、第二段階の意識調査を9月に実施したところでございます。内閣府の世論調査を活用いたしまして、3,000人の方を対象として、約2,000人の方から回答をいただいたところでございます。
 調査結果の内容につきましては、あらかじめお送りをさせていただいておりますので、説明は省略させていただきます。
 資料5は、前回、そして前々回の会議における皆様方の御意見の概要をまとめたものでございます。
 最後が資料6といたしまして、委員の方々からの配付資料でございます。
 1枚お開きいただきますと、齊籐委員、小島委員、小林委員、白川委員、4委員の連名による要望書をいただいております。
 それから、その次のペーパーは、近藤委員の方からいただいている意見書でございます。
 資料につきましては、以上でございます。どうぞ、よろしく御議論のほどお願い申し上げます。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは、ただいま御説明いただきました資料をベースにしながら、各委員の皆様から御意見をいただきたいと思います。
 毎回のお願いで恐縮ではございますけれども、皆様、発言をなさりたいということでございますので、ポイントを絞って御発言をいただくよう、議事の進行に御協力いただければというふうに存じます。
 それでは、どうぞ。だれもご発言者がいらっしゃらないと、今日はこれで終わりになりますが。
 横尾委員、お願いします。

○横尾委員
 ありがとうございます。終わらないように発言をしたいと思います。4点ほどございます。
 1つは、保険料の設定・賦課・徴収、3ページのところでございますが、これらにつきましては、実は広域連合の現場、市町村現場では収納率については大変気を使っているところです。是非これが停滞、低迷しないようにということでありますが、これまでも説明して、実施している現状で言いますと、ややインセンティブも働くようなことを配慮しているわけですが、これを全く放されてしまいますと、相当低下するのではないかという心配もありますので、そういったことを是非念頭に置いた今後の詰めが必要だと思いますし、場合によりましては、分賦金方式を含めた検討ということも慎重にする必要があるのではないかという声が、実は、幾つかの広域連合からも寄せられていることも申し述べたいと思います。
 次に、12から13ページについて、座長からも、担当課長さんからも説明がありました「時期」の問題等に関するところでございます。これはできるだけ速やかな第一段階、そして第二段階への移行ということがありましょうから、5年とか10年とかのスパンで改革を図るべきとは思います。その際に、現在、各都道府県で広域化等支援方針についての取組がなされています。やっとテーブルにそれぞれが着いて、それぞれといいますのは、都道府県並びに市町村ですけれども、協議をしたり、その支援方針を固めるために、お互いの各市町村の中におけます国保の実情の情報、そして負担金がどうなるのか、あるいはこれまで一般会計投入をどのようにしてきて、累積がどうなっているのか、それらを含めたシミュレーションも、今、されているところだと認識しています。
 そういった、言わば生の実施の状況をきっちり踏まえた議論も当然今後必要になると思います。広域化に向けて、これから12月に向けて具体的な作業がされていますし、2月、3月までには確定的につくらなければなりません。こういった実のある現実的な話の情報も是非入手いただいて、すなわちそこには都道府県単位のシミュレーションがかなり出てきているはずですので、それを踏まえた対応を12ページ、13ページ辺りには是非検討をいただくのが有効であろうと思います。
 また、それがないと、時期は決めたものの、大変不安なままに船出するということではいけませんので、是非、そういった努力をお願いしたいと思っております。
 次に14ページですが、一般会計繰入等の点が出ております。これにつきましても、既に経営努力をしている自治体もございますので、そういったところが、不公平感を持つことがないような配慮といいますか、支援の配慮ということは是非必要だろうと思いますので、そういったところがあると思います。
 また、最後になりますが、17ページ辺りで施行日に関するスケジュールについて触れておられるところがございます。いつにするかということでございますが、原案の説明によりますと、25年の3月が、1つの案として、事務的でもいいのではないかということでございますが、我々現場サイドからしますと、なかなか現在ですら、システムの設計、検証、整備等、不安、心配もしておりますので、なかなか厳しいのではないだろうかという受け止めも各都道府県の広域連合や自治体にあると思います。この「25年3月」ということをベストとされるのであるならば、そのメリットやデメリット、また、不安な点についての対応をどのように図っていくかということについても、是非詰めていただいて、前もって提示をいただくことが、全体がスムーズに進むことになると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○岩村座長
 ありがとうございました。そのほか、いかがでございましょうか。
 それでは、今日は、藤原さんがお二人いらっしゃるので、町村会の藤原委員、お願いいたします。

○藤原委員
 それでは、私の方から運営主体について、申し上げたいと思います。
 まず、6ページにもありますが、新たな制度において高齢者の大半が国保に戻ってくるということであります。
 その中で、私ども一定の実務はしっかり担うと申し上げてきていたところでありますが、それは、基本的には都道府県が財政運営の責任を担うという前提からそういうことを申し述べてきました。もし、都道府県に担っていただけないなら、その前提が崩れることとなり、広域連合であれば、現行制度とあまり変わらなくなってしまうと思います。
 また、それなりに安定している現行制度をあえて廃止して、新たな制度を創設する意義について、我々としては、全年齢において国保を都道府県単位化するという第二段階が示されているから、今までも論議に関わってきたわけであります。第一段階だけであれば、現行制度からの後退でありまして、新たな制度をつくる積極的な理由は見出せないわけでありますので、第二段階もしっかりある程度の期限等も見極めて取り組んでいただきたいと思います。
 また、都道府県が医療提供を続けるとともに、国保の運営を担い、市町村は地域における健康増進施策を行うとともに、国保を実務面で支えるという理想像が描けていることが、今回の改革の大きな意義だと思っております。
 しかし、国保の構造的な問題の解決を図ることなしに、都道府県が運営を担っていただけるとは、到底思えないわけであります。
 14ページにもありますように、この資料には一般会計繰入や繰上充用を解消するための取組のあり方について幅広く検討するとありますが、具体的にどういう方法でやるか何も示されておりませんので、この辺をしっかり担保してほしいとお願いします。
 また、前回の会議で示された財政影響試算では、国のみがプラスマイナスゼロで、都道府県も市町村も負担増でありました。国は国民皆保険の最後の砦を守っていくという覚悟を明確に示した上で都道府県を説得していただきたいと思います。都道府県がしっかり受けられるという状況を作っておかなければ、都道府県もなかなか判断に苦しむかと思います。
 中間とりまとめには、「地域の総合力」という言葉がありましたが、「地域の総合力」を発揮できる仕組みをどのように作るのか、国は責任を是非具体的に示していただければと思いますので、よろしくお願いします。
○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、岡崎委員、お願いいたします。

○岡崎委員
 それでは、市長会としての意見を申し上げたいと思います。
 まずは、運営主体の中で、5ページにあります給付事務を、やはりどこが担うかというところが1つ論点になろうかと思います。
 これは、給付事務は保険と当然一体のものでございますので、我々は、6ページでいいますと、その給付自体も都道府県の中の事務ということで担っていただくべきだと思っております。
 その理由としましては、やはり給付につきましては、同一の保険の中で、市町村の中でばらつきが出るというのは、やはり保険の公平性、それから給付の公平性を欠くということになりますので、給付に、もし、市町村別に格差が生じるということになりますと、いわゆる保険部分の根幹に関わってくることということになりますので、やはり6ページでいいます、都道府県につきましては、財政と保険給付をやはりセットで担うのが筋ではないかと思うところでございます。
 それと、先ほどの藤原委員さんと一緒ですけれども、現在、国保では構造的な欠陥がある、所得が低い方が多いということもありまして、大体、全国の一般会計の繰入額を全部足しますと、たしか2,600億円くらい一般会計から持ち出しをしております。
 2,600億円という全国的な市町村の持ち出しは、確かな分析をしてみないといけないんですが、一定の保険料を下げるために一般会計から繰り出しをしている部分と、完全な国保の赤字の補てんの部分と、恐らく2種類近くあるんではないかと思いますので、やはり本来的な構造欠陥に伴います収支不足の部分、いわゆる国保の赤字補てんで市町村が一般会計で埋めている部分については、やはり構造的な欠陥ということで、それは国において改善をしていただかなければならないということになると思います。
 我々は都道府県国保の方がふさわしいということで、ずっと一貫して意見を申し上げておりますが、神田委員さんも常におっしゃられておりますように、構造的欠陥の収支不足をそのまま都道府県に持ち込むということでは、やはりいけないと思いますので、その2,600億円市町村が持ち出している部分を分析していただいて、それで、やはり構造的収支不足の部分については、国の責任で対応していただきたいということでございます。
 そういう意味で、14ページに一般会計繰入充用をするための市町村の取組についての支援のあり方という文言に、国の補てん対策が入っているのかどうかということは、まだ、疑問でございますけれども、ここの中身につきましては、14ページの、先ほど藤原委員さんも聞かれておりましたので、一般会計繰入に対する解消の支援というところにつきましては、もう少し補足説明をいただいたらと思うところでございます。
 それから、次の第二ステージが非常に重要でございまして、やはり時期的な問題が、これまでも論議をされてまいりました。
 今日も全国市長会の方で、国保の特別委員会が開催されたわけなんですけれども、第二ステージの移行はできるだけ早く移行していただいた方がいいという意見も出ました。
 前回も申し上げましたが、少し25年度以降の決算状況を見てみないと、都道府県ごとにどういう課題があるか、問題があるか、恐らく分析と決算状況を解析するための時間が要ると思いますので、一定時間が要るかと思います。今日も市長会の中では3年くらいで移行できないかという話が出ましたが、遅くとも平成30年には移行すると、これはやはり遅くともということで言わせていただきますが、その辺りを目途で第二ステージへ移行するということが適切ではないかと思います。それを意見として申し上げております。

○岩村座長
 それでは、お手が挙がっていました神田委員、お願いします。

○神田委員
 ありがとうございます。新たな高齢者医療制度の大分全体像が見えてきたと思います。
 ちょうど私ども知事会も、この具体像が見えてきたところで、もう一度意見集約をしようという動きの中にありますので、次回には、そうした集約したものが出せるのではないかと思っております。
 今日は、今日お示しいただいた資料も含めて、いろいろ気付いた点、それから、まだ十分理解できない、納得できない点もありますので、何点か申し上げたいと思います。
 今回の運営スキームでは、これまでの説明とは異なる考え方が示されました。先ほどの説明の中でもあったわけであります。
 今回、共同運営方式ということを打ち出されておりますけれども、今日、示された考え方では、都道府県と市町村の役割分担という観点から見て、この共同運営方式の理念も逆に後退しているのではないか、揺らいでいるのではないかと思います。
 例えば1つの例として、保険料の分賦金の考え方であります。この分賦金方式というのは、市町村も財政負担の一端を担う、あるいは保険料の収納のインセンティブを確保するということで、大変重要な意味があると、今まで我々は受けとめておりました。
 しかし、この点がなくなってくると、果たして共同運営方式というものそのものの根底が揺らいでくるという点で、大変心配をしております。
 それから、先ほど岡崎委員さんも少し触れられましたけれども、給付事務の関係です。この給付事務は、前から言われていることでありますけれども、高額療養費の円滑な給付やら、あるいはレセプト点検を患者指導にどう生かしていくのかということについて、とても重要な問題です。
 それで、住民に身近な市町村でこれを行うことに大変意味があるということでこれまで来たわけでありますけれども、これが少し距離があり、そういう実務を担っていない都道府県が担うということによる問題点というのはとても心配であります。
 したがって、この点は、是非とも再考していただく必要があろうかと思っております。
 それから、都道府県単位の運営主体で、広域連合か都道府県がいいのかということの議論が今までありましたけれども、この委員会の中では都道府県が担うべきではないかという意見が随分多いような感じがしております。
 私ども一貫して問題点として、さまざまなこと、例えば国の財政責任をどう明確にするのかということを言ってまいりました。残念ながら、一度たりともそこら辺の返答もいただいておりません。
 我々知事会も約7割が広域連合と言っておりますが、都道府県で受けてもいいじゃないかという一部の県もあります。しかし、そういう県も、やはり国の責任を明確にして、制度設計のそれをスタートにすべきだという前提でいるのですが、残念ながら、そこら辺もいまだに全く触れられていないというのは、とても残念であります。
 例えば、今回、都道府県が担うことのメリットの記載があるのですけれども、極めて私は定型的な話だと思っています。
 例えば健康増進というのは、ほとんど今、保健センター、市町村が中心になって行われているのですね。こういう実態をどう見るのか、あるいは医療計画云々というようなこともここに書いてあるのですけれども、計画をつくることと、実際の財政運営の主体がどこかということと、こういう形での結び付きは少し安易過ぎやしないかというような感じもいたしているところでございます。健康診査やら事後指導あるいは訪問指導あるいは各種健康教育だとか相談だとかというのは、今、市町村が中心になって行われておりますので、それを我々県がどう市町村とタイアップしながらやっていくかということでありますので、そこら辺もよくよくお考えをいただく必要があろうかと思います。
 それから、第二段階のことがいろいろ書いてあるのですが、第二段階ということは、勿論重要な課題の1つであることは間違いありませんけれども、果たして目標時期を、今、固定的に考えてやるべきなのかどうかということは、十分吟味をし、再考しなければいけない問題だと思います。
 構造的な問題というのは、これは容易なことではない大きな構造的な問題をはらんでいるわけでありますので、十分検討してこれを判断していただかなければなりませんし、例えば保険料の統一というようなことも先ほど出ておりましたけれども、これは、後期高齢者医療制度を導入したとき以上の、場合によっては混乱に結び付く、そんな心配もあります。
 したがって、こうした保険料の問題その他、さまざまなヘビーな話を、ほとんど先送りする中で、目標設定というのは安易にやるべきではないだろうと、私ども考えております。
 もっと本質的に言えば、そもそも第二段階の運営主体がどうあるべきか。例えば第一段階がそのままスライドするのか、あるいは国レベルの公的主体もあり得るだろうし、あるいは職域保険との統合も考えられるわけでありまして、そう固定的に第二段階を今の段階で考えるのかいいのかどうか、その点も心配であります。
 最後に、従来からずっと言ってきた、将来推計と財源との関係なのですが、今回お示しいただいて、これは機械的な数字だというお話でもございますけれども、しかし、その機械的なものを見ると、2025年から更に10年で5兆円増えると。ほとんどこれは限界を超えている話なんですね。公費負担がやはりどうしても必要になってくる。なかんずく、国費の投入の必要というのは明らかだと、私は思っております。
 先回、私は申し上げたのですが、ちょうど先月に社会保障改革検討本部というものが立ち上がってきた。ここでは、税と社会保障の一体改革に向けた議論をして、いろいろと基本的な方向性を出すという話になっているのですが、先回、同席された政務官は、これは切り離してやるんだというお話でした。
 なるほど、切り離す方法もあるのかなと、私も思ったんですが、そうすると、ここの議論がこの検討本部でどう反映されていくのか、どう議論の対象にされるのか。ちょうど、今、介護保険の方もかなり議論が進んでおります。そうしたものを切り離して、この検討本部の中にどのように評価され、どう判断されるのか、この辺もすこぶる不透明であります。
 私は、あまりスケジュールにこだわって、あまり固定的に行うことによる心配が、こういうような議論になってくるのではないのかと思っております。
 いずれにしても、今回、大分大詰めになってきて、骨格が大分出てまいりました。一口で簡単に感想を言えば、現在の制度の修正とあまり変わらないなと、そんな感じもいたしております。せっかくでありますので、本当に持続可能ないいものをつくりたい、そんな気持ちでおりますので、いろいろこれまでも指摘し、今日も申し上げたことを真摯に受けとめていただいて、制度設計に反映していただけるようお願いを申し上げます。
 以上です。

○岩村座長
 それでは、今、何点か御質問もありましたので、事務局の方から、ここで1回お答えをいただきたいと思います。

○吉岡課長
 まず、横尾委員から御指摘がございましたが、基本資料の3ページをごらんいただきますと、今回、保険料の設定等の関係で新たな御提案をさせていただいたわけであります。
 従来、この中間とりまとめでも1つの案として記載されておりましたのは、都道府県単位の運営主体で標準保険料率を定め、それで最終的には市町村がそれぞれの収納状況を勘案して保険料を定めるということでございました。
 このそもそもの発想は一番上にございますように、保険料の収納対策に市町村が積極的に取り組むことを促す仕組みにすることが必要だろうということでありましたけれども、これにつきましては、中ほどにありますように、さまざまな御指摘がございました。
 ○1にありますように、原則として、同じ都道府県で同じ所得であれば、同じ保険料となっている現在の状況を変えることが適当かと、こうした御指摘は神田委員の方からも後退ではないかといったような御指摘をいただいたところでもあります。
 また、○2にありますように、高齢者の保険料の収納率、前々回ですか、資料でもお示しさせていただきましたように、同一県内で見ますと、市町村間の収納率の違いというものは、平均しますと、約2%でございます。そうしますと、市町村ごとに保険料を変えるとしましても、約2%の保険料の違いしか生じない。そうした小刻みな保険料の違いを市町村ごとにあえて条例で金額を変えた形で保険料を設定することが適当かという点。
 それから、○3にありますような収納率の低いところにお住まいの、正しく保険料を払っていただいている方の保険料が増加する、これはさまざまな委員から御指摘をいただいたところでございます。
 そこで、まず、第一段階におきましては、そうした状況を踏まえますと、都道府県単位の運営主体が定める標準保険料率の下で、それを市町村が保険料として定める、こうした方式が第一段階としては適当ではないかと考えているところでございます。
 それで、インセンティブという問題で考えますと、市町村は若い人の保険料も、そして高齢者の保険料もまとめて世帯主から納めていただく、徴収するわけでございますので、高齢者の分だけ手を抜くなんてことは通常考えられないわけでありますので、インセンティブということでは、第一段階で確保されるものになるだろうと思っています。
 問題は、第二段階においてどういう対応をするかということでございますので、それはまた改めて第一段階の施行状況を踏まえて、この保険料の設定等の仕組みを考える必要があるのではないかと思っております。
 第一段階の方式というのは、今の後期高齢者医療制度と基本的に同じ仕組みなわけであります。今日まで2年余り運営を行ってまいりましたけれども、全国どこの広域連合を見ても収納不足ということは、これまで発生しなかったわけであります。
 そうした財政運営の仕組みを新たな制度でも設けるということを御理解いただければと思っております。
 それから、横尾委員からもう一つ、施行時期を1か月前倒し、3月にするということについての御懸念がございました。私ども、今回の制度改正につきましては、既に各市町村等の代表の方に入っていただいてのシステム検討会というものを立ち上げたわけであります。これは、前回の後期高齢者医療制度を導入したときの準備からいたしますと、約1年前倒しで取り組んでいるということでもございます。引き続き、現場の皆さん方の御意見を十分お伺いした上で、できるだけ早くシステム改修のスケジュールもお示しをさせていただきながら更に御議論いただき、システムの詳細もできるだけ早くまとめていきたいと思っております。
 それから、藤原委員から、国保の構造的な問題への対応あるいは国の財政責任という御指摘がございました。また、この点につきましては、神田委員からも国の財政責任は不明確ではないかということの御指摘をいただきました。
 この点について、中間とりまとめでも一定の記載がされたと認識をしているわけでございますけれども、改めて申し上げますと、75歳以上の高齢者の医療給付費に対する公費の負担割合、国と都道府県と市町村で4:1:1ということで、3分の2を国が負担する、国が高率で負担をしているわけであります。この点については、新たな制度でも引き続き国として適切に財政責任を果たしていきたいということで、この負担割合を維持するということを申し上げてきたところでございます。
 この結果といたしまして、今後、公費は都道府県や市町村の負担は毎年度約1,000億円の増加であるのに対しまして、国は毎年度3,000億円増加していくということにもなるわけでございまして、先ほど資料でご覧いただいたグラフのような形で国の負担というものは大幅に増加するということでもございます。
 更に、今回の新制度では、定期的に、例えば4年ごとに公費のあり方等を検討する仕組みというものを法律に設けることにしているわけであります。
 したがって、その際には、税制であるとか、地方財政措置のあり方を含めて、これは政府全体として地方とともにしっかりとした議論を行うことになっていくと考えております。
 そうした中で、国保の問題についてどう考えるのか。国保への財政支援につきましては、御案内のように、先の通常国会で、今後4年間の財政基盤強化策というものがまとまったわけでございますが、今後、第二段階の広域化に向けまして、さらなる財政支援策というものを考えていきたいと思っておりますし、また、第二段階の国保の運営の具体的なあり方ということについても、これは検討していかなければいけない。
 そのための検討の場といたしまして、国と地方の協議の場というものを是非設置させていただいて、具体的な検討を重ねていければと考えているところであります。
 また、御指摘がございました、一般会計の繰入を行っている市町村におけます、その解消のための国の支援につきましても資料で明記をさせていただいたわけでありますけれども、そのためにどのような支援を行っていくかということにつきましても、国と地方の協議の場において検討の一環として議論を進めていくということが必要ではないかと考えております。
 それから、神田委員から、保険給付あるいは健康づくりといったことを都道府県が行うべきか、市町村が行うべきかという御指摘がございました。確かに健康づくりの点につきましては、今、市町村が中心となって行っていただき、そしてそれを都道府県がサポートしていただいている、そういう状況かと思います。
 今回、この保険運営につきまして、言わば都道府県と市町村が共同で保険運営に携わっていただく、言わば保険運営でもタイアップしていただくことによって、そうした健康づくりの取組につきましても、更によりよい展開が生まれるのではないかということで御提案をさせていただいた次第であります。
 それから、第二段階の期限の目標設定の是非についても御指摘をいただきましたけれども、改めて、またこの会議でも皆様方の御意見を頂戴できればと思っております。
 最後に、社会保障改革検討本部との関係についての御指摘もございました。私ども、先に費用負担の関係で御提案させていただいたのは、まず、第一段階で公費を47%から50%に引き上げる。そして第二段階として例えば4年ごとに定期的に公費のあり方等を検討する仕組みを設けて検討していくということでございます。
 まさしく将来的な給付費の増加に対してどのように対応していくかということが、神田委員御指摘のとおり、非常に重要な問題になっていくわけでありますので、その将来のあり方につきましては、そうした社会保障改革検討本部の中で具体的な御議論を更にいただくということが必要ではないかと思っております。先に政務官が切り分けてという御発言をされましたけれども、それもそうした観点からの発言であると認識をしております。
とりあえず、私の方から以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは引き続いて、まず、白川委員、お願いします。

○白川委員
 ありがとうございます。私は被用者保険の代表でございまして、国保のことは、正直詳細はよく承知はしていないんですけれども、実務を担う経験を持っているものとして、今回の基本資料に関しまして、二点ほど御意見を申し上げたいと思います。
 一つは、今、高齢者医療課長がお話しになりましたが、私にはどうしても理解できないのは、3ページにあります保険料の設定方法でございます。少なくとも現在は、都道府県単位に保険料率が決められているはずであるのに、制度改革に伴って、上がるか、下がるかは別にして保険料が変わるということが国民の方々に理解されるのかというと、私は非常に疑問ではないかと考えております。
 多分、市町村の保険料率の設定は、収納率の差によるんだと思いますが、いずれにしても説得力のある説明ができないのではないかというふうに危惧をしております。
 それから、二つ目は、6ページの給付と保健事業の話でございますが、これもよく理解ができないんですが、i案とii案とありますけれども、現実的には、神田委員がおっしゃったとおり、ii案でないと動かないと考えます。
 そうしますと、全体的に見て、後期高齢者医療制度を廃止することで何が変わるのかというのが、いつまで経っても私には理解ができないんですが、確かに222万人が被用者保険の方に戻れるということは大きな違いだと思いますが、国保側に残られる方はどこが変わるのか、保険証が変わるのは確かだと思いますが、実質的には何も変わらないのではないかと。それで下手をすると保険料が変わるということは御理解いただけないのではないかと危惧をしております。
 もう一つは、これも神田委員が御指摘のとおり、政府与党でつくりました社会保障改革検討本部との関わり合いが、私どもにもどうしても理解ができません。政府の方で、税制改革を含めた社会保障のグランドデザイン的なものを描こうという段階で、その一つである、大体3割くらいを占める医療保険、その中でも高齢者医療制度だけをこうやって議論して変えていこうという意味合いが、いつまで経っても理解ができないで困っているんですけれども、私どもは意見書を出させていただきましたので、恐縮でございますが、これは資料の6、委員配付資料でございます。なかなか順番が回ってこないものですから、私どもの方で、これを説明させていただきたいと思います。
 4名の委員の連名にさせていただいております。
 1行目にありますとおり、日本経済団体連合会、日本労働組合総連合会、全国健康保険協会、健康保険組合連合会の4団体、いわゆる被用者保険に関係する団体の委員の連名ということにさせていただいております。
 全文は読み上げませんが、3つ目のパラグラフのところでございますけれども、今回の改革案は、公費拡大の検討を今後も続けることを前提に、費用負担構造を変更するものである。しかし、現状を見ると、すべての医療保険者は、高齢者医療制度への多額の拠出金と厳しい経済状況下において、非常に困難な財政状況に直面している。財源を確保して医療保険制度の崩壊を防ぎ、持続可能な制度とすることは政府の責任である。改めて公費負担の拡充とそのための安定財源の確保を要望する。
 以下、三点、○を付けて書かせていただいております。詳細は省略しますけれども、私ども被用者保険グループとしましては、公費負担の拡充と安定財源の確保と、こういう枠組みでこの高齢者医療制度については議論すべきだと、これは冒頭から申し上げているとおりでございます。
 したがいまして、政府と与党がそういった検討本部を立ち上げ、まさに議論が始まろうとしている段階でございますので、その行く末を見つめた上で、この議論をさらに詰めていくべきと考えております。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは、今、意見書についての意見の表明がありましたので、もし、関係する他の団体の方で、今の意見書について、何か白川委員がおっしゃったことに補足があればと思いますけれども。
 では、小林委員、お願いします。

○小林委員
 意見書につきましては、今、白川委員からお話があったとおりであり、特に付け加えることはございません。
 それ以外について、今回の基本資料に基づいて、何点か申し上げたいと思います。
 私ども被用者保険でありますので、国保について等は詳しくありませんが、運営主体をどうするかということについて6ページに2つの案が示されており、大きな違いは、保険給付と保健事業の実施主体を都道府県単位にするか、市町村にするか、ということだと思います。給付事務の主体をどうするかの論点については、次の7ページにメリット、デメリットが示されておりますが、保健事業については判断材料が示されておりません。
 さきほど何人かの委員の方がこれについて触れられ、課長からもお話がございましたが、保健事業を実施する主体については、保険者機能を発揮することが重要であり、支援金を負担するという立場から、同じ負担をするのであれば、より効果が上がるような制度であることが望ましいと考えておりますので、まず現状について確認させていただきたいと思います。
 6ページに、現行制度では保健事業の主体は広域連合ですが、「おおむね市町村に委託」と書いてあります。これについて、現状の評価はどうなっているのか、その議論をした上で、実効の上がる体制とするために、都道府県単位にするのか、あるいは市町村にするのかの判断をすべきではないかと思っています。
 それから関連して、15ページの「現状・課題」の一番上の枠内に、「75歳以上の方の健診は広域連合の努力義務となった中で受診率が低下」と書かれておりますが、具体的にはどのくらい低下したのか、あるいは内容面で何か変更があったのか、現状の評価と併せて、これは次回までで構いませんので、教えていただきたいと思います。
 次に、11ページ、医療費適正化計画と協議会の設置ということについてであります。現在、現役世代の保険料負担の約4割は高齢者医療に係る支援金等を負担するために使われおります。一方で、高齢者医療の財政運営が効率的に行われているかどうかというのは、依然として見えにくいと感じております。
 新しい制度においては、都道府県に協議会を設置して、そこでは私ども医療保険者も関与しつつ、医療費適正化などの取組が進められる仕組みが考えられており、この点は重要と考えております。
 ここは、費用負担者の意見が確実に反映されるように、運用だけではなくて、法律上の制度として機能するように、是非お願いしたいと思います。
 続けて、15ページの医療費適正化の取組等についてです。医療の効率的な提供のための取組み、見直しの方向性として右下の枠に挙げられていることはすべて大事なことだと考えております。
 特に2つ目の○の「後発医薬品利用による差額通知の実施」については、私ども協会けんぽが実施した結果で申し上げますと、年齢が高くなるほどジェネリック医薬品への切り替えの割合が高くなっていました。一部の広域連合においても今月中に実施するという話を聞いておりますが、適正化を実現できるところですから、是非、全国的に積極的な取組を進めていただきたいと思います。
 16ページ、支援金の加算・減算の仕組みについて、加算制度の廃止については、これまでも繰り返し要望しており、また、7月23日の改革会議において、私どもの確認に対して、当時の担当課長から「新制度においてもインセンティブは必要だが、後期高齢者医療制度そのものが廃止されるので、支援金そのものはなくなるということか」と御回答があり、私どもは新制度では加算・減算の仕組みは、基本的に廃止されると理解しておりました。
 同様に、現行制度においても、次に申し上げる理由からペナルティーとしての加算制度は、廃止の方向でお願いしたいと思っております。私どもが主張しているのは、そもそも保険者間で前提条件が大きく異なっており、イコールフッティングになっていないということに最大の問題があることです。
 協会けんぽには、発足と同時にこの仕組みが所与のものとして課せられているわけですが、非常に不公平感があり、とても納得できるものではありません。
 協会けんぽは、その生い立ちから他の保険者に見られない特殊性があり、一定の調整で対応できるものではないと考えております。
 いわば、被用者保険の最後の受け皿として3,500万人の加入者を擁しているわけであり、他の保険者とは比べようのない大きな規模となっております。従って、比較対照できるような保険者はほかになく、種別、規模等を勘案して比較する以前の問題として、加算・減算のような仕組みをあてはめることは不適当ではないかと考えております。
 このような観点から、協会としては、ペナルティーとしての加算制度は廃止すべきと申し上げてきました。
 16ページの一番下の枠に、「見直しに当たっては、現行の同様の規定を新制度にも設けることとした上で、関係者間で詳細な検討を行う場を設定し、第2期のスタートまでに結論を得る」と記されていますが、これはとても受け入れ難く、新制度における廃止を明記していただくことを強く主張いたします。
 あと2点です。18ページの新制度に伴う被保険者資格の移行についてですが、これは新しい制度への資格移行に伴って、実務的に保険者間での連携をしていく必要があると考えております。
 施行準備及び施行に万全を期す一方で、給付に係る過誤払いなどが発生することは避けられないと考えております。制度設計に当たっては、過誤払いが発生した際にも、的確に連携して対応できるという視点が重要だと考えておりますので、これは一言申し上げたいと思います。
 最後に、資料3の別紙3で支援金等の推移予測を出していただいたことにお礼を申し上げたいと思います。
 ただし、これも前回も申し上げましたように、将来見通しについては、前提条件である賃金上昇等についてより厳しい前提も提示しないとミスリードになるおそれがあるということを再度申し上げておきたいと思います。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは、経団連の藤原さん、お願いいたします。

○藤原本部長(齊藤委員代理)
 私の方からは、今日の基本資料の12ページのところについて、第二段階における検討事項、これについて白川委員からの御説明に関連したところとしてお話ししたいと思います。
 ここで、全年齢で都道府県化した段階の高齢者の保険料の基準とか、会計区分について論点ということになっておりますけれども、被用者保険と地域保険の二本立てが前提であるということを確認させていただきたいと思います。
 相互扶助を基本とする現役世代の保険と、世代間扶助を基本とする高齢者を対象とする医療保険というのは、財源構成が明らかに異なりますので、やはり会計区分は必要だと考えております。
 また、高齢者医療制度を支える現役世代の医療保険制度については、従来どおり、地域保険は国保、被用者保険は健保組合と協会けんぽ、これらの各保険者が担い、それぞれ加入者の特性に応じた保険者機能を発揮する制度体系が最善であると信じております。
 将来にわたって、国保と被用者保険の両者が共存する制度を維持し、地域と職域、それぞれの保険者機能を生かして発展させていくということが基本であると考えております。
 以上でございます。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは、もし、よろしければ、被用者保険グループでということで、小島委員に発言いただいて、そこで一区切りということにしたいと思います。

○小島委員
 白川委員の方で、意見書については御説明がありましたので、それ以外の件で少し、この基本資料の中で触れておきたいと思います。
 1つは、第一段階における都道府県単位での財政及び給付の実施事務の関係で、これは8ページ、9ページに参考という形で出ておりますけれども、8ページの方については、給付及び財政を都道府県単位で実施するというときに、そのときに実施主体がここでは真ん中の図にありますように、都道府県かまたは広域連合というふうに書いてあります。9ページの方は、財政運営だけを都道府県単位ということで、財政運営は、都道府県が担うということで、それ以外の事務については市町村がということになっておりますけれども、8ページの都道府県または広域連合といったときに、今の後期高齢者の広域連合と同じような全県内の市町村の広域連合ということだけでは、今の後期高齢者の広域連合とほとんど変わらないという話になってしまいますので、その際に、では、ここは都道府県が運営主体になるか、あるいはここは広域連合といった場合に、全市町村プラス都道府県というようなことが想定できるのか、あるいはそういうことも可能なのかどうかと、ここは少し各都道府県の地域間の皆さんに、市長会、町村会の皆さん、あるいは厚労省はそこはどんなふうなイメージを描いているのかということについて質問をしたいと思うんです。そこが1点であります。
 あとは、これは小林委員も指摘されましたけれども、16ページにあります支援金の加算・減算の仕組み、これも私も制度発足のときから特定健診なり保健指導、それは保険者が当然やるべき機能だと思っておりますけれども、これを法律で義務づける、義務づけまではいいかと思いますけれども、それに伴って、実施状況によって支援金に減算・加算、10%幅で付けるということ自体は問題だと思っておりますので、今回の見直しにおいては、加算・減算については見直すべき、あるいは廃止すべきではないかと思っております。
 ここに指摘されているように、保健事業の実施規模からすると、±10%は過大あるということにしてありますので、本来は、やはり減算・加算はなくすべきだと思っておりますので、その意見を改めて述べさせていただきたいと思います。
 もう一つは、やはり全体の最終とりまとめに向けてでありますけれども、第一段階から第二段階という形で、第二段階の姿はある程度方向性を示して、今日の論点にも移行時期を明記するというふうに書いてありますけれども、そこも含めて、きちんとした第一段階から第二段階への方向性を示さないと、まさに第一段階であれば、現行の後期高齢者の構造あるいはその前の老健制度と、ほとんど本質的な違いはないんではないかという指摘もされていると思いますので、やはりそこはきちんとした方向性は示していく必要はあるだろうと思います。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。それでは、事務局の方から、幾つか御指摘等がありましたので、お答えいただきたいと思います。

○吉岡課長
 まず、白川委員から、新制度になって高齢者の保険料が変わるということが理解されるのかという御指摘だったかと思いますけれども、基本的に今回の制度の見直しによって、これは高齢者の保険料は極力変わらないようにするということを前提で考えているということであります。
 これは、従来、御提案申し上げていた都道府県単位で、まず、標準保険料を決めて、その上で市町村がそれぞれの収納率を基に最終的な保険料を決めるということになりますと、それぞれの市町村で保険料が変わるということになりますけれども、今回、御提案させていただきましたのは、都道府県単位の標準保険料を基本的にそのまま市町村が条例で定めるということでありますので、保険料は変わらない仕組みにするということであります。
 それから、小林委員から、後期高齢者医療制度での健診の低下ということについての御指摘がありました。数字で申し上げますと、平成19年度、老健制度のときの最終年度の受診率が26%でありました。これが20年度、後期高齢者医療制度の初年度で21%ということで全国的に5%低下し、これを都道府県別に見ますと、かなり大きく下がったところもございます。また、追って資料を御提示させていただきたいと思います。
 そのため、私ども受診率の向上計画というものをそれぞれ各広域連合で策定していただき、当然ながら健診の費用は国庫補助も行っているわけでありますけれども、国の補助も増額をしながら、21年度の見込みは24%まで回復するところまでなったところであります。22年度は、予算ベースで27%の受診率まで向上させようということで取組を今、進めている状況です。
 その評価という御指摘もございました。広域連合の方で健診を始め、さまざまな健康づくりについての企画を行って、その実施につきましては、市町村で基本的に担っていただいているわけであります。なかなか一概に全国すべての広域連合を評価することは難しいわけでありますけれども、確かに市町村に対する調整機能というものが十分に働いていないということが見受けられる広域連合もあるということではないかと思います。その反面、しっかりとそういう機能を果たしていただいているところもございます。
 それから、資格の移行の際の過誤払いなどについての的確な対応ということについての御指摘がございました。
 既に御報告申し上げましたように、国保の問題につきましては、実務者の皆さん方に集まっていただいてのシステム検討会というものを立ち上げましたけれども、そうした資格の移行の問題を始めとして、被用者保険の方でもいろいろと御準備をいただかなければいけない点がありますので、近く被用者保険の実務者の方々に集まっていただいての会議を開催し、国保と被用者保険と二本立てで実務的な検討も進めていきたいと考えております。御指摘のような点を含めて、これからの準備に怠りなきよう進めていきたいと思っております。
 それから、藤原代理から、第二段階でも被用者保険と国保の二本立てでという御指摘がありましたけれども、それはそのとおりでございます。
 それから、小島委員からは、広域連合に関しての御指摘がございました。ここにあります広域連合というのは、市町村による広域連合を想定してのものでありますけれども、御指摘がございました都道府県が入った広域連合ということにつきましては、それで今の広域連合に対して指摘されている問題点というものが解消されるのか、片や、どのようなメリットが実際に生まれるのか、そうした点につきまして、この会議で十分御議論いただくことが必要ではないかと考えております。

○岩村座長
 事務局は終わりでよろしいですか。
 それでは、引き続き、一番最初たしか見坊委員がお手を挙げておられて、その後、阿部委員ということでお願いいたします。

○見坊委員
 今までの議論とはちょっと異なる質問というか考えを申し上げますが、よろしいですか。

○岩村座長
 はい、どうぞ。

○見坊委員
 この会議が発足してちょうど1年になります。この間この改革会議は、制度を改革するということを前提にした、大臣直轄の政治主導の会議であるということで、我々は今までの単なる諮問会議とは異なる議論が展開するものと、また、新しい制度について今の高齢者医療制度とあまり大差ないことでない、発想の転換も必要でしょうし、時間もかかる。それであっても、この制度を変える、特に年齢区分の問題をどういうふうに解消するのかということが、私どもの一番の関心であり、またそれに期待をしていたわけであります。
 しかし、今日の御論議の中で2、3の委員からも、これでは今までの制度とあまり変わりがないのではないかという御意見が出ておりました。私どもは素人であります。国、都道府県、市町村、広域連合、それらの実務上の問題は我々はピンとこない、わからない。しかし、医療保険制度は強制加入の制度であります。そして、何十年もかかって、私も戦前からのこの制度の恩恵をこうむってきた者でありますが、戦前・戦中・戦後、戦後ももう既に何十年も経っている状況で、制度もいろいろと変わってきた。老人保健制度が生まれたり、それが廃止されたり、そして結局元の国民健康保険と健康保険、健康保険の方が歴史的には古いと思いますが、そういう制度に戻る。しかも、それも改正して、非常に難しい内容になってきておりますが、今回の1年間の論議は、更にわかりにくい。高齢者自身にとってもピンとこない。そういう議論の積み重ねになっているように感じております。
 今日の問いかけにいたしましても、都道府県を単位とする運営主体をどうするか。都道府県の運営主体を給付事務については、県の運営主体が担うべきか、市町村が担うべきか。都道府県単位の運営主体についても、都道府県か広域連合かという問いかけをしておりますが、これはおかしいと思います。政治主導で何らの方向性を示しておらない。つまり6原則その他では示されたと思っておりますが、この委員にただ論議をさせて、それをとりまとめるんだったら今までの審議会とあまり変わらない。それが改革と言えるんだろうかと感じております
 我々は実務上のことは分かりませんから、高齢者の感じもいろいろとアンケートを取ったり議論をしたりしておりますが、みんな分からないと言うんです。この新制度は、一体どういう姿になるのか見当がつかない。しかし、言えるのは国の責任が非常に不明確になっているのではないか。国が都道府県や市町村の方に役割を転嫁するような感じがする。つまり国の責任を明確にする必要がある。
 これは強制加入の制度です。保険料は国民全部が払わなければならない。それを利用させていただいております。強制加入の制度ということは、国の責任において運営し、執行する。その分担を都道府県あるいは市町村にというならは、それはわかりますが、その辺が我々素人にはわからない。国民全部が加入するこの制度は、わかりやすいものでなければならないということを申し上げて、それを要望してまいりました。
 いよいよまとめの段階に入ろうとしていますが、今日の問いかけにおいても並列的に二者択一、どちらを選びますかという問いかけですが、私は今日、大臣なり政務三役がおられれば直接聞きたかったんですが、政権側は一体どう考えているのか。この二者択一でみんなの意見を聞くんではなくて、政権側はどういう方向を考え、そしてどちらの案を取ろうとしているのか。そこを伺いたかったんです。
 これ以外にも疑問な点はたくさんあります。今のままでは、第一段階のこともそうですが、第二段階においてはなおさらどういう方向なのかわからぬままに、ただ第一段階でまとまった方向をそのまま延長することになるのはおかしいと、素人ながら感じるわけであります。
 今は政務官もおられませんので、あえて回答は求めませんが、次回にはその辺、事務局から伝えていただいて、そしてはっきりとした方向性のある、まさに政権党としての考え方をもう少し具体的に示していただきたい。
 財政論議も避けております。財政の論議は、場合によっては高齢者にも大変痛い、厳しいものになるかもしれない。それであっても、これからの国民の社会保障、健康保持、そうした点について重要な制度して存続させるのであれば、その方法に立って、高齢者にとって痛いことであっても、政権党としてはこうやりたいんだという案を示していただきたい。そのことを申し上げまして、今日は別に御回答は要りませんので、一応そういうことでまとめの段階において、我々もどのように考えるか述べたいと思っております。
 以上であります。

○岩村座長
 私の方からごく簡単にだけ申し上げておきますと、私個人の経験からすると、この会議というのは、従来の会議とはかなり性格が違うと思っております。というのは、最初に大臣から6つの方針がそもそも示されている。その方針に沿って議論せよというのは、少なくとも私が経験している限りでは、かなり異例なものです。そういう意味では、政治の意志が最初から示されている会議であろうと思っております。
 もう一つ、今日は、例えば都道府県なのか、市町村なのかという問題はございますけれども、最終的にはこの会議の主宰者は厚生労働大臣でいらっしゃいますので、大臣がお決めいただくにしても、やはり関係する方々のお考えを伺わないことには決定はできないわけで、そういう意味での皆様方の忌憚のない御意見をこの会議で御披露いただいて、それに基づいて政治的に大臣なりが御決定いただくものだと私は理解しております。
 それと、後でも申し上げますけれども、今日が一応各論の最終ラウンドでありまして、次回、厚労省としての考え方の素案を提示させていただくことになっておりますので、また、今、見坊委員がおっしゃいましたように、それについてはまた忌憚のない御意見等をいただければと思っております。
 どうぞ。

○見坊委員
 座長はそのようにおっしゃるだろうと思っておりました。

○岩村座長
 ありがとうございます。

○見坊委員
 そこが改革なのですかと、改革の論議は政治的に、また政権交代にまで行ったのか。我々もみんな一票を投じておるんです。

○岩村座長
 そのことの意味はよくわかっているんですが、今、申し上げたように、やはり決定をするには情報がなければ決定できないんですね。

○見坊委員
 我々としてはそう理解できません。

○岩村座長
 それでは、阿部委員、どうぞ。

○阿部委員
 どうもありがとうございます。今、座長がおっしゃったことはそのとおりでありまして、やはり長妻大臣6原則に基づいてこの改革会議で議論しなければ前に進まないということはその通りですが、例えば運営主体のような非常に難しい問題のときは、大臣もいらっしゃって、一緒に議論するぐらいのことは私も見坊さんと同じように希望しておきたいと思います。
 まず、国保の広域化という問題は何回も議論されて、今の市町村国保の現状からすれば広域化は絶対に必要だし、この会議では共通認識になっているのではないかと思うんです。
 そうすると、この第二段階の話です。神田委員からもお話がありましたが、第二段階への移行というのは、いよいよ市町村国保、すべての年齢の人が都道府県単位へ移行するということですね。大変重要なことなんです。その移行時期を明示しないということでは、いよいよこの改革会議というのは一体何をやってきたのかということだと思うんです。それこそ、この時期明示がなければ、今の制度とどう違うんだと。先々どうなっていくかもわからないということになるのではないか。知事会の皆さんがいろいろ心配されていることはよくわかりますけれども、そこはやはり去年から約1年間論議してきた経過を踏まえて考えてもらいたいと思います。
 岡崎委員からもお話がありましたように、移行するに当たって環境整備をしなければならない。その場合に、いろいろとお金がかかる。あるいは今、市町村で一般財源から負担しているお金がある。それを都道府県に負担させることがあってはならないということは前にも申し上げました。それにはやはり政府として一定の負担をすべきだと思います。特に移行段階における一時的な負担も政府が必要な負担をすべきではないか。そのことを前提にして、やはり選挙で選ばれた知事が市町村国保を担っていくべきだと思います。
 また、第3の道のような、広域連合の中に都道府県が入ってやるという意見がありましたが、そうなると連合長は多分知事になるんでしょうけれども、そういう道がないわけではないとは思います。しかし、この際はやはり都道府県にすっきり受けてもらって、都道府県がこの国保を運営する。そして国民皆保険を維持していくということは絶対に必要だと申し上げておきたいと思います。
 そして私は当初から言いましたように、第一段階、第二段階などと区分しないで一挙に全年齢を対象とした都道府県単位化ということを求めてきましたが、それはそうはならずに中間まとめになっているわけですが、そうすると第二段階への移行時期をはっきりしなければならないということになります。私は最短で2年、最長で4年ということを申し上げましたが、岡崎委員から2年はちょっと無理だというお話がありましたから、改めて4年ということをこの際申し上げておきたいと思います。
 もう一つのポイントは、第二段階に移行する際に、保険料の設定であるとか、あるいは財政調整について、本日の基本資料ではその段階で更に検討して法改正を行うとなっているわけですけれども、これらもこの段階で議論して、改革会議で方向性を出すべきではないか。それが法律に規定することができるかどうかは別として、その方向性を出して、政府に検討を預けるべきではないかと思いますが、それは座長にも検討していただきたいと思います。
 最後に、健康増進のことで申し上げたいんですが、前のこの会議で予防医療ということを申し上げました。鎌田先生がいらっしゃるのに失礼だったんですが、長野県の取組を紹介しました。やはり市町村のみならず都道府県も当然そうだし、国も含めて一体的に予防医療ということを考えて、これに力を入れていくべきだと思います。
 予防医療というのはなかなか、こんなことを言ったら悪いんですけれどもお金にならない。対症療法の方がお金になるということはわかりますけれども、しかし、将来の医療費を考えてみると、今からでも遅くないので、国・都道府県・市町村が三者一体となった予防対策を進めていくべきであろうと。そういう中で、医療費の適正化ということを考えていくべきではないかと思います。
 また、高齢者は病院に行き過ぎる。医者にかかり過ぎる。みんなそう考えていると思います。しかし、人間は日々年を取り老いていくわけです。そういう中で、新しい病気というのが出てくるんです。大体関節系の病気が多いと思うんです。ある日起きてみたら体が動けないということもあるわけです。びっくりするわけです。そうすると、どこか近くのお医者さんに行く、しかし原因がわからない、違うお医者さんへかかる。これを繰り返すわけです。そうやって病院を渡り歩くことのないようにするにはどうするか。これは医療側に希望するんですけれども、やはり専門医というものを明示する方法はないかと。
 私は、ある皮膚科の病院に通っているんですが、その皮膚科の病院では、お医者さんの名簿が全部あります。どんな実績があるかということが全部書いてあります。そういったことを市町村、農山村を含めて徹底することができないのか。高齢者が病院にかかり過ぎるというのは、やりはお医者さんの指導が必要なんです。大体すぐ病院に行かないと安心ができない年代になっているわけです。そこは思い切ってお医者さんの方で、適正な通院の指導を徹底してもらえば随分変わるんではないかと思います。
 それに関連して、かかりつけ医の問題。この問題については、かかりつけ医を制度化するのは時期が早いということを申し上げました。しかし、それは後期高齢者医療制度の後遺症なんです。後期高齢者医療制度では、かかりつけ医というのは診療を抑制するために出されたということがはっきりしていたわけです。そういうことで、警戒心からあのように申し上げたのですが、鎌田先生がおっしゃるように、かかりつけ医と病院とが提携してきっちりやっていくことは大変有効なことだし、それは推進すべきだと改めて申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○岩村座長
 どうもありがとうございました。
 それでは、こちら側がずっと続いたので、こちら側に御発言いただきたいと思います。宮武委員、三上委員、樋口委員という順番でお願いいたします。
 宮武委員、どうぞ。

○宮武委員
 もう少し論点を明確にするために今の制度を続けたらどうなるかということも考えてみる必要がある。75歳以上の高齢者医療制度は現在でも1,400万人の方がお入りになっていて、最盛期は2,000万人を超えていくんです。75歳以上だけを集めた、世界でも例のないような保険制度なのか公費医療制度なのかよくわからない大集団ができていく。その制度維持のために、巨額の公費をいかに捻出していくのか。主に被用者保険側からの支援金にどう理解を求めながら増やしていくのか、極めて大きな難問が、当然ながら出てくるわけです。
 加入者が増えていけば、それぞれ広域連合の職員も増やしていかなければいけませんし、報酬改定あるいは法改正があれば、そのたびにシステム改修もしていかなければいけない。それはどんな制度でも同じかもしれませんが、同じ県内に、74歳以下の市町村の国民健康保険が併存してあるわけです。その市町村国保の方は、人口減少と高齢化に挟み打ちにされて、小規模な市町村の国保はもう財政的に破綻するのは火を見るより明らかです。しかも、小規模になっても職員はちゃんと張り付けておかなければいけない。システム改修もしていかなければいけない。今、約1,800の国保がある。1,800ごとに職員を付けて、システム改修をしていかなければいけない。なぜ同じ県内で2つ地域保険があって、そこに職員をそれぞれ張り付けて、システム改修をやって、社会的なコストとしてもかなり無駄なことをやっている。事業仕分けに遭ってもおかしくないような構造になっているわけです。
 では、これが全く縁も仕組みも異なるものだったら別だが、両方とも市町村が運営なさっているわけでしょう。1つは、県内すべての市町村が集まって広域連合を組んでやる。片方の74歳以下の市町村国保の方は、保険財政共同安定化事業で広域とは言えないまでも広域化しつつあるわけですね。これはだれが見たって、私のような素人から見ても、何で合併しないんですか、と思える。実態をよく見てみれば、恐らくそういう意見になると思います。それが不思議でしようがない。
 もう一つは、市町村にとっては兄貴分の都道府県が何で自分の県の医療に参画をなさらないのか。これもよくわからない。勿論、医療計画もつくっている、医療費適正化計画もつくっている、さまざまに参画しているとおっしゃるかもしれないけれども、実態として市町村とともに県民の命と健康を守る医療に、実務に参画する姿勢を打ち出されてもちっともおかしくない。勿論、神田委員がおっしゃるように、いろんな問題点がありますけれども、この会議の議論の流れの中では、保険の財政運営と基準保険料をやっていただけないか、と町村会も市長会も切望しておられる。それ以外の事務作業のほとんどは市町村が引き受けるとおっしゃっているわけですから、全部県に押し付けているわけではないわけです。そこはこの制度改革の根幹に関わることであって、ここがシンプルにわかりやすいように国民に伝えていくべきだと思います。
 この改革会議では、4つの代表的な改造案というか、改修案というか、改革案が出ましたけれども、4者ともにアプローチの仕方が違うし、最終的な姿は違うけれども、4案ともに都道府県単位化ということで一致はしているんですね。この考え方は是非重く見ていただきたいと思います。
 実務を知らないので、神田委員は大変不愉快かもしれませんけれども、第三者的に見ると、そんなふうに見えてならないです。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、三上委員、どうぞ。

○三上委員
 この議論は、もともと後期高齢者医療制度を廃止するということが前提で、これをどうするのかということなんですが、基本理念は国民皆保険制度ですから、すべての国民が公平に負担して、平等な医療が受けられる制度にしようということだったと思います。その上で、6原則というのが出ていたんですが、今日の議論を聞きますと、それぞれの保険者の立場、職域保険であれば協会けんぽと健保組合の違いがありますし、国保の方でも、地域保険の中でも市町村と都道府県でかなり意見が違っている。それぞれの立場で負担が大きくなっては困るということだと思いますが、基本的には財源がないということなので、考え方としては一番負担しているところに合わせて、すべての保険者が負担するという考え方にならないと、消費税等の議論が進んで財源が出てくれば別ですが、それでなくて保険料で一部を補てんするということであれば、皆さんが少しずつ負担するんだということが前提でなければならないと思います。
 それと、第一段階で高齢者を都道府県、国保という形で吸収していくという問題は、基本的には今の後期高齢者医療制度とあまり変わらないと言われたら、そうなんですが、基本的に第二段階を前提とした形であるということが基本です。そして、その先には多分第三段階、第四段階と言われる被用者保険の方の公平化とか、一元化、一本化という道筋が示されなければならないと思います。
 最終的には、今回、日本医師会の方もグランドデザインを出しましたけれども、地域保険としての一本化を目指すという流れの中で、いわゆる地域保険の一元化への第一段階としての今回の中間とりまとめだという位置づけだと思います。
 先ほど阿部委員がおっしゃいました、かかりつけ医師の話と専門医がどうという話なんですが、かかりつけ医師は日本医師会としてもずっと理念を言っておりますけれども、基本的には制度化するものでなく、これは患者さんの方が、この先生は自分のかかりつけの医師だと決めるものであって、医療提供側から私はだれそれのかかりつけ医だというものではないということを御理解いただきたいと思いますし、そのかかりつけの医師と病院といわれる高次の医療をやるところが連携することは大切なことだと思っております。
 どういう医師がどこにいるかということについて、これはもう広告の規制緩和が行われて、専門医については相当部分が広告ができるということで示すことはできますし、医療機関の情報についても行政の方での情報公表制度がございますので、どこに、どういう医療機器がある、どういう先生がおられるかということもわかるようになっていると思います。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 樋口委員、どうぞ。

○樋口委員
 私はもうちょっと個別のことで質問しようと思って手を挙げていたんですけれども、こういう雰囲気になってまいりまして。

○岩村座長
 どうぞ、構いません。

○樋口委員
 よろしいですか。ちょっと大上段に申し上げたいです。私も素人でしたから、ここに出していただいて、国民の医療が皆保険になっていく、その前からのプロセス、実に実に長い歴史と個別の団体の歴史があって、それぞれ大事にしなければならないということはとてもよくわかりました。わかりましたけれども、どうぞ、もうここへ来てしまったんですから未来志向で見てください。被用者の立場となると、何か知らないけれども日本経団連と連合がぱっと一緒になってしまうところがあるんですね。被用者は被用者の考え方があるでしょう、しかし、そうおっしゃっている小島さんだって、あと15年経ってごらんなさい、高齢者になっているんですよ。
 日本はどうなのか。今、超高齢化23%なんて言っている国が20年経てば高齢者比率30%ですよ。21世紀、ここの官僚さんたちが高齢者になるころには、高齢者比率は4割ですよ。そういう社会に私たちは生きているんです。だから、少しこの医療制度のことも未来志向で考えてください。
 しかもそれを考えるときに、今いろいろな考え方が、特に政権交代後、地方分権の流れの上で地方を大切にということは、私も一番初代の地方分権委員でございますから大賛成でございます。でも地域主権となりますと、主権は一体どこにあるのか。私たちはこういう問題をどういう順序で考えていくべきか、やはり憲法で保障された国民の健康を守る、生存を守る、最低限度の文化的な生活を守る、これはやはり憲法に立ち返って国の公的責任を、ここの委員会としてもきちっと出してほしいと思っています。その上で実施主体がどこになるかということですが、やはり人口が減っていく、もう減っているんですよ、ようやく1,800に市町村も合併してきましたけれども、やはり合併はなお進んでいく方向だろうと思っております。このとき県が、保険者の役割を果たしていただけないというのは、どういうことか理解に苦しみます。
 最終的に白川委員がおっしゃっていたことに便乗するようですけれども、ここまで来ると国として、この改革会議としての論理も金の問題だと思います。この前提として6原則でテーブルに着いたつもりでございましたら、何か夏ごろまで今のままでいいのではないか、宮武委員がおっしゃったとおり、既得権を守りたい、変えたくないという議論が、寄せたり返したりで、本当に変化に踏み切れたのは秋以降のように思っております。ですから、とにかく改革するんだということは後戻りせずしっかりしていただきたいと思います。
 やはり今の後期高齢者医療制度は皮肉と言えば結構成功しているんですよ。保険料を減免したり凍結してきましたから。医療へのアクセスは何も変えませんでしたから、だから成功しているんです。今度は不当なほどの保険料の減免は高齢者といえども一定の所得のある人、若人と同じ状況で、基本的に保険料を元へ戻すというと、これは事務方にお願いしたいんですけれども、今どれだけの年金を持っている人で、今これだけ払っている人が、新しい制度が発足したらどれだけの保険料になるかというモデルを是非示していただきたい。それをきちんと示さないと私たちは、特にここに4人いる高齢委員は高齢者仲間から袋だたきになりかねません。
 最後に一言、この夏ごろから日本の雰囲気が少し変わってきたと思っているんです。こういう情緒的な、感覚的なことをこういう席で申し上げるべきではないと思いますけれども、実はこの議論の行方も左右すると思うので言わせていただきます。少なくとも今までの日本は、金がかかる、かかると言いながら、長寿は喜ぶべきものだと、日本の長寿世界一は平和と一定の豊かさのお陰で、国民みんなで成し遂げた社会共有の財産だという思いが最近まであったと思うんです。私などはそう言って旗を振ってきた一人なんですけれども、しかし、昨今の長引く不況と若い世代の雇用の不安定化、若い世代の貧困化が進む中で、特に今年の夏の超高齢者所在不明問題、あるいは年金詐取問題ということから、日本の中で何か長寿に疑問を持ち嫌悪する雰囲気が生まれてきていることを感じます。これは高齢者に無限に金をかけろなどという要求では全くございません。私はもともと高齢者も負担すべき人は負担すべきだと思っておりますし、高齢者だけを特権的に扱う必要もない。
 しかし、やはり人間というのは寿命があるので、特にこのごろ胃ろうの問題が大分問題になっているところがあるんですけれども、引き延ばされる寿命に対する大きな疑問が出てきて。これはこれでしっかりと認めて、きちんと議論すべきだと思います。しかし、今、何となく日本中に漂い始めた、せっかく平和と豊かさのお陰だと言っていた長寿に対する国民のすっと引いた気持ちが、この制度改革にマイナスに作用しないように、私たちはしっかりと基本的な憲法の精神、そして住民の福祉を増進するというのが地方自治法の第1条を大事にしながら進めていっていただきたいと思っております。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 こちらも手が挙がっていたものですから、ちょっとお待ちいただいて。先ほど手を挙げていた近藤委員、鎌田委員という順番でお願いします。
 近藤委員、どうぞ。

○近藤委員
 私の意見は、配付資料に入っております。データ等があったものですから、資料の形で準備させていただきました。3点意見を述べたいと思います。
 1つ目が、70歳〜74歳の窓口負担割合の1割凍結解除(実質2割への引き上げ)に反対ということです。これは、前回の委員会での論点ですが、本日の資料3でそれに対する厚生労働省の考え方が今回配付されておりました。あと民主党のプロジェクトで医療について検討を始めたときに、これが論点になっていたと聞いておりますので、あえて強調したいということでもう一度用意したものです。
 現在、日本には低所得者に配慮する仕組みがある。高額療養費制度とかがある。そういうことはとてもいい制度だと思っています。しかし、意図がよければそれがよしではなくて、実際にどういう実態を招いているのか。その結果も大事で、どちらかを取れと言われれば、その結果、実態の方が大事だと思います。
 それから言いますと、厚生労働省の方は個人の単位で見ると、今1割の人は1割のまま、今まで3割負担していた人が2割に減るんだからということで2割に実質引き上げの方でいいのではないかということをお考えのようです。しかし、マスで見れば、自己負担が高くなればなるほど受診抑制が起きるということは、前回お示ししたように、国内外で実証されております。
 今回、実態を表すデータをもう一つ追加でお示しして、是非再検討をお願いしたいということで用意したのが、下にあります図1です。これは、2007年の調査ですので、高額療養費制度もありましたし、当時、70歳代は負担1割の時代のデータです。見ていただきますと、横軸に所得水準がありますが、見事に右に行くほど下がっております。要するに所得の高い方ほど自己負担が、所得に占める割合が下がっていく。低所得の方では、70歳の方で7%ぐらいでしょうか。あと60歳代の方ですと、これは3割負担だった世代ですが、家計所得のうち9%も(これには保険料は入っていません)、医療費の自己負担分だけでこれだけ負担しているという実態があります。
 この60・70歳代など、すでに所得の1割弱を負担しているわけですから、これ以上は負担できない。ほかにも食費とかいろいろあるわけですから、医療費にはこれ以上回せないということで病院に行くことを我慢するという実態が起きているということです。是非このような実態を踏まえて、引上げあるいは凍結解除については慎重に考えるべきだと思います。
 2番目が、本日の論点であります健康の保持増進策についてです。この間、日本では健診とか保健指導に重点を置いた取組がやられておりますが、これは海外の動向を見ますと、かなり古いタイプの取り組み方です。なぜかといいますと、どうも健診にだけ力を入れても、あるいは保健指導に力を入れても、必ずしも成功しないということがだんだんわかってきているからです。健診というのは、調べてみますと、健康な人ほど受診しているんです。受診してほしい人ほど健診に来てくれないという実態があります。これは文献の1)に添えてありますが、日本の高齢者でも実証されております。それから、本日の資料2の27ページ等を見ても、健康状態がよい、ですから、一人当たりの医療費をあまり使ってない健康保険組合の方が健診受診率が高く、医療費がたくさんかかっている。健康状態が悪いと思われる協会けんぽ、あるいは国保加入者の方が健診受診率が低いということが出ております。ですから、健診・保健指導にだけ頼り過ぎないで、ほかのものも組み合わせる総合的な対策を強化すべきだと思います。
 例えば何かと聞かれれば、一つの例はこの間やられたたばこの値段を上げることで、それで禁煙に踏み切った方がいっぱいいます。それから、海外で面白い取組があったので、それを報じた新聞記事を裏面に入れておきました。例えば今、日本では塩分を取り過ぎるとよくないので控えましょうと健康教室で伝えて控えてもらうという戦略です。しかし、日本でも調べてみると今の塩分摂取量の実に8割、大きい数字でいいますと9割が加工食品や外食から入っているものです。ですから、本人が幾ら気を付けようと思っても、塩や醤油を一切かけないといっても最大減らして1割ということなんです。そのことを踏まえますと別のやり方を組み合わせた方が良い。これは既にイギリスがやっているんですけれども、パンに入っている食塩を3割減らすことに成功しています。消費者は気が付かないそうです。こういう工夫をすれば個人は減塩しようと努力しなくても売られているものを食べているだけで減塩できてしまうんです。
 こういうことが、ケンタッキーフライドチキンから、クラフトチーズ、ケロッグのコーンフレーク、いろんな企業にも協力してもらって効果を上げているそうです。是非このような総合的な対策を検討していただきたいと思います。
 もう一つ小さい黒ポツのところに書いてありますが、生活習慣病は、かつては成人病と言われたもので、成人期の生活習慣が問題だという見方で論議が進んでおります。
しかし、これもどうも違うらしいということがわかってきています。日本学術会議、日本の研究者たちが集まっているところのレポートを文献の2)に挙げておきましたが、そこで臨床医学を専門とする生活習慣病を専門とする研究者が集まって出した報告書のタイトルが、出生前、子どものときからの生活習慣病対策です。一例を挙げますと、出生時、生まれたときの体重が小さい子どもは、大きかった子どもに比べて、64年間追跡して、どちらが糖尿病を発症しやすいかを調べた結果が、WHOのレポートにも紹介されているんです。何と出生時に低体重だった人たちの糖尿病発症率が5倍以上というデータがあります。ですから、大人になってからやったんでは間に合わない。出生時、あるいは出生前から貧困対策等をやらないといけない。動物実験でも母親の胎内で低栄養にさらされるとインシュリン感受性が変わってしまうという研究もあります。ですから、このようなエビデンスに基づいて、もう少し総合的な対策を練るべきだと思います。これは保険局マターではないと言われるかもしれませんが、健康局にも是非頑張っていただいて、総合的な対策を検討すべきだということが2点目です。
 3点目、支援金の加算・減算についてです。これは、今は保険者の努力で変わっているという前提で論議されていますが、本当にそうかという疑問です。一例を図3に挙げておきました。これは、私どもの手元にあったデータで市町村別、ですから、国保に近いという言い方をしてもいいと思います。縦軸に抑うつの人の割合を取ってあります。データで裏付けてありますが、抑うつの人はうつ状態でない人に比べると健診を受けないんです。行く元気もないといいますか、希望を持ててないわけですから健診なんか行く必要を感じないわけです。横軸に何を取ったかといいますと、その住民一人当たりの所得水準です。ご覧のとおり所得水準が高いところではうつが少ない。うつの割合に2倍、6%〜12%ぐらいの開きがあります。これが、保険者が努力して「健診に行ってください」と促して、そう簡単に変わるのかということです。
 もし健保連あるいは協会けんぽからデータをいただければ、このような解析を是非やりたいと思いますが、保険者機能を強化したから保険者の努力で下がる面と、そもそも入っている被保険者の背景要因が違うので健診受診率が違うという要素がかなりあると推定されます。是非そのような分析をして、事実に基づいた制度設計をしていただきたいと思います。
 1つ参考に、イギリスの話を紹介しますと、そのような研究が蓄積された結果、地域単位で分析すると1ページ目に書いてありますが、その地域の健康水準、経済状態、雇用状態、そういうもので困難を抱えた地方ほど、地方が努力してもなかなか状況は改善しないということが明らかになってきて、むしろそのような困難を抱えた地方に予算を上乗せして配分すべきであるというところに至っております。日本では、そのような検討がないまま健診率が低いのは国保の努力不足であると言って、それにペナルティーを与えるようなやり方は、あまりに必要な検討がない段階で導入されているのではないか。少なくとも総合的な検討をやるべきですし、それができてないのであれば、このような加算・減算というのは現時点では慎重であるべきではないかというのが私の意見です。
 以上です。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 近藤委員に1つだけ確認させていただきたいんですが、1点目の窓口負担の件ですが、一番最後の黒ポツのところを見ますと、御趣旨は高齢者医療制度の枠を超えるということなので、全年齢について窓口負担は下げるべきだと。その分、公費や保険料を上げるべきだというお話なんですか。

○近藤委員
 私の意見はそれです。ただ、それはここの論議の枠を超えると言われてしまうものですから、括弧で入れておきました。

○岩村座長
 わかりました。
 それでは、ちょっと済みませんが今日は各論の最後ということで、予定している時間がもう来ているんですが、あとお二方、鎌田委員と堂本委員が御発言ということでございますので、少し時間の延長をお許しいただければと思います。
 それでは、鎌田委員からお願いいたします。

○鎌田委員
 今まで1年間やってきた状況を見て、何で魅力がないのか。ねじれ国会ですから、国民のかなりの理解とか、国民にとって魅力的な提案をしない限り、ねじれ国会を突破できないんではないかと思うんです。今日の議論でも前半はほとんど、それぞれの組織の人たちが、自分は少しでも背負い込むものを減らしたいということで、組織を代表しての話をしていて、やはり国民にとってどうあるべきか、というところがおざなりになっていて、次回あと12月に2回あるわけですけれども、その方たちの発言時間を短くしてもらってでも、もう少しきちっと国民にとって魅力的な議論をすべきではないかという気がします。
 県がやる、あるいは県単位の広域連合がやるような意見が強まっているわけですけれども、私は勿論県がやるべきだと思っています。それがどうしてできないのか。1年間御議論してきて、結局行き着くところは財政問題ではないかという気がします。だれかが言ったわけでもないのに、みんなで自己規制して、お金の問題に触れてないわけです。政治が窒息していて、お金の問題に勇気を持って触れられない状況だとすれば、こういう委員会のようなところでお金の問題にちゃんと触れて、消費税0.5%分ぐらいの1兆3,000億円というお金が、例えば日本の医療を守るために必要だという提言をして、そこから、ではその財源はどうするかというのは政治の問題で、消費税の問題も選択の一つという議論が始まるんではないか。そこを逃げていると、結局それぞれの保険者が負担したくないと。市町村もこのままではつぶれそう、県も荷物であることはわかっているわけですね。では、このままでいいかといったら、協会けんぽはもう21年度に4,800億円の赤字が出て、健保組合は5,200億円の赤字が出ているわけですね。市町村もにっちもさっちもいかない状態で、このままでいいという意見が出だしているけれども、このままでいいわけがないわけです。だけれども、私たちが今、提言としてまとめようとしているのも、結局負担の問題が解決していないから、平成10年度で言うと医療費の見込みが37.5兆円だとすると、15年後の2025年には52兆円ぐらいの医療費がかかる。それだけ膨大な額が短期間に上がっていくのがわかっていると、今ですら21年度にあれだけの赤字を出している保険者が、それぞれ高齢者の医療を守ろうとしたときに、今の形だけで保険料率を上げていくだけでは解決ができないことはもうはっきりしているわけで、この問題を解決しなければ県が見ることもできないと思うんです。だから、やはりお金の問題は、あと2回あるとすれば踏み込むべきではないかと。私たち全員が必要だと言っているわけで、そう思いながらそれを提言の中に文書で残せないんだとすれば、委員としての責任を全うしたとは思えません。ですから、あと2回、総合的に意見をするときに、お金の問題に私たちは怖がらずに触れた方がいいと思っております。
 それから、県にやっていただきたい。つまり1兆3,000万円ぐらいのお金を県にやってもらうために、それから、今、負担している保険料率を少し上げてはもらうけれども、ある程度健保組合や共済健保に対して、それなりの応援をしてあげるということをしながら、高齢者にもそれぞれ安心できるようなシステムがどうやってつくれるかということを前向きに議論した方がいいのではないか。
 県がやっていく上で、今日の資料の11ページのところで、健康づくりの問題は、知事会の方では市町村がやっていたもので、なかなかやり方がわからないと言われますけれども、多分国保連合会と国保直診という割合健康づくりを一生懸命やってきた組織や県知事さんの味方になっていくわけで、県立病院が県知事さんのコントロール下にあって、国保直診とか国保連合会が県知事さんを応援していくこと。それから、保健所があるわけですから、むしろかえって今以上にダイナミックな健康づくり運動はやれるんではないか。それから、県知事さんにかなりのお金も与えて、権限も与えて、今回議論しているような特定健診などが本当に意味があるのかどうかということは、各県で議論したりして、近藤先生のような方がいるような県だったら、もうやめてもいいのではないかという意見があってもいいと思うんです。それぐらいの程度のものですから、もっと県知事に任せることをきちっと、そうすることで知事さんがやっていく意味が見えてくると思うんです。
 15ページの一番下段の健康増進計画とか医療計画とか介護保険事業支援計画を、都道府県の大きなコントロール下に置いていけば、これから縦割りになっていた問題が横割りになって、連携を取っていくことによって、私たちの国が縦割りによって制度疲労を起こしている問題が解決していくのではないかと思います。
 近藤先生が先ほど保険局マターではないと言っていた。これ自体、今の発言なども大変、私たち国の制度の問題が生じていて、これだけ大きな問題をしているときには、医政局の問題でもあるし、健康局の問題でもあるし、老人、高齢者の医療システムをどうするかというとき、医療政策などにも関係しながらやっていかない限り、医療費がばっと伸びていくことを抑えることもできないし、健康づくりを丁寧にきちっとやって成果を出さない限り、医療保険制度は崩壊していくわけです。
 ですから、そういうことをこの会議が非常に斬新な会議だとするならば、そういう枠を取っ払うような形で、最後に2回議論をし、2回でまとまらないようであれば来年、翌年になってもきちっとした財政の問題と県がやるんだとすればどういうふうに国民に県がやることの魅力があるのか、そのダイナミックとか魅力を国民に示さない限り、私たちのまとめは廃退して国会を通らないだろうと思います。ですから、あと2回、かなり情熱的な議論をすべきではないかと思います。

○岩村座長
 ありがとうございました。
 それでは、堂本委員、どうぞ。

○堂本委員
 私の言いたいことは、たまたま当事者代表としてここに座っている見坊先生、阿部さん、樋口さん、私、そして近藤さんがおっしゃったこと。それから、今、最後に鎌田先生がおっしゃったこと、ほとんどおっしゃったので繰り返すことはやめますが、私も見坊さんがおっしゃったように、これまでおられるときには何度も政治的判断をしていただきたいということを申し上げました。私もまさに財政の問題がとても大きいと思います。ですので、民主党は政権としてどういうことで私たちにこの会をやれというだけのミッションを与えているのか。さもないと、幾ら議論をしても最終的に財政的な裏打ちがないのであればできないことだと思うんです。書類はきれいに整理されていますけれども、ここのところできちっと担保するということは、どこにも出てきてない。
 そのことが、例えばさっきからどうして県はやらないのか。県がやれない最大の理由は、財政の問題だろうと思います。そこがきちんと担保されない限り、システムをつくれない、それが1つ。
 もう一つは、分権一括法ができてから、私も随分健康増進はやりたいと思った知事なんですけれども、なかなか市町村に押しつけにくいですね、神田さん。なかなか押しつけにくいというか。やはり中央集権から県集権にしてはいけない。それぞれの市町村の自主性というものを大事にしたとき、もし県にやれというのであれば、それだけの権限をきちっと県に、今お話が出ていたように与えるだけの法定事項をつくらないと、県としてはできません。それもあります。
 私がもう一つどうしても申し上げたいのは、人生50年のときにはなかったことが、もう世界一の長寿国になって起こってきています。阿部さんが足が痛いと、私もまさに関節痛で不便をしている本人で、なぜ手術をした樋口さんや私たちがここに座っているかと言えば、まさに70、80にならないとわからないものがあるし、そして今とても心配なことは認知症の方が増えている。寝たきりの方が増えている。そういった80代、90代の方です。しかも、世界の貧困国に日本がなって、今、アメリカとは0.1%ぐらいしか違わない大貧困国ですけれども、その貧困はだれが貧困か、65歳以上なんです。65歳以上で、しかも男性より女性が多い。この次のときに資料を出させていただきますけれども、圧倒的に高齢者が貧困。そうすると、先ほどから高齢者の負担ということが出ていますけれども、私もいずれそういうふうになるかもしれないけれども、少なくとも今、保険料が払える人間はいいんですけれども、そうではなくて高齢難民が出てきてしまうと思います。認知症の方で、病院も引き受けない。どこも引き受けない。結局、孤独に亡くなっていったり、惨めな思いをしている方をいっぱい見ていますけれども、そういうことを考えたときに、この保険の制度だけでいいのか。まさに近藤先生がおっしゃったように、もっと5年後、10年後、あるいは20年後の日本は、まさに樋口さんが4割が高齢者になるんだと、そのときの高齢者の体の状況は、確かに健康増進を一生懸命どこの県でもやってらっしゃると思いますけれども、今までどこの国でも80代、90代がこんなに大勢存在することはなかったと思います。
 その人たちは、みんな平和で、経済大国になった日本をつくってきた人たちです。私は民主党が一生懸命子どものことに予算の額が出てきて、どんどんやってらっしゃるけれども、そういうことでこの平和な国をつくってきた高齢者を放り出していいのか、そして4割を占めるような高齢者が本当に悲惨でみじめな死に方をしていくような、近代的姥捨て山になりかねない日本があるとしたら、それは悲惨です。
 ですので、最後の方になってやっとそういうことが言えるような、まさに素人という以上に、やはり私たち当事者の側が、まさにこちらにお礼を言わなければいけないのですが、前回は当事者がいなかったから多分こんなことを言う人はいなかったと思うんですけれども、私は当事者を代表して、私はまだ70代ですけれども、あと2つ経つとやっと80になりますが、やはり80代、90代の方を代表してここに座っているんだと思うんです。そのときに、この制度だけで果たして、さっきからいろんな具体的な例を近藤先生も引いてくださいましたけれども、そして鎌田先生もいろいろおっしゃってくだすったけれども、そういった意味で保険のシステムはとても大事だと思います。最初は随分不思議なところに私は来てしまったなと、保険の専門家ではないしと思っていたんですが、決してそうではない。やはりお金の流れがイコール本当にいい意味での医療が充実した国として、みんなが平和に生き続けて、そして人生を全うできる国になるかどうかということを決めることと物凄く、もう背腹の関係だとこの議論は思います。
 そのためには、今、もう2回そういう議論をすべきではないかと。私は本当に厚生労働省の組織なんてそう簡単に変えられないけれども、やはり医政局とか保険のところとかがみんな縦割りになって、法律も縦割りですね。そのことが都道府県にも市町村にも下りていったときに、今、鎌田先生がおっしゃったようなことがなぜできないか。それはやはり制度的な、構造的な問題があると思うんです。そこのところまで踏み込んで、報告が単に数字とかそういうことだけではなく、技術的な問題ではなく、それを超えてもっと大事なことを今、私たちは議論したんだということを徹底して書き込んでいかなければいけないし、技術的なことを超えてそういう観点から議論を最後には是非していただきたいということをお願いしたいと思います。
 ありがとうございます。

○岩村座長
 どうもありがとうございました。
 ちなみに、現保険局長の外口局長は、前医政局長でございますので、そういう意味では厚生労働省内でもクロスオーバーはしているということは御承知おきいただきたいと思います。

○堂本委員
 ただ法律がね、違うんですよ。よく存じ上げていますけれども、幾らそのことを理解していらしても違うポジションに行ったら、そこの法律のことをなさるわけでしょう。だから、やはりそれは法律の問題だし、組織の問題だと思いますので、そこは座長、お願いいたします。

○岩村座長
 ありがとうございます。
 それでは、幾つか御質問、御指摘等ありましたけれども、いいですか。時間が過ぎておりますけれども、総務課長、お願いします。

○武田課長
 本日の議題に関することで、ごく簡単に御説明だけさせていただければと思います。近藤先生から、支援金の加算・減算の対象で、保険者の努力で変えられる部分云々の御説明がありまして、今日の参考資料の方に入っていますので、後で見ていただければと思いますが、この特定健診・特定保健指導については、5年間の計画で中間年に中間評価をすることになっておりまして、その中間年が今年でございますので、全国の都道府県に中間評価をしていただくことになっております。その中で、保険者の特性の違いによって、なかなか受診勧奨についても違いが出てくるというお話も出てきておりますので、そういった点を議論させていただきたいと思いますし、今日の資料の16ページの下のところに書いてございますが、私ども保険局といたしましても、この特定健診・特定保健指導のあり方、またその加減算の仕組みにつきましても、関係者間で詳細な検討を行う場を設置して議論させていただきたいと考えてございますので、その点だけ付け加えさせていただきたいと思います。

○岩村座長
 ありがとうございました。私の議事進行の不手際で予定の時間を大幅に超過しまして、大変申し訳ございません。それでも、今日の議論は幾つか実りのあるところもあったのではないかと思います。
 1つは、運営主体に関しては、今日伺った限りでは都道府県に少なくとも財政に関してはやっていただきたいというところで、皆様の御意見がかなり多かったのではないかと思います。ただ、細かい給付事務等についてはどうするかということについては、もう少しまだ議論の余地があるのかもしれません。
 それから、健康の保持・増進、医療の効率的な提供という点についても、特に健康増進に関しては都道府県、そして市町村がしかるべく役割分担をしながら進めるというところで、大体意見の大まかなところだったのかなという感触を受けております。
 その他、細かい実務上の問題点についてはさまざま、特に現場の実情に詳しい委員の方から御指摘もあったところでございまして、そういう点でも今後の検討にとっては有益だったと存じます。
 財政の問題は、最後に御指摘がありましたけれども、大変重要であることは私も重々認識はしておりますけれども、なかなか事務局、更には政務三役にとっても、その問題に踏み込むというのは非常に勇気の要ることではないかと想像いたします。
 いずれにしても、その点はまた私と事務局の方で相談させていただいて、次回のとりまとめ案の中でどうするかということは考えさせていただければと思います。
 今日はお忙しいところを本当に長時間、ありがとうございました。この後の会議の予定でございますけれども、12月、来月は2回の開催を予定しております。次回の第13回におきましては、先ほども述べましたけれども、今日までの議論を踏まえまして、事務局の方から最終とりまとめの案を提示していただいて、それに基づいて議論をしていただくという考えでおります。
 そして第14回におきましては、最終とりまとめを行うこととしておりますので、よろしくお願いいたします。
 次回の日程でございますけれども、12月8日水曜日午後5時20分〜7時20分までということで予定してございます。細かいことにつきましては、また改めて事務局から委員の皆様方に御連絡を差し上げることになっておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、今日は大変時間を超過してしまって申し訳ございませんでしたけれども、遅い時間までありがとうございました。

○神田委員
 座長、ちょっと一つ進行だけ。今日いろいろ議論がなされて、特に後半に、つまるところ財政が大きいという話がありましたね。私は実は第1回のときからそのことをずっと、国の覚悟、あるいは財政はどうあるべきか、一貫して言い続けてきたのです。今日も先回も、例えば社会保障改革検討本部、これは社会保障と税をどうしようかという議論がちょうど始まっていて、こんなせっかくの機会、千載一隅の機会に、これと本当に切り離していいのかどうか。今日も先回も申し上げたんですが、やはり我々知事会は、何も腰を引いて逃げているだけではなくて、本当に財源論を一貫して言ってきたことは、全く見えないということにあるものですから、願わくはこの社会保障改革検討本部とのすり合わせ、あるいはこの会議との関係を一度整理して、厚生労働省としての考え方を示していただいて、次回までに、あるいは中間でも結構ですし、次回までにその辺はつまびらかにしていただきたいと思います。

○岩村座長
 私の方からは何とも確言はいたしかねますけれども、今の御要請を受けまして、また事務局とも相談させていただいて、どういう対応をするかということは考えさせていただきたいと思います。
 それでは、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

保険局高齢者医療課 企画法令係

(代)03−5253−1111 (内線)3199

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 保険局が実施する検討会等 > 高齢者医療制度改革会議 > 第12回高齢者医療制度改革会議議事録

ページの先頭へ戻る