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2014年7月2日 第44回 がん対策推進協議会(議事録)

健康局がん対策・健康増進課

○日時

平成26年7月2日(水)17:00〜19:00


○場所

航空会館701〜703会議室(7階)
(東京都港区新橋1−18−1)


○議題

(1)今後のがん対策の方向性について
(2)がん対策推進基本計画の中間評価について
(3)その他

○議事

○江副がん対策推進官 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第44回「がん対策推進協議会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 初めに、本日の委員の出欠状況でございますが、本日は池田委員、工藤委員、佐々木委員より御欠席の連絡をいただいております。また、細川委員より所用にて遅れて御到着との御連絡をいただいております。

 本日の「がん対策推進協議会」の委員の定足数は20名に対しまして、現在出席委員が15名でございますので、議事運営に必要な定足数11名に達していることを御報告申し上げます。

 本日は2名の参考人を招聘しております。国立がん研究センターがん対策情報センター長の若尾文彦参考人です。

 また、産業医科大学医学部公衆衛生学教室教授の松田晋哉参考人でございます。

 また、先月の通常国会で成立しました「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の説明のために、医政局指導課医師確保等地域医療対策室の佐々木昌弘室長が出席してございます。

 また、老健局老人保健課の迫井正深課長は所用にて遅れて到着するとの連絡を受けております。

 それでは、以後の進行は門田会長にお願いいたします。

○門田会長 皆さん、こんにちは。きょうは17時から始まって19時までという、ちょっといつもと違った時間帯になっておりますが、よろしくお願いしたいと思います。

 特に本日、内容が見ていただくとわかると思いますが、少しタイトな状況になっておりますが、ぜひ時間内に頑張って進めたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。

 それでは、事務局より資料の確認をお願いいたします。

○江副がん対策推進官 それでは、資料の確認をさせていただきます。

 資料1、がん対策推進協議会の委員名簿でございますが、ここで1点修正がございまして、大江裕一郎委員の御所属につきまして、がん研究センター東病院から中央病院に移られておりますので、修正が遅れまして失礼いたしました。

 資料2 がん対策推進基本計画の中間評価等について

 資料3 「DPC及びNDBを用いたがん診療施設の適正配置に関する検討」

 資料4 「介護保険制度におけるがん患者への対応について」

 資料5 「医療提供体制について」

 資料6 がん対策推進協議会のこれまでの検討状況及び今後のスケジュール

 資料7 がん対策に関する施策の進捗について

 参考資料1 がん対策推進基本計画

 参考資料2 第43回がん対策推進協議会 資料3

 参考資料3 がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針の一部改正について

 資料に不足・落丁等ございましたら、事務局までお申出いただければと思います。

○門田会長 ありがとうございました。皆さん、資料は大丈夫ですか、特に問題はございませんか。

 問題がないようでしたら、議題1から順番に進めたいと思います。議題1、がん対策推進基本計画の中間評価等についてを挙げておりますが、前回の協議会で指標については皆さん方に御承認いただいてスタートすることになって、今まさに動いておりますが、協議会の中で、内容と指標との関係をもう少しわかりやすく説明してほしいという意見が出ておりましたので、本日は若尾参考人にもう一度そのあたり、前回のものの復習になるかもわかりませんが、説明していただこうと思っております。

 それでは、若尾参考人、よろしくお願いします。

○若尾参考人 それでは、座ったままで説明させていただきます。

 まず、本日の参考資料2をごらんください。前回の報告内容を簡単に振り返らせていただきます。

 まず、6ページをごらんください。こちらは分野別施策の指標をつくるに当たりましては、協議会の委員の方々、さらに前期の協議会委員の方々、それに各分野の専門家を含めて74名の皆様方に御協力をいただいております。大変御協力ありがとうございました。

12ページにございますが、実際には郵送調査を3回やらせていただきまして、その際には指標に対して、黄色い枠の中にございますが、施策目標との関連性、問題の大きさ、意味の明確さという3点を9段階評価していただきまして、それぞれの点数を足して分野別上位5つの指標を選んだという形になります。指標そのものは完全な指標というのはございませんで、それぞれ近い指標、遠い指標等いろいろなものがあって、その時点でどういう指標が一番皆様のコンセンサスを得られるかということで、このようなデルファイ法で分野別施策の指標をつくっております。

 その結果、14ページをごらんください。構造指標44を加えた形で全部で91の指標の策定をさせていただきました。それらが分野別施策になります。

16ページをごらんください。分野別施策の指標のデータ源なのですが、このうち拠点病院の調査、現況報告書などからとるもの、あるいは患者診療体験調査からとるもの、それぞれのデータ源によってとるものが変わってきます。

 もう一つは、全体目標に関しましては、フォーカスグループインタビューをさせていただきまして、全てのがん患者さんとその家族、苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上、がんになっても安心して暮らせる社会の構築という2つ目、3つ目の全体目標に関して、どのような状態になると、この全体目標を満たすことができるかということでフォーカスグループインタビューさせていただきまして、その結果、22ページをごらんください。青い四角で書いてございますが、6つのカテゴリーに分けた形で抽出させていただいて、最終的には24ページにあります19の質問項目という形で御報告させていただきました。

 これらを踏まえまして本日、その後の経過について御報告させていただきます。資料の順番が前後するのですが、資料2−2をごらんください。このうちまずやってまいりますのは、実際に患者さんの調査が一番時間がかかるということで、こちらについて準備を進めているところです。

 先ほどの全体目標から抽出された19項目を分野別課題から選定されたもののうち、患者調査で継続するもの13項目。さらに、緩和ケア分野から選定されたもので患者調査ではかるものを3項目、平成25年度のパイロット調査から重要と思われた項目1項を足しています。これらの4群をもとに調査票案を作成いたしました。

 実際には19項目、13項目、3項目などで重複がございますので、それらをつけ合わせた上で統合したような形にもなっています。

 それと、平成25年度行いましたのは、患者診療体験調査という形で出したのですが、今回は必ずしも診療だけではない領域についてお聞きしますので、患者調査という形で名前を変えさせていただいています。まだサンプルで、実際の案はきょうは全体をお見せできる状態ではないのですが、サンプルを1ページだけ四角でキャプチャーしたものをつけていますが、このような形でサンプルを今つくっております。

 できたものに対して実際のフィージビリティーを確認するために、がん対策情報センターの患者市民パネルの有志の方にヒアリング、インタビューを行って今改善しているところです。改善されたものについて11名を除いた89名のパネルの方に実際に調査を実施して、最終確認をしたいと考えています。

 2ページをごらんください。調査の対象について、前回、都道府県拠点病院と各県から1地域がん診療連携拠点病院、国立がん研究センター中央病院・東病院ということで100施設ということで御報告したのですが、1県が都道府県拠点と地域1施設ですと、都道府県の代表性を表すには不十分だろうということで、現在がん対策健康増進課とこれを2にできないか、つまり、100施設を150施設にできないかということで調整させていただいております。

 対象患者さんについて、1施設100名ということで御報告しましたが、さらにもう少し精度を高めるという意味で、特に今回対象として希少がんの患者さんに対する対応、それから、若年性の患者さんに対する対応などもしっかりと調査する必要があるということで、2番目、これは決め打ちなのですが、罹患率6以下の患者さんについて、30名を上限に全員を対象とする。それから、19歳以上40歳未満の患者さんも全員として、上限を30として全員とすると。それ以外の患者さんは無作為抽出で90名の方ということで、100名と言いましたけれども、実際にはマックス150名となることになります。

 3ページをごらんください。実際の方法としましては、2012年の診断症例を対象としまして、まず対象施設を選んだ後に、対象施設の御協力のもと患者さんの抽出を行います。その抽出したリストから氏名・住所つきのリストを新しく開発したソフトで作成し、発注業者に送付して、発注業者から対象となった患者さんに送らせていただいて、業者に返送して、そこで入力したものを研究班で解析するということを考えております。

 各病院のポリシーで、業者などに患者さんの個人情報を出せないという場には、病院側からの封入・発送などをお願いすることを想定しております。

 このような形で患者調査を進めるのですが、資料2−3をごらんください。こちらで全体のスケジュールを示しています。

 今御説明しました患者調査の部分が一番上の水色の部分です。現在、国立がん研究センターの中で倫理審査委員会、6月にはもう出しているのですが、まだ最終的な結果をいただいていないということで、これを通しているところです。その間に調査票の案を作成して、改訂しているところです。

 7月中には対象病院を選定し、さらに調査するための病院との協力のもとに患者さんの抽出などを行って、あと病院の中の手続等がありますので、10月半ばに発送を始めまして、12月中旬までに回収、これは病院によっては延びると思いますが、集計が来たところから今年いっぱいをめどに集計して、解析をしていくことを考えています。

 それとともに現況報告書については、がん対策課のほうで進めていただけるお話なのですが、その前に今回の指標班で検討しました項目について、今年度行う現況報告の中に項目を追加していただくということで調整をお願いする予定です。実際には、8月中には確定して発出していただきまして、例年ですと9月1日時点の情報を10月末までに提出ということで提出していただいて、年内12月〜1月末までにこちらも解析集計をさせていただくということです。

 それから、各種調査というのは、まだスケジュール的には詰め切れていないのですが、PMDAUMINやバイオバンク、あるいは本省研究班などでやる調査については、この4カ月の間にそれぞれ行うことを想定しています。

 予防・検診については、指標の策定の対象外としていたのですが、こちらも指標案を作成しまして、7月に国民生活基礎調査の結果が出たら、それをもとにデータをどんどん出していく予定です。全体のまとめを来年2月ごろ行いまして、3月には「がん対策推進協議会」に報告することを想定しております。

 それから、もう一点、資料2−1をごらんください。こちらは今、門田会長から御指摘がございました各基本計画との関係、全体の指標の位置づけなどについてまとめたものです。

 参考としまして、もう一度申しわけないですが参考資料2の26ページをごらんください。前回、指標と基本計画との関係で全体がわかるようなマップはございませんかということで、26ページの表を示させていただきました。下のほうに基本計画の項目・分野がありまして、それぞれのサブカテゴリーがあって、上に指標を並べたものです。このような形で何となくマッピングはできているのですけれども、では実際にどの施策がどの指標に反映しているのかわからないということで、簡単に見せる方法はないかということでいろいろ考えたのですが、その結果、簡単に見せるためにはもっと大元に戻らないといけないということで、こちらの資料2−1をつくらせていただきました。

 この資料の説明をさせていただきますと、項目は、がん対策推進基本計画に基づくものです。左側にあります黒四角に囲まれたものは、分野別施策の取り組むべき施策の長い文章になっているのですが、その中の形容詞や修飾語を除いてポイントだけを抽出したものになります。例えば「1.がん医療」の「()放射線療法、化学療法、手術療法の更なる充実とチーム医療の推進」の中のチーム医療とがん医療全般に関することが四角になって、右側にあります水色の網かけのかかった部分が、該当する指標です。18a)とかあるいは問の幾つというのが出てきますが、これは前回の推進協議会でお示しした指標の番号となっております。今の調査票の番号には合わせてございませんので、参考資料2に該当するものです。

 途中で18)として黄色い網かけのついた部分がありますが、これはどちらかというとアウトカムに近いところを示しております。なので、矢印でこの取り組むべき施策に対してこの指標で該当すると。

 一つ一つは御説明いたしませんが、非常に施策のほうが広いのですが、指標はピンポイントのある項目を見ているというところもございます。この表を見ながらこういう観点が足らないということは整理することができると思います。

 2ページをごらんください。今までなかったものとして黄色い△が出てきます。こちらは、的確な診断と治療を行う診療体制を整備ということなのですが、指標に該当する項目がないというものに黄色い△をつけさせていただいております。

 例えば、3ページは、がん医療で、こちらは放射線治療については3つ目にあります国内での計画的、適切な配置を検討というのは、今回の指標では図られていない。ただ、高度技術についてはIMRTなどで図っている、あるいは人材あるいはチームの設置などについては、26d)26c)などで図っていると。最終的なアウトカムとしましては、放射線だけではないのですが、拠点病院における5大がんの患者の5年生存率ということでアウトカムの扱いになっています。

 そのような形で4ページ化学療法は、かなり体制について細かい指標が出されていて、アウトカムも同じものなのですが、5大がんの生存率になっています。

 5ページ、手術療法では2つ目にあります地域性を配慮した一定の集約化を図った手術療法の実施体制の検討というものが指標はございませんが、教育システムのところ、あるいは周術期の管理体制などについては、全てを表しているわけではございませんが、関連する指標があって、アウトカムとしては拠点病院における5大がんの術後30日以内の死亡率(術死率)などを挙げています。

 6ページですが、左側の枠が赤くなっていますのは、先ほどの黒枠は取り組むべき施策の部分だったのですが、赤枠は分野別の個別目標を示しています。この個別目標に対して該当する指標を同じように右側に書かせていただいて、黄色いはアウトカムに近いものを書かせていただいております。

 7ページは、専門的な医療従事者の育成ということで、この部分が黄色の△が多くなっている、今回の指標では少し図り切れていないところに該当します。

 8ページは、地域の医療・介護サービスの提供体制の構築ということで、これはそれぞれの項目に関連する指標があって、さらに、黄色のアウトカムとして患者さんの満足度、さらに、治療や支援が途切れてしまって困った経験がある患者さんの割合ということでアウトカムに近いものがとれていると考えております。

 9ページは「1.がん医療」の中の「()医薬品・医療機器の早期開発・承認等に向けた取組」ということで、こちらはパッと見ておわかりいただけると思いますが、細かい取り組むべき施策が書かれております。一個一個について指標を図っているわけではございません。ただし、10ページをごらんいただくと、こちらではドラッグラグ、実際に承認までの期間、あるいはアンメットメディカル・ニーズとしまして、新規に承認を受けた薬剤の絶対数などアウトカムでしっかりとれているので、これらの施策の結果としての指標は図れるのではないかと考えております。

11ページは、がん医療の最後の部分で、希少がん、病理診断、リハビリテーションの部分で、病理診断の教育体制などの部分が欠けていることが確認されました。

12ページは「2.がんに関する相談支援と情報提供」で、こちらもそれぞれの施策に対して該当する指標があるのですが、最後のPMDAのところがないということと、あと、こちらはアウトカムとして必要な情報を得られた患者さんの割合あるいは相談支援センター利用者の満足度などをとれています。

 それから、13ページ「6.がん研究」も指標として数が少なかったところとなります。ただ、こちらは研究もそのものですので、指標で図るものとは少し違うのではないかと考えております。

14ページ「7.小児がん」についても、水色の指標が該当しているところです。

15ページ「8.がんの教育・普及啓発」で、これはどこまで調査ができるか、今、厚生労働省を通して文部科学省ともいろいろ調整させていただいていますけれども、学校に対する調査、できれば学校の調査をするということと、最終的な社会の普及啓発の関係としまして、拠点病院の患者さんのうち治療中に社会からがんに対する偏見を感じた患者さんの割合というのがアウトカムに相当するのではないかと考えております。

16ページ「9.がん患者さんの就労を含めた社会的な問題」ということで、休職後の復職率やそれぞれ就職に関係するもののほかに、黄色い16)がございますが、費用のために治療変更・断念した患者さんの割合ということで、経済的負担のことについてもアウトカムでとれるということを考えております。

 下に問17、問18とありますが、家族に過度な負担をかけることなく必要なサービスを利用できたと感じていますか、あるいは病気になってもきちんと社会の一員として認められていると感じられていますかということで、これもがんになっても安心して暮らせる社会の構築に関連して、このような質問が相当すると思います。

17ページは再掲で、全体目標に関係するものを挙げさせていただいております。ただ、この質問は最終形ではございませんで、最初に御説明したとおり、現在、パネルの方に実際にこの調査票に答えていただいて、調査票の文言を修正することを考えております。

 今の指標班の進捗について御報告させていただきました。以上となります。

○門田会長 ありがとうございました。

 事務局から何か追加はありますか。

○江副がん対策推進官 1点だけ補足させていただきますと、今、御説明があった資料2−1につきまして、がんの計画には項目として挙がっているものの、指標としては必ずしも図られていないものの取り扱いについて、前回の協議会以降幾つか御質問が寄せられましたので、その点について確認の補足をさせていただきます。

 今回、指標としては必ずしも測定できないものについても、今後の中間評価に向けた検討の中で何らかの形で評価していくということを検討していきたいと考えておりますので、具体的な進め方については後ほど御説明しますけれども、指標があるものしか一切中間評価はしないということではないということだけ補足させていただきたいと思います。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 先ほど若尾先生から、前回どちらかというとプロセスの話が長くて、内容的なことが少なかったので御質問が出たと思うのですが、限られた時間内でたくさんの資料、実際に資料2−1をじっくり読んでいただきますと、多分研究班の苦労のあとが読み取れるのではないかという感じもいたしますが、こういうふうに考えてパーフェクトにはなかなかできない。逆に考えますと、我々が基本計画をつくるときに、評価の内容まで考えてつくらずに、そのときそのときを抽象的な表現にしてきたところが少なからずあるという感じがします。そういった意味でも、我々自身の反省も含めて、この評価を考えていかなければならないのではないかと思います。

 一応、全体的には今の説明で、おわかり頂けたでしょうか。これから進化していくのだ、徐々に変えていくということを前々回から申しておりますけれども、そういうものだと御理解いただきたいと思いますが、あえて何か御発言はございますか。濱本委員どうぞ。

○濱本委員 この基本計画を読んでおりますと、例えば、4ページの四角の中、がん医療の放射線についてと上にありますところには、患者の副作用・合併症やその他の苦痛に対しても迅速かつ継続的に対応できる診療体制を整備する、このように重要なアウトカムにつながる文言がたくさん散りばめられております。ですので、これを調査されるときには、評価のための評価ということではありませんで、基本計画の中にある文言をしっかりと伝え直すという意味をもった形でも調査していただければと思います。

 あと2つお尋ねです。この都道府県のデータ開示はなさるのでしょうか。または、都道府県は独自の計画にのっとった指標を作成するようにというふうに御指導なさるのでしょうか。

○門田会長 お願いします。

○若尾参考人 これは国の計画ですが、先ほども述べましたとおり、もし、地域がん診療連携拠点病院2施設という形になりますと、都道府県単位のデータも出せます。そういう形でもちろんデータは全て都道府県のほうに還元させていただきます。

 それと、今この研究班とはまた別プロジェクトとして考えていることで、実際に複数の都道府県から2施設だけではなくて、追加で圏内の都道府県の調査をしてほしいという御依頼をいただいていまして、この研究班とは別途の形で同じ調査を同じ仕組みの中で乗せられるような仕組みを今考えているところです。もちろんその場合は、各都道府県に資金的な御負担などもお願いすることになるのですが、そのことによって例えば、圏内の都道府県全てをはかるということもオプションとしては考えております。そうすることによって、病院の状況など圏内のがん対策の評価に必要な情報を集めることができるのではないかと考えております。

○門田会長 よろしいですか。

 そのほかどなたかございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、これは前回既に御承認いただいたもので、御理解を深めるということで取り上げた議題ですが、これはこれで置いておきたいと思います。

 次に、今後のがん対策の方向性についてという議題2に移りたいと思います。今回、第2次の基本計画ができ上がった後、今度我々は第3次をどう考えるかということで今後のがん対策の方向性に対して、現協議会から次期協議会に向けて申し送りをしていかなければならないという使命を帯びていると考えております。そういうことから、全ての患者が尊厳を持った生き方を選択できる社会の構築ということで、社会全体の中のいろいろな課題も含めて今、勉強していると。前回は、遠藤久夫参考人に来ていただきまして、医療を取り巻く全体的なお話ということで、社会保障制度改革の国民会議のディスカッションの御紹介をしていただき我々も勉強させてもらいました。今回は冒頭に御紹介がございましたけれども、先月の通常国会で地域医療介護総合確保推進法が成立したのは御存じのとおりだと思いますが、その内容からも医療・介護の一体改革を進めるということになりますし、がん対策における医療資源を含めて、どう将来に向けて考えていくかは非常に重要なことだと認識されますので、そういう意味から、まず最初に、松田参考人から御発表していただき、その後、厚生労働省の担当部局の法律が制定されましたので、その概要についてのお話をしていただく。最後に、これから先、今後の方向性について事務局的にどういう手順で作業を進めていくかというあたりの説明をしていただくという順番に進めていきたいと思います。

 それでは、早速、松田参考人から御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○松田参考人 産業医科大学の松田でございます。きょうは、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。

 きょうは、DPC及びNDBを用いたがん診療施設の適正配置ということで話をさせていただきますけれども、多分ほとんどの方は御存じない話題だと思いますが、今、我が国ではDPC、ナショナルデータベースという2つの大きな医療に関する情報が走っております。それを用いることによって、どういうことがわかるのかということをきょうはお話しさせていただきます。

 1枚めくっていただきますと、3つきょうお話しすることがありますけれども、順々にいきたいと思います。

 まず、DPCの話ですが、DPCは何かといいますとDiagnosis Procedure Combinationと言いまして、日本語では診断群分類と言います。これは2ページに書いてありますけれども、今、日本では急性期病院において全ての入院患者さんを14桁のコードで表現するという患者分類の方法が走っております。上の6桁がいわゆる傷病名に相当するもので、この傷病名に相当する方がどういう治療を受けたのか、診断名と医療行為の組み合わせによって患者さんを分類する方法がDPCと言われているものです。

 3ページをおめくりいただきたいのですが、このDPCでどういうふうに情報を集めているかと言いますと、2種類の情報があります。1つは、退院サマリーですけれども、一入院ごとに、いわゆる様式1というものをつくっていただいています。それにレセコンから上がってくるE/Fファイルというものをいただいています。このE/Fファイルというのは何かといいますと、今、日本の病院ではレセプト、いわゆる請求書を作成するためにコンピューターを使っているのですけれども、このコンピューターの中に毎日どのような医療行為がどのくらい行われたのかという情報が標準的な形で入っております。この2つのデータを用いて分類をつくる、これがDPCプロジェクトとなります。

 4ページに集めているデータがありますが、様式1がいわゆる退院サマリーです。E fileというのがコストデータで、F fileというのがどういう医療行為をどのくらい行ったのかという行為の詳細情報になります。これを全てマッチングして分析できる仕組みをこの15年間開発してきました。

 5ページに、DPCデータから何がわかるのかと書いてありますが、これは患者さんの臨床情報を簡易退院サマリーで集めております。これを使うことによって、いつ、何を、どれほど行ったのかということがわかります。こういうデータが約1,750の病院から出てきている、これがDPCプロジェクトということです。

 恐らく急性期ということに限定して言えば、DPCのデータでがんのいわゆる初発の患者さんというのは90%以上つかまえているだろうと思います。

 では、これを使ってどのような分析できるのかを今からお話ししていきたいと思います。きょうは福岡県の二次医療圏、北九州、京築、田川、鞍手、飯塚、この辺を中心に話をしますけれども、同じものがいっぱい出てきますので北九州医療圏のみを例としてお話しさせていただきたいと思います。

 7ページに、主要診断群の説明があります。これは何かと言いますと、DPCの上6桁の2桁を主要診断群と言いまして、これが大体どこの臓器系統に相当するかを表しています。01であれば神経、03であれば耳鼻咽喉科、04であれば呼吸器、06であれば消化器、08であれば皮膚、09であれは乳房、11が腎・尿路系、12が女性生殖器、13番が血液・造血器、大体この辺ががんに関係してくるところだと思います。

 8ページを見ていただきますと、北九州医療圏においてDPC対象病院がMDC別にどういう患者さんを診ているのかを見たものです。上が欠けているのですが、上が平成24年度、下が平成23年度、1年間の通年データが集められています。これで見ていただきますと、北九州市では、九州厚生年金病院、医療センター、産業医科大学が3大がん病院でありまして、それぞれ特徴がございます。厚生年金病院ですと12番の婦人科のがんをかなりやっていることがわかりますし、医療センターですと9番の乳腺のがんを非常にやっていることがわかります。産業医科大学の場合には、眼科系の目のがん、あるいは皮膚科のがん、あるいは内分泌系のがんも含めて全診療科のがんをやっていることがおわかりになるかと思います。

 このように各病院がどの領域のがんをどのくらいやっているかということがわかるデータがつくれるわけです。

 9ページは、手術患者について見ることができます。これも同じように臓器別にどのような領域のがんの手術をやっているかということがわかります。これも上が平成24年度、下が平成23年度です。

 これはMDC別でやっておりますけれども、MDC6といいまして、上の6桁のところで見ていきますと、どこのがんなのかを見ることができます。例えば、MDC6で見ますと消化器系になりますが、小倉記念病院が一番やっていて、胃の悪性腫瘍ですとか大腸、直腸、肛門というところが非常に多いことがわかります。

 このように、細かい臓器別にどこの病院が、どのがんを診ているのかがわかるようになっています。

11ページは、手術の種別に見たものです。これはちょっとわかりにくいのですけれども、右端に0102030405とございます。実はDPCでは定義表がございまして、各臓器ごとにがんの手術、01が何であるのか、02が何であるのかということが定義されております。この図の中では書き込むことが難しいので示しておりませんけれども、例えば、01というのは悪性腫瘍手術だったり、あるいは全摘手術というものが入ってきます。そういう形でどこの病院が、がんごとにどのような手術をやっているかという細かい情報をつくることも可能になっております。

 こういうものがDPCのデータでつくれるということを一応お示ししております。

18ページまでいっていただきたいと思います。厚生労働省が公開しているデータを研究班の石川B光一先生がまとめてくれたものがあるのですが、これを見ますと、各都道府県ごとに病院ごとにどの領域のがんを1カ月どのくらい診ているのか、平均像として見ることもできます。一応これでがん拠点病院なのかどうかということもわかりますので、こういうデータを見ていただくことによって、どこの病院がどういう領域のがんを、どのくらいやっているのかということがわかることになっております。

 これをさらに国勢調査のデータと合わせまして、いわゆる私たちも使っているのですけれども、500mメッシュのデータに組み合わせまして、患者さんの病院へのアクセス圏を見たものが19ページになります。これは全がんで見ておりますけれども、平成23年度にがんの治療を行った病院に、どのくらいの時間で行くことができるのかをGISを使って分析した結果です。濃い緑のところが15分以内にがんをやっている病院にかかる人が住んでいる地域。薄い緑が30分以内、黄色が60分以内、濃い赤が90分で、濃いピンクが90分超ということになります。こういう形で居住地ごとにがんの診療をやっている地域にどのくらいの時間でアクセスすることができるのか、こういうこともDPCのデータで分析することが可能です。

 それをグラフにまとめたのが20ページの図です。これは福岡県ですけれども、がんの種別ごとに、例えば食道がんであれば15分以内にかかることができる人が何パーセントなのか、30分以内が何パーセントなのか、60分以内が何パーセントなのかを示しています。

 例えば、一番上の食道がんを見ていただきますと、15分以内に食道がんをやっている病院にかかることができる人口は50%、30分以内にかかることができる人たちが約90%、60分以内であれば、ほぼ100%の患者さんが食道の治療をやっている病院にかかることができると。これが福岡県のがんに対するアクセシビリティということになります。一応これを全47都道府県、医療圏別につくっております。

 これをさらに病気ごとに図にしたものが21ページです。例えば、これは食道がんですけれども、これを見ることによって御自分が住んでいる地域は大体食道がんの治療をやっているところに、大体何分以内にかかることができるのかがわかるというデータになっております。

 一応、DPCを使いますとこういうところまでわかります。

27ページに参考として、化学療法の選択というものがありますけれども、DPCではF fileというもので、どういう薬をどのくらい使っているかということがわかりますので、例えば、子宮がんですけれども、レジメン別にどういう化学療法を選択しているのか、こういうものを集計することも可能です。これを病院別に出すこともできますし、二次医療圏単位、都道府県単位で出すこともできますので、こういう化学療法の使用状況というものもわかるというデータがDPCデータです。

 以上が、DPCデータの説明です。

 次に、ナショナルデータベースについてお話をしたいと思います。

29ページを見ていただきたいのですが、ナショナルデータベースというのは何かと言いますと、厚生労働省が高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて、平成21年4月分から全てのレセプトを集めております。このレセプトの中に先ほどのDPCと同じように傷病名、行われた医療行為のデータがございますので、これを使ってがん診療の現状をレセプトから分析することも可能なわけです。

30ページに、レセプト電子化の推移が書いてありますが、これはちょっと古いデータなのですけれども、入院診療に関して99.8%電子化されていまして、恐らく今、急性期病院で電子化していない病院はありませんので、急性期病院に関してはほぼ100%のデータが集められているという状況です。

 これを使って例えばどういうことができるかということを示したのが31ページです。これはどういう見方をしていたかといいますと、主傷病が悪性腫瘍で入院をしている患者さんで、福岡・糸島医療圏に左端にありますけれども、これはどう見るかと言いますと、福岡・糸島医療圏で主傷病が悪性腫瘍であるという方が、福岡・糸島医療圏の病院にどのくらい入院しているのかを見ることができます。青が福岡・糸島医療圏の病院ですので、これを見ていただきますと、福岡・糸島医療圏の患者さんは悪性腫瘍になった場合には90%以上が福岡・糸島医療圏の病院に入院できていることを示します。

 一方で、一番下の京築医療圏を見ていただきたいのですが、京築医療圏の場合には大体50%の患者さんは北九州医療圏に、20%の患者さんは大分県の北部医療圏の病院に入院していることがわかります。こういう形で、自己完結率を見ることが可能なデータをつくることができます。

 これを主傷病胃がんや胃がんの全摘術等ずっと並べてあるのですが、見ていただきたいのが36ページの化学療法の外来というデータです。化学療法の外来というのは、できれば二次医療圏で自己完結すべきものだろうと思います。ところが、一番下の京築医療圏を見ていただきますと、50%の患者さんは北九州医療圏で、20%の患者さんは大分県の北部医療圏に行っているということで、京築医療圏で化学療法を受けることができている患者さんは、実は外来でも30%もいないという状況です。こういう形で化学療法の自己完結率、それぞれの地域で自己完結したほうがいいような医療に関してどういう状況になっているのかを、こういうナショナルデータベースのデータを使って分析することが可能な状況になっています。

 あと、放射線治療とかいろいろ出ていますので、また見ていただければと思います。

39ページに、年齢調整標準化レセプト出現比という、我々研究班が勝手につくった指標ですが、これは何かというと、SMRと同じような形で年齢階級別に当該レセプトが全国と同じくらいの割合で出ていたらどのくらいの数が出るのか。その期待数で実際のレセプトを割ったものです。これが100であれば全国平均、100より多ければ全国よりも多くそのレセプトが出ている、100より少なければそのレセプトが全国より少ないという見方をするものです。

40ページは、例えば、九州地方のがん診療の提供体制を見たものです。主な項目を挙げておりますけれども、例えば、がん診療連携拠点病院加算というのは、福岡県は117ですので、病院としては全国よりも17ポイントも多くとっているのですが、実際に策定料、指導料、計画策定料と指導料はほとんど出ていないということですので、連携の拠点病院の加算はとれているけれども、実際の連携はできていない。この原因は何なのかということを考えていただくことになるわけです。こういう形で、レセプトを使って現在のがん診療の提供体制がどうなっているかを分析することもできるということです。

 例えば、連携で非常に有名な熊本県ですと、拠点病院の加算が208で、がん診療連携の計画策定料が245ですので、かなり進んでいることがわかるかと思います。

 以上が、ナショナルデータベースに基づいてできることです。

 最後に、レセプトについて少しお話ししたいと思いますが、福岡県では私どもの教室でFukHDASという仕組みをつくりました。これは何かといいますと、福岡ヘルスデータアナライズシステムと言いまして、医科レセプト、調剤レセプト、介護保険レセプト、特定健診データ、これを全てつないで匿名化した上で、個人がわからない状態になりますけれども、全体を分析するという仕組みをつくっております。

 これを使っていただきますと、43ページをめくっていただきますと、この後の話題であるようですけれども、介護保険のサービスを受けている人で、がんがある人が実際にどういう医療を受けているのかを分析することが可能になります。

 さらに、44ページを見ていただきますと、そういう方がどういう介護給付費、介護サービスを受けているのかを細かく分析することもできます。例えば、このデータを見ていただきますと、この地域ではいわゆる日常生活圏域ごとに分析できるようになっているのですが、介護保険のサービスを受けている方で、がんを持っている方が166人いらっしゃいます。その166人のうち糖尿病を持っている方が68名、認知症という診断がついている方が35名いらっしゃるということですので、こういう形で複合的にいろいろな分析ができるような仕組みをつくっております。

 これをどういうふうに展開していくかというのはまだ研究レベルですけれども、これからどう展開していくかは個人情報の保護の問題もありますので、十分考えていきたいと思いますが、一応日本の今あるデータを使って、このレベルまでの分析をすることが可能になっております。

 一番最後のページに、私たちが今こういうデータを使ってどのようにこれから医療計画や地域包括計画をつくっていくのかという策定手順の案を書いておりますけれども、こういうレベルまで持っていくことができるようになったということを御紹介させていただきます。

 以上です。どうもありがとうございました。

○門田会長 ありがとうございました。

 今、手元に既に入手することができるデータで、こういう分析ができるんだということを改めて認識いたしました。特に電子レセプトというのはなかなか進んでいないのかと思ったら、ほぼ100%ぐらいいっているのですね。これも少し認識不足だったなと改めて思いました。いろいろな角度の検討ができているということがわかりました。

 せっかくですので、どなたか御質問はございませんか。中川委員どうぞ。

○中川委員 ちょっと聞き漏らしたかもしれないですが、DPCががんの患者さんの9割方を含んでいるということなんですね。そして、そのデータはだれでもアクセスすることができるのでしょうか。

○松田参考人 公開データというのがありまして、各病院ごとにどういう患者さんをどのくらい診ているかという情報は、実は厚生労働省のホームページで公開されています。ただ、それはいわゆる数字の羅列になっていますので、それでは見にくいので、こういう図表にする形のものを私たち研究班で作成して、それは一応公開しておりますし、それを民間のいろいろな事業者もネット上でやっていますので、公開データを使った集約データであればどなたでも見ることができます。

○中川委員 それは、例えば、患者一人一人のデータが匿名化されて、一人一人のデータにアクセスすることはできないんですね。

○松田参考人 それはできません。

○中川委員 ただし、そのデータはあるわけですよね。

○松田参考人 それはあります。

○中川委員 そうすると、ほとんどがん登録ですね。がん登録データとしても使えるではないですか。もちろん、がん登録はとは違うのですけれども。

○松田参考人 補完的なものにしかならないだろうと思っています。例えば、DPCデータのほうは入院のデータだけですので、外来でやられた患者さんは入ってきません。あと、病理診断などが遅れてしまった場合には、その他のがんという形になってしまいますので、やはりがん登録とDPCのデータを補完してやっていくことが一番だろうと思います。

DPCデータの一番の強みは、例えば、化学療法に関してはとり漏れがありませんので、実は私たちは脳卒中登録でお手伝いしたことがあるのですが、臨床情報はがん登録みたいなものが非常に強いのですが、使われた薬等に関してはやはりかなり記入漏れがありますので、そういうものはDPCのデータみたいなもので組み合わせていくと、かなり完成度が高いデータになると考えています。

○中川委員 でも、使わなければもったいないなと思いました。

 もう一点。ナショナルデータベースのほうですが、これも同じようにアクセスができるわけですね。そして、がん患者さんのデータのどれくらいがここにあるのでしょうか。

○松田参考人 ナショナルデータベースは全てのレセプトですので、外来も入院も全て含めてがん患者さんのデータがこの中に入っています。ただ、ナショナルデータベースに関しては、まだ個人情報の保護の観点から使用にかなり制限がかかっています。これはハッシュ化をして、あるデータを個人ベースで追いかけることができるのですが、その患者さんがだれであるかはわかりません。それから、医療機関も匿名化していますので、どこの医療機関にかかったかということもわかりません。それから、この使用に関しては、厚生労働省の保険局に申請して、それが認められた場合だけこのデータにアクセスすることができますので、そういう意味ではナショナルデータベースのほうは個人レベルで使うということに関しては、まだかなりハードルが高い状況だと思います。

○中川委員 ただ、いわゆる宝の山があるんだということだと思うんです。大変目が覚めました、ありがとうございました。

○門田会長 ありがとうございました。

 そのほか、どなたかございますか。濱本委員どうぞ。

○濱本委員 この中で5大がんに対してのデータがDPCに挙がっておりますけれども、例えば、足切りをされた少ない症例データの今後の開示の見込みというのはあるのでしょうか。

○松田参考人 DPCデータには30ケースルールとか、10ケースルールというのがありまして、公開されるデータから個人が特定されるということは非常に危ないことですので、足切りしたデータに関しては出すことはできません。

○門田会長 堀田委員どうぞ。

○堀田委員 今の点に関しましては、ちょうど院内がん登録も同じでありまして、余り希少ですと、どこにどのくらいの患者さんがいるというと個人が特定されてしまうということがありまして、ある一定の数、例えば5例以上とか10例以上ないと公表データにはしないというのは、院内がん登録でもそのような扱いにしていますが、それ以外は十分対応できると思います。

○門田会長 そのほか、どなたかございますか。

40ページで、がん診療の提供体制ということで触れられましたけれども、計画策定料が佐賀と熊本で、それから、連携拠点病院加算というものも置いているというのは、計画策定料というのはほとんど行われていないと考えていいのですか。

○松田参考人 このデータをつくったときが、まだこれが始まったばかりだったので、それもあって多分出ていないのだと思いますけれども、これをやるときには既に熊本県や佐賀県というのはモデル的にやっていたので非常に高いのだろうと思いますが、恐らく現時点で分析をすれば、もう少し違ったデータになるだろうとは思います。

○門田会長 これは何年ぐらい前のものですか。

○松田参考人 これは平成22年のデータです。

○門田会長 しかし、若尾参考人、こういうデータがいろいろあるというのは分析の評価の過程に中に何か。

○若尾参考人 先ほどの指標の中にもDPCと院内がん登録を突合して出す指標というものも入っております。参考資料2を見ていただければそういうものも入っていて、もちろんそのような活用できる資料は活用して指標を出すということを対応させていただいております。

○門田会長 ありがとうございました。

 堀田委員どうぞ。

○堀田委員 先ほど中川委員からお話がありましたけれども、せっかくのビッグデータを横につなげて使うことができないのかという話です。現在のところDPCも、がん登録も、人口動態も、みんなそれぞれビッグデータがあるのですけれども横にはつながらない。要するに、それぞれがサイロ形式に積み上げていくけれども、横にはつながらないということです。これらをどうやっていくかということは非常に大きな問題で、恐らくこれは医療マイナンバーのような形で整理しないと難しいだろうと思います。その場合に、個人情報の問題等はクリアーしなければいけませんけれども、現在、年金とか税金に使われている国民ナンバーがありますが、それと完全に切り離すかどうかという論点はいろいろありながらも、恐らくそういった議論をそろそろ始めないと、せっかくのデータが生きてこないということがありますので、この場でもまた機会があれば、そういった議論もしたらどうかと思います。

○門田会長 ありがとうございました。

 中川委員どうぞ。

○中川委員 その問題は大変本質的な問題で、韓国などは完全にそれをやって、がん登録からがん検診まで本当にサイクルが回っているわけです。ぜひ私もこの協議会の提案としてマイナンバーを医療、とりわけがんの領域で使うべきだということを提案すべきだと思います。

 もう一点、DPCの問題は定額支払いの病院ということになるわけですけれども、そこで私は何回もお願いしているのですが、緩和ケア病床の診療報酬が定額になっておりまして、そこでは放射線治療を行っても定額の中に含まれてしまうという問題があって、DPCはそこまで見てくれているはずなのですが、ただ、多くの病院で多くの緩和ケア病棟において放射線治療は行いませんというような言い方かなされているのも事実ですので、この場をかりてそういう問題点があることを指摘したいと思います。

○門田会長 ありがとうございました。

 これを話し出すといろいろ御意見いただくと思うのですが、非常に重要なデータがここにあるんだという認識で、どうしていくかというのは今後のディスカッションを進めるということにして、次にいきたいと思います。

 次は、先ほど医療介護の保険の法律が成立したということがありましたけれども、老健局老人保健課の迫井課長から御説明をしていただきたいと思います。今ディスカッションが出ていた幾つかのことについても、別なところで何か今現在お答えできることがあればおっしゃっていただきたいと思います。

○迫井老健局老人保健課長 遅れて到着しまして、申しわけございません。老人保健課長を拝命しております迫井と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 きょう御説明させていただく主な内容は、今回の医療と介護の総合確保推進法の関係を医政局の担当と分担して説明することだと思います。お手元の資料4で、私どもが用意させていただいたのが、ふだん非常に頻回にお問い合わせがある介護給付との関係で、特定疾病といいますか、がんの終末期の方に関する給付の問い合わせが非常に多いものですから、順番を変えてそういうふうに資料登録をしておりますが、今の会長の御趣旨から、まず、資料の8ページ以降を主に説明させていただきまして、前半は簡単に御紹介させていただいて、もし必要があれば質疑の中で補足させていただきたいと思っております。

 8ページをお開きいただきたいと思いますが、まず、介護保険制度の改正関係をめくっていただきまして、9ページは、今回の地域における医療・介護の総合的な確保を図るための改革という全体像でございます。

 目的のところに書いてございますが、前提といたしまして、今回のプログラム法でもともと規定されている内容でございますけれども、高度急性期から在宅医療・介護までの一連のサービスを地域において総合的に確保するという、その名のとおりの話でございます。ただ、国会審議等でもずっと指摘されておりましたが、非常に多岐にわたる法律・制度の内容でございまして、それをなるべく一覧できるようにということで、この1枚の図に入れてあります。少し字も小さくてわかりにくい部分もあろうかと思いますが、その中で、上中下と3段、それから、大きく右半分・左半分というイメージでございますけれども、まず、真ん中に書いてございますが、サービスを充実させるという側面で幾つかの対応をしています。当然、医療と介護は一体不可分のところもありますが、あえてわかりやすくするためにという意味で分けて説明させていただいているのが、左半分が医療関係、病床機能区分、有床診の位置づけ等々を書いてございます。これは後ほど医政局の担当から説明させていただきます。

 一体的に関連するという前提ではございますが、中段の右半分、特に赤い枠をかけさせていただいているのが、サービスの充実の中で今回、介護保険制度関係の対応でございます。赤く帯をつけさせていただいておりまして、大きく地域支援事業の充実、それから、全国一律の予防給付を市町村が取り組む地域支援事業に移行するということでございます。

 これは抜き書きをさせていただいて後ろに説明させていただいております。ですから、まず9ページの全体像を大体こんな項目、大きく分けましてサービスの充実、基盤制度の整備というような大きな柱立てになっていることを御理解いただいた上で、12ページをごらんいただきたいと思います。先ほど赤の文字をつけさせていただきました。この全体の制度改正の中で介護保険関係について言いますと、12ページにさらに整理させていただくことができるかなということでございます。

 介護保険制度の改革の中では、基本的には左半分でございますが、地域包括ケアシステムの構築をいかに推進するのかというのが、基本的な制度のサービス面での見直しでございますが、あわせて右半分でございますが、費用負担についての手直し・公平化ということも行っております。きょうは主には左半分の内容でございますので、これを眺めていただきつつ、特に左半分の黄色の枠で囲ってございますサービスの充実、それから、重点化・効率化という整理の中で、サービスの充実の中の在宅医療・介護連携の推進が恐らくこちらの御審議の内容にかかわるものかと思いますので、この内容を重点的に。それから、直接的にこちらの御審議に関係するかどうかわかりませんけれども、制度の見直しという目で見て一番お問い合わせが多く、御関心の高い重点化・効率化の項目で掲げております1予防給付、いわゆる要支援の方々に対する訪問介護・通所介護を事業に移行すると、この2点に絞りまして資料をお持ちして御説明させていただきます。

13ページ、今御紹介させいたいただいもののポンチ絵的な、もう一回繰り返しになりますが、今回制度の見直しでどういったことが特に見直しされているのかということを、今お話ししますサービス、新しい事業の観点で整理したものが13ページの図です。これはかなり内容的に絞っています。現行のところに書いてございますが、上のほうから少し下がったところに訪問介護、通所介護と、これは要介護認定で介護の必要度に基づいて制度設計がされておりますが、要介護1〜5、要支援1〜2の7段階に分けて介護の制度を分けて対応しています。特に今回、介護予防給付(要支援1〜2)と言われているところの緑の欄がかかっていますが、訪問介護と通所介護につきまして事業に移行しますというのが大きな柱です。

 右側に移りますと、それが新しい介護予防・日常生活支援総合事業ということで、市町村が事業として実施しますという話です。これは、実は相対でセットとして下に書いてございますが、オレンジの枠がついていますけれども、見直し後の少し四角が広がっていますが、この中の4つ目、生活支援サービスの体制整備と合わせて行うことで、ここのサービスが充実し、制度改正によって市町村事業に移行しますという話です。

 それをさらにポンチ絵で細かくわかりやすくしたつもりですが、14ページをごらんいただきまして、まず、きょう特に御説明したい2つのうちの1つ目ですが、予防給付(要支援1〜2)の方々が市町村の事業に移りますと。その中身は何か、その心は何かというのが14ページです。

 少し詳し目に御説明しますと、予防給付すなわち比較的軽度の方、要支援1〜2の方で、介護予防・通所介護につきまして、今はこのポンチ絵の図でいきますと14ページですが、一番左側、予防給付ということで全国一律の報酬を設定しまして、基本的に事業者さんを中心にサービスが提供されています。これを右の移行というところに書いてございますが、こういうふうにしたらどうかと。すなわち、左からやや真ん中にかけて書いてございますが、オレンジとブルーでそれぞれ広がりを見せて整理させていただいたつもりですけれども、訪問介護にしても通所介護にしても、現行の事業者さん主体の提供から、基本的に事業者さんによる提供が必要な方についてはやりますというのがオレンジ、ブルーそれぞれの一番上の四角です。ただ、今回はそれだけではなくて、比較的軽度の方々については地域の例えばNPOさんや民間事業者さん、あるいは生活支援サービス、さまざまな団体が行われるさまざまな地域の資源がございます。そういった方々に生活の支援を行うことで事業者さんが行うサービスを補完したり、あるいは充実させることができるのではないかと、そういうふうに制度を見直したということです。

 その結果として生じるのが矢印で右半分に書いてございますが、専門的なサービスが必要な方は専門的なサービスが提供されます。プラス多様な担い手、多様な担い手としつこく申し上げて恐縮ですが、NPOさんや民間事業者さんなどさまざまな多様な主体で対応することが、むしろ高齢者のニーズにマッチしている場合がある、あるいは多いということでございます。結果的にそういうことを行うことで担い手の数が増えていき、それから、費用負担についても財政的にもメリットがありますよねと。今回はそういうことに着目をした改革ですと、一番右にそれをまとめて書いてございます。サービスが充実します、いろいろな方々によって多様化することで、高齢者のニーズにもマッチしていき、かつ、これは結果的にと我々は説明していますが、費用が効率的に賄えるということでございます。これが1つ目の柱、今回の地域支援事業充実の中身でございます。

 めくっていただきまして、今私が御説明しましたような理念が15ページに書いてございまして、生活支援サービスを充実させることで、基本的には支えてあげなければいけない高齢者の方々に対してはもちろんそれが一助となると同時に、実は高齢者自身に参画してもらうことも重要で、高齢者自身がお互い支え合うことで、実は支えている高齢者自身がむしろ介護がより必要とならないような状態になっていくという、お互いの支え合いで一種の相乗効果のような形で事業が展開できるのではないかという御提案が今回の1つ目の柱です。

 2つ目は、特に医療と介護の連携に関しまして、恐らくがん医療、がんの患者さん関係の御関心の高い分野だと思いますが、16ページ、17ページです。この話は、先ほど飛ばしましたけれども、10ページをごらんいただきたいと思います。これは後ほど御説明させていただきます、恐らく医政局、医療関係のさまざまな関係者も含めて、少しごちゃごちゃしている印象があるかもしれませんけれども、10ページの図をごらんいただきまして、おおよそ地域で必要とされる医療介護関係のサービスは、提供者も含めてこの図の中に盛り込んでいるつもりです。ポイントとなるのは右半分の介護、これは真ん中辺も含めてですが、地域に密着したサービスでございますので、基本的には先ほど松田先生のお話にもありましたけれども、日常生活圏域で完結することを想定しています。まず、この部分で介護サービスと医療サービスの連携をより密にしていただきたいと。そのための事業を今回、介護保険の事業として組み込んでいきますという話が一つです。

 もう一つは、特に急性期医療、がん医療はかなり施設によって特色があるでしょうし、全て日常生活圏域で完結するわけではありません。比較的広域に患者さんが移動されるケースが多いと理解しています。その場合、生活圏域と医療が提供される高度急性期病院と書いてありますが、例えば大学病院でございますとか、がんセンターのような施設は限られておりますので、そうしますと遠隔地、かなり離れたところで情報を共有し、切れ目のないサービスの提供を求められています。そういう広域調整も含めた連携が非常に重要だということです。

 こういった問題意識のもとに17ページを見ていただきたいと思いますが、基本的に医療・介護両方が必要となる状態となって、住み慣れた地域でということにとなりますと、今お話ししたようなさまざま連携が必要になるということで、広域調整と地域調整両方を念頭に置いて、現在の時点でまだ案でございますけれども、今後もう少し整理をいたしまして市町村にお示しすることになっておりますが、1〜7のような事業を市町村に基本的にはやっていただく必要があるだろうと。

 特に、1〜7について言いますと、1と4は在宅医療を推進していく中で、現時点で在宅医療が充実しているところと充実していない地域、これにはかなり濃淡がございます。地域で熱心に取り組んでおられる方もおられる、あるいは全くそういうネットワークがないという地域もあります。そういった基盤整備の部分をまずやっていただきたいという趣旨で、1の事業で把握していただいて、足らざるところ、広げるべきところを地域でつくっていただきたいというのが4です。

 一方で、そういう在宅医療体制ができていくという前提で、介護サービスと広域調整も含めてやっていただく必要がありますということで、2、3は何かと言いますと、関係者のネットワーク、研修等によって顔の見える関係になっていただきながら、ちゃんと連携していただきたい。その連携をするに当たって、どういった共通のルールが必要なのかということを地域で話し合っていただきたいということで2、3の体制をつくっていただきたい。そのための支援について6で提供できるようにしていただきたい。特に、退院時点で在宅で介護が必要になっている場合に、十分それを想定して退院することが非常に重要だと思っていますので、そこの部分につきまして、特にどういったことが支援として必要なのかということも念頭に、こういった事業を今展開しようとしているというところでございます。

 非常に駆け足でございますけれども、特にがんの関係で御関心が高いであろう介護分野についての御説明をさせていただきました。

○門田会長 ありがとうございました。ただいま、迫井課長からは介護の観点でございましたので、引き続き医療提供体制の観点からということで、医政局指導課の佐々木室長から引き続きお話ししていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○佐々木医政局指導課医師確保等地域医療対策室長 医政局の佐々木です。よろしくお願いいたします。

 私からは3点。1つは目指すもの、2つ目は5つのポイント、3つ目はデータについて御説明いたします。

 資料は、先ほどの迫井の資料4の10ページをお開きいただき、私の資料5の2ページ、この2つを並べていただければと思います。

 まず、1点目の目指すものでございますが、先ほどの迫井が10ページで申し上げたとおり、どうやって地域という単位で医療と介護をつなげられるかです。そして、そのことは先ほど松田参考人からも話がありましたデータなどを活用することによって、個々の医療機関の活動が地域としてどうあるべきなのか、現在どうあるのか、それを分析するという流れになります。このことは、まさにこの場でがんについて、まず、がん診療連携拠点病院があって、それに対してクリティカルパスのような考え方、つまり、地域の中でどう連携して、拠点があって、今は就労にまで議論が広がっているわけですけれども、同様に医療全体についても、どうやって流れをつくっていけるのかということに同じ発想、また別の言い方をすれば、がんをモデルにしてこれを考えてきたということが言えると思います。

 2つ目の5つのポイントですが、恐縮ですがメモをとっていただければと思います。1つ目は報告制度、2つ目は地域医療ビジョン、3つ目は医療計画、4つ目は協議の場、5つ目は基金です。このうち1つ目、2つ目、4つ目、5つ目は新しい制度で、3つ目の医療計画は今の制度を改めるというものです。

 それが、どういう5つのポイントがはまるかですが、先ほどの資料4の9ページをもう少し文字化したものが、資料5の2ページになります。この中で、5つのポイントの5つ目の基金は、1の1の2行目にあります。新たな基金と。

 ポイントの1つ目の報告制度については、2の1にあります。

 ポイントの2つ目の地域医療ビジョンというのは、2の1の2行目にあります。

 大体こういう全体の中の位置づけがこうでして、その5つのポイントを流れに沿って説明いたします。資料5の4ページをごらんください。まず、報告制度というものがあります。これはどういうことかというと、先ほどの松田参考人のデータがDPCに基づいて構築されたように、これからは新たに法律に基づいて、それぞれの医療機関が、病床において担っているとありますけれども、報告単位は病棟単位を考えています。病棟単位でどんな役割を担っているのか、どういうレセプト上の医療行為が行われているのか、それを報告していただきます。

 もう少し細かく説明しますと、5ページをごらんください。今どんな機能、役割をということを申し上げましたけれども、まずは4つの区分、高度急性期、急性期、回復期、慢性期で、病棟単位でそれぞれの病院はこの役割を担っているんだと。ですから、同じ医療機関が複数の機能を病棟ごとに変わって担うことも当然あります。

 大事なのは、この機能を名乗るだけではなくて、それに基づく先ほど申し上げましたレセプト上こういう医療行為を行っているんだということを報告してもらいます。そのデータを個々の病院からいただいて、その上で4ページの2つ目の囲みにあります地域医療ビジョンをつくります。この地域医療ビジョンとは何ぞやですけれども、皆さん御存じの医療計画の一部として中長期的な将来推計を行います。ですから、医療計画の一部だけれども、ポイントの1つ目は中長期的なものを推計するんだということになります。

 違う点の2つ目ですが、医療計画は御案内のとおり一般病床プラス療養病床の二次医療圏の総量の病床規制を行います。それに対して、この地域医療ビジョンは、先ほどの4つの機能というのは、実は今申し上げた一般病床プラス療養病床のサブカテゴリーとして位置づけます。そのサブカテゴリーについて将来推計を行う、これが今の医療計画と異なる点になります。この中長期的なものをサブカテゴリーにより現場に近い形で分類した上で、中長期的な襲来推計を行う。これが地域医療ビジョンということになります。

 キーワードの3つ目、医療計画ですけれども、今の医療計画は御案内のとおり5年ごとに見直しが行われます。この法改正によって6年ごと、ただし、中間年の3年で在宅医療など地域包括ケアに関連するものは中間見直しを行います。つまり、これによって3年ごとですから、介護保険事業計画ですとか、また介護保険事業支援計画とリンクする形でこれから医療計画は見直しが行われます。そうやって医療と介護が計画レベルでも連携を図れるように今回の法改正で行われました。

 キーワードの4つ目、協議の場ですけれども、6ページをごらんください。今申し上げた報告制度、地域医療ビジョン、医療計画までであれば、ある意味で今までと同じです。これにより具体化に向けた仕組みを入れたのが4つ目のキーワード協議の場、5つ目のキーワード基金ということになります。

 4つ目のキーワード協議の場ですけれども、6ページに書いておりますが、()まず設置者は都道府県長です。場所のエリア設定ですが、二次医療圏ごとです。なぜ二次医療圏ごとかというと、先ほどの4つの機能は一般療養のサブカテゴリーだと申し上げました。一般療養は二次医療圏ごとに病床規制があるからです。その二次医療圏ごとに都道府県が設置者となって、医療関係者や医療保険者等の関係者で構成されるメンバーで、どうすれば医療計画なり地域医療ビジョンを本当に実現することができるのか。そして、例えば重複する機能がある場合、()以降ですが、重複するような機能があり、一方で足りない機能がある、そのでこぼこをどう調整するか。それをこの協議の場で話し合っていただくことになります。

 今までと違うのは、単に話し合うだけではなくて、もし、それで調整がうまくいかなければ、青の矢印にある都道府県知事が権限強化された部分もセットになります。ただ、ペナルティー的な要因だけが比較的報道でもありましたけれども、当然ものごとを実現するにはお金が必要になります。そのための財源を資料5の3ページをごらんください。3ページにある5つ目のキーワード、基金によって、昨年1220日の診療報酬改定率発表のときに、これからは診療報酬と新たな基金の両輪で日本の医療を進めていくということを田村大臣なども表現しておりますが、その両輪の片方である新たな基金というのは、この協議の場などでの議論に基づいて、地域全体としての役割を考えたときに、相対的に自分の病院は今度こっちの機能を担おうというときに、そのための原資、財源として使っていただくことを考えております。つまり、今までの補助金のような個々の医療機関が個々の補助金の要件に満たされれば手を挙げられるというのではなくて、あくまでも地域の中の相対的な関係において不足している役割を担う場合、その場合にこのお金が使われるという点が今までの補助金と異なる点です。

 こうした形で将来推計に基づいて、かつ、データを使って地域全体をどうやっていくのか。そして、それをどういう議論の過程を経て、県庁マンが一発で指示するのではなくて、現場の人たちで協議するという仕組みを入れ、そして、そのための財源、うまくいかなかった場合のペナルティー、これらがセットになったというのが今回の医療法改正のポイントになります。

 7ページ、8ページはこの説明には関係ありませんが、割に今年の1月2月に報道であった看護師の特定行為や医療事故調の最終形はこうなっていますということを後でごらんいただくために、これは話題になっていたので入れたというだけです。

 最後に、今日説明したい3点のデータについてです。

 先ほど来、これだけのデータがありながら、どうして連結できないのかということがありましたけれども、この答えはデータの目的外使用ができないからです。なので、今回の法改正でもレセプトデータを使わせていただきますが、レセプトというのは基本的には診療報酬を支払う際のチェックに使われているわけですけれども、新たにこの法律を根拠にしてデータを使うことが可能になったというのが法則でございます。いずれにせよ、データを論じる場合はどうしても目的外使用とのセットになりますので、基本的には法的な担保がないことにはできない。そして、今回はその法的な担保をしたということを補足して、私からの3点の説明を終わります。

 どうもありがとうございました。

○門田会長 ありがとうございました。

 ただいま新しい医療介護の法律が成立したということで、介護の面からと医療の面からお二方にお話をしていただきました。これについて御発言はありますか。

 内藤委員どうぞ。

○内藤委員 資料4の10ページなのですが、ちょっとポイントが私自身がずれているのかなという感じもあるのですが、例えば、今回医療・介護合体の説明を受けまして、私は臨床で20年在宅ケアをしている者なので、特に介護になると最終的に看取りというところが必ず入ってくると思います。今度のがんに関しても、今回非常に門田会長たちの御理解が深くて、治らないがんの方々もしくはいろいろなステージの方に対しても、いろいろな選択肢があって、そこで幸せに生きられる方法があるという視点を非常に私も感じて感謝しているのですが、この表を見ると、元気で健康でいつまでもネバーアフター、ずっと幸せというところで止まっている感じがして、これではちょっと完璧ではないなというか、「…」でいいし、この裏にそういうことがあるという含みだとは思いますが、例えば、私たちが在宅で引き受ける場合、私はほとんど在宅で看取っていますが、バックベッドというか、戻ってきた病院もしくはどこかの病院が必ず何かのときに引き受けてくれるという確約が、いろいろな家族や私たちにとって大安心なんですね。現状では、この表を見ると急性期病院ではほとんど受け取ってくれないし、回復期病院もどうなのか、慢性期病院でもどうなのか。戻ってくる「…」でもいいので数字が欲しいということと、例えば、イギリスの現状などを見ると、亡くなっているのは病院が50%です。在宅で亡くなっている人は12%ぐらいなので、どんなに私たちが頑張っても在宅系の看取りというのは、そんなにすぐにはふえないと思うんです。ですから、病院とか安心して必要な選択肢にそこがあるよということもどこかでちょっと触れていただけないと、元気でお年寄りもいつもサービスを万全に受けて生きていけるということしかイメージが湧かないので、そこで苦労している者にとっては、雲の上の話かなというイメージを受けました。

○門田会長 迫井課長、何かございますか。

○迫井老健局老人保健課長 御指摘ありがとうございます。10ページの図は、いろいろなポンチ絵を1枚つくるとさまざまな御指摘をいただきまして、大体どんどん複雑になっていくということなのですが、この図も相当程度頻回にいろいろな方々の御意見を踏まえてどんどん字が小さくなり、細かくなっていくということなのですが、このポンチ絵はどういったサービスの、特に提供体制という目で見て絡んでいかれるのかということを書いています。ですから、一見してわかっていただけると思いますが、今のお話のとおり、利用者さん、患者さんについてのバリエーションは全く含まれておりません。ですから、当然終末期の方のお話もありましょうし、それから、周産期も含めさまざまな状態の方がおられる、性別もそうですし、疾病も違います。そういったことを網羅するつもりで書いておりませんので、その点は御理解をいただきたいと思っております。

 では、終末期の問題を我々がないがしろにしているかというと、全くそんなことはございませんで、きょうはお持ちしておりませんけれども、介護保健部会や介護給付分科会では看取りの問題や終末期のケアの場、極めてそれは重点的に審議をさせていただいて御相談もしておりますので、もし必要がございましたら、その看取りの場の問題、例えば、80%弱が今病院で、現時点で十数パーセントが在宅等々であると。それが今後どういった形で看取りが増加していく中で対応していくべきなのかというのは、まさに介護保険の非常に重要なアジェンダでございますので、その点決して軽んじているわけではないということだけは、ぜひ御理解いただきたいと思っております。

○門田会長 よろしいですか。

 佐々木室長どうぞ。

○佐々木医政局指導課医師確保等地域医療対策室長 今のことに関してもう一点補足させてください。

 私ども医政局でもその点は重要だと思っていて、終末期医療、最近は人生の最終段階における医療という言い方をしていますけれども、その中でまさに今おっしゃっていただいたように、在宅で看取ってもらいたいという意思をどういう形で医療側と共有できるのか、そして、逆に言えば、医療側もそれをどう引き出せるのか、それを非常に重要視しております。具体的に言うと、今年度からですけれども、相談員事業という形ではありますが、人生の最終段階でどうやって本人の意思を引き出せるのかということを今年度から取り組んでいますし、今年3月にとりまとめた5年に一度の人生の最終段階における意識調査でも、これからの時代、御指摘いただいた点、医療提供側、介護提供側が本当に現場で在宅で受けられるのかという今後の進め方についても提言をいただきましたので、段階的にではありますけれども、それを進めていきたいと思っています。

○門田会長 緒方委員どうぞ。

○緒方委員 私は患者会コスモスと言いまして、がん患者の会で世話人の代表をしております。きょう、この場で発言するにはちょっとふさわしくないかもしれないのですけれども、今、資料4の3ページなどに「末期がん等の方は」とか「末期がん」「末期がん」という文言があちこち出てきています。医療者から見たら末期がんなのかもしれませんけれども、がんの患者さんは末期がんということが自分で認められない、認めたくない、そのために末期がんのための介護だということで、本当は必要なのに受けられないまま最後になってしまうというケースがあります。末期がんだから受けられるのではなく、必要な人が受けるということであれば、末期がんの人にも届くと思うんです。大したことではなさそうですが、とても大きな問題で、私も実はそういう介護があるらしいよとサジェスチョンしたときに、後で緒方さんは私のことを末期だと思っているのねと言われて、本当に私自身も傷ついたことがあったんです。ですから、文言にちょっと気をつけていただきたい。がん患者の必要な人に届くということであれば、私は理想だなと思っております。お願いします。

○門田会長 何かございますか。

○迫井老健局老人保健課長 老人保健課長としてお話をしておかなければいけないこともありますので、この場で逆にお叱りを受けるかもしれませんけれども、この点は恐らくこちらの協議会、がん関係の方々が非常にセンシティブにお話をされるのだろうと思います。ただ、私どもの立場でお話をしておかなければいけないと思ってあえて申し上げますと、介護保険制度は65歳以上高齢者を念頭に、高齢者の加齢に伴うさまざまな要介護の状態をみんなで支え合おうという制度です。ここにあえて例えば、3ページあるいはそれに関連するページ、2ページを見ていただければいいのですけれども、特定疾病ということで年齢にとらわれず、一定の介護の必要性のある方については介護保険が活用できるようにしようではないかという制度です。そういたしますと、やはり一定の考え方の整理の中で、なかなか回復が難しい方については、ある一定の配慮が必要ですよねと。がんという疾病の特殊性もかんがみて位置づけをするということになっています。ですから、文字上あるいは用語の使い方として少しお叱りを受けるかもしれませんが、ここはあえて明確しておきませんと、他の疾病の方々との関係や若年世代の方に一定の御負担をいただきながら、若年の世代の方で介護の必要な方はほかにもおられるわけですから、そういった方々との線引きの関係上、やはりここの文言については、お叱りはある程度受けることはやむを得ないかもしれませんけれども、明確にさせていただいているというのが制度の考え方ですので、その点につきましては現実の問題と概念のとらえ方と制度上のとらえ方については、少し含みといいますか、御理解をいただいて制度の運営をさせていただく必要があるのかなと思っております。

○門田会長 緒方委員どうぞ。

○緒方委員 今のお話はよく理解できます。しかしながら、今、入院日数がすごく短くなってきています。ですから、明らかにひとり暮らしだったりして介護が必要な人は、末期でなくても末期の人と同じように大変な状況で自宅で療養している人がいるので、そういう人たちにも届く介護であって初めて末期の人にも届くのではないかと思って発言させていただきました。

○門田会長 川本委員どうぞ。

○川本委員 日本看護協会の川本と申します。

 先ほど松田先生から御発表いただきまして、非常に興味深いところで44ページの御説明がありましたけれども、がんの患者さんで糖尿病を患っていらっしゃる方が68名、そして、認知症の方が166名中35名ございました。これからの方は複数疾患を持たれた高齢者の方が多くなり、私はがんと認知症というのはすごく懸念を持っている状況でございます。がんは医療のほうでして、認知症は介護ということで、これらの制度をどうつないでいかなければいけないのか、ということで課題と思います。

 看護は生活を支えるということで、その点そういう方こそ支えていきたいと考えているわけですが、先ほど佐々木室長さんから、7ページの特定行為に係る看護師の研修制度の御説明がございましたが、この制度創設の必要性の2番目の○の下に「今後の在宅医療等を支えていく看護師を計画的に養成していくことが、本制度創設の目的である」と書かれており、非常にこの点におきましては、重要な点と思っております。

 今まで特定行為のこと、本来の目的はこのような状況でしたけれども、これまでいろいろな業務の試行事業の中で、非常にきちんとした教育をしていくことが重要だと言われております。今後この研修制度が本来の目的を達成できますように、ぜひ研修のプログラム・中身等を十分に詰めていただきたいと思っておりますし、私どもとしてもそのような発信をしていきたいと考えておりますので、御理解いただきたいたと思います。

 以上でございます。

○門田会長 ありがとうございました。

 そのほかございますか。堀田委員どうぞ。

○堀田委員 医療提供体制のほうで御質問させてください。この新しいビジョンによりますと、各病院が病院単位ではなくて、病棟単位に機能を報告し、将来性も含めて報告されたものを集めて地域医療ビジョンをつくる、それに基づいて計画を作成し、調整は協議の場を設ける。そして、その裏づけとしての資金について基金化して機能的に運用するという、非常にいい流れをつくったのだと思いますけれども、二次医療圏を単位とするのはどうなのかと思います。というのは、「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」でも問題になったことなのですが、二次医療圏に1つのがん拠点病院をつくろうと随分努力したのですけれども、結局100ぐらいは指定できないで残った。これ以上無理につくっていけば拠点病院間の格差がどんどん広がってしまう。ですから、拠点病院をある程度の水準を維持しようと思うとどうしても空白二次医療圏を埋められないので、そのような場所についてはがん診療病院ということでリンクさせていくという流れになりました。ところが、二次医療圏というのは御承知のように、大きなところでは一医療圏で200万人を超える都市から、数万人程度のところまで非常に格差がありますよね。こういう二次医療圏の格差の中でこのような計画が実施できるかということについては、どういう見通しを持っておられますか。

○佐々木医政局指導課医師確保等地域医療対策室長 今の二次医療圏とは何ぞやというのは、本当に国会審議でもよく御質問いただいたところです。まず、二次医療圏は何だったのだろうかというと、昭和60年に最初の医療法改正でできた考え方・制度なのですけれども、それから四半世紀、交通事情も変わったり、人の住み方、または医療機関が新たにできたりという中で、二次医療圏はいつまでも同じではないというのが私ども厚生労働省のスタンスですので、その意味では今の堀田委員の懸念に応えられるような二次医療圏の設定の仕方を都道府県ができるように、我々もアドバイスなりサポートしたいと思いますし、あと、もう一つ、二次医療圏が何でもかんでもそこで完結するかというと、当然そうではありませんで、ですから、三次医療圏という考え方もありますし、さまざまな病気を1人の患者さんが持っている時代ではありますが、それでもある程度メジャーなものについては、どういう区割りが、二次医療圏をさらにアレンジすることができないのかとか、そういうことは工夫できるように今回の法改正でも仕掛けているところです。

 具体的にどういうことかというと、地域医療ビジョンの区域というのは、単純に医療法上の二次医療圏の条文をそのまま引っ張ってきておりませんで、地域医療構想区域という書き方をしております。ほとんどのところは二次医療圏と同じだと思いますが、何らかの事情により二次医療圏と同じではない場合も対応できるようにしていますので、何より大事なのは患者さんにとって、本当にその医療がうまく流れるのかというポイントですので、今の堀田委員の御指摘の点は2つの担保をしておりますので、それが本当に動くような今後のサポートをしていきたいと思います。

○門田会長 最後に、西山委員どうぞ。

○西山委員 地域包括ケアシステムをつくっていこうということは大変立派なことだと思っております。その際、医療と介護を結ぶネットワークをコーディネートする主体は、この絵で申しますと地域包括支援センター、ケアマネジャー、ということを前提にお考えなのでしょうか。特殊疾患、医療のケアシステムをつくっていく上で(今までと同じ介護の専門家だけで)上手にコーディネートできるのでしょうか。要するに、医療と介護を結ぶ橋渡し役をだれが主体として考えて、どういう形の支援・連携体制をつくろうとしているのかについてお聞かせいただければと思います。

○迫井老健局老人保健課長 時間の関係で説明を大分はしょってしまいまして、確かに今の点は重要ですが、御説明が及んでおりませんでした。資料4の16ページを見ていただきたいと思います。

 在宅医療・介護の連携につきましては、逆に言いますと、特に医療と介護の連携が必要だという問題意識は、現時点で連携できている地域も多いし、連携できておられる関係者も多いのですが、一方で、それぞれがケアマネジャーから見て医療機関、特にお医者さんはお忙しいですし、専門用語もわかりにくいという御指摘もあれば、逆にお医者さんから見ますと、ケアマネジャーさんはなかなか医療の内容を理解してくれない、最終的に必要なものをどうしても給付のパッケージに入れてもらえないといった、それぞれについての御不満があると承知しております。

 その中で、在宅医療介護の連携をどうやって進めていくのかという中身について、先ほど簡単に御説明させていただきましたが、現時点で医療と介護の連携を実際に推進して担っていただく方々は結論的に申し上げますと、例えば、医師会とか地域包括支援センターというふうに特定して決めてしまうのではなく、地域の実情に応じてやっていただくそれぞれの体制や人材の状況によって決めていただこうと。それを制度で担保するために16ページの図としましては、現在の介護保険の制度設計としましては、地域支援事業というものを地域包括支援センターに委託するような制度設計になっています。それで今回の在宅医療・介護の連携については、地域包括支援センターへの委託とは別に、いろいろな方々に委託できるように制度を設計しましょうとなっています。ですから、前提として何か単一の特定の団体やマンパワーということではなく、非常に柔軟に対応できるような制度設計になっていて、どういった方を想定している、どういった組織を想定しているのかというのは、基本的に医療のインフラ整備を実施しながら行っていく必要があるので、多くのケースの場合には、現に今までやられているものの多くはそういうことなのですが、郡市区医師会に一肌脱いでいただくことが必要ではないかと。問題意識としては持っていますが、それはあくまで地域の実情によって対応していただければよろしいのかなと現時点では考えております。

○門田会長 よろしいですか。

 ほかにもいろいろとあると思うのですが、時間の関係で、あとはいつもお願いしていますように、文章で質問事項を挙げていただいて、また文章で回答いただくというやり方で何とかしたいと思います。したがいまして、この件につきましては、これで止めさせていただきたいと思います。

 ただ1つ、迫井課長にお願いしたいと思いますのは、この協議会は20人委員がいるのですが、4分の1が患者委員なんですね。多分これほどの数の人がいらっしゃる審議会・協議会というのは、ほかには余りないのではないかと思います。私たちのところはどちらかというと患者目線といいますか、患者さんの意見を重視した方策をやっていきたいと思っております。特に、今出ていましたけれども、「末期がん」ということは行政サイドの話はよく理解しているつもりなのですが、しかし、患者さんたちの医療現場での気持ちは本当に重要なポイントだということを理解していただいて、何らかの形で対応策を検討していただけたらと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、この議題2の最後に、今後の方向性と中間評価を含めて、これからどういうスケジュールでやるかも予定に入れておりますので、事務局から簡潔によろしくお願いします。

○江副がん対策推進官 それでは、資料6を御確認ください。これまでの検討状況で今後のスケジュールについて簡単に御説明いたします。

 まず、1枚めくっていただきまして1ページが、本日も含めてですが、これまでの検討状況です。特に御確認いただきたいのは2ページでございます。2ページが今後の進め方のイメージですが、まず前提としまして、これまで現在の協議会のメンバーで中間評価までやるのかどうかというところが若干不明確になっておりましたが、来年6月まで任期があるということを踏まえますと、門田会長とも御相談いたしまして、このメンバーで来年6月を想定しております中間評価まで実施するのがいいのではないかと考えております。

 それを前提としますと、来年6月の中間評価のとりまとめに向けまして、あと5回ほど開催できるのではないかと考えておりまして、次回は9月19日で設定させていただいておりますけれども、これまでと同様に今後のがん対策の方向性についての議論をしていただいて、中間評価で可能なものについて検討を行うと。そのような形で議論を進めていきまして、今のイメージですと12月ぐらいには今後のがん対策の方向性あるいは中間評価それぞれについてのとりまとめの骨子案のようなものをお示ししまして、それを来年3回程度かけて肉づけをしていって、6月までにとりまとめを図るというような大まかな流れで考えております。今後、詳細については調整が入ることも予想されますけれども、大まかなスケジュールとしてはこのような形で考えておりますので、よろしくお願いできればと思います。

 以上です。

○門田会長 ありがとうございました。

 中間評価については、途中までで次の協議会に任せる格好になるのかなということを考えておりましたけれども、皆さんの任期が6月18日か何日かということで、この期の協議会で基本計画をつくるわけではないのですが、この期にぜひ中間評価、そして特に、次期の基本計画に対して意見をしっかり出して次期協議会に送りたいと思いますので、こういう手順でやらせていただきたいと思います。

 特に、今予定していることの中に全部のものを盛り込む時間が余りないので、皆さんが随時、次期のものについてはこういう視点がというようなことがあれば、前もお話ししたことがありましたけれども、ぜひ文章として出していただいて、最終的なまとめのときに入れられるものかどうかを皆さんと一緒にさらに検討したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 この件はよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○門田会長 それでは、最後の議題になりますが、事務局から今がん対策に関するいろいろな施策が進捗している状況について、簡単に御説明していただきたいと思います。

○江副がん対策推進官 それでは、資料7を御確認ください。その前に1点修正がございまして、座席表で言いますと、文部科学省学校健康局課が代理となっておりましたけれども、実際には課長に起こしいただいておりますので、その点修正させていただきます。

○事務局 がん対策に対する施策の進捗について、事務局から御報告させていただきます。資料7をごらんいただければと思います。

 1ページ目、「がん患者・経験者の就労支援のあり方に関する検討会」、こちらは今年2月から開催しておりまして、先月23日の第5回におきまして、報告書案について大筋で了承を得ております。こちらはまた必要な調整が終わり次第公表ということになります。

 2ページでございますが「緩和ケア推進検討会」を開催しております。こちらは委員改選を行いまして、平成26年6月から新体制で開催しておりまして、がん診療連携拠点病院における緩和ケア提供体制の向上に関する議論等々を行っております。

 3ページ目でございますが、こちらは昨年12月にがん登録等の推進に関する法律が成立しておりまして、この政省令等を検討するための部会ということで、厚生科学審議会のもとに設置することを了承いただいておりますので、こちらにつきましては開催に向け鋭意準備が進んでいる状況でございます。

 それから、参考資料3になりますが、先月25日に発出させていただきました、がん検診の指針の一部改正でございます。こちらは先月、診療放射線技師法の改正が成立したということを踏まえての指針の改正となっております。

 厚生労働省からは以上でございまして、続きまして、がん教育につきまして文部科学省から御説明させていただきます。

○大路文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長 それでは、失礼いたします。文部科学省の学校健康教育課長でございます。

 がん教育に関する取り組みについては、昨年度9月と2月の2回にわたりまして、この会議でも御報告をさせていただいたところでございます。その後、昨年度の事業の中で、日本学校保健会に設置されました委員会で、2月に最終報告をとりまとめていただきました。今年度の取り組みといたしましては、その報告書をベースといたしまして、新たにこれを進めていくという展開を図ってまいりたいということで、具体的には資料の真ん中にございますけれども、2つ考えてございまして、検討会の設置と事業の実施と書いてありますが、モデル事業を実施したいと考えてございます。

 大変申しわけございません、これについて具体的に申し上げられる段階にまだなっておりませんで、今後の方向性だけ簡単に申し上げますと、検討会につきましては、今のところ7月中旬に第1回の検討会を開催すべく準備を進めているところでございまして、有識者の方々に入っていただいて、昨年度御検討いただいた報告書をベースにして、がん教育をどう進めていくかという基本的な考え方の検討をいただきたいと思っております。

 それとともに、全国各地の学校等に対しましてモデル事業の実施を並行して行ってまいりたいと思っておりまして、予算上14地域の積算になってございますけれども、それを上回る地域からの御要望をいただいてございますので、可能な限り採択する方向で今、最終的な調整を進めているところでございます。

 いずれにしても、今後この検討状況に進展がございました折に、この会議でも御報告させていただきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

○門田会長 ありがとうございました。

 前に皆さんから要望がありました関係しているものがどういうふうに進行しているのかということの御報告ということでお願いいたしました。何か御質問ございますか。

 中川委員どうぞ。

○中川委員 今の文科省からの資料ですが、中段の「健康教育全体の中で「がん」教育を推進する」という記載ですが、これは私も委員になっておりましたが、学校保健会の中での検討委員会の中で、これは「がん教育」とするということが議論されたはずですので、今後この表記はおやめいただきたいと思っております。

○門田会長 タイトルの「がんの教育」もおかしいのですか。

○中川委員 いえ、がんをカギ括弧でくくって教育としている、これをがん教育を1つの単位でという議論があったと思います。

○大路文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長 御指摘の点に関してですが、あえて異なる文言を使ったつもりでございまして、これはあくまで予算案に関する資料をそのまま掲載させていただいている関係で、古い表記がそのまま残っているというところでございますので、先生御指摘のとおり昨年度の議論を踏まえて決まった内容について、その文言を反映させていただくという形で進めていくつもりでございます。

○中川委員 ありがとうございます。

○門田会長 よろしくお願いいたします。

 そのほか、どなたかございますか。よろしゅうございますか。

 皆さんの御協力でどうにか時間内に終わることができそうですが、全体を通してどなたか御発言はございますか。細川委員、何か御発言はございますか。

○細川委員 いろいろお話を聞かせていただきまして、前向きな方向に進んでいるとの、印象を受けました。現場と多少乖離した部分もあるようには見受けられるのですけれども、実際に機能し始めたときにどんな形になるかということを検討し、それを踏まえて今後いろいろ変更されていくことだと思いますので、すごい進歩が期待できると思いました。

 私からは一点だけ報告です。日本緩和医療学会からお手元にオレンジ色のパンフレット2つを提供させていただきます。1つは患者さんへのリーフレット、もう一つは、これからがん診療に携わっている比較的若い医師に対する緩和ケアの手引き書というものです。厚労省から、「がんと診断されたときからの緩和ケア」という言葉が提唱されました関係から、医療者、患者さん、ご家族の緩和ケアに対する認識を改めていただきたいということがありまして、こういったものをつくらせていただきました。

 がんと診断されたときからの緩和ケアというのは、医師に対して実はこういうものですよという内容が書かれています。リーフレットのほうは施設によりまして後半の番号の4番、5番に関しましてなど、そろっていない施設もございます。自由に変更していただいて、その施設でそのまま使っていただいても構わないという形式でつくらせていただいたものです。既に現状幾つかの施設でこれを変更して使っていただいております。し、実はほとんどの場合このようなパンフレットを配っても、その後の追加が要望されることはまずないのですけれども、今回に限りましては非常に追加希望が多くて、きょうお手元に届けましたものが印刷物として作った最後の資料です。あとは全部HPから印刷して使うという形になっております。好評ということから、ぜひ、ここで配ってほしいというのが実務にかかわった者たちからの意見でございましたので、お手元に配らせていただきましたので、御供覧のほど、よろしくお願いいたします。

 

○門田会長 ありがとうございました。

 皆さんぜひ利用していただきますように、よろしくお願いいたします。

 ほかにないようでしたら、本日はこれで終わりたいと思いますが、いつものことでございますが、松田参考人の御意見についての質問、それから、先ほど出ておりました厚生労働省からの内容等にいろいろ御質問があれば、メールで事務局まで届けていただけたら、いつものような形でできるだけそれに回答してもらうようにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれで終わりたいと思いますが、最後に事務局から何か連絡事項はございますか。

○江副がん対策推進官 次回の日程につきましては、9月19日の1618時を予定しております。場所につきましては、また調整しまして御連絡いたします。

○門田会長 ありがとうございました。

 それでは、これで本日の協議会を1分ほど前に終わることができました。御協力どうもありがとうございました。


(了)

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