ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護保険部会) > 第53回社会保障審議会介護保険部会 議事録(2013年11月27日)




2013年11月27日 第53回社会保障審議会介護保険部会 議事録

老健局総務課

○日時

平成25年11月27日(水)9:28〜12:06


○場所

東海大学校友会館「阿蘇・朝日の間」


○出席者

山崎、井上、岩村、内田、岡、勝田、河原、久保田、黒岩(代理:小島参考人)
小林、齋藤(訓)、齊藤(秀)、齊藤(正)、鷲見、高杉、土居、内藤、
林、平川、藤原(代理:河村参考人)、布施、本間、桝田、山本、結城
(大西委員は欠席)

○議題

1.とりまとめに向けた議論について

○議事

○吉田企画官 定刻となりましたので、ただいまから第53回「社会保障審議会介護保険部会」を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、大変お忙しいところお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

 それでは、カメラ撮影の方々はこれで御退室ください。

(報道関係者退室)

○吉田企画官 それでは、以降の議事進行を部会長にお願いいたします。

○山崎部会長 まず、議事に入る前に委員の出席状況を確認いたします。

 本日は大西委員、黒岩委員、藤原委員が御欠席です。

 黒岩委員の代理として小島参考人、藤原委員の代理として河村参考人が御出席でございますので、お認めいただければと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○山崎部会長 それでは、議事に入りたいと思います。

 当部会の議論は、本年1月から夏前まで4回、そして8月から7回の合計11回行ってきました。今回と次回の議論で介護保険制度見直しに関する意見を取りまとめたいと思います。

 本日はこれまでの当部会での議論に基づきまして、事務局に意見書の素案を作成してもらいましたので、これをもとに議論をしたいと思います。それでは、事務局より資料の説明をお願いいたします。

○高橋総務課長 総務課長でございます。

 部会長からお話がありましたように、本日はこれまでの部会の御議論に基づきまして、事務局におきまして意見書の素案を作成いたしましたので、まずその資料1でございますが、ごく簡単に御説明を申し上げます。

 表紙をおめくりいただきまして目次でございますが「はじめに」「ローマ数字1 サービス提供体制の見直し」「ローマ数字2 費用負担の見直し」「ローマ数字3 2025年を見据えた介護保険事業計画の策定」「今後に向けて」という構成でございます。

 1ページ「はじめに」でございますが、1つ目の○、75歳以上高齢者数が急増するとともに、単身や夫婦のみの高齢者世帯が増加するなど、地域社会、家族関係が大きく変容する中で、介護保険制度が目指す「高齢者の尊厳の保持」や「自立支援」をいかに実現していくかが問われている。そのために地域包括ケアシステムの構築を目指した改正がこれまで重ねられてきたわけでございますが、一番下の○、2025年までの残り10年余りで地域包括ケアシステムの構築を実現することが求められている。

 次のページの2つ目の○ですが、一方で介護サービスの増加に伴いまして、施行当初は全国平均3,000円を下回っていた介護保険料ですが、既に5,000円弱となっており、今後2025年度には8,200円程度になることが見込まれる。

 次の○ですが、このように今回の制度の見直しは地域包括ケアシステムの構築と介護保険制度の持続可能性の確保、この2つの点を基本的な考え方とするものであるとしてございます。

 「ローマ数字1 サービス提供体制の見直し」。

 「1.地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の見直し」。

 次のページ(1)でございますが、在宅医療・介護連携の推進。

 1つ目の○、75歳以上高齢者は医療と介護の両方を必要としている。このため医療・介護連携が必要である。

 次の次ですが、在宅医療・介護連携、退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取り等、さまざまな局面であるわけでございますが、医療関係職種と介護支援専門員、介護関係職種といったさまざまな職種の連携が重要となる。

 次のページでございますが、そのため在宅医療・介護の連携につきましては、介護に係る施策が市町村主体であること等から、市町村が地域包括ケアシステムを構築する1つの手法として取り組むことが必要である。

 次の○、具体的には、地域支援事業の包括的支援事業に在宅医療・介護連携の推進に係る事業を追加する。

 中ほど(2)認知症施策の推進でございます。認知症の方が非常にふえていくということが見込まれる中で、次のページ、5ページですが、これらの課題に対し認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会の実現を目指す。認知症施策推進5カ年計画が策定されて、推進されているところです。

 次の○の中ほどですが、認知症施策の推進を地域支援事業の包括的支援事業に位置づけ、市町村が地域包括ケアシステムの構築の1つの手法として取り組みを進めることが必要である。

 次の○ですが、認知症初期集中支援チームや認知症地域支援推進員の設置などに取り組むことが重要となる。

 下のほう(3)地域ケア会議の推進でございます。

 一番下の○、地域ケア会議の推進により、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備が同時に図られることとなるため、地域ケア会議は地域包括ケアシステムの実現に向けた重要なツールと位置づけられる。

 次の次の○、このため、市町村の地域支援事業の包括的支援事業の一環として、地域ケア会議を実施することを介護保険法に位置づけることが必要である。

 下のほう(4)生活支援サービスの充実・強化。単身や夫婦のみの高齢者世帯、認知症の高齢者が増加する中、高齢者が地域で生活を継続するためには、多様な生活支援ニーズがあり、多様なサービスを地域で整備していくことが求められる。

 一番下、市町村が中心となって生活支援サービスを担う事業主体の支援体制の充実・強化を図ることが必要。

 次のページですが、そのため、コーディネーターの配置や協議体の設置等について、地域支援事業の包括的支援事業に位置づけて取り組みを進めることが必要である。

 (5)介護予防の推進。

 一番下ですが、具体的には今後の介護予防事業(一般介護予防事業)については、元気高齢者と二次予防事業対象者を分け隔てることなく、住民運営の通いの場を充実させ、人と人とのつながりを通じて、参加者や通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進する等、機能強化を図る必要がある。

 次のページ(6)地域包括支援センターの機能強化。

 2つ目の○、地域包括支援センターは、行政直営型・委託型にかかわらず、行政(市町村)機能の一部として地域の最前線に立ち、地域包括ケアシステムにおける中核的な機関として期待されることから、複合的に機能強化を図ることが重要である。

 次の○、相談件数の増加等に勘案し、センターに対する人員体制を業務量に応じて適切に配置することが必要である。

 下のほう、それぞれのセンターの役割に応じた人員体制の強化と、そのための財源確保を図ることが必要である。

 次のページ「2.地域支援事業の見直しに併せた予防給付の見直し」。

 2つ目の○、特に要支援者は生活支援のニーズが高く、その内容は配食、見守り等の多様な生活支援サービスが求められており、生活支援の多様なニーズに応えるためには、多種多様な事業主体の参加による重層的なサービスが地域で提供される体制の構築が重要である。

 次の○、そこで地域支援事業の枠組みの中で介護予防・日常生活支援総合事業を発展的に見直し、予防給付のうち、訪問介護・通所介護については、地域支援事業の形式に見直すことが必要である。

 次のページ3つ目の○、新しい総合事業の事業構成は、要支援者と従来の二次予防対象者が利用する訪問型・通所型サービス等の「介護予防・生活支援サービス事業」と、全ての高齢者が利用する体操教室等の普及啓発等を「一般介護予防事業」とすることが適当である。

 次の○、新しい総合事業の介護予防・生活支援サービス事業については、以下のとおりとすることが適当である。

 利用手続は地域包括によるケアマネジメントに基づきサービスを利用する。事業費の単価については市町村による単価設定を可能とする。利用料についてはそのサービス内容に応じた利用料を市町村が設定する。

 一番下、利用者個人の限度額管理を実施する。

 次のページですが、市町村による事業の円滑的な実施を推進するため、介護保険法に基づく指針でガイドラインとして示す。

 4つ目の○ですが、市町村の事務負担の軽減については、事業所を認定等により特定する仕組みの導入。審査・支払いに関して国保連を活用するなど。

 一番下の○ですが、総合事業の事業費の上限については、ポツがありますが、予防給付から事業に移行する分を賄えるように設定する。次のポツですが、当該市町村の後期高齢者数の伸び等を勘案して設定する。次ですが、仮に市町村の事業費が上限を超える場合の対応については、個別に判断する仕組みなどを検討する。

 次の次の○、以上のとおり、予防給付の見直し全般については、おおむね意見の一致を見た。ただし、市町村の円滑的な事業運営が進むように、国、都道府県は市町村を支援すべき。ガイドラインにサービスの質を一定程度担保できるような内容を盛り込むべき。事業者は費用の効率化に努めるべき。事業のメニュー、費用がかえって増加することのないよう、実効性を確保すべきなどの留意事項を掲げる意見があった。

 下のほうですが、要支援者にはボランティアではなく、専門家が予防給付としてサービスを提供すべき、市町村事業とすべき、要支援1のみを事業に移すべきなど、見直しについて異論もあった。

 「3.在宅サービスの見直し」。

 次のページですが、1つ目の○で、各サービスの現状と見直しの方向は以下のとおりである。各サービスの見直しについては法改正のみならず、基準の見直しや介護報酬の改定で対応すべき点があり、引き続き社会保障審議会介護給付費分科会で議論を行っていく必要がある。

 (1)定期巡回・随時対応型訪問介護。

 1つ目の○の中ほどで、さらにサービスを普及していくためには、市町村、事業者、ケアマネジャー等がサービスについての理解を深めていくことが重要。

 (2)訪問看護。

 訪問看護は地域包括ケアシステムの根幹をなすサービスの1つであり、その担い手である訪問看護職員の確保が十分なされていないという課題がある。そのために訪問看護職員の確保を推進する新たな施策の展開が必要である。

 次のページ(3)小規模多機能居宅介護。

 高齢者が住みなれた地域で暮らし続けることができるよう、在宅生活の限界点を高めるため、今後もサービスのさらなる普及促進を図っていく必要がある。

 次のページ、具体的には事業者の参入を促すとともに、地域住民に対する支援を柔軟に行うことが可能となるよう、小規模多機能居宅介護事業所の役割を見直す必要があり、以下の点について今後検討していく必要があるということで幾つか点を挙げております。

 (4)複合型サービス。

 複合型サービスは、医療ニーズの高い中重度の要介護者が地域での生活を継続できるための支援の充実を図る目的で24年に設置されたもの。下の○のところで、医療ニーズを有する在宅利用者を訪問看護サービスで支援する上で「通い」や「泊まり」を組み合わせることが必ずしも十分に活用されていないといった課題がある。

 次のページで、地方自治体において複合型サービスの制度、参入メリット等が理解されていない現状もあるため、さらなる普及啓発を図る必要がある。

 (5)通所介護。

 3つ目の○ですが、事業所数が増加している小規模通所介護については、市町村が指定監督する地域密着型サービスに位置づけることが必要である。また、通所介護事業所のサテライト事業所に位置づけることや、小規模多機能型居宅介護のサテライト事業所に位置づけることも検討する必要がある。

 次のページ(6)福祉用具。

 2つ目の○、福祉用具専門相談員の要件を、福祉用具に関する知識を有している国家資格保有者、専門相談員指定講習修了者とすることが適当である。

 (7)住宅改修。

 市町村があらかじめ事業者の登録を行った上で、住宅改修費を支給する仕組みを導入できるようにする必要がある。

 次のページ(8)ケアマネジメント・居宅介護支援。

 3つ目の○ですが、ケアマネージャーの育成や支援など、市町村が積極的にかかわっていくよう、保険者機能の強化という観点から、居宅介護支援事業者の指定権限を市町村に移譲することが適当である。

 一番下「4.施設サービス等の見直し」。

 次のページ(1)特別養護老人ホーム。

 2つ目の○の2行ですけれども、特養については在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化すべきであり、そのためには特養への入所を要介護3以上に限定することが適当である。

 他方、要介護1、2の要介護者であっても、やむを得ない事情により特養以外での生活が著しく困難であると認められる場合には、市町村の適切な関与のもと、施設ごとに設置している入所検討委員会を経て、特例的に特養への入所を認めることが適当である。

 次の○、また、制度見直しに伴い、既入所については、現在、要介護1、2の要介護状態で入所している場合のみならず、中重度の要介護状態であった者が、制度見直し後に要介護1、2に改善した場合であっても、引き続き施設サービスの給付対象として継続入所を可能とする経過措置を置くとともに、○2制度見直し後、要介護3以上に新規に特養に入所した者が、入所後、1、2に改善した場合についても継続入所を認めることが適当である。

 次のページですが、2つ目の○のところですが、以上のとおり、特養の中重度者への重点化については、おおむね意見の一致を見たが、要介護認定の結果に一部地域間格差が見られることなどから、特養への入所は要介護2以上に限定すべきとの意見や、要介護1、2の受給権、サービスを選ぶ権利、選択権を取り上げるべきではないといった意見も一部にあった。

 (2)介護老人保健施設・介護療養型医療施設。

 地域包括ケアシステムの構築を推進する観点から、介護老人保健施設の在宅復帰支援機能、在宅療養支援機能については、引き続き強化する必要がある。

 次のページの3つ目の○ですが、介護療養型医療施設の廃止方針については、介護老人保健施設等への転換を着実に進め、計画的に平成29年度末への廃止に向けた対応をとるべきとの意見があった一方で、医療ニーズに伴う要介護高齢者の増加等から廃止時期を延期すべきとの意見があった。

 (3)高齢者向け住まい。

 2つ目の○ですが、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅については、近年その数が大幅に増加しているが、契約などに際して入居者が不利益を被ることのないよう、適正な運営、運用を図っていく必要がある。また、過剰な介護サービスや質の低い生活支援サービスが提供されることのないよう、地方公共団体は事業者に対して適切な指導監督を行っていく必要がある。

 次のページですが、3つ目の○、有料老人ホームなどの特定施設は、特養などと同じく現在、住所地特例の対象となっており、入所前の保険者が引き続き保険者となっているが、例外としてサービス付き高齢者向け住宅のうち「賃貸借方式のもの」で、かつ「特定施設入居者生活介護を提供していないもの」は、特定施設に該当しても、住所地特例の対象外となっており、サービス付き高齢者向け住宅の大半が住所地特例の対象外となっている。サービス付き高齢者向け住宅が多く立地する保険者の保険料負担を考慮し、その他の有料老人ホームとの均衡を踏まえると、有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅についても、住所地特例の対象としていく必要がある。

 次の○の中ほどですが、住所地特例対象者については、住所地の市町村の指定を受けた地域密着型サービスや住所地市町村の地域支援事業を使えることとし、地域支援事業の費用についても市町村間で調整できるようにする必要がある。

 「5.介護人材の確保」。

 次のページの2つ目の○ですが、介護人材の確保に当たってはということで○1〜○4、参入の促進、キャリアパスの確立、職場環境の整備改善、処遇改善の4つの視点から事業者等とも連携して、国・都道府県・市町村が役割分担をしつつ、積極的に取り組むことが重要である。

 次のページですが、1つ目の○の中ほどですが、国は都道府県で必要となる介護人材の推計が可能となるワークシートを整備して提供するなど、都道府県の人材確保の取り組みを支援していく必要がある。

 「6.介護サービス情報公表制度の見直し」。

 2つ目の○ですが、地域包括支援センターと配食や見守り等の生活支援の情報については、本公表制度を活用し、介護サービスの情報と一体的に集約した上で、広く情報発信をしていくことが適当である。

 次のページ「ローマ数字2 費用負担の見直し」でございます。

 「1.低所得者の1号保険料の軽減強化等」。

 1つ目の○の中ほどから、今後の高齢化の進行に伴う保険料水準の上昇と、消費税率の引き上げに伴う低所得者対策強化を踏まえ、基準額に乗ずる割合をさらに引き下げ、引き下げた分について現行の給付費の50%の公費負担に加えて公費を投入することが必要である。

 「2.一定以上所得者の利用者負担の見直し」。

 次のページの一番上の○ですが、保険財政を支える上では、高齢者自身は1号保険料と利用者負担により制度を支えているが、保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、現役世代に過度な負担を求めずに、高齢者世代内において負担の公平化を図っていくためには、第1号被保険者のうち一定以上の所得のある方については、2割の負担をしていただくことが必要である。

 次の次の○で、高齢者世代内で相対的に所得の高い方にさらなる負担を求めるべきであるという点について、概ね意見の一致を見た一方で、利用者負担は一律1割とすべきという意見も一部にあった。

 次の○、一定以上所得者の水準については、第1号被保険者全体の上位20%に該当する水準という案を支持する意見があったほか、課税層全員またはモデル年金を水準とすべきといった事務局案より対象を広げるべきとの意見がある一方、現行の介護保険料の第6段階や医療保険制度の現役並み所得者のある者とすべきといった意見など、さまざまな意見があった。

 次の次の○ですが、高額介護サービス費の負担限度額については、高齢者医療制度における現役並み所得に相当する所得がある方については、現行の3万7,200円から医療保険の現役並み所得者の多数該当と同じ水準である4万4,400円とすることが適当である。

 次のページ「3.補足給付の見直し(資産等の勘案)」。

 2つ目の○ですが、こうした経過的かつ低所得者対策としての性格を持つ補足給付であるが、預貯金等の資産を保有していたり、入所して世帯は分かれても配偶者に負担能力があるときに、保険料を財源とした居住費等の補助が受けられることについては、在宅で暮らす方や保険料を負担する方との公平性の確保の観点から課題があるため、可能な限り是正していくことが必要である。

 次の○の後半ですが、世帯分離をしても配偶者の所得を勘案する仕組みとし、配偶者が住民税課税者である場合は、補足給付の対象外とすることが適当である。

 次の次の○ですが、預貯金等については、本人と配偶者の貯蓄等の合計額が一定額を上回る場合には、補足給付の対象外とすることにおおむね意見の一致を見た。ただし、現在のところ預貯金等を完全に把握する仕組みがないことから、実務上は当面自己申告の仕組みにより対応せざるを得ない。

 次の○ですが、中ほど、完璧な捕捉の仕組みを前提とすると、当面資産の勘案を実現することはできず、上述の在宅で暮らす方や保険料負担者との大きな不公平を放置することになることから、むしろ現在実施可能な手段を用いて負担の公平化を可能な限り図ることが望ましい。

 次のページの1つ目の○ですが、預貯金等の基準としては、単身で1,000万円超、夫婦世帯で2,000万円超という基準は妥当であるが、負債がある場合や生命保険のように保険事故が起こるまで活用できない資産については配慮を行う必要がある。

 次の○、不動産でありますが、後段のほう、事業を実施する上での課題をさらに整理するとともに、市町村が不動産担保貸付の業務を委託することができる外部の受託機関を確保することが必要であり、引き続き検討を続けていくことが必要である。

 次の次の○、遺族年金や障害年金といった非課税年金についてはということで、中ほど、この点については補足給付の段階の判定に当たって、非課税年金も収入として勘案することが適当であるが、障害年金を勘案することを懸念する意見も一部にあった。

 「4.介護納付金の総報酬割」でございます。

 次のページの一つ目の○で、賛成する意見について書かれており、総報酬割導入に賛成する意見が多かった。

 次の○、一方のところで、これは反対論を整理しておりますけれども、これらによる理由によりまして強い反対意見があった。

 次の○ですが、介護納付金の総報酬割の導入については、後期高齢者医療制度における後期高齢者支援金の全面総報酬割の検討状況も踏まえつつ、引き続き検討を行っていく必要がある。

 次のページ「ローマ数字3 2025年を見据えた介護保険事業計画の策定」。

 2つ目の○ですが、第6期以降の介護保険事業計画は、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、いわば地域包括ケア計画として位置づけ、第5期計画で取り組みを開始した地域包括ケアシステム構築のための取り組みを承継発展させるとともに、在宅医療・介護連携の推進等の取り組みを本格化していく必要がある。

 次の○ですが、そして、2025年のサービス水準、給付費や保険料水準も推計して記載し、中長期的な視点も含めた施策の実施に取り組むことが必要であるという点。

 一番下「今後に向けて」でございますが、1つ目の○で法改正項目等についてポツで並べておりますが、これらの法改正項目についてはさまざまな個別意見はあったものの、次期制度改正で速やかに実行すべきであるというのが意見の大勢であった。厚生労働省においては、当部会における意見を十分に踏まえて具体化を図り、法制的な対応を速やかにとられたい。

 次の次の○ですが、そのほかでありますけれども、当部会では主として当面の見直し項目を中心に議論を進めてきたが、介護納付金の総報酬割のほか、被保険者範囲の拡大、要介護認定制度の適切な運営、ケアマネジメントの利用者負担の導入、介護保険制度における公費と保険料の関係などについては、引き続き検討を行っていく必要がある。

 以上、駆け足でございましたが、文案でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。

 それでは、意見書の素案について御自由に御発言ください。多くの委員が発言されますので、要領よく御発言いただけますよう御協力お願いいたします。

 林委員と久保田委員につきましては途中退席されるということでございますので、最初に御意見があれば御発言お願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。

○林委員 林でございます。

 まず全体的な流れは特に問題はないかなと思っておりますが、細かいところで申しわけないのですけれども、初めの2ページの2番目の○で介護保険料の増加と持続性の議論がございます。ただ、これも議論なされるのであれば、保険者間の保険料の格差なり、そういったところも言及してもいいのかなという気がします。というのも、後のほうでもところどころで、例えば25ページの2つ目の○などで保険者間の負担能力の調整等の言及もございますので、やはり地域間の格差というのはある程度問題かなと思いますので、明示されたほうがいいのかなという気がします。

 あと2つでございますが、これは文言云々ということではなくて、特に27ページ以降になるのですが、書きぶりは市町村の事務負担がふえるということで、市町村にかなり配慮した書きぶりにはなっているのですけれども、ただ、住民として市町村のサービスを受ける立場からとしては、事務負担自体が市町村の受け取り方として2つレベルがあると思うのです。単に面倒くさいというレベルと、本当に人が足りなくて他の仕事がおろそかになるというレベル、これらのどちらかかなという気がするのです。

 前者だったら、住民としては「それはないよね」という議論になりまして、後者であれば国の財源保障の問題なので、市町村としては本来だったら住民のためにそういう仕事をやるのでありますから、財源が足りないということであれば、それを堂々と主張なされれば、この趣旨とはずれる話かもしれませんけれども、いいのかなという感想を持ちました。

 それに関連してもう一つ、ここでは市町村の資力調査の能力がかなり問題になっていると思うのですが、この社会保障費が増加する中で、日本では市町村が社会保障の実施を担っているわけです。ということであると、一般的に歳入が足りない中、社会保障を公平にやるためには、どの社会保障分野でも資力調査の能力というのはかなり必要になってくると思うのです。これは介護保険の話ではありますけれども、介護保険だけではなくて生活保護もそうだし、国保の保険料もそうでありますし、市町村が提供する社会サービスに対する料金の設定もそうだと思うのですけれども、より広い観点から市町村の資力調査の能力が求められるということも強調されてもいいのではないかと思いました。もちろん介護保険でもそうですけれども。

 以上でございます。

○山崎部会長 久保田委員、よろしくお願いします。

○久保田委員 ありがとうございます。

 あらかじめ提出資料の中で、勝田さんの次で3枚目のところで紙を出させていただいております。

 全般的にはさまざまな立場からのさまざまな意見がある中で、バランスよくまとめていただいていると思います。この間の部会長並びに事務局の方の御苦労に感謝いたす次第でございます。

 加えて従来から主張していることでございますけれども、3点ほど述べさせていただきたいと思います。

 1点目は介護予防の推進のところでございますけれども、全ての高齢者を対象とする居場所、出番づくりなど、そういった地域づくりについては、本来は自治体が税財源で行うべき事業と考えております。介護保険の保険者である市町村が保険者機能を発揮するために実施する場合においても、1号被保険者の保険料で実施すべきではないかと考えているところでございます。

 介護予防事業の機能強化に際しましては、介護予防事業全体の重点化・効率化を図りつつ、成果をあげることが期待されるところであります。その進捗状況について広く共有するとともに、効率的・効果的に事業展開しているか検証する仕組みをぜひ設けていただきたいというお願いでございます。

 2点目は地域支援事業の見直しに伴う予防給付の見直しのところでございますけれども、11ページにあるような上限についての記述は、やや曖昧ではないかということでございます。保険料負担者の理解と納得感が得られる事業実施となっているか、これも実施状況を確認するような機会を設けていただきたいというお願いでございます。特に事業費の伸びが後期高齢者数の伸びを超えている場合があれば、介護保険部会等で報告いただきたいということでございます。

 3点目は31ページの「今後に向けて」というところでございますけれども、介護保険制度の持続可能性を確保するためには、給付の重点化・効率化に向けた不断の取り組みが必要と考えております。この点を、報告に明記していただきたいというお願いでございます。

 以上でございます。

○山崎部会長 ありがとうございました。

 引き続き、事前に意見を提出された方々の御発言をお願いいたします。勝田委員、どうぞ。

○勝田委員 ありがとうございます。

 8月28日の介護保険部会以来、私たちは認知症の当事者団体として、認知症の本人と介護家族の声を発言してきました。残念ながら今回の介護保険制度の見直しに関する意見、素案には当事者の声はほとんど反映されていなく、今後の介護保険制度や認知症施策に不安を隠せない。そういう現状です。

 今回のまとめについては、私たちは全体として受け入れることは難しいと思います。特に素案の2ページで今回の制度の見直しについては憲法25条2項で言う「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としています。例えば要支援1、2の9割を占める訪問介護と通所介護を介護給付から市町村事業へ丸投げすることや、特別養護老人ホームへの入所を要介護3以上に限定などというのは、社会保障の向上や増進とは真逆の方向にあると考えます。

 私達はこの間、当事者の声を聞いてほしいと、総会アピールや全国支部代表者会議のアピールを何度もこの部会や関係団体に提出してきました。特に認知症施策については、65歳以上の15%が認知症であり、13%が軽度認知障害とされている現在、この中にもありますが、例えば在宅介護を支える「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の利用は166保険者で4,261人です。第5期介護保険事業計画の25年度の実施見込み12,000人の3割に過ぎません。

 このような状態の中で、私たちは特に今度地域支援事業の対象となる「軽度認知障害」は400万人です。5年間放置すれば半数が認知症になると言われています。市町村事業では、多様な主体による多様なサービスを受けることができるとされていますが、このサービスは軽度認知障害の人達には有効なサービスではありません。初期集中支援チームによる対応とありますが、早期診断を担う医療機関数は29年度末で500カ所です。また、認知症地域支援推進員も29年度末で700人です。これで400万人の対応ができるのでしょうか。ますます認知症の人がふえることを懸念します。

 また、これらのことを担う「地域包括支援センターの機能強化」とありますが、今回の改正の大半が地域包括支援センターに委ねられていると言っても過言でありません。これでは職員を倍にしても、十分な対応はできないと思います。何よりも国家戦略とした「認知症施策推進5か年計画」の大半も地域包括支援センターに委ねられています。私たちの期待するオレンジプランも、これでは埋没してしまう懸念があると私たちは心配しています。

 また、特養の要介護3以上ということにつきましては、在宅介護をする家族はいざとなったら特養が利用できると心のよりどころにしている人たちがたくさんいます。要介護3以上に限定することによって、在宅で精いっぱい介護をしている家族介護者を落胆、失望させるという影響が懸念されることを強く訴えます。

 認知症施策の推進、これは4ページですが、特にこの「認知症初期集中支援チーム」や「認知症地域支援推進員」は重要ということはわかりますが、これが単独に予算化されず、地域支援事業の中に組み込まれてしまい、他の事業の中に入ってしまえば、これはやはり縮小されてしまうのではないか。自治体任せでは認知症諸施策が進まないのではないか、これは国が率先してやるべきと考えますが、どうでしょうか。

 2つ目は、地域ケア会議の推進です。これについては地域ケア会議を介護保険法に位置づけるとありますが、この法制化について部会では十分な議論が行なわれていません。個別ケアプランが俎上に上げられて「適切なケアマネジメント」という理由でケアプランの変更を利用者に求めるという義務化に反対です。誰が「適切なケアマネジメント」であるかを判断するのか、判断されたケアプランに本人や家族は異議を申し出ることができるのでしょうか。

 3つ目です。生活支援サービスの充実・強化。これは高齢者支援を目的とする60歳以上の住民グループの活動は5.9%に過ぎません。また、高齢者見守りネットワークを形成している地方自治体は36.8%に留まっています。このような現状の中で要支援1、2の介護サービスを受けている150万人の人たちの介護が責任をもって担えるのでしょうか。住民グループやNPOなどがありますが、例えば事故が起きたとき、誰が責任をとるのか明らかにしていただきたいと思います。

 8ページの地域包括支援センターの機能強化については、先ほども申しましたが、現在の業務に加えて5つの新たなことが入っています。その中では例えば職員数を今の何倍に予定されているのでしょうか。これらのことをきちんとやり遂げるための職員数は、明確にすべきだと思います。

 また、10ページの支援事業の報酬単価です。これについては市町村による単価設定を可能とするだけでなく、訪問介護・通所介護については現在の報酬以下の単価を設定すると明記されています。これでは質の低下、意欲の低下を招くことにならないかと思いますが、いかがでしょうか。

 また、同じく10ページの利用者個人の限度額管理ですが、これは両方にまたがる場合がありますが、誰がどのように管理するのでしょうか。

 同じく10ページにありますが、地域支援事業利用の場合、基本チェックリストで利用可能とするとありますが、やはり認定を受けて初めてサービスを利用する権利(受給権)を得るという制度の基本に反すると思います。どうでしょうか。

 8番目です。11ページの総合事業のことです。高齢者が認定を受けなくても地域で暮らせる社会とは何か、説明をお願いします。

 次に、地域支援事業の見直しにあわせた予防給付の見直しですが、これについては全ての市町村が要支援認定者のサービス提供を効率的に行い、総費用額の伸びを低減させることを目標として努力することという目標の設定がされていますが、まず削減ありきの見直しについて、逆に症状の悪化が懸念され、費用が増大すると思いますが、どのように考えられますでしょうか。

 次、14ページの小規模多機能型につきましても、地域住民に対する支援を積極的に行うことができるようとあります。地域住民に対する支援の具体例をお示しください。

26ページの一定以上所得者の利用者負担の見直しについては、事務局案の私たちが考える、一般の人が考える「所得の高い人」と、事務局案の「一定以上の所得のある人」とには乖離があると考えるが、いかがでしょうか。

 最後になりますが、補足給付の見直しにつきましても、やはり世帯分離をしてもということになっていますが、介護保険利用の中心世代は80代、90代の夫婦で、1人が施設を利用して、残る1人が認知症やがん、リウマチなどさまざまな原因で在宅サービスを利用しているケースもあります。このような場合についての試算などが示されないまま、「補足給付の厳格化」を提案するのはいかがなものでしょうか。

 最後になります。私どもは全国的に、議会に対して意見書を出すようにお願いをしています。全市町村の首長と、そして議会に対して8月と11月に2日間ずつかけて回りました。8月に回った段階では今回、介護保険部会で審議されている内容についてはほとんど関心がありませんでした。しかし、11月に回った段階ではマスコミの報道などもあり、これは大変なことになるというような受けとめ方が見受けられました。このように今後の、いろいろ市町村事業を担う市町村に対して、どのように周知徹底をされるのでしょうか。これらについてお伺いしたいと思います。

 長くなりました。

○山崎部会長 小島参考人、お願いします。

○小島参考人 今回、全国知事会で47都道府県の意見を集約した資料を提出させていただいてございます。久保田委員の後ろについてございますが、全国知事会としては、今回の介護保険制度全般に対しましては、おおむね賛同するということで意見集約をさせていただいてございます。

 なお、以下の点について若干意見を申し上げたいということで、まとめさせていただいております。

 まず最初の地域包括ケアの関係でございますが、これは先ほどの説明の中にも、次期介護保険事業計画を地域包括ケア計画に位置づけるというようなこともございまして、かなり重要度が増してくるわけでございますが、特に先般も申し上げているように、国のほうの医療行政と介護行政が縦割りというところの弊害もありますけれども、そこのところをまず連携を十分に保っていただきたい部分がございます。

 具体的な例を挙げれば、既に都道府県、市町村においては地域包括ケアを進めるためには多職種の連携協働事業であるとか、地域ケア会議の都道府県レベルでの開催等を行ってございますが、今般は国が医療部門から来年度、在宅医療に関する会議体を設けろという話も来まして、既に私どもとしては医療部門と連携して行っている会議体に、またさらに在宅医療、地域包括ケアは実は在宅医療も含んだ話でございますので、その辺のところがどうなのかなという部分がありまして、来年度は共同開催しようというようなことは検討してございますが、そういった部分をまず身を持って示していただきたいということで、今後もその辺の一体的な連携を保っていただきたい。

 さらに、これは簡単にできるかどうかわかりませんが、それぞれ医療報酬については2年に一度、介護報酬については3年に一度ということで、検討の時期または示される時期等がずれてございまして、6年に1回同時改定があるわけでございますが、これまでその間ずれがあった関係で、どうも医療部門との連携がうまくいかなかったということもございますので、これを何とか制度面からも一体的にできるようなことも将来的には検討いただきたいと思っております。

 2つ目の介護予防でございますが、こちらについてはかねてから各委員が申し上げているように、今後主体となる市町村が円滑に事業が実施できるように十分に配慮していただきたいということで、国が今後策定されるガイドラインといったものの早期の情報提供をしていただきたい。さらに地域間格差が生じることのないような配慮として、共同事業の実施もうたっていただきましたので、そういった配慮をいただきましたので、今後ともそういった御支援をいただきたいということでございます。

 3つ目の介護人材の確保と資質の向上でございますが、主任介護支援専門員の場面でも申し上げましたが、やはり研修の受講を義務づけることになりますと、本人や施設事業者の負担増が懸念されますので、この研修受講の内容について御配慮いただきたいと思います。

 さらに専門人材、特に看護職員の確保というのはかなり厳しい状況がございますので、こういった意味ではたんの吸引等で進められているような職域の見直しもさらに検討を進めていただいて、今後とも医療ニーズに十分に対応できるように人の配置を考えていただきたいと思います。

 その次の小規模の事業所については、これについては私どもとしては地方分権の観点から、市町村が監督するということは当然賛同させていただきますが、これについても一部市町村からも事務量等、事務の負担ということが出てございますので、これについても経過措置や何かを設けていただいて、やっていただければと思ってございます。

 また、特養についても今回全体的には要介護3以上とすることについては賛同いたしますが、最終的には市町村の関与によってやむを得ない場合にはという条項がございますので、このやむを得ない場合のガイドライン的なものを国として示していただいて、各市町村で作成する入退所指針へ反映できるように対応していただきたいと思っております。

 最後に住所地特例でございますけれども、これについても全体的に賛同をさせていただきますが、今後こういった分野についてもどんどん拡大ということは、やはり事務量の点では懸念するところでございますので、事務負担の軽減につながるような施策もあわせてお願いしたいと思います。

 あと、これは事務局へのお願いでございますが、来年4月に消費税の引上げが予定されております。消費税の引上げに係る介護報酬については、今後給付費分科会で検討されると思いますが、現在、地方団体は来年度の予算編成作業を既に着手してございまして、その辺の動向をかなり着目してございますので、速やかに情報提供をお願いしたいと思っております。

 また、先ほど勝田委員からも出ましたが、いろいろ新聞報道等に今回の介護保険部会での審議の内容等が出ているのですけれども、大分誤解があるような状況があるのかなと思っておりますので、その誤解がとりも直さず被保険者の方の不安をあおることもございますので、今後、私どもも市町村に対しては十分に情報提供をいたしますが、この今回の改正の見直しのポイントが何なのかということを、きちんとわかりやすいものを出していただいて、できるだけ的確、明確に国民に伝わるようなことを国として図っていただきたいということを最後にお願いしたいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 高杉委員、お願いいたします。

○高杉委員 4項目にまとめてありますけれども、医療と介護の連携が必要なのですけれども、やはりグレーゾーンは存在するということで、この辺をもう少し明確化してほしいなと思います。

 それから、介護予防事業のことについてはかなり詳しく書かれてきたので、ここに挙げたことを注意してくださいということです。

 地域包括支援センターの強化策について、これも随分書き込まれてきましたけれども、やはり曖昧なところがいっぱいある。これはまさにこれからの要になるところで、もう少し追加きちんとしてほしいなと。特に地域ケア会議をやる地域包括支援センターと、いわゆるケアマネジメントをちゃんとチェックするのとは違うと私は思っております。その辺はかなり改善されてきましたけれども、お願いします。

 それから、やはり居住系の高齢者の施設についてのいわゆる質の保証とか、シルバー産業の変な参入がないようなことをチェックするシステムが必要だろうと思います。

 これは今、書いていることですけれども、今回の報告書について非常に盛りだくさんに書いてあるのですが、介護給付費分科会で議論するべきものが随分混在しております。30ページ以降が今後に向けてとまとめられておりますが、これを中心にきちんと書かれたほうがいいのではないかと思いました。

 もう一点、やはり全国で悲鳴をあげている、私はいつも言うのですが、若年性認知症についての触れがない。これはやはりこの人たちの声は届けたいなとすごい思います。

 以上です。

○山崎部会長 続きまして、結城委員、お願いします。

○結城委員 ありがとうございます。

 私はペーパーを用意いたしましたので、ごらんいただければと思います。

 まず、素案の前に素案の私の印象ですが、両論併記的な部分と一致点が見られた部分があったので、このようなまとめ方でおおむね致し方ないのかなと。やはり論点ではなかなか意見の一致点が見られない場合は、事務局の方も工夫なされて両論併記で書いてあるので、まとめ方としては私はこれでよろしいかと思います。

 ただ、素案に書いていなかった点で最後に議事録に残す意味で申し上げるのは、やはり市町村の現場力の低下というのは審議会でも議論があったので、ぜひ自治体の職員の方は現場力を高めていただきたいと私は申し述べたいと思います。

 後半どうしても審議をまとめるに当たって、市町村に配慮したというふうに私はかなり印象を受けておりまして、利用者目線の自己選択権とか、そういうものが少し希薄化された印象を受けておりますので、その点が私としては残念でありました。やはり自治体職員も住民の全体奉仕者でありますので、その点はぜひとも努力をしていただきたいと思います。

 先ほど知事会の代表の方も言った通り、これは少し逸れますが、介護士さんのたんの吸引の資格で研修先がなかなか見つからないと私もよく言われておりまして、50時間の研修を受けても実際に実習できる場所がないというので、せっかく前回法改正をしたので、その辺の法改正をして、その検証はどうだったのかということはやって、せっかく介護士さんのたんの吸引はできるようになったのに、結果的に研修先が見つからずに人手がないというのは、前回の法改正の検証はどうなのかというのがつけ加えたいです。

 では、今回の具体的な素案についてですけれども、最後に終盤には書かれていますが、やはり3つの点についてもう少し明確に述べていただけるとありがたいと思います。認定の問題については、これは現場は非常に課題が多く残っていると思いますので、今回は時間の問題でできなかったかもしれませんが、ぜひ、次回の法改正においては認定についてはきちんと議論をすべきだと思います。

 また、区分支給限度額についても、もし今後介護報酬がどんどん上がっていく、上がっていく見込みがないかもしれませんが、消費税の段階とかそういうものもあるので、今の区分限度請求額についてどうなのかという議論も、ぜひ次回議論すべきだと思います。

 3つ目はサ高住の住所地特例やお泊りデイサービスとか、かなり混合介護の問題も議論されていますので、混合介護のルールづくりとか、そういうものをきちんと審議会で議論すべきかと思います。この点が私の素案についての課題というか、そういうものを具体的に明記したほうがよろしいかというものが私の意見です。

 最後に、私がわからなかった質問をさせていただきます。

 1つ目は、介護療養病床は一応6年間の延期がありますので、今回の法改正は対象ではないと考えていいのか。もしくは次回の3年後で間に合うのでどうなのか。今回なのか次なのかというおおよその目安をもし教えていただければと思います。

 2つ目は、地域ケア会議の法制化は、恐らく根拠法は介護保険法になるかと私も認識いたしましたが、これは老人福祉法や高齢者医療確保法にも若干触れられるのかどうか、それを教えていただきたいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 それでは、ここまでの御意見、特に質問につきまして事務局からお答えいただきたいと思います。

○高橋総務課長 総務課長です。

 まず文案の修正に当たる御意見、何人かの委員からいただいておりますが、これにつきましては本日各委員から御議論いただきましたものにつきまして、また後ほど整理いたしまして、部会長と相談した上で整理をして、次回の部会でお諮りさせていただきたいと思っております。

 質問事項につきましては関係課長からいたします。

○榎本介護保険計画課長 勝田委員から御質問を2点いただいております。

 質問11でございますが、一般の人が考える所得の高い人と、事務局案の一定以上の所得のある人には乖離があるのではないかという点です。

 今回この一定以上所得者の方々に利用者負担2割をお願いすることにいたしました背景としては、介護サービスを利用される方の中で相対的に負担能力の高い、所得の高い方に御負担をお願いしたいという趣旨でお願いしてきております。いろいろな制度、医療保険制度などとの並びといった議論もあるかと思いますが、基本的には所得が高いかどうかというところは、それぞれの制度の趣旨に応じて捉え方というのは違ってくるのではないかと考えております。

 今回この負担のラインをどういうふうに引くことが妥当かという議論に当たりましては、実際にその応分の負担ができるかどうかとか、あるいは世代内の負担の公平という観点からどうなのか。あるいは今後の保険財政の負担、若い世代の方々の負担増といったものに、どの程度そういったことが軽減につながっていくか。そういった観点から御議論いただくべき問題ではないかと考えております。

 また、前回も資料をお出ししておりますけれども、世代によっても世帯の扶養の状況なり、あるいは消費の状況も当然異なってまいりますので、全世代を通じてという感覚で捉えると、捉え方というのは違ってくる部分があるのではないかと考えられます。ここでは高齢者の世代内の公平ということで、まず整理をしていく必要があるのではないか。まさにその基準ということで、たたき台として事務局からも御提案をしておりますが、そのあたりの御議論をいただいて、いろいろな御意見があったといったところであろうかと思います。

 御質問の12番目ですが、補足給付の対応の中で世帯分離についても今回整理しようということで御提案申し上げております。その際、御質問では在宅に残っておられる方についても一方で認知症だったり、あるいはがん、リウマチであったり、いろいろいと在宅サービスを利用しているケースがあるのではないかといった御意見です。

 確かに高齢者の方、特にさらに御高齢になってまいりますと、その世帯の中で残っておられる方もいろいろな事情を抱えて暮らしておられる方が多いということも当然あるかと思います。一方で、今回ここで取り上げております補足給付につきましては、本当に困っておられる低所得者の方に対して給付をするということで、いわば在宅で暮らす方との公平という観点から、これまで低所得者の方に対してということで制度として設けられてきたものです。

 このため、補足給付の対象とするかどうかということの判定に当たっては、世帯のまさに課税の状況によって、同じ世帯の中の世帯員の方々の課税の状況によって判断をするということを1つのルールとして、これまでやってきているところです。

 現に世帯分離せずに同じ世帯のままであれば、一方は施設入所して、一方が在宅であっても、その世帯でもし残っている方が課税ということであれば、入所している方にもやはり御負担をいただくということでこれまでやってきているところですので、単に世帯で在宅しておられる方が在宅サービスを利用しておられるかということで、それだけで負担を免除するというわけにはなかなかいかないということも、ぜひ御理解いただければと思っております。

 一方で、第4段階となれば普通に御負担いただくことになるのですけれども、特にそういった中で生活が苦しい方々に対しては、現在の仕組みの中でも個別に世帯の状況を勘案して補足給付を支給できるような仕組みもございますので、そういったものも活用しながら今後考えていくことになるのではないかと考えております。

 以上です。

○朝川振興課長 続きまして振興課長です。

 勝田委員の質問2、地域ケア会議についでございます。

 地域ケア会議については、これまでも何回か御説明してきておりますけれども、御指摘いただいているような義務化とか強権的なものとして提案しているものではございませんので、まずその点をよく御理解いただければと思います。

 どういった趣旨のものかと言えば、まず個別のケースを扱うケア会議については、介護支援専門員さんが非常に重要な位置にいらっしゃいますので、その支援専門員に対して他職種がアドバイスし合う。そういうものとしてしっかり位置づけていきたいと思っております。

 御本人あるいは家族の同意の件、要するに最終的にはケアプランに反映していくという点についてですけれども、最終的にはケアプランは御本人あるいは家族の同意のもとで作成されるものですので、地域ケア会議で話された内容は、最終的にケアマネジャーさんがサービス担当者会議あるいは御本人、家族といったところとお話合いをされて決めていく。そういうものでございますので、そこを変えるという趣旨ではございません。

 制度化に当たりましては、地域包括支援センターが実施している地域ケア会議が円滑に開催できますように、介護支援専門員の協力が得られるような配慮でありますとか、あるいは個人情報の守秘義務の取り扱いとか、そういうものを制度的に環境整備していきたいと考えています。

 質問3についてですけれども、生活支援サービスの充実についてということなのですけれども、この点もこれまで御説明をしてきておりますが、先進的事例では例えば保健師さんなど、地域の核となる方がコーディネートをする機能を果たして、高齢者の研修など参加する要請をした後、実際の活動の場につないでいく。そういうような地域資源の開発をされているという事例が見られます。そういった取り組みを市町村がしやすいように支援をしていきたいと思っています。事故の件についても前回、回答済みでございます。

 質問4につきましてですけれども、地域包括支援センターの機能強化です。これはおっしゃいますように、地域包括支援センターの役割というのは今まで以上に重要になってくる。そういうふうに認識しておりますので、業務量あるいは役割に応じた人員体制の強化あるいは財源の確保を図っていく必要があると思っています。

 一方で、24年度現在の数字を見ますと、保健師さんで7,311人、社会福祉士さんで7,324人、主任ケアマネで9,552人、このように非常に多くの専門職種に既に担っていただいているものでございます。したがいまして、職員数の何倍とか、そういう人数を大きくふやせば機能強化が図られるかと言えば、必ずしもそういうものでもございませんので、しっかりこの仕事の仕方、そういったことも見直していただきながら、人員体制を当然強化していく必要がありますが、何倍とかそういう話ではないのではないかというふうに思います。

 質問5でございますけれども、予防給付の見直しに関して訪問介護・通所介護の単価の関係でございます。これもこれまで御説明してきたとおりでございますが、こういう仕組みを設けることによって質の低下、意欲の低下を招くことがないようにしていかなければいけないと考えています。ここで市町村が単価を設定するということを申し上げておりますのは、ここは多様なサービスが地域で生み出され、その中で多様なサービスが内容面で多様になってきますので、それに応じて単価の設定もしていく必要があるだろうということで、市町村がサービス内容に応じた単価を設定する。そういう提案をしているものでございます。

 専門職が必要なサービスを提供する場合には、当然その専門職の人員配置を前提とした適切な単価設定がなされるべきものと考えております。国としてもガイドラインの策定などを通じて、そういったことをアドバイスしていきたいと思います。

 質問6でございますが、限度額に関しましても、これも前回まで回答したとおりでございますが、例えば審査・支払いについては市町村が国保連を積極的に活用していただきながら行っていくということを考えています。

 質問7でございますが、基本チェックリストで利用可能とするというのが、この介護保険の考え方に反するのではないかという御質問なのですけれども、これは要支援認定を申請された要支援者に該当すれば、当然その認定を受けてケアマネジメントを経てサービス利用をするという流れは今までどおりでございますが、前回の資料で右側の緑色の部分で介護予防、生活支援サービス事業対象者のところを基本チェックリストでということを申し上げておりますのは、事業のみを利用される、事業によるサービスのみを利用される、そういう高齢者が利用していくその手続の流れについては、要介護認定を経ずともチェックリストの活用で大丈夫なようにしようと、そういう提案でございますので、御指摘のようなことにはなっていないと私は理解しています。

 ちなみに、今の総合事業でも、二次予防対象者にはチェックリストによって事業が受けられるという仕組みになってございます。

 質問8についですが、住民主体のということについて何かということでございますが、どもが想定しております住民主体のサービスといいますのは、例えば地域の元気な高齢者等が担い手として積極的に事業に参加をし、提供されるようなサービス。そういうようなものを念頭に置いております。後段の高齢者が認定を受けなくても地域で暮らせる社会とは何かということですけれども、これもこれまで何回か申し上げてきておりますが、介護予防の取り組みが充実し、例えば通いの場が身近に地域に生み出され、その中では高齢者が担い手となって支援が必要な高齢者を支える。そういうような地域が広がっていくことを想定しています。

 多様化したサービス利用で、その人にふさわしいサービスということになれば、認定を受けずに暮らしが継続できる。そういうようなことをさせてございます。

 質問9でございますが、費用の削減ありきという御指摘でございます。今回の見直しを通じて市町村が地域づくりに取り組むということで、住民主体のサービス等、多様なサービスが地域で生み出され、高齢者の多様なニーズに対応していくことができる。そういうようなことを目指していきたい。その際、その市町村による効率的な事業実施。これは非常に重要な視点だと考えておりますけれども、あくまでもこういう多様なサービスを生み出していくことによって、軽度の方々にふさわしいサービスを組んでいく。その結果として費用が効率化されていくということでございますので、何か額の数字をまず最初に当てはめて、そのために無理やりサービスを縮小していく。そういう削減ありきの制度見直しではないと考えてございます。

 質問10、小規模多機能のところの例示、具体例ということなのですけれども、これもこれまで何回か資料でもお示ししてきておりますように、例えば小規模多機能に交流スペースのようなものを併設し、そこで地域の集いの場など、地域の交流拠点として活用している例、例えば資料でもお出ししておりますが、大牟田市の例でありますとか、北海道の美瑛町の例、そういうようなものをイメージしてございます。

 次に久保田委員から御意見をいただいている中のローマ数字2のところでございますが、今後、予防給付の見直しをし、総合事業を運用していく中で上限のことについて確認する機会をということでございます。これは私どもも新しい制度を実施していくということで、どういう形になっていくのかということは非常に重要でございますので、まずは市町村とともに厚生労働省として状況の把握に努めさせていただいて、関係する皆様方と情報の共有を図っていきたいと思います。

 高杉委員から紙で質問をいただいている点についてでございます。そのうちの(2)についてですけれども、予防給付の見直しに関して区分支給限度額の取り扱い、あるいはケアマネジメントについてでございます。

 この区分支給限度額については、詳細は今後の検討でございますが、要支援者の限度額につきましては、これは給付によるサービスと事業によるサービス、組み合わせてサービス利用というふうになりますので、要支援者のところについては現在の要支援1、要支援2の区分支給限度額を参考に、今後、区が設定していく。そういうことを考えています。

 一方、介護予防、生活支援サービス事業対象者のほうにつきましては、事業によるサービスのみの利用となりますので、そういったことも踏まえながら今後取り扱いを検討していきたいと思っています。

 事業の単価については、多様なサービスの内容に応じた多様なものになるということで、市町村に設定していただくということでございます。

 ケアマネジメントについて、地域包括支援センターで行うのか委託可能にするのかという、その点についてでございますが、原則はやはり地域包括支援センターにつくっていただきたいと考えています。一方で包括支援センターの事務負担という点も、これは平成18年改正以降の課題としてずっと対応してきているところですけれども、そういった点もありますので、委託も視野に入れて検討していく費用があると思います。

 今回の制度のいろんな見直しのところが非常に重要なポイントでございます。地域包括支援センターが重要になってくるところでございますので、そういったことを踏まえながら具体的な取り扱いは検討していきたいと思います。

 (3)の地域包括支援センターの強化策についてでございます。これは今回、地域支援事業の中の包括的支援事業に位置づけるものとして幾つか提案しているものがあります。医療介護連携の強化であるとか、認知症政策の充実などなのですけれども、これらは地域包括支援センターも重要な役割を果たしていくということでございますので、その役割に応じた人員体制の強化、財源の確保、そういったことを図っていく必要があると思いますので、その点を踏まえながらよく検討させていただきたいということと、あとはこれもこの報告書の中で記述をさせていただいておりますが、基幹型のセンターの位置づけとか、センター間の役割分担、連携といったことを強化する。そういったことを運用面でもより具体化を図っていきたいと考えています。

 結城委員からいただいている一番最後のところの質問2ですけれども、地域ケア会議の根拠法についでございますが、これも今、地域支援事業の中の包括的支援事業ということで位置づけていこうと考えておりますので、根拠法については介護保険法を考えております。

 以上です。

○迫井老人保健課長 老人保健課長でございます。

 2点御質問、1点御意見をいただいておりますので、お答えさせていただきます。

 まず高杉委員の御質問、1ページ(1)でございます。御質問の中で前段、記載されております、先ほど振興課長からも触れられましたが、在宅医療介護連携推進に係る拠点の機能を位置づけるということを検討しているということでございますが、後段4行でございます。御質問、これは結論的に申し上げますと、あくまで現行の給付の考え方、医療保険と介護保険との給付の関係あるいは調整の考え方。これは基本的に変わらないということでございます。

 その中でグレーゾーンという御指摘、これは恐らく給付の調整とか、実際に現場でいろんな御指摘、御質問、わかりにくいという御指摘が、それは我々もそのように承知をしておりまして、従来からなるべくそういったことのないように明確化に努めさせていただいているところでございますが、この点について引き続き努力をさせていただきたいと考えてございます。

 2点目、結城委員からの御質問でございます。質問の1番目、介護療養病床に関するお話でございます。これも結論的に申し上げますと、今回の法改正の対象とはいたしておりません。結城委員御指摘のとおり、本文といいますか、これまでの部会の資料の中で我々の課題意識として、介護療養型医療施設につきましては日常的な医療的ケアを要するという機能を担っておられますということで、これは介護老人保健施設の一部も同様な機能を有しているということでございまして、これらの機能につきましては今後どう考えていくべきなのかということは、引き続き検討が必要だという記載にとどめさせていただいております。

 1点御意見をいただいております。久保田委員からの御意見、1番目のところにございますけれども、特に先ほど関連で振興課長も同じようなことをお答えさせていただいていると思いますが、1ポツの後段でございますけれども、介護予防事業に関しましては私どものほうでも今後、市町村に取り組んでいただくに当たりまして、重点的・効率的な取り組みを推進していきたいと考えておりますので、特に進捗状況、好事例等も含めてどう言った形で事業展開を支援できるのか、情報提供を含めて考えていきたいと思います。

 以上でございます。

○勝又認知症・虐待防止対策推進室長 認知症室でございます。勝田委員の質問1の認知症施策の推進に関してですが、認知症施策の推進に当たりましては、住民にとって最も身近な市町村が果たすべき役割というのは非常に大きいと考えておりまして、高齢者の数や地域ごとの特性に応じて、各地域で認知症の方への支援体制が構築されることが重要であると考えています。

 そのために地域支援推進員や初期集中支援チームなどの配置を介護保険の地域支援事業に盛り込みまして、全ての市町村で実施できるよう、恒久的な制度的位置づけを明確にするとともに、財源の確保に努めてまいりたいと考えています。

 また、その初期集中支援チーム等につきましては、現在のモデル事業の成果を踏まえましてガイドライン等を示していきたいと思っておりますし、認知症施策推進5か年計画の実施に当たりましては、家族を初めとして関係者の方々と協力をいたしまして、全力をあげて推進してまいりたいと考えております。

 以上です。

○高橋高齢者支援課長 高齢者支援課でございます。

 小島参考人からございました特養の重点化に伴いまして、特例入所の場合のガイドライン的なものをという御意見を踏まえまして、私どもも指針などをお示しすることができるように検討していきたいと考えております。

 また、高杉委員からございました有料老人ホームやサ高住など、居住系サービスの質の確保という御指摘でございます。例えば入居者の方が自由に介護サービスを選択できないというような事例があるとすれば、大変遺憾だと考えておりますので、事業者に対する指導などをしっかり行っていく必要があると考えております。また、どういったサービスが提供されているかといった情報開示をしっかり行っていくことによって、御利用を希望される方が自分に相応しい住まいを見つけることを御支援していくことも必要かと思いますので、各現場の状況も踏まえながら適切に対応していきたいと考えております。

 以上です。

○山崎部会長 ありがとうございました。

 それでは、御自由に御発言いただきたいと思いますが、時間にも十分御配慮いただきたいと思います。

 それでは、内藤委員、お願いします。

○内藤委員 ありがとうございます。

48回の介護保険部会で意見書を出させていただきましたけれども、時間の制約もありましたので、本日資料1の2021ページについて発言をさせていただきたいと思います。

 老健施設の基本的機能については、在宅復帰、在宅生活支援を目指した中間施設として位置づけられていると認識しております。そういう中で2つ目の○にあるように、在宅生活を支えるための訪問系サービスと通所リハを充実させていくことが大きな課題であり、一体的に入所から在宅療養まで支援をしていくことが重要であろうと思っております。ただ、訪問系サービスについては現実的には老健施設に認められているのは、現在は訪問リハビリテーション事業です。

 4つ目の○に、老健施設に訪問看護ステーションや訪問介護事業所等を併設することも考えられると書かれていますけれども、この考えられているという表現が非常に微妙で、これはリップサービスではないかと思ったり、老健施設に併設が可能であれば大変喜ばしいことなのですけれども、制度設計にかかわることなので確認をさせていただきたいと考えております。

 また、大都市圏のような社会資源がそれなりに充実している地域で、老健施設が在宅機能を中心的に果たそうとしておりますけれども、一方で地方に行きますと例えば県立の急性期病院があって、ほかに療養型とか有床診療所などがわずかにあっても、医療機関の受け皿として老健施設が機能しているところも決して少なくない。それらの反映されているのが21ページの2つ目の○であろうと考えております。

 医療と介護の連携という大きなテーマの中で、地域支援事業として医療介護連携の推進事業が行われることについては評価しますが、それとあわせてこういった日々の日常業務における医療と介護の連携を評価していただきたいと考えています。

 具体的に申し上げますと、医療機関が介護施設と連携すると診療情報提供書なり加算の算定が可能ですけれども、介護施設から医療へトリアージした場合に、この連携について評価する仕組みがないのが現状です。

 例えば老健施設で在宅復帰を目指しながらも、予期しない基礎疾患の急性憎悪や骨折といったことで医療機関との連携が必要になる場合がありますけれども、この連携を介護から医療に対する連携を評価する仕組みを検討していただきたい。

 逆に、今、例えば他科受診をして入院にならないと、その費用は老健施設の負担になりますし、他科受診の結果、入院になると今度は退院ということで在宅復帰率が下がるという、非常にペナルティ的な要因がありますので、ぜひ介護から医療へのトリアージを評価するようにしていただきたい。ただ、そういった主張をしますと今度は同一法人の中で病院と施設をたらい回しにするのではないかという声も聞こえてきますけれども、これらについては一定の要件を設けることで解決する方策があると思いますので、積極的に医療と介護の現場の連携を評価していただきたいと思います。

20ページの3つ目の○ですけれども、老健施設にはリハ職や看護職といった専門職が多く勤務しておりますし、地域ケア会議や地域支援事業への積極的な関与が重要であり、今後の地域へのノウハウの還元ということはね今後の老健施設の果たすべき1つの大きな役割だと考えております。

 地方によって在宅復帰が極めて困難な地域があるのも現状ですけれども、しかし、在宅復帰の要件がクリアできなくても、生活期のリハビリテーションや認知症対応、医療機能といったサービスをそれぞれの地域のニーズに合わせて提供しながら、中間施設としての機能を果たしている。あるいは果たそうとしているのが老健施設のアイデンティティであることを付言しておきたいと思います。

 それから、介護人材の確保については、根本的な課題は介護業界のイメージアップを図ること。やりがいのある職場をつくっていくということ。このことを全老健としても大きな課題として積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 最後になりますけれども、31ページ、今回の社会保障制度改革国民会議の報告書で触れられなかった障害者問題、精神科領域も含めて議論を積み重ねて、被保険者範囲の拡大などについての議論を今後、期待したいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 平川委員、お願いします。

○平川委員 ありがとうございます。

 連合とましましては、基本的な立場につきましては前回の意見書で明確にさせていただいておりますので、今回は、素案が示されたという状況も踏まえまして、このフレームの枠を踏まえて意見を申し上げさせていただきたいと考えているところであります。

 最初に2ページの2つ目の○、保険料の問題であります。林委員からも地域間格差の問題について記載してはどうかという御意見がございました。それに加えまして第2号被保険者の保険料の問題についても記載をしていただければと考えているところであります。

 6ページの一番下の○のところで、市町村が中心になって生活支援サービスを担う事業主体の支援体制の充実・強化ということなどについて記載がされ、また、コーディネーターの配置の問題について強調されていると考えています。このコーディネーターというのは大変重要な役割を果たしていると思いますが、それをどう育成していくのかというのが大きな課題かなと考えているところであります。そういった意味で既に市町村によっては市町村が主体になっているところもありますし、社会福祉協議会などの協力も得て実施をしてきているところもありますので、せび市町村の社協やNPOの活用についても明言できる形で追加をしていただければと思います。

10ページの1つ目の○でございます。事業移行後も既にサービスを受けている方、さらにまた新しくサービスを受ける方について、既存のサービスを利用可能にするとか、多様なサービスを利用すると書いてありますけれども、必要に応じて既存サービス相当のサービスを利用可能とすることが必要であるということで記載されています。

 この辺どういうふうなことが想定されているのか、まだわかりづらいのかなと考えております。やはり現行の予防給付の訪問介護や通所介護については、再度内容を細かく検証していただければと思っておりますし、特に食の専門性が必要とされている。特に特養については加算などで対応すべきではないかと考えております。特に現行の予防給付の中でも栄養改善加算とか運動機能向上加算というものがございますので、食の専門性が必要であるということについてはしっかりと市町村事業に移ったとしても、財源を確保するような対応が必要だと思いますので、その辺について明確にすべきではないかと考えています。

11ページのガイドラインの関係でございます。これにつきましては基本的には市町村事業は市町村の主体的な判断によって、単価設定等を行っていく形になるかと思いますけれども、やはり2号の権利性を補う手段として国によるガイドラインについては、例えば介護給付費分科会などでガイドラインの内容について議論をしていくことも必要かと思いますが、どう考えているかどうかということもお聞きしたいと思います。もし、そうではないということであれば、ぜひともこのガイドラインの内容について、このような場で議論できる場を保証していただければと思っています。

 さらに市町村の介護保険運営協議会の中でも、第2号被保険者側の参画をより推奨すべきではないかと考えているところでございます。

22ページの介護人材の確保の関係でございます。新しい支援事業、市町村事業になりますと、ボランティアということで多様なサービスということも言われております。しかし一方、有資格者である介護職員は、身体介護を含めて介護職員が専門職としてしっかりと働いていくということが、地位の向上につながるとと考えているところであります。そういった意味で、この介護人材の確保のところにつきましては、専門職として、高齢者の残存能力を活用した自立支援と高齢者の尊厳のある暮らしを支える専門職であるということを、社会的に認識できるような文言を入れいただければと考えています。

23ページの下から2つ目の問題であります。介護職員の処遇改善交付金の問題です。連合としましては処遇改善加算の継続を強く求めてきておりますけれども、それも含めて引き続き検討してほしいと考えております。また、都道府県もしくは特に市町村でありますけれども、保険者として事業者が人材確保に向けた取り組みをしっかりと進めるような支援が必要ではないかと考えています。

 例えば事業者に対してアンケートなどでニーズを把握して、労働関係法とかワーク・ライフ・バランスとか、そういうさまざまな研修などの機会を積極的に設けることも考えたらいいのではないかと考えております。また、特に無資格の職員の方につきましては、積極的に介護職員初任者研修や実務者研修の機会も含めて、しっかりと機会を設けるような仕組みも重要かなと考えているところであります。

 最後に24ページの介護サービス情報公表制度の見直しでございますけれども、これについてもしっかりと公表、どういうふうなサービスをしているのかということも含めて、公表制度を充実されるような形にしていただければと考えています。

 以上でございます。

○山崎部会長 布施委員、どうぞ。

○布施委員 ありがとうございます。

 素案につきましては、当方の意見もある程度反映していただきました。感謝いたします。

 その中で予防給付の見直しについてですけれども、新しい総合事業の財源には第2号被保険者の保険料が充当されます。今後、第2号被保険者が減少いたしますし、また、介護保険料の負担増がさらに加速されていく中で、全体の費用の抑制にはより厳しく臨んでいただきたいと思います。

 介護保険制度の持続可能性を高めるためにも、事業費については特別な場合を除き、前年実績を上回らないということを提案いたしました。新たなリハビリテーションの事業も含めて、費用の抑制により厳しく取り組むべきであることを改めて強調いたします。同時に、従来の予防給付に残る各種サービスにつきましても、当然のことですけれども、費用の抑制に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、この部会でも発言いたしましたけれども、明記されていない点、2点について再度発言させていただきます。

 1点目は施設サービス関連についてでございますけれども、介護療養型医療施設の廃止方針につきましては、もともと医療費適正化計画の一環としての取り組みと理解をしております。そのために医療保険者は病床転換支援金を支払いました。この廃止方針を着実に実行する必要があるわけですけれども、医療、介護の現場を見てみますと想定とは全く異なる病床転換となっております。要は老健施設に移るのではなくて、医療療養病床に移っているという状況になっているわけです。医療保険者に拠出を求める仕組みを含めて、計画全体を見直す必要があるのではないかと思います。素案にはこういったシステムのことが書かれていなかったものですから、明記していただければありがたいと思います。

 2点目は費用負担の見直しについてです。高額介護サービス費の自己負担限度額につきましては、現役並み所得者について現行の3万7,200円から4万4,400円にまで引き上げるということが示されております。9月の部会では、一定以上の所得者が2割負担となった場合は、ここでも新たに自己負担限度額を検討すべきではないかと発言しました。

 以上、2点発言したつもりでしたけれども、素案に明記されておりませんので、できれば追加していただければありがたいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 桝田委員、どうぞ。

○桝田委員 特別養護老人ホーム等につきまして、いろんな御配慮をいただいてありがとうございます。全体としていろんな意見がまとめられておると思いますけれども、1点だけ、10ページの2つ目の○ですけれども、訪問介護、通所介護以外の訪問看護とか福祉用具等は必ずしも柔軟な取り組みになじまないとあって、9ページのほうで通所介護と訪問介護を総合事業に移していく部分の書きぶりなのですけれども、いわゆるなじまない部分が別にするのであったら、なじむ部分のほう、逆に通所介護と訪問介護を積極的にここに持っていくという理論が少し弱いような感じがします。

 というのは、いわゆる費用削減策のほうが微妙にあちこち出てきて、国民の側、利用者側から見ると、どうも地域支援事業のほうに移ることは費用を削減する目的のためだと。いろんな多様な取り組みの中でしていくという部分も、いわゆるお金を抑えるための政策だという部分が強過ぎて、本当の意味でその地域に応じたいろんな形を取り組んでいけるという、もっと積極策のほうを強調するような書きぶりにならないか。それと、そういうふうな策ではなかったら、やはり地域の方々が納得した地域支援事業にならなくて、本当の意味で予防給付というのは介護保険の世界から切り離されていくんだという部分にとらわれてしまうような書きぶりでないかと思います。もう少し積極的に利点のほうのアピールと、するべき内容を強調したらいかがかと思います。

○山崎部会長 山本委員、お願いします。

○山本委員 今回の意見の素案というのは、大分我々の意見が取り入れられているという印象を持っております。そんな中にありまして、とりわけ今回の地域包括ケアシステムを日本全国に、早期に確立していくという点の考え方は大賛成でありまして、また、その点につきまして今回の書きぶりの中に在宅の限界点を高めるという言葉があり、ぜひそれを実現していく。そのためにも在宅の限界点とはなにか。限界点を高めるものの、一番のキーとなるものは何かということを考えていったときに、訪問介護そのものなのだろうと思います。

 例えば我々事業者の中で、特定事業者加算を取得して、あそこに任せれば尿漏れしないというような高い技術を持った、自信を持った事業所というのは幾つかございます。そういう自信を持った事業所、何がそうさせているかというと、訪問介護の束ねているサービス提供責任者だろうと思っています。

 そういう意味からしますと、ケアプランの質を高めるという項目が今回もございますが、そのことも去ることながら、特にサービス提供責任者への研修、訪問介護に係る人づくりといいますか、そういった訪問介護に係る人づくりの研修等の措置もぜひケアマネージャーだけにとどまらずにお願いしたいと思っております。

 昨今はケアマネージャーに対する研修等人づくりの措置が目を向けられますが、実は在宅の限界点を高めるという視点で考えますと、ケアマネージャーとサービス提供責任者の連携をいかに連携をとるかというところが欠かせないものだと思います。そのことが在宅の限界点を高める実効性につながるというふうに思っております。今回の項目にはありませんが、サービス提供責任者に対する人づくりという意味で、ケアマネも含めたいろんな研修措置をお願いしたいと思っております。

 すなわち、今回の素案のもとを、実効性を高めるという点で考えますと、それぞれの段階の人づくり、例えば保険者の人づくり、あるいは事業者の人づくり、それぞれの段階における人づくりを推進していくことに尽きるのではないかと思われます。そういう意味から制度の見直しに伴う人づくりに対する財政措置、ソフト面を期待したいと思っております。

 医療との連携の関係で、例えば療養病床から在宅に。あるいは中核病院から在宅に移る際の中核病院の地域連携室等、退所の際に相談するメディカルソーシャルワーカーの技量というものが非常に我々一般の利用者の面からしても大切なのではないかと思います。そういったメディカルソーシャルワーカー、あるいは施設の退所に際しての相談を請け負う人たちに対しての知識・技術力のアップ等、地域包括ケアシステムに実効性を吹き込むためには、こういったことも目を向けた措置をお願いしたいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 井上委員、お願いします。

○井上委員 ありがとうございます。

 総論的には、これはさまざまな意見、両方違った意見も入っていて、これをどうまとめ上げていくのだろうという不安も若干ありますが、こうせざるを得ない部分が感じられて、これがどうまとまっていくのかがまず興味あるところです。

 私からは、先ほど人づくりと山本委員から御意見が出ましたけれども、まちづくりという観点をつくっていただきたいと思います。介護だけでやっていても大きくならない。本当に今回の提案の中で地域包括ケアシステムという、町ぐるみでやらなければいけないようなことが大きなキーになっておりますので、そうしますと単なる介護に携わって、介護家族だけの問題ではなく、町自体がそうならなければいけないということなので、まちづくりという観点をぜひ取り入れていただきたいと思っています。

 その場合は厚生労働省だけではなく、国土交通省、経済産業省などさまざまなところが入り、垣根を取り払ってまちづくりを推進していただきたいと思っています。

 お金の問題に関しましては介護保険の最初の目的とは若干ずれて応能負担的な要素が入ってきておりますが、これだけ高齢者がふえてきて、これを持続可能にするためには、これもやむなしと思っております。

 その間の応能負担になる場合のお金の問題については、これもまたいろんな意見が出ておりますので、これを合理的にまとめ上げていただきたいと思います。

 いろんな意見があって気になりますのは、7ページの介護予防の推進の2つ目の○と3つ目の○が、心身機能を改善することを目的とした機能回復訓練に陥りがちであったと書いてあります。介護予防の手法が心身機能の回復に陥りがちであったというふうになっています。

 このような状況を踏まえると、その次の○では、機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけでなく、参加とか生活環境の調整、地域の中に生きがい、役割を持って生活できるような居場所づくりというような、一種まちづくり的なものも入ってくるわけですけれども、これはこの私の質問なのですが、機能回復訓練に陥りがちでそれが効果的ではなかったのであれば、機能回復訓練に入った者は介護予防で残すという改正案が出ておりますけれども、これは反対ではないでしょうか。山本委員からも出ましたけれども、むしろ訪問介護、通所介護という訪問介護が重要なものになってくるので、これを地域に移行することに対しては、地域住民の幅広い活用ということで、地域の人たちを認めていただいているのはとてもうれしいことなのですけれども、ここで訪問介護という専門職が関与していくことが重要ではないかと思います。

 したがって、この部分と勝田委員の質問9のところが非常に大事なところで、特に認知症の方にとっては訪問介護というのは大事になってくると思いますので、今さらもとには戻らないかもしれませんが、考慮していただきたいと思います。

 それから、少し長くなって申しわけないのですけれども、人材育成に関しまして先ほど平川委員からも出たのですが、まず私は処遇ありきだと思います。23ページの○で処遇が一番下に来ているのが気になるのですけれども、処遇改善というのが最も重要であろうと思います。

 と言いますのは、介護人材というのは、本当に熱意をもって介護の世界に入るのですけれども、やめてしまうという状況が多いわけです。ですから、むしろキャリアパスとかそういったものでステップアップを促すことよりも、処遇改善だろうと思います。そのことをぜひ重要視していただきたい。人材確保に向けたいろんな取り組みで人がまた入ってくる。けれども、わりに合わないということでやめてしまったらその施設なり、事業所なりのスキルは蓄積していかないわけですから、スキルを継承していくためには人材がやめないということのほうが大事だろうと思います。

 離職する人たち、介護職をやめる人たちの一番の原因は人間関係でした。2番目が施設なりのビジョン、理念が納得できないというものでした。3番目に処遇改善が出てくるのですが、やはり私はもっとも重要なのは処遇改善だろうと思います。もし施設のビジョンが合わないということであれば、情報公表の部分で言い忘れてしまったのですけれども、これは可能かどうかわかりませんが、その施設の理事長さんなどトップマネジメントの報酬を開示していただきたい。従業員の報酬は平均で出ておりますけれども、トップマネジメントの方たちの報酬は明らかになっていない。半分は公費が入っているわけですから、公費から支給されている理事長さんたちトップマネジメントの人たちの報酬もぜひ、開示していただきたい。そのことによって自分が勤めているところとの理念との一致や関連が見えてくるのではないかと思います。

 厄介なことをつけ足してしまいましたけれども、以上でございます。ありがとうございました。

○山崎部会長 内田委員にお願いして、後でまた事務局からお答えをいただきたいと思います。

○内田委員 それでは、今回の報告書全般は、非常に市町村の役割が大きくなってしまっていて、中に本当に事務量の軽減といったことなどが書かれていて、配慮されたような形にはなっていますが、市町村にも本当に全てが投げられているような印象を持ちました。ですから国や県が一体どういう支援策をとっていくのかみたいなことがわからないまま読ませていただきました。

 まず今回の制度の改正については、この8ページにある地域包括支援センターの機能強化というところは非常に大事なところだと思うのですが、職員に対しての研修等は非常に負担であるという御意見もありましたけれども、人員だけをたくさんふやせばよい仕事ができるわけではないわけですから、それでしたら教育が絶対に必要なわけで、ここにこの教育とか研修といった内容を入れていただきたいというのと、今いる人員を全く変えずにこれだけふえたいろいろな事業をするというのは、これはやはりできないことですので、人員をふやす、それも今の3職種だけではない、何か国家資格を持った職種をふやすといったことであれば、その財源をどうするのかというのも、何かもう少しきっぱり出させていただければという気がします。

 それと、今の地域包括支援センターは、委託の方式が非常に多いように思いますが、委託方針に基づいて云々というのはこの8ページに書いていただいているのですけれども、委託方針をもっとはっきりするというのも求められてくるのではないかと思います。

11ページ目のところです。地域支援事業の見直しというところで、市町村が3年ごとに検証するといったようなことが入っているのですが、それは何か費用のところがすごく大きく言われているわけですが、今回これだけの制度を変えるわけですから、3年などと言わず、もっと短い期間で実際にどのような効果があるのか、あるいはないのかといったようなことを調査して、報告されるべきだと思うのです。これはとにかくボランティアであろうがNPOであろうが、介護保険というものを使って事業をするわけですから、その結果についてはきちんと報告がなされるへぎだと思います。

12ページ、上から2つ目の○のところで、ガイドラインにサービスの質を一定程度担保できるような内容。この内容は一体どういうものにしようと思っていらっしゃるのか。つまり必ず実態調査をするとか、あるいは行政による指導があるとか、何かそこら辺のところがよくわからないなと思いました。

15ページ、小規模多機能のところです。短期入所の併設ということで、専用の居室が必要とされている設備の基準の緩和とあるのですが、これは私、聞いたかもしれないけれども、何か失念しておりまして、これは専用の拠出がなくてもいいけれども、それだったらどういうような基準が満たされなければいけないのかというのは、これは済みません、質問です。

 次ですが、介護人材の確保のところ、23ページのところなのですけれども、これだけ書いていただいているので、その点についてはありがたいと思いますが、上から2つ目の○の最後ですね。それぞれ積極的に取り組むことが重要である。これは重要どころか、やっていただかなければ困るので、取り組むべきだとか、取り組まなければならないとかぐらいにしていただけたらいいのかなと思います。

 その後、具体的にはというところで、生活支援サービスの担い手をふやす。これはつまりボランティアをやっているような方々がその担い手として入ってくるということで、無資格の人をどんどんふやすという意味なのかどうか。今、どう考えても介護予防ということを考えるのだったら、無資格の方をどんどんふやすというのではおかしいような気がしますので、ここはどうかなと思います。

 その次の○のところ、処遇改善のところですが、事業者にさらなる自助努力を求めるという向きの御意見があったかと思いますけれども、ここのところも中小の事業所は自助努力も限界がありますので、やはり処遇改善加算といったようなことは今後もきちんと続けていただきたいと思います。

 次のページのところ、○の2つ目のところなのですけれども、ここも都道府県で考える。これも本当に行政に一緒に考えていただかないと、人材確保は難しい状況ですので、ここら辺はもう本当に実効性のあるやり方をやっていってほしいと感じました。

 以上でございます。

○山崎部会長 それでは、事務局からお願いいたします。

○朝川振興課長 順番に内藤委員からです。内藤委員から人材確保についてイメージアップが重要であるという御指摘をいただきました。これは全老健も積極的に取り組むという御意見表明でしたので、非常にありがたい御発言だったと思います。後から人材確保についてたくさん意見をいただいていますが、イメージアップは非常に重要なものです。イメージアップは我々国あるいは都道府県、市町村、行政も努力するべき要素は非常に強いと思いますが、まさに事業者の皆様方の取り組みも重要でございますので、全老健に限らず、事業者の皆様一緒に取り組んでいただければと思います。

 平川委員から幾つかいただいていまして、まず6ページ目のコーディネーターのところ、全体として先ほど総務課長申し上げましたように、意見の修文に係るところにつきましては、これは部会長と相談してということにさせていただきますので、修文するか否かということではなくてお答え申しますと、6ページのコーディネーターのところ、社協、NPOの活用を推進すべきというところは、まさに私どももそういうふうに考えています。

10ページの1つ目の○、必要に応じて既存サービス相当と書いてあるところが何を想定しているのかということについてですけれども、既にサービスを利用されている方については、今、既に例えばデイサービスであればデイサービスの事業所に通われているわけで、これがある時点、例えば平成29年度にある市町村が給付から事業に移行したときに、サービスを受けていらっしゃる方は継続性という問題がありますので、同じデイサービス事業所に通いたいという意向があって、状態像もそれに適しているということであれば、既存のデイサービス事業所に通い続けられるようにという趣旨で書いてございます。

 専門性が必要で、既存の加算で対応しているものについて引き続きという趣旨の御質問、御意見だったと思いますが、給付から事業に移行した場合も、当然単価設定は最終的に市町村にしていただくことになりますが、これが今の例えば予防給付に位置づけられている訪問介護、通所介護のいろいろな介護報酬の設定とすごいそごが生じてくるということになると、これはサービスを担われる事業者さんも事業の継続が難しいという話になってくるかと思いますので、具体的にどういうふうに連続性を持っていくかということは今後よく検討していきますけれども、現行単価を踏まえながら検討していく必要はあると思います。

11ページ、ガイドラインについて給付費分科会とか何かかけるのかというところですけれども、今の総合事業という制度が現行もありまして、それについて厚生労働大臣が指針を定めるという枠組みがあって定めているわけですが、これは市町村が事業の運営に取り組みやすいように国として指針を示す、ガイドラインを示すという性格のものでございますので、特段何かどこかの機関に意見を諮問してということを想定しているものではないのですけれども、いずれにしてもガイドラインは重要なことを定めていくことになると思いますので、関係者と情報共有をしたり、さまざまな意見をお伺いしながらつくっていく必要があると思っております。

 桝田委員から9ページから10ページにかけてだと思います。予防給付の見直し、事業への移行について、訪問介護と通所介護のみに絞るところの説明の仕方が裏から説明しているので、訪問看護とか以下のサービスはなかなか多様化になじまないから、訪問介護、通所介護に限定してというふうに読める。その表現の仕方がもう少しポジティブに説明できないかという御意見だったかと思います。

 私どもも、ここの見直しは訪問介護、通所介護のところをなぜ事業に移行するかと言えば、そこが多様化をさせていく。その多様化したサービスを地域にふやしていく。そういうことを考えて、ここの2つのサービスについて見直しをしていくという考え方でございます。その点、わかりやすく関係者あるいはその市町村にお示しを今後もしていきたいと思っております。

 山本委員から、訪問介護の重要性、特にサービス提供責任者の重要性についての御指摘をいただいています。まさにおっしゃったとおりでございまして、訪問介護サービスが質のいい形で提供されることの1つ重要なポイントは、ケアマネージャーさんとまず短期目標などの目標をしっかり共有していただいて、具体的にこの方についてこの要介護者、要支援者にはどういう具体的なサービスを提供し、何をこの一定期間の間で目指していくのか。そういうところをしっかり共有していただく。そうすることによって自立支援に向けたサービスにもなりますし、介護予防に資するサービスにもなるということだと私どもも思っています。

 そこの理念の共有は恐らく皆様方でできていると思いますが、現場のレベルでそのケアマネージャーさんと訪問介護の担当者の皆様方の共有が本当にしっかりできているかというと、それはまだ努力すべき要素が多々あるのだと私どもも思っておりますので、そこがしっかりされるように考えていきたいと思います。その際、人づくりとして研修が重要であるという御指摘でございましたので、今でもこの研修を支援する枠組みが幾つかございますので、そういったことの活用も含めて考えていきたいと思います。

 井上委員から幾つかいただいていまして、まず1つはまちづくりという観点が重要なので、そういう視点から取り組むべきという御指摘をいただいて、これはまちづくりを所管しているいろんな他省庁とも連携しながらという御指摘をいただいております。おっしゃるとおりでございます。特に生活支援の充実、介護予防の充実といったあたりは、まちづくりそのものに近いテーマでございます。住まいの話もそうでございます。国交省なんかとは結構頻繁に意見交換をしながら政策を進めてきているところでございますので、それ以外の省庁も含めてしっかり連携をしていきたいと思います。

 専門職による訪問介護が重要であるという御指摘もいただきました。これは予防給付の見直し、総合事業への移行に際して、これも何回か御説明申し上げているところでございますけれども、ケアマネジメントの過程の中で、要支援者に当たる方々などについて、その状態像あるいは意向といったところを踏まえながら、その人にふさわしいサービスを提供していく。そういう形にしていくことが重要でございます。そう考えています。当然その中には、要支援者の中には専門職による訪問介護が必要だと判断される方々が、今後もいらっしゃると思いますので、そういった方々にそういうサービスが届くようなことは重要と思います。

 一方で、その多様なサービスを利用しながら社会参加をしていけるような環境につなげていく。サービスをあえて利用しなくても生活が継続できるような姿に持っていく。そういった自立支援あるいは介護予防という考え方も重要でございますので、そこはケアマネジメントの過程などでしっかりと見極めていく。そこが重要なのではないかと思います。

 人材確保についてですけれども、処遇改善が何よりも重要であるという御指摘でございました。処遇改善は重要な要素であるということは共通認識でございます。ただ、処遇改善だけやっていれば人材確保ができるかというと、それはそういうことではなくて、事業者さんの取り組みということも非常に重要なポイントでございますし、先ほど申し上げたイメージの問題も重要でございますので、総合的に取り組んでいきたいということで、先ほどの23ページ目○1〜○4いろいろ書いてございますのはそういう趣旨でございます。さらに処遇改善については、下から2つ目の○で特出しをして書かせていただいてございます。

 一番最後に御指摘いただいた情報開示で報酬云々というところにつきましては、ここは多様な議論があるところだと思いますので、よく皆様方の意見を聞きながら検討すべき課題であると思います。

 内田委員から何点かいただいておりますが、まず8ページ目の地域包括支援センターについて、研修が重要である。人材の教育が重要であるという御指摘をいただきました。おっしゃるとおりだと思います。ここで機能がしっかり果たしていただけるかどうかというのがマンパワーの量の問題もありますが、その一人一人の専門職の方々の資質を高めていくことが重要であると思いますので、そういう機会をふやしていくことを考えていただかなければいけないと思います。

 委託が多い中、委託方針をよりはっきりしたものにすべきであるという御指摘をいただきました。これについては意識的に書いているつもりでございまして、8ページ目の一番下の○でございますが、委託方針についてより具体的な内容を提示することを推進し、業務内容を明確化する必要があるとあえて書かせていただいておりますので、考えていることは一緒でございます。

11ページ、3つ目の○、3年ごとの検証について、もっと短い期間で調査報告されるべきであるという御指摘でございます。ここで3年ごとと書いておりますのは、計画の期間も3年ごとに動いておりますので、基本は1つの区切りをつけるのが3年ですので3年ごとということを書かせていただいていますが、当然、毎年度毎年度市町村は予算を組み、決算を出し、事業に取り組んでいかれますので、特に最初の272829年度は重要なところでございますから3年後と言わずに、我々もその状況をしっかり把握していきたいと思います。

12ページ、2つ目の○の3〜4行目に、ガイドラインで質を一定程度担保できるような内容を盛り込むべきという記述があることについてですが、これはそういう留意事項を挙げていただいた、そういう御意見があったということでございますので、そういう御意見があったということも踏まえながら、ガイドラインづくりを考えるということだと現時点では思っています。

15ページ、小規模多機能の(4)の直前の小さいポツです。一番下のポツについて専用の居室の緩和と書いてあるところの趣旨でございますが、現在、小規模多機能の泊まるスペースがあるわけですけれども、そこを活用して短期入所、ショートステイをすることは認められていませんが、当然小規模多機能に登録されている25名の方が優先でございますが、あいている場合というのが結構ありますので、あいている場合にショートステイができるように、その居室が使えるようにという趣旨で書いてございます。

 次に人材確保について、23ページ目の3つ目の○の3つ目のポツですけれども、生活支援サービスの担い手をふやすことということの記述について、無資格をふやすのはよくないのではないかという御指摘だったと思います。

 一方で専門職による身体介護、生活援助、専門的なサービスがしっかり提供されることは重要であるという認識は我々も持っておりますし、それは言ってみれば当たり前のことなのですけれども、一方で担い手のすそ野を広げていくことも重要だと思います。いきなりその介護福祉士になるという方もいらっしゃれば、まずは自分の身近なところから入っていって、興味、関心を持っていただいて、そこから初任者研修、さらには介護福祉士というふうになっていっていただく方も多くいらっしゃいますので、すそ野を広げていくということも非常に重要なことだと思います。そういうことも含めて、ここは記述をさせていただいているところでございます。

24ページ目の人材確保のところで、2つ目の○で都道府県が協議会を設置しながら取り組みを進めていきましょうと書いてあるところについて、行政の役割は重要なので実効性のあるやり方をという御指摘だったと思います。これも人材確保の回で資料としてお示ししておりますが、既に県として独自に京都府とか広島県とか幾つか事例を挙げましたけれども、こういう協議会のような形で関係者巻き込んで有効な対策を打ち始めている例がございますので、そういうものをまさに我々も参考にしながら、全国の都道府県にそういう取り組みが広がっていくように考えて記述しているところでございます。

○迫井老人保健課長 引き続きまして、老人保健課長でございます。

 幾つか御指摘、御質問いただいています。まず内藤委員から20ページのところでございます。一番下の○のところですが、老健施設に関しまして訪問看護ステーションや訪問リハビリステーション事業所等の併設ということを書いてございます。現状でそれはできない、リップサービスという御指摘があったのですが、私どもはそのような認識ではございませんで、もしかしたら御質問の趣旨が理解できていないのかもしれませんが、もともと訪問看護ステーションの併設ということ自体は、基本的に老健施設でも別途、運営主体、組織であれば法人ということになりますが、当然妨げるものではないということでございます。

 逆に併設ができないというふうに御理解されている趣旨は、恐らく病院、診療所が医療の訪問看護サービスを提供されるということも踏まえて、みなしで介護保険サービスも提供できるように制度上、仕組みができているということを指摘されているのだろうと思います。しかし、今、申し上げましたとおり、本来、医療、介護ともども訪問看護サービスの提供がなされることが前提となっておりますので、医療施設である病院、診療所につきましてはみなしという取り扱いになっているということでございます。

 したがいまして、ここは法人組織として老人保健施設において、改めて訪問看護ステーションの併設をしていただくことも、検討していただくことが可能なのではないかという趣旨でございます。

 同じく内藤委員から、この老健施設に関する20ページから21ページに係る内容に関連しまして、介護報酬上の具体的な御指摘、御意見をいただきました。同様に処遇改善加算に関する御指摘、平川委員、内田委員、間接的には恐らく山本委員や井上委員も言及されていると思いますが、これらにつきましては冒頭御説明させていただいたとおり、13ページのまとめのところに2つ目の○ですけれども、給付費分科会で議論していただく内容でございますので、このあたりを踏まえて今後対応させていただきたいと思っております。

 最後ですが、布施委員から御質問いただきました。ページでいきますと21ページでございますけれども、介護療養型の医療施設の廃止方針に関するところですが、布施委員の御指摘は、この記載、介護療養型医療施設の廃止方針についての部分につきまして、医療費適正化計画に係る実効性を担保するという趣旨で、記載ぶりを考えてほしいという御指摘あるいは御要望だったと思います。

 私どもの理解は、21ページの上から3つ目の○のところの前段の部分ですけれども、ここの記載ぶりは御指摘の点を踏まえまして、介護保険制度の見直しという趣旨から介護老人保健施設等への転換を着実に進め、計画的にという記載をしておりまして、これは布施委員の御指摘をそのまま対応させていただいているという認識でおりますので、御理解いただければと思っております。

 以上でございます。

○山崎部会長 それでは、土居委員からお願いします。

○土居委員 ありがとうございます。

 事務局に素案を取りまとめていただきまして、大変私としてはこの内容全体として基本的には評価をしております。

 幾つかこれまでにも委員の方が述べられたこともありますので、私の意見を述べさせていただきたいと思います。

 2ページ目の林委員が先ほど保険料の地域格差の話に触れられましたけれども、私は林委員がおっしゃっている意味では、ここに何かを書き加えるということはすべきではないと思っています。と申しますのは、保険料が高い低いということだけを捉えて地域格差と言うべきではないと思っておりまして、つまり保険者として努力をして、それなりに要介護認定率も低く抑えられたということをもって保険料が低くなるという努力をした結果、保険料が低くなるというケースもあるわけですし、もちろん高齢者の方々が高齢化率が高くて、他地域よりも保険料が高くなるということもあるということですから、保険料が何ゆえ高いか低いかというのは、単に高齢者が多いか少ないかということだけで決まるものではないと思いますので、単純に高いとか低いとかという話で格差をできるだけ小さくというような話ではないと思います。ですから、そこは持続可能性ということはもちろん、どんどん保険料が上がり続けては困るという面もありますけれども、保険料の格差という話だけで持続可能性を議論することはないだろうと思います。

 9ページから10ページにかけてですけれども、私も地域支援事業の見直しについては、これは桝田委員もおっしゃっておられましたが、もう少しポジティブに書くべきではないかと思っております。確かに9ページの下から3つ目の○のところに、既に市町村が地域の実情に応じ、住民自治体の取り組みを含めた多様な主体による重要な取り組みというふうに非常に明確に書かれている点は、私はいい書き方だと思いますが、やはり後半になってくるとだんだんいろいろそうは言ってもという話が出てくるということなので、要所要所に今の趣旨を反映できるような書き方に一部変えてはどうか。

 まず修文の提案ですけれども、9ページの2の最初の○のところですけれども、ひとり暮らし高齢者等の急速な増加、家族の介護力の低下、地域の力の低下などによりと書いてあるのですが、地域の力の低下というのをここに書いてしまうと、その後、地域に任せて多様なニーズに応えて頑張ってくれという話なのに、低下してしまっていては任せられるのかという話になってしまってはいかんと思いますので、おっしゃっている趣旨を反映するなら、例えば地域経済を支える若年層の減少とか、高齢者がふえるだけでなくて地域経済を支える若年者の減少というのも、確かにこれは介護をめぐる環境としては非常に重要な変化ということはあるかと思いますので、その程度でとどめるということと、あとは12ページの最初の○で、地域包括ケアシステムの構築を実現するという、ここを地域支援事業を充実するとともにというふうに書いてあるところが、非常にこれでもう一回最後ここでダメ押ししておくのは重要だと思いますので、あえてさらにもう一回、修文案としてはもう一フレーズダメ押しをしてはどうかと思う。市町村が中心となって取り組み、多様な地域のニーズに応えながら地域包括ケアシステムの構築を実現するというふうに言ったほうが、地域支援事業をやっていただくことを通じて、地域包括ケアシステムの構築を実現するというところにもつながってくるということで、よりポジティブになるのかなと思いました。

 それから、市町村に取り組んでいただくということですので、これは意見ですけれども、結城委員も御指摘されましたけれども、自治体職員の能力向上というのはやはり大事だと私も思います。何かとこの素案の中には、市町村にこれからいろいろとお願いをしなければいけないので、急激な事務負担とか財源負担とかそういうものには重荷にならないように配慮していますということが要所要所に書かれているのですが、余りに要所要所に書かれ過ぎているがゆえに、自治体の方々はもちろん頑張っていただきたいという思いが非常に私としても強いですし、能力があると思っているのですけれども、何かと負担に耐えられないからかわいそうみたいな、そんなようなトーンが何となくにじみ出ているみたいなところがあるので、もちろん現場の負担には配慮するということは今、書いてあるとおりで、修正は私は必要ないと思いますが、できるだけ自治体職員もこれから能力を向上させて、そういう期待されている役割に十分応えられるように頑張っていただきたいというようなところは、私の意見としては思っております。

 最後に、これは久保田委員も提示されたことですが、今後に向けてという30ページ、31ページあたりに、給付の効率化、重点化という話はきちんと記していただきたいと思います。まさに社会保障制度改革プログラム法案にも、介護サービスの効率化及び重点化を図りつつということを書いているわけですから、このプログラム法案の趣旨に沿う形で今後に向けて取り組んでいただきたいと思います。

 以上です。

○山崎部会長 鷲見委員、お願いします。

○鷲見委員 ありがとうございます。

 地域包括ケアを推進する観点からは医療ニーズへの対応であるとか、予防的視点、多様な支援内容など、きめ細かな対応が提案されていると思います。一方、それらの支援は利用者お一人お一人に、どのような状態になっても一貫したケアマネジメントが継続的に提供されることが必要だと思います。

 元気な方が支援を必要になっても、その方に合った自立をしていくのが本介護保険の理念でもあり、それを実現するのがケアマネジメントだと考えます。

 前回の改正からの課題でありますケアマネージャーの資質に関しましては、積極的に取り組みたいと思います。市町村による育成のような受け身の姿勢ではなく、支援のもとに職能みずからの手で育成をしていくことが必要だと思っていますし、また、今後主任介護支援専門員が重要な機能を担うことになっていくと思いますので、その役割が果たせる環境整備が必要になってくると考えています。

 地域ケア会議におきましては、直接的にサービスを変更するものではなく、本来のケアマネジメントプロセスに従って変更していくものだと考えます。

 介護支援専門員は地域ケア会議にも積極的にかかわり、個別事例、地域ケア会議の積み重ねによって地域課題を発見し、ケアマネジメントの質の向上に対応していく必要があると考えます。そういった意味でも、単にケアマネージャーへの締めつけや給付抑制に働かないように実施していただきたいと思います。

 ここで1点質問です。6ページに総合調整の権限という言葉がありますが、この具体的な内容について御説明いただきたいと思います。

 次に、権限移譲についてです。権限移譲は居宅支援に関しては公正中立という観点から、構造上の課題が解決できない以上、難しいのではないかと思います。この点についてはさらに検討していただきたいと思います。

2番目の質問です。もし市町村の機能強化の方針や指導に不当性があるという場合には、介護支援専門員は、どこに相談したり意見を述べていったらいいのかということをお示しいただければと思います。

 3点目の福祉用具のモニタリングにつきましては、ケアマネジメントのプロセスに沿った形で検討していただきたいということを、前回から引き続き重ねて発言させていただきたいと思います。

 また、インフォーマルなサービスの評価の仕組みについて、今回は具体的に言及されておりませんが、今後、多様なサービスの形態の提供やケアマネジメントの結果、インフォーマルのみになった場合、または認知症の方のようにサービスにつなげるための支援のみが継続的に行われているような、給付が発生していないケースにおいても評価していただけるように、引き続き検討していただきたいと思います。

 なお、今後事業を実施するためには課題を残しています。介護認定のあり方や認知症の方への対応、サービスの質の担保について引き続き検討し、制度改正に伴う混乱を最小にできるよう、利用者が納得できる制度にすることが重要であると考えます。

○山崎部会長 齊藤委員、お願いします。

○齊藤(正)委員 個別のサービスの見直しや報酬などは恐らく介護給付費分科会だろうと思いますが、そんな中で16ページの通所介護のところですが、先ほど小島参考人からもありましたが類型化がさらにふえるのではないか。実際ここにもサービス提供時間の長短、事業所の規模など、さまざまなサービス提供の実態が、既にあり、その上にまたサテライトが出てきたり、どういうふうに整理していくのかというのがとても不安な感じがします。

 いろんなサービスの実態があったというのは、ニーズがあるからそういうふうになってきたという今までの経緯もあるわけですが、数がふえてきてしまったから何とかするということではないと思うので、もう一度このあたりは考えていくべきだということと、その後にも2個、3個出てくるのですが、柔軟な事業展開とか、柔軟な事業運営という、どうすればうまくとれるかといった話にとられないかという、言葉の言い回しが非常に気になりました。

 サービス提供者の生き残りが主眼ではないと思うので、通所介護に限らず、サービスの類型化やあり方を考えるときには、どのような提供手法や内容が利用者にとってよいのかという視点をどこかに文章として入れていかないと、ここにある3つの○はそれほど内容的に変わっていないような気がします。もう少しここは、書き方があるのではないかと思います。

 実際に今、地域では小規模からどうしたら通常規模に移れるだろうかということや、駆け込み申請まで行われるようになってきたり、いろんなことが起こってきてしまうので、誤解を招かないような進め方をしていくべきではないかと思います。

 もう一点は、これは結城委員も少し触れていらっしゃいましたが、要介護認定に関して確かに今回は改定の見直し等はないということではありますが、想定されるのは要支援2なのか要介護1なのかの判断になることは目に見えていることで、このときによい方向に見直されていくことがイメージできるようにしていかないといくべきかと思います。簡単に言えば位置づけとか報酬の出所が変わるかもしれないが、サービスの内容は決して悪くはならないんだ。逆によくなるようにするためには市町村にどれだけ国のほうもバックアップしながらやっていくんだという様な文言が入ってきてもいいのかなと思います。

 現場ではきっとそういうことが不安になっているだろう。どちらになるか、要介護認定の結果がより一層重要になってくる。不服申し立ての件数がふえてくるようでは逆効果かなという感じもしないでもありません。現在やはり要支援2か要介護1の判断というのが不安定かどうかとか、そのサービスが理解できるかどうかというところでとどまってしまっているので、それだけで今後本当に決めていけるだろうかという、もう少しイメージ的にも、なおかつ要支援2になるのは悪いことではないので、要支援2だとこういうサービスも受けられるんだよというイメージがもう少し示されたほうがいいと思っています。

 話が戻りますが、前回の制度改正のときも、柔軟な解釈といったことが出てきて、柔軟過ぎていろいろなとり方ができるようになってしまった経緯もありますから、機能訓練も事業加算は1も2もとれるとか、そうすると合わせると通所リハより点数がいいとか、ではそちらに移ったほうがいいとか、ちょっと違うのではないかと思うのです。そういう話にならないように、もう一回これはしっかり見直しをしていくべきではないかと思いますので、よろしくお願いします。

○山崎部会長 齊藤秀樹委員、お願いします。

○齊藤(秀)委員 ありがとうございます。

 全体のことに係る部分からお話したいと思いますが、素案全体としてはこれまでの部会の経過が反映されている取りまとめではないかと思います。先ほど何人かの委員からネガティブ、ポジティブ論がございましたが、私は正直な書きぶりだなと理解をしておりまして、それを否定するつもりもないですし、肯定するつもりもない。私はこの書きぶりは事務局の誠意が出たものとして評価いたしております。

 今回の改正案の1つの大きな特徴は、市町村の権限強化が非常に大きくなった。つまり、保険者機能を強化して、まさしく地域力を回復させる、または高めるということを通じて地域包括ケアシステムを一歩前進させたいという意図があるのだろう。これは私は非常によく理解できます。

 他方、要介護認定でありますとか、サービスの質、または今後市町村で利用者負担を決められるという問題については、同じ財源を使いながら、場合によっては内容が伴わないで市町村間の格差が広がるのではないかという懸念が払拭できないまま、この段階を迎えているというのが今の状況ではないかと思うわけであります。

 先ほど、鷲見委員からこれに関連した話、私も非常に気になる話としてつけ加えておきたいと思いますが、居宅介護支援事業所の指定権限の市町村移譲の件ですが、これは私は恣意的な指導の可能性を否定できないと実は思っております。この介護保険は制度の要として、居宅介護支援事業所でありますとか、介護支援専門員の公平・中立性というものを問うてきたわけでありますし、これを担保することが大前提であります。むしろ委譲によってその資質向上が図られるのかというのは甚だ疑問であります。この点さらにはさまざまなところから出ておりますローカルルールというものがあるということ。これも私は問題が大きいのではないかと思っておりまして、こういうものをチェックする機能という上からも、都道府県の適切な関与というものが必要ではないかと思っております。委譲することの是非については、引き続き検討が必要ではないかと思っております。

 今回の意見書の先の部分にも書かれておりますが、国民会議におかれましては、地域包括ケアシステムを構築するということは、言いかえると21世紀型のコミュニティの再生だと書かれているわけであります。介護保険において保険者機能を強化するということが、その地域力を高めていくということはありがたいことでありますが、逆に強権を発揮されるようなことになっては、このコミュニティ再生というのは逆の道をたどることになるという懸念がある。恐らく言い方はいろいろありますが、委員の中にいろいろと懸念しておられるものが、市町村が本当にできるのかという問題と、市町村が行き過ぎたことにならないのかという問題も含めて、この辺が非常に心配しているということにつながっていると思います。

 私はこれは考え方としたらポジティブでありたいと思いますのは、保険者機能の強化というものがプラスに作用するというのが今回の改正の狙いであって、マイナスに作用することがあってはならない。そのために私はガイドラインということだけではなくて、それも大事でありますけれども、先ほど知事会からも意見書が出されておりますが、利用者の立場からすると国と都道府県がもっと連携していただいて、市町村に対する支援を強化していただきたい。先手先手を打っていただいて、市町村の格差というものがなくなるまたは小さくすることによって、利用者の権利が保証されるようなことを目指すべき改定だということが明確に見えるような書きぶりであっていただきたいというふうに期待を申し上げまして、私の意見とさせていただきます。

 以上であります。

○山崎部会長 齋藤訓子委員、お願いします。

○齋藤(訓)委員 私も3点ほど意見を出させていただきます。

認知症の施策のことにつきまして、4ページから5ページに書かれてあることは大変重要で、これらを市町村できちんとやるということが位置づけられたのは大変評価をしております。

 ただ、もう一点つけ加えていただきたいなと思っているのは、やはりこれから認知症がふえて、がん等のほかの疾患も持ち合わせて、介護も医療も必要な状況になりに、重度化していった場合でも、可能な限り御自宅やグループホームで暮らし続けられるように限界点を高めていく方向性に言及すべきだと思うのです。この認知症施策の記述の中でも、最終的に地域で看取りができていくような体制をつくるということに言及すべきではないかと思っております。

 認知症が重度化したために、最後に療養の場所や看取りの場が変わっていくということは極力避けていく体制整備が必要です。認知症のグループホームについては特段ここでは言及されていないのですけれども、認知症を抱えて終末期を迎えるといったような場合には、生活の場にタイムリーに外部から必要な医療や看護が入れるような形に持っていくべきだと考えていますので、今のように訪問看護に契約で健康管理をやってもらうという位置づけで果たしてこの先大丈夫だろうかという懸念があります。こういったあたりについては検討の余地があるのではないかと思っています。

 また、定期巡回サービスがなかなか伸びていないという実態がございまして、訪問看護事業所との連携や看護職員の確保が難しいということは御指摘のとおりだと思います。訪問看護との連携が難しいのは、違う事業所が違う組織の中でお互いになかなか顔の見えない関係でやっていくのが難しいということと、連携するためには非常に時間がかかってまいります。関係性の熟成には時間がかかりますので、本来だったらやはり一体型を開設できるような支援が必要なのではないかと思っております。そういった一体型を誘導していくような検討も必要ではないかと思っています。

 3つ目は、先ほど井上委員や山本委員からもありましたけれども、これからボランティアを活用したり、多様な教育背景の職員が協働したりということで、介護保険サービスで働く従事者をどうやって定着させ、確保するかということを考えてますと、マネジメントの視点は非常に重要になってくるかと思います。人材確保のところでキャリアアップであるとか、あるいは事業所の努力だとかは書かれていますけれども、人事管理とか職場の環境を整備していくには、事業所の管理者やトップマネジメントの教育、研修は非常に重要になります。素案に研修の受講支援ということが書かれてあるのですが、実務者レベルだけではなくて、マネジメントの方々の教育支援にもぜひ予算をつけて、研修の機会を増やしていただけるように、配慮していただければと思っております。

 そういった意味では、この記載の中にもありましたけれども、各都道府県内で関連団体が共同しながらやっていく仕組みも少しずつでき上がっているということでもありますので、ガイドラインの中になるのかどうかわかりませんが、きちんとそういったことも位置づけて記載していただきたいと思っております。

 以上です。

○山崎部会長 小林委員、お願いします。

○小林委員 私どもはこれまで再三にわたり、地域支援事業の財源構成について問題があることを指摘させていただきましたが、これに対する事務局からの説明は現行制度からの延長線上での形での提案だから理解してもらいたいとのことでありました。

 これについて改めて申し上げますが、私どもが主張しているのは、今の制度の財源構成そのものがおかしいから見直すべきと申し上げており、今回の提案がきっかけではありません。このことを理解していただきたいと思います。

 しかも今回の提案は、これまでの予防給付という内容から、市町村の裁量で内容が決められる市町村事業への本質的な変更が行われる一方で、現行制度の延長という理由だけで2号被保険者の保険料が引き続き充てられ、現役世代にさらに負担を強いるという内容であり、理屈に乏しいと言わざるを得ません。

 素案の12ページの2つ目の○には「市町村の裁量で実施する事業に第2号保険者の保険料を充てることは見直すべきなどの意見があった」と記載がありますが、地域支援事業の運営に当たっては保険料負担者の納得感だけではなくて、理解が必要不可欠であり、財源構成の見直しを求める意見があることについて、改めて強く申し上げます。

 次に、上限額を超える場合の対応について、前回の部会では「上限を超えていることについて、それは仕方がないというか、妥当であるということであれば、当然、介護保険の枠組みの中で費用を出す」という事務局からの説明があり、素案の12ページの一番上のポツに、「個別に判断する仕組みなどの必要性について検討する」とあります。上限を超える場合の対応を検討することについては仕方ないにしても、まずは上限内におさめることを基本認識とすべきであり、そのことを素案に記載すべきであります。素案の11ページの最後の○の3つ目のポツ、これは今申し上げた12ページの一番上のポツのことですが、ここに「市町村の事業費については上限内におさめることを基本にする」ことを記載していただき、この基本認識の下で、上限を超えた場合の対応を検討していただきたいと思います。

 その上で繰り返し申し上げますが、上限を超えるものについて2号保険料を充てるのか充てないのか。この点は非常に重要であり、曖昧なままでは済まされません。素案の12ページの2つ目の○に、上限額の機能の実効性を確保すべきという留意事項を挙げる意見が記載されておりますが、具体的にどうキャップをはめるのかが重要であり、基準を明確に示すなどして、しっかり実施していただきたいと思います。

 最後に素案全体について申し上げます。介護保険も医療保険と同様に、給付費が増加し続けることが見込まれる中で、制度の持続可能性を維持し、国民負担、保険料負担をできる限り抑制していく必要があることは言うまでもありませんが、素案ではこうした視点がわかりにくいと言わざるを得ません。

 私ども被用者保険は極めて厳しい財政状況の中で、相当の財政負担を強いられている立場であります。加入者の大半が中小企業の従業員、事業主である私ども協会けんぽの立場としては、新たな負担増というのは中小企業の経営、従業員の雇用、生活に直結する極めて厳しい問題であります。サービスの充実も大切でありますが、資源には限りがあります。各サービスの具体的な見直しについて、素案の31ページの1つ目の○に記載されているとおり、介護給付費分科会で議論することになりますが、見直しに当たっては制度の持続可能性の維持、費用負担者の理解と納得性の確保の観点から、効率化できるものを常に探していくことを基本に、サービスの重点化、適正化を推進していくことが必要であります。

 久保田委員、土居委員からもありましたように、素案にはこうした見直しの視点を反映させていただきたいと思います。

 以上です。

○山崎部会長 河原委員、お願いします。

○河原委員 時間の関係もございますので、できる限り現場で働く方たちの視点に立って意見を述べさせていただきます。

 まず目次のところで、地域支援事業の見直しにあわせた予防給付の見直しというふうに、予防給付見直しの位置付けについて、しっかりと確認することができました。現場の者たちにとっては、新聞等で軽度者切りとセンセーショナルな取り上げられ方をしておりましたので、実は給付の抑制というのが最初にあって、予防給付の見直しにあわせた地域支援事業の見直しというふうに理解していたと思います。ですので、実はそうではなくて地域支援事業の見直しにあわせたというところにつきましては、これは基本中の基本にしてこれからも強調していただきたいなと思います。

22ページの介護人材の将来推計のところでございますけれども、これも以前にも意見を述べさせておりますが、介護はチーム力の仕事でございます。ということで言えば、私は介護職員以外の人材の必要数についても記載していただくことがベストではないかと思います。

 これからは住民ボランティアあるいはNPOなど、オールキャストの陣容で臨むわけですから、とするならば、介護に携わるほかの多くの方たち、介護職員以外の方たちもしっかりこれぐらい必要なんだということを数値として書き加えていただきたく、要望したいと思います。

23ページ、私はイメージアップのことについては大賛成なのですけれども、ただ、イメージばかり先行してしまって、イメージを悪くしているものは一体何なんだということがしっかり議論されていないと、参入の促進にはもちろんつながると思いますが、定着率の改善には私はつながらないと思います。私は介護人材確保の本質的な要点は専門職としての地位が確立されないということと、それにふさわしい賃金がセットされていないということが根本にあると思います。ですので、県で今いろいろ取り組んでいらっしゃって、ある県では知事が介護業界で働く人たちを一堂に集めて目の前で激励をするだとか、あるいはいろんな冊子をつくって学校等に配るとか、それはそれでいいのですが、恐らくそれは定着ということには、私は根本的にはつながらないと思います。

30ページの介護保険事業計画のことですが、次回の事業計画から地域包括ケア計画というふうに色合いを変えて推進されるわけなのですけれども、とするならば、事業計画の具体的な中味について事業者や働く者たちもしっかり掌握する方法というのはないものだろうかと思います。

 先ほども言いましたようにこれからの地域支援事業はオールキャストでやるわけですし、働く人たちにもしっかりとどのように地域が変わっていくのかという、事業計画の周知の工夫をぜひしていただきたいと思います。

 最後ですけれども、31ページ、国民に対する丁寧でわかりやすい広報と記載してあります。全くそのとおりだと思います。介護事業者と従事者が理解し、その次に利用者、家族に理解してもらわなければなりません。これは以前に山本委員もおっしゃっておりますが、現場感覚でいくと利用者や家族からは、私は一体どうなるの、何がどう変わるのという質問。それから、2割負担になる方については、サービスも2倍になるのかというようなことは当然出てくる質問です。ということで、こういう皮肉のこもった質問の矢面に立つのは常に現場でございますので、サービス利用者や家族の方たちにもわかりやすい見直しの解説書をぜひつくっていただけるようにお願いします。

 現場感覚でいきますと、文章の長いものはまず読まないと思います。イラストあるいは比較表、ポスターといったものであればわかりやすいのかと思います。 以上です。

○山崎部会長 岡委員、お願いします。

○岡委員 ありがとうございます。

 2点追記いただきたい点がございます。

 まず1点目ですが、4ページ、6ページに記載があります認知症ケア及び生活支援サービスの充実強化の項目についてですが、両者は今後の急速な高齢化に伴うニーズの増大という観点で極めて重大な課題であり、その取り組み体制の強化がとても重要だと理解しております。つきましては、それだけ大きな国家的課題であり、今後ますます大きな財源を要するものであるだけに、これらの太宗を保険財源のみに求めるべきではないと考えます。

 一般財源とのかかわりの中で、保険財政でどこまで賄うべきものなのか、賄っていけるものなのか、長期的な観点でさらに検討を要すべき課題であることをぜひ追記いただきたいと思います。

 もう一点は、17ページに記載があります住宅改修についてです。以前の部会でも意見を申し上げましたが、在宅介護に比重を置いていく方向性の中では、今後ますます住宅改修へのニーズが増していくと思われます。素案では住宅改修事業者の登録制についての記載がありますが、福祉用具専門員と同様に住宅改修の専門家の育成と活用の強化についても、何らかの制度的な枠組みや施策の強化が必要である旨をぜひ追記いただきたいと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 河村参考人、お願いします。

○河村参考人 全国町村会の参考人としてまいっております、東京都町村会の会長をしております河村と申します。

 私ども特に町村は今、全国で930ありますけれども、非常に人口の多いところから100人程度の小さな村までが町村会に所属しております。そういう中では現在まで介護保険制度をそれぞれの町村が担い、現場でやってきて、いろんな問題が起きていることにつきまして、今回いろいろな御意見をお願いさせていただきました。特に保険料の問題は非常に地域間のバランスが崩れているわけでございまして、この辺をどうしていこうかというのが私たちの一番大きな悩みでございます。

 先ほど土居先生からお話がありましたが、保険料は高齢者と関係がないんだというお話ですけれども、現実には高齢者が多いところが保険料は高いのです。都会の高齢者が少ないところは保険料は低いのです。そういう実態を見ながら今後の保険料の問題というのは、非常に大きな問題であり、この問題について都道府県を含めた国保の問題もそうでございますけれども、そういう問題に切り込んでほしいというのが私たちの町村の願いでございます。

 特に私どもの町で申し上げますと、介護保険が始まって、これも前回申し上げたと思いますけれども、民間の参入者がないのです。民間の参入者がないということは、民間の人がやっても介護報酬の部分でその需要と供給がいかないのです。そういう実態があるのです。全国一律にこういうふうにやりますよと言ってもできない町村が沢山あるのです。それをどうするかということを考えていただきたいというのが、私たちの願いなのです。

 したがって、私の町は何をしたかというと、12のサービスは出きませんから、デイサービスセンターを公設民営でつくりました。それでも足りないから2つ目をつくりました。でも民間の参入はございません。そういう実態を踏まえると今後、地域包括ケアセンターをやっていくのには、もう少し時間をかけて医療や関係者の皆さんとやれるような体制をつくってほしいということで、今回のこの素案の中にはスタート時期、サービスの量の問題等も書き込んでいただきました。大変ありがとうございます。そういうことで今後とも最終的にはいろんな詰めがあると思いますけれども、その実態とかけ離れた部分をやったときに一番困るのは、実施主体である町村なのです。私たちは地域に住む人たちが健康で長生きしてほしい。また、自宅で最期を看取ってほしい。しかし、そうでない部分が出てきています。

 私の町には特養が4つあります。約6,000人弱の町で特養が4つありますけれども、その特養に入っているのは480人いますけれども、その120人以外は23区、ほかの市町村から来ている人たちです。住所地特例も当たり前のことです。それをしないと小さな町では介護保険料が高くなり、さらに国民健康保険の負担も増やさなければなりません。こういうことを皆さんによく理解していただきながら、トータル的な今回の素案に関しては、私は全国町村会としては是としておりますけれども、そういう実態を踏まえながらどうか最終の報告をまとめていただきたいというふうに部会長にお願いを申し上げたいと思います。

○山崎部会長 本間委員、いかがですか。

○本間委員 ありがとうございます。1つだけ触れたいと思うのですが、今回の報告書では地域包括支援センターの役割が非常に大きくなっているわけです。地域包括支援センターを真ん中に置いた絵で、役割が一目でわかるポンチ絵は資料にもなかったように思います。できれば作成をしていただくとよりわかりやすくなるのではないでしょうか。

 以上です。

○山崎部会長 最後になりましたが、岩村部会長代理から。

○岩村部会長代理 もう時間もありませんので簡単にしたいと思います。

 まず、きょう御提示いただいた素案全体でありますけれども、部会におけるさまざまな議論というものをうまく取り組みつつ、一定のきちんとした方向性を出していただいているのではないかと私は思っておりまして、これを基本としつつ、次回まとめていただきたいと思っております。

 2〜3だけつけ加えますと、1つは先ほど保険料の地域格差のお話がございました。気をつけなければいけないのは、先ほど土居委員も触れられましたけれども、高齢化率の格差であるとか、財政力の格差については、一定の財政調整によって是正がなされているところでありまして、高齢化率の違いだけでもって地域格差が発生しているわけではないということは、十分に気をつける必要があるだろうと思っております。

 補足給付に関してですけれども、現状は私はこれで仕方ないのかなと思っておりますが、例えばこれを他の制度に広げていくとかいう話になっていくと、社会保険との関係をどう考えるのか、とりわけ資力調査をやるということと、社会保険との関係をどう考えるかということは、今後基本的な理論問題として考えなければいけないと思っています。

 もう一つは、幾つか改正事項が入っていますけれども、法律改正をするに当たってさまざまな法的にちょっと考えておかなければいけないポイントというのがあるような気がしております。例えば今回の補足給付の見直しのところでは、貯蓄をどう把握するかというような問題も提起されていますが、これも法制度をかなりきちんと組まないとうまく回らなくなる可能性あるいはトラブルが発生する可能性がありますし、特養のところの重度化に集中するという部分についても、例えば介護報酬との組み合わせをどうするのか、それから、指定権者あるいは行政監督権者が、地域密着型の場合は別として、都道府県であるいうこととの整合性をどうするかといった法制上、詰めておかいとややこしい問題になるような問題があるというように思いますので、その辺のところはぜひ今後立法化に当たっては御検討いただきたいと思います。

 最後ですけれども、どなたかも御指摘されましたが、今後やはり地域包括ケアを進めていくということに当たっては、医療と介護の一体性の確保というものがますます重要になるだろうと思っております。私は医療保険部会でもそう言っているのですが、ぜひ医政局、保険局と老健局との間での意思疎通や政策協議を緊密に進めていただいて、この2つの分野の一体性というものがますます図られるように、ぜひ御協力をいただきたいと思っております。

 以上でございます。

○山崎部会長 それでは、簡潔に事務局からお答えをいただきたいと思います。

○朝川振興課長 たくさん御意見をいただきましたので、御意見のところはしっかり受けとめさせていただきたいと思います。

 質問を2点ほど鷲見委員からいただきましたので、その点だけお答えいたします。

 6ページ目、上から3つ目の○の最後から2行目、市町村長の権限・役割を明確にし、総合調整の権限を新たに付与すべきとの意見があった。これは具体的に何を念頭においているのかという御質問でした。これはそういう御意見がこの部会の場であったということを記述しておりますので、こちらが解釈するのがいいのかという問題はありますが、私どもなりに考えますに、地域ケア会議にはまずケアマネージャーさんにケースを出していただくことがまず必要になってきますので、そういったところの協力を求めるところでありますとか、あるいは関係の専門職の方々に参加いただくことが重要ですので、その参加をいただくことについてとか、そういったことが念頭に置かれるのではないかと思います。

 もう一つ、いろんな指導を行政がやったときに、不当性があるときにどこに意見を言ったらいいのかという御質問だったと思いますけれども、一般論として申し上げれば、都道府県が指導権者であれば都道府県、市町村が指導権者であれば市町村に、やはりお互い丁寧に話し合いをしていただきながら、適切な指導につなげていくということだと思いますが、仮に法令上の疑義があるということであれば、それは都道府県を通じて国に御紹介いただくこともあるのではないかと思います。

 以上でございます。

○山崎部会長 よろしいでしょうか。

 それでは、本日はここまでとしたいと思います。意見書の素案につきましては本日の議論で大筋は、この方向でという御意見が多かったと思います。多様な意見がある中で事務局の誠意が表に出た書きぶりではないかという御意見もありました。私自身は老健局長のお人柄も反映しているのかなと思っておりますが、なお、きょういろいろな御意見をいただいておりますので、本日の御議論を踏まえて修正箇所につきまして私と事務局とで整理をした上で、次回の部会にお諮りし、意見書の取りまとめとしたいと思います。

 今後の介護保険部会について、事務局から御説明をお願いいたします。

○高橋総務課長 本日はありがとうございました。

 次回の本部会でございますけれども、日程調整上、少し時間があきます。次回は1220日金曜日10時から12時まで、会場は同じ場所でございます。

 本日はありがとうございました。

○山崎部会長 それでは、これで終了します。どうもお疲れ様でした。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 社会保障審議会(介護保険部会) > 第53回社会保障審議会介護保険部会 議事録(2013年11月27日)

ページの先頭へ戻る