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2013年12月25日 薬事・食品衛生審議会 血液事業部会 議事録

○日時

平成25年12月25日(水)16:00〜


○場所

厚生労働省専用第18〜20会議室


○出席者

出席委員(15名)五十音順

  稲 田 英 一、 大 平 勝 美、 岡 田 義 昭、 小 幡 純 子、
  鈴 木 邦 彦、 千 堂 年 昭、 田 崎 哲 典、 花 井 十 伍、
○濱 口    功、◎半 田   誠、 牧 野 茂 義、 益 子 邦 洋、
  三 谷 絹 子、 山 口 照 英、 渡 邉 治 雄
(注) ◎部会長  ○部会長代理

欠席委員(6名)五十音順

朝 倉  正 博、 大 戸    斉、 嶋   緑 倫、 前 野 一 雄、
三 村 優美子、 吉 澤 浩 司

日本赤十字社

田所 憲治 (日本赤十字社 血液事業経営会議委員)
碓井 達夫 (日本赤十字社 総括副本部長)
西田 一雄 (日本赤十字社 副本部長)
日野   学 (日本赤十字社 副本部長)

行政機関出席者

浅 沼  一 成 (血液対策課長)
野 村 由美子 (血液対策企画官)

○議事

○野村血液対策企画官 定刻より少し早いのですが、先生方お揃いになりましたので、ただ今から「平成25年度第2回薬事・食品衛生審議会血液事業部会」を開催いたします。なお、本日は公開で行うこととなっておりますので、よろしくお願いいたします。

 本日の出欠状況は、朝倉委員、大戸委員、嶋委員、前野委員、三村委員、吉澤委員から御欠席との御連絡を頂いております。全委員21名中15名の御出席をいただき、定足数に達しましたので、薬事・食品衛生審議会令第9条により、本部会が成立しましたことを御報告申し上げます。

 また、本日は、日本赤十字社血液事業本部から、田所経営会議委員、碓井総括副本部長、西田副本部長、日野副本部長にお越しいただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、事務局に異動がありましたので、御紹介させていただきます。加藤に代わりまして、血液対策課長の浅沼です。本間に代わりまして、血液対策課長補佐の信沢です。申し遅れましたが私は、丈達に代わりまして、血液対策企画官の野村と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 議事に入る前に、本日の部会では、血液法に基づく審議・議決事項があることから、薬事分科会審議参加規程に基づき利益相反の確認を行いましたところ、退室委員及び議決に参加しない委員は、ともになしとなっていることを申し上げます。

 なお、日本赤十字社の方々は、審議・議決に参加できませんので御承知おきください。この後の進行については、半田部会長からお願い申し上げます。

○半田部会長 それでは、お手元の資料の確認を、事務局からお願いします。

○野村血液対策企画官 それでは、資料の確認をさせていただきます。議事次第に配布資料がありますので併せて御覧ください。まず座席表、委員名簿です。資料1は「平成25年度の血液製剤の安定供給に関する計画の一部改正について」。資料2は「平成26年度の血液製剤の安定供給に関する計画()について」。資料3は、献血推進調査会関連の資料です。資料3-1は「献血推進2014の達成目標の進捗状況について」、資料3-2は「高校生の献血者数について」、資料3-3は「平成26年度の献血の推進に関する計画」、参考資料として「献血者数の推移」です。資料4は、安全技術調査会関連の資料です。資料4-1は「日本赤字社における輸血後副作用・感染症報告のまとめ」、資料4-2は「血小板製剤の病原体不活化技術導入に関する検討について」、資料4-3は「シャーガス病の安全対策・疫学調査について」、資料4-4は「献血血液におけるシャーガス病に対する安全対策」、資料4-5は「血液製剤のウイルスに対する安全性確保を目的とした核酸増幅検査(NAT)の実施に関するガイドラインの新旧対照表」です。資料5は、運営委員会関係の資料です。資料5-1は「供血者から始まる遡及調査実施状況」、資料5-2は「フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査について」、資料5-3は「HIV陽性血液を投与された患者の遡及調査の結果について」、資料5-4は「今般のHIV陽性者献血の事案を受けた検討項目」、資料5-5は厚生労働省ホームページから取っている「評価等結果について」です。資料6は、適正使用調査会関係の資料です。資料6-1は「平成24年度血液製剤使用実態調査」、資料6-2は「血液製剤使用実態調査」、資料6-3は「小規模施設に焦点を当てて」、資料6-4は「田中参考人から頂いた資料」です。資料は以上です。不足等がありましたら事務局までお申し付けください。

○半田部会長 ありがとうございました。それでは早速、議事に移りたいと思います。本日は、審議事項が1題、報告事項が5題あり、時間も限られておりますので、まず審議事項から入ります。議題1「平成25年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)の一部改正について」です。需給計画は、血液法の規定により毎年度策定されております。平成25年度の需給計画は、本年3月に開催されました本部会で審議し、了承され、3月21日に告示されました。その後、計画を変更する必要がある要因が生じたことから、今回、一部改正を行うものであります。本日、改正内容について審議し、審議会の答申にしたいと思います。それでは事務局から資料の説明をお願いいたします。

○新村需給専門官 議題1に係る資料について御説明させていただきます。議題1「平成25年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)の一部改正について」になります。資料1の1ページは諮問書です。2ページの改正の趣旨ですが、三つ目の○に記載していますが、血液製剤の製造販売業者である日本製薬株式会社から、同社製造の免疫グロブリン製剤の原料が不足し、来年度6月以降の供給に支障が生じるおそれがあるとのことで、当該製剤の原料であるPIIIIIペーストの配分の要望がありました。要望を受け日本血液製剤機構に確認したところ、配分できる量に限度はありますが、今年度においては配分可能であるとのことでした。

25年度の需給計画を策定する際、当該ペーストについて配分の予定がなかったことから、平成25年度の需給計画では本ペーストの配分量及び配分する際の標準価格については定めておりません。今回、配分するに際し、血液法及び血液法施行規則に基づいて、新たに標準価格及び配分量を定め公表する必要があります。当該事項について需給計画に追加するために需給計画を一部改正することとなります。

 改正内容は3点あります。4、5ページの新旧対照表で御説明させていただきます。上段に改正案、下段に現行の計画として、改正箇所について、それぞれ傍線を付しております。1点目として、原料血漿の配分について、現行では「採血事業者が原料血漿を血液製剤の製造販売業者等に販売する際の」となっておりますが、本ペーストについては血液製剤機構から配分されることになりますので、「採血事業者又は血液製剤の製造販売業者等が原料血漿を血液製剤の製造販売業者等に販売する際の」と改めます。

 2点目として、原料血漿の標準価格に「()IIIIIペースト 1キログラム当たり123,650円」を追加します。3点目ですが、日本製薬に配分する原料血漿の種類及び見込量として「ロ PIIIIIペースト 3.2万リットル相当」を追加します。配分量の3.2万Lについては、血液製剤機構からの配分可能量となっています。

 標準価格については、6ページに血液製剤機構作成の資料がありますが、企業情報ということで、公表できない部分については非表示とさせていただいております。製造原価の内訳として、その他の分画用原料血漿がベースとなります「原料費」、薬品・試薬等の「間接材料費」、製造職員の給与等の「人件費」、「減価償却費」、光熱水費・機器リース代等の「その他経費」で構成されております。これに「輸送費」を加えた価格を本ペーストの標準価格としております。従来から原料血漿価格は、10円未満は切り上げ価格としておりますので、1kg当たり123,650円になります。

 参考として7ページに、原料血漿からPIIIIIペーストの製造までの工程を示した概略図を付けております。以上が資料1の説明になります。御審議のほどよろしくお願いいたします。

○半田部会長 ありがとうございました。ただ今の説明について御意見、御質問はございますか。

○岡田委員 原料が不足した理由ですが、メーカーが予想した以上に、製剤が販売されたために欠品になるおそれが出たのか、それとも製造工程で何らかのトラブルがあり最終製剤が作れなかったために、結果として新たな製造を開始しないと間に合わないのか、どちらでしょうか。

○新村需給専門官 計画と実行上に少し乖離があり、前者の理由です。

○三谷委員 新旧対照表のところで、1番の()のPIIIIIペーストのコストが改めて1kg当たりで幾らかという形で記載されておりますが、実際にどのぐらい製造販売業者の方へ配分されるかに関しては、単位がLなのですね。そうすると、この表からでは実際に幾ら分に相当するペーストが業者に配分されたかが分かりにくいのですが、いかがですか。

○半田部会長 事務局、いかがでしょうか。

○新村需給専門官 製造メーカーからの需給計画上の要望は、kg単位ではなくて、リットル相当単位で国の方に示しなさいとのことで当時、血液法が改正されたときの局長通知で示されておりますので、この単位にしているところです。一方、供給する際には、IIIIIペースト自体がペースト状になっておりますので、Lというよりは、kgとして換算ということになりますので、ここの数量と価格については、少し単位が違うということになります。

○三谷委員 そうですか、できれば1L当たりの重量が分かれば簡単かと思いますが、いかがですか。

○新村需給専門官 1L当たりの重量となりますと、各メーカーの企業情報になりますので、お示しすることができません。申し訳ございません。

○半田部会長 確かにこれは献血由来のものですので、やはり公明・公正性を担保する必要があると思います。1L当たり何kgという重量の換算比はメーカーごとに違いますか。概略というのは、大体もう分かっているものなのでしょうか。そういう記載はどこかにありますか。

○新村需給専門官 特に需給計画上では記載はございません。

○稲田委員 この4ページのように、こういった価格設定がされていて、6ページに費用の積算という形で出ておりますが、ほとんど黒塗りで、これでは適正なものか全く審議のしようも判断のしようもないと思います。これに関してどなたかがきちんと精査をされたかどうか。例えば、諸外国その他に比べて、あるいは現在の価格に比べて、適当な価格であるか、審査されたかについてお伺いしたいと思います。

○新村需給専門官 事務局の方で、中身については確認させていただきました。ほかの製造メーカーの価格についても参考情報とのことで国の方には示していただき、比較等は行ったところです。

○半田部会長 ほかによろしいでしょうか。

 価格の問題に関しては、御意見を二つ頂いたということです。ほかにはよろしいでしょうか。

 それでは議決に入ります。本改正案について、お認めいただけますか。

 ありがとうございました。それでは御了承されたということで、今後この改正の告示をするに当たり、厚生労働省の方で法令的な観点からもう一度形式的に修正を加えて、もし修正があった場合には、部会長一任ということでいきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 ありがとうございます。続いて、議題2に入ります。議題2は「平成26年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)()について」です。この場で御審議いただいて、その結果を反映したものを次回の部会で、再度、審議会の答申として取りまとめをしたいと思います。事務局から資料の説明をお願いします。

○新村需給専門官 議題2に係る資料について、御説明させていただきます。議題2は「平成26年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)()について」です。資料2になります。需給計画は、血液法第25条の規定に基づき、翌年度の血液製剤の安定供給に関する計画を策定するものです。

 2ページを御覧ください。血液法第25条第2項に規定されている本計画で定めることとされている各事項について、第1の「平成26年度に必要と見込まれる血液製剤の種類及び量」については、4ページの別表第1に、第2の「平成26年度に国内において製造され、又は輸入されるべき血液製剤の種類及び量の目標」については、5ページの別表第2に、第4の「平成26年度に原料血漿から製造されるべき血液製剤の種類及び量の目標」については、6ページの別表第3にそれぞれ示しております。別表第1〜第3の需要見込量や目標量については、血液法に基づく関係製造販売業者からの届出や、近年の供給実績を基にして、医療需要に対して過不足が生じることなく安定的に供給されるよう算出したものです。第3の「平成26年度に確保されるべき原料血漿の量の目標」ですが、92万リットルを目標量としております。この目標量の算出の考え方については、8ページで触れさせていただきます。第5の「その他原料血漿の有効利用に関する重要事項」の「1 原料血漿の配分」ですが、3ページを御覧ください。1の原料血漿の種類ごとの標準価格については、次回開催される当部会において、日本赤十字社の財務状況等を踏まえて御審議いただくことになりますので、今回は空欄とさせていただいております。また、2は、採血事業者から各国内製造販売業者等への、平成26年度における原料血漿の種類ごとの配分見込量です。各社、安定供給に必要な量の配分を希望しているところです。

 4ページと5ページの別表第1と第2のそれぞれ最後の欄ですが、本年3月に承認され、8月から供給が開始されている急性ポルフィリン症の治療薬ですが、ヘミンという血液製剤を新たに追加しております。この製剤は、現行のヒトの血漿を有効成分としている血液製剤ではなく、ヒトの赤血球から抽出されたヘミンを有効成分とする血液製剤ということになるため、現行の血液製剤と同様に、安全性の向上、安定供給の確保及び適正使用の推進等に配慮する必要があるとの判断で、血液製剤に該当することから、血液法の施行規則の別表第1に追加され、需給計画の対象となっています。

 8ページの「平成26年度の原料血漿確保目標量()について」ですが、先ほど申し上げましたが、平成25年度と同様で92万Lとしております。2.の各社の受入希望量ですが、凝固因子製剤用が計52.5万L、その他の分画製剤用が計42.5万Lで、合計が95万Lになります。受入希望量より確保目標量が少なくなっている3万L分については、過去において、国内需給の推進には将来にわたって安定的に原料血漿が確保・供給される必要があり、毎年献血者を安定的に確保する必要があるとのことで、製造業者の原料血漿必要量に多少の余裕を見込んだ確保目標量の設定が必要との考えに基づき、一定量の上乗せを行ってきたところです。その結果、日本赤十字社の方で在庫量がある程度確保されていることから、有効期間の問題等もあり、在庫分から3万Lについては配分するものとなります。

11ページの「平成26年度都道府県別原料血漿確保目標量について」ですが、従来からの原料血漿の確保については、都道府県別に目標量を定め、御協力いただいております。これは、全体の確保目標量()92万Lを各都道府県別に割り当てたものです。計算の考え方は従来どおりです。

13ページは「平成24年度需給計画の実施状況」です。一番下の原料血漿確保実績ですが、確保目標量95万Lに対し、95.6万Lを確保し、確保目標量を達成しております。

15ページの別表の平成24年度の実績ですが、アルブミン製剤の国内自給率については、平成19年度の62.8%をピークに、数年、低下傾向が続いていましたが、平成23年度より上昇傾向となり、平成24年度は前年度と比較すると1.1ポイント上昇して、59.6%となっております。血液凝固第VIII因子製剤については、遺伝子組換え製剤のシェアの伸長により、依然、国内血漿由来製剤の自給率は低下の状況が続いています。人免疫グロブリン製剤の国内自給率は0.4ポイント上昇し、95.7%となっています。各製剤の国内自給率の推移については、20ページ及び21ページを後ほど御参照いただければと思います。

16ページは「平成25年度需給計画の上半期の実施状況」です。上半期の原料血漿確保実績ですが、確保目標量92万Lに対し、50%を超える48.1万Lが確保できており、製造業者等へは計画どおり配分できるものと見込まれます。製剤ごとの供給量や国内自給率の状況については、18ページに、平成24年度の需給計画の計画及び実績、平成25年度の需給計画の計画及び上半期の実績、平成26年度の需給計画の計画値を並べて、さらに各年度における原料血漿の配分計画と実績についてまとめた資料を示しております。

19ページ〜24ページは、各製剤の状況を図表やグラフにまとめてお示ししたものです。後ほど御覧いただければと思います。長くなりましたが、資料2の説明は以上になります。

○半田部会長 ありがとうございました。ただ今の説明について御質問、御意見はありますか。

○稲田委員 3ページの最後の所です。一定量の在庫を保有することが望ましいということがあるのですが、この「一定量」について何かそれなりの基準、%やLなどがあるのでしょうか。

○新村需給専門官 具体的な数値はないのですが、各製造業者それぞれ供給量などがまちまちですので、それは各メーカーサイドにお任せしている状況です。

○稲田委員 ここで望ましい在庫と言いながら、結局はメーカー任せで何も基準もないので、恐らく現状とは変わらないという認識かと思うのですが、それでよろしいでしょうか。

○新村需給専門官 はい。

○半田部会長 ほかにはいかがでしょうか。

 ヘミンという製剤に関しては、これは期限切れの赤血球を使うということでよろしいのでしょうか。

○新村需給専門官 そうです。

○半田部会長 もう1点です。平成26年度のアルブミンの需給計画です。22ページに図があるのですが、平成26年度の見込みは、前年度に比べると増加しているのですが、このような見込みの要因は何なのでしょうか。

○新村需給専門官 これはあくまで現時点での見込みで、例年そうなのですが、最終的には見込みより減るケースも考えられますので、平成26年度の見込みということであれば、平成24年度の実績ベースを基にして各メーカーが算出しているものですので、具体的な要因はございません。

○半田部会長 これはあくまでも見込みということですね。

○新村需給専門官 はい。見込みです。

○半田部会長 分かりました。よろしいでしょうか。

 それでは、今回、この原料血漿の確保目標量と需給見込み、製造目標等については、今回、事務局案で了承することにさせていただきます。原料血漿の配分価格も含めた最終的な了承については、次回の審議を踏まえて行いたいと思います。よろしいでしょうか。

 ありがとうございます。続いて議題3に入ります。「平成25年度献血推進調査会の審議結果及び平成26年度の献血の推進に関する計画()について」です。献血の推進に関する計画は、血液法の規定により毎年度策定されています。この場で御審議いただき、その結果を反映したものをパブリックコメントにかけた上で、次回の当該部会において審議会の答申として取りまとめたいと思います。資料の御説明をお願いします。

○信沢課長補佐 議題3について、資料3を用いて御説明します。今年度、献血推進調査会は9月と11月の2回開催され、そのときに配布されている資料です。資料3-1は、平成22年度に策定された献血推進の5年間の中期目標である「献血推進2014」の状況についてまとめたものです。厚生労働省では、将来的な血液不足を解消するために、若年層献血者数の増加、集団献血の確保、複数回献血の増加を重点目標として、平成26年度までの数値目標を掲げて取組を実施してきております。平成24年度の実績を御覧いただくと、若年層の献血率については、10代が前年度と比べて微増、20代は横ばいとなっています。また、集団献血の確保については、着実に実績を伸ばしてきています。複数回献血については、若干、人数が伸び悩んでいるところもあり、最終年度に向けて、目標に向けた更なる対策の充実・強化が課題となっています。

 次に、資料3-2「高校生の献血者数について」です。これは、本年9月に開催した第1回献血推進調査会で日本赤十字社から御提出のあった資料です。1枚めくっていただくと、「1.平成24年度の高校生の献血実績について」の記載がありますが、延べ約136,000人、前年度比で108%と増加しています。2番に「高校生の初回献血者数について」と記載がありますが、こちらも日本赤十字社で目標を立てて、それに向けて実施をしてきたのですが、目標を上回る実績を確保しました。日本赤十字社において積極的な運動をした結果、1枚めくった裏ですが、「3.高等学校での献血実施状況について」も、献血実施校数が1,286校と、前年度比で106%ということで、近年、微増してきております。

 次に、資料3-3「平成26年度献血推進計画について」御説明します。これは1ページ〜7ページまでが、平成26年度推進計画()になっております。平成25年度と比較して大きな変更はありません。若年層に対する対策等の記載文言を強調するなどの変更を行っております。修正箇所が分かりやすいので、8ページ以降の新旧対照表をもって主な変更箇所について御説明したいと思います。上段が平成26年度推進計画()で、下段が現行の平成25年度推進計画となっています。

 まず8ページです。「平成26年度に献血により確保すべき血液の目標量」の所ですが、平成26年度に必要と見込まれる輸血用血液製剤の数量が記載されています。各都道府県に調査を実施して、来年度の需要を予測したものです。その結果、205万Lの血液を献血により確保することが必要となりますが、この数値は平成25年度のものと同様となっています。

 9ページです。左の方の「血液製剤の安全性の確保のための取組の一環として」の後に「HIV等の」と追加をいたしました。これはHIV検査が目的と疑われる献血事例が発生したため、検査目的のために献血を行わないよう、より一層周知する必要から文言を強調したものです。

10ページです。中程より少し左の方ですが、「普及啓発の対象を明確にしたうえで」の後に「各世代にあわせた」と追加しました。これは、世代の違いによって効果的な周知方法が異なるため、より効果的な周知方法を行っていくというものです。例えば、次の11ページですが、右の方に「SNS等インターネット」とあります。SNSというのはソーシャルネットワーキングサービスですが、それを追加しております。これは、若年層を中心とした世代では、ホームページにアクセスするというよりも、ツイッターやフェイスブックなどを活用した情報の収集や交換が行われているため、これらを活用した周知方法がより効果的との御意見があったため追加いたしました。

 また、11ページには「次世代の献血者を育てていくために」という横線の部分を追加したり、「親子が献血に触れ合う機会」の後に「利用しやすい環境」という言葉も追加しております。これは、親子献血やファミリーでの献血により、幼少期から献血に触れ合う機会を作るべきとの御意見を受け、文章を強調したものです。利用しやすい環境とは、キッズルーム等、託児施設の整備を行っていくということを意味しております。

 それから、11ページに「関係省庁と連携しながら」という文言を追加しております。これは、厚生労働省や文部科学省、その他の省庁と、より連携を取っていくべきというところから追加しております。11ページの最後の方の「都道府県及び市町村は」から始まるフレーズは、もともとは下段にあるように「都道府県及び市町村は、地域の実情に応じて」と記載されていましたが、地域の実情に応じていたら、なかなか進展がしないという御意見もありましたので、具体的な取組を記載するということで、「採血事業者が実施する『献血セミナー』や献血センター等での体験学習を、積極的に活用してもらえるよう学校等に情報提供を行うとともに、」と追加いたしました。

14ページです。初めの所に「子育て世代に対応した託児にかかわる施設整備等」と追加いたしました。これは、子育て世代である20代、30代の方々が献血に参加できる環境整備を行っていく必要があることから追加しております。中程に「HIV等の」とありますが、これは先ほどの理由と同じ形で追加しております。

 最後に一枚紙の参考資料を付けておりますが、平成6年度〜平成24年度までの献血者総数を棒グラフで、年代別献血者数を折れ線グラフで示したものです。年代別では、10代及び20代の若年層の減少傾向が続きましたが、平成24年度では10代が微増しています。平成22年度からは30代が減少傾向にあり、今後は30代の献血参加への取組についても力を入れていく必要があると考えております。以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。今年度の調査会の審議結果及び来年度の献血推進計画()についてです。御質問、御意見をお願いします。

○濱口部会長代理 高校生の献血について伺います。資料3-2の後ろから3ページの所に、「高等学校での献血実施状況について」というグラフがあります。それと、その後にあった参考資料の「献血者数の推移」という所の10代の所のグラフがあります。こうして眺めてみると、数はもちろん高等学校での献血と10代が同じではないと思いますが、グラフの推移はよく似ているなと思いました。例えば平成6年の10代の献血者数と、高等学校で実施されていた数・比率は、それなりに高かったのです。それが、今や半分以下に下がってきているところが非常に気になります。10代が下がっているのは、実はこういったところに少し原因があるのではないかという気がしますが、それを一つお伺いします。

 それから、資料3-2の最後のページを見ると、各県においての高等学校での実施の比率があります。私の出身である所も非常に低いのですが、実は献血率も私の出身県は低いのです。そこを考えると、データを見ていないので分かりませんが、意外と高等学校のときの実施率が低いと、その後、県によっても余り高い値が出せないのではないかという気もするのです。そうしたときに、高等学校の比率がこんなにばらばらであることを是正する手立てはないのだろうかと思いましたので、その2点について、もし何かお考えがあれば教えていただきたいと思います。

○信沢課長補佐 まず、厚生労働省の方からお答えします。厚生労働省としては、高校3年生を対象にして、毎年度『献血ホップ・ステップ・ジャンプ』という副読本を全国の高校生一人一人にお配りしています。あと、教員用にもお配りしています。そういった中で、平成25年の4月から、高校の保健体育の学習指導要領の解説も変更になり、献血についても適宜触れるということになりました。そういった状況もありますので、国としては日本赤十字社ともよく連携して、こういったところで、例えば先ほど申し上げた献血セミナーなどを学校で取り入れていって、周知し、それが高校献血につながっていくようにと考えております。日本赤十字社の方からも何かありますか。

○日本赤十字社西田副本部長 日本赤十字社の西田でございます。ただ今の御質問についてですが、高等学校での献血の実施と10代の減少、いわゆる回数が減れば献血者も減るという、このパラレルな状態になっているところに関しては、やはり学校での受入れの機会が絶対数的に少なくなっているのは事実です。

 地域的なものについては、都市部においては、必ずしも学校での献血だけでなく、固定施設に御来場いただいて献血をしているという機会もあります。そういう背景を含めて、日本赤十字社では国の献血推進計画を踏まえ各学校に出向いての献血セミナーの開催による啓発活動を行っております。今回、この献血推進計画の中では度々、献血セミナーによる若年層への啓発ということに重点を置き、盛り込んでいただいていると理解しております。

 また、地域的な部分のところで、高校のときに献血に触れ合うという機会は非常に重要だということは、我々もデータ的には取っております。そのようなことから、基本的には400ml採血を中心に行うのですが、400ml採血に不安のある方については、200mlの献血によって、献血という機会に触れ合っていただきたい。そうすることによって、将来にわたって献血への協力を得られやすいということが分かっておりますので、そのような対応をさせていただいています。

○大平委員 資料3-1で出ている、20代の献血率を8.4%まで増加させるという目標値なのですが、これは現実的なのかどうかというところをお伺いします。

 それから、資料3-2の高校生初回献血者数の、18歳の男女の献血の確保が下がっているところを見て、そして、参考資料に出ている20代から30代の方たちが下降気味というのが極端にあり、40代から50代の方たちが頑張っているということです。そこにつなげるためには、今の30代、20代の方たちにもう少し何か具体策を、この計画の中に織り込んだ方が良いのではないかと思うのです。厚生労働省又は日本赤十字社の方で、現実的に20代の献血率を8.4%まで上げるとなると、結構大変ではないかと思うのです。これまでの推移を見ても、8%を越えている数値ではなくて7%の後半と出ているのです。今後、もう少し20代に入って、そして30代、子育て中とは書いてあるのですが、本当は働き盛りの人たちについて、どのようにいろいろな就労場面での恩典を付けるかなど、いろいろ考えることも必要ではないかと思います。その点について、今回この策定案を練ったときの、見解について少し教えていただきたいのです。

○信沢課長補佐 今の大平委員の御意見については、今回は子育て世代の環境整備という形で20代、30代は入れておりまして、就労関係と具体的に書くまでに、こちらの方も手続が煮詰まらなかったこともあり、今回記入はできませんでした。一応10ページで、普及啓発の対象を明確にした上で、各世代に合わせた周知方法をより効果的に行っていこうという意味で、そこを追加させていただいたという考えです。何か追加があればお願いします。

○日本赤十字社西田副本部長 日本赤十字社においても、やはり今回の推進計画の中に、企業等における献血の推進対策というようなことで、文言として計画の中に盛り込んでいただいておりますが、やはり企業に対しての献血に触れ合う機会をきちんと作るということ。さらに、献血サポーターという事業がありますので、サポーター企業の社会的位置付けの在り方などをきちんと作っていきたいと思っております。

 それと、先ほど国の方からもお話がありましたが、献血者に対する利便性の向上ということで、受付時間の延長等、お勤めの方がお帰りになる時間帯にも献血ルーム等が開いているというような状況も、現在、検討しております。可能な限り受け入れやすい状況を作っていきたいと考えております。

○大平委員 今の関連ですが、こうした20代、30代の方たちがなかなか増加しない傾向などを、割と頻繁にモニターしていくということで、傾向をつかむことが大事ではないかと思うのです。ですから、その傾向を分析して、どういった点にポイントを当てていったらいいのかなどというのは、現場の方で大変かもしれませんが、そこが必要なのではないかと思いました。

○稲田委員 これはどなたも同じように感じると思うのです。若年者層のこういった献血率の低さは非常に重大な問題だと思います。こういった10代、20代の方の献血率が低ければ、当然これは30代、40代になっても低いであろうことが予想されるわけです。先ほど資料3-1で、20代は%が横ばいという話があったのですが、人口が減少している中で、絶対数としては減少している。これは先ほどの参考資料のグラフを見ても明らかなわけです。こういった人たちの、これほどの減少はなぜかという分析がほとんどなされていない気がします。今の考えられた対策は、みんな献血をしたいのに献血をする環境が整っていないからだ、だから広報をしようというお話に終わっていると思うのですが、中には献血をしないという選択をしている人たちがいるのではないか。では、それはなぜそういった選択をしているのだろうかといった分析がないと、過去に比べて半分以下にまで下がってきたことは説明し切れない。これだけいろいろな広報をする手段が増えてきた中でも増えてこないということは、恐らく広報というのが決め手にはならない可能性があるのではないかという気がします。その辺りの、何で献血をしないかといった具体的な分析がない限り、恐らく飛躍的な献血者数の増加率の上昇はないのではないかという気がいたします。

○小幡委員 今お話があったところですが、高校生については、やはり、経験していただくと複数回の献血者になり得るということで、そこに照準を合わせるということは2、3年前から言われていたので、それ自体は是非進めていただきたいと思うのですが、ある施策をとったときにどういう効果が実際に及ぼされたかという検証は、常に必要だと思います。今回、200mlというのを初回の方に導入して、高校生微増ということでしたが、そこでの、とった施策と数字との関連がある程度分かっていればお伺いしたいということが、まず1点です。

 それから、今、大平委員からもありましたように、20代をもう少しということで、大学はあまり出てきませんが、大学に献血の車が来ると、大学生は比較的、恐らく時間的に余裕があるので、集まりやすいと思います。もちろん高校生に広報して、セミナーなどをやって、そういう気持ちを起こさせることはとても大事なことなのですが、そこから少し経て、大学に行ってからでも、時間的な余裕は結構あると思うので、もう少し献血を大学でも進めたらよいのではないかと思います。

 もう1点、ほかのことですが、感染症の検査を目的とした献血を防止するための措置というのが書き加えられていて、これは事故があったことに対応してということだと思いますが、具体的に、この措置についてはどのようなことを考えられているのかをお聞きできればと思います。

○信沢課長補佐 献血の受付に来られたときに、「お願い」というお知らせ文をお配りしたりします。その中に、検査目的では献血をしないことを、今までも書いてあったのですが、それをもっと強調して書いたり、また、ホームページ上で、検査目的では献血をしないということを広報していく。献血ルームにおいては、目立つように、検査目的では献血をしないようにということを入口の所に貼り出したりなどといった活動を、今のところしております。あと、詳しくは日本赤十字社からお願いします。

○日本赤十字社西田副本部長 問診の強化というところで、お願い文の訂正をして、より具体的に責任ある献血というところを盛り込んでおりますし、HIV等の検査目的のお断りを明記しているところです。それと、献血会場では、このような立て看板を付けて、注意喚起をより一層強化していくことを考えております。

 一つ目の質問ですが、平成25年度の上期の10代の献血者の増加分ですが、前年に比べて約10,114人増えております。そのうち200ml採血が約6,000人ということですが、これは先ほど御説明したとおり、やはり献血に触れ合うといった意味合いから含めて、200mlで初回の献血について触れ合っていただきながら、続いては400mlという形に展開していっていただきたいということです。実数については、1万人ぐらい増えている状況です。

○小幡委員 それは、現場では、来た方にどちらにしますかというように聞かれているのですか。初回の方については200mlもありますよと。それとも、初回はみんな200mlと決めているのですか。

○日本赤十字社西田副本部長 基本的には400mlをお願いしています。それで、初回、若しくは献血に不安があるといった場合について、200mlの選択もあるという整理です。

○小幡委員 そうすると、そう言われたところで200mlを選択した方が6,000人いらっしゃるということですか。

○日本赤十字社西田副本部長 そういうことです。

○小幡委員 そうであれば、そこで初めて献血をするということになって、将来的にその方が、更に次は400mlの普通の献血をしていただければよいということになるので、一応の数字というか効果は出ているという理解でよろしいですね。

 もう一つ、措置のところですが、ここにわざわざ措置と書いてあるので、何かもう少しあるのかと思ったのです。そうすると、大体は広報を強化するというところですか。

○日本赤十字社西田副本部長 そうです。

○小幡委員 確かにこれはなかなか難しい話なのです。そんなに数は多くはないと思うのですが、万一そういう考えで献血をしたらどのような結果になるかについて、やはりきちんと知らせるということが大事ではないかと思います。

○益子委員 総論的ないろいろな対策も確かに大事だということは、重々承知の上での話なのですが、資料3-2の一番後ろのページの高等学校の都道府県別の献血状況を見ると、これは尋常でないぐらいの差があるわけです。岩手、栃木、山梨は90%以上の実施率があり、一方で東京や新潟、京都、奈良、高知は極端に10%以下のひどい実施率です。ですから、こういうところを、総論的に対策を一般論化して議論していても全く意味がないと思うのです。しかも、平成20年〜平成24年までを見て、新潟にしても京都にしても高知にしても、低い所はほとんど改善が見られていないわけです。ですから、何ら対策を打たれている形跡が認められないのが一番の問題だろうと思うのです。一方で、90%以上の所をもっと上げろと言ったって、もうやっているわけですから、そういう所にもっとやれやれと言っても意味がないわけです。やはり具体的に、どこが良くて、どこが悪いのか、良いのは何が理由でそれだけ良いのか、悪い所は何が問題なのかということを、個別具体的に検討して対策を立てなければ駄目なのではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

○信沢課長補佐 先生の貴重な御意見を承りまして、事務局の方でも検討したいと思います。

○半田部会長 ありがとうございました。非常に貴重な意見をたくさん頂きました。事務局におかれては、本日の議論を踏まえてパブリックコメントの聴取も含めて、必要な手続を経た上で、当該計画()の最終案を次回の部会に提示するようによろしくお願いいたします。

 それでは、議題4に移ります。「平成25年度安全技術調査会の審議結果について」です。御説明をお願いします。

○上田課長補佐 それでは、議題4に関わる資料について説明いたします。議題4は安全技術調査会についての報告です。安全技術調査会は本年2回、6月と9月に開催されました。議題の内容は資料4-14-5までとなります。

 まず資料4-1から御説明いたします。資料4-1ですが、日本赤十字社から平成23年度のへモビジランスの結果報告がありました。安全技術の最新の議論に先立ちまして、血液安全性の現状を把握することを目的に安全技術調査会での報告をお願いしたものです。まずヘモビジランス体制の概略の説明がありまして、3ページのスライド5から「非溶血性副作用」の説明、また8ページのスライド15から「感染症」の報告があります。そして最後に、スライドの22枚目に「日赤ヘモビジランスのまとめ」があります。このまとめの部分を御覧ください。

 まとめの1番、輸血関連急性肺障害(TRALI)と申しますが、この症例は2006年の添付文書への記載以降、減少傾向にあり、2011年以降死亡症例はないとのことです。これについては5ページのスライド9番と10番を併せて御覧ください。スライド9番にはTRALIの概念と診断基準があります。TRALIとは、「輸血後6時間以内に急性の非心原性肺水腫を伴う呼吸困難を呈する重篤な非溶血性輸血副作用」と書かれております。診断基準と危険因子についてもスライドに示されております。スライド10には届出の推移が示されております。2006年以降、評価件数という折れ線グラフは増えておりますが、診断がなされたものについては減少しているのが分かります。

 また、ヘモビジランスのまとめの2番目の輸血関連循環過負荷(TACO)ですが、これについては「今後添付文書への記載等含めて、医療関係者に周知していく必要がある。」と考察されております。これについては、6ページと7ページのスライド12番〜14番にあります。スライド12には定義があります。TACOとは、「輸血に伴う循環負荷による心不全であり、呼吸困難、頻脈、血圧上昇などを認める。胸部レントゲンでは肺浸潤影など心原性肺水腫の所見を認めることがある。輸血後6時間以内に発症が多い。」と言われております。スライド13は診断基準です。読み上げるのは省略いたします。スライド14は、2012年度における報告と男女比になっております。これによると、50代以降の女性に多いことが示されております。

 さらに、ヘモビジランスのまとめの3点目ですが、「輸血後B型肝炎症例は、HBc抗体基準の厳格化により、更に減少していくと考えられるが、安全対策の評価を今後も実施していく。」とあります。これは9、10ページのスライド1719です。2012年はB型肝炎が6例、細菌感染が1例、HE肝炎が4件特定されております。日本赤十字社は2012年8月より、コア抗体の検査による既往HB感染者の献血の制限を行っておりますが、これによって10ページのスライド19、棒グラフの赤で示す感染既往献血者からのHB輸血感染事例が減るのではないかと予想されています。

 まとめの最後、4点目ですが「血小板輸血による細菌感染症例は、年に1例程度発症しているが、死亡例はない。また、保存前白血球除去導入後、赤血球製剤による細菌感染症例は確認されていない。」とあります。これは10ページのスライド20です。毎年1例前後の細菌感染症の報告がありまして、原因菌はスライド21番目に表になっております。死亡例は出ていないということです。ヘモビジランスについては以上です。

 次に、資料4-2の説明に入ります。資料4-2は、感染性因子低減化技術について日本赤十字社に定期的に検討状況を御報告いただいているものです。これまでの経緯から、安全技術調査会では、血小板の細菌感染への対策として、ミラソル技術の導入を基本に評価を進めております。また、具体的な導入に関しては、他の輸血副作用の報告件数や世界的な不活化技術の開発状況及び新興感染症等の発生動向を評価しつつ検討を続ける方針となっております。まず、1517ページにある別紙1を御覧ください。一番右に「日本赤十字社」という欄がありまして、これは日本赤十字社が自ら収集した各病原体のミラソルを用いた不活化のデータです。公表されているデータとやや食い違いがあるということで日本赤十字社独自に評価したものであり、これを基に18ページの別紙2からですが、病原体ごとのリスク評価を行いました。これは、ミラソル不活化技術の評価とともに各病原体の輸血感染率、病原性、流行状況及び個別NAT等の他の技術との連携を含めたリスク評価となっておりまして、総合判定としてA〜Cで示されております。Aは「現状の安全対策及び導入を予定している検査法で、殆どの感染を防止することができるもの」、Bは「Mirasolの導入により、感染防止効果が期待できるもの」、Cは「Mirasolでは感染防止効果が期待できない。NATの改良もしくは他の低減化法などの安全対策の導入を考慮する必要があるもの」となっております。個々の説明は省きますが、これによるとA評価となっているのはC型肝炎、HIV、サイトメガロウイルス、ウエストナイルウイルスです。B評価となっているのが細菌感染、HBウイルス、パルボウイルス、E型肝炎ウイルス、バベシア症です。それから、C評価がデング熱とチクングニアという結果となっております。今後、これらのデータ収集及び開発の状況についても定期的に報告を頂く予定となっております。

 次に、資料4-3及び4-4を続けて御説明いたします。これも定期報告予定であった案件ですが、シャーガス病の安全対策及び疫学調査結果の報告です。シャーガス病については4-3の1枚目にありますように、平成241015日採血分より、ここの実施状況の表1、2、3にあるハイリスク者の血液を原料血漿のみに使用し、輸血用製剤には使用しないという製造制限という形で安全対策をとってまいりました。ハイリスク者というのは、先ほども申しましたが、問診で同定される1〜3の対象です。「1.中南米諸国で生まれた、又は育った。」、「2.母親が、中南米諸国で生まれた、又は育った。」、そして「3.中南米諸国に通算4週間以上滞在した。」です。こういった方たちをハイリスク者として同定しております。83ページは7月の時点の集計ですが、ハイリスクの対象者は昨年10月〜本年7月末までに7,235人、献血者の0.18%でした。

 次に84ページですが、これは安全対策のハイリスク者を対象に日本赤十字社が実施している疫学調査の結果です。安全対策の問診によって同定された対象者のうち、同意が得られた対象者に対し、T.cruziの抗体検査を、500例を目標に行っております。調査応諾率は、表の上から1番に該当する対象者で74.7%、2番に該当する対象者が56.8%、そして3番の該当者は68.2%でした。8月の時点で、この調査にて1例の陽性者が報告されました。陽性者の概要は3番にありますが、40歳代の中南米出身男性です。過去の献血歴がありまして、過去の献血は安全対策導入前であったということで、既に赤血球製剤が9本、FFP製剤が2本医療機関に納入されており、原料血漿7本がメーカーに供給されているということが判明しました。そのため、日本赤十字社が遡及調査を行って投与された患者様11名すべてを同定し、検査が不能であった1名及びすでに死亡されていた5名を除いて検査を行うことで、すべてで陰性を確認しました。詳細は85ページの表と92ページの追加資料1.とありますが、ポンチ絵がありますので、こちらで御確認ください。92ページは資料4-4です。なおシャーガス病については、92ページの追加資料2.に簡単な説明がありますので、こちらも併せて御覧ください。その後、更に1例の陽性が10月に報告されておりまして、8月の報告例の遡及調査の結果と併せ、第2回安全技術調査会に報告されております。資料4-4がその際のもので、一部前の資料の繰り返しになりますが、別添を御覧ください。この会議では現行の安全対策を継続しつつ、5,000例目標の日本赤十字社の疫学調査の結果を待って、再度安全対策を検討するという方針になるとともに、安全対策導入以前の血液に関して調査を行う方針が示されております。日本赤十字社の調査については、年度末には終了見込みと聞いておりますので、このタイミングでこれらの検討を行うことを考えております。

 議題4の最後、資料4-5です。安全技術調査会に属するNAT小委員会において、現在NATガイドラインの改訂が行われております。これはガイドラインの新旧対応表で、詳細については省略いたしますが、主な改正点は、将来的な対象ウイルス拡大に向けて、現行の3種のウイルス以外にも適用可能な記載に変更した点です。例えば、94ページの中程にある改正案ですが、「主としてヒト免疫不全ウイルス(HIV)、C型肝炎ウイルス(HCV)及びB型肝炎ウイルス(HBV)」という記載に変わっております。また、自動化装置の導入など検査環境の変化を踏まえた点、これは例えば、108ページの「バリデーション試験が」で始まる記載ですが、こういったことがこの変更方針に該当する記載です。また、高感度化に伴うランコントロールの要件等のNAT技術向上を踏まえた点については、例えば104ページの下の方にありますが、「一方、NAT関連技術の向上により」で始まる修正記載の部分に該当いたします。また、最後の現時点での検出限界値を記載した点については、112ページの注意事項8の記載に該当しております。以上、ほぼ案が確定いたしまして、今年度末にかけパブリックコメント、安全技術調査会での確認を経て、次回部会には確定案を御報告できる予定となっております。議題4の報告は以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。それでは質疑応答に移りたいと思います。御質問、御意見はありますか。

 いかがでしょうか。そうしますと、日本赤十字社のヘモビジランスの御報告からいうとTRALIは減少している、あるいは一番問題となっていたB型肝炎に関しても、コア抗体の基準を厳格にしたということですね。それによる効果が出ているということでよろしいでしょうか。

○日本赤十字社日野副本部長 日本赤十字社の日野です。昨年の8月以降、先生が今おっしゃったように、HBの感染既往を示すコア抗体を厳格化しました。今年、医療機関からの感染症報告で感染既往の血液による輸血後のB型肝炎と確認されてはおりますが、その血液は、昨年8月以前の血液で、8月以降に採血された血液については、今のところ新規感染のみとなっております。

○半田部会長 もう一つよろしいですか。今、日本赤十字社から上がってきた事例は、どのくらいの分母があって、そのうちのどのくらいの発生率があるかは、なかなか自主的な報告になるということもあると思うのですが、今ちょうど厚生労働省のヘモビジランスの班ができたと思うのですが、それとの関連について班長の濱口先生、何かございますか。

○濱口部会長代理 厚生労働省の研究班を今年度から担当しております。それで日本赤十字社の方では、遡及調査に至るような、かなり現地調査が必要なものを含めて、どちらかというと中等度以上のものがメインで解析されています。その一方で研究班の中でやっているのは、全部の医療施設を網羅するというわけではなく、モニターをするような形で、ただモニターをする際にはすべての副作用のデータを集めてくるということですので、全体の10%ぐらいをモニターしているような状況です。その中で重篤なものや軽症のものも入れて、全体像が一応分かるような形になっています。それで現状においては、日本赤十字社のやられているヘモビジランスと、モニターですが全体像が分かるシステムと両方見ることによって、現状の日本においてどの程度の副作用が起こっているかというのが分かるかと思います。また、このモニターをすることによって、それぞれの医療施設で独自にこういった副作用調査を現在活発にやられているという状況が、後ほどの報告の中にありますので、多分こういう副作用に関しての関心が非常に高まっている状況を、今作り出せているのかと考えております。

○半田部会長 ありがとうございました。それでは、ただ今の議論を踏まえて、事務局及び日本赤十字においては、血液の安全性向上について取組をよろしくお願いしたいと思います。

 それでは、議題5に移りたいと思います。「平成25年度運営委員会の審議結果について」、資料の説明をお願いします。

○上田課長補佐 議題5に関わる資料について説明いたします。議題5は運営委員会の報告です。運営委員会は、定期的に四半期ごと、3月、6月、9月、12月と開催されています。今年度は、昨年の部会後の4月〜12月までには、6月、9月、12月の3回の定期的な運営委員会に加え、先ほどのシャーガス病の陽性者の件を受けての8月の臨時的な開催、それから後ほど御説明いたしますが、HIVの輸血感染の事例を受けまして、11月の臨時的開催2回を含む計5回の開催となっています。

 資料については、資料5-15-5までが議題5に関わる資料になっています。資料5-1を御覧ください。これは定期報告として報告していただいています供血者から始まる遡及調査実施状況の日本赤十字社提出の資料です。供血者由来の遡及調査実施状況では、一番右が最新情報となります。平成25年4月1月〜9月30日まで供血者に由来して個別NATの対象となった件数は、一番上の数字の4,593件、受血者の陽転が確認されていますのは、下に下がっていただきまして48件でございます。このうちB型肝炎は47件、C型肝炎は1件の報告です。また下に下がっていただきまして、このうち受血者情報が判明した件数といたしまして、陽転事例はHBでは1件、HCでは1件と報告されています。なお、このC型肝炎ウイルスの陽性例1件については、日本赤十字社が2008年にNATを新システムに変更してから初のすり抜け症例となったため、10月及び12月の運営委員会にて報告された事例です。

 2ページの、感染症報告事例のまとめについてです。1の、平成2411月〜本年10月までの報告で、HBVの報告は48件、HCVの報告は33件、HIVは0件、その他の感染症報告が39件で、内訳は細菌感染が29件、サイトメガロウイルスが8件、HEウイルスが2件とあります。なお、本年のHIVの症例に関しましては、集計の時期の関係上、今回の統計には反映されていません。

 3ページを御覧ください。これは献血件数及びHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数のデータです。一番下、2013(平成25)1月〜9月の速報値ですが、陽性件数が55件、10万件当たりにして1,407という報告でした。資料5-1は以上です。

 資料5-2を御覧ください。これも定期的に報告しています、フィブリノゲン製剤納入先医療機関の追加調査の結果です。対象期間中、新たな報告はありませんでした。なお、本年度のフィブリノゲン納入医療機関に対する調査について、今現在実施しているところです。未だ回答率が低い状態ですので、関連施設を含めた呼び掛け等、御協力をお願いいたします。資料5-2は以上です。

 資料5-3及び5-4を続けて御説明いたします。これが、11月にHIV輸血感染の報告を受け、臨時的に運営委員会が開催され、事例が報告された際の資料となります。また、先週18日に開催されました第5回運営委員会では、資料5-4を用いてこの事例に対する対策案が話し合われました。

 資料5-3から説明いたします。今回の事例の概要があります。今回の事例は、11月初旬、献血血液のHIV抗体検査で陽性が確認されたという報告がありました。当献血者の過去の献血歴を確認したところ、本年2月にも献血がなされていました。これは当時の抗体検査及び20プールNATでは陰性ということで、この時点ではスクリーニング検査をすり抜けていますが、個別NATを遡及により調査したところ、3回の個別NAT実施に対し1回、陽性の結果が報告されました。この際の2月の献血の血液は、すでに赤血球製剤、FFP製剤として患者に投与され、下の表になりますが、2名に投与されていることが判明しました。遡及調査を実施しまして、FFPを投与された60代の男性、受血者2になりますが、この男性でHIVの感染、検査結果(抗体検査)が陽性、個別NAT陽性ということで、感染が確認されたということです。なお、赤血球製剤を投与されました80代女性、受血者1になりますが、こちらの患者については結果、陰性が確認されています。経過ですが、8ページ、別添のポンチ絵がありますが、経過のまとめはこちらで御確認いただければと思います。

 これを受けまして、資料5-4にあります対策が議論されました。項目の列挙になっていますが、補足説明をいたします。まず、「1.問診等の見直しの検討」です。資料5-3の7ページ、概要の最後の部分にありますように、今回の事例の問題点として、献血者の問診への虚偽の申告、あるいは検査目的の献血などといった事実が分かってきたことを受け、この対策に対する問題意識が委員から提出され、運営委員会での議論がなされたものです。先ほどの議論の所でもありましたが、問診の方法、問診票の項目、問診票に関わる資材(パンフレット、ホームページ)などの見直しの必要性が議論され、現在、これらの改善を検討している最中です。

 次に「2.海外調査の検討」です。これについては、献血のHIVに対する海外においての安全対策や、虚偽申告、検査目的献血等の抑止力あるいは刑罰論等、各国における対策について、数か国への視察を考えています。

 また、技術的な改善点として「3.NAT個別化の導入の検討」、「4.輸血用製剤の不活化技術の導入の検討」が、議論されました。個別NATについては、日本赤十字社で来年の夏に導入予定となっています。また、不活化技術についても、先ほど安全技術調査会の資料4で御説明したとおりで、定期的に検討状況を御報告していただいているところです。

 最後、「5.遡及調査等のリマインド」ですが、これは医療機関を中心とした呼び掛けという形になっています。例えば輸血後検査や、輸血に関わるインフォームド・コンセントの在り方、遡及調査への協力といったことを、今一度医療機関の皆様方にも考えていただきたいということで、協力を呼び掛ける通知を発行する予定です。以上の対策の進行状況については、今後も本事案に関しては、定期的に日本赤十字社から御報告いただき、審議会にて議論を続けていく予定となっています。資料5-35-4は以上です。

 資料5-5を御覧ください。これは献血血液の研究開発等での使用に関する指針に基づきまして、日本赤十字社又は血漿分画製剤メーカーに対し、献血血液を利用した研究を公募したものです。昨年度の採択課題は、資料のようにホームページに掲載されています。運営委員会の事前評価が必要であったものは、追加申請を合わせまして133件、うち承認は88件、修正の上で承認は9件でした。詳細あるいは研究の内容については、資料を御確認ください。なお、本年度の研究課題については、公募作業中となっています。議題5については以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。質疑応答に移ります。御意見、御質問はいかがですか。

○岡田委員 資料5-4ですが、これは1〜5まで書いてありますが、今回の事例もはっきり言えば検査目的だということが考えられるので、今のHIVの検査は、保健所にて匿名でされていますが、それだけでは不十分なために献血を利用してしまうのは多分現状だと思うのです。ですので、この五つに加えて血液対策課を超えて疾病対策課等の協力を得て、今後HIVの検査を受けやすい環境をどのようにつくるのかと、そういうことも検討に加えていないと、血液対策課だけの対策では限界があると思うのです。

 あとは3と4に技術的な検討がされていますが、伸び代というか安全性に影響は非常に少ないとなっているのです。技術的には限界に近付いてきていますので、それを補うために献血を検査目的に使用しないシステムをつくることによって、リスクを下げるのが必要ではないかと思います。

○益子委員 2点ですが、HIVの事例が発生して、報道でも毎日ぐらいに抗体検査の目的で献血しないようにということを繰り返し言っておられるのですが、かえってその辺の認識がない人にとってみれば、自分がおかしい性的行動をとったときに、「あっ、献血すれば調べられるのだ」ということを教えているようなものではないでしょうかね。ですから、私は、献血を目的にするなというよりは、どこか別な所でブレーキを掛けないと、かえって抗体検査目的で献血する人が増えてきてしまうと思います。「結果は教えませんよ」と言っても、何も連絡がなければ大丈夫だし、何かあったときには連絡が必ず来るはずだということになると思うので、その辺のアナウンスの仕方、広報の仕方は考えた方がいいのではないかというのが一つです。

 もう1点、問診票の記載を偽って書いていたわけですが、そこを今度改善するというとても大事なポイントだと思うのですが、具体的にはどのようにするのか、それを教えていただきたいです。

○半田部会長 いかがですか。日本赤十字社の方がよろしいですか。

○日本赤十字社田所経営会議委員 問診の内容、項目については、今のところ、さほど大きな変化はないと思います。ただ、「検査目的の献血はしないですか」という所は、きちんと聞くことが一つあろうかと思います。

 あと、熟練した人が上手に聞き出せば聞き出せるのかという問題は、確かに難しい問題ではあるのですが、今、日本赤十字社は医師が、不慣れな医師も含めて、一応研修は受けているわけですが、問診に非常に長けている人ばかりではない場合もありますので、その辺の在り方については今後少し検討していきたいと考えています。

○濱口部会長代理 私も問診の所が今後重要になるのかと思います。というのは、世界的にMSMに対しての対応をどうするかは非常に問題になっていて、人権の問題もあって、そう簡単に強化していく、若しくは罰則を作るのは非常に難しいのかと考えています。そうしたときに、例えば問診の中に「6か月以内に」という所をもう少し強化してはいかがでしょうか。直近であった場合にはウインドウ・ピリオドに入ってきて、これは検査してもなかなか分からないですから。例えば、今回でも3回やったうちの1回しか捕まっていないとなったときに、個別NATだったら本当に大丈夫なのかという問題が多分出てくると思うのです。先ほどありましたように、限界が多分あるのだろうから、それをクリアできるかどうかは、これから結構大変になってくるかと思います。問診の所で、例えば6か月とせずに、特に直近におけるこういった同性との交わりがあったかどうかについて、少し聞き出せる内容にしてはいかがですか。特にウインドウ・ピリオドは重要で、この間に何かあったときには、対応がなかなか難しくなるのでと、少し具体的な、逆に言うとこちらの手の内を明かすことになるかもしれないのですが、そのくらいは問診の中に入れてもいいかと、個人的な感想ですが、思いました。

○大平委員 少し遡るのですが、平成26年度の献血の推進に関する計画の中に、9ページで「HIV等の感染症の検査を目的とした献血を行わない」ということが明示されているのですが、全体に今、献血で健康情報を知ろうというサービスもあったりして、B型肝炎とか、C型肝炎の問題についても、そこでいろいろと検査の情報としてはどういう扱いをするのかとか、全体に感染症の検査結果についての告知の在り方を、もう1回きちんと整理する必要があるのではないかと思うのです。「HIVだけ教えていません」ということをきちんと言うことは大事です。ただ、ほかの検査はどうかということで、健康情報としては、普通の取扱いは多分日本赤十字社でも苦慮されると思うのです。ですから、そういった点を踏まえると、これは私の考えですが、献血では本当に教えないということで、教えてほしいときには、きちんと丸を付けておいて、公的な機関かどこかでそれをきちんと情報として丁寧に教えると、そういうやり方で、ハードルを少しまた違う形で上げた方がいいのかなどと考えたりして、最終的にはこれはどうしても全く避けて通れる問題ではないと思うのです。ですから、そこは今後の対応として、血液対策課だけではなくて厚生労働省全体としてどうするかをきちんと考えていただかないと、解決の方向にはなかなか行かないのではないかと思いました。

○半田部会長 ありがとうございました。事務局においては、ただ今の御意見、今後も運営委員会の御意見等々を御参考にしていただきまして、より円滑な血液事業の推進について、取組をよろしくお願いしたいと思います。

 大分時間も押してきました。最後の議題になります。「平成25年度適正使用調査会の審議結果について」、御説明をお願いいたします。

○上田課長補佐 議題6に係る資料について、御説明いたします。議題6は、適正使用調査会の報告となります。本年度は10月に1度開催され、学会で実施した輸血製剤使用実態調査の結果が報告されました。資料は、資料6-16-26-36-4までとなります。

 資料6-1及び6-2を併せて御覧ください。資料6-1に全体の調査概要があります。資料6-2はスライド形式になっていますので、併せて御覧ください。今年度の調査対象施設は11,397施設、回答率は42.4%でして、過去5年間では最高となりました。結果によりますと、輸血管理料の取得状態は年々増加、輸血の一元管理も進んでおり、3分の2の施設ではすでに実現しているという結果もあります。しかしながら、管理体制、検査等、小規模施設において、問題が残されている点が指摘されました。この小規模施設に焦点を当てたまとめが、資料6-3になります。資料6-3の要点を説明いたします。例えば、資料6-337ページのスライド9、10、それから38ページのクロスマッチ、血液型検査のダブルチェック等、小規模施設では特徴があることが示されています。また、39ページで輸血前検体保存、輸血後検体保存がスライド1314にあります。これについては、大規模施設より小規模施設では低率であることが分かります。同様に感染症マーカー検査実施率がスライド1540ページにあります。これは前後して申し訳ありませんが、資料6-218ページのスライド27にもありますが、同様の内容でして、大規模施設に比較し、中・小規模施設では実施率が低いこと等が示されています。

 資料6-4ですが、血液製剤の使用実態からのデータが示されています。資料6-4のまとめが、62ページのスライド3637にまとまってあります。対応スライドと共に御説明いたします。輸血療法の実績については、最近2年間増加傾向にあった同種血輸血が減少し、自己血輸血患者も著明に減少していることが示されました。また、製剤別使用量としては、総使用量はいずれも増加傾向にありますが、アルブミン製剤は横ばいであることが示されたということです。これは4647ページにありますスライド4、5で、アルブミンについてはスライド5に使用量の推移があります。製剤別廃棄では、病床数が大きくなると共に、廃棄率が、特に赤血球、血漿製剤では減少する傾向にありましたが、血小板では大規模施設で廃棄率がやや増加しているという結果も示されています。廃棄率は53ページのスライド1718前後にありますので、御確認ください。最後のページに、アルブミンの管理・使用についてのコメントがあります。スライド3763ページです。国産のみの採用率は、等張アルブミンで僅かに増加を認めましたが、高張アルブミンにおいては不変であったことがコメントされていまして、6162ページのスライド3435の辺りに示されています。血液製剤使用実態調査については、本年度も輸血・細胞学会に実施していただけるということで、よろしくお願いいたします。議題6の説明は以上です。

○半田部会長 ありがとうございました。質疑応答に移ります。御意見、御質問はいかがですか。

○山口委員 教えていただきたいのですが、40ページで、輸血前と輸血後でC型肝炎などは割と同じ検査が実施されているようですが、Bは前と後がかなり違うように感じるのですが、感度の点とか、そういう検出率の関係からいくと、本来なら同じ検査をすべきかと思います。しかもHBのDNA検査をやったのが、ほとんどが輸血後だけになっているので、この辺は、後ろがポジティブのときだけ前に戻るという話で考えればいいということでよろしいのですか。

○日本赤十字社田所経営会議委員 B型については増殖スピードがやや遅いので、輸血3か月後にはHBV-DNAを測るというガイドラインになっているかと思います。ただ、DNA検査は診療報酬料が高いので、まだ感染が起きているかいないかが分かっていない輸血前については、あえてDNA検査をする必要はないだろうと。現在はガイドラインの方向としては、輸血前は検査をするのではなく、検体を保管していく方向で考えているのではないかと思います。

○山口委員 そういうことを本当は聞きたかったのですが、検体を保管することが重要だと思いまして、特に小規模施設では保管が少ないこともあって、それを何か改善していく考えがあってもいいのではないか、例えばそういう所には保管のための補助を出すとか、そういうことも考えていいのではないかと少し思いました。

○半田部会長 他にいかがでしょうか。

○岡田委員 自己血の使用が激減したという報告が意外に感じたのですが、減ったという理由は何なのでしょうか。というのは、資料6-4の中程にあります表1bの「輸血実施患者数の年次推移」ですが、2012年は同種血が1,046,000人ですが、自己血が95,000人で、大体1割ぐらいが自己血を使っている。要するに、これは血液の供給からすれば、1割ぐらいの患者に使われているのが減ったというのが、それなりの理由がないとこれほど減ってこないと思うのですが、その辺は調べられているのですか。

○半田部会長 分析はされているのでしょうか。例えば、今回のアンケート調査をされました牧野委員、何かコメントがあればお願いいたします。

○牧野委員 今回のアンケートで1ベッド当たりの自己血の使用量を、例えば2012年とその前の年を比較しまして、診療科別にその動きを見たところ、低下している診療科が整形外科と泌尿器科でした。ほかの診療科は大体横ばいぐらいでした。整形外科においては、手術法の変化がありまして、例えば止血剤としまして、トラネキサム酸の使用によって術後出血量も減ったために、自己血自体をやる必要がなくなったという報告もありますし、そういう論文が最近は海外からもよく出ていますので、多分そういう止血に対する対策が変わってきたことがあります。一方、泌尿器科領域では、ダビンチという手術方法、つまり出血をしにくい手術、術式の導入が入ってきている分野は出血がないものですから、自己血すら使わなくなってきている。そういう外科の手術法の変化もこの低下には大きく影響しているのかとは思います。まだほかにもいろいろ理由があるかとは思いますが、一応アンケート上はこの二つの診療科が目立って低下していました。

○半田部会長 いかがでしょうか。ほかにありますか。

 よろしいですか。ただ今の御意見等々も御参考にしていただいて、あとは学会あるいは研究班とも協力していただいて、引き続き血液製剤の適正使用の取組を、事務局におかれましては、よろしくお願いしたいと思います。

 本日予定された議題は以上ですが、何かほかにありませんか。これだけの委員の方々が集まっていらっしゃいますし、もしこの場で何か御意見等々があれば、お願いいたします。

 よろしいですか。それでは、本日はこれまでとしたいと思います。次回の日程に関しましては、事務局から改めて連絡するということで、本日はありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 血液対策課 課長補佐 上田(内線2905)

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