ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第97回議事録(2013年12月6日)




2013年12月6日 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 第97回議事録

○日時

平成25年12月6日(金)12:08〜13:01


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 印南一路部会長代理 牛丸聡委員 関原健夫委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員
安達秀樹委員 中川俊男委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
緒方宏泰参考人 岩佐孝参考人 古賀典之参考人
<日本製薬団体連合会>
内藤晴夫意見陳述人
<日本製薬工業協会>
手代木功意見陳述人
<日本ジェネリック製薬協会>
吉田逸郎意見陳述人
<米国研究製薬工業協会>
梅田一郎陳述人
<欧州製薬団体連合会>
フィリップ フォシェ陳述人
<日本医薬品卸売業連合会>
鈴木賢陳述人 中原岳志陳述人
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長 佐々木医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○関係業界からの意見聴取について

○議事

○西村部会長

 それでは、委員がそろわれたので、開催いたします。ただいまより第97回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず委員の出欠状況について報告いたします。本日は坂巻参考人が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 今回はこれまでの議論を踏まえまして、関係業界からの意見聴取を行いたいと思います。

 関係団体として、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会、日本ジェネリック製薬協会、米国研究製薬工業協会及び欧州製薬団体連合会に御出席をいただいております。

 多数御出席をいただいておりますので、まず順番に自己紹介をお願いいたします。

○内藤会長

 日本製薬団体連合会会長の内藤でございます。よろしくお願いいたします。

○手代木会長

 日本製薬工業協会の会長を務めております、手代木でございます。本日はよろしくお願い申し上げます。

○吉田会長

 日本ジェネリック製薬協会会長の吉田でございます。よろしくお願いいたします。

○梅田委員長代行

 米国研究製薬工業協会の梅田でございます。よろしくお願いいたします。

○フィリップ・フォシェ会長

 フィリップ・フォシェと申します。よろしくお願いします。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、早速、意見陳述に移りたいと思います。

 時間が押しておりますので、20分程度のプレゼンテーションにしていただき、その後、質疑とフリーディスカッションを行いたいと思います。

 それでは、日本製薬団体連合会の内藤会長、お願いいたします。

○内藤会長

 薬価制度改革に関しまして、意見陳述の機会をいただき、まことにありがとうございます。

 本日は、日薬連、PhRMAEFPIAの3団体を代表して、意見を述べさせていただきます。

 お手元の「薬価制度改革に関する意見」に沿って、説明させていただきます。

 まず製薬産業が取り組んでおります、革新的新薬の創出について述べさせていただきます。近年のライフサイエンス分野における発展は目覚ましく、ヒューマンバイオロジーの画期的発展により、創薬環境は新たなフェーズに突入しています。iPS細胞は再生医療のみならず、創薬のプロセスにおいても新たなページを開き、疾患関連遺伝子情報の解明が新規創薬アプローチをもたらすとともに、個別化医療の発展へとつながっています。このような科学的発展を創薬につなげるべく、産官学のパートナーシップの追求など、新薬開発の国際競争は一層激しさを増し、正念場を迎えています。革新的新薬を生み出すために、今、あらゆる施策を活性化することが、非常に重要であると認識しています。

 このような新薬の研究開発活動を促進するためにも、薬価制度上、新薬創出等加算を制度化することが最重要であると考えています。各企業はイノベーションがしっかりと評価される新薬創出等加算のもとで、新薬の創出に全力に取り組んでいるところです。本加算は既に未承認薬等への取り組み、治験の活性化、ドラッグ・ラグの短縮など、着実な成果をもたらしており、この制度化は我が国がイノベーションを重視し、世界における創薬の中心となるために、極めて重要と言えます。

 特許期間満了後は、後発品使用促進によって置きかえを進めつつ、置きかわらない場合は、長期収載品の薬価を引き下げるルールが制度化され、特許期間満了後の市場がより確実に効率化される一方で、特許満了までの期間の加算部分が試行にとどまることは、著しくバランスを欠く制度設計となり、到底納得できるものではありません。新薬創出等加算の制度化を強く要望するゆえんでございます。

 新薬創出等加算は、イノベーションの成果を評価するという、日本の方針を内外に示す政策であり、その結果として、未承認薬・適応外薬の問題は着実に解消へと向かっており、また、我が国に対するライフサイエンス関連の投資や研究開発への取り組みが拡大しています。制度化により、これを一層確たるものにすることが大切であると認識しています。

 資料の3ページ目の「はじめに」に記載させていただいておりますように、新薬創出等加算の本格導入とZ2の新規導入は、一体化した制度改革であり、いわゆる薬価の財政的処置部分のみが制度化し、加算部分が試行のままということは、容認できるものではありません。

 また、この制度化に伴い、Zは廃止し、新設されるZ2に吸収させる形で、一本化すべきであります。

 以上の考えを基本として、先日の薬価専門部会で御議論いただいた、次期薬価基準制度改革に向けた論点整理案の主な論点について、意見を述べさせていただきます。

 資料3ページ目「I.新薬創出・適応外薬解消等促進加算」について述べます。本加算は、平成22年度に試行的に導入されたものですが、その際、業界としてお約束したとおり、未承認薬・適応外薬の問題は解消に向かって大きく踏み出しており、革新的新薬創出に向けて研究開発投資やドラッグ・ラグ解消に向けた取り組みも着実に進められております。これらをさらに加速し、予見性を持って中長期に取り組めるものにするために、本加算の本格導入が必須であります。

 次に先日の薬価専門部会の論点整理案では、本加算の制度化の際、業界全体として、研究開発の促進が適正に行われているかどうかを、薬価改定ごとに確認することが提案されましたが、これについては、妥当な検証方法であると考えます。

 また、加算対象の範囲は、従来どおりとする一方、真に医療の質の向上に貢献する医薬品の国内研究・開発費を確認し、当該開発を行う希望を持つ企業の品目を対象とする方向性については、本加算の趣旨にかんがみ、容認するものでございます。

 ただし、真に医療の質の向上に貢献する医薬品の国内研究・開発費には、患者様にとって新たな治療手段となり得るとともに、医療費の効率化にも大きくつながる可能性を持つ、新規作用機序の新薬も含まれているものと認識しています。

 次に「II.長期収載品の後発品への置き換え」について述べさせていただきます。

 まずZに関しては、後発品上市後に先発品と後発品の価格差を縮小させる点において、後発品への置きかえを阻害するものであるため、その廃止をお願いしたいと考えております。

 その上で、新たに導入されるZ2は、業界全体へのインパクトが非常に大きい制度であることを改めて御認識いただきたいと思っております。企業における収益性や研究開発原資の確保への影響が甚大であるため、負担は偏ることなく、かつ最小限とすべきであります。

 なお、Z2の制度設計として、一定期間及び適切な置きかえについて、後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップを参照することは、現在までの後発品の置きかえの実績から見ると、大変厳しいものであることを御理解いただきたいと思います。

 資料4ページのIIIの新医薬品の算定のうち、イノベーションの評価に関する部分について、意見を記載させていただいております。

 原価計算方式におけるイノベーションの評価や、世界に先駆けて日本で承認を取得した場合の評価など、新薬の算定については、さまざまなイノベーション評価の仕組みを御構築いただくことで、各企業が研究開発を進める上で、非常に大きな励みになりますので、御提案の方向に賛同させていただきます。

 一方、IVでは、その他の新医薬品の算定に関する記載のうち、論点整理案の提案について、意見を挙げさせていただいております。

 中でも、外国平均価格調整については、PhRMA及びEFPIAからの意見もありますので、業界の考えとして、後ほどPhRMAの梅田委員長代行から説明いたします。

 資料5ページの「V.保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式」について述べます。

 9月以降の御議論を踏まえ、今回、論点整理案で御提案いただいている、注射剤についての容量に応じた最低薬価の設定は、保険医療上必要性の高い医薬品に関する評価の第一歩として、ぜひとも実現を要望いたします。引き続き、輸液製剤や血液製剤、眼科用製剤、漢方・生薬製剤、外用貼付剤などのうち、必要なものについて、最低薬価や不採算品再算定などの活用も含め、薬価上の処置の検討をお願いしたいと存じます。

 最後の後発医薬品に関する部分については、日本ジェネリック製薬協会の吉田会長から説明いたします。

 以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、補足で御説明をお願いいたします。

○吉田会長

 引き続きまして、論点整理のうち、後発医薬品の算定に関する2点について、日本ジェネリック製薬協会から要望を申し上げます。

 1点目です。初収載薬価の大幅な引下げは、継続的な新規後発品の上市を困難にし、後発品の使用促進にも悪影響を及ぼしかねません。仮に現状から引き下げる場合であっても、0.6掛けとすることをお願いしたいと存じます。

 ※の箇所ですが、現行の0.7掛けから0.6掛けへの変更は、10%ではなく14%の低下になります。そして、0.5掛けへの変更は、実に29%の低下となりますことをご考慮いただきたく、お願いいたします。

 2点目です。価格帯の極端な削減は、後発医薬品メーカーの企業経営に大きく影響し、安定供給・品質確保・情報提供などの向上に支障をきたします。激変緩和のための段階的な削減として、5価格帯をご検討いただきたく、お願い申し上げます。

 加えて申し上げますと、本年4月に国が策定したロードマップで示されました、平成30年3月末に後発品シェア60%以上を達成すべく、ジェネリック業界は、今後、多くの設備投資や人材確保を行っていかなければなりません。この点についても、十分なご配慮をいただきますよう、お願い申し上げます。

 以上でございます。

○西村部会長

 続けてお願いいたします。

○梅田委員長代行

 米国研究製薬工業協会の梅田でございます。

 「IV.新医薬品の算定について」のうち「1.外国平均価格調整」の部分について、意見を述べさせていただきます。

 お手元の資料の黒枠に記載がありますように、外国平均価格調整は、算定薬価が欧米主要国の価格と比べて、高低いずれにも極端に乖離しないよう、その格差を補正するための補充的な仕組みとして導入されたものでございます。外国平均価格調整の対象範囲は、平成7年に明確化されました。当時は、引き下げが2倍、引き上げは0.5倍の基準でしたけれども、平成12年に引き下げと引き上げの両方の範囲がそれぞれ見直されて、現在の1.5倍と0.75倍になっております。

 一方、今回はお手元の資料の1つ目の○ですけれども、引き下げ調整の範囲だけを1.25倍超に拡大する提案がなされております。外国価格の影響をより大きく受けることになるため、ぜひとも慎重に考えていただきたいと思います。

 2つ目の○ですけれども、現行の5倍除外ルールの見直しについて、そもそも現行ルール自体に公平性に欠ける2つの問題があり、3倍に拡大されれば、その問題がさらに拡大することを懸念いたします。

 ○1にありますように、最高価格の側だけを特殊な値と捉え、最低価格は特殊と捉えないという、公平性に欠けるルールとなっております。

 その上○2にありますように、基準を超える最高価格を単純に除外してしまう点が挙げられます。例えばある国の価格が最低価格の5.1倍で除外されるケースの外国平均価格は、4.9倍で除外されないケースより低くなる現象が生じます。これは3倍を基準にした場合も同様です。仮に最高価格の側だけに基準値を設け、さらにその基準を5倍から3倍に拡大するということであれば、単純に3倍を超える場合を除外するのではなく、せめて3倍を当該国のみなし価格とすることによって、先ほど述べた問題点が最小限にとどまるよう、配慮していただきたいと思います。

 以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、これより質疑とフリーディスカッションに移りたいと思います。

 なお、御質問は日本語でお願いいたします。

 それでは、質問、御意見がおありの方は、挙手をお願いいたします。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 プレゼンテーション、どうもありがとうございました。御意見は拝聴させていただきました。

 内藤会長に質問が1点あるのですが、3ページの新薬創出・適応外薬解消等促進加算の件で、2つ目の○の後半部分に「当該開発を行う希望を有する企業の品目を対象とする方向性については容認」と書かれております。新薬創出等加算は市場実勢価格と平均乖離率差が小さい品目を対象とする方法がとられている一方で、ドラッグ・ラグの解消に向けた未承認薬あるいは適応外薬の開発を担当する企業と加算対象品目を持ちながら開発要請を受けていない、公募品目の開発にも対応していない、いわゆるミスマッチ問題が、従来から指摘されておりまして、私自身も非常に疑問に感じている点でもありますし、国民的にも納得がいかない仕組みになっているという認識でおります。

 ここに書かれておりますのは、ミスマッチをなくそうという趣旨だと解釈いたしますし、歓迎するものではありますが、具体的にはどういうことでミスマッチ問題を解決されるというお考えなのか、どういう検討をされているのか、その辺の状況について、教えていただきたいと思います。

○西村部会長

 内藤会長、御回答をお願いします。

○内藤会長

 御質問ありがとうございます。

 ただいまの趣旨につきましては、我が業界も全く同一の認識を持っておるものでございまして、日本製薬団体連合会あるいは日本製薬工業協会の業界団体を通じまして、その趣旨を徹底して、ミスマッチが起こらないように防止していくということに、全力を尽くす所存でございます。

○西村部会長

 よろしいですか。続けて、どうぞ。

○白川委員

 これは私個人の意見でございますが、このミスマッチを解消するには、新薬創出等加算の対象になる品目を現在の市場実勢価格と平均乖離率の差で決める方法によるのではなく、全く別の考え方で加算対象企業、あるいは製品を決めていくやり方が最善だと思います。ミスマッチを100%解消するというのは、現実的にはかなり困難であろうと思われますが、現在のやり方を変えないと、御希望の本格導入とか、恒久化には至らないのではないかと思っておりますが、その辺については、いかがでございましょうか。

○西村部会長

 どうぞ。

○内藤会長

 業界団体といたしまして、このようなミスマッチを防ぐということで、いまだ取り組んできておりません。したがいまして、これは今回御指摘を受けまして、しっかりとした産業としての取り組みをお約束させていただきたいと思います。

 もう一つの乖離率のポイントでございますけれども、これは市場や医療界が1つの価値判断を下していると理解しておりまして、乖離率で入れたり、出したりするという制度設計は、非常に優れたものではないかと我々は認識しております。実際、特許品目全てがこの加算を受けているわけではございません。金額では約5割程度が加算制度に入れ込んでいただいている状況でございますし、いかに新規性があるものでも、市場で激しく競争して、乖離率が平均をオーバーしたものは、加算の制度から外れてまいります。そういう意味で、非常に過度な財政的な負担をお願いしているということもありませんので、乖離率をもってエントリーしたり、あるいは外したりする制度は、効率的に本制度が運用されることになっているのではないかと、我々は認識いたしております。

○西村部会長

 続けて、白川委員、どうぞ。

○白川委員

 確かに内藤会長がおっしゃるとおり、市場で評価が高いからこそ、大半の薬は一定程度価格が維持できているのだと思います。

 ただ、一方では、価格を維持するために、取引上の制限と言ったらおかしいかもしれませんが、努力をして価格を維持する。つまり、ほかの薬を安く売って、対象になりそうな薬については、価格を維持するという話が実際に聞こえてくるわけです。したがって、それが全てとは言いませんが、そういう弊害もあると私どもは認識をしておりますが、その点については、いかがでしょうか。

○西村部会長

 内藤会長、どうぞ。

○内藤会長

 厳しき御指摘です。第1に、価格自体には、我々メーカーは関与しておりません。価格形成は卸さんと医療機関さんとの間で、取引において定められていることでございます。

 一方、先ほどの未妥結のところにもかかわっているかと思いますけれども、単品単価交渉というものは、先ほどの流改懇でも推奨しているところでございまして、そういう取引が拡大していることは認識しておりますが、新薬創出等加算にとどまるために、価格をどうこうするということは、少なくとも、我々はしていないという認識でおります。

○西村部会長

 今の点はよろしいですか。

○白川委員

 御認識はわかりました。

○西村部会長

 ほかの御意見、御質問はございますでしょうか。矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 後発医薬品の一番最後の○、激変緩和のための段階的な削減として、5価格帯を検討いただきたいということですが、激変緩和の段階的な削減なので、たどり着くところのイメージは、どのようにイメージされているのかということと、5価格帯はどういう根拠で設定したいという御希望なのか、質問したいと思います。

○西村部会長

 それでは、ジェネリック製薬協会の吉田会長、お願いします。

○吉田会長

 激変緩和をお願いしたいという要望でございます。5価格帯の根拠よりも、お願いでございます。

 その理由がございまして、1つには、現在、銘柄別薬価収載方式で価格帯が10以上あるものもございます。それが、今、問題になっていますが、これは既収載品をグルーピングするという意味だと思います。従来は3%でのグルーピングでしたが、その言葉がないものですから、言葉として5価格帯というお話をしました。イメージ的には10%ぐらいのグルーピングをイメージした数字でございます。

 グルーピングをより大きくしますと、どういうことが起こるのかといいますと、財政中立で、グループの中で薬価が1つになる。ということは、薬価が上がる製品もある。銘柄別によっては上がるものがある。現在、使われている患者さんにとっては、患者負担がふえることになる。その品目は相当数あり、混乱をきたすおそれがあります。グルーピングの幅を大きくすればするほど、混乱が大きくなるという意味で、徐々にお願いしたい。

 各メーカーはそれなりの価格を前提にして、これから先5年間のロードマップに向け、設備投資、人材の確保を考えているところでございます。それがすぐにルールとして変わってしまうと、経営方針が耐えられないところがあることも、わかっていただきたく、激変緩和という言葉を使いました。

 その結果が、大体5価格帯、約10%ぐらいのグルーピングイメージでお願いしたい。これが1つ又は2つになると、先ほどの問題が非常に大きくなることを、ご理解いただきたい。

○西村部会長

 続けて、矢内委員、どうぞ。

○矢内委員

 今のところで、私は前からできるだけ価格帯を少なくして、価格を統一するほうがいいのではないかという意見を申し上げておりますが、ここでいう段階的な削減はどう次のことをイメージしながら、今の主張をされておられるのかというところを、もう一度、同じような質問で申しわけないですが、お願いします。

○西村部会長

 最終イメージのようなものが決まっていたら、お願いいたします。

○吉田会長

 今の銘柄別薬価収載方式、市場実勢価格主義を考えますと、イメージとしては、その方向は逆の方向にいくと思っておりますので、もし価格帯が1つなどになるのであれば、全く新たな理念のもとに、新しい制度をつくるべきだと考えております。今の薬価制度が続く限りは、激変緩和と言いながら、これを維持してほしいというのが本音でございまして、それが無理だということなので、激変緩和をお願いしたいのでございます。

○西村部会長

 御意見として、承っておきたいと思います。

 ほかに御質問などございますか。安達委員、どうぞ。

○安達委員

 1つだけ、内藤会長の考え方を改めてお伺いしておきたいと思います。

 4ページのIIIの「2.世界に先駆けて日本で承認を取得した場合の評価」、つまり画期性加算、有用性加算の適用なども含めてという御希望がある。特にこれは日本の製薬協の悲願であると伺っておりますが、非常に哲学的な話になるかもしれませんけれども、そもそも我々医療もそうなんですけれども、製薬業も疾病の治療に関する薬剤の研究開発をしていただくわけですから、そういう意味では、人類全体に対してのある意味での公益性を担った企業の特殊性があるだろうと思います。

 しかも、今の医薬品の販売というのは、既に国境を越えてグローバルになって、そのときに日本で先に出したものを評価する。考えようによっては、日本国民だけがよければ、それでいいですかという話にもなるのかもしれませんけれども、同時に加算をつけるということは、そういう薬剤については、日本の患者さん方は、さらにふえた状態で負担することになります。加算ですから、薬価が上がるんです。そういったことについて、どういうふうにお考えになって、この御希望があるんでしょうかということをお伺いしたいと思います。

○西村部会長

 内藤会長、お願いいたします。

○内藤会長

 御質問ありがとうございます。

 日本創発の医薬品をつくりたいというのは、我々の宿願でございます。日米で同時開発と言っておりますけれども、日本で率先して先生方と一緒に治験を行って、そして、日本の国民の方にまず還元する、そういった薬剤をつくり上げていきたいというのが、我々の悲願でございます。それによって、我が国の製薬産業がより力をつけていけば、やがて世界の患者様にもしっかりと貢献ができる。そのきっかけをこのような表現でやらせていただきたいということでございます。

 加算をしていただいて、患者様の負担がふえるであろうという御指摘は、もっともだと思いますけれども、当然その負担を上回る医療上のベネフィットをしっかりと証明しながら、作業を進めていくことで、御理解を得たいと考えております。

○西村部会長

 どうぞ。

○安達委員

 我々の意見だけ申し上げておきますので、また御勘案いただきたいと思います。最初に申し上げましたとおり、製薬業というのは、そういう性格をもともと持っているわけで、こういう評価があろうと、なかろうと、いつもそういう視点で開発にいそしんでいただいているんだと思います。しかも、グローバルに商品展開される中で、日本だけというのがどうなのかという議論は、常にあるんだということは、頭に置いていただいて、ぜひお考えいただきたいと思います。

○西村部会長

 今のことに関連して、手代木会長、お願いいたします。

○手代木会長

 日本製薬工業協会の手代木でございます。

 安達先生の御質問でございますが、私ども製薬協、あるいはPhRMAEFPIAもそうだと思いますが、これについては、かなり期待を寄せているところでございます。現安倍政権におきましても、日本初の新薬を世界に早くお届をしたいということで、例えばアカデミア創薬をさらに推進していこう、日本における治験環境を充実させて、欧米はもとより、すごい勢いで追いかけてきている中韓にも負けないような環境を整えていこうということが、国に資するというお考えだと認識しております。

 残念ながら、我が国の治験環境は他国と比べて、必ずしも強いという状況にない中で、他国に先駆けて、日本で治験をして、御承認をいただくということにつきましては、政権の方向性というか、我が国がどういう方向を目指しているかということにも合致をしていると認識しているところでございます。

 以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ほかにございますか。中川委員、どうぞ。

○中川委員

 お答えは結構ですので、私の感想を言わせていただきます。毎回言っています。

 薬価維持特例の議論のときに、国内メーカーは外資メーカーに到底立ち向かえない、闘えない、新薬創出という面で、研究開発費などで、到底無理だ。日本から国内メーカーがなくなったらどうするんですかという、製薬協の専門委員の主張でした。

 ところが、ドラッグ・ラグ主体の申請ラグは、内資、外資のメーカー間で差がないということが、中医協で明らかになりました。一体これはどうしたのだろうか。内資メーカー、国内メーカーは、日本国民が最優先というのは、前提ではなかったのかと思います。私は非常に失望したままの状態で、ずっと来ています。

 先ほど内藤会長がおっしゃった主張は、一部非常にむなしく響いているのです。国内メーカーが、日本国民のために、まずは頑張る、日本発の開発をするんだということは、4年前と違って、今は本気なのかどうかということを、どこかで見せていただきたいと思います。

 お返事は結構でございます。

○西村部会長

 御意見として、ありがとうございました。

 ほかにございますか。石山委員、どうぞ。

○石山委員

 1〜2点伺いたいんですけれども、3ページのIIの一番最初の○で、特例引き下げは、後発品上市後に先発品と後発品の価格差を縮小させるため、後発品への置きかえを阻害するとあります。これは簡単に言うと、差はあったほうがいいということですね。

 それでいて、VIの最初の○で、後発品の価格が低くなればなるほど、経営的な問題が起きるということのようですけれども、この部分は先ほどの部分と何か矛盾するような感じもするんです。

 今、7掛けのところを、今度6にしようか、5にしようかという議論はありますけれども、後発品の上市後、長期収載品については、価格が実勢を見ながら下がっていく。特に大事なのは、後発品の置きかえを6割以上にしていこうという目標があるときに、後発品自体の価格が長期収載品と、上市後、連動していないところです。これは、いいか、悪いかは別ですけれども、基本的に後発品の価格自体も連動させることにならないと、差自体が縮まってしまうのではないか。ですから、長期先発の方と後発の方の意識が違うのではないかということを、ここで感じたんですけれども、いかがですか。

○西村部会長

 内藤会長、お願いします。

○内藤会長

 価格は、市場、マーケットが決めるという原則だと思います。そして、先ほどもありましたように、我が国の薬価制度は、銘柄別の市場実勢価を基本としているということでございますので、その骨格、根幹は、揺るがすべきではないと考えております。

 その上で、後発品の使用促進が大きな国策、国の方針でありますので、その促進に向けて、先発品についても協力をしていこうという趣旨であろうと思っておりますので、あくまでも、価格自体は市場が決めるということが原則だろうと考えております。

○石山委員

 市場が決めるのは原則、当然だとは思います。ただ、そういう中で、後発品のウェートをどうやって高めていくかというのが、今、中医協でも非常に議論になっているところですので、そこには何らかの連動した価格制度がないと、同じ薬効であっても、後発品の使用促進は難しいのではないか。これは私の意見です。

 もう一点伺いたいんですけれども、Vの最初の○です。いつも気になるんですけれども「災害など不測の事態が生じた場合であっても」とあるんですが、これは世の中どの業態・業種であっても、当たり前なんです。製薬だけの世界ではないということなので、この行を入れるというのは、どうも気になってしまう。確かに保険医療上必要なものだから、絶対に確保しなければいけないという認識は、私も高いですけれども、「災害等」が何でいつもここに入るのか、いつも不思議に思っています。

 以上です。

○西村部会長

 今の点について、内藤会長、どうぞ。

○内藤会長

 御指摘ありがとうございます。

 先にも述べさせていただきましたけれども、医薬品の製造工場は、製造承認の許可を得なければいけません。これにはもちろん安定した工程の確保と同時に、でき上がった製品の安定性試験が義務づけられておりますので、それに数年を要するということでございます。いわゆる災害時などにバックアップの製造体制を構築するには、入念な準備と期間が必要であるということで、非常に多くの努力を業態全体としてとらないと、災害時あるいは国境封鎖時、そういうときの万全な安定供給体制ができないということを申し上げたいということでございます。

○石山委員

 その点は理解しておりますけれども、例えば日本全体で見ても、医薬品の場合には、確かに価格的に規制なり根拠を持ってやりますが、パブリックセクターの世界でも、価格的にも何でも規制がかかっているんです。運輸業においても、電力もそうです。そういう中で、同じような分野というのは、幾つもあるので、あえて医薬品だけが災害等について拘泥する必要はないということをコメントしておるわけです。

 以上です。

○西村部会長

 ほかにございますか。三浦委員、どうぞ。

○三浦委員

 ジェネリック医薬品について、吉田会長にお聞きしたいことがあるんですが、先ほど5価格帯を検討してほしいということだったと思います。ジェネリック医薬品は、種類によりますけれども、価格帯が物すごいたくさんあります。一番高いジェネリック医薬品と安いジェネリック医薬品は、相当差があると理解しています。いずれのジェネリックメーカーさんにおいても、品質確保、安定供給、情報提供は、皆さんお約束をされている。その上で、市場に価格を出しているわけです。

 たくさんの価格帯があって、現場では患者さんに説明するときに、説明が大変難しい。何で同じ製品なのに、同じ成分なのに、こんなに違うんだということは、理解しにくいということもあって、なるべく幾つかにまとめる。2つの価格帯がいいのか、3つの価格帯がいいのかという議論を、我々は今までずっと続けてきていると理解しています。

 なぜ5価格帯がいいのかというところもよくわからないんですが、そもそも市場で卸さんが売るのに、実際にそれだけの価格の差があるんでしょうか。なぜそうなのかということを教えていただきたいんです。

○西村部会長

 吉田会長、お願いします。

○吉田会長

 これは前から同じような議論で申し上げたつもりですが、前回1時間いただいたときにも、価格のあり方は、各企業によって、製造原価、販売価格が違うと申し上げました。販売価格の中でも、どういう経営戦略によって、価格を決めるのか。個別に決めると思いますが、そういう価格をもって、今度は購買者と折衝いたします。売り手と買い手がございまして、製品ごとに、企業ごとに、それぞれの思いが合致したところで、その結果が、今、あらわれたように、価格帯がたくさんになりました。

 今の薬価制度は、市場実勢価格主義、銘柄別薬価収載方式でございますので、その実態を反映した価格がたくさん出てくることになります。理由は個々に決めた時点で決まるので、それを全部分析して明らかにすることは、私どもも不可能であります。売り手と買い手が、そのときそのときで決めていきますので、それだけの必要性があります。こちらも応える余裕がある、向こうもそれで納得するところで、価格が決まります。その結果、これだけあるということでございます。今の薬価制度のあらわれであると思います。

○西村部会長

 三浦委員、続けて、どうぞ。

○三浦委員

 今の薬価制度のあらわれが、こういうふうになっているというのが、お答えだということであれば、制度の仕組みを我々が考えることでいいと理解をします。

○吉田会長

 もちろんそういうことで、昭和53年の銘柄別薬価収載方式のスタートからずっと修正とか改善とか、算定方式も随分変わってきました。そのときに応じて変わってきたと思います。

 これからも変わることがあってもいいと思いますが、今、申し上げたいのは、今まで流れてきた薬価算定方式は、安定して、7掛けも安定してきました。今、国からは5年間のロードマップが示されています。我々はそれに向かって、売上もふやさないといけない、設備投資もしないといけない、人員の確保もしないといけない、それらを各企業とも、その責任で達成するために、先行投資的に企業経営の方針を決めてやっています。今のルールをもとにして、5年後をどうしようかと考えています。そのルールをまた変えることになると、非常に混乱が起きますので、お願いをしているわけでございます。そういうことを理解していただきいと思います。

○西村部会長

 関連で、安達委員、どうぞ。

○安達委員

 前回も吉田会長に来ていただいて、意見陳述もしていただきました。そのときに、我々の意見も聞いていただいたので、これは御記憶にあると思います。国のロードマップが後発品の使用促進であるということですから、業界にとっては、今は追い風です。その中で、そのパーセンテージが達成されにくい主な原因のうち、重要な部分の1つに、同じ薬効に対する価格帯の違うものがたくさんあるんだということを、私はるる御説明しましたが、その認識について、後発医薬品業界としてはどう思っていただいているんでしょうか。

○西村部会長

 吉田会長、お願いいたします。

○吉田会長

 今のお話は、長期収載品と我々後発品の中での移動が、なかなかうまくいっていなかったということでございます。前の計算方法で30%以上の目標は、先発品から後発品に入れかわる数量の率だと思います。それがなかなかうまくいかなかったので、率の目標は、ジェネリックの中での移動ではございません。

○安達委員

 今、まさにそのことをお聞きしたんです。後発品に置きかわる、そのことで、パーセンテージが伸びない原因の主要な部分の1つに、同一先発品に対する後発品の種類の多さ、価格帯の多さがあるんだということを、私はるる御説明したんですけれども、それについて、後発医薬品業界御自身は、どういう御認識でおられるんですかということをお伺いしたんです。

○吉田会長

 そちらも前回お話したように、非常に多い価格帯というのは、例外的に1品目あったと思いますが、4価格帯ぐらいで90%ぐらいにいっていますとお話させていただきました。1つ、2つという価格帯のジェネリックもあるわけでございます。使用率がその分上がっているのかというと、それほど変わっていない。価格帯が多いものと同じような率でしか変わっていないと思います。ですので、価格帯が多いから変わらないという理由は、あまりないと思っております。

○西村部会長

 よろしいですか。業界はそういうふうに認識していらっしゃるということです。

○安達委員

 そうではないということを、るる申し上げたので、いまだにそういう御答弁だということは、大変残念に思います。

 前回も議論させていただきましたけれども、はっきり言いますと、我々中医協委員としては、後発業界を代表される吉田会長との間で、後発使用促進にかかわるところの議論が、全然かみ合っていないような印象を非常に強く持っているということは、正直に申し上げておきます。

 それ以上の議論は、また別の機会にさせていただきます。

○西村部会長

 ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。白川委員、どうぞ。

○白川委員

 5ページの「V.保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式」ですが、質問といいますか、若干不満を述べさせていただきたいと思います。

 これはたしか22年度改定のときに提案があって、その後、我々としては納得がいかないということで、棚上げ状態になっているものでございますが、これを見ますと、6行目当たりに輸液製剤、血液製剤とありまして、さらには眼科用の製剤、漢方・生薬、外用貼付剤などとあり、だんだん対象品目が増えている印象を持つのですが、これはどういうことなのかということをお答えいただきたいと思います。私は単純に不満に思っておりますが、どういう理由で、対象品目が増えるのかということについて、説明をいただきたいと思います。

○西村部会長

 加茂谷専門委員からお願いいたします。

○加茂谷専門委員

 これまでの経緯もございますので、専門委員から御説明申し上げます。

 私どもの認識といたしましては、対象品目が漸次拡大しているとは思っておりません。この文面にもございますとおり「などにおいて、採算性に乏しい中でも安定供給の確保に努めている医薬品があること」ということで、例えば今、御指摘いただきました、眼科用剤全てを、あるいは漢方・生薬全てを、外用貼付剤全てをその範疇に入れてほしいということでありません。こういった領域の中でも、非常に採算性が厳しい、あるいは原料の入手に困難な状況が想定される、そういったものについてのみ、一定の薬価上の下支えをお願いしたいということであって、これら全ての品目を議論の俎上にのせてほしいという趣旨ではないという点について、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

○西村部会長

 今の点はよろしいですか。

○白川委員

 趣旨はわかります。保険医療上必要性の高いと書いていますが、必要性のない医薬品はあるのですかと、この議論の度に質問させていただいているのですが、そんなものはもちろんない。全て医療上必要な医薬品であろうというのは、認識をしております。ただ、不採算で、採算が合わないから、何か措置してくれという議論は、少なくとも中医協ではすべきではない。どのような製品であろうと、採算が合わないものと高収益を上げるものと組み合わせていくというのは、企業としては当たり前のことだと思っておりますし、採算が合わなければ、もうつくりませんという主張は、品格ある製薬会社はすべきではないと思います。

 苦言になりましたが、私の意見として、申し上げておきたいと思います。

○西村部会長

 ほかにございますか。よろしいでしょうか。

 それでは、関係業界の方々には、御意見の陳述どうもありがとうございました。

 ここまでとさせていただきたいと思います。

 本日予定された議題は以上でございます。

 本日は薬価調査の結果も報告されましたし、ただいま行いました、業界意見の陳述の内容も踏まえまして、次回、事務局から、次期薬価制度改革に向けた骨子のたたき台を作成していただきたいと思います。

 その他として、事務局から何かございますか。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 特にございません。

○西村部会長

 次回の日程につきましては、事務局からお願いいたします。

 それでは、本日の薬価専門部会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
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代表: 03−5253−1111(内線)3277

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