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2014年5月23日 第101回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

老健局老人保健課

○日時

平成26年5月23日(金)10:00〜12:00


○場所

ベルサール九段 ホール(3階)


○出席者

安部、井上、内田、大島、亀井(菅生参考人)、河村、久保田、小林、齋藤(訓)、佐藤(恒石参考人)、鷲見、高杉(松原参考人)、武久、田中、田部井(勝田参考人)、東、平川、福田(石崎参考人)、本多、村上、山際 (敬称略)

○議題

1.平成27年度介護報酬改定に向けて
(定期巡回・随時対応サービス、小規模多機能型居宅介護、複合型サービス、訪問看護)
2.その他

○議事

○迫井老人保健課長 それでは、定刻となりましたので、第101回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。

委員の皆様方におかれましては、お忙しい中御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

 本日の委員の出席状況でございます。大西委員、熊坂委員、齊藤秀樹委員のお三方から御欠席の御連絡をいただいております。

 また、亀井利克委員にかわり菅生参考人、久保田政一委員にかわり藤原参考人、佐藤徹委員にかわり恒石参考人、高杉敬久委員にかわり松原参考人、田部井康夫委員にかわり勝田参考人、福田富一委員にかわり石崎参考人、以上の方々に御出席をいただいております。

 現時点で堀田委員が遅れておられますけれども、後ほど御出席いただけるとお聞きしております。

 以上から、本日、現時点では21名ですが、最終的に22名の委員に御出席いただく見込みでございます。いずれにいたしましても、社会保障審議会介護給付費分科会として成立いたしますことをまず御報告をさせていただきます。

老健局長及び総務課長につきましては、現在、国会用務で遅れております。場合によっては欠席をさせていただくことをあらかじめお断りしておきます。

 それでは、冒頭のカメラ撮り等はここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

(報道関係者退室)

○迫井老人保健課長 以降の議事進行につきまして、田中分科会長にお願いいたします。

○田中滋分科会長 おはようございます。

 本日は、平成27年度介護報酬改定に向けた検討として増やし、定期巡回・随時対応サービス、小規模多機能型居宅介護、複合型サービス、訪問看護の4点について事務局から説明いただき、議論する予定です。

 では、資料の確認をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 それでは、お手元資料を確認させていただきます。

 議事次第、座席表、委員名簿、1枚紙がございます。

 その後、少し厚目の束になっておりますけれども、資料1「平成27年度介護報酬改定に向けて」というタイトルの資料がございます。

 参考資料が2つございまして、参考資料1は日本看護協会さんからの提出資料で、「複合型サービスの効果と課題について」というとじ込みでございます。

 参考資料2は1枚紙で、本日御欠席の熊坂委員から事前に意見としていただいておりますので、配付をさせていただいております。内容についての説明は省略をさせていただきます。

資料については以上でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 では、議事次第に沿って進めてまいります。

本日は、先ほど申しましたように、テーマが4つあります。2つに分けて行います。

初めに、定期巡回・随時対応サービスと小規模多機能型居宅介護について説明をいただき、議論をお願いします。

では、前半の資料の説明を事務局からお願いします。振興課長、お願いします。

○朝川振興課長 振興課長です。

資料1をお開きいただきまして、まず1ページ目は総論ということで、昨年末にまとめていただいた介護保険部会の意見書を抜粋しております。通常の訪問介護、通所介護に加えて、医療ニーズのあるひとり暮らしの重度の要介護者等が在宅で生活できるよう、定期巡回・随時対応型サービス、複合型サービスなどの新サービス、小規模多機能型居宅介護など、そういうサービスを促進していく必要があるということが記述されてございます。

 2ページ目でございます。前回の介護報酬改定での当分科会における審議報告で、「今後の課題」ということで、このサービスについて触れられている部分がございます。

 1つは、集合住宅における訪問系サービスの提供のあり方について実態把握をし、適宜見直しということ。

 もう一つは、新サービスである定期巡回・随時対応型サービスについて適切に実態を把握するということでございます。

 1枚おめくりいただきまして、3ページ目からは定期巡回サービスの状況を見ているものでございます。

 まず、定期巡回随時対応型サービスにかかる利用者の概況でございます。全体で見ますと、「要介護1・要介護2」と「要介護3以上」がともに5割程度という形になってございます。

 世帯類型で見ますと、「単身世帯」が60.8%と高いということが見てとれます。

 4ページ目でございます。

利用の開始のきっかけでございますが、右上のグラフを見ていただきますと、やはりケアマネジャーからの意見がサービス利用のきっかけになったという割合が高い。

さらに、事業者側が利用者の募集方法として多くとっているのは、地域のケアマネ事業所に対する周知、あるいは病院等からの退院予定者に対する周知というものが多くなってございます。

次に、5ページ目でございます。

事業所の概況ということで、このサービスは2年ちょっと経っている状態でございますが、左側の折れ線グラフを見ていただきますと、1事業所当たりの利用者数は着実に増えてきている状況でございまして、現在は18人ぐらいになっています。

右下の表を見ていただきますと、25年3月以前に開設しているところと以降に開設しているところを見比べますと、前から始めているところのほうがしっかり利用者数を増やしてきていることが見てとれまして、事業の定着によって、それまで潜在化していたニーズが現実のサービスの利用につながっている傾向が見てとれます。

次に、6ページ目でございます。法人種別で見ますと、「営利法人」が51.9%、半分以上を占めています。次が「社会福祉法人」という状況です。

真ん中のグラフを見ていただきますと、特養・老健で今、通常の訪問介護を行っている割合が青いところでございまして、特養で32.2%、老健で18%でございます。このサービスは、地域に定着している特養、老健に担っていただくことが期待されますので、通常のサービスとともにさらなる参入が期待されると思っております。

7ページ目は訪問看護との連携の関係でございます。

右上のグラフを見ていただきますと、「集合住宅」の形でない「地域展開」の赤い点線箱囲みのところを見ていただきますと、連携の訪問看護事業所の確保が障壁であると考えている事業所が57%程度あるということです。

確保の困難な理由は右下の表でございますけれども、1つは、指示書に基づく訪問に関して、包括報酬の理解を訪問看護事業所側に得ることが難しいという割合が高くなっています。その次は「定期的なアセスメントの実施について、委託料の設定が難しかった」というものが挙がっております。

8ページ目は、その委託料についてでございます。アセスメントの委託料は、地域展開の事業所で多く設定されておりますが、その平均委託料は5,610円ということになっています。

次に、9ページ目でございます。

制度上、1つ目の○に書いてございますとおり、夜間の訪問看護が実際に必要であるかどうかということとは別に、仕組みとして連携先の訪問看護事業所には24時間体制を求めているのが今の仕組みでございます。

2つ目の○です。医師の指示書に基づく訪問看護の利用状況を見ますと、「地域展開」の形で「利用あり」という方は26.6%にとどまっています。「集合住宅」は比較的高く、63.6%でございます。

3つ目の○は、医師の指示に基づく訪問看護を提供するか否かにかかわりなく、先ほどの定期的なアセスメントは、月1回行うということをお願いしておりますが、それを求めているという仕組みになっています。

10 ページ目はその参考の資料です。

11 ページ目は、オペレーターについてです。オペレーターの配置を必置にしておりますけれども、9割以上の事業所でオペレーターは兼務で行われているという状況になっています。

同じページの下にオペレーターに関するいろんな事業所の意見をピックアップしておりますが、オペレーターの資格要件、あるいは配置要件の見直し、弾力的な運用を認めてほしいという声、あるいは夜間のオペレーターなど、ほとんどコールがない状況下で待機していることは非効率である、そういう意見が寄せられています。

ちなみに、実際オペレーターにどういう資格を求めているかは前回の資料に入っているのですけれども、普通の訪問介護のサービス提供責任者よりも重く条件がかかっています。

12 ページ目は兼務の要件ですが、下の表の右側を見ていただきますと、例えばアンダーラインを引いたところですが、複数の事業所の間で一体的実施ができるとはしておりますが、全国展開している法人の本部で全国の利用者からの通報を受けるような業務形態は認められないという形の縛りが今はかかっております。

次に、13ページ目は看取りの関係でございます。看取りの体制が既に構築されている事業所の割合は、「地域展開」で48.4%、「集合住宅」で56%、約半数が構築されていると答えています。

14 ページ目は、他のサービスとの利用の兼ね合いの話でございます。

まず、1つ目の○に書いてございますとおり、今の仕組みは、通所介護、デイサービスを利用した日は、包括報酬の点数、1日当たり3分の2を減算するという仕組みになってございます。

 一方、今のサービスの利用の状況を見てみますと、左上のグラフの青いところが「利用あり」なのですが、通所介護のところは約4割ぐらい利用されています。

 一方、一番下の表の赤い点線箱囲みのところを見ていただきますと、デイサービスを利用した日に定期巡回の訪問が何回されているのか、通所介護を利用していない日に何回訪問されているのかを見比べてみますと、通所介護の利用の有無にかかわらず、同じぐらいの訪問回数が行われています。これはデイサービスに行く前と行った後、通常、デイサービスは玄関までということになっていますので、家の中の訪問は訪問介護が対応するというのが今の形になっておりますので、訪問回数は変わっていないという状況が見てとれます。

 次に、15ページ目でございます。このサービスについては、地域密着型サービスということで、定期的に地域の関係者などを入れた介護・医療連携推進会議というものを開いていただくことになっています。それとは別に外部評価も受けていただくという基準になっておりますが、介護・医療連携推進会議は外部の者が入る会議でございまして、外部評価の側面も有している、年4回程度開かれているという実情にあります。

16 ページ目は、このサービスの普及・促進に向けた意見を事業者に調査したものからピックアップしてございます。

1つ目、サービス自体の周知がまだ広く行き届いていない。

3つ目、包括報酬イコールどれだけでもサービスが入れると考えるケアマネジャーが多過ぎる。

4つ目、訪問看護利用時の単位数の問題。

さらに2つ下の通所介護利用日の減算の問題。

さらに、一番下のほうにオペレーターの要件緩和。そういう意見が寄せられています。

17 ページからしばらくは、集合住宅に入っているサービスと地域展開をしているサービスの比較のデータを載せています。

19 ページ目は、このサービスでどういったケア内容が提供されているかを見てみたものですが、集合住宅と地域展開で見比べてみて、特に違いが見受けられるのは、真ん中にあります16番の「見守り・安否確認のみ」、こういったものが集合住宅の場合は若干多くなっている傾向が見てとれます。

20 ページ目でございます。左側のグラフは、時間帯別にどれぐらいサービスが提供されているか、訪問がされているかを見たもので、上が地域展開をしているパターン、下が集合住宅でサービスを提供しているパターンです。

違いが見えますのは深夜帯でございまして、0時台から5時台ぐらいのところを見ていただくと、地域展開しているところは、深夜帯に訪問する割合はかなり低くなっているのが見てとれます。

一方、集合住宅のほうは頻回に訪問されているということが見てとれます。

 何を訪問しているかを見ますと、右下の表でございますが、一番多いのは「見守り・安否確認のみ」ということで、先ほど見ていただいたデータと少し一致しているところがございます。

21 ページ目は平均移動時間です。これは言ってみれば当たり前の結果が出ているかもしれませんが、地域展開のほうは移動時間が比較的長く、集合住宅の場合は移動時間が短いという結果が出ております。

22 ページ目でございます。訪問の回数あるいはケアの提供時間を見てみますと、左上の表、1人当たり・1日当たりの平均の訪問回数は、全体のところを見ていただくと、「地域展開」2.1に対して、「集合住宅」5.7で、回数は多いです。

その1個下の表、平均のコール回数も「集合住宅」がかなり多い。

さらにその下の随時訪問も、コールが来て訪問を行った割合は、「集合住宅」は93.7%ということで、かなり訪問がされています。

右上の総訪問時間、全体としてどれぐらいサービスが提供されているかを見たものでいきますと、「地域展開」と「集合住宅」では「集合住宅」のほうが若干長くなっていますが、ほぼ同じぐらいの時間が提供されています。右下の表では1回当たりの提供時間の長さが違うということが見てとれます。

1枚おめくりいただいて、23ページ目はケアマネジャーへの周知ということで、地域展開型、集合住宅型いずれも半数程度ケアマネジャーへの周知や理解が障壁になっているという結果が出ております。

24 ページ目でございます。今度は保険者の取り組みということで、少しわかりづらい表ですけれども、上の表の赤い点線枠囲みのところは、保険者がこのサービスについて、我が地域ではサービスの内容が地域の特性に合わないので、整備する計画を持っていないと答えている保険者です。

下の表を見ていただきますと、そういう理由を挙げている保険者と、整備計画が実際にある保険者を保険者規模別に通常の訪問介護の提供の状況を見比べているものですが、地域の特性に合わないと言っているところも、実際整備計画があるところも、通常の訪問介護は同じようなサービス提供がされていますので、必ずしも訪問型のサービスに対するニーズに違いがあるということはないように見受けられますので、整備計画のない保険者においてもニーズがある程度あるのではないかということがうかがえます。

25 ページ目は、保険者の取り組みの状況でございます。

実際保険者の中で計画どおりにこのサービス展開が進捗しているか、進捗していないか。進捗しているのが青で、進捗していないのが赤ですが、差が見受けられますのは左側の広報のところで、パンフレットによる情報発信を行ったかどうか、あるいは事業者向けに説明会や勉強会を開催したかどうか、そういったところが大きく違いが出ている傾向が見てとれます。

関連しまして、26ページから28ページ目は、定期巡回サービスではありませんが、前回の報酬改定で導入されております「20分未満の身体介護」についてのデータでございます。

右上の円グラフを見ていただきますと、「20分未満の身体介護」の点数が利用されているサービスの提供場所、4分の3以上が集合住宅系でございます。集合住宅以外、地域でこのサービスが利用されている実態はまだ少ない、利用が進んでいないということが見受けられます。

27 ページは、「20分未満の身体介護」について、利用者と事業者にどういう効果があるかというのを聞いたものでございます。

28 ページ目です。では、なぜ進んでいないかというところですが、左側は非算定事業所、算定していない事業所に理由を聞いているものです。一番多いのは「利用者がいない」という答えですが、2つ目は「日中の20分未満の身体介護を算定するための要件を満たすことができない」と答えているところが結構ございます。

何が満たせないかというと、制度上、定期巡回の指定にいずれ移行するという条件をかけています。営業時間帯、比較的早い朝と夜の時間帯にも人を配置しなさいということになっていまして、そこが難しいと答えている割合が高いです。

算定されている事業所で昼間「20分未満」を算定していない理由を右側で見ていただきますと、定期巡回の指定を受けることという条件をかけているところが難しいということを答えています。

 以上を踏まえまして、29ページ目に主な論点を整理してございます。

1つ目は看護との連携に関してです。訪問看護事業所との連携、看護職員の配置要件、あるいは看護師によるアセスメントについて、実態を踏まえて、どのように規制のあり方などを考えていくかという論点があろうかと思います。

2つ目は、デイサービスを利用したとき、3分の2減算になっております。そこの取り扱いが不採算をもたらしている、そういう声が多くございますので、そこをどう考えるか。

3つ目は、在宅での看取りも課題でございますので、さらにどう進めていくか。

 4つ目は、特に1つ目、2つ目あたりとの兼ね合いで、これは包括報酬でございますので、支給限度基準額のすき間が少なくなっています。まず、その関係をどう考えるかという論点がございます。

 5つ目は地域の人的資源の有効活用を図る観点からということで、2つ書いてございます。

1つは、オペレーターについて、特に夜間・早朝などにおける配置基準、あるいはオペレーターの資格要件、兼務要件、こういったところの規制をどう考えていくかということ。

2つ目は、特養・老健におけるこのサービスへの参入促進に資する兼務要件をどう考えていくかという論点があろうと思います。

その次の○は、途中見ていただきましたように、医療・介護連携推進会議と外部評価の関係性をどう考えていくかということ。

下から3つ目の○は集合住宅の利用者と地域展開の利用者。サービス提供の実態が大分違うというのがデータから見てとれますので、介護報酬をどう考えるか。

下から2つ目は、1日複数回サービスを毎日提供するという選択肢としては、定期巡回とともに「20分未満の身体介護」というものもあります。それをどう考えていくか。

一番下のところは、介護報酬という問題ではありませんが、サービスの普及を図る観点からは、保険者、ケアマネジャーのサービスに対する認知度の向上を図っていく必要があるということでございます。

以上が定期巡回についてです。

2つ目は小規模多機能についてでございます。

前回報酬改定での審議における今後の課題として、ずばり小規模多機能について課題になってございませんが、集合住宅による訪問系について指摘があるというところが関係してございます。

昨年末まとめていただきました介護保険部会のほうの意見書では、何点か見直しについての視点がまとめられてございます。

1枚おめくりいただきまして、31ページ目は今の利用者の概況ということで、平均要介護度は2.56、認知症の日常生活活動自立度「(ローマ数字2)」以上の方は78.5%でございます。

表のほうは開設年別に要介護度と認知症の自立度を見比べているものですが、若干でございますけれども、開設年が古いほど要介護度が重くなっている傾向、あるいは認知症の自立度も悪化している傾向が見てとれます。

32ページ目は利用開始に至っている経路でございます。これも3年間ぐらいのデータでございますので若干の傾向でございますが、多いのはケアマネ事業所、地域包括から来ておりますが、増えているものとしては、包括とともに医療機関、病院の退院から利用を開始されているものが若干増えてきております。

 次に、33ページ目でございます。世帯の構成について見ますと、単身世帯、高齢者のみ世帯、そういったものが増加傾向にあることが見てとれます。

さらに、利用タイプ別に見ますと、「通い+訪問」は増加傾向にあって、「通い+泊まり」は減少傾向にございます。

34 ページ目は事業所の概況でございます。

同一建物内にサ高住がある事業所は、全体の15.8%という結果になってございます。

 1枚おめくりいただいて、35ページ目でございます。

まず、左上のグラフは、1事業所当たりの受給者数の推移を見ておりますが、近年は18.4人ということで比較的安定してございます。

左下のところを見ていただきますと、開設年度別に利用者の状況を見てみますと、昔からやっているところは19人を超えていますが、2013年に始めたところは12.6人、2012年は17.5人ということで、最初の1〜2年は利用者数の獲得に苦戦している状況が見てとれます。

 右側の表でございますが、1日当たりの訪問回数を見ますと、訪問回数が非常に少ないところが結構あるというのが見てとれます。

一方、下のほうで結構訪問しているところもあるということで、ばらつきが大きいのが見てとれます。

36 ページ目は、今の登録定員とかの概況でございます。

37ページ目は地域展開の状況でございますが、小規模多機能サービスという場を使ってどれだけ地域展開をしているかという状況を見ているものです。

下の表は「その他の事業内容」ということで、地域交流拠点とか配食とかを同一敷地内でやっている割合を見ますと、3.1%、2.8%ということで、まだかなり少ないという状況が見てとれます。

38 ページ目は、同じく地域展開の状況の関係の資料です。

39 ページ目は、定期巡回と同じように地域密着型サービスですので、定期的に地域の方あるいは保険者などに参画いただく運営推進会議というものを開くことになっております。

運営推進会議で事業所のサービス評価に関することについて開催された割合は6割という結果になっております。

地域課題に関する取り組みについて開催されたのは4分の1程度。

さらに、40ページ目の一番上は、定期巡回と同じ論点なのですが、運営推進会議と別に外部評価も別途入れることになっております。そことの関係をどう考えるかという課題があります。

 次に、43ページ目は看取りの状況を見てございます。ごらんのとおりでございます。

42 ページ目は医療職のかかわり方、特に看護職が何をやっているかのデータ。これは前回、調査研究、検証委員会のデータを挙げております。

42 ページ目は、医療ニーズへの対応状況ということで、例えば右側の表を見ていただきますと、医療ニーズで一番高いのは服薬管理で56.7%という状況です。

44 ページ目は違う話ですけれども、今、デイサービスあるいは社会福祉施設といったところでは基準該当ショートができるのですが、小規模多機能は今、できない仕組みになっています。ここをどうするかという問題です。

45 ページ目は、集合住宅におけるサービス提供と戸建て、地域でのサービス提供を比較したものですが、訪問回数は圧倒的に集合住宅のほうが多い。一方、宿泊回数については、集合住宅ではほとんど行われておらず、地域展開のほうで行われている、そういう傾向が見てとれます。

46 ページ目は、同じく集合住宅と比較しておりますが、当たり前かもしれませんが、サ高住での送迎は比較的少ない。

右上のグラフを見ていただきますと、1週間のサービス提供時間を見ますと、戸建てが一番大きくて、集合住宅はその次、サ高住が最も少ない傾向があるということでございます。

47 ページ目は、今の介護報酬の仕組みで事業開始時支援加算というものがございます。これは先ほど見ていただいたように、開設した当初は利用者がなかなか集まらないということを踏まえて設けられている加算なのですが、これは今年度で切れる経過措置になってございます。

48 ページ目です。小規模多機能のケアマネジメントは、通常の在宅サービスとは違いまして、ケアマネジャーが内包されている仕組みになっております。したがって、ケアマネジメント代は別立てになっておりませんし、利用開始時にケアマネジャーが変更になる、そういう他サービスにない特色があります。

以上を踏まえまして、49ページ目は主な論点でございます。

1つ目は、今後、在宅において重度の要介護者、認知症高齢者の増加が見込まれる中、このサービスは、「通い」を中心として位置づけられておりますが、在宅での生活全般を支援していく観点から、訪問の機能を強化する方策を考えていく必要があるのではないか。

例えばということで、括弧書きで、25名の登録定員の弾力化でありますとか、人員配置の見直し。

人員配置といいますのは、今、「通い」が中心なので、「通い」に対して3対1、それ以外でプラス1という配置になっているのですが、その配置をどう考えていくかという論点です。

 2つ目は、看取りの体制をさらにどう進めていくか。

 3つ目は支給限度額との関係。これも包括報酬で、支給限度額とのすき間が少ないという問題がございます。

4つ目は、登録された利用者だけでなく、地域に積極的に支援を展開していく観点から、従事者の兼務要件などの緩和についてどう考えるか。

5つ目は、運営推進会議と外部評価の関係をどう考えていくか。

6つ目は、看護職員の効率的な活用の観点から、他事業所との連携等による人員配置の見直しについてどう考えていくか。

その次は、デイサービスのほうで小規模のデイサービスを地域密着型に移行するなどの見直しを今、考えておりますが、小規模多機能のサテライトへの移行というものも選択肢として考えていったらどうかという論点。

下から4つ目は、基準該当ショートについて、小規模多機能でも広げていったらどうかという論点。

下から3つ目は、集合住宅での小規模多機能のサービスとそれ以外のサービスの提供実態が違う傾向が見てとれますので、介護報酬上どうするか。

 下から2つ目は、事業開始時支援加算をどうするか。

一番下は、利用促進の観点などから、小規模多機能の利用に当たってのケアマネジメントのあり方をどうするか。

そういった論点を挙げさせていただいております。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 では、ただいまの御説明に対しての質問、御意見、とりわけ論点が提示されていますので、何かあればお願いいたします。どなたでもどうぞ。勝田参考人、お願いします。

○勝田参考人 田部井委員の代理の勝田と申します。

 認知症の人や介護中の家族の多くは現在、不安の中で暮らしています。参議院で審議中の医療・介護一括法案です。前回、田部井委員も発言しましたが、要支援外しや一定以上の収入のサービス費の2割負担、特養への入所制限など、やむにやまれぬ思いで取り組んだ署名は現在8万5,000を超えました。このような思いの中で2015年介護保険改正に向けての論議が始まりました。

まず、定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能型居宅介護は、認知症の人にとっては一番大きな期待感があります。

青森県の会員から寄せられた意見です。私たちの住む地域には全く事業所がありません。介護保険は全国共通で納入義務がありますが、サービスの差に大きな隔たりがあります。地域格差の大きさが顕著です。

また、集合住宅の入居者のうち6割が認知症の人です。医療と介護どちらも従事者が不足していますが、集合住宅にまとめて収容的なケアがまかり通る時代をよしとせずにいてほしいと思います。特に認知症の人の生活を制限してもよいという考えが増幅する中で、今回JR事故のような判決が出たのではないかというふうに意見が寄せられています。JR事故については皆様も御承知のことと思いますが、死亡した認知症の人の遺族に損害賠償を認めた名古屋高裁の判決が出されましたが、今後、介護家族のみならず、サービス提供者などにもこのような責任が押しつけられることを懸念します。

 家族の会では別途見解を出していますが、今後国としての対応もどのようにされるのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。

また、集合住宅については、今後も目標の60万床を整備されるとするのでしょうか。このことについても知りたいと思います。

また、定期巡回・随時対応サービスは導入されて3年が経過していますが、2014年1月現在でも全国で利用者が5,967人と増えていません。

24 ページの第5期整備計画のない保険者のうち、「サービス内容が地域の特性に合わないため」とか「参入する事業者の見込みがないため」という理由が挙げられています。介護保険は社会保険制度で、強制加入保険です。サービスの提供やサービス整備の責任は誰に、どこにあるのでしょうか。

地域の特性に合わないとか参入事業者の見込みがないとかというのは、住民のニーズや制度設計そのものに無理があったのではないでしょうか。

2025 年の目標が1日当たり15万人という設定と現在の利用状況との整合性はどこにあるのでしょうか。事務方のお考えをぜひお聞かせください。

また、参入できない原因の一つは介護報酬にあると思われます。

また、人材確保については、5月20日の衆議院本会議で介護・障害福祉分野で働く労働者の処遇改善法案が全会一致で可決され、参院に送られましたが、確認したいのは、処遇改善交付金と同じように一般財源からの繰り入れと考えてよいのでしょうか。

また、今回の中で特徴的なことは、地域展開と集合住宅へのサービスの提供のあり方です。地域展開ではひとり暮らしも多いですが、同居家族もいらっしゃいます。

地域包括ケアシステムでは、住みなれた地域で安心して自分らしい暮らしを継続できるように一体的サービスを提供されると言いますが、集合住宅の入居者はほかの地域から移り住む人が多く、入居者は1人が多い現状です。

サービス提供について、例えば必要に応じて訪問するとしていますが、14ページにある訪問回数では、通所介護の利用の有無にかかわらず、ほとんど変化がなく、「地域展開」では訪問回数は2.8回、「集合住宅」では7.6回と2.5倍の開きがありますが、この理由はどこから来るのでしょうか。

そして、現在、同じ介護報酬体系になっておりますけれども、これをどのように考えていくのか。これはオンコールへの対応やケア提供の内容についても同じことが言えると思います。これを一つ一つ明らかにしながら今後の介護報酬改定について論議していただきたいと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 多岐にわたっておられたので、本件にかかわる内容について答えてください。

○朝川振興課長 振興課長です。

 サービスが思うように普及していない理由と、制度的に無理があるところがあるのではないか、介護報酬に原因があるのではないか、そういう御指摘をいただきました。まさにそういうことを考えるための材料、論点を今日提示しておりますので、それを踏まえて皆様方に御議論いただければと思っております。

○田中滋分科会長 どうぞ。

○勝田参考人 制度設計に無理があったのではないかと考えるのですが、それについてはどうなのでしょうか。

○朝川振興課長 制度設計に無理があるというのは、具体的に言うとどういうところでしょうか。

○勝田参考人 1日当たりの利用者が3年経ってもこれだけ伸びないのは、単にPR不足とかではなくて、整備計画になっていない、地域のニーズに合っていないとそれぞれの地域が言っているわけですので、では、どういうことだったら合うのかとか、25年の15万人という数字は変えないまま進められるのでしょうか。

○朝川振興課長 目標数字については、試算上お示しはしておりますが、それは3年ごとに市町村でニーズ調査をして目標を設定していただきますので、そういったことを踏まえながら考えていくということですから、当初示していた数字は必ず金科玉条のごとく守るべきものだというふうには考えていません。

一方で、利用者が増えていないのではないかという点は、例えば今日の資料の5ページを見ていただきますと、1事業所当たりの利用者数は着実にふえてきています。これは、サービスが地域にないときに、ないものを選択したいと思わないという問題、その影響が大分あると思っております。

もう一つは、このサービスはこれ単体で提供する必要は必ずしもなくて、地域で普通の訪問介護が展開されているものと組み合わせてニーズを満たしていただいてもいいですし、状態像に合わせて、後半のほうで申し上げました「20分未満の身体介護」といったものと組み合わせてこのサービスを提供していただいてもいいですので、トータルで考えていく必要があると思っています。そういうことを考える上で、基準が少しきつくなり過ぎていないかとか、そういうところをむしろ考えていくべきではないかと思っております。

○勝田参考人 もう一つ、サービス付き高齢者住宅は、認知症ケアについては余り適切ではないと思っているのですが、従来どおり60万床を掲げてなさるのでしょうか。

○田中滋分科会長 支援課長、お願いします。

○高橋高齢者支援課長 集合住宅についての御質問がございました。国土交通省で住生活基本計画というのを23年に策定しておりますけれども、その中では、高齢者人口に対する高齢者向け住宅の割合を平成32年に3〜5%にしていこうというような目標を掲げております。国としての高齢者向け住宅の供給目標としては以上のような状況になっているということでございます。

○田中滋分科会長 では、村上委員、どうぞ。

○村上委員 ありがとうございます。

 今、課長さんのほうから説明があった部分について、勝田さんと同じような考え方でお話ししたいと思います。

 前回も申し上げましたが、採算性であるとか人員体制がとれないといった基本的な課題を十分に解消できているとは言えないのではないかなと思っております。

加えて、大都市とか人口密集地は別にして、定期巡回を実施しない理由に、今ありましたように、参入事業者の見込みがないためというのが7割とか、あるいはニーズがないためというのが2割とかということでございますので、次期報酬改定において、これはさらに力点を置いていく分野であるかどうかということについての判断は極めて難しいのではないかなと思っているところでございます。

これとあわせて、実態にそぐわないものということだとすると、報酬をもってインセンティブをつけていくような考え方があるとすれば、介護保険料にはね返ることを踏まえれば、国民の理解を得ることが難しいだろうと思います。

そういう中で、地域支援事業との整合性も踏まえて、基準で縛ることだけではなくて、多様性を持った形で再構築するのであれば、地域包括ケアの新しい機軸として展開し得る可能性があるのではないかと思いますけれども、その辺のことについても検討していただきたいと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 御意見の提示ありがとうございました。

 内田委員、お願いします。

○内田委員 まず、定期巡回ですが、集合住宅、特にサービス付きの高齢者住宅と組み合わさっているところは利用回数が多いという結果が出ていて、要するに、ケアつきの有料老人ホームみたいな感じになっていて、事業所が利用者を抱え込んでいて、外部とのつながりがどうなっていくのだろうという心配がすごくあります。

1回の時間数が非常に少ない。別に長々と排せつ介助をしている理由は全くないですけれども、その内容、中身はどうなのか心配なところがあると感じています。

あと、小規模多機能も同じような理由で、何でサービス付きの高齢者住宅とくっついているのかいま一つよくわからない。小規模多機能は、自分の自宅にいて、地域で暮らし続けられるために「通い」を中心にして、訪問介護や「泊まり」といったことも利用しながら地域で暮らすという本来の意味があったわけですが、例えばショートステイ化してずっと連泊をしているといったような実態があったり、あるいは訪問介護はほとんど利用されていないというような話も聞きます。

例えば9人ぐらいお泊まりになっているようなところがあって、9人お泊まりになってくると、デイサービスを利用できるのは6人ということになるわけで、残りの登録の中の10人は訪問介護しか利用できないことになって、非常に公平性が保てていないような実態もあるのではないか。

ですから、本来の姿に戻していくということが重要ではないかと思うのですが、そうなると、おっしゃるとおり、訪問のほうが足りていないのではないか。だとすると、今の人員配置の1人で足りるのかといったら、足りないのではないか。例えば3対1で人員をつけるとなると、今の報酬でよいのかどうかという問題もあって、訪問介護を増やしたために人員も増やす、けれども、給与が十分払えないといったような実態が起きるのは大変困りますので、その辺も十分考えた上で訪問介護を強化、人員も増やすということになると思います。

それと、そもそものあるべき姿に戻していくということでいけば、内部のケアマネというのがいいのかどうかという問題あります。内部のケアマネだと、全てその中だけでおさまってしまうので、中でどんなことがされているのかが見えてこないということもあるのではないか。ですから、外部のケアマネがいてもいいのではないかと思います。

中が見えないということでいきますと、運営推進会議のメンバーは、民生委員さん等で、この事業の詳細がよく分かっているわけではない方に、例えば利用数などの報告をしても、おかしな運営をしているかどうかということは全く見抜けないと思います。何らかの外部からの評価は必要なのではないかと考えられます。

それと、ショートステイを受けて入れてもいいのではないかという件ですが、そうなってくると、全く地域密着型とは違う状況となり、全く別地域のどういう人だかよくわからない人が来てしまって、危険なのではないかという印象もあるのです。急に泊まったほうがいいなという人もいますので、それは確かにいいかなと思いますが、その辺の解決が必要です

 先ほども言いましたけれども、サ高住と一緒になっているということに何の理由があるのかがよくわからないという印象です。

○田中滋分科会長 懸念の御指摘と御意見の表示、ありがとうございました。

 鷲見委員、どうぞ。

○鷲見委員 定期巡回型・随時訪問型の訪問介護についてでございますが、導入のきっかけはケアマネジャーで、退院時から使うことが多いということが書かれているわけですが、その場合に選択肢となるということが大事になるかと思います。ですから、整備を並行して進めていただき、そして周知に持っていくということが一つだろうというふうに考えます。

 また、定期的に入ることのよさという意味では、「短時間訪問介護の現状について」というところにあります「20分未満の身体介護」についてですが、特に在宅、独居で高齢者の方々では早朝や夜間の利用が多いというデータが出ておりました。重度者の方であっても「20分未満の身体介護」、排せつやその方に合った身体ケアがきちんと生活のリズムを整えて、安心感を与えるということを現場では私自身も導入して実感しているところです。

ですから、そういったことを並行にしながら定期的に入って、きちんとしたサービスが行われることで生活が整えられるといったような流れが出てくるといいかなと感じております。

 また、小規模多機能のサービスにつきましては、多くの要素を含む完結型のサービスであると思うのですが、通所の機能が優先するなど、展開する法人のケアの提供方針によるところが大きいというのが現状だろうと思います。

 スライドの45を見ても、提供されている内容に違いが出ておりますし、小規模多機能に関しましては、サービスが周知されていないという状況よりは、どんな内容のサービスが提供されているかということをもう一度整理して、在宅の医療系サービス、特にリハビリなどは導入を求める方が結構多いですので、そのあたりが支給限度額の中できちんと入るような兼ね合いを検討することが必要だと思います。

 ケアマネジメントにつきましては、利用者の立場からしますと、バランスのとれた一貫的なケアマネジメントが必要だろうということから、我々の立場は外づけというものも必要性は感じているところですが、現場の専門職からは、実は業務上は非常に難しいことがあるといった両論があるのが現在でございます。

以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 東委員、武久委員の順番でお願いします。

○東委員 全老健の副会長の東でございます。2点申し上げたいと思います。

 まず、定期巡回・随時対応でございますが、20ページの資料を見ますと、先ほど内田委員もおっしゃいましたが、集合住宅にあるものといわゆる地域展開のものはサービスの状況が違うパターンを示しているということからも、今後は定期巡回・随時対応はそこをきちんと分けて議論する必要があるのではないかと思っております。

定期巡回・随時対応に関しましては、前回の給付費分科会で今ある社会資源を利用してはいかがですかという発言をしましたが、まずその前に、2025年に向けて定期巡回・随時対応のサービスが本当にどれぐらい必要になるのか。このように集合住宅がどんどん増える中で、定期巡回・随時対応の必要数の現状を把握した上で、シミュレーションをしていく必要があるのではないか。それを見ると意外にも定期巡回・随時対応がそれほどまでに必要ではないかもしれないというふうに考えております。

2点目は小規模多機能でございます。小規模多機能が生まれたときには、私ども老人保健施設が大規模多機能という機能を果たしている老健が少なかったという現状は認めます。しかし、ここ5〜6年の介護報酬改定等によりまして、老人保健施設の在宅強化型、支援加算型の老健が急速に増えております。これが増えるということは、つまり、老健の空床利用が非常に進むということでございますので、小規模多機能、要らないとは申しませんが、老人保健施設の大規模多機能化が今後進めば、小規模多機能の足らない機能を老健で補完することが可能ではないかということも提案します。

私の意見でございます。

○田中滋分科会長 さまざまなサービスが補完的に利用される方向ですね。ありがとうございました。

 武久委員、どうぞ。

○武久委員 私は、小規模多機能が在宅介護の一番いい施設だと思っております。

今日の調査結果、後で報告されるデータも非常に詳細で、論点が明確です。何が問題かということがはっきりしています。

小規模多機能ができてきた背景というのは、ここにおられる方は御存じかと思いますけれども、約10年ほど前に介護保険が始まってちょっとして、谷間を埋めるために宅老所というのがあちこちでできたのです。宅老所ということは、その地域の住民がある住居に臨時的に集まって、そこで生活したり、一時的に預かったりする。実を言いますと、これがモデルになって小規模多機能ができたのです。この宅老所を当時の厚生労働省の幹部の方が非常に推奨されまして、それでできた。訪問と通所とショートステイ、この3つがあれば安心して在宅で療養できるということです。

診療報酬改定で在宅へ在宅へという流れがこの4月からはっきりしましたけれども、介護保険というのは対応が早いんですよ。ちょっといいと思ったら、療養看護にしても何でも、ニーズがどうのこうのというよりも先にできてしまうのです。要するに、ニーズが追いついていないのです。それだけのことで

しかも、その当時どういうことが言われたかというと、小規模多機能だから小さい拠点であちこちにつくると。そうすると、経営基盤が小さいわけですから経営できません。実は私も小規模多機能を9カ所やっていますけれども、いずれも大赤字です。それはどういう理由かというと、小規模だからです。そのときは特養や病院の横につくることは許可されませんでした。今回のデータで出ていることは既に予想されたことで、現実どおりになっているわけです。

かといって、小規模多機能のよさというのは捨てがたいものがある。25人というのは余りにも小さくて、しかも、要介護者の重度の人がまだ在宅に余りいないのです。したがって、報酬も低いし、看護師さんの行うことも服薬管理程度しかしない。もったいないわけですね。人材がちょっと先走っている。これからどんどんと重症者の人が在宅のほうへ本当に回っていくだろう。

先ほど内田委員がサ高住がどうしてあるのかわからないと言ったけれども、はっきりしているのです。小規模多機能で地域の中を順番に回って山の上まで行っていたら、とてもペイできない。サ高住、集合住宅が横にあると、そこをぐるっと回ればいいわけです。診療報酬でも訪問診療が大幅に下げられたという経過がありますが、しかし、介護保険ではそうでもしないとなかなかこの制度が浸透しないということがあります。

だから、今の論点で出ていることははっきりしています。定員を増やすこと、母体である大規模な施設等々の連携を非常に強めること、重症者が在宅に行くようにする。

一番の問題はケアマネジャーです。ケアマネジャーが在宅でちゃんと見ているのに、病院や特養や施設へ入ったら途端にケアマネジャーがかわる。また、小規模多機能は在宅でいるにもかかわらずケアマネジャーがかわる。こんなばかな話はないです。細切れケアマネジャーです。

だから、主治医ならぬ主治ケアマネジャーという制度をつくって、1人のケアマネジャーがずっと見る。病院へ行こうが、特養へ行こうが、その人はずっと主治ケアマネジャーとして寄り添う。病院や施設では施設のケアマネジャーが見る。両方で見る。外来で言えば、外来の主治医が病院内のハウスドクターと協調して1人の患者を見るというような制度にしないと、今まで在宅でいて、例えば鷲見さんが見ていたのを、施設へ入った途端に私にかわるのですから、鷲見さんはどんな気持ちがするか。責任を持ってケアマネジメントをする立場としては、当然継続的なケアマネジャーを認めるべきだと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 藤原参考人、お願いします。

○藤原参考人 それでは、示された論点に沿って一つずつ意見を申し上げたいと思います。

まず、29ページの定期巡回・随時対応サービスのほうでございます。こちらについては4点ございます。

2番目の○にあります「通所サービス利用時の報酬算定(減算)について」ですが、通所サービスの利用は、定期巡回・随時対応サービスの利用の代替に当たるということでございますので、減算は妥当であり、継続すべきだというのが私どもの考え方でございます。

次に、4つ目の○にあります区分支給限度基準額でございますが、これについては、ほかの項目でも同じような論点が掲げられております。この基準額は全ての介護給付にまたがるものでございますので、個別のサービスの報酬が上下したからといって、それをもって上下させるという性格のものではないと思います。全体の利用実態や利用分布を把握した上で、トータルで議論する必要があるのではないかと思いますので、個別の項目の中での議論をするというのはちょっと不適切なのではないかと思います。

5つ目の○、オペレーターについてです。先ほど資料の中で、一定規模はいいと指定基準ではあるのですが、全国一律ではだめというお話がございました。全国で1カ所というのは認められないにしても、例えば関東に1カ所とか、都道府県ごとに1カ所というように、少しでも集約化ができれば、かなりの改善ができるのではないかと思います。これについてはどの程度の範囲の集約まで認められるのかということについて、お伺いをしたいと思います。

4点目は、7つ目の○の「同一の集合住宅と利用者とそれ以外の住居の利用者に対するサービス、介護報酬についてどう考えるか」ということでございます。集合住宅の場合には移動時間が比較的短いということがはっきりしておりますので、利用者1人当たりのトータルコストは低く抑えられるということでございます。したがいまして、介護報酬もその点を反映したものにすべきだろうと考えております。

続きまして、49ページの小規模多機能の論点について、3点申し上げたいと思います。

上から7つ目の○、小規模通所介護事業所が小規模多機能型居宅介護のサテライト事業所に移行すること、これはぜひ推進していただき、効率化、適正化が図られることを期待してございます。

下から3つ目の事業所が併設されている集合住宅等の住民の件でございます。これについても、サービスの提供状況に差があるということであれば、それは恐らくコストに差があるからということだと思いますので、適正化の観点から介護報酬の面でも差を設けるべきだと考えます。ただ、45ページにあるように訪問回数に大きな差が生じているということについて、その要因をもう少し精査する必要があると思いますので、要介護度別のデータとか、もう少し詳しいデータを提供していただいて、もう一度議論をさせていただければと思います。

最後の点は下から2番目、事業開始時の支援加算についてです。やめるかどうかについては、まず政策効果があったのかどうかということについての検証が必要だと思います。効果があるのであれば継続すべきだし、効果がないのであれば廃止して、効果のある別の施策に財源を充てるべきと考えます。まずはその政策検証を拝見したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 小林委員、齋藤委員の順でお願いします。

○小林委員 まず、定期巡回・随時対応サービスについてであります。今後在宅に対するニーズがさらに高まり、多様化することが予想される中で、定期巡回・随時対応サービスは、生活の中心を在宅に置くことができ、今後さらに期待されるサービスではないかと思いますが、今回事務局から提出されましたデータを見ますと、資料の7ページでは訪問看護事業、訪問看護との連携について、「包括報酬の理解を得ることが難しい」、あるいは「定期的なアセスメントの実施について、委託料の設定が難しい」、こういった金銭面での折り合いがつかずに連携が進んでいないこと、資料の24ページでは「サービス内容が地域の特性に合わない」という理由で計画を整備していない保険者があるということが示されております。

 事業者や保険者サイドの都合でサービスの普及が進んでいないように思われますが、事務局は利用者のニーズ、満足度について把握しているのかどうかお聞きしたいと思います。

利用者数が増えているということはデータから分かりますが、潜在的なニーズがどれくらいあるのか把握しておくことは、サービスに対する認知度を高めるためにも必要ではないかと思っております。

次に、小規模多機能についてであります。資料の42ページに小規模多機能型居宅住宅における医療職のあり方に関するデータが示されておりますが、必ずしも看護職員でなければならない業務は多くなく、看護職員が単に人手として使われているのではないかと思います。専門性を評価した報酬が支払われる一方で、実際にはこれに対応していない業務により現場のニーズを満たしているのであれば、これは制度上のロスにほかならないと思います。専門性を活かすべき業務が何であるか、これを踏まえて看護職員の人員配置については見直す必要があるのではないかと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 事務局への質問は後ほどまとめて答えていただきます。

齋藤委員、どうぞ。次に山際委員、お願いします。

○齋藤(訓)委員 本日の資料では看護職のことがあちこちに出ておりますので、看護職員が任意で加入する日本看護協会の立場として少し意見を述べさせていただきます。

 定期巡回につきましては、私も武久委員がおっしゃったように、今回の診療報酬の改定がどういうふうに影響が出てくるのかというのを大変懸念しております。これからは重度の方々が在宅にどんどん帰ってこられるという状況が想定されます。定期巡回の創設のときに狙った趣旨は、重度の人を在宅で見ていくということで、このサービスができた当初は、まだまだ要介護度の軽い人を見ているという現状でしたが、今後恐らく重度の方にシフトせざるを得なくなるだろうと思いますので、定期巡回は着実に市町村にきちんとサービスとして根を張らせていくべきだと考えております。

ただ、中重度以上の方を見ていくときに訪問看護との連携は必須になってくるわけなのですが、今のサービス設計なり報酬体系では、1事業所からすると余りメリットが感じられないというのは調査の中でも出ておりましたので、事業者、利用者ともにウィン・ウィンの関係をつくっていくような制度設計にしていくべきではないかと思っております。

それから、オペレーターの要件緩和というのが出ておりましたが、今後のことを考えると、待機が非効率であるといった理由で要件緩和をしていくと、本来のサービスの趣旨と異なることになるのではないかと思っておりますので、サービス内容をきちっと見て、その上で要件をきちんと考えるというのが必要だと思っています。

小規模多機能型につきましても、今、小林委員がおっしゃったように、ナースの仕事というのは、療養上の世話と医師の指示に基づく診療の補助行為というのがあるのですが、小規模多機能では、事業所内での看護職員の役割が非常に限局されてしまうというのがございます。

今、複合型も徐々に増えてまいりましたので、看護職員の役割というのを従来の小規模多機能と複合型とで少し整理しながら、機能分化を図っていくということで検討していく方向でよろしいのではないかと思っています。

医療依存度が高くて、看取りも対応するといった複合型サービスと、要介護度は比較的軽いけれども、認知症などにしっかり対応できる、そういう従来型の小規模多機能というように機能分化を進めるほうが、これから整備を進める市町村においても、利用者にとってもわかりやすく、かつ普及にも資するものではないかなと思っております。

○山際委員 ありがとうございます。

定期巡回・随時対応サービスについて意見を申し上げたいと思います。このサービスは、住みなれた地域で暮らし続けていくということを目指す地域包括ケアシステムの非常に重要なサービスだと考えております。

実際のサービスの現場からは、御利用者さんの状態像を従来以上に把握することができるということで、より適切なサービスの提供につながっているという報告を受けております。利用者の状態像の維持、改善にもつながっているという状態でございます。

一方、資料にもございましたが、日中の定期巡回の部分のケアをきちんと行っていれば、実は夜間の訪問はかなり少なくて済むというのが実態だということです。

随時対応のコールについても非常に少ないというのが実態でございます。

ですので、こうした実態を広く知らせていくということで、事業そのものを広げていくということにつなげるべきだと考えています。

こうした実態も踏まえながら、3点申し上げたいと思います。

1点目は先ほど来出ていますオペレーターの機能についてですが、やはり集約化を進める必要があるだろうと思っております。そういう意味では、条件の緩和が必要ではないかということです。

もう一つは、当然御利用者さんにきちんと対応できるということが前提になるわけですが、資格要件の緩和についても必要だろうと考えております。これが1点目です。

2点目は、報酬の体系のあり方を見直す必要があるのではないかと考えております。現在の包括報酬から減算がされていくという形が事業経営の不安定さにつながっております。特に区分支給限度基準額があるという状態の中で、包括報酬額そのものに限界があるということと、そこからさらに減算がされるという状況の中では、経営的に非常に厳しいというのが実態でございます。

したがって、区分支給限度基準額の見直しとあわせて、例えば包括報酬に出来高報酬という形であわせてやる、そういう報酬体系もあるだろうと考えています。これが2点目です。

3点目です。訪問看護事業所との連携の確保ということが、事業を広げていく上での1つの障壁になっているということが資料でも報告されました。全ての利用者が訪問看護が必要ということではないというふうに現状では考えておりますので、連携の条件についても緩和について検討する必要があるだろうと考えています。

以上、3点でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 では、振興課長、委員の御発言の質問の部分について、答えがあればお願いします。

○朝川振興課長 振興課長です。

まず、藤原委員からオペレーターの集約化について、どの程度の規模でというお話がありました。正確に申し上げれば、現時点で緩和するかどうかも含めてまだ決まっていることではなく、問題を提起しているという段階です。もし緩和するのであれば、オペレーターの業務の内容を少し切り分ける必要があると思います。オペレーターは、いわゆる普通の訪問介護のサ責の業務を担っている要素もありますので、そこまでどこかに集約化してしまうとおかしなことになると思いますので、オペレーターが担っている業務の一部を切り分けてそういう集約化を考えていく必要があるのかなと思います。

小林委員から利用者側からのニーズ把握がされているかという点がございました。これは調査研究事業を幾つかしてございますので、改めて御提示したいと思いますが、例えば1日複数回リズムよくサービスが入ってきますので、生活リズムが改善されるとか、あるいは状態像が変化した場合に、包括報酬ですので柔軟に対応できますので、そういうことで利用者側から非常にありがたがられている。そういう側面がたくさん出ております。

あと、集合住宅について、サービスの内容が違うというデータをお示ししたわけですが、誤解があってはいけませんので申し上げますと、これは包括報酬でございますので、夜間にたくさん訪問している、1日にたくさん訪問回数がある、これが抱え込みであるという評価には直結しないのではないかと思います。出来高払いのものが回数が多ければ、それはどんどん点数が上がっていってしまいますが、包括報酬ですので、訪問回数が多いことが直ちに問題であるというふうに我々は考えておりません。

以上です。

○田中滋分科会長 こちらの点についてまだ御質問があるかと思いますが、ここで次の議題に移らせていただきます。

複合型サービスと訪問看護について、事務局から説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

それでは、お手元の資料1の50ページになります。

まず、複合型サービスについて御説明いたします。先ほどの資料と同じようなフォーマットでございます。前回の改定時の審議報告につきまして、集合住宅におけるサービスの在り方とか、あるいはサ高住等に関する実態を把握し、適切に対応する、ということが前回改定時の審議のまとめです。

その後、部会での意見に関しましては3つにまとめてございますけれども、複合型サービスはそもそも医療ニーズの高い中重度者、地域での生活を継続するための支援だということで、小規模多機能と訪問看護ステーションの複合という意味合いもありますので、「通い」「泊まり」「訪問看護」「訪問介護」といった組み合わせで退院直後の利用者さん、患者さんのスムーズな移行や家族負担の軽減を図るとともに、不安が強い看取り等について後方支援ということが念頭に置かれたものである、ということを再確認させていただいております。

2つ目の○には実際の効果の具体例が書いてございまして、一方で、効果といたしまして、先ほども似たような話が幾つか出てきておりますが、看護職が事業所内にいることの効果というものをしっかり押さえる必要があるという趣旨でございます。

3つ目の○につきましては時点修正がされておりますが、その時点での事業者あるいは利用者の数、後ほど現時点での資料が改めて出てきますけれども、参入に関する理解度、そういったものがまとめてございます。

おめくりいただきまして、51ページは複合型サービスの概要です。これは24年改定時や部会に示させていただいた図をさらに今回、今までの御議論、御指摘を踏まえまして、少し概念図を広げております。この図で特に今回見直したことで申し上げたいことは、左上の大体4分の3ぐらいが既存の図でございますけれども、特に51ページの右側の列、訪問看護ステーションの機能という点に着目をしますと、むしろ登録利用者以外への訪問看護の機能をどう考えるのかという意味で、右側の真ん中に書いてございますが、指定訪問看護事業所の指定を受けるという場合をどう考えるのか、あるいはどういうことをそこで期待しているのかということとがあるということです。

このスライドの下に書いてございますが、基本的にさまざまな医療機関を始めといたします支援、連携があって実現できる、あるいは安心感を持って実施できるということに大きく注目すべきである、そういう趣旨でもスライドを書き直してございます。

では、以降、幾つかの観点で数字を見ていただきます。

52 ページは事業者の概況でございます。これは直近の状況でございますけれども、事業所数は少しずつ伸びております。2月現在で103、利用者につきましては1,580人ということでございます。

53 ページを見ていただきますと、複合型サービスを開始するに当たって、開始前にどんな事業をやっておられたかということでございます。主に想定されますのは小規模多機能、訪問看護ステーションということでございますが、53ページの左側の棒グラフ、横になっていますが、基本的に多くの施設につきましては、小規模多機能が事前にやっておられたということでございます。

複合型サービスは比較的新しいサービスでございますので、2月の時点では開始してから半年以内の事業者が半数以上を占めている。先ほど51ページのスライドでもお話をしましたが、訪問看護ステーションの指定を受けているか、受けていないかで地域の展開が変わってきますけれども、「指定あり」というのが6割であるという状況でございます。

おめくりいただきまして、54ページは定員の状況でございます。これは小規模多機能と類似のような、利用定員の問題、通いサービス、宿泊サービス、それぞれこのような状況になっているということでございます。

後ほども幾つか出てまいりますが、(マル6)のところに、定員については増員の希望でございますとか柔軟な運用をという御希望が現場から来ております。

55 ページは、併設をされている隣接の住まいについてどうなっているのかということでございます。

事業者と同一の建物、あるいは事業者と同一の敷地内の別の建物という事業所の割合は約4割、27カ所ということでございまして、そのうちの7割はサ高住あるいは有料老人ホームということでございます。

おめくりいただきまして、56ページからは基本情報ということで、どんな利用者さん、どんな要介護度であるかということを少しまとめてございます。56ページは、性別とか年齢とか、そういった基本的な利用者さんの状況が書いてございます。

ちなみに、(マル6)はサービス利用直前の居所はどこだったかということですが、当然かもしれませんが、「在宅」が一番多いということでございます。

おめくりいただきまして、57ページは、平均要介護度は3.06ということになってございます。これも当然ですが、要介護度4、5が小規模多機能と比べて多い。左下の(マル1)の棒グラフを比べていただきますと、これはシェアでございますので、見方といたしましては、小規模多機能よりも複合型のほうが要介護度4、5が多いということでございます。これはある種期待されている状況でございます。

おめくりいただきまして、58ページは、利用者概況、医療ニーズへの対応の状況でございます。まず、全体として85%弱が医療ニーズを有しておられる方がおられて、小規模多機能と比べて高い。その内訳はどんなものかというのが右側に書いてございまして、全体的に複合型のほうが医療ニーズによく対応してございます。

服薬管理が基本的には非常に多いのですけれども、そこの部分を除きましても、モニター測定からずーっと書いてございますが、看取り期のケアも含めまして、基本的には複合型が多く、対応の仕方としては医療ニーズによく対応できているということでございます。

おめくりいただきまして、59ページは利用者概況の最後でございます。

お亡くなりになっている場所、死亡場所につきまして、人口動態統計で言うところの全体の平均が大体12%前後でございますので、複合型についての利用者は在宅でお亡くなりになるというケースが一定程度高まっているということで、これも期待されている効果がある程度出ているのかなということでございます。

60 ページからは複合型サービスの事業所の体制についてまとめてございます。

最初は夜間の職員の対応で、利用者の状況に応じて増員したり、あるいはさまざまな工夫がなされておりますが、一番多いのは「特に増員しない」ということでございます。

おめくりいただきまして、61ページは医療ニーズへの対応の状況でございます。事業所の体制に絡んでの医療ニーズへの対応ですが、このチャートは比較的情報量が多い、重要なチャートでございますけれども、ポイントが3点ございます。

まず、1点目ですが、登録をされている利用者につきまして、訪問看護指示書を利用されている割合がどれぐらいおられるかということでございます。つまり、訪問看護の指示が出ている、療養上の世話と診療の補助がどの程度利用者の割合に占めているかということですが、全く指示書が出ていないという事業所が20%ということになっています。一方で、60%以上の事業所が4割を占めているということでございます。これが(マル1)の棒グラフの語っているところでございます。

(マル2)は特別管理加算の算定者割合です。右下に注釈がございますが、気管カニューレとか血液透析といった特別な管理を必要とする利用者さん、こういった方々がどの程度おられるかという話でございますけれども、訪問看護ステーションは大体平均で20%という数字になっておりますので、そこを目安にチャートを整理いたしますと、算定者ゼロというのが4割程度あるという一方で、訪問看護ステーションの平均以上のところが4分の1を占めているというのが実態でございます。

算定割合につきましては、これもある種当然なのですが、職員の体制が厚くなればなるほど算定しやすくなっているということでございます。

おめくりいただきまして、62ページからは課題を幾つか整理をしております。

まず、開始後の効果としてどんな効果があるかということですけれども、これはある種期待されている効果ですが、棒グラフの上のところにございますのは、従来であれば入院あるいは施設に入っていたような方がケアできるようになった、医療ニーズが高い方が利用しやすくなったということでございます。

下のほうに赤い点々で囲い切れていませんが、グラフのところだけ囲ってございますけれども、この一連のチャートで少し工夫をしておりまして、内訳を書いてございます。もともと小規模多機能から始まったのか、訪問看護ステーションから始まったのか、あるいは何も事前の事業をしていなかったのかというところを区別しておるのですが、4つ目の帯グラフは、小規模多機能から始まったという施設ですが、そういった施設につきましては、状態の変化が右半分の効果のところ、選択率の高いものを3つ選んでいますが、小規模多機能から始まったところは状態の変化に対応できる、医療ニーズの高いところに対応できる、訪問看護ステーションから始まったところというのは、入所せずに、あるいは入院せずにということで、それぞれの機能の補完関係が非常に鮮明に出ているということでございます。

おめくりいただきまして、63ページは開始時の困難、64ページは開始後の困難についてです。いずれも人材確保に非常に難渋されておるということです。

63 ページの2つ目の○、開設資金の調達が困難ということがございます。それから開設場所の確保。訪問看護ステーションが発展した場合において事業規模とか場所の確保については苦労されているという実態が見てとれます。

64 ページ以降は収支の関係、開設後の運営上の観点で経営の問題がまとめてございます。64ページに2つ○がございます。1つ目は人材確保が難しいということですが、2つ目の○で安定的な経営が難しい、収支のバランスがとりにくいということを強く認識をされております。

64 ページの収支の改善が困難だというところで、人件費が圧迫している、人材確保の難しさ等もあわせてということだと思いますけれども、バランスがとれないというのは、安定的な経営が困難だということでございます。

収支の状況につきましては、65ページにチャートでまとめてございます。

これは事業者の印象・認識といいますか、定量的というよりは、ある程度事業所の判断としてどう捉えているのかということです。これは25年9月分の収支状況を聞きますと、「黒字」「収支とんとん」というところが半数程度ということでございます。

その下の(マル2)は、時間の経過とともに収支が一定程度改善していくというよりは、収支が改善しなければ運営できないわけですので、運営とともに収支自体については何とか改善をしていきつつあるということでございます。

おめくりいただきまして、66ページは、定員の充足状況についてどうなっているのかということでございます。これは、先ほど小規模多機能の場合にもございましたが、事業開始時支援加算というのがございます。どういった条件で算定できるのかというのも、基本的な考え方は同じでございますけれども、(マル2)のところに書いてございますが、複合型サービスにつきましては、算定状況の内訳を見ますと、訪問看護ステーションから始めた場合について、事業開始時支援加算の算定状況というのが有効であるという結果が出てきております。

経時的な変化については、67ページのチャートでございます。算定割合は全体の平均で25%以上で推移をしています。これは小規模多機能との比較では、現時点で小規模多機能全体で3%前後でございますので、これについては活用のされ方が違うということでございます。

68 ページ以降、幾つか自治体への相談等を含めて、普及に向けた課題をまとめてございます。

まず、68ページです。相談があった自治体がそもそも1割程度しかないということでございまして、相談があった場合で、開設につながったか、つながらないかというと、ほとんどの場合がつながっていないのですが、それはなぜかといいますと、事業所から最終的に応募がなかったとか、そういう状況が数字として出ています。

69 ページです。自治体が持つイメージとしては、基本的な考え方は理解いただいている、医療ニーズの高い利用者でも在宅生活が継続できるということでございますが、医療機関あるいは提供者サイドがどのようにこのサービスを考えているのかということについては、必ずしも十分把握できていないということでございます。

おめくりいただきまして、707172ページでございます。自治体の整備意向といたしましては、開設を希望する事業者がいないということがまず絶対的な認識になっておりますので、このあたりの数字をどう見ていくのか。

指定上の課題については、先ほど一連で見ていただきましたとおり、人材確保の問題と安定的な経営が見込めないというのが、70ページの資料においても確認ができている。

71 ページは、他の事業者で参入の障壁についてどう考えているのかということで、これもほとんど同じような傾向になっています。ただ、1点注目をしておきたいのは、71ページのグラフの上から4つ目「利用者の負担が生じる」ということをお考えのケースが、小規模多機能においては突出して多いです。

これは72ページに少し具体的な内容が書いてございます。72ページに「検討したが開始予定はない」という理由、自由記載でまとめておりますけれども、点々で囲んであります黒四角の4つ目、利用者の負担が増えるという意味は、医療ニーズのない(低い)利用者の負担額も結局、全体として増加してしまうので、もし小規模多機能を現に始めておられる場合については、御利用者、御家族の理解が得られないのではないか、あるいは低年金の方たちには厳しいのではないか、こういうことを危惧されてのお考えということが鮮明に出ております。

73 ページ、アンケートでそれぞれの立場から見ていきますと、見ていただいたような内容が課題として挙がっておりますが、共通しているのは複合型サービスの周知に課題があるという御指摘でございます。

以上、駆け足で見ていただきましたが、74ページに5つの○でまとめています。

まず、1つ目の○です。複数のサービスを組み合わせるということで、医療ニーズの高い利用者が地域での療養生活を継続するということなのですけれども、幾つか実態を見ていただきましたとおり、3つのポツにまとめてございますが、訪問看護の地域における展開を実際に行っているというのが6割。これは多い少ないの問題はありますけれども、そういう実態がある。

複合型サービスにおける看護業務のあり方。これは訪問看護指示書の利用者が6割以上を占める事業者が4割。逆にそういった方がおられないというのは2割。これをどう考えるのか。

訪問看護指示書に基づく特別管理加算の利用が2割程度占めるというのが3割の事業所であります。こういうふうにサービスの内容にかなり濃淡、バリエーションがあります。これをどう考えるのか。

2つ目の○でございます。先ほど小規模多機能との比較を交えながら御紹介しましたが、事業開始時の支援加算についてはどう考えていくのかということでございまして、開設前に訪問看護ステーションとして運営していた事業所については、この加算についてはかなりニーズがあるようなデータが出ております。

3つ目の○でございます。運営実態に照らしまして幾つかの御要望なり指摘がある。例えば登録利用者の定員、あるいは介護職員や看護職員の人材確保が困難だということ。

個別の指摘で比較的よく私どもにも寄せられますが、利用者の状態によって福祉用具をあわせて利用しますと限度額を超えてしまう。これについてどう考えるか。こういった個別的なことも含めて運用実態について御指摘がございます。

4つ目でございます。1つ目の○とも関連しますが、複合型サービスの事業の実際の形態といいますか、サービスの内容につきましては、小規模多機能から発展してきて、訪問看護機能を強化したタイプと、訪問看護ステーションに「通い」や「泊まり」機能を追加したタイプ、大きくこの2つを機軸に展開していることになるのですが、事業の展開とかサービスのあり方については当然異なったビジョンがございますので、むしろこういったサービスのあり方とか、目指すべき方向をしっかり明確にして周知を図る必要があるのではないのかというのが4つ目の問題意識でございます。

5つ目は、これまでの他のサービスとも共通していますが、集合住宅の問題をまとめてございます。

駆け足でございますが、残りは訪問看護についてまとめてございます。

フォーマットは同様なのですが、75ページです。これまでのサービスで基本的に共通しおります訪問看護との連携、あるいは訪問看護にかかるマンパワーをどう確保するのかとうことでございます。75ページは介護保険部会の意見書の抜粋でございます。

1つ目の○です。ニーズが今後見込まれる中重度者の要介護者といった方の在宅生活について、当然訪問看護は重要だということなのですが、どういう形で、あるいはどのようにして供給体制、特にマンパワーを確保するのか、新しい施策の展開に必要なのではないのかという御指摘でございます。

それを具体的に申し上げますと、2つ目の○に書いてございますけれども、定着支援とか普及啓発、特に新卒の看護師さんへのアプローチ、そういったことを掲げてございます。

 こういったことを着実に実施するために、都道府県のさまざまな関係計画においてそこをしっかり考えていただく必要があるのではないのかということです。

4つ目の○です。これはこれまで何度も出てきていますが、規模が大きくなるほどサービスが充実するということですから、基本的な大規模化ということが重要なのではないのか。こういったことがまとめてございます。

今、御説明したことを少し数字で洗ってございます。

まず、76ページでございます。現状についてはこの棒グラフを2つ見ていただいております。注目していただきたい点は2つありまして、事業所、利用者とも基本的に平成20年前後まではほぼ平坦でございましたけれども、21年以降、特に24年改定以降はある程度伸びてきているということでございます。

76 ページの下のほうに、要介護度別で見ていますけれども、要介護3以上が半数を占めるというのが実態でございます。

一方、77ページは、トレンドとして増えてきているということの中で、内訳を見ますと、特によく増えているのが要介護1、要介護2ということで、重度というよりは中度というような状況でございます。

77 ページの右側の折れ線グラフは、全体的に右に上がってきています。平均値が上がっておりますので、着実に重度化が進んでいるということがデータ上も明らかになってきているということでございます。

おめくりいただきまして、78ページは概況でございまして、どのような医療ニーズ、医療処置を実際に行っているのかということです。ただ、これはその時点におきまして統計の項目とか調査の方法が若干違いますので、単純にトレンドを見るというよりは、概略としてこんなふうなニーズあるいは処置がなされているということを大ざっぱに見ていただければという趣旨でございます。

次に、79ページから3〜4枚ほどトレンドを見ていただいております。

79 ページは緊急時訪問看護加算です。

80 ページは特別管理加算で、これは何度か出てきておりますけれども、重度者に象徴されるような報酬算定はどのように実態として動いてきているのかということです。

81 ページはターミナルケア加算についてです。それぞれトレンドを見ていただいております。

緊急時の訪問看護加算は微増ということでございます。

80 ページの特別管理加算も基本的には微増で、要介護3以上の中重度者が多くを占めます。

81 ページのターミナルケア加算についても、さらに重度者が占める。こういう状況でございます。

82 ページは、今、見ていただいたような各種加算の届け出の状況ですので、算定件数とは違いますが、事業所の中で届け出ている割合がどれくらいかということです。特別管理加算と緊急時訪問看護加算、ターミナルケア加算はほぼ横ばいでございます。

サービス提供体制強化加算は相対的に下がってきておりますけれども、これは下に注釈をつけておりますが、新規の事業所が増えてきている関係で、算定の要件としましては「勤続年数3年以上の者が占める割合」、つまり、体制が強化されているということを評価するので、新規の事業所が増えてくる場合には相対的に下がってきている。この数字についてはやむを得ないのかなと理解をしております。

83 ページは、研究事業の中で訪問看護ステーションについては幾つか類型化ができるのではないのかという試みのデータでございます。これは詳細を見ていただくというよりは大ざっぱに見ていただいたほうがいいのかもしれませんが、クラスター分析という手法を用いますと、大きく5つの系列に分析ができるということです。

簡単に御紹介しますと、左から2つがいわゆる通常の訪問看護ステーションで、一番左側がいわゆる地方型といいますか、一般型です。

左から2番目が人口集積、つまり、都市部の訪問看護ステーション。大体全体的な配置状況とか訪問回数はこんな感じと。

真ん中の列がいわゆる訪問看護師さんが多数おられる、機能強化型に近いようなものでございまして、看護師さんの数が非常に多いということでございます。

右側2つは、どちらかというと機能に特化したような対応をされているステーションでございまして、精神の患者さんあるいは精神の利用者さんが多い形、それからリハ職の方々が多数配置されて、リハ職を活用したサービスを提供されている形、こういった特色が出てきているということでございます。

残りの時間がございませんので駆け足で参ります。

84 ページは、通常よくお示ししております規模が大きくなるほどサービスが展開しやすい。

85 ページは現在での従事者の数の状況で、円グラフで見ていただきますと、規模は依然として大きくなっていない、小さいということでございます。

めくっていただきまして、86ページは従事者の状況です。先ほど若干触れましたけれども、従事者の数は増えてきております。特に増えている要因の中には、理学療法士さんの参画が近年では比較的増える要因になっている。

87 ページは、都道府県別でございますが、かなり地域差があるということです。

○が3つ書いてございますが、これがなぜこういう状況になっているのかというのはよく御質問を受けますが、必ずしも明確な説明はできておりませんで、実態としてこういう状況があるということでございます。

88 ページ、89ページでございますけれども、現在勤務先において悩んでいること、あるいは勤務継続において重要な対策。これは今まで繰り返し出てきておりますが、処遇の問題と、88ページで特に御留意いただきたいのはオンコールの負担です。処遇の問題については全体的な課題というふうに指摘をされておる中で、特に訪問看護ステーションにおいてはオンコールの負担が一番大きな負担として認識をされているというような状況でございます。

事業継続に当たってということで、事業所が考える課題については、89ページに大体同様な内容がまとめてございます。

最後の90ページは、訪問看護の必要があっても導入されないケースがある場合の分析でございます。これは介護支援専門員の訪問看護の必要性の判断で、必要があると判断をしたけれども、結果的に提供されなかった場合がある。それを分析いたしますと、実は訪問看護サービスの提供がなかった、つまり、訪問看護事業所に空きがなかったということではなくて、多くの場合が、本人が希望しない、家族が希望しないというケースが比較的多いということをどう考えていくのかということでございます。

91 929394ページは、関連する診療報酬とか財政支援制度に関する参考資料でございますが、説明は省略をさせていただきます。

時間がかかって恐縮ですが、最後の95ページに主な論点をまとめさせていただいております。

1つ目の○です。これまで一貫して御説明してきた内容で、在宅の限界点を高めるということを機軸に考えますと、訪問看護サービスの需要は今後も増大していきますので、当然担い手を確保していかなければいけませんが、必ずしも確保は十分できていないという課題があります。

一方で、最後に見ていただきましたように、しかしながら、現場では量的整備が課題になっているという側面だけではなくて、本人あるいは家族の方の御意向もそれなりに影響しているという指摘もございます。これらを踏まえまして、将来ニーズについて、人口の高齢化を十分踏まえつつも、地域のニーズや実態に即した推進が必要なのではないかというふうに私どもでは認識をしていますが、その点についてどのような御意見、どのようなお考えをお持ちかというのをぜひ御議論いただきたいと思っております。

2つ目の○でございます。規模の拡大については、これまでもそうですし、引き続き推進すべきではないかということを改めて確認させていただいております。

3つ目の○でございます。中重度者の要介護者が今後増えていくということを見越して、訪問看護サービスは非常に重要だと考えております。その中で、現在の医療ニーズの対応についてどう考えるのか。もうちょっと具体的に言いますと、先ほど見ていただきましたとおり、量的には増えてきているのですけれども、どちらかというと中度、要介護度1・2の利用者が相対的に増えているということをどう考えていくのか。

4つ目は、先般の診療報酬改定で機能強化型訪問看護ステーションが創設されましたけれども、介護報酬改定に向けてどうお考えになるのか。

この4つについて主に御議論いただきたいと思っております。

長くなって恐縮ですが、事務局からは以上でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

次に、本日は齋藤委員より複合型サービスに関する資料が提出されています。時間の都合上、5分程度でお願いします。

○齋藤(訓)委員 よろしくお願いいたします。

 私ども日本看護協会では、24年にこの制度ができた当初から数カ所の事業者さんにお願いいたしまして、どんな利用者がいるのか、あるいは事業所の運営実態はどうなのかといったようなデータをいただいておりまして、本日、中間の報告をさせていただきます。

委託事業者は12カ所でございますけれども、私どもの事業で特徴的なのは、訪問看護ステーションが母体となっているというところが多いところです。

ページをおめくりいただきまして、サービスの利用状況でございます。母体はステーションが多いためか、利用者の状況は、厚生労働省の調査と比較いたしますと、中重度の方の割合が多くなっております。末期がんでありますとか神経難病、いわゆる重症度の高い状態に該当する方が約2割。それから医療機器を使っている等の、医療依存度の高い状態である方が約3割に上っているのが特徴的です。

3ページ目をおめくりください。若干事例でございます。複合型サービスの利用事例といたしまして、かなり重度の方だということは紹介したのですが、横軸に日付、縦軸に複合型サービスの4つのサービスを列挙しておりまして、★がその日サービスを提供したということをあらわしている表です。

事例1は、麻痺が残りまして、胃ろうをつくって、寝たきりの状態で医療機関から退院されてきた方です。主に複合型の「通い」のところで話したり、口から食べることについて、看護と介護が連携しながらケアを提供した結果によりまして、現在は経口摂取ができるまでに回復して、胃ろうは使っていないというような状態になっている方です。

次の(マル2)の事例は、定期的な利用で状態が安定した方です。複合型サービス利用時に血糖測定とかインスリンの管理、バルーンカテーテル等の管理をしておりますが、認知症と糖尿病をあわせ持っておりまして、自宅での血糖管理が非常に困難だったということで、このサービスを導入した方です。

この方も「通い」と「泊まり」で医療的な管理をしていて、生活リズムも整えることができて安定した方です。「泊まり」でない、おうちに行かれるときは訪問看護を利用してきちんと管理をしているという方です。

(マル3)の事例は「在宅」と書いてあるのですが、すみません、修正をしていただきまして、これは「事業所内での看取り」です。この方は98歳の方で、隔週利用で、家族のレスパイトを図りながら、希望どおり事業所で看取たという方でした。

御家族が主に見ておりましたけれども、非常に負担が大きくなったということで、時々レスパイトを目的として複合型を入れた方です。利用期間中に脳梗塞を起こしまして入院をされたのですが、胃ろうをつくって退院されて、その後、複合型サービスの利用をしながら、御自宅でもケアをし、最期は事業所でなくなっていますけれども、御家族の希望どおり看取りが実現できたという事例です。

 最後の事例も事業所内の看取りです。この方は61歳で、御自宅で暮らしておりましたが、突然に主たる介護者が亡くなったというケースでございます。

 ターミナルという時期でしたけれども、自宅での療養が困難になりましたので、お子さんたちがここで何とか安らかに最後をということでした。

 ★の並びを見てわかりますように、訪問看護をターミナル期にがっちり入れたというケースです。

このように家族の介護の事情がかなり変わってもフレキシブルにサービスを組み入れることができるというのが複合型の特徴かと思っております。

最後に、私どもの事業から見た効果と課題といたしまして、在宅療養の障壁になる要因に対して、特に医療依存度が高いあるいは状態が不安定、こういった方々に対して対応し得るサービスだということがわかると思います。

特に事業所内に看護職員がいるということで、介護との連携も非常にスムーズであることと、「通い」や「泊まり」の中で医療処置が安全に実施できるというのが大きな魅力だと考えております。

利用者の状態に合わせて自力で食べること、歩くこと、あるいは排せつすることといった機能回復に向けたケアが提供できることが重要な機能だと考えております。

事業所数が思ったほど伸びていないというのは、私どもも懸念材料ではございますけれども、推進に向けての課題は3点にまとめております。

やはりまだまだ周知が足りないということと理解が進んでいないというのがあります。特に名称的にも定期巡回と比較をすると、なかなかサービスの内容が想定しづらいということがあろうかと思います。

人材の確保の難しさにつきましては、このサービスに限ったことではなくて、ほかの事業でも介護職員あるいは看護職員の不足というのが挙がっておりますので、両者の確保につきましては国策として取り組むが必要があるということだと思います。

また、複合型はでき上がってまだ2年という状況でございますので、ビジネスモデルがなかなか確立していないというのがあると思いますので、ここを提示していく必要があるのではないかと思っております。

以上でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 では、先ほどの事務局からの説明についての質問をお願いします。東委員、どうぞ。

○東委員 私は、今日は全老健の代表で来ておるわけでございますが、今からの発言は一実地医家の発言として聞いていただきたいと思います。

 私は、平成元年に有床診療所を開業しまして、約25年間で1,002例ほど看取りをやっております。その実地医家として感じていることを少し申し上げます。私どもの法人にも実は訪問看護ステーションがございました。しかし、残念ながら7対1看護が始まったときに非常に看護師不足に陥りまして、途中で訪問看護ステーションが潰れております。

それ以後も在宅の看取りをずっとやってきたわけでございますが、私どもの有床診療所自体が約3名の医師でほぼ夜間当直をしながらやっている、いわゆる在宅療養支援診療所をやっているということもあるのでしょうが、訪問看護ステーションがなくなってから看取りが非常に困ったということは余りございません。

私のところは潰れましたけれども、私たちの周りにあと2カ所訪問看護ステーションがございますが、いずれも小規模でございます。現在、私のところの法人の居宅介護支援事業所には4名ケアマネがおりますから、現在のクライアントの状況を聞いてまいりました。150例クライアントがおりまして、訪問看護というサービスを入れておる者が4名、そのうち2名は訪問リハビリでございました。残る2名は褥瘡の処置でございました。

看取りに関して、確かに訪問看護が入る例もございますが、どちらかというと訪問看護がないと看取りができないという状況ではございません。

私が何を申し上げたいかというと、私どもの診療所が在宅療養支援診療所で複数の医師が当直しながら診ているという点、それから老人保健施設が併設してあり、デイケア等で結構在宅の褥瘡の処置とかをやれているという点、そういう特殊な点はあるとは思いますが、私が申し上げたいのは、訪問看護、複合型、そういうものに関しましても、在宅をやられる診療所の先生も大変増えております。今後、本当にどれぐらいのニーズがあるのか。今、齋藤委員のおっしゃったこのデータは本当にすばらしいと思います。そういう診療所のない地域ではこういう複合型が非常に大事な機能として活用されるべきだと思いますが、日本全国そういうところばかりではないわけでございまして、今後は2025年に向けて、先ほど私は定期巡回の話も申し上げましたが、在宅の方のところに夜中に看護師さんとか介護士さんが行かなければいけないニーズがどれぐらいあるのかというのをきちんと把握して、今後こういう訪問看護ステーション、複合型、定期巡回の必要数をもう一度見直しながら2025年に向けて走るべきだと思っております。

以上でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

鷲見委員、どうぞ。

○鷲見委員 1点御質問です。要介護1・2の訪問看護の利用者が増えているという状況について、どんなふうに分析なさっているのかをお聞きしたいということ。

 訪問看護の機能強化型のステーションにつきましては、算定要件に併設の居宅支援事業所がプランを作成している割合が盛り込まれています。これにつきましては公正中立な立場から、居宅支援事業所におきましては特定事業所集中減算というものが設けられているので、この規定と相反するのではないかと考えられます。ここの整理が必要ではないかというのが意見でございます。

○田中滋分科会長 では、御質問のほうについてお答えいただけますか。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

本日は、資料の中に必ずしも十分な分析ができておりませんので、今後に向けて用意させていただきたいと思っておりますが、要介護1・2の方々に対するサービスの内訳として、主にリハビリテーション専門職の方が関与するような訪問看護が増えてきているのではないか。その関係で要介護1・要介護2の方が増えているのではないかと考えております。

 以上でございます。

○田中滋分科会長 12時になってきましたが、まだ発言がおありなので、10分程度は延ばせると思います。どうぞ。

○齋藤(訓)委員 訪問看護につきまして、私も要介護1・2のケアの内容というのは何なのかなというのが疑問でございました。なので、データを示した上で検討が必要なのではないかなと思います。

 要介護度が軽くても、医療ニーズとしてはインスリンを打っているとかというのはあるのではないかなということを推察したところでございます。

今の東委員の発言で、訪問看護が入っていない方も少ないではないかという御指摘だったかと思いますが、再々申し上げますけれども、今回の診療報酬改定の影響がどういうふうに出てくるのかというのが大きな心配材料でございます。

いずれにしても、先ほど都道府県でもかなり地域格差が大きいというのがございました。地域格差もあるので、一概に訪問看護の利用が少ないということは、その土地土地ではあるのかもしれませんけれども、見ていますと、全体的には利用者数が伸びているということですので、ぜひ人材の確保であるとか、あるいは大規模化を推進するような施策というのは、介護報酬においても大変重要なことであると思っています。

○田中滋分科会長 平川委員、どうぞ。

○平川委員 ありがとうございます。

 訪問看護の関係で資料の90ページに「訪問看護が必要であっても導入されない理由」という調査が載っているかと思います。これを見てみますと、必要にもかかわらず利用がされないというのは、どういう理由があるのかなというのを考えていく必要があるのかなと思っています。

 現場の方のお話を聞きますと、1つは区分支給限度額がネックになっているのではないかという声。また、訪問看護に対して、利用者さんや、ケアマネジャーの方も含めて十分理解が深まっていないのではないか、というお話もお聞きします。利用者さんにしてみれば、血圧の測定や服薬指導ということだけであれば家族でもできるという声もあります。

しかしながら、、多職種の連携の中で訪問看護の看護師さんがキーパーソンとなって在宅生活を支えているということも多くあります。そういうことも含めて、訪問看護に対する理解というのが必要ではないかと思っているところであります。

また、訪問看護は、これからさらにニーズが高まっていくと考えています。御指摘がありましたように、人材をどう確保していくかというのは大きな課題かと思っています。

病院の看護師さんで言えば、いわゆるチーム医療で、チームの中で活動していくこと一般的ですが、訪問看護に対しての不安感というのが看護師さんの中にも多くあると聞いておりますので、研修を含めて、体制をどういうふうに整備していくのかというのが大きな課題と思っているところであります。

また、労働条件の観点から言いますと、処遇の改善もどういうふうに進めていくのかというのは課題と思っています。主な論点の中でも「新たな施策の展開」と書いてありますが、介護職員に関しては介護職員の処遇改善加算ある一方、看護職員にそれを該当することが適当であるかどうかは、これからの議論かと思いますけれども、処遇改善の問題、研修の問題やステップアップの問題を含めて総合的に処遇改善に向けての検討が必要ではないかと考えているところであります。

 以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございます。

 内田委員、お願いします。

○内田委員 まず、複合型なのですが、小規模多機能をやっている方に訊くと、看取りもやっているけれども、訪問看護師や医師との連携があるので、複合型にする理由が見当たらないと答える方々もいて、本当にどのくらいの利用者があるのかは再度調査が要るのではないかなという印象を持っております。

訪問看護なのですが、すごく必要なサービスだと思っております。いろいろなサービスがあるからこそ在宅生活が継続できるわけで、ところが、単価が高いということがあって、訪問看護の方にお願いすべきところを訪問介護に頼むなどといったことも起きていますので、そのあたりはケアマネジャー自体の説明とケアマネジャーから利用者への理解を求めるようなことが非常に必要なのではないかなと感じております。

集合住宅の問題をちょっと蒸し返して申しわけありませんが、例えばサ高住などに入ってしまうと、そこが併設している定期巡回や訪問介護のところしか利用できないという現実が。他にも利用できるのですけれども、それ以外施設のことはなかなか言い出せないといったような状況もあると思うのです。

そういう意味では、地域展開のほうにもっと評価を与えることが必要なのではないかなと思っております。

○田中滋分科会長 村上委員、安部委員、お願いします。

○村上委員 ありがとうございます。

 地域におられる方々で誰もが医療・看護が必要だということは共通だと思っております。

そういう意味では、私のところも小規模多機能がありますけれども、現在は、こちらの資料では「2.56」とかというのがありましたが、実際は2を下回っている小規模多機能がいっぱいあって、そういう意味では、複合サービスの訪看を使うという人が余りいないのですけれども、私は、複合型サービスの訪看についても、できれば人材とか、あるいは制度のわかりやすさとか、あるいは効率性から考えて、医療と介護とは分けなければならないでしょうけれども、もう少しわかりやすい、使いやすい、例えば訪看というのは1本にしたらどうかなと思ったりするのです。そのほうがわかりやすいし、使い安いし、人材もあちこちで分散するのではなくて比較的集中する。1回制度ができてしまっていますから難しいところはあるでしょうけれども、使うほうにとってはそのほうが使いやすいなと思ったりします。

訪看の問題が出てくると、特養の看護との関係も必ず出てくる可能性があるので、先にお話しさせていただきたいと思いますが、特養は、重度化が進んで36524時間昼夜を問わず医療ニーズに向き合う環境ということで、看取りもたくさんやっています。こういうことを踏まえれば、地域の中では訪問看護ステーションの拡充に対して全く異論はございません。ですけれども、施設内における看護師の役割とか機能とか使命といったものを適切に評価して、一層お年寄りのために機能を強化していくということが大切ではないかなと思っております。

資料の88ページにナースの悩みについてありました。これは訪看の悩みでございますけれども、特養あるいは病院の看護師さんも同じなのだろうと思いますが、看護師さんの状況をしっかり押さえてもらう大切なデータだと思いますので、ここのところはあわせて考えていただきたいと思います。

もう一つ、小規模多機能は大変いい制度だと思っているのですが、重度で介護者がいないと、結果的に「泊まり」が中心になってしまうのです。そう考えますと、家族を支える体制というものをいかにつくっていくかということが抜けているなと思います。ですから、そういうことでは、家族に対するケア体制、支える体制をこれからもしっかり考えていかなければいけない。いわば家族・介護者の尊厳というものをどういうふうに制度でつくっていくかということが大事かなと思います。在宅サービスは恐らく介護者の力が50%以上あって成り立つものではないかなと思いますので、ぜひ家族・介護者に対する支援体制もしっかり考えていってほしいなと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございます。

安部委員、どうぞ。

○安部委員 事業開始時支援加算のことについて一言申し上げたいと思います。藤原参考人のほうからも有効性の検証をきちんとすべきという御意見がありました。そのとおりかと思いますが、今回の支援加算については27年3月31日までの仕組みと理解をしておりますが、その後に、この支援が必要であるといった場合、介護保険費の加算という形でやりますと、利用者の負担という問題も若干出てくるのではないかなと思っております。

 したがいまして、27年度以降もこのような支援が必要ということであれば、その仕組みを介護保険費でやるのか、それともその他の支援策というものがないのかということについて、介護給付費分科会のほうできちんと議論をしていただきたいと思います。

以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございます。

 山際委員、どうぞ。

○山際委員 1点だけ要望と意見ということで申し上げたいと思います。医療ニーズに対して、介護職が行える医療的なケアということがあるわけですけれども、医療的なケアに関する研修の機会が極めて少ないという現状がありまして、ここの点については、介護職が医療的ケア研修を受ける機会をぜひ増やしていただきたいと考えております。

以上です。

○田中滋分科会長 ありがとうございます。

 井上委員、どうぞ。

○井上委員 簡単に申し上げます。大分出たことなのですが、この調査は、例えば夜間介護が利用されていないということ、訪問看護では本人の希望で利用しないということが書かれているのですが、ニーズをキャッチするということは出てきましたけれども、その裏側にあるもの、何で利用されていないのかという分析が欲しいなと思っています。

 今の社会というとおかしいのですが、認知症の人が6割もいて、ひとり家族が増えていて、こういう状況で介護のサービスをつくっているわけですから、認知症、ひとり暮らしというのはある程度スタンダードに考えていかないといけないのではないかなと思います。 ケアマネジャーさんが1人の利用者をずっと追いかけて見ていくというのは、ある意味では第三者機関になったほうが可能になるのではないか、偏りのあるサービスにならないのではないかと思います。

先ほどは利用していないという調査結果に対して、もしこれが物すごく利用していたらどうするのか。また財源の問題が大きくなってくるのではないか。そういう調査結果が出ると、これをどうするのか。いっぱい不安材料が出てまいります。

ということで、最後に申しわけないのですけれども、述べさせていただきました。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

 では、最後に、座長でなくて一委員として1つ意見を言わせてください。

95 ページの主な論点の2番目「訪問看護事業所のあり方について、規模拡大を推進すべきではないか」、これ自体には賛成ですが、特に2番目の黒ポツ「休暇の取得促進、仕事に見合った給与水準や教育・研修」については、事業所が大きくなることだけが答えではないですね。例えばある町で20人看護師さんが集まって事業をしようとしたときに、20人の事業所をつくらないと応援を受けられなくて、経営の判断で5人の事業所を4つつくったら、みんな小さいと言われてしまう状態は間違いだと思うのです。

経営の判断からすると、事業所が大きくなるのは、ある一定程度までは上の黒ポツの話ですが、それ以外の方法、事業者が大きくなって中小型事業所を複数設けることによっても同じような効果があることも忘れてはいけない。経済学や経営学の観点から一言つけ加えさせていただきます。座長の意見ではなく一委員の意見です。

では、本日はここまでといたしましょう。

次回の開催について、事務局より説明をお願いします。

○迫井老人保健課長 事務局でございます。本日は御審議いただきましてありがとうございました。

次回は6月11日(水)10時から全国都市会館において開催いたします。テーマといたしましては、認知症への対応、高齢者の住まいについて御議論いただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

以上でございます。

○田中滋分科会長 ありがとうございました。

では、活発な御議論を頂戴し、感謝いたします。本日はこれにて閉会いたします。

 


(了)

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