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2014年1月24日 中央社会保険医療協議会 総会 第269回(公聴会)議事録

○日時

平成26年1月24日(金)13時〜15時


○場所

宮城県仙台市(東京エレクトロンホール宮城 大ホール)


○出席者

森田朗会長 関原健夫委員 牛丸聡委員 野口晴子委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
鈴木邦彦委員 安達秀樹委員 中川俊男委員 万代恭嗣委員
長瀬輝諠委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
丹沢秀樹専門委員 宮島喜文専門委員 福井トシ子専門委員
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○平成26年度診療報酬改定に係る検討状況について(説明)
○意見発表者による意見発表、中医協委員からの質問

○議事

○司会(竹林保険医療企画調査室長)

 大変長らくお待たせいたしました。ただいまより「中央社会保険医療協議会総会(公聴会)」を始めさせていただきます。

 それでは、森田会長よろしくお願いいたします。

○森田会長

 皆様、こんにちは。ただいまより、第269回「中央社会保険医療協議会総会(公聴会)」を開催いたします。私は、当協議会の会長を務めております森田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 開会に当たりまして、委員を代表いたしまして、私より一言、御挨拶を申し上げます。

 本日は、この協議会の公聴会に御参加いただきましてまことにありがとうございます。当協議会は、診療報酬や薬価など、公的医療保険から医療機関等に支払われる公定価格を決定する権限を有しております厚生労働大臣の諮問機関として設置されております。診療報酬等に関する事項について、厚生労働大臣の諮問に応じて審議、答申を行う役割を担っているわけでございます。

 本日は、本年の1月15日に大臣より諮問されました平成26年度診療報酬改定案の審議を行うに当たり、私ども委員が国民の皆様の声を聞く機会として、このような公聴会を開催することにしたものでございます。

 後ほど、意見発表をお願いしております方々から御意見をいただく場を用意しております。どうぞ忌憚のない御意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、当協議会の委員を紹介させていただきます。

 お手元の資料に委員名簿がございますが、当協議会は、第1に医療保険の保険者、被保険者、事業主等を代表する委員、いわゆる支払い側委員、第2に医師、歯科医師、薬剤師を代表する委員、いわゆる診療側の委員、そして3番目といたしまして公益を代表する委員、その三者によって構成されております。そして、必要に応じ、専門委員を置くことができると定められております。

 本日、出席の委員は皆様方から向かって右側が支払い側委員でございます。

 前列の右から、花井十伍委員、花井圭子委員、白川委員、矢内委員、後列の右から伊藤委員、田中委員、石山委員でございます。

 皆様方から向かって左側が診療側の委員でございまして、前列右側から鈴木委員、安達委員、中川委員、万代委員、後列の右から長瀬委員、堀委員、三浦委員でございます。

 そして、皆様方から向かって私の左に座っていらっしゃるのが公益委員でございまして、私のお隣から牛丸委員、関原委員、野口委員でございます。

 また、私の後ろに座っておられるのが総会に所属しております専門委員で、右から丹沢専門委員、宮島専門委員、そして福井専門委員でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、そのほか、厚生労働省からは保険局長、その他の方が同席しております。

 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきます。

 本日の議事の進め方でございますが、まず、事務局から平成26年度診療報酬改定の検討状況について説明してもらい、その後で意見発表を事前にお願いしております方々から御意見をお聞きしたいと思っております。

 それでは、平成26年度診療報酬改定の検討状況につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○宇都宮医療課長

 保険局医療課長でございます。

 お手元に資料が配付されていると思いますので、ごらんください。40ページ束ねてある資料でございますが、「第269回中央社会保険医療協議会総会(公聴会)資料」となってございます。

 これを1枚おめくりいただきますと、目次が書いてございます。日付が順番になっていないので、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、この診療報酬の改定に当たりましては、社会保障審議会のほうで基本方針を決める。それが、参考資料と書いてあるその3番目のところ、平成26年度診療報酬改定の基本方針、28ページからございますが、この基本方針を12月6日に出していただいたわけでございます。

 その基本方針と、それから内閣のほうで決める改定率、これはそのすぐ上にございます「診療報酬改定について」ということで、1220日付の財務大臣、厚生労働大臣の合意文書、これは27ページのほうにございますが、これらの2つに基づいて改定を進めるということでございます。

 なお、その下に1127日付で出されました1号側、2号側の委員の御意見、それからそういうものを踏まえまして中医協でお出しいただいた「平成26年度診療報酬改定について」という1211日の文書もございますので、御参考までにごらんいただければと思います。

 今、申し上げましたように、社会保障審議会で決められた基本方針、それから合意文書に基づいて1月15日付で厚生労働大臣から改定に当たって諮問が出され、そして同日付でこれまで中医協のほうで御議論いただいてきた内容につきまして、骨子としてまとめられたのがこの資料の1ページ以降でございます。

 1ページ目のところから目次が書いてございますが、今回この整理の仕方は社会保障審議会でまとめられました基本方針に即してございますが、今回は重点課題を1つ設けて、そのほか個別の事項、大きなものを4つ、そして消費税というようなまとめ方にしてございます。

 目次のところにございますが、重点課題として、医療機関の機能分化強化と連携、在宅医療の充実等という課題につきまして、入院、外来、在宅、そして医療機関相互の連携や医療、介護の連携の評価についてというようなことでまとめてございます。

 1枚おめくりいただきまして、2ページ目に個別の事項がございます。まず1つ目、充実が求められる分野を適切に評価していく視点として、がん、精神、認知症、救急等々、そして歯科医療の推進、または的確な投薬管理・指導の推進等、こういったものが整理されてございます。

 2番目として、患者等から見てわかりやすく納得でき、安心・安全で質の高い医療を実現する視点として、患者に対する相談指導、あるいは明細書無料発行、患者データ提出等の推進等々がまとめられてございます。

 3番目として、医療従事者の負担を軽減する視点として、救急外来の機能分化を含む医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価について、またはチーム医療の推進についてということがまとめられてございます。

 4番目として、効率化余地がある分野を適正化する視点として、後発医薬品の使用促進、長期収載品の薬価の特例的な引き下げ等が示されてございます。

 そして、最後にこの4月から上がります消費税率8%への引き上げに伴う対応ということでございます。具体的なものはその後ろに書いてございますので、適宜御参照いただければと思います。

 なお、改定に当たりまして、国民の声を聞く機会としまして本日の公聴会のほかに、本日まで厚生労働省のホームページにおきましてパブリックコメントの募集を行ってございます。平成26年度改定に御意見のある方は、本日配付させていただいておりますアンケートに記入しまして、公聴会終了後に出口で提出していただくか、もしくは厚生労働省ホームページのパブリックコメントのほうに御意見を出していただければと思います。

 説明は、以上でございます。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、ここから本日の開催の趣旨でございます、一般の皆様からの御意見を伺ってまいりたいと思います。

 意見発表者につきましては、今回の公聴会の開催案内に合わせまして公募を行いました。応募いただいた方の中から、意見の内容や発表者のバランス等を考慮しまして、私ども公益委員のほうで10名の方を選ばせていただきました。本日は、その方々に御意見発表をお願いしております。

 本来ですと、本日お集まりいただいたフロアーの方々、御意見のある方、お一人お一人から御意見をいただきたいところではございますが、時間の関係もございますので、申しわけございませんが、本日お配りしているアンケートに御記入いただくか、今、医療課長のほうからも御説明がございましたけれども、厚生労働省ホームページのパブリックコメントのほうへ御意見を提出いただきますようお願い申し上げます。

 次に、意見発表の進め方でございますが、まず5名の方に意見を発表していただき、それらの意見に対して当協議会の委員から質問をさせていただきます。その後、残りの5名の方から同じように意見を発表していただきまして、それに対して委員から質問を行う。そういう進め方で行いたいと思っております。

 なお、時間の関係上、大変恐縮ではございますが、意見発表はお一人について5分以内でお願いしたいと思います。

 また、意見発表の初めに、差し支えない範囲でお住まい、お名前と御職業をお話いただければ幸いでございます。お住まいにつきましては市町村まで、職業は例えば医療関係者である、あるいは患者であるといった形でも結構でございます。

 それでは早速ですが、最初の方お願いいたします。

○佐藤氏

 佐藤でございます。住まいは、仙台市でございます。職業は、一般の企業経営者でございます。

 では、始めさせていただきます。診療報酬改定に対して、当公聴会において意見を申し上げる前に、保険料を負担する中小企業主としての立場から、また、宮城県中小企業団体中央会の役員をさせていただいている立場から、現在の経営環境を申し上げたいと思います。

 被災地宮城におきましては、経済を比較する上で震災前、震災後という言い方をよくしますが、経営する立場からいうと必ずしも正確ではございません。震災前の経営環境は、リーマンショックに加えまして岩手・宮城内陸地震における余波があり、私は観光業ですけれども、観光業はもとより、地域経済全般が非常に疲弊しておりました。それを踏まえた上で、なおかつ各産業におきまして震災前の経済水準には達していないというのが現況でございます。

 報道等では、アベノミクス効果による景気回復が叫ばれておりますが、中小企業の経営はもとより、従業員の生活も依然として厳しいものがございます。20131227日に総務省統計局より発表された消費者物価指数の総合指数、前年同月比でプラス1.5%と上昇しておりまして、特に家計を直撃する小麦などの海外調達品ですとか、エネルギーコストの上昇も厳しい生活を強いられる一因になっております。

 もちろん、先ほどお話がございましたが、4月から始まる消費増税引き上げなどを勘案するに、景気が好転したとはいえない地域の中小企業の立場でございます。

 一方、医療、年金、介護などの社会保険の負担は急増いたしておりまして、中小企業の経営は先行きの見通せない不安感の中、じわりじわりと圧迫されております。

 私は協会けんぽの加入者ですが、全国平均の保険料率が10.00%であるのに対しまして、宮城県における保険料率は10.01%と既に10%を超える水準にまで至り、本当の意味での危険水域に達しております。

 また、先日の報道で健保組合全体の平均保険料率が13年度に過去最高の8.6%になったとありましたが、協会けんぽの加入者といたしましては彼我の差を感じるところでありまして、何らかの対策をお願いしたいところでございます。

 診療報酬については、政府はプラス改定という判断を示されましたが、被保険者側が納得できるような方策を講じていただき、医療費を抑えていただき、効率化の余地がある分野を適正化するという視点から、幾つか意見を申し上げさせていただきたいと思います。

 まず、病院の機能と役割分担についてでありますが、財源には当然ながら限りがある以上、効率的かつ効果的配分が重要かと思います。

 その上で具体的に申し上げますと、我が国は最も手厚い介護配置の病院が多過ぎると言えるかと思います。高度急性期から急性期、慢性期における病床のアンバランス、これを何とか是正していただきながら、1つ目は地域ごとに、そして2つ目はどのような病床を提供するかという、数のコントロールが必要であると考えております。

 年を追うごとに受け皿病院、いわゆる亜急性期、慢性期の病床が急減し、逆に急性病床が増加しているという現状では、看護師不足など高コスト体質の要因にもなっているのが現状でございます。

 加えて、患者の状態に応じた看護マンパワーの適正配置も実現してほしいと考えております。

 加えまして、一般病床における長期入院の是正による入院期間の短縮、社会的入院の解消、外来受診の適正化、またジェネリック医薬品の利用促進等が重要かと思われます。しっかりとした方針を明確に定めていただきたいと願っております。

 特に後発医薬品のある先発医薬品、すなわちブランド薬品ですが、なかなかジェネリック医薬品の利用促進が進んでいない、目標も達成できていないという現状を考えるに、思い切った措置、例えばブランド薬品の薬価の引き下げなども御考慮いただきたいと思っております。

 次に、外来医療の機能分化、連携の促進という部分ですが、外来医療につきましては機能分化、連携の考え方は非常に重要かと考えます。ひとたび何かあったときに、主治医が専門医療機関と連携しながら、入院から在宅までの切れ目ない医療ができるような包括ケアシステム、そういったものは患者の安心につながりますので、ぜひ実現していただきたいと考えるわけでございます。

 できるだけ医療費を抑える方策を講じ、保険料負担者が納得できるような効率的かつ効果的な体制を構築していただきたいと願っております。

 以上でございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして2番目の方、お願いいたします。

○発表者(森田氏)

 私は、気仙沼市より参りました森田キヨシと申します。有床診療所の院長でございまして、職業は医師であります。

 私の発表に先立ちまして、本日時点で全国で1万5,884名の東日本大震災の犠牲者、並びにきょう現在でも2,640人もの方々の行方不明者に対し、お亡くなりになられた方々の御冥福と、行方不明者の一日でも早い発見をお祈りいたします。

 当院は、3年前の東日本大震災で大規模半壊の被災を受けた、私を含めたスタッフ総勢13名の気仙沼の有床診療所であります。大規模半壊とは申しましても、鉄筋コンクリートづくりの総6階建てのうち、メインの1階外来の診察室、受付、検査室、処置室部分は床上2メートル超えの浸水で事実上の全壊。被災総額は医療機器改修費を含め約8,000万円でした。被災時は入院患者さんもおられ、同時に被災された近隣の約30名の避難者を診療所建物内に受け入れました。

 私自身は、被災翌日から4日間、同じく被災された気仙沼医師会の先生方とともに御遺体の検案に従事しましたが、その後、被災地の皆様の身近に医療機関がなくなったことに対する訴え、不安に後押しされ、2日間でスタッフとともに院内外の通路の瓦れきを撤去し、被災1週間後に仮復旧ながら外来診療を当院のスタッフ、そしてやはり被災した調剤薬局のスタッフとともに再開いたしました。

 外来は、全壊状態であったにもかかわらず入院を継続し、被災後1週間で外来、そして在宅診療を再開できたのは、まさに当院が有床診療所であったからこそできたことと、今なおもってスタッフともども感じております。

 それには、以下に述べる3つの理由が挙げられます。

 1点目には、平時より院内に医薬品はもとよりカテーテル、注射等、注射針などの医療材料、処置器具、水、食料、毛布、シーツなどの生活必需品が在庫してあったこと。

 2点目としては、被災しながら上層階の空き病室を診察室に一時転用し、外来診療機能の再開を果たしたこと。事実、被災後の5月のゴールデンウイーク中もスタッフ、行政、電力、水道、自衛隊等の皆様の支えがあり、休日返上で連日、地域で当番医を務めながら、それも含め、毎日100名ほどの患者さんに対応できました。いわば、被災直後から被災地での災害拠点診療所の役割を果たしたと思っております。

 診療再開後は有床診ならではの設備、スペースを利用しながら、私の出身医局の秋田大学第3内科のボランティアドクターも加わり、外来、在宅、入院診療を行い、院内外の災害復旧も診療を途絶えることなく進めることができました。

 加えて、有床診として24時間当直対応体制をとっているため、被災地にも臨機応変に対応できましたので、被災地の中で患者さん、被災された皆様に対し、希望をともす灯台のような役割を担えることができたのではないかと思っております。

 被災地は、毎日が救急対応でありました。診療所としては、重装備の有床診であったからこそ早期の診療再開と医療の継続提供ができました。この有床診療所の体制にさらなる評価をいただき、今後も地域医療の維持、そして災害に強い有床診療所としてさらなる災害対応能力の向上にも努めたい所存であります。

 御清聴ありがとうございました。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして3番目の方、お願いいたします。

○発表者(小出氏)

 私は、地元仙台から参りました、連合宮城で事務局長を務めております小出と申します。このような機会をいただき、ありがとうございます。

 本日は患者、そして被保険者の立場から、私たちが求める医療とそれを実現するための診療報酬改定の方向性に関して意見を述べたいと思います。

 私の家族や知人にも、がんや生活習慣病を患っていたり、認知症になっていたりする人がいます。こうした方々は、今後全国で急増していくと推定をされておりますが、住み慣れた住まいで必要な医療と介護を切れ目なく受けられ、尊厳を持って暮らせる社会であってほしいと誰もが思うはずであります。

 このような中で今、私たちが求めるのは、2025年の地域包括ケアシステムの構築に向けた改革を着実に進めることであります。その上で、診療報酬改定について4点意見を述べたいと思います。

 まず、地域包括ケアシステムの構築を具体的に進めていくためには、医療機関の機能分化と病院と診療所、医療と介護の連携強化が重要であると考えています。

 一方、被保険者、患者にとって保険料負担の増加も無視できません。

 特に、中小企業では賃金が伸び悩む中、保険料を支払うことへの納得性を確保することが不可欠であります。また、私たちは、より質の高い安心と信頼の医療を望んでおります。入院したらADLが低下をした、あるいは褥瘡ができたなどということがないよう、一層、質の高い医療を充実していただくよう要望いたします。

 2つ目に、2025年に向けて約205万人の看護職員の確保が必要と推定されています。現在、看護職員の月平均、夜勤時間の論点として13対1、15対1、その他の入院基本料に7対1、10対1と、同じ特別入院基本料の創設が提起をされています。

 しかし、これは看護職員の定着を図ろうとする流れに逆行するものであり、認めることはできず、反対をいたします。当面は72時間を維持し、将来的に月8回、64時間にすべきであります。このことは、看護職員の定着を進め、医療安全や質の高い医療を確保するためにも重要だと考えます。

 3つ目に、患者の視点からは医療の透明化を一層進めるため、全ての病院、診療所で例外なく明細書を無料発行するよう、期限を明確にして推進すべきと考えます。医療や医療費の内容を患者自身が知ることは、患者と医師の信頼関係を構築する上でのベースとなります。信頼関係がより強固になることは、より質の高い医療について医師、患者がともに考えるきっかけになるのではないでしょうか。

 さらには、昨年、不正請求事案がたびたび報道されましたが、このことは患者自身が明細書で医療の中身を確認することの必要性を再認識させるものとなりました。ぜひとも、期限を区切って病院、診療所に例外なく義務化すべきことを強調したいと思います。

 最後に、消費税8%の引き上げに伴う対応は、医療機関等における消費税負担に関する分科会の議論の中間整理に沿って行うべきであります。中医協総会に提起された初・再診料への3%を超える上乗せには反対をいたします。

 以上です。ありがとうございました。

○森田会長

 ありがとうございました。

 続きまして、4番目の方、お願いいたします。

○発表者(内田氏)

 私は、仙台市に住んでおります公益社団法人宮城県看護協会若林訪問看護ステーションの看護師です。

 意見を申し上げます。訪問看護の大規模化を進めるため、いわゆる機能強化型訪問看護ステーションを、ぜひこのたびの報酬改定で評価していただくよう意見を申し上げます。

 私どものステーションは、ことしで開設22年目を迎えます。全国で初めてできたステーション10か所のうちの1つで、現在8名のスタッフで訪問看護に取り組んでおります。訪問看護制度が生まれた当初からの実績があるわけですが、地域の高齢化や医療制度の変遷に伴い、訪問看護を利用される方の状態像が変わってきたことを実感しております。

 急性期病院の在院日数がどんどん短くなり、重症度の高い方、医療機器の必要な方も短期間で退院して在宅に戻られます。在宅でのみとりを希望される方もふえております。複数の病気を合わせ持っていて、薬の調整や、さまざまなサービスの組み合わせが必要な難しいケースも多いです。

 こうした利用者の変化に対応するため、今後の訪問看護ステーションに求められる役割は24時間365日の対応、みとりのケア、重症度が高い方の受け入れであると思われます。

 私どものステーションは看護協会立ということもあり、他のステーションでは対応が難しいケースを率先してお引き受けしてまいりましたが、現在のスタッフ8名体制でもかなり忙しく、夜間や救急の対応をするにはぎりぎりの人数だと感じております。

 現在、全国の訪問看護ステーションの6割は、看護職員5人未満の小規模な事業所です。基準の上では2.5名で開設できますが、少人数であるほど夜間、緊急のオンコール当番の回数も多くなり、看護師1人の負担が重くなります。訪問看護師の長時間労働や頑張りを前提にしなければサービスが提供できないようでは、これから在宅医療を推進していくに当たり、国が試算しているような訪問看護のサービス料はとても確保できません。

 そこで、24時間対応やみとり、重症度の高い利用者への対応をしっかり担えるステーションを機能強化型として評価することにより、ステーションの大規模化を進めていただきたいと思います。大規模なステーションがあれば、これらのサービスを看護師の過重労働に頼らず、安定して提供できるだけでなく、地域の訪問看護体制の底上げにつながる効果も得られると考えております。

 1つは、訪問看護師を育てる教育、研修の効果です。これから必要とされる訪問看護師の数を考えれば、即戦力の人材だけに頼っていては間に合いません。訪問看護をやってみたいという未経験者を自分たちで育てる体制が必要です。

 しかし、小規模なステーションでは、自前で教育、研修を行う余裕がないのが実情です。看護師が7〜8名以上いるような大規模ステーションが、自分のところの職員の研修を行うだけでなく、例えばほかの小規模ステーションで採用された看護師も集めて研修をする体制ができれば、それは単に大規模ステーションの強化にとどまらず、地域全体の訪問看護の量をふやし、サービスの質を高めていくことにもつながります。

 また、在宅医療は患者さんにかかわる多職種の情報共有と相互理解があってこそ、円滑に進めることができます。私どものステーションでは、地域の医療職や介護職、ケアマネージャーとともに研修会を定期的に開催しており、それが知識や情報の共有、日々の連携によい効果をもたらしていると感じております。

 大規模なステーションであれば、そうした地域への情報発信、あるいは地域住民への相談対応などを通じて、在宅療養がしやすい地域づくりの一翼を担うことができると思います。

 御清聴ありがとうございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして5番目の方、お願いいたします。

○発表者(大内氏)

 仙台市内にあります東北電力健康保険組合の大内でございます。私の住まいは、隣の多賀城市であります。意見発表の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。健康保険組合の立場から、意見を述べさせていただきます。

 経済情勢は回復しつつあると言われておりますが、国民生活においてはまだまだ実感できない状況の中で、健保組合は医療保険財政の安定的な運営を図るため努力をしておりますが、経済成長を上回る医療費の伸び、高齢者医療制度に対する支援金、納付金の増大等により、健保組合全体では平成24年度決算で2,976億円の経営赤字となり、25年度予算でも4,500億円を超える赤字が見込まれ、6年連続の巨額な赤字を計上しております。

 当宮城県内にある9つの健保組合も、平成24年度決算は全ての組合で赤字となっており、全国以上に厳しい財政状況にあります。

 一方、医療経済実態調査によると、医療機関の経営は安定しており、こうしたことを踏まえれば診療報酬は引き下げが必要な状況と考えておりましたが、昨年末に決定された平成26年度の改定率が若干とはいえプラスになったことは大変残念でなりません。

 今後、具体的な点数設定等の議論が進められますが、その際には限りある財源を効率的かつ効果的に配分することを主眼に、社会保障・税一体改革に基づき、高度急性期から急性期、亜急性期、慢性期に至る病床の役割を明確化した上で、機能分化の推進を重点に置いた評価を行うべきであります。

 これによって、長期入院の是正や社会的入院の解消も一定程度図られるものと考えます。さらに主治医機能の強化による外来受診の合理化、効率化など、国民、患者に納得と理解が得られるような医療提供体制を整備されますようお願いします。

 つきましては、特に重要な3点について具体的に申し上げます。

 まず、1点目は入院医療の機能分化についてでありますが、現在35万床を超える7対1入院基本料の算定病床を、2025年に向け半分程度に削減する方針が示されております。7対1入院基本料の算定病床を削減し、超高齢社会にふさわしい医療提供体制を構築するため、重症度、看護必要度の評価指標の見直しや特定除外制度の廃止等を行うとともに、その受け皿となる亜急性期病症の整備を図るべきであります。

 2点目は、主治医機能の評価についてであります。中小病院及び診療所の外来については、高齢者を中心に複数の慢性疾患を持つ患者に対し、全人的かつ継続的に見ることを評価すべきであります。

 具体的な要件としては、認知症に加え、複数の生活習慣病を抱えている患者に対して一医療機関が算定することを前提に、服薬管理や後発医薬品の積極的な使用、24時間の対応、在宅医療への関与、重複検査の防止等を要件に、指導料や処方箋料等を包括化した評価体系とすべきと考えます。

 3点目は、消費税率の引き上げに伴う対応についてであります。平成26年度診療報酬改定の基本方針においても、消費税率8%の引き上げ時の診療報酬による補填については、基本診療料への上乗せによる対応を中心としつつ、個別項目への上乗せを組み合わせる形で対応することを基本とすると明記されており、保険者としてもこの方針に即して対応すべきと考えます。

 診療側の皆さんからは、基本診療料に消費税引き上げ分の財源を全額投入することが医療機関にとっては公平な仕組みであるとの意見が出されておりますが、国民、患者の立場からは、受けた医療行為に見合った消費税を負担するのが公平な仕組みです。また、全額を基本診療料に配分すると、基本診療料は消費税引き上げ率以上に引き上げられることになり、国民から理解が得られないと考えます。これからのことから、個別項目にも一定程度配分することを重ねて要望いたします。

 以上について、御検討いただきますようお願いいたします。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、5名の方の御意見を伺いましたので、ただいま御発表になりました御意見に対して委員のほうから質問等をお願いしたいと思います。

 なお、本日の公聴会は一般の方々から御意見をお聞きして、今後の中医協での審議の参考にすることを目的としております。委員におかれましては、本日は基本的にはいただいた御意見に対する確認や質問としていただきたいと思います。委員からの意見発表や反論につきましては控えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、ただいまの5名の方の御意見に対しまして御質問等ありましたら、どうぞ御発言をいただきたいと思います。大体、1時55分ぐらいまでを目途として御意見を賜りたいと思います。

 それでは、鈴木委員からどうぞ。

○鈴木委員

 森田先生にお伺いしたいんですが、気仙沼という非常に大きな被災を受けた地域で有床診療所として大変に頑張られたということは、我々は画像も含めて存じ上げているところですが、気仙沼市には市立病院というような大病院もありますし、ベッドのない無床の診療所もあるわけです。有床診療所がこういった大規模な災害時の対応に、大病院と比べて、あるいは無床の診療所と比べて有利な点についてもう一度教えていただけますでしょうか。

 それと、そういった地域において重要な役割を果たしているにもかかわらず、毎年500か所以上減っているという状況が続いているわけですが、現場にいらっしゃる先生としてその理由についてどのようにお考えなのか、その2点について御質問させていただきたいと思います。

○森田会長

 それでは、お答えいただけますでしょうか。

○発表者(森田氏)

 鈴木先生、質問どうもありがとうございました。

 まず、第1点目に関しては、有床診療所は小回りが利くということが第一番でございます。スタッフが、医師は私一人でございますが、まず36524時間体制という状態でございまして、これは震災時も同様でございました。ですから、私が元気でいる限り、スタッフは一緒に動いてくれますので、先ほど瓦れき処理のお話もいたしましたけれども、それらも含めて看護を問わず事務系統、またいろいろな連絡ですね、そういうことができたということでございます。

 特に、震災時に当たっては医師会の職員の方が2〜3日の間は歩いて情報を提供していただきました。それで、各診療所の先生方の状況や被災地の状況を医師会のほうに集めて、それをまたフィードバックしていただいて診療ができたということでございます。

 有床診療所ならではというのは、やはり先ほど申し上げましたようにベッドがある。そしてまた、緊急時の院内検査加算の体制もとっておりますので、被災しなかった機材は電力さんの応援もすぐに受けられて起動しまして、被災直後から検査機能も回復しておりました。

 あとは、2点目のなぜ有床診療所が少なくなっていくのかということに関しては、私は今54歳でございますけれども、私の父が有床診療所をやっておりましたので、その流れで何かよくわからないまま継承したということでございますが、今やるかと言われたら、まずやらないと思います。余りにも診療報酬が低過ぎます。

 私が帰ってきた当時、気仙沼に帰ってきて診療所をして、病院で80万ぐらいの治療がレセプト上かかるという治療をして、その当時、有床診療所では必要な治療をして40万くらい、現在では病院、そして施設よりも低いのが有床診療所の評価でございます。これでは、やはりやれと言ってもなかなかやれない。震災のみならず、いろいろな意味で少しはお役に立てたかなと自負しておりますけれども、とは申しましてもやりがいがあるからやりなさいと後輩に無理を言えないという状況でございます。外来部分の若干の余裕を、ほとんど有床の維持に使っているという状況でございます。

 以上でございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、白川委員どうぞ。

○白川委員

 訪問看護ステーションの内田さんに質問させていただきたいと思います。

 強化型の訪問看護ステーションを評価することによって、大型、大規模化というのを促進すべきだという意見を拝聴いたしました。以前から訪問看護ステーションの大規模化の必要性は中医協でもかなり議論されてきたのですが、実態としてなかなか進まないというのがこれまでの経過であったと思っていますが、なぜ進まないのか。その要因について、内田さん自身はどうお考えなのかという質問が1つです。

 もう1つは、病院等に勤務される看護師はかなり不足ぎみといわれておりますが、訪問看護ステーション勤務を希望される看護師はさらに少ないと聞いております。それはどういうことが問題で希望者が少ないとお考えなのか。

 この2点について、教えていただきたいと思います。

○森田会長

 それでは、お願いいたします。

○発表者(内田氏)

 1点目ですけれども、大規模なステーションができないというのは、2.5人で立ち上がりますので、その立ち上げたいという有志の方たちがステーションをつくりますので、そのステーションがどんどん大きくなるというのは非常に難しいところがあります。ですから、立ち上がりは仙台市も今年度はかなり多いんですけれども、小さなステーションがたくさん立ち上がって、これが継続していくというのは非常に難しい状況にあります。最初に立ち上げたときはたくさんの訪問依頼を受けてどこにでも行くんですけれども、それがみとりかになりますと、その2.5人でずっと維持するというところで、その訪問看護師たちがバーンアウトしてしまいます。それで立ち上げても、結局やめてしまわれたりというところがあります。

 それから2点目ですけれども、訪問看護師の役割が非常に大変だというところがあります。なぜかといいますと、医療依存度が非常に高くなっております。それから、1人で訪問します。病院の看護師と違いまして、自分で運転して行きまして、そこで自分で判断して、そしてケアをしていきます。ですから、非常に求められるものが高いです。だけど、給料のほうはこの二十何年間で余り上がらない状況にあります。ですから、病院からくれば給料が下がってしまうというところがあります。それが、なかなか来にくい2点だと思います。

○森田会長

 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。

 矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 それでは、大内様に御質問をしたいと思います。先ほどのお話の中でも、特に医療費は国民の保険料、あるいは公費、患者の負担を財源にして成り立っているわけでございまして、この厳しい財政の中ではこれを何とか効率化して我々の負担をできるだけ軽くしようということをやっていかなければいけないということで、効率化をぜひこれからも進めていってほしいというお話でございました。

 その中で、特に後発医薬品、ジェネリックでございますが、今回は従来に増して使用促進を図るような仕掛けを取り入れようと考えているわけでありますが、この辺について健康保険として、さらにこの後発医薬品をどのように促進していったらいいかというところにつきまして、何かお考えがあったらお聞きしたいと思います。

○森田会長

 それでは、よろしくお願いいたします。

○発表者(大内氏)

 おっしゃるとおり、健康増進というのは非常に大事でありまして、私どもの健保も特定検診、あるいはその後の特定保険指導を一生懸命やってもらっているというような状況があります。

 あとは、加えて医療費の適正化という中のジェネリックの推進ということでありますけれども、これについても定期的にある一定の差額が望める被保険者、あるいは被扶養者に対して差額通知を差し上げている。さらに、保険証にジェネリック使用を促進するようなシールを張っていただいたり、いろいろやっている状況はあります。

 ただ、そのほかにジェネリックを推進するためのそのほかの手段はあるのかというと、ちょっと思い浮かばないということもあるのではありますけれども、やはり診療側の委員の方にもお願いしたいところでありますが、そういったところをやはり推進していただくようにお願いしたいと感じています。以上です。

○森田会長

 よろしいでしょうか。

 それではほかにいかがでしょうか。診療側の委員の方、いかがですか。よろしいですか。支払い側の方もよろしいですか。

 それでは、これ以上、御質問はないようですので、 引き続いて、後半の5名の意見発表者から御発言をお願いしたいと思います。

 それでは、最初の方、よろしくお願いいたします。

○発表者(土屋氏)

 私は、福島県郡山市で99床の民間病院を経営しております、医師の土屋繁之と申します。

 本日は、このような意見発表の場、機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。本日は、地域医療を担う立場から意見を述べさせていただきます。

 さて、平成26年度の診療報酬改定について、昨年末に改定率が出されました。これは、消費税対応分を除くとマイナス1.26%の改定です。非常に厳しい財源の中で診療報酬改定になると思いますが、中医協の先生方には質の高い地域医療が継続して提供できるよう御配慮お願いしたいと思います。

 平成26年度診療報酬改定におきましては、この基本方針における重点課題として、医療機関の機能分化、強化と連携、在宅医療の充実等が挙げられております。

 しかし、機能分化については、医療法で検討が進められている病床機能報告制度との関係が不明瞭に思われます。これは、できる限り医療法と診療報酬との整合性を図った上で進めていただきたいと存じます。

 現在示されております、平成26年度診療報酬改定に係る議論の整理では、7対1入院基本料を算定している病院について、特定除外制度の見直しや短期滞在手術を平均在院日数の計算から外すなど、急性期病床を減らす方策が書かれております。今後のさらなる高齢化社会を見据え、病床の機能分化を進めていくことには賛成です。

 しかし、診療報酬による行き過ぎた誘導を避けるべきではないかと考えております。

26年度には、各医療機関がそれぞれの地域の実情をよく考えて、今後の自院の病床機能について都道府県へ届け出を行う制度が始まるものですから、医療機関の自主的な取り組みを見守っていただきながら、診療報酬でそれをサポートしていただくよう、点数制定をお考えいただきたいと思います。

 また、いわゆる亜急性期についても機能分化の観点から充実をすることとされておりますが、在宅患者の急性増悪の受け入れを亜急性期病棟で行うのであれば、それは急性期患者を急性期に対応できる人員配置が必要であり、急性期と同等の評価を行っていただく必要があると考えます。当然、リハビリテーションについても現在と同様に亜急性期病棟の中で行える必要があります。

 次に、主治医機能に関して意見を申し述べます。これからの超高齢社会では、高齢者の日常生活における不具合の早期発見、早期治療や、長期にわたる慢性疾患の医学的管理等がさらに重要になってきます。そういったことからも、地域の民間病院や診療所がこれまで以上に地域住民の主治医機能を果たしていくことが必要となると考えております。

 現在、国が進めております地域包括ケアシステムにおいても、医療・介護連携における中心的な役割を果たすのは地域の民間病院であり、診療所であると考えております。そういった地域の医療・介護を支える医療機関の評価を、診療報酬においてもお願いしたいと存じます。

 続いて、在宅医療に関して意見を申し述べます。在宅療養支援病院・診療所については、さらに数をふやしていく必要があると思います。現在示されているものでは、連携による機能強化型の在宅療養支援病院・診療所について実績基準を新設するとされておりますが、基準を厳しくするのではなく、各地域において在宅医療を担う医療機関をふやしていくことが必要です。在宅医療において、その連携の中心となるのは病院であり、診療所です。その点を考慮した診療報酬での評価をお願いしたいと思います。

 最後に、救急医療について意見を申し述べます。今後、高齢者の救急搬送は間違いなくふえていくと思います。その受け皿となる二次救急医療機関に対する評価を行っていただきたいと存じます。中医協では、救急医療管理加算の算定要件を厳しくするような提案が行われておりますが、これは二次救急医療機関への影響が非常に大きい項目ですので、慎重な対応、検討をお願いしたいと思います。

 以上、今後の中医協においてぜひ御検討いただきますようよろしくお願い申し上げます。

 本日は、まことにありがとうございました。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして2番目の方、お願いいたします。

○発表者(間宮氏)

 本日は、意見発表の機会をいただきありがとうございます。横浜から来ましたマミヤと申します。

 私は、サリドマイドによる薬害の被害者であります。サリドマイドによって生まれつき負った障害は、前腕短縮、難易ハンシュですとか母指欠損などの上肢の障害、それと心臓奇形のボタロー管開存、それから眼科的な症状でデュアン症候群などがあります。これらの治療のために受けた外科手術は複数回に及びまして、その際の輸血から感染したと思われるC型肝炎患者でもあります。

 大きな薬害の原因となったサリドマイドは、200810月に多発性骨髄腫の治療薬として再承認されました。その際、私たちサリドマイドの被害者は、骨髄腫患者のニーズと被害の防止の観点から、サリドマイドを用いた治療の際の安全管理手順の作成に協力をしました。現在、厳格なシステムの運用がなされており、厚労省には大変感謝しているところであります。

 さて、私から本日お願いしたいことは2点あります。

 1つ目は、診療明細書の全患者への無料発行の徹底についてです。これまでの多くの薬害において、被害者は自分に投与された薬剤名ですとか血液製剤名がわからないため証明ができず、大変苦しい思いをしてきました。本当の薬剤名を教えてもらえず、カルテ開示もされない。開示されるようになっても保存期間を過ぎていて、既にカルテやレセプトは破棄されていたなどです。診療明細書の全患者への無料発行が決まってから4年が経ちました。ようやく、ことし4月から400床以上の大きな病院では完全実施となりますが、その他の医療機関においても完全実施を急いでいただきたいんです。

 当初は一定の猶予期間が必要だったと思いますが、これ以上の猶予はほとんど意味がないと思いますので、医療機関が発行に向けたシステム変更に着手しやすいように、猶予の終了時期を今、示していただきたいと思います。

 また、4年前以前と同じように、希望する患者にだけ発行すればいいというふうに勘違いをしている診療所もまだあるようです。また、私のように公費負担で自己負担がない場合に際しても、厚労省は診療明細書の発行を促す通知等を出してくれています。

 しかし、その結果は検証されていません。患者本位の運用がなされているかどうかを確認し、適切に対処する必要があると思います。

 食品添加物が全て表示されるようになって、学校でも添加物についての消費者教育が進みました。同じように、国には情報公開や教育を通じて国民の医療リテラシー、すなわち医療情報を十分に活用する力を向上させる責任があると思います。厚労省は中医協改革の際に患者の視点の重視をうたい、医療安全の観点から患者と情報共有の大切さを周知してくれました。医療明細書発行の完全実施はその第一歩だと思いますので、ぜひ重ねてお願いしたいと思います。

 続いて、2点目のお願いはオーファンドラッグについてです。現在、国は経済の成長戦略として、医療のイノベーションなど新薬の開発や普及等に関して力を注いでいるように見えます。医療イノベーションの成果が国民の健康増進につながっていくことは歓迎すべきであることですけれども、保険診療によって過剰に経済成長を推し進めようとすることで、高度経済成長時代に多くの悲惨な公害問題ですとか薬害問題が引き起こされたように、再び薬害が起こってしまうのではないかと非常に心配しているところであります。

 難病で本当に薬を必要としている患者にとって、価値のある医薬品、医療機器のイノベーションこそ高く評価すべきです。過剰な産業振興のために保険医療が使われることのないよう、中医協の委員の皆様にはぜひその点について配慮された上で、費用対効果指標の検討を進めるなど議論を深めていただけるようお願いいたしまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして3番目の方、お願いいたします。

○発表者(佐藤氏)

 宮城県仙台市で歯科医院を開業しております佐藤と申します。地元で公聴会が開催されるということもあり、臨床歯科医の立場で日ごろ感じていることを申し述べたいと思います。

 個人開業の比率の多い我々の歯科業界においては、経営努力も限界となっており、医院経営は厳しい状況です。前回の改定で、基本的な技術量評価が何項目か再評価を得ましたが、まだまだ十分ではありません。特に、基本診療料である初・再診療が歯科だけ低く評価されていることはまことに遺憾であり、治療時間が長く、一日の患者数が少ない歯科においてはスタッフの給与の元手となるこの初・再診料が低いと、安心・安全で質の高い医療が提供できなくなってしまいます。

 また、日常的な重点処置、根の治療などにおいても点数が低く、治療の時間や労力に対してこんなに安いのかとびっくりする患者さんもいます。

 開業して20年ほどになりますが、来院する患者さんも高齢者が多くなり、そのことによって歯科治療に対するニーズも変わってきていることを実感しております。前改定で口腔機能を評価したというということで、口腔機能管理が保険に導入されたことはまことに画期的ですが、周術期に限定されており、手術関係よりむしろ我々は外来の高齢者や在宅歯科医療においてそのような機能低下への対応が求められています。

 このことは、東日本大震災を経験し、歯科医師として避難所での口腔機能の維持管理に努めることで、避難女性の肺炎などの問題と対峙してきた経験からも非常に重要なことと痛感しております。

 特に、在宅歯科医療については、必要はわかっていても制限があって積極的に取り組めない状況です。個人開業の我々が診療時間中に在宅に赴けば、その不在中に来院した患者さんが困ることもありますし、往復の時間をかけても訪問診療をして残念ながら採算が合うところまでの評価はございません。個人的には、20分以上でないと訪問診療の算定を認めない扱いはどうしても理解できません。

 一例を挙げれば、通院できないお年寄りの居宅に赴いて処置や手術を行い、翌日に傷の消毒を行うような場合、これは20分もかからず終わることもあります。地道に患者さんのお宅に伺って行うこのような診療と、企業的に一度に大勢の患者さんを診るような場合と、きちんと切り分けて評価しないと在宅医療は進まないと思います。

 また、このような時間制限は医科での訪問診療にはないと聞き及んでいます。先ほどのルールもそうですが、歯科では医学的にも全く理解できない取り決めや制約が多いと感じています。ぜひ、改善していただきたいと思います。

 具体的には、先ほど言ったように20分を超えないと訪問診療が請求できないこと。歯科疾患管理料においては、初診から2か月以内に1度請求しないとその後の請求ができないことや、管理中に患者さんの入院などがあって4か月以上の請求が中断するとその後の管理ができないこと。また、クラウンブリッジ維持管理料においては我々に責任のないようなケース、例えば滑って転んでかぶせた管が壊れた場合でも、一定期間新しくつくり直す費用を医療機関が負担するような取り決めになっています。

 患者さんにお渡しする文書についても、お年寄りや障害者であっても御本人に内容を記載してもらわなければならない部分があり、スタッフが聞き取って記入することは問題があるとされています。高齢の患者さんがふえる状況にあって、現場不在と言わざるを得ません。また、その文書提供の頻度も治療時間に影響しており、これも医科とは異なる扱いと聞いております。

 根の治療では、根に充填した直後にエックス線を撮影しないと同じ充填の評価が低くなるというルールもあり、後日、隣の歯の治療後に1回の撮影で済ませて被爆量を少なくするということも認められていません。妊婦さんなど、エックス線を撮影したくない患者さんにとっても不利益です。

 まだまだ申し上げたいことはあるのですが、時間の都合上、要点だけを要望させていただきます。

 先ほども申し上げましたが、高齢化も含め、患者さんのニーズは多様化してきております。また、我々の歯科医療も虫歯治療や歯周病治療、入れ歯治療といったものから、口腔機能の維持管理へと大きな移行期を迎えていると自負しております。

 このような環境の中で、患者さんのさまざまなニーズに応えるべく、保険というルールの中でではありますが、最善の医療を提供するのが保険臨床医と考えております。これらの医療行為に対し、現状をよく把握せずに机上の決めごとで臨床の多様性を規制することのないよう、点数の増点のみならず算定要件の見直し、簡素化を強く要望して発言を終わりたいと思います。

 御静聴ありがとうございました。

○森田会長 

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして4番目の方、お願いいたします。

○発表者(佐々木氏)

 私は、宮城県涌谷町町民医療福祉センターの副センター長兼福祉課長の佐々木と申します。きょうは、このような発言の機会をいただき、ありがとうございます。

 涌谷町町民医療福祉センターは保険、医療、介護、福祉連携のもとに、行政と一体となった包括的サービスを提供できる施設として、開所以来26年目を迎えています。ですから、私は保険者であり、医療、介護サービスの提供者、両方の立場となりますが、意見を述べさせていただきます。

 第1点目ですけれども、医療機関の機能分化と連携、ICTを活用した医療情報共有による地域包括ケアシステムの展開についてでございます。涌谷町は1万7,000を超える程度の人口の規模で、御多分に漏れず医師や看護師の確保には非常に苦労を強いられております。ですから、医療機関の機能分化は病院の機能に応じた診療内容となり、周辺の病院などと連携を図り、互いに役割を担ったサービスを提供できることは非常にすばらしいことと思いますし、期待もしております。

 急性期病院では臓器別の専門医をそろえ、設備やスタッフも充実した治療中心の病院、急性期を終えた患者さんを受け入れ在宅復帰までの中間的病院、機能回復のリハビリ中心の病院など、役割をそれぞれ担って、その患者さんが在宅まで切れ目のない医療と介護が受けられるような機能分化と連携には大賛成でございます。そのためには、の患者情報の共有が必要不可欠であります。

 そこで、ICTの活用は非常に有用であると思います。重複するような検査オーダーや医薬品の処方の解消なども図られ、医療費削減に非常に期待もされます。ですから、医療機関の機能分化、連携はICT導入とセットでなければ推進は図れないと思います。

 しかし、ICTの導入には費用と維持管理費がかさみます。医療機関にとっては非常に負担になりますので、ICTの導入には何かしらの助成制度、あるいは補助制度の創設を考えていただければ、もっと整備の普及がスムーズに図られるものと思います。制度的には、診療報酬も含めた別の手段でもよろしいと思いますので、よろしく御検討のほどお願いいたします。

 第2点目ですが、地域包括ケアシステムの実践の評価についてです。先にお話ししましたように、我が町は保険、医療、介護、福祉の包括的サービスを提供しています。しかし、住民や患者さんの中には、退院後や退所後のサービスを探すのに大変苦労している方もおられます。そのような不安感を抱かせるようなことのないように、包括的なサービスが継続的に受けられるようにしなければならないと思っています。

 地方では医療資源が不足していますし、地域での包括的な医療、介護サービスの提供には幅広い知識や経験も必要であると思います。その包括的なサービスのコーディネーター役は、総合医の役割だと思います。総合医の普及による、今回の改正にあります、かかりつけ医の役割も果たせますし、地域包括ケアシステムの推進や充実にも大きなかかわりを担っていただけるものと思います。

 また、社会保障費の医療介護の経費節減には、生活習慣病の予防や介護予防の効果は大きいと思われます。我が医療福祉センターでも予防活動を続けて25年になりますが、医療費は全国平均よりも宮城県平均よりも大分低い経費で済んでいます。介護認定率も高齢化率も勘案しても、全国や県平均よりも低い認定率になっています。

 ですから、総合医による予防活動も含めた包括的な医療介護を担っていただき、急性期のような出来高払いの診療報酬ではなく、包括した診療報酬にしていくことが医療費の抑制に結びつくものと考えています。

 現在でも、予防活動も含めた地域医療を実践している先生方も多くいらっしゃると思います。地域包括ケアシステムを実践し、実績のある医師や医療機関などの評価をぜひ高く評価していただきたいと思います。

 以上でございます。御静聴ありがとうございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 それでは、最後の方、お願いいたします。

○発表者(轡氏)

 轡と申します。本日は、このような機会を与えていただいてまことにありがとうございます。

 私は名取市、仙台の隣ですけれども、そちらで14年間ほど保険薬局に勤めております。外来の患者さん、それから在宅の患者さんも、おみとりまで含めてお手伝いをさせていただくという仕事をしてまいりました。そういったところをバックグラウンドに今、考えていることを発表させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 まず、お薬手帳についてでございますが、骨子案の文言の中で「必ずしも必要としない患者」という言葉に大変違和感を覚えておりました。これが具体的にどのような患者さんを指すのか。例えば、継続的な受診をされていない方や、あるいは十分な医療知識をお持ちの方を指すのかもしれません。私自身は今、投薬を何も受けておりませんが、お薬手帳そのものは携帯するように心がけております。かばんの中にも、普段入っております。

 それは、普段何も投薬を受けていないということを示すということが一つの目的です。もう一つは、以前にアレルギー症状を起こした抗生物質がありましたので、それを知っていただくということが目的です。その程度のことでしたら自分の口から言えることではありますけれども、何か起こったときに、私の意識レベルが1桁であるという保証はございませんので、この手帳を持ち歩くようにしております。

 我々は、3年近く前にこの場所で異常な事態を経験いたしました。その中で、やはり薬剤に関する情報がないことの不利益と、それから情報があることのありがたみというものを身に染みて知っているわけであります。だからこそ、支援にいらしていただいた全国の医療従事者の方も含めて、各地でこのツールを使うことの有益性を説いていただいて、お陰様で手帳への理解と、それから所持率というものは徐々に大きくなっていると感じております。

 直近でも、被災地である気仙沼の三陸新聞、あるいは石巻日日新聞、こちらのほうでもこの手帳の有用性というものを取り上げていただいております。現在、このツールについては電子化での使用というものも試みられておりますけれども、そういった人々が使いやすい形というものを模索しながらさらなる定着化を、薬剤師のみならず医療従事者が願っております。

 また、重複投与でありますとか、過去にお使いになって有効ではなかった薬剤を知ることで無用な投薬を避けることができますので、こういったこともこの手帳が持つ大きな役割の一つだと考えております。もうしばらくの間、この定着化の仕事を我々薬剤師の業務の一つとして評価していただくよう、強く希望しております。

 次に、チーム医療の推進について申し上げます。この骨子案において、無菌製剤処理加算の評価対象に医療用麻薬を加えていただいたということは、がん患者さんの在宅療養推進によい影響をもたらすと考えております。

 その一方では、近年、医療用麻薬の品目数が大変ふえておりまして、これに伴ってその供給元である医療機関、それから保険薬局の在庫負担が増大してきております。これは、昨年秋までに日本緩和医療薬学会が調査した中でも明らかになっておりまして、全国の麻薬を扱う保険薬局における過去3年間の麻薬の廃棄金額は20億円超、デッドストックについてはおよそ70億円、これは推計ですけれども、そういった数字が出ております。このような状況下では、需要に対して供給がスムーズになかなか追いついていかないということが起こるのではないかということを懸念しております。

 もう一つ、チーム医療の推進について、薬剤師の病棟業務です。病院にお勤めの薬剤師の方々は、さまざまな領域において病棟薬剤業務を初めとする多岐にわたる業務に積極的に取り組んでおられます。先の改定の検証結果におきましても、医師の約9割が療養、あるいは精神病棟の病棟薬剤業務は日常的に必要だという結果が示されており、療養、あるいは精神病棟における病棟業務の必要性というものは一般病棟と大して差がないように思っております。

 私のような地域にいる薬剤師としましても、充実した病棟業務を行っている薬剤師との情報交換でありますとか、バックアップというものは大変心強いものであるというふうに日々、業務を通して実感しております。したがいまして、療養病棟、精神病棟における病棟薬剤師業務実施加算につきましては、入院後4週間以降の評価についてもぜひお願いしたいと考えております。

 それから、がん患者さんに対する薬剤師のサポートでございますけれども、全国の医療機関でがん医療に取り組む薬剤師にとって大変大きな励みになっております。最近では、がん以外におきましても外来で治療をされる糖尿病の患者さん、それから喘息患者さん、ワルファリンをお使いの方、HIV感染症患者、妊婦さん、授乳婦さんなどに対して、薬剤師が服薬状況でありますとか副作用の発現のチェックを行いまして、その評価を医師に伝えております。これらの取り組みも、医師を初めとする多職種の負担軽減に資する業務の一つであり、チーム医療の重要な要素と考えておりますので、今後の御検討をお願いしたいと思います。

 次に、後発医薬品の使用促進についてです。これまでさまざまな後押しをいただきまして、現場でも促進に努めてまいりました。現場におきましても、一般名処方を含めた後発医薬品の使用促進への意識は高まってきているというふうに感じております。

 しかし、中には後発品の銘柄を指定して処方されるというケースがやはりございます。こちらから処方医に了解をいただいて、元からお使いの銘柄を引き続き使っていただくということもあるんですけれども、残念ながら中には御了解を得られずに、患者さんに御迷惑がかからないようフォローしなければならないということも日々ございます。また、その場合は、在庫品目が1つふえることになりますので、保険薬局の在庫負担が出てまいります。

 処方箋を応需する側の提案といたしましては、後発医薬品の特定銘柄を指定しない形での一般名処方のさらなる推進を御検討いただきたく、お願い申し上げます。

 最後に消費税率引き上げについてですが、今回お示しいただいた対応策による実質的な影響が見えてくる6月以降の状況、あるいは今後もしかしたら行われるかもしれない次回の税率引き上げですね。こういったところでの対応状況を見ながら、また御意見を差し上げる機会がいただければと思っております。

 以上でございます。御静聴ありがとうございました。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、ただいま御意見を発表していただきました5名の方の御意見に対しまして、委員の側から御質問をお願いいたしたいと思います。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 土屋先生にお伺いしたいと思います。先生は中小病院の経営者ということで、どのような病棟の構成になっているのかは存じ上げないのですが、2点ほどお伺いしたいと思います。

 1つは、今回の改定の議論の中では、療養病床とか亜急性期病床とかで救急患者の受け入れをふやそうという話があるわけで、特に亜急性期病床では二次救急までという話もあるのですが、先生は現場の中小病院の経営者として療養病床や亜急性期病床、今度の亜急性期病床というのは今までとは少し変わるということもあるわけですが、どの程度まで救急患者の受け入れというのは可能であると思われるでしょうか。我々としては、急変は急性期でと四病協との合同提言でも言っているわけですが、療養病床や亜急性期病床でどの程度まで救急患者の受け入れが可能であるか、お考えを伺いたいと思います。

 もう一つは、先生の病院も恐らく急性期の大病院との連携を推進されていると思いますが、それを今後さらに推進していくために特に御希望されること、あるいはこういうことだけはしてほしくないというようなことがありましたら、ぜひ現場の先生の御意見としてお聞かせいただければと思います。

○森田会長

 それでは、お答えをよろしくお願いいたします。

○発表者(土屋氏)

 私の病院は99床、全て療養病床でございます。したがいまして、地域では慢性期医療を担っているというふうに自負しております。

 先生がおっしゃるように、これから亜急性期を含めまして、慢性期も急性期の患者さんを診なければいけないという部分はやはりやむを得ないところはあろうかなと考えておりますし、またそれに向けての準備をしなければいけない部分が多々あろうかと考えております。

 ただ、やはりいざというときに対応できるような医師、看護師の確保となりますと、その辺のところが十分に対応できるような手当てをしていただかないと、私どもが幾ら努力してもかなり持ち出しが多くなるような状況では対応できないかなと考えております。

 それから、急性期の病院とのやりとりですが、やはり後方支援としまして、急性期病院の受け皿として、地域の医療を担うためにできるだけ多くの連携を保ちたいと考えているんですが、急性期側の都合だけで慢性期がその重荷を背負うというようなことのないように、やはり病診連携を十分整えられるような、お互いの連携室を窓口にした中での情報交換、そういった病床も含めまして各科で十分できるようなやりとりが必要かなと思っています。

 先生がおっしゃるように、これだけはやってほしくないというようなことは特にございませんけれども、やはりいろいろなところで意見交換ができればいいかなと考えております。

○森田会長

 ありがとうございました。鈴木委員、よろしゅうございますか。

 それでは、万代委員どうぞ。

○万代委員

 私も、土屋先生に少し御質問させていただきたいと思います。

 まず、被災3県の中にありまして、特に原発事故というさらに追加の負担を背負っている中で地域医療を支えていただいているということに関しましては、非常に感謝申し上げる次第でございます。

 その中で、先生に御意見をいただきました病床の機能分化ということを目指される中で、診療報酬上でも十分サポートするというような点数設定をしてほしいというような御意見でございましたので、これにつきましては今後、中期的な視点を持ちまして審議させていただきたいと考えております。

 そこで、御質問を2つほどお願いしたいと思います。

 1つ目は、地域包括ケアシステムの中で中小病院の役割というようなことを先生がおっしゃいましたけれども、その中で評価をしてほしい。それで、評価をする場合に中小病院が発揮するべき機能として、例えば具体的にどのようなことをすることで中小病院の地域包括ケアシステムの中における機能を発揮できて、それを評価できるのか。その点について、具体的にお聞かせいただければと思います。

○森田会長

 よろしくお願いいたします。

○発表者(土屋氏)

 先ほどもちょっと意見で述べさせていただきましたけれども、やはり在宅医療がこれだけ推進されてまいりますと、在宅におられる患者さんたちの情報をしっかりと私ども中小病院としましても掌握しなければいけません。したがいまして、そういう窓口になる部署をしっかり置いて、そしてほかの医療機関との連携を十分に保たなければいけないなと感じております。

 特に急性期医療機関、それから在宅診療所ですね。それから、それに伴うケアとか地域を担う介護福祉の世界、そういったところとの連携がまず必要かと思いますし、いざ入院が必要だと私たちが判断したときに急性期の病院にさっと入院できるような患者さんの情報とか、家族の情報とか、そういったものがいつも整理できるような体制ができればと考えております。

○万代委員

 もう一つ、最後でございますが、在宅療養支援病院、もしくは診療所についてはさらにふやしていく必要があるというような御意見でございましたけれども、実際に先生の地域では現在どのような状況になってございますか。

○発表者(土屋氏)

 ローカルな話になりますけれども、先ほど先生がおっしゃったように福島のほう、私は郡山ですが、やはりまだまだ医療従事者、特に医師、看護師の確保には大変苦労しております。最近、少しずつ研修医を含めまして地域の基幹病院には研修医が戻ってきているような状況にはあるのですが、やはりしっかりと仕事ができる年代、30代、40代の本当に働ける医師、看護師がなかなか確保できない状況にございます。

 したがいまして、これだけ多くの在宅患者さんが見込まれる時代になってきますと、やはりいろいろな厳しい条件で在宅支援診療所といったところで規制を厳しくするよりは、まず数をたくさん確保していただいて、先ほど申したように地元の在宅の患者さんたちの情報を早く正確に入手できるような状況、状態をつくりたいと思っておりますので、まずは何らかの形でも結構ですので数がふやせるような御配慮をいただければと思います。

○万代委員

 ありがとうございました。

○森田会長

 ほかにいかがですか。

 それでは、白川委員どうぞ。

○白川委員

 佐々木さんに質問させていただきたいのですが、きょうの御意見の中で医療機関のICT化が必要、場合によっては補助金等を投じて促進すべきだという趣旨の御発言があったかと思いますが、現在、センターを運営されている中で、医療機関とさまざまなICT上のコミュニケーションが必要な場面もあるかと思いますが、今のセンターの運営、あるいは実際の事業運営段階でどういうことが問題で、逆にいうとどういうICT化が望ましいというふうにお考えなのか。具体的なアイデアがございましたら、お聞かせいただけますでしょうか。

○森田会長

 それでは、お答えをよろしくお願いいたします。

○発表者(佐々木氏)

 現段階では、うちの病院ではオーダリング程度の導入しかしていないんですけれども、地域包括ケアシステムを推進していくということになると、やはり地域、それから診療所とか、在宅の訪問看護ステーションとか、そういう方々との情報の共有が非常に大切だと思いますし、正確な情報を流さなくちゃいけないと思いますので、そのような情報の共有を速やかにしていくことが、その地域包括ケアシステムの推進につながるのではないかと考えておりますので、その辺で今回提言させていただいたわけです。

 私は、メカは余り詳しくありませんけれども、そのグレードですね。その辺はちょっとわかりませんが、やはり導入となると一病院、診療所だけではなくて、かなり広範囲というか、地区全体の情報の共有になると思いますので、その辺の負担軽減を図っていただければ非常にありがたいかと思います。

○森田会長

 白川委員、よろしいですか。

○白川委員

 お考えはそのとおりだと思いますが、特に問題になるのはその費用もそうですが、医療、介護の情報が高度の個人情報ということもあって、法的な規制もいろいろあるかと思いますが、その辺についてはどういうお考えでございましょうか。

○発表者(佐々木氏)

 個人情報保護法とか確かにありますけれども、私はその辺は余り専門ではありませんが、厚労省さんとか総務省の方々とその辺は諮っていただいて、そのような規制から外れるなり、管理するなり、そういうものは当然私も必要ではないかと考えていますので、その辺も合わせて御検討いただければありがたいと思います。御指導よろしくお願いしたいと思います。

○森田会長

 では、安達委員どうぞ。

○安達委員

 私も佐々木さんに後半の部分のお話についてお伺いしたいのですが、後半の部分で地域包括ケアに触れられました。特に患者の不安がないようにという視点からすると、総合医というものが必要なんだという御認識であるということを述べていただいた後で、具体的に涌谷町の実績について予防活動等に取り組まれ、それにも総合医が有効だったということで、その結果として医療費が減る、あるいは介護申請も県の平均に比べたら低いというような現状があるというお話でございました。

 もう少し具体的に、どういう医師がどのようにかかわって、どういう予防活動をした結果、そういう結果が生まれたとお考えなのか。具体的に、少し中身を教えていただければありがたいと思います。

○森田会長

 よろしくお願いいたします。

○発表者(佐々木氏)

 この事業につきましては、うちのほうでオープンしたのが平成元年ですけれども、非常に脳卒中の患者さんが多かったということがございまして、医師のほうから脳卒中の原因である塩ですか、減塩運動をすればいいんじゃないかということで、そういう事業を行政側に指示というか、そういう形でしていただいて、そういうことを地域に持ち帰って、地域の方々にそういう減塩運動をするようなことを繰り返しやってきた結果、当初は死因が2番目、がんの次に脳卒中の死亡率が非常に高かったのですが、現在ではがん、それから肺炎、そういうものを含めて4番目に脳卒中が減っている。

 そういう結果を見ましても、あるその程度原因ですか。不健康な病原というか、そういうものをある程度指導していただいて、住民の方々に全体的にそういう協力をもらうなり、保険活動をするなりすると、非常に効果があったということです。

 それで、具体的なところは24年の国保税のほうですけれども、一人当たりの医療費で県の平均から見ると3万3,000円くらい違います。それから、一番高い町があるわけですけれども、そこと涌谷町を比べると7万7,000円くらいの差が出ています。これは、一番高いのは海岸というか、沿岸部の方ですので、医療費が無料だということも要因はあるかと思いますけれども、涌谷とそのほかの病院とを比べますと、私たちのほうでは平成10年あたりからずっと医療費は県下でも低い状況でございますので、非常にそういう予防活動というか、保険活動は効果があったと思っていますので、そういうこと地域の先生方に御協力いただいて、特定健診も含めてぜひ患者さんとなっている方々の健診結果というか、現在は一部の医師からはいただいておりますけれども、それを義務化して、必ずその市町村なりにその結果を渡してくれるような制度をつくって、自治体としては当然予防活動というか、特定保健指導をしなくてはいけませんので、そういう事業ができるように協力いただければありがたいと考えております。

 ありがとうございます。

○安達委員

 ありがとうございます。

 私がお聞きした1つの理由は、総合医という名称を2回使われましたので、患者の不安がないように総合医がいいんだろうということと、予防効果にも総合医が有効だったと、こういう御意見だったと思いますが、平成元年からスタートされたということなるとまだ総合医はそんなに議論していなかった時代でありますけれども、今の減塩を中心とする脳卒中の減少などを聞いても、必ずしもこれだけだと総合医でなくても構わないんだろうというふうに私たちは感じるんですが、特に総合医とおっしゃった理由が何かあれば、最後にお聞かせいただきたいと思います。

○発表者(佐々木氏)

 特に理由ということではないのですが、雑誌か何かで見たんですけれども、そのような方向で何番目かに外科とかそういう診療科がふえるということを聞きましたので、地域でそのようなトータル的な診療を施していただけるような先生方といいますか、そういう地域で地域医療を担っていただく、本当に治療も含めた、介護も含めたトータル的な治療をする患者さんを診ていただくドクターということで、そういう言葉を使わせていただいたわけです。

○森田会長

 それでは、堀委員、どうぞ。

○堀委員

 歯科の佐藤先生に、1点だけお伺いしたい。たくさん御指摘をいただいてしまったと思っているのですが、特に今回の改定の基本方針である在宅医療の充実というところで、当地は東日本大震災被災から丸3年になろうとしておりますが、いまだに仮設住宅にお住まいの方々がいらっしゃるというふうに承知をいたしています。

 私も新潟県の開業なので、当時の中越地震、それから中越沖地震、時間が経ってからの仮設住宅における訪問診療の重要さ、それから難しさを承知しておりますが、いまだに仮設住宅を持っていらっしゃる地域での訪問歯科診療の推進について何か問題、トラブル等があって、御意見があればぜひお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○発表者(佐藤氏)

 御質問ありがとうございます。

 当県は被災地として約3年が経つわけですが、訪問診療に関して申しますと、都会部である仙台市内等と、被災地である県北石巻、気仙沼地域とには若干の対応に差があると思います。

 仙台地域に関しましては、かなりの医療機関の復興がなされておりますので、そういったものに対応することについては特段の問題はないかと思うのですが、被災地域においてはまだ医療機関の復興等も伴っておりませんので、そちらのほうに訪問診療に行かれている先生方は非常に手が足りなという悲鳴があるということは聞こえております。

 しかし、件数の問題のみならず、こういった訪問診療においてはそういった緊急の住宅であるからとか、一般的な居宅であるからという問題ではなく、訪問診療に手を挙げる医療機関が非常に少ないということが問題だと思っております。先ほど申し上げました20分ルールであったり、ああいったもので訪問診療を行いたいんだけれども、敷居が高いという状況の中で、なかなか現場に手が届かない歯科環境があるということのほうが極めて問題だと思っております。

 一方では、在宅の裾野を広げるんだといいながら、歯科においてはこの20分ルールであったり、患者の要件であったり、いろいろとその訪問診療に対する規制があり、本当に裾野を拡大したいのかどうか、非常に疑問なところもございますので、少なくとも先ほど言ったように消毒とかで時間をかけて、一人の患者さんを診てほんの5分で帰ってきたような診療だと、その評価が得られないという部分については極めて納得できない状況だと思っておりますので、ぜひその辺に関しては御勘案いただきたいところと、現場の声として在宅を担っている一歯科医師としてもぜひ御勘案いただきたいところと思っております。

○森田会長

 よろしいでしょうか。ほかにいかがでしょうか。

 三浦委員、どうぞ。

○三浦委員

 私のほうからは、薬剤師のクツワさんに2点ほどお尋ねしたいと思います。

 まず1点目ですけれども、先ほどお薬手帳のお話をされました。必ずしも必要としない患者さんがいるという言葉に違和感を覚えるというお話だったと思います。その上で、先生御自身もお薬手帳についてはお持ちになっており、そのメリットも先ほどお話されたかと思います。

 そんな中で、この場所で3年前に大震災があり、そして実際にその薬剤に関する情報がお薬手帳をお持ちになっておられた方がいらっしゃって、そういう情報があることがありがたい。もう一つは、お持ちでない方で薬剤の情報がないという患者さん自身の不利益のことをお話されたかと思います。

 具体的に実際どういうことがあったか、1つ2つお話をしていただければ大変助かるかと思います。お薬手帳については、さらなる定着化を業務の一つとしてやっていきたいというお話だったので、その辺も教えていただければと思うのが1点目です。

 もう一つ、2点目でございますが、先ほど療養病床あるいは精神病棟における病棟業務の必要性のお話をされました。入院後4週間以降の評価についても検討をお願いしたいというお話だったかと思います。先生は薬局勤務というお話だったと思うのですが、4週以降も例えば精神や療養の病棟でどういうことができるかというようなお話、もし何かお気づきの点があれば教えていただければと思います。

 その2点です。

○発表者(轡氏)

 ありがとうございます。

 まず1点目の手帳で、当時の話として、ここに恐らくきょう薬剤師が何人か参加していると思うんですけれども、皆それぞれにさまざまな経験をしてきていると思います。

 私が見たのは、薬局のすぐそばが小学校で、ここが名取市の閖上地区の避難所の一つになっておりまして、ここに700人から800人くらいの方がおられたんですね。それで、うちの薬局も大変だったんですけれども、翌朝薬局の前に10人以上人が来ていまして、そこの避難所からお薬を全部失った方がおいでになっていました。

 この中で、やはりお薬手帳を持っていらした方、あるいは薬剤情報提供書という写真入りの紙ですね。ああいうものを持っていらした方はお薬をお渡しすることができるのですけれども、お持ちでない方についてはその既往歴であるとか、どこのお医者さんにかかったとか、そういったことを聞きながら、血圧の薬だったら赤いのを朝に幾つ飲んでいた。夜に白いのを幾つ飲んでいた。それはどのくらい大きさだった。ぐちゃぐちゃな薬局の中から出してきて、これか、これかと見せながら、そういうことをやっていたんです。

 もし医療支援チームが同じ作業をするとなると、これは大変な負担になると思うんです。そういった意味では、医療支援チームに今回漏れなくほとんど薬剤師が入っていたことは非常に評価をいただいたところでもあるのですけれども、普段皆さんがお持ちになるということで、非常時だけではないんですね。その方の医療情報を持っていただくということが非常に重要なのかなと思っております。

 それから、精神病棟、療養病棟についてですけれども、私は病院勤務の経験がないので私の立場で申し上げることになりますが、地域医療の中で患者さんの療養場所が変わる。病院から自宅に戻ってこられる。あるいは、介護施設のようなところに行かれるというところで、そこの中でやはり薬のやりとりというものが発生します。その薬のやりとりが行われる中で、ただ単に薬と薬情だけが送られてくるという状況よりも、例えばその病棟に薬剤師さんが入っていて、その病棟の中での状況、あるいはその評価の内容なども一緒に情報としてつけてくださる。これが非常にありがたいということがあります。

 それから、病院の薬剤師さんは、長く患者さんがいつまでも病院にいられるわけではないですから、退院された後のことを見越して薬剤評価をされる。そういう視点を持った方も出てきているなというふうに普段感じております。なので、病棟の業務が充実するということが地域医療にとっていいというふうに私が感じているというのはそういうことなんですけれども、病院の薬剤師が地域に目を向けてくださっている。そこのところをうまく活用していただきたいと考えているところです。

○三浦委員

 ありがとうございます。病棟に薬剤師がいることによって、その患者さん自身の薬に対する考え方というのもさらにいろいろきちんと理解をしていただくことによって、その後、御自宅に戻られて地域での医療を受けるときにおいても大変役立つということだと思います。ありがとうございました。

○森田会長

 ありがとうございました。時間が少なくなってまいりましたので、簡潔にお願いいたします。

 中川委員、どうぞ。

○中川委員

 土屋先生に確認の質問をしたいのですが、先ほど病床機能の報告制度と診療報酬の整合性が大事だというお話をされたと思いますけれども、、報告制度は医政局で、診療報酬は保険局というふうになっているわけですが、医療課長には整合性は大丈夫だと何度かお返事をいただいているのですが、具体的にどういう心配があるのでしょうか。ぜひお聞かせいただきたいと思います。

○森田会長

 お願いいたします。

○発表者(土屋氏)

 うまく言えるかどうかわかりませんけれども、地域において本当に必要とされている病床を、地域でもいいし、一般開業医としては守らなくちゃいけないと思うんです。それが、やはり経営状況の面で安定した経営が得られないような診療報酬のつけ方をされますと、本当に必要な病床が残らないというようなことが懸念されます。

 つまり、私たち医療側としましては、こうした医療体制をつくりたいと思っていても、それが残せないという状況が発生し、なおかつこれを届け出した場合、それを県として認めてくれないというようなことがあった場合には、やはり地域の医療体制のバランスが崩れてしまうということが一番懸念されるところだと思っております。

○中川委員

 私が言うのが適切かどうかわかりませんが、病床機能の報告制度の結果ですぐ病床のあり方や提供体制が決まるわけではなくて、地域医療ビジョンを作成して、さらに医療計画というふうに進むわけですから、その辺の過程で先生方、ぜひ積極的に関与していただきたいと思います。

○発表者(土屋氏)

 医療計画にも参画していろいろ意見を述べさせていただいておりますが、先生がおっしゃるところはまさにそのとおりだと思っておりますので、いろいろなところで意見は述べさせていただきたいと思っております。ありがとうございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 予定された時間がきておりますので、御質問のほうはこれくらいにさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。

 どうもありがとうございました。これまで10名の方々から大変貴重な御意見を頂戴いたしました。いろいろな御意見がございましたので、まとめるというのは大変難しいのでございますが、幾つかの御意見を少し私なりに整理させていただきます。

 支払い側のお立場の御意見といたしましては、病床の機能分化が提案されておりますけれども、それのバランスをもう少し調整すべきであるという御意見であるとか、あるいはジェネリック、後発医薬品を促進するべきである。また、情報の共有を図り、医療費の効率化を図るためにICTを活用すべきである。また、消費税に関しても御意見がございました。

 他方、診療側のお立場の御意見としましては有床診療所、または訪問看護ステーションの拡充を図るべきであるという御意見、または同じように病床機能の分化にしましても現実に即した形での分化を推進するように診療報酬を手当てすべきではないか。

 また、在宅、歯科も含めてですけれども、地域包括ケアも含めて、地域の医療を充実させるために、もう少しきめ細かい形での対応をする。そうした診療報酬制度が必要ではないかという御意見があったと思いますし、またお薬手帳を含めてそうした形での情報手段を活用するという御意見もあったと思います。

 さらに、それぞれのお立場とは別にですけれども、明細書の無料化の完全化を図るべきである。あるいは、お薬につきましてはオーファンドラッグ中心ですけれども、そうしたお薬の開発の方に重点的に政策を進めるべきである。

 また、特にこちらに関していいますと、被災地における医師、看護師の不足も含めて、そうした被災地における手当てというものを配慮してもらいたいというような御意見があったかと思います。

 中医協といたしましては、本日いただきました御意見等を踏まえまして、これから審議をさらに進めていくわけでございますけれども、ここで支払い側委員と診療側委員の方から、それぞれ一言、簡潔に御感想をお述べいただければと思います。

 それでは、支払い側委員の白川委員からお願いいたします。

○白川委員

 それでは、支払い側委員を代表して一言、お礼の挨拶をさせていただきます。

 本日は、10名の方々から貴重な御意見、しかも非常に具体的な御意見を拝聴することができまして、まことにありがとうございました。

 私ども支払い側委員は、国民の皆様によりよい医療を、しかも効率的に提供するにはどうしたらいいかということを最大の使命と考えて中医協に臨んでおります。こうした思いは診療側の先生、あるいは公益委員の先生方も多分同じであろうと思っております。もちろん、意見が時々対立することはあるわけでございますが、真摯な協議の中でよりよい方法を探っていくという中医協のあり方を今後も我々は追求してまいりたいと考えております。

 本日に限らず、これからも御意見、御要望等がありましたら、何なりと委員のほうにお申し出いただくようにお願いをいたしまして、本日のお礼の言葉にさせていただきます。本当にありがとうございました。

○森田会長

 それでは、診療側委員を代表いたしまして、鈴木委員のほうからよろしくお願いいたします。

○鈴木委員

 私のほうからも、本日御発表いただきました10人の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。

 我々は通常、中医協という枠の中で議論をしているわけですが、本日は現場の貴重な御意見を聞かせていただき、ありがとうございました。特に、当地は東日本大震災の被災地でもありますが、その被災当時の対応の生々しいお話も聞かせていただきまして、非常に感銘を受けました。

 我が国の医療は、支払い側の方は高いとおっしゃるかもしれませんが、国際的に見ると低いコストで充実した内容ということで極めて高い評価を受けているわけです。それを支えているのはまさにきょうお話いただいた先生方のような強い使命感と、民間医療機関としての経営努力の賜物だと思いますので、それが維持できる診療報酬というものを我々も議論していかなければいけないということを改めて感じました。

 本日は、どうもありがとうございました。

○森田会長

 どうもありがとうございました。本日の御意見も踏まえながら、今後の審議を行っていきたいと思っております。

 それでは、以上をもちまして「中央社会保険医療協議会総会(公聴会)」を閉会させていただきたいと存じます。

 なお、平成26年度診療報酬改定につきましては、公聴会の中でも申し上げたことでございますが、現在厚生労働省のホームページにおいてパブリックコメントの募集をしております。本日24日が募集期限となっております。傍聴された方の中でさらに御意見等がございましたら、本日のアンケートに御記入いただくか、またはパブリックコメントのほうへ御意見をお出しいただけたら幸いでございます。

 それでは、最後になりますけれども、本日はお忙しい中、御参加いただきまして本当にありがとうございました。どうぞ気をつけてお帰りいただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線)3288

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