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2014年7月1日 第143回労働政策審議会雇用均等分科会の議事録について

雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課

○日時

平成26年7月1日(火) 15:00〜16:30


○場所

三番町共用会議所大会議室


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、奥田委員、武石委員、山川委員

労働者代表委員

石田委員、齊藤委員、南部委員、半沢委員

使用者代表委員

加藤委員、川崎委員、中西委員、布山委員、渡辺委員

厚生労働省

石井雇用均等・児童家庭局長、鈴木審議官、古川総務課長、成田雇用均等政策課長、中井職業家庭両立課長、田中短時間・在宅労働課長、源河調査官、飯野育児・介護休業推進室長、小林均衡待遇推進室長

○議題

1 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱について(諮問)
2 次世代育成支援対策について
3 その他

○配布資料

資料1 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱
資料2 次世代育成支援対策推進法の改正を踏まえた省令の主な改正事項について(案)
参考資料1 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日について
参考資料2 現行認定基準・改正認定基準(案)・特例認定基準(案)
参考資料3 次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律の施行に向けた対応について
参考資料4 次世代育成支援対策推進法の改正を受けて厚生労働省令で定める事項(案)
参考資料5 「日本再興戦略」改訂2014−未来への挑戦−(平成26年6月24日閣議決定)(抄)
参考資料6 経済財政運営と改革の基本方針(平成26年6月24日閣議決定)(抄)
参考資料7 女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案概要

○議事

○田島分科会長 それでは定刻になりましたので、ただいまから第 143 回労働政策審議会雇用均等分科会を開催します。本日は権丈委員、中窪委員、松田委員が御欠席です。事務局に人事異動がありましたので、報告をお願いいたします。


○古川総務課長 雇用均等・児童家庭局総務課長、古川です。どうぞよろしくお願いいたします。


○田島分科会長 それでは議事に入ります。議題
1 は、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱 ( 諮問 ) 」です。これにつきましては本日厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛てに諮問が行われました。これを受け、当分科会において審議を行うこととしたいと思います。まず資料について事務局から説明をお願いします。


○田中短時間・在宅労働課長 短時間・在宅労働課長、田中です。私から議題の
1 つ目、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱について説明をさせていただきます。お手元にあります資料 1 と、それから資料 2 の後ろに参考資料 1 があります。両方を御覧ください。参考資料 1 は前回の当分科会で説明しました資料です。

先般成立しましたパート法の改正法ですが、施行期日につきまして公布の日から起算して 1 年を超えない範囲内において政令で定める日とされていますので、この施行期日については平成 27 4 1 日としてはどうかという考え方を前回の分科会で示しました。これにつきまして特段の異論がありませんでしたので、この内容に基づき政令案を作成し、本日大臣から労働政策審議会会長に諮問しましたのが資料 1 です。短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱について貴会の意見を求めるということで、別紙がその内容です。朗読をしまして説明に代えさせていただきます。「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 26 年法律第 27 ) の施行期日を平成 27 4 1 日とすること」。内容は以上です。よろしくお願いいたします。


○田島分科会長 ありがとうございました。ただいまの事務局の御説明について御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。特に御発言はございませんでしょうか。ないようでしたら、当分科会としては短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令案要綱について妥当と認め、その旨を私から労働政策審議会会長宛てに御報告することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。


                                   ( 異議なし )


○田島分科会長 ありがとうございます。それでは、この旨報告をとりまとめることとしたいと思います。これについて事務局から案文が用意されていますので配布をお願いします。


                                   ( 案文配布 )


○田島分科会長 報告文、答申文につきましては、ただいまお手元に配布しました案文のとおりでよろしいでしょうか。


                                   ( 異議なし )


○田島分科会長 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。

 次に議題 2 に移ります。「次世代育成支援対策について」です。資料について事務局から御説明をお願いします。


○中井職業家庭両立課長 職業家庭両立課長の中井です。議題
2 について、主に資料 2 及び参考資料 2 によりご説明いたします。 2 つの資料を並べて御覧になれば分かりやすいと思います。なお、参考資料 3 4 は前回の分科会の資料ですが、これを改めてお配りしておりますので、必要に応じて参照いただければと思います。

 資料 2 を御覧ください。表題にあるとおり本日は次世代育成支援対策推進法の改正を踏まえた省令の主な改正事項ということで、現行の認定制度について、これは改正法の第 13 条関係です。それから新たな認定(特例認定)制度について、これは改正法第 15 条関係です。それから新たな認定 ( 特例認定 ) に関する実績値の公表について、これは改正法第 15 条の 3 の関係です。それぞれについて一括してまず説明して、その後審議をお願いいたします。なお、この内容についてはそれぞれ括弧の中に参考ということで随時示しておりますが、昨年 12 10 日にまとめた建議に基づいて整理し、案として示したものです。

 まず現行の認定制度ですが、 1 の男性の育児休業取得に係る基準につきましては「中小企業の特例を拡充する」とされていたところです。具体案として (1) 所定労働時間の短縮措置の対象となる男性労働者を、「小学校就学前」から「中学校修了前」の子を育てる男性労働者へと拡充すること。 (2) 計画期間内に小学校就学前の子を育てる男性労働者がいない場合において、企業独自の育児参加促進のための休暇制度を利用した男性労働者がいるという特例を追加するという案にしているところです。参考資料 2 においては同様の内容について認定基準 5 の該当部分にアンダーラインを引いておりますので、確認いただければと思います。

 続きまして 2 の女性の育児休業取得にかかる基準については、「見直しについて検討する」とされていたところです。これについてはこれまでの議論の中でいただいた育児休業の取得は労働者の選択であり、必ずしも取得率が高ければ高いほどよいという価値判断にならないほうがよいのではないかというご意見。一方で、現実には取得したくても取得できずに、やむを得ず離職する人もまだまだ多く、取得したい人が取得できる環境をさらに整備する必要があるというご意見。それを総合的に勘案して、これまでの 70% 75% に若干引き上げる案としているところです。参考資料 2 でも同様に認定基準 6 にアンダーラインとして示しております。

3 の働き方の見直しに係る基準についてです。「見直す」とされていたところですが、 (1) として現行の所定外労働の削減のための措置、年次有給休暇の取得の促進のための措置、その他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置の「いずれかに関し、具体的な成果に係る目標を定めて実施する」こととするという案にしております。これは働き方の見直しに係る取組を行う際には具体的な目標を設定して取り組むことが効果的であるという考え方に基づいて、こういう案にしております。また 2 ページの (2) 「その他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置」に「短時間正社員制度、在宅勤務、テレワーク」の例示を加えた案としております。これは行動計画策定指針にすでに示されている例です。また実際の認定基準に適合する取組について、実際に今の認定基準ですでに満たすことになっているものですが、現状、例えば政府全体でテレワークを推進しているなどの状況を踏まえて、予め具体例を例示することによって分かりやすくするという案にしていることで、運用上は変更はないものです。

 以上現行の認定制度の基準については、取組の裾野を広げるという観点から、全体としてこれまでの基準よりもハードルをそれほど上げない中でも、取組の促進に課題のあるものについてさらに取組を促すという内容の案としているところです。

 続きまして新たな認定、特例認定制度について説明します。資料 2 2 ページを御覧ください。 1 の男性の育児休業等取得に係る基準については「高い基準を設ける」とされていたところですが、 (1) として以下の 2 つの基準のいずれかを満たすという案にしております。まず、1(マルイチ)として、計画期間において、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者の割合が、 13% 以上であるという案にしております。これは 6 24 日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂 2014 」の、中短期行程表にも盛り込まれておりますが、男性の育児休業取得率を 2020 年までに 13% という政府目標を念頭に、基準として考えたものです。また2(マルニ)として法定の育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用したものの割合が 30% 以上という案としております。これは現在、男性の育児参加の促進に向けた企業の取組として、例えば一定の期間有給にするなど、必ずしも法定の育児休業の要件を満たしていないまでも、その企業独自の休暇を設けている例があると承知しております。こうした男性の育児参加の促進のための企業の取組、努力を評価して基準に盛り込むという考え方によるものです。ただし、その場合には法定の育児休業等の取得率よりも高い水準を求めることで、 30% という案を提示しております。なお、これは当然改正認定基準を上回るという趣旨からすると、法定の育児休業の取得者がいるという基準をまずクリアした上でということになります。 (2) ですが、中小企業については物理的な制約を踏まえた特例を設けることとしてきたわけですが、その内容として4(マルヨン)企業独自の育児参加促進のための休暇制度の利用も含め、現行の認定基準の改正案とほぼ同じですが、3(マルサン)において計画の開始前 3 年以内の期間に育児休業を取得した男性労働者が 13% 以上ということで、これは先ほどの政府目標を念頭に置いた高い基準の案としているところです。

 資料 2 3 ページで、 2 の働き方の見直しに係る基準についてです。これは「一定の条件の下で数値目標を定めて実施し、達成する」とされていたところですが、 (1) として、建議を踏まえた規定とすることということです。それから (2) として働き方の見直しに係る 3 つの全ての事項について取り組んで、かつ少なくとも所定外労働時間の削減、又は年次有給休暇の取得促進のための措置について、数値目標を定めて実施し、達成していることとするとともに、「一定の条件」として過重労働の防止に係る以下の1(マルイチ)又は2(マルニ)の条件を満たすという案にしているところです。具体的には1(マルイチ)ですが、計画期間終了直近 1 年間の平均週労働時間が 60 時間の労働者の割合が 5% 以下であることとしております。これは 2007 ( 平成 19 ) に策定され、 2010 ( 平成 22 ) に改定されています「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)憲章」、「仕事と生活の調和推進のための行動指針」の数値目標として、 2008 年に 10% であった週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合を、 2020 年に 5 割減とするとされていることを踏まえたものとなっております。また2(マルニ)として計画期間終了直近 1 年間の平均月所定外労働時間が 80 時間以上である労働者が一人もいないこととしております。これは「脳・心臓疾患の認定基準」において、発症前 2 か月間ないし 6 か月間にわたって、残業時間が 1 か月当りおおむね 80 時間を超えると、業務と発症との関連性が強いとされていることを踏まえたものとなっております。なお、この場合、企業の業務量には年間を通じて繁閑があることを想定して、年平均で均した数字でみるということで考えているところです。

 資料 2 4 ページです。女性の継続就業に係る基準については「新たに設ける」とされていたところですが、これについては男性の育児休業取得率と同様、政府目標である第 1 子出産前後の女性の継続就業率を 2020 年に 55% とするということを念頭において、次の (1) または (2) を満たすという案としております。なお、この基準を検討するに当たっては、企業レベルで女性労働者が出産を前に退職した場合、一身上の都合として自己都合で退職する場合等も想定され、企業は必ずしも退職理由を完全に把握できるとは限らないということを念頭に検討したものです。まず (1) ですが、第 1 子出産前後に退職する女性の割合が現実約 6 割という統計があるわけですが、統計上はそのうち 6 割が出産前に退職しているということも念頭において、子の 1 歳誕生日に在職している方の割合が 90% 以上であることとしております。その考え方としては先ほど申し上げたとおり、第 1 子出産時点で継続就業するものの割合は、マクロでいいますと全体の 64% となるわけですが、そのうちの 90% 以上が継続就業できれば、トータルとして継続就業率 55% をクリアできるということ。それから出産時点で企業に在職している方については、その大半は継続就業を希望されていることを前提と考えた場合に、出産後に個別の事情でやむを得ず離職をせざるを得ない場合も少しはあるかと思いますけれど、ほとんどの方が希望されているという継続就業を達成するということで、希望を満たすという意味でも 90% という数字をここでは設けております。それから (2) ですが、従業員の顔が見えるといいますか、労務管理が中小企業などでは個別にきめ細かくできるということで考えれば、出産前の退職理由も把握できているというような企業も多くあろうかと思います。そういった場合には素直に政府目標の 55% 以上をクリアしていただくということで設定したものです。

 続きまして 4 の育児をしつつ活躍する女性を増やすための取組に係る基準については「新たに設ける」とされていたところですが、その基準として「育児休業等を取得し、又は子育てをする女性労働者が就業を継続し活躍できるよう、能力向上やキャリア形成のための支援などの取組に係る計画を策定し、これを実施していることを規定する」、すなわち基準に適合する内容の取組を策定、実施するという案にしているところです。

5 のその他の基準については、見直し後の現行の認定基準と同様の基準を設けることとしていますので、参考資料 2 も御覧いただければと思いますが、女性の育児休業取得率のところも改正認定基準と同様に特例認定基準においても 75% に引き上げた案になっております。

3 番目です。新たな特例認定に関する実績値の公表です。資料 2 4 ページの下からですが、全体として各々特例認定の基準を満たした取組の内容及び実績の数値を公表するという案になっています。具体的には 1 (1) の男性の育児休業等取得に係る公表事項については、 1 年間の男性の育児休業取得者数、取得率、企業独自の育児参加促進のための休暇制度を活用している場合にはその内容ということです。 5 ページの (2) の中小企業の特例により認定を受けた事業主については1(マルイチ)〜3(マルサン)に示しているように、各々の区分に応じた事項、同様に 2 番目の女性の育児休業取得、 3 番目の 3 歳から小学校就学前の子を育てる労働者に関する公表事項、 4 番目の働き方の見直し、 5 番目の女性の継続就業、 6 番目の育児をしつつ活躍する女性を増やすための取組に係る公表事項についても、各々特例認定の基準を満たした内容を公表することを求めている案になっております。なお 1 ページの 4 番目の働き方の見直しの 2 番目のポツに任意公表事項ということで 1 年間の平均月所定外労働時間、それから 1 年間の年次有給休暇取得率ということで示していますが、これは特例認定の基準にはなっていないという中で、企業として積極的に公表するという選択肢があると考えられるため、このような整理をしているということです。以上 3 点の事項について説明をさせていただきました。以上です。よろしくお願いいたします。


○田島分科会長 それでは、ただいまの事務局の御説明について御質問、御意見等ありましたらお願いいたします。


○齊藤委員 女性労働者の育児休業取得率を改正認定基準及び特例認定基準の両方において
75 %としてはどうかという提案について意見を申し上げたいと思います。 6 23 日に公表された、平成 25 年度雇用均等基本調査の速報版によりますと、女性の育児休業取得率が 76.3 %だったと記載されております。両立支援の取組が進んでいる企業に認定を与えるという制度の意義を考えても、平均を上回った企業に認定を与えるべきではないかと考えています。また、長期に渡って育児休業を取得することに対してだと思うのですが、女性が育児休業を取得することが、女性のキャリア形成に対してマイナスの影響を及ぼすという意見があることは十分承知しております。そのためにも、特例認定基準のNo. 10 にあるように、育児休業の取得と能力向上やキャリア形成のための支援の取組をセットで行っていくことが重要であると考えております。以上です。


○田島分科会長 ありがとうございました。ほかに御意見はありますか。


○中西委員 認定の取得については、あくまで任意であることとはいえ、取得企業数を増やし、裾野を広げられるような制度とすることが重要であると考えます。中小企業に対する特例措置を盛り込んでいただき大変感謝しておりますが、更に今後は認定基準の内容について、企業にも社会にも分かりやすく伝えることが求められていると考えます。また、これまでも繰り返しお願いをしておりますが、企業に認定の取得を促すためには、経済的なインセンティブとしての優遇措置、また認定制度そのものの認知度を高めることなど、制度の魅力を十分に高めていくことが重要であり、正にそれが求められているところだと考えております。それらの実現のために、行政がどれだけ、どのように積極的に推進され、そして努められていかれるのかということに、期待をしたいと思っている次第です。以上です。


○南部委員 私は働き方の見直しの基準について意見を述べさせていただきます。参考資料の
2-8 ですが、改正認定基準案及び特例認定基準案 8 の3(マルサン)についての意見です。働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備として、短時間正社員制度、そして在宅勤務、テレワークが例示として挙げられております。労働側委員としましては、テレワークはきちんと条件を定めたもとで行われるべきだと考えておりまして、パソコンやタブレットでいつでもどこでも働いてよいという制度ではないという認識をしております。例えば連合加盟でテレワークを実施している所においては、原則として月に 8 日間を限度としており、上長による事前承認が必要、テレワークで仕事をする場所は原則として自宅、自宅以外で仕事する場合は上長の承認を受けることが必要、就業規則に基づいて所定の勤務時間を勤務し、原則として時間外、深夜勤務を行わない、その他のセキュリティに関するルールや、上長からの指示があった場合は速やかに出社するといった様々な条件を定めて実施をしております。

 厚生労働省の労働基準局において、テレワークモデル実施検討委員会が立ち上げられ、そこでテレワークについて検討がなされているようではありますが、そこでは深夜割増しの適用を除外するであるとか、最低賃金の適用を除外するといった議論があると聞いております。深夜割増しの適用除外と聞くと、テレワークでは日中ではなく深夜に仕事することが想定されているようにも受け取れる。それでは多様な働き方の名のもとに、日中は家事、育児、介護をし、夜は仕事をすることが求められているようにも受け取れます。認定基準として例示であっても、明示する以上は、単にテレワーク制度を導入したかどうかだけで判断するのではなくて、その制度が真に仕事と子育ての両立に資する制度になっているかということを見ていく必要があると考えておりますので、重々御検討いただきまして、適用していただけたらと思っております。以上でございます。


○半沢委員 今の南部委員の意見とも重なる部分がありますが、既に在宅勤務を導入している場合においても、懸念をされるような仕事量が多いがために、日中はもちろんのこと、家事を行って、その後に仕事をするというような形態も見られると思っております。ですので、テレワークや在宅勤務の制度それ自体は有効に活用できる可能性があるものと考えますけれども、先ほど南部委員が申し上げましたように、単に制度を導入することだけでなく、働かせ方や仕事の与え方、配分、要員含めて全体として見直しをして実効性のある長時間労働とならないための対策が必要だと思っております。そういった観点から、改正認定基準のところを拝見いたしますと、
8 番の1(マルイチ)所定外労働の削減のための措置、3(マルサン)在宅勤務テレワークなどが書かれているわけでありまして、措置としては1(マルイチ)に所定外労働の削減のための措置というのがあるのですが、特例認定基準のように具体的な基準が示されていないということもありますので、実際の認定に当たっては、こういった措置が有効に機能をしているかであるとか、実際に両立の支援に役立つものの運用となっているのかという実情を見極めた上で、認定についても検討を行っていただく必要があるのではないかと思っております。


○石田委員 女性の継続就業に係る基準について要望の発言をさせていただきます。先ほど説明がありましたとおり、男性の育児休業取得の基準については、従業員数
300 人以下の企業の特例が設けられておりまして、また、女性の育児休業取得についても、同様に特例が設けられています。しかしながら、継続就業に係る基準には特例がありません。中小企業では、計画期間において子を出産した女性労働者の対象者がいないことも想定されます。従業員数 300 人以下の規模企業においても、 400 を超える企業がくるみんの認定を受けているという実態を踏まえれば、これらの企業で更に上を目指して取り組むという所もあるのではないかと思っています。また、一般事業主行動計画策定が努力義務である従業員数 100 人以下の企業においても、計画を策定している企業が多いことを考えれば、男性の育児休業取得において、中小企業の特例があり、女性の育児休業取得率についても同様に特例があるように、継続就業に係る基準についても特例を設けて、中小企業においても積極的な取組を促すことが重要ではないかと考えています。是非御検討をお願いします。


○田島分科会長 ありがとうございました。そのほかに御意見、御質問はございませんでしょうか。


○渡辺委員 中小企業の立場から意見を述べさせていただきます。この認定基準をクリアして、認定をいただくということについて、先ほど中西委員からもお話がありましたが、企業側のインセンティブがまだ少し不明確で、多くの中小企業がこぞって認定取得のために動き出すには、具体的なインセンティブの提示が不足していると考えます。

 それから、法律の特徴からしてやむを得ないとは思いますが、休暇の取得率や労働時間の制限という内容を条文に書くということですが、企業側としては、制度を導入して認定取得を目指すということは、短い労働時間で生産性を上げていくことができるということが前提であり、魅力となります。しかし、その点がほとんど法律の中で触れられていない。あるいはこの認定基準の中で触れられていません。企業側のインセンティブが全く感じられない中で、生産性の向上ということに、どのように結び付けていくのか、企業側としては非常に興味があります。ちなみに安倍総理の日本再興戦略の女性の活躍という部分についても、既に育児、家庭と仕事の両立をしていらっしゃる女性の方は、非常に生産性が高いわけで、これからそういうことができなかった方に両立してもらうということを促進したいということは、逆に言えば働いていただいている間の労働生産性を高めていただきたいということだと思います。それが経済再生につながるし、企業の発展、ひいては納税額の増額ということになると思います。休暇の取得率や労働時間等だけでこの次世代法の法律を運用すると、会社側としては余り魅力を感じられないという印象を受けております。以上です。


○中井職業家庭両立課長 今までいただいた御意見について可能な範囲でまとめてお答えできるものはお答えしたいと思います。最初に齊藤委員からありました、先日公表された育児休業取得率の関係で申し上げますと、おっしゃるとおり最新の数字が女性
76.3 %という数字でしたが、これについては今回の 75 %という案をお示しした際に、あらかじめ想定していた数字ではないのですが、近い数字となっているということですが、先ほど御説明したとおり、実際に育児休業の取得というのは労働者の権利、選択であるという中で、取れる人が取れるようにするということと、そういったものを含めて各制度を利用して継続就業をして御活躍いただくということを目指しているものでございますので、ほかの認定基準も含めた形で総合的に考えたいということと、今回少し上げさせていただいたということで御理解いただければと思います。

 それから、中西委員から御指摘をいただいたインセンティブについては、これまでも繰り返し御意見、御指摘をいただいていたわけでございまして、今回 10 年延長するに当たっては、この次世代法に基づく取組がより効果的になっていくように、くるみん、特例認定についても、取得企業を増やしていく必要があると考えておりますので、その際におっしゃる経済的インセンティブ、そもそもの認定制度の認知度の向上、社会的評価の向上などをどんどん上げていかないといけないというのは、重く受け止めて取り組んでいきたいと思っております。まだ具体的な話としてお示しできていない面もありますが、そういったことについても随時いろいろ御説明をするなどして取り組みたいと考えております。

 それから、南部委員、半沢委員から働き方の見直しに関することとして、具体的に短時間正社員、在宅勤務、テレワークということを例示することで、労働条件、両立支援という観点からも、慎重に検討するべきだという御意見をいただきましたが、これについては、何ら運用は変えることはないという話とともに、当然働き方の見直しという趣旨でいうと、より両立ができる環境のためということですので、その趣旨を踏まえた制度設計というのは当然必要だと思っておりますので、御意見を踏まえた形で引き続き考えていきたいと思っています。なお、仕事と育児、介護の両立支援のためのテレワークについては、先ほど労働基準局が実証実験をという話がありましたが、そこに我々も一緒に、両立支援がよりうまくいうという観点から、実証実験に取り組んでおりますので、そこの内容も踏まえた形で適正な利用の仕方を考えていきたいと思っております。

 それから、女性の継続就業について石田委員から御意見をいただきまして、継続就業についても中小企業の特例があるべきではないかという話がありました。これについては、即答できませんが、今考えている基準については先ほども少し申し上げた 9 の2(マルニ)が労働者の顔が見える中小企業の認定基準かということで想定している面もありますが、そこは少し持ち帰って検討させていただければと思っております。

それから、渡辺委員から御指摘がありました。インセンティブの話は先ほどと同様ですが、もう 1 つ、当然企業としては労働者の生産性をどう考えるのかという御意見だったかと思います。これについては、今回の特例認定基準の 10 番を追加したというのは、それに関わるものだと認識をしており、キーワードとしては就業継続と活躍という言葉があります。女性がやりがいを持って継続就業をして、それをを企業に活かしていただくという観点から、それは生産性のアップにつながるという認識の中で、単に継続就業をすればいいものではない、そういう発想で活躍できるような取組も今回求めています。

 あとはこの次世代法の取組全体を進めることが労働者にとって働きやすい環境整備になるので、それは当然労働者のモチベーションが上がって、頑張っていただくということにもつながると考えておりますので、明示はしていないのですが、そういうことがこの次世代法全体の発想の中にもあるということを口頭ですが、付け加えさせていただきました。いずれにしても、渡辺委員がおっしゃったような視点は重要ですので、そういったことも先ほど申し上げたような基準を念頭に考えていきたいと思っております。以上です。


○田島分科会長 ほかに御発言はございますか。


○奥田委員 すごく単純な用語上の問題だけなのですが、特例認定基準というこの参考資料の一番右の欄にあるのですが、もちろん「特例」という言葉は多様な意味で使われると思うのですが、例えばこの表でいう従業員数
300 人以下の企業に対する特例というのは、対象の裾野を広げていくために、どちらかというと要件を緩和して、特例的な措置を取っていくという意味で使われていて、でもこの特例認定基準というのは、更にプラスアルファーのランクの高い認定となるので、用語としてはあり得るとしても、できるだけ混乱を避けるためには、すぐには分かりませんが、特別だったりとか、別の用語のほうが理解が正確に進むのかなと思いますので、できれば御検討いただければと思います。


○中井職業家庭両立課長 これは法律を作る際に用語上使っているものということです。そういった意味で、今後、運用に当たって言葉の使い方が紛らわしくないように、今の御指摘を踏まえて考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


○山川委員 内容は異議はありません。先ほど中井課長が言われた資料
2 4 ページの 4 、能力向上やキャリア形成のための支援などの取組に係る計画。おっしゃるとおり、重要になろうかと思います。中身については何か非常に画一的なものということではないだろうと思いますが、参考になるような仕組み、あるいは計画のようなものが、これまでの施策の中で既にあるのか、あるいはゼロから考えていくのか、その辺り、お伺いできればと思います。

 あとは、すごく単純なことで、これを省令として具体化する場合の施行期日も考えておられるのか、その 2 点お伺いできればと思います。以上です。


○成田雇用均等政策課長 女性労働者が育児をしつつ活躍できるための能力向上等のための支援などの取組としましては、具体的な中身はこれから詰めていく必要があると思っております。例えば、今年度から創設させていただきましたポジティブアクション能力アップ助成金では、女性労働者等に対して、研修プログラムをやっていただいた場合、支給するという仕組みは既にございますので、企業の実際の取組例なども探しながら、何かお示しできるようなことはないか、検討していきたいと思っております。


○中井職業家庭両立課長 施行期日という話ですが、改正法の施行日については来年の
4 1 日からということで予定されております。そういった中において、新たな制度について具体的な制度設計をして、一定の周知期間を設けて、企業に取り組んでいただくという必要があろうかと考えておりますので、省令などの交布について、遅くとも半年前、 10 月の頭までには調整して行えればと考えております。


○田島分科会長 ほかに御発言ございませんでしょうか。特にないようでしたら、この議題につきましては、各委員の御指摘を踏まえ、事務局で省令案の作成を進めていくということでよろしいでしょうか。


                                ( 異議なし )


○田島分科会長 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。

 次に議題 3 「その他」で、報告案件があるということですので、事務局より御説明をお願いいたします。


○成田雇用均等政策課長 女性の活躍促進をめぐる最近の動きについて、これまでも分科会で御報告させていただいていたところですが、前回に引き続き御報告させていただきます。関係資料は参考資料の
5 6 7 です。まず参考資料 5 ですが、先週 6 24 日に閣議決定されました、「『日本再興戦略』改訂 2014 」の関係部分の抜粋です。これまで 1 月に産業競争力会議が示した「成長戦略進化のための今後の検討方針」を踏まえて、検討が行われてきた経過を御報告させていただいてまいりましたが、 6 16 日の産業競争力会議で改訂再興戦略の素案、 24 日に案が示され、同日閣議決定されたところです。資料では、女性の活躍推進の部分について抜粋しております。まず (1) KPI の主な進捗状況ということで、 2 つ目の KPI で、女性の就業率が上昇したこと、その下に女性の管理職比率が上昇したことなどが記載されております。 40 ページの下の (2) で「施策の主な進捗状況」ということで、「待期児童解消加速化プラン」の実施などが記載されております。 42 ページに (3) 新たに講ずべき具体的な施策が記載されております。女性の活躍推進の関係では、まず「育児、家事支援環境の拡充」の関係の施策が1(マルイチ)から次のページの5(マルゴ)まで記載されております。 43 ページの下 3 分の 1 ぐらいの所から、「企業等における女性の登用を促進するための環境整備」ということが記載されております。この6(マルロク)ですが、「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築」ということで、「 2020 年に指導的地位に占める女性の割合 30 %」の実現に向けて、取組を一過性のものに終わらせず、着実に前進させるための新たな総合的枠組みを検討する、具体的には国・地方公共団体、民間事業者における女性の登用の現状把握、目標設定、目標達成に向けた自主行動計画の策定及びこれらの情報開示を含め、各主体がとるべき対応等について検討する、さらに各主体の取組を促進するため、認定などの仕組みやインセンティブなど、実効性を確保するための措置を検討する、これらについて今年度中に結論を得て、国会への法案提出を目指すという記載がございます。したがいまして、今後この民間事業者に係る部分につきましては、この分科会で御検討いただくことになると考えております。

 このほか 44 ページの「さらに」で始まるパラで、次世代法に基づく特例認定等を受ける事業主に対するインセンティブの付与など、仕事と子育ての両立支援に取り組む事業主への支援の拡充といったようなことが盛り込まれております。

 7(マルナナ)の 2 つ目のパラグラフで、女性の登用状況等に関する企業情報を一元化することで総合データベース化を図ること、 45 ページの9(マルキュウ)の最後のパラグラフになりますが、各地域において経済団体等による企業現場への取組の支援といったことが盛り込まれております。

 次に参考資料 6 ですが、これは同じ 24 日に閣議決定されました、「経済財政運営と改革の基本方針」です。ここにも女性の活躍に関する記載がありますので、関係部分を抜粋したものを配布させていただいています。

 次に参考資料 7 です。これは、「女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案概要」となっておりますが、この法律案は 6 11 日に自民党、公明党から国会に提出されたものです。内閣委員会に付託されておりますが、審議は行われておらず、衆議院で閉会中審査となっております。内容としましては、 1 枚目に概要がありますが、目的、基本理念、国等の責務の後で、第 4 といたしまして、政府が第 5 に定めるところにより、女性が活躍できる社会環境の整備を行うものとし、そのために必要な法制上の措置については、この法律の施行後の 2 年以内を目途として講ずるとされております。

 第 5 の基本方針としまして、時間外労働等の慣行等の是正、支援体制の整備、税制・社会保障制度のあり方のほか、 4 で、指導的地位への女性の登用促進として、実行計画の策定、改定、国及び地方公共団体並びに事業者における現状の把握及び分析、女性の登用に係る目標の設定、計画の策定、情報開示などの実施を促進するために必要な措置について検討することとされております。最近の状況についての御報告は以上です。どうぞよろしくお願い申し上げます。


○田島分科会長 ありがとうございました。ただいまの事務局の御説明につきまして御質問はございませんでしょうか。


○南部委員 先ほどありました報告の中で、参考資料
7 の分について、与党から出てきた議員立法であることは承知しておりますが、このようなプログラム法が議員立法で与党から出されるのはいかがなものかと懸念をしております。その上で、その前に報告がありました、日本再興戦略との関係性をどのように理解をすればいいかという質問が 1 つです。併せまして労働関係法についてはこの間、三者構成ルールの労政審の中で、丁寧な議論をさせていただいたと考えております。今後につきましても、労働関係法につきましては、しっかりとこの場で議論をしていただきたいという要請を申し上げます。以上です。


○成田雇用均等政策課長 今いただいた御指摘について、まず議員立法について申し上げますと、
6 11 日に法案として出されておりますが、まだ成立していないものです。一方、改訂版の日本再興戦略につきましては、その後 16 日に素案が出て、 24 日に閣議決定されておりますので、厚生労働省としてはこの閣議決定された改訂日本再興戦略に沿って、女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みについて、この分科会で検討をお願いをしたいと考えています。今後仮に議員立法が成立した場合には、政府としてこれを受け止めて対応していくことになるかと思いますが、内容的に両方読み比べてみまして、この分科会での議論の方向性が大きくその段階で修正されることはないのではないかと考えています。

また、この法的枠組みのうち、民間事業者に係る部分につきましては、当然これからこの分科会で具体的な内容について御議論いただくという性格のものだと思っております。以上です。


○田島分科会長 ほかに御質問はございませんでしょうか。それでは、御質問ないようですから、本日の分科会はこれで終了いたします。最後に本日の議事録の署名委員は、労働者代表は石田委員、使用者代表は渡辺委員にお願いいたします。皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
職業家庭両立課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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