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2010年10月29日 第3回チーム医療推進会議 議事録

医政局医事課

○日時

平成22年10月29日


○場所

厚生労働省共用第7会議室


○議題

○チーム医療推進方策検討ワーキンググループの検討状況について
○チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループの検討状況について
○その他

○議事

○永井座長 ただいまから「第3回チーム医療推進会議」を始めます。本日はご多忙のところご参集いただきましてありがとうございます。
 まず、事務局から資料の確認等をお願いします。
○石井補佐 資料2にありますように、前回このチーム医療推進会議でご承認いただいた「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ」が、去る10月4日に開催され、そちらの座長をお務めいただいている虎の門病院の山口委員に、今回から委員としてご出席いただいています。
 また、委員の出欠状況についてご報告します。本日は太田秀樹委員、藤本晴枝委員がご欠席です。藤本委員からは意見書という形で資料をいただいていますので、後ほど紹介させていただきます。
 続いて、事務局に人事異動がありましたので、紹介させていただきます。医政局長の大谷は公務のため遅れて出席の予定です。大臣官房審議官の篠田です。医政局医事課長の村田です。医政局看護課看護職員確保対策官の玉川です。
 資料の確認をさせていただきます。チーム医療推進会議の配置図、議事次第に続いて、資料1として「チーム医療推進会議 開催要綱」、資料2は「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ 開催要綱」、資料3は「第1回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ 主な御議論について」、資料4は「看護業務実態調査 結果概要」、資料5として「特定看護師(仮称)養成 調査試行事業の指定・情報提供一覧」、資料6は「当面の検討の進め方」、資料7は藤川委員からご提出いただいた「日本医師会調査」、資料8は「ワーキンググループの報告に対する意見」ということで、藤本委員からの意見書です。
 カメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
 以後の進行について、永井座長にお願いします。
○永井座長 議事に入ります。本日は、「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ」の座長の山口委員、「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」の座長の有賀委員から、各ワーキンググループにおける検討状況についてご報告いただき、報告を受けて、委員の皆様からご意見をいただきます。
 早速、山口委員からお願いします。
○山口委員 虎の門病院の山口です。この会議に初めて参加させていただきます。よろしくお願いします。
 資料2、資料3にありますように、「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ」として、10月4日に第1回のワーキンググループを開いています。別紙にありますように、第1回ですので、非常に広い範囲から委員として参加いただき、各委員からこのワーキンググループに対するご意見を伺いました。資料3にありますように、第1回で出たご議論は非常に幅広いもので、皆さんのチーム医療の推進に対するご意見を伺ったというところが、第1回の結果です。
 この医療推進方策検討ワーキンググループの検討課題として、チーム医療の取組みの指針となるようなガイドラインというものができないか。そして、そのガイドラインを利用した形で、チーム医療の実際の普及・推進のための方策を提示し、そして、それを普及・推進に結び付けていく。そして、各医療スタッフの業務範囲・役割について、もう一度見直しを行って、そういう形でのチーム医療の在り方を検討する。このようなことが検討課題として挙げられています。
 資料3にありますように、いろいろなご意見が出ましたが、事務局で、「ワーキンググループにおける検討の方向性」、「チーム医療の推進方策を検討する際の視点」、「ガイドラインに盛り込むべき内容」という点からまとめられていますが、非常に話が広うございますので、まだ大きくまとまったというところではありませんが、いろいろなご意見が出されていました。
 まず、「ワーキンググループにおける検討の方向性」というところで、最初にご発言いただいたのは、現在のチーム医療の在り方だけではなくて、これからくる高齢化に備えて、将来あるべきチーム医療も考えて推進の方策を考えなければならない、というところをご指摘いただいています。
 もう1つは、このチーム医療を推進するいちばんのキーになるのは、各職種の立場を尊重して、各職種の視点から見て、チーム医療を推進しようとする医師の教育、あるいはそういう医師を育てていくことの重要性を強調されたところがありました。
 いままでも議論があったと思いますが、チーム医療を実際に行うに際して、1つは、どのような職種間で、どのようなことを行うかという問題があります。もう1つは、実際にそれぞれの業務の限界というか、法的に決められた「やってもよい」範囲はどこまでかという問題を整理をしていただきたいと。整理をするに当たって、それぞれの職種において、何がそういう点で現実に問題になっているのかを調査して、その実態をつかんで、それについて法的な範囲をある程度認めて、それがガイドラインの検討に活かされればということを指摘されています。
 それから、従来であればガイドラインというのは、通常はそれなりのデータがあって、それをまとめて1つの方向を示すことかと思いますが、現在このチーム医療について、それほどの資料が十分にあるわけではないと思われますので、むしろある程度方策を締め、実際にそれを検証しつつ、ある程度方向性を示していくことが、このワーキンググループの方向性なのかというところの議論でした。
 それから、実際のチーム医療を推進する方策を検討する際の視点という点では、チーム医療では統一性、即効性、効率性が必要だとありましたが、もう1つ、実際にチーム医療では患者さんがチームの中に入っている、先ほどの委員の中にも患者代表の委員の方はお見えになりませんでしたので、それについて、やはり患者さんをチームに入れて、チーム医療を患者の視点から見るという視点も欠かせないというお話がありました。
 それから、先ほどの法的な範囲という点にもかかわりますが、その辺のいちばんのキーになるのは、医師の包括的指示だろうと思われるので、医師の包括的指示を踏まえて、どこまでできるかを、それぞれの各専門職の法的なできる範囲のグレーゾーンも含めて、医師の包括的指示でどこまで可能なのかも、ガイドラインで示してほしいという話もありました。
 そして、法的な問題だけではなくて、もう1つは、保険診療という枠の中でどのようなことが実際に可能なのか、その点も忘れてはならないという意見がございました。
 しかしながら、このチーム医療の在り方の大きな流れは、1つは急性期あるいは救急の病院におけるレベル、さらに回復期、慢性期におけるレベル、さらに在宅と、大きく3段階ぐらいがあると思われます。さらにそれだけではなくて、都市と地方では、抱えている問題の在り方が違います。だから、同じ慢性期にしても、都市と地方では在り方が違うので、それぞれの場所において、同じチーム医療を考えるのでも、それぞれの職種の分担する役割等も違う視点があるのではないかというご意見が出ました。その点では、大きく分けて、急性期、慢性期、在宅というレベルは、非常に考え方として重要であろうかと思われます。
 もう1つは、それが横の糸ということであれば、縦の糸として、それぞれの患者さんが急性期から慢性期に、あるいはリハビリテーションにいく、さらにリハビリテーションから在宅にいく、縦の動きの中でのチーム医療、チーム医療同士の連携も大きなポイントであろうかと思われました。その点で、それぞれのレベルで、それぞれの職種のあり様、あるいはチーム医療のあり様を提示いただいて、これからこのワーキンググループで方策を検討することになるのではなかろうかと思っています。
 そのほか、各職種からいろいろご意見をいただきました。先ほどのいろいろな部門からのお話がありましたが、まず看護師から始まって、そのほかリハビリテーションに関するもの、介護に関するところ、医科と歯科のところにおいて、例えば口腔のケアなどで、歯科医師、歯科衛生士の関与を忘れないでほしいと。薬剤師、さらに栄養士、管理栄養士、助産師、臨床工学技士、医療の経営については事務部門も重要ですし、診療情報に関する診療情報管理士、患者の心のケアの点では臨床心理士、行政からも救急の現場からの発言も、委員のオブザーバーとして参加いただきましたところからも、第1回目はご発言をいただきまして、各職種からいろいろな提案をいただきましたので、多くの職種の関与をいただいて、2回目以降の検討を続けていくことが必要かと思います。そういう中で、各職種から現在の実態がどうなっているのか調査をして、その調査結果に基づいてこれからの検討を進めるべきだというご意見もありましたので、それも含めて、第2回以降の検討になるかと思っています。
 ざっとでございますが、資料3の説明をさせていただきました。以上です。
○永井座長 ご質問、ご意見はございますか。
○小川委員 資料3で、皆さんが一生懸命ディスカッションされている内容は伝わってきます。少し奇異に感じるのは、「チーム医療」という言葉そのものが、歴史的に随分長く使われている言葉だと思いますが、例えばチーム医療の定義・在り方に関して、既にある程度ディスカッションされたものがあるのではないかと思うのですが、どのような資料を基に第1回目のご議論をされたのでしょうか。
 それから、歴史としては長く使われてきた「チーム医療」といものの定義・在り方に関して、ちゃんとした資料があるのかないのか。いかがでしょうか。
○村田医事課長 事務的な部分がありますので、事務局からお話をさせていただきます。
 まず、今回の推進方策ワーキンググループの出発点ですが、これは推進会議の前身と申し上げてもよろしいかもしれませんが、昨年、「チーム医療の推進に関する検討会」という会議がありまして、3月に報告書をまとめていただきました。その中で、いま小川委員からもお話がありました、チーム医療に対する定義的なこと、基本的な考え方、進めていく方向性について、かなりご議論いただいて、報告書としてお取りまとめいただきました。
 流れとしては、その検討会の報告書を受けて、それを実現するためにできたのが、この推進会議です。さらに、その具体的、実務的なことも含めてご検討いただくために、2つのワーキンググループがあるという位置づけですので、出発点としては、昨年ご議論いただいてまとめられた3月の報告書が、1つの基本的な考え方となります。もちろん、それ以外にもこれからまたご議論いただくことはあろうかと思いますが、基本的にはそのような形で、いまお尋ねのあったワーキンググループでも、この資料のご説明をして、ご議論いただきました。
○永井座長 チーム医療の定義はよく聞かれるのですが、何か公式のようなものがあるわけではないと思います。検討会で議論されたのは、患者中心の医療を実現することがまず目的で、そのための方策として、各職種が仕事を分担し、かつ連携する、これをいかに図るか、というのがチーム医療の課題だろうと、そのように私は理解しています。
○小川委員 というのは、びっくりするのは、「チーム医療」という言葉はもっと長く使われてきたと思うのですが、それが、例えば昨年の検討会で初めて定義などがご議論され、今のようなものが出てきたということであれば、いろいろな学会あるいはいろいろなところでこの言葉そのものは使われてきたと思うのですが、ほかのさまざまな医療の学会その他の団体の中で、いままで定義も在り方も議論されてこなかったということでしょうか。
○永井座長 おそらくそのように理解されてきたと思いますが、それを改めて会議の中で位置づけたということです。
○藤川委員 日本医師会の藤川です。いまいちばん問題になっているのは、医療安全です。医療事故の問題、訴訟の問題、それから不確実性のある医療において、最先端医療、副作用や薬害の問題も含めて最新の医薬品関係、世界のトップレベルの標準的な医療を全国隈無く、国民皆保険制度でフリーアクセスで提供できるという環境はできているのですが、まだまだ医療事故の問題、医療安全の不確実性の問題を、どうやって世界のトップの日本が確保していくか。それにはチーム医療のレベルアップ、底上げが、すべての専門職種において課せられているテーマではないか。それは医師、看護師だけではなく、すべての職種の方々の努力によって、これを上げていかなければいけない。
 その中で、いままで十分にやられているチーム医療におけるさまざまな弊害が何かないか、法律違反になっていないところは協力しようということで、医師不足、看護師不足はもちろんありますが、それを乗り越えて、さらに日本の医療レベルを上げていこう、安心で安全な医療を上げていこうというのが、この検討会の最終目標ではないかと認識しています。
○北村委員 いま藤川先生からお話があったとおり、チーム医療の推進について現状はどうなっているか、それを推進するために何か問題はないかということですが、チーム医療推進協議会はいま16団体になっていますが、昨年、協議会の中でチーム医療についての検討を進めてきて、問題点が浮き彫りにされてきています。
 それをどう解決していくかというのが、今回の問題でもありまして、やはり人の問題があります。人が足りないこと、そのためには各職種の協働体制をどうするかということだと思っています。
 それから、チーム医療を進めるためには資質の向上で、やはり教育が必要です。さらに、チーム医療に対する評価がまだ足りないということがあります。各職種が協働で業務を進めていく上でのグレーゾーンの業務、法律の壁があるので、それをどう解決していくかが課題だと思っています。
○半田委員 この方策ワーキンググループの中でも、医師の包括的指示について2、3点出ているのですが、いわゆる医師の包括的指示というのは、具体的にチームワーキングの中でどういう形で、何をもって医師の包括的指示というのか。
 例えば、私は37年間臨床現場にいましたが、医師が包括的指示をしたのか、あるいは具体的な指示なのか、何によってその違いがわかるのか。あるいは医師の包括的指示は書式によってやるのか、バーバルオーダーもありか。このような論議は、昨年からの継続した話を見ても理解できないのです。
 先ほどチーム医療とは何ぞやというご質問があったのですが、チーム医療の中のキーワードになっている1つが「包括的指示」だと思うのです。その包括的指示の定義すらあやふやなまま、どんどん話が進んでいる気がして、ここをもう少し押さえないと、そこがスタートだろうと。スタートがはっきりしていないような気がします。そこについて是非ご議論願いたいと思うのです。
○永井座長 私は必ずしも包括的指示がスタートではないと思うのですが、それはいずれしっかりと法律的に検討しないといけないと思うのです。非常に重要なポイントだと思うのですが、山本委員、いかがですか。
○山本(隆)委員 法律の中には「医師の指示」としか書いてなくて、「包括的指示」という言葉も法律の中には出てこないのです。その意味では、法律上、全く一般的な言葉しか出てきませんので、もしもこれをもう少し具体化する必要があり、何か法的な裏づけを必要とするというのであるとすると、このワーキンググループ等で議論していただいて、その上で、もし必要であれば法制度を考え直すことになるのではないかと思います。
○永井座長 これはこれからきっちり詰めないといけない問題ですね。
○山本(隆)委員 そうです。まさにワーキンググループで、今後おそらく議論の1つのテーマになると思いますので、それを議論していただいた上で、必要であれば法制度を考えることになると思います。
○小川委員 しつこいようで申し訳ないのですが、この会議そのものが「チーム医療の推進会議」という名前なわけで、さまざまなよく使われている医学用語、例えば「総合医」というものに関しても、立場と人によって、全く違った定義で使っているのがたくさんあるのです。ですから、例えば「チーム医療」というのはみんなもうわかるだろうと思っていると、意外とそうではなくて、さまざまなところで違った定義で、同じ言葉が独り歩きをしていることがあるので、昨年の検討会でもご検討いただいたのでしょうけれども、歴史的にチーム医療というのはどのように定義されてきて、どういうところでどのような考え方が表明されていて、ちゃんとしたエビデンスを作って、エビデンスとして、どこでどのような研究の中で、このような定義が使われていると。結局、最終的にそのようなものを総括して、昨年の検討会では、チーム医療というのはこのように定義したのだということを、まず基本的に押さえてからスタートしないと。
○村田医事課長 先ほどの検討会議の中で、チーム医療という言葉の基本的な考え方の定義的なものとして、「チーム医療とは、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、それぞれ各々の高い専門性を前提に目的と情報を共有し、業務を分担しつつも、互いに連携、補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」、というふうに一般に理解をされていると。それを受けた形で、今年4月30日に、医政局長からチーム医療の推進に関する通知を出させていただいていまして、その中でも、いまの定義的なものを引いて、このようなものを一般的なチーム医療として理解して、推進していきましょうということで、お示ししている状況です。
○小川委員 私が申し上げているのは、そこをきちんとこの委員会の各委員も、もう一回再確認をしたり、国民も再確認していただかないと、議論が進まないわけですから、それを1つの形として、厚生労働省としてはこのように定義したのだと。その定義の基は、このようなところで、このような形で使われてきたから、それをエビデンスとして挙げて、結果的にこのような定義としたということをまとめていただけませんか。
○永井座長 資料の作成をお願いするとして、小川先生、当面はいまのようなご説明でいかがでしょうか。もう少し歴史的背景をお知りになりたいということですか。
○小川委員 それから、現在厚生労働省として考えているものをきちんとご提示いただきたいということです。
○永井座長 ほかにございますか。
○山本(信)委員 当初、この場でも議論のあったワーキンググループのセットの仕方で、推進方策が先なのか、看護が先なのかという議論がありまして、そもそもこちらが先ではないかという議論があったと思います。幸いにして、第1回目が始まって、資料3を拝見する範囲では、我々が考えているチーム医療にかかわる職種から網羅的な意見が発言されています。ただ、その焦点はあくまでも医療安全、患者の安全という観点ですので、その辺の外れがない議論をお願いしたいと思います。
 やはり多職種にかかわり、先ほど課長からお話のあったようなチーム医療を考えれば、多職種間の連携が必要であれば、個々の議論もそうですが、大きな議論としてどのような連携ができるのかというのもお願いしたいと思います。
 場所の主張ではなく、私は薬しかわかりませんので、その論点から申し上げれば、入院にも在宅にも、どちらにも薬は定量的に必要なわけですので、先ほど山口先生から、急性期、慢性期、在宅というお話がありましたが、それぞれに患者の安全を考えれば、医療事故の40%が薬にかかわる部分ですので、そういった意味でも、入院だけに比較的偏りがちなのですが、在宅における在り方も、このワーキンググループの中でご検討いただきたいと考えています。
○宮村委員 私は歯科医師会なのですが、小川先生のおっしゃることはよくわかりまして、確かに定義が要ると思っていました。私たちの組織の中では、チーム医療と医療連携があるのだろうと思っています。いずれにしても、共通の目標というのは、患者さん中心というものです。それに対して、広辞苑で引いたのですが、チームというのは同一の場所でその目的に共通行為をやるということであろうから、チーム医療というのは、およそ病院の院内横断的なものをチーム医療と言うのだろうと考えて、そこで歯科医がどう働けるのだということを、自分たち同士で話しています。
 在宅は、もちろん患者さんが中心という目標は同じなのだけれども、グループが別々のところにいるという意味では、同一場所ではないから、医療連携というところで在宅は捉えるのだろうと思って、医療連携だったら、特に歯科は役に立てるのではないかと。チーム医療という病院の横断的なところは、いまの我々の病院歯科など、そういう状況の中では、もちろんやりたいのだけれども、なかなかできない。こういう定義の分け方は確かにやっていました。そうしないと、先生がおっしゃるように、何かまとまらないと私も思いました。
○永井座長 先生も参加されていたと思いますが、チーム医療は病院の中だけではないというのは、検討会で十分に議論して、地域の中での問題もチーム医療なのだというように議論されていたと思います。
○宮村委員 もちろんそうで、それに反対するわけではないけれども、自分たちの考えの整理ではそのように考えて、自分たちがどうチーム医療で貢献できるかを考えています。
 ○永井座長 先ほどの医事課長が言われた定義は、宮村委員はどうお考えですか。
○宮村委員 異論があるということ全くないのですが、我々が何かに参加しようとするときの整理の仕方というのは、定義とは別に、そういう考え方で自分たちは考えてきたということです。
○永井座長 ほかにございますか。
○北村委員 先ほどの話に戻りますが、包括的指示ということで、しっかりした形で取り組んでいかなくてはならない。多職種の協働という意味でも、看護の業務をどこまでするかについても、包括的指示が基本となると思うのです。その上に立っての今回の業務範囲の検討ということですので、しっかりした包括的指示の内容を把握していかないと、それが基礎となっていますので、それを協議していっていただければと思っています。
○坂本委員 いままで定義などの話は出ていると思うのですが、私は在宅を含めて病院にはいろいろなところにいろいろな職種がいらして、その人たちが大変勉強していらっしゃって、そのポテンシャルを最大に活かして協働することが、日本ではまだまだ未熟だと思っています。
 そういう意味では、たくさんの患者さんに対してどのようなことをしていこうかという、いろいろな職種の協働は、絶対に必要だと思っています。
○藤川委員 現実にチーム医療は現場でやられていますが、例えばわかりやすく言うとカンファランスです。ケアや術前・術後のカンファランスをやりますが、そういうものは一般の国民には見えないところで実際はやっています。本来は、大学病院などは、必ず教授を筆頭に、術前のカンファランス、情報公開は厳しくやりますが、公立病院の場合は意外と主治医制度で、主治医とオペのドクターとではやりますが、ほかの科と連携してカンファランスをするのは、非常に難しい症例の場合があります。県立病院、市立病院クラスになると、そこの外来のドクターないし入院した場合は主治医がメインでやって、連携はするけれども、本格的なカンファランスを現実にやっているのかということが時たまあるのです。
 だから、チーム医療というのは、我々がもし国民として大きな病院に入院したときでも、原則チーム医療というので、カンファランスをきちんとやって、他職種他科の先生たちと、1人の患者さんに対して、そこの医療機関の総合力できちんとやるというのが、本来のチーム医療で、それが大きな病院でも忙しくて、意外とできていない場合があるのです。それは大学病院の場合はやりますが、公立病院のレベルではマンパワーが足りないということで、できていないというのはあります。ですからこのチーム医療というのは単なる連携ではなくて、同じ場所、同じ時間に1つの症例をみんなで診て議論をするという、本当の意味でのカンファランスがチーム医療になっていると思います。それは現実にやられているところもあるけれども、忙しすぎてやられていないところもあるので、そういう意味で、チーム医療というものは、すべてのリハビリカンファランスにしても、術前・術後ケアカンファランスにしても、現実にやられているけれども、温度差、能力差、スタッフの差があるということですので、その辺の標準的なガイドラインを出して、可能な限りそういうことによって、全国津々浦々、標準的な世界のトップレベルの医療が国民に提供できるようにしていただければ、相当医療事故も減り、医療安全も高まってくるのではないかと思います。
○堺委員 チーム医療の議論をするとき、なかなか難しいと思うのは、チーム医療にゴールデンスタンダードがあるかというと、たぶんないと思うのです。各医療現場で状況によって違います。いままでの議論を聞いていましても、ストラクチャー、プロセスが重視されているのですが、最終的には、置かれている状況の中で最大の効率、アウトカムをどうするかという議論が重要だと思います。このままいくと、なかなかそこまで進まないような気がするので、座長のほうでいろいろやっていただければありがたいと思います。
○永井座長 こういう議論は行きつ戻りつなのだと思うので、先ほど藤川委員がおっしゃられたような問題点、お気づきの点をワーキンググループに是非あらかじめお寄せいただいて、検討項目として十分議論いただきたいと思います。
○半田委員 今度検討に入れていただきたいのは、医療職の教育の在り方についてです。医療職はほとんど単科の専門学校で教育されていて、ほかの職種すら知る機会がないのです。お前たちだけ、お前たちだけという教育をそれぞれされた中で就職して、急にチーム医療だと言われても、なかなかそこのところ適合ができていないのだろう。そうすると、医療専門職の教育はどうあるべきかというところから考えるべきだと思います。
 さっとしか見ていないのですが、どなたかから医師の教育という発言が出ていましたが、医師を含めて、全体としてチーム医療という方向を向くのであれば、教育の在り方からご検討願って、ご提案いただくと、非常にいいものになるのではないかと期待します。よろしくお願いします。
○永井座長 続いて有賀委員からご報告をお願いします。
○有賀委員 私は「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」の座長を務めています。資料4、資料5、資料6がありますが、資料4、資料5は資料6の付録です。資料6に「当面の検討の進め方」とありますが、いずれワーキンググループとして全体像を紙ベースでまとめていくときには、このような目次立てで議論をしたほうがいいだろうということで、進め方の案として資料6があります。「検討の前提」、「看護師の業務範囲の検討」、「他職種との連携に関する検討」、「教育・研修の内容の検討」、「その他」とあります。ポイントは「看護師の業務範囲の検討」になります。いままでの議論の文脈でいくと、包括的指示の下で、看護師は、療養上の世話と診療の補助と2つありますが、診療の補助という側面において、どのような業務を今後担っていくことができるかということに関してのディスカッションが進行中です。
 すでに5回ぐらいやっていると思いますが、例えば資料4にありますように、「看護業務実態調査 結果概要」ということで、これは最初のプロトタイプとして前原主任研究者が提出してくださったものです。
 例えば5頁にありますように、ドクターに対して、現在看護師さんはやっていますか、今後はどうですか、看護師さんにも、現在それぞれのテーマについてやっていますか、今後どうですかというようなことを聞いていって、表や図が資料4のようにできています。そして、例えばほとんどの看護師が今やっているとなれば、かつての静脈注射と同じようなことで、厚生労働省側から、これらの項目については早速病院の中でルールを決めて、きちんとやってくださいということもあると思います。
 資料6の3頁の上に「例えば」とあります。「『特定看護師(仮称)』については、同報告書においては『基礎医学・臨床医学・薬理学等の履修や特定の医行為に関する十分な実習・研修が求められる』」とあります。明日からそれなりのことを病院でうまくやれば、そのまま看護師さんやってくださいねというふうに、例えば医政局長が静脈注射についてかつて出したような形でやってくださいねというものに比べると、ここに書いたように、特定看護師という形で、勉強プロセスを少し経た看護師がいて、その看護師についての教育の結果として、包括的な指示の下に、診療の補助として、こんなに難しいこともできるよねという形で持っていくような看護業務の展開もあろうと。
 ですから、かなり高度なことについて、よろしく頼むねというのと、既にやっているので、それについてはどうぞやりなさいねというものと、その中間ぐらいのものと、ABCというか松竹梅というか、そのような形での看護業務の整理は、今後していくべきだろうということで話が進んでいます。
 資料4は前原先生によるプロトタイプなので、今やっていますかというのと、今後できますよという話が、いろいろ分布しています。それぞれの○が、今やっていて将来はどうなのだということを、それぞれの○がどのように動くのかを議論するために、この資料とは別に、○が、今と将来というところがベクトルのように動く図を作ったり、看護師のやっている率が極めて低く、急性期の大きな病院ではやっていないかもしれないけれども、慢性期や在宅などの場面においてはかなりやられているようだねというものも中にはありますので、そういう頻度の低いものについて別個に議論するための表をまた作ったりという形で、そのようなことの検討を続けています。
 資料5ですが、これはいま言った比較的高度な部分についての特定看護師をつくったとしたら、どのような勉強プロセスで、どのようなことが包括的な指示の下にできるのかということについて、私たちはこのようなことをやっていますよということについてそれぞれ手を挙げて出してくださったグループがあるので、それらのグループからお話を聞きつつあるところです。
 (A)は大学の修士課程、(B)は日本看護協会などの研修の課程で、例えば看護研修学校で何カ月か座学をして、それで実践をしていると。救急看護認定看護師というものを日本看護協会がつくっている。例えば、それも特定看護師となるならば、臨床医学、薬理学等の履修や特定の医行為に関する十分な実習・研修の対象として、このような勉強プロセスはどうなのだろうということがあるので、(A)や(B)についてのヒアリングを進めているところです。(C)についても、情報提供ということで、院内の勉強プロセスとしてこのようなことがありますということで、情報をいただいています。いまのところ、(A)と(B)についての話を聞いていこうかというところです。
 (A)の下から6番目の東京医療保健大学大学院の看護学研究科が、クリティカルケア、集中治療ないし救命救急のような、レスピレーターを使うような患者さんに関する特定看護師さんのお話をされまして、その実習先としてパートナーになっている東京医療センター、昔の国立東京第二病院の院長先生も見えて、一緒にヒアリングでディスカッションをしました。確かに、看護師さんたちが、あらかじめ決められたルールに従って、つまり包括的な指示の下に、集中治療を要する患者さんの診療の補助としてかなり高度なことをしてくださっているような景色が、よくわかりました。言うなれば、臨床研修医の初期研修で、集中治療室で一生懸命勉強すると、ようやくこんなことができるというところぐらいは看護師さんがやっていることがよくわかりました。
 (A)のいちばん上の大分県立看護科学大学大学院看護学研究科は、もともと老年看護、小児看護といろいろあるようですが、いわゆる在宅においてどのようなことができるのかということで、ヒアリングに基づいて議論をしました。そちらでは実習病院として一般病院の先生方が看護学研究科の学生と一緒になって、現場でいろいろとやっておられます。ですから、一般病院の先生方から見ると、あらかじめ決められた業務のプロセスを、ある看護師にやらせる。例えば在宅で、または慢性期の病院で便秘になったというときに、どのような薬をという話は、看護師が処方するということではなくて、もともと処方されて調剤されている薬の中から、看護師さんが適宜選んで患者さんに渡すといったことについての、薬理学的背景、臨床医学的背景を勉強したあげくの果てにできるということもよくわかりました。
 その他のことについても、今後ヒアリングしていくことになりますので、座長の私を含めて、特定看護師というものができていくとすれば、このような景色の中で、このように働くのだという理解を勉強している最中です。私たちのワーキンググループの内容はそのようなところです。
○永井座長 詳細な調査をしていただきまして、ありがとうございます。この図の読み方をもう少し説明していただきたいのですが、例えば9頁以降に「現在」と「今後」の回答状況をプロットしてありますが、この一つひとつの○が何を意味して、右上にあるのと左下、あるいは右にずれているものと45度の直線に乗っているもの。これについてご解説いただけますか。
○有賀委員 それぞれの○についてですが、例えば9頁の上の図は医師が答えている内容をプロットしたものです。プロットの○の一つひとつは、その前の頁に番号がたくさん付いている項目がありますが、それぞれの項目に該当します。例えば上の図のX軸の中で、上の92%ぐらいのところで、「現在やっている」という回答は70%に○があります。y軸のところで、70%でずっと線を引くと○が1つあります。その○というのは、下のXに向かっていくと92%ぐらいと。その○はどの項目なのかは、にわかにいまわかりませんが、「看護師さんにとって・・・をする」と、その「・・・をする」という医行為が、現在「看護師が実施している」と看護師さんが答えていて、「看護師の実施が可能」というのが9割を超えているという話です。
○永井座長 それを医師が回答しているのですか。
○有賀委員 そうです。上が医師が回答していて、下が看護師さんが回答しています。事務局から説明していただけますか。
○岩澤看護サービス推進室長 いまご覧いただいている9頁については、203項目について医師が回答しているもので、縦が、現在「看護師が実施している」もの、横が、今後「看護師の実施が可能」というものでプロットしています。45度の線を引くと、それより右下にありますということは、現在実施している以上の割合で今後の実施が可能と回答いただいているものです。下が看護師の回答になります。
 203項目プロットしていまして、重なりもあり、どの項目がというのは表と見ながらではわかりにくいかと思いまして、11頁以降は203項目を、検査、呼吸器、処置・創傷処置というようにカテゴリーに分けて、分解して、それぞれお示ししています。
 例えば11頁ですと、「検査-検査実施の決定?@」について、上が医師の回答、下が看護師の回答になります。その下に付けている表のいちばん上に27「12誘導心電図検査の実施の決定」ということで、医師の回答は、現在看護師が実施しているが25.7%、今後の可能性は75.7%ですが、それが上の図のいちばん右上にあるものです。看護師の回答で見ると、現在実施が36.7%、今後は76%となっていまして、下の図で見るといちばん右上にあるものがその項目です。
 このように、先ほど全体図で見ていただきましたが、カテゴリーで見ていくと、例えば次の「検査実施の決定?A」ですと、現在の実施の状況は2%以下の項目が下に並んでいますが、今後の可能性についての医師の回答は、30数%から50数%まで分布していて、項目によってこのような違いがあることがおわかりいただけると思います。
○永井座長 ただいまのご説明について、いかがでしょうか。
○藤川委員 いまのグラフで傾向はわかるのですが、どの項目がどうなのかというのが全くわからないから、結果的には、傾向としては右にいけば、上に上がれば、頻度の高いものをより今後もできるのではないかという流れはわかりますが、どの項目なのかといわれても、項目がわかりません。だから、あとで日本医師会が示しますが、非常にわかりやすく、厚生労働省の研究と我々の研究を対比して、頻度の高いもの、今後についての説明をしますので、参考にされてください。
○有賀委員 これが最初の最初に出てきたプロトタイプなので、その後に進化した図表としていま現在はこうで、将来はこうだというものについて、先ほどお話したように、今ここには出てきていません。ただし、私は大きな模造紙に書けばどんな小さなプロットもみんな入ると言ったのですが、それはいくら何でもということで、ジャンル分けをして、そのジャンル分けをしたもので、いま現在は看護師やドクターがこう考えていて、将来はどうだというのをベクトルのような形で画くと。そうすると、何番は今こうだけれども、将来はうんとできそうだとか、何番は今このくらいで、将来もこれぐらいだというのがわかるというものも、このプロトタイプを見て、みんなで議論して、進化したものが出ています。それはそれで、いずれきちんと報告書を作るときには、最初の最初のプロトタイプみたいなものよりは、少し議論のプロセスが入った、つまり思想的背景がわかるような図表の形で提示していくことになるのだと思います。
 先生がおっしゃったように、確かに傾向はそのとおりなのですが、例えばある委員は、既に10%ナースがやっていれば、どのナースもやってしまって構わないのではないかと、比較的医師の分布の疎なところから見えているドクターはそのようなことをおっしゃっているのです。そういう意味では、一つひとつの項目を比較的丁寧に議論する必要はあるだろうと思います。
 先ほども出ていましたが、都市部における景色と、医師があまりいないところとでは、同じ項目を見ても、その項目の持つ社会的意味が変わってくるだろうということも議論しています。
 ですから、そのような中で、先ほど私がたまたま2つヒアリングで出したのは、1つは都会のど真ん中のクリティカルケア、もう1つは比較的医師の疎な地域における、どちらかというと慢性期の患者さんのケアということで出した次第です。そのように、いろいろな切り口で議論していかなくてはいけないということは非常によくわかることになります。これだけで全部ということではないので安心してください。
○中山委員 先ほど言おうとしたことと少し関連させて発言させていただきます。これを見させていただいて、看護師がやっている行為と医師がやる行為と、比較的切り分けができるようなデータになっているかと思いました。1つだけ看護師の側から言いますと、こういう検討をしていただくときに、看護師の仕事というのは曖昧でわかりにくいと言われているように、全体的なことを見て、その中で医師の指示を受けて医行為をしていく形をとっていて、医行為だけの問題ではないのです。
 そういう意味では、チーム医療の推進というときにも、看護師がこれまで果たしてきたタイルの目地みたいな役割、医療の複雑さの中で、いろいろな種類の治療と職種が入ってくる中で、看護師はそれをつないでいく役割をこれまでも担ってきました。チーム医療の中ではその役割は重要になってくると思います。この医行為も、その中で拡大していくのだと思うのです。
 そういうことから考えると、状況判断をして、本当にこの患者にこのことをすることが適しているかどうかということの判断抜きに、この医行為があるわけではないのです。医行為だけ前面に出るくと、なんとなく医師から指示を貰って、その行為だけをするような形になるのですが、そうではなくて、患者のトータルな状況の中で判断し、医行為が拡大していくという、そのイメージだけは持っていただきたいと思っています。
○有賀委員 このワーキンググループのコアの仕事が、いまお話した内容だということでご報告申し上げております。そもそも論から言うと、チーム医療と言ったときに、多職種による協業というか協働という話が既に出ていますので、なにもナースだけの問題ではないはずなのです。そういう意味では、どの職種に関しても同じ議論を展開できるのですが、歴史的に考えたときに、ドクターの仕事を場合によって少し切り分けていくようなことが起これば、まずは急性期病院の忙しさを考えるとナースだろうということでたぶんこうなったのだと思うのです。
 医者が忙しくても忙しくなくても、チーム医療は現に存在するべきであって、患者さんそのものが高齢化してくれば、患者さんの持っている問題点はどんどんたくさんになります。これは1人の医師又は1人のナースが面倒をみられるような対象ではないのです。したがって、チーム医療そのものは歴史的必然性があると思っていますから、その中で、特に私に与えられたテーマが看護師さんだという話があって、そしてここでの報告は、議論のプロセスとしての報告なので、先ほどの報告ですが、実は、看護師さんにとっては診療の補助のみではなくて、療養上の世話もあります。それは、ちょっとクラシックな名前なのですけれども、私たちの理解では「生活の支援」という言葉で表したほうがいいだろうと。
 なおかつ看護師さんたちは、病院に関していえば、病棟でずうっと患者さんを看ていますので、そういう意味ではいまご指摘のように、小川先生からは叱られるかもしれませんが、その病棟における実効支配をしているのはナースなのではないかと私は言うわけです。確かに、そういう意味では薬剤師にしろ医師にしろずうっといるわけではなくて、必要なときにいる。彼らが必要なときにいるという意味において、診療そのものは非常に重要ですから、私たちが病棟に行くことは大事ですし、私たちも全人的に患者さんを診なければいけないと。この間、小川先生も言っておられましたが、全くそのとおりだと思いますけれども、ずうっといて、いま言った療養上の生活の支援というものを、教育の一環として教育されてきて、なおかつ業務の一環としてそれを実践しているという観点で言うと、看護師さんの位置づけは極めて高い、重いということは私たちもわかっています。その中で、たまたま診療の補助の部分について花が咲いているだけで、実際の看護師さんたちの仕事ぶりというのは、これから先ますます重くなっていくだろうと思って言っているのです。
 ただ重くなるだけだと死んでしまいますから、そういう意味では多職種に、どのような形に、いま看護師さんたちがやっていることをまたそちらに振り分けていくかという全体のバランスという観点でも、それは非常に重要だろうと。先ほど堺先生が、プロセス・アウトカムの話をされましたけれども、そういう意味では医療全体に投資するだけのストラクチャーそのものが、いま言った看護師さんにその仕事をしてもらうにしても、その他の人にいろいろなことを分けてやっていくにしても、全体としてのストラクチャーそのものを増やさないといけないという議論もしています。ここでの報告はそうですけれども、いまご質問がありましたように、非常に奥の深い、広い大事なテーマがワーキンググループの中でも出ています。心配しないでください。
○山本(信)委員 さらに存在が希薄な薬剤師でありますので、忘れられないように発言させていただきます。冒頭に申し上げますけれども、行権とか何かという意味ではなしに、今回の調査については大変膨大な調査をお忙しい時間の中でありがとうございました。多職種連携が必要だというチーム医療の論点からすると、それも象徴的な事例として看護師の方々を挙げて業務を整理されたのだろうという気がいたします。
 ただ、資料6を拝見いたしますと、この調査結果については賛否少ないのではないか、多いのではないかとさまざまな議論があります。冒頭の定義の議論の中でも、業務の捉え方が、たぶん答えの中でその業務をどう捉えているか。おそらく、それは経験なり環境なりでその業務の捉え方に差があるような気がいたします。
 そういう意味からすると、薬剤師とはなかなか言いにくいのですけれども、処方箋を貰うという、まさに包括的指示を受けて、その後の仕事は薬剤師というのははっきりしているので比較的わかりやすいのですが、そういう専門職を含めてみると、この議論の底流に流れているのは、包括的指示という範囲をどうするかという枠の中で進んでいるというのが基本認識で、その中でチームを組んでいくという理解です。それぞれ今回の調査で挙げられた項目についても、基本的な認識は包括的指示の範囲ということでいいのかなと。
 そうなると、薬物治療を進める上での患者の医療安全の観点からすれば、当然薬剤の選択等についても、包括的指示の範囲で調剤されたものという理解を私どもは持っています。その上で、先ほど出てまいりました今回の調査の傾向と実態というのは、必ずしも一致はしない部分があるだろう。そのことをもって、どちらが正しいかというのではなしに、実際に動かすときに、言葉があまり適当ではないかもしれませんが、業務の拡大、あるいは専門性の発揮、共に協働するという観点からすると、まさにチームをつくる上でのこれらの業務を動かしていくお作法というのでしょうか、そうしたものがきっとあるのだろうと。それを超えてまで、そのことが進まないような議論がされないと、せっかくチーム医療を組んでも、結果として患者さんの医療安全ではなくなってしまうと思います。そういう観点も踏まえて、今後の議論を進めていただきたいと思います。
○有賀委員 いまのご指摘も、私たちのワーキンググループは5回もやっていますので出てきています。薬剤師さんたちの問題以外にも、例えば放射線技師さんにしても、リハビリテーションの方たちにしても、ナースとドクターだけの問題ではないのは当たり前ですので、これは具体的な指示があった場合にも、「・・・よろしくね」と言ったときに、ナースのほうから「それではレントゲン撮ってね」という話もあり得ます。
 でも、それはもともと「・・・撮ってね」と言ったドクターがいるというのがかなり明確にわかれば、具体的な指示なのだなということになります。包括的な指示の中で、ナースが「・・・やってね」というようなことを薬剤師さんに言うなり、レントゲン技師さんに言うなり、リハビリテーションに言うなりというときには、それはあらかじめ決められた仕事ぶりについての共通認識というか、共通理解というか、そのような話に立った上での「よろしくね」ということになります。
 最近の言葉で言うと、クリティカルパスとか、クリニカルパスとか、パス法とかありますが、あれは紙に書いて患者さんにも見せるという意味においては、先ほどどなたかがおっしゃいましたけれども、患者さんもチームの一員だという話でやることについての理解をいざなうという話です。やることについての理解をいざなったときには、自分が何をするかということについても、患者さんに考えてもらわなければいけませんから、そういう意味では患者さんもチームの中の一員だという話になります。
 そういう気の利いた言葉がある前から、例えば私が手術場にいて、藤川先生も手術場にいて同じことをやっていたと思いますが、「こんな患者さんが来ちゃうのですけれどもどうしますか」「それでは梅のコースだ」とか言っているわけです。梅のコースと言ったときには何をするかということが決まります。
 もっと言うと、入院時一式などという話も、そういう意味ではあらかじめ決められた形で、レントゲンを撮ったり、採血したり、場合によってはもともと飲んでいるお薬を全部チェックするということを薬剤師さんにお願いするということもみんな含んでいます。
 そういう意味で包括的な指示というのは、ある意味ではもともとあらかじめ決められた、お互いの作業のし勝手についての共有理解を紙に書いてするということがいちばんわかりやすいと言えばわかりやすい。これは、病院ではクリニカルパスという形になるのでしょうが、病院から離れれば連携パスと言って紙に書いているということになりますので、あれも「あらかじめ決められた」という枕詞で説明できるだろうという話だと私は思います。
 包括的指示は、先ほど、法的にはあまりとおっしゃっていましたけれども、実は救急救命士に対して病院のドクター、又は消防本部に待機しているドクターが、医行為についてやってくれというときには、包括的な指示という言葉が既に使われて何年も経っています。その昔は「よきにはからえ」と言ったという話もありますが、「よきにはからえ」というのは、相当程度の信頼関係があるということなので、包括的指示は「よきにはからえ」だということになると、話はごちゃごちゃになりますけれども、おそらく決められたルールに従ってやるということでいけば、それは包括的な指示で、山本先生が心配されていることについて言えば、「あらかじめ決められた」という枕詞ですべての項目を理解するのが筋だと思います。
○藤川委員 有賀先生は救急の立場で、エマージェンシーのときは処方箋を切ったり、指示の伝票を切ったりする暇がないのです。だから、当然救急の場合はプロトコールに則って、全身火傷の患者が来た、こういう薬を使うときに、注射にしても内服にしても、いろいろな治療薬に対して後から伝票も指示も切ります。
 普通の標準的なときはそうではないのです。やはり医師が診断をして、必要であればレントゲンの処方箋を切り、リハビリの処方箋を切り、そして薬の処方をして、それにきちんと印鑑を押して、受けた看護師を呼ぶ。もう厳しいです。監査指導があったときに、印鑑漏れがあると誰が指示を出したのだということになるぐらい、行政から厳しくチェックされます。先生が言われているのは、あくまでもエマージェンシーの、いわゆる緊急のとき、それから手術場でもそうですけれども、伝票を切る暇がありませんので、そういうときには、もともと決めたプロトコールに則った包括的指示になります。
 先ほど言われた、救急救命士に関しては行政が責任を取る。指示を出す医師は、もちろんプロトコールを全部作っていますから、それに則ってやってくださいということですから、これも非常にエマージェンシーのときですので、指示の伝票を書いたりする暇はないです。ただ、普通のときはそうではないということで、直接指示なのです。包括指示ではなくて、直接すべての薬の内容から、何ミリグラム、何錠、何かけというところまできちんと書かないと、それは我々監査指導では、厚労省から罰せられます。そういうところは、現実的には直接指示でないと、現場は動かないようになっていることだけはご認識いただきたいと思います。
○山本(信)委員 お考えはよく理解いたしました。そういう意味では医療機関に勤務する薬剤師から見れば、なんとかいまのお話に対応すべく、病棟に常駐する努力をしております。地域医療であれば、開業の薬剤師がしかるべく仕事をしておりますので、今回は看護を対象にさまざまな業務の調査をされましたけれども、今後の議論の中で必要に応じては、そうした部分の実態調査、あるいはヒアリングを是非していただいて、具体的なことを考えていただいた上で進めていただければありがたいと思います。
○有賀委員 たくさん発言してすみません。ヒアリングの中の(A)の上から2番目、大阪府立大学の看護学研究科でがんの話を聞く機会を持ちました。実習病院は大阪市大の附属病院で、そこで実習をしているということです。府立大学の大学院の学生が、市大の病院に行ってがんのことをやっている。これは、藤川先生がおっしゃったような、エマージェンシーではありません。
 がんの患者さんに対する、それこそ決められたレジュメに従ってお薬がポタポタ落ちている。そのようなときにこんな訴えがあった、あんな訴えがあったというときに、予想もされないようなことであれば、これは包括的指示も何もありません。たぶんドクターが飛んでくるのでしょう。そうでないような形での、さまざまな訴えについては、いつもいつも薬だけで対応するわけではありませんが、この勉強に乗って一生懸命勉強している看護師さんが、それはかくかくしかじかですというようなことについて、ドクターとのあらかじめ決められた範囲内で説明をしたりする。それから、この患者さんに関して処方されているお薬の中で、こういう場合にはこれを使おうというようなものを使うということがあって、それは、あらかじめ予想される範囲内で、決められたルールに従ってやっているということがあります。
 そういう意味では、そのすぐ上の老年、在宅における看護師さんのパフォーマンスにしても、がんのパフォーマンスにしても、私が救急の医者なので救急の場合はと藤川先生はおっしゃってくださったと思うのですが、緊急避難的な救急だというものではなくて、もうちょっと時間的な余裕を持った中でそのようなことがなされている。
 これは、そうなのだと私も思いましたが、実は、委員の中のお一方で、少し田舎の病院の師長さんをされている方が、なんといってもこういう対象のがんの患者さんが山ほどいる。そして、病院の中で結構たくさんの説明をしなくてはいけない場面がいっぱい出てくる。その都度お医者さんを呼ぶなどということは現実問題として考えられないので非常に参考になった、という意見を言っておられました。ですから場面、場面によって、いま言った具体的指示の羅列が包括的指示になるのかどうかわかりませんが、少なくとも時系列に沿って、患者さんに対してどうするかということをあらかじめ決めていけば、それは包括的指示として範囲の中に入れていくと、それが秩序だと思っています。
○藤川委員 いま言われたように救急以外でも、ワンパターンでその専門のがんをやっていて、例えば胃がんの専門の病棟であれば、胃がんのワンパターンの疾患が来ます。そうすると、早期がんであればこういうタイプ、進行期がんであればこういうタイプというプロトコールをきちんと作っている所は問題ないのです。
 いわゆる、アトランダムにいろいろな患者さんが来るような所がほとんどの病院なのです。大学病院とか、国立がんセンターとか、ある程度来る患者さんも決まって、疾患も決まって来るような所は、そういうプロトコールで十分やれると思うのです。ただ、普通の所は、いろいろなタイプの患者さんが来ますので、ワンパターンのプロトコールに乗らないのが往々にしてあるものですから、そのときにはどうしても医師が直接指示をしないと、このパターンで大体似ているからやってくれ、というような曖昧な包括的指示はリスクがあるかなと思ったのです。
○有賀委員 曖昧なというか、先ほど言った「よきにはからえ」みたいな話は包括的指示とは言わないと思っています。信頼関係があるということは認めますが。だから、信頼関係の上に、それなりの秩序がきちんとないと、それは包括的指示にはならないだろうと思います。
○永井座長 それに関係して、この調査試行事業の内容なのですが、これはどういうゴールを設定して、どういう構造で、プロセスで、また最終的な結果の評価をするのか、その辺について状況を教えていただけますか。あるいは、そもそもこれはどういうように名乗りを上げてこられて、どういう選定がされて決まったのか、その経過について教えてください。
○有賀委員 事務局からお願いいたします。
○岩澤看護サービス推進室長 「特定看護師(仮称)養成 調査試行事業」の、今回資料5で「指定・情報提供一覧」をお示ししておりますが、これは6月に実施要綱を設け、それに沿った形で指定基準を設けておりますので、それを満たしていると判断された大学院、研修課程等に手を挙げていただき、こちらでその基準に則っているかどうかの確認をして指定させていただいたものです。
 目的は、専門的な臨床実践能力を有する看護師の養成に取り組む修士課程や研修課程に協力を得て、先導的な試行を実施し、これらの課程のカリキュラムの内容や実習の実施状況に関する情報を収集するためです。
 この試行事業の中では、これまで看護師が「診療の補助」の範囲に含まれているかどうか不明確な行為について、実習して差し支えないこととしております。ですから、これらの課程は診療の補助について、いままで通常よりも踏み込んだ形で習得することを目指し、そのためのカリキュラムを組み、講義、演習、実習を実施している課程ということです。
 これらの課程から情報をいただき、今後特定看護師(仮称)を創設するとすれば、どのような教育内容、実習方法等、あるいはどのような教員が必要なのかということを明確にしていくために情報をいただいて、ワーキンググループの中で議論していただく予定でおります。
○永井座長 それは1年後か2年後には何か結果を出していただいて、それに対する評価も行うということでよろしいのでしょうか。
○岩澤看護サービス推進室長 7月、8月、9月と3回に分けて指定をしてこの一覧が出ています。今回の試行事業の実施要綱上は、3月までとしていますが、今年度の実施状況の報告をいただくことと、場合によっては来年度も調査試行事業を実施し、このようなカリキュラムで実施した結果、このような医行為がこの程度習得できた、安全に実施できたということを報告して、検討していきたいと思っております。
○島崎委員 いまの説明はよくわからないところがあります。関連して資料6の「看護師の業務範囲の検討」のところの趣旨についてお尋ねします。2頁の「看護師の業務範囲の検討」のところで、その進め方として今回の実態調査の結果、これはこれで非常に貴重なものだと思いますが、これだけでは不十分なので、いまおっしゃったようなことであるとか、医師の「包括的指示」の在り方とともに検討しましょうという方向はそれでよろしいのだろうと思います。
 3つ目の○のところの、「今年度中を目途に「『診療の補助』の範囲に含まれる」旨を明確化するよう検討を進めることとする」という、この主体は誰なのですか。つまり、これは厚生労働省としてこの通知を出したいということを言っているのですか、それともこのワーキンググループとして、こういう「診療の補助」の範囲の輪郭が曖昧だから、そこの参考になるような取りまとめを今年度中に行いたいということを言っているのですか。
 ここだけを見ると、過去の通知付まで引用されていてますが、厚生労働省として同種の通知を出したいということを言っているのですか、それともワーキンググループとしてその通知を出す参考になるようなデータを今年度中に取りまとめたいということをおっしゃっているのですか。
○有賀委員 先ほど少し説明したことが少しすぎたのかもしれません。特定看護師という勉強プロセスを経たことによって、ようやくできるという業務範囲についての検討もしているわけですが、既に多くの看護師さんがやっている、ドクターもOKだよねということがあって、現実として、看護師さんが膀胱にカテーテルを挿入するという作業があったとすると、それは既に多くの所でやっているので、これは厚生労働省医政局長通知という、かつての診療の補助の範囲を決めたときのあのやり方に沿って、これとこれとこれはやってもいいのではないかということをやってもいいのではないかというようなことを中で議論しているというような話です。そうなったときに、やる主体はどこかといえば、それは医政局長ではないかと思います。
○島崎委員 もし、いまおっしゃっていることがそうだとすると、通知を出す出さないは別として、その中身は、医師からしてみても、看護師からしてみても、あるいはその実態からしてみても、看護師が当然やってもいいのではないかということを明確化しようという趣旨ですよね。
○有賀委員 そういうものも入っているということです。
○島崎委員 そういうことですよね。ということは、これは静脈注射のこの通知とはちょっと性格が違うと思います。なぜかというと、静脈注射の通知の場合には、実態はともかくとして、そもそもそれは禁止していたという通知が出ていて、その解釈を変更するとい意味で重みがある通知だったと思うのです。
 いまのお話だと、言ってみれば診療の補助のうち社会通念上看護師が当然できるだろうと思っているそのものを明らかにするということであって、特定看護師でなければできないことと通常の看護師でもできる「臨界点」を明らかにしようということではないですよね。事務局、そういう理解とは違いますか。
○野村看護課長 この看護業務の検討ワーキンググループの目的は、一般の看護師の業務についてを明確にしていく。その一般の看護師の業務というところが、前回の検討会の報告書の中では明確になっていないがために、業務が十分行われていない実態はあるということで、一般の看護師についても明確にする必要があるということが言われたところから、こういう業務調査をしています。ですから、特定の看護師に焦点を当てただけではなく、看護師の業務全体に当てています。
 そういう結果を受けて、ここに書いてある3つ目の○については、これからワーキンググループでご検討いただくことではありますけれども、おそらく有賀先生が先ほどおっしゃったような、誰が見てもこれは看護師の業務として、どういうようなものについては、委員の中にもそいうものは早めにきちんと出したら、明確にしたらどうかという意見もありましたので、そこでそういうものについては「今年度中に明確にし」というようなことが書かれているわけです。「今年度中に明確にし」というのは、ワーキンググループで明確になっていくであろうということを想定しています。
○島崎委員 いまおっしゃった経緯は私も存じ上げていますけれども、私が言いたいのは、特定の看護師と通常の看護師でもできるという、そのグレーゾーンの境目のところを明らかにする、どこのところで線を引くかというのはかなり議論があるところで、それを明らかにすることがワーキンググループの趣旨ではないのですか。先ほど有賀委員や看護課長がおっしゃったことというのは、そこのぎりぎりの線のところを明確にしようという話ではなくて、誰が見てもこれはいいのではないか、一見誰でも明らかな看護の補助行為の部分を明らかにしようということなのでしょう。
○野村看護課長 今年度中に。
○島崎委員 なぜ私がそのことにこだわっているかというと、今年度に何をどこまで行うかというタイムスケジュールおよびその管理がきちんとしていないからです。
○野村看護課長 特定の医行為の調査、それから養成の試行事業と合わせておりますので、当然のことながら、教育・研修と関連づけなければ、医療安全が保てないという部分がありますので、そこについては今年度中に明らかになると、そこまできちんと明確になるというところまではいけないのではないかと思っております。それは、ワーキンググループの議論の進み具合ですけれども、教育と評価と関連づけたことをしていかなければいけないと思っていますし、ワーキンググループでのご議論だと思っております。
○村田医事課長 少し補足させていただきます。1つ解決の手段としては、誰が考えても実態として大丈夫だろうというものは通知で、「診療の補助」に含まれることを明確にするということです。ただ、その場合に静脈注射は意味合いが違うのではないかというのは、確かに島崎先生がおっしゃったとおりの部分があろうかと思います。
 ここで通知を1つの例にしたのは、この通知の中でも、例えば一定のものについてはきちんと研修をして安全性を確保した上でやってください、ということも併せてこの通知で言っております。そういう意味で、ある一定の医行為については「診療の補助」に含まれるということを、なんとか行政的な解釈で整理ができるのではないかと。それを今年度中に少し考えましょうということで、1つの例としてこの通知を引かせていただいたということです。全体的な考え方は、島崎委員のおっしゃるとおりです。
○藤川委員 残り時間が30分になりました。日本医師会の調査の中に、いまの議論が含まれておりますので、この議論に入っていただければ、一般のいま現在の看護師がやっている行為、200項目近くを厚労省が出しましたが、現実には、これを調査したということで出てきたことが法律違反ではないという原則で議論をしないと、犯人探しをするようなことであってもらっては困ります。現実に医師の指導の下、医師の指示の下、管轄の下に、特にリスクのあるようなものはたぶんされていると思うのです。それで、現実に医療事故にもなっていないと思います。
 問題は、先ほど言われたように、これは絶対に医師でないと駄目だという項目に対しては、いわゆる厚労省から医療安全の立場で出されることは可能だと思います。これはしたら駄目ですよということはありますが、200項目あるうち、ほとんど一般の看護師さんがたくさんやられている実態が日本医師会の調査でわかりましたので、いまからこのことについて入っていきます。
 資料7です。研究班のほうと我々の調査とを比較して見やすくしております。日本の医療の中で、研究班がやったのは大病院500床以上と、専門看護師、認定看護師というところに少し偏っていますので、結果として我々は全国の都道府県医師会、それから郡市区医師会800すべてに調査を依頼して出しています。全国を網羅していますし、いわゆる厚労省の17%しか回答のなかったところの、残りの部分の補完になっています。いままで歴史上にない、厚労省でも日本医師会でもやっていない素晴らしい調査の結果が出ています。いまの、現実の日本の医療の中での看護師さんの業務の実態が明らかになっています。これは、非常に価値のあるデータですので、よく見ていただきたいと思います。
 1頁の上のところは回答数です。医師・看護職員9,120名(各4,560名)を対象にお願いしたところ、7,031名で回答率77%と非常に高い回答を寄せていただきました。厚労省の研究班では16.9%でした。人数は8,000名ほどですので、ほぼ均等するような数字が出てきていると思います。
 2番の、医療機関の種別においては、病院と診療所がほぼ半々です。病院が53%、有床診療所・無床診療所を合わせて46.3%程度です。研究班のほうは、回答数83.3%が病院で、診療所が3.1%ということで、やや病院に偏っていたかと思います。
 3番の、病院の病床規模に関して、日医の調査では、199床以下が6割を占め、回答者は全国の病院の病床規模別割合から見ても、平均的に抽出した形となっています。研究班のほうは、病院医師回答のうち65.2%、病院看護師回答のうち59.7%が500床以上の病院であり、大病院中心の回答となっている。右側の表には病床の規模の割合が提示されておりますが、20〜199床までを筆頭に、500床まで満遍なくデータが出ていると思います。
 4番は年齢です。医師は50歳以上が84.5%を占めていた。研究班の結果では、医師は40〜49歳が37.1%、50歳以上が38%と、やはり勤務医ですので若い世代が出てきていると思います。
 5番では、管理者・勤務医の別【医師】、管理職の別【看護職員】として比率を見てみました。医師については、管理者・理事長が約8割を占めており、看護職員については、看護師長等(管理職)が約6割を占めているという数字が出ています。
 6番、主たる診療科、所属する診療科について、医師、看護職員を調べてみたところ、5割以上が内科系と多く、外科系が4割、看護職では3割ぐらいを占めていました。
 7番は、厚生労働科学研究班の調査対象にも選ばれ、いわゆるダブって答えた方はどのぐらいいたかということで、医師114名、看護職員175名が両方の調査に協力して回答してくれました。
 3頁で、「現在看護職員が実施している」行為の中で、30%以上を項目の中から挙げてみました。トップは先ほど有賀先生が言われたように、「導尿・留置カテーテルの挿入」などが77.7%でした。これは、研究班のほうも7割ということです。
 6番の「手術時の臓器や手術器械の把持及び保持」、いわゆる小手術の助手に関しては、医師の回答では51.8%が現在の看護職員にそういう診療の補助をしていただいている。研究班のほうでは、16.1%と非常に少ないです。
 15番の「手術時の臓器や手術器械の把持及び保持」、これは普通のノーマルな手術の第一助手・第二助手に関しては42.3%、研究班のほうは10.8%と非常に少ないです。
 28番と29番の、胃薬関係の選択や使用に関しても30%前後でした。研究班のほうでは2割ぐらいという数字が出ています。
 次の、看護職員に答えていただいた同じ内容に関しても、類似する傾向が出ています。
 5頁は、「今後看護職員の実施が可能」の割合を、「看護職員が可能」が「医師がすべき」を上回るものを上に順に並べています。研究班では、当該医療処置が現在行われていない場合は、「今後について」は回答できない仕組みになっていましたが、日医の場合は、現在行われているか否かにかかわらず、全員に回答を求めました。これがまず違うところです。
 「今後看護職員(看護職員(一般)+特定看護師(仮称))の実施が可能」と答えた割合が50%を超える項目は、日医調査では医師の回答で38項目、看護職員の回答では36項目でした。研究班の調査では医師の回答で112項目、看護職員の回答で84項目ありました。
 表を見ていただくとわかりますが、一般の看護師で相当やられていると、いわゆる特定看護師でもできるという数字を合わせると、これだけの項目に関して一般看護師が実施可能であろうということです。
 6頁は、看護職員の立場で答えていただいた、「今後看護職員の実施が可能」であるかということです。「看護職員が可能」が「医師がすべき」を上回るものを挙げてみました。研究班調査では、当該医療処置が「現在実施されていない」場合、「今後について」は回答できない仕組みになっていますが、日医の場合は、現在実施しているか否かにかかわらず、全員に回答を求めております。同じような数値が出てきております。相当数の割合で、一般看護職員でも十分にやっている。それも、安全に医師の指示の下にやっているということが現れています。
 7頁では、「今後特定看護師(仮称)の実施が可能」と答えた20%以上の項目を挙げています。
 「今後特定看護師(仮称)の実施が可能」と答えた割合でいちばん高かったのは、日医調査では、「患者・家族・医療従事者教育」であるが、最高で28%にすぎなかった。ただし、これについては「看護職員(一般)が可能」とする割合のほうがさらに高く37.2%であった。研究班のほうでも44.5%が、一般の看護師でも十分できると答えています。
 一方、研究班の結果では、「特定看護師(仮称)可能」が4割を超えるものも多く、日医調査とは対照的である。
 2位以降についても、ほとんどが「医師が実施すべき」であるが、医師より「看護職員(一般)が可能」が大幅に上回るのは、「日々の病状、経過の補足説明(時間をかけた説明)」である。
 「看護職員(一般)が可能」より「特定看護師(仮称)が可能」が大きく上回るのは、「腹部超音波の実施」「人工呼吸器モードの設定・変更の判断・実施」「心臓超音波検査の実施」であるが、これらについても、「医師が実施すべき」という回答が6割を超えていた。
 8頁は、看護職員に同じような項目で回答をいただいたものです。
 「今後特定看護師(仮称)の実施が可能」と答えた割合でいちばん高かったのは、医師と同様「患者・家族・医療従事者教育」であるが30.7%にすぎなかった。ただし、これについては「看護職員(一般)が可能」とする割合が37.6%、研究班でも57.8%と高かった。
 一方、研究班の結果では、医師の回答ほどではないが、やはり「特定看護師(仮称)が可能」の割合が高く、5割を超えるものもあった。
 看護職員の回答でも、ほとんどが「医師が実施すべき」であるが、医師より「看護職員(一般)が可能」が大幅に上回るのは「日々の病状、経過の補足説明(時間をかけた説明)」「栄養士への食事指導依頼(既存の指示内容で)」「訪問看護の必要性の判断、依頼」でした。
 「看護職員(一般)」より「特定看護師(仮称)が可能」が大きく上回るのは「人工呼吸器装着中の患者のウイニングスケジュール作成と実施」「腹部超音波検査の実施」であるが、これらについても「医師が実施すべき」と回答したのが6割を超えていました。
 9頁はまとめです。日医の調査は、全国の医療機関(種別、病院の病床規模)を平均的に抽出した回答結果となっている。一方、研究班のほうは500床以上の病院が中心で、認定看護師・専門看護師も対象とするなど、回答者の背景が異なっている。
 現場では、一定程度、診療の補助行為として看護職員が実施していることがわかった。
 「今後看護職員(看護職員(一般)+特定看護師(仮称))の実施が可能」と答えた割合が50%を超える項目は、日医調査では医師の回答で38項目、看護職員の回答で36項目であった。研究班調査では医師の回答で112項目、看護職員の回答で84項目であった。日医調査では、看護職員が実施可能な医行為の範囲を、より狭く考えていることがわかった。
 「医師が実施すべき」より「今後看護職員の実施が可能」が上回る項目(医師回答39項目、看護職員回答38項目)について、「看護職員(一般)が実施可能」より、「特定看護師(仮称)が実施可能」が上回るものは1つもなかった。
 「今後特定看護師(仮称)の実施が可能」と答えた割合は、最も高いものでも、医師・看護職員とも「患者・家族・医療従事者教育」で、医師回答28%、看護職員回答30.7%にすぎなかった。一方、研究班の調査結果では、最も高いもので5割を超え、対照的な結果となった。
 最終的に今回の調査結果から、現場では既に多くの医行為が、医師の指示に基づいて診療の補助として看護職員により実施されていることがわかった。また、「今後特定看護師(仮称)の実施が可能」とする回答は少なかった。したがって、新たな業務独占資格である、特定看護師(仮称)を創設することは、一般看護職員の業務の縮小につながることにより、その必要性はないのではないかという結果であった。
 このデータをワーキンググループに提出し、厚労省の研究班のデータとこの項目を合わせて、各項目について医療安全という点、それから医師の包括的指示も含め、さまざまな議論をしていただきたいと思います。
○永井座長 ありがとうございました。ただいまの説明に対してご質問、ご意見がありましたらご発言をお願いいたします。
○岩澤看護サービス推進室長 いま説明していただきました、「今後看護職員の実施が可能」の5頁、6頁のところで、研究班調査の分析方法について書いていただいていますが、これについて少し説明させていただきます。5頁は医師回答の表になっております。青の下の二重囲みの中で「研究班調査では」と書いてあります。研究班調査では、現在、当該処置項目が、医師の場合はその医師が勤務されている診療科で、看護職の場合は勤務している部署で、その医療処置項目そのものが実施されていない場合について、「今後」は回答を求めていないものです。看護師が実施している、していないではなくて、当該部署でそれが実施されていない場合に限って、「今後」の回答を求めていないという意味ですので、その点をご理解いただきたいと思います。
○小川委員 どれを項目として選んで話をすればいいのかよくわからないのですが、例えば資料4の12頁、医師会の資料の10頁でしょうか。12頁のところ、これは現在のところ看護師が実施しているという回答はほぼゼロで、将来的には看護師が実施可能のほうに振れている項目です。
 この中で、下の表の3番目の11番の「CT、MRI検査の実施の決定」があります。これについても、この実施を決定するときの背景と状況がないと、一体何をもって皆さんが考えているのかというところがあります。例えば、ICUに入っていて、夜中で医者がいない状況の中で、患者さんが急変した、だから、その病棟の看護師さんがCTとMRIをすぐに撮らなければいけないと判断してオーダーをするという情景なのか。それとも、日中に、すぐそこに相談ができる医者がいるにもかかわらず、そこで実施を決定するということを意味しているのか。
 このすべての項目について、背景状況というか、一体どういう状況の中でこの実施が可能だという判断なのかということまで最終的にやらないと、この調査そのものが形骸化します。そして、この調査から導き出されている結果が何を結論として出そうとしているのかがわからなくなってしまうと思うのです。今回はプレリミナリの調査なのでしょうけれども、将来的にはその辺のことまで考えていただいて、調査の追加なり何なり、そういうことをやらないと、これで判断をすることはほとんど不可能だと思うのです。
○永井座長 私もそう思います。腎機能だとか、造影剤のショックの対応とか、いろいろなことがあると思いますが、有賀委員いかがですか。
○有賀委員 その手の議論を前原先生たちはおやりになって、したがって「包括的な指示の下に」という枕詞を付けて答えていただいていることになっているのです。いまの話でいくと、患者さんが急変したという、その急変の状況を医療チームとしてナーシングスタッフと主治医とが、どういうことをあらかじめ決めていたかということによって、場合によっては「先生、CTを撮っておきました」と言って、後からドクターが現れることは論理的にはあり得ると思います。しかし、術後の患者さんが急変したという話でいけば、それは多くの場合具体的な指示でしょう。
 ここにあるように、あらかじめ決められたCT、MRI検査の実施の決定という話でいくと、頭部外傷で来た患者さんがいるといったときには、レントゲンの写真でいうと、前後と側方向などの撮影をCTスキャンと一緒にやってくれ、ということをあらかじめ決めてあるということであれば、それはあらかじめ決められたCT実施の決定という文脈で理解しながらずっとやっていくということになっていたのです。
 なっていたのですけれども、山本先生やその他の先生方、つまり、同じワーキンググループの班員の中でも同じような議論がときどき出ますので、それは、この短いターミノロジーの意味するところがこんなにあるではないかという話になります。したがって、もともとこれを答えようとする人には、そういうふうなものですよという理解をしてもらった上で答えてもらっていることになっています。ただ、いま言ったみたいに、ここだけポンと見てしまって、パッと答えてしまうと、「そんなのは無理だよね」と言う人もいるし、「やってもいいじゃん」と言う人もいるかもしれないのです。そうなったときには、結論的に丁寧に議論するしかないということにはなっています。
○島崎委員 この基礎資料というか看護業務の実態調査も、それから医師会がまとめられた調査も貴重だと思います。そもそも、いろいろな議論をしようにも、ベースとなる基礎データ、医師と看護師がどのように思っているのか、現場でどのような実態になっているのかという調査すら体系的なものはなかったわけですから。
 ただ、先ほども言いましたように、もちろんこれだけで評価できない。医師も看護師も何パーセントがいいと言っているから、これはマルにしましょうなどということが可能なわけはなくて、当然のことながらその前提条件、さらに言えば教育とか研修であるとかによっても異なってくる。また、指示について、包括的な指示でいいのか個別具体的な指示かと言っても、それはオールオアナッシングではなくてグラデュエーションが付いており、そのところも議論していかなければいけないと思います。
 先ほど藤川委員が言われたように、この調査は非常に貴重で、むしろこのワーキンググループとしてまとめた調査と食い違いが大きいところは、なぜ食い違っているのかという要因をよく分析して見る必要があるのではないかと思います。
 なお、藤川委員がおっしゃる趣旨はわかりますけれども、だからといって、直ちにこのことから、特定看護師をつくる必要はないとまで言うのはいかがなものかと思います。
○永井座長 いずれにしても、これのもう少し細かい分析も予定されています。診療所の規模とか病院の規模、あるいは世代別であるとか、少しサブ解析をされると、もっといろいろな情報が集まってくると思います。ひょっとしたら、この両方のデータを重複しないところで合わせて、いわゆる最近行われているメタ解析のようなことも、今後このデータを基にしてできるかもしれません。今後の解析についてはどういう予定でいらっしゃるのですか。
○藤川委員 国民に見えるような形で、看護師の診療の補助、療養の世話という項目しかないのです。医師がすべて診療・治療に関しては責任を持ってやるということが医師法でピシッと決められていますので、あくまでも看護師が勝手にやっているわけではなくて、現実に医師が伴います。先ほど有賀先生が言われましたけれども、どんなに救急であっても、救急病院には医師が必ずいますから、来た時点で、まさか医師に連絡をせずに看護師が勝手にCT、MRIの指示を出すことは絶対にないわけです。
 連絡を付けなくてはいけないし、連絡を付けておかないと、患者さんは急変しますから、救急車が来ますよということはドクターコールがかかりますので、電話連絡は付きます。そうすると、頭部外傷であれば、先生が言われたようにレントゲンの3方向とCTを撮れと、MRIも撮っておいてくれという指示はできるわけです。伝票を書くか書かないかは別としても、あくまでもドクターの指示は救急であってもできます。手術のときでも、いまから手術をすると言ったら、必ず麻酔医も手術医も準備をしますから、連絡が来ずに、患者だけ受け入れることはあり得ません。病院の場合は特にです。
 だから、その点においては包括ではなくて、直接指示になると思います。その点は、国民はこれだけ看護師がやっているけれども、「おい、ちょっと待てよ、危ないんじゃないか」という不安は、リスクのあるものでも、ベテランの医師が付いて、ベテランの専門的な看護師が付いてやっていることはご理解いただきたいと思います。
○山本(信)委員 日医が行った調査と国が行った調査について、違いがあると室長がお話になりましたが、そこの違いがうまく理解できなかったのでもう一度説明していただけますか。
○岩澤看護サービス推進室長 203項目について「現在」どうなのか、「今後」の実施の可能性はどうなのかという2つの質問をしております。「現在」の場合の選択肢なのですが、現在当該部署ではその医療行為は実施されていないという回答、そして、実施されている場合は、看護師が実施しているのか看護師以外が実施しているのかという2つの選択肢で回答をいただいています。
 「今後」について回答をお願いしましたのは、現在その部署でその医療処置項目は実施されていないという回答をされた方については、今後についてはお尋ねしていないというものです。現在、医師あるいはそれ以外の職種の方が実施されている行為についての今後をお尋ねしています。
○山本(信)委員 知っている人だけが答えて、知っている人だけが将来について答えているというふうになると、それが知っている人の中の医師であって、全体の人ではないのですね。
○藤川委員 それは根本的に間違いで、医師であれば、開業していてもクリニックであっても、すべて勤務医を経由しているわけです。勤務医で、その医療行為についてすべてこなしている人でも、開業してクリニックや有床診療所になったら、その最先端医療から離れるわけですから、知識としても知っているし、やっているのです、やれるのです。ただ、そういう患者さんが来ないからしないだけで、看護師さんたちもいろいろな所で活躍した人たちが開業医に応援に来ていますから、その人たちも師長クラスになるとみんな知っているわけです。
 だから、本来は答えを求めなくてはいけなかったのに求めなかったから、我々医師会としてはすべてに答えてくださいと。あなたたちも、昔は勤務医だったでしょう、昔は大学病院などいろいろ大きい所で活躍していたのでわかるはずですから答えてください、というように答えた。
○有賀委員 だから、より若くて病院で苦労している人たちが、今やっている景色をどうですかというように聞いたという話で、したがって知っていることについて聞いたというだけの話ですよね。藤川先生が言うみたいに、かつて知った、そして今もそれについて知識がある、だから聞いている。それはそれでそうですよねという話でいいわけです。それぞれがそうなのだと。
 もっと言うと、大きな病院で、チーム医療という切り口でいくと、結構苦労しているねという人たちがたくさん答えてくれたねということで、対象とする方たちから見るとパーセンテージは低いかもしれないけれども、何千という方が答えてくれたので、それはそれとしてきちんと議論していかなくてはいけない。なぜかといったら、この苦労をなんとかしてくれと言っているような人たちが答えてくれている可能性が高い。このようなことも議論しています。
 答えることというのは、興味があるから答えるわけで、興味のない人は答えていないと考えますと、無理繰り鞭打って答えろという話ではこちらはなかったというだけの話です。
○山口委員 前回の方策を検討する会で、いろいろな多職種の集まった意見の中で出た1つの重要な話は、こういうチーム医療をやっていく上でキーになるのは、医師がチーム医療に対してどう理解があるかというところだと、全体を進める上でかなり大きなポイントだということが強調されて言われたと思います。
 本日の調査結果については、まだこれからいろいろ分析されるのでしょうけれども、日医の資料を拝見していちばん気になりましたのは、7頁と8頁にありますように、「医師がすべき」と考えられている割合が、日医と研究班ではかなり大きく違います。いろいろなチーム医療を、医師が率先して引っ張っていくというときに、どこまでを医師がすべきで、どこまでは医師がすべきではないと考えているかというところの認識の差が調査対象の違いによるものかどうか、日医の調査も、医師がこういう答えなのか、看護師の答えなのかというところは是非はっきりさせていただきたいと思います。
 それが、このバックグラウンドとしての大きな病院、小さな病院というところの現れなのかというところについてもも、同じ「医師がすべき」というところの認識がこれだけ違うということは、これからチーム医療を作っていく上で大きな点になるのかと思いますので、是非その解析を教えていただきたいと思います。
 病院の大きい小さいで、同じチーム医療をやるにしても認識がいろいろ変わるという話がありました。もう1つは、医師が比較的多くいる都会と、医師の人数が足りない地方とではまた違うという話がありましたので、そこでも同じような認識の違いがあるのではないかと思うのです。そういう分析が可能なのかどうかというところも、研究班の分も含めてご検討いただければと思います。
○藤川委員 いまの問題も含めて、14頁の説明をしていなかったので見てください。上のほうからいきますが、「現在看護職員が実施していない医行為について」、その理由はどうかということで、「技術や知識が不足しているから」が約5〜6割です。「法律の問題」が7〜8割、「マンパワーの問題」が1〜1.5割、「必要と思わないから」が2割前後です。
 3番の、「現在看護職員が実施している医行為について」、「系統だった院内教育や実習などを経た上で行っている」というのが6〜7割、「何となく行われている」が3割ぐらいあります。「問題が生じたときの責任」しはどうなっているのかということでは、「明確になっている」が6〜7割、「明確ではない」が3割程度。責任の所在、「医師の責任」として考えているのは医師が7割、看護職員が45%。「看護職員の責任」である、いわゆる看護師が医行為を行って何か事故を起こした場合については、医師の場合は2%、看護職員は11.4%ぐらいは責任があるだろうと。「共同責任」、いわゆる指示を出した医師と、直接医行為をした看護師が行って何か事故が起こった場合は、共同責任として考えているのは、医師は25%、看護職員は33%、平均28%ぐらいが責任を感じています。
 「医行為を実施している場合の給与面でのインセンティブ」はあるのかと。それだけ専門的なことをやったときに、ほとんど「ない」と。いわゆる一般の看護師でやる以上はこれだけと。看護職の仕事の内容、診療の補助というのは、これだけたくさんあると、看護師さんの仕事は大変ですよということは、我々医師側は現場にいて知っていますが、やはり国民の方々にもしっかり認識していただいて、入院して、治療をしていただいたときには感謝、感謝をしていただかないと、3交代で苦労している看護師さんたちは非常に過労であるというのは、我々医師が逆に24時間365日過労であるということとはまたちょっと違ったスタミナ切れをするところがありますので、是非このデータから、看護職に対する過労の分野の理解も十分していただきたいと思います。
○永井座長 まだ議論はあろうかと思いますが、引き続き次回以降も検討いたしますので、本日の議論はここまでとさせていただきます。事務局から連絡事項をお願いいたします。
○石井補佐 本日ご欠席の藤本委員から、資料8のようなご意見を頂戴しております。本日、委員の方々からいただいたご意見がほとんどかと思いますので、本日の議論の概要を改めて事務局から藤本委員にお伝えしたいと思います。次回の日程については、追って調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○堺委員 いま、いろいろ仕分けをやっていて、厚生労働省もいろいろな事業に予算が付いているわけですが、このチーム医療に関しては継続的に続行できるのでしょうか。
○村田医事課長 基本的には、ご検討いただいているものは継続してお願いできるような形で考えております。ただ、来年度の特別枠という、政策コンテストの対象になる特別枠の事業で、この検討会のあれを踏まえて、来年度は具体的に各医療機関で実証の事業をお願いしようということで、その予算を16億円弱要求しております。それは、まさに政策コンテストの対象ですので、それがうまくいけばなんとか予算が確保できるということです。
○永井座長 それでは、本日はこれまでといたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

(照会先)
厚生労働省医政局医事課
代表 03-5253-1111
舟津(2569)

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