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2013年11月19日 社会保障審議会障害者部会(第53回)議事録

社会・援護局障害保健福祉部

○日時

平成25年11月19日(火) 15:00〜


○場所

厚生労働省9階省議室


○出席者

駒村康平部会長、阿由葉寛委員、石野富志三郎委員 石原康則委員、伊藤たてお委員、伊豫雅臣委員、大濱眞委員、大原裕介委員、小澤温委員、河崎建人委員、君塚葵委員、清原慶子委員、久保厚子委員、佐藤進委員、竹下義樹委員、橘文也委員、玉木幸則委員、藤堂栄子委員、中板育美委員、樋口輝彦委員、日野博愛委員、本條義和委員、森裕司参考人、黒飛栄治参考人

○議事

○駒村部会長 

定刻となりましたので、ただいまから第53回社会保障審議会障害者部会を開催いたします。委員の皆様方には、御多用のところお集まりいただきましてありがとうございます。

 議事に入る前に、事務局より委員の出席状況、資料の確認をお願いいたします。

 

○井上企画課長 

委員の出席状況は、本日は菊池委員、中村委員、野澤委員、葉梨委員、広田委員から御都合により欠席との御連絡を頂いております。本日、小西委員の代理として、森参考人に御出席をいただいており、湯崎委員の代理として黒飛参考人に御出席をいただいております。

 続いて、本日の資料の確認をさせていただきます。資料1「障害支援区分への見直し」、資料2「障害支援区分への見直しに伴う行動援護に関する基準見直し()」、資料3-1「平成27年度に向けた障害福祉計画に係る基本指針の見直し」、資料3-2「基本指針の見直しに関する参考資料」、資料3-3「障害福祉計画に係る基本指針(現行)」、資料4「平成24年度都道府県・市区町村における障害者虐待事例への対応状況等(調査結果)」です。

 また、橘委員より御提出のあった「障害福祉サービス事業に係る指定基準の一部見直しを求める要望」の資料を配布しております。以上、お手元にございますでしょうか。過不足等ございましたら事務局にお申し付けください。

 

○駒村部会長 

それでは本日の議題に入らせていただきます。まず、事務局から議題1について、資料12の説明をお願いいたします。

 

○北島精神・障害保健課長 

精神・障害保健課長の北島です。資料1「障害支援区分への見直し」です。1ページ、障害支援区分モデル事業の回収状況等について説明します。平成264月からの「障害支援区分」の施行に向けて、平成24年度は約200市区町村の協力の下、「障害程度区分」の詳細データ(14,000)を収集しました。これにより、知的障害・精神障害の二次判定での引上げ要因を検証いたしました。この検証結果に基づいて一次判定(コンピュータ判定)の調査項目等の見直しを行いました。平成25年度、新たな調査項目による認定調査や市町村審査会による審査判定を障害支援区分モデル事業として約100市区町村において実施をいたしました。

 平成256月から実施いたしましたこのモデル事業は、1018日現在で96市区町村から合計「2,611件」の結果報告を受けており、この結果を基に検証作業を行いました。

2ページ、このモデル事業の結果検証についてです。検証の1つ目は、知的障害や精神障害について、一次判定(コンピュータ判定)で低く判定され、二次判定で引き上げられることが当初からの懸案になっておりましたが、これについての検証を行いました。モデル事業における一次判定から二次判定での引き上げ率は、知的障害が15.8%、精神障害は21.9%となりました。現行の判定式では知的障害が40.7%、精神障害が44.5%です。このモデル事業により大きく低下しており、現行の判定式との比較において、新たな判定式()は、知的障害や精神障害の特性をより反映できているものと考えられました。

 また、引き上げ率がもっとも低い「身体障害」と引き上げ率がもっとも高い「精神障害」における引き上げ率の乖離も9.9ポイント(現行26.6%ポイント)なので、かなり改善されていることが確認されました。

 なお、区分別での比較では、一次判定が低いほど引き上げ率が高くなる傾向でありますが、特に、「精神障害で一次判定が『区分1』の場合」の引き上げ率が35.9%と高くなっていることが課題として残りました。

3ページ、検証の2つ目です。新たな判定式()は、「現行(障害程度区分)の二次判定結果に“より近い”一次判定結果」が出る仕組みとなっているかを検証しました。「現行の二次判定」と「障害支援区分モデル事業の一次判定」との比較では、全体の一致率は49.4%ですが、前回認定時とモデル事業における二次判定の間で心身の状態等に変動がないと想定されるケースの一致率は80.0%、さらに、上下1区分の誤差(±1)までを含めた場合の一致率は98.0%となっており、現行の二次判定結果に“より近い”一次判定が出る仕組みとなっていることが検証されました。

4ページ、こういった検証結果に基づき、新たな判定式()を更に修正することにしました。「障害支援区分モデル事業」の結果を踏まえ、「二次判定での引き上げ率が高い『区分1』の精神障害者」、上段の表の精神35.9%のところですが、ここに着目し、引き上げ率を低下させるための修正を行うことで「新たな判定式修正版()」を構築いたしました。

 具体的には、「障害支援区分モデル事業」の結果から「新たな判定式()」の中で一次判定が「区分1」となる判定式のうち、精神障害者における二次判定での引き上げ件数が多かった判定式をまず抽出しました。これらの判定式が二次判定で引き上げられる要因となった状態像を踏まえ、当該の一次判定が「区分2」となるよう判定式の修正を実施し、これを「新たな判定式修正版()」としました。「新たな判定式修正版()」にモデル事業のデータ(2,611)を組み込んだ場合、この下段の表のとおり27.3%となっており、精神障害で一次判定が「区分1」の場合の引き上げ率が27.3%まで低下することが確認されました。

5ページ、この「新たな判定式修正版()」について、本日の部会で御了承いただければ、12月中にパブリックコメントを実施したいと考えているところです。説明は以上です。

 

○辺見障害福祉課長 

それでは続きまして、障害福祉課長の辺見から資料2により説明いたします。「障害支援区分への見直しに伴う行動援護に関する基準の見直し()」という資料です。現行、行動援護という行動障害を有する方に対し訪問系のサービスの1つとして、ヘルパーが支援等を行うサービスですが、この対象者の基準として、障害程度区分の調査項目を活用しております。具体的な基準としては、行動関連項目として、認定調査項目のうち行動に関する項目11項目と、てんかんを加え12項目、これを調査項目としているところです。この12項目について、各項目02点の重み付けを行い、合計点が8点以上の方について支援の対象とするものです。今回、支援区分への見直しに伴いこの基準についての見直しを行うものです。

 見直し案の(1)、支援区分への見直しの影響として2つのポイントがあります。1認定調査における行動障害の評価の変更。「現在の環境で行動上の障害が現れたかどうかに基づき判断」するとされているものが「行動上の障害が生じないように行っている支援や配慮、投薬等の頻度を含め判断」するということに変わるという部分があります。これにより支援を行っている場合であっても支援の前提として障害がある場合には、障害があるほうの重いほうの判断がなされる。重めに出る要因になっております。

2調査票の選択肢の一部変更です。「大声・奇声を出す」「突発的な行動」という項目が12項目の中に入っておりますが、これらの項目について従来一番重い2点の評価が行われておりました「日に頻回」という部分が削除されます。「ほぼ毎日」というところが最上位になります。この「ほぼ毎日」については従来1点の評価が行われておりましたので、ここを最上位とし2点の評価にすると、これがまた重い方向で結果が出るという要素となっております。

 この影響度合いについて、障害支援区分のモデル事業と同様の手法で平成25年度の推進事業において、のぞみの園で調査を行いました。対象222件で分析を行ったところ、このうち124件の8点以上の方について平均点が上昇したと。全体でいうと1.9点の上昇ですが、基の点数により上昇幅が若干異なっており、8点〜10点の層において2.9点の上昇が見られました。

 こうした状況を踏まえ見直し案として、項目については、従来の項目を踏襲した12項目として、基準点を10点以上とするものです。従来の項目を踏襲するとしているのは、調査項目が今回支援区分への見直しに伴い若干表現が変わっているところもあり、一応基本的には同様の着眼点で評価する項目で12項目を選定しているところです。

(4)のその他です。こうした見直しを行った上で、現行の障害程度区分の認定に基づき行動援護の基準を満たすとされた方については、この方の支給決定の有効期間が平成264月以降も続く場合には、有効期間の間、基準を満たすという経過措置を講じることにしたいと思います。また、行動援護サービス以外で、例えば重度障害者等包括支援とか、加算において障害者入所施設における重度障害者支援加算等でも同様の基準を引用しており、これについては同様の取扱いとさせていただきたいと思います。

 また、今回の確認はモデル的に行ったもので、今後も引き続き平成26年度以降支援区分施行後も影響度合いを確認するような調査を行ってまいりたいと考えているところです。以上です。

 

○駒村部会長 

ありがとうございました。今、御説明があった「新たな判定式修正版」と、それから「行動援護に関する基準の見直し」について委員の皆様から御質問、御意見をいただきたいと思います。毎回お願いしていて大変恐縮ですが、できるだけ多くの委員に御発言いただきますよう、簡潔に23分ぐらいでまとめていただき御発言いただければと思います。また、できたら関連をする質問があったらその方も一緒に御発言いただきたいので、関連されたところで、これは関連していると言っていただければ、あちこちアピールしていただければ続けて御質問をするようにしたいと思います。それに応じて事務局からもまとめて回答いただくようにします。では、どうぞどの点からでも結構ですので、挙手でお願いします。関連質問があったら優先します。

 

○藤堂委員 

JDD ネット発達障害者支援ネットワークの藤堂と申します。この支援区分の見直しで大変有り難いと思うのは、精神の中に発達障害が位置づけられたということで、新しく読み書き、あと感覚過敏、感覚の鈍麻という特徴についても言及していただいていることで、大変有り難いこととして感謝しています。

 多分、説明の中で障害者については随分進んでいるけれど、障害児に関しての支援がまだ十分ではないということで、先送りにはなるかと思いますが、発達障害というのは生まれつきのものであって、早期に出て来ている、ただ、体重の増加とかでは測れない発達のばらつきがあるものですので、そこのところを測れるようなもの、又は、例えば読み書きですと、早期にと言っても小学校に入らない限り実際の大変さは出て来ないということで見ていただきたいということと、発達障害の特性にも配慮できるようとはなっていますが、まだまだ十分ではないと思いますので、今回はマイナーな見直しということで、実際の大きな見直しのときにきちんと特性に準じたような支援ができるような区分にしていただきたいと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

今の障害児発達障害の特性は配慮してという御意見に対して、関連する御質問はありますでしょうか。よろしいですか。では、先ほど手を上げた日野委員にお願いします。

 

○日野委員 

身体障害者施設協議会の日野です。まず、今回のモデル事業のソフトを使って身障協の複数の施設で試行を行いました。その結果について御報告と御意見を申し上げます。従来の項目の中で、施設入所や家族との同居等、普段過ごしている環境ではなく、要するに現在の生活状況で判断することではなくて、「自宅・単身」を想定して判断をするとなったことは、職員が評価する上で非常に迷うことが少なくなってよかったと担当の職員から聞いています。

 そういうことも含めて、今回53名の利用者の方を対象に独自で判定をしたのですが、若干身体的な状態の部分については軽めに判断したことがあるので、その結果、53名中より重い結果が2名、変わらなかったのが30名、むしろ低く判定されたのが21名という結果が出たのです。ですから、確かに数字の上では全体的な引き上げ率は身体障害の場合も低下していますが、やはり我々の試行した結果では逆の結果が出ているということです。したがって、現行の障害程度区分より一次判定において支援区分が下がることのないように、身体障害者あるいは重複障害者の方の判定式の構築を是非お願いしたいというのがまず1点です。

 それから、判定に当たって不服申立ての仕組みだとか、市町村によっては職員の立合いを拒否することもあったので、やはり身体の特性とか生活の状況をよく知っている職員の立合いも是非認めていただきたいと思います。また、市町村の認定調査委員の資質の向上、そういう所を是非お願いしたいと思います。

 さらに、もう2点です。意見書を書く現場の医師に対しても徹底を是非図っていただきたいというのが希望です。それから、パブリックコメントを12月中に出されるのですが、以前もパブリックコメントで一応コメントを出したのですが、なかなか反映されていないようなので、どの程度パブリックコメントが反映されているのかも聞きたいです。

 もう1つは、我々はソフトを使って実際やった結果が若干異なったわけですので、モデル事業の約100市町村との意見交換の場ができればお願いしたいと言うか、希望を持っているので、以上、よろしくお願いします。

 

○駒村部会長 

実証した結果の差の問題、いくつかありましたが、竹下委員、阿由葉委員、河崎委員、それから清原委員、この順番で、今関連するということで回りますのでお待ちください。

 

○竹下委員 

竹下です。今の関連で。今回の調整で一次判定と二次判定の誤差を縮めたことは非常に歓迎したいと思います。ただ、身体障害者に関して、身体障害者全体としては改善されたことを非常に有り難いと思っていますが、聴覚障害及び視覚障害の場合にはより判定が困難な事例があると理解していますので、今後で結構ですが、身体障害の中でも視覚障害及び聴覚障害の場合の一次判定、二次判定の誤差がどのような形で変化したかについても、どこかで調査をしていただくことをお願いしたいと思います。以上です。

 

○阿由葉委員 

障害支援区分が適用されてからの判定において、従前の区分から下がるようなケースについては、二次判定での丁寧な検証や経過措置が必要になるのではないかと思います。二次判定での対応については、是非それをきちんと周知いただくことをお願いいたします。

 認定調査員の育成についてですが、支給対象の方が全国どこで判定を受けても同様の判定が出ることが本来の姿だと思いますので、認定調査員の育成をしっかりと行っていただきたいと思います。現行の障害程度区分では市町村格差が大きいという問題もありますので、その点への対応もあわせてお願いいたします。

 医師の意見書についてですが、かかりつけ医で良いとなっていますが、作成された内容に大きな差があることに、私自身が認定審査会に参加していて非常に驚くことがありました。そうした問題が起きないような措置、例えば医師に対しての研修を行うことが必要ではないかと思います。手書きで作成された意見書もあり非常に読みづらく、審査会をスムーズに運営するうえでも、ワープロ等での作成を基本とする必要があることも感じています。

 最後に、障害支援区分での運用がされてから何らかの問題が判明した際には、見直しを含めた迅速かつ適切な対応もお願いいたします。

 

○河崎委員 

1 点は関連で、もう1点はそれ以外でも続けてよろしいですか。では、関連の所です。先ほどから2名の委員の方々から医師の意見書についてのお話がありました。これは、やはり現場にしっかりと今回医師意見書が直接一次判定で評価されることについて、周知徹底をしていただきたいと思うのですが、それをどのような形で行うかと考えているのか、もし現状で何らかの考えがあればそれを御説明願いたいのが1点です。

 それともう1点は、先ほどの資料14ページ、「新たな判定式()の修正」の所です。確かに今回、この一次判定から二次判定での引き上げ率をできるだけ低くしようということで、特に精神に関して、区分1の引き上げ率35.9%を低くするためにいろいろと修正をしていただいたことは非常に有り難いことだと思っています。ただ、結果を見ると、4ページの表ですが、修正した結果、確かに区分135.9%から27.3%と引き上げ率は低下をしていますが、よく見ると、区分2、区分3、特に区分4に至っては修正前の9.8%が修正後に17.3%と、ポイントとするとかなり上がっています。この辺りの所を、今回のこの修正案をそのまま用いるところに至った考えの経緯、特に精神の区分2、区分3、区分4が逆に引き上げ率が上がっていることをどのようにお考えなのか、説明をよろしくお願いしたいと思います。

 

○清原委員 

全国市長会、三鷹市長の清原です。この間、平成 24 年度及び平成 25 年度、多くの市区町村の協力を得て、障害者支援区分のうち一次判定と二次判定との一致率を高める方向で御検討いただいたことを感謝いたします。

1 点目です。今、河崎委員からも御指摘がありましたが、 4 ページの精神障害の方においては、特に区分 1 の部分で、「新たな判定式修正版 ( ) 」において、一定の乖離を短縮するという効果が現れています。私としては、その他の区分への影響を踏まえつつも、この「新たな判定式修正版 ( ) 」について、まずパブリックコメントをという方向性について一定の賛意を示したいと思います。そして、改めて十分パブリックコメントの意見等を反映していただくということで、まず 1 つの出発点としての案が今日は示されたと受け止めました。

 もう 1 点、資料 2 で、「行動援護に関する基準の見直し」についても御提案がありました。基準点は、従来 8 点以上だった所を 10 点以上とすると。これは一定の検証の中からの御提案ですが、この点についても「 (4) その他」において、「経過措置を講ずること。」また、「行動援護以外で同様に行動関連項目の基準を引用している場合には同様の扱いとすること。」さらに、「平成 26 年度に障害支援区分施行後の行動関連項目の基準点に関する影響度合いを確認する。」すなわち「見直しをする」という留保があるので、このような条件、つまり最善のものを検討し続けるという方向性の要件を勘案しながら、基準点を 10 点以上とすることもあるのではないかなと思っています。

 その上で、少し加えて意見を申し上げますが、先ほど来、一次判定と二次判定の乖離をできるだけ少なくする方向性については賛意を示してきたところですが、ただし、市町村審査会があることの重要性も私は認識しています。すなわち、一次判定に対して、やはりしっかりと専門家を要している市町村審査会が役割を果たしていく上で、完全に一次判定と二次判定が一致するからよいかと言うとそうではないとも思いますので、医師の皆様の診断書を含め二次判定が最適なものになるような取組が必要と考えています。そこで、実態から言いますと、都道府県主催で市町村職員が受講する研修と言うのは、障害支援区分について職員が認識するだけではなくて、職員から改めて区分判定審査会の委員にも出来る限りその内容をお伝えすることになっています。区分審査の委員が研修を受ける形も望ましいと思いますが、実態から言いますと、市町村職員の役割が大変重いものと認識しています。したがって、研修のあり方についてより有効性が高まるように御検討をお願いしたいと思います。

 最後に、これは市町村の立場から申しますが、判定ソフトについては国のほうで配布いただくことになっていますが、現場サイドではそれに加えてシステム改修が必要となります。自治体の立場でいつも何か補助金のことを言って恐縮ですが、システム改修費に対しても国庫補助、例えば臨時特例交付金によるものがあれば、国あるいは県レベルで 4 分の 3 となり市町村が 4 分の 1 で、と。このような改修は時期をみて行われるべきものと思っていますが、障害のある皆様にとって有効な判定の取組をする上でも有用ですので、この点についても御検討いただければと思います。ありがとうございます、以上です。

 

○石野委員 

全日本ろうあ連盟の石野です。先ほどからの委員の皆様方の御意見とだぶる面もあるかも分かりませんが。障害程度区分、判定については、やはり認定調査員、医師の意見書を基にして判定ソフトを使って審査する形になっています。今まで障害福祉サービスを受けている方々の判定が下がった場合に不服申立をする方法もあると思います。介護保険の例を言いますと、介護支援54321と基準がありますが、今までは3であっても、ケアマネジャーとの間のコミュニケーションが食い違ってしまい、結果として判定が下がる場合もあります。例えば、入浴についても、「お風呂に自分で入れるか」ということは、「はい、入れます」と、でも、実際には介助なしで入れない場合があるわけです。これは行動援護につながる場合もあるのですが、コミュニケーションの食い違いから認定結果が変わってきてしまうことがあります。

 ですから、コミュニケーションも非常に幅広い範疇にあるので、認定調査員の方々も含めて、調査の判断によって変わってしまうことは非常に不幸なことです。そのようなことがないように、福祉サービスを受けている方々の判定結果が今より下がらないような何らかの配慮もすべきではないかと思っています。また、苦情申立てについては、実際にうまくいく例は非常に少ないと聞いています。何らかの形で経過措置を認めていただくようなことができないかどうかを御配慮いただければと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

ありがとうございます。関連質問はこのような感じでよろしいでしょうか。大濱委員、では関連質問ですね、お願いします。

 

○大濱委員 

大濱です。資料13ページで、前回認定時と心身の状況等の変動はないと想定されるケースについては、大体8割が現行の二次判定とモデル事業の一次判定の結果が合致したとなっています。ですが、例えば身体障害者の集計を見ると、やはり15%程度は判定がダウンしているとあります。また、先ほど、日野委員から、加盟施設で53人を対象に調査したところ、21名の方について判定が下がったということでした。厚生労働省のモデル事業では15%、身障協の試行調査では40%ですから、誤差が大き過ぎると思います。したがって、この誤差がなぜ生じたのか、日野委員の数字とモデル事業の数字で精査をお願いしたいと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

では、今、御指摘のあった点について事務局から御回答をいただければと思います。よろしくお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長 

まず、認定調査員の資質向上については、多くの委員の皆様から御指摘をいただいています。前回御指摘いただいたように、この区分の見直しという参考資料の9ページに、都道府県担当者の研修、それから市町村担当者の研修等を予定していて、できるだけ密に担当者の研修を実施していきたいと考えています。今回の見直しは、判定式が最終的な二次判定と同じように出るという見直しですので、この判定式の見直しによって最終的な判定を変えることが目的ではなく、できるだけ最終的な二次判定に近づける一次判定をするという見直しですので、今回の判定式の見直しによって判定が大きく変わることは余り想定していないことから、いくつか御指摘があった、区分が下がるのではないかという御懸念に関しては、二次判定の際にきちんとした医師の意見書や調査結果を基に、これまでどおりの判定が得られるように、そういうことも含めて担当者の資質の向上に向けてきちんとした研修を行っていきたいと考えています。

 それから、パブコメについては、複数の委員の先生方から御指摘をいただいていますように、修正した判定式についてもまた御意見を頂戴して、パブコメの御意見を十分に反映したものにしていきたいと考えています。

 それから、不服の申請については、60日以内に都道府県に対する不服の申請ができることとなっていますが、先ほど言いましたように、今回の見直しは特に区分を変えることを目的にしたものではなく、できるだけこれまでの区分と合致するように一次判定式を見直したというものですので、それほど大きく二次判定の時点で判定が下がることは想定していないのですが、どうしてもという場合については、都道府県に対する不服申請などの機会を御利用いただければと考えています。御意見については大体このようなところだったかと思いますが、漏れがあったら御指摘いただきたいと思います。

 

○駒村部会長 

医師の研修についても。

 

○北島精神・障害保健課長 

失礼しました。医師については、市町村の審査の際に依頼をされているものと思うので、私どもが直接医師の研修の場を設けているわけではないのですが、様式の見直し等によってなるべく書きやすいような意見書にしていきたいと思いますし、医師の意見書の問題でいろいろ御意見がありましたら、また市町村の担当者から御意見を頂戴して、この医師の意見書の内容について私どもでも考えていきたいと思います。今のところ、この年度内にやる研修については都道府県と市町村の担当者の方を通じてという形で考えていますが、そういうもので不十分であればまた関係の団体の方ですとか、市町村の方々から御意見をいただきながらそのやり方について考えていきたいと思います。

 

○駒村部会長 

あと、大濱委員と日野委員からあったズレの感じがちょっと違うのではないかと。モデル事業は対象者が1,500名ぐらいいるわけで、非常にそういう意味ではデータ数が多いわけですので、それが誤差の範囲の問題なのか、その辺ちょっとお考えをと思いますが。

 

○北島精神・障害保健課長 

母数がかなり違うこともあります。それから、河崎委員から4ページの数字について御質問がありましたが、5ページにあるとおり、全体をならしてみると引き上げ率が下がっていることを検証していて、どこかを上げるとどこかが下がるという判定式ですので、全体としては、まんべんなく引き上げ率が下がっていることを5ページで検証した上でこの判定式を案として出したところです。

 

○駒村部会長 

では事務局、続けて追加のお答えをお願いします。

 

○井上企画課長 

清原委員から自治体のシステム改修への支援のお話がありましたが、これについてはどんな支援が可能か検討したいと思っています。

 

○駒村部会長 

一通りお答えになったと思いますが、また関連でありますか。小澤委員、お願いします。あと玉木委員。別のほうの議論でも結構ですので。

 

○小澤委員 

細かいことはいろいろと今意見が出たと思うのですが、私、2点ほど、やはり今後のことも含めてお聞きしたかったのです。1点は、実は日野委員がおっしゃったパブコメの問題なのです。実は、障害支援区分の見直しは多分今年の7月ぐらいですか、本日の資料にも入っているのですが、その意見が出ているのです。それで、何か非常に気になるのが、調査項目を今後どう見直すかという、このパブコメ意見は決して無視できないようなそれぞれ重要な指摘事項があるのです。その辺りをどう考えるかですね。それが1点です。

2点目はそれと関連するのですが、そもそも、障害支援区分は程度区分の変更が主たる目的ではなかったと思うのです。と言うのは、総合支援法を実施するに当たって、3年間かけて支援区分を第一歩として、またその後、支給決定のあり方そのものを見直すという、これが明確に法律に記載されている事項だったかと思うのです。それも含めると、先ほどいろいろ意見が出たのですが、こういう手続の変更後どういう支給決定のあり方を考えていくのかと。一方で、並行作業でサービス等利用計画が作られていますね、それとどういう関係性を持つのかと。この辺りがものすごい重要事項だと思っていますので、以上2点、もし何かお考えがあったらお聞きしたいと思っています。以上です。

 

○駒村部会長 

では一応、関連するかどうかはいいとしても、玉木委員から御意見、御質問をお願いします。

 

○玉木委員 

玉木と言います。小澤先生の意見に関連すると思うのですが、やはり、障害支援区分認定調査、今の障害程度区分認定調査業務についてです。現行でも委託の相談支援事業所に障害程度区分認定調査業務委託をしているということです。この障害者部会にきていらっしゃる方々の自治体は大丈夫だと思っていますが、場合によっては、障害程度区分認定調査ともにインテーク・アセスメントを同時にやっている自治体も現状はあるようです。あくまでもこの障害程度区分認定調査は、障害の状態を明確にする客観的な指標である調査項目であって、我々が行っている福祉サービス等利用計画にもつながるアセスメントとは直結していないということをやはり明確にしてほしいのです。そうしないと、今言われているように計画相談自体の業務量も煩雑になって、市町村がサービス等利用計画の評価等業務などがいっぱいになっていく。市町村も業務の効率化を図ろうとしていくと、うまいこと委託の相談支援事業を、ある意味、いい言い方にすると活用すると。悪い言い方をするとうまいこと利用するという動きがある自治体もやはり私はあるとは思っていまして、それをふまえると障害程度区分認定調査の位置づけをもう少し明確にしていかないと駄目だと。

 何でそういう話をしているかと言うと、区分と言うのはサービスに現行も直結しているわけですから、このサービスが使えるとか使えないかということでないとは思いますが、審査会等で行政の都合であったり、相談に関わる者や事業所が都合で障害程度区分を上げてもらいたいなとか、ちょっとここ修正をかけたら・・・というような動きがもしあるとしたら、何のための障害程度区分認定調査かも分からないようになってくることが1点。

 もう1点よろしいですか。医師の意見書についてです。これは、継続して診療を受けている方については医師の意見書が有効だと思いますが、一方で、やはりホームドクターを持てない方もいっぱいいます。サービスを使うに当たって意見書を持って来なさいと言って、それが義務なのですよと言われたときに、例えば意見書を書いていただくのだけれど、一次判定か二次判定に行くときに、医師の意見書がどういう働きをしているのかとか、医師の意見書が作用して区分変更にどこまでつながったのかというデータが出ていない中で、意見書は必ず取ってくださいと言うのは少し不透明な部分もあるので、そこら辺のことを少し説明していただければいいかなと思っています。

 

○駒村部会長 

ほかに御意見、御質問は。関連しなくても結構ですが、この資料12に関連して、よろしいですか。では、事務局から今のお二人からの御質問、御意見について御回答をお願いします。

 

○北島精神・障害保健課長 

パブコメの調査項目に関する御意見ですが、いろいろな御意見を頂いているので、現在作成中の認定のマニュアルと、それから担当者の研修の中で頂いた御意見についてはできるだけ網羅していきたいと考えています。

 

○辺見障害福祉課長 

小澤先生の将来的な支給決定のあり方の見直しに関しての御意見と、玉木委員からの認定調査と支給決定における調査の関係性についての御指摘と共通する部分があるかと思いますので、まとめてお答えします。基本的には程度区分から支援区分への流れがありますが、平成18年、それ以前の措置制度の下で市町村ごとに判断が行われていたものを、区分を設けていくことは、区分自体によって限度額を設けることではないですが、一定の支給決定の際に参考にすることによって全国的な意味での客観性を持てるような制度にしていく、こういう側面があったかと思います。

 一方において、そういうやり方に対して、個別のニーズに対して十分答えられているのか、また、玉木委員からの御指摘のように、むしろ客観性自体を担保するための対策が十分とられているのか、こういう御指摘がもしかしたらあるかと思います。これは、今後支給決定のあり方の見直しを行うに当たって検討すべき論点だとは思っていますが、現時点で検討結果について予断をもっているわけではありません。ただ、視点として全国的な客観性が、完全な客観性がある制度を作り出すのは難しいとは思うのですが、方向性としてそういう方向性に向けた何か方策を検討していくことが必要だと考えています。

○駒村部会長 

資料12に関連する御質問、ほかの切り口でも結構ですが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。今、事務局からの御回答の中にもいくつか運用面や検討しなければいけない所が残っているかと思いました。ただ、これも後ろが切れてしまっている話ですので、まず、部会としては事務局からあった案で了承として、その上で、本日出された運用面、あるいは課題については、事務局において考慮、あるいは対応していただくと。これも整理していただいたほうがいいと思いますが、ということを前提にして、一応了承ということで進めさせていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

(了承)

 

○駒村部会長 

よろしいでしょうか。それでは、次の議題に移りたいと思います。議題2の「障害福祉計画に係る基本指針の見直し」について、事務局から資料3-1及び3-2について説明をお願いします。

 

○井上企画課長 

それでは、私からお手元の資料3-13-2に沿いまして、「平成27年度に向けた障害福祉計画に係る基本指針の見直し」について、説明申し上げます。まず、資料3-1を御覧ください。「これまでの経緯等」です。障害者総合支援法において、都道府県・市町村は、厚生労働大臣の定める「基本指針」に即して「障害福祉計画」を定めるものとされております。ここに、障害者総合支援法の関係条文を抜粋しておりますが、第87条で、厚生労働大臣は、障害福祉サービス及び相談支援並びに市町村・都道府県の地域生活支援事業の提供体制を整備し、自立支援給付及び地域生活支援事業の円滑な実施を確保するための基本的な指針(基本指針)を定めるものとする、とされております。第2項に、指針に掲げるべき事項が定められております。それから、第88条においては、市町村は、基本指針に即して、障害福祉サービスの提供体制の確保その他この法律に基づく業務の円滑な実施に関する計画(市町村障害福祉計画)を定めるものとする、とされており、第2項に定めるべき事項が掲げられ、第3項に定めることを努めるものとするという、努力義務になっている事項が掲げられております。

 次の第89条においては、都道府県は、基本指針に即して、市町村障害福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、障害福祉サービスの提供体制の確保その他この法律に基づく業務の円滑な実施に関する計画(都道府県障害福祉計画)を定めるものとする、とされております。第2項に定めるべき事項が掲げられ、第3項に定めるよう努めるものとするという努力義務としての事項が掲げられているところです。

 この厚労大臣が定める国の基本指針、市町村が定める障害福祉計画、それから都道府県が定める障害福祉計画それぞれの関係については、もう1つの資料3-21ページに図で示しておりますので、こちらも御参照いただければと思います。縦長の資料の2ページに進みたいと思います。

(2) 国の基本指針においては、障害福祉計画の計画期間を3年と定めており、これに即して、都道府県・市町村は3年ごとに障害福祉計画を、これまで作成してきているところです。第1期計画が平成18年度〜20年度、第2期計画が平成21年度〜23年度です。現行の計画の第3期計画が、平成24年度〜26年度を計画期間として定められているところです。

(3) 平成254月に施行された障害者総合支援法では、基本指針や障害福祉計画について、一定の改正が行われております。まず、基本指針に関する事項については、1障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標に関する事項を定めることとされた。2基本指針の案を作成・変更する際は、障害者等及びその家族等の意見を反映させるために、必要となる措置を講じることとされた。3障害者等の生活の実態等を勘案して、必要があると認めるときは、基本指針を変更することとされたところです。

 次に、障害福祉計画に関する事項です。1都道府県・市町村は、障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標に関する事項、地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項を定めることとされた。また、医療機関、教育機関、公共職業安定所等との連携に関する事項を定めるよう努めることとされた。2市町村は、障害者等の心身の状況、その置かれている環境等を正確に把握・勘案して計画を作成するよう努めることとされた。3都道府県・市町村は、定期的に計画について調査、分析、評価を行い、必要があると認めるときは、計画の変更等を行うこととされたということで、いわゆるPDCAサイクルを回すようにという趣旨の規定が盛り込まれたところです。

(4)都道府県・市町村においては、次の第4期計画、平成27年度から29年度に向けた計画を今後定めることになっております。その見直し作業を、来年度、平成26年度中に行っていただく必要がありますので、今年度中に現行の国の基本指針について必要な見直しを行いたいと考えています。その関係については、横長の資料の2ページに図で掲げております。現行の計画は第3期計画ということで、平成24年度から26年度と。次の計画が、平成27年度から29年度ですが、次の計画を作る作業が都道府県・市町村においては平成26年度中に行っていただくことになりますので、それに間に合うように平成25年度中に国の基本指針を見直すことを考えています。

 縦長の資料の3ページを御覧ください。「指針見直しの主なポイント」ということで、大きく2つ掲げております。1つ目は、PDCAサイクルの導入に基づく所要の見直しです。障害者総合支援法の施行にあたり、基本指針についても必要最小限の時点修正といいますか、文言修正を行っているところですが、今回、PDCAサイクルの導入後初めての本格的な見直しとなることから、都道府県・市町村が具体的に実施すべきPDCAサイクルのプロセスを明示すること、それから、そのプロセスを実施することに伴う現行指標の精査・必要に応じた見直しを行うこととしたいと考えております。2つ目は、最近の新規施策等の計画への反映です。上記のほか、平成264月に施行されるものも含めて、最近の施策を計画に反映していただくために、基本指針の内容について所要の見直しを行いたいと考えております。

 次に、この大きな2つの見直しのポイントの1つ目ですが、「PDCAサイクルの導入に基づく所要の見直し」について、現在考えている内容について示しております。(1)障害福祉計画におけるPDCAサイクルの基本的構造。このPDCAサイクルについては、次のような形を現時点において想定しております。まず、厚労大臣の定める基本指針においては、計画策定に当たっての基本的な考え方及び達成すべき目標、サービス提供に関する見込量の見込み方などの提示をしたいと考えております。そして、都道府県・市町村が定める障害福祉計画においては、1基本指針において示された基本的考え方、目標等を踏まえて、平成29年度までの目標、サービス提供に関する見込量、その確保方策等を定めると。これが、PDCAサイクルの(P)、プランに当たる部分です。2に、上記1の方策等を実施するということで、(D)に当たる部分。3として、定期的に上記1の見込み等の進捗状況について評価する(C)、チェックに当たる部分。4は、上記3を踏まえ、必要に応じて1の見直しを行う(A)、アクトのような形で、PDCAサイクルを回していくという趣旨を盛り込みたいと。見直しと、再度これを繰り返していくことを考えております。

(2)PDCAサイクルの導入に伴う所要の見直しの全体像ですが、PDCAサイクルの実施に当たり、計画の記載内容の頻回な見直しは、都道府県や市町村の手続的な負担が過重になる可能性があるということで、こういった点を念頭に置く必要があると思っております。その上で、基本指針においては、1計画に記載すべき事項の中で、計画の実施により達成すべき基本的な目標(成果目標)、いわゆるアウトカムに関する目標と、目標達成に向けて定期的な状況確認を行うべき指標(活動指標)といったものを整理・明確化したいと思っております。今の基本指針においても、目標を定めておりますが、ここで申し上げた成果目標と活動指標が混在して、十分整理できていない部分がありますので、今回PDCAサイクルの実施に当たり少し整理をしたいと考えております。

2上記1のうち、活動指標については、基本的には障害福祉サービス等の利用実績とすることを考えております。3目標の実績把握、評価・分析から、必要に応じた事業・計画の見直しのプロセスについては、成果目標については少なくとも1年ごとの評価、チェック(C)を行うこととしてはどうか。それから、障害福祉サービス等の利用実績については、国保連のデータにより、毎月の利用者数や利用時間、利用日数が把握できますので、当該データを活用した目標の達成見込みの評価については、より頻回に、例えば四半期ごとなどに行うことが望ましいものとして、その他追加する活動指標については、その性質に応じてプロセスを整理するといったことなどの対応を行うこととしてはどうかと考えております。

(3)計画に定めるべき内容の精査のイメージです。現行の指針では、障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標として、3つの柱を掲げております。1つ目は、施設入所者の地域生活への移行。2つ目は、入院中の精神障害者の地域生活への移行。3つ目は、福祉施設から一般就労への移行です。この3つの柱が定められており、この基本的な柱立ては、今回の基本指針の見直しにおいても維持をした上で、成果目標及び活動指標として上記(2)の考え方に沿って整理してはどうかと考えております。

 「達成すべき基本的な目標」(成果目標)については、今申し上げた上記の3つの柱ごとに、例えばここに掲げたようなものにすることが考えられます。1の施設入所者の地域生活の移行に関しては、地域生活移行者の増加、施設入所者の削減を成果目標としてはどうかと。これは、従来も数値目標としていたものと同様です。2は、入院中の精神障害者の地域生活への移行に関わる成果目標です。入院後3か月時点での退院率の上昇、入院後1年時点での退院率の上昇、在院期間1年以上の長期在院者の退院者数の増加といった形で見直してはどうかと考えております。3の福祉施設から一般就労への移行に関わる成果目標としては、福祉施設利用者の一般就労への移行者の増加ということで、従来も数値目標としていたものですが、こういったものとしてはどうかと考えております。

 次に、5ページを御覧ください。「目標達成に向けて定期的な状況確認を行うべき指標」(活動指標)の主なものとしては、例えば下記のものとすることが考えられるということで、1から3の成果目標ごとに、()として、幾つかのサービスの利用数、利用者数等を掲げております。

 横長の資料3-24ページはPDCAサイクルのイメージを図したものですので、御参照ください。参考の5が、成果目標とサービス量、見込量の関係で、達成すべき基本的な目標を3つの柱ごとに定め、その成果目標を踏まえ、サービス見込量を設定すると。このサービス量の見込みを、活動指標として、その他の追加資料とも合わせて、活動指標として定めると。これに沿って、障害福祉サービスを実施していくことによって、成果目標の達成を目指すという姿です。6ページの参考6ですが、基本指針の一番大きな理念としては、自立と共生の社会を実現する、また障害者が地域で暮らせる社会にしていくという大きな理念のもと、3つの柱立ての下に成果目標を定め、そしてまたその成果目標を達成するために必要なサービスの充実に向けた活動指標を定めていくという姿を図で示しておりますので、御参照ください。

 いずれにしても、本日示したものは、大まかな考え方で、具体的な成果目標や活動指標の案については、次回の部会において示すこととしたいと考えているところです。

 次に、縦長の資料の5ページ目の4.に戻ります。「最近の新規施策等の計画への反映」についてです。まず、政策的な観点からの基本指針への新規記載、その他現行の記載から大きな変更等が考えられる主なポイントは、次のとおりと考えております。1つ目に、居住支援です。現在の指針では、特段居住支援については言及されておりませんが、障害者の地域生活の推進に関する検討会で、これまで検討した結果を前回の部会でも報告したところですが、その議論の整理を踏まえて、今後の地域における居住支援のために求められる機能の内容、拠点整備の方向性等について言及することが考えられると思っております。

2つ目は、精神障害者の退院促進です。現在の指針では、1年未満の平均退院率と、5年以上入院かつ65歳以上の者の退院者数を目標にしているところです。精神障害者の関係では、現在「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」の検討をしていることは、これまでも説明申し上げたところですが、その内容に合わせた見直しをしてはどうかと考えております。

 これについては、横長の資料3-2の参考77ページを御覧いただきますと、7ページは現在の目標です。1つ目が、1年未満入院者の平均退院率で、これは3つ目の○の下に※が書いてありますが、ある月に入院した者の、その後1年間の各月ごとの退院率を平均したものを用いています。もう1つは、5年以上かつ65歳以上の退院者数を現在目標としているところです。

 次の8ページを御覧いただきますと、下のほうに点線で囲んだものがあります。これが、先ほど申し上げた指針の中間まとめの抜粋で、そこの第一の三で、急性期の患者に対して医療を提供するための機能ということで、患者に応じた質の高いチーム医療を提供し、退院支援等の取組を推進する。四、入院期間が1年未満の患者に対して医療を提供するための機能ということで、在院期間が1年を超えないうちに退院できるよう、退院に向けた取組を行いつつ、必要な医療を提供するための機能を確保する。また、六では、重度かつ慢性の患者以外の入院期間が1年を超える長期在院者に対して医療を提供するための機能ということで、既に1年を超える入院をしている重度かつ慢性以外の長期在院者については、退院支援や生活支援等を通じて地域移行を推進し、併せて、当該長期在院者の状態像に合わせた医療を提供するための機能を確保するといったことが盛り込まれております。

 こうした今検討中の指針の方向性に沿って、急性期の患者に対応するものとして、入院後3か月時点での退院率の上昇、入院期間1年未満の患者に対応するものとして、入院後1年時点での退院率の上昇、それから1年を超える長期在院者に対応するものとして、在院期間1年以上の長期在院者の退院者数の増加というものを、新たな目標として設定することが考えられるのではないかということです。より具体的な定義等については、次回の部会で整理することを考えております。

 縦長の資料に戻ります。43障害児支援についてです。現在の指針においては、障害児支援については、特に児童発達支援センターや障害児入所支援等については、根拠法が児童福祉法ということで、障害者総合支援法とは別の根拠法となっております。こういったこともあり、指針の中でこういったものへの言及は限られてまいりました。一方で、今後、子育て支援全体に関して、子ども・子育て支援法が制定され、これに基づいて都道府県・市町村の計画が作成され、その中で障害児支援についても言及されることが予定されております。このようなことを踏まえますと、障害福祉計画の中でも、関係機関との連携の趣旨から、障害児支援についても改正後の指針で言及し、障害児童数の見込み等を定める形とすることが適当ではないかと考えているところです。

(2)上記の他、現行指針の記載の時点修正が必要と考えられるものとして、2つ掲げております。1つが、計画相談支援の関係です。現在、サービス等利用計画は平成26年度末までに、原則全ての利用者について作成するということで進めております。そういったことを前提に、現在の指針では平成27年度に向けたサービス等利用計画の作成数の増加に向けた体制の拡充を中心に言及していますが、改正後の指針では平成27年度以降が対象となってくるということで、数ではなく、計画の内容の充実に向けて、関係者のネットワークの強化等を中心とした記述に改めてはどうかと考えております。

2障害者虐待防止の関係です。現在の指針では、平成2410月の制度の施行に向けた体制の拡充について中心に言及しているところですが、既に制度は施行されていますので、支援の質に、より重点を置いた記述に改めていく。また、権利擁護の一環として、成年後見制度の利用促進等についても言及することにしてはどうかと考えているところです。

 次に、この資料の7ページ、5「目標の実績について」です。これは、これまでの計画における目標の数値に対して実績がどうなっているかを参考までに整理したものです。現行の計画の第3期障害福祉計画は、目標年次が平成26年度ということで、まだ現在進行中の計画なので、最終的な目標の達成の実績はまだ把握できていませんが、現在把握できている範囲で達成の見通しがどうかといったことを分析した記述をしております。それから、1つ前の第2期障害福祉計画は、平成23年度を目標にしていたもので、これについては基本的には実績が出ておりますので、それぞれ目標の事項ごとに達成状況を示していますので、参考までに見ていただければと思います。

 また、14ページ以降は、6「サービス見込量と実績」です。これまでの指針において、様々なサービスについて見込量を定めてきたところで、これの見込みと実績を対比したものです。これも、参考までに御覧いただければと思います。

 いずれにしても、本日は基本指針の見直しに当たって、現時点で考えている大まかな方向性について示したところです。具体的な見直し案については、次回の部会で示し、更に御審議を賜りたいと考えているところです。説明は以上です。

 

○駒村部会長 

基本指針の見直しということで、盛りだくさんでしたが、今日は1回ということで、飽くまでも考え方で、詳細な部分はまた次回も議論できることになっております。先ほどと同じように、多くの委員に発言いただきますように、簡潔に23分でと思っております。また、関連質問を優先して指名したいと思いますが、最初の質問はどこからでも結構ですので、挙手をお願いします。

 

○竹下委員 

この指針の見直しの所で、1点だけ質問いたします。相談支援事業が初めてここに加わるかと思うのですが、現実には相談支援体制が未だ確立している市町村はほとんどないと聞いていますし、私は京都の地元で実態としては体制を整えることは不可能な状況だと理解しております。そうなると、平成27年からの福祉計画かもしれませんが、現実に相談支援として利用者計画を100%やり切るための体制を事業所、あるいは相談支援員の数、更にはその事業所ないしは支援員の事業の成り立つ条件をどのように考えてこの指針を作ろうとしているのかについて、教えてください。

 

○駒村部会長 

今の相談支援に関連する質問の方はいらっしゃいますか。

 

○石野委員 

全日本ろうあ連盟の石野です。先ほど話が出ました相談支援体制のことですが、現在聴覚障害者情報提供施設があり、全国に今46か所施設が立ち上がっております。しかし、実際に相談ができる機能は半分ぐらいしかないのが実態で、現実的に相談支援機能が入ったとしても、聴覚障害者を対象にする相談ができるような社会資源も乏しいです。また、相談担当職員も18歳未満の聴覚障害を持つ子どもたち、つまり児童にはどのように相談体制をするかという研修プログラムを受けていない面があります。その辺りは先ほど話が出ました障害児支援計画をどうするのかに関連ので、ここは慎重に考えるべきではないでしょうか。

 

○大原委員 

全国ネットの大原です。先ほども指摘があったとおり、この計画相談というものにかなりばらつきがある状況です。ただ、一方平成27年に向けてかなり前向きに計画相談を進めている自治体もある中で、この前向きな所をしっかり評価する上でも、平成27年度までにここに書いてあるような質的な評価をするような所に向けてやっていこうというようなところは、方向性としては正しいと思う反面、なかなか進んでいない実情もあるわけです。ですから、私はこの場で平成27年に向けて今の計画相談の実態の在り方と、この次にどういうことを取り組んでいくのかを議論していく必要があるのではないかというのが、1つ目の提案です。

 もう1点ですが、これは次回の部会にて議論されるということでしたので、簡単に提案いたします。5ページの4の「最近の新規施策等の計画への反映」です。1から3まで示されておりますが、取り分け今回は検討委員会若しくはこの部会でも話し合われてきた強度行動障害のある方に対する行動援護サービスの在り方です。この行動援護サービスが、今の議論で来年度の4月を迎えるに当たって、かなり供給量が増えてくるのではないかと。一方、全国的に事業所が少ない、若しくはそうした専門性に足る人材がいないといったことも議論されている中で、ではこうしたサービスの必要量に応じたサービス提供の確保をどう進めるのかについても、例えば都道府県の研修も今はかなりばらつきがあります。どこも、1年に1回もやっていないという所もあれば、年に数回開催して、積極的にやっている所があると。これは、事業所が少ないというよりも、私的な考えですが、そうした研修の回数のばらつきにも1つ大きな原因があると捉えておりますので、サービスの必要な提供量に合わせた人材確保の在り方、若しくは研修体制の在り方を、都道府県ないし市町村でも打っていくことを、ここに盛り込むべきではないかという提案です。

 

○駒村部会長 

関連する御意見、御質問はありますか。

 

○玉木委員 

計画相談のことで気になっているのですが、6ページに「数ではなく計画の内容の充実に向けて、関係者のネットワークの強化等を中心とした記述に改める」と書いています。先ほども御指摘にあったように、現状、計画が進んでいない状況の中で、一方で数を上げようという話もある中で、こういう表現がボンと出てくると、あたかも数ではないよねというような動きも迎えているのかなということを危惧しています。どうやって、相談支援体制、整備を進めていき、体制、整備が整わないと実は質が上がらないというか、計画の中身が向上していかないなというところもあるので、具体的にここで言われているような計画の内容の充実とは何を指すのかということから、もう少し具体的に明確に示していただかないと、結局数だけになってしまったり、テクニック的な数を上げて、しかもこれを書いていれば、いわゆるあたかも充実したような計画になっていくような怖さも秘めていますので、やはりもう少し踏み込んでいただいて、ここで言われている計画の内容の充実とは何を指すのかを明確に示していただければ有り難いなと思います。

 

○藤堂委員 

相談支援なのですが、当事者たちに聞くと、つながらない、どこへ行ったらいいか分からない、又はたらい回しにされることが、すごくあるのですね。実際に大きな予算をいただいていても、それを使い切れていない現状があったりすることを踏まえて、例えば地域移行支援なども、実績と桁が違うわけですよね。その辺りがどうしてなのかというところをきちんと見ていただきたいと思うのですね。相談員の質の問題もあります。私が実際にハローワークに行ってたらい回しにされて、まず書き入れてくれなくては駄目だというようなことがあり、書き入れられないのが障害なのですと言っても、まず書き入れないと始まらないというような押し問答があり、その辺りがどうしてそうなっているかというところから始めないと、幾ら見込値を大きくしたり、内容の充実といっても、どこが問題なのかが分からない限り、それはできないのではないかと思います。

 

○清原委員 

全国市長会、三鷹市長の清原です。今回、「基本指針の見直し」については、初めて説明をいただきましたので、詳細は今後議論されていくと思いますが、現時点で皆様の御意見も踏まえながら、気付きを申し上げたいと思います。1点目は、障害福祉計画の期間とPDCAサイクルの期間についてです。一般的に、三鷹市を含む基礎自治体である市町村は、長期計画、基本計画の期間を10年から12年としていますが、法定計画であります障害福祉計画については、3年ということになっております。ですから、自治体現場の感覚では、3年というのは計画としては相対的に短い期間になります。しかも、きちんと計画を策定、改定したら、2年後には実態調査を行っていますし、3年後には次の計画の策定、改定を進めてきておりますので、PDCAサイクルというのはこれまでも最低2年から3年の期間で障害者福祉については行ってきた経験があります。

 それを、この度PDCAサイクルを、例えば1年でするとなれば、これも、基礎自治体は毎年度予算、決算ということで、市議会等の御意見もいただいていることから、1年は決して短いものではありません。基本的には、まずは3年という期間をきちんと検証して、PDCAサイクルを回さなければ、次の計画が作れないということについては、今までもそうした経験を多少なりともしてきたこと、そして3年は決して長くはないのですが、それを皆さんにとっては短いということではなくて、ちょっと3年よりは1年という声が多ければ、それなりの対応はしなければなりません。が、実態としてはPDCAサイクルを回すときには、少なくとも計画の策定、改定のときには、必ずしなければならないこととして、これまでも多くの自治体がしてきたと思います。

2点目は、そこで指標についてですが、これは今回3つの成果目標が代表的に示されました。1点目は「施設入所者の地域生活への移行」、2点目は「入院中の精神障害者の地域生活への移行」、3点目は「福祉施設から一般就労への移行」です。成果目標として重要な目標だと思いますが、今まで皆様は「相談支援の充実」が重要であるとおっしゃいましたので、例えばそれが成果目標にはならないのかというような問題意識があります。成果目標を代表的に3つ押さえていただいて、それを検証すべき活動指標を例示してくださいました。その中で、全てが市町村では把握できない数値もあります。成果目標はアウトカムなのですが、その成果を評価するには、結果的には数値を提案いただいています。質を図るのはなかなか難しいので、数値を提案していただいているのですが、その数値の中でも例えば都道府県・政令市が取りまとめている精神保健資料、いわゆる630調査というものがあるのですが、これは市町村では直接的にはそのデータを取扱っているケースが少ないので、もしその数値を活動指標として使ってくださいということであれば、是非それが私たちにとっても使えるような条件整備をお願いしたいと思います。

 意見であり、質問でもあるのですが、成果目標として3つを今回例示してくださいましたが、これが基本となりつつ、成果目標がほかにも基本指針として例示されるのかどうか。あるいは、まずはここからいくことによって、着実にPDCAサイクルを市町村や都道府県が回しながら、適切な計画の評価と、よりよい実績確保に向けて動いていくことを提案されているのか、それについて教えていただければ幸いです。

 

○黒飛参考人 

参考人として出席しております黒飛と申します。先ほど、清原委員が市長会を代表されて、成果目標の達成に向けて定期的な状況確認を行うべき活動指標の設定内容によっては懸念があるというようなご発言があったかと思います。知事会としても、同様の懸念がありますので、意見といいますか要望的なものとなりますが、申し述べさせていただきます。

PDCAサイクルの導入に基づく所要の見直しについてですが、全体像を見せていただくと、計画に記載すべき事項の中で、計画の実施により達成すべき基本的な成果目標と、目標達成に向けての定期的な状況確認を行うべき活動指標を整理して明確化しますということです。例えば、施設入所者の地域生活への移行では、成果目標として地域生活移行者の増加、施設入所者の削減。そのための活動指標としては、共同生活援助の利用者、地域相談支援の利用者などとされております。

 施設入所者の地域生活移行の目標達成に当たっての具体的な取組施策としましては、数値目標にあるものだけではなく、啓発・広報であったり、全体として住まいの確保をどうするのか、医療と福祉の連携がどうあるのかといったような数値目標にないところもかなり影響があるのかなと考えています。

 現行の基本指針では、相談支援体制の充実、訪問系サービスや日中支援サービスの提供体制などでは、数値目標が掲げられており、今後も継続されることになると思いますが、これらについても年間、年度を通じて整備されているものだと考えておりますので、例えば四半期ごとにグループホームの利用者数などの調査を行い、その都度ごとに成果目標への達成への改善に向けての分析・評価が果たして適正になされるのかについては、不透明ではないかと思います。他の要素がある中で、総合的に年間を通じて分析することによって、評価すべきではないかと感じています。

 その反面、この四半期ごとに評価することを徹底された場合に、分析・評価の結果、成果目標が達成されないために、年度中途で新たな改善策を打って出るというようなことになった場合、国において、これは余りここでの議論に馴染まないと思いますが、財政的な支援があればいいのですが、なければそれが全て地方への負担として強いられることになりかねないかと、少し危惧しているところです。

 施策の実施に当たって、PDCAサイクルを導入する、特にチェックとアクトは大変重要だと認識しております。そこで、要望めいたことになりますが、成果目標の設定に当たっては、余り細かい目標にならないように、また先ほども清原委員からもありましたように、活動指標の設定に当たっては、都道府県・市町村として、定期的な調査・分析が実際に可能なものに限定していただきたい。調査・分析に多大な時間を要するものを掲げられますと、なかなかそれは調査もできない、分析もできないというようなことになりかねません。地方公共団体に過度に新たに財政的ないし人的な負担が生じないような形で、方向性を示していただきたいと思っています。以上です。よろしくお願いします。

 

○駒村部会長 

関連質問ということで本絛委員、次に中板委員の順番でお願いいたします。

 

○本絛委員 

行政トップの方から、このPDCAについて御意見がありましたので、私からは4ページの成果目標については1年ごとの評価、利用者等については頻回、3か月ごとに評価を行うということです。当然CがあればAがあるわけです。そのAというのは、1年ごとの評価の後どのぐらいの期間で行うのか、またその改善について計画目標自体を改善していくのか、それとも数値等を見て、方策あるいは手段といいますか、やり方を変えるとか、そういうことなのかということが質問です。

 もう1点は、前回は矯正施設との連携ということを御提案いたしましたけれども、今回は教育機関との連携を提案したいと思います。ここにも教育との連携が書かれていて、医療機関、教育機関等の連携が書かれておりますが、教育もいろいろな所でやっていただいているわけです。それは、障害のある方に対する教育でした。障害というものが個人因子だけではなくて、環境といいますか、そういうことの相互作用であることを考えると、やはり障害というのはどういうものであるか、心の健康というのはどういうものであるかを、義務教育段階から教えて、また人権とは何かということも発達段階に応じて教えていくことが必要ではないかと思っております。

 また、そういうことを教えてくれる先生方に対する研修も必要ではないかと思っております。やはり、社会全体を意識改革していく意味においては、地域での人権教育、あるいは障害に対する教育が必要ではないかと思っております。こういうところに大学の先生方を含めれば、教育機関の方も出ておられるわけですので、是非とも実践されている小学校、中学校という所での教育者というメンバーがいてもいいのではないかと思っております。

 

○駒村部会長 

中板委員、橘委員は関連質問ということで御発言いただきます。一当たりしたいと思っていますので、なるべく簡潔にお願いできればと思います。

 

○中板委員 

日本看護協会の中板です。PDCAサイクルのことで先ほどから御質問が出ているのですけれども、計画を策定、推進していくに当たってPDCAサイクルでマネジメントしていくという考え方を改めて入れていただいたというのは大変よかったと思っております。自治体には計画ものがいろいろあります。既に先ほども出ておりましたけれども、子育て支援法、健康日本21、あるいは健康増進計画等々いろいろな所でPDCAサイクルが盛り込まれてきております。そういう中でこの言葉として、書き込みを丁寧にしていただけると、もう少し分かりやすいのかと思います。

 一般的にはどの計画についても、例えばストラクチャーとして、誰がどのような体制で、プロセス評価としてどのように進め、アウトプットとしてどれだけそれをやって、その結果どうなったかというアウトカムというこの4段階で評価をしているのが一般的です。一般的ではあるのですけれども、いろいろな計画の検討会に出させていただくと、それぞれストラクチャー評価、プロセス評価、アウトプット評価、アウトカム評価を、いろいろな部局で違う言葉で表現しておりますので、整理していただけると非常に分かりやすくなるのかと思います。

 ストラクチャーにしても、プロセス、アウトプットにしても、地域の実態を分析・評価した上で出てくることだと思います。先ほどどなたかがおっしゃっておりましたけれども、大きな目標・目的については123という形になるのでしょうけれども、そこまでたどり着くための条件整備については、やはり自治体のいろいろな状況に合わせながら、その状況に合わせた指標を作れるような裁量の部分を残していただけるといいのかと思いました。

 もう1点は、そのアウトカムの所で、私は精神の検討会に入らせていただいておりますけれども、入院中の精神障害者の地域生活への移行が大きな目的だとするならば、達成するための指標として、4ページの下に書かれている2の入院後3か月時点での退院率の上昇、1年時点での退院率の上昇、長期在院者の退院者の増加ということが指標として挙がっております。もう1つ重要なのは、地域生活への移行が最終ゴールだとするならば、3か月の時点で退院した人たちが、更にまた2か月後、3か月後に再入院をしていないといった、ある意味再入院率もとても重要な評価の指標になっていくのではないかと思います。退院率だけを上昇させるのではなくて、地域生活に移行した人たちがどれだけ増えているかということを指標に入れないと、アウトカムにはならないのかという感想を持ちました。

 

○駒村部会長 

次に橘委員、あとは伊豫委員と、ここで1回切りたいと思っているのですが、関連していれば御発言していただきます。

 

○橘委員 

日本知的障害者福祉協会の橘です。福祉計画なのですけれども、その福祉計画における障害福祉サービスの提供体制の確保とか、数値目標は大変結構なことなのですが、一方で一抹の危惧を持ちます。支援法施行後、障害福祉サービスの指定業者が急激に増加しております。ある日突然地域に障害福祉サービス事業所が開設されてきたと。そこの管理者はどういう方なのか、どういう考え方を持ってやっているのか、交流が無く非常に密室的なところもあるのではないかと思っています。

 地域の、同じ障害福祉サービス事業所に何の情報も入ってこない、研修会を開いても参加率が乏しいということからすると、そこで何をやっているのだろうかと、地域住民からもそんな声が一部私の耳元に入ってきておりますので、指定に当たってはそういう事業所に対し、都道府県、政令市の運営指導などで監査を今一度強めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

○駒村部会長 

お待たせいたしました、伊豫委員お願いいたします。

 

○伊豫委員 

千葉大学の伊豫です。PDCAサイクルに関連して、特に5ページの42の精神障害者の退院促進についてお願いいたします。PDCAサイクルのPの部分の中には、その目標と同時に手段といいますか、方略も入ってきます。2の精神障害者の退院促進では、この手段・方略の中に、現在検討している医療の提供を確保するための指針があります。そちらを実施できるように、使えるようにしていただくことが、この目標を達成するために最も重要なことだと考えております。このPの中には目標と、それを達成するための方法が入っているということで、その方法として是非実施可能なようにしていただきたいと思います。

 

○駒村部会長 

関連ということであと四方ということで、まず石原委員からお願いいたします。

 

○石原委員 

全国就業移行支援事業所連絡協議会の石原です。今、成果目標と活動指標の整理というテーマが出ましたので、ここで発言させていただきます。成果目標の1つの柱として、福祉施設から一般就労への移行が定められています。基本的にはこの柱立てで維持していこうという考え方については評価し、賛成していきたいと思います。

 ただ、活動目標に関連する、この目標の実績等ですが、配布された資料によるとやや疑問を感じます。資料3-19ページの指標2に、就労移行支援事業所の利用者、これは移行支援に対する評価だと思いますけれども、分母に福祉施設利用者、生活介護や自立訓練などを分母に入れ込んでいますが、この指標の意味合いはどういうことなのか。

11ページの6で、障害者の試行雇用事業の開始者数が出ていますけれども、この試行事業の持つ運用そのものに現状制約があるのではないかと受け止めております。こういう数値はどういう意味を持ってくるのか。幾つか疑問視するところはあります。

 また、就労型事業を取り巻く環境を踏まえた上で、どの点で汗をかいていくのかという活動目標の設定は大事だと思います。幾つか例で出されておりますけれども、きっとこれは今後論議されていくという理解の下で、本日はそういう点において課題認識を持っているということを一言発言させていただきました。お時間を頂いてありがとうございました。

 

○駒村部会長 

関連で小澤委員、河崎委員の順にお願いいたします。

 

○小澤委員 

評価という点で、ちょっと広い意味での関連ということでこの場で申し上げたいのです。指針見直しのポイントで、最近の新規施策等のということなのです。平成27年から平成29年の3か年の間で、私が非常に気になっているのは、平成28年度から障害者差別解消法と、それから雇用促進法が本格的に実施されます。その間に合理的配慮の具体的な内容の検討が行われます。これがよく分からない段階で、実はこれは雇用促進法に多大な影響が出ると思うのです。私も幾つかの自治体に関わっていると思うのですけれども、よく分からない状況の中で次年度検討しなければいけないのかどうか。ないしは、そういう状況を勘案しながら次回の提案がなされるかどうか。これは是非お願いしたいところなのです。

 

○河崎委員 

日精協の河崎です。先ほど中板委員、伊豫委員から精神に関して御指摘があったので、そこへの関連ということで発言させていただきます。今回、新たな基本指針の3つの柱の中に、入院中の精神障害者の地域生活への移行ということで、それに対する成果目標が、これまでの数値目標と違うものを今回は提案されています。

 次回で結構なのですが、これまでの数値目標であった、1年未満入院者の平均退院率及び5年以上かつ65歳以上の退院者数というような数値目標を、今回新たにこういう違うものに変えていくことの妥当性、あるいはその辺りが現状のいろいろな検討課題からすると、この新しい成果目標のほうがより具体的で、かついいのだというようなところを少し説明をしていただければ有り難いと思います。

 私は、個人的には今回の入院後3か月時点の退院率の上昇、あるいは入院後1年時点の退院率の上昇については非常に分かりやすいし、1つの数値的なものとすると、現状の精神科医療の状況がより反映するものだとして良いものではないかと思っています。もう1点の、在院期間1年以上の長期在院者の退院者数の増加というところはかなりいろいろなファクター、要素が関係してくる数値になるのだろうと思います。この辺りが現実的に退院者数の増加という形でいいのか、もう少し何か、より現状の実態を反映できるようなものがないのかとも考えたりもします。もし検討できるのなら、そこのところは一度御検討願いたいと思います。

 最後に、いずれにしても先ほど伊豫先生がおっしゃられたように、今検討している良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針が、今回の障害福祉計画に係る基本指針の中にも生かされてくるということだろうと思っています。これは、正しく精神のほうの指針は医療に関係するところが中心課題です。そういう面で考えると、本日の資料の5ページの活動指標のところが、例えば自立訓練(生活訓練)の利用者数及び利用量、あるいは共同生活援助の利用者数等の、これは障害福祉サービスのこのような活動指標ということに、ここでの検討会ではならざるを得ないのだろうと思うのですが、これは、精神の指針をここに盛り込んでやっていくとなると、医療的な部分をどういうふうに関係付けながら施策を打っていくのかというのは、他の障害の部分と比べると複雑でもありますし、より検討しなければいけないところかと思っております。

 いずれにしても、前回の精神に関する指針の所が、一度この部会では出ましたが、精神に関しての医療と、障害福祉サービスの両輪というところを進めていくために、やはり財源が必要だということを改めて本日の基本指針の提案を見ても思いましたので、そこのところは是非国としては十分に考慮していただきたいと思います。

 

○駒村部会長 

阿由葉委員の手が挙がっておりますのでお願いいたします。

 

○阿由葉委員 

基本指針にあげられた目標値ですが、その目標を達成するために必要な制度・政策の整備を進めていただくことこそが重要ではないかと考えます。

目標の一つである「福祉就労から一般就労への移行」についてですが、これについても当然、目標を実現するための措置がセットで必要です。一般就労移行を促進するインセンティブを持たせた報酬体系、一般企業における就労継続をはかるべく定着支援強化を含んだ労働施策での障害者就労推進施策の強化、就労移行支援事業における基準定着期間の見直し、等が必要です。

また、就労継続支援事業の利用者の3割をA型事業の利用者とするという目標値がありますが、現実にはA型事業所の中には、利用者の希望や状態に応じてではなく、いわゆる経営上の戦略として最賃除外や短時間利用の制度を利用している事業所もあると聞きます。これについては、厚労省も把握されているのではないでしょうか。目標をいくら達成しても、それが質の伴わない量の増加であれば意味がないと思います。そうした点のチェックもきちんとしていくことを、お願いいたします。

 

○駒村部会長 

関連でしたら久保委員からお願いいたします。

 

○久保委員 

全日本手をつなぐ育成会の久保です。2点お願いします。先ほどからのこの計画の中に、大きく3つの成果目標が挙げられております。地域生活移行者の施設のほうからの移行の減少が挙げられています。前の社保審の中でも議論があったと思いますが、新たな最近の新規の施策等の計画を反映していただくという意味で、地域での居住支援の部分、グループホームを何人の定員にするかという議論をしていましたが、私ども親としては、入所から出てくるところの受皿、そしてそれを支える拠点、そこの生活の砦になるものが欲しいというのが親であり、本人の安心につながることですので、人数が20人だとか、10人だとか、30人だとかいろいろありますけれども、要は私たちは入所から出て、また親元から離れて地域で暮らすための受皿、それから支える拠点、そして砦になるものが欲しいということを申し上げます。それを是非入れていただきたいということです。

 それから、障害児支援の部分です。障害児支援の部分は、障害児のことは児童福祉法になります。児童福祉法になってからというものは、言わばどこにも障害児の支援の数値目標が現れてこないような現状に今はなっていると思います。ですから、今回の障害児の施策の基本的な方向性というものを、今回の障害者の指針のほうにも触れていただきたいと思います。もっと言えば、その上で地域の各地の子ども・子育ての会議において、子ども・子育て支援法に基づく基本指針の中に、障害児サービスの整備目標を定めていただくという方向を厚労省からも働きかけていただき、厚労省の障害者の計画の中にもそのことをきちんと触れながら、障害児の数値目標として、しっかりサービスが届くような形を取っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○駒村部会長 

なかなか終わらなくなってしまうので、最後ということで簡潔にお願いいたします。

 

○竹下委員 

竹下です。終わって次にと思っていたらずうっと広がっていってしまったので申し訳ありません。この数値目標の関係で是非お願いしたいのは、1つは6の目標値設定の1の訪問系の中で注意書きがあるように、同行支援は平成2310月ですから比較すべきものがありません。そういう意味では、数値目標の設定ではそこを十分留意していただきたいというのが1点です。

 それから3番の居住系サービスについてもグループホーム、ケアホームが一本化されるのは平成26年からのスタートとなりますが、しかも身体障害者の適用、取り分け視覚障害者は初めての適用になりますから、その点での数値目標の設定は、それらの新規性を十分考慮した数値目標を掲げるよう指示していただきたいということです。

 

○駒村部会長 

君塚委員は関連ですか。

 

○君塚委員 

久保委員の関連です。

 

○駒村部会長 

それではお願いいたします。

 

○君塚委員 

全国肢体不自由児施設運営協議会の君塚です。子ども・子育て支援法についてです。この部会では余りこの法律が取り上げられていなくてよく分からないのですけれども、この支援法の基本指針にこの障害福祉分野での文言が盛り込まれています。ですけれども、具体的な施策としての地域子育て支援事業計画、あるいは市町村新システム事業計画という各論になると、障害児ということはまるっきり入っていません。そういう中で、今後省内の分担が異なる中で、子ども・子育て支援法に関係して、このような障害者部会のほうからの具体的な関与ということについての在り方とか可能性について、本日の案を整理する中で示していただきたいと考えています。

 

○駒村部会長 

本日はここで一回止めさせていただきます。まだ御発言があるかもしれません、御意見があるかもしれませんが、まだ次回もありますのでこのテーマについてはここで切らせていただきます。事務局から可能な範囲でお答えいただきたいと思います。最初に、相談支援の話が数名から質問がありました。その後にPDCAサイクルそのものについての総論的な質問と各論的な質問、就労の問題、障害児の問題とかいろいろありました。今可能な範囲でお答えいただければと思います。

 

○辺見障害福祉課長 

最初に話題に上りました相談支援に関してお答えいたします。現状認識として、ほとんど進んでいないという御指摘もありましたが、地域によってバラつきがあるという現状にあるという認識を持っております。地域においてバラつきがあるというのは、進んでいる地域と、そうでない地域があるという状況です。基本的に3年間で全ての利用者が使えるようにというのが現在の経過措置です。そういう状況において、私どもの立場としてやるべきことは、進んでいる所の自治体と同じような取組を全ての自治体でできるように何らかの支援をしていくというのが基本的な方向性だと思っています。

 一方、そういう状況で進んでいない所が抱える問題点は様々です。制度の基本的なところに関わる問題ももしかしたらあるのかもしれませんけれども、その一方において、例えば研修を受ける人と、研修を提供する人がうまくマッチしていないと。つまり、研修はたくさんやったのだけれども、相談支援に従事している人が少ないということ。見込み量について、市町村と事業者とのコミュニケーションがうまくいっていない。あとは基幹相談支援センター等のバックアップがうまくできていないといった地域ごとの問題もあると思います。こういう地域ごとの問題は、地域ごとに議論するというのを支援していくのが1つです。あとは、基幹相談支援センターに対する支援、協議会に対する支援といったような共通の制度に関わることについては、全体として進めていくということかと思います。

 質の面について具体的にということがありましたが、基本的には質の向上のための、全国共通の支援策を講じていくといったようなことになろうかと思っています。具体的内容については今後の議論で申し上げたいと思います。相談支援については以上です。

 

○井上企画課長 

それ以外にもPDCAサイクルに関係する所、それから成果目標、活動指標といったものの在り方、それから新規施策に関係する所をどのように指針に反映させるか、様々な御意見を頂きました。本日頂いた御意見については、次回お示しする具体的な案を検討する中で、我々も本日頂いた意見を十分踏まえながら、具体的な案を作成し、次回お示し、そしてまた御審議いただければと考えております。

 

○駒村部会長 

基本的指針についてはまた次回議論を続けるということです。委員の皆様の御関心、御意見は一応事務局に伝わっておりますので、それを踏まえた資料ということになるかと思います。本日も時間オーバーの常習犯になっておりますが、あと10分ぐらいかかると思いますがよろしいでしょうか。515分ぐらいになると思いますが、まだ幾つか残ったテーマがありますので、簡潔に進めさせていただきます。次に議題3の「その他」として、事務局から資料4の説明をお願いいたします。

 

○阿萬地域生活支援推進室長 

地域生活支援推進室長の阿萬です。障害者虐待事例の対応状況について、時間の関係もありますのでポイントだけ御説明させていただきます。資料4の関係です。1111日に我々のほうで、全国の市区町村・都道府県における対応状況などを調査した結果を公表させていただきました。これについては、市区町村・都道府県の対応ですので、基本的には養護者による虐待と施設従事者等による虐待についての調査がメインです。

 資料41枚目です。養護者による障害者虐待の判断件数が1,311件、施設従事者等による虐待の判断件数が80件。これに、6月に別途公表されている使用者による虐待の件数も含めると、平成2410月から平成253月までの半年間で、公的に確認されている虐待事例が約1,500件生じております。今回の調査は初めての調査であり、これまでとの比較はできませんが、我々としても決して少ない数字ではないと思っており、重く受け止めております。この結果も踏まえつつ、今後とも障害者虐待の防止について、我々としても施策を進め、自治体などの対応について支援をしていきたいと考えております。2ページ以降の資料については、その内容の詳細版ですので、御参照いただければと思います。以上です。

 

○駒村部会長 

事務局の説明について、御質問、御意見はありますか。それでは、竹下委員と藤堂委員にお願いいたします。

 

○竹下委員 

この数字は、初めて明らかにされたものとして非常に関心があります。ただ気になるのは、持ち込まれた件数が3,260件ほどあるのに、虐待として立件されたのは1,300件余ということで3分の1強でしかない。これは、その認定の基準が気になるところです。取り分け施設における虐待の相談事例が900何件持ち込まれているのに、80数件しか虐待として認定されていない。このことは非常に大きな問題があるかと思っておりますので、この認定基準を明らかにしていただければ有り難いと思います。

 

○藤堂委員 

この虐待の調査に関してなのですが、教育が入っていないというのは大変大きな問題だと思います。縦割りで法律の関係もあるかと思いますけれども、やはり学校内での虐待というのはすごく隠されてしまうということで、これを是非どうにかして形としてできるようにしていただきたいと思います。

 

○駒村部会長 

ただいまの御指摘について、事務局から何かありますか。

 

○阿萬地域生活支援推進室長 

御説明いたします。認定基準についての御質問がありました。障害者虐待については5つの類型が法律で定められております。

 資料42枚目の4.の虐待の種別・類型の中での複数回答ですが、5つの類型を書いております。身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、放棄・放置、経済的虐待です。例えば身体的虐待については、有形力の行使といいますか、そういう力を行使して虐待すること。性的虐待については、障害者に対して猥褻な行為をするなどのこと。心理的虐待については暴言など。放棄・放置は、親又は保護する人がその義務を果たさないこと。経済的虐待の場合には、例えば障害年金を勝手に使ってしまうとか、不当な財産上の利益を得ること。それぞれ一応定義はされているものがあります。それについて、我々厚労省としては、具体的な自治体の担当者などに手引きの中で、参考例としてこのようなものがそれぞれに当たるということを示しています。

 その中で、ただいま御指摘のありました通報がこれだけの数あったのに、認定されているのが少ないというところについては、正直我々も個別のケースを一つ一つ検証できていないところもありますが、いろいろ個別に話をお聞きしておりますと、例えば施設における虐待の場合には、支援の在り方に関する不満であるとかそのようなものについて、これは虐待ではないかということで通報されて、その中身を確認したところ、これは虐待というよりも、むしろ支援の内容が不適切だったということです。もちろんその中身でのいろいろな対応はしているのがかなりあるとはお聞きしております。もちろんそれだけではないと思いますが、現段階で我々のほうとして把握しているのはそういうところです。今回はいずれにしろ初回の調査ですので、今後引き続き毎年調査を行う中で実態把握を深めていきたいと考えております。

2点目の、学校の中での虐待についてですが、障害者虐待防止法の中では、学校での障害児に対する虐待については、通報義務は課されておりません。ただ、学校の校長先生というか管理者に、そういう虐待を防止するような措置を講じなければいけないという義務は課されています。基本的な考え方として、障害者虐待防止法自体が議員立法ということで、我々のほうで提案しているものではありませんので、聞いている話ということですが、学校の中では通報というか、そういう指導をするということを、それぞれ教育委員会で行うということで、今回はそういう通報の対象からは外れていると我々は承知しております。

 ただ、藤堂委員の御指摘はいろいろ聞いているところでもありますし、今後、法律については3年後の見直し規定もありますので、そういう中でまた然るべく検討がなされていくものだと考えております。事務局からは以上です。

 

○駒村部会長 

厚生労働省のほうは、それについての問題意識は持っているようです。竹下委員の御指摘についてですが、これは概要ということですので、また詳細なものを見ていただいて何か落ちるパターンがあって、気がかりなことがありましたらまた議論していただければと思います。関連することでしたら伊藤委員お願いいたします。

 

○伊藤委員 

日本難病・疾病団体協議会の伊藤です。この虐待の件数と、被虐待者数の関係がよく分からないのです。交通事故1件の事故で何人が死傷というのとは違って、虐待された人一人一人に人権があるわけですから、この人数と件数が違うというのは解せないのですけれども、これは何か理由があるのかどうか、お願いいたします。

 

○駒村部会長 

先ほどの説明の繰り返しになると思いますが、お願いいたします。

 

○阿萬地域生活支援推進室長 

虐待の判断件数と、被虐待者数の違いについてですが、実際にはそれぞれのケースを把握する際に、例えば1人の虐待者が2人以上の被虐待者を虐待しているような場合には1件と数える場合もあります。そのような形で、それぞれ事例で1件と数えております。すみません、今の説明は不正確でしたが、1つの事例の中で、虐待者が複数いる場合もあれば、被虐待者が複数いる場合もあるということです。それぞれ自治体のほうから御報告いただいたケースに基づいて件数は計上しておりますので、被虐待者数及び虐待者数とも件数とは一致していない状況です。

 

○駒村部会長 

まだ議論はあるかと思いますけれども、取りあえずこの議論はこれで止めさせていただきます。議題外ではありますけれども、本日は橘委員から配布資料がありましたので、この資料について橘委員から御説明いただけますか。

 

○橘委員 

手話の方ごめんなさい。時間がないので早口で説明いたします。平成18年の自立支援法の施行による3障害一元化の影響を受けて、障害者支援施設における配置医師、つまり嘱託医の在り方について問題が生じております。従来の知的障害者施設では、定員150名未満の場合は、配置医が利用者を診察した場合に初診料・再診料等の請求は可能となっていましたが、平成24年度からは定員にかかわらず、配置医が利用者を診察した場合に、初診料・再診料を請求できないとの取扱いになり、医師から嘱託料の大幅値上げを求められたり、嘱託医契約を打ち切られたりするなど、障害者施設で大きな問題が発生しています。

 更に拍車を掛けているのが「みだり診療」の規定です。基本的には障害者支援施設の利用者は、配置医の診察が原則となっていて、緊急時や配置医の専門外の診療科目以外の外部の医師の受診は「みだり診療」に当たると規定されております。この場合も、医師は初診料・再診療等を請求できないとしています。それで、協会ではこの課題に対応するため、厚生労働省の障害福祉課及び担当課の医療課との折衝を行ってきました。

 我々福祉協会は3度にわたって調査を行いました。厚労省にも提出いたしましたが、調査結果から見えてきたのは、知的障害の方が多く利用する障害者施設においては、配置医の業務が限定的であること。また、利用者の多くが配置医以外の外部の病院等を受診しており、その受診の際に多くの支援が必要であることなどでありました。これらを踏まえて協会では、皆さんにお配りしたとおりの要望書を厚生労働省障害福祉課宛に提出いたしました。

 中身的には、一定の条件の下、例外的に嘱託医を置かなくても事業指定を可能とするような基準にしていただきたいという要望内容となっています。これは、会員からの強い要望の声です。これによって障害者支援施設を利用している方が適切な医療を受けられないという基本的人権の侵害に当たるような状況の改善が図られることと、併せて「みだり診療」の課題も解決するものと思われますので、よろしくお願いいたします。

 

○駒村部会長 

今の御意見について、他の委員から御意見はありますか。日野委員お願いいたします。

 

○日野委員 

身体障害者施設協議会の日野です。同じ障害者支援施設として、橘委員の所の知的障害をもたれた方と、身体障害の方というのは、障害の特性とか環境が違いますので、意見としてではなくて、同じ内容の実態調査をいたしましたので、身障協のこの医師の配置について報告させていただきます。

498会員施設のうち、回答は366施設でした。498施設全てが医師を配置しております。常勤・非常勤・嘱託医といういずれかを配置しているわけです。もちろん嘱託医が55%で一番多いわけです。身障協の方向性としては、障害者総合支援法で、今回障害者の範囲が従来の3障害プラス発達障害に加えて、難病の方が範囲に加えられたということで、今後ますますより医療的なケアの高い支援が必要になってくると考えております。今回の実態調査によって、橘委員がおっしゃったように、地域で医師の確保はなかなか困難な状況ではありますけれども、従来から配置義務があったため、身障協の方向としては、今後も医師の配置は必要だろうというのが私たちの方向性であることを、報告という形で申し上げました。

 

○駒村部会長 

他の委員からはよろしいでしょうか。それでは、事務局から両委員の御意見についてのコメントをお願いいたします。

 

○辺見障害福祉課長 

両委員から、調査等についてのお話をいただきました。私どもといたしましても問題の背景についてはよく確認をさせていただいた上で、医療保健に関わる問題と、障害福祉の基準に関わるものと2つあろうかと思いますけれども、障害福祉の基準に関わるところについては指定基準の問題や、報酬の問題等もあろうかと思いますので、必要に応じて検討していきたいと考えております。

 

○駒村部会長 

今後検討していただけるということになっているようです。大変申し訳ありません。本日もまたオーバーしてしまいましたが、時間もまいりましたので本日はここまでにいたします。最後に事務局からお願いいたします。

 

○井上企画課長 

本日は、御多忙の中を御議論いただきありがとうございました。次回の部会は1226()15時から17時、厚生労働省17階専用第1820会議室を予定しております。

 

○駒村部会長 

本日はこれで閉会いたします。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

【社会保障審議会障害者部会事務局】
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課企画法令係
TEL: 03−5253−1111(内線3022)

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