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2010年7月30日 第2回心臓移植の基準等に関する作業班議事録

健康局疾病対策課臓器移植対策室

○日時

平成22年7月30日(金)
17:00〜


○場所

厚生労働省共用第9会議室


○議題

1.開 会

2.議 事
(1) レシピエント選択基準について
(2) その他

3.閉 会

○議事

○井原補佐 ただいまから、第2回心臓移植の基準等に関する作業班を開催させていただきます。先生方におかれましてはお忙しい中、お集りいただきまして誠にありがとうございます。また、直前で場所の変更になりましたことをこの場をお借りしてお詫び申し上げます。
 本日は、佐地委員、佐多委員からご欠席のご連絡をいただいております。また、中西先生は遅れるというご連絡はいただいていないのですが、確認をしています。今回のご議論に関しましては、国立循環器病研究センターの中谷武嗣先生、東京大学の小野稔先生にオブザーバーとして、ご出席いただくこととしております。よろしくお願いいたします。なお、東京大学の小野稔先生に関しましては、本日ご欠席のご連絡をいただいております。
 それでは、以降の議事進行は北村班長にお願いしたいと思います。報道カメラの方はご退席をお願いいたします。
○北村班長 早速始めたいと思います。オブザーバーの方も自由に意見を言ってもらってよろしいのですね。よろしくお願いいたします。それでは、まず事務局から資料の確認をお願いいたします。
○井原補佐 資料の確認をさせていただきます。議事次第をおめくりいただきまして、まず資料1-1「臓器の移植に関する法律の一部を改正する法律の概要」、1枚紙になります。資料1-2「臓器の移植に関する法律施行規則の一部を改正する省令について(概要)」、こちらも1枚紙になります。資料1-3「臓器の移植に関する法律の運用に関する指針(ガイドライン)の一部改正について(概要)」、こちらは2枚紙になります。続きまして、資料2「心臓移植希望者(レシピエント)選択基準の見直しについて」、こちらは1枚の紙になります。また資料3「心臓移植希望者(レシピエント)選択基準(案)」、こちらが3枚になっております。参考資料としまして「脳死下心臓移植者移植時データまとめ」、それから「心臓移植希望登録者の状況」、そして「現行のレシピエント選択基準」、「ドナー適用基準」を付けております。落丁・乱丁等ございましたら事務局までお申しつけください。資料は以上になります。
○北村班長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 それでは、早速議事に入りたいと思いますが、皆さんいろいろ意見があると思います。意見を述べていただくのはよいのですが、あまり延々と一人がしゃべられますと、時間がなくなってしまいますので、簡潔にお願いしたいと思います。この度、改正されました省令・ガイドラインの概要について、事務局からご説明をお願いいたします。
○辺見室長 それでは、私のほうから、今回の改正法・改正省令・改正ガイドラインについて、簡潔にご説明をさせていただきたいと思います。今回の改正法のポイントですけれども、資料1-1に5点あります。
 まず、1にありますように、「臓器摘出の要件の改正」です。2に、「臓器摘出に係る脳死判定の要件の改正」が掲げられておりますけれども、1と2に共通しておりますのは、従来の制度ですと、本人が臓器提供又は脳死判定を受けることについて、意思表示をしていることが要件であったということですが、ご本人の意思が不明な場合、家族が書面により承諾をすることによって、臓器摘出・脳死判定が可能となる。これによって、規定上はこの通りですが、従来ですと意思表示ができないがために、ドナーとなれなかった15歳未満の小児の場合、ご家族・ご遺族が承諾をすることによって、ドナーとなることができることになったところです。
 3は「親族への優先提供」です。臓器提供の意思表示に併せて、親族に対しての優先の意思を表示することができる規定が置かれたところです。
 4は「普及・啓発」で、国及び地方公共団体が、普及・啓発に必要な施策を講ずる規定が置かれているところです。その例示といたしまして、運転免許証や保険証に意思表示欄を設けるということが書かれております。これは実行上、警察庁の道路交通法の施行規則ですとか、健康保険に関しては、いろいろな法律があります。それぞれ運転免許証や保険証の様式改正をして、意思表示欄を設けるという措置が取られております。それぞれルールの改正が7月から行われておりますが、実際に、例えば免許証が新しい様式のものに変わるのは7月からではありません。まず更新がありますので、更新されたときに新しい免許証に変わるという側面と、在庫がありまして、いまの段階では、今月の更新ぐらいはまだ古い様式です。秋ぐらいから新しい様式になります。ただ、免許証は8,000万人いますので、5年経って更新が終ると、かなり多くの方が意思表示欄付きの免許証をお持ちになる。保険証は保険者の判断がありますので、まちまちですが順次広まってきます。意思表示の機会が増えるという側面もありますが、実際そこで意思表示をされないとしても、移植については目に触れる機会が格段に増えるという効果は、まず間違いなくあると考えております。
 最後に5「検討」とあります。これは附則に置かれた検討規定ですけれども、虐待を受けた児童が死亡した場合に、その当該児童から臓器が提供されることがないようにということで、医療従事者が虐待の疑いを確認し、適切に対応することについて検討を加えて、必要な措置を講ずるという規定が置かれたところです。これが法律の概要です。
 資料1-2は省令の改正です。省令の改正は7月17日の施行に合わせて、公布自体は6月25日にされております。内容の1つは、脳死判定基準に関することです。これは従来の脳死判定基準、竹内基準に基づいて定めておりますが、6歳以上の方の基準、実際には意思表示との関係で、15歳以上の方がドナーとなっていましたが、今回15歳未満が対象となるということも踏まえまして、6歳未満の場合にも適用可能な基準としております。いくつかポイントがあるのですが、1つは、6歳未満のところに拡大いたしましたけれども、12週未満の場合は、脳死判定の対象とはしないということですとか、2回行う脳死判定の間隔を、6歳以上の場合は6時間のところを24時間以上にするといったようなことです。
 そのほかの省令は、今回の法律の改正に伴う様式類の変更がありますので、そういった改正を行っているところです。
 資料1-3はガイドラインの改正、これは法の運用に係わる重要事項についてということで、平成9年保健医療局長通知、いまは健康局長通知になって出しているものです。いくつかポイントがあります。(1)は意思表示等に関する事項ということで、具体的には書いていないのですけれども、提供しますという意思表示ができる年齢については、15歳以上は従来通りです。嫌だという年齢についてはどうするかということで、それについては年齢に関わらず、嫌だという意思表示がされている場合には、脳死判定・臓器提供は行わないということです。
 (2)に、知的障害者の意思表示の扱いにつきましては、従来臓器摘出は見合わせるということでしたけれども、国会でのご議論も踏まえて、年齢にかかわらず、当面、その者からの臓器摘出は見合わせるという、従前を踏まえた規定を置いているところです。
 2は家族・遺族の範囲です。改正前の従来の法律でも本人が意思表示している場合、家族が拒否した場合はということで、家族・遺族の範囲が問題になったわけです。その際に定義をしていた家族・遺族の範囲と、今回改正後の家族・遺族というのも、基本的には同じ法律に出てくる家族・遺族ですので、同じく変えないということです。しかし、死亡した方が未成年である場合は、父母それぞれの意向を慎重かつ丁寧に把握することという規定を置いております。
 3は提供施設です。脳死下での提供施設ですが、救急等の高度の医療を行う施設であって、脳死判定などについて、必要な体制が整備されていることが条件になるわけです。対象となる施設として、いわゆる4類型をガイドライン上規定しておりましたが、今回、小児からの提供ということもありますので、公立こども病院ですとか成育医療センターなど、4類型ですと対象外になってしまいますが、これらを対象とするために、高度な小児の医療を行う施設として、日本小児総合医療施設協議会の会員施設を加えております。
 虐待に対しての対応というのが4ですけれども、院内体制を設けマニュアルを整備した上で、診療過程において虐待が行われた疑いがあるかどうかを確認するという規定を置いております。虐待が疑われたということであれば、これは虐待防止法上の規定からも、虐待があるということで児童相談所に通告の必要があります。児童相談所に通告をした上で臓器提供の対象外になりますけれども、そうでない場合については、念のため提供の前に、又は倫理委員会において、手続が行われていたことを確認した上で、提供のための手続を取っていくことを規定しております。また、捜査機関との連携についても、十分図ることを規定しております。
 5は、脳死した方からの摘出について標準的な手順を定めております。この中で、どういった段階でご家族に主治医が「コーディネーターの話を聞きますか」と質問するタイミングとして、従来ガイドライン上、臨床的に脳死と判断した場合という規定がありましたが、これを今回、「法に規定する脳死判定を行ったとしたならば、脳死とされうる状態にあると判断した場合」と、ちょっと説明調ですけれども、臨床的脳死や法的脳死といったような、脳死が何種類かあるような誤解を生むような表現を改めて、こういった表現としております。併せて、その後の括孤書きのところを改めて、従来の規定ですと、無呼吸テストは臨床的に脳死判定するために不要だという趣旨のことは書いてあったのですけれども、自発的呼吸があってもいいという意味ではないかと誤解される節がありましたので、その誤解を解くための改正を行っております。
 6は脳死判定に関する事項です。子どもが対象となりますので、そのために研究班報告を引用して、必要な事項を規定しております。
 概要は以上ですけれども、これを6月25日に発出いたしまして7月17日から施行しているという状況です。以上でございます。
○北村班長 辺見室長さん、ありがとうございました。ただいまの室長からいただきましたご説明で、皆さん、委員の先生方、ご発言あるいはご意見、ご質問等ありますでしょうか。
 分かりにくいなと思うのが、いまの2頁にあるガイドラインの1番最後の文章の、アンダーラインが引いてある「ただし、脳幹反射消失」のところですけれども、「脳幹反射消失の確認のうち、鼓膜損傷がある症例における前庭反射の確認については年齢に関わらず、平坦脳波の確認における基本条件等及び無呼吸テストの基本条件等については6歳未満の者の場合において、」とこうつながっていますよね。ここの「年齢に関わらず、」というのは、この「、」はここで一旦文章は全部切れるのですね。
○辺見室長 はい、そうです。この文章は、私はちょっと説明を端折っている部分があると思うのです。小児の場合、特徴的なことについて、こちらの調査研究の報告書に沿ってやっていただきたいという点が実は1つあるのです。その前に書いてある、先生がご指摘の「脳幹反射消失の確認のうち、鼓膜損傷がある場合」という話は、これは大人も子どもも損傷がある場合は。
○北村班長 これを一旦切ってしまえば分かりやすいのですね、本当は。それが、「関わらず」「ついては」「ついては」とつながって、また「おいて」とあるから分かりづらい。しかしここは一応切れていると考えたらいいのですね。
○辺見室長 はい。
○北村班長 皆さんから何かございますか。よろしいでしょうか。
 よろしければ次に、一番の問題、この委員会に課せられた使命でありますが、(1)「レシピエントの選択基準について」の検討に入らせていただきたいと思います。改正に向けた検討の視点及び基準案について、事務局よりご説明をお願いいたします。
○井原補佐 それでは、資料2及び資料3に沿いましてご説明をさせていただきます。今回は法改正に伴いまして、これまで国内での心臓移植ができなかった体の小さなお子さんの心臓移植が、可能になったということを踏まえて、小児の特性などにも配慮して基準の見直しについてご議論をいただければと考えております。
 資料2につきましては、レシピエント選択基準の【現状等】、そして今回ご議論いただく際の【検討の視点】ということで記載しております。
 まず現状等ですが、そもそもレシピエント選択基準に関しましては、移植の実効性を担保し、かつ移植が必要な方に対して移植の機会が公平に確保されるように、基本的には、医学的適応、組織適合性等の医学的見地から定められているということになります。現在移植を国内で待っている方の状況に関しては、参考資料2に年齢区分や原疾患等は示しておりますが、169名の方が移植を待っているという状況にあります。また平成22年6月末現在までに、心臓移植を国内で受けた方は69名いらっしゃいます。移植を受けた方の医学的緊急度等につきましては、参考資料1に示していますが、すべての方がStatus1の状況で心臓移植を受けております。なお、心肺同時移植の方に関しましてはStatus2で移植を受けています。また、Status1の条件ですが、69名中52人が補助人工心臓を使っています。またカテコラミンを用いている方が31名という状況にあります。こういった移植を待っている方の原疾患や、移植を受けている方の現状を踏まえまして、今回、基準の見直しについてご議論をいただければと思っております。
 今回、基準の見直しについて議論をいただく視点といたしましては、大きく3つ掲げております。1つが緊急度(Status)の見直しについて。2つ目が年齢について。3つ目が血液型についてということになります。最終的に基準を見直すことになった場合には、その後の経過措置についても議論をいただきたいと思っております。
 まず、緊急度の見直しについてですが、現在Status1、2、3という形で区分を分けておりますが、より緊急度が高い状態としてどのようなものが考えられるのか。現在の緊急度では評価が難しい小児特有の病態が考えられるのかどうか。また、補助人工心臓としては埋め込み型、体外式というのがありますが、それぞれの機械の特性に応じて、緊急度を考慮する必要があるかどうか、という点を具体的に記載しています。こちらに関しましては、いまお手元にお配りしておりますUNOSの基準なども参考にしながら、具体的な視点という形で書いております。
 続きまして、年齢についてですが、こちらは医学的な観点も踏まえまして、年齢による優先規定を設けるかどうか。また、仮に設けるということになった場合には、何歳未満の場合に優先するということになるのかという点があるかと思います。
 続きまして、血液型についてということですが、こちらは参考資料3「現在のレシピエント選択基準」の3頁目をご覧いただきたいと思います。こちらの4「その他」のところに、Status1の移植希望者が増加した場合、O型のドナーからの臓器が順位2(こちらはStatus1の適合の方になります)のレシピエントに配分され、Status2の移植希望者に配分されない事態が生ずることが予想される。この場合は選択基準の見直しをすることとするという、この文章を受けまして、これまでStatus1の患者様がやはり移植を受けているという状況を踏まえて、O型のドナーの方が発生した場合に、臓器の配分をどのように考えるかということが1つの視点かと思います。また、仮に年齢に関して優先規定を設けるという場合、血液型が一致しているか適合しているかという部分と、年齢の優先をどう考えるかということが1つ議論になろうかと思います。
 様々な観点からご議論をいただきまして、基準を変更するといった場合には、Statusを変更する待機者の方の待機日数を、どのように計算し直すのがよいのか。また基準の見直しに伴いまして、移植施設の先生方におかれましては、Statusの変更等の作業をしていただくことになりますので、治療経過が長い場合など、過去の経緯を調べていただく必要がありますので、それを修正する事務的な期間をどの程度考慮したほうがよいかという点についても、ご意見をいただければと思っております。この資料2にあります検討の視点なども踏まえまして、あくまでも議論のたたき台という形で、資料3にレシピエント選択基準の(案)を示しております。大きな変更点は下線・赤字で示しております。
 医学的緊急度につきましては、これまでStatus1としていたものをStatus1A・1Bという形に変更を行いました。また補助人工心臓を必要としている方という表現だったのですが、実際には装着をしているということを明記しております。また、器械の補助としましては、大動脈内バルーンパンピングのみならず経皮的心肺補助装置、動静脈バイパスを付けている方ということで追加をしております。また、Status1Bとして新たに設けさせていただきましたのは、カテコラミン等を持続的に点滴投与している方等の方は、重症室に入っていない場合でもStatus2の中でもより移植の必要性は高いのではないかということで、Statusを上げた形で記載をしております。その他の変更点といたしましては、1A・1BとStatusを分けたことに関する変更になります。
 最後に3頁目、これまで具体的な選択方法ということで、ネットワークがブロック化されていない場合と、ブロック化された場合というのをお示ししていたのですが、現実的には一元化された日本臓器移植ネットワークであっせんを行っておりますので、今回ネットワークがブロック化された場合というのが、当面使用されないこともありますので、より基準を見やすくするという観点から、削除してはどうかということで示しております。
 以上がこちらからの説明となります。UNOSの基準に関しましては、昨年6月時点のものになりますが、こちらの中で、両面印刷で恐縮ですが、3-7-1から3-7-5というところが、成人・小児に分かれてそれぞれStatusを記載しております。3-7-5になりますが、そちらにUNOSで初めて設けられたということなのですが、小児ドナーの場合の小児優先を記載しております。また実際の配分の方法なのですが、3-7-20から大人のドナーの方が出た場合、3-7-21に小児のドナーが出た場合という形で、実際のあっせんの優先順位付けというものが記載されておりますので、議論の際の参考にしていただければと思います。以上になります。
○北村班長 それでは現状も踏まえ、本日はいまご説明いただいた検討の視点に沿い、先生方のご意見も伺ってまいりたいと思います。すでに伺っている意見は配られているのですか。
○井原補佐 配付はしておりません。
○北村班長 事務局から皆さんのお手元にいき、意見を書いたと皆さんは思っていらっしゃると思いますが、それも踏まえてのご意見でよろしいと思います。今日一日で決めるのは大変難しいと思います。皆さんのご意見は班長として拝見しました。正直申して、皆さんのご意見は非常に違います。一致している部分もあるかもしれませんが、概してそれぞれの思いが大変含まれていて、違う点も多々ありますので、本日で一致した見解をこの当作業班として出すのは、なかなか難しいだろうと思われます。皆さんのご意見を賜りながら、それに対して他の班員の先生方からのご意見も頂戴する形で進めたいと思います。
 まず、議論のポイントで、いま井原補佐からご説明いただいた一番目の点は、新しい法律ができて、15歳以下の人たちからも提供いただけるという中で、子どもの移植が我が国でも認められたということで、どのように子どもの特殊性が、いままでの場合よりも違う点があって、それをどのように取扱うかというのです。日本ではStatusが1というのが1つあったわけですが、1A、1Bなどと分類して、米国の1Aと1Bがあるのはご存じのとおりですが、それに必ずしも一緒である必要はないと思います。特に人工心臓の使い方については、我が国と行政上の問題、あるいは経済的な問題も違った点がありますので、それをなぞる必要はないと思っていますが、やはり分類して、公平を保ちながら、小児の心臓移植をどのように進めていくか。そしてそれには、社会に対して十分な説明できる医学的根拠を持って、「公平性が保たれています」ということを申し上げなければならないと思います。そういう中でまず、緊急度に新たなセッティングを設けるのかについて、ご意見を拝聴できればと思いますが、いかがでしょうか。
○和泉班員 日本の状況を考えると、ICDを入れてエレクトリカル・ストームになっている人たちが、全部Status2になってしまうのです。これはそういう意味では、大人の場合ですが、公平性を欠く非常に大きな要因になるのではないかと思うのです。つまり、ディバイスによって延命されているという形から取れば、ICDのエレクトリカル・ストームが起きている人たちは、Status1に含まれるべきではないかという現状があるわけです。そこへの配慮はどうなっていますか。
○福嶌班員 その前にICDを付けても、どのくらいの頻度で起こっているかによって分けないと、付けているだけでということにはならないと思うのです。
○和泉班員 もちろんそうです。ですから日に数回起きて、とにかく日常生活が全く損なわれて、入院生活を余儀なくされているような人たちという意味です。
○北村班長 現在の分類ではご存じのように、人工心臓の装着あるいは補助循環装置の装着というのが、非常に重要なキーポイントを占めているのですが、致死的不整脈を頻発しているという場合でも、人工心臓を付ければサポートできるのであれば、補助人工心臓を付けて生命維持をしている人と同等に扱うということについては、やはり議論があるのではないかと思います。というのは現実に待機患者の中にも、心室細動のまま人工心臓で生存している人があるのです。もうずっと心室細動になっているのです。そういう場合もあるし、人工心臓を付けている多くの患者が、ICDを付けているのはたくさんいます。ですから、やはりICDだけを付けて危ないというのであれば、先に人工心臓を付けて生命維持をして、ほかの患者さんと一緒に持っていくのが現状のような気がいたします。
○和泉班員 そうなりますと、結局、LVADに装着することを誘導しているのと同じ状態になりませんか。そういう危惧はございませんか。
○福嶌班員 それだけ頻回に起こっているのなら、医学的に見ましてLVADの適用だと思うのですが。
○和泉班員 いや、どうでしょう。日に数度、うちには実際に2例ぐらいいますが、何とかそれで移植への登録をして、さらにいろいろなことは考えてはいますが。
○福嶌班員 ただ心停止になる可能性、あるいはICDが作動しても駄目な可能性はあるわけですから、LVADを付けてあげれば、そのリスクはグーンと減るわけですので。
○和泉班員 いや、LVADを付けたときにポータブルのものがアベイラブルであれば、話は違いますが、やはりそこは少し違ってきますので、我々も躊躇しているところです。
○中谷参考人 やはり先生が言われているものは、実際上管理ができるのであれば、重症度を言われているような方たちで、少しその差があると。本当に先生が言われているように重症であるとするならば、やはりLVASを適用しないと、実際上は生命維持はできないだろうと。だからそこのところをそれなりの線を引かれるのではないかと。というのは少なくとも現状においては、LVASを付けて待っている人と同等というのが、1つの基準になってくるかと思うのです。やはり、少なくとも現状ではそうせざるを得ない。それと比較した場合に、それを同等に扱うに関しては、やはりICDを付けただけでという形になりかねない。あるいは、そういう形の程度は非常に難しいということから、やはりいま同列に扱うには、問題があると思います。
○和泉班員 いや、私は何もLVADと同等に扱えということを主張してはいないので、ただそういう方々に対する配慮はいまの中ではないので、今回1A、1Bというように分けるのであれば、例えば、それは1Bであるという形での配慮は、できるのではないかという思いがあるので、申し上げているわけです。
○中谷参考人 ここに1Bというのを考えるのであればということでいいわけですね。
○和泉班員 そうです。
○北村班長 わかりました。そこのところともう1つ、次のいわゆる小児特有の状態も考えて、1Aと1Bと2つに分けていくという中で、現状のものと、皆さんのお手元にある赤字で書いてある部分とがあるのですが、これを具体的に事務局からご提案をいただいた所をどのように見直して、それに小児特有の状態をどのように入れ込むか、これがいちばん大きなこの委員会の仕事なのです。そのときに、あまりにも小児優先で、いままで待っていた人たちが、不公平感を持つような形も取れません。しかし、小児の特有の医学的事情で入れなければならないもの、例えば人工心臓装着ができないものです。そういったものをここへ入れていって、ある部分の、いまの不整脈の問題などがあるかもしれませんが、1Bというカテコラミンを使って、待っているという患者さんをすべて1Bに持っていくか。例えば、Status1Aの(ア)(イ)(ウ)(エ)と書いてある(エ)の部分、これは1Bのアンダーラインで書いてあると、1Bにするとどのように違いを持ってくるのか。そこのところをご議論いただきたいと思います。
○福嶌班員 従来、この(エ)のICU、CCU等の「等」にかなり大きな含みがあったわけです。それで現実にICU、CCUの部屋の数は限定されていますし、2年とか3年とかカテコラミンで維持しなければいけない患者さんはいるわけです。結局、重症室といういわゆるICU加算になるような部屋ではない個室で管理をされている方が、結局Status1としていままでもずっと待ってきたわけです。それを分けてしまうかどうかということに逆になってしまうのではないか。実際にはモニターも付いていますし、すぐに行ける体制も取っていて、待っている。それをもし現実に許していただけない、このように分けてしまうのであれば、その人たちに対してすごい不平等が、今度はできてきてしまいますので、いまの(エ)の状態のこの「等」の間に、ある程度の含みを持たせて、私の考えとしては1のままでいいのではないか。もちろん、ICDどうのこうのというのはまた別の話として、この1Bを作る意味合いはあまりないのかなと。特に子どもでICUをずっと埋めることは、管理上も難しいですし、ICUノイローゼを含めて、そういう意味合いもありますので、1のままで、これに関してはいままでのままでいいのではないかと思います。
○和泉班員 前回、作るときももめたのです。
○福嶌班員 そうです。
○和泉班員 前回のときも、それは判別不能であると。そして、現在2年ぐらい待たなければならないという状況下が実際に生まれていれば、こういう非常に特別仕立ての部屋で待てるということは、ほとんど想定できなくなってきている。
○中谷参考人 ただ重症室が要るということは確認しようと、少なくともその病院に重症室があるということを認定しているということ。やはり普通の病院がその部屋であるというようにするのは、それは差があるというのは、やはり作ったときだったのです。だからここにあるのは重症室というのをやはり重きを持たせるべきであって、確かにモニター室のある病院として、それを重症室として使っているかどうかが、その病院としての1つです。やはり、そこに差があるのは仕方がないことで、あのときもありました。そこを明確にしたほうがいいのではないか。そうでないと単にカテコラミンを付けてやっていて、あのときも議論になったのは、そうしたら単にカテコラミンはほとんど少量付いていて、いわゆる一般の部屋に入っている人まで入ってくるのではないかと、あのとき議論になったと思うのです。そこのところは明確化するという意味で、いま福嶌先生が言われたことを逆に言ったら、もっと明確にきちんと、その病院がそのような形で見ている人と、そうでない人というような形でしたほうが、いいのではないかというのを議論すべきです。というのは、やはり病棟などでも結局カテコラミンの量を知っている。でも量で決めるのは何か難しいというところだったと思うのです。そこを明確にするかどうかだと思うのです。
○和泉班員 私たちのようにレシピエントではなくて、レシピエント候補を見ているような病院においては、LVADの成績は確かに優れたものですが、LVADの方々のブレインCTなどを見ると、約半数近い40%ぐらいの人たちが、何らかの所見を持ってしまうという現状を見ると、何とかこの点滴でつなごうという努力はしているわけです。だからその努力はやはり活かしてもらいたいという思いがあるというのが1つ。それから小児の場合に、やはり小児でのLVAD管理というのはできない、対象としてできない人たちが出てきている。その人たちに対して不利益が働かないか、この項目ができることによってです。そういう危惧も私は持っている。
○北村班長 おっしゃるとおりですね。(エ)の項目の、いままで現状でこれでやってきていたわけですが、この人たちのどのくらいの人が、次の救命措置としてのLVASを付けるチャンスがあるのか。つまり(エ)の人はLVASが付けられない理由でこうなっているのか。LVASは付けられるけれども、本人はまだ「嫌だ」だとか、あるいは医師の判断で、血栓などいろいろなものを起こしやすい、いろいろな医学的理由があるけれども、医学的にLVASを付けられないから、こういう状態の人なのでしょうか。
○福嶌班員 カテコラミンに依存しているということですから。
○北村班長 依存していること。
○福嶌班員 それも医学的なことで、カテコラミンに依存しているからです。
○北村班長 しかし、なぜその人にLVASを付けないのか。
○福嶌班員 LVASは付けなくても、私はいいと思いますけれども。LVASは現在体外式のものしかなく、合併症も多く、予後が悪いわけですし、やはり、付けなくて済むものを絶対付けるべきではないと私は思います。
○北村班長 そうしたら付けている人たちは。
○福嶌班員 いや、付けざるを得ないからです。それはもう1つ上の段階です。
○北村班長 付けざるを得ないのでしょう。
○福嶌班員 要するにショックになるとか、そういうことでしょう。
○和泉班員 付けられるから。
○福嶌班員 付けられるからというのもありますけれども、全部人工心臓を付けるというのは臨床的には無理な話でもありますし、適用とはならないと思うのです。あくまでも延命offになりかけている、あるいはショックが起きるであろう。そういったときに付けるわけで。
○北村班長 しかし付けられる医学的条件があるにもかかわらず、付けないでこういう管理をしている人と、付けざるを得なくなってしまった人たちと同じStatusでよいのかという疑問もちょっと。
○福嶌班員 私はもう全然疑問はないです。
○北村班長 それはなぜですか。その人たちになぜ付けてあげないのですか。
○福嶌班員 だからLVASがパーフェクトで、絶対に合併症がないというものであれば、それはイーブンでいいと思うのです。
○北村班長 それは誰でも付けないのなら付けないほうがいいと言えるポンプもありますね。
○福嶌班員 そういうことですね。
○北村班長 しかし付けざるを得なくて、移植を待っている人と、まだ付けなくて薬でいけているからという人と。
○福嶌班員 ただ逆に言うと、埋め込み型ですごく安定している人と、カテコラミンだけに依存していて、いつ虚脱するかどうかわからない人と考えた場合に、予後は虚脱する人のほうが悪いわけですよね。それを全部人工心臓を付けろというのは、やはりそれは少し違うと思います。付けることによって、脳血栓であるとか、感染症で死ぬ確率が逆に増えるわけですから、付けなくて済む人は付けずに、できるだけ待つべきだと思う。
○中谷参考人 付けろというか、Statusが少し変わったのは1997年のあのときにやったのは、東洋紡しかなかったし、設置しかない。だからあまりもたないというか、実際に緊急になる。そうしたら、それと人工呼吸器によってもそれほど長くは実際上は待てないだろう。あるいはそうだろうと。それとカテコラミンとの待ち方はどうかということが、大きな問題になっていたと思うのです。なぜ変わってきたかというと、東洋紡などでも2年、3年待てるようになってきた。そこで少し考え方がみんなコンフューズしているというか、なってきている。
○和泉班員 たぶんにですね、移植実施施設とその実施を依頼する施設間に、もうすでに意識の差が出てきています。これはやはり大きい問題ではないか。移植実施施設はアベイラブルであるという前提で見ていられるので、いつでもLVADをやれる。私たちはいつでもやれる状態ではないのです。いまおそらく近畿もそうだと思いますし、関東もそうだと思いますけれども、いまこの患者さんが適用があるなと思っても、どこも満タンだからちょっと待ってくれ、1週間待ってくれ、2週間待ってくれという話にもうなっているのは事実です。これはおそらく。
○福嶌班員 だから他院でカテコラミンのままで待っていて、そうする前に運んでくるという恰好の、その方たちをStatus1にしておくか、しておかないかというのも、とても大きな問題だと。その人たちはStatus1で平等にしてあげないと。
○中谷参考人 それはこの前ももう重症室である。そういう人たちは当然、重症室で管理されているわけですから、ICU、CCUにこだわらなくていいと思う。
○福嶌班員 いま北村先生がおっしゃったのは、(エ)をICUと分けるべきだというお話ですよね。そうではないという話。
○北村班長 Status1AのAとStatus1Bを作ったときの(ア)と何が違うのと。
○中谷参考人 だから先生(エ)の所に関するのは、要するに補助人工心臓を付けているに相当すると。要するに非常に重症であると。ただしカテコラミンでいけているけれども、あるいはいかざるを得ない。だから、この前のときはそこでICU、CCU、これは明確だろうと。ただしそれではあまりにも部屋が足りない。ただ重症室という形にしましょうという話になったので、重症室にしたのはそこにあるわけであって。
○福嶌班員 移植施設の良心のもとにほぼ同等だろうと、医学的に考えるものを(エ)としてStatus1にするということですよね。それだけのことだと思うのですから。そのとおりのことを今後の施設もきちんとやっていただいて、少しだけカテコラミンを付けてごまかすなどということは当然しないと。そこはあくまでも良心の話です。
○中谷参考人 逆に言うと、カテコラミンがいるけれど、そこまでないという程度の人たちも、逆にいらっしゃるわけですから、たとえ小児などでもそういう人がいるのだったら、でもカテコラミンは必要だけれどそこまでない。だから重症度の問題で。やはりカテコラミンの治療を受けるのは普通の人でも、やはりそれなりにそういう強心薬が必要であるという状態とするならば、やはりそれは1Bとランクを分けてでも、逆にいえば、それは必要という形にしたほうがいいのではないかというのが、この1Bというのを付けようかと。あるいはそういうカテコラミン使用に関して、カテコラミンを使っている人は全員がそうかというと、そうではないと思うのです。
○北村班長 それに今度のいちばんのメインの改正するポイントは、小児の移植が始まるということで、小児特有の状況をこの中のどこに反映できるのかということです。
○中西班員 これだけではないですね。
○北村班長 そうしたら具体的にどういう項目が、Statusに要るようになるとお考えですか。
○中西班員 Statusの分類は小児でも大人でも同じでいいと思います。
○北村班長 だから小児のStatusというのは、例えば(ア)の補助人工心臓(イ)(ウ)(エ)とありますが、主に子どもは(エ)に入ってくる可能性が高いのではないかと思います。
○福嶌班員 だから分ける必要はないということですよね。1Bを作ることでかえって悪くなってしまう可能性もあるわけですから。
○和泉班員 話が難しくなる。
○福嶌班員 そうです話は難しくするわけですから、そういうことではなくて、新しいUNOSの分配規則を出させていただいていますが、18歳未満のドナーからは18歳未満のレシピエントをまず優先するというルールがUNOSでも出来ていますので、同じルールを是非日本の中に作っていただきたいというのが、私たちの、小児循環器学会の者としては出させていただいています。
○和泉班員 観点を変えるということですね。
○福嶌班員 そういうことです。
○和泉班員 レシピエントだけで制限をかけるのではなく、ドナーの側から制限をかけるということでしょう。ドナーの観点を入れると。
○北村班長 いまのこのStatusについては、皆さんはいままでの1のままでいいのか。
○和泉班員 いや、この場合はICDの問題。
○井原補佐 事務局から今回Status1A、1Bを設けた理由は、大きく2つあります。1つは当時の議論を私も拝見しましたが、中谷先生からのご指摘がありました重症室というのが、若干あやふやになっていて、少量の持続的にカテコラミンを使っている人も、混ざってしまっている可能性があるというのが1つです。あとStatus2の中に、重症室に入っていないような方が混ざってしまっている場合には、現状の2よりも少し移植の機会が見えるような形に、1Bという形にしたほうがいいのではないかという点で、Status1Bというのは書かせていただいております。
○福嶌班員 現実にいままでStatus1で9人の方がカテコラミンだけから移植に至っていますが、その中にここでいうStatus1Bにあたる人は入っていない。Status1Bを創る意味合いは全くない。いまは現実にみんなLVADになってしまっていますね、もう現実に。
○中谷参考人 いやそこの問題はカウントの所で、いつも問題になってくるのは重症室に入っているか入っていないかです。そうしたら補助心臓が付いたら付いたで、もうはっきりカウントはわかるわけです。ところが重症室に入っているのか、入っていないのかとなってくると、カテコラミンが付いているところで、いつも問題になってくると。だから、それなら明確にはっきりと、でも量では確かに難しい。米国では量で1Aと1Bに分けているわけですが、それは難しいだろうと。それならあのときの議論でやはり重症室ということで、それは1つは重症室、病院がわからないで、そういう対応をしているということで、そこで区別しようという話。逆に言うと、そうでなかったらカテコラミン付いていたとしても、2になるのだという話だったと。
○福嶌班員 そうです。だからそれはそのまま。
○中谷参考人 だからそれを、やはり数が増えてきてそうなってくると、1ランクいわゆる、カテコラミン付けてやるというのは、それなりに治療は出てきているわけですから、それを同じ2にしておくのではなくて、やはり1Bランク数が増えてくれば、それは1Bの人もチャンスが出てくるわけですから、そういうことから考えたら1Bというランクをきちんと明確に作ったほうがいいのではないか。
○福嶌班員 後からでいいのではないですか。
○北村班長 そうしたらアメリカの1A、1Bというように、人工心臓の種類によって、差をつけるというような方法は我が国ではすべきではないというので、皆さんよろしいですか。特に保険適用の問題も関係してきて、移植を受ける人の経済的事情もいろいろ関係する中で、それによってA、Bを分ける必要はないと。それから子どもたちのことの移植を考えた場合も、Statusはここに書いてある1Aだけで十分いけると。
○福嶌班員 と思いますけれども。
○北村班長 しかし次には、先生方は15歳未満からの提供の場合には、何らかの優先策を講じたほうがよいというご意見があろうかと思うのですが、それはまた後でやってみたいと思います。その時、現状の100人を超える人が待っている中で、新しい方法を講じて発効させたときに、いままでのボーダーラインにちょうど重なってくる年齢層と全く赤ちゃんのように重ならないでいける層とが、全部に適用されてしまいますので、重なってくる領域の人たちについての不公平感を与えないということも重要なことだと思うのです。そこのところをいかにするかということであれば、やはり年齢よりも何らか体重によってそれを分けるほうが、認められやすいのではないかとも私は思うのですが。それでは、いまの年齢について、今回の法律のことはご存じですが、医学的な観点を踏まえて、現在も待っていらっしゃる患者さんもごもっともだと言えるような形で、どのようなものを持ってくればよいかという議論をお願いしたいのです。
○和泉班員 15歳以下は実際にネットワークに登録している人は数名です。
○福嶌班員 いままでは少ないですね。
○和泉班員 ですからいままで登録されている方々は、相当勇気をもって登録していませんと、できなかったということがあるので、少なくともいままで登録されている方々に、小児という観点を与えたからといって、大きな不利益が起きるとは思わない。いままで登録している人たちは、当然ある意味でプライオリティを担保してあげればいいだけの話で、それは数名に限られるのではないでしょうか。15歳以下は具体的に何名ですか。
○福嶌班員 1人だけですよ。
○和泉班員 1人だけですか。たぶん実際に審査していて、そのぐらいの印象しか持っていませんので。
○福嶌班員 ただこれから出させていただく症例がたくさんあるので、たぶんそれは出てきます。というのは、いままでは特に10歳未満の症例については、日本で登録はできなかったわけですから、日本での登録を考えて私たちは日循に出したことはありませんので。ただいま日本で登録できるということで、たくさんもうオファーがあるのです。実際に7月17日には間に合いませんでしたが、たぶん数名ぐらいは、すぐに日循に出すような恰好になってまいりますので。
○和泉班員 そういう意味では7月17日をもって、もし私たちが変更する場合には17日まで遡って物事を考えるべきだということを私は申し上げている話で、これは遅れているわけです。
○福嶌班員 そうです。
○和泉班員 当然そういうものも整備して、17日を迎えるべきであったという意味合いです。そういう論点を提出することは可能であろうかと思いますから、17日を過ぎてからの登録の者については、遡って適用するという意向が、どうしても必要になってくるのではないでしょうか。
○北村班長 これはいまから法律が変わったという認識で増えてくることは間違いないと思います。いろいろなご意見がありまして、例えば、米国は18歳以下の人たちにはある意味、子どもは子どもで考えるということも作っているのですが、実際のアロケーションについてはローカルで、あるいはゾーンAのStatus1Aでやって、それが次にはもうStatus1Aのアダルトに移るわけです。それからペディアトリックをまず最初に考えるけれども、適合がなければアダルトに入ってくるというような、実際のアロケーションはあるのですが、子どもと大人が全く別個にいける場合です。両方いけるドナーの場合には、全く別個にやられているというのではないみたいです。ですから、その両方にわたる患者さんのところで、今回の基準以前からやっている部分の人たちが、たくさん待っているわけです。ここに新しい基準を持ってくるときに、今15歳の提供があると、それで助けられる長いこと待っている大人はたくさんいるわけです。その人たちを飛び越して、15歳以下から15歳以下というようなものを現在作ってよいのかと。全部がスタートラインだったらできると思いますけれども。
○中西班員 ただこれもアメリカで制定する時に同じ議論があって、ただそのときにどれくらい大人、それから18歳以上の方に悪影響を及ぼすかということが討議されているのです。大してその影響はないだろうということで、2008年ぐらいに制定。0.5%ぐらいと言っていました。
○北村班長 少ないからと言っていましたね。実際に日本でも少ないと思います。
○中西班員 しかもドナーもおそらく少ないだろうと。それほど数は出ない。その方がたとえ子どもにいったとしても、大きな影響は出ないだろうと。
○和泉班員 先生が言うところというのは、実は施設を認定するときに、よく横断的に議論しておくべき意味、内容だったと思うのです。実際に私、ドナーの観点でレシピエントを選択することについては賛成です。いま18歳という具体的な年齢が出ましたけれども、18歳を。
○北村班長 具体的に。
○和泉班員 それは非常に微妙な問題なので、内容は。
○北村班長 ガイドラインを作らないといけないので、線引きが要る。
○和泉班員 まず、ドナーの観点でレシピエントの選択をするかどうかについてよく議論をして、それから年齢をどうするか。UNOSの場合には18歳という問題が出ているのでしょうし、実際に日本において議論するときには、15歳という年齢が本当に妥当なのか。10歳という年齢も出ているわけです。その年齢のことはあとで議論をしていく。
○北村班長 だから先にと。
○和泉班員 ですから、私はドナーの観点でレシピエントを選択すると。
○北村班長 ドナーは15歳以下が認められました。15歳以下のドナーについての配分を、皆に公平にするのか、子どもに向けるのか。
○和泉班員 皆に公平ではなくて、まず子どもに優先的にものを考えるべきだということに賛成します。15歳というのは、私も確定して申し上げているわけではありません。
○北村班長 14歳の人は、いずれからもできますよね。それでいいということは、社会的にみんな認めてくれますかね。
○福嶌班員 それでいいのではないですか。というのは、いちばんはドナーの家族の気持を考えた場合にですね。
○北村班長 それは先生がよくおっしゃっているから、いまここで言わなくてもみんな知っています。そのとおりだと思いますが、しかし、それはこの間の肺移植のときにも議論があったように、肺移植のほうも心情的には理解できるけれども、それはできないということで、肺のほうは子どもから子どもは認めなかったわけですよ。そこも含めて、心臓の場合のみ、肺臓とも違った形を作るのかということがね。
○中西班員 大人に比べて、子どもの心筋症の予後は悪いというデータがあるわけですから、それをもって、同じ立場で待っていれば、子どものほうが死亡率は高いです。
○北村班長 しかし14歳の子どもであれば人工心臓を付けてやっていますし、実際の心臓移植も8歳までできているわけです。いまのドナーの提供でも。ですから、そのように年齢で区切るよりは、体重で絞ったほうが社会の理解が得られるのではないかと考えるわけですが。
○和泉班員 私は年齢を支持します。
○北村班長 理由は何ですか。
○和泉班員 やはり社会通念上は年齢のほうがと思います。そうすると先生、極論を言うと、60歳で40kgの人が優先されることにもなりかねないのです。それは避けるべきだと思います。
○北村班長 そこでまた気になるのが、30歳の人の命と、12歳の人の命を比べられるのか。
○福嶌班員 アメリカでこれが決まったもう1つの理由は、ドナーの年齢が生命予後を大きく変えるのです。若いほうが長いので、低年齢の人に低年齢の人のものをあげることで、予後が長くなるだろうということが、国際心肺症学会のペディアトリックカウンセル(小児心臓移植委員会)でずっと出してきたデータなのです。それを基に変えられているので、10年ほど前からペディアトリックカウンセルでデータを集め始めたいちばんの理由は、子どもから子どもへの提供を世の中で実現することが目的だったのです。
○北村班長 それはそうでしょうね。
○福嶌班員 ですから、それでこれは決まっているわけで、私はそれと同じ理由にもなるのです。
○和泉班員 ここにそういうルールが書いてありますね。
○福嶌班員 18歳未満のドナーが出たときは、18歳未満の1A、1Bを優先して、その人たちがいないときは、大人の1A、1Bにいくというルールです。ですから、例えばStatus2の子どもにはいかないのですが、アメリカはそこまでは譲歩したということです。
○井原補佐 1Aの次はアダルトの1Aです。
○福嶌班員 1Bになっていませんか。
○井原補佐 3-7-11を御覧いただければと思います。アメリカの場合は地域がかなり広くなりますので、地域性に応じてと。
○福嶌班員 ああ、そうですね。
○井原補佐 緊急度というのは、移植を待つ方の優先順位を勘案するときには必要な話なのかと考えています。そういった意味で、先ほど中西先生からご指摘がありましたが、小児の心筋症の場合は予後が短いということになると、それは緊急度の中でもある程度評価をしてあげないといけないのかなという観点から、検討の視点のところでは、小児特有の状態というのが何かあるのであれば、そこは緊急度という形での評価をしてあげないと。
○和泉班員 小児の緊急度というのはゾーンと無関係には論じられていないわけだから、日本の場合は1ゾーンですよ。
○北村班長 彼はそういうことを言っているのではないのです。彼が言っているのは、小児の心筋症は予後が悪いということを医学的なStatusの中で反映できないかということです。
○福嶌班員 小児の1Bというのは存在しないと思うのですよね。だから、1Bを作る意味はないと思うのです。カテコラミンだけ少し乗せておいて、どこかの部屋で診ておこうという子どもはあり得ないので。
○和泉班員 ないですかね。
○福嶌班員 これはないですから、それで小児が優先されるという方向に結び付くとは思われないです。そんな子どもは、私はいままで見たことがないです。
○和泉班員 でも、拘束型心筋症(RCM)の。
○福嶌班員 RCMのStatus2を優先してあげてほしいというのは、全然別の理由なのです。RCMという病気は肺高血圧になっても肝硬変になっても移植はできなくなりますから、Status2の段階で移植を捨てざるを得ない。移植が必要だという段階で、緊急度は滅茶苦茶高いのです。この子を例えばRCMを1Bに入れるというのであれば、これはまた別の話です。
○井原補佐 1BはUNOSの基準を参考に、UNOSはカテコラミンの投与量で分けていますので、それは当時そういう議論ではなくてこうなったということはあったとは思うのですが、そういう視点と、3-7-3にペディアトリックの1Aというのがありますが、そちらにも肺高血圧がかなり進行しているケースであるとか。そういったものは、成人の場合と分けて緊急度を評価していますので、日本の場合もそのような小児の状態に特化した観点で、緊急度を盛り込んであげることも必要なのではないかというご指摘です。
○北村班長 しかし、いまから日本は、小児はこの基準、15歳か18歳か、そこら辺りで線引きをして、それ以上はこの基準という、皆さんは2つにすることは考えないのですか。
○和泉班員 ドナーの観点ですから、ドナーが何歳であれば、そちらを優先して、なければアダルトに戻るというだけの話ですから、プライオリティ。
○北村班長 子どもたちのDCM1つにしても、予後は悪いし、適切な人工心臓は無いし、またそれを付けた後の管理はもう1つ難しいし、そういった中で、それは医学的な理由だから、それで1Aで持っていっていると。そういう形で、医学的理由でと。
 皆さんの気持はよくわかるのですが、世の中には大人の命と子どもの命をどう比べるかという議論はされていませんし、するべきでないかもしれない中で。
○福嶌班員 先生、それは先ほどからいままで揉めてきたわけですよね。だから、子どもの命というものに対する、提供の命に対する尊重が、必要だということだと私は思います。
○北村班長 その根拠、日本の社会が広く受け入れるには、どう説明をしたらいいのだろう。
○福嶌班員 すごく受け入れられているものの考え方だと思いますが。
○北村班長 そうですかね
○和泉班員 私はあまり抵抗がないように思いますが。
○北村班長 私は抵抗があるような気がします。
○中西班員 どうして抵抗があるのですか。
○北村班長 それは30歳、40歳で、いままで小さな子どもさんを支えて、家庭のご主人として生きている人の命と、いまから中学校へ行って、頑張って日本の社会を支えていく、いまから育っていく人たちの命と、比べるのかというと。
○福嶌班員 大人のドナーは普通のルールのままで、子どものドナーだけはどうしましょうという話ですよ。
○北村班長 だから、私は体重別で分けたほうがいいのではないかと言っているわけです。
○中西班員 体重については、アメリカの基準に1998年ぐらいに30kg以下と入ったのですが、やめてしまいました。
○北村班長 それだけチャンスが多い国で、日本のこの状態が続いている中で、いままで長時間待っている20〜40歳の人たちが。
○中西班員 ただ、その18歳の年齢の優先度の基準を作ったときに、40何歳の働き盛りの人がどれだけ不利を被るかというと、それはわからないのです。
○北村班長 それが言えればいいのですね。
○福嶌班員 今度の法律というのは、家族の代理で大人の移植が増える法律ですので、そちらのほうで、大人はもう大きくアドバンテージはあるわけです。ですから、それで子どもが優先されるということがあっても、私は全然不利益をもたらすものではないと思います。
○北村班長 それは意思表示という意味の点においてはですね。
○福嶌班員 そうです。大人の心臓も、初めから子どもを1A′でいちばん上に上げてしまうといったら、大人はみんなが不平等になってしまいますが、子どものドナーだけに対して言っているわけですから、ほとんど不平等になるとは思われないです。
○北村班長 先生も出ておられた肺のほうでは、それを採択しませんでしたよね。そのときの理由もあるけれども、心臓だけがその法律をとるということは、厚生労働省としてはどうなのでしょうか。それはそれでいいのですか。心臓だけは小児優先の根拠をつくると。肝臓などは生体移植や分割移植がありますし、肺臓もそれがあるから、大きさでやっていますよね。年齢の優先基準を設けないガイドラインを作っている中で、心臓だけが優先ガイドラインを作ることについて、省として対策室として、なぜなのかというときに国民に応えてもらえるかどうか。ご検討いただいてもいいですし、何かおっしゃることがあればお願いします。
○辺見室長 基本的にレシピエント選択基準については、従来から臓器移植法の基本理念である適切な医療、公平な配分といったものに基づいて、医学的な観点から定めているという考え方で作られてきたものです。
 したがって、ある臓器についてどうなのかという話はありますが、ある臓器について、医学的な理由によって一定の年齢層が、どのような区分がいいのかわかりませんが、優先され得るという考え方、これが年齢層なのか、体重なのか、どのような区分になるかわかりませんが、このほうが優先されるという考え方があって、それは医学的にそうであるということであれば、そういった形でのレシピエント選択基準というのは、あり得るとは思います。
 ただ、いまご議論の中で、予後の話など出ていましたが、そのようなことが、どういった階層の人たちが、どこでどう違うのか。もしくは、一方において体重が小さいことによって、医学的な意味で、何らかのディスアドバンテージがあるということであれば、それをカバーするための医学的な理由があるとか、そういった理由がある中で作られていくということであれば、従来からの医学的な基準に基づいたレシピエント選択基準であるということでの整合性はあると思います。
 端的に言うと、省としてというお話ですが、そういったところの説明が、必ず今後も問われる、引っくり返して言うと、親族優先提供の1例目が5月にありましたが、記者会見で私もアイバンク協会と一緒に並びました。何人飛び越えたのか、どのような状態の人が飛び越えたのか、それは医学的に適切なのかということは聞かれますが、角膜の場合はご存じのとおり、ある程度優先順位付けがあるというのと、待機者と供給量の数の問題がありますので、ある程度、そうかということがあるものですし、また、もっと言うと親族優先に関しては法律に明文が書かれていますので、それで優先したのであれば、「それはしようがないね」という話ではありますが、レシピエント選択基準で引っくり返るということであれば。
○福嶌班員 腎臓の場合は待機日数のことも変わりましたし、子どもの年齢でも変わっているわけです。その瞬間に不平等というのは起こっているわけですが、それはやむを得ないということでやってきているわけですから、それは心臓の場合も一緒だと思うのです。
○辺見室長 待機日数とか。
○福嶌班員 点数が変わりましたよね。今度変えるかどうかはともかくとして。
○北村班長 しかし、腎臓と心臓を一緒と言われると、また問題があると思うのです。
○和泉班員 心臓の移植については、2つの項目で、すでにほかの臓器とは特殊なことにあるわけです。親族優先の問題が1つですし、もう1つは結局は小児を特定した移植実施手術を指名したというのは、心臓以外はやっていないわけです。
 そうすると、私たちは小児ということに対して明確な回答を出さねばならない立場にいるので、私はそのことについて別に躊躇する理由はないと思います。
 そのときにドナーの観点をきちんと考えて、もしドナーに巡り会うことがあったら、説明できるような対応というのは、常に考えておかなければいけないと。そうすると、小児実施施設のところで、このような優先度でちゃんと行われているのだということを説明する必要があるだろうから、私はドナーハートを年齢によってレシピエントを選択することについては、受け入れるべきだと思います。
○北村班長 その小児の場合であれば、最終決定は施設になりますけれども、セレクションのプロセスはネットワークがしますので、ネットワークが使える。
○福嶌班員 15歳未満は15歳未満にすれば、セレクションは必然的にかかるわけです。
○北村班長 それを認めるというのであれば、年齢層でネットワークをマッチできるわけです。15歳以上は連絡しないと。それで、15歳でなければ、以下の人に適用がなければ、そっちへ持ってくると。そういうものを作る必要があるわけですね。そのときに、いま申しましたように、社会的に、これは大変公平ですと、医学的根拠に基づいているというものを、是非お作り願いたいと。
○和泉班員 メディアに言わせたらどうですか。メディアはこういう問題に発言しないというのはナンセンスです。
○福嶌班員 というか、提供する立場からのアンケートを取って、メディアにも取っていただきたいと前から言っているのですが、今回重要なことは、15歳未満というのは本人の意思は尊重されないわけです。ということは家族が決めるわけですから、そのご家族がどのような思いで提供されるかをいちばん尊重するルールを作るべきだと思います。
 全く医学的でなくて申し訳ないのですが、提供する人があってこの医療は成り立つのに、その人の意思が無視されていることは許されないと思うのです。子ども、大人、患者を助けることは、もちろん移植医としてやらなければいけないことですが、提供する人の気持をまず尊重することが、私はこの医療を続けていくためにはいちばん大事だと思います。
○和泉班員 班長がいちばん心配しているのは、国民的なコンセンサスが得られることであればいいということです。国民的なコンセンサスを得る作業というのは、メディアにあるのだと。メディアは傍観者でいいというふうには。
○北村班長 そこも大事なところであろうと思いますが、やはり医学的根拠に基づきたいと。
○和泉班員 医学的根拠はあると思います。先ほど言った予後を左右する。
○中谷参考人 先ほども見ましたけれど、小児の council は、確かにそのことで、教科書的にも18歳未満、ある場合は12歳から18歳と差があるのですが、明らかに成績はいいということで、基本的にはそのことに関して進もうと。ただし、まず最初にそれで見て、適応する該当者がいなければ大人に広げるわけですから、そういう意味で、医学的に見て、実際にそれに基づいてUNOSが採用してきているということもあるわけですから、班長が心配されるような、医学的根拠がないというものではないと思います。
○北村班長 医学的生命予後が長く考えられる人に若い方からの提供というのは、医学的理由があるだろうし、そういうはっきりとしたエビデンスのペーパーというのはありますか。
○中谷参考人 ドナーの年齢によるというのはありますけれども。
○北村班長 例えば小児の人たちに、無理やり55歳のドナーのハートを入れた場合の予後がこれだけ悪くて、それが例えば10歳代のドナーから入った場合と、これだけ生命予後が違うのですというようなエビデンスはありますか。あればありがたいのですが。
○福嶌班員 大人に限らずですが、ドナー年齢によるカーブがあるのですが、いちばんいいのが10歳未満ぐらい。
○北村班長 それは全体があるけれども。
○福嶌班員 いや、子どもでもあります。
○北村班長 子どもでもあります。若いほうがよろしいというけれども、日本ではそういうものを選べないで、長時間待っている人を飛び越してそうやることに対してのコンセンサスを。
○福嶌班員 それを言っていたら、例えば60歳の人が登録できないとか。
○北村班長 それに、年齢で決めると、1歳違いがどこが違うのかという問題も、きちんと分けないといけないわけです。
○福嶌班員 それは分けなければ仕方がないです。そういう意味では体重のほうが微妙なのです。ちょっと絞れば、体重を25kg以下にすることは可能ですから。年齢というのは、きっちりとその年齢であるわけですから。
○中谷参考人 体重に関してはこのときに20〜30%が望ましいとしたのは、30.1%なのか29.9%なのかは、極端な言い方をすると本当に瞬間で変わってしまうのです。ですから、体重を基準にするのは非常に難しい。要するに、心不全で進んできた場合には、かなり体重が減っているとか。
○北村班長 この年齢の制限を、望ましいという形で持っていけますか。
○中谷参考人 これを望ましいとしたのは、各施設が自分のところでちゃんと判断していけるという形だったのです。でも、いま言われているのは各施設に任せようというのではなくて、ネットワークでピシッと決められる。これはネットワークで決めるのは難しいということで、各施設にというか。ただし、各施設がちゃんとできる、それは責任が問われるという形で、こうしようと。
 でも、いま言われていることは、もうネットワークで、1位、2位ということを決めた段階にしないと、ものすごく混乱を招きます。それは誕生日の1日前とか、そうなるのだけれども、それは明確に最初から、この日を持ってと。だから、UNOSのように登録した日とするのか、その時点で18歳までにするのかということも出てくるとは思いますが、とにかくルールをはっきりと明確にして、何月何日をもってするとか、そのような形でいったら、18歳としても、なっている方は少ないわけですし、その人がいくチャンスもまだ少ないから、いまの段階であれば、それほど大きな混乱は招かないという認識でもっていけると思います。
○北村班長 そしたら、その話から次の一般論へと。今日は結論を出すのはやめます。いま年齢の話が出てきましたが、何歳頃が妥当なのかということも、それを年齢のほうでやろうということになれば、それを検討しますが。
○中西班員 先生、これは結論を出さないと、もうすでに遅いわけですから、今日結論を出したらどうですか。
○北村班長 それは無理です。もう少し時間をかけさせてください。
○福嶌班員 時間をかけたら何か変わるのですか。
○北村班長 いや、変わるというか。
○福嶌班員 去年の11月からずっと言い続けているのですよね。
○北村班長 あなたの言っているのもわかりますが、私の意見も100%一緒ではないのだから、みんなの意見を合わせないといけない。
○福嶌班員 そしたら、この中の5人の誰が反対しているのですか。先生以外は一緒だと思うのですが。
○北村班長 私が反対しているというよりも、社会がそれを公平感をもって迎えてくれれば結構なのです。子どもから子どもにやるのは、法律ができたのだから、それも心情的にはいいのです、おっしゃるとおりなのです。ただ、医学的にそれでいいのだということを、広く、そのとおりで納得できますという形に持っていきたいが故に、議論していただいているわけです。
○中西班員 そしたらこの条件で、先生にとって何が必要なのか。
○北村班長 さっき申し上げたように、20歳の人は、15歳以下の人からとしますと、もらえなくて、15歳の人は20歳からももらえるし、15歳以下からももらえるという、両方広がるということでよろしいかなということです。
○福嶌班員 18歳未満というのは、今回の法律からいくとほとんど出ないわけですから、そこで不平等が起こるということは考えられないと思います。
○北村班長 その不平等が起こらないということが、ちゃんと説明できればいいのです。
○福嶌班員 それはどのような数字をもって説明したらそれが言えるのですか。それが言えないのであれば、結論が出ないというのであれば。
○北村班長 何かいいのがないかどうか、皆さんを招いて議論しているわけで、そこを教えてほしいわけです。
○和泉班員 いろいろなところから、いろいろなあれが入っているのでしょうから、1回ぐらい待ってもいいのでしょうけれども。
○辺見室長 先ほどの続きのような話になりますが、多数決的というよりも、いまのお話の中でも、15歳と18歳の話もあるのだと思うのですが、18歳はUNOSとの関係での話が出ている中で、15歳という話もあるということです。そこの。
○和泉班員 私は拘っていません。例えで言っただけで、年齢のことは1回も言ったことはないですよ。
○辺見室長 そのところが、いわゆる医学的エビデンスという話になったときに、どこに遡っていくのか。多数決的というよりも、こういった状況があるので、これに基づいて決めたということは、専門的な見知から明らかにしていただきたいと思います。
○和泉班員 事なかれにしてくれということですか。
○辺見室長 いや、違います。
○中西班員 15歳と18歳としたときのエビデンスがほしいというわけですよね。
○辺見室長 いずれにしても、結論についてのエビデンスを明らかにしていただきたいということです。
○福嶌班員 ただ、18歳と15歳の間のデータの差というのは、どこを探しても世の中には存在しないので、12歳から17歳というデータですので、探しようがありません。15歳にするか18歳にするかの医学的エビデンスはないと思います。
○辺見室長 あともう1つは、方法として年齢区切りの方法なのか、医学的緊急度の中に織り込む形で、例えば補助人工心臓が使えない状況の子どもについて、それに代わる形でここに持ってくるとか、医学的緊急度に織り込む形で持っていく方法ですとか。考え方としては、子どもは待機期間が短いので、待機期間を増やしてあげるとか、それによって結果的に優先順位が上がるという考え方など、いくつか考えられるわけですが、そういった考え方がある中で、この形が相応しいのはなぜなのかということについても、最終的に新しいレシピエント基準に基づいて対外的に説明するときには、そういったところについてもご議論をいただいた上で、結論をいただいたほうがありがたいと考えています。
○中西班員 パブリックコメントは出されますか。
○辺見室長 基本的にレシピエント選択基準に関しては、医学的見知からということがありますので、そもそもパブリックコメントはコメントを取るだけで、多数決を取るわけではありませんので、パブリックコメントによってどちらが多いから決めるという性格のものではありません。
○中西班員 ただ、コンセンサスというか。国民選挙するわけではないですから、北村班長が大方の理解が得られるかということですから、そのような反応を見る方法は何かないかということです。
○和泉班員 でも、いま厚生労働省が言われているのと、先生が言われているのは、全く相反することを言われているように私は理解しています。医学的にここで結論を出してくれというなら、医学的に結論を出せばいいので、国民の意思がどうであるかには配慮はする必要はあるでしょうけれども、医学的にこうだということをズバッと言えと辺見室長は言っているわけです。
○北村班長 いや、医学的だけではないのです。医学的に社会性、社会的に観た公平性を担保してくれと言っているのです。公平性という言葉がいちばんに書いてあったように、医学的に公平性を担保してくれと。
○和泉班員 その議論に沿って話をしていると。ドナーという観点でレシピエントの選択をしましょうと。そこの同意が得られれば、あとは、それではどこでという話になってくるので、そうすると、グローバルな協力まで考えるとすると、グローバルな先行するエビデンスがあるところがいいのか、日本で決めたようなものがいいのか、そういう議論になってくるのであって、そこまで厚生労働省が言うのであれば。
○北村班長 よくわかっているし、皆さんも私の思っていることをわかっていただいていると思うけれども、医学的というか、今度の新しい法律ができたところで、その小児の移植を何らかのドネーションの形で優先にしたいという心情、そうあっていいのではないかという気持は誰にでもあるのです。私にもあります。ただ、そのときに、すでに100人以上の待っている人たちが、医学的根拠で公平だと納得してもらえるのかを気にするわけです。
 「私はもう2年待っているのに、なぜ待機もしていない人が飛び越して、15歳以下は優先されるのですか」と。以前からの法律が変わったということだけで、いままでの人は飛び越されていいのでしょうかという疑問が、待機している家族あるいは本人から出てくると思うのです。
 そのときに、「これはこのような医学的な根拠ですから、仕方なし」と言えるか、あるいは待機患者や家族が公平だと認められるか。そこを非常にうまくできる方法はないか。できないこともあり得るかもしれません。一線区切らなければならないと。
○和泉班員 それを言うなら、やはり腎臓の例がいい例だと思います。何万人を飛び越してやっているわけです。何万人の中に不公平感を訴える人がいたかというと、それは出ていないです。
○北村班長 ただ、腎臓と心臓とは、命ということから考えると違うので。
○福嶌班員 肝臓も順番は変わっていますので、それは同じであって、医学的にこうと決めたら、その時点で変えるしかないわけです。いままで子どもは移植は考えられなかったわけですから、考えられる世代ができてきた時点で考え直しただけの話ですから、それが不公平感になるということもありませんし、いちばん何が変わったかというと、子どもが移植できることではなく、子どもが提供できるようになったことがいちばん変わったことですから、そこを中心にものを考えなければいけないと思います。
○北村班長 最初は私もそう思っていました。しかし、それで皆が医学的に公平だと言ってくれるかどうかについて、多少疑問が生じていると。
 それはディスカッションの中でまとめて、決して私の意見を通そうというものではありませんので、皆さんのご意見で、それが実際に実行可能だということであれば、それでいいわけです。
 今日は時間的にも、まずディスカッションをまずしてくれというのが厚生労働省からの依頼ですので、その方向でと。
 次に、血液型について、適合と。例えば子どもの場合では、一致と適合などは完全に考えなくても成績は変わらない、いまのところ優先は一致ばかりでいっているのですが、それに小児のために適合を加えていくか。
○福嶌班員 適合はいまでもやっています。一致のあとで適合と。
○北村班長 そのあとですが、まず一致から選んでいっていますよね。
○福嶌班員 はい。
○北村班長 今度は、そのときに小児については適合も先に認めるのか。
○福嶌班員 それをしたら、それこそO型が不平等になってしまいます。
○北村班長 ですから、それをディスカッションしてくださいと言っているわけです。変えるか、いまのままで終わるか。
○福嶌班員 いまのままでいいと思います。
○中谷参考人 いまのままでいいと思います。そこまで変えるとなると、先生が言われていることも本当に議論が出てくることになります。
○福嶌班員 O型の患者さんが全く移植を受けられなくなります。
○北村班長 ただ、医学的に、小児のほうが一致でも適合でも、成績が変わらないとすれば、小児は一致と適合を一緒くたに考えていいということもできるわけです。その医学的理由があれば、それがないとなれば、いまのままですが。
○福嶌班員 成績はそんなに変わらないと思いますけれども、まず選ぶというのは、O型の不利をなくすということですから、適合と一緒にしない方がいいと思います。
○北村班長 だから、小児だけはそれを外すということで。
○福嶌班員 いや、そしたら小児のOのほうが死んでしまうのではないですか。
○北村班長 そういったこともあり得るかもしれませんね。
○福嶌班員 それは不平等そのものだと思います。
○北村班長 かえって悪いですか。
○福嶌班員 はい。AB型ばかりの移植になりますよね。それがないようにということで、一致を優先しているわけですから。
○中西班員 ですから、小児の一致、小児の適合ですよね。
○福嶌班員 そういうことです。
○和泉班員 いまのとおりということですね。
○北村班長 しかし、それは小児優先を決めた場合ですね。大人とごちゃ混ぜにした場合は。
○中谷参考人 いま班長が言われているのは、小児から小児でまず優先します。小児で一致を見ます。一致でいなかったら、大人は一致を探しますよね。
○中西班員 そうではないです。小児の適合を選ぶのです。
○北村班長 では具体的に言います。13歳のドナーが出たと、体重は50kgを超えています。その人のドナーを、小児の一致が1番になればいいです。しかし、小児には残念ながら適合しかない。しかし、25歳の人には一致があった場合に、どう考えますかということです。
○中西班員 次は小児の適合にいくべきだと思います。
○北村班長 それは先生方のいう、小児を優先するときです。
○福嶌班員 いままでもStatus1の一致がいて、適合になるわけですから。
○北村班長 どちらもStatus1です。
○福嶌班員 そうです。心臓でも、子どもについてもStatus1でないと。
○中西班員 大人の一致と、小児の適合のどちらが優先されるかということですね。
○北村班長 そして、大人の一致のほうが待機期間は長いのです。
○福嶌班員 子どもの予後が悪いから、子どもを優先するのであれば。
○北村班長 それが決まったらそれでいいのですが、小児優先が決まらないと、これも決めにくいということですね。
○福嶌班員 一緒くたにするのは、とにかくO型の人が絶対に移植ができなくなってしまいますから。
○北村班長 例えば10歳以下は、適合と一致の関係は大人と全く変わらないわけですか。
○福嶌班員 適合と一致は変わりません。1歳未満の非適合は別ですが、それ以外は変わらないです。
○北村班長 小児のほうがもっといいというデータはないのですか。
○福嶌班員 それはないです。私がいま診ている子どもの中で、適合は2人か3人ぐらいしかいませんけれども、みんな生きていますから差はないです。
○北村班長 そうすると、あとStatusの変更とか、時間をどうするか、日にちのカウントをどうするかもあるのですが、いちばんのこの委員会でのあれは、年齢で策を考えるかというときに、年齢をどう考えますか。どの年齢層を、何らかの医学的根拠をもって、どのようにしたらいいと思いますか。
○和泉班員 いまの質問の意味がよくわからないのですが。
○中西班員 15歳、18歳のことですか。
○北村班長 年齢の線引きをどう考えるかと。
○和泉班員 ドナーの観点をレシピエント選択に入れるか入れないかが決まっていないので、そのときに年齢を議論しても。
○福嶌班員 入れるということであれば、お話はできますけれども。
○北村班長 皆さんはそこまでは議論したくないということ。
○和泉班員 やはり微妙なものが出てきますので、傷付ける年齢層とか、いろいろなものが出てきますので、そこは慎重に発言して、基本原則が決まってからは。
○北村班長 そう言っても、オプションがいくつもあるわけではなくて、突飛もない年齢層を持ってくるわけにはいかないでしょうから。
○福嶌班員 18歳か15歳のどちらかだと思います。要するに、本人が意思表示できる年齢にするのか、児童という年齢にするのかの2つだと思います。
○和泉班員 そういう言い方で言わせていただくならば、私は歴史の長いところに学ぶべきだと思います。UNOSがいちばん長いのであれば、UNOSの出している数字を入れるべきだろうと思います。そうでないと、例えばアジアの中でトランスプラントのシステムを作るときに、また日本は落差をつくってしまう恐れがあります。そういうことまで考えれば、やはり歴史がいちばん長いところが採用している数字を優先させるべきだと思います。
○北村班長 それも私なりに考えましたが、法律が15歳で、18歳に持ってきたときの医学的根拠は何ですかと。どう社会に答えるのかというのも、アメリカがそうだと言っても、アメリカは成人年齢が18歳で、日本の成人年齢は20歳です。
○福嶌班員 ただ、今回の虐待については18歳に上げられているわけですから、そことの整合性で悪い話ではないです。だから、その整合性を取るか、書面の意思表示が認められないという意味での15歳を取るか、どちらかだと思うのです。
○北村班長 虐待の法律の18歳と、こういうものを持ってきていいのかどうかの、これは省庁の問題もあろうなと思います。そういうので、虐待の年齢が18歳の法律になりましたから、18歳ですというのも。
○福嶌班員 というか、私が言っているのは児童という意味です。要するに、保護下にあるという意味での子どもという年齢です。
○北村班長 それも一遍厚生労働省も検討してほしいのですが、そういう法律のところで妥当性が引けるのかどうか。
 そしたら、皆さんはStatusの中で、子どもに何らかの形で、医学的な理由で優先的に扱える方法は難しい。むしろ年齢で線引き。
○和泉班員 レシピエント側からです。
○北村班長 それをドナー側からの年齢で区切る形でやっていくことがよろしいというお考えで、反対の人はいませんか。村上先生、いかがですか。
○村上班員 現在、東洋紡が安全に装着できる体重が40kgぐらいのところにあるのではないかと。そうすると、15歳ぐらいの年齢に相当するのではないか。それより小さくなってきますと、血栓塞栓症の発生率が、成人の投与群に比べて高くなってくるというのは、医学的にわかっています。その辺りの体重と、年齢がちょうど一致するところを選ばれると、医学的な根拠も与えられるのではないかと。先生がおっしゃった体重と年齢がマッチすると、そのようには思います。小児のそれ以下の小さな子どもさんのバド、補助人工心臓が国内で使えるようになったときには、また改めてディスカッションをされることがあってもいいのかなと思います。
○中西班員 ただし、例えばベルリンハートを付けて、でも本当の予後というのはわかっていないです。アメリカの場合には、せいぜい数ヶ月です。だから、日本では1年も2年も待たないといけないというと、これはデータはまた全然違ってきます。そうすると、そこからまたデータを積み重ねていったら、これは永久にかかります。
○村上班員 ですから、そういうことも含めて、もう一度ディスカッションだけでもするということは、あってもいいのではないかと思います。ベルリンハートが使えるようになった、保険収載されたからと。
○福嶌班員 埋め込み型が使えない層は40kg未満ですよね。ですから、そこは明らかに予後が悪いわけですから、将来に向けては差を付けていいのではないかと思います。
○北村班長 そしたら体重がまた。
○福嶌班員 だから、40kgが大体15歳に相当するのではないかという話ですから。私は25kgで線を引いたデータを持ってきてはいるのですが、体重の難しさがあるのです。
○辺見室長 腎臓の例が出ていましたが、腎臓の例はレシピエントのほうに下駄履きをという話ですね。いまのお話でいくと、ドナーのほうで切るかという話です。これはおそらくほかの臓器にはない、心臓特有の話だと思います。
 ドナーの年齢で切ったときの、先ほどの血液型の一致、適合の問題が、ドナーが18歳未満のときと、18歳以上のときとで、どうするのかという話が出てくると思うのですが、先生のおっしゃっているのは、40kgのところで、レシピエントのほうで下駄履きをさせれば、ドナーが18歳未満であろうが、ドナーが18歳以上であろうが、下駄履きをして上にいけるのですが、ドナーの18歳のところで線引きをしたときに、こちらの仕分けをすると、また区分けのマトリックスを作って比較してみないとわからないところがあるのですが、適合と一致のところで、何か順番が変わってくる部分が出てくる可能性があるので、作って考えてみないと、ドナーで区分けを作ったときに、レシピエントが体重の軽い子がどのような場合でも優先されるのかはわからなくなってくるところがあります。その辺りの検討が必要だと思います。
○中谷参考人 補助心臓の場合は15歳、18歳でも、そこの年齢の管理の問題からいくと、18歳で切れるかどうかはまだ問題があるとは思うのですが、いわゆる成人と言われている人たちとは違うと思います。ですから、そういう意味でいったら、18歳くらいで切られても、管理するという立場からいくと、いわゆる子どもという意味からいくと、決して15歳で切れるようなものでもないということだけは追加しておきます。
 だから、いま体重云々と言われているけれども、それだけではなしに、補助心臓が埋め込み型になったとしても、15歳で切れるというか、それはないと思うのです。ある程度18歳ぐらいのところでも管理の仕方とかは変わってくることも十分あり得るので、そこはそういう意味で、いまの感覚で15歳、18歳ということをやると、エビデンスは全くないというか、蓄積されたものはないということになってくると思います。
 だから、私としては、エビデンスという形でいくと、米国で10人いたら18歳未満のところでやってきたデータはあるのです。そのデータは何とかやることはできるけれども、それ以上のことをやろうと思うと、医学的には出しようがないのではないかと思います。
○福嶌班員 医学的には15歳というのは、間がどこにもないのです。データがどこにもないので、医学的にと言われるのであれば、18歳にすべきだと私も思うのです。ただ、日本のルールとして、別の意味で15歳とするのであれば、15歳にするか、そのどちらかを選ぶべきだということです。
○北村班長 ここの委員会で最終決定はできないのです。ここで一応のものを専門委員会と称しますか、で作って上部委員会へ提出します。ここは心臓移植の関係の人ばかりがやっている中ですので、このような形で持っていきたいと。その後、臓器移植の本委員会があります。ここには一般の方々も入っていますし、法律関係の方も入っておられます。その親委員会でもう一遍審査を受けますので、そのときに十分に答えられるだけの説明理由が、パブリックコメントではないのですが、一般の移植関係者以外の方々も踏まえた親委員会で、もう一遍審議にかかるので、そういう意味では、社会の意見もある程度聞ける形になるとは思います。その中で当委員会としては、堂々とこのような理由に基づいて作成したということが、言える形で持っていかないと、まずいとは思います。
 その中で、今日の皆さんの感じでは、ドナー側の基準で承認を考えたい。レシピエント側ではメリットを作るというか、承認の考え方はStatusを特別に作るとか、あるいはそういうものはいらないと考えてよろしいのですか。
○福嶌班員 子どもだけを特別なStatusにすると、それこそ不平等ができてしまう可能性がありますから。
○北村班長 例えばStatus1Aと書いてあるたたき台のAの部分で、カテコラミンを用いて点滴を行っている状態を、小児に重要なポイントとしてあてがうとか。
○福嶌班員 それをすると、小児でLVADが乗っている子とか。
○北村班長 もちろんそれは入っています。例えば(エ)を専属的に小児にあてがって、成人は(ア)(イ)(ウ)でいくことは考えられませんか。
○福嶌班員 それで(エ)が優先されるということですか。優先されなければ同じことです。
○北村班長 (エ)は小児に優先するのです。
○福嶌班員 小児に優先するというけれども、結局大人の当てはまるドナーであった場合に、(エ)は待機順序で選ばれるのであれば一緒になってしまいますから、全く子どもが優先されたことにはならないわけです。だから、1A′みたいに、1つ上の位に上げるのなら別ですけれども。
○北村班長 だから、大人に(エ)を適用しないということです。
○福嶌班員 でも、人工心臓を付けていると。
○北村班長 ある程度ボーダーラインの子どもたちにはいく可能性があるのではないですか。全然入らない小さな子どもは別です。それは心臓の大きさで決まりますから、医学的理由にある程度できるわけです。
○福嶌班員 そうですが、(エ)の人がすごく不平等になるわけですね。
○北村班長 いちばん問題になるのは、どちらからでもいけるという年齢層。
○福嶌班員 どちらからでもというか。
○北村班長 現在の大人からの提供でも、8歳ぐらいまでは移植をやっているではないですか。ですから、8歳も入れると、8歳から15歳までの年齢層は、いままでも大人のドナーからもできるという中で、これをドナー側から絞って持っていくのか。こういうカテコラミンだけでやらなければいけないのは、子どものほうが圧倒的に多いと思うので、子どもの優先基準にしてはどうか。
○中西班員 要するに子どもの死亡率を下げ、大人の死亡率も下げとしたいわけですよね。どちらも死亡を減らしたいというわけです。では、子どもの死亡率を下げるにはどうしたらいいか。大人はいまの現状であまり変わらずに、子どもの死亡率を下げたい。子どもの移植をしたいわけです。
 いまのこのStatusでいくと、子どもは助からないです。死亡率を下げることはできないです。やはり小児を優先にしないと、死亡率を下げることはできないのです。
○井原補佐 先生のおっしゃる子どもというのは何歳の子どものことでしょうか。
○北村班長 医学的に決まるのは問題の外なのです。8歳以下とか。私の言っているのは、10歳以上から15歳の間ぐらいの人たちが、15歳以上から20歳ぐらいまでの間の待っている人が何人いるか。そこの不公平感を助長しない方法はないのかということです。それは心臓の大きさで決まりますから、そこは医学的には。
○福嶌班員 問題なのは、これまで全く移植できなかったのは15kg未満です。でも、これから子どもの15歳未満のドナーが出て、35kgぐらいのドナーが出てきたときに、40kgの大人にいくかどうかということが、たぶんいちばんの討論になるわけで、そのときには10kgから25kgの子どもに提供がいくわけです。それをどうするかという話で、私どもがいままで検討した中で、10kgから25kgの子どもというのは、非常に予後が悪いのです。だから、その子たちにいくようにするというのは、これは全く医学的な理由だけです。2つの理由で私は話をさせていただいています。
○井原補佐 そのお子さんたちは、いまのStatusで1に入れるということでしょうか。小児に特有な状態ということで、例えば先天性の心疾患とかで肺高血圧があるような症例では。
○福嶌班員 UNOSは6ヶ月未満の話で、これは肺血管抵抗が求められないPHに対する特別策なのです。これは全く違う種類のものですから、そのPHと我々の言っている拘束型心筋症のPHとは違う種類だと理解してください。
○井原補佐 そのような拘束型の方は、いまの区分で必ず1に挙がっているということでしょうか。
○福嶌班員 それは違います。
○井原補佐 Status1に入れるような措置に。
○和泉班員 拘束型は分けて議論しないと、ICDのマイナーのグループの。マイナーのグループとメジャーのグループを同じ議論に乗せることは賛成しかねます。
 いまの話を聞いていても、例えばドナーハートが私たちが予測するようになったときに、いま500人のキャンディデートがいて、1年間に80ぐらいの人しか手を挙げていないわけです。どこからいちばん手を挙げてくるかというのは、40歳、50歳の人たちで、これは明らかに多くなるわけです。そのときに、小児にプライオリティを与えるような方策を採っていないときに、小児は絶対的な不利の立場に立つというのは、容易に理解できます。それはよく考えておかなければいけないことです。
○井原補佐 年齢の要素というのはどうなのでしょうか。
○和泉班員 いや、それで私はドナーでやるのがいちばん、班長が言われるように国民的な合意が得られやすいのではないかと。
○福嶌班員 私どもも非常に頑張って、10歳から15歳までのLVADの成績を挙げてはきているのですが、走り回りたい子どもたちが、人工心臓を付けて2年待っているということを是非考えていただきたい。生きているというレベルの話ではないのです。もちろん大人もそうなのですが、子どもを動かさずに管理するという難しさです。
○井原補佐 そういった意味で、年齢というのは18歳で押さえていて、それ以外の要素として、緊急度の評価を変える必要がないのかと。
○福嶌班員 それはRCMをどうするかだけの話になるので、法律が改正された現状では、いまのままで仕方がないと思います。
○辺見室長 いまの福嶌先生のお話、中西先生のお話を私なりに聞いていたのですが、レシピエントとしてのお子さんは優先度が高いと取れるのですが、ドナーの場合。
○福嶌班員 それは前提ですよ。
○辺見室長 そこでドナーの話がどのような形で入ってくるのか。和泉先生がおっしゃったように、圧倒的にドナー側の年齢としては。
○中西班員 それをすっきりさせるためにドナー側を設けましょうと。
○和泉班員 レシピエントが圧倒的に、40歳、50歳の人たちが増えてくると。
○中西班員 それをどのようにして、すっきりといまの基準を作っていくかということで、ドナーを規定すれば、それがいちばんみんなに受け入れられやすいのではないかという案なのです。
○辺見室長 むしろ医学的な理由で、レシピエントが優先されるべき理由があるのであれば、そこをレシピエント側の基準として規定してあげないと、いかにドナーが子どもの場合は優先してあげるといったとしても、本当に医学的に必要性が高い子たちが優先されるとならないのではないかという。
○福嶌班員 それを言ってしまうと、子どもを大人の上に乗せてしまわないと、絶対になり得ないルールになってしまうので、そこまでは大人の人も許してくれないです。許してくれるのなら、話は全然別になってしまいます。
○中谷参考人 優先されるプライオリティに関しては、言われるようなことは今後検討していくべきなのだけれども、まだそこを明らかにするのは、やはり大人のところ、例えばいまのICDと同じような形で、RCMもそうなるかという議論です。それは何も考えていなくてもいいと言っているのではなくて、その話と、いま言っている話で、年齢の若いほうからやったものの成績はいいというのは明らかにあるわけですから、それをやることが、小児に対してもチャンスが増えるという2つの意味があるという形で、まずは進めたらどうかというのが。ただ、年齢で切るかどうかというのは、確かに議論かもしれません。
 やはり米国でやっている、あるいはデータなどを見る限り、12歳から18歳未満のデータを見る限り、それは十分に考えて、おかしくないデータは示されていると思います。
○北村班長 移植医や移植側からのご意見ばかりかもしれませんが、レシピエント側からの意見、大人のほうを主にやっておられる先生からも、ご意見を伺いましたが、移植というのは大変大きな社会的な医療ですので、子どもさんの提供は子どもさんへというのは、ドナー側の気持だと。それも心情論かもしれませんが、よくわかります。たぶんそうであろうとは思います。しかし、一方、レシピエント側から見たとき、それは不公平だと言われない形を持っていかないと、これも同じ立場に立たなければいけないというのが、移植医療の辛いところだと思います。レシピエント側から見て、不公平感がぬぐえる形の検討に、もうちょっと時間をかけさせてもらって、皆さんのご意見は充分に拝聴いたしましたし、以前からの意見を踏襲されているということで理解いたしました。時間にもなりますが、引き続き。
○和泉班員 先生、いまの意見ですが、心臓移植委員会は、いままではある意味で、日本循環器学会の心臓移植委員会は、いわゆるレシピエントの選択をするときに、ある意味ではドナーを優先的に物事を考えてきているところはあります。それは移植医療の根幹にかかわることで、レシピエント側の不都合だけを優先させたら、移植医療は成り立たないのではないか。ドナーの方々、もし私たちが会う機会があったら、このような形でやりましたとちゃんと説明できるような考えでやるべきなので、そこはドナーに少しプライオリティを置いた移植医療の在り方を議論していただきたいと思います。
○北村班長 常にこれはほかの臓器移植の委員会でも、この新しい法律の対応の委員会は開かれてきたわけです。その中で同じ議論が行われています。ですから、ここの委員会で皆さんの思っておられる考え方を認めない臓器もあるわけです。
 そのような中で、心臓だけをその形で持ってくるときの妥当性と申しますか、国民のドナーから考えた場合の気持ということです。
○福嶌班員 それを言ったら、関連学会協議会で、小児科学会、救急学会、脳神経外科学会、小児救急学会は、すべて小児のドナーから小児のレシピエントへいくべきだと提言を出していますから。
○北村班長 そしたら、この間の肺のときは、なぜそれを拒否したのか。
○福嶌班員 それは肺の人たちがそう考えただけの話ですから、私は何とも申し上げられませんが、私はそれが一般的な提供側のスタンスだと思います。これはこのあとも、何回も先生方と確認をしていますが。
○北村班長 それが肺もそうなって、心臓もそうなっていたら、より一層強いものになるだろうけれども。
○福嶌班員 いや、それだったら、こちらから向こうへ持っていったらいいのです。
○北村班長 それは難しいです。あのときに先生がもっと言わないと。
○福嶌班員 言いましたよ。あれだけ言って、言っていないというのであれば、先生。ただ私はあくまでも参考人でしたからね。
○北村班長 しかし、それを採択しなかったですね。
○福嶌班員 ここで採択してもいいのではないですか。何も肺に従う必要なんて全くないです。
○北村班長 それは皆さんの主張であって、それは全体の。
○中西班員 肺は肺の病気の予後とかもあるし、心臓と肺の病気の程度とか。
○北村班長 それを言うと、腎臓と心臓を一緒に論じるのはおかしいというのと、一緒のことをおっしゃっているわけです。
○中西班員 この委員会は委員会で、心臓としての結論を出さないと。
○北村班長 それは出しますが、今日出せと言われると、私は荷が重いです。
○福嶌班員 次までの間に、どのような資料を揃えたらよろしいのですか。
○北村班長 それはまた検討して、最後にご意見を踏まえて、引き続き議論をさせていただきたいと思います。事務局から連絡事項があればお願いします。
○井原補佐 本日はご議論をありがとうございました。いただきました緊急度に関する部分のご意見、年齢に関するご意見を踏まえて、また資料3の「レシピエント選択基準(案)」については検討したいと考えています。次回以降の日程については、場所等を含めてまたご連絡させていただきますので、日程の確保をお願いします。
○北村班長 本当は2回ぐらいというのが予定だったのですが、事務方と検討しまして、できるだけ早い形で決着したいと思います。
 皆さんのご意見、大体の方向性はわかりました。ただ、問題は本班は移植と小児の心臓専門家ばかりだということです。世の中はこれだけの人間で運営されているわけではないので、いろいろな意見がある中で、最も納得されるものを作りたい、皆さんのご意見が納得されるものであれば、それに超したことはないわけです。ちょっと時間をいただくことについては、ご了承いただきたいと思います。本日はありがとうございました。


(了)
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