ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(医療技術評価分科会))> 平成25年度第2回診療報酬調査専門組織医療技術評価分科会議事録(2014年1月14日)




2014年1月14日 平成25年度第2回診療報酬調査専門組織医療技術評価分科会議事録

保険局医療課

○日時

平成26年1月14日(火)13:59~14:44


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(12階)


○出席者

渥美委員 和泉委員 井原委員 岩中委員
北川委員 小山委員 斎藤委員 佐々木委員 真田委員 
重藤委員 鈴木委員 田中委員 長瀬委員 福井委員
福田委員 本田委員 松野委員 松村委員 米山委員 
<事務局> (宇都宮医療課長 佐々木企画官 他 )

○議題

平成25年度医療技術の評価(案)について

○議事

○福井分科会長

 それでは、定刻になりましたので、ただいまより平成25年度第2回「診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会」を開催いたします。

 まず、委員の出欠の状況について御報告をいたします。本日は、大滝委員が御欠席で、渥美委員が少しおくれていらっしゃるというふうに伺っております。

 それでは、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○松永入院医療包括評価指導官

 事務局の保険局医療課の松永でございます。

 配付いたしました資料の確認をさせていただきます。

 まず、座席表がございます。

 おめくりいただきまして、議事次第。

 その次が、技-1「医療技術の評価(案)について」。こちらはA4判の両面になります。

 次が、技-2「平成25年度医療技術の評価について(案)(概要)」。こちらはA4判の横の1枚紙になります。

 次が、技-3「医療技術評価分科会における評価の進め方について」。こちらもA4判の横の1枚紙になります。

 最後に、技-4「医療技術の評価(案)」。A4判の縦の両面印刷で、全部で34ページのものになります。

 また、机の上に平成25年度医療技術評価提案書というドッジファイル。また、御議論の参考となりますように、外保連試案2014を各委員の先生方の机の上に置かせていただいております。

 資料は以上となります。過不足等ございましたら事務局までお申しつけください。

○福井分科会長

 ありがとうございます。

 お手元に資料はございますでしょうか。

 それでは、本日の議題は、お手元の議事次第にございますように、平成25年度医療技術の評価(案)についてでございます。こちらの議題の進め方につきまして、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○松永入院医療包括評価指導官

 それでは、技-1から技-3まで御説明させていただきたいと思います。

 まず、技-1をごらんください。「医療技術の評価(案)について」ということで、「1 これまでの検討状況」についてです。

 これまで、関係学会から御提案いただきました合計863の技術のうち、1ページにございますものは、昨年1112日にこの医療技術評価分科会で御検討いただいたものです。

 【平成25年度第一回医療技術評価分科会での検討結果(概要)】という表のうち「○1幅広い観点から評価が必要な技術」「○2エビデンスが不十分と考えられる技術」、これらにつきまして、第1回分科会後、先生方に御評価をいただきました。

 2ページ目にお進みいただきまして「2 医療技術評価分科会における評価について」でございます。

 こちらは1112日の会議以降、先生方及び専門委員の先生方に分野横断的な幅広い観点から御評価を行っていただきました。その結果を取りまとめましたものが【医療技術の評価(案)】というところになります。

 なお、こちらの重複についてなのですけれども、おめくりいただきまして、3ページ目の注1になりますが、こちらに記載してございますように、昨年1112日の分科会後、委員の先生方の御評価も含めまして再整理を行ったところ、追加で7件の重複を確認いたしました。その結果、最終的には863件のうち、重複を除きますと、798件となりました。

 そのうち、新規保険収載等の評価を行う優先度が高いと考えられる技術が、2ページ目に戻りますけれども、○1にございますように、新規技術57件、既存技術78件の計135件とさせていただいております。

 なお、3ページ目の注2に記載してございますように、○1の新規保険収載の評価等を行う優先度が高いと考えられる技術の中には、新たに保険収載するもの、既存の技術の増点、減点、廃止、要件の見直し、適応疾患の拡大等といったものが含まれてございます。

 また、2ページ目にお戻りいただきまして、今回の医療技術評価分科会としては、改定では対応を行わない技術が○2になりますが、新規技術が217件、既存技術が269件の合計486件という形で整理させていただきました。

 続いて○3になりますが、今回の医療技術評価分科会はあくまでも個々の医療技術の評価になりますので、そういった観点から対象外とさせていただいたものが177件ということになっております。

 なお、これらの整理につきましては、今後、本日の分科会で取りまとめていただいたものを座長より中医協総会に御報告していただき、最終的には総会で御議論をいただきたいと思っております。

 ただいまの説明を1枚にまとめましたものが、次の技-2になります。

 関係学会等からの提案書について、それぞれ幅広い観点から評価が必要な技術、エビデンスが不十分と考えられる技術、評価対象外というものを昨年の第1回分科会で御提出させていただきました。

 その結果、上の2つについて委員の先生方による事前評価を受けまして、最終的には一番右側にありますとおり、新規保険収載の評価等を行う優先度が高い技術が135件、医療技術評価分科会では対応を行わない技術が486件、対象外が177件という形に整理させていただいております。

 続きまして、技-3になります。こちらにつきましては、議論の進め方の1枚紙になります。

 今回は、右側から2つ目の箱になります。第2回、平成26年1月14日、本日の分科会でこの評価結果を取りまとめていただきたいと考えております。具体的な評価(案)につきましては、技-4の説明で述べさせていただきます。

 私のほうからは以上となります。

○福井分科会長

 ありがとうございます。

 これまでの説明につきまして、何か委員の皆様方から御質問はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、713技術について評価していただいた結果につきまして、技-4の資料につきまして説明をお願いいたします。

○松永入院医療包括評価指導官

 まず今回、先生方に短時間で多数の提案書を御評価いただきましたことを、この場をおかりして厚く御礼申し上げます。

 先生方の評価結果を踏まえまして、事務局で相対的に整理させていただきましたものが技-4となります。それぞれ、新規保険収載等の評価をする優先度が高い技術、今回の改定で対応を行う技術が1ページ目から6ページ目になります。今回の改定では対応を行わない技術が7ページ目から26ページ目になります。また、医療技術評価分科会では対象とならない技術が27ページから34ページ目になります。

 提案書整理番号順をベースとしつつ「申請技術名」「申請団体名」「評価(案)」のところに先生方からいただきましたコメントを事務局で総括的にまとめさせていただいた形をとらせていただいております。

 簡単ではございますが、それぞれ御紹介させていただきたいと思っております。

 まず「○1新規保険収載等の評価を行う優先度が高いと考えられる技術」をごらんください。

 例えば今回、保険で対応するものの一つとしまして、3ページ目の中ほどにございます、提案書番号353101、日本心臓血管外科学会等から御提出されております「小児・先天性心臓手術における同一部位の入れ替え再手術」でございますけれども、こちらは小児・先天性心疾患のうち、小児特有の成長に起因し、避けることができない再手術につきまして、特に同一部位への人工血管等の置換等に限り加算を求めるという御提案内容になります。

 こちらにつきましては、術式を限れば、有効性等の観点からエビデンスが示されているというコメントをいただいておりますので、評価すべき医学的な有用性が示されているという形で評価させていただきました。

 また、2ページ目の一番上にございます、提案書番号319101、日本形成外科学会等から御提出されております「ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術」。こちらにつきましては、乳房インプラントを乳がん術後の患者さんに挿入する乳房再建術の点数についての設定ですけれども、乳房インプラントにつきましては平成25年7月1日に保険適用されまして、現在、乳房再建術を準用先としておりますが、技術としては組織拡張器による再建手術に類似しており、それに見合った点数に適正化してほしいという御提案内容でございます。

 こちらにつきましては、体外診断薬・材料制度に準じて今回改定で対応を行うということで御評価させていただきました。

 同様の考え方で、平成24年度診療報酬改定以降に新たに区分C2(新機能・新技術)、または区分E3(新項目)として保険適用された医療機器や検体検査に伴う技術に係る御提案につきましては、このようなコメントをつけさせていただいております。

 おめくりいただきまして、4ページ目でございます。下から9つ目、提案書番号386104、日本麻酔科学会等から御提出されております「深鎮静(専従医師、1時間以内)」につきましては、提案の一部について評価すべき医学的な有用性が示されているという書き方をさせていただいております。

 こちらにつきましては、その下にございます提案書番号386105及び386106との御提案内容と一連のものでございますので、これらをあわせて評価できる部分について対応させていただくということで、このような形のコメントをさせていただいております。

 このように、そういった何らかの形で、先生方からのコメントで、有用性を示す記載があり、かつ評価が4や5であったものが今回の改定で対応を行う技術の中に入っております。以下、同様の観点で、今回先生方に評価していただくコメントがあったものにつきましては評価(案)という形で記載させていただいております。

 続きまして、5ページ目になります。下から7つ目以降の御確認をお願いいたします。

 提案書番号710225以降になりますが、日本臨床検査医学会から御提出いただいております、RIA法による不飽和鉄結合能(UIBC)、総鉄結合能(TIBC)など、以下おめくりいただきまして、6ページ目の提案書番号710235まで及び3ページ目の上から6つ目の提案書番号347202「静脈形成術、吻合術(指の静脈)」につきましては、医療上の必要性を踏まえ、評価の見直しを行うというコメントにさせていただいておりますが、これらにつきましては、既に行われなくなっている技術ということで廃止させていただくことから、こうした形のコメントを記載させていただきました。

 以上が今回、保険で対応したいと考えている技術になります。

 続きまして、7ページ目以降の御確認をお願いいたします。提案書の内容等を踏まえまして、今回の改定では対応を行わない技術になります。こちらもコメントについて幾つかパターンがございますので、それぞれ簡単に御紹介させていただきます。

 1つ目ですけれども、7ページ目の一番上にございます、提案書番号201201、日本アフェレシス学会等から御提出いただいております「血漿交換療法(増点について)」です。こちらは技術料の増点という御提案でございました。一方で、なぜ増点する必要があるのか、患者さんの治療にとってどういったメリットがあるので増点をする必要があるのかといった観点から再評価するための根拠が十分に示されていなかったということで、評価(案)には再評価すべき根拠が十分に示されていないというコメントをさせていただきました。

 おめくりいただきまして、8ページの中ほど、上から9つ目にございます、提案書番号234102、日本消化器内視鏡学会等から御提出いただいております「消化器軟性内視鏡安全管理料」。こちらにつきましては、ガイドラインに基づいた施設要件を満たした環境で消化器軟性内視鏡を洗浄・消毒作業及び管理・環境維持を確実に行った場合の加算を求める内容であったのですけれども、こちらについてはそうした安全管理を前提として現行の診療報酬の中で評価しているということでございますので、こちらに対して、新たにその評価を切り分けて、別途評価を行う根拠が十分に示されていないことから、こうした形のコメントを書かせていただいております。

 おめくりいただきまして、13ページ目の上から8つ目になります。提案書番号311101で、日本肝胆膵外科学会等から御提出いただいております「腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術」。こちらにつきましては、開腹手術ではなく、腹腔鏡下での膵頭十二指腸切除術について新規での保険収載を求めるという御提案内容でございましたが、安全性について検討の余地があるという御意見をいただいておりますので、保険収載するには医学的な観点から有用性が十分に示されていないという形のコメントを記載させていただいております。

 以上が、医療技術評価分科会としては今回改定では対応を行わない技術に関しての説明となります。

 最後が27ページ目以降になります。こちらは医療技術評価分科会におけます評価の対象外になります。

 大きくは、前回11月にお示しさせていただきましたが、まず医療技術評価分科会の評価の対象というものは、あくまで個々の技術評価になります。そのため、従来、診療報酬上、在宅医療、病理診断までが対象という形で学会から御提案をいただいておりました。今回からは医学管理についても、医療技術としてアウトカムが改善する等の有効性をデータで示すことができる医学管理については対象とさせていただいております。

 そのため、基本診療料、有効性をデータで示すことができない医学管理料に該当する技術につきましては医療技術評価分科会の対象外とさせていただいておりますが、改定の際に対応しないというわけではなくて、医療技術評価分科会で特段御審議をいただく内容ではないという形で整理をさせていただいております。

 特にリハビリですとか精神の入院医療等につきましては、どういった枠組みで制度を運用していくかという観点から中医協総会で御議論をいただいておりますので、それに関連する技術につきましては個々の医療技術の評価に関することではないということで、評価の対象外とさせていただきました。

 また、そもそもスクリーニングですとか予防を目的としましたものにつきましては、保険給付の対象とすべきかどうか、議論が行われた上で検討を行っていただきたいということで、評価の対象外としております。

 先進医療で行われているものにつきましては、今回改定に向けて先進医療会議で御議論いただいておりますので、そういった技術についても対象外とさせていただきました。

 前回、先生方に11月にごらんいただきましてから、御提案内容の中で、使用する医薬品・医療機器等の中で薬事法上の承認を確認できなかったものにつきましては、追加で評価対象外という形で整理させていただいております。

 また、33ページ目になります。下から6つ目の、提案書番号704101、日本未熟児新生児学会等から御提出されております「新生児搬送料」につきましては、新生児を新生児専用搬送車で新生児科医が同乗して搬送した場合につきましては、診療報酬上、別途、新生児搬送料を新設するという御提案をいただいておりましたが、こちらにつきましては既に療養費で移送料というものがございまして、こうしたほかの事業との役割分担を整理した上で個々の技術として評価を行うべきということで、今回は対象外という形で整理させていただいております。

 また、がんやリハビリテーション等につきましては既に中医協で議論済みのものがございますので、そうしたものにつきましては前回の11月の御議論でわかりにくいという御指摘をいただきましたので、中医協で議論済みのため対象外というコメントで整理させていただいております。

 以上、ざっとではございますが、今回保険で対応すべきもの、それから、今回の改定では評価を見送ったもの、医療技術評価分科会としては評価を行わなかったもの、大きく3つにそれぞれ理由をつけて事務局としては整理させていただきました。これらにつきまして御審議をいただければと思っております。

 事務局からは以上となります。

○福井分科会長

 ありがとうございました。

 それでは、御質問と御意見に分けて、先生方からコメントをいただければと思います。最初に、ただいまの事務局からの説明につきまして、何か御質問はございませんでしょうか。

 よろしいですか。

 それでは、内容のことも含めまして御意見等を伺うことに、少々時間をとりたいと思います。委員の皆様方が特に深くかかわった項目などについて、もう一度確かめていただくために今から10分程度の時間をとりたいと思います。

(資料読み込み)

○福井分科会長

10分にはなりましたが、もっと時間をとったほうがよろしいでしょうか。

 評価された項目についてでも結構ですが、御意見はございませんでしょうか。

 岩中委員、どうぞ。

○岩中委員

 私は外保連を担当している関係で、非常に多数のものに申請の件ではかかわっているのですが、幾つか御質問させていただきたいと思います。

 例えば2ページの上から7つ目、提案書番号322101「腹腔鏡手術の一括採用」というものを提案させていただきました。これは実は前回、平成24年のときに、従来の手術が既に開腹・開胸で認められていて、C群、D群であって、新たにそれを内視鏡でやるときには、それがC群、D群の手術であれば一括して採用しましょうという包括的な対応であったと思います。

 これに関して、ただし外保連試案に収載されていることという条件がついていて、この間、2年の間にそれを見直した結果、一括採用してもいい術式と、個別の領域で個々に検討していただきたい少し難しい手術とに外保連では分けて、このあたりの手術はもうまとめていいのではないでしょうかという形でお願いをした経緯がございます。

 例えば、この一括採用という術式が全て今回お認めいただいているのか。あるいは一部のものは外してあるのかとか、そういうものがもしおわかりでしたら、これは基本的には申請どおりでよろしいということでございましょうか。

○松永入院医療包括評価指導官

 基本的には、全て対応させていただくということです。

○松本包括化推進専門官

 今、先生がおっしゃったのは、平成24年改定のときにこちらの医療技術評価分科会に提案をさせていただきましたけれども、現在の腹腔鏡の普及状況や安全性・有効性が、時期がたって確立してきた等を踏まえて、平成24年改定時におきまして、例えば開腹・開胸で既に術式が保険適用されているものについて、当時の外保連試案8.1版に難易度C・Dであるものについては保険適用するということを事務局から提案し、先生方にも御了解をいただきましたし、総会でも御了解いただいたということでございます。

○岩中委員

 2年前のとり残しなので、2年前の基準で一応、今回も考えていただいた。そういう理解でよろしいでしょうか。

○松本包括化推進専門官

 はい。

 それで今回、こちらの提案書番号でいきますと、2ページの322101の御提案ですけれども、この中には外保連試案の中の位置づけも付加情報ではいただきながら、現行で腹腔鏡・胸腔鏡を用いた手術としては保険適用されていない手術について、もろもろ何件か、御提案の中でいただいているかと思います。

 その中には、例えば開腹・開胸の術式が保険適用されているかどうか、定かではないもの等もございますので、中身については精査をさせていただく余地はございますが、基本的には対応する方向であるということで、この322101の評価というところで案を上げさせていただいているところでございます。

○岩中委員

 了解いたしました。

 もう一点よろしいでしょうか。そのまま引き続き、その下の項目で、提案書番号322201「手術通則14の改正」で、これは実は複数手術を少なくとも50%認めていただきたいという、これもかなりの数をお願いしていたと思いますが、それに関しましても考え方はどういうふうになっておりますでしょうか。

 提案したものがどれぐらいの割合で認められているのか。もし認められていない複数手術がある場合には、それなりの根拠がちゃんと示していただけるのかというところをお願いしたいと思います。

○松本包括化推進専門官

 こちらでございますけれども「手術通則14の改正」という提案名にはなっておりますが、この中に幾つか、複数手術の御提案というものが幾つかの組み合わせで提案をいただいているところだと思います。

 こちらにつきましても幾つもの組み合わせがございまして、中には例えば現行の保険収載されていない術式名での御提案等もございますので、中につきましては評価委員の先生とも御相談をした上で評価をしていくことになりますが、基本的には対応していく方針であるということでこちらの欄に、評価をするというところで挙げさせていただいているところでございます。

○岩中委員

 ありがとうございます。

 同様のこういう包括化はほかにも結構項目がございまして、例えば4ページの半ばあたりにあります、提案書番号386104、日本麻酔科学会等から出ております「深鎮静(専従医師、1時間以内)」等も、その対象手技がかなり多岐にわたっておりますが、この対象手技の考え方についても教えていただきたいと思います。

 日本麻酔科学会からの申請にあるものは基本的に認めていただくのか。あるいはその中の一部のものについて、根拠のあるものを認める方向であるのか。そのあたりのところの基本的な考え方はいかがでしょうか。

○松本包括化推進専門官

 こちらでございますが、4ページに「深鎮静」と書いてございまして、こちらは幾つかの組になっているという一連の提案でございますけれども、内容としましては、例えばいわゆる相関をして、完全に全身麻酔するものではなくて、意識を落とす鎮静という状態の中でさまざまな手技をするところに対する麻酔の評価でございますが、こちらにつきましては現在「提案の一部について」と書いてございますが、エビデンスとしてあるもの、または諸外国の評価等を御参考とさせていただいて、一部について対応させていただくという評価を踏まえて、そのような形になっておりますので、今後、具体的には検討していくと。

○岩中委員

 具体的な検討はこれから、さらにエビデンスを見つけて考えていくという理解でよろしいでしょうか。

○松本包括化推進専門官

 施設基準等にもかかわってくることであると思いますので、それについては検討していくことになると思います。

○岩中委員

 わかりました。ありがとうございました。

 以上です。

○福井分科会長

 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。

 小山先生からは何かございませんでしょうか。

○小山分科会長代理

 特に問題ないと思います。

○福井分科会長

 ありがとうございました。

 斎藤委員、どうぞ。

○斎藤委員

 6ページの上から3つ目の、提案書番号710234「前立腺酸ホスファターゼ」という検査なのですが、医療上の必要性を踏まえ、評価の見直しを行うということは、これは中止といいますか、なくすという内容での理解でよろしいのですね。確認でございます。

○松本包括化推進専門官

 こちらにつきましては、廃止という御提案をそのまま評価させていただくという評価の仕方になります。

○斎藤委員

 たまたま、この案件が上がった後、某大手検査会社に問い合わせたところ、年間1万4,000件あるということなのです。それで某大学でも、私は特許機器にかかわっていますので、見ましたところ、一月に数十件上がってくるところもあるので、確認しましたら、これはマスターナンバーのつけ間違えという余計なことが見つかりまして、PSAでオーダーすると、PAPでレセプトが飛んできていたところもあるので、そういうものはある程度差し引かなくてはいけないのですが、実際、検体が1万3,000件も回っているという情報を得ましたので、よろしくお願いします。

○松本包括化推進専門官

 こちらのほうは、厚生労働省でやっている統計調査で社会医療診療行為別調査というものがございまして、平成24年5月の算定回数は40回ということでございますので、もしかすると違うオーダーの検査も統計上まじっているのかもしれないのですが、こちらにつきましては40回ということもございますし、御提案もございますので、差し支えなければ、このまま御提案の趣旨を受けると廃止ということになるかとは思うのです。

 しかし、前回改定のときの対応を御参考までに申し上げますと、こちらの医療技術評価分科会で廃止とされたものにつきましては、廃止はするけれども、2年間の経過措置を置くということをさせていただいておりまして、すぐには診療報酬の点数表からは消さずに、2年間の経過措置を置くということを前回やらせていただいております。その間に、もし技術的に困った事象が起こるということでしたら、再度、医療技術評価分科会等での議論になるかと思いますので、今回も同様の方向で検討させていただければとは考えております。

○斎藤委員

 了解しました。

 第一線でやっている診療科としては、私としても個人的には必要ない。今、PSAでほとんど評価していますので、ただ、いまだにそういう1万を超える件数が出ているということは、やはり逆に言えば、以前PAPが高くてフォローアップしている患者さんがドロップしてしまう。要するに、PAPのみのマーカーでフォローしている患者さんも何人かいると思うのですよ。すると、評価基準がなくなってしまうという面で患者さんにとっては非常に不利になるのではないかと思って、ちょっと伺わせていただきました。

○福井分科会長

 ありがとうございます。それでは、ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ。

○長瀬委員

 一般的なお話になろうかと思うのですけれども、今回、評価の対象外となったものの理由の原因として、薬事法上の承認ができないという技術で対象外となっているものが61件と書いてあります。私が担当したものでも幾つかそういうものがあったのですけれども、どうも現実的には、例えば薬事法の承認が現在取れていないけれども、目下申請中であるとか、要するに2年後の改定よりも前に取れる可能性がある。それで今回、非常に高い評価が得られた。そういった技術もあるようなのです。

 こういったものに関しては、薬事法の承認が取れた時点をもって認めるといった、そういう考え方、あるいはそういうアイデアについては、御検討はいかがでしょうか。

○松本包括化推進専門官

 今の臨床検査の保険適用の仕組みでございますけれども、長瀬委員御指摘のとおり、薬事法の承認が得られた場合、保険適用の希望の書類を出すことで、改定と改定の間であっても、中医協総会で臨床検査の保険適用というほうの御承認をいただければ、保険適用ということを現行の運用でやってございます。E1E2E3という区分がございまして、E2及びE3については、中医協総会で認められれば保険適用というのが現在のやり方でございますので、まさに薬事承認が得られたものにつきましては、企業から保険適用の希望書を出していただくという手続に進んでいただくことになります。

○長瀬委員

 それは臨床検査のことであって、いわゆる医療技術としては、その制度はないですね。

○小林課長補佐

 医療技術につきましても、使用する医療機器が保険適用された場合には、使うアルファベットが違いますが、C1C2申請というものがございまして、今ない技術でも、この機械を使うことで新しい技術を設けるべきであるということで、3カ月に1度、当初は準用という形なのですけれども、保険診療の中で使えるようなシステムがございまして、体外診断用医薬品と同様に、改定の間でも保険診療で使用することが可能となります。

○長瀬委員

 わかりました。

○福井分科会長

 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。

 よろしいでしょうか。

 ありがとうございました。それでは、医療技術の評価結果(案)、現在御議論いただいた資料ですけれども、これを医療技術評価分科会の取りまとめとして、中医協総会に御報告し、御議論いただくこととしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○福井分科会長

 ありがとうございます。それでは、医療技術評価分科会としての最終的な取りまとめとして、中医協総会に御報告させていただきます。

 様式につきましては、微調整があるかもわかりませんが、分科会長と事務局に御一任いただきたいと思います。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○福井分科会長

 ありがとうございます。

 それでは、本日の御議論は以上といたします。

 事務局から何かございますでしょうか。

○松永入院医療包括評価指導官

 最後になりますが、重ねて、今回短い期間の中でたくさんの提案書をごらんいただきましたこと、厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

 今回、先生方に御評価いただきました結果につきましては、最終的には中医協に報告して御検討いただきたいと思っております。

 また、今回、この会議で先生方から御指摘いただいた点も踏まえまして、今後引き続き医療技術の評価につきまして、この分科会などを活用しまして進めていきたいと考えておりますので、次回以降もまたぜひよろしくお願いいたします。

 事務局からは以上でございます。

○福井分科会長

 次回の開催について、事務局から何かございますか。

○松永入院医療包括評価指導官

 次回の医療技術評価分科会の日程につきましては、未定となっております。

○福井分科会長

 それでは、第2回「診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会」を終了いたします。

 本日は、お忙しい中、御出席いただきありがとうございました。


(了)
<保険局医療課企画法令第二係>
03-5253-1111(内線3277)

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