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2013年10月4日 薬事・食品衛生審議会 化学物質安全対策部会 議事録【第一部】

○日時

平成25年10月4日(金)14:00~


○場所

厚生労働省専用第22会議室


○出席者

出席委員(11名)五十音順

有 田 芳 子、 板 倉 ゆか子、 浦 山 京 子、  小 幡 純 子、
豊 島    聰、 永 沼     章、  新 美 育 文、◎西 島 正 弘、
菱 田 和 己、 平 塚    明、  吉田 喜久雄
(注)◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(6名)五十音順

大 前 和 幸、 川 本 俊 弘、 長 尾 哲 二、 中 川 秀 己、
西 川 秋 佳、 西 村 哲 治

行政機関出席者

成 田 昌 稔 (大臣官房審議官)
倉 持 憲 路 (化学物質安全対策室長)

○議事

○事務局 時間がまいりましたので、ただ今から「平成25年度第1回薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会」を開催いたします。

 本日は開催に必要な定足数を満たしており、本部会は成立していることを御報告いたします。なお、本日は2部に分かれており、第1部では条約対象物質を第一種特定化学物質に指定する件について、第2部ではそれらの第一種特定化学物質を含有する製品の輸入規制等、今後の対応について御審議いただく予定としております。第1部は15時まで、その後30分間の休憩を挟みまして、第2部を1530分から開催する予定としておりますので、よろしくお願いします。なお、第2部については、経済産業省及び環境省のそれぞれの審議会との合同での開催となっております。

 本年7月の人事異動で、事務局のメンバーが代わりましたので紹介させていただきます。まず成田大臣官房審議官です。倉持化学物質安全対策室長です。山本化学物質国際情報調査分析官です。

 本年1月28日に薬事・食品衛生審議会の委員の改選がございました。これに伴い、総会におきまして、各部会長の選出が行われ、本化学物質安全対策部会においては、引き続き西島委員に部会長をお願いすることになりましたので、御報告申し上げます。本日は委員改選後最初の部会になりますので、西島部会長に一言御挨拶頂きたいと存じます。

○西島部会長 ただ今御紹介頂きました西島でございます。よろしくお願いいたします。引き続き本部会の部会長を務めさせていただきます。

 委員の先生方は御存じのとおり、この化学物質安全対策部会の仕事としましては、一つは化学物質による環境汚染の防止、2点目は家庭用品の安全性の確保、そのほか化学物質の安全性に関する事項を調査・審議するということでございます。そういうことで、範囲が非常に広いということで、本日も薬学、医学、法学、あるいは消費者の御専門の領域の方々に委員になっていただいていると思いますが、先生方の御協力の下に、この審議会におきまして、きちんと審議できるように努力したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○事務局 続きまして、各委員のお名前と所属を五十音順に御紹介させていただきます。参考資料1に委員の名簿がありますので御覧ください。なお、御紹介に当たりましては、欠席されている委員についても御紹介させていただきます。有田委員、主婦連合会副会長環境部長。板倉委員、消費生活アナリスト(元国民生活センター)。浦山委員、東京都江東区保健所所長。大前委員、慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室教授。小幡委員、上智大学法科大学院教授。川本委員、産業医科大学医学部産業衛生学講座教授。豊島委員、財団法人日本薬剤師研修センター理事長。長尾委員、近畿大学理工学部教授。中川委員、東京慈恵会医科大学皮膚科学講座教授。永沼委員、東北大学大学院薬学研究科教授。新美委員、明治大学法学部教授。西川委員、国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター長。西島委員、昭和薬科大学学長、本部会の座長です。西村委員、帝京平成大学薬学部教授。菱田委員は、独立行政法人国民生活センター商品テスト部テスト第一課課長補佐とありますが、10月1日に人事発令の関係で、課長として着任されていらっしゃいますので御紹介させていただきます。平塚委員、東京薬科大学薬物代謝安全性学教室教授。吉田委員、独立行政法人産業技術総合研究所安全科学研究部門招聘研究員。

 それでは、審議に入ります前に、お手元にお配りした資料の確認をさせていただきます。皆様のお手元にあります議事次第で、第1部と書いてありますが、こちらの議事次第の「配布資料一覧」の、資料1、資料2、資料3が審議用の資料で3点、参考資料として、参考資料1~7があります。過不足等ありましたら事務局へお知らせください。

 第1部の議事進行を西島部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○西島部会長 初めに、本日の会議の公開の是非についてお諮りさせていただきます。各審議会の公開につきましては、それぞれの規定のあるところですが、本日の会議のうち、この第1部は「公開することにより公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある場合又は特定な者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれがある場合」等、非公開とするべき場合には該当しないと考えますので、今回はこれを公開したいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、御了解頂きましたので、第1部は公開とさせていただきます。なお、この公開の会議の議事録につきましては、後日ホームページ等で公開されますので、あらかじめ御了承お願い申し上げます。

 次に、本部会の部会長代理の選出についてです。委員の改選に伴いまして、薬事・食品衛生審議会令第7条第5項の規定によって部会長代理を新たに部会長が指名することになっております。それにつきまして、改選前から委員を務めていただいております国立医薬品食品衛生研究所の安全性生物試験研究センター長の西川先生にお願いしたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

 ありがとうございます。御了解頂いたということで、西川先生に代理を務めていただくことにいたします。西川先生は今日はお休みですが、皆様の御了解を頂いたということにさせていただきます。

○事務局 事務局から伝えさせていただきたいと思います。

○西島部会長 よろしくお願いします。

 それでは、本日の議題に入ります。1点目は「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約の新規対象物質を化審法第一種特定化学物質に指定することについて」です。事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局 資料1に基づき説明いたします。審議事項議題1、資料1「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約の新規対象物質を化審法第一種特定化学物質に指定することについて()」を御覧ください。

 「1.背景」から御説明いたします。残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約、POPs条約においては、難分解性、生物蓄積性、毒性及び長距離移動性を有するPOPs(残留性有機汚染物質)による人の健康の保護及び環境の保全を図るため、各国が国際的に協調して、POPs条約の対象物質について、製造及び使用を原則禁止する等の措置を講ずることとしております。

 この条約への対応として、我が国においては、平成17年にPOPs条約の国内の実施計画を定め、平成24年にその改正を行っております。これら対象物質に関する製造、使用、輸入及び輸出の規制については、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律、農薬取締法、薬事法及び外国為替及び外国貿易法に基づき、所要の措置が講じられております。化審法においては、現在のPOPs条約対象物質のうち、意図的に製造されることのないPCDD及びPCDFを除いた19物質について、第一種特定化学物質に指定し、製造、輸入の許可制—事実上の禁止—、使用の制限及び届出制—事実上の禁止—等の措置を講じております。

 POPs条約における対象物質の追加のための手続としましては、締約国から提案のあった候補物質につきまして、残留性有機汚染物質検討委員会、POPRCにおいて、締約国等から提供された科学的知見に基づき、POPs条約で定められた手順に基づく検討を行うこととされております。昨年秋までに8回のPOPRCが開催されており、我が国からは委員として淑徳大学の北野大教授に、第1回~第8回まで継続的に御出席頂きました。第6回のPOPRCでは、6,,,,10,10-ヘキサクロロ-,,5a,,,9a-ヘキサヒドロ-,-メタノ-,,-ベンゾジオキサチエピン=-オキシド類、別名 エンドスルファン又はベンゾエピン、以下、エンドスルファンと申し上げますが、これを附属書A廃絶へ追加する旨の勧告を締約国会議に対して行うことが決定されました。また、第8回POPRCでは、ヘキサブロモシクロドデカンを同様に附属書Aへ追加する旨の勧告を行うことが決定されたところです。

 これらの勧告を踏まえ、平成23年4月に開催された第5回締約国会議において、エンドスルファンを附属書Aに追加することが決定されております。また、本年4月~5月に開催された第6回締約国会議においては、ヘキサブロモシクロドデカンを附属書Aに追加することが決定されています。これらの物質につきましては、今後、POPs条約の下で、製造、使用等を廃絶・制限する措置等が講じられることになります。なお、改正される附属書の発効自体は、国連事務局による各国への通報から1年後となっております。

 今申し上げたような背景を踏まえ、「2.化審法による対応()」として、御審議を頂きたく思います。まず、附属書Aに追加されたエンドスルファン及びヘキサブロモシクロドデカンについては、POPsとしての要件を満たすことがPOPRCにより既に科学的に評価されていると考えております。これらの内容につきましては、別添1及び別添2にそれぞれ、エンドスルファンの有害性の概要と、ヘキサブロモシクロドデカンの有害性の概要としてまとめています。これら評価された内容については、化審法の第一種特定化学物質と同様に、分解性、蓄積性及び毒性等に基づくものであることから、既に附属書Aに掲げられている化学物質と同様に、化審法の第一種特定化学物質に指定することとしたいと考えております。

 併せて、ヘキサブロモシクロドデカンにつきましては、平成22年度から化審法第14条第1項に基づく有害性調査を行った事業者に対して、第14条第2項に基づき、第一種特定化学物質に該当すると判定し、通知することとしたいと考えております。

 また、化審法第24条に基づき、これらの物質が第一種特定化学物質に指定された場合には、それらの物質を使用している製品は輸入を禁ずることとなっております。その具体的な措置につきましては、また第2部で検討したいと考えておりまして、特にヘキサブロモシクロドデカンは、難燃剤として現在も広く使用されていることから、POPs条約で認められた範囲で適用除外の登録等を行うことの可否、また、その製造・輸入・使用等を禁ずる時期についても検討したいと考えております。最後の部分については、2部で御審議していただければと思います。

 続きまして、資料2です。資料2について若干修正させていただきます。1.経緯の2行目で、「平成23年5月に第5回締約国会議」とありますが、「平成23年4月」の誤りですので修正させていただきます。また、上から6行目に「第6回締約国会合」とありますが、「第6回締約国会議」と修正させていただきます。資料2は、調査会から部会への報告の資料となります。内容の1点目は、先ほど資料1で申し上げたような経緯をこちらに記載しています。2点目は「法に基づく措置について」となっております。この2物質につきまして、第一種特定化学物質に指定することが適当であると記載しています。本部会において了承が得られるようでしたら、薬事・食品衛生審議会の答申とさせていただく予定としています。以上で説明は終わります。

○西島部会長 ただ今第1議題の説明がありましたが、これらにつきまして委員の方々から御質問、御意見がありましたら御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。

○永沼委員 教えていただきたいのですが、資料1の2の()の下から2行目に、「有害性調査を行った事業者」という言葉があるのですが、この有害性調査を行った事業者というのは、もう少し具体的に言うとどういうことになるのでしょうか。

○事務局 人の方ではなくて、環境省の方でこちらの生態毒性の調査を出したもので、民間企業に対して国から調査指示を出しているのですが、民間企業名がすぐに出てこないので、1部と2部の間に情報を確認してお伝えしたいと思います。

○永沼委員 分かりました。

○西島部会長 そのほかいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、特に御意見等ございませんので、ただ今御説明頂きました残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約の新規対象物質を化審法第一種特定化学物質に指定するということについて、この部会でお認めいただいたということに決定します。ありがとうございました。

 それでは、これにつきまして、手続等について事務局から説明をお願いします。

○事務局 まず、一特指定の手続として、本日御審議を頂いた結果が本審議会の答申として取りまとめられる予定です。その後、第一種特定化学物質の追加について、化審法政令案の作成、パブリックコメントの実施等を経まして、平成26年2月頃を目処に政令の公布までの準備を進める予定です。

 二つ目は、一特の製品指定に係る審議予定ですが、今回の第一種特定化学物質の追加指定の方針を受けて、化審法で措置すべき事項、具体的には、輸入禁止とすべき製品の指定については、この後の第2部で御審議頂く予定です。

○西島部会長 ただ今の二つの手続について何か御質問はございますか。よろしいでしょうか。輸入禁止については、この後の第2部で御審議頂くということです。

 それでは議題2に移ります。これは報告事項になりますが、議題2「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく審査状況について」、事務局から御説明をお願いします。

○事務局 化審法に基づく審査状況について、資料3「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基づく審査状況について」における新規化学物質及び一般化学物質については、化学物質安全対策部会の下に設置しております化学物質調査会において審議することとなっております。その審議状況についてはこちらの部会に報告することとされておりますので、本日、その活動状況について報告申し上げます。前回、こちらの部会に報告しましたのが平成24年7月ですので、それ以降について資料3にまとめています。平成24年度第3回化学物質調査会から、平成25年度第5回の化学物質調査会まで、こちらで審議された新規化学物質と一般化学物質の物質数、監視化学物質とされた化学物質の数、優先評価化学物質とされた新規及び一般化学物質の数をまとめております。本資料では、1ページは物質の数で記載していますが、2ページ以降の別紙につきましては、優先評価化学物質の名称をお示ししています。非常に多数ですので、個々の説明は省略しますが、このような物質が優先評価化学物質に指定されております。なお、平成25年度第5回の調査会で優先評価化学物質相当として判定された約40物質につきましては、現在、優先評価化学物質として告示する作業を進めています。以上です。

○西島部会長 今の御説明について、御質問等ございますでしょうか。審査はどこでどのように進められているのでしょうか。

○事務局 審査につきましては、こちらの部会の下の化学物質調査会、西川委員が座長をしている調査会の方で審査をさせていただいておりまして、そこで新規性のあるもの、既存のものにつきましてはスクリーニング的な評価を調査会でやっています。

○西島部会長 それは頻度としては年に数回行われているのですか。

○事務局 年に10回やっています。その結果の件数がここに載っています。

○西島部会長 ほかに御質問ございますか。

○吉田()委員 毎年、生産量といいますか、製造輸入量が変わると思うのですが、毎年この全ての物質について暴露評価の見直しとかも、この中で併せてやっておられるのですか。

○事務局 はい、やっています。

○西島部会長 そのほかいかがでしょうか。

○有田委員 今、暴露評価もされているという御回答があったのですが、生産量などの数量については、その年のものは出てきませんね。それはその年の生産量を含めての暴露評価をしているということですか。2年ぐらい前ですか。

○事務局 1、2年ずれているそうなのですが、正確なずれについては、経済産業省等に確認しまして、後でお答えしたいと思います。

○有田委員 それはPRTRだけではなくて、厚生労働省のほかのものも関係してきますね。

○事務局 そうですね。PRTR情報も活用することがありますし、あと経済産業省に届けさせているデータを用いて、別途暴露評価と併せて判定しています。

○有田委員 それが年に10回で、評価ができているのですか。

○事務局 年に10回でやっています。

○有田委員 10回しかしていないのか、10回もしているのか、どちらですか。なかなか難しいですか。

○事務局 先ほどから事務局が言っている「年に10回行っている審議」は新規化学物質の審査を年に10回やっているのであって、「暴露等の一般化学物質のスクリーニング評価」は年に1回やっているところでございます。

○有田委員 生産量も把握しながら1回でも十分できているということですか。

○事務局 年に1回、経済産業大臣の方に製造・輸入量と用途を報告してもらうことになっておりまして、それを集計しますのが年に1回しかできないというところです。

○有田委員 その期間というのはどれぐらいですか。届出があってから、例えば1か月以内とか、どれぐらいの関係ですか。

○事務局 直近は7月にスクリーニング評価を行って、約41物質を優先評価化学物質相当としているのですが、そのときの暴露情報というのは、平成23年度の実績を用いて評価しています。

○有田委員 今年は難しいというのは分かるのですが、それは1年間かけてということですか。

○事務局 はい、そうです。いずれにしても仕組みにつきましては、3省で相談しながら、どういう選択がベストなのかを常にお互いに意見交換しながらやっておりますので、そのような中で、どういったことに取り組んでいけるのかというのは考えていきたいと思います。

○有田委員 もう一つよろしいですか。3省の話合いというのが、化学物質関係においてはしばらく行われていなかったのですが、最近は行われているのですか。

○事務局 それは政策対話でありますとか。

○有田委員 そちらだけですか。

○事務局 はい。例えば政策対話につきましては、確かにしばらくやっていないと認識しています。

○有田委員 こちらの方は頻繁に行われているのですか。

○事務局 そうですね。審査のものは頻繁に行っております。

○西島部会長 ほかに御質問等ございますか。

 それでは、ただ今の審査の状況についての御報告は、御了解頂けたということにしたいと思います。

 今日の議題はここまでですが、参考資料が幾つか配られておりますので、お時間もありますので、簡単に参考資料も御説明をお願いします。

○事務局 まず、参考資料2です。こちらについては、第一種特定化学物質の特性がどのようなものであるか、上に難分解性、高蓄積性、長期毒性とありますが、このようなところが特性であります。それから、政令指定がされている物質のリストが2.にありまして、裏面の3.で、第一種特定化学物質に対する規制措置ということで、一特指定が行われた場合に、どういった措置が講ぜられるのかです。参考資料2は以上です。

 参考資料3、参考資料4、参考資料5がストックホルム条約に関するものです。参考資料3は残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約の概要ということで、1.目的は、冒頭の資料で説明させていただいたような内容ですが、毒性、難分解性、生物蓄積性及び長距離移動性を有するPOPsから、人の健康の保護及び環境の保全を図る。2.は各国が講ずべき対策で、例えば、. PCB等の製造、使用の原則禁止及び原則制限、このような. . までの対策を講じていく。3.は条約の発効に関すること。4.は条約発効後の動き。5.は我が国の対応ということで、4点ほど記載していますが、対象物質の製造・使用禁止等については、化審法、農薬取締法等4法令で措置を取っていくことになっております。

 参考資料4は、新規POPsがどのように追加されていくのかというフロー図になっています。上の方からいきますと、スクリーニング段階、各締約国から事務局に対して、こういう物質が怪しいのではないかとか、そのような提案をするフェーズがあり、危険性の概要をまとめていくようなフェーズ、次のステップでは危険性の管理に関する評価のステップがありまして、最終決定段階となります。先ほどの資料1に書かせていただいているのは、最終決定段階である検討委員会による勧告の部分であるとか、締約国会議における最終決定に近いところを紹介させていただいています。

 参考資料5は、1.が第5回締約国会議において決定された事項、これはエンドスルファンの関係、2.が第6回締約国会議において決定されたHBCDの事項となります。

 参考資料6と参考資料7は、環境省の資料になりますが、HBCDの鳥に対する毒性試験が6週間と20週間で結果が大きく違ったということで、その点についてどう評価するのか追究している資料となります。簡単ではございますが以上です。

○西島部会長 今、参考資料の御説明を頂きましたが、これらについて御質問等ございますか。6週と20週でそれほど違ったというのは、その辺の理由等はまだ解決されていないということなのですか。

○事務局 これは今年の6月の審議会にもこの参考資料7が使われまして、一番新しい資料になるかと思うのですが、この資料で議論した際も、やはり6週と20週で出てきた差の原因がはっきり分からず、総合的にいろいろ判断すると、このHBCDについては一特に指定すべきというような議論がなされた経緯があります。ただ、この資料で環境省が御説明されている状況では、少なくともこの資料の段階ではまだよく分からないというような議論はされております。

○有田委員 参考資料6、7は鳥類でされた結果みたいですが、魚類に残留性の結果が出ているというのがありますが、そういう情報は資料として出しているのですか。

○事務局 魚類につきましては、厚生労働省側には資料がありませんので、この後、環境省等が来る前に確認をしたいと思います。

 今あるデータですと、例えば資料1の別添に付けておりますが、POPsの専門家が議論したときの有害性の一覧表がありまして、別添1の蓄積性の欄にある情報が今のところ我々の持っている情報になります。それから、資料1の別添2の蓄積性の所ですと、こちらも同じようにニジマスなどの所で蓄積性の数字が示されているのですが、このデータしか手元にはありません。

○西島部会長 この濃縮の係数というのがよく分からなかったのですが、魚類1,0003,000とかいうのは、係数なのですか。これがどの程度、蓄積性を意味するのか、見たとき分からなかったのですが。

○事務局 環境省等に確認させていただきます。

○西島部会長 そのほか何かございますか。今回、新たに二つが追加されるということですけれども、先ほどの新規POPsの追加フローの中で、現在も追加になろうとしているものは具体的にはあるのですか。そのような情報がこれからもっと増えてくるとか。

○山本分析官 具体的にすぐにいわゆる日本で一特になるようなものが出てきているということではないようです。POPRCの研究というのは毎年やっていますので、そのときに候補になり得る化学物質というのは、順次挙がっていって、提案があって議論がされています。データが集まってくれば指定されるものが出てきて、議論が進んでくると思います。

○西島部会長 よろしいでしょうか。それでは、ただ今の御説明を含めまして、それ以上の御質問はございませんので、以上で本日の審議は終了ということにいたします。最後に事務局から御連絡がありましたらお願いします。

○事務局 この部会の第1部の終了後、休憩を挟みまして、1530分から第2部を開始したいと思います。第2部は経済産業省及び環境省との合同の審議になります。

○西島部会長 ありがとうございます。これで第1部を終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 化学物質安全対策室 補佐 佐々木(内線 2910)

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