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2013年11月29日 中央社会保険医療協議会 総会 第261回議事録

○日時

平成25年11月29日(金)8:58〜11:37


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 関原健夫委員 牛丸聡委員 西村万里子委員 野口晴子委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
鈴木邦彦委員 安達秀樹委員 中川俊男委員
長瀬輝諠委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
宮島喜文専門委員 福井トシ子専門委員
<事務局>
神田審議官 宇都宮医療課長 佐々木医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

 ○臨床検査の保険適用について
 ○入院医療(その5)【続き】
 ○個別事項(その2:精神医療)について
 ○平成24年度診療報酬改定結果検証に係る調査(平成25年度調査)について(病
  院勤務医、リハビリテーション)

○議事

○森田会長

 おはようございます。ただいまより第261回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。

 まず委員の出席状況について御報告いたします。本日は、万代委員、藤原専門委員、丹沢専門委員が御欠席です。

 また、局長は公務のため欠席されるそうです。

 それでは、早速、議事に入らせていただきます。

 まず初めに「○臨床検査の保険適用について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 中医協総−1をお願いいたします。

 臨床検査の保険適用でございまして、12月収載予定でございます。

E2(新方法)でございまして、測定項目はEGFR遺伝子検査でございます。

 概要でございますが、3ページをお願いいたします。測定方法はリアルタイムPCR法でございます。

 生体由来の組織から抽出したDNAEGFR遺伝子変異の検出ということで、従来のものよりも、多くの種類の遺伝子変異を検出することができるという特性がございます。

 引用点数といたしましては、既存の測定項目の点数と同じ点数の2,500点でございます。

 以上でございます。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの御説明につきまして、御質問等がございましたら、御発言をお願いいたします。

 どうぞ。

○宮島専門委員

 ちょっと教えていただきたいんですが、1ページ目にE2(新方法)と記載されて、今、説明がありましたけれども、以前から、この区分、E2は測定項目が新しくないが、測定方法が新しい項目と私は認識しているんですが、2ページ目にはリアルタイムPCR法と記載されています。これはHCVなどで一般的に使われているような気がするんですが、保険収載がないから、新しい項目、方法という言い方をしているんでしょうかということが1点です。

○森田会長

 企画官、お願いいたします。どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 御指摘のとおり、PCR法自体は、保険診療上、同様のものがあるわけですけれども、この検査に用います、プローブというものが、従来のものと異なっておるということで、それを用いますので、新方法ということで御提案しておりますが、点数としましては、現状のものと同じ点数にしております。

○森田会長

 よろしいでしょうか。

○宮島専門委員

 逆にいうと、3ページで、本品の遺伝子変異を検出できるのは41項目になっている。既存品の29よりも上がっているわけです。遺伝子の変異を検出するとなると、実際的にはE3の測定項目の新しいものと、内容的には同様になってくるのではないかという気がするんですが、これについては、十分に検討されたわけでしょうか。

○森田会長

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 御指摘のとおり、本品は既存品と比較して多くの遺伝子を検出することができるということでございますが、既存品より12種類多いわけでありますけれども、それによりまして、検出できる範囲というのが、結果的に0.1%程度広がっているという効果でございますので、同等のものと解釈したところでございます。

○森田会長

 宮島専門委員、どうぞ。

○宮島専門委員

 わかりました。既存の検査方法というか、それに技術改良を加えたものは、有用性が上がるということで、多分製品となって出てくると思います。確かに0.1%でも、0.2%でも、これからどんどんふえてくると、臨床的に最終的な効果としたら、新しいものが発見されたり、また発見できなかったものが発見できるようなレベルになっていくと思いますので、既存の項目とは別に新しい項目の名前をつけるとか、何らかの工夫が必要かと思いますので、今後、検討していただけたらと思います。

○森田会長

 企画官、どうぞ。

○佐々木医療課企画官

 医療課企画官でございます。

 以前の総会でも、例えば感染症の検査に要する時間が短縮したことにより、治療方針の決定が早まる効果のある検査をご審議いただいた際に、同じ測定項目であっても、特別な評価を考えてはどうかという宿題をいただいておりますので、次期改定に向けまして、総会で御議論いただけるような資料を準備したいと思っております。

○森田会長

 よろしゅうございますか。

○宮島専門委員

 了解いたしました。

○森田会長

 ほかに御発言いかがでしょうか。よろしいですか。

 それでは、本件につきましては、中医協として承認することにしたいと思いますが、よろしいですね。

(「異議なし」と声あり)

○森田会長

 それでは、ただいま御説明のありました件につきましては、中医協として承認することにいたします。

 続きまして「○入院医療(その5)【続き】」を議題といたします。

 入院医療(その5)は、前回の続きでございますので、資料の説明は省略いたしまして、早速、質疑に入りたいと思います。

 本日は、前回の会議で積み残しとなっております「3.医療提供体制が十分ではないものの、地域において自己完結する医療を提供している医療機関に配慮した評価の検討」から最後までを議論いたします。資料の102ページから最後までになりますので、御質問等がございましたら、御発言をお願いいたします。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 まず104ページの論点のところでございますが、これに関しては、全体としてよろしいのではないかと思います。

 1つ質問でございますが、2つ目の○に、亜急性期入院医療の今後の評価体系の要件を緩和した評価を導入と書いてありますが、これは具体的に13対1を15対1で認めると理解してよろしいのかどうか、確認の質問でございます。

120ページでございます。これはその意義について意見もあるかと思いますが、継続については、よろしいのではないかと思います。

131ページにつきましても、よろしいのではないかと基本的には思います。

143ページもこれでよろしいのではないかと思いますが、1つ質問でございます。最後に「投薬日数によって投薬に係る費用(処方料、処方せん料、薬剤料)を制限する」と書いてあるのですが、これは具体的にどういうものをイメージしているのかということについて、お答えいただければと思います。これは質問でございます。

159ページの論点、7剤規制に関しては、日医としては反対しているということで、これは重点要望項目でございますので、これにつきましては、安達委員から詳しく御説明させていただきたいと思います。

 以上でございます。

○森田会長

 それでは、幾つか質問が出ましたけれども、お答えいただけますでしょうか。その後で安達委員に御発言いただきます。

 医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 最初は104ページの見直しのところで、亜急性期の評価体系の要件を緩和したということで、15対1についてもということでございましたけれども、そういったことも含めて、今後、御議論いただきたいと考えてございます。

143ページ、原則的に投薬日数によって投薬に係る費用を制限するということでございますが、これについては、基本的に報酬上の何らかの手段を考えているところでございます。

○森田会長

 鈴木委員、よろしいでしょうか。

○鈴木委員

 現時点ではそこまでということでしょうか。何かイメージが浮かびません。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 例えばでございますが、減算規定とか、そのような手法も考えられるということだと思います。

○鈴木委員

 わかりました。

○森田会長

 それでは、安達委員、よろしいでしょうか。指名させていただいて、恐縮でございます。

○安達委員

 ありがとうございます。

 今の第3パートは、最後まで全部ですね。

○森田会長

 そうです。

○安達委員

 そこへ行く前に、1つだけ、103ページからの医療提供体制が十分ではないものの、地域において自己完結する医療を提供している医療機関に配慮した評価の検討の中で、栄養管理士の要件は、有床診療所が大変なんでございますが、実は中小病院の地方にある一部のもの、特にこういう地域におられる医療機関にとっては、これが非常に大きな足かせあるいは負担になっているという現状は、日本医師会の診療報酬検討委員会の中でも、そういった地域の代表からは複数寄せられております。一定の緩和が114ページにあるんですけれども、これだけで対応できるかどうかは、実情を一度、場合によってはデータ提出いたしますが、医療課でも見ていただいて、実態に合わせた緩和措置をとっていただければと思います。

 具体的にいいますと、1つ御紹介しますと、例えば北海道は特に顕著なんです。隣に中川先生がおられるので、北海道ですから、私が北海道を語るのも変かもしれませんが、特に北海道の人口集中、病院の集中というのは、札幌に非常に顕著でして、そこから外れていくほど、医療資源もまばらになってくる。人口も少ないんですけれども、例えばそういうところが栄養管理士さんを探す場合、札幌在住の栄養管理士で、まだ札幌の病院に勤務していない、栄養管理士資格を持った人を探し当てる、交渉するんですけれども、生活の条件上、札幌は離れられない、僻地などへ行ける生活状況にないということを言われる中で、非常に難渋しているケースがあります。この緩和処置で、それに対して十分に対応できるのかどうかは御検討いただいた上で、お願いをしたいということを追加で申し上げておきます。

 私が、今、申し上げるのは2つございまして、分けて申し上げますが、長期投与の件でございます。これが最初の意見と質問でございまして、145ページ、146ページに現在の療養担当規則等も含めた、平成14年以降の改定内容が書かれております。これ以前はどうだったかといいますと、投薬日数は14日間という縛りがあって、ポジティブリストとして、例えば一番代表的なものは、恐らく長期に安定している甲状腺機能低下症等の方々に対する、甲状腺ホルモンの投与などだろうと思いますが、そういうものは例外的に外してもいい、14日でなくていいというルールでした。今度はこれが変わって、実質ほぼ制限なしに近い形になって、その中で一部、例えば向精神薬や睡眠薬等については30日という縛りがあり、新規に発売される医薬品については、発売後1年間は2週間という縛りがあるという、ネガティブリストになったわけであります。

 これについての対応として、事務局の提案は、そうした長期投与に対して、ディスインセンティブといいますか、逆のインセンティブをつけて点数を下げることで対応しようという提案だと、この資料を見ると理解できるんですが、果たしてそれが有効なんでしょうかというのが、私の疑問です。

 まず1つは、もともと14日縛りがあったときに、ポジティブリストにあった疾患郡に対してまでも、こういう減算がかかるということは、本来の趣旨からしたらおかしいのではないかということです。

 こういうものに対して、そもそも対応するために制限を事実上撤廃したものが、今、非常に多く使われる中で、臨床現場で病院勤務する主治医の外来担当医の方が、果たしてそういうルールが設定されたということを認識されるかというと、極めて心もとないと思いますし、結局はディスインセンティブをつけても、長期処方にかかわる外来での基幹病院等の処方行動というのは、ほとんど変わらないのではないかという疑問が、実際に自分が大学病院でも勤務した長い経験からして感じるところであります。

 そうでありますので、146ページにある療養担当規則のヘの投薬量は、予見することができる必要期間に従ったのも出なければならないということで、14日、30日あるいは90日を限度とするという設定になっているわけですけれども、ここのところを具体的に書き直さないといけないのではないか。

 整理して、もう一度申し上げますと、こういう投与日数を外したのは、そもそも投与縛りがあったときに、ポジティブリストに載っているような特殊な状態の疾患に対して、それを外すという意味であったと理解しているんですけれども、それが、今、このアンケートの中にも出てくるように、患者数を減らしてじっくり見たいとか、その結果として、患者さんが来なくなったり、飲み忘れたりして、病状が悪くなったりするとか、そういう弊害も出ているわけで、こういうふうに投与日数制限の解除が使われるという想定で、解除したのではないんだろうと思うわけであります。しかし、現場で、現実にそういうふうに使われるのであれば、療養担当規則で書き直さないと、実効ある長期投与傾向の歯止めにはならないのではないかというのが私の意見ですが、それについては、事務局の見解を求めたいと思います。

○森田会長

 医療課長、お願いします。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 今の安達委員がおっしゃることは、まさにごもっともでございますが、恐らく委員の発想としては、いわゆる大病院の患者さんを診ていらっしゃる主治医の先生が、この病気については安定しているから、例えば90日で出すという意味だと思いますけれども、恐らくそういう専門的な治療が必要な場合だけではなくて、市中の中小病院や診療所などでも対応できるようなものについては、大病院で必ずしも全て診るわけではなくて、ある程度は大きな病院で診るとしても、非常に安定している、あるいは重症ではないとか、そういうことであれば、地域の医師と連携して、そちらで継続して処方していただくというような、一体改革の中でも、病院完結型から地域完結型へとも言われておりますので、そのような視点も加えて、処方することもあり得るのではないかと考えているわけでございます。

○安達委員

 ごもっともと言っていただきましたので、私も今の医療課長の御意見を聞いて、やはりごもっともと申し上げるんですけれども、本来じっくりと時間をかけて患者さんを診たいということになると、なぜ患者さんが多いのかということになるので、そこの中に逆紹介へのもっと積極的な取り組みが大病院であったり、あるいは紹介状なしであるような基幹病院の選定療養の条件強化等があったり、そういう対策を打つのが本来の話であって、ただし、それと並行して、療養担当規則を少し変えないと、この傾向は、現場の医師の認識からすると、恐らく変わらないと思うので、私はそのことを申し上げています。

 例を挙げれば、今回でも、老人施設、高齢者施設に対して、在宅療養を医療機関に対して勧誘すると一定のマージンを取ってということがあったことについても、療養担当規則には、可能な限り、それに対する警告を書き込んでいます。もっとさかのぼっていえば、診療行為そのものについても、平成22年度の改定のときは、今は5分間要件こそ外れておりますが、それ以外の外来管理加算の診療とはということで、今さらというような診療の中身、言ったら、幼稚園児に教育をするようなことまで、改めて書き込んでいるわけですから、それに比べれば、ここのところも書き込んで不思議はないということで、かなり強い意見として、それは申し上げておきますので、ぜひ御一考いただきたいと思います。

○森田会長

 よろしゅうございますか。

○安達委員

 その点について、改めて医療課長から一言だけ発言いただきたいと思います。

○森田会長

 医療課長、お願いします。

○宇都宮医療課長

 検討させていただきたいと思います。

○森田会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 多剤投与のほうで、もう少し御意見を申し上げたいんですが、よろしいでしょうか。そんなに時間はとらないつもりですので、まとめて申し上げます。

 今回、私どもは7剤投与の現行の規制の撤廃を求めております。それがなぜかということでありまして、例えば今回緊急に行いました、日本臨床内科医会のアンケート等もここに採用していただいているわけでありますけれども、7剤規制が、今、中医協で議論しているさまざまなポイントにおいて、それに全て逆行する、さお差すような形になるということを申し上げたいと思います。

 第1の点は、大学病院で入院等をしておられて、その後、特別養護老人ホーム等へ紹介されて入所された方のケースであります。これは臨床内科医会でもたくさんのケースが挙がりました。大学病院で既に7剤を超えて投与されている。それを特別養護老人ホームで引き受けると、7剤以上になる。どちらにも7剤規制はかかるんですけれども、特別養護老人ホームの入所料からすると、これは無視できない減算になる。だけれども、この方の病態を診れば、必ず必要だと思われるので、薬を減らすわけにはいかない。甘んじてその減算を受けながら、続けているという状態があります。

 また、ある場合には、大学病院での診療が安定して、診療所に外来通院等で御紹介をいただく場合もあります。こういう治療をしました、今、この結果、こういう投薬で安定していますので、引き続き投薬は貴院においてお願いしますという紹介状が来ることは、まれではありません。それが逆紹介例として適切な対処なんですが、問題は、そのときに、例えば疾患について、大学病院のこれまでの外来治療の中で3剤が使われている。もともとのかかりつけ患者さんですから、それ以外に6剤、5剤という投薬があるとすると、これは7剤規制に引っかかって、我々からいうと、本当に言われのない減算を、処方箋料のみならず、投与した薬剤料にまで受けるということになるわけでありまして、これもまた逆紹介推進という方針にはさお差すことになる。

 もう一つ重要なのは、認知症対策でありまして、今、在宅にいる高齢者の方々の服薬指導のために、在宅の薬剤師が家庭を訪問してということも検討されておりますが、認知症の場合、服薬で困るのは、服薬コンプライアンスが落ちるということで、その結果、残薬等が残っていたりするということです。これは治療がちゃんといかないから困るわけです。

 それに対する処置としては、我々医師ができるのは、もちろん往診のときなどに指導することもありますけれども、処方等に関していえば、できるだけ一包化して、1日1回の服薬にすることで、コンプライアンスが落ちないようにするという措置をすることはしばしばあります。

 投薬の中に、1日1回、朝でも夜でもいいから、24時間のうちに1回飲んでいただいて、血中濃度を維持していればいいという薬剤はたくさんありますが、これが4剤あったとします。7剤規制の剤数を勘定するに当たっては、205円ルールがありますので、同一の処方形態で処方されている薬剤の合算が205円を超えない場合は、幾ら数があっても1剤と勘定してよろしいというルールです。これが辛うじてある緩和条件なんですけれども、例えば4剤を2錠ずつなら、205円ルールでそれ以下になるから、一方の2剤は1日1回朝、他の2剤は1日1回夕方という処方にして、従来出していた。そうすると、両方とも205円以下であるとすると、205円ルールでいうと、2剤というカウントになるわけです。

 ところが、認知症等が出てきて、コンプライアンスを上げようということで、1日朝1回という投薬にまとめますと、1日薬剤料が4剤になると205円を超えてしまう。そうすると、途端にカウントは4になるわけです。そういう結果、7剤規制がかかるということがあります。これも極めて理不尽なことだと、我々臨床内科医は、特に診療所においては感じているということであります。

 それについて、166ページ、167ページ、168ページは、7剤規制が必要だと思われる理由はこうですというつもりで、事務局はお挙げになっていると思うんですけれども、167ページ、168ページは、これまで何度も批判をしましたが、また出ています。今回は資料ではなくて、参考になっていますから、多少は私の意見も聞いていただいているのかと思いますけれども、配置医師がいるから、いないからというだけの比較で薬剤料を比較することは、データとしては全くフェアではありません。それに対する疾患の数、あるいは年齢層、そういったものの精緻な分析がなければ、このデータだけでそういうことは言えないだろうと思います。

 恐らく一番重要なデータが166ページなんですけれども、これで多剤投与になると、鬱傾向とか、副作用が出てくるという一定のデータがあるんだとお示しになっています。しかし、その後、これが日本の臨床界のどの学会においても、話題にも問題にもならないということからいうと、果たしてこのデータはまだ生きているのかという疑問が生じますということはもちろんでありますが、より理不尽なのは、診療所で、かかりつけ医として総合的に診ろと言われている中で、1医療機関で7剤以上、8剤を出すと、7剤規制で減算が起こる。

 例えば循環器は循環器内科へ行かれて、糖尿病は糖尿病内科の診療所へ行かれたら、それぞれの学会のガイドラインには、今、複数の薬剤による併用というガイドラインもあって、それが必要な患者もおられる。全例をそうしろということではありませんが、必要な場合はそうするという選択肢も示されている中で、循環器内科で4剤、糖尿病内科で4剤出たら、これは7剤規制のペナルティーを全く受けないわけです。しかし、患者さんがそれを1医療機関で診た場合、8剤になりますが、8剤を飲んでいることに変わりはない。ですから、166ページのデータがそのまま、実際、現実のものとしてあるんだということを認めるとしても、副作用防止という点でも、片手落ちの話であるということであります。

 臨床内科医会としての最後の結論を申し上げますけれども、総合的に診ろ、しっかりかかりつけ医の機能を果たせ、我々臨床内科医、診療所の内科医は、まさにそのつもりで患者さんに対応しております。そのときに、高齢になられればなられるほど、ある程度の体の不調は出てくる、病的状況が出てくるので、極力制限をしながら、薬剤を組み合わせたとしても、7剤を超えることはある。特に後発品のない新薬がその対象に入る場合などは、そういうことが顕著に起こる。そのことについては、今、非常にたくさん発せられている薬剤情報の中で、併用禁忌等々も含めて、薬剤の選択には相当頭を使うわけであります。1剤、2剤の場合に比べると、その比ではありません。併用投与したときの副作用についても、当然考えます。こういう考えることについては、多剤投与に対して、処方の加算があってこそしかるべきであって、どうして今の時代に、処方料はおろか、薬剤料まで減算させるという、ゆえなき理不尽な算定を受けることには、到底、我々は納得ができないということを申し上げております。今回の改定で7剤規制の撤廃を実現していただきたいというのは、強い要望でございます。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 御意見ということで、質問ではなかったので、どうしようかと思うのですけれど。

○安達委員

 課長、質問です。これだけ理由を申し上げたんですけれども、まだ7剤規制を残すおつもりですかというのが、聞くまでもないと思いましたが、そういう御理解で御発言いただくなら、ストレートに質問として、課長に質問をいたします。今、私が申し上げた理由のどこが7剤規制をまだ撤廃しないということで、正当ではない理由なんでしょうかということになります。

○宇都宮医療課長

 現在の7剤という規制になるに至ったのは、資料でも示させていただいたように、いろいろな経緯があるということでございまして、そういう中で、安達委員がおっしゃるように、確かに認知症の問題ですとか、いろいろ状況が変わってきた面もあるとは思います。ただ、これは7剤ということではなくて、もちろん安達委員の御発言にもありましたけれども、複数の疾患を抱える中で、どうしても薬が多くなりがちになる。しかし、薬の相互作用を考えなければならないとか、そういうときに、これは1人の医師による処方でございますけれども、むしろ複数の医療機関などにかかって、さまざまな薬を処方される。そういうものの多剤処方の弊害も恐らくあるでしょうし、多剤処方の問題全体として考えて、こういったことについて、より適切な処方の仕方をどうしていくかということを議論していくということではないかと思ってございます。

 特に安達委員も幾つかエピソードをお話されましたけれども、私のほうで聞いているエピソードは、最近、専門分化が進んできて、別の診療科にかかっていた方が、自分の診療科に移ってきたときに、前医が出していた処方というものが、どのように効いているのか、あるいはどのように効果があるのかというのがよくわからない中で、専門が違うので切れないとか、そういうお話も伺っております。もちろんそういうものは、医療側として、きちんと確認してということではあると思うのですが、さまざまにそういう情報がある中で、できるだけ不必要な薬は減らして、より効率的・効果的な処方、服薬を促していくということではないかと考えてございます。

○安達委員

 今、御紹介いただいたエピソードは、この議論とは焦点が違うのではないかと思います。それはお薬手帳であったり、医療機関同士の診療情報提供などで、医療側全体として対応すべきことなので、そうではないという事例を私は申し上げたつもりであります。

 特に162ページの図表を見ましても、日臨内の集計でも、その他の社会医療行為別調査から見ても、減算を受けているパーセンテージは、数字的に4〜5%なんです。だから、医療経済的にも、7剤に規制したことで減算される、節約できる医療費なんて、本当にわずかの話で、全体影響はないはずだろうと思いますから、むしろ実態に合わないということが、これだけクローズアップされれば、今日の時代においては、7剤規制を撤廃していただくのが妥当ではないかということを改めて申し上げたいと思います。

○森田会長

 この件でほかにございますか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 本日の議題のほかの部分については、私どもとしても、この提案でよろしいと思っております。

 多剤投与、特に7剤規制につきまして、今、安達先生から現状について説明がありまして、私どもは、正直申し上げて、医療の現場を十分に承知しているわけではないので、よくわからない部分もございます。

 安達先生のお話の中で、私が感じましたことを2点申し上げたいと思います。

 1つは、主治医機能の強化が、今回の改定の1つのテーマになっておりまして、そうすると、当然のことながら、複数の疾患を持っている患者さんを、主治医が医学的に管理をしていくことになる。したがって、7剤規制がそのときに壁になるというか、矛盾したことになるのではないかという主張については、理解できる部分もあります。

 ただ、一方では、薬剤も含めて主治医として管理をしていただくわけでございますので、それは主治医機能を評価するときに、別の形で評価する方法もあるのではないかと思っております。

 もう一つは、いわゆる難病の方とか、相当複雑な疾病をお持ちの方、あるいは安達先生がおっしゃられたように、例えば大学病院から特養に移られたような患者さんは、引き継がざるを得ないのだというお話もわかりますし、205円ルールといったものと、現在の7剤規制の運用面で矛盾点が若干あるという指摘もあると思いますので、それは場合によってはこの場で議論して、改善できるところがあれば、改善するということで、対応できるのではないかと考えております。安達先生の希望どおりになるという意味ではございませんが、議論する余地があるとは思っております。

 ただ、7剤規制に該当する処方せんの割合は、きょうの資料を見ますと、5%強ぐらいですが、実際には医療機関で工夫して、7剤規制を回避しているものが、どれぐらいあるかという数字が出ていないので、わかりません。一方では、副作用の懸念というのは、医学界でも論文が出ているようでございますので、多剤投与の副作用の危険性は否定できない部分もあると思います。

 それから、認知症の話も出ましたが、一般的に精神疾患については、以前から多剤投与が大分議論され、私どもは疑問視をしている部分がございまして、7剤規制というのが一定の効果を出していることは、たしかだと認識しております。したがいまして、トータルとしては、7剤規制を維持し、主治医機能がスタートする中で、それをどういうふうに扱っていくかということを、今後、検討していくという考え方に立つべきではないかと、私は考えております。

○森田会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 御理解いただいたような、御理解いただいていないような、微妙なコメントをいただいたんですが、主治医機能というのは、これから出てくる提案の中で、例えばかかりつけ医の包括みたい提案も出てくるのかもしれませんが、そういうお話のときに、また議論したいので、ここでは長々とは申しません。

 1つは、導入そのものは包括点数ですから、もし出てくるとすれば、包括の議論というのは絶えず提示される点数設定で、イエス、ノーが変わるわけでありますので、そこにいくまでは何も言えないということが1つです。

 この会議では申し上げたことがありませんけれども、もし仮にそういうものの議論をする場合、主病は1つという考え方は外していただかなければいけない。処方例にもありますように、これだけ高齢者の方が多数の疾病を抱えておられて、例えば糖尿病と高血圧がある。どちらかで診る。糖尿病内科で診る、高血圧内科で診る、どちらかで診るにしても、それはどちらで診てもいいようにしておかないと、実態には合わないことになると懸念しております。

 だから、166ページついても、白川委員から言及いただきましたけれども、私が申し上げましたように、このデータについて、その後、学会あるいは臨床界でこういったことが本当にあって大変だという議論は1つもないんです。私は関知しておりません。そういうことがあって、しかしながら、先ほど申し上げましたように、多剤で併用する場合においては、併用禁忌等も含め、個々の患者さんの病態に応じて、薬剤選択というのは、我々は非常に頭を使うので、減算ではなくて、加算であってすらほしいと思うぐらいの話であるというのが現状ですということを、改めて申し上げておきまして、あとは事後の議論にしたいと思います。

 1つだけ、白川委員が、今、かかりつけ医の機能にだけ、7剤規制を緩めてもいいのではないかということをにおわすような発言をされたので、それについて、私どもはそうではありません。私どもが求めているのは、かかりつけ医機能、例えば包括なら包括の点数をとろうと、とるまいと、それには関係なく、臨床現場にはこの現象はありますのでということを申し上げたいと思いますし、もちろん御理解いただいておりますように、臨床内科医会は、今回の緊急アンケートをとるにあたって、他の臨床医会にもずっと尋ねています。これは臨床内科医会だけの問題なんです。つまり内科にかかりつけ医機能、総合的に診るということの負荷が、今、かかっている。その象徴的な問題の1つが、7剤規制である。そういう御理解でいただきたいと思いますということを、つけ加えさせていただきこます。

○森田会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 済みません。曖昧な表現だと安達先生に指摘されました。基本的に7剤規制は現行のまま維持すべきと考えておりまして、例えば主治医であったら、7剤規制は撤廃すると言ったつもりはございません。今、点数上は、減算される仕組みになっておりますので、その辺も含めて、主治医に対する評価のあり方を議論する中で考える方法もあるのではないかという意見を申し上げたということでございますので、そこだけ確認させていただきたいと思います。

○森田会長

 矢内委員、先に手を挙げていらっしゃいました。どうぞ。

○矢内委員

 私も白川委員と同じような意見になると思いますが、多剤投与の影響に関しては、まだまだエビデンスが少ない状況にあるのではないかと思います。そういう状況の中で、今もいろいろ議論になっていますが、166ページの多剤投与に対しての懸念を示す論文等があるという状況でありまして、少なくとも現時点では、7剤以上の多剤投与に対する現行の規制を緩める方向にはないと考えます。従って、引き続いて多剤投与の影響に関するエビデンス等を集め、今後の検証にそれを反映していただいて、慎重に検討していただきたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 花井十伍委員、どうぞ。

○花井十伍委員

 多剤投与の件ですが、安達先生のお話を聞いていると、きっちりとしたコントロールをして、ちゃんとやっていただくということであれば、複数の薬を使うというのは専門的知識が必要ですし、もちろん薬剤師さんとの連携が重要だと思うんですが、残念ながら、安達先生のような名医ばかりではなくて、結局のところ、多剤投与によって、漫然と出しているという実情があると思います。私らの周りにもたくさんお医者さんがいますが、主に感染症系ですから、感染症系の先生からは、多剤投与がたたかれるというのは、非常に迷惑しているという意見がたくさんあります。しかし、それなりにやりくりしてやっているということで、うちらは割と病院が多いので、薬剤師と連携して、何とかやっているところだと思います。

 ただ、診療所における多剤処方というのは、どのぐらいというのは言えませんけれども、漫然と出している。むしろそれで体調を悪化させているという例も少なからずあると承知しています。こういった問題は、国内では論文も少ないのかもしれませんが、海外ではちょこちょことそういう論文も見られます。7剤か、5剤か、8剤か、その辺は非常に難しい問題ですけれども、あります。

 私が申し上げたいのは、医薬品を適切に使うというのは、それなりに大変な話であって、それが複数になると、相互作用なども極めて複雑になっていく中で、それが適切に多剤投与されているかということについて、現状としては、漫然とした多くの薬が投与されていることがあるように思うので、現状7剤投与ということは、結構リーズナブルな形で動いているのではないかと思うわけです。確かに今後医療の実情が変わっていく中で、安達先生が御指摘のような問題点は、当然出てくると思うんですけれども、それは全体として今後議論して、そういういろんなことのプラスマイナスを考えた上で進めるべきで、私の意見としては、最終的には、7剤投与というのは、今のところ、割かしリーズナブルな形ではないか。7なのか、8なのか、6なのかとか、そういったことは、えいやで決まっているところでもありますので、今後、議論する余地はあると思いますが、基本的に現状の制度を維持することは、そんなに悪くないと思います。

 以上です。

○森田会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 反論を2ついたします。

 まずは花井委員の御意見ですが、私は名医でも何でもございません。一介の開業医でございますが、漫然と出されていて、多剤になって悪化したケースもあるという御発言でした。これは看過できませんので、御経験があるなら、事例を出していただかないと、議論になりません。事例を出してください。そうでなければ、今の御発言は撤回いただきたいと思いますということを申し上げます。

 それから、白川委員と矢内委員は7剤規制は残すべきだとおっしゃいました。7剤規制があるから、うちのかかりつけ患者さんで診ているんだけれども、あなたの血圧、例えば164ページにある糖尿病学会、高血圧学会のガイドラインは、場合によっては多剤併用でベストミックスを探せというガイドラインなんですが、あなたの病態はこのガイドラインからいうと、ベストのミックスは、降圧剤と糖尿病剤だけなんだけれども、7剤規制があるから、ベストミックスはあなたに選べない。1つ、2つ減らして、二次あるいは三次、ベストではない方法でいきます。そういう診療をしろ、あるいは患者さん方もそういう診療でいいとおっしゃっているんですか。

○森田会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 そんなことを言っているつもりはありません。薬が何種類必要かというのは、医師の判断でしょうから、必要と思われる分を出すというのは、医師としては当然の責務だと思います。

 7剤規制の問題は、そのことによって、点数が下がる、あるいは薬剤料まで影響が出るということでございまして、それを全部やめろと言う気はありません。ただ、申し上げたかったのは、今の7剤がいいかどうか、あるいは点数の減算が適切なことなのかどうか、薬剤費まで反映させることがいいのかどうか、それは中身として議論する余地がありますと申し上げているだけでございます。205円ルールと同じでございます。幾つか問題点を指摘されましたので、その中身がいいかどうかということについては、議論する必要がありますと申し上げているということでございます。

○安達委員

 7剤規制に薬剤料の減算がなぜあるかは、今、私も理解できないんです。7剤規制が決まった当時の中医協の議事録を探すんですけれども、何を議論されたんだか、さっぱりわからないわけです。議事録はあるんですけれども、非公開みたいな感じなんです。あり体にいえば、ある程度、薬価差が今よりあった時代に対して、花井委員が言われる漫然たる投薬に対して警鐘を鳴らすという意味だったと思います。その当時と、今は日本の人口が高齢化して、寿命がもっと延びて、延びると幾つかの軽症であっても故障が重なってくる中で、どうしても最低限の対応をしなければならないという中で、薬剤がふえるわけですから、全く時代的背景も違えば、疾病の状態も患者さんの状態も違う。薬価も今のようにはない。今はかつてのようにはない中で、薬剤料まで減算されるということは、理解できないでいますということが1つです。

 それから、調剤技術料についても減算されるんです。それは先ほどから申し上げております。多剤を併用するほうが、併用禁忌等々も含めて、非常に慎重に考慮しなければならないので、技術料の部分は減算ではなくて、加算であってしかるべきだとすら、我々は思っています。

 この2つであります。

○森田会長

 花井委員、どうぞ。

○花井十伍委員

 発言の撤回を求められてしまったので、答えざるを得ないと思います。漫然と処方してという言い方は言い過ぎたかもしれませんが、複数の薬をたくさん使うことによって、その薬の相互作用等を十分に考慮し切れない、お忙しい中でし切れないまま、投与をそのままされたことによって、悪化した例がないと安達先生が考えているとしたら、むしろ驚きで、そういう事例があると承知しています。

 例を出せと言われて、この例はそうですと、ここで出すのが適切かどうかは、また考えますけれども、確かに薬漬け医療という文脈がかつてあって、その文脈があるから、多少これが名残的にあるというのは承知していて、また薬漬け医療に戻ることを私らは警戒している部分があるので、これがそれなりに効いているからという趣旨で発言させていただきました。ですから、例を出さなければ撤回しなければいけないというんだったら、例を出さなければいけないのかもしれませんが、今の言い方であれば、安達先生も多くの経験を持っているので、そういう事例はないことはないということは、承知していただいていると思っています。言い方を変えて、特に発言の撤回は必要ないと承知しております。

○森田会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 全くないというつもりで申し上げたつもりはありません。花井委員の御発言は、相当強く響きます。悪化するというのは非常に強く響くので、そこは訂正していただいてもいいのではないか。例えば組み合わせで、この人の体質では、これはこういう反応をするのかということはあります。だけれども、それはそのたびに確認しながら、服薬、投薬変更をするわけでありまして、悪化するという非常に強い表現で言われると、私たちは敏感に反応するということでございます。

○花井十伍委員

 発言がクリティカルでなくて、申しわけなかったです。主病が悪化するということがあるかどうかということは、確かにありますけれども、薬にはサイドイフェクトというものが必ずありますから、そちらのほうが、比較考慮の上で強く出過ぎているのに、それを看過してしまったということを含めて、そういう言い方をさせていただきました。決して主病が悪化するという趣旨ではありません。その部分については、訂正いたします。

○森田会長

 ほかにいかがでしょうか。

 花井圭子委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 私はもっと専門的ではないのですが、165ページを見ておりますと、これだけ薬を出させることについて、むしろ不安のほうが大きい。例えば便秘症の事例では、程度にもよると思いますが、これだけ飲んで本当に大丈夫なんだろうかという不安のほうが大きくなります。これは感想です。

 事務局の方への質問ですが、例えば70歳女性で、主病名が糖尿病で、これだけの薬を出した場合と、この中から何剤か抜いた場合の副作用に関しての比較調査はありますか。そのような資料があれば、ぜひ出していただきたいと思います。

○森田会長

 医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 残念ながら、そういった比較調査のようなものは、現在のところ見当たっておりません。どこかにはあるかもしれませんが、事務局としては、把握してございません。

○花井圭子委員

 副作用のことが一番大きいのではないかと思いますが、私も7剤が適切かどうかの判断がつきかねます。ただ、流れとしては、なぜ7剤になったかについては、経過があるだろうと思いますので、副作用の度合いがどの程度なのかとか、もう少し科学的に示されていてもよいのではないかと思います。 以上です。

○森田会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 花井委員に少しだけ御説明しますけれども、ここの2つの処方例ですが、日本臨床内科医会の統計で事務局にお出ししましたのは、大学病院を退所してこられて、特別養護老人ホーム等に入られる方のグループを20例近く、それ以外に診療所でかかりつけ医として診ている方の分を20例近くというくくりで出しました。その中から選んでいただいたので、適切なものを選んでいただいたかどうかは、私は自信がないということは申し上げておきます。

 その上で、便秘症の話だけしますけれども、私の専門分野でもあるんですが、消化器病学としては、便秘ならマグミットで緩めて出しておけばいいのではないかという話です。そうはいかないんです。緩むときには、腸内常在細菌も一緒に脱出をしますので、その分はラックビーで補っていかないといけない。腸内常在細菌がかかわることで、便は出ていても、ガスがはったりしますから、ガスコンが要る。これが、この方の場合、ベストミックスです。定型的にこうやるわけではありませんが、この方の症状に合わせると、恐らくこれがベストミックスですというのが、臨床上の処方のあり方だと御理解いただければいいかと思います。

○森田会長

 どうぞ。

○花井圭子委員

 素朴な質問をするんですが、便秘とか、そういうものは、例えば食事療法や、運動とか、できるだけ薬を飲まないで解消するとか、緩和するとか、そういう選択はないんでしょうか。

○安達委員

 申し上げましたように、私は消化器内科で開業をしておりますから、そういう患者さんはたくさんおられます。花井委員が御指摘のような指導は必ずやります。やった上で、なおかつ遺伝的に腸管が長いということ、腸管の動きは年齢とともに落ちてくるので、若いときは便秘ではなかったんだけれども、年を取ってから便秘がひどくなってくる方はたくさんおられます。男性よりは、特に女性のほうが多い傾向にありますけれども、そういう中でやっています。

 便秘だけではなくて、7剤規制にかかわる話をすれば、例えば高脂血症にしても、糖尿病にしても、薬だけに頼ってデータをよくしよう、糖尿状態を改善しよう、高脂血症状態を改善しようというのではなくて、それ以前に薬以外でやれることはやってくださいという指導は、運動も食事制限も全部含めてやった上で、投薬を選択しているというのが、臨床現場の実情です。私は消化器内科を標榜しながら、例えば糖尿の方には、ある一定の診断が必要な方には、2週間に一度、食事表を出していただいて、カロリー計算までやっておりますので、その中での投薬が最低限選ばれている。そうやって臨床の内科での投薬は決まっていくということでございます。

○花井圭子委員

 もう一つ、先生に御質問したいのですが、今後認知症がますます増えることが予想されております。認知症の方の服薬管理が非常に重要になってくると思います。私も身近で認知症になった方を見ておりまして、1日1錠飲むのでさえ、ついていないと大変な状況の方もいらっしゃいます。そのような場合薬の数を減らそう、本当に必要な薬だけという考えにはならないのでしょうか。

○安達委員

 言葉の問題なので、言葉尻を捉えるつもりはございませんけれども、臨床の場では、基本的に本当に必要な薬しか出ていないんです。どちらでもいいものは出ていません。だから、認知症になったから、今までの治療に対して必要であったものを、一部その治療はやめて投薬しない、そういう選択肢は、我々の臨床現場の医師にはございません。その根本は、今、申し上げましたように、必要でないものは出ていないからです。

○森田会長

 よろしいですか。

○花井圭子委員

 はい。

○森田会長

 ほかにございますか。

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

165ページの70歳女性が精神疾患にかかりますと、これにまた精神疾患の薬が必要になってくるわけでございまして、そうなると、かなりふえてしまいます。高齢化になっておりますので、沢山病気を持つわけです。それを1医療機関で全部出すことになりますと、大変なことで、特に精神科の場合は薬が多くなります。意見ですけれども、精神科関係では投薬で非常に苦労しております。

 以上です。

○森田会長

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 安達先生にお任せしようと思ったのですが、私の考えも述べさせていただきたいと思います。

 事務局提案の資料の166ページのデータを見ますと、6剤以上だと何か問題が起きるというような書きぶりですが、160ページを見ますと、以前は10種類以上だったものが、8、7と下がってきておりますので、今回は6種類か5種類にしたい意向があると勘ぐりたくなるような気すらいたします。要するに7という数字には意味がないということだと思いますし、5剤以下なら大丈夫なのかというと、そういうこともないと思います。

 今、たくさん出すことの弊害という話が、1号側の方から大分言われておりますけれども、私からすると、必要なのに出さないことの問題も大きいのではないかと思います。私が思うに、166ページのデータというのは、イギリスの家庭医のような方の考え方でいくと、こういうことになるのかもしれないという気もするのですが、そういう意味では、薬に対する考え方、国民性が違うのではないかと思います。

 例えばイギリスでは、風邪は病気ではない。インフルエンザも寝ていれば治るということで、日本では診断してすぐにタミフルを出しますが、イギリスではそういうことはしません。前回、新型インフルエンザが流行したときに、イギリスでは日本に比べて圧倒的に死亡率が高くて、WHOも日本型のやり方が正しいと認めたというのは、よく御存じだと思いますけれども、イギリスの国民は、寝ていればいいと言われたら、会社を休めるからラッキーと考える方が多いのだそうですが、日本人の場合、薬を飲んででも、次の日からでも熱を下げて会社に行かなければと考える方が多いということも、反映されているのではないかと思います。その辺のことまで含めて考えていくと、これは非常に難しい問題になると思います。

 1つ言えることは、我々が漫然と余分に薬を出しているということは、今はあり得ないということを、御理解いただきたいと思います。薬はコストになっていますので、少なければ少ないほうがいいのです。でも、7剤とか、数字で決められるのは、どうしても理不尽です。それ以上必要な場合もあるので、当然副作用とか、そういうもののリスクを勘案した上で、患者さんによっては出すことが必要な場合もあるということは、御理解いただきたいので、それを数字で一律に規制すること、しかも、減算するのはおかしいと思うます。

 一方、調剤にいくと、たくさん出すほど、ふえるような加算もあるようですので、そこも我々としては理不尽だと思うのですが、とにかく7剤規制というのは、現場では非常に理不尽な、不合理な規制ということで、特に内科で総合的に診ていらっしゃる先生方にとっては、非常に不満の強い不合理な点だということは、間違えなく言えると思います。

○森田会長

 花井圭子委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 感想だけ述べさせていただきたいと思います。今、これに精神疾患が加われば、さらに薬がふえるという長瀬委員の御発言がありましたが、そのことに対して、非常に恐ろしいと思います。感情的な話で申しわけないのですが、その副作用がどうなるのかきちんとデータがない限り、患者としては、納得できないということだけ述べさせていただきたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 三浦委員、どうぞ。

○三浦委員

 ただいま鈴木委員から調剤薬局ではたくさん出すと加算だというお話があったので、一言だけ申し上げます。

 御存じのとおり、我々は処方箋に書かれている薬剤に対して、相互作用、多剤投薬に対して患者さんからいろいろなお話を伺った上で、そして、必要であれば、医師に照会するという仕事をしています。基本的には処方箋に従った上で調剤業務をしているということで、調剤薬局で自分たちが薬をふやせば、それで加算がふえるということではないということをお話をさせていただきたいと思います。

 その上で、今回のお話は、医科の領域の話ということで、いろいろ伺っておりました。私たちも複数の薬剤が出ることによって、その副作用の中に例えば便秘症というものが、どんどん重なってくる可能性はある。そういうことについて、患者さんにいろいろお話を伺った上で、この薬はこういう意味で出ていますという説明をさせていただいています。今、65%以上分業になっていますので、7種類というのは、医師が処方を必要だとお考えで出していると私どもは理解をしています。必要な薬を処方することについて、それが7種類以上であるから減算になるということは、私どもとしても、理解がしにくいところではあると考えます。

 先ほど安達委員がいろいろおっしゃっていました。例えば205円ルールの話、あるいは剤の話、205円以内で1日1回だったら、4種類でも1種類と数えるとか、そういうことまでいろいろお考えになって処方されること自体、医師に負担が大きいのではないかと思いますので、少なくとも減算という考え方については、私どもにとっても、理解がしにくいという意見であります。

○森田会長

 長瀬委員、手を挙げていらっしゃいます。どうぞ。

○長瀬委員

 誤解を招いたのかもしれませんが、多くなってしまうので、苦労して出しています。事務局が166ページの図を出しているように、ここは決して漫然と出しているのではなくて、鬱状態の人に薬が多くなっていたという結果でありまして、かなり苦労して出しているんだろうと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 石山委員、どうぞ。

○石山委員

 7剤ルールは、過去からいろいろな経緯があると思うんですけれども、スライドの162を見ると、2号側の先生が薬の選択でいろいろと努力されており、平成24年の7剤以上の算定回数割合が4.2%に抑えられているので、この点は評価したいと思います。また、163ページになると、回避するための対応が載っています。

 ただ、今回のご提案では今のルールの7剤を8剤にするといったように、増やしていくほうの御要望だと思うんですけれども、その結果、ふえるのが事実だとすれば、多剤投与の影響というのが、国民から見ると一番関心があることと思います。医療課で多剤投与による影響について、データなり、あるいは海外を含めて論文を探していただいて、開示していただくと、非常にありがたいと思っております。

 私自身、薬は飲まない人間でして、1剤ですぐに病気が治るんですけれども、化学製品ですから、副作用というのは恐いんです。どういう作用があるのかというのは、よく見ながら、投与量はきちっと先生方に決めていただいていると思いますけれども、どういう作用になるかという結果は未知数なので、その辺の研究なり、論文なりがあれば、ぜひおしえていただきたいと思います。これは意見です。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 この論点だけで1時間ほど議論しておりまして、なかなか尽きそうもないんですが、ほかの議題もありますので、特段さらに何かございますればご発言いただきますが、そうでなければ、このあたりで打ち切らせていただきたいと思います。

 簡潔にお願いします。

○伊藤委員

 多剤ではありませんが、116ページ、地域に配慮した評価に係る平成26年改定のイメージ(案)です。

○森田会長

 ちょっと待ってください。多剤を整理してからお願いいたします。

 多剤の問題につきましては、今も石山委員からも御意見が出ましたけれども、なぜ多剤を規制しなければいけないのか、また、その方法として、7剤という数字でどうやって規制するのか。仮に規制をしなければいけないとしても、ほかに方法がないのかどうか。そうしたことについて、事務局でデータも含めて御検討いただきたいということで、整理をさせていただきたいと思います。

 よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○森田会長

 それでは、失礼しました。

 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

116ページでありますが、26年改定イメージ(案)が出されております。この対応によりまして、113ページの下囲みに「当該地域にある200床未満の医療機関であっても、現行の基準では地域に配慮した評価について算定できない可能性がある」と書かれていまして、こういうところが解消できるのかということであります。

 また、3番につきましては「専従要件等」とついたわけでありますけれども、緩和策は専従要件の緩和以外に、何か具体的なことを想定されているのか。先日の藤原専門委員の御発言でもありましたように、評価が生かされていない。

 一方、114ページにありますような、研修要件、質を担保することについては、ハードルを下げるのはなかなか難しいと思っておりますので、しっかりとした応援をしていくために、具体的な想定があれば教えていただきたいと思います。

○森田会長

 それは御意見ということでよろしゅうございますか。

○伊藤委員

 専従要件で緩和以外に具体的に想定をしておられるのか、もしありましたら、事務局からおっしゃっていただきたいと思います。

○森田会長

 医療課長、お願いいたします。

○宇都宮医療課長

 具体的に言及してしまうと、いろいろ影響があるのであれですけれども、専従以外にも幾つか要件がかかっているものがあるので、そういうものについても、何らかの見直しができないかということは、検討したいと思います。

○森田会長

 よろしいでしょうか。

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 ほかになんですけれども、今の医療資源の少ない地域なんですが、109ページは精神が入っていないんです。医療資源が少ない地域の精神科病院は全国に43病院ありまして、そのうち200床未満の病院が18病院あるんです。ですから、精神科病院に対しても、そういう配慮をいただきたいというお願いであります。

 それと、訂正ですが、141ページの500床以上の紹介率なんですが、精神科単科になっていますが、精神科単科でも内科を持っている病院があるんです。ですから、精神科単科ではなくて、精神科病床にしていただければと思っております。

 以上であります。

○森田会長

 ありがとうございました。

 きょうのパートについては、よろしいでしょうか。

 それでは、本日の議論を踏まえまして、先ほどの多剤規制のところもそうですけれども、今後さらに議論を深めていきたいと思います。

 それでは、時間も押しておりますので、次のアジェンダに移ります。次は「○個別事項(その2:精神医療)について」を議題といたします。

 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 中医協総−3をごらんいただきたいと思います。

 2ページにございますように、大きく分けて5つの項目について御議論いただきたいと思います。

 4ページ、精神の患者数は320万人。

 5ページ、精神病床の入院患者は29万人で、統合失調症が最も多い。

 6ページ、在院日数は統合失調症が最も長いということです。

 7ページ、精神病床の平均在院日数は減少してきてございますが、依然300日ぐらいある。

 8ページにございますように、海外と比較しますと、非常に長いという状況でございます。

 9ページでございますが、新規入院患者の88%は1年以内に退院している状況でございます。

10ページ、入院期間1年未満の家庭復帰率は高いんですが、1年以上になると、転院あるいは院内転科、または死亡が多くなるということで、1年を超える長期入院とならないような取り組みが必要ということでございます。

11ページは、在院期間が1年以上の方が20万人いらっしゃるということです。

12ページですが、本年6月に精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律が成立いたしまして、1の(1)にございますけれども、こういった医療の提供を確保するための指針の策定が掲げられてございます。

 それを踏まえて、13ページですけれども、検討会を設けて、御議論いただいているということで、今年度中に告示予定でございます。

14ページですが、中間まとめの中で、1.精神病床の機能分化に関する事項、2.精神障害者の居宅等における保健医療サービス及び福祉サービスの提供に関する事項がございまして、この辺を含めて、本日御議論いただきたいと思います。

15ページから、精神病床の機能分化でございます。

 先ほどごらんいただきましたように、1年以上の長期入院患者が20万人に上って、在院日数が長期化するにつれて、社会復帰が困難となる傾向があるということでございます。

 論点でございますけれども、急性期に密度の高い医療を提供して、在院日数を短くするということでございますが、急性期の病床に医師を重点的に配置すること、クリニカルパスを使用した場合の評価について、どのように考えるかということでございます。

 精神療養病棟入院料を算定する病棟について、一般の精神科入院基本料と同様の指定医を配置することになってございますが、それについて、どのように考えるかということ。

 それから、精神療養病棟入院料、精神科入院基本料で、精神保健福祉士を配置すると、在院日数を短くするというデータがございますが、その評価について、どのように考えるかということ。

 最後でございますけれども、精神科救急医療の推進を図るため、精神科救急入院料と精神科救急・合併症入院料について、要件が厳しくて、余り算定されていないということがございますので、この見直しについて、どう考えるか。

 こういった論点についてでございます。

18ページでございますが、医療法における精神病床の基準として、大学病院等は16対1、それ以外は48対1となってございます。

19ページ、赤い四角で囲ってございますが、精神の救急の場合と療養病棟の場合で、医師の配置が48対1と同じ基準になっているということでございます。

20ページ、療養病棟入院基本料の病床が非常に多い状況でございます。

21ページでございますが、相関をごらんいただきますと、急性期の場合は100床当たりの医師が多いほうが、平均在院日数が短くて、急性期病院への医師の重点的な配置によって、早期退院が期待されるということで、この評価をどのように考えるかということでございます。

22ページは、急性期クリニカルパスということで、こちらの4点のメリットが言われてございます。

23ページでございますが、具体的にどのようなものかということが書かれてございます。

24ページと25ページに、その例が2つ挙げられてございます。

 こういったものを用いた場合のデータが26ページでございまして、統合失調症の場合、左側の2つの棒グラフですけれども、平均在院日数がパスの導入によって短くなる。それから、再入院率が下がるというデータでございます。

 右側の気分障害の場合については、在院日数は余り変わってございませんけれども、再入院率は下がるという効果が出ているということで、こういったものの導入をどう考えるかということでございます。

28ページでございますが、療養病棟の配置ということで、赤い四角に書いてございますように、急性期の場合と療養の場合とで、指定医の配置が全く同じ基準になってございます。

 下の点線の四角で書いているコメントでございますが、先ほどの医師配置と同じ記述になってございます。これは訂正をお願いします。「急性期を担う精神科急性期治療病棟入院料で指定医の配置は、精神療養病棟と同じ、病棟常勤1名、病院常勤2名」。要は赤い四角の中と同じ記述にするということでございます。同じ配置になっているということでございます。

29ページにございますように、精神保健指定医の仕事としては、隔離・拘束、あるいは非自発入院の必要性等の判断を行うということでございます。

31ページでございますが、精神保健指定医は増加している状況にあります。診療所のほうで増加が多いという状況があります。

32ページでございますが、実際に精神科療養病棟入院料を算定している病床の場合、精神保健指定医の判断が必要とされる隔離とか、身体拘束の割合が低いということで、急性期の場合と同じ要件にする必要はないということでございます。

33ページから、精神保健福祉士の配置でございます。

34ページ、オックスフォード版BPRSという指標があるようでございますが、このグラフにございますように、精神科療養病棟入院料に係る病棟に入院する患者さんは、急性期の患者さんの場合と比べて、精神症状が落ち着いているというデータが出てございます。

35ページ、精神科入院基本料、精神療養病棟入院基本料の患者さんは、1年以上の長期患者が多数を占めて、退院支援が課題となっています。

36ページですけれども、退院できない理由がございます。さまざまございますが、家族の受け入れ困難・介護者不在等、このような問題が挙げられているということでございます。

37ページでございますが、急性期病床を持たない精神科病院については、つまり療養病棟の場合は、精神保健福祉士の数が少ないということでございます。

38ページにございますように、慢性期の病院の場合は、先ほどの医師の場合と違って、精神保健福祉士が多いほうが、在院日数が短くなるという相関が出ているということでございまして、この配置をどう考えるかということでございます。

40ページでございますが、精神科救急医療に係る入院料として、精神科救急入院料と精神科救急・合併症入院料がございますが、いずれにしましても、赤い四角で囲ってございますように、都道府県・圏域における1年間の措置・緊急措置、応急入院に係る新規入院患者のうち、4分の1以上または30件以上を受け入れという基準がございます。

41ページにございますように、実際にこれらを算定しているところが非常に少なくて、県によっては算定施設がなしというところもございます。

 対象となる措置入院等の入院患者さん自体が、42ページにございますように、かなり減っている。平成13年に比べて、10年間で半分近くに減っているということでございまして、こういったことから、そもそもこの数字をクリアすることが難しいのではないかということでございます。

44ページから、今度は精神患者の地域移行と地域定着についてでございます。

46ページにありますけれども、論点でございます。精神医療における長期入院患者の地域移行を推進する観点から、多職種による治療方針を決めるための定期的な会議や24時間体制での支援を行っている医療機関等による在宅医療について、充実した評価を行うこととしてはどうかということでございます。

47ページから50ページは、障害保健福祉部で提供してございます、サービス関係の資料でございます。

48ページですけれども、地域における精神障害者、下のほうに精神科医療とございますが、できるだけ入院している患者さんを外に出してあげる、御自宅等にお帰しするということでございますが、お帰しした後で、地域の中でちゃんと社会復帰できるようにということで、さまざまなサービスが提供されているというイメージ図でございます。

49ページは、グループホーム、ケアホームについての資料でございます。

50ページは、地域相談支援の実績も増加しているということでございます。

51ページでございますが、在院期間が長い方、1年を超えるような方については、入退院を繰り返しているということでございます。

52ページですが、精神療養病棟に入院する患者さんにおいて、大体3分の1ぐらいの方は、在宅の支援体制が整えば、退院可能ということでございます。

53ページ、退院した場合の支援として重要なものですが、看護師さん、ケースワーカー、ヘルパー等による援助指導が高いんですが、その中でも24時間体制、あるいは毎日の訪問など、頻回の対応が必要とされているものが挙げられております。

54ページですが、精神科における訪問看護を行っている医療機関です。病院の場合は3分の2ぐらいあるんでございますけれども、診療所の場合は1割ぐらいしかないということでございます。

55ページでございますが、これも障害保健福祉部の事業でございます。精神障害者について、地域での生活を支援するアウトリーチ推進事業というものが開始されてございます。右上のほうに小さく書いてございますが、平成23年により開始して、現在、24道府県37カ所で実施ということでございます。多職種によるケア会議の開催等を行っているということでございます。

56ページでございますが、こういった介入をした場合のほうが、再入院の患者さんの割合が少なく、再入院となっても、その期間は短いというデータが出てございます。

58ページでございますけれども、精神科訪問看護において、看護の報告書以外での情報交換を行っているものは4割ぐらい。そのうち、直接カンファレンスを行っているものは16.5%しかいないということでございます。

57ページにGAFスケールの説明がございますが、点数が少ないほど、重篤という感じでございます。

59ページでございますけれども、GAFスコアについて、複数訪問があり、なしでごらんいただきますと、複数訪問をした場合のほうが、状況がよくなるようなデータが出ているということでございます。

60ページですけれども、精神科における地域移行の評価について、下の退院後というところでございますが、赤い点線で囲ってございます。同一日の複数回訪問、あるいは定期的な多職種ケア会議については、診療報酬上評価されていないということでございまして、こういったものについての報酬での評価をどう考えるかということでございます。

62ページから、精神科デイ・ケア等でございます。

63ページの論点でございますけれども、1年以上利用した場合の評価についてでございます。

64ページが、デイ・ケアの説明でございます。

 こういったものを行っているんですが、65ページ、目的として一番多いのは再発・再入院予防ですが、それに続きまして、慢性期患者の居場所という位置づけとなってしまっている。それはそれで重要でございますけれども、治療とはちょっと違うということでございます。

 精神科デイ・ケア等の終了理由を66ページに書いてございますが、治癒とか、そういうことではなくて、再入院で終了した方が半数近くいらっしゃるということでございます。

67ページでございますが、精神科デイ・ケアの開始からおおむね1年ぐらい経つと、IADL、手段的日常生活動作は、ほぼ一定となって、安定してきているということでございます。

68ページの論点になりますが、1年以上利用した場合の評価について、今後どのように考えていくかということでございます。

69ページから、身体合併症への対応、総合病院精神科についてでございます。

 これにつきましては、先に71ページでございます。総合病院の精神科施設、つまり精神病床を持つ総合病院については、減少の傾向にございます。

 実際に総合病院の中にある精神病床の数も非常に減少している傾向がある。

 一方、73ページでございますが、総合病院であって、精神病床を持たないところは増加しているという傾向があります。つまり総合病院の中から、だんだん精神病床がなくなってきているという状況でございます。

74ページでございますが、現在の精神科救急・身体合併症入院料の要件として、この算定に当たって、入院前3カ月間に精神病棟に入院したことがないということが、要件となっているということでございます。

75ページにイメージ図がございますが、一度こういった病棟に入院した後で、身体合併症に対する手術の後、一旦特定集中治療室管理料を算定する病棟、ICUなどに転棟して、また戻ってきた場合、再算定できないとか、あるいはほかの精神科の病院から身体症を合併してしまった患者さんの治療目的で、こういった総合病院に入ろうとしても、それが算定できないという状況があるということでございます。

76ページですが、これはある病院の例でございますけれども、こういったことで、入院料を算定できないケースが18%あったということでございます。この辺の要件について、どのように考えるかということでございます。

 次の論点は、通院・在宅精神療法の20歳未満の患者さんについてです。初診の日から1年以内に限り、加算を算定することができるという規定がございます。

78ページにございますように、1年を超えて通院している患者さんが、同じ医療機関の精神科を紹介された場合、この加算を算定できないということがございます。つまり体の病気でかかっていたお子さんが、その後、精神の疾患などを発症して、引き続きその総合病院で診てもらおうとしても、この加算が算定できないということでございます。

79ページは、静岡県立こども病院の例でございますけれども、3割ぐらいが算定不能であったという例もございます。こういったことについて、算定できるようにしてはどうかということでございます。

81ページから、その他でございますが、抗精神病薬の処方でございます。

82ページ、主に統合失調症に使われる抗精神病薬の処方量が多いことなどが課題となっている。

 そして、その中で、後で説明しますが、非定型抗精神病薬加算1については、2種類以下という規定があるんですが、2について特段規定がないということで、それを削除することをどう考えるかということ。

 課題の3つ目のポツですが、多剤処方に関する減算規定は、精神科継続外来支援・指導料にのみ規定されていますけれども、通院・在宅精神療法や心身医学療法については、減算規定が含まれていないので、これについてどのように考えるかということ。

 それから、精神科継続外来支援・指導料の多剤処方の減算規定は、抗精神病薬が対象外となっていますが、減算規定にすることについて、どう考えるかということでございます。

83ページから、その具体的な資料でございます。

83ページが、精神科領域で使われる薬の説明でございます。

84ページ、抗精神病薬の処方量を増加した場合、ある一定量までは治療の反応が上がるんですが、それを超えると、治療効果は変わらず、副作用のリスクが増加してくるということでございます。

85ページは、日本においては、外国よりも多剤投与が多いということが指摘されています。

86ページは、3種類以上の割合の数字が出てございます。

87ページでございますが、先ほど申しましたように、赤い点線で囲まれておりますが、非定型抗精神病薬加算1は2種類以下ということなんですが、2については、1以外の場合と書いてございまして、特段の制限がないということで、これを削除してはどうかということでございます。

88ページ、89ページ、90ページをまとめた表が91ページにございます。先ほど言いましたように、通院・在宅精神療法あるいは心身医学療法で、こういった薬剤の制限などが入っていないということで、どのように考えるかということ。

92ページはあるデータでございますけれども、抗精神病薬の投与について、薬の量を12週から24週にかけて少しずつ減量していったということで、6カ月で1,000ミリから800ミリ程度まで、安全に減量可能であったということでございます。こういうことも踏まえて、減算の基準について、どう考えるかということでございます。

94ページから児童虐待でございます。

96ページでございます。虐待相談の件数や死亡事例は増加している、高い水準ということでございます。

97ページでございますが、児童精神科病院において、被虐待児の割合が、新規外来の6%、新規入院の18%になってございます。

98ページは、雇用均等・児童家庭局の通知をもとに作成したものでございますけれども、児童虐待の発生予防、早期発見・早期対応の観点からも、児童相談所等と医療機関との積極的な連携が求められている状況でございます。

99ページでございますけれども、外来治療が可能な児童精神科医療機関がない児相が4割以上、入院治療が可能な医療機関がない児相は6割以上ということで、連携体制の整備がなかなかできないということでございます。

100ページでございますけれども、児童虐待対策で、今後、必要な連携活動についてでございますが、右側の児童相談所については、一番下ですけれども、多機関会議等の充実が必要だと答えているんですが、一方の児童精神科の医療機関のほうは、26%しかそれに応えていないということで、認識にずれがあるのではないかということです。

 これらのことから101ページですが、被虐待児への対応という観点から、児童・思春期の精神医療の経験を有する精神保健指定医等が、児童相談所等と連携しつつ、被虐待児の診療を行う体制を有する保険医療機関を評価することについて、どのように考えるかということでございます。

 説明は以上でございます。

○森田会長

 どうもありがとうございました。

 ただいまの御説明につきまして、御質問、御発言がございましたら、どうぞ。

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 順次お話しいたします。

16ページの病床の機能分化につきまして、精神科救急を担う病棟について、急性期に密度の高い医療を提供するため、精神科急性期治療病棟入院料を算定する病棟に医師を重点的に配置すること、並びにクリニカルパスを使用した場合の評価について、どのように考えるかということでありますが、精神科急性期治療病棟は、最近、5疾病に入るぐらい、320万に患者さんがふえておりますので、重点的に医師配置をすることは、お願いしたいと思います。たくさん入院しています。

 それから、クリニカルパスを導入することは、早期退院につながりますので、非常に評価できると思います。

 ただし、医師配置とクリニカルパスを一緒にすることになりますと、すぐにはできないので、少し時間がほしいということであります。

 それから、精神科急性期治療病棟入院料の病棟に医師を重点的に配置することへの評価は必要なんですが、現行の施設基準では、精神科病床が300床を超える場合はその2割までしか算定できないという上限があるわけです。ですから、精神科救急入院料では上限がないことを踏まえまして、柔軟な運用ができるように、これは撤廃していただきたいと思います。

 精神療養病棟入院料を算定する病棟につきましては、病棟ごとに常勤の指定医を配置する必要性について、どのように考えるかということであります。資料にありますように、精神療養病棟における隔離・拘束が少ないわけです。ですから、精神保健指定医がやる業務は余りありませんので、配置する必要性は薄いとし思います。これは一般の精神科医でもよろしいのではないかと思います。

 精神療養病棟入院料及び精神科入院基本料において、精神保健福祉士を配置することの評価についてでございます。資料にもありますが、これも精神保健福祉士を配置しているほうが、退院促進率が高いので、精神保健福祉士の配置を高い評価にしてほしいと思いますし、また、作業療法士、心理職についても、配置の評価を検討していただきたいと思います。

 精神科救急医療の推進を図るため、精神科救急入院料と精神科救急・合併症入院料においての措置入院・緊急措置入院及び応急入院の実績に係る要件についてですが、現状に即した数値ということでありますが、これも資料にありますように、措置入院・応急入院が減っている現状をかんがみまして、各県によっては、ない県もありますので、格差があり過ぎます。したがって、要件を緩和して、現状に即した見直しをしていただいて、空白県ができないようにしていただきたいと思います。

46ページ、長期入院後の退院患者への支援でありますが、精神科における地域移行への評価ですけれども、地域移行がなかなかできない理由はここには出てきていませんが、偏見があるわけです。偏見があって、かつ家族が受け入れないこともあります。地域にグループホームなどをつくろうとしても、大変難しいんです。これにはかなり労力が要りますので、今回の精神保健福祉法の改正に伴いまして、さらなる地域移行の施策が打ち出されていることから、定期的に多職種が会議を行うことに対して、充実した評価をやっておかないと、地域に行けないということであります。よろしくお願いしたいと思います。

 また、地域移行においては、地域の事業者との連携とか、退院調整についても、さらなる評価をしてもらいたいと思いますし、多職種による同一日の複数回の訪問診療も効果がありますから、これについても評価をしてほしいということであります。

67ページの精神科デイ・ケアですが、精神科デイ・ケアを1年以上利用した場合の評価につきまして、3年超で週5回と限定されているんですけれども、これは1年以上でも同じようなことなので、1年以上週5日でもいいと思っております。

 それから、再入院をした場合、これはリセットされないんです。これはリセットをしていただきたいと思っております。

70ページの身体合併症への対応なんですが、精神科救急・合併症入院料については、精神科単科病院から受け入れた場合や、当該病棟に入院し、手術等により一時期ICUで過ごした後、再転棟した場合も、当該入院料を算定できることとしてはどうかということであります。これも資料にありますように、総合病院の精神科の施設が減少傾向にありますし、病床についても減少しております。

 また、精神科の合併症の問題が随分大きくなっていますので、総合病院の精神科の充実は喫緊の課題だと思っております。このことから、総合病院の精神科についても、配慮してほしいと思います。

 また、内科等と連携して、精神科病床において、身体合併症を計画的に治療した場合の評価として、精神科身体合併症管理加算がありますけれども、算定期間が7日間に限定されていますので、対象疾患も重篤な疾患などに限定されていますし、実態に合わせて、期間の延長や対象の拡大などをお願いしたいということであります。

 次の通院・在宅精神療法の20歳未満加算については、事務局の提案どおりでよろしいと思います。

82ページの抗精神病薬のことでございますけれども、適切な投薬を推進する観点から、非定型抗精神病薬加算2を削除することについて、どう考えるかということですが、非定型抗精神病薬は非常に高いんです。包括であるにもかかわらず、多少大目に多剤を投与している場合、重篤な患者さんが結構多いわけでありまして、非定型抗精神病薬加算2の見直しについては、少しお考えいただきたいと思います。

 それから、減算の対象薬剤に抗精神病薬を加えることはよろしいと思いますが、抗精神病薬の投与の減算基準について、クロルプロマジン換算量で行うということではなくしてほしいと思います。

101ページの児童虐待につきましては、皆さんおわかりかと思うんですが、非常にふえておりまして、こういった措置が必要だと思いますので、このことはしてほしいし、これは子供さんだけではなくて、親御さんがまた大変なんです。親御さんも具合の悪い方がおられて、両方見なければいけないということになりますので、この点につきましても、よろしくお願いいたします。

 以上であります。

○森田会長

 ありがとうございました。

 御要望がたくさんあったかと思いますけれども、事務局からコメントございますか。

 医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 確認なんですが、クロルプロマジン換算はやってほしいのか、やめてほしいのか。そこがよく聞き取れなかったので、申しわけございませんが、確認でございます。

○長瀬委員

 クロルプロマジン換算何ミリまでしか、薬の量を認めないということでありますと、非常に使いにくいので、クロルプロマジン換算何ミリという規制はしないでほしいということであります。

○森田会長

 ほかにいかがでしょうか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 中医協の委員として、精神科の専門の先生にお越しいただいたので、きょうの議題との関連で3点について御意見を伺いたいということで、長瀬先生に直接質問させていただきたいと思います。

 1つは、この資料によると、総合病院で精神科が随分減っているという数字が出ておりますが、これはどういう理由によるものなのか。幾つか理由はあるのでしょうが、それを御教示いただきたいというのが1点目でございます。

 2点目は、多剤投与について、欧米との比較が出ておりまして、日本は非常に多いということになっておりますが、それは日精協あるいは学会でもいろいろ取り組みはされていると思うのですが、具体的にどういうことをやろうとされているか、今、実行されているかということについて、教えていただきたいというのが2点目でございます。

 最後に長期入院の問題は、以前からいろいろな方面で議論をされておりまして、今回も在宅に移っていただく、あるいは在宅に移った場合でも支援を強化する、そういう方向でございまして、私もこれしかないと思うのですが、先生もおっしゃいましたとおり、地域的な偏見などもあって、資料を見ると、3分の1ぐらいは退院可能だが、退院できないという説明が先ほどありました。これは社会的な問題ですから、医師としても困った事態だとは認識されていると思うのですが、それ以外に何か退院を阻むような要因はあるのか、ないのかについても、御教示をいただきたいと思います。

○森田会長

 長瀬委員、お願いいたします。

○長瀬委員

 1つ目の総合病院の精神科がなくなったことは、いろいろ理由があるんです。まずDPCが入りまして、総合病院の精神科はDPCが外れているわけです。そのために、経済的なインセンティブが働きませんので、優遇されなくなってしまっていると思います。精神科が少なくされていることが1つです。

 それに、診療所を開業する先生方がふえてきておりまして、これは減少させられた総合病院の精神科医が開業に流れているということがあると思います。クリニックが増えた理由としても大きいと思います。

 ほかにも理由はあると思いますけれども、大きい理由は、総合病院の精神科が、経済的に立ち行かなくなった、病院長さんが赤字部門は切り捨てという方向でやっておりますので、精神科は赤字だから少なくしようということなんだろうと思っております。ですから、今回、総合病院の精神科を救うために、経済的なインセンティブをいっぱい働かせていただきたいと思います。

 2つ目の薬剤ですが、先ほど言いましたように、最近の非定型抗精神病薬のように値段は高いんですけれども、副作用が少ない薬が出てきておりますので、それによって、最近は2剤ぐらいで何とかやっていける方向にきておりますので、かなり少なくなっているはずです。

 3つ目の地域に行けないというのは、長い間、家族の方々と離れていますと、家族の方々もその方がおられない生活をしているものですから、語弊があるかもしれませんけれども、帰っていくと、なじめないわけです。我々は一生懸命帰していくんですけれども、なじめないために、また帰ってきてしまうということが結構あるんです。

 それから、例えば地域でグループホームをつくりたくても、グループホームをつくろうとすると、まず地域の反対があります。地域の反対があるのと、グループホームをつくるには、各市町村の同意があって、市町村がお金を出さなければいけない。その障害があって、それを交渉しなければいけないわけです。交渉を粘り強くしないとなかなかできないんです。

 大体がその両方なんです。それが以前から続いてきております。精神医療の関係者は今も努力しております。ですから、アウトリーチとか、社会復帰のために、必要な人員を配置するための診療報酬をつけてもらえれば、もう少し何とかなっていくと思います。よろしくお願いいたします。

 

○森田会長

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 どうもありがとうございました。

 最後の問題は特にこれから大きくなるような気がしておりまして、地域包括ケアとか、認知症の問題、グループホームの問題、行政絡みと同時に、地域住民の理解を得なければ進まないと先生はおっしゃいまして、私もそのとおりだと思いますので、行政を含めて、この件につきましては、尽力をいただきたいと思っております。

 以上、意見でございます。ありがとうございました。

○森田会長

 福井専門委員、手を挙げていらっしゃいました。どうぞ。

○福井専門委員

 今、先生から、在宅での支援強化は非常に難しい状況だというお話を伺いましたが、23年度に精神障害者アウトリーチ推進事業を開始する前から、既に取り組まれている病院もあって、そこは何ら評価されていなかったけれども、地道に取り組んできていて、地道な成果を出していますので、ここをさらに推進させていくためには評価が大切だと思っています。ぜひこの事業の取り組みを推進していけるような形で、評価をお願いしたいと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかに御発言いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 抗精神病薬の投与のことで先ほどもお話が出ていましたが、85ページの投与数の国際比較の表を見ますと、日本は単剤が少なくて、3剤以上の投薬数が非常に多いということです。

84ページに大量投与のデメリットがありますが、この辺を見ていますと、日本は諸外国と比較して少し異例なのではないかと懸念いたします。

 先ほど長瀬先生から多剤をできるだけ減らす方向だという御説明をいただきましたが、3剤以上の投与に対する減算規定はぜひとも導入していただきたいと思いますし、さらに多剤投与について、いわゆる減算措置にとどまらず、もう少し踏み込んで対応を検討していただければと思います。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 多剤投与につきましては、先ほど申し上げましたように、非定型抗精神病薬が出ておりまして、最近の日本精神科病院協会の調査で、急性期だけなんですが、単剤のみが48.1%、2剤までが78.5%となっております。

 安達先生のお話ではないんですけれども、医者というものは、なるべく薬を少なく出したいんです。これはどの医者もそうなんですけれども、それでもこの薬がないとだめということがありまして、今までの精神科における多剤併用も、どうしても患者さんの精神症状が落ち着かないためにこういう形になっていたと思いますので、決してむやみにいっぱい使っているわけではございませんので、そこら辺のところはよろしくお願いします。

○森田会長

 花井圭子委員、どうぞ。

○花井圭子委員

 、95のスライドから始まる児童虐待の関係ですが、児童虐待が大変ふえていて、さまざまな方が尽力されております。医療機関も、児童相談所の相談員の方も、大変少ない人数の中で苦労されているということは、十分に承知しております。児童虐待は社会的な問題であろうし、さまざまな施策を講じなければ解決しないと思っておりますが、今回、診療報酬の関係で出てきたのは、唐突感があります。なぜ診療報酬でやらなければいけないのか、納得できるような資料を出していただけないかと思います。事務局への要望でございます。

○森田会長

 事務局、よろしいですね。

 ほかにいかがでしょうか。

 石山委員、どうぞ。

○石山委員

 スライドの68の方向は結構だと思うんですけれども、その前のページのスライド65で、デイ・ケア等の利用の目的とございます。慢性期患者の居場所という項目が、非常に高いランクでした。先ほどから議論になっているのはそのとおりで、グループホームとか、そのほかのいろんな施策を打つことで代替できるのであれば、この部分ははっきり申し上げて、治療ではないと思っております。そういう点で見ましたら、項目自体の精査をきちっとしていただきたいというのが意見です。

 以上です。

○森田会長

 田中委員、どうぞ。

○田中委員

 花井圭子委員と同じく児童虐待について、質問と意見を1つずつ言いたいと思います。

 質問は、98ページの下段に、児童虐待の予防、早期発見・早期対応の観点からも、児童相談所等と医療機関との積極的な連携が求められていると記載があります。これに関連して、100ページの最下段に、児童相談所からの連携のニーズに対して、医療機関の意識のずれがあるという表現がありますが、積極的な連携が求められているというのは理解できるんですけれども、具体的にどのような意識のずれがあるのかという質問です。

 意見としては、花井圭子委員と同じく、これを医療保険の世界でどのようにしているのかということを、もう少し具体的に教えていただきたいですし、さらにいえば、児童虐待の問題が発見したりすることが、医療機関においてよくあるとは思うんですけれども、その防止なり対策というのは、医療の政策とはまた大きく異なるのではないかと思いますので、その点はもう少し論点をはっきりさせてから、議論をすべきだと考えます。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 これにつきまして、医療課長、どうぞ。

○宇都宮医療課長

 最初の御質問は、医療機関との連携で、意識のずれというのは、どういうことかというお話ですが、今、入手しているデータとしては、これしかないんですけれども、これは想像でございますが、被虐待児に対応できるような専門の児童精神科医とか、あるいは小児科の中で被虐待児を扱う方々が非常に少ないということが、まずあるのではないかと思います。たしか児童精神科医は200人ちょっととか、そのぐらいしかいなかったと思います。正確な数字はまた確認しますが、そういう中で、連携に気が回りにくいということが、可能性として1つあるのではないかと思います。

 先ほどの花井圭子委員のコメントにもつながりますが、何で医療としてやるのか、あるいは医療以外の施策があるのではないかということでございます。現在、厚生労働省でありますれば、雇用均等・児童家庭局で虐待の関係をやってございますけれども、御存じのように、児童相談所が中心となって、児童福祉司あるいは児童心理司などが、子供や保護者などからの相談に応じたり、カウンセリング、あるいは乳児院とか、児童養護施設とか、さまざまな福祉関係の施設がございますけれども、そういったところと連携して、実際にいろいろ対応しているということがございます。

 ただ、虐待について申しますと、先ほど長瀬委員から話がございましたように、虐待を受けた子供たちの精神に対する影響、大人であればPTSDとか、そういうことにもなると思いますけれども、それに対する治療的なものがどのぐらい行われているのか、ちゃんとできているのかという問題ですとか、あるいはこれも長瀬委員が御指摘されましたけれども、そもそも親御さん自体に精神的な問題があるケースなども隠れていることも、少なからずあると思います。ただ、児童相談所の中で、ヘルスの分野などをわかる方が実際にいなくて、そういった問題について、医療とのつながりができていないということがあるのではないかと思います。

 個人的な話ですけれども、私も、以前、保健所勤務とか、あるいは県の保健福祉部長をやっていて、そういうケースをかなり経験してございますので、そういう意味でも、当然福祉側なり、従来の対応としてやる部分はやるべきでございますけれども、それに加えてメンタルの問題を含めて、医療として対応が求められているということではないかと思います。

○森田会長

 田中委員、どうぞ。

○田中委員

 今の御説明を聞いた限りでは、質問の部分ですけれども、そうだとすれば、医療機関との意識のずれというよりは、今の御説明ですと、児童精神科医による医療体制が十分でないと思うわけです。そうであるとすれば、その体制の強化について検討すべきではないかと思います。

 言葉として、医療機関との意識のずれがあるという文章だけを読んだら、何となく地域でやろうとすることに対して、医療機関が積極的でないという書き方にも読めなくないので、そうではなくて、むしろ反対で、そういう体制がないんだということであれば、体制の強化を図ることが筋ではないかと思います。これは意見です。

 以上です。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 長瀬委員、どうぞ。

○長瀬委員

 先ほどのデイ・ケアのお話なんですが、デイ・ケアの慢性期患者の居場所とありましたが、前回の診療報酬でプログラムを導入して、そのプログラムの内容を評価することになりました。先日の慢性期入院医療の検証調査で、デイ・ケアの一番よろしいところは何だったかというと、対人関係を回復して、仲間をつくるためのプログラムが67.3%と一番高いわけであります。これは事務局が出しておりますが、調査でこのような結果が出ているということで、ただ、漫然というわけではなくて、プログラムに従ってしっかりやっていると御理解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○石山委員

 それであるならば、事務局にお願いしたいのは、こういう言葉は誤解を招きますので、例えば1人で悩んでいるより、5人で、居場所があって、そのときに精神科のお医者様がアドバイスしたりすることが、社会復帰の役に立つということをしっかり説明していただければと思います。単に居場所と書かれますと、私としてはそこにいるだけと見てしまうわけです。その辺の文言にしろ、ちょっと工夫をされたほうがよろしいのではないでしょうか。

○森田会長

 事務局、どうぞ。

○北島社会・援護局精神・障害保健課長

 精神・障害保健課長でございます。

 研究班の調査で若干古いものでございます。

 精神科のデイ・ケアでは、デイ・ケアの特徴がございまして、一般の福祉サービスとは異なる状況がございます。もう少し詳しく申し上げますと、精神科デイ・ケアでは、精神科看護師等医療関係者の職種の配置が規定されておりまして、居場所の提供というのは、あわせて附帯的にあるものでございますけれども、メーンは精神疾患の再発や再入院の予防、薬剤処方についての相談等、医療面の支援を目的として利用されております。

 一方、障害福祉サービスの通所系の居場所づくりにつきましては、福祉関係の職種が配置されておりまして、医療面の支援を余り必要としない、比較的安定している精神障害者が日中の居場所として利用していると、区別をして実施しているところでございます。

 提出した資料が不適切なもので、申しわけございませんでした。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、本件に係る質疑はこのあたりといたしまして、本日の議論を踏まえて、今後、さらに議論を深めていきたいと思います。

 それでは、大分時間が経っておりますけれども、最後の議題になります。「○平成24年度診療報酬改定結果検証に係る調査(平成25年度調査)について(病院勤務医、リハビリテーション)」を議題といたします。

 診療報酬結果検証部会の牛丸部会長より御報告をお願いいたします。また、引き続きまして、事務局から補足をお願いいたします。

 どうぞ。

○牛丸委員

 検証部会長の牛丸です。

 本日御報告いたしますのは、平成25年に実施いたしました検証調査のうち、病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善についての状況調査、及び維持期リハビリテーション及び廃用症候群に対する脳血管疾患等リハビリテーションなど疾患別リハビリテーションに関する実施状況調査の結果概要(速報)(案)になります。

 これで平成25年度調査の全ての速報案が出そろいました。

 まずは速報案の作成におきまして、中医協委員の皆様には、短い期間で内容を御確認いただきましたことを、この場をかりて、厚く御礼申し上げます。

 また、本日の資料につきましては、病院勤務医に関しましては1113日に、維持期リハビリテーションに関しましては1120日に、御専門の方々に加わっていただいた調査検討委員会を開催し、速報案を作成するにおいてのさまざまな助言を頂戴いたしました。その助言を反映させまして、速報案を作成いたしました。

 さらに本速報案に対しましては、事前に持ち回りという形で、検証部会委員に内容を確認していただきまして、了承いただいておりますことを申し添えます。

 毎回申し上げておりますことを繰り返しますが、平成25年度調査につきましては、次期改定のための議論に向けて、本報告書の作成をする時間がありませんので、このような速報案という形で提出させていただきます。検証部会の評価は加えておりませんが、これからの診療報酬の改定の議論を行う際に、速報案の中に載っておりますデータを活用していただければ、幸いに存じます。

 それでは、内容に関しまして、事務局より説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○森田会長

 事務局、どうぞ。

○竹林保険医療企画調査室長

 保険医療企画調査室長でございます。

 まず病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善についての状況調査、中医協総−4−1をごらんいただきたいと存じます。

 最初に目次のページがございますけれども、めくっていただきまして、1ページ目でございます。調査の目的が5つございまして、病院勤務医の負担軽減や処遇改善の状況の場合、負担軽減のための役割分担などの取り組み状況の把握、チーム医療の取り組み状況とその効果などの把握、薬剤師の病棟における業務時間及び業務内容の把握、診療所における時間外対応の状況及び病院勤務医負担軽減への影響等の把握、こういったものを調査するためのものでございます。

 調査の対象としましては、2の○1にございますように、まず病院調査です。

 1)として、病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善を要件とする診療報酬項目、例えば総合入院体制加算など、またはチーム医療に関する診療報酬項目、栄養サポートチーム加算等々、こういったものを算定している病院、それに該当しない病院、合わせて1,500施設を調査対象としております。

 それから、こういった病院調査の対象となった施設の医師、看護職員、薬剤師を対象とした調査。

 2ページ目の○5でございますけれども、診療所調査といたしまして、時間外対応加算を算定している一般診療所、算定していない診療所、それぞれ1,000施設を調査対象としたということでございます。

 中身でございます。かいつまんで説明したいと思います。

10ページ目以降が病院調査の結果でございます。

43ページ目に飛んでいただきたいと存じます。図表107、医師の勤務形態ということで、今回、医師の勤務形態、主治医制、交代勤務制等々について調査しましたところ、多くは主治医制でございますけれども、交代勤務制もございました。

 届け出施設と未届け出施設とございまして、届け出施設というのは、先ほど説明いたしました、勤務医の負担軽減の計画などが要件になっている加算の届け出をしているところでございますが、届け出施設のほうが、若干交代勤務制の割合が高い状況でございます。

66ページ目でございます。診療実績に応じた報酬体系(ドクターフィー)の導入の有無ということで、図表138でございますが、全施設の7.0%のところで、そういったものを導入しているという結果がございました。

89ページ目でございます。図表190、勤務医負担軽減策として実施している取り組みでございまして、多く取り組まれているものとして、例えば上から1番目、医師業務の看護師・助産師との分担、3つ下、医師事務作業補助者の配置、その下、看護補助者の配置等々といった部分が、多く取り組まれている状況でございます。

93ページ目でございます。こちらは看護職員の負担軽減策の取り組み状況、図表194でございます。こちらも多いものとして、一番上の看護補助者の導入・業務分担、4つ下、常勤看護職員の増員、さらに5つほど下に、早出や遅出など看護ニーズに応じた勤務の導入・活用、こういったものとなっております。

105ページ目以降が医師調査の結果でございます。

141ページ目まで飛んでいただきたいと思いますけれども、こちらのほうは、お医者様に対する調査の回答として、取り組まれている勤務医負担軽減策の効果として、高かったものを御紹介したいと思います。

 図表268、図表269と2ページにわたります。左のほうから、効果があった、どちらかといえば効果があったというものの合計で申し上げますと、高いものとして、図表268ですと、上から2番目、医師業務の薬剤師との分担、2つ下、医師事務作業補助者の配置、さらにその2つ下、常勤医師の増員、下から2番目で連続当直を行わない勤務シフト体制といったものがございます。

142ページ目の図表269でございますけれども、下から5つ目、薬剤師の病棟配置といったものが、評価が高いという結果でございました。

156ページ目でございます。図表287でございますが、今後、勤務医の負担軽減のため必要と考える対策ということで、複数回答でございますが、非常に多かったのが、職員配置の増員でございます。

 その下、図表288、増員が必要だという回答の中で、どういう職種の増員が必要かということでございますが、医師の増員、看護職員の増員、医師事務作業補助者の増員、こういった回答が多かったということでございます。

158ページ目以降が看護職員調査の結果でございます。

170ページに飛んでいただきますと、看護職員の評価として、どういった取り組みが効果があったかということでございますが、図表321と図表322、2ページにわたっております。

 図表321、一番上、看護補助者の増員・業務分担、2つ下、病棟クラークの配置、さらに2つ下、常勤看護職員の増員、さらに2つ下の夜勤専従者の雇用・増員といった部分がございます。

171ページ目でございますが、一番上の夜勤配置する看護職員の増員、こういったものが効果が高いということでございました。

184ページ目をごらんいただきたいと思いますけれども、図表357でございます。先ほど評価が高かったものの1つとして、看護補助者の配置がございますが、看護補助者の配置により、負担が最も軽減されたと感じる業務といたしましては、患者の病棟外への送迎、上から2つ目の排泄、こういったものでございました。

 その下、図表358でございますけれども、看護補助者に業務を移譲したことで時間をふやせた業務ということでいえば、一番上の入院患者に対する観察頻度の増加が非常に高い回答でございました。

187ページ目以降が薬剤師調査の結果でございます。

191ページ目をごらんいただきたいと思いますが、図表376は、病棟薬剤業務実施加算の届け出状況で、全回答施設の15.7%で算定されている状況でございます。

 加算の届け出をしていない理由として、下の図表377でございますが、薬剤師の人数が不足している、病棟以外の業務負担が大きい、こういった回答結果が多かったという状況でございます。

200ページでございますけれども、こちらは病棟薬剤業務実施加算に該当する時間内で実施している業務ということでございまして、回答率が高かったのが、一番上の医薬品の投薬・注射状況の把握、2つ下、入院時の持参薬の確認及び服薬計画の提案、下から6番目ですが、他の医療スタッフへの助言や相談への応需、その2つ下、医薬品管理業務、こういった結果でございました。

205ページ目以降が診療所調査の結果でございます。

 これにつきましては、217ページをごらんいただきたいと思います。時間外対応加算の届け出をしていない理由についてお尋ねをしたところ、一番率の高い回答としては、現在の医療従事者数では困難ということ、その下、医療従事者の負担が大きいといった結果でございました。

 今後この検証調査を踏まえて、26年改定に向けた御議論を進めていただきたいと存じます。

 以上が勤務医の関係の調査でございます。

 続きまして、中医協総−4−2、維持期リハビリテーション及び廃用症候群に対する脳血管疾患等リハビリテーションなど疾患別リハビリテーションに関する情報状況調査でございます。

 これにつきましても、目次のページを飛ばしていただきまして、1ページ目に目的を書いてございます。1つ目に要介護被保険者等に対する維持期のリハビリテーションの実施状況の把握、各種リハビリテーション料を算定している保険医療機関におけるリハビリテーションの提供体制の把握、回復期リハビリテーションの充実状況の把握、訪問リハビリテーションや外来リハビリテーションの実施状況の把握、リハビリテーションを提供された患者さんの状態の変化の把握、こういったことでございます。

 調査の対象としては、○1の病院調査として、1)回復期リハビリテーション病棟入院料を算定している病院。

 2)それ以外で脳血管疾患等リハビリテーション料、または運動器リハビリテーション料を算定している病院、これが病院調査になります。

 ○2の診療所調査につきましては、脳血管疾患等リハビリテーション料、または運動器リハビリテーション料を算定している診療所。

 ○3回復期リハビリテーション病棟調査につきましては、○1の病院調査の対象施設の中で、回復期リハビリテーション病棟を有している場合が対象になります。

 ○4として、入院患者調査。

 ○5として、外来患者調査がございます。

 中身でございます。

20ページ目以降が入院患者のリハビリテーションの調査結果になります。

22ページ目をごらんいただきたいと存じます。これは脳血管疾患等リハビリテーション料(廃用症候群以外)の患者数でございますけれども、24年改定で、維持期リハビリテーションにつきましては、脳血管疾患等リハビリテーションと運動器リハビリテーションは、要介護被保険者などは介護保険に移行するけれども、26年3月31日までは医療保険の点数が算定可能という経過措置がございます。

 それとの関係でございますが、図表33の中で、維持期リハの患者のうち、要介護被保険者等の数の平均値は、平成23年で2.4人だったものが、平成25年は4.4人に増加しております。その他廃用症候群以外でございますとか、運動器リハビリテーション、病院診療所の別、入院・外来の別がございますけれども、おおむね同様の傾向を示しているというのが、調査の結果でございます。

26ページ目をごらんいただきたいと存じます。こちらのほうは、廃用症候群の理由別患者割合ということで、26ページ目の図表41が病院でございますが、こちらについては76.1%の方が手術以外の治療、具体的には下の注にございますけれども、肺炎などの手術以外の治療による安静によるためというものでございます。

 同じ比率が、診療所のほうでは74.1%、こういった高い比率になっているということでございます。

30ページ目をごらんいただきたいと存じます。維持期リハビリテーションの要介護被保険者のうち、介護保険に移行することが困難と見込まれる患者についてということで、図表51の中ほどに平均値ということで、各脳血管疾患あるいは運動器リハビリテーションの患者数の中で、4.3人、1.6人、1.4人という形で、移行が困難と見込まれる患者さんがおられるという状況でございます。

31ページ目は、診療所の状況でございます。

32ページ目でございますけれども、今、申し上げました、介護保険に移行できない患者についての理由でございますが、病院、診療所ともに、患者さんにとって、心理的抵抗感が大きいからという回答が非常に高いという状況でございました。

33ページ目でございますけれども、初期リハビリテーション加算の効果ということで、平成24年改定で新設しました、疾患別リハビリテーションの初期加算についての評価でございますが、非常に効果があった、まあまあ効果があったというものが、病院で50%以上、診療所でも38.6%という状況でございます。

34ページ目以降が外来患者のリハビリテーションでございます。

57ページ目をごらんいただきたいと存じます。介護保険の通所リハビリテーションの実施の状況でございますけれども、図表119が病院、図表120が診療所でございますが、それぞれ2年前に比べますと、3%あるいは4.8%実施している医療機関がふえている状況がございます。

60ページ目、61ページ目でございますが、逆に通所リハビリテーションの開設意向がない理由についてお尋ねしておりますけれども、回答としましては、図表127、図表128の上のほうにございますように、専従する人員を確保できない、別途場所の確保が必要となる、こういった理由を挙げられたところが多かったということでございます。

61ページ目は、診療所でございますけれども、回答の傾向はほとんど同じでございます。

63ページ目以降は、回復期リハビリテーション病棟調査の概要でございます。

 図表131でございますが、回答いただいた施設の中で、病棟種別としては一番点数が高く、新設された回復期リハビリテーション1が35.6%という状況でございます。

79ページ目でございます。下の図表161でございますけれども、入棟時の介護必要度A項目の合計点数が1点以上の新入棟患者数ということで、回復期リハビリテーション病棟入院料1につきましては、新入棟患者の介護必要度A項目1点以上が15%という要件が課されておりますけれども、結果としては、入院料1が1点以上の新入棟患者数が4人ということで、ほかの入院料よりは多いということで、結果が出ておるということでございます。

89ページ目以降が入院患者調査、外来患者調査の結果でございます。

99ページ目をごらんいただきたいと存じます。こちらは入院患者さんがリハビリテーションを受ける原因となった傷病名、上位7つというのが、図表186にございます。上のほうから、骨折、脳梗塞、脳内出血などがございますが、6位に肺炎が入っておりまして、そのほとんどが廃用症候群のリハビリテーションを受けているという状況でございます。

104ページ、外来患者がリハを受ける原因になった傷病の上位7位までを図表188に示しておりまして、こちらのほうは、関節症、骨折、脊椎障害、脳梗塞などとなっております。

124ページ目をごらんいただきたいと存じます。図表223でございますけれども、下から2つ目に脳血管疾患等リハの廃用症候群がございますが、これにつきまして、一般病棟入院基本料を算定する病棟で、66.1%の入院患者を算定しております。

 その内訳は、下の図表224で見ますと、7対1基本料をとっているところで34.8%、10対1のところで40.2%ということで、急性期病棟で廃用症候群に対するリハビリテーションが多く実施されている状況が見てとれるということでございます。

127ページ目でございます。図表229、図表230でございまして、これは維持期のリハビリテーションで、退院後、介護保険でのリハビリテーションの利用予定の有無を尋ねておりますけれども、入院患者さん全体でますと、66.3%の方が未定ということで、予定ありは12.1%。

 外来患者につきましては、予定がない、未定がかなりの部分を占めておりまして、予定があるという方が10.5%でございました。

 調査の結果については、以上でございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 盛りだくさんでございますけれども、ただいまの御説明について、御質問、御発言がございましたら、どうぞ。

 伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

 リハビリテーションでありますけれども、いずれ個別に議論させていただくときがあると思いますが、91ページに患者調査があります。廃用症候群の患者の平均年齢は、外来、入院とも、ほかのものに比べて非常に高い年齢を示しております。

 また、98ページの廃用症候群に対する脳血管リハビリですけれども、要介護の3〜5という方が大変多くて、入院では62%、外来では38%あるわけです。リハビリテーションは、20分以上で、個別療法の訓練を行った場合に1単位と算定するわけでありますので、こういった患者に対して、何単位のリハビリテーションが行われているのか。リハビリテーションの議論をする場合、それぞれのリハビリテーションの年齢別、要介護度別で、1人当たりの実施単位数のデータなどがありましたら、示していただきたいと思っております。

 以上であります。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 リハビリテーションのほうですが、32ページに、介護保険にいけない理由ということで、患者にとって、心理的抵抗感が大きいからということがあります。実際、患者さんを診ていますと、介護という名前に若い方ほど抵抗され、自分もそういう状況になってしまったかということで、非常に意欲をそがれるということが1つあります。外国によっては、長期医療保険という名称のところもあるようですけれども、日本はそういう名称にしてしまったので、それで抵抗があるのです。

 それから、実際に行ってみると、高齢者が圧倒的に多い訳です。80代、90代、それもおばあさんの中で、例えば比較的若い男性がさらにショックを受けるということで、そういう意味での心理的抵抗感は軽視できないと思いますので、そういうものは十分に配慮すべきだと思います。

79ページです。看護必要度A項目は1点以上ということなのですが、これは現在でも非常に厳しいところがあります。急性期の併設のようなところはよろしいかと思うのですが、回復期専門でやっているようなところは、患者さんの確保に苦労されていると思います。

80ページの一覧を見ても、創傷措置、5回以上の血圧測定、時間尿測定、呼吸ケア、心電図モニター、こういったものがほとんどです。今回の見直しで、7対1と同じものが適用されることになりますと、かなり影響を受けるのではないかと思いますので、どこまで新しい基準を適用するのか考える必要があると思います。そもそも看護必要度を見直した理由は7対1を減らすためであり、回復期の適応となる患者さんを減らすためではないと思うので、同じ基準をずっと適用するというのは、無理があるのではないかと思います。亜急性期と回復期リハビリの間で分けるか、どこで分けるにもよりますが、そういった見直しというか、現実的な移行が必要ではないかと思います。

99ページ以降でございますが、廃用症候群が取り上げられておりますが、対象の疾患として、肺炎が多いというお話ですけれども、肺炎にもいろいろありますし、廃用症候群になる原因もいろいろあると思います。リハビリが非常に有効な方もいらっしゃると思いますので、何を意図されているのかわかりませんが、廃用症候群を一律に規制するのは、よくなる方もよくできなくさせてしまうことになりかねませんので、その辺の切り分けといいますか、配慮は必要ではないかと思います。

 維持期のリハビリテーションのところでございますが、時間が経ってもよくなる方がかなりいらっしゃるというのは、現場ではよくあることでございます。一律に維持期リハビリを一定の期間で区切って、後は介護保険でというのは、現場的には無理があるし、先ほど言いましたような、心理的抵抗も含めて、患者さんにとって、厳しい状況になり、場合によっては、見捨てられたように受け取られる方もいらっしゃいます。時間をかけてもよくなる方は、引き続き、医療保険で見るべきだと思います。

 最後の図表を見ましても、127ページ、介護保険でのリハビリテーションの利用予定のところで、予定がない、未定、そういうものを含めますと、9割近い方がそういう意向だということは、これは維持期のリハビリを引き続き医療保険で行うことを残すべきと考えられるデータではないかと思いますので、その辺を反映させていただければと思います。

 以上でございます。

○森田会長

 ありがとうございました。

 ほかにいかがでしょうか。

 ないようでございますので、本件に係る議論はこのあたりとさせていただきます。

 以上で今日のアジェンダは終わりましたので、最後に次回の日程について、事務局よりお願いいたします。

○宇都宮医療課長

 医療課長でございます。

 次回は12月4日を予定してございます。よろしくお願いいたします。

○森田会長

 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。長時間にわたり、ありがとうございました。

 引き続き、保険材料専門部会が行われますが、10分間の休憩の後、各委員が着席したら開始するということでございます。よろしくお願いいたします。


(了)
<照会先>

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代表: 03−5253−1111(内線)3288

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