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2014年1月16日 第18回 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議

○日時

平成26年1月16日(木) 15:00~17:00


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(12階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎第5号館)


○出席者

出席構成員

堀田構成員、五十嵐構成員、伊藤構成員、岩田構成員、奥田構成員
北田構成員、後藤構成員、友池構成員、西川構成員、葉梨構成員
樋口構成員、藤原構成員、村島構成員、山本構成員、横谷構成員
吉村構成員

出席参考人

山本参考人、宮崎参考人

○議題

第1回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
第2回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
企業から提出された開発工程表等について
その他

○議事

○医薬食品局審査管理課 

それでは定刻になりましたので、ただいまより第 18 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議を開催いたします。本日は岡部構成員、小川構成員、落合構成員、松石構成員より御欠席との御連絡を頂いております。岩田構成員からは、遅れて来るとの御連絡を事前に頂いております。現在のところ、 15 名の先生に御出席いただいております。

 また、ワーキンググループの検討状況を御報告するに当たって、前回同様、各ワーキンググループのメンバーからは、参考人として御出席いただいておりますが、これまで御出席いただいている先生方ですので、御紹介は割愛させていただきます。

 カメラ撮影の方は、ここまででお願いいたします。

 それでは、堀田先生、以降の議事進行をお願いいたします。

 

○座長 

皆様、改めまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、初めに本日の配布資料の確認を事務局からお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課 

本日の配布資料については、議事次第及び座席表、及び資料 1 は検討会議における検討の進め方。資料 2-1 は「第 I 回要望関連の専門作業班 (WG) の検討状況の概要等について」。資料 2-2 は「第 II 回要望関連の WG の検討状況等について」。資料 3-1 3-7 の一枚紙の「医療上の必要性に関する専門作業班 (WG) の評価」。資料 4-1 及び 4-2 が「公知申請への該当性に係る検討会議報告書 ( ) 」です。

 次に、医療上の必要性が高いとされた品目に係る専門作業班 (WG) の検討状況について、第 I 回要望関連が資料 5-1 、第 II 回要望関連が資料 5-2 です。資料 6-1 は「企業から提出された開発工程表について」。企業から提出された開発工程表の概要等について、第 I 回要望関連が資料 6-2 、第 II 回要望関連が資料 6-3 となっています。資料 7 は開発企業の募集を行った医薬品のリストです。続いて、資料 8 は「ポリエチレン・グリコール包埋ウシ由来アデノシン・デアミナーゼ開発について」。続いて、当日配布資料として「第 III 回要望の検討について」と「資料 6-3 の差し替え」があります。以上が配布資料です。

 参考資料については、ひとまとめにしてお配りしておりますが、資料の不足等ございましたら、事務局までお知らせください。

 

○座長

 どうもありがとうございました。皆様、資料を御確認いただいて、落丁あるいは不備がありましたらお知らせいただきたいですが、よろしいでしょうか。

 本検討会議は前回 10 7 日に開催しておりますが、まずはその後の進捗状況について、事務局からの説明をお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課

 それでは、事務局より御説明いたします。前回 10 7 日の第 17 回検討会議以降の検討状況について御説明いたします。資料 1 2 ページ目の真ん中から右下辺りですが、第 II 回要望のうち平成 24 4 6 日、平成 25 1 31 日、平成 25 7 17 日に企業に開発要請をしたものについては、引き続き、ワーキンググループにおいて必要な試験の該当性や公知申請への該当性の評価を行っております。公知申請が該当と御判断いただいたものについては、薬事・食品衛生審議会における事前評価を踏まえ、企業より公知申請がされるという流れになっております。

3 ページ目の「第 III 回要望における検討の進め方」については、当日配布資料でも御説明しますが、 2013 8 1 日から開始した要望募集が、 2013 12 27 日に一旦取りまとめのため締め切らせていただき、集まった要望書の整理を行っているところです。また、資料 1 1 ページ目ですが、第一期の募集は 2013 12 月末で終了していますが、引き続き要望は受け付けまして、第二期の募集は 2014 年の 6 月末をめどに一旦締め切ることを考えております。

 続いて資料 2-1 を御覧ください。第 I 回要望について、医療上の必要性が高いとされたものは全部で 185 件となっており、これらについて段階的に開発要請等を行ってきたところです。

 次のページを御覧ください。前回の検討会議で公知申請への該当性の評価は終了しましたので、検討中のものは 0 件です。

 続いて資料 2-2 を御覧ください。第 II 回要望につきましては前回までに合計 100 件について医療上の必要性が高いとの評価を頂いております。前回会議の時点で検討中のものが合計 21 件ありましたが、今回はワーキンググループにおいて医療上の必要性の評価がございませんでしたので、検討中のものは合計 21 件のままです。引き続き、ワーキンググループで医療上の必要性について検討中の品目は、本資料の別添に一覧としてまとめております。

 次のページになりますが、こちらは開発要請又は開発企業募集を行った 100 件の状況をお示ししています。開発要請した 83 件のうち、新たに 2 件について公知申請の該当性にかかる報告書 ( ) を取りまとめていただいております。また、既に開発に着手されているものが 15 件、今後治験等の実施が必要なものが 23 件、検討中が 17 件となっています。これらの品目のうち、前回会議時に検討中であったものの状況を資料 5-2 に一覧として掲載しております。個別品目の状況については、後ほど御説明させていただきます。

 本日は第 I 回要望と第 II 回要望を織り交ぜる格好になっておりますが、資料の順に沿って御検討をお願いいたします。

 

○座長

 ありがとうございました。いろいろな資料が連続的に説明されましたので、少しフォローしにくい所があったかもしれませんので、何かここで御質問あるいは御意見がございましたらよろしくお願いします。

 第 I 回要望については検討自体はほぼ終了しました。その後の進捗がそれぞれの段階では残っていますけれども、ここまでの評価は済んだという理解ですね。

 第 II 回要望については、また少しずつ動きがあって、検討中のものが 21 件残っているという状況です。

 それから第 III 回要望については最初に説明がありましたように、昨年の 8 月から要望を受け付けて 12 月で受付終了したところで、これから整理に入るという段階ですね。以上ですが、何かよろしいでしょうか。

 それでは、続いて第 II 回の要望品目の検討状況については報告がないということですので、公知申請の該当性に係る報告書 ( ) について、これから御説明願います。まずは循環器ワーキンググループから山本先生によろしくお願いいたします。

 

○山本参考人

 資料 4-1 を御覧ください。循環器ワーキンググループからは、レボノルゲストレルの過多月経に対する公知申請の該当性に係る報告書 ( ) を作成しております。まず 1 ページを御覧ください。要望は日本産科婦人科学会から出ておりまして、レボノルゲストレルの過多月経に対する適応追加の要望です。

 まず本剤の医療上の必要性ですが、要望されている効能・効果は、一定以上の月経出血がある場合を指して、過多月経については QOL に大きな影響を及ぼし、日常活動を大きく制限するということは、既に多くの文献で指摘されておりますので、適応疾患の重篤性としては「ウ : その他日常生活に著しい影響を及ぼす疾患」に該当すると判断しております。

 要望されました製剤ですが、黄体ホルモンであるレボノルゲストレルを子宮内避妊用具に薬剤放出部を付加した製剤となっておりまして、国内外で既に「避妊」の効能・効果で承認がされております。資料 4-1 2 4 ページに海外での承認状況が記載されておりますが、要望内容については、米国、欧州等 6 か国において既に承認がされております。国内外のガイドラインを確認しましたが、過多月経に関する治療方法全体について大きな違いがありませんので、本剤の投与が推奨されていることから、医療上の有用性も「ウ : 欧米等において標準的療法に位置づけられており、国内外の医療環境の違い等を踏まえても国内における有用性が期待できると考えられる」に該当すると判断しております。

 次に本剤の公知該当性ですが、公知該当性については、資料の 24 ページに 7. としてまとめてあります。まずそちらも見ながらですが、 4 ページの表 4-1 に過多月経を対象として企業側で実施された海外第 III 相臨床試験成績の一覧がございます。また 10 ページには、表 5-1 として、企業が行ったもの以外での無作為化比較試験、薬物動態試験等の公表論文のとして報告状況を記載しております。

 このように、本剤の過多月経に対する有効性については、海外において多くのエビデンスが蓄積されております。特に米国を中心に近年実施された臨床試験において、月経血量の変化量、及び治療が有効であった被験者の割合について、また月経の標準治療薬である酢酸メドロキシプロゲステロンに対する本剤の優越性が示されております。

 一方、国内ですけれども、 22 ページに日本におけるガイドラインが記載されております。それから 23 ページに本邦での開発状況はないということですが、臨床試験成績、及び臨床使用実態について 23 ページに記載しております。国内では少数での検討ですが、本剤が過多月経の治療、月経血量の改善に有効であることを示唆する報告があります。また過多月経に本剤が使用されているという実態も示されております。

 また、本剤は海外において過多月経の効能・効果に対して既に承認されておりまして、国内外の各種診療ガイドライン、教科書、総説等において過多月経に対する使用を推奨されておりますので、本剤の要望の効能・効果に対する有効性及び安全性は医学・薬学上で公知であると判断しております。

 効能・効果については、海外で承認されている効能・効果と同様、過多月経とすることが適切と考えております。但し、器質的疾患に伴う過多月経につきましては、原疾患の治療が優先されるべきであるということで、添付文書において、器質性過多月経では、原疾患が特定できる場合、その原疾患の治療を優先する旨注意喚起する必要があると考えております。

 用法・用量について 26 ページに記載しておりますが、海外で実施される臨床試験、ガイドライン等の記載の本剤の過多月経に対する有効性及び安全性は、本剤 52mg1 個を子宮内に投与して得られた情報で、その他の過多月経に対する用法・用量で本剤を投与した場合の有効性及び安全性に関する情報は得られておりません。また、一般的にホルモン剤使用中の妊娠はできる限り避けるべきと考えられておりまして、本剤装着中に妊娠が起こった場合の胎児への影響の危険性は否定されていないことから、過多月経の治療としては、本剤を装着している患者における妊娠の可能性を最小限に抑えるために、十分な避妊効果が確認されている本剤の用法・用量である「本剤 1 個を子宮腔内に装着する」といった用法・用量とすることが妥当と判断しております。循環器ワーキングからの報告は以上です。

○座長 ありがとうございました。ただいまの報告に御意見を頂きたいのですが、私も、剤形そのものが余りよく理解できていなくて、錠剤かなと思ったら、そうではなくてデバイスに近いものですね。子宮内にシステムを挿入して、そこから薬剤が染み出してくる形のものであるので、デバイスですね。これは、もともと避妊用に使われていたものを適応外でこういったところに応用するということです。エビデンスにつては、今御説明いただいたとおりです。何か御質問、御意見はございますでしょうか。

 

○吉村構成員

 これには海外では承認が随分古いように思われるのですが、なぜ日本ではそんなに遅れたのでしょうか。

 

○山本参考人

 そこの実態は私たちも把握しておりませんけれども、確か避妊薬としての承認も、国内は海外よりもある程度遅く入ってきたように記憶しております。特に過多月経については全く開発もなされていない状況でしたので、避妊のピル等も含めて、産婦人科の月経や避妊に関する所は、割と国内では一般的に開発が遅れている状況だったと思います。

 

○座長

 ほかに御意見は。

 

○吉村構成員

 こういう局所に装着することがやはり効果が高いのか、全身投与の方法はどうなっているのでしょうか。

 

○山本参考人

 これは避妊薬として、うちの国循の周産期・婦人科でも割と使われておりまして、お聞きしますと、いわゆる子宮内のリングだけでは、やはり効果は不十分と。一方、経口投与のほうは、忘れるとそれだけで避妊が失敗しますので、そういう意味で子宮内リングに更にずっと染み出すような形でロングアクティングというか、ホルモン剤がずっと出てくるということにしているので、飲み忘れ等の失敗率がない、非常に確実に避妊ができるということで、過多月経ではありませんけれども、避妊の際に原疾患などで絶対に避妊してほしい方などに非常に使いやすいと聞いております。

 

○座長

 そういう薬でありますが、今回の適応とする過多月経について何か御意見、御質問ありましたら、よろしいでしょうか。特にありませんか。よろしいですか。

 それでは、ただ今のワーキングの報告のとおり公知申請のほうに移行させていただきたいと思います。ありがとうございました。

 

○医薬食品局審査管理課

 一応、事務局からなのですが、本日御欠席の落合構成員からも「今回の報告書 ( ) の内容判断は妥当と考えています」という御意見を頂いております。

 

○座長

 ありがとうございました。専門家である落合先生が今日御欠席なので、コメントを事前に頂いているというお話でした。ありがとうございます。

 それでは続いて、抗菌・抗炎症ワーキンググループから宮崎先生、どうぞよろしくお願いいたします。

 

○宮崎参考人

 抗菌・抗炎症ワーキンググループから、メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムの治療抵抗性の下記リウマチ性疾患の公知申請への該当性に係る報告書 ( ) を御報告いたします。資料 4-2 1 ページを御覧ください。

 本剤につきましては、日本リウマチ学会、及び日本小児リウマチ学会より、治療抵抗性のリウマチ性疾患に対する適応追加の要望が提出されております。本剤は 3 19 ページの「 3. 欧米等 6 か国の承認状況等について」に記載されておりますように、要望されています効能・効果のうち、 SLE 、皮膚筋炎等の効能・効果については、米国等で承認されております。また、その他の疾患も含めまして、 20 34 ページの「 5. 要望内容に係る国内外の公表文献・成書等について」に記載されていますように、国内外の文献調査の結果においても、要望内容に関する臨床試験成績等の文献が公表されております。また、教科書や国内外の各種ガイドラインにおいて、標準的な治療に本剤の投与が推奨されていることが確認できます。

 さらに、 34 37 ページの「 6. 本邦での開発 ( 経緯 ) 状況及び使用実態について」ですが、国内の臨床現場においても使用実績が確認されていて、本剤の投与は、これらを総合しますと、治療抵抗性のリウマチ性疾患に対する治療法としては確立されたものと判断できました。また、臨床現場においても、使用実績が蓄積されていることが確認できます。

 次に、 40 ページの【効能・効果】ですが、要望されていました効能・効果については、今、申し述べましたようなことから、適切であると判断して、ここに記載しております。

 次に、 41 ページの【用法・用量】です。要望内容が、米国やカナダで承認されている用法・用量と同様に、成人及び小児ともに 1 30mg /kg とされています。ガイドラインや教科書等に記載されている用法・用量や国内での使用実態を踏まえた結果、成人においては 500mg 1,000mg / 日。小児においては 1 30mg /kg × 3 日間で、最大 1,000mg と変更することが適切であると判断いたしました。ただし、小児については、米国及び豪州における添付文書の記載を参考にして、「症状や患者さんの反応に応じて、適宜増減する」ということを追記することが適切と判断しております。

 安全性については、治療抵抗性のリウマチ性疾患患者さんにおける情報は極めて限られていますが、当該疾患に対する国内外での使用経験において、これまでに新たな安全性上の問題は認められておりません。そこで、設定した用法・用量は、既承認の、効能・効果に対する用法・用量の範囲内ですので、治療抵抗性のリウマチ性疾患患者さんにおいても、既存のエビデンスに基づいて適切な安全対策を講じることは可能であると判断いたしました。

 今申し述べましたようなことから、本剤の治療抵抗性のリウマチ性疾患に対する有効性及び安全性は、医学薬学上公知であると判断いたしました。以上です。

 

○座長

 これも先ほどの吉村先生のご発言のように、今更という感じがないでもないです。もう普通に使用しているというのが臨床現場の実感だと思いますけれども、改めて、承認が得られていないということで、薬事上の承認を得るための手続きに入りたいと、そういう話だと思いますが、御意見はいかがでしょうか。

 

○山本構成員

 私が大学を卒業する前から行われていた治療です。

 

○座長

 普通に臨床現場では使用しているけれど、実は薬事法上の効能・効果が取れていなかったということで、改めてこれを公知申請という形で承認してよいかという御議論です。いかがでしょう、これは小児も含めて全体ということです。

 

○伊藤構成員

 私は専門家ではないのでちょっと分からないので、山本先生にもお聞きしたいのですが、かつての分類が変わってきていますよね。だから、この書き方でいいかどうかということだけ。

 

○山本構成員

 そうですね、いわゆる人名疾患のいくつかが新しい名称に変更することが推奨されています。

 

○伊藤構成員

 だから、変えておいたほうがいいのではないかなと。

 

○山本構成員

 多くの文章がこのままになっていますので、現在これで通すことに大きな違和感はないと思いますけれども。

 

○医薬食品局審査管理課長

 御指摘ありがとうございます。今回こういう対象範囲で概念について、これでよろしいかどうかを、この会議でお認めいただいた上で、実際には今後、薬食審の承認申請という形にさせていただいた上で、審査を一通りやらせていただきますので、その中で今、伊藤先生が御指摘のような現行の表記にできるだけ合わせた形で承認を与えるというようなやり方をさせていただければと思います。基本的にここで御確認いただきたいのは、このような範囲でよろしいかということと、これで公知として、進めていかせていただいてよろしいかどうかだけは。

 

○伊藤構成員

 要するに分類が変わったことに関しては、ここではしなくてもいいのですね。

 

○審査管理課長

 今後の、例えば承認審査の上で、そこの整理が必要であるという御指摘があれば、その審査のほうでお任せいただけるのであれば、特に、ここでもう一度お諮りする必要はないかと思うのですが、そこの辺を少し御議論いただければと思います。

 

○座長

 そうですね、概念としては、難治性リウマチ性疾患という、その中に具体的な病名は何が入るのかということについては、ここで逐一はしないで、従来の書きぶりとの整合性も含めて、事務局にお願いしたいと思います。いずれにしても、カバーできる範囲はしっかりカバーしていただきたいと思います。ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 はい、どうも御検討ありがとうございました。これもワーキングの検討結果に基づいて御了承いただいたということにいたします。

 続きまして、「医療上の必要性が高いとされた品目に係る専門作業班 (WG) の検討状況について」御説明をお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課

 事務局から御説明いたします。資料 5-1 「第 I 回要望で医療上の必要性が高いとされた品目に係る専門作業班 (WG) の検討状況」ですが、前回の検討会で全て検討は終了しています。

 次に、資料 5-2 は、「第 II 回要望で医療上の必要性が高いとされた品目に係る専門作業班 (WG) の検討状況」です。前回、会議時に検討中であったものについてです。 2 ページは「代謝・その他 WG 」についてです。ミコフェノール酸 モフェチルの 1 品目があり、現在 WG にて詳細を検討しています。

 次に、 4 ページの「循環器 WG 」です。現在 4 品目ありまして、こちらについても WG で検討をしています。また、この中で、要望番号 II-279 番のレボノルゲストレルについては、公知申請の妥当性が評価されましたので、こちらについては進歩がありました。

 次に 6 7 ページの抗菌・抗炎症 WG ですが、現在、こちらについても WG で詳細を検討しています。この中で、要望番号 II-88 番のメチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウムについては、公知申請への該当性が評価されたと考えますので、こちらについては進歩がありました。

 次に、 9 ページの「小児 WG 」につきましても、現在、 WG で検討を進めているところです。以上です。

 

○座長

 ありがとうございました。今の報告について、御意見や御質問はありますでしょうか。

 

○山本構成員

 一番最初にプレゼンしていただいた、ミコフェノール酸 モフェチルですけれども、もう臨床現場ではかなり使用していますので、なるべく検討の時間を早めに、どうぞよろしくお願いします。

 

○座長

 という要望がありましたので、事務局で受け止めていただきたいと思います。そのほかは、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 続きまして、「企業から提出された開発工程表について」事務局からの説明をお願いします。

 

○医政局研究開発振興課治験推進室長

 資料 6-1 6-2 6-3 、それから資料 7 に基づいて、順次、御説明させていただきます。あと、大変恐縮ですが、資料 6-3 19 ページを差し替えさせていただきます。テープルの上に 1 枚の差し替え資料を御用意させていただいていますので、併せて、こちらについても御準備いただければ助かります。まず、資料 6-1 の、前回 10 月以降の開発工程表の進捗状況ですが、昨年 12 16 日現在の状況について、開発要請先の全ての企業より開発工程表を提出していただいております。開発工程表の評価の基準については、従来と同じで、「半年以内の公知申請」又は「 1 年以内の治験の着手」ということを求めており、また個別の品目ごとの事情がある場合については、その事情に応じて評価をするという考え方で対応しております。

 次に、 6-2 の「企業から提出された開発工程表の概要等」の中で、第 I 回要望に関する進捗状況です。 1 番目が、企業から提出された開発工程表に基づく情報としての総括表です。前回 10 月以降の主な変更点として、冒頭で堀田座長からもお話がありましたとおり、ワーキング等での公知の該当性についての検討も既に第 I 回要望については終了しています。よって、この表の中の「公知申請予定」や、「治験計画届提出予定」については、全て 0 件となっております。また、前回以降の大きな変更点としては、一番上の「承認済み」という所について、第 1 回開発要請分が 84 件、第 2 回が 44 件、第 3 回が 3 件となっていまして、合計 131 件の承認が既に行われていますが、前回 124 件でしたので、新たに 7 件の承認が行われているという状況です。

 個別品目の変更点を中心に御説明をさせていただきたいと思います。同じ資料 6-2 5 ページ以降は、承認済みのもの (131 ) の一覧表ですが、今回新たに承認がなされたものについては、 21 ページの要望番号 12.2 番、 277 番、及び 22 ページの 114 番の 3 件です。承認に至ったものについては 22 ページまでのものです。 23 ページが承認申請済みのもの (13 ) の一覧です。主な変更点としては、 289 番と 142 番と 24 ページの 26 番、及び第 2 回開発要請分 (5 ) の中の 308 番、 228 番、 239 番については、承認申請済みという形での変更がなされています。 25 ページ以降は、治験計画届提出済みのもの (36 ) です。今回の変更点として、 26 ページの 168 番の品目については承認申請準備中という形に変更があります。以上については、適切な対応がなされているという評価をしたいというように考えております。

 最後の 34 ページにその他として、評価に当たり、個別の品目ごとに検討の必要があるものの一覧です。今回の変更点としては、一番最後の品目の 283 番について、治験継続が困難となったということで、治験中止届を提出したという変更があったという報告です。「第 I 回要望」については以上です。

 続いて資料 6-3 の「第 II 回要望」について、 1 ページは総括表です。前回からの主な変更点としては、「承認申請済み」となっている上から 2 段目の欄について、第 1 回開発要請分が 15 件、第 2 回開発要請分が 3 件、第 3 回開発要請分が 5 件の合計 23 件となっていますが、前回は 17 件でしたので、 6 件が新たに承認申請済みの変更がったということです。主な変更点は、 9 ページ以降が承認申請済みのもの (23 ) の一覧です。その中で 11 ページの II-163 番、 II-290 番と 12 ページの II-87 番について、新たに承認申請がなされています。 13 ページの治験計画届提出済みのもの (13 ) について、 II-268 番は「承認申請準備中」の変更がありました。主な変更点は以上ですが、これまでの一覧に載せられているものについては、適切な対応がなされているという評価をしたいと考えております。

 それから、同じ資料の 18 ページは開発要請半年後以降に公知申請予定するもの (17 ) の一覧表ですが、要望番号の II-279 番については先ほどの御検討により、公知申請が妥当であるというワーキングからの御報告もありましたので、これについてはそのような変更が今後なされると理解しております。

 次に、 19 ページの差し替え資料を御覧いただければと思います。 II-88 番についても、先ほどのこちらでの御検討により、公知申請が妥当であるという御判断を頂きましたので、今後これについての変更もなされるというように考えております。その他については、大きな変更点は今回はありませんでした。

 続きまして、資料 7 に基づいて、公募品目の進捗状況について御報告いたします。前回からの主な変更点としては、 7 番、 8 番が、開発状況は未公表であったのですが、開発状況が「承認申請準備中」という形に変更がありました。それから、 10 番についても、開発状況が未公表でしたが、「治験実施中」という形に変更がありました。 11 番は治験の準備中から「治験実施中」という形に変更がありました。裏面の 3 番と 4 番についても、開発状況が未公表から「治験準備中」に変更がありました。 5 番については、企業名未公表で、開発状況が未公表ということから、「会社名の明示」と、「治験準備中」に変更がありました。最後に、 12 番については、対応いただく企業なしという状況でしたが、今回、手を挙げてくださる企業がありまして、申し出企業が「あり」という形で、企業名については未公表という形での変更があります。以上です。

 

○座長

 ありがとうございました。それでは、企業から出されました開発工程表についての評価をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。第 I 回要望、及び第 II 回要望について、御意見を頂ければと思います。

 おおむね妥当と考えていいでしょうか。私は、この資料 6-2( I 回要望 ) の一番最後のページの最後の 283 番ですが、治験をせっかくやっていただいたのに途中で中止してしまったというような状況を、今後どのように扱うかの方針はいかがでしょうか。

 

○医政局研究開発振興課治験推進室長

 企業の方にお伺いしたら、 最終的な奏効率が本試験にて設定した期待奏効率に到達する ことが困難であり、治験を継続すると被検者に不利益を与える可能性があることから、この治験を中止せざるを得なかったという情報を頂いています。今後の対応については、企業としても PMDA に相談をしながら対応について検討していきたいというようなお話をうかがっています。

 

○座長

 ということで、せっかく開発要請にして始めたけれど、安全性の問題で治験が止まったという状況で、今後は企業との協議で進めていくということのようです。こういうことは今後もないとは言えませんよね。問題はこれに関連して、例えば新薬創出・適応外薬等解消等促進加算が、こうやって治験が止まった場合の扱いはどうなるのかは、当事者にとっては心配なところがありますけれど、それはいかがですか。

 

○医政局研究開発振興課治験推進室長

 本件については、治験そのものについては適切に着手をしておりますので、そちらのほうへの対応としては、今後の開発状況も見極める必要はあるかとは思いますけれども、一応、現時点ではそういう治験も適切に行われているといったような報告は少なくともできようかと思っております。

 

○座長

 ほかに御意見はよろしいでしょうか。治験が止まりはしましたけれども、これまでの企業の対応で別に問題があったわけではないので、開発の要請に対しては適切に対処していただいていると、こういう評価でよろしいでしょうか。

 ありがとうございます。それでは、残った資料 7 については何か御意見はありますでしょうか。まだ、開発企業が現れてないというところが、 5 件ですか。一番後のほうに残っているという状況です。これは最近の先進医療 B の扱いの中で、抗癌剤が 1 年を待たずに先進医療 B のほうに移行する可能性ということについては、これは藤原先生が関係していますが。

 今までは 1 年の公募期間で、開発企業が出てこない場合には先進医療 B の適応という整理だったのですが、もう少し早く前倒しにするという話になりました。これは今回適応になるのですか、いかがですか。

 

○医政局研究開発振興課治験推進室長

 今、座長が御指摘のシステムについては、昨年末から動き初めているような状況です。今後、そのスキームも活用しながら医療現場での対応が可能となるのではないかと考えております。

 

○座長

 ということで、できるだけドラッグ・ラグを速やかに解消していくために、少しずつ前倒しで迅速化を図るという仕組みです。対象になるのは抗癌剤、抗腫瘍剤ということになりますけれども、ここの一番下に書いてあるヨード剤がそれに相当するのかどうかということもありますけれども、今後ともよろしくご検討お願いいたします。

 ほかに御意見はよろしいですか。それでは資料 8 について、事務局から説明をお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課

 続きまして、資料 8 について説明いたします。ウシ由来アデノシン・デアミナーゼについて、アデノシン・デアミナーゼ (ADA) 欠損症に対する酵素補充療法に関して、本検討会の第 11 回の会議において、医療上の必要性が高いという評価を頂き、平成 24 4 6 日に開発企業に公募を行いました。中ほどの 2 ポツですが、「日本先天代謝異常学会」から申し出がありまして、その内容をお示ししています。ウシ由来アデノシン・デアミナーゼは重症複合型免疫不全症という致死的な疾患に対して有用性があり、欧米で使用されてきました。本要望書の提出後、本剤の遺伝子組換え製品が米国で開発しているということが判明しまして、遺伝子組換え製品では生物由来製品特有のリスクが回避可能であること、また、将来的に米国で遺伝子組換え製品への切替えが予測されることから、優先的に遺伝子組換え製品を本邦でも開発すべきと考えているということです。本件については米国において、将来的には、遺伝子組換え製品に切り替えることを考えますと、ウシ由来製品の代わりに遺伝子組換え製品の開発を行うことで差し支えないと考えているところです。

 以上より、今後の対応について、遺伝子組換え製品の開発を進め、その状況について、引き続き本検討会に報告することとしたいと考えています。以上です。

 

○座長

 ただいまの報告では、ウシの腸の組織由来のアデノシン・デアミナーゼを、このまま開発の要請をするよりは、新しい遺伝子組換え製品が開発されるのであれば、そちらのほうにスイッチしていったほうがいいのではないかという、こういう判断だと思いますが、そういう方針でよろしいでしょうか。特に問題はないでしょうか。これは主には小児科の先生ですね、いかがでしょうか。

 

○五十嵐構成員

 大変正しい対応ではないかと思います。

 

○座長

 岩田先生、よろしいですか。

 

○岩田構成員

 これは資料的には、新しいものが必要になるのですか。資料が差し替えになるとかそういう形になるのでしょうか。

 

○審査管理課長

 岩田先生が御指摘なのは、再度開発要請をもう一度かけるかどうかという御紹介でしょうか。

 

○岩田構成員

 はい。そのまま単純に切り替えるということで大丈夫ですか。

 

○審査管理課長

 はい。そもそも組み換え由来と生物由来という違いはありますが、本質の違いは大きくはないので、私どもは再度そこまで必要性はないと考えておりますが、それでよろしければ、このまま「みなし」という言葉が適切かどうか分かりませんが、切り替えた形で、本日以降、次回からの会議の開発状況等については、この形で置き換えさせていただければと思います。

 

○岩田構成員

 了解いたしました。

 

○座長

 もともと、腸由来の抽出物と遺伝子組換えでは、ものは違うけれども、基本的には同じラインで開発を進めるということですね。よろしいでしょうか。

 ありがとうございます。資料 8 については、御了承いただいたものとしたいと思います。その他の事項で、事務局から御説明いただくことがありましたらお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課

 「当日配布」資料について、本日配布させていただきました「第 III 回要望の検討について」の資料に基づいて御説明いたします。

 昨年の 8 月から開始しました第 III 回要望についてですが、昨年 12 月末で一旦、取りまとめるために締め切りとしました。取りまとめました結果、提出された要望数は延べ数で 81 件となっています。今後は、要望の重複の整理、未承認薬及び適応外薬の整理及び優先的に取り扱う対象の整理を行い、本年の 4 月の検討会 ( 19 回検討会議 ) で検討対象のリストを作成する予定にしております。なお、可能な限りですが、本年の 4 月の検討会議から、医療上の必要性の評価を順次行っていく予定にしております。説明は以上です。

 

○座長

 昨年の 8 月から 12 月までの募集で、延べ数で 81 件の要望があったということです。これを整理していくと何件が検討対象になるのかという話になるのですが、第 I 回は 600 を超えるぐらいの要望があって、それが 374 になった。第 II 回も数百あった中で 290 になって、今回は要望自体が 81 ですので、いわゆるドラッグ・ラグの解消が進んできたという実態を示しているのではないかと思います。この 81 件について、今後、整理をしていただきワーキングのほうで御検討いただくというようになるかと思います。今後としては大体どうですか、 6 か月に 1 回ぐらいの形ですか。

 

○医薬食品局審査管理課

 はい、大体半年に 1 回ほどで取りまとめていきたいと考えています。

 

○座長

 ということですので、できるだけこれから承認時期のマイナスをゼロにして、プラスの方向にもっていきたいというように思っています。この点について、御意見、あるいは御要望等がありますでしょうか。よろしいですか。

 それでは今日、御検討を頂くのはここまでですが、その他、事務局より、報告事項等がありましたらお願いします。

 

○医薬食品局審査管理課

 次回の検討会議については、 4 22 日火曜日、午後 1 時から開催させていただく予定にしております。御多忙のところを恐縮でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

○座長

 そのほか、委員の先生方から、何か伝えておくこととか、聞いておくことがありますでしょうか。よろしいですか。

 それでは、本日の第 18 回の検討会議をこれで終了いたします。ありがとうございました。


<照会先>

厚生労働省医政局研究開発振興課
厚生労働省医薬食品局審査管理課

03-5253-1111(内線 4165、4221)

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