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2014年6月23日 第77回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成26年6月23日(月)16:00〜18:01


○場所

厚生労働省 講堂(低層棟2階)


○議題

1.給付の効率化について
2.審査支払機関について
3.「経済財政運営と改革の基本方針2014」(素案)、「日本再興戦略」の改訂について(素案)、「規制改革会議答申」について(報告)

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第77回医療保険部会」を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。

 それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は、岡崎委員、福田委員、和田委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りしたいと思います。岡崎委員の代理として宮村参考人の御出席につき御承認をいただければと思いますが、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。本日は、議事次第にございますように、「給付の効率化について」「審査支払機関について」「経済財政運営等改革の基本方針2014(素案)、「日本再興戦略」の改訂について(素案)、「規制改革会議答申」について(報告)の3議題について御議論をいただきたいと思います。

 また、本日は委員提出資料として小林委員、横尾委員から資料が提出されております。後ほど御説明いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、「給付の効率化について」を議題といたします。これは、前回の部会で小林委員、白川委員、望月委員からの御指摘を踏まえ、事務局においてまとめたものでございます。今回と次回の2回に分けて整理をしてもらっております。

 それでは、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○大島委員

 総務課長でございます。

 お手元の資料1「給付の効率化について」をごらん願います。今、部会長からお話いただきましたとおり、2回に分けて資料を御用意させていただきたいと思っております。今回は予防・健康管理、後発医薬品、現金給付の3つの項目につきましての資料でございます。他につきましては、次回を予定しております。

 おめくりいただきまして、2ページで「予防・健康管理・データヘルス」でございます。特定健診・特定保健指導は平成20年からやっておりまして、その進捗状況がデータベース化されております。それで、効果検証をやる必要があるのではないかということで、昨年からワーキンググループを設置して検討しております。この4月に、その中間的なまとめをいたしました。

 具体的には○の2つ目ですけれども、平成20年から23年度までの特定健診等の4年間のデータ、これはナショナルデータベースといっておりますが、厚労省のデータベースの中に蓄積されておりますので、それをもとに効果測定をしてみたということであります。

 3ページをごらんになっていただきますと、特に特定保健指導によってどういうふうな健康への変化が見られたかということを調べております。特定健診が終了した者が、20万人くらいいます。特定健診を必要とされながら受けなかった方が200万人弱ありまして、これらの対象者につきまして毎年、毎年どういうふうな健診の値が変わっていたかというのを見ていっております。

 1つ目の分析は、特定保健指導の中でも積極的支援と呼ばれる6か月程度、保健師さんがかなり濃密に健康状態、生活習慣を改善しようという介入をする、その積極的支援を受けた結果どうなったかということであります。

 真ん中の赤と青の図は腹囲を調べていまして、積極的支援を受けた方は大体年間7万人〜10万人、各年それくらいの規模でありますけれども、平均で男性では2.2センチ、女性では3.1センチ小さくなったという結果が出ております。以下、体重では男性1.9キロ、女性では2.9キロです。

 その次のページは血糖、血圧、脂質につきまして、それぞれどの程度、値が改善したかという平均値が載せてあります。

 おめくりいただきまして6ページですけれども、メタボリックシンドロームという概念でとらえた場合にどう変わったかということであります。メタボリックシンドロームというのは上の右のところに点線の囲みがございますけれども、該当基準、予備群基準というものがありまして、腹囲が一定以上でリスクが2つ以上あれば該当、リスクが1つであれば予備軍といったふうな定義でございます。

 これが保健指導を受けたことによってどう変化したかを見たものが6ページの下の2つの柱であります。左側が男性、右側が女性ということでありまして、男性は約7万人ですけれども、特定保健指導を受けた結果、予備軍にも当たらない。メタボから脱出したという人は37.7%、女性は約1万人を対象にしていますが、メタボ該当、メタボ予備軍の両方から抜け出たのは49.1%ということでありまして、これも積極的支援というかなり濃密な保健指導を受けた場合でありますが、当初と比較して男性では3割、女性では4割がメタボリックシンドロームから脱出しているという結果になっています。保健指導を受けることによって健康への改善状態は一定程度あるという結果が出ております。こうした効果につきましては、引き続きナショナルデータベースを使いながら検証を続けていく予定としております。

 7ページは、そういう意味で特定保健指導の効果はあるわけですけれども、実績の状況を見てみますと7ページの下のところの図になりますが、全体で徐々に実施率が上がっているとはいえ、15%にまだとどまっております。比較的市町村国保が高い数字になっておりますが、まだまだ普及浸透が十分でないという状況はございます。

 8ページは、そういう特定健診、特定保健指導もどうやって効率的にやっていくかということで、データの分析をやっていこうという動きがここ1〜2年、保険者の間で高まってきております。特にデータ分析を活用しながら横比較、類似の組合と比較したりとか、類似の市町村と比較したりとか、あるいは対象者を効果的にピックアップするためにレセプトのデータと特定健診のデータを突合して、それを分析するといったシステムが開発されています。

 一番左は健保連、健保組合で開発しているシステム、真ん中は協会けんぽで開発中、来年の1月から刷新予定のシステム、右側は国保中央会、国保連で開発をしたシステムでありまして、いずれも、他との横比較ができたり、受診勧奨すべき人、優先的に保健指導すべき人を効果的にピックアップすることができます。人材養成研修を図りつつ、活用が広がる取り組みをしている段階であります。

 9ページは、それをさらに計画的に進めていこうということで、今年度からデータヘルス計画という形で、PDCAサイクルでこのデータに基づく保健事業を進めようとしております。

10ページを先にごらんになっていただきたいと思います。健保法に基づく保健事業、国保法に基づく保健事業、それぞれ指針がありまして、その指針をこの4月に改正しております。データをもとにした保健事業を計画、実施、評価、改善というPDCAサイクルでやっていこうということを、告示の中で保健指導をやる上での進め方として明らかにしました。特にCの評価でありますが、「客観的な指標を用いて保健事業の評価を行う」とありますとおり、数字で見ていこうということであります。歩数であったり、アルコールの摂取量であったり、喫煙の有無、あるいは健診の受診率ですとか、その検査結果、最終的には医療費、こういったものを比較していくことによって、やっている内容に効果があるのかどうか見ていこうという取り組みが始まろうとしております。

 具体的には11ページでありますが、今年は計画づくりを行うということになっております。全ての健保組合、協会けんぽの支部におきまして今年度中に計画づくりを行います。国保の中でも、積極的に手を挙げてもらい、進めていく予定にしております。年度前半には約50の組合で、あるいは協会けんぽの支部でひな形となるようなモデル的な計画をつくっていただき、ガイドラインは別途厚労省でつくりまして、そのモデル計画とガイドラインをもって年度後半に講習会等を行いまして、全ての健保組合、協会けんぽ支部で計画を策定していただく予定です。それで、まずは3年間PDCAサイクルでやっていって実績を重ねていく予定にしております。

12ページは、「後発医薬品の使用促進」でございます。

 まず13ページでございますが、これにつきましては使用促進のためのロードマップというものを昨年4月に厚労省において策定しております。この中では後発医薬品のシェア、目標値を平成30年3月末までに60%以上にするという目標値を設定しております。

 なお、今の段階の数値は下の赤い線ですけれども、平成25年9月時点で46.9%、新指標というところでありますが、これを60にしていこうという目標であります。このために、様々各種の施策をやっていこうということで、ロードマップの中に14ページにありますような多方面の具体策を掲げております。これを、今それぞれの担当の部署が進めているという状況でございます。

 診療報酬に関しましては、その次の15ページからでございますが、今回の26年改定でも後発医薬品のさらなる使用促進のための幾つかの改定が行われました。

 1つは保険薬局の後発医薬品の体制加算ということで、比率を従前よりも高く設定し、この数字は旧指標と新指標で直接には比較できませんが、新指標で55%以上、65%以上の後発医薬品の使用によって加算がつくという報酬が導入されました。

16ページは病院の関係ですけれども、急性期病院で定額報酬算定が行われている、いわゆるDPC病院について、その評価係数というものの中に7のところで後発医薬品指数というものを設けまして、後発医薬品をたくさん使うことが評価されるという報酬制度が導入されております。これらの取り組みによって使用の比率が高まっていくものと期待しております。

17ページからは、保険者での具体的な取り組みを紹介しております。17ページは協会けんぽでありますけれども、「ジェネリック医薬品軽減額通知」というものを実施しております。旧来はこの赤と青の線を比較していただきますと、青い線の平均値に比べて協会けんぽはジェネリックの使用割合が低かったんですけれども、平成21年から減額する額を通知するという仕組みを始めた結果、大体平均値か、それを若干上回ってくるような状況になっております。これまでに5年間の累計で227億円の医療費の削減に成功しています。

 それぞれに対するコスト額も、次の18ページに書いてあります。例えば、初年度の平成21年は7.1億円のコストをかけて削減額が69.6億円だったという形で、毎年の費用対効果をこのように算出しております。

19ページは国保ですけれども、呉市の国保の例であります。呉市の国保は切りかえることによって費用効果が高いと思われる方を上から順に3,000人抽出をして、そういった方には繰り返し通知を行うという仕組みを導入し、しつこく通知をすることによりまして、今ではその通知をした人のうち82%がジェネリックに切りかえたということでございます。

 これまでの削減累計額は右下ですけれども、6億円であります。ちなみに、コストは約1,000万円と聞いております。

20ページは、「現金給付の見直しについて」ということであります。現金給付の中には種々ありますが、今回は1傷病手当金及び出産手当金、2埋葬料、3海外療養費という3つの項目を取り上げております。

 まず22ページの傷病手当金でございますが、傷病手当金は業務外の事由で労務に服することができなかったときに、賃金の3分の2に相当する額を1年6か月を超えない期間で支給するという仕組みで、被用者保険の中で行われている制度であります。国保には任意的に行われるという規定はありますが、実質行われているところはございません。

23ページにその支給実績がございますが、協会けんぽと健保組合につきまして合わせて平成24年度1年間で支給件数150万件、支給額は2,800億円となっております。近年の支給推移を見てみますと横ばいか、協会けんぽですと若干額は少しずつ減っているという状況にございます。

 この傷病手当金に若干似た制度として24ページですけれども、出産手当金というものがございます。これは出産育児一時金とは違いまして、賃金をある程度補填するというものであります。出産のために会社を休んだ場合、3分の2に相当する金額を出産の前42日、出産後56日間の範囲内で手当金として支給するという内容であります。

 これも被用者保険の中での仕組みでありまして、25ページは支給実績でございますが、平成24年度1年間で協会けんぽ、健保組合、合わせまして22万件、支給額が900億円ということになっております。

26ページに移りまして傷病手当金と出産手当金の論点でありますが、これまでも不正受給がありまして2年前の当部会でも議論になりました。そのときは、協会けんぽに事業主への調査権限を付与するといった議論が行われ、そういった内容の法改正が行われました。しかしながら、現行の傷病手当金は休業前の標準報酬日額を基礎として額を出すという仕組みになっておりますので、休業の直前に標準報酬を限度額いっぱいとか、相当高い金額に改定したり設定したりして、高額な手当金を不適正に受給することがありうる仕組みとなっておりますので、調査権限が付与されたとはいえ、さらに制度的な見直しを行うべきかどうかということが論点であります。

 過去、これにつきましては当部会でも議論が行われました。26ページの1、2、3とあるところですけれども、例えば過去一定期間の標準報酬額の平均額で出していいんじゃないかとか、支給に上限額を設けたらいいんじゃないかとか、あるいは3番ですけれども、一定の加入期間の要件を設けてはどうかといった議論もありましたが、それぞれについてそれに関する問題点もあったりしまして、まだ具体的な結論を得るには至っていない状況にございます。

 飛ばしまして次に埋葬料、34ページをごらん願います。埋葬料は被用者保険、国保、両方にございます。被保険者等が死亡した場合に、被用者保険では5万円の埋葬料が支給されるということであります。平成18年に、かなり大きな改正が行われました。それまでは、本人の場合は標準報酬月額1か月分相当だったんですけれども5万円、被扶養者の場合も10万円の額だったんですけれども5万円ということで、相当金額を落としております。

 一方、国保のほうはその次の次のページでありますが、「保険給付の種類」というところに「相対的必要給付」という欄のポツの2つ目、「葬祭費の支給または葬祭の給付」という項目があります。国保における埋葬料は葬祭費という名前になっていまして、給付内容を条例で定めることができることになっております。

 金額を自由に設定できるということでありまして、38ページにその金額の設定の分布状況が出ておりますが、2万円から4万円の間に相当数の市町村があります。それから、5万円から7.5万円に937とありますが、実際はほとんどが5万円ということのようでありまして、5万円と設定しているところは約900市町村、2万円から4万円未満と設定しているところは約600市町村、こういう分布状況になっております。

 ちょっと戻りますが、37ページに平成24年度の支給状況を被用者保険につきましてごらんになっていただきますと6万7,000件、33.6億円ということで、平成18年の改正を機に支給額は大きく減ってきている状況でございます。

 この埋葬料につきまして39ページでありますけれども、国保につきましては支給額を任意に設定できるという仕組みになっております。一方、被用者健康保険のほうでは5万円と一律になっておりまして、こういった点をどう考えるかということが論点かと思います。

40ページからは、海外療養費であります。海外療養費は療養費の一部でありまして、療養費というのは海外療養費以外に柔道整復とか、あんま・鍼・灸、あるいは治療用装具といった形で療養の給付にかえて支給するという位置づけのものでありまして、ほかにも種類があります。今回はその中で、海外で診療を受けた場合の療養費の支給について整理をしております。

41ページをごらんになっていただけますでしょうか。海外渡航中に海外の医療機関で療養を受けた場合、被保険者が保険者に申請をして海外療養費の支給を受けることができるということであります。健康保険は昭和56年から、国保は平成13年から制度化されております。

 手続としましては、海外の医療機関に対して一旦全額自分で医療費を支払いますが、そのときに治療内容やかかった金額についての証明書をもらいます。それを本国の保険者に対しまして申請をするということでありまして、その際には日本語の翻訳文をつける必要があります。

3のところですけれども、保険者は提出された書類をもとに審査して、日本での点数に置きかえて計算をして療養費を支給するという仕組みでございます。

 支給実績は余り多くありませんで42ページでありますけれども、23年度の数字ですが、協会けんぽで2.7億円、健保組合で13.1億円、市町村国保で6.7億円という水準でございます。

 この海外療養費は、不正請求が問題になりました。44ページでありますが、特に国保の中で詐取した事件が複数起こりました。具体的には、海外に行っていないのに書類だけ偽造して海外療養費を請求したといった事案でありました。

 これに対しましては、厚労省と警察庁で連携しまして不正対策を強化しております。パスポートの提示を求めたり、不自然な点があれば窓口で確認をする。また、不正請求事例が判明すれば厚労省に報告してもらい手口を共有化したり、警察と連絡・相談をするといった体制を組んでおりまして、これ以降は不正請求は減少しているんじゃないかというのが現場の受けとめ方であります。

 これにつきましてさらに45ページですけれども、市町村が証明書が正しいかどうか、怪しいと思ったら、国保連、国保中央会を通じて調査会社が海外の提携先と連絡して現地の医療機関への照会等を行うような仕組みも一応設けております。まだ余り活用はされておりません。

 それから、46ページ、47ページは、海外では海外療養費はどういうふうになっているのかというのを少し調べて見ております。

47ページでありますが、EUの中の相互の国では自国民と同じように医療サービスが提供されます。そのうえで、イタリアは、就労目的で一時的に国外で働く労働者には医療費が償還払いされるという類似する仕組みがあります。ほかの国にも日本と同じようなことを行っているケースはあるという状況です。

48ページでございますが、海外療養費不正の事案に対しては、かなり対策を警察庁とも連携して打ったということもありまして落ち着いている状況にはあるかと思いますが、なお一層何らかの対策をしていくべきかどうかといったことが論点かと思います。

 説明は、以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、続きましてただいま事務局から説明のありました内容に関連する資料が小林委員から提出されておりますので、御説明をお願いしたいと思います。

○小林委員

 ありがとうございます。協会けんぽの小林でございます。

 協会けんぽにおける傷病手当金、出産手当金の受給者の現状について、委員提出資料としてデータを提出しましたので紹介させていただきます。

 委員提出資料の1ページをごらんいただきたいと思います。前回の本部会に提出した資料からの抜粋ですが、傷病手当金をはじめ現金給付について、これまで協会は適正給付に努めてまいりました。

 次に、3ページをごらんいただきたいと思います。これは、協会けんぽの傷病手当金受給者について、その月収の分布状況を示したグラフです。点線が全受給者について、実線が協会けんぽの被保険者の資格を取得し、または随時改定してから傷病手当金が支給されるまでの期間が2か月未満という極めて短期間のうちに傷病手当金を受給した方について、それぞれ傷病手当金の算定基礎となった標準報酬月額の分布状況を示しております。

 ここで特に注目すべきは右側の青い線の枠で囲った部分で、これは月収の高い人たちの分布ですが、これを拡大したのが次のページであります。一番右の赤い点線で囲っている部分ですが、最高等級121万円の部分をごらんいただくとお分かりのとおり、資格取得などしてから2か月以内に傷病手当金を受給される方の割合が不自然に突如として伸びております。この資料は、2年前の医療保険部会に提出した資料をアップデートしたものですが、この現象は2年前と全く変わっておりません。この全てが不正受給と疑われる事案であるとは言えませんが、高額の傷病手当金を不正に受け取ることを目的として、あえて標準報酬月額を操作するような事例も実際に生じております。

 出産手当金についても、現金給付という面から傷病手当金と似た現象が見られます。資料の5ページをごらんいただきたいと思います。これは、協会けんぽの出産手当金受給者について、その月収の分布状況を示したグラフです。右側の青い線の枠で囲った部分をごらんください。これは、標準報酬月額が50万以上という比較的月収の高い人たちの分布ですが、これを拡大したのが次のページです。月収の高い人の中では、資格を取得してから2か月以内に出産手当金を受給される方の割合のほうが、全受給者よりも高いことが分かります。

 ちなみに、最高等級121万の方が受け取る出産手当金は、最大で98日間、これでいきますと最大で約263万円になります。

 次に、7ページをごらんください。これは、資格取得等をしてから出産手当金の支給を受けるまでの期間別に見た受給者数の内訳です。出産予定日から逆算すると、出産予定日の約3か月前に協会の被保険者資格を取得した方が約3,400人、給与改定した方が約9,400人おります。これは、言いかえれば妊娠7か月、あるいは8か月の臨月間近の状態で新規に雇用された方が約3,400人いるということです。これはどういう実態なのか、本当に理解に苦しみます。

 こういった実態は、加入者が企業の社員である健保組合さんと違い、協会特有の問題であります。まさに協会運営の妨げとなる問題であり、加入者全体の皆さんの理解を得られないものであります。

 昨年の健康保険法改正により、協会に対して事業所への立入調査権が付与され、協会では疑わしい請求に対して各支部でチームを組んで立入調査を実施しております。立入調査の結果、被保険者資格を取得したその日に傷病手当金を請求する事案や、標準報酬を最高等級に引き上げて短期間のうちに傷病手当金を繰り返し請求する事案など、明らかに不適切な申請だと判断することができた事案もあります。

 しかし、協会が抱える特有の事情として、加入事業者の多くが小規模事業所であり、また協会と事業所との距離が遠く、事業所の実態になかなか目が届かないため、形式的に審査などが整っていれば、非常に疑わしい請求でも法律違反として結論づけることは困難な事例も確認されており、事業所調査では限界があると考えます。

 問題は、現在の傷病手当金や出産手当金の仕組み自体が不正を誘発する仕組みになっていることであります。少なくとも支給額の算定基礎となる標準報酬月額の計算基礎は、直前の1か月分というワンポイントで支給するのではなく、過去の一定期間の平均標準報酬月額を計算の基礎とすべきではないかと考えます。これは、事務的な問題がクリアされれば対応できる内容でありますので、是非とも検討をお願いしたいと思います。

 加入期間についても、資料1の26ページの最後の3に記載されている論点があることは理解しますが、先ほど紹介した出産手当金の状況を見ますと、加入期間要件がないことが要因の一つではないかと考えます。これについても、検討すべきと考えます。

 以前に本部会で資料を提出したとおり、妊娠が分かっていながら出産手当金を目当てに資格取得するような方に対して出産手当金を支給するような制度になっている先進国は、私どもが承知している範囲では日本くらいではないでしょうか。

 また、支給額や支給期間などの給与水準についても、社会保障給付としてどう考えるのか、改めて検討すべきと考えますので意見として申し上げます。以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいま事務局から御説明がありました「給付の効率化について」の案件でございますけれども、御意見、御質問があれば承りたいと思います。いかがでございましょうか。

 菊池委員、お願いします。

○菊池委員

 資料1の1の予防・健康管理のところですけれども、ワーキングの中間取りまとめによりますと、特定保健指導によりメタボリックシンドロームの改善効果が出ているように見受けられ、貴重な検証結果であると思います。今後、生活習慣病の予防を進めていく上でこの特定保健指導の実施率を上げることが重要と考えます。

 一方で、7ページの下段の表では、その実施率が平成23年度でやっと15.0%ということで、保険者による格差もございます。

 そこで質問なのですけれども、この特定保健指導の実施率を上げていくために、厚生労働省としてはその課題をどのように把握して、どういう対策をとろうと考えているのか、御説明をお願いしたいと思います。

 それからまた、2のデータヘルス関係ですけれども、保険者によるデータ分析の基盤整備のところで御説明がございましたが、健診データやレセプトデータを分析して活用するための基盤整備が進みつつあるようです。今後、各保険者や都道府県、市町村がこのシステムを有効に活用するには、その集団のデータを分析して効果的な保健事業を企画できる人材の養成や確保が必要と考えますけれども、先ほど人材養成研修が既に始まっているとの御説明がございましたが、もう少しその点を詳しく御説明していただければと思います。以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 事務局、お答えはできますか。2つの御質問が出ております。

○中村課長

 国保課長でございます。

 国保の関係で申し上げますと、やはり住民といいますか、国保の被保険者の方に特定保健指導の意義をしっかり御理解いただくことが必要だと思っておりまして、各市町村でいろいろな創意工夫をしながらポピュレーションアプローチのようなものにしっかり取り組んでいくというようなことをしています。さらには、特に特定健診のほうの受診率もそうでございますけれども、都市部と地方部とでは、例えば都市部であれば休日、夜間等の受診が可能な仕組みとすればかなり受診率の向上の効果もあるというふうなお話もございますので、そうした創意工夫をいただいている面がございます。

 それから人材面でございますけれども、8ページにはKDBシステムの資料もおつけしてございますが、これを活用して今、市町村がデータを見られるような状態にかなりなってきているわけでございますけれども、実際にどのように活用していくのかという点ではかなり研修やスキルアップが必要だろうというようなこともございますので、国保中央会にもお願いをして市町村の職員向けの研修、さらにはまずは国保連の職員の方への研修にも取り組んでいただくというようなことを予定しているところでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、総務課長お願いします。

○大島課長

 特定保健指導の受診率の向上の点でございますけれども、地道にいろいろ取り組みを組み合わせて行っていく必要があるかと思っております。

 1つは、職域であれば職場の理解を得て保健指導に参加する。一定程度、仕事への支障が出る可能性もありますので、事業主と一体となってヘルス事業を進めていくという風土づくりも含めた事業主との連携が求められます。それから市町村を含めまして実施体制を強化していくということも必要になりますので、保健師さん、あるいは管理栄養士さんといった人材の確保といったこともあるかと思います。

 今回、データヘルス計画の中で特定保健指導につきましても位置づけるということになっておりますので、この中でどうやればより実施が広まっていくのか。それぞれの保険者の中でも改めて考えていただこうと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 菊池委員、よろしゅうございますか。

○菊池委員

 はい。

○遠藤部会長

 ほかに御質問ありますか。

 では、白川委員どうぞ。

○白川委員

 特定保健指導につきまして総務課長、国保課長から御回答がありましたけれども、私もそういうふうに思いますが、特定健診保健指導を円滑に進めるための検討会という組織がございまして、そちらのほうでも発言をさせていただいたのですけれども、今回特定保健指導、特に積極的支援がかなり健康面の数値を改善するのに大きな効果があった。

 これは非常に喜ばしいことではあるんですけれども、一方、事業主なり被用者保険のほうでいいますと、これによって医療費がどれぐらい節約できたのか。いってみれば、投資対効果というものが示されることが必要でございまして、今、検討していただいているようですけれども、その数字が発表されればその投資対効果を見ながら具体的には特定保健指導に投資をしていくという動きにつながると考えておりますので、そういうデータ、あるいは医療費の削減をどういう数式であらわすのかとか、その辺を是非とも早目に整理をしていただくようにお願いをいたします。

 特定保健指導の件は以上でございますが、今、協会けんぽさんのほうから傷病手当金、出産手当金等について御説明がありました。健保組合も同じような例で総合健保というものがありまして、中小企業の集まりの健保組合もありますので、一部そういう事例があるやもしれませんが、基本的には協会けんぽさんに不正を疑われるような申請が多いのであろうと思っております。

 資料1の26ページに論点ということで幾つか書かれておりまして、その下に「過去の医療保険部会における主な議論」ということで、傷病手当金を一定期間の標準報酬月額の平均額に基づいて支給したらどうかという御意見、傷病手当金の上限・下限を決めたらどうかという御意見、あるいは資格を取得してから一定期間経なければ受給資格が得られないようにするというような御意見、それぞれ私も検討するべき項目であると考えております。

 ただ、1点ちょっと気になっておりますのは、御案内のとおり再来年になると社会保険の適用拡大という法律が通っておりますので、非正規労働者の方々が被用者保険のほうにも大量に入ってくるということになりますと、非正規労働者の方ですと非常に雇用期間の短い方とか、短時間の方とか、いろいろな方がいらっしゃると思いますので、検討に当たってはその方々のことも考えて仕組みを修正すべきは修正していく必要があると考えております。

 それから、健保組合全体の6分の1くらいになりますか、270万人くらいの被保険者を対象に調査を行いました。今日は資料は提出いたしませんけれども、先ほどの資料ですと傷病手当金の伸びが余り大きくないようなグラフになっていたんですが、私どもの調査では22年から25年の4年間は相当な伸びでございまして、実は内訳も調べてみたんですけれども、件数でいうと3分1くらい、金額でいうと6割弱が精神疾患でございます。

 この伸びが、ほかのがんとか、昔でいうと結核とか、そういうものに比べると割合が非常に大きくなっています。そもそも傷病手当金というのは精神疾患等は実は余り想定していない段階で設定された仕組みと思っておりますけれども、精神疾患の場合は金額も多いですし、件数も多いんですが、日数が非常に長い傾向がある。今は18か月という支給期間になっておりますが、ぎりぎりまで受給するという方も多い。だからどうしろという具体案はないんですけれども、そういう実態を分析した上で仕組みをどうするか。支給額をどうするか。期間をどうするかということも、是非とも議論させていただければと思っております。

 もう一つ申し上げると、例えば34ページの埋葬料でございますが、上の枠囲みの3番目に「被用者資格を喪失してから3か月以内に死亡した場合なども、同様に埋葬料が支給される」ということになっております。これだけではないんですけれども、例えば退職した場合、救済といえるかどうかは別にしていろいろな仕組みがありまして、傷病手当金をもらっている場合、退職しても18か月間は受給できるということになっておりまして、こうした資格喪失者への給付が全体の4分の1程度を占めており、精神疾患のウエイトが高いという実態がございます。

 それから、被用者保険では任意継続という、これもよくわからない仕組みがありまして、退職した後、2年間、これは任意ですから御本人が希望すれば継続在籍できるという仕組みがございます。

 この辺も含めて、資格を喪失したときの取り扱いについて少し検討の機会を与えていただければと思っております。以上でございます。

○遠藤部会長

 御意見として承りました。

 先ほどお手を挙げた順番ですと鈴木委員、樋口委員でいきたいと思います。その後、小林委員ということで、それでは鈴木委員お願いします。

○鈴木委員

 最初に特定保健指導のところですが、これはデータが集積されてきて成果が上がってきたということが示されたのはよかったと思います。最初はいろいろ批判的な意見があったわけですが、それは杞憂な部分が多かったということだと思います。

 1つは、6ページのデータです。分析結果のところで、積極的支援終了者と動機づけ支援終了者を比較して、積極的支援終了者では女性が3〜4割改善、男性が2〜3割と、女性のほうが多いのですが、動機づけの場合には逆に男性が2〜3割で女性が1〜2割と逆転しています。両者は同じような傾向をとるはずのような気がするのですが、女性において積極的支援と動機づけ支援で逆転するというのはどういう分析結果が出ているのか、詳しく教えていただけますか。それが1つでございます。

 それからもう一つは、海外療養費の不正請求対策でございます。44ページのところを見ますと「厚労省への報告等」のほかに「警察との相談・連携」というものがあります。中医協の議論では在宅医療の不適切事例などへの対応でも健康保険法でできるものには限界があるが、その中でやるしかないということで対策を立てたのですが、この場合は「警察との連携・相談」ということで、厳正な取り締まりを推進するように通達が出たということです。その厳正な取り締まりの内容について教えていただきたいと思います。以上2点、質問でございます。

○遠藤部会長

 事務局、ただいまの2つの質問に対してお答えできますでしょうか。

○大島課長 

最初の、動機づけのほうは女性が少なくなってというのは、すみませんが、詳細は把握できていません。この検討会は引き続き今年度まだ効果検証をやっていきますので、その中でそういう解析なり分析がお願いできれば、お願いしてみようかと思います。現時点では、ちょっとわかりません。

○中村課長

 2点目の海外療養費の不正請求対策でございます。行政側が端緒として不正のおそれがあるというようなことを感じた場合に、最後はやはり警察との相談という中で告発ということがどうしても必要になってくるケースがございますが、告発ということを行うにはかなり具体的な証拠というか、犯罪がある蓋然性がかなり高いという証拠がない限りはなかなかそういうことにならないということでございますけれども、もっと幅広く相談をしてもらって構わないということを言っていただいて、そうした内容を全国の市町村等に周知をしたということでございまして、ここではそういった趣旨のことを申し上げているということでございます。

○遠藤部会長

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 現時点では具体的に何かをするというよりは、警察にも通報しますよというアナウンス効果を担っているということでしょうか。

○中村課長

 幅広く警察に相談をさせていただくという趣旨でございまして、それを受けて警察のほうでどのような捜査なり取り締まりがされるかということについては、詳細は承知をしていません。

○鈴木委員

 わかりました。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、お待たせしました。樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 ありがとうございます。単純な質問です。見落としかもしれません。メタボとか、それから保健指導レベルの改善状況というのは大変男女別がはっきり記されていて、今の御質問にありましたように大変興味深い結果なのですけれども、そもそも7ページにございます「特定健診・特定保健指導の実施状況」の中での性別は出ておりますのでしょうか。別なところにどこかお出しいただいているのでしょうか。

○遠藤部会長

 では、事務局お願いします。

○大島課長

 手元にはありませんけれども、部屋にありますので、持ってきて後でお配りいたします。

○樋口委員

 と申しますのは、やはり女は長生きのせいもございますけれども、御案内のとおり高齢期どころか、生涯における医療費も女性のほうが多く、特に高齢期においての医療費というのは多く、本当に高齢女性の健康は社会の資源だと思っております。

 そして、一般的にいえば、例えば今度非正規雇用が保険に組み入れましたら大分変わってくるとは思いますけれども、現状でいえば共済組合や健保組合の中に女性の比率が低いことも、これまた事実でございます。

 ですから、地域におきまして女性が健診しやすいように、特に介護中、育児中の人たちも健診しやすいように、さらにこれからは定年後の男の方のひきこもりも出てくるでしょうから、是非この全体の実施状況、受診率が高まるように、きめ細かく手だてをつくっていただきたい。これはお願いでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、小林委員お願いします。

○小林委員

 2点申し上げます。1点目は後発医薬品の使用促進についてです。先ほど総務課長から御紹介いただきましたように、協会けんぽは設立以来、ジェネリック医薬品軽減額通知をはじめとして様々な取り組みを進めてきており、ジェネリック医薬品の使用割合は、今年2月時点で、旧指標で32.8%と医療保険全体の割合を上回る水準で推移してきております。私ども保険者としての努力は当然でありますし、この4月から診療報酬改定での対応など、着実に対策は進んでいると考えますが、さらなる使用促進のために一つ事務局において検討いただきたい項目がございます。

 資料1の14ページに「後発医薬品推進の具体策」が示されており、この左側の欄に安定供給の取り組みとして最低5年間の製造販売の継続が紹介されております。メーカーが着実に安定供給、品質確保を図ることは信頼確保の大前提でありますが、中医協の議論でも明らかになったのは、5年経過したら直ちに製造を中止するメーカーや、5年以内に撤退するメーカーが大手を含めて六十数社存在しております。こうした企業の行動が医療現場での信頼関係を崩して、ジェネリック医薬品の使用促進の妨げの一つになっているのではないかと懸念しております。

 医療保険サイドからこうした企業の行動を自制させるための仕組み、仕掛けが必要ではないかと考えます。現在の安定供給に支障が生じた場合、メーカーに対して薬価収載時での対応はありますが、実際にはペナルティーとして機能していないと聞いております。患者や医療現場との信頼関係を揺るがしかねないメーカーに対して、医療保険サイドからペナルティーが機能するようなルールなどが作れないか、事務局において検討していただきたいと思います。

 もう一点は海外療養費についてです。海外療養費について、資料では制度の概要で例示として「海外旅行中に病気や怪我をし、現地の医療機関で受診した場合」とありますが、近年、被保険者が海外の事務所に勤務する事例だけではなくて、日本の事業所に勤務する被保険者の被扶養者が海外に在住しているケースがあり、これら海外にいる被扶養者が海外療養費を利用した不正請求と考えられる事例も見られます。

 海外療養費の問題は決して国保の問題に限らず、被用者保険の世界でも深刻な問題となっております。特に、海外にいる被扶養者から請求された申請について、不正請求が疑われる事例を発見しても、保険者として実際に現地に行って確認することは事実上不可能であり、文書照会程度でしか確認の方法がなく、明らかに不正だと断定できない限り支給せざるを得ないというのが現状であります。

 内外差を設けないという国際的な取り決めを尊重するとしても、適正な支給であるということの確認のしようがない給付について、国内、国外を同列に扱うというのは社会保障給付という公的性格や社会連帯の考えに照らしても納得感が得られないのではないかと考えます。

 日本での生活実態がなく、海外現地にいる被扶養者に対する海外療養費については適正な給付であることの担保が難しい以上、何らかの給付制限を設けるなど、その存廃も含めて見直しを検討すべきと考えます。以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御意見として承りました。ほかにございますでしょうか。

 それでは、柴田委員、武久委員、岩本委員、高橋委員ということでお願いします。

○柴田委員

 ありがとうございます。海外療養費の不正請求対策は、今日の資料の45ページにもこういうスキームで、なかなか市町村が海外の医療機関に直接当たって確かめるということは難しいですから、調査会社にお願いをして物事を動かそうということでスタートしたところですけれども、この中でもありますように、例えば現地医療機関に照会することについての同意書、それから最初に申請があったときのパスポートの確認、こういうものは現在の海外療養費の手続の中では通達には書いてあるんですけれども、省令では何ら書いていない。

 省令を見ていただきますと51ページですけれども、療養費の支給申請の手続というものは「外国語で作成されたものであるときは」という3項がありますけれども、あとは内外で全く一緒だということでもある。

 さっきのお話にもありましたけれども、やはり海外の場合にはいろいろ確認が難しかったりすることがあるわけですから、その辺も踏まえてパスポートを必ず出すようにとか、あるいは海外の療養機関への確認は必ず同意書を出すようにとか、そういうことを省令上規定していただいたほうが、より物事が徹底するのではないかということでございます。そういうことを当局で御検討いただければと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 多少時間が押しておりますので、それでは武久委員お願いします。

○武久委員

 では、手短に申し上げます。特定検診は、平成18年に発足しました。この前の17年に小泉郵政選挙があって、経済財政諮問会議が混合診療と医療費のGNPのキャップ制というのを言ったわけですけれども、この当時から当然医療費の削減ということは非常に大きな問題だったわけですが、結局このときに厚労省は平均在院日数の短縮ということと特定検診の2つをするから、混合診療とかそういうことは御勘弁願いたいという回答だったというふうに記憶しております。

 平均在院日数は、結局平均在院日数の長い療養病床を減らせば単純に算術的に成功するということで、高齢者がどんどんふえるにもかかわらず慢性期病床を減らそうという試みでしたけれども、これはうまくいかないです。

 それで、結局、一般病床の中にいる特定除外という長期の入院患者さんが平均在院日数は入れなくていいということだったので、それはそのままになった。それで、今年の改定でやっとそこが抜本的に改正になった。これは大きな医療費の削減になるんじゃないかと思いますが、白川委員も先ほどおっしゃったように、この特定検診は8年も経つのに実施するパーセントは非常に少ない。

 しかも、各パラメーターのデータが多少下がったからといって、確かに医療費がどのぐらい下がったのかというのは目に見えないわけで、では平均在院日数を下げるために療養病床を減らそうとしても、これは失敗に終わった。今回はうまくいくだろうと思うんですね。この辺のところを、是非特定検診はもう少しプロモーションしてほしいということです。

 もう一つ、診療費を減らすために非常に大きいのはジェネリックですけれども、これを減らそうということで13ページに載っているのは数量ベースなんですね。数量ベースですから、本当は金額ベースでどうなっているのか。例えば、スペインはいわゆるオリジナルとジェネリックで一体価格差はどのぐらいあるのか、ちょっと知りたい。

 というのは、私は長年医者をやっておりますので、二十数年前は実はジェネリックはゾロという言い方をしていました。このときは、オリジナルの薬価の大体10分の1の薬価でしかありませんでした。これが、最近ではオリジナルの60%ぐらいの薬価になっています。

 では、今の薬価が正しいとすると、昔の10分の1の価格のときの品質はどうだったのかとか、我々医師として処方する側になると非常に心配になってくるわけですけれども、当時からゾロメーカーといわれていたところが非常に今は大きくなって、株価も高いし、収益性も上がっているということもあって、オリジナルの薬価に対するジェネリックの薬価の適正化というか、私は今は品質はまず心配ないだろうということで安心して出しておりますけれども、この辺のところが昔からどう変わったかというのは、臨床現場におりますと非常に興味があるところがありますので、どなたかわかる方があったら教えていただきたいと思います。以上です。

○遠藤部会長

 ジェネリックの薬価につきましては基本的には中医協マターということでありますし、また今年度改定でもその初期値を少し下げるという方向でジェネリックの価格を下げる方向で今、動いているということでありますので、御意見として承りたいと思います。

 それでは、次に岩本委員お願いいたします。

○岩本委員

 協会けんぽの傷病手当金と出産手当金の問題ですけれども、事業主の調査権限を以前の議論で付与しましたが、結果がはかばかしくないということであれば、当時議論したほかの対策についてどう考えるかという問題になるかと思います。

 それは、資料1の26ページのほうに過去の議論として3つの方策について留意すべき問題点が書かれております。

 ただ、この問題点というのはそれぞれ濃淡がございまして、私が見るところ、2番目の支給額に上下限を設けることと、3番目の加入期間要件を設けることの問題点はかなり深刻であって、それに比較しますと1番目の過去一定期間の標準報酬月額の平均額に基づき給付を行うということの問題点は、これはシステム改修のコストに尽きるだろうと思います。

 もう一つ、基本的な考え方から問題ではないかということが、1番目と2番目は文言はほぼ同じ形のように書いておりますけれども、2番目のほうは例えば最高等級の報酬をもらっていて、その正当にもらっていた人の支給額をかなり低い上限にしていいのかという面では深刻な問題かと思いますけれども、1番目の問題につきましては毎月変動する報酬を払われている人もいるわけですから、そういう人に関してある程度の平均をとった報酬に基づいて給付をするという考え方は成立するわけでございまして、直前の1か月が正しいというふうに必ずしも言い切れるわけではございませんので、どちらをとってもいいというふうに考えられます。

 そういう形で、問題点の留意に関しては濃淡があるだろうということで、協会けんぽさんの説明がございましたように調査権限を付与してもはかばかしくないということであって、このシステム改修のコストがあるにしてもこちらのほうをやりたいということであれば速やかにこの対策をとるというのが、不正事例を減らすという面で効果的ではないかと思います。以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 では、高橋委員お待たせしました。

○高橋委員

 ありがとうございます。先ほど、「傷病手当金の支給実績について」ということで23ページのところで質問があったんですけれども、質問の内容はこの実績についての件数と支給額1件当たりの金額というのは示されているんですが、実際にどのような傷病が多いのかとか、支給期間が長期化しているのはどういう傷病なのかとか、最近の変化というか、特徴点などを質問したかったんですけれども、先ほど白川委員から健保組合のほうで調べると近年精神疾患が多いということもおっしゃられましたので、事務局のほうで全体としての支給実績に関する傷病はどういう種類が多いのかとか、あるいは経年変化とか、最近の特徴点などを改めてデータで示していただけたらありがたいと思います。以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。傷病手当金の動向について、もう少し詳細な資料がほしいということですけれども、今すぐでなくてももちろん結構ですが、対応は可能でしょうか。

○鳥井課長

 原疾患がどうだとか、あとは期間のデータは少なくとも現在は統計をとっておりませんが、どれぐらいでとれるのかどうかも含めて少し検討させていただきたいと思います。

○遠藤部会長

 保険者の皆さん、いかがでしょうか。そういうようなデータの御協力は可能かどうかということですけれども、白川委員どうぞ。

○白川委員

 先ほど申し上げた被保険者270万人分のデータでしたら今ございますので、それが全体をあらわしているかどうか、まだ何とも言えないんですけれども、傾向はおわかりいただけると思いますので、よろしければ次回にでも。

○遠藤部会長

 可能な範囲で結構でございますので。

○小林委員

 私どもも、そういう意味では可能でございます。

○遠藤部会長

 では、御協力できる範囲でよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

 横尾委員、お願いします。

○横尾委員

 ありがとうございます。2点あります。

 1つ目は「予防・健康、管理データヘルス」関係です。特定保健指導のことが出ていましたけれども、私の市でも頑張っておりまして5割以上になってきましたが、いろいろ保健士に現場の事を聞いていると、全般的に市民に訴えてもほとんど効果が広がることはなく、むしろ一人一人をいかに本気にさせるかというのが勝負どころだというのが数年前からわかってきました。そこで、部内的には「ゾーンディフェンスからマンツーマンディフェンスに変える」ということを申し上げています。

 市民一人一人に対して、その健診結果の数値、あるいはその検査項目が体の中でどんな悪影響を及ぼして症状を悪化させて将来大変なことになるということを伝えると、本気でわかった人はすぐに治療にいくようになります。そういった変化を生ませるような広報啓発ということが非常に重要だと思います。全国にはもっとすごく頑張っていらっしゃるところでは、もっと受診率が高いところがあります。

そういった良い前例も含めて厚生労働省のほうで整理いただいて、こういう方法もある、こういう方法もあるのではないかということを御紹介いただくと、現場の保健師さん等もさらに頑張れるし、我々首長をはじめ自治体ももっともっといろいろな手も打てるのではないかと思っています。是非、そういった情報収集と提起をお願いしたいと思っております。

 また、データヘルスについては今すぐどうこうということはないかもしれませんが、個人健康情報についてはマイナンバーの動きがはじまり、厚生労働省でも新しい番号制度を考えるような検討もあるかもしれないということで、非常に重要なポイントだと思います。それを全体で集めたオープンデータやビッグデータということも今後は重要になってくると思いますので、そういうことも射程に入れて是非検討いただきたいと思います。例えば、ある程度、民間の研究所にも個人を特定しない範囲での情報、趨勢について情報を利用可能とすることで新たな分析も可能にするなど、それで対策を学識者にも考えていただくとかということも今後ありうるのではないかと感じました。

 2点目は、今日お話を聞いていて大変だなと改めて感じたことですが、後に出てくる傷病手当金や出産手当金や海外療養費等に関する不正のことです。

 先日、世界遺産になった富岡製糸場と関連の文化遺産の歴史等を見ると、日本人の明治以降の勤勉と努力がそういう歴史をつくってきたと思いますが、そういうものがどこかにいってしまって不正というのがまかり通ってきている実態は本当によろしくないと改めて思いました。

 もしルールを改めて状況を変えることができるのであるならば、予防ができる措置をやはり法令等にも埋め込むべきだと思います。ルールがこうなっているので仕方ないということではなくて、新しい時代と社会情勢に合わせた法制度とか、先ほど出ましたけれども、政省令プラスアルファということも是非お考えいただくことも必要かと思っています。

 また、合わせてそういったことを正すこと、啓発をすることはそれぞれの団体や組織のリーダーの課題でもあると思いますので、そういったことも含めて警鐘を鳴らしていただくということも政府のほうからしていただく意味があると感じたところです。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御意見として承りました。

 それでは、森委員お願いいたします。

○森委員

 後発品のところですけれども、現場の薬剤師として、努力をしていますが、ただ、現場の薬剤師だけでできるものでもありませんので、是非関係者の理解と協力を今後もお願いしたいと思います。

 それから、先ほどの安定供給のところですけれども、患者さんが後発品を希望しない理由のひとつに、後発品への不安というものがあります。せっかく一度後発品へ変更して調剤しても欠品等によって、不安を覚えて、その後希望しないということもありますので、是非後発品メーカーとしては、安定供給ができる体制をお願いしたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかにも御意見はあるかと思いますけれども、まだ少し議題が残っております。どうしてもという方は、いらっしゃいますでしょうか。よろしゅうございますか。

 それでは、次の議題に進ませていただきたいと思います。次回もまた引き続きまして、ほかの給付の効率化について議論をしていただくということになりますので、またよろしくお願いいたします。

 それでは、次の議題に移らせていただきます。「審査支払機関について」を議題といたします。審査支払機関につきましては、これまで平成19年の規制改革会議や、平成21年の行政刷新会議からの指摘を踏まえて審査支払機関の在り方に関する検討会が設けられ、平成22年に議論の中間的な整理がまとめられました。これを受けまして、当部会においてもこれまで3回議論は行ったところであります。こうした経過を簡潔に振り返るとともに、現時点での状況の報告をしていただいて議論していただきたいと思います。

 では、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○鳥井課長

 保険課長でございます。お手元の資料2に沿いまして「審査支払機関について」、現在の状況を中心に御説明させていただきます。

 まず、1ページ目をごらんください。ただいま御紹介のとおり、平成19年の規制緩和推進計画、それから行政刷新会議の事業仕分けを受けまして、「審査支払機関の在り方に関する検討会」を平成22年に設置しまして、12月に中間的整理を取りまとめております。

 その後、3番目のポツですけれども、衆議院決算行政監視委員会における決議もあり、これらも踏まえまして、審査支払機関の在り方について当部会で平成24年に3回議論をしていただくなど、検討すべき点につきましては引き続き検討をいたしつつ、支払いの業務効率化策等については着実に取り組みを求め、取り組んできているところでございます。

 そのような中で、今般の規制改革会議の答申におきましても審査支払機関の在り方に関連して幾つかの提案がなされておりますので、これらを改めて踏まえまして審査のさらなる質の向上、効率化に取り組むこととしております。

 2ページ目をごらんください。具体的に説明させていただきます。まず、在り方検討会の中間的整理でございますけれども、「患者の個別性・地域の医療体制等の尊重」「国民が受ける医療に違いが生じない共通の判断基準」「迅速で効率的な審査支払」という前提で「審査の質の向上」「審査・支払業務の効率化」「統合、競争促進の観点からの組織の在り方」という3つの柱で各種の対策を整理しております。

 参考資料のほうに細かくついておりますので、本日は時間の関係で一つ一つ御紹介できませんけれども、実際の取組みを少し紹介させていただきたいと思います。

 まず「審査の質の向上」ということでございますけれども、4ページ目をごらんください。まず、この点については(1)の1つ目のポツでございますけれども、平成2412月に通知を出しまして各都道府県、それから中央レベルで支払基金、国保連の連絡協議会を設置するということにしております。

 また、審査における不合理な差異はやはり解消するべきであろうということで、支払基金、国保連共通の「審査情報提供事例」を取りまとめて逐次公表していくという取り組みを近年進めております。

 それから、5ページ目でございます。支払基金と国保連で多少違いはありますけれども、最近電子化が極めて急速に進んできましたことからITの活用ということを進めてきております。具体的にはコンピュータチェックの拡大、それから突合審査、縦覧審査を近年スタートして取り組んでいるところでございます。

 2番目の丸ですけれども、調剤レセプトについても審査機能の強化に取り組んでいるところでございます。

 次に、業務効率化が課題となっていますが、11ページ以降に進捗状況を整理させていただいております。

 まず、12ページ目をごらんください。まずは審査手数料の引下げ、それから職員定数の削減等に取り組んでいるところでございます。

 具体的には例えば14ページ目でございますけれども、審査支払手数料につきましては支払基金で1枚当たり82円、それから国保連は57円弱という水準まで引き下げてきております。

 それから15ページ、16ページ目でございますけれども、職員定数でございます。これも最近の電子化等を背景にいたしまして、例えば支払基金では12年前のピーク時に比べますと3割近く削減してきておりますほか、国保連合会におきましても特に審査支払関係で担当職員を相当減らしてきているという状況でございます。

 それから、飛んで恐縮ですけれども、18ページ目の審査支払機関の統合、あるいは競争促進という論点が議論されているわけですけれども、これは引き続き検討ということでございますが、現在これまでにやっている施策ということでは、18ページのまず(1)の1でございますけれども、保険者は支払基金と国保連の相互に審査委託が可能ということになっておりますが、そのための環境整備ということで手続をきちんと局長通知にいたしまして、それを公表しているところでございます。

 また、直接審査ということも認められておりまして、これにつきましても紛争処理ルールが必要だということになってございますので、その明確化を平成24年の通達で図ったというような取組みをさせていただいております。

 最後に、「規制改革に関する第2次答申について」でございます。20ページ目をごらんください。後でも御説明ございますけれども、先般、6月13日の規制改革会議の第2次答申ということでございますが、その中で2点提案が行われております。

 1つは上のほうでございますけれども、審査と点検がだぶるのではないか。効率化を図れるのではないかということで、そのポツの3段落目でございますが、審査支払機関の審査の前に点検することを希望する保険者がいる場合には、その審査の前に内容点検を行い、疑義があるもののみについて審査依頼を行い、それ以外については支払だけを依頼するという仕組みがとれないかということで、必要なシステム改修、あるいは手続、審査手数料の在り方について検討を行うという提案がなされております。

 それから、もう一点目はレセプトの審査体制の強化ということでございますけれども、審査支払機関同士、それから同一機関でも地域間、支部間におきまして審査ノウハウが十分に共有されていないのではないかということから、将来的には判断基準の統一化を目指しまして、ばらつき解消ということでコンピュータチェックのさらなる拡充ですとか、審査委員会における審査ルール、査定結果の共有化を図るということが提案されております。これらにつきましては、今後必要な検討を行っていくことといたしております。

 説明は、以上でございます。

○遠藤部会長

 よろしゅうございますか。それでは、ただいまの御説明につきまして御意見、御質問をいただければと思いますけれども。いかがでございましょうか。当部会としましては既に議論は何回かやっているわけでありますけれども、多少新しい環境になっているということと、規制改革からいろいろと提言が出ているということも踏まえまして、改めて御意見をいただくということを考えております。

 堀委員、どうぞ。

○堀憲郎委員

20ページの規制改革の答申に関して確認をさせていただきたいのですが、「保険者がまず全ての診療報酬明細書の点検を可能とする仕組みの導入」を検討するということでありますが、一部では厚労省が既にそういった方向で決定したかのような報道がなされました。非公式にこれについては説明を頂戴しておりますが、現状はそういったことではないんだろうと思いますが、まずそのことを改めて確認させていただきたいと思います。

○遠藤部会長

 それでは事務局、お答えいただけますか。

○鳥井課長

 これは厚労省が決めたというよりも第2次答申ということで規制改革委員会が答申として出したものの内容でございますので、厚労省といたしましてはこれを受けまして今後検討するということでございます。

○堀憲郎委員

 保険者の直接審査のときにもこのことが出てきまして、同じような観点で公正な審査の場の確保であるとか、先ほど少し話が出ました紛争処理の仕組みがなかなか難しいだろうということで、現実的ではないというふうな印象を持っております。

 特に今回の報道を踏まえると、医療機関におきましては例えばそういったことが進んでしまって診療報酬の支払が滞るといったいろいろな危惧が強く出てきておりますので、その辺についても合わせて事務局としてはこれからの議論ということですので慎重な対応をお願いしたいと意見として申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 御意見として承りました。

 では、武久委員どうぞ。

○武久委員

 我々現場で臨床をしておりますけれども、診療報酬が包括化をだんだんしてきておりまして、出来高の部分が非常に少なくなっております。我々は現場で見ていますと、その出来高のところを集中的に減点されるというような方向があったり、また審査というのは支払基金と国保連合会と両方ありますけれども、できれば両方が同じ基準でやっていただけるほうがありがたい。

 非常におかしな診療については減点されるのは当然だと思いますけれども、これが保険者が査定をするとなりますと当然保険者は少ないほうがいいわけですから、当事者の一部になってしまいますので、中立公平な第三者が公正な審査をしていただけるほうが我々臨床の現場にいる者としてはいいわけですけれども、その辺のところが少し検討していただけたらと思う次第であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

○鳥井課長

 少し御説明が不十分でしたので補足させていただきますが、この提案では、まず保険者が審査支払機関における審査の前に点検を行います。それで、そのうち疑義があって査定の可能性があるというもののみを支払基金ないしは国保連に直接審査を依頼するということでございまして、それ以外のものについては査定をしないということを前提に考えておりますので、直接審査をするということではなくて、事前に審査をするものと審査が不要なものをより分けて、審査が要るものだけ審査支払機関で中立的な観点から審査を行うというのが今回の提案でございますので、そういう理解で私ども検討したいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、白川委員お願いします。

○白川委員

 今、保険課長からお話のあったとおりだというふうに私も理解しております。査定といいますか、審査は保険者は正直言ってやること自体は相当難しいと思っておりますし、審査をやりますと当然査定をして減額する等の措置が必要になるわけですけれども、それは個々に保険者が医療機関と交渉するのか。それは実態的にはかなり困難な話でございまして、規制改革委員会の提言は点検ということのようでございますので、審査とは明確に違うというふうに私どもは捉えております。

 ただ、現在、健保組合でも30近くの健保組合が調剤については直接審査をやっております。ただ、問題がある場合は支払基金にお願いして審査をしていただく。そのための費用を払うという仕組みになっております。したがって、調剤はこう言っては何ですが、医療、医科歯科に比べますとかなり単純といったら語弊があるかもしれませんが、直接審査は可能かと思っております。

 ただ、今回の御提案は現在どうなっているかといいますと、流れからいうと支払基金のほうでコンピュータチェックをやり、それから医学的判断が必要なものについては審査委員会で審議をし、決定したものが健保組合といいますか、保険者のほうに送付されてくる。それで、保険者はそれをさらに2次点検という言い方をしておりますけれども、もう一回チェックをしているんですね。無駄といっては無駄かもしれませんが、それでやはり審査のミスが何件か見つかる。そして、そういう疑義のレセプトについては支払基金のほうにもう一度返す。

 こういう仕組みになっておりまして、我々保険者側からすれば支払基金が100%完璧な審査をやっていただければ今の仕組みで十分と思うんですが、したがって今回の規制改革委員会の狙いがどこにあるのか、よくわからないところでございまして、保険課長はこれからこれを受けて検討するとおっしゃっておりましたけれども、この仕組みを入れることによるメリット、デメリットというのがどうもよくわからない。効果がよくわからないというのが正直なところでございますので、御検討されるのであれば保険者にとってメリット、デメリットはどういうことかということを是非整理した形でお示しいただきたい。その上で、我々としては御意見を申し上げたいと思っております。以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。ほかに御質問ございますか。

 それでは、森委員お願いいたします。

○森委員

 白川先生に一言だけ、決して調剤は単純ではありません。明細書をつくるにも月末にかなりチェックをしています。いろいろな要件も出てきましたので、ほかと比べてという話ですけれども、決して単純ではありませんので、ご理解いただければと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。

 それでは、横尾委員、宮村参考人の順でお願いします。では、横尾委員どうぞ。

○横尾委員

 いただいた資料の20ページに今回の答申の概要が書いてありますが、この中には最後のところで「将来的には審査の判断基準の統一化」と「コンピュータを使ったチェックの更なる拡充」という具体的なことが書いてありますが、これは2本柱と認識していいのでしょうか。その他、第3か、第4の道があるのかどうか、あれば教えてください。

 それと、国際的に見て先進諸国でも同様に、医療制度、保険給付などをされて支払いチェックもされていると思いますが、そういった中でもっともっと日本が取り入れる参考になるようなことはあるのか、ないのか。その辺は厚生労働省でわかっていらっしゃったら教えてください。

○遠藤部会長

 いかがいたしましょうか。もう少し整理をした形で後日出していただくという形にするか、あるいは今、御回答いただきますか。

 では、後日ということで、今の御質問の趣旨の確認という意味合いでは、あるいは今お答えできる範囲のことがあれば一通りお答えいただければと思います。

○鳥井課長

 前半は、審査の判断基準といいましても、医学的な判断が必要なものについてはなかなか全てを統一化することはできないと考えておりますけれども、しかしながら、それ以外のところにつきましてはできるだけ統一化を目指すということでございます。その方法として、コンピュータを使ったチェックの拡充ですとか、あるいは査定結果の共有化というものを図るというのが基本的には2つの柱だと考えております。

 それから、海外の点については公的医療保険制度の仕組みそのものとも絡みまして、参考にできるところとできないところがございますので、そこは機会がありましたらまた資料を出させていただければと思います。

○遠藤部会長

 よろしくお願いいたします。

 それでは、お待たせいたしました。宮村参考人、お願いします。

○岡崎委員(参考人)

 ありがとうございます。全国市長会の立場、また市町村国保の保険者の立場から発言をさせていただきます。

 これまで第53回の医療保険部会においても文章のほうで意見を出させていただいておりますが、審査支払機関の統合につきまして全国市長会は一貫して反対の立場でございます。再度、その立場を表明させていただきます。

 反対の理由といたしましては、まず1点目として国保連は市町村保険者が共同してその目的を達成するために設立した法人でありまして、国において一方的に見直すことは地方分権の趣旨にも反するもので、市町村保険者の意見を踏まえるべき問題であります。

 国保中央会総会におきましても2012年の6月に反対の決議を挙げておりますが、多くの市町村が反対している中、統合を強行することは許されるものではありません。

 2点目としましては、国民健康保険財政は国保の基盤強化が最優先の課題となっておりまして、多くの保険者で破綻しかねない状況となっております。そうした中、高齢化の進展で医療費はますます増加しておりますが、国保の健全な運営を図るため、医療費の伸びをいかに抑えていくかは非常に重要な問題でございます。

 国保連が審査支払業務を行い、レセプト情報を保有することによって市町村の保健事業への支援が行われておりまして、審査支払業務を切り離すことは市町村保険者が取り組んでおります地域の実態を踏まえましたきめ細やかな保健事業、医療費適正化、健康づくりに弊害を生じさせることとなります。

 3点目といたしましては、昨年の国民会議の報告や、その後のプログラム法を踏まえ、現在市町村国保の都道府県単位の広域化を進める議論が進められているところでございますが、国保連には現在も様々な保険者業務の支援を実施していただいております。

 財政運営の都道府県単位化に当たっては、各市町村の実態を踏まえつつ、財政調整の仕組みを強化していくことが重要でありまして、その方向性を推進していくためにも保険者としましては、国保連には医療費等のデータ整理など、多くの役割を担っていただかなければならないと考えておりまして、審査支払業務を切り離すことはこれらの要請に応えられなくなるという問題があると考えております。

 さらに、拙速な統合をした場合には、市町村保険者は新たな人員の確保、またシステム改修など多額の負担を見込まれることから、そうした経費もきちんと試算し、比較検証した上で判断すべきものと考えております。

 いずれにしましても、高齢者、低所得者の方々が多く加入されております市町村国保保険者は保険運営に苦しんでおりまして、将来、医療保険制度は地域保険として一本化すべきでありまして、審査支払機関の在り方を検討するに当たりましてはそうした医療保険制度の将来構想と合わせて慎重に検討すべきものでありますので、現時点で統合する理由は何ら見出せない状況で強く反対するものであります。

 一方で、国保連、支払基金におきましては資料2のほうにもありましたとおり、審査の基準の統一やコスト削減の努力を進めていただいておりますので、国保保険者の立場で統合ではなく、現在の取り組みの方向性をさらに強化すべきものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、齋藤委員お願いいたします。

○齋藤委員

 今、市長会のほうからいろいろ支払機関の在り方について意見がありました。私も町村会で保険者の立場から言うと、一体全体ここで審査支払機関の在り方に関する検討会は何を検討したのか、ここがこれまでの議論ではわかりません。

 ここに中間報告があるわけですけれども、審査の質の向上、あるいは審査支払業務の効率化に努力するのは当たり前の話でありまして、3番目の「統合、競争促進の観点からの組織の在り方」は何回かこれまでも議論されました。

 競争しなければだめだ、安くならない、実際にそういう環境を整備しても、なかなか競争の状況が生まれませんでした。だから、統合だ、規模を拡大して1か所で効率的な審査、あるいは適正な審査が本当にできるのか。こういうことで、なかなか明確な答えが得られない現状だというふうに認識をしております。

 今、市長会のほうからお話がありましたように、まず国保連というのは保険者、市町村が自主的につくった団体です。ですから、審査支払いだけではなくて保険者業務をいろいろな意味で代行している。我々保険行政をやる立場からすると、支払業務だけを分けて残りは国保連で従来どおりやりなさいというのではまことに不合理で、絶対これは認めがたい。

 そういう点で、是非皆さんからも御理解いただきながら、質の向上とか効率化は努力いたしますけれども、支払基金と一緒になれというようなことには改めて絶対反対だと、こういうことを申し上げておきたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。よろしゅうございますか。この問題については過去もここで議論をしているわけでございますので、皆さんの御意見は大体当時と余り変わっていないということだと思いますけれども、それでは一通り御意見を承りましたので、本議題についてはこれまでとさせていただきたいと思います。

 続いて、横尾委員から資料が提出されておりますので御説明をお願いしたいと思います。

 なお、事務局から前回までの医療保険部会における主な御発言をまとめた資料が「参考資料」という形で配付されておりますので、また後ほどお目通しいただければと思います。

 それでは、横尾委員から簡潔に資料の御説明をお願いしたいと思います。

○横尾委員

 貴重な時間をいただいて、まことにありがとうございます。本会議でもずっと議論をしていただいておりますけれども、高齢者医療の現状や今後の推移や課題、総報酬割制度導入等に関する議論、または個別案件について説明なり議論がこれまで交わされてきたところでございます。超高齢化社会、特に2025年問題、つまり団塊の世代が前期高齢者から後期高齢者に入るという時期ですが、これを考えますと待ったなしの状況でありますし、高齢者医療、そして介護を合わせて、その在り方については早急に議論を詰め、また、このことは早期に国民にも提示をしていくべきだろうというふうに受けとめているところであります。

 これらのことにつきまして、高齢者医療保険制度を担う者として政府に対する要望や提言をまとめ、去る6月4日に全国後期高齢者医療広域連合協議会として厚生労働大臣宛てに提出をさせていただきました。

 今回につきましては内容をかなり丸めたといいますか、概要になったものになっています。これまでも毎年提案しておりますけれども、これまでの場合はかなり具体的なことも書き込んでおりましたが、それらは実務的な提言ということで別途厚生労働省に渡すようにしています。

 今回、前文を掲げております。前文については、現場を担う者としての思いを改めて込めました。少し読ませていただきます。

 「それぞれ貴い人生を送る際、健康に恵まれる有難さは歳月を重ねた者ならば誰もが実感する。

 高齢者一人ひとりが健やかに日々を過ごし、その人らしく人生を実りあるものにできるよう、「健康」の維持・回復を主眼とし、安心して医療を享受できる社会の実現と持続を目指して、6年前に後期高齢者医療制度は始まった。」という文章から始まっています。

 2つパラグラフを飛ばします。「いずれ齢を重ねて至る後期高齢者の時期に、国民の誰もが適切な医療を享受できる安心確保のためにも、政府におかれては、以下に掲げることを是非とも積極的に、実現されるよう要望する。」としています。

 ここでは大きな項目としては3点ございます。まず当面の課題として、東日本大震災をはじめとした被災された被保険者に係る国の財政支援と法的な措置を求めています。

 2つ目は社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー制度の導入に際しましてはスケジュールを明確にし、その経費についても国で対応していただきたいという旨です。

 3点目は前々回ぐらいに問題提起いたしたことがありますが、成人用の肺炎球菌ワクチンの接種の効果ということもありますので、国の財政措置やその承認・供給体制等についても是非工夫をいただいて広報も充実してほしいということを大きなテーマで3つ挙げています。

 そして次のページでございますが、医療制度の見直し、あるいは在り方等に関する議論として7項目挙げています。

 最初に今回の医療、あるいは提供体制、医療制度の在り方等について早々に是非方向性を出してほしいということです。これは、かねて高齢者医療制度改革会議からの議論もありますけれども、このことを改めて求めています。

 次に費用負担についてベストミックスという言葉を使っていますが、「被保険者」「現役世代」「事業所」「国」「地方自治体」などの関係するものがベストミックスを図るべきだということであります。

 2つ飛んで、その後には負担軽減のこと、あるいは役割や責任のこと等も触れております。

 下から2つ目は、この会議でも少し議論になりました国民健康保険の都道府県広域化の検討の開始ということに際してでありますが、この開始を機として、是非本制度の在り方も最も適した運営主体を明確にするようなことを進めていただきたいということを求めております。

 また、制度改革や見直しに当たりましては最後のほうでありますが、関係機関の意見を十分に反映したものに是非していただきたいということを求めているところでございます。

 これらにつきましては方向性ということを主に掲げておりますけれども、是非こういったことを受けていただいて、国においては具体的なことはこれまでも提案しておりますので受けとめていただきながら、よりよい高齢者医療制度、ひいては国民が高齢者になっても安心して医療を受ける制度を是非確立いただいて、持続可能な制度となることをこれから願っております。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。横尾委員の今の御発言の中にありましたワクチンにつきましては、参考資料の2に一応資料が用意されております。ここでは御発言いただきませんけれども、御参考までにしていただければと思います。

 ありがとうございました。それでは、3番目の議題に移りたいと思います。「経済財政運営と改革の基本方針2014」「日本再興戦略」の改訂について、「規制改革会議答申」について、これにつきまして事務局から資料が出されておりますので、事務局から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○大島課長

 総務課長です。御説明の前に、先ほど樋口委員から御指摘がありました特定健診・特定保健指導の男女別の比率です。資料は次回お配りしたいと思いますけれども、ざっと口頭で申し上げますと、健診のほうは市町村国保32.7に対して男性が28.636.3、女性がちょっと高いです。

 一方、被用者保険、健保ですと平均が69.2に対して男性が83.0、女性が53.8、共済が72.4が平均であるのに対して男性が86.0、女性が58.3ということで、女性が低くなっております。

 あとの詳細の資料は、次回お配りさせていただきます。

 それでは、お手元の資料3−1、3−2、3−3につきまして御説明させていただきたいと思いますけれども、それぞれ分厚くなっておりますので概要版をカラーの3枚物で御用意させていただいております。それぞれ右肩に資料3−1、3−2、3−3というふうに1枚ずつにナンバーが振ってあるかと思います。こちらをごらんになっていただけますでしょうか。

 1枚目はオレンジ色がついていますが、「経済財政運営と改革の基本方針2014(素案)」いわゆる骨太方針と言われているものの素案であります。6月13日に提示されております。そのうち医療保険部会に関連するものだけを抜粋してあります。

 例えば、左側の「医療・介護提供体制の適正化」のところの2つ目のポツですけれども、「平成27年の医療保険制度改革に向け、地域医療構想と整合的な医療費の水準や医療の提供に関する目標が設定され、取組が加速されるよう、医療費適正化計画を見直す。国において、都道府県が目標設定するための標準的な算定式を示す」といった記述がございます。

 それからその下は「国保については」、1つ飛ばして「後期高齢者支援金については」とありますが、これはプログラム法に書かれてあります国保の保険者としての分権的な仕組み、あるいは後期高齢者支援金の総報酬割りについての検討が改めて書いてあります。プログラム法の内容と同じものと理解しております。

 それから右の上ですけれども、「後期高齢者医療の保険料軽減特定措置について段階的な見直しや、高齢者の患者負担についてさらに負担能力に応じた負担とすることの検討」といったことがございます。

 1つ飛ばしまして、「離職・転職等により保険者間を移動しても、保険者が被保険者の医療情報等を継続的に把握できるようレセプトへの社会保障・税番号等の番号の導入の検討」といった記述がございます。

 2枚目をごらんになっていただけますでしょうか。「「日本再興戦略」の改訂について(素案)」ということで、いわゆる成長戦略の改訂であります。

 こちらは左側の黒ポツの1番目、「ヘルスケアポイントの付与・現金給付の普及、保険料によるインセンティブについて、公的医療保険制度の趣旨を踏まえつつ検討」、あるいはその下ですが、「後期高齢者支援金の加算・減算制度について、特定健診・保健指導の効果検証等を踏まえ具体策を検討」といった記述がございます。

 もう一枚おめくりいただきますと、今度は「規制改革会議答申」ということであります。左上ですけれども、「新たな保険外併用の仕組みの創設」ということで、いわゆる「患者申出療養(仮称)」につきまして「平成27年度措置(次期通常国会に関連法案の提出を目指す)」とされております。

 安全性・有効性につきまして、国において確認をすることですとか、あるいは保険収載に向けた実施計画を策定するといったことが内容として掲げられております。

 それから、右下の「保険者機能の充実・強化に向けた体制整備」、これは先ほどの審査支払機関のところの内容ですが、「保険者がまず全ての診療報酬明細書の点検を可能とする仕組みの導入について検討」といった記述がございます。これらにつきまして、今、政府与党における調整が行われているところでありまして、かなり進んできている段階ではありますが、今月末にこれらの内容につきまして閣議決定を行う段取りとなっております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。ただいま御報告のあった内容につきまして、御質問、御意見等あれば承りたいと思いますが、いかがでしょうか。

 藤井委員、どうぞ。

○藤井委員

 私ども商工会議所としては「健康経営のすすめ」という考えを今、推進しておりまして、その考えにのっとって意見を申し述べたいと思います。

 成長戦略の素案には、個人や保険者への健康予防インセンティブの付与について触れられておりますけれども、個人、保険者に加えて企業の取り組みも大変重要だと考えております。

 企業で働く人の健康増進を推進するためには、経営者が社員の健康づくりを従来の福利厚生という観点だけではなく経営資源への投資として捉え、投資効果を見える化、可視化して測定するということなど、この取り組みが経営に資するという側面を評価していくことが必要だと考えております。

 既に海外では、社員の健康づくりを生産性向上や業績の向上につなげていく健康経営といった経営手法が普及しております。日本では導入は始まっておりますが、まだまだ普及は進んでいないため、社員の健康づくりに取り組む企業を積極的に評価していく何らかの仕組みづくりが必要だと考えております。

 例えば、インセンティブとして幾つか挙げられるのですが、例えば税制優遇では健康増進に資する施設の設置に関しての法人税の特別償却であったり、運動プログラムへの参加費用について所得控除があります。あるいは保険料の軽減では、例えば災害リスクに応じて労災の保険料率が異なるように、健康増進への取り組み度合いに応じた柔軟な保険料を増減できる仕組みの導入を是非考えていただければと思います。以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、望月委員どうぞ。

○望月委員

 経団連でも以前より申し上げておりますけれども、今後のさらなる高齢化を踏まえれば、医療給付の重点化と効率化が不可欠であり、プログラム法に記載のある施策だけでは十分ではございません。

 こうした中、今回の骨太の方針などにおいて、プログラム法より踏み込んだ重点化・効率化施策が盛り込まれているということですので、是非当部会でも検討いただきたいと思っています。

 そこで、2点要望がございます。資料3−1の保険局関係概要のところで、骨太の方針などに記載のある改革事項のうち保険局関係のものがまとめられていますけれども、いずれにしても大変多岐にわたっています。事務局へのお願いとなりますけれども、この部会において議論する改革事項とスケジュールを是非次回御提出いただければと思っています。

 それから2点目ですけれども、1ページの左側の2つ目の項目の「医療・介護提供体制の適正化」のところです。これにつきましては、とにかく実効性をいかに高めるかということが大変重要だと考えています。そういう意味では、これにつきましては是非早い段階で検討に入っていただきたいと思っています。以上です。

○遠藤部会長

 事務局から特段何かありますか。よろしいですか。運営についての御要望だったということで、御意見として承ります。

 それでは、小林委員どうぞ。

○小林委員

 資料3−1の「経済財政運営と改革の基本方針2014」、いわゆる骨太の方針の22ページに「保険者機能の強化と予防・健康管理の取組」が記載されております。この中で、最初の段落の最後のところに「医療費適正化へのインセンティブを強化する観点から、後期高齢者支援金の加算・減算の仕組みの活用を検討する。」とありますが、これはどういうことなのか、何を検討するのか、事務局の考えを確認したいと思います。

 この問題についてはこれまでも何度も議論し、結局のところ、やむを得ないということで今の仕組みに落ち着いたと理解しております。これをさらにもう一度議論するということなのか。仮に検討するとしても、これまでの議論の経緯を十分尊重して慎重に検討していただきたいと思います。以上です。

○遠藤部会長

 御意見として承ってよろしいですか。

○小林委員

 最初の、何を検討するのかということについて事務局の考えの確認はお願いします。

○遠藤部会長

 では、事務局、何かコメントございますか。

○大島課長

 この後期高齢者支援金の加算・減算につきましては関係者、特に保険者のほうから制度そのものに対する疑問も含め、非常に厳しい御意見があるといったことを承知しております。

 そういう中で、今回この後期高齢者支援金の加算・減算の仕組みの活用を検討するというのは、そういった意見も含めて広く議論をしていくということと理解しておりまして、こちらに何か予断があってその方向でやっていくというよりは、このたび効果検証も引き続きやってまいりますので、その結果も踏まえながら広く議論していくということで理解しております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 様々な提案、意見が述べられており、それぞれについて我々としても見解を持っておりますが、それを一々ここで言うつもりはございません。但し、全体として最初の3−1の例えば社会保障改革ということであれば、2025年に向けた社会保障制度改革国民会議の報告書に沿った改革というのが本格的に始まったわけですから、これを現場の実情を踏まえた形で着実に進めるということを中心に考えるべきだと思います。

 また、3−3の規制改革会議の答申で、右側の2つ目の丸のところに「プライマリ・ケアの体制の確立」とありますが、これはまさに我が国においてはかかりつけ医が担うべきものでありまして、我々としてはかかりつけ医機能の充実強化というものをこれからも着実に進めていきたいと考えており、あくまでもかかりつけ医を中心とする仕組みをつくっていくべきだと考えております。意見でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 高橋委員、お願いします。

○高橋委員

 ありがとうございます。資料3−3の「規制改革会議答申」について、要望ということで出させていただきます。

 特に「新たな保険外併用の仕組みの創設」ということになっておりますが、現在の仕組みと比較して安全性の担保がどうなるのかとか、保険収載を前提とするのか、しないのか。また、誰もが平等にアクセスできる公平な医療の提供を妨げることにならないのかとか、いろいろ私たちなりに懸念を抱いているわけでございまして、議論をすることについては十分かつ慎重に検討を行いながら、幅広く合意形成を図りながら、決して結論ありきの議論とならないように要望しておきたいと思います。以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、堀真奈美委員お願いします。

○堀真奈美委員 

 資料3−3の「新たな保険外併用の仕組みの創設」についてですが、これまで規制改革会議で選択療養という言葉で検討されていたものだと思います。患者申出療養制度というふうに名前が変わったことで、具体的にどう変わったのかというのは一般の国民には少々わかりにくいところがあります。

私自身は患者の選択肢をふやすという意味では患者にとって利点もあるとは思いますが、例えば、安全性の懸念については別の場でも議論がなされているかとは思いますが、実際に具体的にどういう医療機関でできるのか。本当に6週間で大丈夫なのか。何かしらの副作用が起きたときに、それは患者の自己責任となるのか。あるいは、もともと医療には情報の非対称性もありますし、選択肢がふえるといっても多くの場合、患者は医師のアドバイスによって選択肢を選ぶことになるかと思います。そうしたときに、その情報を十分に患者は得られるのかとか、一般国民にも分かるようにしていただければと思いました。

また、新制度の対象となるものは、既存の保険外併用制度の選定療養でもなく、先進医療に適用される評価療養でもないという事になると思いますが、それは具体的にどういうものなのかが少々わかりにくいところがあると思います。それから、今後の保険診療の在り方によって変わるかと思うので難しいとは思いますが、新制度が社会保障としての公費負担、あるいは保険料の負担にどのような影響を与えうるのかなど一定のシミュレーションのようなものを行った上で詳細な検討ができればよいのではないかと思います。

 それからもう一点、骨太方針でも、あるいはきょうの医療の給付の効率化のところでもデータヘルス計画についてのお話がありましたが、これによって保険者を移動しても医療に関する情報が集められるということですから、データに基づく保健活動ができるようになるのではないかと思います。先ほど健保連の方から、傷病手当受給者に精神疾患の方が少なからずいるというお話がありましたが、精神疾患で傷病手当金を受給している方が受けた後どうなるか、そのままずっと満期まで受けているのか、国保に移動しているのか、あるいは回復してまた被用者保険に戻っているのか。そうした横断的な情報があると、保健対策を検討する上でも活用できるかと。メンタルヘルスを向上させるということは医療費の効率化にもつながることだと思いますし、社会全体で何かしらそういう対策ができるようにするといいのではないかと思います。以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御意見として承りました。今後の議論の参考にさせていただきたいと思います。

 それでは、堀委員どうぞ。

○堀憲郎委員

 幾つか意見があるのですが、私のほうも余り細かいことは申し上げませんで、1点だけ確認をしたいと思います。

 改革の基本方針201422ページにあります、いわゆる「レセプトへの社会保障・税番号等の番号の導入の検討」ということで、基本的にそういったデータを共有していくという方向は全く異論がないところなのですが、ずっと議論を聞いておりますと、どうも情報の保護という観点での議論が少し足りない気がいたしております。

 特に、医療情報に関しましては非常に機微性が高いものであるということを考えますと、例えば今、行われています個人情報保護法の見直しの中でこれをやるのがいいのか。それとも、個別に医療情報については別の法を検討するというふうな選択肢も当然あってしかるべきだと思うのですが、その辺は今、事務局でどのようなお考えかをまずお聞きしたいと思います。

○遠藤部会長

 では事務局、検討状況についてお願いします。

○大島課長

 厚労省の中に情報政策担当という部署がございまして、そちらのほうで先般、一度医療分野の情報IDについて2年ほど前に議論したことがありましたけれども、それと類する会議を再開いたしまして、医療分野における番号の在り方につきまして、個人情報の保護とのバランスも含めまして検討することになっております。

 年内か今年度中を目途に一定の結論を出すということになっていますので、保険局としても、その中で必要な意見を申し述べていきたいと考えております。

○遠藤部会長

 堀委員、どうぞ。

○堀憲郎委員

 やはり懸念していますのは、情報の二次利用であるとか、民間へのデータ分析の委託等について、現行法ではなかなか対応し切れないところがあると思いますので、是非慎重に御議論をした上で、法整備をした上で推進をしてもらいたいというふうに意見として申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。大体予定した時間になりましたけれども、どうしても御発言があるという方はいらっしゃいますでしょうか。

 よろしゅうございますか。恐らく、本日いろいろ御議論いただいている内容につきましては、また今後も当然議論になると思いますので、そのときはよろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれまでにさせていただきます。

 次回の開催につきましては、追って事務局より御連絡をしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 本日はお忙しい中、長時間どうもありがとうございました。これにて終了いたします。


(了)

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