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2010年8月30日 厚生科学審議会疾病対策部会 第12回 難病対策委員会

○日時

平成22年8月30日(月)15:00〜17:00


○場所

都道府県会館 101大会議室


○議事

○中田課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから「厚生科学審議会疾病対策部会第12回難病対策委員会」を開会いたします。
 委員の皆様には、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
委員会の開催に際しまして、外山健康局長より御挨拶申し上げます。
○外山健康局長 7月30日付で健康局長になりました外山と申します。よろしくお願いいたします。
 金澤先生初めほかの先生方、いろいろ既に顔見知りのところもあるわけでありますけれども、また、今日は、後ろの方に参議院議員の谷先生ほかがいらっしゃっておりますけれども、平成23年度の概算要求に向けます各党の部門会議等に出ますと、一番質問の多いのがこの難病分野でございまして、非常に多面的な質問、あるいは御要望を受けるわけでございます。この難病対策につきましては、国の取り組みが本格化して以来、30年以上が経過いたしました。この間、調査研究の推進の取り組み等いろいろ多くの進展がございましたけれども、特に平成21年度から難治性疾患克服研究事業におきまして、これまで対象となっていない希少・難治性疾患につきましても、研究奨励分野におきまして実態把握のための研究を推進中です。
 しかしながら、御案内のように、希少性疾患の数は5,000から7,000もあると言われておりまして、研究対象の追加要望も絶えないことから、現在、研究対象となってない疾患も含めて、今後どのように研究していくのかが課題となっております。また、医療費助成であります特定疾患治療研究事業につきましても、安定的な財源の確保が課題となっておりまして、当事業と、それから高額療養費制度との役割分担・連携が必要であると考えております。これらの課題を解決するため、省内に長浜副大臣を座長とした新たな難治性疾患対策の在り方検討チームや、厚生科学審議会医療保険部会においても議論が進んでおりまして、本委員会とも連携して議論を進めていきたいと思っております。
 なお、お手元、卓上に配付しておりますけれども、平成23年度の予算概算要求におきましては、特定疾患治療研究事業医療費助成につきましては、前年度と同額の275億円を計上しております。それから難病に関する調査研究の推進につきましては、特別枠を組みまして、前年度100億円のところを110億円としております。
このような状況を踏まえまして、本日の委員会では、今後の難治性疾患に関する研究のあり方や、それから難治性疾患患者の実態調査(案)を示しておりますけれども、これは今後、省内におきます、先ほど申し上げました医療保険部会での議論にも対応するということでございます。
 今後の難病対策のあり方につきまして、専門的、大局的な見地から貴重な御意見をいただきますようお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○中田課長補佐 カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(報道関係者退室)
○中田課長補佐 委員の出欠状況について御連絡申し上げます。
 まだ見えられておりませんが、日本医師会常任理事、保坂シゲリ委員が御着任されております。
また、その他の事務局の交代がございましたので、御紹介させていただきます。
 8月9日付で着任いたしました荒木裕人課長補佐でございます。
○荒木課長補佐 荒木でございます。よろしくお願いいたします。
○中田課長補佐 本日の委員の出欠状況でございますけれども、水田委員、本田委員、益子委員から欠席の御連絡をいただいております。
 また、本日、特別ゲストといたしまして、国立保健医療科学院、林謙治院長、同じく、政策科学部、金谷泰宏部長、経営科学部、菅原琢磨室長にもおいでいただいております。
まだお見えになっておりませんが、葛原委員より、別の会議がございますので、途中退席の御連絡をいただいております。
 それでは、以降の議事進行につきまして、金澤委員長にお願いいたします。
○金澤委員長 ただいま御紹介いただきました金澤でございます。暑いところをよくおいでいただきました。
それでは、これから議事に入りますが、最初は資料の確認でございます。簡潔にお願いしましょう。
○中田課長補佐 お手元の資料をごらんください。
 議事次第がございまして、おめくりいただきまして、委員名簿がございます。
 資料1「これまでの難治性疾患研究の取組について」資料2「難治性疾患克服研究事業のあり方について(論点メモ)」。
 資料3−1国立保健科学院から資料の提出として、「今後の難病対策研究のあり方を考える」。
 資料3−2「難治性疾患患者の生活実態に関する調査 調査票(案)」。
 資料4「難治性疾患対策について」。
 資料5「第11回難病対策委員会での議論の概要」。
 参考資料1、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討結果を受けた医薬品のリスト。
 参考資料2「難治性疾患克服研究事業」の概要の資料。
 参考資料3「重症難病患者入院施設確保事業の概要」。
 参考資料4、前回第11回の議事録を添付しております。
 また、各委員の机上ですが、23年度の概算要求の概要の資料。
 以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
 欠落などございませんようでしたら次に進みたいと思いますが、それでは、議題(1)、今後の難治性疾患研究の取り組みについてということで、事務局から資料の説明をお願いしましょう。
○中田課長補佐 お手元の資料の参考資料から簡単に御紹介させていただきます。
 まず参考資料1でございます。医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での検討結果を受けた医薬品のリストでございます。こちらについては、一番最後の10ページ目を先にごらんください。こちらの図にございますとおり、昨年の7月にもこの難病対策委員会でこのような取り組みがあることを御紹介させていただき、各学会等から我が国で医薬品開発の要望あるものについてご提出いただくようお願いしていたところでございます。 その後の検討経過について、今回御紹介させていただきます。
 この一番右にございます学会・患者会等から、検討会議で新しい医薬品として開発してほしい要望が374件ございました。その中から、この検討会の中では、欧米4か国での承認等を踏まえて医療上の必要性について評価を行い、優先度の高いものについて国内企業に開発を求めていくというスキームで検討が進められております。
 お戻りいただきまして、1ページ目でございます。こちらは、8月に当検討会で検討の成果が公表された資料につきまして、我々事務局の方で改編を加えた資料でございます。構成といたしましては、1ページ目、「開発企業を募集する薬品」、3ページ目、「企業に開発の要請を行った医薬品」という2つのカテゴリーに分かれています。
 1番目の「開発企業を募集する医薬品」については、我が国でこういった企業開発が行える医薬品のものがないということで新しい企業を募集しているもの、2番目の「企業に開発の要請を行った医薬品」につきましては、我が国で先発医薬品等がありまして、もう既に開発の下地がある企業に対して要請を行うという2つのカテゴリーに分かれております。こちら、私どもの方で、それぞれの対象疾患として、難治性疾患と希少関係あるところにつきましては下線を引かせていただいております。
 例えば番号の2番目をごらんいただきますと、膵嚢胞線維症についての気道感染症に対するお薬、右の方に、4か国の中でどの国で承認を受けているのか。また、国内の承認状況についてまとめております。
 この2番目の例を取りますと、海外の承認国は、英国、ドイツ、フランスで承認を受けていますが、我が国の状況では適応外薬ということになっておりまして、これを今後、膵嚢胞線維症でも適応を進めていこうというような取り組みが進められておるところでございます。
 2ページ目でございます。ちょっと資料の訂正がございまして、15番目のニチシノン、一番右の欄が空欄になっておりますけれども、これは未承認薬というものでございますので、追記をお願いしたいと思います。
 以降の説明は省略させていただきたいと思いますが、今回、このリストにある品目につきまして、希少難治性疾患が30品目程度該当しておりまして、こういった未承認薬、適応外薬の医薬品開発にも非常に希少疾患の要望が高いということが示されております。
 続きまして、参考資料2でございます。こちら、平成22年度難治性疾患克服研究事業の概要でございます。1番目のスライドにつきましては、かねてより御説明している内容でございますので詳細は省略させていただきますが、研究奨励分野、臨床調査研究分野、またその中で医療費助成の対象となる特定疾患治療研究事業、またその他の分野と連携しながら研究事業を進めているものでございます。
 2ページ目は、先ほど申し上げました臨床調査研究分野、いわゆる難病と言われる部分の130疾患のリスト、また、○は、現在、特定疾患治療研究事業の対象疾患になっているものです。
 3ページ目以降が平成22年度の研究奨励分野の対象疾患でございます。こちら、疾患名ベースで申し上げますと、平成22年度は214疾患を対象に研究を進めてきているところでございます。
 5ページ目以降は、現在、難治性疾患克服研究事業で研究を実施していただいている研究者のリスト一覧でございます。後ほど、今後の研究のあり方を検討する際に御参考としていただければと思います。
 続きまして、参考資料3をごらんください。「重症難病患者入院施設確保事業の概要」でございます。こちらも昨年の7月に同じような資料を提出させていただいておりますが、昨年度からの変更点といたしましては、特にエの部分、在宅療養中の重症難病患者であっても、介護者の事情等により在宅で介護することが困難になった場合に一時的に入院することが可能な病床を確保するという新たな事業が加わっております。
 また、アからウにつきましては、昨年度末の実績について取りまとめた資料が2ページ目にございます。ごらんのとおり、難病医療連絡協議会が拠点病院、協力病院それぞれ連絡調整を行いまして、拠点病院、協力病院の協力のもと、難病患者の病床を確保するというものでございますが、ここにございますとおり、昨年度末でもまだ設置できていない状況等もございまして、また、拠点病院や協力病院、それぞれ都道府県の事情はあるにせよ、地域差が見られているところでございます。こういったものにつきましても、これまで研究事業等を進めてまいりましたが、今後の研究事業のあり方の中でも、どう考えていくのかも含めて御議論いただきたいと思っています。
 また、参考資料4につきましては、資料5と同様、前回の議事概要ですので、ここでの説明は省略させていただきます。
続きまして、本題の資料1に移らせていただきます。「これまでの難治性疾患研究の取組について」ということで、これまで長い経過にわたりまして研究を実施しておりました臨床調査研究分野を中心に今回の成果を取りまとめたところでございます。
 これにつきましては、さまざまな研究班の御協力のもとアンケートをさせていただきまして、今回、臨床調査研究分野の特徴的な取り組みということで、実態調査、これは疫学調査も含んでおりますが、こういった取り組み、また、診断・治療ガイドラインの取り組みを中心に成果をまとめてさせていただきました。
 また、各研究班の方から、今後新しい治療薬など新しい治療方法の候補があれば、それについても記載をお願いしております。
 また、「その他」といたしまして、これまでの研究班の取り組みの中で、今後の御意見につきまして記載があった場合に、ここに示させていただいております。この資料の実態調査、診断・治療ガイドライン等の取り組みについては、非常に多くの研究班でさまざまな取り組みが実施されております。この一つ一つの御紹介は省略させていただきまして、特に参考となる「その他」のところを中心に、この資料の御紹介をさせていただきたいと思います。
 上から2番目の血液凝固異常症の班から御紹介させていただきます。こちらからは、複数の類縁疾患がまとまっていることで相互の有機的な情報交換も可能となっており、効率的運用になっていると考えられるのではないか。
 また、難治性血管炎の班からは、類似疾患をまとめて組織することは、希少疾患を扱う上では、症例数、研究検体数の確保の効率化などの観点からも重要。しかし、病因・病態が解明されてくる中で違うカテゴリーにした方が疾患などは定期的なカテゴリーの再構築が必要ではないか。
 また、自己免疫疾患の班からは、複数の疾患の研究組織を独立に組織し、その上で、それをまとめて共通の問題を議論するような大きな研究組織をつくる方向が望ましいのではないか。
 また、ベーチェット病の班からは、臓器障害が余りにも多臓器に及び、眼科、皮膚科、リウマチ科など関連する診療科が多岐にわたることから、現在の研究体制の継続が望ましいのではないか。
 また、ホルモン受容機構異常症では、副甲状腺と甲状腺疾患を同一班で対象として扱っているが、両領域間に連携や交流の必要性は特に高いわけではない、効率性などを考慮すれば、臓器別の研究体制の方がよいのではないか。個々の組織はそれほど大きくないので、分けるとかえって非効率が生じる可能性も否定できない。
 間脳下垂体機能障害の班からは、国内外の関連する領域と合同会議などを持ち、情報交換する必要性は大きいのではないか。これまでの疫学調査、長期予後調査などに関する班独自の重要なデータを今後も累積していくことが、研究発足40年弱にわたる世界に類を見ない本研究のタスクではないか。
 アミロイドーシスの班からは、アミロイド研究を先導し、更に診療ガイドライン作成などを行っていく。
 遅発性ウイルス疾患の班からは、抜粋して読み上げますが、プリオン病のサーベイランスは遺伝子や髄液検査時の情報から迅速性が増し、画像や脳外科の専門医も加わり充実した体制となっている。
 また、運動失調症からは、多系統萎縮症を特定疾患として独立させたため、最も代表的な脊髄小脳変性症であるオリーブ橋小脳萎縮症が制度上MSAに分類され、SCDから外れてしまっている。こういった行政上の分類は疾患の実態に合わないため、再編成が必要ではないか。
 あと、神経変性疾患からは、治療ガイドライン作成については班全体として取り組んではいないが、班員が神経学会その他参画することで関与している。また、特定疾患の認定基準、臨床調査個人票についても、最近の知見を踏まえて改正する必要があるものもあるのではないかという意見がございます。
 特発性心筋症につきましては、(1)心筋症例の登録については、日本各地区に代表者を置いて、それぞれ病院と連携してすべての症例を登録することが必要と考えている。(2)日本がこの分野で活躍していくためには、アジアでの連絡協議会をつくり、アジアでの実態調査を行う必要があるのではないか。(3)ミトコンドリア病については、その特殊性から独立した研究班を策定することも考えられるのではないかというものでございます。
 続きまして、難治性炎症性腸管障害につきましては、抜粋して、多施設共同研究による、本邦独自の診断・治療概念の作成を目指している。
 希少難治性皮膚疾患の班からは、横断的に進める場合には、現行の研究班の枠を超えて統括、指導する窓口があれば望ましい。例として、全国疫学調査や症例登録の共通ウェブサイト、臨床調査個人票の様式や改定の手続、厚労省の診断基準や診療ガイドラインの取りまとめ、その発行事業、臨床治験を進める場合の手続、生体試料リポジトリなど、効率よく作業を進めるための組織整備が必要ではないか。
 また、神経皮膚症候群につきましても、非常に各研究グループの連携は進んでいるというような御意見がございます。
 また、重症多形滲出性紅斑の方からは、検体収集などで患者から協力を得るための広報活動の普及や対象疾患患者の長期経過観察を可能にするシステムの形成、新しい治療の臨床を容易にする支援組織の設立、医薬品被害救済制度などとの横断的な組織的連携などの御意見をいただいております。
 また、脊柱靱帯骨化症からは、研究グループの得意とする研究手法などを公開して、他分野との連携組織が必要ではないか。
最後、特発性大腿骨頭壊死症につきましては、内科的疾患、例えばSLEや喘息、血液疾患などと関連して発生している。臨床現場への応用や全国的研究体制がより確立しやすくするべきではないかというような御意見をいただいております。
 駆け足で御説明申し上げましたが、各疾患の特徴はあるにしましても、それぞれの班組織の考え方等について御意見をいただいたところでございます。
 これを踏まえまして、資料2でございます。本日の議題でございます、「難治性疾患克服研究事業のあり方について」を議論していただくための論点メモを事務局で用意させていただきました。23年度以降の当事業を実施するに当たりまして、まずは、これまでの研究成果等を踏まえまして、今後の研究のあり方について検討する必要があるのではないかということで、論点の1点目でございますけれども、これまでの研究事業が果たしてきた役割・研究成果について、どのように考えていくのか。また、それらを踏まえまして、2点目でございますが、今後の研究事業のあり方についてどう考えていくのか。
 3点目でございますけれども、そういったあり方を踏まえまして、今後重点的に推進すべき課題についてどのように考えていくのか。これまで、難病研究につきましては、ここにございますとおり、原因究明や実態把握というものに力を入れて研究を実施されてきたところではございますが、3つ目にございますとおり、本日の資料1でも御意見ありましたとおり、また、参考資料1にも資料がありますとおり、新しい医薬品の開発を含む臨床現場への応用を目指した研究についてどのように考えていったらいいのか。また、4つ目でございますが、先ほど参考資料3にもあった、重症難病患者入院施設確保事業の制度も参考になるかと思いますが、こういった地域医療やQOLの向上、または疫学研究、生体試料の収集などの社会的基盤整備の研究もこれまで実施してまいりましたが、これらについてもどのようにしていくのか、また、その他重点的に検討すべきものがあるのかどうか。
 論点の4点目でございますけれども、研究事業を効率的・効果的に推進していくための方法についてはどう考えていくのか。
 5点目は、これまで行ってきた研究の成果、これらを評価するためのあり方についてどう考えるべきか。
 6番目は、その他検討すべき事項があるのではないかということで置かせていただいております。
 非常に駆け足になりましたが、資料の説明としては以上でございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。かなり広範にわたって説明がありましたけれども、これから皆さん方にしばらく御意見をちょうだいすることにいたします。
 その前に1つだけ、ちょっと私からお願いがあるのですが、資料1は大変大事なものですし、実は私も長い間難病にかかわっておりますが、これだけまとまったものは、私、初めて見ます。これは非常に大事なものなので、毎回改定していく必要があると思うのですね。ですから、これは今日の会の日付をきちんと入れておいてください。
○中田課長補佐 わかりました。
○金澤委員長 いかがでしょうか。御意見をいただけませんでしょうか。どういう観点からでも結構でございますけれども、できれば、最後の論点メモに大体沿ってでもいただけるとありがたいなと思いますけれども。
 福永先生、どうぞ。
○福永委員 私も、長く難病と取り組んできたわけですけれども、大きく分けると、やはり原因究明というか、そういう基礎的な研究と同時に、現在の患者さんのQOLの向上を高めるような組織横断的な研究も同時にやはり考えていってほしいなと思っております。
○金澤委員長 おっしゃるとおりですね。ほかにいかがですか。
 どうぞ、葛原委員。
○葛原委員 今の福永先生とも関連するのですが、やはり研究のあり方が重要だと思います。疾患研究班は、これまでも原因究明とか疫学とか実際の患者救済において非常に大きな役割を果たしてきていたと思うのですが、本当の疫学が分かるような研究を中心にやっていただきたいことと、もう一つは、新しい治療法への取り組みです。日本で既に使われている薬だけれども、こういう難病関係には使われてない薬、これは保険適用の問題があると思うのですが、そういうことについて、班会議で積極的に取り組んでいく必要がある。例として免疫性の疾患では、いろんな免疫抑制薬がいろんな疾患に試験的に使われているようですから、そういう方にも研究の視点を向けていただきたいと思います。
 それからもう一つ、今のところは難病の研究費は100億円ということで非常に潤沢な状態が続いていますが、これが長く続くとは思えないので、伊藤委員からも時々出ていましたけれども、患者さんの医療費を研究費という名目で出すという制度に関しては、長期的には見直して、医療費としてどのように対応するかという形で考えていく必要があると思います。研究費と医療費は別口で取り扱う方向をぜひ取り入れていただきたいと思っています。
○金澤委員長 そうですね。その都度ちょっとお答えいただいた方がいいものがあれば、そちらからコメントしてください。今のはいいですか。後で少し話は出てくるかと思いますが。
 どうぞ、山本委員。
○山本委員 今、言われたことがかなり重要なことになってきて、私、済みません、前回欠席したので前回の論点がよくわかってないのですが、その前のときも含めて、100億円というお金、それは非常にありがたいお金なのだけれども、これがいつまで続くか全くわからないという論点で、今年は頑張ろうというような方向だったと思います。今、続いている研究班は、それ以前の、今の100億から比べれば少ないお金で、何とか各班がやってきた体制そのままなのですね。だから、それをそのままなのか、それとも、これは100億がちょっと減るかどうかは別にしても、この規模で難病はこれからもこの体制でいくんだ、というのとは全然これからの体制のつくり方が違うので、その辺について、少し将来展望を言っていただかないと、これはいつなくなるかわからないのでどうしましょうというとどうしても短期的なことになってしまうので、その辺について少しコメントいただきたいと思います。
○金澤委員長 いかがでしょう。2つ続きましたので、続けてちょっと答えてください。
○中田課長補佐 事務局の方から、補足で恐縮でございますけれども、今、山本委員から御指摘のございました難病の研究費の100億円という枠組みにつきまして、先ほど、23年度の概算要求でも御紹介させていただきましたが、難治性疾患克服研究事業は70億円、特別枠は40億円と、トータルの金額としては非常に多く要求にはなっておりますが、それが最終的にどのような形になるのかは現在まだ未定なところでございます。将来的に限られた財源の中で、これまで臨床調査研究班、また研究奨励分野の研究班、またその他重点分野等、それぞれの分野で進めてまいりましたけれども、難治性疾患についてもメリハリをつけるのであれば、どういったところを重点的にやっていくべきなのか。また、重点化していくためにはどういったことを目標として考えていくべきなのか、そういったところで御意見賜れば大変ありがたいと思っています。
○金澤委員長 多分、少し触れていただいた方がいいかなと思うのは、100億円になったときに、今まで対象になっていたものを広げようではないかということで、ピックアップしましたね。わりに小さなものも含めて。それの評価と、今後どうするかということはやはりかなり大事なポイントの一つではないか。すべてではありませんけれどもね。それについてはどうなのですか。
○中田課長補佐 平成21年度に研究費100億円ということで、その一つの特徴的なことといたしましては、これまで研究対象を、いわゆる130疾患に限ってきたところを、その周辺の希少疾患についても研究ができるように、対象疾患が非常に拡大してきたというところがございます。
 平成21年度から始めまして、22年度は更に対象疾患が増えて214疾患を研究しておりますが、その研究奨励分野についても、今後、研究評価をどうしていくのかということと、どういう方向に研究としてしていけばいいのか。恐らく検証を行いつつ、議論を煮詰めていく必要があるのではないかなと思っていまして、そういった観点も含めて御意見いただければ大変ありがたいと思っています。
○金澤委員長 そのとおりだと思うのですね。やはり検証しながらいかなければいかんだろうと思うのですね。ほかに御意見どうですか。
 どうぞ、伊藤さん。
○伊藤委員 その100億円だった研究費が、今年は実際は70億円なのではないかと思いますね。特別枠含めて110億という話ですから。この100億になった次の年、22年度予算も70億になるかという、減額になるかというお話があって、さまざまな関係者の方々の御尽力で100億という枠を確保したと思うのですね。これがまた来年減るかもしれない、再来年はまた更に減るかもしれないということで、難病の研究を進めていく上で、患者としても、研究費が増えたり減ったりするということは、研究者の皆さんにとってはどうなのか。減るかもしれないということで、緊張感持って研究されるともっと進むということであればいいのですけれども、その研究を非常に不安定にするとすれば、大きな問題があると思うのですね。
 その原因というのは、1つは、難病の研究、あるいは予算ということに対する研究事業の実績、あるいは難病対策の実績というのが、今は余り社会的にアピールされてないのではないか、発信力が足りないのではないかという気も私どもはしているのです。それで、患者団体としては、今年の11月28日に、金澤先生に御講演いただく難病・慢性疾患フォーラムというのを初めて、非常に多くの団体が集まって実施することにしました。
 その背景にあるのは、難病に対する対策というのは非常に不安定だと、もっともっと国はその対策に力を入れるべきだということをアピールするということを目的として、さまざまな患者団体が集まってやろうということになったのですが、今年は小規模ですけれども、これが患者団体だけでやるのがいいのか、本当に研究費も増やしたい、研究費も安定させたいというのであれば、研究班の先生方とも、患者団体とも連携して、年に1遍、大きな難病関係のフォーラム、あるいはお祭りでもいいのです、開いて、どういう実績があったかということをアピールすると同時に、そういう患者さんの実態、あるいはもっと研究費なり医療費の助成が必要だということを訴えていくということだって視野にしていかないと、研究は研究だけでいいということでやっていくと、やはり予算的にも不安定な状態を続けざるを得ないだろうと思うのですね。
 実際には、先ほど葛原先生がおっしゃいましたように、医療費の問題等も含めて、この対策でやっていたということについてはもう大きく転換するべきだし、そういうことを考えているということも一般の国民の方々に理解していただくことが必要だと思うのです。難病対策も、大分時間がたつと社会的な注目度が少なくなっていくのか、絶えず新しい疾患、さまざまな課題を抱えている疾患というのがマスメディア通じてアピールはされていきますけれども、この対策の実態とか研究の成果というのはなかなかアピールされていないのではないか。そういうことも含めて、これはこの研究事業とは別な分野なのでしょうけれども、この対策をどう進めていくかということにかかわる問題だと思いますので、患者会で今どういう取り組みをしているかということを含めて発言させてもらいました。
○金澤委員長 ありがとうございました。いかがでしょうか、ほかに。
○小幡委員 今おっしゃったことは私も同じように思います。100億円というのが、確かに増えたので、急に来たという感じは持たれやすいのですけれども、恐らく、実は難病対策に当然必要であったものが従来充てられていなかったと、当然の本来必要なところにしかるべき判断がされたと理解すべきだと思うのです。
 ただ、そうはいっても、国家財政は苦しいので、どこにどのようにお金をつけるかということについては、当然、国民の視点といいますか、非常に厳し来ます。国民一般的として、難病対策にやはりある程度予算をつけた方がよいと、恐らく皆さんおっしゃると思うのですけれども、大事なのは、その予算ついた結果、成果といいますか、それをきちんとアピールして、このようだという評価をきちんと国民に示していくということをしないと、本当に必要だったのだということの理解がだんだん薄まってくるのではないかという感じがしております。
 ただ、1年で研究の成果を出せというのは、それは恐らく無理難題だろうと思いますので、急に新薬ができましたとかそういう話ではなくて、恐らく今まで取り上げられていなかったものについても研究が開始されたとか、あるいは、まさに患者団体の方からのニーズにどのようにこたえているかとか、そのようなことを、できるだけいろいろなメディア、あるいは機会をとらえて発信していくということが今後必要なのではないかという感じがしております。実態把握などは今後なされることかと思いますが、これは非常に大事なことではないかと思っております。
○金澤委員長 ありがとうございました。実は今のことはすごく大事で、今ある、43でしたか、治療対象になっているのは。
○中田課長補佐 56です。
○金澤委員長 56ね。増えたのですね。以外の130と言われていたものも含めて、だから、200まだいかないわけですね。つまり、疾患の名前、もっともっとあるかもしれないけれども、しかし、さっきの4,000とか5,000とか6,000とかいうものに比べればはるかに少ないわけですね。そういうものに対して、今後、光が少しでも当たっていくということがわかってきますと、患者さんたちは、自分の病気を研究してくれているんだということがわかって、大変いろんな意味で御協力もいただけるし、また治療にも積極的になってこられるということがあるのですね。それは勿論そうなのだけれども、だから、そういう意味で、100億が非常に有効であったとは間違いなく思うのだけれども、はて、それでは、6,000か7,000かわからない数ある病気を一つずつ、あるいは幾つかずつ増やしていけばいいのかという問題がないわけではないのですね。その辺について、ちょっと皆さんの御意見を伺いたいのですよ。
 病名をどんどん増やしていくということが、一方で、それでいいのかという話なのです。かつては、1年に1つずつ増やしていくなんていうことがあったわけですが、それはさすがになくなったわけですけれども、病名をそうやってピックアップしていくということが、いや、それがいい方向なのだとなれば、それも全く問題ないのですよ。ただ、そういうことをきちんと議論したことがないので、あえて申し上げておきます。
どうぞ。
○山本委員 疫学的なことで言えば、そういう専門の班ができることは、その疾患について非常にいいことだと思います。ただし、原因究明とか治療法の開発については、そこまで分けてしまうと、それぞれの班の力はほとんどなくなってしまうので、そういう意味では統合しなければいけないと思います。ですから、そこのところを一緒に議論してしまうとちょっとこんがらがってしまうのですけれども。
○金澤委員長 ありがとうございます。そこなのですね。さっき小幡先生もおっしゃったけれども、疫学調査というか、実態調査というか、それをきちんとやる必要が絶対にあるのですね。そのためには病名をある程度限定しなくてはいけない、決めなければいけないわけで、それが本当に、今だと、このメモによると、疫学研究というのは社会的基盤整備のために使われているようですが、一方で実態把握というのはあるのですね。この辺をどう考えるかということです。一方で疫学班もあります。しかし、それぞれの班でも、実態把握と称して疫学的なこともおやりになるのですね。その辺をどう考えたらいいでしょう。今後のあり方についてですけれども。
 ちょっと林先生に伺いたいのですが。保健医療科学院ではどうお考えになっていますか。
○林院長 難病は希少疾患でありますから、小さな数で疫学研究をやるということはまず大変であるということは間違いないのですけれども、そうしますと、まず国内で考えますと何が問題かといいますと、後ほど私どものスタッフからその内容について紹介させていただきますが、今の臨床調査個人票ですね。それが疫学研究の情報として、前回も議論で出ておりましたように、余り役に立つとは思えないというところがありまして、また、病気ごとのフォーマットの内容、フォーマットの構成が部分的に違ったりして、非常に難しいわけですね。それをそうした統一のフォーマットをつくった上で、それを1か所に集積して、そして皆さんが分析できるような形にするということが大事かと思うのですけれども、まずそこから着手するというのがオーソドックスな考えかなと思います。
 2番目には、病気によっては、今、申し上げたような形で集積したからといって、数が少ないために、やはりどうしても分析に限度があるということを考えますと、例えばほかの国と国際的に共同研究をして、ある病気が、例えば人口の多い国から集めますと、一定の数も期待できるのではないかということも考えられますが、ただ、そこのネックは、日本国内でもそうですけれども、診断能力はどれだけあるかということですね。したがって、そうしますと、例えば外国とやるにしても、病気のレジストリシステムをつくり上げて、そして共通なフォーマットで共同研究をするというのも一つの方向かなと思います。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。貴重な御意見です。ほかにいかがですか。
 今いろいろ御意見ちょうだいいたしましたけれども、実態調査というか、実態把握というか、そのレベルを高め、かつ、日本の国内でほかの疾患ともできるだけ共通に使い、かつ、あわよくばほかの国とも共通して使えるような、ある意味では疫学の立場から見て有効なものに高めていく必要が多分あるだろうと思いますね。それを保健科学院の方で少し考えていただけるような感じを持ったのですけれども、期待してよろしいでしょうか。
○林院長 努力いたします。
○金澤委員長 ありがとうございます。これは非常に大事なことだと思うのですね。もう何十年かかって、40年ぐらいですかね、やっとそういうことが口に出せるようになったのではないかという気がします。もう一つ、実は後で問題になるサンプリングの問題があるのですけれどもね。生体材料をきちんと保存するという。そういうことと実態調査と、この実態調査のクオリティを上げるということ、この2つは非常に大事なポイントだったと思いますので、あえて申しました。
 ほかに何か御意見ございましたら。
○葛原委員 前回も申し上げたのですが、この臨床調査個人票の一つの問題は、これでお金が出るか出ないか決まるということなのですね。そうしますと、患者さんの救済のためにはかなり緩い診断として拾うとか、重症度はより重い方に評価する配慮のが現場では働きやすいということがあるので、本当の疫学調査に使えない。もう一つは、日本の保険医療制度に起因する問題です。あれは、もとの本当の病気が何かということよりは、実施した治療とか検査に対応した病名を書かないとお金が払われないシステムになっています。レセプトの保険病名からは本当の名前が出てこないという、日本の保険医療制度に根本的な原因があるわけで、そこをどうクリアーするかということを考えないと、数を幾ら集めてもやはり質は全く無茶苦茶ということになりかねないと思いますので、その辺はぜひよく検討していただきたいと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。そのとおりですね。
 それでは、福永さん、山本さんの順番で。
○福永委員 ちょっとピントがずれるかもしれませんけれども、研究費の使い方というか、以前よりも随分早く研究費がおりてくるようになって非常に助かっているのですけれども、あと、例えば1年ずつですので繰り越しができない問題とか、あるいは備品がなかなか買いにくい、主に消耗品とかで処理しないといけないというような問題もありますし、だから、その辺りも実際の研究者の研究費の使い方をもう少し使い勝手のいい方向で考えていただければ実際の研究者としてありがたいのではないかなとも思います。
○金澤委員長 繰り越しの問題は、文科省がやっております科学研究費とほぼ同じ程度になったはずですね、制度上は。違いますか。
○中田課長補佐 科学研究費の繰り越し申請については制度上可能となっております。
○金澤委員長 いいですか。
 では、山本先生、どうぞ。
○山本委員 全然違う話題ですが、実態把握というか、疫学調査について、私も、どういう方向が一番いいのかどうかわからないのですけれども、最初に100億円の金が出たときに、いろんな小さな班を募集して、特に若い方たちが頑張ってそういう疫学調査をしたと思うのですけれども、その実態は、全国に向けてアンケート調査を出し、アンケート調査が全然個別にいろんな時期にいろんなふうに来るわけですね。それがどのぐらい正確にものを把握できるかというのはよくわからなくて、医局長ともども対応しようと言っていますけれども、また来たのですねということになってしまうのですね。そのような断続的なアンケート調査というので実態把握するのにも一定の限界があるので、それをもう少しきちっと、定点観測がいいのか、それともアンケートがいいのか、その辺よくわかりませんけれども、そういうことからやって、なおかつ、そこにきちっと答えた人たちにもある程度のインセンティブがないといいものができないと思います。
○金澤委員長 疫学研究というほどではないのですが、いわゆる実態把握という程度について言いますと、学会の働きというのは非常に大きいと本来思うのですけれどもね。今までのところ、どうなのですか。わりに少ない、特に小児科の病気であるとかそういうことに関しては、むしろ病院に行った後、アンケート出すのもいいのですけれども、学会レベルで把握というのはできないものかなあと思って実は見ていたのですけれどもね。その辺について何かコメントありますか。
○中田課長補佐 これらについてもいろんな研究班から意見いただいておりまして、特に、実態把握ではないのですけれども、神経系の研究班では、神経学会と連携しながら治療ガイドラインをつくっていくという特徴があるのですが、一方、例えばベーチェット病のように、多くの臓器に障害が出てくる疾患ですと、眼科、皮膚科、リウマチ科などさまざまなところの協力が必要なので、そういう場合だと研究班主体の方が進みやすいという、疾患の特徴もあると思います。
○金澤委員長 おっしゃるとおりだと思います。どうぞ。
○伊藤委員 難病対策が始まりまして40年になろうとしている、そういう中で、さまざまな成果が上がったということは、患者の会としては、諸先生方の努力に本当に感謝するのですが、しかし、この先何十年かかったらもっと進むのだろうという、特に重い病気の方々、それから経済的な困難に陥っている方々から見れば、今の対策でさえ、のろいと、待てないという思いはいっぱいあると思うのです。
 そういう意味で、もっともっとスピード感のある難病対策というのは今の時代に求められているのではないだろうか。それが予算の額にも反映してくるのではないかという気がするのです。これは、先ほどのいろんな成果のアピール力、発信力が足りないというのとも同じだと思うのですが、そこのところで、例えばヨーロッパでは公衆衛生プログラムで希少疾病に対する共同研究をするということになって、これは何か年計画ということで区切ってやっていて、今、たしか第2期だと思うのですが、この難病対策も一定の年限を設けながら、大きな、各分野を全部網羅する形で、例えば5か年での達成目標とか10か年での達成目標というものをきちんと持って、その間いろんな研究班が、重複していろんな調査をされるとこれは大変でしょうから、そこを一斉にスピード感を持っていろんな調査をし研究をし実績を上げていくという、短期間でさまざまな目標に向けて達成に努力するということをきちんとアピールしていけば、また予算的にももっと獲得しやすいものも出てくるのではないだろうかと、患者さんの期待度ももっと高いのではないだろうかという気もするのです。
 そういう上で、この医療費の問題も難病対策の中からむしろ、葛原先生と同じですけれども、外して、もっと研究に短期間に集中すると。そして、この医療費の負担については保険医療のことでもっと見ていただきたいということを患者会としては要望したいのです。ただ、これも、課長が今度、医療保険部会で難病関係からの実態をいろいろ御報告される機会があると伺っていますけれども、そういう形で、医療保険の方にこの難病の問題も持っていくのは大変ありがたいのですが、けさの新聞でしょうか、どこかの新聞、ちょっと忘れてしまいましたけれども、今、保険に対する医療費の助成の金額が非常に増えている、保険の負担が増えているという記事が出ていまして、中身は主に新薬の開発だと。これによって高額療養費の助成などに使われるお金が非常に大きいのだと、財政を圧迫しているのだということが出ていました。
 何かこれは難病対策の高額医療費の負担をもっと保険の方で持ってほしいという私たちの要望に対する反論なのかなと思って見ていましたけれども、一時的にはそれは保険の方で負担増えるのでしょうけれども、長期的に見れば、それは国民の幸せに直結するわけですし、患者さんの命と健康を守る政策になるわけですから、そういう点でも、自信を持って研究費に、短期間に目標を定めつつ、ぽんとお金を入れていくという、そういう国策であってほしいという患者の願いを、長くなりましたけれども、ここの場でお願いしておきます。
○金澤委員長 どうもありがとうございます。そろそろ次の話題にいきたいのですが、今までいただいた御意見は、事務局の方で少し整理いたしまして検討を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
 さて、それでは、次の議題に移りたいと思いますが、国立保健医療科学院から、「今後の難病対策研究のあり方を考える」、研究の方でありますが、という資料が提出されておりますので、林先生から御説明いただきたいと思います。よろしくどうぞ。
○林院長 資料3−1をごらんいただきたいと思いますが、この委員会の御要望を踏まえて、私ども、指定研究として、2枚目のスライドのように、こういった3つの柱を立てて、どのような研究開発環境を整備したらよろしいか、そして、その研究のあり方、それから外国の難病対策の動向、成果の分析ということでございます。
 そこで、今回は、先ほども申し上げましたように、臨床調査個人票の有効活用、それとともにデータベースの構築をどうすればいいか、今、全くばらばらでございますので、このことと、及びもう一つ御要望がございました難病患者の日ごろの生活実態はどうなっているかということ、その2つについて、今のところの私どもの考え方を御説明申し上げます。
 担当の方に説明させます。
○金澤委員長 どうぞお願いします。
○金谷部長 お手元の資料の5ページをごらんいただいて、(4)の「臨床調査個人票の有効活用及び臨床データベースの構築」ということです。現在の現状でございますけれども、疾病登録におきます作業負担が非常に大きいということで、このもの自体は、希少な疾患についてはやはり全国規模で症例を収集するということが目的でございますけれども、平成17年度からそのために個人票の電子化というものが導入されましたけれども、保健所等におきます入力負担が大きいということで、迅速かつ正確なデータの収集がなかなか難しいという状況がございます。
 それから2番目でございますけれども、先ほども議論になりましたが、臨床研究との乖離ということで、この個人票自体が行政的な目的と研究の目的と両方兼ね備えなければならないという状況から、なかなか不確定な要素が多いということで、臨床研究への活用がなかなか難しい。そういう問題を解決しないといけないということと、更に、何十年にもわたってデータを管理できるような体制が必要だと。こういう現状に基づきまして、私ども、下の【目的】のとおり、新たなものをつくっていこうということで、まず第1点目でございますけれども、患者さん、それからお医者さん、また、その都道府県、行政側の入力負担をいかにして下げるかと。また、10年以上にわたって患者様の予後を追跡していくためには、きちっとした医療情報の基盤が必要だろうと。その際に、先ほどの議論にもございましたとおり、国際的なものとも、ある程度同一で意見交換ができるような標準規格を入れるということ。それからもう一点、これを何十年もある程度維持できるようなものを目指すというのが目的でございます。
 【概要】につきましては、裏の4ページをごらんになっていただきながら、まず、私どもは京都大学医学部の附属病院と愛媛大学の医学部附属病院の御協力をいただきまして、平成21年度に、これは特定疾患評価に関する研究班で、6つの疾患につきまして、先ほどの登録をいかに標準化するということが議論されております。そこで、(1)から(4)について私どもの方で進めるということで、1つは、電子カルテから直接データを取れないかということ、それから2番目として、この疾病登録のセンターをいかにして構築するか、3番目は、保健所とこのセンターを結ぶことで、保健所での入力を軽減させる、4番目として、これは科学院の方で担当しようということですが、研究、行政の使途に応じた情報取得をいかにして最適化していくかという問題、どのようなものが研究班で必要なのか、行政としてどのような情報が必要なのか、その辺りを合わせてどのようなシステムが最適かということを検討して、実際の実施部隊としては京都大学医学部、それから愛媛大学の方でこのシステムの導入を図っていくということで、22年度中の実証実験の案をつけさせていただいているというところでございます。
 以上、4番目の説明を終わらせていただきます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。ただいまのプレゼンテーションに何か御発言ございますか。御質問でも結構ですが。
○葛原委員 この場合は、こういう特定の疾患に関しては全施設で同じ電子カルテを使うという、特に基本項目に関してはそういうことが前提になるわけですか。
○金谷部長 電子カルテの情報は多岐に及んでおりまして、どの情報を抜いてくるかというところを今回開発しようということで、電子カルテもやはり各メーカーによってそれぞれつくり方が違うということで、どういう情報が必要で、それに応じてどのようにそこから情報を取得してくるかというところを作らないといけないかなと考えております。
○葛原委員 これはどこの会社の電子カルテでも全部抜き出せるというような形のソフトの形になっているわけですか。
○金谷部長 はい。それを目指したいということで。一応今回の京都大学と愛媛大学が両方ともIBM社製のが入っていると聞いておるのでございますけれども、まず、そこからどのように汎用化するデータを抜くかというところをやらせていただけると思っています。
○金澤委員長 今年度、22年度から研究を始められるわけですね。
○金谷部長 既に21年度中に評価班の方で若干進めてきた部分を22年引き取りということでやらせていただくということでございます。
○金澤委員長 まだ見通しを言う段階ではない。
○金谷部長 ほぼどのような形でやればいいかというのは認識できておりまして、なるべく今年度中に病院、保健所、センターが回るようなところまでいきたいと考えております。
○金澤委員長 ということだそうです。何か御質問ございますか。
 ほとんどすべての種類の難病にいけそうですか。そこなのですが。
○金谷部長 先ほどの議論にございましたけれども、どのようなデータが、要するに個票によって言い方が違うということもございまして、一応この6つについては、昨年度、評価班の方で検討されておりますので、いけるのですけれども、ほかはまだこれからということでございます。
○金澤委員長 わかりました。よろしいですか。
 実際にこうですということが出てこないとちょっと議論が難しいかもしれませんが、ただ、こういう情報を共有し、かつ、有機的につなげる、利用する方向への動きが具体的になってきているということは理解できますね。大変ありがたいことだと思います。これは何年度まで予定ですか。
○金谷部長 私ども、指定研究ということで、まず年度年度を区切って、状況をまた本省の方にもお伝えしてということになります。
○金澤委員長 よろしいですか。どうぞ。
○本間委員 この関連で伺いたいのですが、このデータベースはどなたが、例えば閲覧できるのはどの辺までできるのですか。例えば患者会で見たいといったような場合には見せてもらえるものなのですか。
○金谷部長 現在のシステムですが、一応研究班の方から申請があれば、本省の方で許可を得て、研究班の方にお出しするという形になっておりまして、これをもし運用するとなると、その辺り含めて、どのようなところに出さなければいけないかというのも検討しないといけないかと思っています。そこら辺についても、やはりそれぞれからニーズを聞き取りながら登録システムのつくり込みをしないといけないと考えておりまして、今のところ、今の状況をそのまま右から左に移すということを前提に、研究班を中心に考えておりますけれども、その辺り、患者さん方の使えるようなところも視野に入れて検討しないといけないと考えております。
○金澤委員長 当然、患者さんたちの了解を得てやっているわけですね。
○金谷部長 はい。見ていただく先生も含めて、あと、それ以外にセキュリティの問題もございますので。
○金澤委員長 ありがとうございました。ちゃんとやっておられるようです。
 ではよろしいでしょうか。この問題に関しては。
 それでは、引き続き国立保健医療科学院において更に御検討いただいて、いいものができることを祈っております。どうもありがとうございました。
 それでは、資料3−2の説明をどうぞ。
○菅原室長 引き続きまして、資料3−2、追加で入っておりますけれども、難治性疾患患者の生活実態に関する調査について、簡単に概要を御説明させていただきます。
 こちらの研究ですけれども、これまで治療上の困難に直面されている難治性の患者さんというのは、単に治療上の困難だけではなくて、実際には患者さんの生活、あるいはその生活を支えられている御家族の方にも大変な困難が伴っているだろうという認識を持っておりまして、ただ、その状況に関しては、これまで、その重要性に比して必ずしも十分な調査が行われていなかったのではないかという問題認識のもとに調査を計画しております。
 こちらの方に研究の目的を書かせていただいておりますけれども、厚労省の疾病対策課並びにJPA、日本難病・疾病団体協議会の全面的な御支援・御協力に基づきまして、このような調査を企画しておりまして、その生活実態の把握、基礎的な調査というのを行おうと思っております。
 調査対象でございますけれども、基本的には、特定疾患治療研究事業、現在、56疾患ですけれども、いわゆる医療費の助成や臨床調査の研究分野、先ほど言った130分野、この対象疾患のほか、この中に入っていない、いわゆる難病ではない難治性の疾患の方、あるいは他の制度の対象になっている疾患の方々を含めて、できるだけ幅広く調査をかけたいと考えております。
 具体的な調査項目でございますけれども、本日、参考資料までということで、資料3−2として、私ども、現段階でのあくまでもたたき台というのが参考案ですけれども、調査案、このような内容でということでおつけしておりますけれども、大きく分けて、質問項目を、難病患者さん、世帯の全体状況に関する質問、フェースシートに当たるものですね。それから2番目、療養及び公的支援等の受給状況等に関する質問、3番目といたしまして、世帯収入や支出の状況に関する質問、そして最後に、難病患者さんの主たる就労状況にかかわるいろんな質問項目、大きい4項目、設問を構成しておりまして、現在、この質問について検討中であるということでございます。
 この質問項目の出典、出所、どのように考えてきたかということでございますけれども、基本的には、臨床調査の個人票、フェースシートを参考にしていたり、あるいは他の一般世帯との家計状況、あるいは就労状況との比較というものを私ども視野に入れているものですから、厚生労働省が行っております国民生活基礎調査、世帯票や身体障害者実態調査、あるいは全国消費実態調査や家計調査、こちらは総務省の調査になりますが、こういった調査の項目を幅広く精査いたしまして、その中で患者様の回答御負担にたえ得るような内容にしようということで項目を精査している途中でございます。
 具体的な調査方法でございますけれども、患者団体様などの支援、協力のもと実施をする予定でございます。患者御本人に御回答いただくという方式を考えておりますけれども、先ほどの参考資料につけておりますが、基本的に、難病の患者さんですので、御本人の回答が難しい場合には、介助者、看護者の方々に御回答いただくということを考えております。
 まずは、フィージビリティスタディといたしまして、ある一定数をこの調査票で取れるかどうかということで、限られた数やろうと思っていますけれども、この抽出数についても、目下、難病団体、あるいは疾病対策課との協議の上、調整中ということでございます。基本的には抽出先に調査票を送付させていただきまして、郵送で返信・回収するという、自記式の郵送法を当初のフィージビリティスタディでは想定しております。
 簡単ではございますけれども、以上でございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。これはどういう予定になっていますか。
○菅原室長 たった今申し上げましたとおり、今ちょうど調査票の案としてたたき台が出ているのですけれども、あくまでこれは調査票案でございまして、実は今、本院の中で、倫理審査委員会にこういった調査を行っていいかどうかということの調整をかけておりまして、そういった倫理委員会の審査からの御意見、あるいは本委員会からの御意見、あるいは患者団体様と調整を踏まえまして、なるべく早急に実施しようと思っておりますけれども、ちょっと倫理審査の状況等々もございますので、今、明言することは避けさせていただきたいと思います。
○金澤委員長 一応22年度をめどにということですか。
○菅原室長 はい。それは恐らく大丈夫だろうと思います。
○伊藤委員 私どもも是非協力をさせてもらいたいと思うのですが、問題は、専門的な調査ですから、大変質問が難しかったのですね。本当に比較研究できるようなところだったのを、患者さんたちの負担を考えて非常に簡素にしてもらって、その不足する部分を訪問調査で補ってもらおうと思ったのですが、一番最後の質問、調査員による訪問面談式の調査を実施することを計画していますと。この調査についての御協力の可否については、いずれかに○をお願いしますという段階があったのですね。
 そうすると、送るときに誰に送ったかということをはっきりさせておかないと、○だけで回答してもらったのでは、その後、面接には行けないわけですけれども、行く前、誰に送ったかということを記録するというのは、これもまたちょっと大変な話だし、うっかりすると、誰がどんな回答したかというのは、匿名であってもわかってしまうわけですね。それよりも、この一番最後については、訪問調査に応じてくれる人は、応じてもいいよという人は、住所、氏名、連絡先、あるいは都合のいい時間帯を書いてくれというようなことをむしろ明確に書いた方が患者さんの協力は得られやすいのではないかと思うのですが、しかも、患者会の方としても、別にそれが何か倫理に違反するとかいうふうにはちっとも思わないのですけれども、その辺りはどうでしょうか。
○菅原室長 貴重な御意見、ありがとうございます。私ども、設計の段階では、やはり難病患者さんの世帯に対する調査ということで、どの辺りまで倫理的な配慮をすべきかと。基本的にはやはり匿名性を厳格に確保した方が、調査票に御記入いただくというのがなかなか調査上難しいのかなという認識で設計をしておりますけれども、今のような御意見もあるということを踏まえまして、今後慎重に検討させていただきたいと思っております。ありがとうございます。
○金澤委員長 御意見いかがですか。御質問でも結構です。どうぞ。
○本間委員 今の伊藤さんの関連ですが、これは規模とか、どれぐらいを予定して、それでまとめた暁にはどういった形で活用するのか、その辺の見通しというのはないのですか。
○菅原室長 まず規模に関してですけれども、基本的に、私ども、フィージビリティスタディですので、どの程度この調査票で回答いただけるかということ自体がまず正直わかっておりませんので、非常に有意性のある結果を研究者としては出したいので、その辺りから、回収率というのが事前にわかっていればある程度の数出せるのですけれども、それも、正直、今の段階では事前に情報がないものですから、なるべく患者会の方々に、調査していただけるところには幅広くかけるという段階で、まだ厳密な御回答がちょっと難しい状況でございます。
 もう一つ、どう利用するかに関しましては、研究ベースといたしましては、この調査票はまず、技術的な統計を取りますと、例えば、先ほど申し上げましたように、所得の状況、世帯の方々、就労の状況等々がわかりますので、それが例えば国民生活基礎調査における一般世帯の方々とどの程度乖離しているのかといったところを見るだけでも、かなり生活上の困難というのが調査上は明らかになるのではないかなと、基礎的な調査ですけれども、思っております。それ以上の政策の部分に関しましては、本省の方からお答えいただきたいと思っております。
○金澤委員長 どうぞ。
○中田課長補佐 ただいまの補足でございます。まず、調査数をどうするかにつきましては、今、御回答のあったとおりですが、一般的に、こういった調査に対してどれだけの回答率があるのかというものを踏まえての数を本当ははじき出すべきなのですが、今回はJPAの御協力を得られるのであれば非常に回答率もよくなるのではないのかというところも考えられますので、想定される有効回答数をはじき出してから、どういったところにまくのかというのを今後詰めていく必要があります。
 また、今後この調査結果をどのように生かしていくかにつきましては、これはまた後で資料としてもございますが、難病に関する医療費助成の谷間の問題など、今回調査を配付する対象がいわゆる特定疾患の対象であるものとか、難病の対象、またそれ以外の方にも広く配付し、それらの患者の実態を比較することによって、それぞれ制度を受けていることによってどのような実態になっているのか、また、制度を受けられない方々に対して今後どういった行政的な支援があり得るのかというものの基礎資料になるのではないかと考えております。
○金澤委員長 ほかにいかがですか。
○小幡委員 このアンケート自身は無記名ということで設計されているのですね。ただ、この調査をもとに今後、訪問調査に進むというのは、そこはうまく切り分けてやっていくということですね。アンケートの無記名と訪問して調査というのとは。落差が大変大きいので、多少違和感があって、少々お伺いしてみました。
○金澤委員長 ちょっと理解してなかったのだけれども、配付はどういうふうにやる、回収はどういうふうにやるのかな。
○菅原室長 これはあくまでも私の当初案でございますけれども、今この原案で考えているのは、患者団体さんの方から抽出していただいた患者さんに対して、郵送調査で郵送回収ということを考えております。
○金澤委員長 そうすると、名前は知らない。誰に行ったかもわからない。それで、回収は患者団体の方に来ると。
○菅原室長 最終的にこの調査票自体が無記名になっていれば、我々の方に戻していただいてもわかりませんので。
○金澤委員長 だから、そこで一部記名にする、最後のところだけ記名にしたらどうかというのがあなたの意見でしょう。
○菅原室長 仮にもし調査票の中に御記名をいただかないことがあるとすれば、例えば郵送の段階で、別途はがきを入れておきまして、そこに、協力いただける方だけそのはがきを、この調査票とは別に私どもの方に御返信くださいという形で調査をすれば問題がないかなと考えております。
○金澤委員長 そういう状況のようですが。
○小幡委員 了解いたしました。
 あと、無記名なのですが、現実にはいろいろ中身が、難病ということで希少なものであると、実際上特定されてしまうということは、そういう危険性はありますか。
○伊藤委員 特にそれはないと思います。その団体を通して、その患者団体を通して、これだけのところを送ってくださいと言うと、こちらの方では、勿論、どの団体がどなたに送ったかも把握できませんし、それから、その地方でそれが出たからといって、どこどこ地方のどんな病気、何歳とかと出るわけではないので、それはもう全部まとめてしまわれると思いますので、その特定はされないと思います。
○金澤委員長 ほかに御意見ございませんか。御質問でも結構です。
○保坂委員 ちょっと聞き漏らしたかもしれないのですが、この調査票の内容を拝見すると、生活実態をもし調べたとしても、病気になってからどのぐらいたったかということ等が非常に重要な要素になってくると思うのですが、母数が少ないと、いわゆる統計学的にというか、ちょっと無意味になってしまうのではないかと思うのですが、どの程度の数を考えておられるのですか。
○菅原室長 御指摘ありがとうございます。まさしく研究上のデータの話で言うと、確かに我々としてはしっかりしたデータを取りたいという気持ちがあるのですが、しっかりしたデータを取ろうとすると、かなりやはり回答負荷をかけてしまうということもございまして、ここは非常に調査方法を含めて難しい問題ではあるのですが、とりあえず、本当にフィージビリティでどのぐらい返ってくるかが、繰り返しになりますが、わからない状態ですので、事前に患者団体の方に、少数の方に御調査いただいて、手ごたえを、感触を得てから、最低でも代表性に問題がないような数が実際統計学的に幾らになるかというのは非常にこれまた議論があるところで、ここでは言えないのですけれども、一応こちらの例えば委員会等々に報告をして、このぐらいの数であればある程度の代表性はあるのかなというところまで持っていければ研究班としても大変いいのかなという、大変申し訳ないですけれども、その程度しか、まだ今の段階では申し上げられません。
○金澤委員長 4ページに一応その病気の発症した時期を書いてあるから、ある程度は推定できるかもしれないけれども。
○保坂委員 結局、この調査が、難病になったことによってその生活実態が変わってきているのか、あるいは、もともとの生活のベースによって病気になりやすかったのかとかいうこともあると思いますので、せっかく調べるとすれば、やはりその辺をきちっと区別できるような形で調べられるような設計にしていただけたらと思います。
○伊藤委員 私たちの患者会の側から言えば、そうすると、患者数、団体として把握しやすい数を抱えている一定の病気については調査の対象になっても、非常に患者数が少なくて、患者数の少ない病気であるからこそ患者会でも本当に限られた人しかいらっしゃらないという、数の少ない疾患が今度表に出なくなるのですね。科学的に言えば、数の多い方がしっかりとしたデータ出るのでしょうけれども、だといって、患者数の少ない病気のデータが取れないというのでは困りますので、そこのところ、何らかのバイアスをかけて、患者数が少なくても、回答数が少なくても、少ない疾患だからがゆえのデータが取れるような工夫をお願いしたいと思いますし、あと、疫学的なことについては疫学研究の方でもやられると思いますので、患者会としてはむしろ生活の問題、特に医療費の負担の問題、あるいは、病気になったということが生活にどんな負荷を与えているかということを中心に調べていただければありがたいなと思っています。
○金澤委員長 ちょっと水を差すようで恐縮なのだけれども、本当にこれ、患者さんの団体だけでいいのですかね。ある意味では非常に積極的な方々が加わっていらっしゃる団体なのですね。むしろ、現場におられる患者さんたちに無記名で差し上げて、心あれば回答してくださいというのもまた非常に大事なことなのではないかなと思うのだけれども。勿論、これをつくるのには協力していただかなければならんのですが、どうなのかね、その辺は。
○伊藤委員 実は北海道でそういうことも実験をしてみたことがあるのです。患者会に入っている方々は意志的な人だろうと考えて、同じ生活実態調査の回収母体を患者団体経由と、それから先生方を通して病院の患者さん、それから保健所を通して、患者会にも入っていない患者さんたちということで分けたのですけれども、大変申し訳ないのだけれども、病院とか保健所から配ったところの回答というのはほとんどないのですね。あってもわずかだと。それは配付数に限りがあるのと、やはりそういうものに協力したいという意欲があるかないかというのも少し反映しているかなとは思っているのですが。これはこの先生方と全然話してないことですが、私どものやったことではそういうことでした。どこからこういう情報を得たのかという調査をしたのですが。
○金澤委員長 これは難しい。福永さん、どうぞ。
○福永委員 非常に有意義で、後々もいろんなところに利用できる研究だと思うのですけれども、直観的に言って非常に難しい調査になるし、あるいは評価というか、考察も非常に難しくなるのではないかなあと思います。
 というのは、私の方が専門の領域の、例えば一番多いパーキンソン病で言えば、非常に重度の患者さん、特にYahr分類で言えば4度、5度の人たちというのは非常に高齢であるし、障害度が高いとなれば自分では書けないですから、ほとんど周りの人が書いてあげることになるし、例えば重度の、今度はALSなんかの患者さんだったら、呼吸器をつけている人がかなりおられますし、だから、ある意味では本人が書くということを前提にしないで、家族とか、あるいは、僕らがやった調査の中では、やはり保健婦さんが同行訪問して聞いてあげるのが一番いい調査、確実な調査が取れるのですけれども、こういうアンケート調査ではそこの部分がかなりバイアスのかかった形での症例の選択になる可能性もありますので、その辺は後の考察のところで是非考えていってほしいと思いますけれども。
○金澤委員長 かなり大事なポイントのような気がします。
 どうぞ。
○外山健康局長 この調査をお願いしている厚労省の側の考え方として、冒頭、御挨拶しましたけれども、医療費助成である特定疾患研究事業と高額療養費制度との役割分担が非常に重要だということで、23年度予算も、この事業については275億円、昨年度と同額を出しておりますけれども、今後それをどうするかという観点で、長浜副大臣を座長とした検討チームがある。それからもう一つ、社会保障審議会の医療保険部会の方でこれをどうするかという形でやっている。この医療保険部会の方が、年内におよそ議論をやらざるを得ないわけです。したがって、この調査が、22年度中に非常に精度の高いものができるのもいいのですけれども、我が方としては、年内におよそ、医療保険部会のこの議論の際に、これだけ大変な生活をしているのだということがこの実態調査の中で少しわからないと医療保険部会の議論に反映できないという危険性がありますので、我が方としては、学問的な、精緻な調査も重要ですけれども、こういう進行管理から考えますと、そういった議論にたえるポイントとしておよそのその結果は知りたいと思っております。
○金澤委員長 理解しました。よろしいですか。できるだけクオリティ上げてください。
 なお、つまらないことを言いますけれども、4ページの、一番肝心な、あなたの御病気の名前はというやつが、何と「希少難治性疾患名をお答えください」と。いいの、これ。伊藤さん、見たのでないの。
○伊藤委員 済みません。
○金澤委員長 ちょっと答える側の身になってつくってくださいよ。
○菅原室長 はい。文言については、細かいところ、いろいろと御意見いただいて修正をしたいと思います。大変失礼いたしました。ありがとうございます。
○金澤委員長 どうぞ。
○本間委員 今の質問に関連なのですが、先ほど伊藤さんがおっしゃったように、これは相当プライバシーに立ち入った質問になるのですね。ですから、積極的に協力しようという患者さんはいいのですけれども、うちの患者会もそうですけれども、最近、個人情報を盾に、なかなか名前さえ言わない患者さんも随分増えているのですね。ですから、収入とかはもうとんでもないという形で、どんどん、例えば協力要請されてもはねられてしまう可能性があるのですけれども、そうすると、先ほどからあれになっています統計の信頼度という観点から、年内で、予算のためにある程度集めなければならないとすると相当時間的に厳しいのではないかなという気がするのですが、その辺はどうですかね。依頼があれば、勿論、一生懸命協力はしますけれども。
○金澤委員長 どうなのでしょうね。これ、さーっと今見ているのですけれども、人が特定できる、個人が特定できる質問、ほとんどないと思いますけれども。
○本間委員 ええ、今のところ、これだけ見ればないですね。
○金澤委員長 それでよろしいのではないですか。
○本間委員 ですから、それでいいと思うのですけれども、ではこれが絶対外に漏れない、大丈夫だという何か担保がないとなかなか。
○金澤委員長 それは信用するしかないですよ。それは頑張って本間さんたちがやはりお進めいただかないといけない。
○本間委員 勿論そうしますけれども。
○金澤委員長 この統計の使い方、目的もわかっているわけですから。よろしいでしょうか。
 それでは、いろいろまだ議論あるかもしれませんけれども、目的に沿ってきちんと頑張ってください。
 それでは、議題3、「その他」についてでありますが、先ほどからちらちらと話が出ておりますけれども、特定疾患治療研究事業において、高額療養費制度の見直し検討との役割分担、それから連携、これが必要になってきております。先ほどから局長が言っていらっしゃるように、医療保険部会におきまして、特に特定疾患治療研究事業の概要及び課題についての説明が求められておりまして、この委員会での意見をきっちりと伝えていただく必要がどうもあるらしいわけです。
 今、皆さん方からいろいろ御意見をちょうだいいたしましたので、これを事務局がきちんと受けていただきまして、医療保険部会の方に伝えていただきたいと思います。事務局から資料が提出されておりますので、御説明をお願いしましょうか。
○中田課長補佐 お手元の資料4をごらんください。先ほど御説明させていただきましたとおり、医療保険部会におきましては、今後、難病対策と高額療養費の制度の見直し検討、役割分担ということでお互い連携して検討が進められているところでございます。まず、次回の医療保険部会におきましては、そもそも難治性疾患対策というのはどういうものかにつきまして、まず制度について説明を求められているところでございます。したがいまして、事務局の方で、難病対策の過去の歴史も踏まえて簡単に概要をまとめ、また最後に、私どもとして思っている難病対策に関する課題についてもまとめさせていただいております。
 資料の方につきまして御説明申し上げたいと思います。
 まずは1ページ目の下の段でございますけれども、「難病対策の背景」ということでございます。もう皆様方は御承知のことかと思いますが、難病対策の背景といたしましては、昭和33年にスモンという疾患が学会に初めて発表されたとき、当時は原因が不明でございまして、治療法が未確立な疾患でございました。また、その後、全国各地で同様な症状をあらわす疾患が集団発生いたしまして、疾患に対する社会的不安が非常に高まってきたという時代背景がございました。
 失明や歩行障害などを来すスモンの方々の救済というものについても非常に社会の声が高まってきたという背景がございまして、昭和46年に、スモン調査研究協議会が、スモン入院患者に対しまして月額1万円の治療研究費を支出し、大型研究班によるプロジェクト方式の調査研究が進められてきたというところでございます。
 そういった研究の成果を受けまして、昭和47年にスモン調査研究協議会の総括的見解といたしまして、「キノホルム剤の服用による神経障害」ということが示されたところでございます。
 こういった背景を受けまして、スモンの研究体制が他の難病に関する研究に対しても成功をおさめることが可能ではないかというような議論がありまして、昭和45年に、当時の社会保険審議会の答申でございますけれども、「原因不明でかつ社会的にその対策が必要とする特定疾患については、全額公費負担とすべきである」という答申がございまして、昭和47年には国会においても難病に関する集中審議が行われたところでございます。
 こういった背景、議論を踏まえまして、昭和47年に厚生省が「難病対策要綱」を定めまして、総合的な難病対策の指針というものをまとめてきたところでございます。
 昭和47年の「難病対策要綱」には、下に示すとおりでございまして、疾病の範囲としては、取り上げるべき疾病の範囲について整理をいたしております。まず1つ目は、「原因不明、治療法未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病」、2つ目といたしましては、「経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また、精神的にも負担の大きい疾病」。こういった疾病を取り上げるものとして、調査研究の推進、医療施設の整備、医療費の自己負担の解消が進められたところでございます。
 当時、昭和47年は8疾患に対して研究調査を進めておりまして、そのうち4疾患が医療費助成の対象として進められてきたところでございます。この後は、難病対象や治療費助成も多く拡大してまいりまして、特定疾患治療研究事業として現在に至っているわけでございます。
 3ページ目の上の段には、「特定疾患治療研究事業の概要」といたしまして、ここに示したとおりでございます。詳細説明は省略させていただきますが、患者自己負担を、下の表にあるそれぞれの所得に応じた限度額を設けまして、56疾患に対して医療費助成を行っているという制度でございます。こちらは、医療費保険の関係で言えば、医療保険が優先で、残りの部分を特定疾患治療研究事業で助成するというものでございます。
 ただ、先ほどからも議論がございましたとおり、次の4ページ目でございますが、上の段には希少な難治性疾患として、特に諸外国では5,000から7,000疾患あるのではないかというようなことが言われておりますが、私どもの特定疾患では、現在、56疾患、難病含めまして130疾患を対象に研究を進めています。また、それ以外の疾患についても研究奨励分野については拡大してまいりましたが、まだまだ研究の対象となっていない希少疾患があるのではないかという課題がございます。
 また、下の段には、特定疾患治療研究事業へ追加してほしいという団体の一覧でございますが、多くの疾患、団体の方からもこのような要望がございます。また、ここにも声の挙がっていない疾患についても、当然のことながら、こういった要望があるというのは承知しているところでございます。
 最後、5ページ目でございますけれども、こういった過去の背景、また、現在の制度の背景から、現在の難病に関する課題として、このページでまとめさせていただいております。この上の段の資料につきましては、長浜副大臣を中心とします省内検討チームでも議論された課題でございますが、医療費助成である特定疾患治療研究事業における問題点としては、対象疾患の谷間の問題といたしまして、1つ目は、難治性疾患の中で特定疾患治療研究事業の対象疾患とならないものは、現在、高額療養費制度以外の医療費軽減の仕組みがないという状況でございます。また、難治性疾患の要件を満たしてない疾患の取り扱いについて、さまざま多くの疾患があると思いますが、それらの取り扱いについても検討が必要ではないか。
 また、「その他」のところで制度の概要がございますが、小児慢性特定疾患治療研究事業、いわゆる20歳より前の医療費助成の制度でございますが、例えば胆道閉鎖症などにつきましては、小児慢性の対象疾患となっておるものの、特定疾患治療研究事業の対象とならないということで、20歳以降、医療費助成を受けることはできないということで、キャリーオーバーの問題も指摘されているところでございます。
 また、?Aにございますとおり、安定的な財源の確保というところで、受給者も増えている、今後医療費の増加も見込まれる中で、この事業について十分な予算を確保できない状態が続いているところでございます。安定的な財源を確保できる制度の構築が課題ではないか。
また、最後、?Bでございますが、医療費助成の性格についても、本来、研究事業でありながら、公費で医療費助成を行うという福祉的側面を有するこの事業のあり方について、今後検討が必要ではないか。この際には保険制度との関連も検討する必要があるのではないかということで、先日の検討チームでは議論を進めてきたところでございます。
 次ページ以降は既存の制度の説明でございまして、私どもの制度と似ている小児慢性特定疾患治療研究事業、こちらは20歳までの514疾患を対象に医療費助成を行っております。また、自立支援医療制度につきましても、それぞれ更生医療・育成医療、精神通院医療につきまして医療費助成を行っております。これらいずれも医療保険が優先になりまして、一般の自己負担の部分を医療費助成を行うという類似の制度として御紹介しておるところでございます。
 以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。非常に簡潔にまとめてくださっておりますが、何か御質問、御意見。
 伊藤さん、どうぞ。
○伊藤委員 これは昭和46年のスモンの調査研究のことから始まっていますけれども、次のページにいったら、社保審の答申、昭和45年というのが出ているので、これは時系列的に並べるのだったら社保審の昭和45年が先に出てこないと話合わないかなという気がするのですが、何か意図があって。
○中田課長補佐 特段の意図はございませんので、時系列的に整理いたします。
○金澤委員長 45年は間違いないのですね。
○中田課長補佐 これは間違いございません。
○金澤委員長 これは何を根拠にこういうことを言ったのですかね。一般的に言ったのでしょうか。ちょっと見落としていたのだけれども。質問に対して答えたわけですか。社保審で。答申ですから、問いかけがあったのですか。
○中田課長補佐 はい。当時の背景を申し上げますと、昭和44年の6月に自民党が国民医療対策大綱というものをまとめまして、そのときに公共的、社会的に対処すべきことが望ましい疾病について、思い切って公費負担を実施せよということでまとめられております。また、そういったものも受けまして、当時、厚生大臣が、昭和44年の8月に社会保険審議会に対しまして、「医療保険制度の抜本的改正について」という題で諮問を行っております。その答申の中で、原因不明で、かつ、社会的にその対策を必要とする特定疾患については全額公費負担とすべきであるという意見をいただいたところでございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。何かほかに。
○保坂委員 この会議でお聞きするべきことなのかどうかもちょっとわからないのですが、なぜ希少な疾患しか対象にはしないのか。研究のことについては、希少なものについて研究が進みにくいからということはわかるのですけれども、医療費の助成をするのについて、昭和45年の社会保険審議会の答申では、どこにも、希少な特定疾患にすると書いてないと思うのですが、それが今のこの事業の中では、何人以下でなければだめとかいう、患者さんの数が決まっていますね。ある人数以上いるような疾患は対象外になっているというところがあって、非常に全体として整合性がないというか、おかしいように感じるのですけれども、今後、社会保険審議会でしたか、とにかく社会保険の方に入れていく入れていかないという話をしているときにも、やはり国の政策として整合性がないと思うのですね。ですから、整合性をとるような形でぜひお話を進めていただきたいと思いますが。
○中田課長補佐 説明が不足しておりまして、恐縮でございます。昭和47年、これができた当時の背景でございますけれども、先ほど申し上げました、スモンのような原因がわからない疾患についてどのように解決していこうか、また、国が後押しして研究を推進していかなければいけない疾患ということで、当時、47年にあったスモン初め、非常に希少疾患を対象とした8疾患からスタートしてきたところでございます。
 この3ページ目の上にある「特定疾患治療事業の概要」ということでございますが、これも先ほどからちょっと議論になっておりました、福祉的側面なのか、研究と関連しているものなのかという議論、過去の背景から申し上げますと、あくまでこの特定疾患治療研究事業は研究の一環として行ってきたという背景がございます。すなわち、国が行う難病の研究、要は、現在であれば130疾患でございますけれども、それらの研究の中で、特に医療費の高額である疾患を、特定疾患対策懇談会の意見を聞きまして、それぞれ医療費助成の対象として選定してきたというところでございます。
 更に、3ページ目の上の段の<参考>にもございますとおり、まず、難病としての対象疾患として選ぶべきものはどうかということで、この昭和47年の「難病対策要綱」以降議論してまいりましたが、要は希少性や原因不明、効果的な治療法未確立、生活面への長期にわたる支障、こういった4点を満たす疾患について、国として研究を推進していこうということになりまして、こういった背景から希少性の疾患が中心に研究されてきたという背景になっております。
○金澤委員長 どうぞ、小池さん。
○小池委員 難病対策としての、研究推進と医療費軽減の福祉的面の関係はそれぞれの時代の状況を反映しています。たとえば昭和45年の社保審の答申は、医療保険の厳しい財政状況の中で難病の公費負担医療を全額公費にして保険への負担増を避けたいとの意図がうかがわれます。結局研究推進の一環として保険給付の自己負担分を支給する難病の公費負担制度が始まりました。その後、医療保険の自己負担割合の増加や治療技術の進歩によって患者の長命化が進み、一般財源で予算措置されていた公費負担額はどんどん膨らみ、財源確保に困難をきたすようになってきました。公費負担の対象になるかならないかで医療費負担に大きな差が生じ、かつ対象にするかどうかの基準は必ずしも明確なものではありません。公平な制度という観点からは、ルールを明確にした難病の公費負担医療の法律をつくるべきですが、現在の財政の状況からみるかぎり、きわめて厳しい状況です。医療保険の高額療養費制度の拡充によって対応するのも負担軽減のための一歩前進という意味で現実的な方策かとも思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。よろしいですか。
 希少性という言葉は、確かに最初からあったわけではないのですね。でも、実際はそうだったわけですね。実態は。そこが、だんだん時間が経過し、対象疾患を増やす方がいいねということになってきたときに、やはり現実問題として、調査研究に御協力をいただいたということで医療費を援助するという方向にだんだん固まっていったのだろうと思うのですね。実際上。実際そういう経験をしておりますので、何となくそれは理解できるのですが、制度が40年近くたっていますと、制度疲労といいましょうか、どうしても無理が出てくるので、非常に多くなってしまった患者さん、要するに希少性という、5万人という数をどうしても超えてしまう病気も出てくるわけですね。やはり見直しはやむを得ないと思うのですね。ですから、健康局で、保険局とのネゴシエーションでよりいいものにしていこうという努力をしてくださるのは大変ありがたいし、葛原先生も言っておりましたけれども、やはり福祉の部分と研究の部分というのはどこかで切り分けなければいけない、伊藤さんもおっしゃっていますが、そういう一つの方策だと思うのですね。ですから、そういうときにきちっと、両方大事なんだということをぜひ言ってもらいたいと思うのですね。研究も大事、福祉というか、サポートも大事という。
 そういう点から考えますと、済みません。私がべらべらしゃべって申し訳ないのだけれども、このまとめの中に、こういう研究組織をつくって、実態調査をしながら、ネーションワイドで、つまり、全国で一つの病気、幾つかの病気に対抗している国というのは、私は、少なくとも最初のころはなかったと思っているのですね。あるところまでは本当になかったと思うのです。今は少し追随をしている国があるかもしれないけれども、ちょっと今フォローしてないのでわかりませんが、そういうことをやはり強調してもらいたいのですね。山本先生、どうですか。
○山本委員 それは、勿論、先生言われたとおりでありますし、最初の希少性ということについても、数の多い患者さんについては、そういう疾病については、製薬企業も必ずや参加してくれるだろうけれども、希少疾病については、残念ながら、今でもほとんど新薬開発にはいかないという事実のもとに希少性ということになった、これはもうきちっと言っていいと思うのですね。それで、限られた予算の中でこれだけの、40年間の蓄積があって、これはもう世界に誇るシステムである。だけれども、やはりシステムとして疲労しているのでそれをどうするかという議論にしないと、過去にどうだったなんて言ったって、これは我が国が誇る難病対策だった。その上で、だけれども、よりよくこれをどうするかということにしていかないといかんと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。いかがでしょぅか、ほかに。
 どうぞ、広井さん。
○広井委員 まだ私自身、整理し切れてないところでのコメントになって恐縮なのですが、先ほど、経緯の辺り、昭和45年辺りのを伺いまして、改めて言うまでもないかもしれませんが、大きく医療保険サイドの流れと難病対策という流れの2つがあって、それがうまくかみ合っている部分と独立して動いている部分と両方あるような印象があります。
例えば高額療養費制度というのは、たしか昭和48年の1973年に、福祉元年と言われた年にできた制度だったかと思いますし、つまり、難病対策がなされた昭和47年とか昭和45年のころは、高額療養費制度もまだなくて、あとは、例えば国保の家族の負担というのが5割ぐらいで、まだ医療保険制度自体が十分整理されていなかった。そういう流れの中で難病対策というのが動いてきて、片や、その後、今度は医療保険のほうが昭和59年辺りから1割負担が導入されたり、その後更に2割、3割となっていく中で、また別の動きをとるようになって、その辺りで、十分に統合されてない部分があるのではないかと思います。
そこら辺りをどう整理していくかというのは極めて難しい、いろんな要素があると思うのですが、やはり基本的には、今日多くの委員の先生方がおっしゃられているように、研究の部分と医療費の保障の部分というのはある程度区分するべきで、医療費保障というのは、これは難病の疾患に指定されているかどうかは別に、もっと横断的に保障としてしっかりとしていくべきだというのが基本ではないかと思います。それを医療保険の方でやるか福祉的な公費でやるかというのはまたちょっとそこで議論があり得るかとは思いますけれども、基本的に保障の部分は病名を問わず、横断的にといいますか、しっかり保障していくという、それが基本になるのではないかと思います。
 ちょっと大まかな議論ですけれども。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。ほかに御意見ございますか。
 どうぞ。
○伊藤委員 この医療費の負担のところでもう一つお願いしたいのは、いかにも印象としては、難病対策イコール特定疾患対策で、そこにある疾患の方々は医療費が無料だとよく言われるのですけれども、そうではないのだということをはっきり言っておいていただきたいのと、更にそれに入らない疾患については、今、広井先生もおっしゃったように、だんだん保険の中の自己負担が増えていって、しかも、更に保険の適用から外されていく、例えば入院給食費であるとか、さまざまなものが外されていっている、そういうところからも負担は高まっていって、だからこそ調査必要なのでしょうけれども、かつ、収入がないわけですから、非常に特定疾患自体は後退しているけれども、そうでない疾患の方々の負担ももっと大きくなっていっているということのギャップ、そして所得とのギャップということも、短くても何か触れていただければありがたいかなあと思うのですが、そういうわけにはいかないのですか。これは制度上の問題だけということ。
○中田課長補佐 次回以降もまた医療保険部会がございますので、今後定期的に医療保険部会と連携しいくと思います。本日いただきました意見については、また委員長と御相談をさせていただきたいと思っております。
 以上でございます。
○金澤委員長 そうですね。まだまだいろいろ御意見あるかもしれませんけれども、また思いつかれましたら、どうぞ事務局の方にお寄せいただきたいと思いますが、そろそろ時間になりつつありますので、今日いただいた御意見、事務局の方でまた改めて検討もすると思います。
 それでは、事務局で、今後の予定について、ちょっと御説明ください。
○中田課長補佐 本日いただきました御意見につきましては、事務局で整理させていただきます。次回以降の開催につきましては、調整の上、また別途御連絡させていただきます。
 以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、まだまだ御意見あるかもしれませんけれども、第12回の難病対策委員会、ここまでということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

 


(了)
<照会先>

厚生労働省健康局疾病対策課
   tel 03−5253−1111
    (内線 2355・2356)
   fax 03−3593−6223

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