ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第101回議事録(2014年4月23日)




2014年4月23日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第101回議事録

○日時

平成26年4月23日(水)10:54〜12:00


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 野口晴子部会長代理 印南一路委員 田辺国昭委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員
安達秀樹委員 中川俊男委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長 佐々木医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○ 画期性加算及び有用性加算の加算率の定量化について

○議事

○西村部会長

 それでは、そろわれたので、開催します。ただいまより第101回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず委員の交代がありましたので、御紹介したいと思います。牛丸委員、関原委員の後任として、田辺委員、野口委員にお願いすることになりました。よろしくお願いいたします。

 続いて、本日の委員の出欠状況について報告します。本日は全ての委員が御出席です。

 具体的な議事に入る前に、新しい薬価専門部会において、大分委員も入れかわったこともありますので、部会長代理を選任したいと思います。

 私としては、野口委員にお願いをしてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○西村部会長

 ありがとうございます。それでは、野口委員、よろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 平成26年度薬価制度改革において導入されました、先駆導入加算、原価計算方式における平均的利益率の補正率上限の引き上げを決定するに当たり、有用性に関する加算の定量化について宿題となっておりました。今般、研究班の結果が取りまとまりましたので、報告をお願いしたいと思います。

 本日、研究班の主任研究者であります、北里大学の成川准教授においでいただき、御説明をお願いすることになっております。

 それに先立ち、復習も兼ねて、今般の薬価算定基準の概要について、事務局より簡単に説明を受けまして、その上で、成川先生から研究班の報告をお願いすることにしたいと思います。

 まず事務局より説明をお願いいたします。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 それでは、中医協薬−1をごらんください。

 2週間前の総会で説明をさせていただきましたので、きょう、議題としましては、画期性加算及び有用性加算の加算率の定量化になっておりますので、その点を中心に簡単に説明させていただきます。

 1ページになりますけれども、新医薬品の薬価算定方式ということで、新薬が出ましたときには、類似薬があるか、ないかという判断をしまして、基本的には類似薬効比較方式I、一番左側の○1にいきまして、補正加算があれば加算を受ける。それから、外国平均価格調整を受け、規格間調整を受けるという流れになっております。

 右側にいきますけれども、類似薬がないものに関しましては、原価計算方式ということで、製造に係る経費とか、販売費、研究費などを積み上げていく。その後、○4として、外国平均価格調整という形になっております。

 先駆導入加算ですとか、外国平均価格調整の1.25倍とありますけれども、こちらの赤字で書いてある部分が、平成26年度薬価制度改革において新しく導入したり、修正した箇所でございます。

 本日の議題の中で一番キーになるのは、1枚めくっていただきまして、3ページになります。新医薬品の薬価算定方式○1−2ということで、先ほど説明いたしました加算のところでございます。

 一番左上に画期性加算とございますけれども、次の要件を全て満たす新規収載品、イ、ロ、ハとありますが、臨床上有用な新規の作用機序を有すること、類似薬に比して高い有効性または安全性を有することが客観的に示されていること、ハとしまして、当該新規収載品により疾病または負傷の治療方法の改善が客観的に示されている。このようなハードル3つ全てを満たす場合には画期性加算、加算率としては70120%ということで、70を最低値としまして、120まで引き上げられることになっております。

 その下の有用性加算Iでございますが、今の画期性加算の3要件のうち、2つを満たすものが3560%ということになっております。

 その下の有用性加算IIでございますけれども、先ほどのイ、ロ、ハに加えまして、ニとして、製剤工夫によって、類似薬に比して高い医療上の有用性を有することが客観的に示されていることとございます。こちらのイ、ロ、ハ、ニのうちの1つに該当すれば、有用性加算IIとして、5〜30%というのが加算率として採用されます。

 飛ばさせていただきますが、5ページを見ていただきたいんですけれども、新医薬品の薬価算定方式○3としまして、原価計算方式がございます。こちらのほうは、類似薬がない場合の特別なときの計算方法になります。

 ○1原材料費、○2労務費、○3製造経費、○4〜○8とありますけれども、このような積み上げ方式になっております。

 今回の改定におきましては、○6の営業利益率、こちらのほうは赤で吹き出しが出ておりますけれども、従来ですと、営業利益率に物の革新性を評価しまして、−50〜+50%までの範囲内だったものを、今回の制度改革において−50〜+100%という形で、メリハリをつけることになっております。

 このような形で薬価が算定されますけれども、きょうは成川先生に来ていただいておりまして、研究班で加算の定量化についての研究をしていただいておりますので、そちらの御報告をお願いしたいと思っております。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、引き続きまして、参考人の成川先生より、研究班の研究の概要について報告をお願いいたします。

○成川参考人

 おはようございます。成川です。本日はよろしくお願いいたします。

 それでは、早速ですが、中医協薬−1−2に基づきまして、研究結果の概要について御報告を申し上げます。

 1ページ目の下ですが、研究の背景でございます。今、薬剤管理官から御説明いただきましたように、現行ルールで加算の制度がございますが、例えば有用性加算IIですと、該当した場合、5〜30%の中で率をつけるというルールになってございます。ただ、実際にはその中で何パーセントをつけるかにつきましては、要件をどの程度満たしたら、高い加算率がつくのかということについては、明文化されたルールがございません。そういう背景がございまして、今回の研究では、新薬の有用性を細分化いたしまして、それを積み上げる形で、加算率をある程度数値的に算出する方法はないものかということで、検討をいたしました結果を御報告するという内容でございます。

 同じような考え方を使いまして、原価計算方式の営業利益率の補正につきましても、今回プラスの点につきまして、検討いたしましたので、あわせて御報告を申し上げるということでございます。

 資料をおめくりいただきまして、3ページ目でございます。方法でございますが、有用性加算の加算率につきましては、平成20年度以降、現在の加算率のルールになっており、それ以降の品目から昨年8月までの収載品目を検討対象にいたしまして、公開資料、すなわち中医協の総会の資料を全てチェックさせていただきました。それから、総会の議事録ですとか、薬事承認の審査の報告書なども拝見をしまして、個別の品目の調査をいたしました。

 それに基づきまして、加算の要件の中のどういう点を満たして、加算をしているのかという点の確認ですとか、それをもう少し細分化したような、積み上げ可能な評価因子をつくりまして、それをリスト化して積み上げて、加算率を出してみようということをやっております。

 同様のことを営業利益率の補正率につきましても、やっております。

 4ページ目、結果でございます。この間に収載された新薬は、全部で271成分ございました。その中で、類似薬効比較方式で算定されたものが6割強の品目でございます。3割ぐらいが原価計算、残りが規格間調整という内容でございまして、類似薬効比較で170成分ぐらいあった中で、加算されたものが47ございました。

 その内訳が下の4ページにございますが、有用性加算Iが適用されたものが4品目ございました。合計4と書いてあるところです。緑のものです。

 それから、有用性加算IIは紫のほうですが、合計43ございました。

 それぞれの加算率の品目数とか、加算要件○1○2○3○4とございますのは、左下に書きました算定ルールで言うイ、ロ、ハ、ニに該当する要件でございまして、そのどこを適用して加算ありと判断したかということを整理したのが、4枚目のものでございます。

 5枚目、6枚目は、ルールですので、割愛させていただきます。

 結果に入らせていただきます。7ページ目をごらんいただけますでしょうか。有用性加算の加算率でございますが、全体的に品目を眺めますと、加算要件を細分化する際の観点といたしまして、ここに書いたようなことが挙げられるということを整理いたしました。

 例えば最初の要件○1ですと、新規の作用機序が現行ルールの加算の要件になってございますが、その作用機序がどの程度新規性が高いかという1つの指標になるだろうということ。

 それから、その薬が適用とする疾病の重篤性とか、標準的治療法の確立の有無とか、要するに医療ニーズがどれぐらいあるかということも加味したらどうかということでございます。

 ○2のところは、類似薬に比した有効性、安全性ということでございまして、有効性が優れている場合、あるいは安全性が優れている場合がございますし、あるいは有効性の優れ方についても、例えば無作為化比較試験できちんと証明している場合と、そのほかのものでやっている場合とで、線引きをしてもいいということで書き出しております。

 要件○3のところは、対象疾病の治療方法の改善が算定ルール上の要件になっておりますが、過去の加算例をグループ分けいたしますと、1つは既存治療法で効果不十分な方に効果が見られるということ、あるいは診療ガイドライン等で標準的治療法として位置づけられているものとして評価されたものですとか、効果発現の早さとか持続性、特に抗がん剤でありますが、既存治療法への上乗せ効果がきちんと示されていて、加算されているもの、そんなものがございました。

 最後に要件○4、製剤工夫でございますが、投与時の侵襲性が大幅に軽減されたり、投与が非常に簡便になるとか、血中濃度が安定をするとか、そんなことが評価をされております。そういう細分化の項目を念頭に置きつつ、品目を見ました。

 下の8枚目でございますが、全般的な考え方といたしましては、実際、過去の加算の品目は、加算率5%刻みで判断されて、実績とされております。ですから、1ポイントを5%といたしまして、ポイントを積み上げるという形で検討をいたしました。例えば3ポイントでしたら、15%の加算率になります。

 加算の要件項目は、画期性加算、有用性加算IIIで共通ですので、その辺の判断については、共通の算出法をつくろうということでございます。

 加算率の決定といいますのは、薬価算定の基準にあります、画期性加算、有用性加算IIIの要件の充足性の判断の上に成り立つものでございますので、画期性加算とか有用性加算Iに該当すると判断されたものにつきましては、あらかじめ11ポイント、5ポイントが含まれているという判断をして、その上に個別のポイントを積み上げるという整理をいたしております。

 実際にどういうポイントにするかというのが、9ページからでございます。作用機序の新規性につきましては、そこにabと書きましたが、そもそも薬剤が作用する部位、作用点自身が大きく異なるものはポイントを高くし、標的分子は違うんだけれども、例えば降圧薬でしたら、レニン−アンジオテンシン系のどこを押さえるかのような、要するに新規性の程度としては、それほど高くないということで、ポイントを下げる。そんなことをやっております。

 それに医療ニーズですとか、あとは事前になかなか予想できない、非常に見どころのある薬が出てきたときのために、薬価算定組織のほうで、個別にこの新薬の有用性は非常に高いという判断をしていただいた場合には、+1ポイントということで、そのようなものを積み上げて、このポイントに5%を掛けたものを加算率にしたらどうかという内容でございます。

10ページにつきましては、類似薬に比した高い有効性、安全性という項目でございます。先ほど申し上げましたように、有効性が高く示されている場合、あるいは安全性が高く示されている場合でポイントをつけて、それが無作為化比較試験で示されている場合には、ポイントを高くするという整理をしております。

11ページでございます。治療方法の改善のポイントでございますが、これは先ほど御説明をいたしました、過去の事例の整理をグループ化いたしまして、それをポイントにして、落とし込んでいくということでございます。

12ページ目の製剤工夫による有用性につきましては、投与時の侵襲性の軽減とか、そんなことをポイントにしております。

 一部、限定的、例外的なのですけれども、減算の規定も必要ではないかというのが、幾つかの品目でございまして、例えば臨床試験によって示された有効性の程度が、示されてはいるんだけれども、非常に限定的である場合などは、今まで御説明しましたようなポイントから、1ポイントを引くとか、そういう減算の考え方なども少し取り入れたらどうかということでございます。

 今まではある程度抽象的な話だったので、具体的にどうかということを示したのが、13枚目、14枚目でございます。ここに出しましたのは、テラビック錠という、C型肝炎のウイルス血症の改善薬でございます。これは平成2311月に収載されましたが、有用性加算Iが適用されまして、40%の加算率という結果でございました。

 このときの中医協総会の資料をひっくり返してみますと、1つは、本剤は、HCVウイルス増殖を直接抑制するという新規の作用機序を持っております。ですから、既存の薬とは作用機序的にかなり違うということで、2ポイント作用機序のポイントを設けております。

13枚目の資料の2つ目の●ですが、国内ガイドラインにおきまして、本剤を含む3剤併用療法が、既存の標準治療にかわる治療法として推奨されている。ガイドラインにも標準的に位置づけられるだろうということでございますので、そこのポイントを1ポイントとりまして、合計8ポイント掛ける5%、40%の加算ということで、過去の事例と今回のものはつじつまが合うということでございます。

 もう一つの例ですが、おめくりいただきまして、15ページ目でございます。これはノウリアストという、パーキンソン病のウェアリングオフ現象の改善のお薬でございます。これは有用性加算IIが適用されまして、20%の加算が当時されております。この薬は、アデノシンA2A 受容体拮抗薬という、従来のパーキンソンの薬とかなり違う作用機序の薬でございますのと、臨床的にも意義が高いのではないかという評価もされておりますので、作用機序のポイント2ポイントに加えました。あと、パーキンソン病の中でも、特にウェアリングオフ現象が出てくるというのは、重篤とみなしていいのではないかということで、2ポイント+1ポイント+1ポイント、合計4ポイント、4ポイント掛ける5%で20%ということで、当時のことが説明できるということでございます。

 2つ例を出しましたが、おめくりいただいて、17ページですが、過去の47品目について、実際、中医協でもお認めいただいた上で、加算がついた品目につきまして、実際の加算率をAというカラム、横に見ていただきまして、今回の研究の提案に基づいて算出したパーセントを下のB、縦で見ていただきたいのですけれども、一致状況を見てみますと、全てのものが色つきのところに載るのが一番の理想ではありますが、それは個別の事情などもあるし、少し外れるものもございましたが、おおむね過去のものと一致するということが確認されたという資料でございます。

 以上が有用性加算のほうでございます。

 あと、原価のほうを簡単に御説明申し上げますが、18枚目でございます。これも同じように営業利益率の補正について、指標を設けました。これについては2つ軸をつくりまして、1つは、ルールが革新性の程度ということになっていますので、臨床試験できちんと革新性が示されているかということについて、細分化した要件を設けております。

 もう1つは、医薬品そのものといいますか、承認された効能・効果なども含めますけれども、例えば世界初承認の薬であるとか、その領域で薬がなかったところに初めて出たお薬であるとか、医薬品そのものの革新性といいますか、そういう2つの軸をつくりまして、そのポイントの積、掛け算で補正率を出したらどうかという御提案が18枚目でございます。

19枚目のスライドというのは、過去の原価計算方式の営業利益率の補正の品目数を集計しましたら、28品目でプラスの評価、9品目でマイナスの評価がされております。

 右の図は、先ほどと同じように、実際の補正率とこの手法を用いた補正率の一致の状況のようなものを少し整理いたしました。

 以上が報告であります。

 まとめについて、簡単に話しますけれども、こういう方法で御提案をしましたということでございまして、3つ目の●でございますが、恐らく個別新薬の薬価算定では、一様のルールでは考慮し切れない要因が存在する場合が、過去にもあったでしょうし、これからもあると思います。そういう意味で、薬価算定組織という専門家のところで、追加の有用性があるかどうかというのは、きちんと判断をいただいて、必要な加味あるいは減算をするということで、より適正な加算率が出せるのではないかと思います。

 もう一点は、厚労省にお願いですけれども、特にそういうルールで対応し切れないといいますか、特別な考慮・判断をしたときには、中医協に示すような公表資料に、どういう判断根拠に基づいて、そういうポイントを付加したのかということを、外から見てわかるように書いていただきたいという希望を申し上げます。過去5年ぐらいの資料を見ていきまして、最近の資料は、昔に比べると、比較的丁寧な加算の背景説明が書いてあるように思うんですけれども、そうは言っても、わかりにくい資料も幾つかあって、判断に困ったものがありましたので、その辺りは、今後はぜひお願いしたいと思います。こういったものを通じまして、薬価の加算の予見可能性が高まりますれば、それが開発の効率化にも将来つながっていくと考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ただいまの御説明について、質問等がございましたら、お願いいたします。

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 成川先生、短い時間だったと思いますけれども、精緻に御精査いただきまして、こういう形での結論を導いていただいたということに対して、大変感謝を申し上げます。

 薬価算定組織は、当然薬学のプロの先生方が、高い専門性の中から算定されているんですけれども、今、成川先生に最後にお触れいただきましたように、どうしても定性的なイメージの中で議論をしていると、直近でつけた有用性加算との比較で言えばこうだとか、そういうことに流れていって、少しずつ判定基準が変わってきたりする。これをこういうふうにポイント化していただきますと、ポイントであらわしてみたら、イメージと違って、そんなにはポイントがつかないものもあるでしょうし、逆の場合もあると思います。そういうことで、より客観性を持たせる1つの手法として、こういう検討をしていただいたことは、極めて有用なことだと思います。

 ただ、一言だけ、それについて感想を申し上げれば、今までそれをやっていなかったのですかというほうが、不思議な感じがするということで、しつこく申し上げた結果、こういうことをやっていただいたということなんだと思いますので、それについては、今後の具体的な運用に当たっての適用も含めて、ぜひ御検討いただきたいと思います。

 もう一つ、これは短い期間でしたので、現在の画期性加算が70120%、有用性加算I3560%、加算IIが5〜30%になっていることを前提にして、その中で因数分解をされた形でポイントがついています。ですが、そのこと自体が適正かどうかということの検討も長期的にはいるんだと思います。

 中身についても、例えば4枚目のスライドで、有用性加算Iが4品目ございますが、○2のところは4品目とも0なんです。臨床上の医薬品から言えば、○2のところが一番評価されるべきポイントではないかと感じます。つまりそれぞれのポイントを一律5%で評価していいのかどうかということも、将来の検討課題としては必要なのではないかということを申し上げたいと思います。

 それぞれの加算率のパーセンテージを前提にしてやっていただきましたので、こうなったのでしょうという、一番端的な例が8番目のスライドで、そもそも最初から画期性加算と有用性加算に該当する、つまり3つとも満たす、あるいは3つのうち2つを満たすと認められた時点で、11ポイントと5ポイントというベースラインの下駄をはがさないと、このパーセンテージにはいかないわけですから、現行の加算率にあわせて、短い期間の中で御検討いただいたら、こうせざるを得ないということだったと思います。そういうこと自身が妥当かどうかということも、長期的な検討課題だと思います。

 余り時間をとるつもりはないんですが、その中で1つだけお伺いしたいんですけれども、18番目のスライドです。原価計算方式の営業利益率を、政府の方針等のいろんな影響を受けながら、今回、中医協としては、従来+-50%であったものを、プラスの上限を2倍にした100%に上げるということは、了承いたしました。いろんな議論があったと思いますけれども、それは了承したことであります。

 ただ、そのときに、私どもが申し上げたこと、特に私が申し上げたことは、従来の評価点を単に2倍にして、従来40%だったものを80%にするという評価の仕方であっては、当然いけませんということの確認はさせていただいたんですけれども、類似薬効のほうの有用性加算等が、言わばポイントの和、足し算である。どうして原価計算の利益率の分だけは、1と2を掛け合わすことになるのか。このことの必然性がないと、了解できないわけで、ここを50から100に上げたことに整合するようにしようとすれば、掛け算でないと、そうはなりませんということであれば、趣旨は違うのではないかと思っているわけですが、実際、積を算出することにされた根拠は何だったんでしょうか。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 御質問ありがとうございました。

 今のことは、非常に重要な御質問、御指摘でございまして、まず回答から申し上げますと、過去の50%を100%にするために積にしたということではございませんで、今回のやり方というのは、今までの最高が+40%ですので、その範囲での事例に基づいて検討をしております。ですから、無理に2倍に引き上げるという目的での検討ではございません。

 なぜこれを掛け算にしたかと申しますと、先ほど説明をはしょってしまいましたけれども、薬価算定ルールには「既存治療と比較した場合の革新性」という言葉がございました。これは非常に重いと受け止めております。革新性と言いますと、医薬品から見て、例えば先駆け加算の対象となるような、世界初承認とか、あるいは10年ぐらい新薬が出ていなかった領域で、久々に待望の新薬が出るとか、そういう薬のほうから見た評価の軸と、実際それが臨床試験によってきちんと証明されていないといけないという、データ、臨床結果からの面と、2軸を考えないといけないんだということで、どちらを欠いても補正すべきではないと考えていまして、どちらかが欠ければ、片一方は0になりますから、掛け算は幾らしても0になります。ですから、両方を満たして初めて革新的、原価計算で営業利益率が補正されるんだという意識を込めて、掛け算にしております。過去、補正でプラス化されたものの品目を並べてみますと、それぞれ見どころのある薬と申しますか、理由があって補正をされているものでございましたので、今回こういう掛け算という形で、御提案をさせていただいたという背景でございます。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 議事録を御精緻に精査していただいたと、成川先生におっしゃっていただいたので、あるいはその議事録もお目に入っているのではないかと思うんですが、いわゆる50%を100%にするとき、専門家の組織である薬価算定委員会の委員長にもおいでいただいて、なぜ50100に引き上げるんですかと、私が御質問したんです。委員長には申しわけないんですけれども、そのときのこの会議での理由は、研究者として、夢を買いたいとおっしゃったんです。治療薬というのは、治療が必要な患者さん、治療が必要なために開発されるものですから、両方掛ける必要があると言われた、2番の医薬品から見た革新性のところが、まさに夢を買いたいということの中身ではないかと、今、私は理解をしています。

 つまり医薬品が使われるのは、臨床の現場ですから、製薬企業の製薬技術の革新性ということは、将来の新たな薬剤の開発に向かって重要であることはわかりますけれども、あくまでも評価されるのは、臨床上の効果なんだろうと思います。ですから、両方から評価しないといけないから、掛けるんだと言われるんですけれども、掛けなければいけないのか。足しただけでいいのかもしれないと思いますので、両方から仮に評価するとしても、掛けるということになるのは、100に合わせた、計数から出てきた逆算の仕方なのではないかという感じがするということと、2番目の部分、医薬品から見た革新性ということについては、夢を保険医療の償還価格で評価してもらうわけにはいかないのではないかという2つの疑問があるんですけれども、それはいかがでしょうか。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 今の夢を買うという話は、私も議事録を読んだ記憶が確かにございます。今回のポイントの中で、上の臨床試験成績から見た革新性の例えばaというのは、3ポイント設けているんですが、そこに該当するものは、過去のものではございませんでした。

 どんなものをここで想定しているかと申しますと、将来の話なので、わからないのですが、例えばアルツハイマー型の認知症で、今は進行を止めるのが精いっぱいなところでございますが、認知機能をほぼ正常に戻すような薬が仮に将来出てくれば、それは高い評価をしないといけないと思いますし、がんの領域で言えば、再発を繰り返すような方に、長期間、病態がコントロールされるような全く新しい薬が出てくれば、そういったものにも、ここで言う3ポイントぐらいをつけてあげてもいいのではないかということで、ここは実績がないのですが、今後こういうものが出てくればということで、少し高いポイントをつけております。先生がおっしゃったような、夢を買うということは、必ずしも下だけではなくて、その辺りも少し意識が入っているということをお答えしておきます。

 ありがとうございます。

○西村部会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 2つ質問があります。1つ目は、安達先生が指摘になった18枚目のスライドで、なぜ積になっているのかという点は、私も非常に疑問です。類似薬効比較方式と原価計算方式で、基本的には同じ考え方をするほうが公平であると思います。確かに評価要素の中で、類似薬効比較方式では、類似薬に比した高い有効性または安全性という項目がありますから、これが原価計算に当てはまらないのはわかるが、工夫をして、双方が同じような考え方、ポイント算出方法となるように変えていくことは、先生の目から見て可能かどうかということについて、意見を頂戴したい。

 2つ目は、むしろ製薬業界に聞きたいが、この案について、製薬業界としては、妥当性という意味ではどう考えているか、意見を伺いしたいと思います。

○西村部会長

 それでは、2点について、成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 それでは、1点目の御質問につきまして、考えを御説明申し上げます。原価計算のほうは、作業の過程を申し上げますと、相当苦労いたしました。と申しますのは、薬価算定基準の中で、有用性加算、画期性加算等につきましては、加算の要件がある程度具体的にルールに入っておるんです。一方で、原価計算の補正率は、既存治療に比較した革新性、有効性、安全性等を考慮の上とか、本当に一文が入っているだけでございまして、これを一体どうやって具体的な数値にもっていったらいいのかというところは、なかなか難しく、かつまだ事例が少ないということもございまして、そういう意味では、有用性加算の今回の提案に比べれば、完成度は相対的には劣るというのが、正直な感想でございまして、本日いただいたような御意見も参考にしながら、今後、必要な軌道修正をしていくことは、もちろんやっていきたいと思います。

○西村部会長

 2点目について、御意見ございますか。加茂谷専門委員、お願いします。

○加茂谷専門委員

 今、白川先生から、この研究報告につきまして、製薬企業の立場での妥当性についてどう考えるかという問いかけがございました。この報告内容を拝見させていただきまして、枠組み、方向性等につきましては、違和感はなく、妥当なものと判断をしております。一定の評価をさせていただきたいと思います。

 製薬企業では、これまで新薬の有用性といったものが、どのような観点で評価されているのかという点については、薬価算定組織からの御報告、あるいは公表資料を参考にして、一定の理解をしてきたわけですけれども、7枚目のスライドに記載されている、それぞれの加算要件を細分化する際の観点の各項目、あるいは個々のポイントが今般の報告で明示されているという観点から見ますと、企業にとって透明性が非常に高まってきたと考えております。

 また、同じ項目に該当したとしましても、疾病ごとの治療実態によって、それぞれ重みが違うのだろうと思います。そういった観点から見ますと、お手元の7枚目のスライドの要件○1、あるいは○3の一番下の部分、適用疾病の重篤性及びそれに対する標準的治療法の確立の有無という項目が盛り込まれている点、9枚目のスライドのc項目、d項目、11枚目のスライドにございますe項目、f項目、こういった項目が盛り込まれていることにつきましては、評価をさせていただきたいと思います。

 ただ1点、12枚目のスライドでございますけれども、減算の規定が盛り込まれております。今般の研究報告は、加算というプラス評価をどう考えるかということで、いろいろと御議論が進んできたと思っております。その中で、減算規定という項目があえて盛り込まれていることに妥当性があるのかといった点について、企業の立場からは若干疑問があるということを、コメント、意見として申し述べさせていただきます。

 以上です。

○西村部会長

 ありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 業界としては、透明性、納得性の面から見て、ほぼ妥当だという印象だと思いますが、最後に加茂谷専門委員が言及された減算規定は、加算率の減算という話だと理解をしておりますので、これも加算の話だと、納得していただければと思います。

 この研究結果の全体としては、確かに安達先生がおっしゃるとおり、現行のルールがあって、それに当てはめるために基準をつくったという感は否めませんが、現行制度の継続性という観点から言えば、こういう方向でよろしいのではないかという印象を持っております。本質的な論議が必要だという点は、安達先生と私も同意見ではございます。ただ、原価計算のところだけは、成川先生御自身も若干突っ込み不足という発言がございましたけれども、もう少し中身を詰めて、吟味していく必要があるという印象を意見として述べさせていだきたい。

○西村部会長

 矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 成川先生に1点質問させていただきたいと思います。17ページに算定実績と今回の研究に基づいて算定した加算率の一致率が示されており、おおむね一致しているという結果ですが、一致していないところも一部あるわけです。一致していないところについて、先生、要因は何かというお考えがあれば、お伺いできないかと思います。

 資料の最後のページの「まとめと考察」の3つ目の●に、個別新薬の薬価算定においては、一定のルールでは考慮し切れない要因が存在する場合もあることが想定されるという御指摘をしていただいていますが、17ページの一致していないというところは、御指摘の考慮し切れない要因があるのか、あるいは許容の範囲内の問題と見ていいのか、その辺をお伺いできればと思います。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 御質問ありがとうございます。

 これが全て一直線に乗るのが一番よかったのですが、結果的には一部上下にずれるものがございました。研究班の中でも、これを一つ一つ取り上げまして、資料をもう一回読み直したり、いろいろしました。結論から申し上げますと、特定の原因というのはわかりませんでした。

 1つは、我々が参照した資料というのは、全て公表資料でございまして、その中でどこのポイントに重点を置いて、算定組織なり、中医協の総会で御評価いただいたのかということが、一部わからないところもございまして、そういう限界がございます。ただ、そうは申しましても、2ポイント以上ずれたものも実際には1つ、例外として、配合剤のルールができる前の品目がございましたが、それ以外は1ポイント程度のずれなので、許容できると思います。ただ、少し外れたものは、今後、丁寧に資料で御説明をいただいて、外の方にもわかるような運用をしていただければ、ありがたいと思っております。

○西村部会長

 矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 今度は意見として申し上げたいのですが、今回の提案は、新薬の薬価算定に当たっては、軸となる非常に重要なルールだと思います。これは運用上のルールではありますが、そうであっても、中医協で承認していく以上、報告をそのまま採用するのではなくて、少なくとも国民にわかりやすい形に整理するなど、ルールをわかりやすい形に変えて示していただく必要があるのではないかと思います。その整理ができるまで、このルール自体を先送りせよということではないですが、今後できるだけ早いところで、ルールとして形を整えていただいて中医協に提出していただく、それに基づいて運用していくことが必要になるのではないかと思います。これは意見として申し上げます。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 薬価算定の基本的なルールは、薬価算定基準についてということで、今回も2月の中旬に基本的なルールを薬価部会、総会にもかけて、ルールとしては確定しております。こちらのほうは、あくまでもルールの中で、もう少し加算率を明確化するという、1つの利用するツールですので、ルールではありません。

 成川先生から提案がございましたけれども、これから見直していかなければいけない部分もあり、これはあくまでもルールの範囲内の中で、それを使うときのツールとして、こういう形で公表して、適宜また見直していくという形で対応したいと考えております。あくまでもルールは通知で出す薬価算定基準についてということで、考えさせていただきたいと思っております。

○西村部会長

 今のことに関して、石山委員、どうぞ。

○石山委員

 今の管理官の意見ですけれども、定量化というのは、安達先生もおっしゃったとおり、かなり議論をして出された話です。ここに書いてあるとおり、基本ルール等がきちっとされております。そうであっても、ポイントというのは非常に大事になので、附則なりで、仮に適用する場合、中医協なりにお諮りするのが筋ではないかと思いますが、その辺はどうですか。

○西村部会長

 近澤管理官、お願いします。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 一番問題になるのは、加算率が幅になっていることです。例えば70120とか、3560、あるいは5〜30という、幅になっている部分の判断の根拠となるところだと思っております。

 加算率に関しましては、もともと固定方式だったんです。平成14年までは固定方式で、例えば画期性加算でいきますと40%、有用性加算Iだと10%、有用性加算IIだと3%という形で、固定式だったという事実があります。それを14年度以降、幅を持たせて、そこは薬価算定組織で議論していただいて、確認してくださいという形になっておりますので、今回はそれを説明するための1つの材料として出しております。あくまでもこれは研究班の報告です。報告をもって、今回、薬価部会でも見ていただいて、特に問題がないようでしたら、これをそのまま運用させていただきますけれども、ルールという形で文章上に残すということは、基本的なルールではないので、そういう扱いにしていただきたいと考えております。

○西村部会長

 石山委員、どうぞ。

○石山委員

 わかりました。

 ただ、その過程では、改善を加えたり、いろいろやっているので、固定化したくない。薬価の関係では、いずれにしろ、加算の議論などがすぐに出てきます。そのときには、当然この研究を基盤にして、御説明されるということでよろしいわけですね。

○西村部会長

 近澤薬剤管理官、どうぞ。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 先生の御指摘のとおり、今回、成川先生から御指摘がありましたように、今の資料、中医協の公表資料の中でも、なかなか理解できない部分があるということもございましたので、薬価算定組織からの資料、中医協に報告する資料につきまして、もっと丁寧に加算の根拠を説明して、ポイント制を踏まえて、中医協の資料では、ポイントでは何ポイントになって、何パーセントということも精緻に説明するようにさせていただきたいと思っております。

○西村部会長

 続きですか。

○石山委員

 続きというか、今の管理官の説明はわかりました。

 成川先生に御質問なんですけれども、原価計算方式のときの減算ルールをポイント化していない、あるいは先ほどから加算と積算の御議論をされておりますが、減算ルールのポイント化については、今後の検討として、これからも研究を続けていかれるのかどうか、これが1点です。

 もう一点は、その前のページでもありましたし、先ほど質問があったとおり、実績と研究との間が非常にフィットしています。逆に今回の先生が研究された手法というのは、演繹的にされたのか、帰納的にされたのか、その辺を教えていただけますか。

 以上です。

○西村部会長

 成川参考人、お願いします。

○成川参考人

 1点目でございますが、減算のほうは、今回集計しただけで、中身の検討はしていません。これはひとえに時間切れということが1つと、あとは、減算については、大抵のものが院内製剤化されていたという理由で減算をしているということがございます。そこはもうちょっと掘り下げて見てみたいとは思うんですけれども、仮にそういう御要請が厚労省からあれば、そういう検討を続けることは、お引き受けをしたいと思っております。

 2点目でございますが、今回のものは、やり方としては、過去の加算の実績が正しいということで、それをいかにうまく説明するかという観点でやっております。ただ、そこは横断的にやらないということが大変でして、ある品目を合わせようと思って、1つ考え方を入れますと、別のものが出っ張ってしまって、ずれるということは結構ございますので、そこをいかに公平にといいますか、横断的になるべく近づけるというところは、かなり苦労したところでございます。そんなやり方をいたしました。

○石山委員

 後半の部分はよくわかりました。

 最初の質問で、なぜかというと、この加算はマイナスも50まであるんです。非常に影響力が大きいものですから、ぜひこれらも研究をして、発表していただくとありがたいと思います。

 以上です。

○西村部会長

 矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 先ほどの続きのような形で申しわけないですが、確かにこのルールというのは、これからのいろいろな状況も踏まえながら、変形、変容していくということは当然考えられると思いますが、一定のルールというか、基準なので、それがどんどん変容するということは、何のための基準であるかということにもなります。ある一定の考え方によって運用するということだと思うので、こういう形で運用するという、一般にわかりやすい説明の仕方があるのではないかと思うので、そこは整理しておくべきではないかと思います。

○西村部会長

 薬剤管理官、どうぞ。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 矢内先生の言われるとおりです。研究報告書が最終的にでき上がりますので、こちらのほうは、薬価専門部会にかけただけで終わらずに、これをちゃんと公表して、最終的な報告書そのものを周知したいと思います。

○西村部会長

 ほかにございますでしょうか。今の報告については、よろしいでしょうか。ありがとうございました。

 いろいろと御意見が出されましたが、完全に定量化・数値化していくことについては、費用対効果の議論の関連もございますので、そちらも考える必要が出てまいります。まずは今回報告していただきました、現状の薬価算定基準の定量化をより一層明確にするという意味では一歩前進でございますので、まずはこの定量化の方法に基づいて、具体的な新薬の算定を進めていきたいと思います。

 御意見をいただきました部分につきましては、今年度さらに検討を進めさせていただきたいと思います。

 引き続き開催される総会がございますので、そこで報告させていただきます。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 最初の資料に戻っていただいて、少し質問があります。

 3ページの先駆導入加算(10%)次の要件を全て満たす新規収載品と、イからニまでありますが、せっかく専門委員がおそろいなのでお聞きしたいのですが、この先駆導入加算、製薬協内の評価はどうかということが1点。

 2点目は、近い将来、この先駆導入加算を算定する予定があるという会社がどのぐらいあるのか。この2点をお答えいただきたいと思います。

○西村部会長

 今のは、この報告書に対してではなくて算定方式の最初の資料ということですね。

○中川委員

 最初の薬−1の資料についてです。

○西村部会長

 では御回答、御意見、加茂谷専門委員、よろしいですか。

○加茂谷専門委員

 先駆導入加算は、昨年の制度改革の議論で導入していただきました。私どもはこの先駆導入加算を入れていただいたということについては評価をさせていただいているところでございますけれども、要件が画期性加算あるいは有用性加算(I)の適用を受けるもの等、幾つかのハードルがございます。業界のスタンスとしてはこの加算を入れていただいたことは評価していますが、実際に取得するためのハードルは相当高いだろうと認識しております。今、お話がございましたように、実際にこの先駆導入加算に該当する品目があるのかどうかという点については、現時点においては検証できておりません。我々のウイルとしては早くこういった加算が取れる新薬を出していきたいという気持ちはもちろん有しております。

○西村部会長

 中川委員。

○中川委員

 当面予定はないという理解でいいですか。

○西村部会長

 土屋専門委員、どうぞ。

○土屋専門委員

 各社に聞いていませんので、そのようにお答えすることはできないですが、ただ、各社チャレンジしたいと思っていると思いますので、そのような形で努力していきたいと思います。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 なぜこんな質問をしたかというと、おわかりだと思いますが、まだ正式なものは出ていませんが、規制改革会議で選択療養という第3の保険外併用療養の制度をつくろうという意見があります。そこで、わらをもつかむ状態の患者さん、御家族に医師個人と患者さん個人が同意すれば保険外併用療養を認めましょうという制度ですね。

 ここにおいて、まず1つ問題があります。日本でドラッグラグと言われていますが、本当にそうなのかということが1点目。先週の先進医療会議で私も構成員として出席したときに専門家の意見を聞きました。国立がん研究センターの藤原先生、がん研有明病院の山口先生、聖路加国際病院の福井先生の三方は、現在、国内未承認薬が使えなくてで困っていることがほとんどないというのです。特に福井先生は10年前に診療のガイドラインをつくったときには、海外承認国内未承認薬というものを記載していた。でも、最近ではほとんどその必要がないとおっしゃるのです。規制改革会議では、ニーズがないところに患者さんと医師が個人的に同意すれば使えるようにしようということをおっしゃっているわけです。

 そこで問題は、なぜそんなことを言うのかということは、昨年の中医協でエーザイの内藤社長に申し上げましたが、ドラッグラグの解消だということだと思うのです。ことしの1月現在、PMDAが把握しているアメリカで承認されて日本で承認されていない95品目、ヨーロッパで同じものが70品目あります。この165品目が申請ラグ、開発ラグなのです。その開発ラグ、申請ラグの解消に向けて製薬協として努力するとお話しいただきました。それなのに今の先駆導入加算を算定する見込みがないということになれば、製薬業界としての矜持といいますか、日本国民に対して一体どういうふうに国内メーカーとして役割を果たすのかと、私は本当に憤りを感じます。そのような状況があるから、規制改革会議から非常に理解しづらい新しい制度を導入しようとされるのではないですか。

 アメリカで承認されて日本で承認されていない95品目の中には、はっきり言って塩野義製薬の品目もあります。こういうことを本気で解消するという企業の姿勢がないと、幾らPMDAが努力して審査ラグを短くしても、日本は審査ラグはほとんどありませんが、欧米に比べてもむしろ日本のほうが早いくらいです。そのことについてしっかりと取り組むという意思をこの場で示していただきたい。

 さらにもう一つ、厚生労働省としてもこの開発ラグ、申請ラグを解消する具体的な努力をしているのかどうか、するつもりがあるのかどうか、お答えいただきたいと思います。

○西村部会長

 土屋専門委員、どうぞ。

○土屋専門委員

 企業の立場として、かつてあったドラッグラグ、もちろん審査によるもの、申請のタイムラグによるものと両方あったと思いますが、正直日本の企業が日本で開発する場合はそのラグは余りなかったということがあると思います。それから、前回も申し上げましたが、今は多くのケースにおいて世界同時開発を、少なくともグローバルに開発する品目に関しては多くの企業がやっていると思います。弊社の場合も実際にそのような形で進めてきております。

 ですので、新しく先駆導入加算が導入されたということで、今ははっきり申し上げられませんが、チャレンジすることを目指しております。その辺の中身に関しては、今日この場では御容赦いただきたいと思います。

 以上です。

○西村部会長

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 世界で初めて日本で上市している薬は弊社でも2つございます。ただ、先駆導入加算が取れるかどうかという観点からいうと、先ほど来申し上げております有用性加算の適用を同時に受けるというルールでは、なかなか先駆導入加算が受けにくいということがございます。しかしながら、先ほどの中川先生の製薬企業の矜持を示せという御指摘に関しては、私どもとしても積極的にその方向で議論を進めて、国民、患者さんのためにいち早く世界に先駆けて日本で出すよう、これからも努力してまいりたいと思っております。

○西村部会長

 では、薬剤管理官。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 非常に答えにくい話ではございますが、申請ラグ、開発ラグを解消するような努力をしているかというお話をしますと、多分私のところでお答えできるのは平成22年度から試行導入している未承認薬・適応外薬解消等促進加算というもので保険上の観点から企業のほうに、日本に限らず製薬企業に努力していただくような環境づくりをしている。ただ、まだ試行の導入のままでございますけれども、そのようなことでのサポートはしているという認識でおります。

○西村部会長

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 今、おっしゃった加算、それから今回の先駆導入加算も余り役に立っていないと製薬業界はおっしゃっているではないですか。こういうことでは解消できないのでしょうね。深刻だと思います。画期的な政策的な転換をしないと日本国民は非常に不幸な目に逢うと思います。ぜひ御努力を続けていただきたいのと、白川委員の選択療養に関する御意見を最後にお聞きしたいと思います。

○西村部会長

 御意見があればでいいです。

○白川委員

 規制改革会議の選択療養の提案については、私どもは反対という立場で意見を出させていただいております。日本における未承認薬・適応外薬、いわゆるドラッグラグが大きな要因であるということは私どもも認識しております。中川先生の意見に従えばドラッグラグの解消について中医協として何がやれるかということで、以前から大分議論もしてまいりました。その結果、未承認薬・適応外薬検討会議に主な学会からの要望等があるものについては全部項目立てをし、各製薬会社に開発をお願いし、公知申請のような迅速化を図るような制度も導入してきて、中医協としての機能はそれなりに果たしてきたと私は評価しております。

 ただ、十分かと言われれば、特定の病気でお悩みの方などにとってはまだ不十分と指摘せざるを得ないような品目もあるとは認識しております。これは中医協だけではなくて、先生指摘のとおり国を挙げ、製薬会社も一体となって国民のために解決しなくてはいけない問題だと認識しております。

 それから、選択療養について、なぜ反対かということは既に意見書を出させておりますけれども、1つは医師と患者の間の情報の非対称性がある中で、わらをもすがる思いの患者さんが高度な医学知識を持って冷静に判断するというのは不可能な状態であり、基本的に双方が合意をすれば安全性あるいは有効性が確認できない治療を受けられる、というのは、我が国の保険制度においては非常に異常なこと、あってはならないことだ。現在、先進医療制度があるので、そちらで色々なデータを取り、安全性、有効性を確認しながら保険収載につなげていくというやり方を中心にこれからも進めていくべきだという考えでございます。ただ、この制度も迅速化が必要な部分も当然あるので、それは中医協で今までも、そして、これからも議論を積み重ねていくということが我が国の皆保険制度にとってはいい方向であろうということから、規制改革会議の選択療養の提案に反対したものでございます。

○中川委員

 ありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 中川委員からの御意見をいただきまして、中医協薬価部会でも引き続き議論を進めていかなければならない点だと存じます。

 では、本日の報告書については総会で報告させていただきたいと思います。

 では、本日の予定された議題は以上でございます。その他として事務局から何かございますでしょうか。

○薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。特にございません。

○西村部会長

 それでは、本日の薬価専門部会、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
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