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2010年11月15日 第42回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成22年11月15日(月)16:00〜18:33


○場所

都市センターホテル 5階「オリオン」


○議題

1.平成23年度以降の出産育児一時金制度について
2.診療報酬の支払早期化について
3.医療費適正化計画の中間評価等について
4.傷病手当金及び出産手当金について
5.救急医療用ヘリコプター費用の医療保険上の扱いについて
6.その他

○議事

○糠谷部会長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第42回医療保険部会」を開催いたします。
 委員の皆様には、本日は御多忙の折、お集まりいただきまして御礼申し上げます。
 まず、本日の委員の出欠状況について申し上げます。
 本日は、阿真委員、大谷委員、岡崎委員、神田委員、見坊委員、齋藤正寧委員、柴田委員、樋口委員より欠席の連絡をいただいております。また、逢見委員、横尾委員より少し遅れるとの連絡をいただいております。
 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りいたします。
 大谷委員の代理として菅原参考人、岡崎委員の代理として猪塚参考人、神田委員の代理として高橋参考人、齋藤正寧委員の代理として久保参考人、柴田委員の代理として加藤参考人の御出席につき、御承認いただければと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○糠谷部会長 よろしければ、そのように取り計らわせていただきます。ありがとうございます。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 最初に、「平成23年度以降の出産育児一時金制度について」を議題といたします。
 この議題は、次の議題である「診療報酬の支払早期化について」と、出産育児一時金の支払早期化の点で関連いたしますので、一括して事務局より資料の説明をお願いいたします。
 それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○武田総務課長 保険局総務課長でございます。資料1−1から御説明させていただきたいと思います。前回、部会長の方から素案をということでございましたので、私どもとして素案をまとめたものでございます。
 表紙をめくっていただきまして1ページ目でございますが、まず基本的な考え方と骨子を整理いたしました。
 基本的な考え方として、我々が留意しなければいけない点といたしましては、まず何より本制度のそもそもの目的が被保険者等の出産費用にかかる経済的負担の軽減であったという点。あわせて、特に地域における周産期医療の確保に配慮する必要があるという点。3つ目といたしまして、被保険者、病院、医療保険者をはじめ、関係者の皆様が過度の負担を負わないような形であるべきであるという点でございます。
 対応案といたしましては、5点ほど考えられるのではないかということでございまして、支払いの更なる早期化、手続の簡素化、小規模施設における受取代理の仕組みの制度化、直接支払制度等の実施を強制しないことの明示、省令等の整備といった点について、素案を考えたということでございます。
 2ページ目の具体的な考え方でございますが、1つ目、直接支払いにつきましては、妊婦等の負担軽減、医療機関における未収金の減少といった効果があったものと考えてよいのではないか。
 一方で、医療機関等への支払いに一定期間を要するといった資金繰りへの影響でありますとか、本件にとどまらず、産科医療補償制度、妊婦健診が同時に動きました関係で、トータルとしての医療機関における事務負担などの問題点が指摘されているということではないか。
 3点目、そういうことを考えますと、直接支払制度の問題点を改善しつつ、継続することが適切ではないのか。改善しつつ継続することが適切ではないのか。あわせて、他の制度の見直しも検討すべきではないかとまとめております。
 4点目、ただし、対応困難な医療機関が分娩をやめることになりますと、妊婦等に不利益となることも考えられますので、小規模施設などについては、別途措置を講じるべきではないかということ。
 その別途措置ということで、受取代理というシステムがかつてあったわけでございますが、これは支払いまでの期間短縮が見込めることなど、メリットもございますので、小規模施設などの医療機関等において受取代理の仕組みを制度化してはどうかということでございます。
 ただし、この場合、直接支払いに加えまして、受取代理という制度を制度化することになりますので、複数の方式が併存することになります。そういうことを考えますと、保険者の負担軽減などの観点から、ある程度限定してはどうか。例えば分娩取扱件数が年間約200件以下の診療所、助産所を対象としたらどうかということで、素案をつくってございます。
 また、直接支払制度、受取代理制度という2つの制度、いずれも対応されない医療機関につきましては、実施を強制しないということを改めて明示し、省令において手続規定を整備いたしますことによって、この強制しないということが明確になるのではないかということでございます。
 なお、出産までの間の保険加入関係が変更されることが相当数予想されるということで、一律に事前申請制とすることは、負担を考えれば困難ではないかということでございます。
 それを整理いたしましたのが3ページ、4ページでありまして、3ページでは、左側にこれまでの御批判と対応した点、右側に今後考えるべき対応案の骨子を整理したものでございます。
 それから、4ページ目は、この素案をある程度わかりやすい形で整理したものでございますが、左側にありますのは病院、診療所・助産所と大きく分かれまして、あと規模という点で、下がゼロ件、上は分娩件数が多い医療機関等ということで整理しております。
 したがいまして、直接支払制度、それから診療所、助産所の一定規模以下のところの受取代理制度を選択した医療機関、それからいずれも選択しない医療機関という3種類の医療機関に分かれ、かつ御本人の選択によって制度を利用されるか、医療機関に直接自分で払うという選択の幅がありますので、そういった選択も可能になっているということでございます。
 それから、右のグラフは、分娩件数200というのがどれくらいの規模なのかということでございますが、データが一月の分娩件数でグラフを書いております。年間200件といいますのは、月約17件になりますので、私どもの試算では、年間200件以下は産科診療所全体の約3分の1が該当する。それから、分娩件数全体の約5%以内の件数に相当するのではないかと考えているところでございます。
 なお、言葉の定義で、医療機関と助産所をあわせて定義するために、医療機関等となっているということを申し上げたいと思います。
 なお、別途、専門委員から御質問もありますので、あわせてこの場でお話をさせていただくとすれば、保険加入関係が出産までの間にどれぐらい変化するかというお話がございます。はっきりした数字ではございませんけれども、私どもの把握している数字でいいますと、第1子出産前後の女性がどれぐらい継続して就業しているかというデータでございます。数字がお配りした資料になくて恐縮ですが、第1子出産前後で就業が継続しない女性は過半数、62%に上っているという数字があります。
 実際、出産前か後か、必ずしも定かではありませんが、かなりの数の方の保険関係が変わるということを想定しているということを付け加えて申し上げたいと思います。
 それから、お配りしております資料の3ページの、23年度以降の1から5まであるところの、5の省令で規定と書かせていただいた点についての考え方でございますが、これは省令で義務化を図るということよりも、手続関係を省令で規定することが医療保険関係の法律でよくあるわけでございます。
 その中で、この出産育児一時金の受け取りに対して、複数のパターンを手続として省令で規定し、それによって一つの仕組みが強制されていないということが明らかになり、かつ法令上もそのまま整理されるということではないかということで、書かせていただいているということでございます。
 それから、支給額に関して5ページに提示しております。
 素案といたしまして、支給額としては、これまで暫定ということで42万円ということでございましたが、本則として42万円としてはどうかということでございます。
 それから、医療保険者への支援につきましては、医療保険全体の中での医療保険者への影響も含めて、引き続き予算編成過程において検討させていただきたい。
 それから、3支給額の水準について、今後も必要に応じて議論していってはどうかということでございます。
 考え方は5つ書いてございまして、適宜読んでいただければよろしいかと思いますけれども、先般お出しいたしました出産費用のデータも踏まえまして、支給額の引き下げは適当でないのではないか。一方で、支給額を引き上げることは、現状を考えると困難ではないかということで、42万円を素案としたものでございます。
 それから、財政支援につきましてでございますが、時限措置、特例措置ではないということになりますと、本来、出産育児一時金については、公費で負担するという仕組みではございませんけれども、一方で公費による支援が必要という意見もあることから、引き続き検討ということで、この資料では整理させていただいているところでございます。
 6ページにつきましては、先般いただいた支給額に関する御意見を整理したものでございます。
 私から、資料1−1に関しては以上でございます。
○木村大臣官房参事官 それでは、引き続きまして資料1−2を用いまして、産科医療補償制度の概要と現状について御説明申し上げさせていただきたいと思います。
 まず初めに、1ページ目でございますけれども、一番上に記載されておりますように、本制度が創設されました背景といたしましては、分娩時の医療事故では、過失の有無の判断が困難な場合が非常に多いということで、裁判で争われている傾向がございます。
 このような争いが多いということが、産科医不足の理由の一つであったということから、安心して産科医療を受けられる環境整備の一環として、分娩にかかる医療事故により障害等が生じた患者に対する救済、また紛争の早期解決について、また事故原因の分析を通して産科医療の質の向上といったことを目的として、当時の与党枠組みにのっとりまして、平成21年1月より財団法人日本医療機能評価機構において本制度の運営が開始された形となってございます。
 また、下段の産科医療補償制度の仕組みを見ていただければと思いますけれども、当該制度におきましては、単に経済的負担を補償するだけではなくて、医学的観点から原因を分析し、また医療機関と妊産婦にフィードバックしまして、原因分析された事例を基に個々の事例情報を体系的に整理、蓄積、そして分析していくことによって、将来、同じような事例の再発防止に役立つ情報を提供するということで、紛争の防止や早期解決、また産科医療の質の向上を図ることとしているものでございます。
 上の方に戻っていただきまして、補償対象についてでございますけれども、2つ目にございますように、分娩に関連して発症した重度の脳性麻痺であって、出生体重と在胎週数など、一定の要件を満たす場合などに限られた形となってございます。
 また、補償金額についてでございますけれども、当該制度では、児の看護・介護に必要となる費用や特別児童扶養手当、障害児福祉手当などのいわゆる福祉施策、また類似の制度における補償水準などを踏まえまして、計3,000万円と設定されてございます。そして、掛金は3万円としております。
 また、当該制度につきましては、制度発足前の平成20年9月に当医療保険部会におきまして、剰余が発生した場合の取り扱いについて御質問を受けておるところでございますけれども、その際には、もし脳性麻痺の発生率が見込みより低ければ剰余が生じることになって、その分については損害保険会社の収益とする。逆に、発生率が高い場合には欠損が生じるわけでございますけれども、その場合には損害保険会社が経済的な負担を負うという形の整理をさせていただいたところでございます。
 しかしながら、その後、当該保険の財源には出産育児一時金が充てられているということもございまして、厚生労働省から運営組織に対して、剰余が生じた場合の検討を要請したところでございます。その結果、補償原資に剰余が生じた場合には、保険会社から剰余を運営組織に戻し入れる形となっているところでございます。
 今後、仮に当該制度において剰余金が発生した場合には、当該剰余金は運営組織に戻し入れられまして、戻し入れられた剰余金につきましては、本制度のために限定して使用することにしてございます。具体的には、その対応方法につきましては、実際の剰余金額を基に、今後、運営組織に設けられております運営委員会において議論されることになってございます。
 それでは、2ページ目をおめくりいただきたいと思います。
 左側は、当該制度の医療機関の加入状況と審査結果の状況についてでございます。
 まず、医療機関の加入状況でございますけれども、今年11月4日現在ですが、見てごらんのとおり、病院は100%、診療所は99.5%、助産所は98.6%で、合計では99.6%の加入率となってございます。
 次に、3ページ目をお開きいただきたいと思います。
 補償対象者についてでございますけれども、当該制度の補償対象者は、制度発足以降に生まれた方になります。すなわち、平成21年生まれの方が対象となるために、平成20年以前に生まれた方については、当該保険に加入していないということから、補償対象とならないという形になります。
 ここで、今年11月10日までで補償対象となった児の数でございますけれども、平成21年生まれの方については、これまでに84名。また、平成22年生まれの方については2名という状況でございます。
 今後の補償対象の見込みでございますけれども、本制度は脳性麻痺の方、あるいは程度によっては早期の診断が困難である場合もございますので、今後新たにそのような方々が申請してくる可能性もございまして、補償申請が増加していくことも考えられるところでございます。
 次の4ページ目をお開きいただきたいと思います。最後に、平成21年の収支状況について御説明申し上げたいと思います。
 この資料は、運営組織に設置されております産科医療補償制度運営委員会において報告された資料でございます。当該制度の事務経費につきましては、本制度の収支状況については当該運営委員会に報告するとともに、公表することにしてございまして、今回、平成21年収支状況を公表したことに伴いまして、当医療保険部会にもその概要を御報告するものでございます。
 中身でございますけれども、平成21年、1年間の収入保険料は約315億円となってございます。
 また、下段の基本的な考え方のところにお示ししておりますように、本制度の補償申請期間は児の満5歳の誕生日までとなっておりますために、平成21年生まれの児が満5歳となります平成26年を終わるまで、補償対象者数及び補償金の総額は確定しないという形になってございます。よって、平成21年の収入保険料は、平成21年生まれの児が満5歳となる平成26年を終えるまでの間に、新たに発生する補償対象者への補償に備えまして、保険会社が支払備金として管理することになってございます。
 なお、先ほど申しましたように、剰余が生じた場合には、保険会社から運営組織に剰余分が返還されまして、本制度の見直しに向けた利用方法の検討が行われることになるわけでございますけれども、一方で、補償対象者が予想を大きく上回り、欠損が生じた場合には、逆に保険料の引き上げなどを行い、補償原資の確保を検討するということになるかと思います。
 次に、5ページを見ていただければと思いますが、支出についてでございます。
 事務経費としては、運営組織が15億4,400万円、保険会社が33億9,200万円、計49億3,500万円になってございます。これは、事務経費の割合が保険料の総収入の15.7%となっているところでございます。
 ちなみに、これに対しまして、その下の保険料収入に占める事務経費の割合でございますが、参考という形で記載しているところを見ていただければと思います。同様の仕組みではないものの、公的制度であります自動車損害賠償責任保険、いわゆる自賠責におきましては、この事務経費の割合が23%ということでございますし、また通常の損害保険では3割から4割程度となっている状況でございますので、この状況から見れば、当制度におけます保険の中での事務経費はかなり低い割合となっているところでございます。
 産科医療補償制度の概要と現状につきましては、以上でございます。
○武田総務課長 引き続き資料2をごらんください。「診療報酬の支払早期化について」でございます。簡潔に御説明させていただきたいと思います。
 1ページ目をお開けください。
 支払早期化のイメージということで、これは以前から当部会にお示ししてきたイメージとしての日程でございますが、真ん中の審査支払基金から左の医療保険者に矢印が往復しておりますが、1つ目の矢印の請求の「国保6/7(電子レセプト)」と、支払いの右下に書いてある「国保6/11(電子レセプト)」と書いてあるところに注目していただきたいと思います。国保の電子レセプトの場合は、医療保険の保険者側の持ち時間が4日間というイメージを書かせていただいたということです。
 それについて、関係者の調査結果が2ページでございます。
 市町村国保について、全市町村につきましての対応調査をいたしましたが、4日後に払い込み完了が可能という市町村は約5割強でございました。一方、これが8日後までであれば払い込み完了できると回答いただいた市町村は約9割でございます。
 主にどこで日数がかかるかということですが、すぐ下に書いてございますように、市町村では、主に会計担当部門での事務処理に日数を要するということで、出納のルールがございますので、この点で短縮が難しい日数が必要とされているということでございました。
 次の箱が被用者保険でございまして、被用者保険はイメージに基づく支払早期化について、4割強の保険者が対応可能という回答でございました。対応できないところの保険者の理由につきましては、資金繰りの問題、システム改修費の問題が挙げられているところでございます。
 後期高齢者広域連合の回答といたしましては、8日後までであれば払い込み完了できるという広域連合が9割強という結果になってございます。
 これを踏まえて、今後の方向性が3ページでございます。
 今回の支払早期化への対応といたしましては、原案の4日間から7〜8日間程度でございますと、事務的には対応できる保険者数が増加するというのが国保と広域連合の状況でございましたので、こういうことを考えつつ、引き続き支払機関、保険者との間の請求・支払いの流れについて調整を行い、来年度における実施を目指すことで考えてまいりたいということでございます。
 次に、今後のレセプト電子化についてという箱を付けてございます。今回、この支払早期化で調査・調整いたします中で、紙と電子レセが混在することで早期化がなかなか困難という御意見が多数ございました。一方、来年4月から、歯科は原則レセプト電子化の期限を迎え、保険者についてもレセプトオンラインによる受け取りが原則となりますので、今後、レセプト電子化を一層推進し、将来的にはその進捗状況を勘案しながら、更なる支払早期化を検討していくべきものではないかということで整理させていただいております。
 なお、医療機関から支払基金、支払基金から保険者の電子化の状況を3ページの下に、箱の外でありますが、参考として付けておりますので、参考にしていただきたいと思います。
 私から以上でございます。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 次に、何人かの委員の方から資料が提出されておりますので、資料を提出いただいた委員の方から御説明をお願いしたいと思います。今日は議題がたくさんございますので、できるだけ簡潔にお願いしたいと思います。
 では、井上委員からお願いいたします。
○井上委員 部会長、その前に今の資料1−1と1−2について、1点ずつだけちょっと先に質問してよろしいでしょうか。
○糠谷部会長 はい。
○井上委員 資料1−1につきまして、3ページ、4ページに、一つの例として年間200件以上である場合には、直接支払制度を使うと書いてある素案のように見受けますが、この場合に、償還払い制度はどうなるという前提での素案なのでしょうか。
○糠谷部会長 課長、どうぞ。
○武田総務課長 先ほど申し上げましたとおり、医療機関としては直接支払選択医療機関、受取代理の医療機関、それからどちらも対応しない医療機関と3つに分かれますが、いずれの場合でありましても、本人がこの制度を利用するという意思を確認した上での利用ということになりますので、償還払いにつきましては、いずれの医療機関においても、患者がそれを選択した場合は、すなわち患者が自ら分娩費用を医療機関に払うということを選択した場合は、償還で保険者に請求するという流れになると考えております。
○井上委員 ありがとうございます。もう一点だけ。
○糠谷部会長 今日は議題がたくさんございます。もし細かいことであれば、後から。
○井上委員 1−2について1点だけ。4ページをお願いいたします。
 6)の(1)の平成21年1月〜12月の収支状況の3行目をごらんいただきますと、「なお、運営組織の事業年度(4月から3月まで)の決算状況については(2)に後述する」とございますが、(2)はどこにございますでしょうか。
○木村医政局総務課参事官 済みません、これにつきましては、第6回の産科医療補償制度運営委員会での抜粋資料という形になってございまして、今回、その部分についての資料が付いていない形になってございます。今回は、制度全般のお話をするという形で、この資料を出させていただいてございますので、また必要があれば、それについてはお示しして、後日御説明させていただきたいと思います。
○井上委員 (2)の開示も可能ということですね。ありがとうございます。
○糠谷部会長 それでは、続いて。
○井上委員 それでは、私、井上からお話しさせていただきます。委員提出資料1と、もう一つ別つづりになっておりますが、2枚つづりで右上に「井上委員追加提出資料」と手書きで書いてあるもので、保険局素案2ページ云々と書いてあるもの、この2つが私の資料です。
 2枚のものの方を先にコメントさせていただきます。「保険局(素案)2頁『対応案の具体的な考え方について』に対する反対意見(要旨)」ですが、細かくは厚い方の中に入っておりますけれども、要旨のところだけ申し上げたいと思います。先ほど事務局からお話がありました素案の2ページと対比しながらごらんいただければと思います。
 対応案の具体的な考え方についての1項目め、先ほど御説明いただいたとおり、妊婦等の負担軽減ということが出ております。それから、医療機関等における未収金の減少というのがございます。それから、6項目めも取り上げております。複数の申請・支払方法が併存することによる保険者等の負担を考慮しという記述がございます。それから、8項目め、対応策の一番下の項目については、事前申請については、申請後、出産までの間に保険加入関係が変更されることが予想されるということで、保険者・妊婦等の負担を考えればというのがございます。
 これについてのコメントです。私の反対意見の要旨ですけれども、妊婦等の負担軽減ということでありますが、最前から私の意見として申し上げさせていただいている受取代理の場合に、事前申請を行いますと即時支払いとか、後ほど述べますが、事務代行も妊婦の負担軽減ということで、同じ効果があります。その点で同じで負担軽減が行われるので、デメリットはないということ。
 それから、分娩機関とか保険者に対しても、実は直接支払制度を利用しますと、むしろ負担が大きいということを後ほど述べさせていただきます。ですので、直接支払制度を原則的な形態で行うのはあまり妥当でないのではないかという反対意見です。
 それから、未収金の減少の問題につきましては、これも最前から申し上げておりますとおり、受取代理も同じ非典型担保で担保的機能を営みますので、この未収金の減少の担保的機能に着目する限りは同じと考えております。
 更に、受取代理は事前申請を採用いたしますと、事前申請の時点において、妊婦との間で出産費用についてのどのような支払いになるかのコミュニケーションがとりやすくなりますので、未収金減少というのは、もともとコミュニケーションを多くとることによって減少するというのが経験則だと思っておりますので、未収金減少の効果は一層大きいのではないかと思います。直接支払いは事後申請だけですので、短期間のうちにお話しなければいけないということで、未収金減少についての効果というのはいかほどかと思っております。
 それから、6項目めということで先ほど指摘しました、複数の申請・支払方法なのですけれども、これがどういう意味で受取代理を原則にすると保険者の負担になるのかというのが、少々疑問でございます。申請・支払方法とありますが、申請方法と支払方法の2つに分けて考えます。
 申請方法は、償還払いの場合と受取代理の場合とで申請用紙は1枚にするという書式が当然だと思いますので、被保険者名義での申請1つでございますので、複数のという感じにはならないので、償還払いと受取代理で足りるのではないかと思っております。
 それから、支払方法につきましても、結局は妊産婦の口座への振り込みか分娩機関の口座か、それが申請用紙に書いてありますので、その振り込みになるだけでありますので、その点が果たして何ほど保険者の負担になるのかというのが、少々わかりかねます。ですので、保険者の負担というのは変わらないのではないかと思っております。
 それから、保険加入関係の変更ということですけれども、現行の直接支払制度において、保険加入関係が途中で変更しているという事例になりますと、直接支払制度の場合には事後申請ですから、既に変更されているわけです。されている場合に、一つの例として被用者保険から市町村国保に変更になったといたします。直接支払制度を利用しますと、当時、その時点での保険証の提示によって直接支払制度のルートに乗ります。そうすると、市町村国保に請求することになります。
 問題は、市町村国保でそのまま出産育児一時金が支払いという最終負担になるのか、それとも例えば被用者保険の方になるのかということについては、現行の実務としては、私が知っている限りにおきましては、必ずしも明瞭になっていない、ないしは混乱が生じている部分もあるようでございます。お金は、まず支払われてしまった後に、保険者間の調整が行われるのか行わないのか、その辺のルールが必ずしもはっきりしなくて混乱しているとも聞いております。この辺は、後でむしろ教えていただきたいところでございます。
 ということですが、事前申請を行いますと、事前申請の後に保険加入関係が変更いたしましても、事前申請のまま出産育児一時金の支払いが法律上、可能なはずです。例えば被用者保険から市町村国保に事前申請後に変更になったといたしましても、その後、出産した時点において、その被用者保険の申請をそのまま維持する、つまり変更しないということで、そのままストレートに払われることが可能になるかと思っております。勿論、妊産婦さんの意向によって市町村国保に変更すれば、変更してもいいというところだと思っております。
 というところを見まして、今、申し上げたのは骨子ですが、先ほどの素案で対応案の具体的な考え方についてということで、直接支払制度をいわば原則的形態として持ってきていることについては、必ずしも説得的ではないと考えて、反対意見としてとりあえずまとめました。
 それから、2ページ目をごらんいただきたいと思います。今回、省令で手続規定を設けてはということなので、ここのところは法律論ですけれども、法律の趣旨という問題で相当性で考えた文章です。2ページから3ページにかけてです。「直接支払制度の手続を省令で規定するのは法治主義の要請に応えない」という標題になっております。
 復習なのですが、1として、直接支払制度の法的仕組み。
 直接支払制度は、専用請求書による支払請求というファクターと、支払機関における支払審査というファクターと、出産育児一時金の代理受領というファクター、大ざっぱにいいましてこの3つの組み合わせによって成り立っている一つの法的仕組みであると考えます。
 あと、法規命令と法治主義という法律用語が出てまいりますが、ここではいろいろな先生方の本を引用させていただいております。
 政令・省令というのは、多く法規命令ですというものについては、岩村委員の御著書で「社会保障法」という本がございまして、そこからこの定義的な記述ですが、(1)で引用させていただきました。(2)(3)は、塩野宏という行政法の学者の方であります。私などが学生時代にちょうど授業を受けたりした、東大法学部の元教授で行政法が専攻です。
 この法規命令については、先ほど素案で出されたとおり、権利義務の内容を定めるものと手続を定めるものと2種類ありまして、手続については具体的な法律の根拠は必要でないと一般的にされております。私もそのとおりだと思っております。今回、手続規定を省令で定めるというのは、これは恐らくこの辺りの記述に沿うものではないかと思います。念のため、健康保険法には直接支払制度を推測させるような規定はございませんので、法律の根拠はないという前提でお話ししております。
 問題は2の(3)、やはり塩野先生の本からの引用なのですが、「法的仕組み自体が法規命令に委ねられることでは、法治主義の要請に応えないと考えられる」という下りがありまして、ここだけとりあえず引用いたしました。つまり、直接支払制度というのは一つの法的仕組みであって、その法的仕組みが全く法律に根拠がないのに、省令にそのまま突然出てくるというのは、いかに手続規定であったとしても法治主義の要請にこたえていないのではないかと考えられるということです。
 その点を述べたのが3でして、「直接支払制度を省令で規定?」となっております。勿論法律に規定がないこと。それから、最前から申し上げておりますとおり、健康保険法第61条には、受給権の保護と通称される、譲渡、担保、差し押さえの禁止規定がございます。これは、代理受領というのと、もともと親和性は持っておりません。そういう規定があるところへ、法的な仕組みを法律で規定していないにもかかわらず、省令だけで定めるのはいかがなものかと思っております。
 なお、この点につきまして、似たような事例がございますので、参考までに挙げておきました。これは文部科学省の所管なのですけれども、高校授業料の実質無償化政策と、ここでは私が申しましたが、授業料の無償化のお話、皆さん御存じのことかと思います。あれも実は高等学校の私立学校に通う場合の就学支援金については、代理受領という方式をとっております。
 その点で、直接支払制度と代理受領という点におきましては似ているところがございますが、このたび制定されている実質無償化の問題、就学支援金については、実は法律が制定されて、就学支援金の支給については、やはりもともと受給権の保護、譲渡の禁止規定があるのですけれども、代理受領について明瞭に定めております。
 3ページに条文を抜粋いたしましたが、この法律の第8条で代理受領について明瞭に規定しております。本来なら、このようにしなければいけないのではないか。
○糠谷部会長 井上委員、失礼ですけれども、今日、議題がたくさんございますし、なるべく簡潔にお願いいたします。
○井上委員 わかりました。あとは資料の説明だけで、一通り、この辺が骨子でございます。
 資料の長いところについては、どんなものがあるかだけをページをめくりながら一とおり。
 2ページをごらんいただきますと、質問集とありますが、先ほど説明の中に質問の回答もいただいておりますので、省略いたします。
 3ページから5ページにかけましては、直接支払制度よりも圧倒的に便利な受取代理制度という標題ですけれども、先ほど一番最初に説明したところが骨子でございます。詳しくは、この中に述べております。
 それから、6ページ、7ページ、8ページにつきましては、私なりに逆のたたき台という意味での受取代理制度を基本とするものをつくりました。直接支払制度については廃止すべきであるという意見であります。
 それから、9ページ、10ページ、11、12というのは、既に第1回、第2回、第3回の審議の中で出したものの繰り返しです。
 それから、13ページにつきましては、今回のことについて、また要望というのを私、ちょうだいしましたので、これはこの場に提出ということでございます。
 それから、14ページにつきましては、現在の厚生労働大臣政務官が参議院の厚生労働委員会で答弁したものの抜粋です。議事録を正確に抜粋したつもりでございますが、それらを敷衍いたしますと、直接支払制度というのは、やはり答弁の趣旨としては、これは終了ということにならざるを得ないのではないかと私は考えております。
 それから、15ページは、産科医療補償制度に関する質問事項でございます。これは長くなりますので、省略いたします。
 以上です。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 それでは、海野委員からも資料をいただいておりますので、それを御説明いただけますでしょうか。
○海野委員 保険局に御提示いただきました素案を拝見しての意見を申し述べさせていただきます
 まず最初に、私どものいろいろなお願いをかなり酌んでいただいて御検討いただいたということはよくわかっておりますので、その上で更に意見を述べさせていただくということでございます。
 1番は、直接支払制度には大きな問題点があるのですが、その問題点に関して認識の深さの問題といいますか、深刻さについて、少しギャップがあるように感じました。
 2ページ目の(カ)をごらんいただきたいのですが、直接支払制度の分娩施設への打撃の大きさは、その施設の収益構造によって変わります。保険診療とならない正常分娩にかかる費用収入が全体に占める割合が多い施設は、それが大きく、また他の診療科を有し、保険診療の占める割合が高い総合病院では、相対的に少ないということになります。
 これは、3ページ目の右下にポンチ絵を入れておきましたが、これに妊婦健診収入が若干加わるというのが分娩取扱施設の収益構造と御理解いただくといいと思います。正常分娩にかかる収入、前は現金だったでしょうけれども、その収入が5割を超えているのが分娩・産科専門施設というとらえ方でよろしいのではないかと思います。ですから、こういう施設がこの直接支払制度で運転資金が枯渇したということで、非常に苦しい状況になった。ただ、実際に行われた対応が全く不十分であったために、いろいろなことが起きてしまったということは十分御認識いただかなければならないということでございます。
 私どもの基本認識としては、直接支払制度は、問題点を解決するために、被保険者と分娩施設への経済的負担増のない新たな制度に移行することが適切ではないかと考えております。いずれにしても新たな制度が必要なわけですが、これを考える上では、私ども学会の立場で申し上げますと、まず我が国の分娩を提供する体制が安定的に確保できるようにということで、中長期的な視点から対策を考えていただきたいと思います。
 2ページ目から3ページ目に関しては、前にこの部会にも資料として出しました、学会でつくっておりますグランドデザインの一部ですけれども、いずれにしてもハードランディングを避けることを考えておりますと、現状、地域での分娩を担っておられます産科専門施設を、むしろ安定的に進めていただくことが必要不可欠な条件だと考えております。
 3ページ目の(ウ)ですが、これには分娩取扱医療機関の勤務医の労働条件の改善や、その地域での効率的で多様な出産環境を確保することが目的なのですが、実際には産科専門施設が非常に効率よく分娩を取り扱っているということがございます。また、これは基本的には個人営業に近いところですので、新規開業が障害なく行われていくような流れが必要になるということでございます。
 それで、分娩施設、特に診療所、助産所に関しては、分娩取扱数がずっと一定という静的なものではございません。むしろだんだんに多くなっていくというのが普通ですので、今回の御提案の、ある一定の数で区切って、そこで制度を変えてみたらどうかというのは、実際の現場にとっては非常に深刻な問題を引き起こすことになります。それは、受取代理から直接支払のラインのところに非常な経費負担がかかるということで、今回起きた問題を更に温存し続けることになるという問題があると考えています。
 更に、その範囲にもよるわけですけれども、先ほど申しました分娩取扱施設の収益構造という観点から申しますと、受取代理で対応する施設としては、基本的には産科専門施設はそういう施設で、その中で現実に保険者負担等の問題があると思いますので、それをどういうふうに対応していって考えていくかということを、もう少しきめ細かく現場の状況も勘案していただいた上で検討していく必要があるのではないかと考えております。ですから、分娩数で切るというのは適切ではないと思われます。
 あと、1点御質問があるのですが、保険者等の負担ということが書かれておりますが、これは事前申請による受取代理制度そのものが負担という意味なのでしょうか。それとも、2つの制度が併存することが負担、あるいは制度移行時に事務負担が増えますけれども、そこのところが問題とされているかによって、実際にどういう解決策を見出していくかということの方向性が変わってくる可能性があると思われますので、その辺、お考えを伺いたいと思っております。
 以上でございます。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 それでは、今、井上委員、海野委員からお話を伺ったわけですが、井上委員のお話など、かなり専門的で、私もわからないところが幾つかあるのですけれども、個別の御質問については、今日はたくさん議題がございますし、事務局から後刻御回答をいただくということでお願いできたらばと思いますが、この段階で事務局、今の海野委員の御質問も含めて、お答えできるところはできるだけやっていただいてと思いますが。どうぞ。
○武田総務課長 事務局でございます。
 まず、今、部会長に御指示いただきましたように、法律論につきましては、この場で議論するのが適当かどうかという問題がございますので、後刻、私どもとしてきちんと井上委員とお話をさせていただきたいと思いますが、1〜2点申し上げれば、省令において制度を書けるのかという話がありました。
 先ほども申し上げましたが、法律の包括的な委任を受けて、手続について規定するという例は多々ございますし、一つの制度を強制するものとして権利義務を拘束するものでもございませんので、私どもとしては、これは規定は可能だと考えております。その点を申し上げたいと思います。
 それから、これも多くは申し上げませんが、コミュニケーションをとりやすくなるとか未収金減少の効果云々もございましたが、思い起こしていただきたいのは、そもそもこの制度が入りましたときに、駆け込み出産のような、支払能力が余り高くない、事前の健診も避けていらっしゃって、突然駆け込んでくる方に、いかにお金の心配なく妊娠・出産を支えられるかということで、関連の妊婦健診の制度も含めてさまざまな施策が講じられたわけでございます。
 そういう意味では、コミュニケーションがとられている、妊婦と信頼関係があり、未収金の心配のないところは、この制度の効果というのは少ないのかもしれませんけれども、一方で効果が大きいと回答している医療機関も一定数あったというのは、この医療保険部会でも資料を出され、説明されておりますので、これは制度論の場ですので、個別の医療機関の意見というのはさまざまあろうかと思いますけれども、確実にそういう声もあった、そういう政策目的もあったということは、是非御留意いただきたいと思います。
 それから、保険者の負担につきましては、また御意見があるかもしれませんが、この直接支払制度を入れるときに、支払機関、保険者におきましてもシステム対応等の負担が一たん生じているところでございまして、新たな支払方法併存ということでは、両方、または3種類の申請に対応できる体制を保険者としても敷かなければいけない。そういう意味において、負担が発生する、または負担が生じるということだと私どもは理解しております。
 簡単ではございますが、とりあえず。
○木村大臣官房参事官 井上委員の方から、15ページに産科医療補償制度に関する質問事項という形で7問ほど出てきてございます。これにつきましても、先ほどと同様に、上の1から4辺りは、保険会社の内部での運用の詳細にかかるような内容でございますし、また後段は制度論的な話でございますので、ここにつきましては、また後刻改めてしたいと思いますけれども、1つだけ。
 6番の用語の話が出てきてございます。すなわち、「原因分析」という言葉を産科医療補償制度で用いているわけですけれども、医療安全調査委員会など、こちらとは違う部門ですけれども、そちらでは「死因究明」という少しあいまいな言葉が用いられている。この用語に合わせていくべきではないかということでございます。この点につきましては、私ども、同様の考えを持っておりまして、今後は「死因究明」という言葉は使わない方向で対応していくところでございます。この点についてだけ。
○糠谷部会長 それでは、委員の皆様で。どうぞ。
○神野委員 専門委員の神野でございます。出産一時金の話と支払早期化と両方にコメントさせていただきたいと思います。
 まず、出産一時金の方ですけれども、医療側あるいは利用者側からして、現状の体制を大きく変更しないで継続していくという素案に対しては、私は一定の評価というか、ありがたく思っております。そして、この審議会で大変問題になっておりました、いわゆる僻地の小さな診療所対策ということで、年間分娩数200というのがいいか悪いかというのは、もうちょっと議論が必要かと思いますけれども、救済という言い方は悪いですけれども、ある一定の救済策を入れていただいたのは、評価できるかなと思っております。
 井上委員が先ほど言外におっしゃった産科医療補償制度のお金の話はどうなっているのだということも、もし支払者側の方で42万円を何とかしろということになるとするならば、この制度に関わる3万円部分は精査が必要なのかなという気が個人的にはしております。
 次に、支払早期化の話でありますけれども、医療機関側は実際、この支払早期化に電子レセあるいはオンライン化に関わりまして、システム改修を含めて非常に大きな資本を投下して努力をしているということを、まずお知りいただきたいと思います。そして、それに対する保険者側の取組みということでは、いかがなものかということを少し思うところであります。
 といいますのは、審査手数料引き下げのメリットがある一方で、例えば3ページにありますように、医療機関がせっかく電子化してオンラインで出しているにもかかわらず、支払者から保険者の方に、また紙で出しているといった体制というのは、今、医療者側に対して電子化しろと言いながらも、まだこういうところに紙が存在していること自体が、この資料を見せていただいて非常に奇異に感じるわけであります。保険者側からも、あれができない、これができないではなくて、何ができるかということをきちんと出していただきたい。
 本来ならば、オンライン化、電子化のときの一つの御褒美として、例えば資格喪失とか転記ミス等はオンラインでわかりますよというはずだったのですけれども、これはどこに行ってしまったのか、そのままオンラインにもかかわらずわからない状態のままでありますし。また、一時期、QRコード等の話があったような気がいたしますけれども、これもまさにオンライン化とつながっていく話であって、そこもまたきちんとやっていただく必要があるのかなという気がいたします。
 最後に、10月7日付の支払基金のニュースレターで、電子レセプトに関わる審査支援機能の拡充でチェックマスターというものをつくるという話がありましたけれども、これも本来ならば、支払基金側だけでチェックマスターをかけるのではなくて、公表にしていただくべきものです。我々医療機関側もきちんとチェックしてからお出しするならば、ここに書いてありますように、支払早期化のイメージのところで、支払機関の中で1か月ぐらいかかっている。ここを早期化できるのではないかと思います。
 支払機関から保険者請求、それから保険者から支払いといったところで少しずつ早期化を図っていますけれども、何といっても支払基金の中で1か月ぐらいかかっているところが問題なのかなと思いますので、そういった意味では、審査支払機関の中での合理化といいますか、効率化といったことも、我々が努力したと同じようにやっていただきたいなと強く思います。
 以上です。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 それでは、寺尾委員。
○寺尾委員 今回の素案におきまして、償還あるいは代理受領制度を公式に取り入れていただいたことに対して、そしてまた、強制しないということ、これは大変評価できると思います。しかし、妊婦側に立ちますと、その制度が施設によって決まっているということは、よくわからないことで、妊婦が訪れて、そこで説明して妊婦自身が選択できるようなシステムをつくらないと、施設だけで決めてしまうというのはいかがなものかという気がいたします。
 もう一つは、手続の煩雑さということが問題でしたが、今日は具体的なそういう話は出てまいりませんので、今後、これを解消するために当事者同士で協議をもっとさせていただきたいと思います。
○糠谷部会長 それでは、高原委員。
○高原委員 先ほどの診療報酬支払いの早期化に関しましては、前回、神野委員とほとんど同じようなことを申し上げたいと思います。
 その中で1つ、厚労省の方にお願いしたいのは、審査支払機関の中で、この一月間は実際具体的なデータはどうなのかを、次、出していただいてよろしいですか。ずっといつもここで引っかかっています。ほかのところで2〜3日早くしても、ここのところで1か月とまっているということが、全体の流れを絶対遅くしているはずです。ここをよろしくお願いします。
 2点目ですが、出産一時金制度のあり方についての素案の3ページですけれども、医療機関向けのマニュアルの作成、配布、磁気申請ソフトの作成、配布。特定健診のときに申請の方法を厚労省がおつくりになるという形で、結局あの表はできなかったですね。民間に頼みました。今度はただの磁気申請ソフトですので、すぐできると思いますが、実際にある程度の目星を付けてつくられるのでしょうか。
○糠谷部会長 何かお答えがありますか。
○武田総務課長 この磁気申請専用ソフトにつきましては、既に開発・配布済みになっておりまして、国保中央会のホームページからダウンロードできる形になっております。
○高原委員 健診のときに非常に長く待たされたあげく、できないということがありましたので、ここのところをしっかりお願いいたします。
○糠谷部会長 毛利委員。
○毛利委員 助産師会ですけれども、前回、阿真さんも言われていたと思いますが、本来、被保険者と保険者の間で行われる契約ということを基本とすれば、受取代理制度を進めていただければありがたいということと助産所も年間200件で切られますと、200件から300件やっている助産所が多くの助産師を雇い、経営的に困難があります。意外と1か月に数件以下のところはそれほど困っていないということがあるので、もう少し医療機関側の自由選択を確保していただくことによって、分娩件数200件できるよりも代理受け取り制度を希望する医療機関数は少ない件数になるのではないかと思います。医療機関側の選択肢が増えることが、結果的には女性の選択肢を広げることになるのではないかと思うので、その辺を御配慮いただきたいと思います。
 以上です。
○糠谷部会長 どうぞ。
○齊藤正憲委員 現行の42万円と現状の実勢価格との乖離を広げるべきではないという考え方はわかりますけれども、今後も実勢価格を追認する形で支給額を引き上げていくということでは、問題が残るのではないかと考えます。引き続き、支給額算定に関わるルール化の検討は、是非お願いしたいと思います。例えば恣意的な引き上げが起こらないように、物価や賃金の趨勢などもあわせて見ていく必要があろうかと思います。
 なお、「今後も必要に応じて議論」とありますけれども、算定基準のルール化や見直し方法については、今後の対応策として是非はっきりさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○糠谷部会長 どうぞ。
○小林委員 産科医療補償制度についてですが、私ども医療保険者は、この制度に賛同し、1分娩当たり3万円の費用負担を行ってきたわけであります。この2年近く、実施状況について当部会でご報告がありませんでしたが、今後は、医療保険者がそろう当部会において、定期的に御報告いただけるようお願いしたいと思います。既に運営組織では、運営委員会が公開して開催されていると承知していますが、透明な制度運営にさらなる御配慮を是非お願いしたいと思っております。
 平成21年度の収支状況を見ますと、支払準備金が262億円あるとのことであり、平成26年度が終わるまで補償対象者数及び補償金総額が確定しないということでありますが、制度施行間もないといえ、262億円というのは過大であるようにも見えます。制度施行前に見込んでいた発生リスクは最大800名と推計しているとありますが、そのときと比べてどのような状況なのか、教えていただきたいと思います。
 各医療保険者は財政状況が非常に厳しくて、私ども協会けんぽも財政再建の途上にありますので、例えば支払準備金を清算して医療保険者に返すとか、さきほど神野委員から少しお話がありましたが、掛金を見直すということも是非検討いただけたらと思います。
 それから、出産育児一時金については、42万円を維持するのであれば、医療保険者への国庫補助による支援はこれまでどおりお願いしていただきたいと思っております。
 以上です。
○糠谷部会長 それでは、高原委員、どうぞ。
○高原委員 2回目で申しわけございません。産科医療補償制度に関してですけれども、これはもともと患者さんのためにも、医院のためにもという形でできている制度でございますが、産科医療補償制度ができても、なおかつ同じ理由で、同じ疾患、脳性麻痺の患者さんで訴訟になったというのは何例ぐらいあるのでしょうか。
 それと、たった1年で、まだ結果は出ないと思うのですけれども、前より減っているのかどうか。明らかに減っているのか、それともこの制度をつくっても、結局訴訟という道は残って、余り変わらないのかどうか、教えていただきたいです。
○糠谷部会長 どうぞ。
○木村大臣官房参事官 まず、小林委員の方からの3点の質問についてお答えしたいと思います。
 第1点目、報告が遅いではないかという御指摘でございますけれども、これにつきましては制度自体が平成21年1月からスタートして、そこから以後に生まれてくる子どもとなっていまして、かつ申請が1年後でございます。どうしても非常に重度のものは6か月以降からでございまして、そういう意味で、集まってきて平成21年度の収支決算までできるようになった状況が今年6月、夏ぐらいでございます。
 そのときに日本医療機能評価機構が発表しておりますけれども、それに加えて、私どもも準備していて、一番最初の審議会が当審議会になっているということで、私ども、遅れさせるようなことを考えているわけでは決してございませんで、遅滞なく、今後とも節目節目には御報告させていただきたいと思っております。
 2点目について、支払備金が262億円もあり、これは過大ではないのかという御指摘でございますけれども、この制度自体の設計が、先ほど申しましたように、21年1月から生れた以後となっていますので、5年たって初めて全部そろう形になります。したがいまして、制度から5年たたないと、理屈上は全体で過不足があるのかどうかがわからないという制度になってございます。したがって、現時点で1年のデータで、多いのではないか、少ないかと評価することは、やや時期尚早ではないかと考えてございまして、今後とも私ども、鋭意そのデータというものをしっかり得ながら、また御報告もさせていただきたいと思ってございます。
 3点目に、仮の話ですけれども、剰余金が生じた場合には、それは保険者の方に返すべきではないかという話、あるいは保険金自体も場合によっては安くする必要があるではないかという御指摘でございます。それはおっしゃるとおりでございまして、この制度は、しっかりしたデータに基づいてスタートしているわけではございませんので、遅くとも制度発足後5年以内に見直すということになってございます。その時期に小林委員がおっしゃるようなことについても、鋭意検討させていただきたいと思ってございます。
 それから、高原委員の御質問にお答えしたいと思います。医療関係訴訟事件の推移がどうなっているかということでございますけれども、この制度が発足した後につきましては、最高裁の訴訟の数字でございますけれども、産婦人科については、平成21年84件という形になってございます。ちなみに、その前の平成19年度は108件、平成20年度は99件ということで、制度発足前は100件から110件ぐらいの状況が、今回、80件台まで落ちたということでございますので、件数で見る限り、この制度の一定の役割があるのではないかと考えているところでございます。
 以上でございます。
○糠谷部会長 それでは、たくさん議題がございますが、岩本委員、どうぞ。
○岩本委員 産科医療補償制度について意見を申し上げたいと思いますけれども、当初推計では500から800人の重度脳性麻痺の補償対象者が発生するということでスタートしたのですけれども、まだデータは早期のものしかわかっていませんが、このデータを基にすると、この下限のところにも達しない可能性というのが極めて大きいのではないかと考えられます。
 なぜそうなっているのかという原因はいろいろとあって、まだ解明されていないと思いますけれども、現在の制度が800人を前提に設計されているということを、今のお話でいきますと5年近く見直さない可能性が大きいというのは、これはこの制度の運営のあり方としては非常に非科学的であって、間違っているのではないかと私は思っております。
 といいますのは、500人〜800人というデータを出したときは、私もつまびらかには存じ上げませんけれども、非常にデータが少なかった中でいろいろと考えた上で、当時はベストを尽くして出した推定値だと思います。しかし、こうやって制度が始まって、もう1年半以上の時間がたちまして、21年1月生まれの人は2歳近くに達してきているということで、当時に比べてはるかにデータがそろっているとなれば、ここで提示されているデータに基づいて制度を見直すことが早期に必要ではないかと考えられます。
 現在考えられる可能性といいますのは、かなり当初の見通しが過大であって、要するに保険料を集め過ぎたという可能性が生じることがかなり危惧されるわけであります。そうしますと、考え方としては、できるだけ早く保険料を引き下げるというのが適切な対応策ではないかと思います。
 このまま進めばどうなるかということで、普通の保険契約でありましたら、民間の方に準備金がたまって民間の保険会社の利益になるのですけれども、この制度は余剰が生じた場合にどうするのだという議論があって、その部分は運営組織に戻ってくることになっています。ですから、300名から800名の間であれば、保険会社の方は別に損得なしで、剰余が生じたとしても、それが運営組織に戻ってくることになっていますけれども、私は当時議論したときもそういうことを申し上げましたけれども、私の念頭にあったのは、その部分は保険料を引き下げて、最終的には国民の方に還元するのが筋ではないかと思っておりました。
 ところが、こちらの資料にありますが、運営組織の考え方といいますのは、もし補償対象者が増えて損失が生じた場合には保険料を上げますという話が書いてありますけれども、対象者が少なかった場合には保険料を下げるという話ではなくて、運営組織の方が何らかの形で使うという書き方になっております。そうしますと、ここのところにたくさんお金がたまる可能性が非常に大きくて、しかもこれが5年前に支払ったからということになって、だれのお金かわからないという状態になるということで、これは構造的には、最近、言われています、事業仕分けで注目されました埋蔵金と同じ性格をしていると思います。
 最初の根拠の基で集め過ぎて、そのお金がどこかの組織にたまってしまって、使い方をどうするのだ。その金を国民に返すすべがないということを起こしかねない芽があると思いますので、そういうことにならないように早目に手を打つのが大事ではないかと思います。そのためには、もう一度、今のデータでしっかり科学的に精査をして、現在の手持ちのデータで、果たして500名から800名という推定値がベストかどうかを洗い直して、もしそれで下げたものが数的にもう少し納得できるものであれば、それに見合って保険料を早期に見直すことが必要ではないかと思います。
 仮に今、少ないのが実際は出現しているのですけれども、制度が普及していないので申請していないという可能性もありますので、22年とか23年生まれの方で増えてくる可能性もありますので、保険料を下げたら、今度は下げ過ぎだという可能性も勿論あるのですけれども、それはそれで、そのときのデータを基に柔軟に判断して保険料を見直していくことが必要だと思います。
 産科医療補償制度にかかる費用というのも、最終的には公的医療保険の方から出ている形になっておりまして、公的医療保険の財政もなかなか厳しい状態でありますので、余り悠長にこういう制度の不備を見過ごすことはできないのではないかと考えております。
 以上です。
○糠谷部会長 事務局、何か。この関係ですか。
○寺尾委員 今の関係ですが。
○糠谷部会長 それでは、今日は議題がたくさんありますが、大事なところですから、時間を少し延長させていただくかもしれませんが、御了解ください。どうぞ。
○寺尾委員 今の産科医療補償制度の500〜800の話でございますが、もともと2,000グラム以上出生、それから33週以上を対象としている。ところが、脳性麻痺が起こるのはもっと未熟性の高いものだとか、そういうものは補償しない、あるいは奇形によって発生したものは補償しない。それは発生数が少なくなる可能性があるということは、最初から指摘されていたわけです。
 したがいまして、未熟性の高いことによる脳性麻痺も補償してあげるべきだと思いますし、それがいわゆる医療過誤によるものではなくて、未熟児性によって起こるものですから、当然のことながら産科補償制度の対象にすべきだという点で、今後、小さな子からどの程度発生しているかということをもう少し追跡した上で、数は大きく変わってくるかもしれませんから、今すぐ3万円を下げるということはいかがなものかという気がいたします。
○糠谷部会長 よろしゅうございますか。この関係ですか。
○逢見委員 出産育児一時金の。よろしいですか。
○糠谷部会長 はい。
○逢見委員 済みません、遅くなりまして。
 まず、出産育児一時金の制度・支払方法のところですが、我々は基本的には現物給付化と思っておりますが、それまでの間は、直接支払制度を原則として妊婦の経済的負担はできるだけ軽減するべきだということで、直接払いでいくべきだと思います。
 今回、受取代理を認めるということで、4ページには、例えば年間200件という線引きがございますけれども、これだと診療所の3分の1ぐらいが受取代理制度の対象になるのではないかと思いますので、この線の引き方がちょっと多過ぎるのではないかと思います。ここはもっと精査して、基本的には受取代理を認める分娩機関の範囲は、もっと限定的であるべきだと思っております。
 それから、金額については、現行の42万円を維持するということで、これを前提に恒久化することでよろしいのではないかと思います。ただ、国庫補助は今後も継続してきちっと出していただきたいということです。
 産科医療補償制度については、そもそも導入のときにいろいろな議論がありました。補償対象はこれでいいのか、費用負担はこのままでいいのか、保険者のあり方はどうかということですが、事故の原因分析とか再発防止とか産科医療の質の向上というものに資するものでないといけないと思いますので、再発防止委員会の中で検討しているのでしょうけれども、なかなかオープンな議論が見えてこないというのがありますので、原因分析の結果がオープンな形で活用されて再発防止につなげるということが必要だと思います。
 それから、民間保険制度を活用しているということですが、保険料は健康保険の現金給付の中で払われているわけですから、そこが民間保険会社の中に利益としてたまっていくという仕組みは避けるべきだと思います。
○糠谷部会長 白川委員、どうぞ。
○白川委員 事務局への質問です。順番に申し上げますと、出産育児一時金の支払方法につきましては、ここの中でも随分議論されましたけれども、我々としては原則直接払いということにしていただきたいということを何度も申し上げております。ただ、現実に小規模の産科医療機関・助産所等で資金繰り等の問題があるという実態はわかりますので、受取代理なり加入者に直接払う償還払いの方式、これは保険者としては非常に手間のかかる話でございますけれども、ある程度やむを得ないのかなと考えております。
 ただ、前回、直接払いを導入したときは、期間を区切って半強制的にやるということが1つ問題だったのかなと考えております。我々としては、小規模の医療機関においても、時間をかけて徐々に直接払いの方に切りかえていただく方向を是非目指していただくようにお願いしたいと思います。
 2つ目は、出産育児一時金の金額の問題でございますが、42万円にするのでありましたら、前の委員の方もおっしゃったとおり、助成金とセットと我々は考えております。御存じのとおり、4万円、昨年引き上げたときの経緯もございまして、本来は公費を充てるという話を、加入者の経済的負担をなくすということで保険者として協力した経緯もございますので、是非助成金はセットで考えていただきたいというのが2点目でございます。
 それから、支払早期化について、神野先生からきついおしかりもございましたけれども、レセプトの電子化で確かに医療機関が御苦労されているのはわかりますが、それは保険者も同じでございまして、保険者も電子化対応というのをやっております。来年4月からということでございまして、今、一生懸命追い立てているといいますか、全健保組合がオンライン化に対応すべく作業を進めているところでございます。わざわざ電子のやつを紙にするのはけしからぬというのは、御指摘のとおりでございまして、こういった状態は早く解決しなければいけないと思っております。
 ただ、1つ心配なのは、医療機関の方でも歯科のレセプトの電子化がまだ10数%台と、先日の資料に出ておりまして、来年4月からの原則電子化に間に合うのかどうかというのを心配しております。
 それから、ちょっと話が戻りますが、出産育児一時金の金額の決め方につきましては、経団連の齊藤委員の方から発言のありましたとおり、私自身も、出産育児一時金を上げると出産費用がそれに連動して上がっていく、それをベースに、また出産育児一時金の相場を決めていくという今のやり方は、非常に不満でございます。合理的な、全員納得は難しいかもしれませんが、納得度の高い方式というものを事務局でも是非御提案いただきたいとお願いいたします。
 以上でございます。
○糠谷部会長 今日は6時半ぐらいまではお時間をいただこうと思いますけれども、それでは岩村委員、どうぞ。
○岩村委員 ありがとうございます。
 第1に出産育児一時金でありますけれども、私は前回も申し上げたとおり、基本的には直接払いというのを維持していくべきだと思っております。ただ、今日、事務局の方でお示しいただいた素案というのは、小規模の診療所あるいは助産所などに対する配慮ということから、受取代理制度、その他も含めて認めていく形になっております。そういう意味で、関係当事者の方々の利害というものが一定程度調整できているものではないかと思っており、この方向で考えていけばよいのではないかと思います。
 2点目で、出産育児一時金の金額でありますが、既に何人かの委員が御指摘になったように、この間、物価とか賃金などがむしろ下落している中で、出産費用だけが10%を超える率で上がっているという状況の中で、それを今回、42万円になっているのを、また下げるというのは現実的ではない。そういう意味では、やはり42万円というのは維持すべきだろうと思っています。
 問題は、その財源をどうするかということですけれども、恒久化ということであれば、保険料を財源にして保険給付でやるということが本筋という気はいたします。他方で、御承知のように、保険者も苦しいのですが、国も財政状況が非常に苦しい中で、補助金というか分担金の手当てもなかなか付かないということでありますので、この辺はなお事務局の方で、例えば医療費の更なる効率化という工夫をしていただく中で、財源を少し見付けていただくということも考えつつ、今後の財源の手当てについての議論をしていけばよろしいのではないかと思っております。
 簡単ですが、以上でございます。
○糠谷部会長 どうぞ。
○久保参考人 支給額の話でございますけれども、10月13日の部会で示されました平均的な出産費用を見ましても、現行の42万円を維持していくことにつきましては現実的ではないかと存じますけれども、21年10月でございましたか、4万円を増額したということでございます。この際の検討過程で、これは安心・安全という国策であったのではないか。国策で、本来これは全額国庫負担とすべきであったと思っておりますし、そういうものであるべきものだったのではなかったのでしょうか。しかしながら、現実はそうではなかったわけでございます。
 そういうことを踏まえましたなら、現在どうか。少なくとも前回引き上げた4万円分の財源構成は維持すべきなのではないでしょうか。これを強く申し上げておきたいと思います。
 以上でございます。
○糠谷部会長 どうぞ。
○渡辺委員 ありがとうございます。
 今、白川委員の方から歯科の電子化の遅れが出ているという。来年4月以降、原則そこでスタートするということですが、御存じのように、小規模の歯科診療所において、また高齢者等においては猶予されるという条件があるということです。会としても積極的にソフトの開発等を進めて、実際にスタートしているところでありますが、なかなか診療所のそれぞれの状況において、これに取組むことができないところが多数あることは御理解いただきたいと思います。
 それと同時に、電子化の一つのインセンティブとして、こうした早期支払いという形が出ておりますので、積極的に取組んでいるところに対しては、こうした早期支払いが的確に行われることが必要だろうと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
 以上です。
○糠谷部会長 それでは、あと1名ぐらいで。鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 出産育児一時金制度につきましては、日本医師会としては引き続き学会と医会の意見を尊重したいということでございますが、産科医療補償制度につきましては、私も医療機能評価機構の理事もしておりますが、支払準備金が5年間たたないとわからないとはいえ、かなり余剰が多いのではないかという気もいたします。
 その一方で、訴訟が先ほどの説明では若干減ったという感じでありますが、私から見ると思ったほど減っていないのではないかという気もしますし、対象となる分娩に関連して発症した重度脳性麻痺に関してはどうなのか。そういった効果ももう少し検証していただいて、やはりこの問題は産科以外の先生方も非常に関心の高い分野でございますので、せっかく始めた以上は充実・拡大していく方向で是非取組んでいただきたいと思っております。
○糠谷部会長 それでは、最後に簡単にお願いします。
○井上委員 事務局へ質問です。先ほど逢見委員から、現物給付化までの間は直接支払制度でいくべきだというお考えが示されましたけれども、事務局は今回素案で、直接支払制度を比較的原則的な形態として取り入れていきたいと考えておられるように思いますが、そういう逢見委員のような考慮が入っているのでしょうか、入っていないのでしょうか。
○武田総務課長 各委員の御発言に事務局がどこまで回答できるかということでございますので、あくまで私どもとしては、今日お示ししたものを、今の制度が暫定期間ということで今年度末で切れることを前提に、来年度以降、どうするかということで原案をお示ししたということでございまして、これを更に今後どうするかというのは、引き続き皆様に御議論を賜りながら議論しつつ、検討していくべき課題ではないかと思っております。
○糠谷部会長 それでは、まだ御意見おありの方もいるかと思いますが、今日は大分時間も経過しておりますので、次の議題に移ろうと思います。私はまだまとめる段階ではございませんけれども、次回はある程度の案を出していただくことになるのだろうと思います。
 それで、今日の議論、出産育児一時金制度でございますけれども、直接支払制度は妊婦側にとってはメリットがあるということで、継続すべきだという御意見が多かったのではないかと受け取っております。ただ、事務手続の簡素化あるいは小規模医療機関への配慮等が必要だという意見も多かったように思います。
 事務局におかれましては、本日の御意見等を踏まえまして、次回、より具体的な案を示していただければと思います。
 それから、診療報酬の支払早期化につきましては、現実に各保険者が事務的に対応できるのかどうかということがあるわけでございますし、またメリットがどうかという重要な論点は幾つかあったと思いますけれども、それについても議論は大体尽くされたのではないかと思っております。これについては、本部会での議論は本日、これまでとさせていただければと思います。
 事務局におかれましては、本日いただいた意見も踏まえまして、関係者との調整を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、専門委員の皆様におかれましては、ありがとうございました。この議題、終わりましたので、今日のところはこれまででございますが、次回以降も出産育児一時金について議論する際には、御参画いただきたいと思います。日程は、追って事務局から御連絡いたします。次の議題に移りますので、専門委員の方は本日は御退席いただいて結構でございます。
 次の議題でございます。「医療費適正化計画の中間評価等について」を議題といたします。事務局より資料の説明をお願いいたします。
○城医療費適正化対策推進室長 医療費適正化対策推進室長の城でございます。資料3をごらんください。「医療費適正化計画の中間評価等について」ということでございます。
 おめくりいただきまして1ページをごらんいただきますと、せんだっても御説明申し上げましたが、医療費適正化計画関係についての御報告でございます。中間評価につきまして、1ページに記載いたしております。
 少し前に触れましたが、中間評価につきましては現在実施中ということでございまして、一番上の箱にございますように、5月、6月辺りで保険者の取組みのアンケート、これは別添参考資料として本日お配りしておりますので、別途ごらんいただければと思いますが、こういったものとかを踏まえて、今やっているところでございます。都道府県の方でも中間評価を行っておりますが、これも踏まえまして作業を進めているということです。
 評価内容につきましては、下にございますように、健診・保健指導の関係、平均在院日数の縮減関係等々でございます。
 2ページをごらんいただきますと、平均在院日数の関係について、簡単に今の仕組みの整理と数値を示しております。
 一番上の箱にございますように、平均在院日数を29.8日に短縮するという目標でございます。
 一番下をごらんいただきますと、平均在院日数の推移、必ずしもとったデータ直接で直近があるわけではございませんが、18年から22年6月まで、途中でもとのデータが変わっておりますけれども、「全病床(介護療養病床を除く)」というものが該当の数字になります。直近はちょっと見えませんが、全病床とかほかで見ていただきますと、コンスタントに縮減はしている状況でございます。
 めくっていただきまして3ページ、これは当時議論したときに平均在院日数と医療費の関係を見たものがございました。
 4ページにその個別のデータがございます。都道府県平均在院日数と入院医療費の関係等々を比較しております。
 現時点においても高い相関があるということでございまして、引き続き、医療機能の分担・連携による縮減の取組みは必要ではないかということでございます。
 めくっていただきまして5ページをごらんください。はしょりまして恐縮でございます。前回、高原委員から、分析というか、評価はどうだということがございましたので、ここにお示しさせていただきました。制度導入当初、20年度の実施状況についてのものでございます。
 1としまして、初年度だったので制度理解が時間を要したということでございます。それから、初年度で契約等々について遅れたということがございまして、全体に後ろ倒しになったということ。それから、協会けんぽにおきまして、事業主健診のデータ提供が進まなかった。それから、受診券の交付を申請方式で行っていたというもの。それから、各保険者で、保健指導よりも、まずは特定健診の体制づくりを優先したということ。
 これは、それぞれの保険者さんでの分析を私どもの方で簡単に要約したものでございます。
 こういったことを踏まえまして、21年度以降、下にございますように、集合契約の締結とか、ほかの検診と同時実施ができるように。もしくは、それをお知らせをしていくこととか、受診券の配付方式の変更といった対応を順次進めているところでございます。
 6ページは、前回お配りした実施状況でございます。
 7ページをごらんください。こういったことを踏まえまして、今後の方向ということで提示しているものでございます。特定健診・特定保健指導、インセンティブと大きくくくりましたが、必ずしもこれがすべてではないと思いますが、こういったものについてどうかということでございます。
 それで、特定健診の健診項目につきましては、一番最後の9ページに、例として公衆衛生学会から、全国衛生部長会からの御要望を要約してお示ししておりますが、腹囲の問題とか、幾つか項目等々に関する現状についての御指摘もございます。
 7ページにもう一回お戻りいただきまして、現状の健診の項目等も含めて、特定健診のあり方を検討することが必要ではないかということ。それから、新たな高齢者医療制度において、75歳以上の方々に対して健診を義務付けるという方向でございますので、このあり方の検討が必要。
 それから、特定保健指導につきましても、高齢者の方に対する対応。それから、現状の保健指導についても、先ほどの御要望をいただいているようなものがいろいろございますので、こういったもののあり方の検討が必要ではないか。
 それから、健診・保健指導の向上のためのインセンティブということで、後期高齢者支援金の加減算については、前回御説明しましたように、実際に施行に当たってのあり方に対して、いろいろ御意見をいただいているということもございます。
 これらにつきましては、8ページをごらんいただきますと、この制度を導入する段におきまして、18年から19年にかけて開催した、関係者で具体の話を詰める検討会を設けておりましたので、多分この場になると思いますが、こういった場におきまして、関係者間で第2期までに詳細な検討を行うことをしていってはどうだろうかということでございます。
 こういったことで検討していくということでございまして、これから詳細を御議論いただきたいということでございますので、差し当たり、今般の高齢者医療制度の見直しに当たりましては、現行の関係規定について所要の修正を加えた上で、一括してそのまま移行するということでいかがでございましょうかということでございます。
 お時間がございますので、簡潔でございますが、以上でございます。
○糠谷部会長 それでは、議事進行の関係で、「傷病手当金について」「出産手当金について」も引き続き説明していただきまして、それから議論するというふうにさせていただきたいと思います。
○吉田保険課長 保険課長でございます。お手元の資料の4−1「傷病手当金について」及び4−2「子ども・子育て新システム検討会議体制図」の2つについて御確認いただければと思います。
 先に4−2からでございます。現金給付については、この場においてこれまでも傷病手当金と出産手当金の2つが話題になっておったところでございます。そのうち出産手当金につきましては「子ども・子育て新システム」というテーマで、内閣府において別途御議論いただいております。それについて紹介させていただいたものがこの資料でございますので、御参照いただければということでございます。
 手戻りしていただきまして、お手元の4−1「傷病手当金について」ということで、これまでこの部会においてお取り上げいただきましたテーマのうち、事務局として、これまでの御意見を踏まえて議論の見直しの方向の案としてたたき台を整理させていただきました。
 1ページ目でございます。出発点としては、今年9月に協会けんぽの方から御要望いただきました3点を柱にしてございます。
 そのうち1点目、支給限度額の設定につきまして、私ども事務局が整理させていただきました方向性の案としては、まず2つございます。1つ目として、現在の医療保険財政の厳しい状況を踏まえて、生活保障である傷病手当金について、現在よりも低い支給上限額を設けてはどうか。一方で、下限額については現行の水準を維持してはどうかということでございます。特にその際、上限額の考え方としましては、例えばでございますけれども、医療保険制度に先行してございます「高額療養費における上位所得者」という区分が1つ参考になるのではないかと私どもとしては思っております。
 2つ目としまして、この支給限度額の設定に関して、支給限度額の基準としましては、傷病にかかられた際の断面としての報酬ではなくて、例えば直近の平均的な報酬実態を反映させるという仕組みが考えられるのではないか。「支給申請前の一定期間における平均額」という考え方がとれるのではないかと思っております。
 こうすれば、例えば一方で高額の報酬を設定した直後の受給申請のような、一部不正と思われるような事案の防止につながる。また、逆に傷病のために報酬額が下がった方については、過去の報酬額も含めた評価ができるということが考えられる。一方、実際には傷病手当金は最大1年6か月の支給という仕組みになってございますが、全受給者に関しまして、過去の一定期間の報酬をさかのぼってフォローするというのは、なかなかの事務負担でもございます。そのように反映するための必要な事務負担をどう考えるかということは、御議論いただければと思っております。
 大きな2つ目の柱といたしまして、これまで要望としては、加入期間を要件として設定してはどうかという御提案があったかと思います。私どもとしましては、これまでの御議論を踏まえまして、期間を満たすために受診を控えて仕事を継続した結果、かえって病状が悪化するおそれもありますので、加入期間要件の設定については、その点を重く考えるべきではないかと思っております。
 3点目。一部の不正な受給と思われる者に関して、特に医師や事業主への質問・調査権限というものを、もう少し保険者の方々に対して強化すべきではないかという問題提起もあったかと思いますが、これにつきましては、法的権限というよりも、いろいろな法律上可能な範囲やルールを明確にする形により、運用による適用を強化すべきではないかという考え方を本日、案として提出しております。
 以上でございます。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 それでは、先ほどの「医療費適正化計画中間評価等について」ということで、小林委員、白川委員から資料が出ておりますので、御説明を簡単にお願いできればと思います。
○小林委員 本日、特定健診、特定保健指導の円滑な実施に向けてということで、委員提出資料3「特定健診及び特定保健指導の見直し等に関する要望」という要望書を提出いたしました。これについては、後ほどごらんいただけたらと思います。
 これに関連いたしまして、高齢者医療制度会議において、私どもの意見として、新しい高齢者医療制度においては、支援金に対するペナルティーとしての加算制度は廃止すべきであると述べてまいりました。基本的には、その方向で検討が進められていると理解しております。
 一方、現行制度においてはどのような対応とするか、大変御苦労の上で検討されていることは理解しておりますが、前回の部会で詳しく申し上げましたとおり、協会としては、他の保険者と前提条件が余りにも大きく違いますので、現行制度においてもペナルティーの仕組みを実施すべきではないと考えており、新たな法案において、このペナルティーの仕組みの部分も含めて移行させることについては、賛同することは非常に難しいと考えております。
 引き続き、次の傷病手当金について、よろしゅうございますか。
○糠谷部会長 どうぞ。
○小林委員 傷病手当金については、具体的な改正案を御検討いただきまして感謝申し上げます。
 支給限度額の(1)に関しまして、現行より低い上限額を設けるとし、高額療養費の上位所得者に合わせるという案を例示いただいております。我々の要望に沿った考え方の一つと受けとめております。
 支給限度額の(2)については、趣旨は我々の要望に沿ったものと理解できますので、今後、各保険者の実務上の課題を含めて、検討を進めていただきたいと思います。
 医師や事業主への質問・調査については、法律上の根拠がはっきりしないことから、現場で大変苦労しておりますので、従前と同様に円滑に審査に御協力いただく観点から、できるだけ法律上の根拠を置いて明確にしていただく方向で御検討いただきたいと思います。
 出産手当金につきましては、別途の検討課題となっておりますが、出産手当金について特に加入期間要件については設ける必要があると考えております。以前申し上げましたとおり、出産の場合は、傷病と異なり予知することが可能ですので、直前に被保険者資格を取得する方に対して手当金を支給することは、モラルハザードの点から問題があり、諸外国でも要件が定められております。どのような場でその検討をするかはともかく、国として是非御検討をお願いしたいと思います。
 これに関連しまして、柔道整復師施術療養費については、医療費に比べて非常に高い伸びを示しております。逼迫した協会の財政状況に鑑み、私ども、パイロット事業を通じまして審査を強化している状況にあります。国としても、柔道整復師施術療養費の適正化に向けた対策を検討すべきだと考えており、今後の対処方針についてどうお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 以上でございます。
○糠谷部会長 ありがとうございました。
 それでは、白川委員、御説明いただけますか。
○白川委員 委員提出資料4を御参照いただければと思います。
 説明に入る前に、2年半ぐらいたちますけれども、特定健診・特定保健指導が20年4月に導入されて以降、正直申し上げて、特にシステム上の問題あるいはPR不足等で、現場としては大分混乱いたしました。それを踏まえて、第1期が終了する、24年度までに少しは改善していただけないかという要望をまとめたものでございます。なお、2期目以降につきましては、城室長の方から検討会をつくってという御紹介がありましたので、是非早目に設置していただいて検討を始めていただくようにお願いいたします。
 時間の関係で、個々に御説明はいたしませんが、特に申し上げたいのは1ページの1番でございます。特定健診の検査項目及び基準値について、変更は行わないでいただきたいとあえて書いておりますのは、御存じかと思いますが、糖尿病関連でヘモグロビンA1cの基準値を変えるとか、研究機関とかマスコミの一部から腹囲の基準がおかしいという指摘がたびたび流れまして、そのたびに現場では混乱しております。先ほど来申し上げているとおり、システムの問題、加入者の混乱ということも避けた方がいいと思いますので、5年間は最初に決めた基準で是非実施していただきたいというのが1つ目でございます。
 2ページ目の一番上の2番でございますが、これもよく指摘されておるのですが、私どもの御家族の方々の健診。今まで市町村の住民健診もがん検診とセットで受診していたものが、被保険者グループということで、がん検診は外されないのですが、住民健診から外されるということで、非常に不便になっておりまして、それが受診率の低下につながっていると考えております。国の方で市町村がん検診等とほかの健診との連携を御検討いただくように、お願いでございます。
 あとは、説明を省略させていただきます。お読みいただければ光栄でございます。
 それから、傷病手当金について意見を1〜2申し上げたいと思います。
 協会けんぽの実情については承知しておりますが、資料4−1の1ページ目、(1)の支給上限額を設けるという考え方については、ある程度やむを得ないのかなと考えておりますが、保険の負担金額と給付の水準が違うということが法的に問題ないのかどうか、これは是非厚労省の方で御検討、チェックしていただければとお願いいたします。
 それから、(2)で支給請求前の一定期間における報酬の平均値を基準にするという、正確性という意味では意味があるかもしれませんが、正直申し上げて事務手間ということからすると、通常、御存じのとおり標準報酬というのは1年間変わらないものでございますので、相当な手間になるかなと。こういったデータを数か月保管しなければいけないということでございますので、実務面でいかがかなという感じがしております。
 それから、3の調査権限の話でございますが、確かに法的権限は非常に難しいと思いますけれども、私どもでも非常に疑問を持つ疑義の診断書、本人からの申請書が上がってまいります。少なくとも、ここに書かれておりますように、法律上可能な範囲やルールというものをきちんと我々にも示していただきたいし、医療機関等にも示していただくようにお願いいたします。
 以上でございます。
○糠谷部会長 どうぞ。
○齊藤正憲委員 医療費適正化計画の資料7ページに「今後、関係者間で詳細な検討を行う」とあり、8ページに当時の委員が書いてありますけれども、健康管理については安全衛生委員会等を通じて労使も積極的に取り組んでおりますので、検討の場にはぜひ、労使の参画をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○糠谷部会長 逢見委員、どうぞ。
○逢見委員 傷病手当金の点について御意見を申し上げたいと思います。
 資料4−1の1ページに見直しの方向性の案が出ておりますが、まず加入期間要件の設定は、受診抑制による病状悪化というおそれがありますので、加入期間を設定することについては避けるべきだというのが私の意見です。
 それから、支給の限度額、現行月額81万円、これは以前も申しましたけれども、生活保障という観点からいえば、ちょっと生活の感覚からいってちょっと高いなという感じがします。それを上限を設定するという意味で、標準報酬の枠ということになるわけですけれども、ここは考え方としてはあると思うのですが、徴収のときの上限と給付のときの上限が違ってくるということの国民への説明といいますか、法的にも、あるいは国民に対する説明責任という点でも、そのことがきちんとなされるかどうかということの検証を更にお願いしたいと思います。
 それから、支給請求前の一定期間による報酬の平均値という点でございますが、これも不正請求の中には直近の段階で急に報酬が上がって、それをベースに請求するのを避けるという点でも、一定期間というのがあると思います。ただ、余り長くとると、非常に事務の手間もあります。
 そういう意味で、現在、労基法では、例えば平均賃金の算定方法などで3か月とか。雇用保険はちょっと性格が違います。6か月とっていて、労災保険の場合は3か月というのがあるわけです。ちょっと6か月は長いかなという感じがしますけれども、例えば3か月程度の平均報酬というやり方でやれば、直近で高い報酬に引き上げた上で請求するという行為は避けられるのではないかと思います。
 それから、医師や事業主への質問の法的権限の問題ですけれども、これも医療機関が今、個人情報保護ルールなどを持っていて、外部からの問い合わせには基本的に個人情報に当たるものは答えないというルールになっているわけですけれども、一方、協会けんぽの要望からいえば、きちんとした質問・調査に事業主や医療機関が協力してもらいたいという強い要望がありますので、何らかの法的な根拠といいますか、ルールを設定した上でやらなければいけないと思いますが、協会けんぽからの質問・調査に対する協力ということについては、何か法的な根拠があった方がいいのではないかと思いますので、更にそれを検討していただきたいと思います。
○糠谷部会長 どうぞ、岩村委員。
○岩村委員 傷病手当金の件ですけれども、この見直しの方向性の(1)の上限額を設けるということについては、現に発生している問題を考えるとやむを得ないかなと思います。ただ、既に御指摘があったように、保険料徴収に用いている標準報酬月額との間に乖離が生じるというところは、ちょっと気にはなるのです。
 ただ、これは恐らく標準報酬の最高限度額と、それから支給上限額との間の差がどの程度かという、その関係によって見方が変わってくると思います。余りにかけ離れると、強制徴収に対して憲法違反だとか財産権の侵害だという訴訟が出てくる可能性がありますので、そこは事務局におかれても、両者の関係ということについては少し御検討いただけるとよろしいかと思います。
 それから、(2)はちょっと質問含みなのですが、ここで言われている報酬額というのは、報酬実額を考えておられるのか、それとも標準報酬を考えておられるのか。つまり、標準報酬がぼんと動くということだと思うので、そうしますと、それは定期でぼんと動くときと、臨時改定でぼんと動くときをうまくつかまえて、それを平均でならせばいいということですと、それほど期間を長くとらえなければ保険者の負担ということは余りないのかなという気がします。これか報酬実額ということになると、保険者の方では必ずしもデータを持っていないということになって、厄介かなという気がしますので、そこがどういうお考えか。それによるのかなと思います。
 ただ、ちょっと気になったのは、いずれにしても、これでは採用直後は対応できない。これは上限で抑えるしかないということでしょうし、それから、細かいことは失念しましたが、育児休業から復帰してすぐというときに平均すると、かえって下がってしまうという問題も出るかなという気もしますので、その辺、少し細かく検討していただく必要があるかもしれないという気がいたします。
 それから、加入期間要件については、これは私はやらない方がいいと思っています。
 3番目ですが、暗に法律上可能な範囲やルールをより明確にするということもあるのでしょうが、そうすると通達ベースになってしまって、相手方を拘束しないので、やはりどうしてもこれは強制権限で、医療機関や医師などに対しては侵害的なものになるものですから、そこを考えて法制化の可否ということを少し御検討いただく方がよろしいかなという気はしました。
 以上でございます。
○糠谷部会長 岩本委員、どうぞ。
○岩本委員 傷病手当金の見直しの方向性につきまして、ここに出されている方向性に関しましては、妥当ではないかと考えますが、直近の平均的な報酬実態を反映させるかどうかについて、どう考えるかという形で出されておりますので、若干意見と質問をさせていただきたいと思います。
 これに関しては、健保組合と協会けんぽの間で若干の温度差が生じても不思議ではないのかなと考えておりまして、前回も少しお話ししましたけれども、不正が起こりやすいのは、事業主が自分で報酬を操作できる状況ということで、協会けんぽさん側により多く発生する可能性が高いように思います。そうすると、事務負担が同じようにかかった場合に、こういうことを講じることのメリットに関しての温度差というものが発生する可能性がありますので、極端な話、健保組合さんは必要ない、協会けんぽさんは必要があるということで分かれてしまう可能性もあるかもしれないという気がいたします。
 1つは、事務費がどれだけかかるのかにかかってきますので、この点について詳しいことがわからないと、なかなか判断できないかなと思っております。医療保険ですから、年金とか雇用保険と違って、過去の報酬を記録する必要性は、この部分以外に関してはなさそうでありますので、このためだけに膨大な手間をかけるのは非合理だということは、確かに言えるかと思いますが、岩村委員もおっしゃったように、標準報酬の記録を最小限抑えるということで対応できて、それなりのメリットがあると判断される制度に関しては、導入していくことは十分検討に値するのかなと思います。
○糠谷部会長 お答えできるところをやってください。
○吉田保険課長 傷病手当金について幾つか御指摘をいただきました。
 まず御質問からですけれども、(2)で、平均をとる場合に「実額」をとるのか、その時点における「標準報酬の水準」をとるのかという御質問については、そこ自身も論点かと思いますが、私どもとしては、実務的には、生賃金ではなく、標準報酬において、この間、3か月なら3か月という期間を置かせていただき、随時改定などが行われて変更があった場合にという形が現実的かなと思います。逆に、先ほど白川委員の方からお話ございましたように、年1回の定時改定の範囲の場合については、比較的そんなに変動がないかと思いますので、それを追っかけることができるかと思いますが、ここについても、実際には一部歩合給のように、一定の標準報酬が箱の中でも少し揺れる方々もおられるのも実態としてあるやに聞いておりますので、そこも含めて、制度設計上、関係者の方々の御意見をもう少し聞いて、いざやるとなった場合には実務的な詰めをさせていただきたいと思います。
 同じように、例えば採用時の最初の格付の問題、あるいは育休から復帰した場合の問題など、実務的には幾つか詰めなければならないかと思います。例えば被用者保険の中を渡っておられて格付されたときに、いきなり3日目に事故になった場合には、従来、医療保険の過去の分を通算してといいましょうか、前の保険者のデータもあわせてという仕組みも保険制度の中にはございますので、そのようなものも保険者実務の関係上、可能である限りにおいて、参考にさせていただきながら、実際にやるとなった場合には設計させていただくのかなと思います。
 また、岩本委員の方から、実際に「平均」という問題については、協会けんぽあるいは健保組合の間で実態が違うので、そこで分かれる可能性についても御指摘いただいたかと思います。これは前々回あるいは昨年12月のときにも、保険者ごとにある程度実態が違うことを踏まえて、異なる扱いをするというのも選択肢として入れましたが、私の記憶する限りでは、その時点では、同じ健康保険制度の中で変えることについて消極的な御意見もいただいたかと思いますので、事務局としてはそのように考えておりますが、いただいた御意見でございますので、改めて整理させていただきたいと思います。
 また、実際に標準報酬で負担をお願いする場合の箱と、給付を行う場合の箱、最終的には上限がずれることについて、被保険者の方々や国民の皆様に対する御納得をいただけるような説明責任の問題、あるいは法的にどこまで可能なのかという点については、引き続き私どもとしても整理したいし、あるいはいよいよやるとなった場合には努力したいと思っております。
 ただ、考え方としては、これは今日に限らず、今後も引き続きいろいろ御意見いただければと思いますが、全体として医療費保障を行う健康保険制度の大宗を占める療養の給付のために必要な保険料を集めるための標準報酬の負担の基準額と、勿論生活保障として制度の一翼を占めるとはいえ、全体のボリュームからいうと、若干それに比べて小さくなっております傷病手当の支給の場合の基準額としての標準報酬というのは、ある程度同じであるにしても、多少分けることができるのではないかという思いも持っております。御指摘ではございますので、引き続き法的な問題も含めて詰めさせていただきたいと思っております。
 以上です。
○糠谷部会長 どうぞ。
○鈴木医療課長 医療課長でございます。小林委員から柔道整復について具体的な御質問がありました。
 柔道整復に対する療養費については、今年、一定の引き下げを行ったところでありますけれども、10月28日に会計検査院から意見表示ということで、調査の上でこちらに意見が示されております。検査の内容としては、頻度が高い施術、それから長期にわたる施術、それから支給申請書と患者さんの聞き取りの食い違い等々が指摘されておりまして、最終的な意見としては、算定基準をより明確にするべきだ、それから、点検及び審査に関する体制をより強化すべき、更には、被保険者に対する周知徹底をきちっとはかるべきだ、ということがございました。
 保険者の方々の御理解を賜りながら、こうしたことを踏まえながら、我々としても対応を進めていきたいと思っております。
○糠谷部会長 加藤参考人、どうぞ。
○加藤参考人 ありがとうございます。今の柔道整復療養費について、一言御意見を述べさせていただきたいと思います。
 都道府県の国保連合会、国保の保険者、後期高齢者医療広域連合の皆様方から、審査支払業務の委託を受けさせていただいております。この柔整療養費におきましては、支給申請書の様式の不統一、それから施術機関コードが未整備等々の状況にございまして、私どもの審査支払業務の効率化を一層促進させるためには、これらの課題への対応が不可欠でございます。様式の統一化というのはお取組みがされているとお聞きしておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 もう一点、医療費適正化計画についてお話をさせていただきたいと思うのですけれども、同じく市町村国保におきましては、被用者保険のような事業主健診を特定健診データとして活用することができませんので、年度途中の未受診者の勧奨など、工夫しながら実施しているという現状がございます。それでも、今日お示しいただきました資料の中でも受診率の向上というのは非常に難しい面がございますので、保険者の自立性や自助努力を損なうことのないような見直しを是非御検討いただきたいと思います。
 以上でございます。
○糠谷部会長 ほかに何かございますか。どうぞ。
○武田総務課長 柔道整復師の療養費の関係は、先ほど医療課長からお答えしたとおりでございますが、医療費適正化計画に関して、私どもの提出した議題を少し超えて、医療費適正化についての御指摘もございました。今後、私どもとして取組んでいる医療費適正化につきまして、御報告できるかどうか、事務局でもちょっと考えさせていただきたいと思います。
 あわせて、それと関係する部分としない部分とございますが、今般、事業仕分けなどで医療保険制度にかかる指摘もございますので、そういった点につきましても、後ほどこの審議会で御報告できる機会があれば御報告したいと思っております。その点だけ付け加えさせていただきました。
○糠谷部会長 ありがとうございました。それでは、岩本委員。
○岩本委員 吉田課長の御回答にちょっと補足させていただきたいと思います。
 直近の平均的な報酬実態を反映するということに関しては、私はやる方向で足並みがそろうのがベストかなと考えておりますけれども、それぞれの保険者の意見が違った場合に、やらない方向に足並みがそろうよりは、やりたいと思うところはやるという形の方が落ち着きがいいのかなと考えております。
○糠谷部会長 全体の議論、いろいろ行ったり来たりでしたけれども、一応、本日の議題についてはおおむねあれですけれども、どうぞ。
○吉田保険課長 申しわけございません。座長の仕切りの中で、1点だけ。議題の5番目に挙げてございました。
○糠谷部会長 ヘリコプター、ごめんなさい。
○吉田保険課長 はい。救急医療用ヘリコプター費用についても御報告させていただきたいと思います。お手元に資料5として用意させていただいております横紙と、著作権の関係がございまして、委員の机上にのみ配付させていただきました、平成22年6月2日の新聞記事、具体的にはNPO法人救急ヘリ病院ネットワークの國松理事長が寄稿されております記事を参考までにお配りさせていただいておりますが、この2つが関係資料でございます。
 時間の関係で端的に申し上げさせていただきたいと思いますが、救急医療用ヘリコプター、ドクターヘリにつきましては、本日用意させていただきました資料5の7ページから付けさせていただいておりますが「特別措置法」という形で、平成19年6月27日に公布された法律がございます。それをごらんいただければと思いますが、支援策あるいは基本的な方向について、この特別措置法に種々盛り込まれております。その附則において、「法施行から3年を目途として、ドクターヘリを用いた救急医療の提供の効果あるいは提供に要する費用など負担のあり方等を勘案して、ドクターヘリを用いた医療に要する費用のうち診療に要するものについて検討を行い、それに必要があると認めるときは所要の措置を」という規定がございます。
 既に、この法律が19年に施行された後、資料の1ページ目、1つ目の箱の下、アスタリスク2のところに書かせていただいておりますが、19年10月にはこれに関係する議論を中医協において行っておりますが、今回、改めてこの医療保険部会においても問題の所在について御報告するものでございます。
 具体的には、1ページ目の2つ目の箱、「保険給付の位置付け」ということでございますが、現在、ドクターヘリは救急用自動車と同じような扱いでございますけれども、その患者に対して行われている診療は、救急搬送診療料という形で評価しており、これまでも累次の改善を行っているところでございます。
 2ページ目でございますが、このような状況にある中、この特別措置法が念頭に置かれている、あるいは先ほど御紹介した新聞記事など関係者の方々が提起されている問題といたしましては、ドクターヘリを用いた際の救急搬送の診療に要する費用は診療報酬でございますけれども、運航費用については療養の給付に当たらないので、現在において医療保険診療報酬上では評価してございません。
 これについて、論点の2つ目の丸に1から4まで書かせていただいておりますように、これを仮に保険給付のあり方として検討するならば、4点ほどの整理が必要ではないかと事務局としては考えております。
 1つは、ドクターヘリをはじめとする救急搬送あるいは僻地医療というものは、地域の医療提供体制の整備である。例えば運航に要する費用として、現在、ドクターヘリ及び救急車については公費で補助をしていることをどう考えるか。
 2つ目として、医療保険制度の中には、関係資料をこの後ろにも付けてございますが、移送費という仕組みがございます。これは、患者さんが移送に当たって自己負担が発生していることを前提に、保険で給付するという仕組みにです。このドクターヘリについて議論されております運航費用というもの、実際には、現在、患者負担という形になっていないという実態をどう考えるか。
 3つ目は、ドクターヘリについての議論、地域差がいろいろあること、あるいは地域によっては、ドクターヘリとは別に防災ヘリという形での救急搬送がある。非常にざっくり申し上げますと、御案内の方も多いように、ドクターヘリはいわば専門家、ドクター、ナースが同乗して搬送しておりますが、防災ヘリの活用の場合には、えてしてまず患者さんを運ぶことを優先しての運航だと承知しております。このような場合もある中で、ドクターヘリの運航費用を保険で見ることをどう考えるか。
 4つ目は、現在の厳しい保険財政をどう考えるかということでございます。
 私どもとしては、今、申し上げました特別措置法なりの経緯の中で、このような論点を整理し、本日お諮りしているところでございます。以上でございます。
○糠谷部会長 これは、今日どうするかというところまで議論をしてくれということになるわけですか。
○吉田保険課長 事務局といたしましては、この論点について委員の皆様方の御意見を本日承ればと思っております。時間が押しておることは承知はしておりますけれども、可能であれば、それぞれ御意見を賜ればと思います。
○糠谷部会長 それでは、どうぞ。
○高原委員 ドクターへリを運営している長崎医療センターがすぐ近くにあります。副院長から手紙をもらってきました。
 ドクターヘリに必要とされている救急搬送や僻地医療は、地域の医療提供の整備の範疇であることとの関係をどのように考えるかということに関しまして、ドクターヘリを導入した背景は、地理的ハンディキャップを考慮したものであり、当然、都会型であれば救急用自動車による患者の救急搬送が主流でよいが、長崎県のように離島を全国一抱えている地域にあっては、ドクターヘリの存在は不可欠なものである。全国を一つとして考える考え方は、この場合には不適であり、地域の事情を配慮した考え方を行うべきである。
 2番、移送費は、患者の自己負担が発生していないわけですけれども、その場合、保険給付としてどうしたらいいか。
 あと、これに対して、ドクターヘリが救急搬送のために出動し、救急搬送現場に向かう途中、キャンセルというのが時々あります。ここのところはどうやって考えたらいいのか。当該保険の給付の考え方をどのように考えるか。
 4番目、厳しい医療保険財政において、運航費用を対象とすることによる保険料負担増をどのように考えるかということに関しましては、保険給付となれば自己負担額が生じることになる。現在でも入院費が払えず未収金となるケースが多い状況にあり、ドクターヘリによる救急搬送費による医療費が発生すれば、田舎の救急センターでは未収金が増加することとならないか。
 また、患者家族が望まず、救急隊の判断によりドクターヘリを要請した場合、入院費の支払い時になって患者家族からの苦情を受けることにならないか。結果として、ドクターヘリを要請して救急搬送すれば高額になるという観念が患者さんの間に定着して、ドクターヘリの要請の抑制がかかり、ドクターヘリによる救急搬送件数が減少するのではないか。
 このような意見がございました。以上です。
○糠谷部会長 どうぞ。
○横尾委員 最初に、遅れて来たことを申しわけなく思っておりますが、発言させていただきたいと思います。
 今、説明を聞いて非常に痛烈に感じたことは、是非言葉として「ドクヘリ」という言い方はやめてもらいたいと思います。名称というのは非常に重要ですし、政治は言葉で考え、言葉で決まり、言葉で行動を起こしていきますので、「ドクヘリ」というのは一般国民の感情からすると、どうかなと思いますね。では「ドクターカー」は「ドクカー」なのかとなってしまいます。たった1文字入るだけですから、「ドクターヘリ」とやっていただきたいと思います。
 2点目ですけれども、私、実は救急現場に遭遇したことがございますが、そのとき感じたのは、実はドクターヘリではスペースや構造の関係等から、心肺蘇生マッサージを施しながらの搬送ができないそうですね。ところが、災害用ヘリコプターでは、それが可能なスペースも強度もあるわけです。そういったこととの連携といいますか、消防庁の所管になるかもしれませんが、是非密に連携していただいて、命を守る、あるいは患者への救急対応をするということを第一義に是非対応いただければと思っております。
 財政的に言うと、今、書いていらっしゃるような問題点がどうしてもあるだろうと感じます。
 関連で、全般についてのこともよろしいですか。
○糠谷部会長 はい。簡単にお願いしますね。
○横尾委員 はい。いただいた資料の中で大変興味深く拝見しましたのは、参考資料1のいろいろな調査です。見てわかったことは、これは特定健診とか健康診査のより進展のためということなのですけれども、国保と被用者で対応が随分分かれている、あるいは結果が分かれているところがあるなと感じました。例えば未受診の理由の把握とか、要再診などのイエローカードをもらった方々への対応とか、いろいろ特徴がそれぞれあると思いました。
 そういったことを考えながらも、片方で受診率を向上して、より多くの人たちに適切な指導をしていくことが極めて重要だと思います。そういった意味で、私ども自治体でもそれぞれ努力をしていますし、保健師も現場に飛び出して直接訪問して勧奨しているわけですけれども、受診率向上を考えていくと、いろいろなところで健診を常識化していかなければいけないと思います。そういった意味では、国会の場とか総理の施政方針演説の中に常識として入ってきて、一般の方々も「行くのが当たり前」という世論の喚起と醸成を是非お願いしたいと思います。
 例として比較してはいけませんけれども、例えば皆さんが利用している、私も利用している車は、2年に一遍は検査するわけです。人間の体はもっとデリケートで、もっと繊細なわけですけれども、そういったことは必ずやらなければいけないということを常識としてつくっていっていただいて、そのことが命を守る、一人ひとりの長寿を支えていく、そういった新たな常識をつくるということを是非念頭に置いて対策を講じていただきたい。自治体もこういったことには全力を挙げていきたいと思っています。
○糠谷部会長 できるだけ簡潔にお願いします。
○高原委員 今、ドクターヘリの方で救命措置ができないというおっしゃり方だったと思いますけれども、普通のドクターヘリはドクターと看護師が乗っているのでできますが、それは防災ヘリコプターの方ができないのではないでしょうか。
○横尾委員 よろしいですか。
○糠谷部会長 どうぞ。
○横尾委員 私ども佐賀県の場合は久留米と諫早の方からバックアップを受けていただいているわけです。この間、山岳地区で救急患者が発生しました。心疾患、心臓の異常です。ドクターヘリに来ていただいたのですけれども、最大の問題が、これをしながらなかなか搬送ができない。横たわって寝るスペースが必ずしも十分にないというのを拝見いたしましたので、その後来てくれて対応した福岡の防災ヘリにお礼に行きまして、実際に私も乗せていただいてスペースも確認したのですが、確かに十分なスペースがあって、担架ごと乗せて心肺蘇生をするということができるようになっているようであります。
 すべてがそうしろというわけではないのですけれども、こんなにも中では違うのだなということを私自身も学んだところです。
○高原委員 再確認いたします。
○糠谷部会長 はい。
○鈴木委員 ドクターヘリについては、基本的にはある程度長距離の搬送システムとしては非常に有効だと思いますが、4ページ目の資料を見ると、本来医療過疎と言われるような、これで言うと赤い地域がカバーされていなくて、そうでないところもあるでしょうけれども、比較的医療資源があるような大都市部の周辺とか、そういうところが中心になっているような気がします。
 ドクターヘリがもし保険でという話もあるのでしたら、これは公的保険で見るのだったら、全国をカバーするようなシステムにしないと無理があるのではないかと思いますし、私どものところも非常に医療資源の少ない茨城で、2つの病院が協力してスタートしたのですが、病院の先生を増やさないで始めましたから、非常に先生方の負担が増えることを心配しております。
 それから、本来だったら、地域医療再生基金みたいなものがあって、今度の補正が通れば増えるわけですが、そういったものを使ってできればいいかなと思っていますが、基金の有識者会議にも出ているのですが、そのヒアリングで北海道など、非常に過疎地域に何でもそろっている病院をつくるというよりも、広域の搬送を考えたらどうですかという話をしたら、それは基金が終わった後に資金の手当てができないことを予想してか、全道に普及していないということを、これを見てもはっきり確認いたしました。そういった問題があるのではないか。
 それと、私もドイツに行ったときに、たまたま搬送の場面に遭遇したことがあるのですが、山奥から救急車で運んできて、途中でちょっと平地になったところでヘリコプターに乗りかえて搬送しているところを目の当たりにしました。そういう連携みたいなものができているのかどうか。水戸市内でも駅の近くで、ちょうど交通混雑時だったので時間がかかるので、ヘリコプターを頼んだという話も聞いて、それは適応外ではないかと思いますが、本当に必要とされている地域との連携とか、もっとやるべき課題、埋めるべき課題、検討すべき課題がいっぱいあるのではないかなと考えております。
○糠谷部会長 大体よろしゅうございますか。ちょっと私から聞くのも変なのですが、このドクターヘリの議論は、この資料を見ても、診療費用は面倒を見るけれども、運航費用は見ていませんよと。それで、ここでどっちかに議論をしてくれという資料でもないように、どう思うかというのがどこかに書いてあるぐらいで。そこはどう考えておられるのですか。今のやり方でやったらいいではないのという結論を出してくれというお考えなのですか。どうぞ。
○吉田保険課長 私ども事務局としては、この特別措置法の投げかけをそのまま本日御紹介させていただき、幾人かの委員の皆様から御意見いただきましたので、これを踏まえて対応するということです。私どもとして積極的にやってほしいとかやってほしくないということではございませんでしたが、本日いただいた議論をもってして、この特別措置法が求められているものに対して、あとは事務的に対応させていただきたいと思います。
○糠谷部会長 それでは、この部分については、そんなことでドクターヘリはよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○糠谷部会長 よろしければ、今日は30分延長して恐縮でございましたが。
 それで、最後の議論、一応まとめる必要があるのかもしれないのですけれども、こういうことでよろしゅうございますか。医療費適正化計画の中間評価等についてということについては、いろいろ御議論ございましたけれども、厚労省の方で政務三役とも相談いただきながら中間報告案を作成していただく。
 それから、特定健診・保健指導についての何らかのインセンティブ措置については、大体皆さん、そういうことではないかということだったように思いますので、事務局におかれましては、本日いただいた御意見を踏まえて、適切にこれについては対処していただくということでお願いしたいと思います。
 それから、傷病手当金、出産手当金につきましては、一定の適正化が必要であるということについては、おおむね御意見はそういうことだったかと思いますので、事務局におかれましては、本日いただいた御意見も踏まえて政務三役と御相談いただきながら、予算編成過程で関係者との調整等を行っていただきたいと思います。
 ドクターヘリは、今お話ししたようなことでございますね。はい。
○吉田保険課長 座長におまとめいただいた後で済みません、1点だけでございます。
 おまとめいただいた「傷病手当金」に関しましては、先ほどの座長のおまとめを踏まえて、私ども対応させていただきますが、資料の中にも一部書かせていただいておりますように、主に健康保険制度を念頭に置いて議論させていただきましたが、船員保険制度あるいは共済制度への波及が生じる。あるいはもし行う場合には、給付を制限する、支給水準を適正化するという内容でございますので、実施までには十分な周知期間が要るということも念頭に置いて、座長の方でおまとめいただいたような方針で対応させていただきたいと思います。一言だけ申し添えさせていただきたいと思います。
○糠谷部会長 わかりました。
○横尾委員 関連で意見だけ。済みません。
 過去に1回申し上げたことがあるのですけれども、例えば共済組合等のヒアリングをされるときに、多分総務省にお尋ねになっていると思いますが、そこで終わっていると私は認識しております。重要な案件を諮り、今後のことについて決められるときには、是非関係の主体の組合とか団体にしっかりとヒアリングをしていただいて、きっちり意見を聞いてやっていくことをお願いしたいと思います。
○糠谷部会長 それでは、よろしゅうございますか。
(「はい」と声あり)
○糠谷部会長 議事進行がちょっとうまくございませんで、30分ほど超過いたしまして、皆様方の貴重なお時間をとってしまいましたが、御勘弁いただきたいと思います。
 それでは、本日はこれまでとさせていただきます。次回の開催については、また追って事務局より御連絡することとしたいと思います。本日は御多忙の折、長時間ありがとうございました。


(了)
<照会先>

保険局総務課企画調査係
 TEL:03(5253)1111
    (内線3218)

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