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2014年5月19日 第75回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成26年5月19日(月)16:01〜17:58


○場所

厚生労働省 専用第22会議室(18階)


○議題

1. 市町村国保について
2. 被用者保険について
3. 高齢者医療制度について

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第75回「医療保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様におかれましては、御多忙にもかかわらず、お集まりいただきましてどうもありがとうございます。

 それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。

 本日は岡崎委員、齋藤委員、福田委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席のかわりに出席される方についてお諮りをいたします。

 岡崎委員の代理として、村岡参考人。

 福田委員の代理として、和田参考人の御出席につきまして、御承認いただければと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日は「市町村国保について」「被用者保険について」「高齢者医療制度について」の3つの議題がございますが、これらは相互に関係しておりますので、事務局から全体の資料を説明いただいた後に、御議論をいただきたいと思います。

 全体の資料の説明の後、国保、被用者、高齢者医療制度について、それぞれ区切って御意見をいただきたいと考えております。

 また、本日は委員提出資料として小林委員、白川委員、高橋委員、藤井委員、望月委員より、それぞれの組織の連名で資料が提出されております。御確認ください。

 それでは、事務局より資料の説明をお願いします。事務局よろしくお願いします。

○中村課長

 国保課長でございます。

 まず私から資料1「市町村国保について」とタイトルをつけております資料について、御説明を申し上げたいと思います。

 1枚開いていただきますと「市町村国保が抱える構造的な問題」という資料をおつけしてございます。

 国民健康保険法におきましては、市町村内に住所を有する方は、まず国保の被保険者であるというふうにした上で、他の医療保険制度に加入している方は適用除外という仕組みになってございますけれども、そうした形で国民皆保険を支える、いわば土台となっている制度でございます。そうしたこともあって、さまざまな課題、問題を抱えている状況だということを、ここに整理させていただいております。

17までございますけれども、まず年齢構成が高く、1人当たりの医療費水準が非常に高くなっています。既に1人当たり30万円を超えるような状況になっています。

25にかけまして、財政基盤が極めて脆弱であるという観点から整理をしていますが、所得水準が低い方が多いということでございます。ここでは無所得の世帯割合が23.7%と全体の4分の1程度と書いてございますが、所得100万円以下の方で全体の5割を占めているような状況になってございます。

 そうしたこともあって3でございますが、保険料水準の負担が重くなっておりますし、収納率が低下しているという状況です。この3年ほどは各市町村の努力もあり、収納率が上昇してきておりますけれども、まだ9割を切っている状況です。こうした財政的に非常に厳しい状況を踏まえて、市町村から法定外の繰り入れ、一般会計から多額の繰り入れをしていただいて、何とかもっているという状況があるわけでございまして、決算補填等の目的のための繰り入れが3,500億円程度あるという状況です。

 それから、小規模の保険者が多い、市町村間の格差が大きいといったことを、これまでも申し上げてきたところでございます。

 2ページ、社会保障改革プログラム法での記載の抜粋をおつけしておりますけれども、国民会議の報告書におきましては、国民皆保険を支える国保の財政基盤の安定化が優先課題という認識を示されているところでございまして、プログラム法ではそれを受けまして、まず第4条第7項第1号、医療保険制度等の財政基盤の安定化を図るところで、国保に対する財政支援の拡充を行うことを掲げております。

 その上でロでございますけれども、国保の保険者、運営等のあり方に関しまして、今、申し上げた財政支援の拡充を行うことによって、さらなる財政基盤の強化を図り、財政上の構造的な問題を解決することとした上で、役割分担の議論を行うことになってございます。

 役割分担でございますが、財政運営をはじめとして都道府県が担うことを基本というふうにしつつ、保険料の賦課・徴収でございますとか保健事業の実施等、住民に身近な業務については市町村の役割が積極的に果たされるよう、役割分担のために必要な方策を検討するというふうに掲げてあるところでございます。

 そのほか、保険料の負担の公平のところでは、低所得者の負担の軽減、賦課限度額の引き上げということをあわせて掲げているところでございます。

 3ページ以下に、国民会議の報告書の抜粋をおつけしてございます。改めて御確認をいただければと思いますが、財政運営の責任を担う主体、ここで括弧つきで保険者と書いてございますが、これを都道府県とするということでございます。さらに、地域における医療提供体制に係る責任の主体と国保の給付責任の主体を、都道府県が一体的に担うことを射程に入れて検討を進めるということが書いてございます。これによって地域医療の提供水準と標準的な保険料等の住民負担のあり方を総合的に検討することを可能とする体制を実現すべきだということが書いてございます。その上での役割分担の議論であるということでございます。

 4ページには財政基盤の安定化の部分でございますが、ラストリゾートという言葉が使われておりますけれども、国保の財政基盤の安定化が優先課題だということで、真ん中あたりでございますが、赤字の原因でありますとか、運営上の課題をよく分析した上で、さまざまな課題を解決していかなければならないということが書いてございます。

 こうした抜本的な財政基盤の強化を通じて、財政的な構造問題の解決が図られるということが、国保の保険者を都道府県に移行する前提条件となるという認識が示されているところでございまして、その財源については、後期高齢者支援金に対する負担方法を全面総報酬割にすることにより生ずる財源をも考慮に入れるべきであるということが、国民会議の御提言になってございます。

 6ページ以下に、これまでの一体改革の中で方針として決めさせていただいている部分についての資料をおつけしておりますが、低所得者に対する財政支援の拡充という部分でございますけれども、大きく2つございます。低所得者の方の保険料軽減の拡大と、保険者支援制度の拡充。保険者支援制度と申しますのは、各市町村の法定軽減を受けられる方の数に着目して財政支援を行っている制度でございます。

 具体的には7ページ目以下に各内容をおつけしてございますけれども、まず市町村国保の低所得者の保険料を軽減することにつきましては、今年度から実施をさせていただくということを昨年秋のこの部会でもお諮りをし、そのように進めているところでございます。対象者が大体400万人全国でいらっしゃいます。所要額が490億円となってございます。

 この法定軽減の拡充につきましては一番下に書いてございますが、後期高齢者医療制度も同様でございますので、こちらが110万人、金額で申し上げれば130億円というような公費の投入を今年度から行うことになってございます。

 8ページ、保険者支援制度の拡充の方でございますけれども、こちらも拡充の内容については、過去に地方3団体と国との協議の中で一定の方向性を決定しているわけでございますが、まだ実施には至っていないという状況でございまして、地方団体からはこの支援制度の拡充について、早期かつ確実な実施を強く求められているという状況でございます。

 9ページ、賦課限度額の引き上げにつきましては、昨年御議論いただきまして、今年度から4万円の引き上げということを既に行うことになってございますが、引き続き取り組んでいかなければいけない課題であると考えているところでございます。

10ページ、プログラム法の具体化に向けて、今、私どもと地方3団体との間で国保基盤強化協議会での議論を進めているところでございます。1月末に政務レベルの協議をキックオフさせていただきまして、現在、事務レベルでのワーキンググループを進めているところでございます。2月以降これまでに、本日もつい先ほどまで行っていましたけれども、5回ほど議論をお願いしておりますが、ワーキンググループにおきましては市町村国保の足下の状況をデータ等で確認いただきながら、市町村国保が抱えているさまざまな課題について、現状認識あるいは対応の方向性等について率直な意見交換をさせていただいているという状況でございます。

11ページ、12ページに、これまでの議論等を踏まえた見直しの方向性を、私どもの立場で整理したものもおつけしてございます。頭の方はこれまでのプログラム法、国民会議の報告書で示された方向性でございますが、下の段を見ていただきますと、まず、2,200億円に加え、さらなる追加公費投入を実現したいとうことを書かせていただいております。その公費投入に当たっては効果的、効率的な公費投入を行って、保険料の負担や、その伸びを抑制していきたい。あわせて医療費の適正化に向けた取り組みをするなど、事業運営の改善のさらなる推進を行っていくということも書かせていただいております。それから、役割分担の議論を検討するということ。追加公費とあわせて保険料負担の平準化を推進し、そうしたことを通じて保険料負担の公平の確保に努めていくということを書かせていただいてございます。

12ページにはさまざまな課題と、これまで取り組んできた内容、今後の方向性等について改めて整理をした資料をおつけしております。

13ページ、役割分担の資料を1枚おつけしてございますけれども、この部分につきましては事務レベルでのワーキンググループでもまだほとんど議論ができていない状況でございまして、今後、本格的な御議論をお願いしたいと思っているところでございます。

 財政運営につきましては、先ほどごらんいただきましたように、プログラム法では都道府県に担っていただくということを掲げてございます。

 保険料の賦課・徴収、保健事業につきましては、市町村の役割が積極的に果たされるよう検討していくということが書かれてございます。

 そのほか、資格管理、保険給付、審査・支払い等々、保険者として果たしていただいているさまざまな業務があるわけでございますが、この部分につきましては今後、適切な役割分担を検討するということがプログラム法の規定になってございまして、現段階では具体的な方向性は決まっていないということでございます。

 当事者の皆様とこれから議論を本格的に進めていく中で、さまざまな御意見、お立場があると思いますので、そうしたことも踏まえながらさらに議論を進めていきたいと考えている次第でございます。

 以上でございますけれども、以下、参考資料をおつけしております。時間の関係で何点かのみ触れていきたいと思っておりますが、まず18ページをご覧いただきますと、非常に財政的に厳しい状況で赤字体質であるということから、財政支援の拡充が必要だというわけでございますが、毎年大体この赤いラインを見ていただきますと、実質的に単年度収支差が3,000億円台で出ている状況でございまして、青いラインが決算補填等のために一般会計から市町村が繰り入れられている金額でございます。足下の24年度の実績で申し上げると3,534億円という数字になってございます。この数年、大体3,500億円ぐらいのラインで推移をしている状況があるわけでございます。

19ページ、国民会議でも御指摘がございましたけれども、この一般会計からの繰り入れでございますが、都道府県別で見た場合にはかなり状況に差異があるという資料をおつけしてございます。全体で3,534億円でございますが、大体全体の3割が東京都下の自治体が実施されている繰り入れという状況になっているという資料でございます。

20ページ、繰り入れを行われている結果として、保険料の負担水準が全国平均と比べれば低くなっているという傾向が見えるという資料でございますけれども、首都圏を中心に全国平均と比べた場合に、低めの負担水準になっているという資料もおつけしてございます。こうした状況をどう見るかという点が国民会議でも御議論がございましたけれども、今後また御議論をお願いできればと思ってございます。

 一方で、これは繰り入れの状況でございますけれども、繰り入れを行われていない市町村におかれては、かなり負担水準が高くなっているという実態もありますので、その辺も含めて今後の国保改革を行う上では検討を進めていかなければならないというふうに考えているような次第でございます。

31ページ、それまではバックデータをずっと並べているものでございますけれども、市町村国保の保険料負担率の推移の資料をおつけしてございます。国保料の賦課ベースとなる旧ただし書き方式と呼ばれるものに基づく負担割合でございますが、平成20年度から比べて少しずつ伸びてございまして、これは23年度までの数字をおつけしてございますが、14.3%という状況でございまして、20年度から23年度までの間で大体2割を超える上昇幅になっているところでございます。

 以上、国保について御説明を申し上げました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 引き続きまして、保険課長、お願いいたします。

○鳥井課長

 引き続きまして、被用者保険の関係の資料を御説明いたします。

 資料2−1「全国健康保険協会について」に沿って御説明をいたします。

 1ページ、端的に現状と課題を整理させていただいたものでございます。

 まず協会けんぽの財政基盤ということでございますけれども、保険料率は近年大きく上昇しておりまして、このようなことを踏まえまして国庫補助の水準の検討が課題となってございます。御承知のとおり平成22年度から24年度まで、国庫補助の引き上げ措置を講じまして、それを、2年間延長し、今2年目に入っておるわけでございますが、その際の法改正の際に、国庫補助について検討規定が設けられておりまして、プログラム法にもその旨が書いてございますので、これを検討する必要があるということでございます。

 2点目は、被用者保険者間に財政力の格差があるということでございます。そこに数字がございますように、協会けんぽと健保組合の間での平均的な標準報酬総額の差がございますし、健保組合間をとってみましても、最低、最高とばらつきがあるわけでございます。そういう中で、まずは後期高齢者支援金の負担方法を全面的に各被用者保険者等の総報酬に応じた負担とすることについて、プログラム法の規定があるところでございまして、これを踏まえ、検討する必要があるということでございます。

 3点目、高齢者医療への拠出金負担でございます。各健保組合、協会けんぽどちらをとりましても、義務的支出に占めます高齢者医療拠出金、前期、後期を含めましての割合が増えている状況にございまして、それに対応する形で保険料率も増えてきているということでございますので、これもプログラム法の規定もございますが、高齢者医療制度の費用負担のあり方について検討をする必要があると考えております。

 2ページ目以下は協会の現状ということで、絞って資料をつけさせていただきました。

 まず協会けんぽにつきましては、御承知のとおり3,500万人の加入者がおりまして、従業員9人以下が4分の3以上であるということで、中小企業、小規模事業所が多いという構造にございます。

 3ページ、財政構造で8兆円という収支規模でございますけれども、その4割、3兆円以上が高齢者医療への拠出金に充てられてございます。

 4ページ、協会けんぽの財政状況でございますが、御承知のとおり平成19年度から単年度赤字に陥っておりまして、5,000億円あった準備金が21年度末でマイナス3,200億円ということで非常に悪化をしておりまして、その後22年度以降、保険料の引き上げ、あるいは国庫補助率の引き上げ、後期高齢者支援金の一部の総報酬割の導入という措置を講じまして、単年度収支をプラスにして、それ以降は財政運営ができております。

 しかしながら、13ページ目の参考資料に協会けんぽが試算をした今後の将来見通しの1つのパターンを示させていただいておりますけれども、26年度につきましては多少、単年度赤字が発生する可能性がありますが、準備金残高はある程度確保しているということでございますが、27年度以降は単年度収支差がマイナスに転じる見込みでございますので、その点、準備金残高がなくなりますれば、保険料率を上げる必要があるというパターンでございます。

 なお、これは賃金上昇率ゼロ%ということと、準備金残高は取り崩しが可能で、さらに3分の1総報酬割と国庫補助率を維持するという前提で試算したものでありますので、今後これらについては推移を見ていく必要があろうと思いますが、いずれにしろこういう財政状況になっているということでございます。

 5ページに戻っていただきまして、協会けんぽと、参考までに健康保険組合の保険料率の推移もつけさせていただいておりますけれども、協会けんぽの保険料率というのは近年大幅に引き上げたということを御理解いただけるかと思います。そのような中で、協会けんぽの国庫補助金をどう考えていくかということでございますが、国庫補助金によって一定程度格差というものは縮小する効果があるということでございますが、今後どう考えていくかというのが1つのポイントになっております。

 6ページ、準備金の状況がどうかということでございますけれども、24年度末で5,000億円。今の時点ではそれほど減っていないわけでございますけれども、その参考のところにありますように、法定準備金が1カ月ということで約6,000億円でございますので、それを下回っているということでございますので、必ずしも今の時点でも健全な状況とはなかなか言い難いということであることを考慮いただきたいと考えております。

 7ページ、これも国庫補助、総報酬割の導入といったところで問題になるわけでございますけれども、報酬水準を比較した表でございますが、平成15年に総報酬制に移行しておりまして、それから格差は拡大しているということでございます。その後は、その差は横ばいでございますが、大体170万ぐらいの差があるということで、これをどう考えるかということでございます。

 8ページ、国民会議報告書あるいはプログラム法の規定はどうかということでつけさせていただいておりますけれども、国民会議報告書には協会けんぽの国庫補助率について検討する旨の規定が付されているということで、これにのっとって高齢者の医療に要する費用の負担のあり方も含めた検討を行う必要があるということが書かれておって、プログラム法におきましてはその健保法の附則に規定する所要の措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることが書かれております。その25年の健保法改正の附則が協会けんぽの財政状況、高齢者医療に要する費用の負担のあり方についての検討状況、国の財政状況、その他、社会経済情勢の変化等を勘案し、26年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは所要の措置を講ずるということにされております。

 最後でございますが9ページ、これは高齢者医療の拠出負担の推移ということで、協会けんぽにおきましても現在41.9%、平成26年度29%と少しずつ上がっているような実態がございます。

 以上、協会けんぽについての説明でございます。

 次に「健康保険組合について」ということで、資料2−2という資料を御参照いただきたいと思います。

 1ページ、被用者保険の現状と課題ということで、これは協会けんぽと共通の紙をつくらせていただいておりますので、説明は省略させていただきます。

 2ページ目以降、健康保険組合の財政構造ということでございますけれども、健康保険組合の収支規模は約7兆円でございますが、やはりその4割、42.9%の約3兆円以上が高齢者医療への拠出金に充てられているということでございます。この割合が増えてきているということでございます。

 3ページ、近年の健保組合のトータルの財政状況でございますが、協会けんぽと同様に、平成20年から全体としては単年度の収支差額がマイナスを計上しております。そこでこれに対応するために、保険料率の引き上げを行ってきたわけでございますけれども、その保険料率を引き上げた組合の数というのが折れ線グラフで書かれておりまして、近年はずっとこれが多いわけでございますけれども、直近の平成26年度でも3割の健保組合が保険料率を引き上げておって、平均保険料率は8.86%に少しずつ上昇しているということでございます。単年度赤字につきましては、これも一時と比べるとやや横ばいというか、改善をしておりますけれども、それでも3,689億円の単年度の経常赤字があるという状況になってございます。

 4ページ、このうち4割強を占める高齢者医療への拠出負担の推移ということでつけさせていただいておりますけれども、平成26年度の時点におきまして47.7%ということでございまして、これも今後上昇することが考えられるという推計が出されております。ここのところをどう考えるかということでございます。

 参考資料は説明を省略いたしますけれども、7ページでございますが、先ほど少し御説明しましたが、健保組合の中でも保険料率に差があるということで、低いところと高いところがありますということのバックデータでございます。当然、高いところについては財政的にはなかなか厳しいということになろうかと思います。

健保組合の数自体も、8ページ目でございますけれども、これは合併も含んだ数字でございますが、近年減少の傾向にあることがおわかりになろうかと思います。

 以上、健康保険組合、全国健康保険協会の現状ということで説明をさせていただきました。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、高齢者医療制度につきましてお願いします。

○横幕課長

 高齢者医療課長でございます。

 お手元の資料3をごらんいただきたいと思います。

 1ページ、これは御案内のとおり現行制度ですが、高齢になると医療費が一般に高くなる。所得が一般に低くなる。退職に伴って被用者保険から国保へ移られる方が多くなる。加えてその高齢の方の数が大きく伸びていくという状況に対応するため、20年度からこういった形になっているというものです。

 上のほうが75歳以上の方に関する仕組み。全ての方に保険料を納めていただく、負担していただく。都道府県単位の広域連合に実施を担っていただく。費用負担については5割を公費、4割を保険者からの支援金、1割を高齢者自身の保険料で賄うといった仕組みになっております。

 他方、65歳から74歳の方、下のほうですが、75歳以上の方は独立した別制度でありますけれども、ここは国保ないし被用者保険に引き続き入っているわけですが、今、申し上げたとおり退職に伴って多くの方、8割以上の方が国保に移って、国保にいらっしゃるということですので、その間の負担の調整をするということで、各保険者に同じ割合で65歳から74歳の方が入っているという前提のもとに調整をしているという仕組みです。

 3ページ、これに関してこれから議論いただきたい課題を整理してございます。右側のほうですけれども、1つは高齢者医療の費用負担。とりわけ後期の支援金についてどういうふうに公平に負担していくか。それから、65歳から74歳のところ、段階の世代が今まさしく入ってきているところですので、その影響にどう対応していくか。もう一つの囲みですけれども、75歳以上の方の保険料については、特例の軽減を20年度以降やっております。これをどういうふうに考えるか。こういったところを主なテーマとして御議論いただきたいと思ってございます。

 まず費用負担のほうが4ページ以降についてございますけれども、5ページのところは先ほど保険課からのお話でもありましたが、国民会議の報告とプログラム法です。国民会議の報告の中では保険者間の平準化を目指すという観点から、27年度から後期の支援金を全面的に総報酬割とするという提言がされております。それから、高齢者医療の費用負担のあり方を協会けんぽとあわせて検討するということが指摘されておりまして、これを受けて、先ほど御紹介があったような形でプログラム法に規定をされているという状況です。

 まず後期の支援金のほうから御紹介をしたいと思いますけれども、13ページの下のほう、左側に75歳以上の医療給付費の負担割合が書いてございますが、このうち4割、現役世代からの保険料で賄う部分は制度施行以来、原則加入者割ということになっておりますけれども、22年度から26年度までは特例措置として被用者保険者間に限り、そのうち3分の1を総報酬割で算定して、残り3分の2を加入者割にするという仕組みになっております。

 実際の支援金の推移を整理したものが11ページ、12ページですが、11ページをごらんいただきますと、主に75歳以上の高齢者数の増加により全体として増加しておりまして、今後さらに増加が見込まれる。12ページのほうは健保組合を取り上げまして、後期支援金を保険者ごとに支払うために必要な保険料率が、どのような分布になっているかということの推移をあらわしたものですけれども、全体として高まっているということと、それから、保険料率で見た場合の保険者の負担水準のばらつきがやや拡大しつつあるという状況がございます。

 この部会でもこれまで議論をしていただいているわけですが、改めて加入者割と総報酬割に関する資料をつけておりますが、15ページに例として健保組合A、B、Cと書いております。A保険者が加入者1人当たりの報酬額が低いところ。C保険者が高いところ。B保険者が平均的なところということになっておりまして、AとCの間では1人当たり報酬額に3.4倍の差があるという状況です。これが加入者割だったり、全面総報酬割だったりするとどうなるのかというのが右に書いてございますが、全面加入者割にする場合は、加入者1人当たり年5万5,000円という負担になりますので、これを報酬額に対する割合で見ますとA保険者の場合は3.1%、C保険者の場合は0.9%ということで、保険料率換算で見るとA保険者のほうが3.4倍高くなっている。全面総報酬割はこのような人数割ではなくて、報酬に応じて案分する。すなわち、ここで言えば所要保険料率をどの保険者でも等しくするということでありますので、保険料率換算すれば2.1%で等しくなる。そのかわり額で言えばA保険者に比べてC保険者のほうが相当高くなる。現在は真ん中の3分の1総報酬割、3分の2加入者割ということで、この差が2.1倍になっているという状況であります。

16ページに、実際の健保組合の1人当たり報酬額と保険料率、各健保組合を青でドットしたものがございますが、仮に全面総報酬割にすると所得の高いところが負担増、所得の低いところが負担減となります。被用者保険全体の中では、健保組合のほうが所得の高いところが多いということになりますので、35%の健保組合が負担減、65%が負担増になる。こういった考え方であります。いわば負担能力に応じた負担という観点から、より公平なシェアのあり方を考えようというものでありますけれども、17ページをごらんいただきますと、こうした場合に額でどういう負担の変化が生じるか。被用者保険全体で4兆6,000億を負担していただいていますが、上のほうが現行です。仮に全面総報酬割になった場合の変化が下の行にありますけれども、協会けんぽが2,100億円マイナス、健保組合、共済がそれぞれ1,300億、800億のプラスということになります。

 この際、協会けんぽにつきましては、後期支援金の分についても所得水準が低いということに着目して、16.4%の公費が入れられておりますけれども、仮に全面総報酬割になれば、この後期支援金についている国費は不要となりますので、これが協会けんぽの一番上のところに四角で囲んでありますが、2,400億円。この部分が不要になるということでございます。

 以上が後期ですが、前期については18ページ以降です。これも御案内のとおりなのですけれども、仕組みとしては18ページにありますとおり、各保険者ごとに見ると前期高齢者の加入率が相当違います。国保は高くて、被用者保険は低い。これを全国平均の加入率であると仮定した場合のプラスとマイナスをそれぞれ納付していただいている、あるいは交付として渡しているという仕組みであります。

19ページに全体としての推移を載せておりますけれども、これも人数の増によって上がっておりますが、特に平成32年度の見込みのところを見ていただくと、ここがぽこっと高くなっているという状況があります。

20ページを見ていただくと、先ほどと同じように保険料率換算で見たばらつきを載せておりますが、全体として高くなっているということと、あわせて保険者間のばらつきは大きくなっている。特に21ページをごらんいただきますと、いわゆる団塊の世代の影響がございます。右のほう、平成33年度と書いてございますが、ここがいわゆる団塊の世代が65から74歳にいるところのピークということになりまして、このページでは14.1%となっておりますが、いわばこの前の時代、この後の時代と比べても、この団塊の世代が65歳から74歳を過ぎていく間、この前期調整に係る負担が高くなることが見込まれています。

 今、御紹介したようなことで被用者保険側の拠出の負担が高くなっておりまして、22ページは各制度の、23ページは健保組合の動きをあらわしているということです。

 これに対して一定の負担軽減措置が仕組まれておりまして、これを紹介するのが24ページです。24ページは4つ書いてございますが、このうち幾つか御紹介するのが2526ページなのですが、まず25ページをごらんいただきますと、負担調整という仕組みがございます。これは各保険者ごとに見た場合に、義務的支出に対する拠出金の割合が高くなる場合に、その高くなる分を全保険者で案分して負担をその分、抑えるという仕組みでありまして、具体的には全保険者の上位3%に当たる水準。今年度の場合はたまたま義務的支出の50%というラインですが、これを超える部分について、全部被用者保険ですけれども、これを全保険者で案分して埋めているという仕組みがございます。

26ページは国の予算で行っている補助金ですが、被用者保険の拠出負担が保険料率換算で見て重たく、かつ、所得水準が低い場合に国費を配分するという補助金がございます。ただ、推移を見ていただけるとおわかりのように、だんだん額が少しずつ近年減っておりまして、これはいわゆる裁量的経費ということで、政府全体のシーリングの中で少しずつ減らさざるを得ないというようなことであります。

24ページに戻っていただきますと、今、御紹介したのが負担軽減措置のうちの1と4というところに書いてあるものですが、このほかに保険者ごとに見た場合に前期の加入者割合に下限を設けるであるとか、あるいは1人当たり給付費が高くなり過ぎるところは調整対象にしないといった、一定の負担に限度を設定するといった仕組みをつけているわけです。

27ページ、大体、今、御紹介したようなことが書いてありますが、後期、前期それぞれ負担のあり方として、どのように考えていくことが適当かということについて御議論をいただきたいと思います。

28ページ以降は75歳以上の方の保険料です。これは去年も議論をいただいております。30ページの下のほうに、そこから要旨を引き出してきたものを書いてございますが、去年12月には経済対策の閣議決定の中で、この保険料軽減措置について段階的な見直しを検討するということが盛り込まれておりますので、これについても御議論を今後いただきたいと思います。

33ページ、75歳以上の保険料の水準、全国平均ですが、2年ごとに改定をしておりまして、少しずつ上がってきています。1つは、1人当たり医療給付費の伸び、それから、高齢者の保険料では給付費の1割をカバーするというのが原則になっていますが、この1割というものをだんだん上げています。人口構成の変化に伴って現役世代の負担が大きくなってしまうというところを調整するために、高齢者の保険料で賄うシェアを少しずつ上げていくということがございまして、こういったところを反映して、保険料が上がってきております。これにあわせて、例えば所得の高い方については年間の賦課限度額を引き上げるということをやる一方、ことし4月からは先ほど国保課からの御説明にもありましたように、低所得者の方の負担軽減を拡大するといったことを組み合わせてやってきております。

 御議論いただきたい軽減特例措置は34ページでございますが、このお手元の色刷りで言うと、資料の青いところが本則で予定されている軽減措置、赤いところが上乗せの措置というところです。左側が低所得の方ですけれども、7割本則のところを9割あるいは8.5割という軽減がございます。

 右側のほう、元被扶養者と書いてございますが、被用者保険の被扶養者である方は被扶養者である限り、その方個人については保険料負担が発生しませんけれども、75歳になって高齢者医療制度に移ったところで保険料が発生するという仕組みになりますので、ここの変化を緩和するという趣旨でもともと本則上、2年に限り5割に軽減するという仕組みがございますが、赤いところをごらんいただくように、期限を切らずに9割軽減するという仕組みになっています。

35ページに経緯がございますが、今、御紹介したのは毎年の予算で決めておりまして、これは平成20年度以降、今の制度がスタートしたとき以降の措置となっております。

36ページが、同じような所得の方で軽減割合がどうなっているかということを比較できるようにしたものです。赤いラインが高齢者、青いラインが国保ですけれども、同じように低所得の方で国保と高齢者の本則は7割軽減が一番下ですが、それをさらに下回って8.5割、9割というところまで落としている。この緑のところは介護保険ですが、介護保険は今5割の軽減までですが、現在審議中の制度見直しの中で一番低いところをさらに7割にするということが盛り込まれています。仮にそれができると国保、高齢者、介護とそろって7割になるところ、高齢者についてはさらにそれより下まで下げているということです。

37ページ、具体的な額です。これは前にも御紹介しておりますけれども、上の表で御紹介しますと左側、一般被保険者と書いてあるところが低所得者の軽減です。7割軽減だと月1,120円平均のところ、9割であれば月370円、3.5割であれば月560円ということになります。

 右側の被扶養者は収入を問わず月370円になっているということで、一番右には国保の数字を御参考までに挙げておりますが、かなりの差がある。

 さらにこれを所得に対する率に置きかえてグラフにしたのが38ページでして、赤い実線が特例軽減、赤い点線が本則の軽減です。横軸が所得ですが、これで見ていただけると本則上、おおむね所得を問わず同じぐらいの保険料負担率になっているところ、特例のところで少し下がっているという状況がございます。ただ、高齢者の場合には年金控除などで所得なしの方が非常に多いので、年金収入に対して同じようなことをやってみたのが39ページですけれども、やはり同じように収入の低い方のほうで特例軽減によって負担率がかなり下がっているということが見てとれます。

 被扶養者のほうについては40ページで、もともと所得に応じて低所得者の軽減を受けられるということが書いてございますが、41ページをごらんいただきますと、被扶養者の場合には扶養しているほうの方と被扶養者の方との関係によって負担水準が変わってくるケースがありますので、それを紹介しています。上のほうのケース1というのは、75歳になるまで被扶養者で、75歳になったところから後期という場合の特例を受けているケースですが、ケース2の場合には、これは夫婦世帯で夫が健保、奥さんが被扶養者というケースを想定していますが、夫のほうが先に75歳に到達した場合、そうするとその時点で奥さんは国保に移って、その後で後期に移るということになります。ケース3の場合には、そもそも夫が75歳になる前に健保から国保に退職して移ったという場合ですが、それぞれの場合でかなり特例の適用が変わってくるということを御紹介しております。

 なお、この問題を考える場合には、あわせて御参照いただきたいことということで、42ページには今年度からやっている低所得者の軽減の拡大、43ページには介護保険で来年を目指して今、検討されている軽減の拡大に関する資料をつけております。こういったところについて御議論を賜ればと思います。よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 以上、事務局から国保と被用者保険と高齢者医療制度についての制度と当部会で議論する課題についての御説明があったわけでございますけれども、これから質疑に移りたいと思いますが、次回の部会でも同じテーマをやろうと思っていますので、本日は一通り、今の3つのテーマについて質疑を行いたいと考えております。

 最初にお伝えいたしましたように、テーマごとに少し区切ってやったほうがよろしいかなと思いますので、まずは市町村国保につきまして御意見等ございましたらば、お願いしたいと思います。いかがでございましょうか。横尾委員、お願いします。

○横尾委員

 ありがとうございます。詳しい説明をそれぞれの分野ごとにいただき、またたくさんの資料を、ありがとうございます。

 市町村国保関連で言いますと、今日は委員としては御本人御欠席でございますが、自治体が大変重大な関心を持っておりますので、一、二お尋ねさせていただき、確認をさせていただきたいと思っております。

 それは市町村が今、運営している国保を県単位でやるべきだろうという国民会議の報告を受けた議論になっていますが、先ほどの説明でも財政的な問題をクリアしなければ、都道府県がなかなか一体となって行うのは難しい状況が残っているという説明がありましたが、もう少し詳しく御説明いただくとありがたいと思いますし、今後打開策、何が必要かということも触れていただくとありがたく思います。

○遠藤部会長

 それでは、国保課長、お願いいたします。

○中村課長

 ありがとうございました。

 本日お示しをした資料1の2ページ目に、先ほど御説明をしたプログラム法の抜粋をおつけしてございます。非常に財政的にも厳しい制度でございますので、財政支援の拡充、充実ということを従来から図ってきているわけでございまして、その一環として消費税収によって得られる財源をもとに、2,200億円の投入までを方針として決めさせていただいているところがございます。

 そうした状況でございますけれども、やはり赤字体質の一掃というか解消にはまだほど遠いのではないかという御指摘を厳しくいただいているというのが、今の状況だと思ってございます。

 そうした中、もともと市町村が担っていただいている国保の運営を、特に財政運営をはじめとして都道府県に担っていただくという方向性での議論をお願いしている状況でございますけれども、前提としてここのロのところにも書いてございますように、国保の財政上の構造的な問題を解決することとする。これが大前提になるということでございまして、そこの財政上の構造的な問題の解決が図られるという道筋というか、見通しが立って初めて役割分担の議論を本格的にすべきではないのかというのが、今の知事会のお立場であろうと理解をしているという状況がございます。

 これまでもワーキンググループで御議論もお願いしてございますけれども、国として市町村国保が置かれた非常に厳しい状況をしっかり認識して、その財政上の構造的な問題の解決に足る一定の公費投入というものを実現すべきだということをお求めいただいているということでございますが、一方でその最終的な道筋というか、方向性を議論するには、今後この医療保険部会での御議論もお願いする必要がございますし、最終的には予算編成過程での御議論ということにもなっていくだろうということで、現段階で具体的に例えば公費の投入規模でございますとか、そういったところまでお示しすることは困難であるということを繰り返し申し上げて、御理解を得るような努力をしているというのが今の状況でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 横尾委員、いかがでしょうか。

○横尾委員

 結構です。

○遠藤部会長

 ほかにございますでしょうか。それでは、高橋委員、お願いします。

○高橋委員

 日本労働組合総連合会の高橋でございます。

 私から、この議論は次回も続くということですので、質問という形でさせていただきたいのですけれども、この医療保険制度の改革の議論というのは非常に重要だと私たちも捉えておりまして、持続的な制度を構築して、皆保険制度を堅持するという観点が非常に重要であるという認識を持っているところでございます。

 その中で、国民健康保険は医療保険の最後の砦でありますが、本日の資料の1ページ、先ほど構造的な問題というところを御説明いただきましたけれども、年齢構成が高い、所得水準が低いなどの保険者の責によらない構造的問題をどう解消していくのかというのが問われている状況については、これまでも公費が大幅に投入されているわけですが、納得性のある対策の検討がまずもって必要だろうと思っております。

 その上で質問なのですが、資料の19ページでございます。法定外繰入のグラフが幾つか示されていたわけですけれども、これを見ますと大都市において法定外繰入が多く行われている一方で、保険料の負担率が平均より低いというような状況に20ページのグラフでもわかると思いますが、なぜこのようなことが起こるのか。これは構造的な問題だと言えるのかどうか、できたら教えていただきたいということでございます。

 もう一点、32ページでございます。1人当たりの医療費のデータが示されていまして、同じ都道府県の中でも格差がみられるわけですけれども、この差がある要因は何なのかということについて分析をしていらっしゃるのでしたら教えていただきたいし、まだ分析をしていないということであれば、今後教えていただきたいと思っております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、国保課長、お願いいたします。

○中村課長

 御質問ありがとうございました。

 まず1点目の法定外繰入の資料でございますけれども、各市町村において給付を見積もっていただき、それに見合う保険料を徴収いただくという社会保険制度として基本的な仕組みがあるわけでございますが、そうした中で保険料負担水準が高いというところから、そこの引き上げではなく、一定の公費の投入により対応いただいている自治体がおありになる。結果として今このような状況にあるということだと思っています。

20ページの資料はいつもご覧いただいている資料ではありますけれども、ここで平均と比べて低いという言い方を申し上げておりますが、この平均そのものがかなり高止まりになっているのではないかという御指摘もあるところでございまして、そうしたことも含めて今後、議論もお願いしたいと考えているような次第でございます。

 医療費の格差のところは、なかなかしっかりとした分析を申し上げることは難しいわけでございますけれども、やはり各自治体の中での年齢構成といいますか、75歳未満の方の中での年齢構造の問題あるいは医療提供体制の状況等によって、こうした差異が生じているのではないかと考えているところでございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。高橋委員よろしいですか。

 それでは、白川委員、お願いします。

○白川委員

 今の国保課長の最初の質問に対する回答に関して、私はそうなのかなという気がするものですから発言をさせていただきたいのですが、資料の19ページと20ページに法定外繰入と1人当たり保険料の都道府県別の負担率のグラフがございます。19ページで言いますと、法定外繰入は全体で3,534億円とありますけれども、東京、神奈川、大阪、埼玉、愛知を合わせれば二千数百億というレベルになるかと思うのですが、下の1人当たり保険料負担率平均14.3%が高いとおっしゃいますけれども、そもそも国保の所得捕捉率というのは、はっきり申し上げれば被用者保険に比べると随分落ちるわけでございまして、それをベースに14.3%が高いとか低いというのは、私は間違っているのではないかと思っておりますし、それにしても、これで見ると東京とか神奈川とかあるいは愛知、埼玉というのは、これすら下回っている保険料の設定になっていて、それで赤字になっているのではないか。単純に言うとそういうふうに見えるわけです。

 法定外繰入全体で今の4〜5の都県でおよそ2200億円になりますけれども、これらの都県が平均の保険料負担率まで上げれば、どれぐらい下がるのかというのは私どもでは計算できませんが、2,200億のうち何百億かはそれで法定外繰入が減るのではないかと単純に思うのですけれども、私の意見は間違っておりますか。

 言いたいのは、都道府県あるいは市町村の財政とか、市町村長の政策、公約といったものが保険料率の設定に影響していることもまま聞いておりますけれども、そういうことではないのかなという気がしておりますので、意見として、あるいは国保課長のコメントをお聞きしたい。

 もう一点、1ページ目に市町村国保の抱える構造的な問題ということで、確かに構造的問題があることは私も認識しておりますが、ただ、例えば3に保険料負担が重いというふうに断定的に書かれておりまして、加入者一人当たりの所得に占める加入者一人当たり保険料は市町村国保が9.9%で健保組合が5.0%となっていますが、これは先ほど申し上げたように、所得捕捉率はどうなっているのですかということが1点。

 それから、健保は本人負担分のみと書いておりますけれども、当然事業主負担もあるわけでございまして、事業主負担は経済学的にどういうふうな捉え方をするかという意見がいろいろあるかと思いますが、今のところは給与の一部として事業主が負担しているんだという学説がかなり有力だと思っておりますので、こういう比較のやり方は、私は誤解が生じると危惧をいたしますけれども、それについての御見解を聞かせていただければと思います。

 以上、2点、質問兼意見でございます。

○遠藤部会長

 御意見をおっしゃって、その御意見に対するコメントということかなと思いますけれども、ただ、捕捉率等などの具体的な質問もございましたので、国保課長、お願いいたします。

○中村課長

 国保に加入されている方はさまざまな職業の方、あるいは無職の方も含めていらっしゃいます。年金受給者の方もたくさんいらっしゃるということですので、この保険料の負担を算定するベースとなる所得を把握するときに、所得控除の規模がそれぞれの方でさまざまだというのは御指摘のとおりだと思ってございます。そうした御指摘を従前からこの問題を通していただいているということも承知をしてございます。

 一方で、例えば今、国保の中には世帯主の方でいうと3割ぐらいの方、非正規労働者の方がお入りになっておりますけれども、それらの保険料水準を各市町村ごとで見ておりますと、例えば同じ方が協会けんぽにお入りになった場合と比べれば、本人負担率がかなり高めに出るというのも一方の事実でございますので、市町村国保の、特に中間所得層と呼ばれる方に対して負担がかなり重い状態にあるのではないかという問題意識は、あわせて持っているというような状況があるところでございます。

 繰り入れの資料に関しての御指摘をいただきましたけれども、まさに給付が増えること等に対して、どのようにそれを賄っていくかということを各市町村の御判断で講じていただいているということでございますので、保険料の引き上げで対応いただくところもあれば、一部がそうした形ではなく、繰り入れという形で対応されているところもあるのではないかと考えています。ここは各市町村の御判断というものがあるのではないかというのは、御指摘のとおりだろうと思っている次第でございます。

 2点目の1ページに対する御指摘は、先ほど申し上げたことと同じでございますので、それでコメントにかえさせていただきます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 中村課長のおっしゃるとおりなのでしょうけれども、私ども被用者保険から言わせていただきますと、我々保険財政の赤字に対しては積立金を取り崩すか、もしくは保険料を引き上げるしか手がないわけでございまして、それに対して国保のほうはこういう法定外繰入といいますか、市町村税の一般会計からの繰り入れという方法があるということ自体が問題ではないかという気が単純にいたします。保険制度である以上はあくまで保険料でどう賄うかというのは最優先であるべきだと、単純にそう思っているのですけれども、それが一般会計からの繰り入れのような抜け道があるという仕組み自体が少し見直されるべきではないか。これは意見として申し上げたいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御意見として承りました。

 堀真奈美委員、お願いします。

○堀真奈美委員

 市町村国保の抱える構造的な問題について、各委員がおっしゃったことにも関連するのですけれども、一般会計繰入については国保の構造的な要因によって発生しているのかどうかを分析したほうがよいと思います。また、国保の構造的な問題として、年齢構成が高く、医療費水準が高いと書いてあるのですが、65歳から74歳の前期高齢者が多いという意味では確かにそうなのですけれども、1人当たり医療費のデータを拝見させていただきますと、前期高齢者の1人当たり医療費は他の制度と違いは大きくありません。現役世代における1人当たり医療費の入院であるとか、精神疾患であるとか、そちらのほうがむしろ多いのではないかと思いました。前期高齢者医療制度で、年齢構成によって生じる構造的な問題は、完全とまではいかなくてもある程度改善されているはずなので、それ以外の構造的な問題というものにもう少し着目するという視点も必要ではないかと思います。

 それから、低所得者に対する対策というのは、これは応能負担の原則を強化されるということかと思いますが、低所得者対策をした結果、収納率が上がるならば、意味がありますし、全体で社会保障を支えるということにつながると思うのですが、もし低所得者対策をしても、収納率が向上しないとなりますと、さらなる財政投入が必要となり、財政赤字を生む構造要因になってしまうのではないかと思います。国保がラストリゾートという視点もわかりますが、皆保険を維持するためには、全ての国民が支払えるような環境にしないといけないのではないかと思いました。

 済みません、質問というか意見です。

○遠藤部会長

 御意見として承ります。

 望月委員、お願いします。

○望月委員

 若干重複しておりますけれども、まず12ページについての意見です。この上段の四角の中の※印に、国保の財政基盤強化の財源として後期高齢者支援金の全面総報酬割を導入した場合に生ずる税財源を活用することが記載されていますけれども、これについては被用者保険が国保の財政基盤強化にかかわる負担を肩代わりするということにほかなりませんので、明確に反対をしたいと考えております。

 次に、2点目といたしまして、先ほど議論がありました19ページと20ページですけれども、例えば東京などは保険料負担をふやして繰入金を減らすという余地があるのではないかと思います。

 3点目は、これも先ほど出ていました20ページのところですが、保険料負担率平均の14.3%という数字の捉え方ですけれども、これについても被用者保険と国保の間で単純に比較するというのは、少し妥当性に欠くのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 先ほど白川委員のおっしゃったこととほぼ類似の御意見だということですね。ありがとうございました。

 それでは、お待たせしました。村岡参考人。

○村岡参考人

 ありがとうございます。

 市町村国保の立場から意見を述べさせていただきたいと思います。

 市町村国保の保険料負担の問題ですが、全体では14.3%と資料で出ているのですが、先ほどの御指摘もございますように、所得水準の高い一部の都県においては、法定外繰入も行いながら負担軽減を図っているという実態がございますけれども、圧倒的多数の都道府県においては、保険料負担が非常に高いというのが実態でございます。

 所得捕捉の御指摘もいただきましたが、資料の中でも現在の国保の被保険者の職業別の構成というものが21ページにもございますが、被用者が3割、無職世帯が4割、こういった世帯については給与収入であったり年金収入ということになっていますので、一定所得捕捉についても適切に現場としてはなされておるのではないかと考えております。

 現実的に農林水産業であったり、自営業者という構成割合というのは非常に少なくなっておりますので、現実の保険者における所得捕捉というのは一定、適正になされておって、結果的には年金収入を含めて100万未満の、国保課長からの説明もございましたが、低所得者が圧倒的多数というのが実態ではないかと考えておりますので、そういう実態を踏まえ国民会議の中でも、国保の基盤強化というのが最優先の課題ということで指摘されておりますので、これについては優先的な課題として取り組んでいただきたいと考えております。

 一方で、構造問題として、保険料負担の格差が非常に大きいという実態があるというのも正直なところの実態でございまして、都道府県内でも一番高いところでは2.6倍ほどの保険料負担の格差があるという実態がありますから、そこを構造問題の解決としていかに平準化を図っていくのか。それ自体が今後進められていく国保の財政運営を含めた都道府県単位化の中で適正になされていくべきではないかと考えておりますので、そういう点では構造問題の解消のために、基盤強化とあわせてこういった都道府県への財政運営の責任等を移行していく取り組みを、スピード感を持った方向性の議論を厚生労働省の事務局にもお願いをしておきたいと考えております。

 あわせて財政運営の問題では、これまでもずっとお願いをしておりますけれども、社会保障と税の一体改革の中で2,200億の公費の投入というのが決定されておりまして、そのうちの1,700億についてはまだ実施がされていないという状況がございます。これを早期に確実に実行していただくということが、国保の基盤強化にとっても最優先的な課題ではないだろうかと考えております。

 それとあわせて追加公費の投入についても、国民会議の中で求められておりますので、財源問題で被用者保険の皆さんと負担の問題についてここで議論をし合うことは本来、適切でないと思いますので、公費財源をいかに確保するかというのは厚生労働省事務局において、適切に今後の予算編成作業等も踏まえて確実な確保をお願いしたいと考えております。

 皆保険制度を守るためにも、ラストリゾートとしての国保を守っていくということと同時に、国保が崩壊をすれば地域医療そのものが崩壊をしていくことにもなっていきますので、その点をぜひよろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 どうしてもきょう御発言されたいですか。きょう3つを一通り行って、同じことを次回もと思っておりますけれども、どうしても本日おっしゃりたいというのであればお聞きします。

 それでは、柴田委員、お願いします。

○柴田委員

 重複する意見は避けますけれども、今度の国保の改革というのは半世紀ぶりの大改革だということだと思います。そして、被保険者の立場に立ってみると、制度が変わったときに実務や何かで混乱が起こるということは避けなければいけないと思っています。そのためには準備というのをしっかりしなければいけないのではないかと思います。

 準備をしっかりするといっても、29年度中に新しい制度を動かすんだという一応の方針があるようですから、そうしますと期間が限られているということですから、できれば早く県と市町村の間の役割分担というものを明らかにしていくということが、準備をしていく上でも大事なのではないかと思います。今のところまだどんな姿になるのかもなかなか見えないという状況でございますので、構造的な問題解決のために公費をどうするかという話はあると思いますけれども、それはそれとしても役割分担。仮にやるのだったらこうなるという話を早く進めてもらいたいというのが私どもの考え方であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 先ほどお手を挙げになりましたので、手短に小林委員、岩本委員、お願いいたしたいと思います。

○小林委員

 同意見にはなりますが、国保への財政支援については先ほど望月委員からお話があった意見に同感であり、資料12ページの最初の○、注釈に「国保の財政支援に必要な財源については、後期高齢者支援金の全面総報酬割を導入する場合に生ずる税財源の活用について検討する」とありますが、これは全く筋違いであり、反対せざるを得ません。

 それから、国保の財政問題を議論するに当たっては、これも先ほど来、話がありましたが、赤字を生んでいる要因を分析することが必要であり、その上でどういう財政支援が必要かということを議論すべきであると思っています。詳しくはまた次回以降、述べさせていただきます。

 以上です。

○遠藤部会長

 岩本委員、どうぞ。

○岩本委員

 幾つかダブりますけれども、所得水準が低いというのは、これは無職だとか低所得、高齢者がたくさんいますので、税の捕捉のほうも昔に比べれば随分透明になっていますので、現在の保険料の負担の格差というものは、所得捕捉の差を調整すればなくなるというものではなくて、現に負担の格差というものはあるのだろうと思います。

 別の論点なのですけれども、一般会計からの繰り入れがいろいろ議論されて、都市圏が非常にたくさん繰り入れをつけている。これは赤字だから入れているのではなくて、入れられるから保険料を低くして赤字になっている。因果関係は明らかにそちらのほうです。そして、そういうことによって都会と地方で負担の差というのも生じるということになっていますが、これを医療保険のほうで抱え込むというのもおかしいと思いますので、これは制度改革で都道府県の財政運営を担うというときに、都道府県がここでまた独自に財政で負担を出すということになりますと、ますます格差が拡大することになるということもありますし、地方の県ですとそういったことでお金を出さされるということで、この制度改革の議論に乗ってこないというか、尻込みをするということで話がなかなか進まないという展開もあり得ますので、一般会計からの繰り入れというのは、この際、制度改革の上でもやらないという風に決めて、それで話を進める。

 基本的には医療費が上がった分の負担はどこが面倒を見るか。これは医療保険ですから、加入者が保険料を上げて払うというふうに責任を持つという体制にしたほうがいいのではないかと思います。あとは、それでも格差がありますから、どのように各制度の間で公平な負担を保つかということを考えなければいけなくて、そのためにどう公費を入れるか、財政調整をするかということは、適切な制度というものをそのときに考えるという形の仕組みにして考えていかないと、都道府県が入ってくるということは非常に複雑な問題になってきますので、問題を複雑化しないように、問題を切り分けて適切に対処することが必要ではないかと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 和田参考人、知事会ということで当事者でございますので、お願いいたします。

○和田参考人

 1点、まず今のお話で大都市と郡部でその辺の違いがございますので、法定外繰入についての議論についてはいろいろ議論があろうかと思うのですが、いずれにしてもこの国保制度そのものが保険制度ではありますが、保険制度であるがゆえに、保険者がその保険料で全て賄うというような制度設計とした場合に、果たしてこの制度自体が持続可能な制度となるのかどうか。ラストリゾートという言葉を使われておりますけれども、そういった視点も必要ではないかというのが1つでございます。

 一番最初の議論の中で、都道府県が財政的責任を果たすべきだというところは十分に承知しておりますけれども、その前提としてはプログラム法の中でも示されておりますが、財政上の構造的な問題の解決というのが前提でございますので、ただ、それが示されない限り先に進めないということでありますと、またそごもございますので、その財政的な構造的な問題の解決に資する範囲では役割分担の議論も必要だと考えておりますし、その範囲でそういった議論も進めていきたいと考えております。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 まだまだ御意見があるかと思いますけれども、次回に引き続き御意見をいただきたいと思います。

 では、引き続きまして被用者保険についての質疑に入りたいと思います。その前に委員提出資料がございますので、簡単に御紹介をお願いしたいと思います。白川委員、お願いいたします。

○白川委員

 ありがとうございます。

 若干時間を頂戴して、お手元に配付をさせていただきました資料について、ポイントのみ説明させていただきます。

 本日付で厚生労働大臣宛てに提出をさせていただいた資料でございます。そちらにございます健保連、協会けんぽ、経団連、日商、連合の5団体の会長の名前で作成した資料でございます。

 医療保険制度に関する被用者保険関係5団体の要望という形でございます。

 1ページ目、最初のパラグラフは飛ばさせていただいて、2つ目「被用者保険は」から読み上げさせていただきます。

 被用者保険は、医療保険制度の中核として国民皆保険を支えてきたが、高齢者を中心に医療費が増加するなか、なによりも高齢者医療への拠出金負担により、かつてない厳しい状況に追い込まれている。就労人口が減少する一方、団塊の世代がすべて前期高齢者に入っていく超高齢社会にあっては、今後も医療保険財政は厳しさを増すばかりであり、このままでは公的医療保険制度の維持は困難な状況に直面しかねない。この危機を回避するためには、最大の要因である高齢者医療制度の財源のあり方を早急に見直すとともに、伸び続ける医療費の適正化策を着実に実行することが必要不可欠である。

 この問題意識を前提に、意見が一致した部分を2ページ目に記載してございます。

 まず1点目でございますが、医療保険制度改革にあたっては、現役世代の納得性を確保するとともに、現役世代に過度に依存する制度を構造的に見直すべきである。具体的には、75歳以上の医療費への公費5割を実質確保することはもとより、特に、前期高齢者の財政調整の仕組みを見直し、新たに公費投入を行うべきである。さらに、現役世代の拠出金負担に一定の上限を設定する等、負担増に歯止めをかける仕組みを導入する必要がある。また、これらの負担構造の改革に要する財源としては、消費税の税率引上げ分を活用、充当すべきである。

 2つ目、プログラム法では、被用者保険における後期高齢者支援金の全面総報酬割導入が検討課題とされているが、これによる国庫補助削減分を国民健康保険の赤字補填に流用することは、国の財政責任を被用者保険に転嫁するものであり、断固反対である。

 3つ目、超高齢社会においても持続可能な医療保険制度を構築するためには、診療報酬の仕組みの再構築、医療機関の機能分化・連携の推進、ジェネリック医薬品の使用促進、療養の範囲の見直し等様々な医療費適正化対策を更に推進すべきである。

 最後でございますが、被用者保険の保険者が医療費の適正化・効率化や加入者の健康の維持・増進に効果的に取り組んできた努力を十分尊重するとともに、今後とも国保と被用者保険が共存し、地域と職域それぞれが各々の連帯を基礎に、保険者機能を発揮できる制度体系を維持すべきである。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 それでは、御意見を承りたいと思いますけれども、いかがでございますでしょうか。小林委員、どうぞ。

○小林委員

 医療保険制度改革に関する被用者保険関係5団体の要望について今、白川委員から御説明したとおりでありますが、本日、事務局より全国健康保険協会について御説明いただきました。この提出された資料については協会けんぽの財政について、24年度決算を踏まえたデータが示されております。

 私ども協会けんぽの財政状況については、改めて次回の医療保険部会において御説明したいと思いますが、直近の状況では全体の景気動向などを反映して、全体収支は当初の見込みよりもやや改善した状況にあります。

 私ども協会けんぽとしては、さらなる医療費適正化に向け日々努力しておりますが、目の前の収支が多少改善したとしても、構造的に赤字財政になることは何ら変わっておらず、依然として厳しい財政状況にあります。来年の通常国会に向けて医療保険部会で今、その全体の見直しのための議論を開始したわけであります。協会けんぽの財政基盤強化についても、これまでの暫定対応の繰り返しではなく、国庫補助率20%への引き上げを初めとした恒久措置をぜひとも実現させるべきと考えております。

 私ども協会けんぽの平均保険料率は10%と極めて高く、他の被用者保険に比べれば依然として大きな開きがあります。所得の低いほうが高い保険料率を負担するという逆進的な状況は社会保障とはいいがたく、この点についても議論し、結論を出していただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 ほかにございますか。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 健保組合でございますが、資料が保険課長の御説明のとおりわずか8ページでございまして、ほかの保険者さんの3分の1ぐらいしか資料がないものですから、本日はコメントを差し控えさせていただいて、次回、私どもで資料を準備して御説明したいと考えておりますので、ぜひ時間をとっていただくようにこの場を借りてお願いを申し上げます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 決して問題が少ないからページが少ないというわけではないということをおっしゃりたいわけなのですね。

 ほかにございますでしょうか。特段ないようであれば、また次回以降、新たな資料が出されるということでありますので、本日は非常に重要な課題が1つ残っておりますので、後期高齢者医療制度について御意見を承りたいと思います。いかがでございましょうか。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 関係者が先に話さないほうがいいのかもれませんけれども、時間も限られているようでございますので、二、三述べさせていただきたいと思っています。

 まず後期高齢者医療の支援金の総報酬制ということでございますが、総報酬割に変えようという方向性が示されているところでございますけれども、この全面総報酬割につきましては基本的に負担能力に応じた負担の公平性を高めていこうという観点から考えられ、行おうというふうにされているものと認識しています。被用者保険の中でも先ほど、所得の低い保険者は負担が軽減されるなど、公平性を進めることになっていくだろうと思っています。

 また、支え合いによりまして高齢者の皆さんが安心して医療を受けられるようにしていくことが非常に重要だと思っていますし、高齢者医療制度の趣旨につきましては社会全体の将来を考える上でも不可欠だと思っています。こういうある意味では基本的なところをぜひ重視しながら、その原点に立ち返って、この総報酬制割を考えなければいけないと思っています。負担できる人がある程度負担しないことには全体も成り立ちませんし、福祉国家と言われる欧州の各国も、そういう認識に立って今、運営されていると思いますので、社会的な熟度を高める意味でも必要かと思っています。

 また、財政状況が現在厳しいことがありますし、そのことは十分認識をしておりますけれども、所得の相対的に高い保険者の方々、とりわけ大企業の皆さんや社会で活動されている団体や会社や個人がいらっしゃると思いますが、ぜひ、例えばかつて経団連会長として活躍された土光敏夫さんがおられますけれども、そこに象徴されるような1つの社会を支えていく、社会に範を示すというようなリーダーシップを発揮していただくような発想、取り組みというものがまさに国民的に今後、重要視されるのではないかという感想を持っているところでございます。

 2つ目は高齢者保険料の特例軽減でございます。これも先ほど説明があったところでございますが、被保険者には何とかやりくりをしていただきながら今、保険料を支払っていただいている状況かと思っています。確かに国保や介護保険などと比べまして、同じような所得でも負担が低いという面はあります。また、高齢者の平均医療費7.7万円、これは月単位ですけれども、これに対しまして、先ほどの資料でもって説明がありましたように9割軽減を見ますと、平均保険料で見ると月370円と非常に廉価であり、医療費の0.5%でしかないという事実もありますので、これらもしっかり認識しなければいけないと思っています。

 とは申しましても、このような見直しは現在、比較的安定しているこの制度の中で、高齢者お一人お一人にとりましては収入を大きく減らすということにもなりかねませんので、その生活とも直接関係して深刻な影響も生じないように十分に配慮しながら、段階的な実施など工夫をすることが必要ですし、また、あわせて丁寧な説明も今後重要になっていくと思っています。

 また、先ほど説明の中でもございましたが、介護保険の見直しについて27年度に保険料軽減拡大が検討されているということがございましたので、医療とあわせまして負担の変化ということを見ることも、1つのあり方ではないかと受けとめたところであります。

 3点目、高齢者に関する保険料負担率ということがありました。高齢者の給付費のうち、保険料で賄っている割合、負担率につきましては、人口構成の変化に対応して1割から少しずつ上がる仕組みとなっておりますが、現行では高齢者の保険料の伸びが現役世代を上回る構造になっているようでございます。この問題はかつて医療保険部会におきましても、改善策を含めていろいろ議論をされたところでございますが、今もこの必要性や合理性に変わりはないと思っております。

 高齢者の保険料軽減の見直しを検討するのでありますならば、より公平な負担のあり方などを実現していくためにも、十分な議論が必要だろうと思っております。

 以上であります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 重要な課題に全て触れていただいたと思いますけれども、ほかに何か御意見、御質問ございますでしょうか。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 高齢者医療制度の問題につきましては、5団体の共同要望書にありましたとおり、我々としては特に前期高齢者への公費投入が必要という意見でございます。それはまた次回以降も詳しく資料を使って御説明をしたいと思っておりますが、本日出された資料はよくまとめていただいて感謝申し上げますけれども、1つ最も気になっておりますのは、国民会議でも高齢者医療についてははっきり言うと真正面から議論がなされていないというふうに私自身は認識をしております。少子で超高齢化という中で、高齢者の負担と現役世代の負担がどうなのかということについて、国民会議ではこの議論を避けていたような気がするのです。

 やはり社会環境、人口構造の変化を考えますと、現役世代の負担がどうなるんだ、高齢者の負担がどうなるんだという観点が、私はそこは避けてはいけないところだと思っておりまして、そういう観点での資料が今回はないのかなと考えております。保険料ということで言えば保険料負担は現役世代がどうなり、高齢者はどうなるんだというふうな観点でのシミュレーションといいましょうか、健保組合の拠出金負担の推移は一部出ておりますけれども、大きく現役世代と高齢者の負担がどうなっていくんだという面でのシミュレーション資料がもしも厚労省のほうでございましたら、次回にでも出していただければ議論しやすくなるのかなと考えております。

 その辺、横幕課長、いかがでございますか。

○横幕課長

 どういうものができるか考えたいと思います。

○遠藤部会長

 よろしくお願いします。

 それでは、樋口委員、お願いいたします。

○樋口委員

 高齢者医療についてでございますけれども、国民皆保険を私はここにいらっしゃる皆様も同じだと思いますが、何としても日本の国是としてこれからも守り通していただきたい。そのためにはみんなで協力し合わなければならないことと思っておりますし、私も後期高齢者医療制度の中にいる1人として、高齢者としても健康に気をつけ、できるだけ医療費を削減していく方向に努力しなければならないという思いは、全員持っていると思います。

 同時に、これからの負担のあり方ですけれども、国民会議の中でも割にはっきり出ていたのは、年齢に応じてというのも1つあります。世代間でどう負担するかというよりは、むしろそこではっきり出ていたのは所得に応じて負担する。ですから高齢でありましても所得の高い人はそれなりに負担するということで、私も最初はとても不満に思っていたのですけれども、後期高齢者医療制度の中の割にすぐ上限が来てしまうのです。上限をブーブー言わずに何年も払っております。

 ということを社会的に見ますと、私は社会的に豊かである人々が、例えば健保にいらっしゃるような方々が一定の負担をしていくということは、先ほど多久市長もおっしゃいましたけれども、私は社会全体の公正なあり方としてみんなで支えていくべきではないか。ただ、それが働く人々、現役世代の方の生活を圧迫するようになったり、あるいは高齢者のみが特別に利益を得るようになってはいけない。公平でなくなるといけないと思いましたので、私自身もこの前、決めていただいた前期高齢者の2割負担、窓口負担2割というようなことは率先して賛成いたしております。

 しかし、やはり方向性としては年齢だけでなく、所得によってみんなで分担していこう。それは何よりもうれしいことに、今、現役世代も絶対に年をとるのです。これが誇らかに言えるとは何とうれしいことでございましょう。今の現役世代も必ず年をとって、多疾患に悩む時期がまいります。そういうときに一体、日本の国力のあり方としてどういうふうに分担していくかという、本当の姿があらわれてくるのはこれからでございます。

 もう一つ申し上げたいことがございます。これも横尾市長がおっしゃられたことでありますけれども、私自身は後期高齢者医療制度ができたとき、余りにも唐突で議論もなく、かつ、医療のあり方自身が終末期医療相談料などを含めて、高齢者に差別的なように働くのではないかという危惧を持ちましたので、基本的に反対はしておりました。しかし、その後、そういう心配はないということも明らかになりましたし、幾つもの修正が加えられて今に至って定着しているとおっしゃられれば、それでよろしいのではないかと思っております。

 そして、そのとき、私ともう一人、女性の改革委員でいました前千葉県堂本暁子知事が繰り返し言われたのが、公平ということでありました。公平ということを突き詰めますと悪平等と紙一重のところがございますので、気をつけながら使っていく言葉かもしれませんけれども、私はやはりこの被扶養者の9割軽減というのは、一時的に激変緩和のために行われたことでありまして、それを無限にというか、無限にでもないですけれども、でも制度発足以降もう5年以上述べていることを思いますと、被扶養者でなく非常に低所得の女性たち、これから私は高齢者の貧乏は女性たちにあらわれてくると思いますけれども、相対的貧困率というものは御存じの方も多いと思いますが、高齢者になるほど男女の格差が開いてまいります。その大部分は第1号被保険者として生きてきた方々が部分年金しかなくて、年金月額2万円なんていうところに行く女性たちも決して少なくございません。

 それに比べますと被用者の被保険者である女性たちは、ある意味で相対的に恵まれているとも言えますので、このあたりで私はもう少し激変緩和をし、ただ所得が出ることを見過ごすということではなく、注意深くその一人一人の被保険者の所得の変化を考察しながら、そろそろ9割減というようなことはなくして、もう少し公平の原則に立ってもいいのではないか。政府のその他の審議会や検討会におきましても、第3号被保険者問題などがようやく議論されるやに聞いておりますので、そのあたりと歩調を合わせていくことはいいことではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 お待たせしました。望月委員、鈴木委員の順でお願いしたいと思います。

○望月委員

 事務局へ資料のお願いがございます。18ページの前期高齢者に係る財政調整のページですが、ここにイメージ図がございますけれども、この交付金の一部については国保の前期高齢者ではなく、現役世代に回されていると我々は理解しておりまして、その額は4,000億円ぐらいあるのではないかとも言われております。本日の資料ではそのような実態がわかりませんので、ぜひそのような実態がわかる資料を次回、提出をお願いしたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 事務局、いかがでしょうか。

○横幕課長

 資料は少し検討させていただきたいと思いますが、前期調整で納付金として出たものが、国保の交付金として前期以外の例えば今おっしゃったようなもっと若いところの給付費に充てられるということはありませんので、そこは恐らくおっしゃっている趣旨は、この65歳から74歳の国保における被保険者の方が負担している保険料との関係で、整理の仕方によってははみ出ている部分があるのではないかということではないかと思いますので、そこはどういうふうに説明させていただければいいのかというのを検討したいと思います。

○遠藤部会長

 よろしくお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 いろいろきょうは保険者の方々の御意見を聞かせていただきましたが、我々現場で診療に携わっている者からしますと、高齢者がこれからふえていくということは避けられないので、前期高齢者がふえて、その後、後期高齢者に移行してふえていくわけですが、これは前提に考えていただくしかないので、その全体を抑制しようというのは無理があると思います。1人当たりはそんなにふえているわけではありませんので、そこは分けて考えていただきたいと思います。私は午前中、地元で外来をしておりましたけれども、私の地区では私の患者さんの3分の2は基礎年金だけの方です。自分の食べる野菜は自分で作ったりして、本当につましく暮らしている方々でございます。そういった方々にさらに負担をというのは、私は非常に違和感を感じます。

 一方、樋口先生のような非常に豊かな高齢者も日本にはたくさんいらっしゃるので、こういった方にはもう少し負担していただく、樋口先生もみずから負担をと言っていらっしゃっていますし、そこは切り分けて考えていただいて、議論を進めていただきたいと思います。午前と午後で全く違う世界にいますと、そういう両方の立場を考えざるを得ませんので、ぜひ高齢者全体の問題、それと低所得の方々の問題をぜひ踏まえていただいて、つましく、かといって生活保護も受けずに暮らしているわけですから、この方々の所得をさらに減らすようなことは慎重にすべきだと考えております。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにございますか。川尻委員、お願いします。

○川尻委員

 あえて新しいことを申し上げることもございませんが、先ほど来の横尾委員さんと樋口委員さんの言葉に尽きると私どもも、高齢者の組織としては感じております。いずれにいたしましても、やはり樋口委員からもお話がございました、応分負担に合わせる公平な負担をきちんとやっていくことについては、これは基本的なことだろうと思いますし、横尾委員からお話のありました丁寧な説明ということは、これから大変重要なことになってまいると思っております。

 したがいまして、私どもの大先輩でおられました、今、亡くなられてこの会議にも出ておられました見坊和雄先生が、事あるごとにやはりこれは高齢者も自立することに努力をしなければいけないし、今、お話がございましたようにいつまでも9割、9割あるいはそれをずっと継続していくことがいいのかどうかということも、高齢者も少し自覚をしていかなければならないだろうと思っております。

 いずれにいたましても、次回のほうでまた何かございましたら発言をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。

 ほかに何かございますか。武久委員、どうぞ。

○武久委員

 私も診療サイドでおりますけれども、確かに白川さんおっしゃったように医療体制の改善というのもあると思いますが、今ここでお話し合いをしているのを聞いておりますと、小さな入れ物の中で関係者がそれぞれの意見を言っているというふうに聞こえるわけですが、ただ、私が見ると病根は非常に重い。だけれども、対症療法をどうするかということで基本的にここの中で話し合っているというふうに聞こえます。

 やはり国保のところで出たように、どうして国保が赤字になるかというテーマがありましたけれども、超高齢化とか出生率が低いとかいろいろなことがありましたが、その原因に対しての療法、原因療法が一番と思うのです。急がば回れと思うのですけれども、そのことは医療保険部会の話ではないと多分、会長おっしゃると思うのですが、これは医療部会であろうと介護保険部会であろうと農林であろうと建築であろうと皆同じことで、結局、基本的には高齢化率が進んで出生率が低くて、人口の自然減があるということが大きな根本であって、そこにそれぞれの省のそれぞれの委員会があって、それはうちの担当ではないからということで原因療法を、原因に対してのアプローチをするように政府に言うなり、子供のことであれば厚生労働省と思うのですけれども、その辺で妊娠可能な女性がこれから子供を産んでくれるというのはこの間もデータに出ていましたが、あれを見て、これは日本はだめだなと思って、私は死んでいるからいいかということですけれども、この辺をもう少し、この医療保険部会からでも問題提起というのは非常に要ると思うのです。それが解決しないと多分この問題は永遠に続くわけです。

 だから女性がどうして子供を産んでくれないのか。この間のときも2.0を上回るようにお願いしようと言ったのだけれども、これも見送られた。このような状態で私は少し場違いな話をしているかと思いますが、やはり根本はそこではないかと思いますので、これは女性に対して産んでいただけるような気持ちになるような政策を厚労省も考えていただかないと、結局この会議は毎年同じことの繰り返しで延々と続くと予想しております。

○遠藤部会長

 問題意識については多くの人は持っているわけでありまして、例えば国民会議の報告書の中でも、少子化対策というものを一番頭に持ってくるというようなことをやって、しかるべき審議会、検討会で議論がされているということがあるわけでございますので、当部会でそのことを言うことは全くおかしな話ではありませんけれども、しかし、当部会でなければ解決のできないようなアジェンダもたくさんあるということなので、それも優先して議論をしているということだと私は理解しております。

 ほかにございますでしょうか。堀委員、どうぞ。

○堀真奈美委員 

 議論の中でも公平という言葉が何度も出てきていると思うのですが、制度間の公平、被用者保険間の公平、他にも垂直的な公平、水平的な公平など公平には色々な意味があると思います。公平というとき、私もそうかもしれませんが、それぞれが都合のよいように解釈してしまいがちですが、何が優先なのかを決めないと、軸が定まらず、 議論がいつまでも平行線になるのではないかと思います。 例えば総報酬制度の全面導入というのも、被用者間の公平という意味では当然だと思いますし、被用者間の調整で生じた財源を国保に回すのはおかしいというのも理解できます。一方で、制度間の公平という意味では、それも一定程度理解できるのかなと。

ただ、制度間の公平と言ったときに、被用者保険の中にもありますが、国保の中にも保険料の格差や算定の違いがあり、実際には制度間の公平性が図られるようには思えません。おそらく本音ベースでは、完全な意味での制度間の公平というものは、もちろん将来的な方向性であったとしても、現行のままでは難しいというものが多分あるのではないかと思います。だからといって、何もしないままでは国民の納得は得られないでしょうし、私自身が現役世代ということもあるかもしれませんが、支える現役世代が、これからも夢を持てる医療保険制度とする必要があり、世代間の公平がより重要ではないかと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 ほかにいかがでしょうか。横尾委員、どうぞ。

○横尾委員

 先ほど、きょういただいたテーマに関して述べたのですが、先ほど武久委員も違う視点での御発言もされましたので1点だけ問題提起といいますか、こういった考え方もあると最近知ったことがありましたので、共有したいと思っています。

 それは今回、法定接種という形で肺炎球菌ワクチン、成人のほうが決まったわけでございまして、10月から施行になると聞いて、我々も準備を自治体としてはしているところです。

 民間の中で詳しい方に聞いておりましたら、こんな話を聞きました。全国民の中で必要とされる65歳以上ぐらいの方が肺炎球菌ワクチンを投与、接種されれば、5年間罹患せずに済むことができるようになります。もしそうしていなくて罹患してしまうと風邪、肺炎から発症して重篤になって、本人も苦しむ、医療費はとてもかさばる、家族も大変。かなりの場合は死亡に至ることになりますので、最終的には悲しい目、苦しい目に合うわけでありますが、これを解放する意味でも肺炎球菌ワクチンの効果というものが期待されているわけです。

 これを必要とする方に投与、できれば、恐らく400500億円はかかるだろうという試算を聞きました。しかし、その結果として医療費が削減できる効果は3,0005,000億円の可能性が出てくるという話も聞いたことがありますので、もし可能であれば事務局で情報などを仕入れていただいて、投入と効果というインプット、アウトプット、パフォーマンスなどいろいろ言い方がありますけれども、そういったものも分析されたらと思います。もし仮にそれが具体的に可能となれば、年間3,000億円、4,000億円という財政的なものが医療費として適正化が図られますので、これをほかの医療や福祉などに回せますし、負担の軽減に関しても議論することができると思います。

 きょうは前段の2つの項目を聞いていると、とても後期高齢からは発言できないような、後期高齢支援金が大変だという話でございまして、私自身も実は共済組合の役員をしていますので、このことは痛切に感じています。一般の公務員の皆さんもその一部を負担されていて、その声も直接聞いたことがあります。労働組合側から聞いたこともあります。そういった意味でも医療費の改善、適正化ということについて、そういった違う観点からのことも考えなければ、やりくりだけではなかなか立ち行かないというのは先ほど武久委員の発言にもありましたとおり、まさにそういう時代だと思いますので、ぜひ事務局で調査していただくとありがたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 今回用意しているアジェンダでありませんけれども予防というものの費用対効果は重要な課題であるわけなのですが、ちょっと確認だけさせていただきたいのですけれども、ワクチンの費用負担の議論というのはワクチン部会でやるのですか、それともここでやるのですか。あるいは別のところでやるのですか。

○大島課長

 ワクチンにつきましては、別途ワクチンの担当の部署、審議会がございます。

○遠藤部会長

 費用負担も含めてそこでやるのですか。

○大島課長

 ワクチンの制度自体はワクチンのその部会でやっています。ただ、保健事業としてどういうやり方を考えるかということであれば、ワクチンもヘルス事業の対象であります。今回こういう保険者の議論をしておりますが、いずれその他の議論もこの部会でもお願いしたいと思っておりますので、その際に、ワクチンの担当部署と相談をしてみて、費用対効果のようなものがあれば、それから、誰がどう費用負担するかということもあわせまして、ワクチンの状況がわかるような資料を用意したいと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 どの時点で議論するかはわかりませんけれども、そういうようなお話も出ましたし、それに関連する資料等も適当な段階で御開示いただければ、議論してもよろしいかなと思っております。

 ほかにございますか。あるいは全体を通してでも結構でございますが、よろしゅうございますか。

 それでは、本日は本当に第1回目ということでありましたけれども、非常に活発な御意見をいただきましてどうもありがとうございました。申し上げましたように次回も同じ議題で議論したいと考えております。したがいまして、事務局におかれましてはいろいろ宿題も出ております。その宿題返し及び各委員の御意見を整理した形で、どの委員がどのような主張をされたのか、論点がわかるような形で少しまとめていただいたものを次回出していただくという形にして、より踏み込んだ議論を行いたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、本日はこれまでとさせていただきます。次回の開催につきましては5月28日の水曜日を予定しております。詳細は事務局から連絡がいくと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は御多用の折、お集まりいただきましてどうもありがとうございました。これにて終了したいと思います。


(了)

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