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2014年6月25日 第103回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年6月25日(水)10:00〜12:00


○場所

ベルサール飯田橋駅前 ホール(1階)


○出席者

阿部、安部、井上、内田、亀井(谷本参考人)、河村、熊坂、小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、佐藤、鷲見、高杉、武久、田中、田部井、東、平川、福田(亀田参考人)、堀田、本多、村上、山際(敬称略)

○議題

1.平成27年度介護報酬改定に向けて
  (区分支給限度基準額、ケアマネジメント)
2.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻より少し早い時刻ではございますが、委員の皆様全員お揃いになりましたので、第103回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

 会の開催に当たりまして、委員に変更がございましたので、御紹介をさせていただきます。

 日本経済団体連合会常務理事の阿部泰久委員でございます。


○阿部委員 よろしくお願いいたします。


○迫井老人保健課長 本日の委員の出席状況でございますけれども、大島委員、大西委員のお二方から御欠席の御連絡をいただいております。

 東憲太郎委員にかわり内藤参考人、亀井利克委員にかわり谷本参考人、福田富一委員にかわり亀田参考人に御出席をいただいております。

 以上により、本日は23名の委員に御出席をいただいておりますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告させていただきます。

 それでは、以降の議事進行につきまして、田中分科会長にお願いいたします。


○田中分科会長 皆さん、おはようございます。

 本日は、平成27年度介護報酬改定に向けた議論として、区分支給限度基準額並びにケアマネジメントについて御議論をいただく予定です。

 初めに資料の確認をお願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 お手元資料を確認させていただきます。

 座席表、議事次第、委員の名簿がございます。

 その後、資料1といたしまして「区分支給限度基準額について」というとじ込みの資料がございます。

 資料2が「ケアマネジメントについて」というということで、同じくとじ込みの資料がございます。

 資料3といたしまして「平成25年度介護事業経営概況調査結果の訂正について」という資料が1枚紙でございます。

 参考資料といたしまして配付をさせていただいておりますけれども、鷲見委員からの提出資料がございます。

 資料の不足等がございましたら事務局にお知らせいただければと思っております。 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、議事次第に沿って進めてまいりましょう。

 先ほども御案内したとおり、本日は区分支給限度基準額とケアマネジメントの2つのテーマを扱います。

 初めに、区分支給限度基準額について、事務局より資料の説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 お手元の資料1「区分支給限度基準額について」という資料で御説明をさせていただきます。

 1ページ、まず、区分支給限度基準額は、居宅介護サービスに係る限度額でございますけれども、制度の概要をまとめてございます。

 ○が3つございます。まず1つ目ですが、医療サービスは身体への侵襲等を伴いますので、ある意味一定の歯どめがかかるということでございますが、一方、私どもの制度、介護サービスにつきましては、生活に密接に関連しているということから、一般的には歯どめが利きにくいという側面があります。

 また、同じ要介護度であってもさまざまな利用者さんのニーズがあるということで、いろいろなサービスを組み合わせる可能性がある。

 そのようなことを踏まえまして、居宅介護サービス、地域密着型のサービス、これらにつきまして要介護度別に区分支給限度基準額、以下は単に限度額と言いますけれども、一定の制約を設けて、その範囲内での選択を可能とするように、制度は設計をされているということでございます。

 2点目といたしましては、その水準ですけれども、これは制度の発足時点での設定でございますが、要介護度ごとに、例えば認知症型でありますとか医療型など、幾つかのタイプ、典型的なケースを想定した上で、それぞれのタイプごとに設定された標準的に必要と考えられるサービス、この組み合わせについて利用例を勘案して設定をしたということでございます。

 3つ目の○でございますけれども、居宅介護、地域密着型、こういったサービスの中にありましても、例えば医師等の判断によって行われます居宅療養管理指導あるいは利用期間中に他のサービスと組み合わせることがない居住系のサービス、これは短期利用を除くということなのですけれども、それから施設サービス、これらにつきましては限度額が適用されないという制度設計になっております。

 2ページにございますが、政策上の配慮などから、限度額の対象外としている加算がさまざまございます。

 その具体例、赤枠が限度額に含まれない費用ということで、加算等の例でございますけれども、適用されるサービスの種類が左側の列に書いてございまして、赤枠の部分が先ほど御説明をした含まれないもの。

 それから、一番下にブルーの枠で示されておりますが、これも先ほど御説明をしましたけれども、そもそも限度額が適用されないサービスがございます。こういう制度の概要でございます。

 3ページ、区分支給限度基準額の制度発足、平成12年以降どのような取り扱いを経てきたかということですが、一番上に書いて枠で囲ってございます。結論的に申し上げますと、この春、26年の消費税改定のときに影響分を機械的に補正させていただいたということなのでありますが、それ以外につきましては基本的に見直しをしていませんということでございまして、非常に簡単ですけれども、関連する検討の経緯、議論の経緯をまとめてございます。

 平成12年以降、例えば一番上に書いてございます平成14年1月、その当時、これは後で出てまいりますけれども、訪問通所サービスといわゆるショートステイ(短期入所)それぞれについての限度額管理を行っていたというのが制度発足時でございます。これは管理が煩雑になるということも含めまして、最終的にこの平成14年1月に一本化をしております。後ほど細かく御説明をします。

15年、18年、これは改定年でございますけれども、それぞれ基本的には実態を見つつも変更しておりません。

 直近で言いますと、平成24年の改定のとき。これは、処遇の改善を中心とするプラス改定ということも踏まえまして、処遇改善加算は限度額に含まないということを前提といたしまして変更はしておりませんが、そのときの御議論で、これも後ほど出てまいりますけれども、区分支給限度基準額に関する調査を行って、議論をしていただいておりますということです。

 一番最後、消費税のことは先ほど申し上げました。

 4ページ、平成14年に一本化しましたという制度、これは結局、現行では廃止をされておりますけれども、そのときの概要を書いてございます。

 ○が2つございますけれども、繰り返しになりますが、制度発足時は訪問通所と短期入所、それぞれについて限度額管理を行っていたということでございますけれども、ちょっと複雑でわかりにくいかもしれません。

 2つ目の○ですが、市町村の判断によりまして、要介護認定等の更新・変更の際に、この図でいきますと、真ん中のブルーの縦のバーですが、そこの時点で更新・変更をした場合、それから、この4ページの右下に書いてございますが、限度額の拡大要件として申請月の4カ月前と3カ月前、このチャートでいきますと、真ん中あたりにある点々の一番左側2つでございますが、この2カ月分を見まして、もし余裕がありましたらば、その認定変更移行の限度額を拡大しますという運用をしていました。結果的に、現在は廃止されております。

 その条文関係が点線で書いてございますが、そういう運用をしておりましたということでございます。これは御紹介でございます。

 5ページ、平成24年、直近の改定で区分支給限度基準額に関する御議論をいただいた。これは、この後出てきますケアマネジメントの議論にも係る話でございますけれども、調査を行っており、その調査の概要でございます。

 まず、一番下の括弧書きに書いてあるところを見ていただきまして、どんな調査だったかといいますと、区分支給限度基準額を超えてサービスを利用しているか、あるいは同基準額の7〜9割程度のサービスを使っている方につきまして調査をいたしました。

 その結果が1、2、3と上の四角に囲ってございます、3つの切り口について調査をしています。

 1点目ですが、明細書、いわゆるレセプトを見てどのようなことがわかったか。(マル1)、(マル2)、(マル3)と書いてございますが、まず、(マル1)。2種類以下のサービス。非常に単調なサービスが8割以上を占めていましたということであります。

 (マル2)が、訪問介護、通所介護などの利用が多かった。医療系サービスは比較的少ない。

 (マル3)ですが、医療系のサービス全体の平均と比べますと、むしろ多くなっている、利用頻度が高いのは訪問介護、通所介護であったというのが明細書から見た内容です。

 2点目、週間のケアプランを見てわかったこと。これは市町村における点検の評価ということですが、見直す余地があるというアセスメントが9割でしたということです。

 3点目ですが、アンケート。これは担当ケアマネジャーにアンケートを行ったところ、(マル1)、(マル2)、(マル3)とありますが、(マル1)で医療的なケアを利用する方が少なかった。あるいは(マル2)で訪問介護のサービスを見ますと生活援助の利用が多かった。(マル3)ですが、なぜそうなったのかというと、御家族、御利用者の要望に応えた。こんな内容でしたということを踏まえて御議論をいただいたということでございます。

 では、めくっていただきまして、実際にサービスの給付単位数がどんな分布になっているのかということを、チャートと表で簡単にお示しをしております。

 6ページ目ですが、まず要支援1〜要介護5まで。これは順番にそれぞれ7つのカテゴリーにつきまして、利用単位の少ないほうから多いほうに積み上げていったチャートでございます。

 横棒が入っていますが、赤いほうが限度額、平均的な利用単位数がオレンジのラインでございます。実際にそういった方々が何万人おられるかということを、要支援1〜要介護5まで内訳で示してございます。これは実績、実数でございます。

 これをさらに再整理しまして、7ページでございますけれども、実際に限度額との関係でどのようになっているのかということを、要支援1〜要介護5までを表にしてございます。

 限度額を具体的に表示していますが、これは昨年の11月の審査分ですので、消費税改定をする前でございます。消費税改定後は括弧書きしてありますけれども、実績のデータの処理自体は消費税改定前の数字であることをお断りしておきます。

 見ていただければわかると思うのですが、要支援1〜要介護5の重度になるにしたがいまして限度額に占める割合が増加をし、限度額を超えておられる利用者の割合も連動しておるということでございます。

 こうした関係になっているのが次の8ページのチャートでございますけれども、利用額に占める割合、これが左側の折れ線グラフでございますが、基本的に漸増傾向であるということでございます。これは重度者別にして漸増傾向である。

 右側の折れ線グラフは、限度額を超えて利用されている方の割合。折れ線になっているのは、基本的に改定の影響を受けているからと理解してよろしいと思いますが、例えば2009年と2010年の間は平成21年改定がございますし、2012年、2013年の間には平成24年改定がございます。改定後に多少そういう変動はありますが、基本的には漸増傾向であるということでございます。

 9ページ、その介護サービスは平均的にどんな利用をされているのかということを、ケアプランに組み込まれたサービスの組み合わせ等で処理をしてお示しをしております。

 要介護度別に見ますと、福祉用具、通所介護、訪問介護、訪問看護、こういったものが平均的な割合から見て高い。

 それから、ケアプランに組み込まれたサービスの種類で見ますと、重度化するにしたがいまして利用をするサービスの種類が増えるというのが右の上側の表でございます。

10ページ、以上のような状況で、後ほど出てまいりますけれども、現場、事業者さんから特に多い御指摘が、いわゆる新サービスの基本サービス費と区分支給限度基準額との比較、その隙間の問題でございます。

 四角で囲ってございますけれども、現行の区分式の限度基準額は、先ほど御紹介しましたとおり、平成12年に設定されたものと基本的に変わっておりません。その当時、ここで言うところの新サービスとは、10ページの上に整理していますけれども、定期巡回・随時対応サービス、複合型、これは平成24年導入です。小規模多機能は平成18年導入ですが、これらは基本的に訪問・通所・短期入所のサービスを組み合わせておりまして、かつ、包括報酬でございますけれども、こういったサービスは限度額設定時にはなかったものでございます。

 したがいまして、これらの新サービスが基本サービス費、包括報酬でございますので限度額との関係が当然問題になるのですが、このチャートでお示ししておりますとおり、要介護別に書いてございますが、基本的にかなり近い、限度額に密接に近い形で設定されているということでございます。

 2つ目の○に書いてございますが、新サービスに他のサービスを加えますと、当然そういった限度額との関係が問題になりますということであります。

11ページ、その3つのサービスの関係でどのような状況になっているのかということをまとめております。

 左側の図は、要介護度別で利用者数の占める割合を示しております。赤括弧は再掲でございますが、要介護1〜3と要介護4〜5、どちらかというと重度者と要介護の1〜3、中度者と言うべきでしょうか。そういった方との割合について見ますと、定期巡回、小規模多機能は7:3程度の割合で、やや1〜3が多い。複合サービスについては6:4程度の割合で要介護度4、5の割合が多い。そんな状況でございます。

12ページ以降は、具体的に定期巡回、今の複合型、小規模多機能、それぞれにつきましてもう少し細かく見ています。

 簡単に御説明しますと、12ページでございます。定期巡回・随時対応ですが、組み合わせるとしたらどんなサービスかという状況を書いてございます。真ん中のチャートの棒グラフでございます。

 1つ目の○に書いてございますが、まず制度の確認ですけれども、訪問介護や訪問看護については、定期巡回・随時対応についてはサービスが重複しますので併用はできませんという前提です。

 その上の2つ目の○、3つ目の○をチャートでお示ししていますが、併用されている他のサービスはこんな状況です。福祉用具、通所介護が圧倒的に多い。

 それから、訪問回数。通所介護を利用した場合の訪問回数というのをチャートでとってございます。上の四角の3つ目の○に書いてございますが、このサービスの単価につきましては、通所介護の利用日については減額する仕組みになっています。その減額をされるという場合において、実際に訪問回数はどうなっているのかというと、大きく変化がないですということが、12ページの下の表から見てとれるということでございます。

 これを限度額との関係でチャートに図示したものが、13ページの図でございます。

 一見複雑なのですけれども、御説明をしますと、真ん中の棒グラフが並んでいるものでございますが、5つ塊がございまして、要介護1〜要介護5まで、それぞれ4つの色に分けて塊がございます。それぞれの塊が4つありますけれども、右2つと左2、これに意味がございまして、左側2つは基本サービス費。この定期巡回・随時対応サービスの高さが、カラーで言いますと、ブルーの斜線になっています一番左側でございます。

 その隣、カラーでは緑ですが、左から2番目の棒が他のサービスを平均的に組み合わせた数字。平均的な数字はデータで算出できますので、それを単純に積み上げた場合に、限度額との関係でどうなるかというのをお示ししています。これは見ていただいたらわかりますが、破線で強調していますけれども、基本的に平均的な利用を想定すると限度額を超えてしまうということです。

 先ほど制度の御説明をしましたときに、通所介護については減算規定がありますので、仮に減算規定を行ったとしても、要介護4、5では超えてしまう。そういう状況になっているということでございます。これが定期巡回・随時対応の限度額との関係での数字の比較でございます。

 現場からどういう御意見が来ているかというのが14ページでございますけれども、限度額関係についていきますと、総じて既存のサービスからの切りかえが限度額との関係で難しいとか、重度者、困難ケースほど収めることが難しいといったことで、基本的に限度額に関する御要望が多いということでございます。

1516ページ以降は事実関係でございまして、制度の概要が15ページ、1617ページは現在の報酬の設定でございます。

1819ページは、福祉用具の話が出てまいりましたので御参考までにということで、福祉用具はどのようなものが利用されているのかということが18ページでございまして、圧倒的に多いのは車椅子、特殊寝台、これはベッドでございます。それから床ずれ防止用具、こういったものでございまして、要介護度別に見ますと、重度の方の利用頻度が多い。

 それから、中で数字が200を超えているようなものがありますが、部品を複数使う場合には200%、300%に加算されるという考え方ですので、そういう数字になっているということでございます。

19ページ、同じく福祉用具ですが、それぞれ頻度の高い車椅子、寝台、床ずれ防止用具、それぞれが一体どのような価格帯といいますか、品目のばらつきがあるのかということでまとめて、典型的なものを示してございます。

 車椅子は、ここに書いてございますとおり、上位10品目で最も頻度の高い価格帯が2,900円〜6,000円、特殊寝台は8,000円〜1万3,000円、床ずれ防止用具は6,000円となっていますが、すみません、訂正をいただきますが、5,000円の誤りでありまして、5,000円〜1万2,000円でありますが、申し上げたいのはかなりばらつきがありますということでございます。

20ページ以降は、同様の整理で、複合型が20ページ、21ページにお示しをしてございます。

20ページ、複合型でございますけれども、組み合わせとしては福祉用具の貸与、居宅療養管理指導。福祉用具の貸与につきましては、中重度者の方ほど割合が高い。

21ページ、先ほどと同様のチャートでございますが、減額規定がございませんので2本の棒になっています。複合型に関しましては、限度額の上限にほぼ相当するような水準になっているということでございます。

22ページ、同様に現場の御意見としましては、やはり福祉用具の利用、加算を加えますとオーバーしてしまうということで利用が難しい。大体そういった御要望が来ています。

2324ページは同様に事実関係でございますが、制度の概要、点数設定の概要でございます。

 同様の資料が続きます。簡単に御説明をします。

25ページ、3点目の小規模多機能と同様のチャートでございますが、2回ほど調査していまして、他のサービスにつきましては、24年、直近のものは福祉用具の貸与に関する数字がありませんので抜けていますが、いずれにしても福祉用具の貸与が一番多い。それから、重度者ほど医療系サービスの頻度が高いというのが25ページにございます。

 同様の限度額との関係について言うと、26ページ。小規模多機能につきましては、平均的な利用を想定しますと要介護2〜4で限度額を超えている実態があります。

 めくっていただきまして、同様に現場の御意見としても、限度額との関係については見直しをしてほしいという声が届いてきております。

 まとめまして、最後に論点でございますが、30ページ、31ページに記載をさせていただいております。

30ページ、まず1つ目の○でございます。今、チャートで見ていただいたことのおさらいになるかもしれませんが、受給者一人当たりの平均費用額が限度額に占める割合、これは8ページで見ていただいたようなことでありますけれども、平均的な費用の割合あるいは利用者の限度額を超えている方の割合、これが漸増していることを基本的にどう考えるのかというのが、まず1つ目の問題提起でございます。

 2行目の真ん中からですが「他方で」ということですけれども、2つ目の問題提起としまして、平成24年度、先ほど御説明をしましたような実態調査を踏まえますと、ケアマネジメントの質の向上をあわせて行っていくべきではないかという御指摘がある。これについてどう考えるのかということでございます。※印は議論の際の留意点でございますけれども、先ほど7ページを見ていただきましたが、限度額を超えている居宅サービスの利用者というのは、10万人ほどおられます。それから、重度化するにしたがって、超えている方の割合が増えてございます。

 ですから、こういったことを念頭に議論をしていただく必要がありますし、※印の2つ目ですが、限度額を一律に上げるということになりますと、相当大きな財政影響がありますということで、これは最初の1ページ目に念押しで御説明をしました、制度の趣旨とも当然絡む内容でございます。まず1点目の論点がこれでございます。

 次に2点目の○でございますが、そういった中で、今回の資料で大半を費やして御説明をしておりますけれども、2025年を見据えて重度化する高齢者あるいは単身世帯、認知症等の問題から、在宅の限界点を高めていこう、地域包括ケアを推進していこうということで、この新サービスと言われております定期巡回・随時対応複合型、小規模多機能、こういったものは、通所、訪問、さまざまなサービスを加えて包括的な設定になっておりますが、これにつきましては御説明をしたようなさまざまな課題、特に限度額に関して指摘をされておりますけれども、この限度額の数字についてどう考えるのかということでございます。

 以下、(マル1)、(マル2)、(マル3)は先ほど御説明をしたことの重複になりますので省略をさせていただきますけれども、基本的にそれぞれここにまとめさせていただいているような特徴がございます。

31ページ、最後ですけれども、(マル3)の後に書いてございますが、御説明をしたような3つのサービスにつきまして、それぞれ限度額に関しては課題がございます。それについてそれぞれどう考えるのかということを御議論いただきたいのでありますが、その際、最後の○2つでございますけれども、本日は問題提起でございますので、何か報酬の関係で結論を出していただくということでは必ずしもございません。ございませんが、御検討をいただくに当たって念押しといいますか、指摘をさせていただこうというのが2つの○でございまして、包括報酬サービス、この新サービスの3つにつきまして、当然、財源を確保するということが前提になりますけれども、仮に独自の限度額を設定するということを検討することがあり得るのかどうなのか。これについて検討の視点として留意していただく必要があるのではないか。

 ※印が2つ書いてございますけれども、冒頭に御説明をしましたように、過去、特定のサービスについて別途限度額を設定した制度を運用したことがあるということでございます。ただ、これを行うに当たっては、現に14年に廃止をしておりますけれども、システム改修とかさまざまな仕組みが必要になってまいりますので、制度上運用が複雑になるというデメリットがあります。

 最後の○ですが、検討に当たっての2点目ですけれども、限度額の対応につきましては、やや制度のテクニカルな話ですけれども、加算を拡大していくということも候補としてあります。それは前半のチャートでお示しをしましたが、さまざまな加算については限度額の対象となっておりません。こういった運用をすれば、政策効果としては限度額給付と同じようになるということでございますけれども、こういった運用の仕方についてどのように考えていくのか。特に現行の加算との整合性も考える必要があるということでございます。

 ※印に書いてございますのは、例えばサービスを創業して実際に始めていくに当たって、制度創設時の配慮から、事業開始時の支援加算というのがあります。これは限度額に含まれておりませんけれども、こういった運用も可能だということでございます。

 以上が区分支給限度基準額に関する点でございます。事務局からは以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、事務局からの説明について御質問・御意見がありましたらお願いいたします。

 齊藤委員、どうぞ。


○齊藤(秀)委員 ありがとうございました。

 今、事務局から説明があったわけでありますが、この新しい新サービスと限度額の関係につきましては、現場からは介護度が高くなるにつれて限度額が超過するケースが多いという声につきましては、どのサービスにおいても共通していると資料を読ませていただきました。

 新サービスは、御説明にありましたように、在宅限界を高めるとの期待を込められたサービスとして登場したわけでありますが、利用の伸び悩みについてはかねてからの課題であったわけであります。

 今回の資料で、その一因として、限度額オーバーにあるということが見てとれるわけでありますから、主な論点で幾つかの視点をお示ししていただいておりますけれども、在宅限界を高めるためのサービスが、限度額内で受けられることをまず優先していただくということを前提にして、その上で財政的にも折り合いがつく方法を導き出す、そのような方向で御検討をいただければありがたいなと思います。


○田中分科会長 阿部委員、お願いします。


○阿部委員 30ページの最初のでありますが「ケアマネジメントの質の向上を併せて行っていく必要がある」このとおりだと思うのでありますが、5ページの2の(マル1)を見ますと「見直す余地がある」は9割だということであります。これは非常に高い数値だと思います。当然でありますが「ケアマネジメントの質の向上を併せて」というよりは、むしろ先行して行っていただきたいというのが1点目でございます。

 それから、2つ目の○であります包括報酬サービスの受け入れを図るために限度額を上げるみたいな書きぶりになっているのでありますが、実際に包括報酬サービスの普及が進んでいない理由は何か。限度額というお話だけではないと思います。前々回でもいろいろな議論があったかと思いますし、データとして限度額以外のものが示されたと思います。このあたり、何が本当に普及を妨げているのかというのを見きわめていきたいということです。

 また、そもそもまだ標準的な利用のあり方が固まっていないような仕組みだと思いますので、そういう意味では、今ある仕組みを前提として議論をするのではなくて、標準的な利用のあり方とか、それに応じた報酬体系自体をきちんと議論することが当然必要かなと思います。以上であります。


○田中分科会長 本多委員。


○本多委員 阿部委員の発言と少し重複しますが、6ページのグラフの分布状況、7ページの合計を見ますと、限度額を超えているものの割合は2.9%ということです。先ほど資料の3ページの区分支給限度額に係る経緯でありましたように、15年改定の際には限度額を超えて利用している方の割合が2〜3%程度で見合わせたということもあり、区分支給限度額の引上げより、まずはケアマネジメントの質の向上を図っていくという観点から進めていくべきではないかと思っています。

 もう一点、31ページの論点、小規模多機能型居宅介護についてですが、包括報酬サービスの限度額に対し、独自の限度額の設定の検討を挙げておりますが、今後の超高齢化社会を見据えれば、当該サービスの普及は大事な課題とは思いますが、そもそもサービスの周知徹底が不十分であることや、ケアマネジメントの質の向上等が指摘されていることもありますので、独自の限度額の設定が、そのままサービスの普及につながるのかどうかというのは、疑問に思います。

 また、これまで集合住宅に対するサービス提供のあり方が論点になっており、区分支給限度額については、そういった対応のあり方とセットで議論をするべきではないかと思うところです。

 さらに最後の論点ですが、限度額に含まれない加算ということが、限度額の引上げと同様の政策的効果が期待できるものとして挙げられておりますが、双方の具体的な効果、財政影響等を見ないと議論できないのではないかと思います。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 田部井委員、お願いします。


○田部井委員 私も5ページの限度額超過者に対する市町村の点検で、見直しの余地のあるケアプランが9割を占めているという調査結果なのですけれども、これには本当にそうなのかと言うとおかしいですが、えっと思った次第です。

 「家族等で介護が補えないため」あるいは「利用者本人や家族からの強い要望があるため」というのが理由として挙げられているわけですけれども、そのまま読みますと、余り必要がないのに家族に押されて仕方がなく、必要もないものが使われているのではないか。だから、厳しくチェックをして減らしていくべきではないかという方向性を示しているとも受け取れるような気がします。

 ですけれども、今、多くの人がどれぐらい利用をしているかということと、限度額を超過している人がどれぐらいいるかということと、私などの利用者としての実感、例えば今、要介護5で在宅をあれしている人は限度額をいっぱい使いますと3万6,000円で、それでも賄い切れないので2万円を自己負担して5万6,000円を払って、それから食事代等を合わせると7万〜7万5,000円を払って在宅介護をしているという現状もあります。

 そのように考えますと、私は限度額を超過している人が問題だという形でチェックをするというよりも、そういう方はやむを得ず、そうしないと介護が成り立たないのでそうしているのだと評価すべきで、したがって、超過していることを制限しようとするよりも、むしろ必要なサービスが全額自己負担でなくて利用ができるような配慮をすべきではないかと考えています。

 認知症の人と家族の会では、当面、要介護4、5の人については厳しく精査されてもいいのかもしれないですけれども、必要なサービスが全額自己負担ではなく利用ができるような配慮をして、在宅介護に対する励ましとするような形をとっていただければと考えております。現時点でも結構なのですけれども、厚生労働省のほうで、こういう提案についてどのように考えられるのか、もし、話していただけることがあれば話していただけるとありがたいと思います。


○田中分科会長 問いかけがありましたので、答えていただけますか。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 今の委員の御要望に対しまして、私どもといたしましては、まず問題提起として論点に書かせていただいていますけれども、1つ目の○そのものでありますが、基本的に、特に居宅サービス、介護サービスにおいては複数のサービスを最適な形で組み合わせていただくという前提で制度設計がなされておりまして、かつ、当然財政影響もございますので、まさにそういったことを御議論いただきたくて資料を御提供し、問題提起をしておりますので、まず基本的には全体の御議論をいただきたいということと、繰り返しになりますが、制度発足当時に制度設計をさせていただいて限度額を設定している中で、今後のことを見据えて新サービスというものを、法改正をし、以降導入をしているのだけれども、さまざまな課題がありますと。この2つについて御議論をいただきたいという趣旨でございますので、まずはそのあたりの御議論を得てと理解をいたしております。


○田中分科会長 委員の議論を待つとのことでした。

 では、内田委員、井上委員の順でお願いします。


○内田委員 限度額を超える方々が10万人いる中で、5ページで示されている「見直す余地がある」という方が9割を超えている。アンケートの結果から出てくる理由は、「家族等で介護が補えないため」や「利用者本人や家族からの強い要望があるため」ということであった。ですから、ここでケアプランの点検をすればまだ余地があるということであるならば、私としては、まず超える方については、ケアプランの見直しをするべきだと思います。

 それをやった上で、どうしても医療依存度が高くて、今度の新サービス、包括報酬のサービスなどが使えないという方がいらっしゃるのだったら、本当に一律に限度額を上げるという方法ではなくて、何かもっと別な方法で、例えばおっしゃっている加算といったやり方等があるのではないかなと思うのです。ですから、超えている方々の実態をもう少し検証する必要があると思います。

 それと、新サービスは確かにいいサービスではありますけれども、先にサービスありきではなく、もっと現実的なことを考えるべきなのではないかなと思っております。


○井上委員 田部井委員のお話も内田委員のお話も私は賛成なのですけれども、それを踏まえた上で、せっかくつくられた新サービスが使われていないということは、ひょっとすると加算では使いにくい。利用者にとっては加算のシステムというのが特にわかりにくい。そうしますと、利用限度額で明確に出されると使いやすくなるのではないかという気がするのです。それには反対もあるかもしれないのですけれども、せっかくこれが必要だと思ってつくられたサービスが使われないというのは、何か無駄なような気がします。

 それだったら、まず使えるような仕組みを、もちろんケアマネジメントによる精査をしながら、必要なサービスということで出していただければ、新サービスについて利用限度額を設定するのもありないかと。それによって在宅での限界点を上げるということが実証されれば継続できるし、また見直すというのは大変でしょうけれども、そういう一種の冒険というのですか、新たな切り開き方をするというのも一つではないかと思います。

 ちょっと無責任かもしれませんけれども、そういう新たな切り口を出していくというのが必要ではないか。実態はもちろん重要ですが、そこにだけ固執していると、進歩していかないのではないか。福祉・介護というのはサービスがあってやっとニーズが出てくるものでもあります。そうした性格をも考えて、公正なあり方で限度額を設定していただきたいと思うのですが、これはあくまでもケアマネジメントが前提になるし、本当にサービスの精査というのを踏まえながら、ぜひ実行していただきたいと思っています。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 次は、小林委員、お願いします。


○小林委員 区分支給限度基準額についてです。サービスの量の適切な水準が一義的に決めにくい介護保険において、区分支給限度基準額制度により、給付水準が適切に確保され、費用負担の水準も決まることから、この制度は介護保険制度の根幹の一つだと認識しております。

 スライドの30から31まで主な論点が書かれておりますが、特にスライド31の限度額の検討に当たっての視点について、独自の限度額の設定や加算の拡大の検討に当たっては、当然のことながら財政影響のシミュレーションを提示していただきたいと思っております。

 先ほど本多委員も指摘されましたように、今回提出された資料だけではどの程度の財政影響がある話なのか判断ができませんので、繰り返しになりますが、検討に当たっては、ぜひ財政影響の資料の提出もお願いしたいと思います。以上です。


○田中分科会長 齋藤委員。


○齋藤(訓)委員 ありがとうございます。

 これは事務局への質問も含めるのですが、5ページ目の資料というのは、前回、24年度改定の際にも同じ資料が使われておりまして、今回、27年度改定に向けてということなので3年がたっているわけなのですが、実際に限度額オーバーする理由が、現在もケアマネジメントの問題なのかどうかというのは、この資料では判断し切れないのではないかなと思っております。ケアマネジメントの適切性とか、あるいはそのほかの理由があるのか、そういったことをもう少し新しいデータで検討をする必要があるのではないかと思っておりますので、新しいデータを出すことが可能なのかということを事務局に聞きたいと思います。

 それから、事務局の資料にもありますように、これからは家族介護前提ではもう成り立たないということは目に見えて明らかでございます。その上で、医療依存度が上がってくる、重度化してくるということですから、在宅療養の継続といったことを視点に置くのであれば、ある程度限度額超過の方々が出てくるのは必然なのかなと思います。

 ですので、とにかく利用者の自己負担が大幅に増えないように、とはいっても財源の問題があるので、私はサービスの加算を少し限度額の枠外にしていくような方向性で検討することが必要ではないかと思っています。

 どちらにしても、もし新しいデータがあればお示しいただければというところです。


○田中分科会長 新たなデータについての問いかけがありましたので、お答えください。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 先ほどから小林委員初め、阿部委員、本多委員もそうですが、当然財政影響を見て御議論いただくべきものと認識をいたしております。

 それと同様に、基本的には直近の資料を可能な限りお示しをすることは、今日は問題提起、それから第1弾ということもございますので、本日の資料で全てを決めていただくという前提になっておりませんから、齋藤委員の御指摘につきましては、可能な限り対応をさせていただきたいと思っております。

 ただ、その上で5ページの結果概要は、御指摘のとおり24年度改定のときに御議論をいただくときの概略としても活用されておりますが、私どもの認識は、この問題提起、それからさまざまな課題の抽出を受けて、以降、例えばこの後のセッションに出てまいりますけれども、さまざまなケアマネジメントのあり方については、研修の見直しも含めまして、ケアマネジャーの資質の向上とか、さまざまな対応をしてきているということもございます。そういった一連の対応の中で、やはり行き当たったのが現場の声、それから、さまざまな報酬設定上の課題もあるということですので、前回と同じではないかという御指摘もあろうかと思いますが、我々としては、そのいただいた課題を整理していく中で、この問題も避けて通れないということで御議論をいただきたい。そういう問題意識でございます。


○田中分科会長 村上委員、山際委員の順でお願いします。


○村上委員 今の5ページですけれども、医療的ケアを利用する者の割合が少なかった。これはケアマネの質の問題なのか、あるいはそうではないのかということをもう一回見ていただきたいと思います。といいますのは、ここだけデータがあってわかりませんけれども、それは医療的ケアが必要ないからだったのか、あるいは必要なのだけれども使えなかったのかというあたりのことが、ここではわからないですね。

 必要がないということであれば、支給限度額の範囲で日常生活支援に回していっていいのではないかなと思いますし、この考え方でケアマネジャーがプランをつくっていくのであれば、これはこれで自立支援に向けて必要なことかなと思います。

 それから、必要なのだけれども使えなかったということであれば、その方々はその段階でどうしたのかということも、ここからはちょっとわからないなと思います。

 ただ、今後の重度化に向けては、医療的なケアをしっかりと使えるような、そういう対応をどうしていくかというのは、しっかり検討をする必要があるかなと思います。

 限度額を超えて利用をする人が要介護1〜5に増加しているということなのですけれども、これはきちんと調査をしなければならないでしょうが、重度化だとか、あるいは家族あるいは地域構造の変化によって限度額がもう少し必要なのだというか、そういうことを示唆しているのではないかなと感じたりするものです。

 ケアプランのサービスの種類数は、要介護5では3〜4種類が大勢ということで9ページにありますけれども、これは当然といえば当然なのかなと思います。利用者の状態とか、あるいは介護者の介護負担を裏づけていると考えてもいいのではないかと思いますし、ちょっと視点を変えますと、だからこそ重度の人たちに対するケアについては、包括的にいろいろなケアをしなければいけないということと同時に、これからは施設の中での一体的な包括ケアというものも必要になってくる人が増えてくるなということでは、ここの面でもその対策を急ぐことが求められるのではないかと思います。

 全体的には、まず医療後支給限度額は介護報酬の体系と密接に関係があるということを踏まえて、区分支給限度額の見直しによって、平均的な費用の額である介護報酬の単位を損なわないように留意されたいと思います。

 区分支給限度額は、ケアプランの介護サービス標準利用例をもとにしているわけです。主な論点、30ページの○の2つ目にありますように、現在の平均要介護度の上昇だとか、あるいは医療ニーズの高いものの増加、あるいは認知症への対応等を考えますと、要介護者の状態像を勘案して、新たな標準利用例のもとで改めて区分支給限度額の検討をしていく必要があるのではないかなと思います。以上です。


○山際委員 ありがとうございます。

 主な論点の31ページで出されています、限度額の検討に当たっての視点のところにかかわって発言をさせていただきます。

 包括報酬サービスについて、当然その財源確保にきちんと留意をしていくということを前提にして、独自の限度額設定を検討することが必要だと考えております。今後、認知症の方、中重度の方、独居の方が増加をしていくという中で、在宅生活をどう支えていくか。そのための仕組みとして、この検討が必要だろうと思っております。

 現状でも区分支給限度額をオーバーする方については、認知症の方あるいは独居の方、こうした方々がオーバーしているということで、私たち民間の事業者が、過去、数年前ですが、行った5,000人のケアプランの調査でも、やはりそうした方々がオーバーをしているという実態が出てきております。

 現状の仕組みについて問題があるのは、限度額と包括報酬との差が非常に小さくて、他のサービスの併用が非常に困難になっているということが挙げられると思います。例えば定期巡回サービスの場合ですが、これはきわめて重要なサービスだと思っています。利用者の24時間の状態像をきちんと把握できるということで、より適切なケアにつながっており、これ自身非常に重要なサービスです。

 あわせて、福祉用具等での利用も必要になってくるだろうと思っています。特に重度の方にとっては、福祉用具の利用は必須だと考えておりますので、こうしたことがきちんと併用できるような仕組みをつくっていくことが必要だと思っております。

 それから、前回のところでも発言をさせていただきましたが、この事業が広がらない要因の一つに、包括報酬から減算をされるということで、今回出された資料でもありますが、必要以上にというか、非常に圧縮された報酬になってしまっているということが経営の不安定さをもたらしているということで、これが一つの要因になって広がっていかないと考えています。こうしたことは、複合型サービスや小規模多機能についても同様だと思っております。

 したがって、今回論点として出されている包括報酬のサービスについて独自の限度額を設定する、こうしたことについて検討をすることが必要だと考えております。


○田中分科会長 武久委員、手を挙げておられますか。高杉委員も手を挙げています。鷲見委員も手を挙げていますね。順番にお願いします。


○高杉委員 介護保険は新しい展開に入っていろいろなサービスが出てきた。特にこの新サービスは新しい武器で、広げていけば在宅は非常に楽になる。しかしながら、それが利用できないということは限度額の枠があるからであって、ケアプランの中でどのように組み込むかということは、一つ大切なポイントだろうと思います。

 それから、どのサービスにも福祉用具の負担が大きい。あるいは複合サービスのほうからも小規模多機能のほうからも、福祉用具を利用すると支給限度額の枠の中ではとても入り切らない。在宅療養を推進するためのいろいろなツールをふやすためには、やはりそこのところにどこかで突破口をつくらなければだめなのだろう。このサービスを使いたいのだけれども、どうにもならない。そのため、自己負担で使っていくとせざるを得ないような体制になってきているのではないか。したがって、これはサービスが伸びないのではなくて、伸ばせない原因があるのだろう。

 もう一つの視点は、施設の人はどうなのですか。在宅に戻るためには、支援の必要なところはきちんとカバーしていくということが、もう一つの大きなポイントなのだろうと。今日は、どうもここは難しいからだめだという資料がいっぱい出ていますけれども、それをしっかり把握していかなければいけない。

 ある面では福祉用具も、これは基本的なものだから公的負担で行うけれども、こちらは私的な負担で対応すべきいけるのではないかという分別も要るのかなと思います。


○武久委員 ありがとうございます。

 2点、話したいと思いますけれども、5ページでわかるように、過去に多い居宅サービスは何かというと、やはり訪問介護が圧倒的に多くて、しかも生活介護が非常に多いという結果が出ております。これに関しては、単純に支給限度額をどんどん上げるのではなしに、そのケアプランの中身をもうちょっと精査して、利用者本位と言いながら利用者の家族本位になっているようなところがあれば、これはちょっと問題かなと思いますし、生活支援が訪問介護のうちの8割も占めるということ自身の実態解明というのは、非常に重要かと思います。

 もう一つ、今、高杉委員もおっしゃったような新しいものですけれども、11ページを見ますと、新しいサービスで定期巡回、複合型、小規模多機能とあります。この複合型を見てみますと、利用者数が0.40.3ということは300人とか400人ということであって、ほとんどないということにしかならない。また、定期巡回にしても0.81.1。これは私が思いますのに、この3つのサービスというのは在宅の新しいサービスということで、非常に優れたサービスだと思います。

 ところが広がらないという理由ですね。その区分支給限度額のこともありますけれども、私、ちょっと調べてみました。そうすると、複合型の施設と小規模との差で、要介護3で1カ月に1万8,250なのですね。これを25掛けますと456,250円。これで看護師さん2人は雇えないのですね。もう物理的に複合型は、看護師2.5人というのは人件費が出ないシステムになっております。

 そうすると、私のところは市のほうから何とかやってくれ、頼むということで、別に損を承知でやりましたけれども、点数を見ますとそういうことで、広がらないのは、一つは報酬体系とかシステム自身にあるのではないか。さらに、区分支給限度額が入ってくる。今、高杉委員がおっしゃったように、福祉用具だけというか、それが非常に大きな問題だというのだったら、福祉用具のほうを独立させたり支給限度額なり種類なりを少し見直していくというのも一つの方法であって、この新しい3つのサービスは、私は理念は非常にいいと思うので、このサービスが在宅に行き渡ることが、今回の診療報酬改定でも在宅へ帰れということが非常に強く言われておりますので、そうすると重度者がどんどんと在宅のほうにシフトしていく。そうしたときにこの3つの新しいサービスというのは、看護師さんのカバーもありますから非常に大事だと。むしろ、今、十分機能していないし、収支がどんどん赤字になっているのは、新しいシステムが先走ったというか、要するに、ニーズより先に整備されていると私は思っているのです。

 だから、これが今回の改定のようになってきまして病院からどんどん出てくると、重度者がたくさん来ると、この25人の枠でもいけるかと思いますが、この辺のところは前のときもありましたように25人を35人にするとか、報酬を考えるとか、福祉用具は別単位にするとか、全体として訪問看護の中身をよくチェックするとか、何かいろいろ考えていただかないと、利用者本位だからどんどん増えていっても仕方がないから支給限度額をどんどん上げるのだということには、私はサービス提供側ですけれども、もう少し慎重にやったほうがいいと思っております。


○鷲見委員 支給限度額につきましては、その方の環境要因がサービスの利用料に非常に大きく関与していると考えています。ですから、今後、単身者、夫婦のみ、高齢者世帯、認知症の高齢者が増加していくことを踏まえると、在宅の限界点を高めるためには、この環境的な要因を踏まえたサービス提供をしていくことが非常に重要になると思います。その点では、今回の包括払いのサービスは、非常に寄与できると考えます。

 また、それがどうして進まないかという背景を精査して、適正に導入されることが望まれます。

 また、介護保険で対応することは、生活ニーズに対して専門性がある内容にすること。また、量的にも不足なく位置づけられて、初めて生活も成り立っていくものと考えます。状態に合った福祉用具の活用は重要な支援だと考えております。


○田中分科会長 内藤参考人、お願いします。


○内藤参考人 ありがとうございます。

 5ページと、30ページにも記載があるように、次のケアマネジメントの議題だと思いますけれども、結局、区分支給限度額の検討と同時に、ケアマネジメントの質の向上ということも考えていくことが非常に重要なのではないかと思っております。

 我々の仲間で議論をすると、現状はどうしても区分支給限度額内でサービスを割り当てる給付管理型のマネジメントが多いのではないか。やはり利用者の自立支援を目指すようなケアマネジメントを作って行かなければならないという議論になります。そのような議論も踏まえ検討していくことが、あわせて必要だと痛感いたしました。


○田中分科会長 ありがとうございます。

 熊坂委員、お願いします。


○熊坂委員 公益委員としても発言をしたいと思います。

 先ほどの高杉委員、そして武久委員の御意見をなるほどと思ってお聞きいたしました。また、この問題は非常にナイーブですけれども、各委員からもそれぞれのお立場で大変建設的な御意見をいただいたと思います。

 皆さんが、どういう意見をお話するのかなと思って、今日の会議に臨みましたが、確かに区分支給限度基準額を超えて利用されておられる方は全体で2.9%と少ないということ、もあり、また、ケアマネジメントの実態を把握して考えるべきというのは、当然の意見だと思いました。

 しかしながら、私も市長として保険者を経験いたしましたけれども、これから要介護者の増加、単身世帯や夫婦のみの世帯の増加、そして認知症の方々が増加していくという現実、加えて先ほどの御報告のように、新サービスを加えた場合には限度額を超過してしまう例が多いという実態等を踏まえますと、この区分支給限度基準額につきましては、長期的にかつ慎重に議論をすることが求められると思います。ましてや地域包括ケアを推進するためには、施設利用並びに医療への逆流を防ぐ事が重要になってきますが、新サービスを増やしていけば結果的にそういう効果が期待できるわけですから、各委員からも御意見がありましたけれども、私も新サービスにつきましては、別途に基準限度額を設定するという考え方も重要だと思います。以上です。


○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。


○田部井委員 論点に沿ってということもありましたので、利用者のあり方を考えますと、私は率直に言って定期巡回、複合型が伸びていくのは難しいと思います。報酬をいじっても、伸びるかといったら私は無理なのではないか。一つには、その段階に行くまでに、もう介護者が疲弊してしまっているということですね。意欲がない。同じような金額であれば施設にお願いするということになってしまっているということが一つありますし、お金的に言ってもそこまで払える人はいないというのが実情ではないでしょうか。ですから、介護報酬をいじる云々というよりも、そもそも定期巡回、随時対応あるいはその複合型というのが、理念としては正しいのかもしれないですけれども、現実に即したものなのかということを根本的に考え直す必要があるのではないかと。むしろ従来の制度をもっときめ細かく使えるような形に変えていくことのほうが重要なのではないかと私は思っています。


○田中分科会長 一当たりこちらの論点についてよろしゅうございますか。ちょうど時間が真ん中になりました。大変貴重な意見をそれぞれの委員から伺いました。ありがとうございます。

 では、第2の議題に移らせていただきます。次に、ケアママネジメントについて、事務局より資料の説明をお願いします。振興課長、どうぞ。


○朝川振興課長 振興課長です。

 資料2をお開きいただければと思います。1枚おめくりいただきまして、まず、大きく3つのくくりに分けておりますが、1つ目はケアマネジメントにおける課題の整理と見直しに向けた取組ということで、前回の報酬改定以降どういったことに取り組んでいるかを中心にまとめております。

 2ページ目は、昨年末、介護保険部会のほうで意見書をまとめていただいた中で、ケアマネジメントに関する部分の抜粋をつけております。

 基本的には1つ目の○にありますとおり、この直後に御説明をしますケアマネジャーの資質向上と今後のあり方に関する検討会を開催させていただいて、昨年1月に中間まとめをしていただいて、そこで提示されましたいろいろな具体策、それを今、具体化に向けて、それぞれ項目ごとに進めてきているという状況でございます。

 3ページ、このケアマネジメントのあり方につきましては、前回の法律改正、前回の介護報酬改定に向けたそれぞれの部会と介護保険の給付費分科会、当分科会の報告意見書で課題が指摘された。それぞれ指摘された内容についてはここの紙に書いてあるとおりですけれども、いろいろな課題がるということで、あり方について検討していきましょうということになり、一番下の矢印にありますとおり、検討会を別途設置して議論を進めましょうということになったわけでございます。

 4ページ目、5ページ目ですけれども、それを踏まえて平成24年、もう一昨年になりますが、3月末に検討会を設置させていただいて、約1年間議論をし、昨年の1月にまとめを出していただいて、5ページ目ですけれども、そこの主な内容は、右上に「見直しの視点」とありますが、1つはケアマネジャー自身の資質の向上を図っていくいろいろな手立てを考えましょうというのが1つです。

 もう一つは(マル2)にありますとおり、自立支援に資するケアマネジメントに向けた環境整備、いろいろな地域ケア会議であるとか、そういったことをあわせてやっていきましょうというまとめになっています。

 左側がケアマネジャー自身の資質の向上にかかわるもので、1つは質の向上に向けた様式をつくっていこうという話。あるいは(マル2)で、受講試験の対象者の見直しをしましょうということ。3つ目は、研修制度についてカリキュラム等の見直しをしていきましょう。4つ目は、主任ケアマネについての見直しをしていきましょうということでまとめていただいています。

 それらについてそれぞれ資料をつけておりますが、1つ目の(マル1)のところは、まさに先ほども区分支給限度額のところで議論されておりましたが、自立支援に資するケアマネジメントに向けてどう取り組んでいくのか。ケアマネジャーの質をどう上げていくのかということに関連して、6ページ目、7ページ目、こういうケアマネジメントをする過程にもう少し自立支援の視点が入りやすいように、あるいは多職種協働がしやすいような基本となるシートを開発して、みんなで使うようにしていったらどうかという問題意識のもと、作成した様式でございます。

 目的としては、多職種協働あるいはケアマネジャー自身のアセスメントから、課題抽出に至る思考過程、そこを自立支援に向けたものになっていくようなものとして開発されています。

 「活用の場面」が下の箱にありますが、どういう場面で活用をしていこうかということで、今、考えているかといいますと、ケアマネジャーの研修、実務者研修、入口の研修であるとか更新研修であるとか、さまざまな研修がありますので、そういう場で活用の仕方を学んでいただくことを通じ、自立支援に向けたケアマネジメントのやり方を身につけていただくものとして活用をしていただくというのが1つ。

 もう一つは、アセスメントから課題抽出、さらに短期目標、長期目標の設定に至る過程を明らかにするシートなので、多職種協働でも役に立つであろうということで、サービス担当者会議あるいは地域ケア会議の場でも活用していったらどうかということでつくっています。

 7ページ目は、今度はモニタリングの段階、短期目標が3カ月とか6カ月で設定されますけれども、そのたびごとにモニタリングをするわけです。その際、多職種で検討し合う、あるいはそのサービスを実際に提供しているデイサービス事業所の担当者あるいはヘルプサービスの担当者、それぞれのサービスの担当者とちゃんと意識合わせをしていくことが重要ですので、その際に活用できるものとして評価表という共通シートを開発しています。

 8ページ、ケアマネジャーになっていただく入り口の実務研修受講試験というものがございますけれども、その受験要件の見直しについて、今、省令改正を行っていこうとしつつあります。

 主な省令改正の内容は、基本的には法定資格を有している方に限定していく見直しでございます。1番がそれに当たります。2番から5番が書いてございますが、これは特養、老健施設にいる相談員さんとか、障害のケアマネをやっていらっしゃる方とか、かなり近接する分野については引き続き対象にするという見直しでございます。

10ページ、研修制度の見直しについて何点かございます。

 1点目は、この図でいきますと左側のほうにあります入口の研修の実務研修。これは上が現行、下が見直し後ですけれども、その実務研修が終わった後、次に受ける基礎研修というのが、今、任意の研修としてあるのですが、この2つの研修を合体させて実務研修の時間を充実し、入り口の段階での資質を向上・強化するというのが1つです。

 2つ目は右下のほうになりますけれども、主任ケアマネにつきまして新しく更新制を入れるということで、5年がたったらもう一度研修を受けていただくという内容にしているのが2つ目です。

 3つ目は、専門研修も含めてそれぞれ時間を少し充実してカリキュラムの内容を見直しております。それとともに、それぞれの研修が終了した段階で簡単な終了評価を入れていこうという見直しをしております。

 以上、この研修制度については4点の見直しを行いますが、準備がございますので実施については28年度の研修からということで、告示等の改正は既に行っておりますけれども、準備期間を置いてやっていこうということです。

11ページから13ページにかけては、カリキュラムの中身の見直しについて整理をしております。左が現行、右が改正後、黄色い網かけをしているところが主に強化している内容でございます。

12ページ目の専門研修でごらんいただきますと、何を強化しているかということなのですが、この右側の真ん中辺、演習のところがございますが、まず全体として演習に力を入れているということ、昨今、課題になっておりますいろいろな諸点を事例として力を入れて取り組んでいこうということで、例えば認知症に関する事例、医療との連携に関する事例、リハビリテーション・福祉用具の活用に関する事例あるいは看取りの事例、そういう事例を設定して演習形式のものを充実させることによって、研修をよりいいものにしていこうという見直しをカリキュラムの面で図っております。

14ページ、ケアマネジャーはいろいろな現場にいらっしゃいますし、経験年数は長い方も短い方もいらっしゃいます。在宅で仕事をされているケアマネジャーについては特にですけれども、なかなかOJTの機会が十分ないということもありますので、主任ケアマネにもう少し地域の中でケアマネジャーの助言・指導をやっていただくべく、そういう現場での実務研修を充実させていく仕組みを入れていきたいと考えています。

 以上が、昨今のケアマネジャーの仕組みに関する対応状況でございます。

15ページからは、現状について少し整理をした資料をつけております。

16ページ、17ページ目は現状の制度の説明ですので説明を省略しまして、18ページ目ですけれども、論点に出てくることとかかわりますので、見ていただきますと、今の介護報酬上の仕組みでございます。

 まず、特定事業所加算というのがありまして、(マル1)から(マル10)まで要件が書いてありますが、こういったことを満たした場合に加算がつくという仕組みになっています。例えば(マル2)の介護支援専門員を3名以上配置であるとか、(マル5)の利用者総数に占める要介護3〜5の方の割合が5割以上であるとか、ケアマネジャーに対して計画的に研修を実施しているとか、そういうことを満たした場合に加算がつくという仕組みがございます。これが1つ。

 もう一つは、下のほうにあります特定事業所集中減算ということで、中立性・公平性の観点からの減算規定が設けられています。ケアプランに位置づけられた居宅サービスのうち、訪問介護サービス等について特定の事業所の割合が90%以上である場合に、200単位に減算するという仕組みが現在ございます。

 これは現状の説明で、19ページ、20ページ目は最近のいろいろな費用の額とか、あるいはケアマネジャーの人数の推移とか、そういったものをつけております。

20ページの左下のところだけ見ていただきますと、常勤換算でケアマネジャー一人当たりの利用者数の状況を推移で見たものです。近年の平均的な数は、大体一人のケアマネジャーが2627件を見ていらっしゃるという数になっています。

21ページ目以降は、大きな3番として課題と論点にかかわるような資料でございます。

22ページ、ケアマネジャーの業務において公正・中立性の確保というのは非常に重要な観点でございます。その確保に向けて、累次いろいろな制度的な対応をしていきている。その過去の経緯についてまとめているものでございます。

 まず、制度改正としましては、平成17年の改正のときにケアマネジャーの更新制を導入し、さらに主任ケアマネジャーの仕組みを入れるなどしてございます。

 介護報酬改定でも累次対応をしてきておりまして、18年の報酬改定が一番大きいのですが、先ほど見ていただいた特定事業所集中減算の仕組みを入れておりますのと、これも同じページで見ていただいた特定事業所加算の創設を行っています。

21年、24年の改定では、この特定事業所加算について一定の見直しを図ってきたということでございます。

 その他としましては、保険者の取組としまして介護給付費適正化事業、ケアプラン点検というのを保険者において実施していただいているということでございます。

23ページ目は、ケアマネジャーの事業所の運営基準において、中立・公平性にかかわるような規定が既に設けられておりますので、それの紹介でございます。

 1は、事業所の管理者は、ケアマネジャーに対して特定の事業者のサービスを位置づけるべき旨の指示をしてはいけないということが書いてありまして、2は、ケアマネジャーは、利用者に対して特定の事業者によるサービスを利用すべき旨を指示してはいけない。3番目では、ケアマネ事業者と従業者については、事業者をケアプランに位置づけることの代償として金品等を受け取ってはいけないという規定が既にございます。

24ページ、ケアマネジメント、ケアプランにつきましては、マスコミ等も含めいろいろな指摘がされてきております。特に今年に入ってから、主に集合住宅のケアマネジメントが取り上げられて、指摘がいくつかあるわけで、それらを少し書いてございますが、1つ目は事業所等の意向に沿って、支給限度額ぎりぎりに利用するサービスを増やすように作成される例があるとか、あるいは高齢者に合った介護が提供されていない例があるとか、そういう指摘がございます。

 2つ目の○は、公正・中立なケアプランの作成が重要なのだけれども、しかしながらということで、ケアプランを作成する際、特定のサービスやグループ法人のサービスを利用していない場合、ケアマネジャー自身あるいはその事業所を変えさせられたりする例があるという指摘もなされています。

 3つ目は法令違反ですけれども、ケアプランにおいてサービスを水増しさせるような不正事例もたまにございますので、そういったケースについてはケアマネジャーの登録を消除されるケースもございます。これは数が少ないですけれども、あります。

 こういうことから、ケアプランの内容が適切かどうかのチェックが必要でありますので、不適切なサービス提供事例や特定の事業者にサービスが偏っている事例などにつきましては、適正化を図っていく必要がある。

 現在の取組としましては、先ほども御紹介をしましたけれども、1つは保険者によるケアプラン点検です。2つ目は、法令違反にかかわるようなものについては都道府県の指導監督。3つ目は、これも先ほど御紹介しましたが、介護報酬上、特定事業所集中減算という仕組みがございます。

25ページ、こういう今の仕組みを前提に置きながら、適正化に向けて今後の対応方針として考えられるものを、とりあえず事務局として書かせていただいております。

 1つは、ケアプランの点検をしっかりやっていく。今後もさらに強化していくということであると思っております。例えば集合住宅の入居者に焦点を当てたようなケアプラン点検を実施するとか、そういう課題が指摘されていることに対応しながらやっていくということ。

 2つ目はそれと関連しますが、国保連合会の給付適正化システムというデータを保険者が活用できるシステムがあるので、そういうものの活用を推進する。

 3つ目は、先ほど見ていただいた運営基準を再徹底していく。

 4つ目は、この給付費分科会でも審議いただいて、今年度、効果検証の調査研究事業で行うことにしておりますが、集合住宅の入居者を対象としたケアマネジメントの実態に関する調査を行うことにしております。

 5つ目は、不断にということですが、不適切事例・不正事例を収集し、そういったものはよくないということをしっかり周知していく。

 最後は、この分科会でも御議論をいただく事項ですけれども、集中減算のあり方についての検討をしていただくということでございます。

26ページ、ケアプランに組み込まれているサービスについて、併設事業所がある事業所とない事業所でどんなサービスの組み込まれ方になっているか、サービスの種類ごとに見たものです。

 赤い丸を付してありますとおり、訪問介護と通所介護、通所リハ、そういったところは併設があるなしでケアプランへの組み込まれ方が違う傾向が見てとれます。これはさまざまな理由があると思いますので、これが直ちに何かを意味しているとも思いませんが、一応、事実としてこういう状況にあるということです。

27ページ、中立・公平性の観点で、併設でない事業所、独立の法人がケアマネジメントをやっている割合はどうなっているのかということについては、左上のグラフですが、推移を見ても大体10%強で、横ばいで推移をしてきているという状況でございます。

 次に、少し話題が違いますが、28ページ目。インフォーマルサービスについてのケアプランへの位置づけの状況です。

 左側、インフォーマルサービスを利用している利用者は、今、36%ぐらいいらっしゃって、何のインフォーマルサービスを利用しているかを見ますと、家族支援、紙おむつ、配食、そういったものが比較的多く利用されているという状況です。

29ページ、これもまた違った趣旨のペーパーですが、主任ケアマネについて現状の整理です。数としては順調に増えてきております。

 どこにいらっしゃるかですが、右の円グラフを見ていただきますと、下が制度創設当初、平成18年のデータです。こちらを見ると、半数以上が地域包括支援センターにいらっしゃることが見てとれます。直近のデータを見ますと、地域包括支援センターの割合は減って、居宅介護支援事業所に72%がいらっしゃるという状況になっているということです。

 左下は、特定事業所加算の取得状況のデータです。

30ページ目は、主任ケアマネがいる効果として、ケアマネジャーに聞いた結果でございます。その結果を見ますと、ある意味当然かもしれませんが、日常業務等について相談がしやすくなった、困難事例の対応の負担が軽減された、さまざまな指導・助言が得られるということで、ケアマネジャーにとって有意義なものであるという結果が一応見てとれます。

31ページ、これは今回行いました法律改正、制度改正の中で介護保険法に、ケアマネジャーは、みずから専門的知識、技術の水準を向上させ、その資質の向上を図るよう努めなければならないという専門職としての心構えの規定を置かせていただいております。

32ページ、特定事業所加算につきまして、取れない事業者に、なぜ取れないのかと聞いたアンケート結果でございます。経年的に見ているもので、緑が直近のデータですけれども、過去と比べて増えているのは上から3つ目のところですが、要介護3〜5の占める割合が5割以上という条件がありますが、そこがなかなか難しいという回答が、若干ですけれども、近年増えています。

 右側に「参考」として四角を付しておりますけれども、確かに要介護3〜5という重度の方の絶対数は増えていますが、要介護者全体に占める割合は少し減っておりまして、39%から36%になっておりますので、そういう意味で少しこの要件が取りにくいのかなということを示唆しているデータではないかと思います。

33ページ、これもまた少し違った話題ですけれども、1つ目の○の端書きにありますとおり、自立支援に資するケアマネジメントを実践していく上では、介護支援専門員、ケアマネジャーが立てる目標、短期目標、長期目標とありますが、それとケアプランの内容、個々の事業者が提供するサービス、ホームヘルプサービス、訪問看護、デイサービス、それぞれのサービス計画の連動性がしっかり図られていることが重要であると考えられますが、一方で左の円グラフの赤い点線、箱囲みのところを見ていただきますとおり、ケアマネジャーが事業所のほうから個別サービス計画を受け取っていないと回答している割合が、16.7%とそれなりにございます。

 右側のグラフを見ますと、例えば上から2つ目を見ていただくと、サービス事業者から提出された個別サービス計画とケアプラン原案が連動しているか確認したかどうか。「あまりしなかった」を合わせてですが、確認していないが22%ぐらいという結果になっておりますので、もう少し個別サービスの連動性を高める、そういったことをしていく必要があるのではないかということを示唆しているデータだと思います。

34ページ、他機関との連携に関する悩みでございます。従来より多く挙げられるのは、主治医との連携がとりにくいということですが、この点については一番最初の○に書いておりますとおり、今後、在宅医療介護連携推進事業を強化していきますので、環境改善がされていくと期待されます。

 もう一つは、右側のところで赤い点線の箱囲みをしたところですけれども、サービス提供事業者担当者からの情報提供がなかなか受けられない、受けていない、そういうところでの連携に悩みを持っていらっしゃるところがそれなりにあるという状況が見てとれますので、先ほど見ていただいたデータとともに課題であると考えています。

35ページ、ケアマネジャーがどこに業務負担感を覚えていらっしゃるかのデータです。

 赤い丸をしているところが、数が多いところです。指導・監査の対応であるとか主治医との連携、サービス担当者会議の開催、モニタリング等々でございますが、2つ目の○のところを読みますけれども、負担と感じている項目の多くは、専門職として求められる業務。そもそもこれを求めているのだという業務が負担感として挙げられていますので、多職種協働の環境整備、資質の向上、業務の効率化、そういったことが課題であると思います。

37ページ、今、地域ケア会議を今回の法律改正でも法律上位置づけて、その取組を進めてきております。これにつきまして参加の状況を見てみたものですが、地域ケア会議に参加したことがあるというケアマネジャーは、大体4割ぐらいということです。

38ページ目は、その地域ケア会議に参加した結果のアンケート調査でございますけれども、上から順番に見ますと、多職種の視点からの意見や助言がケース支援に役立った、ネットワークが構築できた、ケアマネジャー自身の能力向上に役立った、そういった効果を指摘しているケアマネジャーが、オレンジとブルーのところ、やや効果があったものも含めて見ますと8〜9割、結構効果があったという結果になってございます。

 次に、これも少し話題が違う話ですが、最後の論点に出てきますけれども、39ページ目でございます。福祉用具貸与についてでございます。福祉用具貸与は、そもそもどれぐらいの要介護者で利用されている方がいるかというのが左のグラフで、47.9%、約半数の方が福祉用具を利用されています。

 その中で右上の円グラフですが、福祉用具単品というほかのサービスは利用しないけれども、福祉用具だけ利用しているという方が3%ぐらいいらっしゃいます。それをさらに内訳を見て、要介護度別に見ていますが、要介護2以下の方が非常に多いということが見てとれます。福祉用具貸与の場合は、前回の制度改正以降、福祉用具のサービス計画というものを個別サービス計画としてつくることになっていますので、そういった観点からケアマネジメントとの関係を整理できるかどうか、そういったところが最後の論点につながっていきます。

40ページ目は参考資料でございますが、前回の資料に集合住宅の場合の減算、それぞれのサービスごとの表がありました。それを参考におつけしております。

 ちなみに、ケアマネジメントについては、この減算規定はありません。

 最後、43ページ目の論点のところを見ていただきますと、1つ目は公正・中立性の確保のさらなる推進ということで、例えば特定事業所集中減算のあり方をどうしていくか。あるいは独立型事業所と併設型事業所に大きく分けられますが、その辺のあり方をどう考えていくかというのが1つ目の論点です。

 2つ目は、インフォーマルサービスの積極的活用、これ自身は非常に有益なことだと思いますが、ケアマネジメントの中での課題としては、ケアマネジメントをした結果、正規のサービス、介護保険法上のサービスが入らなくてインフォーマルサービスのみになったような場合には、仕事はしたのだけれども報酬が払われないという仕組みになっているので、その点についてどう考えるのかというのが2つ目です。

 3つ目は、ケアマネジメントの質の向上に資することを目的とした評価ということで2つを挙げておりますが、1つは、地域全体のケアマネジメントの質の向上、地域包括ケアを考える上ではそういったことを図っていくことが重要ですけれども、その際、特定事業所加算にいろいろな要件があることは先ほど見ていただきましたが、そこの加算の要件についてどう見直しをしていったらいいかという論点です。

 2つ目は、サービス担当者会議でそれぞれの事業所と打ち合わせをするわけですけれども、その際、居宅サービス計画、ケアプランと個別サービス計画の連動性がしっかり図られることが重要だと思いますので、それを高める取組の必要性についてどう考えるかというものです。

 4つ目は、少し中期的な視点で考えていくべきものだと思いますが、今、ケアマネジメントあるいは個別サービスの質の評価をしていく上で、評価軸というのがなかなか設定しづらいという課題があるわけですけれども、今後そういったものを考えていく上で、ケアマネジメントのデータの活用を推進していくべきではないか。今、アセスメント様式はいろいろな様式があるわけですが、ケアマネジャーそれぞれで使っているものが違うので、なかなか共通したデータがとりにくいという課題があります。そういう共通したデータの活用を推進していくことについて、どう考えるかというのが4つ目です。

 5つ目は、保健・医療・福祉サービスは総合的かつ効率的に提供されることが重要ですけれども、例えば退院直後のリハビリテーションなど必要なサービスが十分に提供されていないことがあると、その人の自立支援に資さないということになりますので、しっかりケアマネジャーの質を向上し、自立支援に資するケアマネジメントを実践していく。多職種連携を強化していく。地域ケア会議、在宅医療介護連携推進事業を活用していく。そういったことを進めていく必要があるのではないかというものです。

 下から2つ目でございますが、ケアマネジメントの適正化を推進するという観点からは2つの論点を挙げておりますけれども、1つは、先ほど見ていただいた福祉用具貸与のみのプラン。これについて今、個別サービス計画とケアマネジメントの両方が入っていますが、単品のプランですのでそこを効率化できないかという論点です。

 2つ目は、同一建物に居住する者に対するケアマネジメントということで、こちらは今年度、調査研究をすることになっておりますけれども、今は減算規定がありませんので、そこをどう考えるかということです。

 最後の○は、今回の制度改正で予防給付の見直しが行われています。そうしますと、今、地域包括支援センターを中心にケアマネジメントをやる仕組みになっていますが、ケアマネジメントが非常に重要なポイントになってきますので、そこを踏まえた対応をどう考えていくかという論点でございます。資料は以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 課長が最初に御指摘になったことを、初めに当該検討会の座長として少し感想を言わせていただきますと、ケアマネジメントプロセス全体の話と、うちケアマネジャーが担う役割は、区分をして考えるべきだと思っています。

 ケアマネジメントプロセスは、この場の方は皆さん御存じのとおり、多職種がかかわる大切なプロセスです。そこには、地域ケア会議による支援とか、アセスメント様式などケアマネジメントプロセス全体にかかわる話もあります。そのケアマネジメントにかかわる課題を全てケアマネジャー個々の人の資質に帰してしまうと、よほどスーパーケアマネジャーでない限り、ケアマネジャーの資質が低いとの評価に行き着いてしまいます。そのように矮小化してしまうと議論が深化しないので、ケアマネジメントプロセス全体の質の向上を図る話と、うちケアマネジャー自身が担うべき質の話は、区別をして議論していくべきだと私は思っております。

 今のものは分科会長としてよりは、一委員としての意見ですが、述べさせていただきました。

 質疑に入ります前に、本日は鷲見委員より資料が提出されていますので御説明いただきます。時間の関係上、3分以内でお願いいたします。


○鷲見委員 ありがとうございます。

 先ほど田中分科会長からお話がございましたように、あり方検討委員会におきまして意見が取りまとめられているところでございます。介護支援専門員の養成研究課目については見直しが行われ、施行に向けてのガイドラインの策定の準備が進められています。新研修課目に盛り込まれた内容は、義務として位置づけるために必要最小限になったことを真摯に受けとめ、私ども介護支援専門員は、一層自己研鑽に励み、スキルアップを図っていきたいと思います。

 また、地域包括ケアシステムの構築に向けては、介護支援専門員は、本来期待された役割を果たし、見える成果を上げていくことを目指しております。社会保障審議会介護保険給付費分科会において、ケアマネジメントに関する論点及びこの先具体的な基準、方針について議論をするに当たっては、同検討会の取りまとめを尊重するとともに、今一度この点を踏まえていただきたいことをお願いいたしたいと思いまして、3点を挙げております。

 1といたしまして、ケアマネジメントは、専門職であるケアマネジャーが行うべきである。

 これは、保険給付を伴うサービス提供にはケアマネジメントが必須である。継続的・包括的ケアマネジメントの観点からも、全ての利用者にケアマネジメントプロセスが必要である。たとえ福祉用具貸与等の単体のサービス利用者であっても、利用者自身のストレングスやインフォーマル等が考慮されており、また、状態の変化などのリスクにも適切かつ多角的なモニタリングが必要であると考えます。福祉用具のみのケース、予防ケアマネジメントにおいても、その専門職がかかわることが有効であると思います。

 2といたしまして、居宅介護支援事業所の約9割が併設事業所であることを踏まえ、介護支援専門員が置かれている環境、つまり事業所・施設の経営上の課題解決も必要である。その上で、介護支援専門員が公正・中立を保てる仕組みの構築が必要であります。所属法人の考え方に影響されるという現状を踏まえ、公正・中立である環境を整える観点からも、独立型の事業を推進していくことが重要であると考えております。

 サービスつき高齢者住宅などのマネジメントの考え方は、ペナルティーを出すというよりは、コスト面で効率化が図れるという考え方のほうがいいと考えております。

 小規模な居宅支援事業所に対しても、評価機能を取り入れたネットワークなどを図り、地域包括支援センターまた職能団体がかかわって、小規模の事業所であっても育成をしていくことが重要であると思います。以上が、今回提出させていただいた資料でございます。

 本日示された主な論点を踏まえて、都道府県支部を通じて全国の介護支援専門員から、基準、報酬に関する声を集約し、各議論に向けて改めて具申いたしたいと思います。以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、先ほどの事務局の説明について御質問・御意見がありましたらどうぞ。

 平川委員。


○平川委員 ありがとうございます。

 ケアマネジメントの関係でございますけれども、先ほどから中立性・公正性ということで御意見が出されております。前回も申し上げましたとおり、基本的にこの公正・中立性という担保をどこでとるかということになりますと、制度的な枠組み極めて重要だと思います。

 本来でありますと、地域包括支援センターのように市町村の設置責任のもとで業務を行うというのが理想でありますけれども、率直に言って現状ではかなわない。では、どういうところで公正・中立性を担保するかということにつきましては、先ほど鷲見先生もおっしゃいましたけれども、独立型の事業所をどうやってふやしていくのかということも含めて検討課題としていくべきではないかなと、考えているところであります。

 ただ、そうした中でも、併設型事業者が大変多いという状況も踏まえますと、さらによりよいケアマネジメントに向けてどうしていくかというと、外形的な規制が必要ではないか思います。その意味で、市町村によるケアプランのチェックというのが大変重要かと考えています。自治体のほうも業務が大変忙しくてそこまで手が回らないという実態もお聞きしますが、保険者によるしっかりとしたケアプランのチェックが大変重要です。

 また、福祉用具貸与のみのケアプランの関係であります。確かに、これが本当にケアプランと言えるかどうかという御意見は一方でありますけれども、一方では、プランをつくる過程で、結果として福祉用具貸与だけでも十分だという形になることもありますので、どういう過程でこういう福祉用具貸与のみのケアプランになっているのかということも含めて検討すべきと考えているところであります。

 あと、質問でございますけれども、35ページにケアマネジメント業務に対する負担感というのがございます。居宅介護支援と介護予防支援で分かれておりますが、例えば医療機関・主治医との連携・調整というところで、かなりの負担感の差があるということでありますけれども、これは一体どういう状況でこのような結果になっているのかということがわかりましたら、教えていただければと思います。

 また、ちょっと戻って申しわけないのですけれども、先ほどの区分支給限度基準額の関係の6ページのサービス給付単位数の分布状況です。これもケアマネジメントに関係するのかもしれませんけれども、介護度によってグラフの山が寝ていたり、傾斜が大分きつかったりということがあります。

 また、要支援1のところであれば、多分、包括でこうなっているかと思いますけれども、山が平らになったりしているということでありますが、この辺の分析とか、なぜ介護度によってこれだけ坂の傾斜が違うのかということがわかりましたら、教えていただければと思います。以上です。


○田中分科会長 質問についてお答えください。


○朝川振興課長 まず、35ページ目の主治医の連絡・調整が要介護者と要支援者で違う理由ですが、1つは、要支援者のほうのケアマネジメントは地域包括支援センターが行うのが原則になっていますので、こちらは主任ケアマネが中心になって対応する、少しシニアの方が対応をされている、あるいは市町村に近い公的な性格の強いところが対応されている、そういうこともあってというのが1つ考えられる影響だと思います。

 もう一つは、そもそも要支援者の方は、まだ軽い状態の方でございますので、そういう意味で医療との連携のところが、要介護者のほうでより難しいケースが多いことも影響しているのではないかと思います。

 区分支給限度額のほうはどうしましょう。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 先ほどの資料1の6ページは、1つには単に統計処理といいますか、グラフの書き方の問題がございまして、角をどのように書くかといいますか、どのようにデータの層化をするかということで、技術的にかなり違いがあると理解しています。

 あと、分布自体の形が全く同じになるとは当然思えませんけれども、それ以上の詳細な分析は、現時点ではしておりません。以上でございます。


○田中分科会長 田部井委員、どうぞ。


○田部井委員 まず最初に、鷲見さんから出されたケアマネジメントは専門職である介護支援専門員が行うべきであるというのは、私も基本的にそう思いまして、介護保険の一番のあれは、利用者にとっては、Aさんというケアマネジャーさんが自分のこれからの介護について責任を持ってくれる。そういう人があらわれてくれたということが利用者にとっては最大のあれだと思いますので、締めつけるということではなくて、成長をしていただくという視点でいろいろなことを考えていくべきだろうと思っています。

 それから、この分科会の議論でぜひ取り上げていただきたいのは、1つは、家族の側はずっとそれを願っています。軽度から重度まで一貫して支援をしていただけるように、私どもは地域包括支援センターの業務から介護保険給付の実務を外したほうがいいのではないかと考えています。地域包括の役割は膨大に広がっていますので、そういう観点からもこれは議論に値するのではないかと思いますので、ぜひお考えいただければと思います。

 それから、業者の立場からすると、デイサービスに行きたがらない家族を一生懸命ケアマネさんが説得をしてくれたり、同行してくれたりしていただいても、結びつかなければ報酬にならないわけですね。ですから、条件をかなり厳しくしてもいいと思うのですけれども、きちんとした支援があれば、相談業務にも介護報酬というのを何らかの形で認めることができないのかということも考えていただきたいと思います。

 もう一つ、論点との関係で最近知ったのは、サービス付き高齢者住宅のケアマネジメントで、たくさん使わせるということもあるのですけれども、もうそういうところに入所する人しか相手にしない業者がいたりする。これはケアマネさんの資質の問題よりも、サービス付き高齢者住宅というもののあり方そのものにかかわる問題だと思うのですけれども、そういうことも含めて議論をしていかないといけないのではないかと思います。

 論点の最後のところで地域支援事業との関係ですけれども、これは窓口、適切なケアマネジメントにどうつないでいただけるかという観点から、ぜひ現時点のお考えをお聞きしたいのですけれども、窓口でサービスの利用を申請する希望者に対して、窓口で要支援認定が必要なのか、そうでないのかを相談の上、判断を行い、要支援認定までは必要がないとなれば、基本チェックリストを判断のツールとして活用することを考えているということなのですけれども、適切なケアマネジメントを受けるのはこの制度の要だと思いますので、認定は必要がないということを、どういう基準で誰が判断するのでしょうか。この手続が曖昧ですと、入口が狭められてしまうということになります。

 とりわけ、初期の認知症の人の場合にはその可能性が高くなりますので、そもそも窓口にあらわれた人には、もうニーズがあって登場しているわけですから、そのニーズを精査する手段としては、私は、現在確立されたものは要介護認定しかないと思うのです。ですから、窓口にあらわれた人には基本的に要介護認定を受けていただく。残念ながら非該当になった人に、大丈夫ですよと。これから新しい制度で市町村事業というのができまして、こういうサービスがあるようになったのですという形でつないでいくのが、今回の制度の一番いいやり方ではないかと思うのですけれども、この点についてどうお考えいただいているか、お聞きしたいと思います。

 それから、認定を受けて要支援1になった人のケアマネジメントは、恐らく従来どおり、地域包括が担当するというお考えだろうと思うのですけれども、基本チェックリストにより支援事業の対象となる人のケアマネジメントは、誰がどの段階から行うことになるのか。あるいは、今までは自分でケアプランを立てていいですよということがあったと思うのですけれども、支援事業の場合にもそういうことは可能なのか。あるいは全く変わるのか。その辺についても、ぜひ現時点でのお考えをお聞きしたいと思います。


○田中分科会長 振興課長、お答えください。


○朝川振興課長 何点かございました。

 1つ目は、資料は42ページ目を見ていただければと思いますが、相談に来られた方を要支援認定にどうつなげていくのか、つなげていかないのかというお話だったと思います。オレンジ色の左側の要支援者のほうを見ていただくと、予防給付に残ります訪問看護とか福祉用具とか、そういうサービスを利用するためには要支援認定が必要でございます。したがって、明らかにそういうサービスが必要である、あるいは利用を希望している、そういうケースについては、当然要支援認定を受けていただくことになると思います。

 一方で、給付に残ったサービスを今でも利用していない要支援者というのがたくさんいらっしゃって、デイサービス、ホームヘルプサービスのみという方が半数以上でございます。そういう方については、あえて給付を利用しないのであれば要支援認定を受けなくてもサービスにつなげていけるように、右側の緑色のほうの流れをつくっていきましょうということですので、その辺で利用者の、あるいは家族の利用したいサービスの利用意向を聞いていただいて、その上でどちらの流れでいくのかということになるかと思います。

 いずれにしても、どちらの流れでいってもケアマネジメントをするというところは一緒でございますので、その中でその方によりふさわしいサービスを専門家の目で見てお勧めをしていく。ケアマネジメントでアセスメントをする過程で、この方には福祉用具が入ったほうがいいとか、そういうことが明らかになれば、その時点でまた認定の申請をしていただければよろしいかと思いますので、重要なのはケアマネジメントの過程であると考えています。

 あと、チェックリストの右側の流れの中で、誰がどの段階でケアマネジメントをするのかという点につきましては、今も申し上げましたが、行うのは基本的に地域包括支援センターを考えています。そこから、さらにケアマネ事業者に委託するということはあり得ると思います。

 どの段階でというのは、速やかにということですので、相談に来られて、簡単にチェックリストで、対面で行い、その後はアセスメントに出かけてケアマネジメントを開始するという流れです。

 最後、セルフプラン、自己作成のケアプランが認められるかどうかという点でございますが、今の給付の仕組みでも利用者の割合はかなり少ない。コンマ0幾つぐらいのパーセントだったと思いますけれども、市町村の事業という形に組み直しますので、さらに専門家の目で見たケアマネジメントというのが重要だと思いますので、この総合事業の仕組みの中では、基本的には全てケアマネジメントを受けていただく。したがって、自己作成のプランは想定していないということでございます。


○田中分科会長 堀田委員、お願いします。


○堀田委員 2点あります。

 まずは、論点の4つ目ですけれども、サービスの質の継続的な向上ということを考えたときには、どういうアセスメントに従って、どういうプランで、どういうアウトカムが得られたのかということに関するデータの蓄積と、それを通じたケアマネジメントの標準化が不可欠だと思います。

 でも、現状では、御説明にもありましたけれども、これは諸外国の中ではかなり普通ではないことなのですが、たくさんのアセスメントのツールがあって、共通言語がなくて、プランとの結びつきもなかなか難しい場合もあって、また、データ収集の仕組みがないということになりますので、継続的な質の向上ということを考えるとき、もう一つは、アカウンタビリティーの向上ということがないと、前半の議論になっていましたけれども、今、包括報酬の支払いのものが新サービス、そのようになってきているわけですけれども、普通、包括報酬というのは業績に応じた支払いで、納得度があるからそれが進んでいくというものであって、今は中身がなかなか見えない形での包括報酬になっているということも進みにくくしている要因であるのではないかと思いますので、アカウンタビリティーの向上ということも、サービスの質の継続的な向上に直接資するものですし、それを進める上でも、ケアマネジメントの標準化を進める上でも、この4つ目の論点は非常に重要なところではないかなと思います。

 もう一つは簡単にですけれども、最初に田中座長が委員としておっしゃったことと鷲見委員がおっしゃったことの関連、あるいは論点の一番最後にもやや関連するかもしれないのですけれども、確かに、全ての人にとってケアマネジメントプロセスあるいはケアマネジメントという機能は不可欠だと考えています。だけれども、その方の状態に応じてそのケアマネジメントプロセスを誰が担うのか。その機能を誰が担うのかということに関しては、ウエイトが変わっていってしかるべきで、全ての方にケアマネジメントプロセスが必要で、そのケアマネジメントプロセスの全部をケアマネジャーさんがやる。実際には御本人も担っているし、御家族も、主治医も担っているかもしれないし何とかという感じだと思うので、このケアマネジメントのプロセス、ケアマネジメントの機能で捉えていかないと破綻してしまうのではないかなと思います。

 最後のほうはつけ足しですけれども、以上です。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 村上委員、どうぞ。


○村上委員 ありがとうございます。

 3ページの22年、23年の施設ケアマネジャーの位置づけについてお話をさせていただきたいと思います。

 施設ケアマネジャーについては、入所者の重度化だとか、あるいは認知症、医療ニーズ、看取り等に対応をするために、全人的な支援の視点からトータルケアマネジメントの能力が要求されるということはもとより、大変重要な役割だと思っています。

 特に特養においては、専任の施設ケアマネジャーは、1日の業務において、アセスメント、ケアプラン作成、そしてプランの日常の評価、さらには日々のデータに基づいてプランの検証等で自立支援サービスの提供に非常に力点を置いているのが現在の実態でございます。

 このように専任の施設ケアマネジャーは、適切なアセスメントと必要なサービスを総合的に多職種で提供するための核になる職種であると考えておりまして、そのために50対1という人員基準のもと、専任配置について検討をしていただきたいと思っております。

 さらに、論点の中にもこのことについて入れていただけるとありがたいなと思っておりますので、ここについてもよろしくお願いしたいと思います。以上です。


○田中分科会長 順番でいいですか。齊藤委員、小林委員、熊坂委員。


○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。

 介護支援専門員の生命線は何かと考えますときに、やはり公正中立ではないかと思います。今日の資料で27ページを見ますと、事業所の状況では圧倒的に併設型が多い。独立型は10%。しかも、わずかでありますけれども、減少傾向にある。どちらがいいかということは、メリット、デメリットが相互にあるわけでありますけれども、公正中立という観点から見ましたときには、独立型を考えていく。また、そういう方向に誘導していくという施策は必要ではないかと考えております。ただし、一人開業といったものには賛成するものではございません。

 昨今、お手盛りとか、おざなりとかと言われるプランの作成についての報道がなされているわけでありますが、これは介護支援専門員にとっては、私は自殺行為と言えるものではないかと思っております。毅然としたプラン作成こそが利用者からも信頼されるわけでありますし、また、多職種との連携の要としての存在感も高まるものだと考えております。

 その上でプランの適正化の問題でありますけれども、保険者によるプラン点検という仕組みでありますとか、国保連の適正化システムの活用ということが提案されているわけでありますが、現状では十分機能していないという印象を持っております。全うに頑張っておられる介護支援専門員が評価されて、また、おざなりなプランを排除するためにはもう少し踏み込んで、例えば第三者機関によるケアプランの点検といいますか、審査の仕組みというものも、今後検討してみてはどうかということを申し上げておきたいと思います。

 最後であります。これは質問でありますが、ケアマネの不正事例・事案についてであります。これがケアマネジャーそのものの意思ではなくて、例えばグループ法人の指示や関与によって不正に至ったような事案に対して、この法人に対するペナルティーといったことについて、現状どうなっているのかということをお伺いできればと思います。以上です。


○田中分科会長 事務局、相談があるようです。小林委員、先にどうぞ。


○小林委員 先ほどの平川委員の質問とも関連しますが、ケアマネジメントについては、以前から医療系のサービスの必要性について適切なアセスメントができていないのではないか、あるいは医療関係職種との連携が不十分ではないかという指摘がありました。今回の資料でスライド3436のデータからも、現場のケアマネジャーの実感として、医療機関・主治医との連携に悩みや負担感を感じていることが分かりました。医療と介護の切れ目のない連携を図っていく中で、医療機関・主治医との連携はケアマネジャーにとって軸となる業務であります。

 なぜ、現場は医療機関との連携に負担感を感じるのか。医療サイドの問題なのか、要因をもう少し丁寧に分析する必要があるのではないかと思います。以上です。


○田中分科会長 振興課長、大丈夫ですか。


○朝川振興課長 先ほどの齊藤委員の御質問ですが、きちんと問題意識を的確に捉えていなかったら持ち帰って宿題にしますけれども、不正の事案が発生して、それが組織的な対応であるということであれば、今、介護保険法上の仕組みは指定事業所制をとっていますので、その指定事業所に対して監査をし、必要があれば最後は取り消しまでいくという仕組みでございますので、組織の面からも対処できる仕組みになっています。


○田中分科会長 熊坂委員、安部委員。

○熊坂委員 先ほどの堀田委員の御指摘は、非常に重要だと思います。ケアマネジメントあるいはケアマネジャーの質の向上というのは永遠の課題みたいになってしまっていて、私がケアマネを取ったころと比べて、今はスーパーマンでなければ期待にこたえられないような状態になっているわけですね。

 なぜ、そうなっているかというと、そもそも日本にはケアマネジメントの質的な評価の前提となる客観的な評価手法がないからなのです。ここが私は一番の問題だと思うのです。ですから、介護給付費分科会としましても、この辺でケアマネジメントの評価項目の共通化に向けて、真剣に取り組んでいくという態度を表明する時期に来たのではないかと思いますね。


○安部委員 ありがとうございます。

 多職種の協働でありますとか、医療と介護、ケアマネジャーとの連携について、この重要性が示されているわけですが、一言意見を申し上げたいと思っております。

 今回、資料でも11ページ、12ページに新たな研修の内容として、講義の中に、ケアマネジメントに必要な医療と連携及び多職種協働の意義、それから実践ということで2コマが入ったことは、大変有意義なことかと思っております。

 一方、現場でなかなか連携がうまくいかないということについて若干事例を申し上げます。例えば薬剤師が居宅訪問管理指導をいたします。訪問管理指導が終わりますと、指示をいただいた医師、歯科医師に報告書を提出します。24年度からは、ケアマネジャーにも報告書を提出することが求められており、算定要件の必須事項になっております。つまり、報告しなければ算定できないというほど厳しくしてあるわけであります。

 一方、我々が報告をさせていただいたときに、ケアマネジャーさんのほうでそれを受け取ったときのレスポンス、例えば意見を申し上げた場合、それがケアプランに対して有用であったか、全く意味がなかったか、ケアプランの改善につながったかというレスポンスを本来はいただきたいわけでありますけれども、恐らく現在、その仕組みがないのではないか。ケアマネジャーから医療に対する情報提供については、主治医への意見についてはあると存じ上げておりますが、薬剤師に関しては、介護保険の情報が変更になったときとか、医療から介護に移るとき、そういうときに情報提供をしなさいよということが、努力義務として位置づけられているにとどまっています。

 今後、多職種連携、医療と介護の連携を推進する中では、この情報の共有、情報提供のあり方については検討が必要ではないかと考えます。我々薬剤師も報告書を書く事務量が増えておりますけれども、その有用性を考えて一生懸命取り組んでおるところでございます。ケアマネジャーも書類等の事務作業が大変多いと認識しておりますので、過度な負担にならないような、かつ、医療に対して、介護の担当者からレスポンスができるような仕組みを考えていく必要があるのではないかと思っております。


○田中分科会長 山際委員。

 まだ少し延びても会場の時間は大丈夫ですか。


○迫井老人保健課長 少なくとも、おおむね1220分までには締めていただければと思っています。申しわけございません。


○田中分科会長 まだ4〜5人の手が挙がっているので順番に。


○山際委員 ありがとうございます。

 1点だけです。ケアマネの公正・中立性は非常に重要なことだと考えますが、主な論点のところで出されている特定事業所集中加算を考える場合、中山間地などでそもそもサービス提供の事業者がきわめて限られている地域が存在することについて、考慮する必要があるだろうと思います。そうした事業所では、現在減算を受け入れているわけですが、利用者にとっても顔見知りの関係にある、例えばデイサービスなどに通うということが現実的で、非常に遠いエリアの地域のデイサービスに行くということは、妥当ではないだろうと考えています。

 ですので、こうした中山間地など、事業者が限られているところについて、適用除外などの仕組みもあわせて検討する必要があるだろうと考えております。以上です。


○田中分科会長 本多委員、どうぞ。それから内藤参考人。


○本多委員 今までの公正・中立性の議論とも関連いたしますが、資料の22ページに出ておりますように、18年度改定で、特定事業所集中減算の規定が創設されましたが、今、山際委員からのご意見にあったように、その地域によってのサービスの分布の状況も勘案して、現行の減算対象となる集中の割合が9割でいいのかどうかということも含めて、検証をした上で減算のあり方の議論を進めていったらよいかと思います。

 同じページの「その他」ですが、保険者によるケアプランの点検実施割合を見ますと、23年度で61%とあります。ケアプランの点検の実施保険者割合については、前回の資料で、全国的にばらつきがあることが見て取れますが、実施した保険者の14.9%が過誤申し立てにつながっております。こうした取組については抑止力の効果が期待できるかと思いますので、こういった好事例については保険者間での情報共有や、場合によっては複数の保険者で共同実施が可能となるよう、県や国がサポートをすることも必要なのではないかと思います。


○内藤参考人 ありがとうございます。

 今のお二人の発言に関連してなのですけれども、18ページの特定事業所集中減算について、資料、データがあれば別個にでも提示していただければありがたいと思います。

 もう一点だけ。主な論点のところですけれども、この間議論されているように、施設サービスにとってケアマネジメントの標準化ということが非常に大切だろうと思います。居宅サービス計画と個別サービス計画の連動性あるいは地域ケア会議においてもそういったケアマネジメントの標準化を図りながら、データとして集約していくという構造が非常に大切だろうと思いますので、この論点整理についてよろしくお願いしたいと思います。


○田中分科会長 武久委員、それからこちらに参りますね。


○武久委員 ケアマネジャーの研修についてですけれども、確かにどんどん精度が上がってきて、現場ではケアマネジャーの資質が上がっています。ところが、かわいそうに、福祉用具にしても訪問介護にしても、たった1つぐらいのプランでしかない。しかも、家族の要望であるということは、給付管理だけをしていると。これは宝の持ち腐れと言うのだろうと思うのです。

 やはり新しい小規模とか複合型になるとケアマネジャーが変わるとか、先ほど誰かがおっしゃったように、一人のケアマネジャーを信頼してずっとやっていくのに、ぷつんぷつんと切られたのではケアマネジャーの立場が余りにも気の毒で、利用者の家族の言いなりにならざるを得ないという雇用関係において、非常に厳しいかと思います。この辺のケアマネジャーの立場というものを、もう少し立てていただきたいと思います。

 もう一つ、研修ですけれども、ケアマネジャーの研修なのに、研修の委託先がほとんど社協になっているのですね。社協からケアマネジャー協会の我々に個別に講師依頼がある。こんなばかな話はない。だから、介護支援専門員の研修に、初期研修、現任研修、それを全国の日本介護支援専門員協会に委託をするということは当然のことであって、今まで介支協が十分な力を発揮していなかったというのも過去にはあったかもわかりませんけれども、これからはケアマネジャーの研修に介支協が関与しないというばかな話はないので、ひとつ考えていただきたいと思います。


○田中分科会長 では、内田委員、井上委員、阿部委員。最後はケアマネ代表に言っていただかないと。


○高杉委員 今の武久先生のお話にも関係しますけれども、いまだになぜこの話というのが実は偽らざる気持ちです。ケアマネジメントにしてもアセスメントの方式はばらばらですね。これを平準化しなければ、とてもいいケアプランにもならないし、同じ考え方で話さないと前に進みません。

 それから、いまだに、主治医の足が重たい。ケアマネジャーさんはどう考えているのか。これはまさにケアマネジャーの資質にかかわることで、なぜまだケアカンファレンスなのか、もっとやりやすい、動きやすいカンファレンスだってあるだろうし、決して一堂に顔を合わせることがカンファレンスではない。主治医には主治医でいい時間が必ずあるはずなので、そこへ、なぜでケアマネジャーが連携をとれないのですか。「この時間ならいいですか。」と聞いた上で病状を聞きに来ることを断る医者は誰もいないと思う。その辺の手法は、ずっと昔から同じ方式でやっている。今のやり方だけではない弾力的な運用をしないと、だめなのではないか。

 それから、今、ケアマネジャーというのは、すごく資質のいい人と、やはりだめな人と、差が非常に極端に出ています。私は広島県ですけれども、ケアマネジャーのマイスターズ制度をやっています。スーパーケアマネを県知事認定する。去年、おととしと5名、6名ぐらいを認定しました。ことしも、選考に入っていますが、この人たちがまさにケアマネの資質を上げ、誇りを持って仕事をするという動機づけをやっていくのです。そういうリーダーが各県に育ってくると変わってくるし、私は、専門研修課程あるいは主任ケアマネのテキストの編集にかかわっていますけれども、年数だけ増えれば主任ケアマネになれるのではないでしょうという声が現場からも、あるいはサービスを受ける人たちからも上がってきている。これに応えなければどうにもならないと思います。

 この会議も大切なのですし、もう一つ介護保険部会もありますが、皆さん一生懸命サービスを提供しているのですから、この声を自分たちの利益団体のためだけでない声にしなければいけない。国民目線でものを考えるということにしていかないと、介護保険は、先真っ暗という気がします。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 こちらに参ります。


○内田委員 優秀なケアマネジャーも当然必要ですけれども、ごく普通の方たちもいっぱいいるわけですから、そういう方たちがどのようにしていけばよいのかということも重要だと思うのです。やはりオールマイティーなのではなくて、多職種連携できるような力がつくように研修をやっていくということが肝要かなと思うのですが、そういう中で今回お示しいただいているようなものだけではなくて、生活圏域のような小さなところで、医療職を含めたいろいろな職種が一緒に研修できればお互いに顔が見えてお話もしやすくなることもあるから、そういう工夫が必要なのではないかと思います。

 ですから、そういう中で地域ケア会議も有効に働くのではないかと思いますが、まだ地域ケア会議は全部の市町村がやっているわけではないので、ぜひとも進めていただいて、ケアマネジャーの資質向上にも役立てていただけたらと思います。

 あと、ケアプランの点検を行政が全部行うのは難しいですし、たしか6割程度がやっているとあったと思いますが、ほとんどできないところもあるのではないでしょうか。例えばサービス担当者会議のような場に主任ケアマネかどうかわかりませんが、第三者が来て、きちんとそういう会議を活性化させて、そのプランについても一緒に考えるといった方法をとってはいかがでしょうか。行政だけが点検をするというだけでは、よくはならないのではないかという感じがいたします。

 あと、インフォーマルサービスなのですが、例えば配食弁当を手配して、それだけで、あとはその方とかかわらないというのだったら、それを報酬に結びつけるのは無理だと思います。そういうインフォーマルサービスも今後はすごく必要なわけですから、そういうサービスを使って、その方がどのように暮らしていくかということをきちんと見ていくのだったら、何か報酬があってもいいかなと思います。

 あと、地域包括ケアの実現には、ケアマネジャーさえよければとか頑張ればというのではなく、それぞれの居宅サービスの事業所が、漫然とではなく、きちんと働いていくということで、ケアプランと居宅サービス事業所のプランの連動性というのがきちんと出てくるということですので、サービスをばらばらに評価するのではなくて、その全体を評価できるような仕組みはないものかと思います。

 以上です。


○井上委員 簡単なお願いですが、私はケアマネジャーの独立・中立性というのは、ある意味独立事業所に期待しているのですけれども、この10%の実態について、10%がどの程度の公平性を持っているのか、偏りがあるのかというのをお示し願えれば、今後どのように推進していくかというところの示唆になろうかと思います。よろしくお願いいたします。


○阿部委員 43ページの論点のの3つ目の(マル1)でありますが、地域全体のケアマネジメントの質の向上という観点から特定事業所加算についてどう考えるかとありますが、例えば地域ケア会議の参加とか、多職種連携の強化みたいなものは当然求められると思います。しかし、ある意味、こういった当たり前にやらなければいけないことをやって加算をつけるというのは、いかがなものかと思います。取組として積極的に進めるという観点で何が有効か、ぜひ議論をしていただきたいと思います。


○田中分科会長 鷲見委員、最後に。

 では、齋藤委員、先にどうぞ。


○齋藤(訓)委員 すみません、手短に。

43ページの論点の○の5つ目です。今後、地域ケア会議であるとか、あるいは在宅医療・介護連携推進事業によって、多職種連携が非常に強固な形になるということが目指されているわけなのですが、これが全ての市町村できちんと体制ができ上がるまでには、時間がかかると思います。体制づくりについては少しスピードアップを図ることが重要ではないかと思います。

 先ほど医療依存度の高い方々がどんどん退院して地域に戻って来るという御意見もありましたが、特に医療ニーズのある方の場合には、医師などの医療専門職との連携が非常に重要になると思います。しかしケアマネジャーからは、なかなか連携がとりづらいという実態が出てきていますので、必要に応じていろいろな職種に気軽に相談ができる体制を、何かケアマネジメントの仕組みの中に入れていくというのも一つの方法ではないかと考えています。


○鷲見委員 たくさんの御意見、ありがとうございました。

 結果としてインフォーマルサービスになったケース、サービスまで全部調整をしたのだけれども、退院に至らなく在宅に移行できなかった、また、そのまま施設に行ってしまったなどのケースについて、引き続き検討をしていただきたいと思います。

適正化事業は、市町村の担当者の理解によるところが非常に大きくなると思います。ですから、市町村格差が生じ利用者に不利益にならないような体制を、職能団体等と一緒に構築していっていただけるようにお願いします。

 また、ケアマネジメントの手法については、現状は、個人に委ねられているところが大きいと思いますので、標準化した方法がとれるようにすることは大事なことだと思います。しかし、介護支援専門員にとっての一番の負担業務は書類の多いことです。書類の作成に時間がとられることがなく、適切なアセスメントが可能になるよう注意深く検討をしていっていただきたいと思います。

 また、リハビリテーションなどの連携についても、できる限り我々から情報提供をし、連携をとっていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 時間が過ぎていますが「その他」として、平成25年度介護事業経営概況調査の結果について、一部修正があるとのことです。簡単な説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 資料3でございます。時間もございませんので、ごく簡単に。

 これは、昨年末、既に分科会でも公表資料とさせていただきました。そのときに修正をさせていただいた部分に修正漏れがございましたということです。

 具体的には、この表の右側、左側で太字になっていますが、左側「2.1人」「2.3人」となっておりますが、これは修正漏れでございまして「1.1人」「1.2人」ということで、改めてアナウンスの上、修正をさせていただきます。

 以上でございます。


○田中分科会長 ありがとうございました。

 では、本日の審議はここまでにいたします。

 次回の分科会の日程について、事務局から説明をお願いします。


○迫井老人保健課長 次回は7月23日水曜日、10時からを予定しております。その次回を含めまして、今後2回にわたりまして、審議といたしまして施設サービスをお願いしたいと思っておりますが、7月23日はその1回目ということで、特に特別養護老人ホームに関して御議論をいただければと考えております。場所は未定でございます。

 事務局からは以上でございます。


○田中分科会長 では、活発な御議論をありがとうございました。本日はこれにて終了いたします。


(了)

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