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2014年1月23日 第140回労働政策審議会雇用均等分科会の議事録について

雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課

○日時

平成26年1月23日(木) 10:00〜12:00


○場所

中央労働委員会 講堂(7階)
東京都港区芝公園1−5−32


○出席者

公益代表委員

田島分科会長、武石委員、中窪委員、山川委員

労働者代表委員

石田委員、齊藤委員、南部委員、半沢委員、松田委員

使用者代表委員

加藤委員、川崎委員、中西委員、布山委員

厚生労働省

石井雇用均等・児童家庭局長、鈴木大臣官房審議官、定塚総務課長
成田雇用均等政策課長、中井職業家庭両立課長、田中短時間・在宅労働課長
源河調査官、飯野育児・介護休業推進室長、小林均衡待遇推進室長

○議題

1 「次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案要綱(次世代育成支援対策推進法の一部改正関係)」について(諮問)
2 「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」について(諮問)

○配布資料

資料1:次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案要綱(次世代育成支援対策推進法の一部改正関係)
資料2:「今後の次世代育成支援対策推進法について(建議)」(平成25年12月10日労働政策審議会雇用均等分科会)
資料3:短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案要綱
資料4:建議と要綱の対応関係等
資料5:「今後のパートタイム労働対策について(建議)」(平成24年6月21日労働政策審議会雇用均等分科会)

○議事

○田島分科会長

 ただいまから「第 140 回労働政策審議会雇用均等分科会」を開催します。本日は、奥田委員、権丈委員、渡辺委員が御欠席です。

 それでは、議事に入りたいと思います。議題 1 は「次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案要綱」です。資料について事務局から御説明をお願いします。

 

○中井職業家庭両立課長

 それでは、私から、まず次世代法改正について、御説明したいと思います。お手元に資料 1 として表紙が付いた諮問文があります。表紙にあるとおり、本日厚生労働大臣から労働政策審議会会長宛に諮問が行われております。併せて資料 2 として、昨年 12 10 日に頂きました建議を配布しております。この内容も御参照いただきながら、本日は建議で頂いた内容については、法律改正によるもの、指針・省令改正によるものがあるわけですが、そのうち、法律改正によるものについて、要綱ということで案を作成しておりますので、順次御覧になっていただければと思います。

 まず資料 1 の第 1 「次世代育成支援対策推進法の一部改正関係」の 1 の「特例認定制度の創設」です。 (1) 厚生労働大臣は、雇用環境の整備に関し、行動計画策定指針に照らして適切な一般事業主行動計画を策定したこと等の厚生労働大臣の認定を受けた事業主 ( 以下「認定一般事業主」という。 ) からの申請に基づき、当該認定一般事業主について、次世代育成支援対策の実績が相当程度あることその他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定 ( 以下「特例認定」という。 ) を行うことができるものとすることとしております。

 これについては、資料 2 にある建議では「記」の 3 (2) に基づくものです。その中で、認定一般事業主というのは現行の「くるみん」の認定を受けた事業主ということで、取得された事業主からの申請に基づいて特例認定を行うことができるとしております。

(2) は、特例認定を受けた認定一般事業主 ( 以下「特例認定一般事業主」という。 ) については、一般事業主行動計画の策定及びその旨の届出に代えて、厚生労働省令で定めるところにより、毎年少なくとも 1 回、次世代育成支援対策の実施の状況を公表しなければならないものとすることとしております。これは建議の 2 (2) に基づくものです。

(3) は、特例認定一般事業主は、広告等に厚生労働大臣の定める表示を付することができることとし、何人もこの場合を除くほか、広告等に当該表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならないものとすることとしております。これについては現行の認定制度に同様の条文があって、それとの並びということです。

(4) は特例認定一般事業主が、次世代育成支援対策の実績が相当程度あることその他の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなったと認めるとき、 (2) の公表をせず又は虚偽の公表をしたとき等に該当するときは、厚生労働大臣は特例認定を取り消すものとすることとしております。認定を取り消すことについても現行の認定制度にも同様の条文があって、その並びということです。

2 「期限の延長」です。法律の有効期限を 10 年間延長し、平成 37 3 31 日までとすることとしております。これについては建議の「記」の 1 に基づくものです。

3 「その他」です。 (1) 罰則について必要な規定の整備を行うこととしております。これについても現行の認定制度に同様の規定があって、それとの並びということです。 (2) その他所要の規定の整備を行うこととしております。

 第 2 「施行期日等」です。 1 「施行期日」ですが、この法律は、平成 27 4 1 日から施行すること。ただし、第 1 2 「期限の延長」の部分ですが、第 1 2 については公布の日から施行することとしています。

 最後に、 2 の「検討」で、政府は、この法律の施行後 5 年を目途として、この法律による改正後の次世代育成支援対策推進法の規定について、その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることとしています。 5 年後の検討規定をこういう形で入れております。私からの説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。

 

○田島分科会長

 ただいまの事務局の御説明について、委員の皆様から御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。

 

○中西委員 今までの審議を踏まえまして、少々意見を申し上げたいと思います。これまでの議論を振り返りますと、少子化対策といった取組は、やはり社会全体での意識向上が不可欠です。そして、次世代法やくるみん認定制度の認知度を高めることが何よりも重要であると感じております。

 これまでも各委員から繰り返し意見が出ておりましたが、経済的なインセンティブとしての優遇措置や、認定制度そのものの認知度を高めることなど、制度の魅力を十分に高めていくことが肝要と考えております。そのために行政が積極的に様々に御助力、御努力いただくことが、今後更に 10 年間にわたり、取組を推進していく上での大前提であるとも認識しております。その点については、くれぐれもよろしくお願いいたしたいと思います。以上です。

 

○田島分科会長

 そのほか御意見はありませんか。

 

○中窪委員

 質問ですが、 1 (4) の特例認定制度の創設に関して、こちらは公表ということで新しい方法でやるわけです。 (4) で公表せず又は虚偽の公表をしたとき等は取り消すということになっていますが、公表に関して、例えば本当はやっていないのに、やっているような形で公表したときに、内部告発を労働者がすることもあり得ると思います。それについて法的にどういう保護があるのかを教えていただければと思います。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

 

○飯野育児・介護休業推進室長

 ただいまの先生からの御質問については、私どもに御相談があった場合は、国家公務員法の中において、秘密を守る義務があります。そういう点では、いろいろな方から、特に労働者からそのような御相談があった場合には、その方のことについて秘密を守った上で、かつその方のいろいろな申出について、いろいろな対応をすることができることになっております。実際にも現在においても、都道府県の労働局の雇用均等室においても、いろいろな申出について、秘密を守った上で対応をさせていただいているところです。

 

○中窪委員

 新聞報道等ではメールを回したとか、他の部局で問題になっておりますので、是非そういうことのないように的確に対応していただきたいと思います。

 

○中井職業家庭両立課長

 その点は当然行政の担当としてしっかりやっていかなければいけないと思っておりますので、改めて認識して取り組んでまいりたいと思います。

 

○田島分科会長

 ほかに御発言はありませんか。ないようですので、当分科会としましては、「次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律案要綱」について、「おおむね妥当」と認め、その旨を私から労働政策審議会会長宛に御報告することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

                                    ( 異議なし )

 

○田島分科会長

 ありがとうございます。皆様の御異議がないようですので、この旨、報告を取りまとめることとしたいと思います。これにつきまして、事務局から案文が用意されておりますので配布をお願いします。

 

                          ( 報告文 ( ) ・答申文 ( ) 配布 )

 

○田島分科会長

 報告文、答申文については、ただいまお手元に配布しました案文のとおりでよろしいですか。

 

                                  ( 異議なし )

 

○田島分科会長

 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。では、議題 2 に移ります。議題 2 は「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」です。資料について、事務局から御説明をお願いします。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 私から資料 3 、資料 4 、資料 5 に基づいて御説明いたします。まず、資料 3 は「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律 ( パート法 ) の一部を改正する法律案要綱」です。次世代法と同様、本日付で厚生労働大臣から諮問が行われています。

 パート法の関係については資料 5 にありますように、平成 24 6 21 日に労働政策審議会から建議を頂いており、この建議に沿った形で本日諮問をさせていただいているものです。パート法の建議の中では省令で対応するもの等々、割と入り組んでいますので、資料 4 として建議の内容を左に書き、本日諮問している要綱のどこに該当するということを右に書いた資料を準備してあります。これと、諮問の要綱資料 3 を突き合わせながら御説明しますので、御覧いただければと思います。

 まず、建議の 1 、パートタイム労働者の均等・均衡対遇の確保ということで (1)(2)(3) と建議を頂いておりました。まず (1) の有期労働契約法制の動向を念頭に、パートタイム労働法第 8 条差別的取扱いの禁止の規定については、1の 3 要件から無期労働契約要件を削除するということです。これについては要綱の第 1 2 (1) 「差別的取扱いの禁止の対象短時間労働者の範囲の拡大等」という項目の (1) で、差別的取扱いの禁止の対象となる通常の労働者と同視すべき短時間労働者について、事業主と期間の定めのない労働契約を締結しているものとの要件を削除することという形で要綱をまとめております。

 建議 1-(1) の2職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して不合理な相違は認められないとする法制を採るという内容の部分です。これについては要綱第 1 1 の「短時間労働者の待遇の原則」の部分です。事業主が、その雇用する短時間労働者の待遇を、当該事業所に雇用される通常の労働者の待遇と相違するものとする場合においては、当該待遇の相違は、当該短時間労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度 ( 以下「職務の内容」という。 ) 、当該職務の内容及び配置の変更の範囲 ( 法律上は、人材活用の仕組みを表現する用語 ) その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないものとすること、という表現をしています。

1-(2) は、パートタイム労働法第 9 条第 2 項を削除するという建議の内容です。これについては要綱第 1 2 (2) 職務の内容が当該事業所における通常の労働者と同一の短時間労働者であって、当該事業主に雇用される期間のうちの少なくとも一定の期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるものについての賃金の決定方法に係る努力義務の規定 ( 9 条第 2 項を書き下したもの ) を削除すること、という内容で 1 (2) を表現しています。

1-(3) 通勤手当の関係です。通勤手当は多様な性格を有していることから、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でない旨を明らかにするという内容で、これについては省令又は指針での対応を予定しています。

2-(1) パートタイム労働者の「雇用管理の改善等に関する措置」に関し、事業主が、パートタイム労働者の雇入れ時等に、当該事業所で講じている措置の内容について、パートタイム労働者に説明することが適当であるという内容です。これについては要綱第 1 3 の「雇用管理の改善等に関する措置の内容の説明義務の新設」という部分に該当します。事業主は、短時間労働者を雇い入れたときは、速やかに、差別的取扱いの禁止等の規定により措置を講ずべきこととされている事項に関し、講ずることとしている措置の内容について、当該短時間労働者に説明しなければならないものとすることという内容です。ここで「 ( 労働基準法第 15 条第 1 項に規定すること ) 」という記述がありますが、これについてはパート法第 6 条で、既に明示するということが法律上は規定されていますので、法律上、そことの重複を避けるという形で規定をしています。

 続きまして建議の 2-(2) パートタイム労働者からの苦情への対応のために担当者等を定めるとともに、パートタイム労働者の雇入れ時等に周知を図ることが適当という内容ですが、ここは要綱第 1 4 「相談のための体制の整備」として、事業主は、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項に関し、その雇用する短時間労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならないものとすること、という規定を置くことを予定しています。この義務を果たすためにしていただくことは、苦情への対応のために担当者等を定めて、雇入れ時に周知を図るという内容になります。

 資料 4 2-(3) です。現行、事業主は、パートタイム労働法第 13 条に定める待遇の決定に当たって考慮した事項の説明を求めたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない旨、指針に規定されているが、これを法律に位置付けることが適当である、という内容です。これについては法律に規定することを検討しましたが、このような説明を求めることを理由とした不利益取扱いの禁止というのが、現行法上は、なかなか例がないということで、技術的な整理が難しく、次回以降の宿題にさせていただき、指針にこの規定自体は法律に格上げをすることは見送らせていただきたいと思っております。

2-(4) 厚生労働大臣は、パートタイム労働者の雇用管理の改善等に関し、必要な事項について調査、研究、資料の整備に努めるものとされている法第 42 条の規定に基づき、教育訓連の実施やパートタイム労働者に関する評価制度について資料の整備を行い、必要な事業主に対し提供することを促進していくことが適当ということで、これについては職務評価等々、セミナー、資料の提供等現在もやっているものを、今後も予算事業で続けていくという形で建議に対応させていただきたいと思っております。

 続いて 3 の部分です。 3-(1) パートタイム労働者が親族の葬儀等のために勤務しなかったことを理由として解雇等が行われることは適当でない旨をパートタイム労働指針に規定することが適当という内容です。これは指針に規定という内容ですので、指針の改正をする際に御議論をいただければと思います。

3-(2) 3 つの部分があります。まず 1 番目は報告徴収の実効性を確保するため、報告を拒否又は虚偽の報告をした事業主に対する過料の規定の整備です。ここの部分については、要綱は第 1 6 です。「虚偽報告等に対する過料」という項目で、報告徴収の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、 20 万円以下の過料に処するものとする、という規定を設ける内容です。

3-(2) 2 の勧告に従わなかった事業主の公表の規定の整備です。ここについては要綱は第 1 5 の「公表」という部分です。短時間労働者の雇用管理の改善等に関する措置の規定に違反している事業主に対し、厚生労働大臣がその違反に対し勧告をした場合において、この勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができるものとするという規定になります。

3-(2) 3 番目は、勧告を行う場合であって必要と認められるときに措置計画の作成を求めることができるようにすることが適当という部分です。これについては、行政指導である勧告を行う場合に必要と認められるときの実施の内容と整理をして、その勧告のやり方等を規定する通達等で措置をすることを予定しています。

 最後の 3-(3) は、短時間労働援助センターを廃止するという内容です。これについては、要綱は第 1 7 です。「短時間労働援助センターの廃止等」で、 (1) は短時間労働者の雇用管理の改善等の援助等を行う指定法人に係る規定を削除ということで、指定法人に係る規定を全て削除することとしています。

(2) 「事業主等に対する援助」で、現在そのような援助の業務については、指定法人に行わせることなく、国、都道府県労働局で行っていますが、指定法人に関しての規定が削除されますと、国の行っている規定がなくなりますので、これについては新しく、国は、短時間労働者の雇用管理の改善等の促進その他その福祉の増進を図るため、短時間労働者を雇用する事業主等に対して、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項についての相談及び助言その他の必要な援助を行うことができるものとすること、という規定を新設します。これについては現在、都道府県労働局で行っている相談、助言等を表現したものです。

(3) 「その他」は、その他所要の規定の整備を行うという内容です。要綱は 8 「その他」があって、「その他所要の規定の整備を行うものとすること」ということで、条ずれ等々の必要な形式的な整備を中心に行わせていただきます。

 建議の内容は以上ですが、要綱の第 2 の「施行期日等」ということで、施行期日等を規定する部分がありますので、そこを説明いたします。

 まず 1 は、「施行期日」です。この法律は、公布の日から起算して 1 年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するということで、政令で改めて定めるという形式です。ただし、第 2 2 の一部の規定については公布の日から施行するものとすることとあって、経過措置の規定については公布の日からの施行という形式になっています。

2 の「経過措置等」です。この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の規定の整備を行うものとすることです。まずこの法律の施行に関し、必要な経過措置ですが、現時点において、こういう経過措置が必要ということを想定しているものはありませんが、仮に何かがあった場合、政令で定めるという規定を置くのが法律の通常ですので、同様の規定を置かせていただくということです。この関係法律の規定の整備は社労士法で若干条ずれが生じますので、それの形式的な手当をするものです。

 最後の 3 「検討」です。政府は、この法律の施行後 5 年を経過した場合において、この法律による改正後の短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることという内容です。

 以上が要綱の御説明です。よろしく御審議いただきますようお願いいたします。

 

○田島分科会長

 ただいまの事務局の御説明について、御質問や御意見がありましたらお願いします。

 

○石田委員

 短時間労働者の待遇の原則について発言をしたいと思います。今回の建議に沿って、短時間労働者の待遇の原則が新設されることについては賛成したいと思っております。この原則に照らして、より多くのパートタイム労働者の不合理な待遇が是正されることに期待をしたいと思います。その上でお伺いしたいのですが、今回新設される原則と、現行パート労働法の第 8 条〜第 11 条の関係はどのようになるのでしょうか。この条文の新設により、裁判の可能性が広がると私たちは受け止めております。裁判の際、又行政指導の際、それぞれの適用関係について御説明を頂ければ有り難いです。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

○田中短時間・在宅労働課長

 まず、今回の新設をする条文、要綱では第 1 1 です。現行の第 8 条以下については、例えば、差別的取扱いの禁止であれば、 2 (1) ということで、無期労働契約要件は削除する等の手当をするという内容ですが、新設をする条文については、短時間労働者の待遇についての基本的な考え方を示したものです。現行第 8 条以下の具体的な指導の原則、前提となるものと考えております。具体的な指導については、現行の第 8 条以下で実施をさせていただくことになりますが、今回、新たな考え方を明示するということですので、これが裁判への取っかかりとなることは、訴えられるほうからすれば考えられることだと思っております。

 

○半沢委員

 今の部分に関連して伺いたいと思います。原則の条文が入ることによって、裁判の可能性が広がることについて歓迎したいと思います。裁判で争われる際の立証責任については、当然ながら労働者のみならず、使用者にも課せられるものと理解しておりますので、その旨は労働契約法にならって通達等で明記を願いたいと思います。

 又、案文の中で、「待遇」という表現がありますが、待遇には一体どのようなものが含まれるのでしょうか。以前の審議会の中では賃金のみならず、教育訓練、福利厚生も含み、労働条件という言葉と同じ意味で議論をしていたように思いますが、その辺りの認識についてお聞かせください。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 パート法におきましては、待遇についての現行の差別的取扱いの禁止の対象となる場合、賃金の決定、教育訓練の実施等々、全ての待遇について差別的取扱いをしてはならないとしておりますし、今回の改正によって、これが変わるものではないと思っております。

 

○田島分科会長

 そのほか御質問や御意見はありますか。

 

○松田委員

 私も短時間労働者の待遇の原則に関連して伺います。この条文において気になった所は、法案要綱の「待遇と相違するものとする場合においては」という文の「するものとする」という表現によって、施行日以降に、施行日前の労働条件と同じ条件で単純更新をした場合にも、その条件が今時改正で不合理に当たる場合には是正をされるという理解でよろしいか、念のため確認をさせていただきたいと思います。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 「労働者の待遇と相違するものとする」、法律上「するものとする」というのはよく使う表現です。これは相違をしていることを表現したものです。

 

○松田委員

 つまり、施行日以降に、施行日前の労働条件と同じ条件で単純更新をした場合でも、不合理に当たる場合は是正されると理解してよろしいですね。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 施行日以前に違っているものであれば、「不合理と認められるものであってはならない」というものの対象外であるという理解はしております。しかし、これは、相違をしている場合を端的に状態を表す表現ですので、施行日以前から続いているものであっても、施行日後は、相違をしているということであれば、ここの「対象に含まれる」ということです。

 

○松田委員

 分かりました。ありがとうございます。

 

○齊藤委員

 雇用管理の改善等に関する措置の内容の説明義務の新設について 1 点確認したいと思います。今回建議どおりに、新たに事業主に対して、パートタイム労働者を雇い入れた際の説明義務が新設されることについては賛成したいと思います。その上で、この義務については、雇い入れたときとの記載になっておりますが、契約を更新した際にも説明義務が課せられるという理解でよろしいのか確認をさせていただきます。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 その点については御質問のとおりで、含まれるということです。

 

○石田委員

 職務評価関連について意見を述べさせていただきます。今回の建議において、第 42 条の規定に基づいて、教育訓練の実施やパートタイム労働者に関する評価制度の資料整備を行い、必要な事業者に対して提供することを促進していくことについては賛成したいと思います。その上で、パートタイム労働者の処遇改善のため、職務評価制度、あるいは職務能力制度の導入によって、雇用管理の見直しを進めることも引き続き検討していただきたいと思います。以上です。

○田島分科会長

 ほかに御意見や御質問はありませんか。

 

○松田委員

 忌引休暇に関して申し上げます。労働側は、法律本文に権利を明記するように求めてきました。このことが叶わなかったことは残念に思います。今回、指針に明記されるということなので、この趣旨をしっかりと指針に明記を頂いて、実効性確保に向けた指導をお願したいと思います。よろしくお願いします。

 

○半沢委員

 もう 1 つ付け加えます。今回、建議には入っていなかったことですが、研究会報告にあるような、雇用管理改善計画を策定し、国が認定、インセンティブを与える仕組みの導入について、これまで労働側は主張してきました。このことについても、次回以降検討をお願いしたいと思いますので、ここで述べさせていただきます。

 

○齊藤委員

 フルタイムパート問題に関する要望ということで述べさせていただきます。この分科会でも、フルタイムパートについて、私はたくさんの意見を述べさせていただきました。労働契約法の関係もありまして、フルタイムだからということで、そちらと整理するとなっておりますが、現実的に、フルタイムパートは無期の場合もありますので、短時間でないということでパート法から適用除外され、無期であることから労働契約法から適用除外されるという可能性も出てくると理解しております。

 判例等が今後出てくる可能性がありますので、そういった問題を均等室で集めていただいて、今後、改善する内容について、この審議会の中で検討していただくようにお願いしたいと思います。また、均等室からの指導については、フルタイムだからパート法から適用除外ということで、一律に指導から外すのではなく、従来どおりにパート法を踏まえて、労働時間が短い人にも対象なのだから、同一の場合はなおさら同じように扱ってほしいという旨の指導を今後もしていただきたいと思います。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 フルタイムパートの件については、御発言の中にもありましたように、契約法で手当をされている部分も多くあるだろうと思います。フルタイムパートについては、現行の指針の中でも「パート法の趣旨が考慮されるべきであることに留意」という記述です。今回の改正で、これを変えるという議論ではなかったかと思います。

 先ほど、パートタイム労働者の親族の葬儀等のために勤務しなかったことという部分について御発言がありましたが、これは資料にも書かせていただきましたし、建議の中でも指針に規定するという内容になっておりますので、指針を御議論いただく際に、建議を踏まえたものになっているか、この分科会において御確認を頂ければと思います。

 

○田島分科会長

 南部委員、どうぞ。

 

○南部委員

 引き続き、待遇決定の説明を求めることに対する不利益取扱いについて確認と質問をしたいと考えております。建議には、現行の指針に記載があるように「待遇決定の説明を求めることを理由とする解雇その他の不利益取扱いをしてはならない旨を法律に位置付けることが適当である」となっておりました。先ほど説明を頂いたのですが、今回、法律要綱には含まれていないと。これについては例がないということで御説明を頂きました。その後に今後の宿題という御発言もありましたが、具体的にはどのような措置をお考えになっているか、答えられる範囲で結構ですので、よろしくお願いいたします。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 これについては、こういったような内容を法律に規定すべきということで建議を頂いており、そこを実現すべく、私どもも技術的に整理がつくかどうかということを、この法律案要綱をまとめるまで、長らくいろいろ調整、検討をしてきたものです。

 しかしながら、現行法にこういうような説明をするという事実行為に対しての不利益取扱いの禁止の例がないこと。又、事実行為ですので、そういったような不利益取扱いとの因果関係の証明等々、その事例で説明することがなかなか難しかったということもあり、今回、法律に位置付けることは見送らせていただいたものです。ただ、これは指針において内容が盛り込まれておりますので、指導という観点から言えば、指針に規定がありますので、従来どおり指導することは可能ですので、この指針に基づいて、私どもとしては引き続き指導、又事例の収集等はやっていきたいと思っております。

 

○南部委員

 ありがとうございます。それでも法案要綱に建議の内容が入らなかったことについては、やはり重く受け止め遺憾に思っております。本来であれば、法律本文に記載されるべき内容ですので、それが叶わないということであれば、技術的な面もあると思いますが、建議の趣旨をしっかりと踏まえた形で、よりしっかりとした行政指導が行われるよう、指針の文章についても補強をしていただく方向で、又今後御議論を頂けたらと思いますので、ここは意見として強く申し述べておきます。以上です。

 

○田島分科会長

 そのほか御発言はありませんか。

 

○齊藤委員

 通勤手当の件についてです。「通勤手当を均衡確保の努力義務対象外が適当でない旨を明らかにすること」というのが建議で書かれております。今回の建議では、通勤手当について一律に均衡確保の努力義務の対象外として例示されているところを、多様な性格を有していることから、一律に対象外とすることは適当でない旨を明らかにするとなっております。当分科会においては、通勤手当に関して、労使からそれぞれ活発な議論がなされ、労働側は通勤手当について実費分は支払われるべきであると主張してきました。論議の経過において、通勤手当には多様な性格があるとの議論がなされる中、当分科会の論点案として、均衡待遇の努力義務対象外として、法律本文に例示されている通勤手当の削除について議論がなされました。

 その後、建議の段階で、御案内のとおりの文章等になったことに対して、労働側委員から前回の論点のときには有期の動きを踏まえて、第 9 条第 1 項の対象外の例示から、通勤手当を削除することになっていたが、かなり後退してしまったのではないかという旨の発言をさせていただき、対象外の例示から削除する記述にしていただきたいと述べさせていただいたはずです。この文書に対するこちらの質問・意見に対して、当時の担当課長は、「多様な通勤手当については一律にどちらかに委ねる形ではない整理をさせていただいたところです。論点と、今回お示ししている報告書案については、差はないものと考えております」との答弁をされたように記憶しております。こうした経緯を踏まえて考えた際、今回、法律本文に例示されている通勤手当の文言は、一律に対象外とすることにはならないのですから削除すべきであると考えておりましたが、今回は資料にあるように、省令で措置するとされました。この省令で措置する場合、どのような措置を予定されているのか。その場合、どのようなときに通勤手当は努力義務の対象となるのかお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

 

○田島分科会長

 事務局お願いします。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 この通勤手当の部分に関しては、建議をまとめるまでの分科会におきましても、様々な議論があったということで承知しております。今回は、建議の内容としては、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でない旨を明らかにするという内容になっております。これについては、資料 4 でも書かせていただいておりますが省令、又は指針で工夫をしたいと考えております。現時点で、省令、又は指針がどのような内容になるのか、具体的に御説明することは難しいですが、建議では一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でない旨を明らかにするという内容になっておりますので、これをうまく反映できるような規定、やり方を工夫をしたいと思っております。又、省令、指針の議論をしていただく際に、そういったところも御確認を頂ければと思います。

2 番目の御質問は、どのような通勤手当が対象外、対象内かということでした。建議をまとめる際の議論の段階で、分科会においても、一律に支払っているようなケース、あるいは距離や実際かかっている経費とは関係なく支払っているようなケース。こうした場合について、職務関連ではないという切り分けは難しいものがあるのではないかという発言をさせていただいておりますので、基本的には建議の議論において御説明をさせていただいた内容は、現時点においても変わっていないと考えております。

 

○齊藤委員

 以前の事務局答弁では、職務関連と非関連という整理の説明も、おのずから変わってくるという話もありました。このような審議の経緯も踏まえ、現場が一律に均衡確保の努力義務の対象外であると、これは法律に例示されておりますので、その点だけしか見なければ、一律には対象外であると誤解する場合が多いと思いますので、現場において混乱することがないような措置をお願いしたいと思います。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 御指摘の点も踏まえて、一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当でないということが、しっかり分かるような形での省令、又は指針の書き振り等を、これから私どもも工夫していきたいと思っておりますので、その議論の段階で御確認を頂ければと思います。

 

○南部委員

 関連して申し添えていきたいと思います。通勤手当の件については、建議が出てからこの法律要綱が示されるまでの間に成立した労働契約法の審議過程においても、通勤手当は、差別的取扱いが不合理である例として掲げられております。又、ほかの法律の審議過程においても、労働契約法第 20 条に関連して、通勤手当は不合理と認められるものであってはならないという例として位置付けられていると聞いております。

 このような関連法制の動向もパートタイム労働法の通勤手当の取扱いを考える際には重要だと考えておりますので、そういった意味におきましても、法律本文の通勤手当の削除がされないのは、私たち労働側としては遺憾と思っております。くれぐれも一律に通勤手当が払われなくてよいという誤解を招かないよう、しっかりとした措置を今後御検討いただき、実行していただくことを意見として最後に付け加えさせていただきます。

 重ねて最後になりますが、今回の法律要綱に入らなかった部分が資料 4 として出されておりますが、省令等で今後措置されるということの確認でよいかどうか、再度確認させていただきまして、事務局がこの建議に沿った内容でしっかりと前進させるという御決意も併せて、お聞かせいただけたらと思います。以上です。

 

○田中短時間・在宅労働課長

 建議の内容を法律に盛り込むものと、そうでないもので仕分けをさせていただいて、今回、法律の部分を要綱ということでお諮りしております。法律以外で措置をする内容については、例えば省令、指針というものもあります。これについては、仮に法案が提出できて、成立すれば、省令、指針についてもこの場で御議論を頂くことになります。

 そのときに、私ども建議を頂いた内容をしっかり反映させることが、当然のことながら基本的なスタンスですので、そういう建議の内容が反映されたものであるかどうかということは、少し時間が先にはなりますが、省令、指針の議論をしていただく段階において、もう一度見ていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

○田島分科会長

 ほかに御意見、御質問はありますか。よろしいですか。それでは、御発言がないようですので、当分科会としては、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」について、「おおむね妥当」と認め、その旨、私から労働政策審議会長宛に御報告することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

                                  ( 異議なし )

 

○田島分科会長

 ありがとうございます。皆様、御異議ないようですので、この旨報告を取りまとめることとしたいと存じます。これについて事務局から案文が用意されておりますので配布をお願いいたします。

 

                         ( 報告文 ( ) ・答申文 ( ) 配布 )

 

○田島分科会長

 報告文と答申文については、ただいまお手元に配布させていただいた案文のとおりでよろしいでしょうか。

 

                                  ( 異議なし )

 

○田島分科会長

 ありがとうございます。御異議はありませんので、このとおりとさせていただきます。それでは、本日の分科会はこれで終了いたします。最後に本日の議事録の署名委員は、労働者代表は齊藤委員、使用者代表は川崎委員にお願いします。皆様、本日は御多忙の中御参集いただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省雇用均等・児童家庭局
職業家庭両立課
〒100−8916 東京都千代田区霞が関1−2−2

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