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2013年9月25日 第91回中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事録

○日時

平成25年9月25日(水)12:03〜13:41


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 印南一路部会長代理 牛丸聡委員 関原健夫委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 石山惠司委員
安達秀樹委員 万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
緒方宏泰参考人 坂巻弘之参考人 岩佐孝参考人 古賀典之参考人
<日本製薬団体連合会>
内藤晴夫意見陳述人 手代木功意見陳述人 吉田逸郎意見陳述人
<米国研究製薬工業協会>
梅田一郎陳述人
<欧州製薬団体連合会>
フィリップ フォシェ陳述人
<日本医薬品卸売業連合会>
鈴木賢陳述人 中原岳志陳述人
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官
宇都宮医療課長 佐々木企画官 近澤薬剤管理官 他

○議題

1 関係業界からの意見聴取について

○議事

○西村部会長

 皆さん、そろわれたようですので、開催に入ります。

 ただいまより、第91回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 まず、委員の出欠状況について報告します。本日は全ての委員が御出席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。今回は、これまでの議論を踏まえて、関係業界からの意見聴取を行いたいと思います。関係団体として、日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸売業連合会より意見を聴取したいと考えております。

 多数の方に御出席いただいておりますので、今回は順番に自己紹介という形でお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 日本製薬団体連合会会長をしております、エーザイ社長の内藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○日本製薬工業協会(手代木)

 日本製薬工業協会会長を務めさせていただいております、シオノギ製薬の手代木でございます。よろしくお願い申し上げます。

○日本ジェネリック製薬協会(吉田)

 日本ジェネリック製薬協会会長の、東和薬品の吉田でございます。今回、初参加でございます。よろしくお願いいたします。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 米国研究製薬工業協会PhRMAの代表代行をしております、ファイザーの梅田でございます。よろしくお願いいたします。

○欧州製薬団体連合会(フィリップ・フォシェ)

EFPIA Japanの会長のフォシェと申します。よろしくお願いします。

○日本医薬品卸売業連合会(鈴木)

 日本医薬品卸売業連合会会長の鈴木でございます。どうぞよろしくお願いします。

○日本医薬品卸売業連合会(中原)

 同じく卸連の中原でございます。よろしくお願いいたします。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、早速意見の陳述に移りたいと思います。4つの団体からプレゼンテーションしていただきますが、全体で30分程度で行っていただきまして、その後でまとめて質疑とフリーディスカッションを行いたいと思います。

 まず、最初に日本製薬団体連合会の内藤会長、お願いいたします。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 日本製薬団体連合会の内藤でございます。本日は業界を代表して意見を述べる機会をいただき、御礼を申し上げます。

 お手元の資料「薬価制度改革に関する意見」に沿いまして、説明させていただきます。

 スライド2をご覧ください。日本製薬団体連合会について、御紹介申し上げます。

 日薬連と略しておりますが、14の業態別団体と、17の地域別団体で構成されております。

 このうち、医療用医薬品の主な団体として、本日、手代木会長が同席しております、新薬を中心とする研究開発型企業の団体である日本製薬工業協会、製薬協。また、吉田会長が同席しております、後発品企業の団体である日本ジェネリック製薬協会があります。

 特定の領域を専門とする団体としては、外用製剤、眼科用剤、漢方・生薬製剤、血液製剤、輸液製剤などの団体があります。

 また、続いて陳述いたします米国製薬団体PhRMA、欧州製薬団体EFPIAにつきましても、日薬連に所属する製薬協にその大半が加盟しているという関係でございます。

 スライド3では「イノベーション創出のための産官学の取り組み」について触れております。

 新薬の研究開発における取り組み、創薬環境において、ここ数年で大きな変化が起こっていることを御紹介いたします。

 ヒューマンバイオロジー、すなわちヒトそのものの生物学の画期的発展により、iPS細胞や疾患関連遺伝子情報の研究が加速度的に進む中で、提携や協業といったイノベーション創出のための産官学による協同作業を通じ、それら新たな技術を活用した創薬への取り組みが相次いで繰り出されています。

 これらのプロジェクトには、複数の製薬企業が参加しています。スライド上段ブルーのもので、日本の得意技術でありますiPS細胞の実用化が産官学の努力によって加速化されているということを示しております。

 また、右上段では、我が国の65歳以上の15%が何らかの認知症にかかっているというデータが最近出ております。そのように非常に重要度を増しておりますアルツハイマー病などの認知症に対して早期診断、早期治療が可能になる取り組みがやはり産官学の協同で行われているということでございます。

 同スライドの黄色の部分をご覧いただきたいと思います。昨今は、グローバルヘルスの観点からのドラッグアクセス改善など、新興国や途上国において医薬品産業の果たす役割が拡大しています。

 この問題解決には、従来のビジネスモデルを超えた新しい枠組みが求められており、例えば本年設立されたGHIT/Fund、グローバルヘルス技術振興基金は、日本初の官民パートナーシップ基金として、今なお多くの患者様が苦しめられる途上国固有の疾患に対する新薬開発を推進しています。

 日本政府、ゲイツ財団、日本の製薬企業が官民の協力のもと、日本の高い創薬技術を用いて、顧みられない熱帯病、エイズ、結核、マラリアなどの疾患に対して、イノベーティブな日本オリジンの新薬をつくり出そうというパートナーシップであります。これは世界で初めての試みです。

 このGHIT/Fundについては、安倍総理も最近のLancet論文で日本オリジンのユニークな官民パートナーシップとして紹介されています。

 このように、現在、官民を挙げて、我が国が真に魅力ある創薬の場となるよう全力で取り組んでいるところです。

 スライド4をご覧ください。「医薬品の役割」について説明させていただきます。

 我が国では、新薬、長期収載品、基礎的医薬品、後発品のおのおのがその機能を発揮しながら共存し、それぞれ固有の役割を果たしています。

 本スライドでは、世界遺産に登録された富士山のイメージに重ねております。山頂にあるものが「新薬」、中腹部分に「長期収載品」と「後発品」、裾野部分に「保険医療上必要性の高い医薬品」というイメージでごらんいただきたいと思います。

 この結果、我が国では世界でも秩序あるすぐれた医薬品市場が形成され、国民医療への貢献を果たしていると考えています。

 医薬品は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを実現する我が国の医療システムの重要な一部を担っていると自負するとともに、その中核である国民皆保険制度、薬価基準制度は私たちの大切な財産であり、関係者全員の努力で後世に引き継いでいかなければならないと強く感じております。

 スライド5からは、次期薬価制度改革に関しまして意見を述べさせていただきます。

 製薬産業に期待されることは、イノベーションの創出を通じ、医療の質の向上に貢献することと、安全・安心な医薬品を安定的に供給し続けることだと考えます。

 このような観点から、日薬連としては、本日は主として2つの提案をさせていただきます。第1に「新薬創出等加算の本格導入・恒久化」でございます。2つ目は「保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式」の見直しであります。

 スライド6で「新薬創出・適応外薬解消等促進加算導入の効果」について説明いたします。

 新薬創出等加算は、御議論いただいておりますように、新薬から得られる収益を特許期間中に前倒しし、研究開発投資サイクルを早めることによって、革新的新薬の創出を促す一方、後発品が上市されれば、累積された加算分を一括して返還するというものです。

 この加算の導入によって期待される効果として、現在、喫緊の課題である未承認薬・適応外薬問題の早期解決に加えて、将来的には「ドラッグ・ラグの未然防止」や「革新的新薬の創出」が挙げられます。

 現在は試行的に実施されているところですが、既に期待されていた効果があらわれ始めていると考えており、具体的には次のスライド以降で説明いたします。

 スライド7をご覧いただきたいと思います。「未承認薬・適応外薬の解消」について、説明いたします。

 企業に開発要請があった274の案件のうち、本制度導入後、約4年間で既に133件の承認を得ております。

 その中には、特に医療ニーズの高いもの、スライドの右下をご覧いただきたいと思いますが、小児効能、難治性疾患、希少疾病を対象としたものが数多く存在します。その他の案件についても、その解消に向けて全件について真摯に対応しているところでございます。

 また、公募案件に関しましても、現在、業界を挙げて対応を進めているところです。

 スライド8をご覧ください。いまだ満たされていない医療ニーズ、いわゆるアンメット・メディカル・ニーズへの開発状況について説明させていただきます。

 2年前に専門委員から説明のあったデータを最新の情報に更新したものであり、医薬産業政策研究所が直近の新薬開発件数を疾患別に分析したものです。図の下半分の赤枠部分でお示ししております、薬剤貢献度の低い疾患領域における開発に引き続き積極的に取り組んでいます。

 スライド9をご覧ください。薬剤貢献度の低い疾患における開発件数をお示ししております。

 右から2番目のカラムに、この1年半の間で新たに15件の開発が加わったことをお示ししておりますけれども、この対象は「アルツハイマー病」「多発性硬化症」「肝癌」「胃癌」など、我が国において特に重要とされる、あるいは重要度が拡大される疾病に取り組みが向上しているということをお示ししております。

 これらの領域に、新たに15件の開発が始まっております。これらアンメット・メディカル・ニーズの高い領域に対して活発な取り組みが継続していることを御理解賜りたいと思います。

 スライド10では、新薬開発の源泉である探索研究について、現在、国内企業各社は研究拠点等の新設、大学やベンチャー企業との連携を強化するオープンイノベーションなど、革新的新薬の創出に向けた探索研究を海外のみならず国内においても活発に展開しております。

 スライド左上の国内研究拠点等の新設等につきましては、当然、多くの投資が国内で行われているということを示しておりますし、このアウトカムとして国内における雇用拡大、特に技術者あるいはサイエンティストの雇用拡大に大きく貢献いたすと考えております。

 また、下に各社が取り組んでおります、いわゆるオープンイノベーション、産官学の協同研究をお示ししておりますけれども、これによりまして、例えば現在検討されておりますライフサイエンス特区、これらの充実にも大きく資するのではないかと考えているところでございます。

 現在、我が国の製薬産業が日本の経済成長の牽引役として期待される中、官民を挙げて日本オリジンの革新的新薬の創出に取り組んでいるところであります。

 新薬の持つ疾病への治療効果、医療費効率化への貢献は論をまたないところでありますが、その開発には1015年の期間と投資が必要であることにも御認識を得たいと思います。このような取り組みをさらに促進させるためにも「新薬創出等加算の本格導入・恒久化」をぜひともお願いいたすところです。

 スライド11に移らせていただきます。新薬創出等加算の波及効果に触れさせていただきます。

 大前提となる国民皆保険制度は、自国民の健康の維持・拡大を志向するアジア諸国などから、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの先行事例として日本の制度から学ぼうという姿勢が強まっています。

 この制度には、医療制度や薬価制度などが1つの統合された仕組みとして入っており、日本の資産だと言っても間違いないと思います。この点については総理もLancet論文で強調されています。

 中でも、新薬創出等加算は、イノベーションの成果を評価するという日本の方針を内外に示す重要政策であり、その結果として、我が国に対するライフイノベーション関連への投資や研究開発への取り組みが拡大していることから、世界の関心が高まっています。

 このような波及効果、イノベーションの評価の流れが加速することは、ひいては日本がアジア圏での創薬や薬制面でのリーダーシップを発揮することにつながり、最終的には我が国国民に革新的な新薬を早く提供することにつながると考えています。この流れは断じて減弱してはならないと思います。「新薬創出等加算の本格導入・恒久化」を望むゆえんであります。

 スライド1213に移らせていただきます。保険医療上必要性の高い医薬品について、お話し申し上げます。

 本提案については、2年前に御議論いただきました結果、スライド12の下段にありますように、基礎的医薬品等の安定供給の確保が保険医療上重要であることについては御理解をいただいておりますが、その具体的な対象を明確にしつつ、平成24年度薬価制度改革以降、具体的な評価方法等の検討や検証を進めるとされております。また、議論の過程においては、業界全体としての取り組みを示すべきとの御指摘もいただきました。

 これを受け、今回、具体的な対象をより明確にするため、企業が行っている取り組み例を御紹介したいと思います。

 保険医療上必要性が高く、採算性に乏しい品目の中には、例えば基礎的輸液製剤のように企業の枠を超えて作成された、スライドの中ごろの下に表示しております「危機管理マニュアル」に基づき、平時から情報を共有するとともに、災害時等には相互に協力して必要な供給量を確保するといった高度な危機管理体制を構築しているケースがあります。

 このような医薬品は国の安全に大きく資する役割を担っており、企業の枠を超えた安定供給に関する取り組みそのものを御評価いただきたいと考えております。さきの東日本大震災から学んだ教訓を得ての対応でもございます。

 スライド13で、保険医療上必要性の高い医薬品についての考え方をまとめております。

 上段にありますように、保険医療上必要性の高い医薬品であって、採算性に乏しい中でも、継続的な安定供給の確保に努め、災害など不測の事態が生じた場合であっても需要に応じた十分な供給体制、危機管理体制を構築していることに対して、薬価上処置することが重要であることを申し上げたいと思います。

 これらの取り組みにより、我が国の国民に安全・安心な医薬品を、災害時を含めいかなる状況下でも安定供給することができ、医療の質の維持・向上に貢献するものと考えます。

 スライド14で、薬価制度全体について業界の要望を申し述べます。

 まず、特許期間中の新薬については「新薬創出等加算の本格導入・恒久化」が必要であると考えます。本制度がその目的を実現するには、より長い期間が必要とされることに御理解を得たいと存じます。

 次に、一番下の「保険医療上必要性の高い医薬品」については、長きにわたり医療を下支えし、必要とされる医薬品を将来にわたって安定的に医療現場へ継続供給するため、その安定供給体制の確保を評価する仕組みを新設すべきであります。今後想定される災害等の対応につながると考えます。

 中腹部分の「長期収載品」と「後発品」については、先発品と後発品には役割の違いがあり、原則的には市場メカニズムにより形成された銘柄別市場実勢価に基づき、薬価上の取り扱いがなされるべきであると考えます。

 後発品の使用促進については、ロードマップが示されており、実現に向け努力いたすこととなります。

 この際、いま一度、長期収載品が我が国医薬品市場の質の向上に果たしている役割について述べさせていただきます。

 長期収載品は、当該成分の安全性の管理、医療上のベネフィット向上につながる新剤形、新適応の開発に主要な役割を果たしており、特許満了後も当該成分が医療現場でより安全かつ有効に使用される上で重要な役割を果たしています。

 長期収載品の薬価についての御検討の中で、この点について御勘案をいただきたく、お願い申し上げます。

 続いてスライド15で、先般、薬価改定組織から提出された薬価算定の基準に関する意見について申し上げます。

 原価計算方式におけるイノベーションの評価と、世界に先駆けて日本で承認を取得した場合の評価の2点は、より革新的な新薬のイノベーションを評価することと、日本での早期上市をさらに加速させるために、非常に有用であります。日本の創薬をさらに発展させるためにも、実現に向けて前向きに検討を進めていただきたいと存じます。

 最後のスライドでございます。「総括」としてまとめたものでございます。

 国民皆保険制度のもとで、我が国の国民はイノベーションの成果である新薬の恩恵を十分に受け、災害時においても基礎的医薬品の安定供給が行われ、長期収載品もその役割を果たし、後発品の使用促進による経済的なメリットをもたらすなど、おのおのの医薬品がその役割や機能を発揮することを支える薬価制度であるべきと考えています。

 なお、薬価算定ルール見直しに関する日薬連としての意見、業態別団体の個別要望事項等については、別添の意見書に取りまとめておりますので、今後の議論において御勘案いただければ幸いでございます。

 今後、本部会での議論が患者様を初めとする、医療にかかわるステークホルダーにとって、中長期的な視点からよりよい制度に結びつくことを期待しております。

 以上でございます。御清聴をありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 続きまして、米国研究製薬工業協会の梅田在日執行委員会委員長代行、お願いいたします。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 米国研究製薬工業協会の梅田でございます。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。

 私からは、新薬創出等加算が新薬創出にもたらす影響について調査した結果の御報告と、新薬に対する新しい加算の創設、外国平均価格調整、市場拡大再算定について意見を述べさせていただきます。

 スライド2をご覧ください。まず初めに、2010年に導入された新薬創出等加算が日本への研究開発投資を力強く後押ししていることを改めて強調させていただきます。

 2つ目にありますように、近年、新薬開発は成功率の低下や開発期間の長期化、開発費用の著しい増加などにより、極めてリスクの高いものとなっており、製薬企業は研究開発投資先を絞り集中化することが求められています。

 こうした状況下、日本において、イノベーションを評価する新薬創出等加算が導入されました。欧米など市場も非常に厳しい状況の中で、日本が先陣を切って示したイノベーションへの前向きな姿勢は世界でも高く評価されており、日本への研究開発投資を促進する大きな要素となっております。この後、詳細を述べさせていただきますが、まずはこの点について御認識をいただけますと幸いです。

 スライド3をご覧ください。2年前、新薬創出等加算の影響に関する調査を行いましたが、今年度フォローアップ調査を実施しましたので、その結果報告と、それに基づいて意見を述べさせていただきます。

 前回の調査対象企業は15社でしたが、今回は外資系12社、内資系9社の、合わせて21社を対象に調査を行いました。

 スライド4をご覧ください。2010年の新薬創出等加算導入後、申請ラグは短縮し、今後5年間でさらなる短縮が見込まれます。

 新薬創出等加算導入前には30カ月以上あった申請ラグが、導入後2年で17カ月に短縮し、さらに今後5年間で4カ月に短縮することが見込まれております。今後、より早く患者さんが新薬にアクセスいただけるようになります。

 スライド5をご覧ください。こちらは新薬の同時開発率の推移を示したグラフになります。

 新薬創出等加算が導入された2010年の同時開発率は50%でしたが、2012年には62%まで増加しており、2017年には84%まで増加する見込みです。地域独自の疾患を対象としたローカルドラッグ等もあり、全てが同時開発の対象となるわけではないことを踏まえると、84%は極めて高い割合であると言えます。

 スライド6をごらんください。こちらは国内での開発品目数の推移を示しています。

2010年に比べ、2012年には14%増加しており、5年後の2017年には71%増加するという見通しになっております。

 スライド7をご覧ください。「ドラッグラグ」「開発品目」「研究開発費」の3つに対して新薬創出等加算が与えるインパクトを調査しました。

 白っぽいバーが2010年、ブルーのバーが2012年です。全ての項目において、前回の調査よりもポジティブな影響があったとする企業の割合がふえています。

 本制度の導入により、多くの企業で開発を前倒しする意思決定がなされているほか、枠囲みにて強調させていただいているとおり、従来であれば採算面がネックとなって着手できなかったオーファンドラッグや、日本人に適した剤形や用量、さらには成功確率の低い品目の開発を開始した企業が増加しております。

 スライド8をご覧ください。このように、新薬創出等加算の導入によって、日本の患者さんに対して世界最先端の革新的な医薬品が迅速かつ最適化された形でお届けできる環境が徐々に整いつつあります。

 加算分は、最終的には対象期間が終了すればお返しすることになりますが、日本への研究開発投資を力強く後押しすることができるこの制度が安定的な制度として本格的に導入され、かつ80%加算上限が撤廃されればさらに研究開発投資が促進されると確信しております。ぜひ御理解を賜りたく存じます。

 スライド9をご覧ください。次に、新薬の評価について1点申し上げます。

 表の上段は20102012年の3年間の新薬上市実績、下段は20132016年の4年間の見込みです。新薬の上市数は増加しますが、300億円以上の売り上げが見込まれる新薬は19.6%から半分の10.3%に減少し、新薬の67.3%が売り上げ100億円未満の製品になり、新薬の売り上げ規模の縮小が想定されます。

 新薬開発のリスクが増大する中で、薬価算定組織の提案にある、新薬が世界に先駆けて日本で初めて承認された場合に適用される加算の創設にPhRMAは賛同いたします。これにより、日本市場を優先した医薬品開発の意思決定が後押しされ、患者さんの利益にも大きく貢献できます。

 次に、外国平均価格調整について意見を述べさせていただきます。スライド10をご覧ください。

 今回、外国平均価格調整で引き下げを適用する要件のラインを外国平均価格の1.5倍から1.25倍に引き下げることが提案されていますが、外国平均価格は為替変動など、企業のコントロールの及ばない外的要因によって容易に変動します。こうした外的要因に余りにセンシティブな制度にしてしまうと、日本でどれぐらいの薬価がつくのかを予測しにくくなり、日本における研究開発投資意欲がそがれてしまうことか懸念されます。

 また、外国価格調整にて、外国価格の最高価格と最低価格に大きな開きがある場合には、最高価格だけを除外して平均価格を算出することとされています。最高価格だけを特殊な値と捉え、最低価格の特殊要因は一切考慮されないこのルールにPhRMAはこれまでも反対してきました。しかし、今回その基準を現行の5倍からさらに3倍に引き下げる提案がされています。PhRMAは、このような理不尽な制度変更については再考していただけるよう強くお願いさせていただきます。

 最後に「市場拡大再算定」について意見を述べさせていただきます。スライド11をご覧ください。

 市場拡大再算定の制度は、イノベーションを阻害するものであり、新薬創出等加算の趣旨と相入れないものであると考えます。

 このルールはそもそも撤廃されるべきであり、少なくとも類似薬効比較方式で算定された医薬品について適用されるべきでないと考えます。

 以上、PhRMAの意見陳述を終わります。御清聴ありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 続きまして、欧州製薬団体連合会、フィリップ・フォシェ会長、お願いいたします。

○欧州製薬団体連合会(フィリップ・フォシェ)

 どうもありがとう。

 私は、EFPIA Japanの会長を務めております、フィリップ・フォシェでございます。このような機会を頂戴いたしまして、この薬価改革の議論に貢献することができますことを非常にうれしく思っております。

 まず、スライドの2枚目でございますが、私どもの団体は24社で構成されており、おおむね新薬の承認取得数はここ数年で全体の3分の1の割合を占めております。

 私どもは、新薬創出等加算制度は非常に魅力度の高い仕組みだと考えております。そして、日本におきまして、世界的な競合の中での、グローバル企業の意思決定を強く後押しする制度だと考えております。

EFPIAは、あくまでも長期的な支援に基づいた制度改革の議論が必要と考えまして、IMS社と共同で今後の医薬品市場の予測、加算制度の影響を調査するためのシミュレーションを行ってまいりました。

 その結果、今後10年間の医薬品市場の伸びというのは微増にとどまることが分かりました。この制度は、財政上バランスのとれた制度であるということを意味します。

 また、長期収載品の市場も大幅に圧縮され、後発品の市場構成比が倍増することが示されております。

 また、私どもEFPIAの会員会社におきましては、日本におきまして、開発プロジェクト数が、新たな加算制度の導入以降、大幅に増えてきていることが、スライドの右下の図でも示されていると思います。また、この制度のもう一つの側面である未承認薬等の開発におきましても、会員会社が積極的に取り組んでいるということがおわかりいただけると思います。

 4枚目のスライドですが、私どもは、新薬創出等加算制度が試行の継続ではなくて、恒久化が必要であるということを主張しています。開発の推進も進んでおりますし、患者様にとってのアクセスを改善することにつながっているからです。

 他団体からも意見がありましたように、私どもの業界は、非常に長いサイクルで仕事を行っていますので、事業の予見性を与えるという意味でも適切な制度だと考えております。

 市場拡大再算定の要件につきましては、私どもの主張がこのスライドに示されております。時間もありませんので、詳細は省かせていただきます。

 次のスライドに示しておりますのが、私どもの意見をまとめたものです。特に外国平均価格調整につきましては、先ほど梅田さんが話された内容と同じ主張を持っています。

 もう一点、こうしたルールを頻回に変更することにより、私どもの事業の予見性が損なわれてしまいますので、そうしたことがないことを希望いたします。

 それから、新薬の算定制度におきまして、イノベーションの適切な評価がされることを私どもも希望いたします。

 最後にもう一点、世界に先駆けて日本で承認を取得した場合の評価に関しての加算による評価を指示したいと考えております。

 御清聴ありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 それでは、続いて日本医薬品卸売業連合会の鈴木会長、お願いします。

○日本医薬品卸売業連合会(鈴木)

 日本医薬品卸売業連合会会長の鈴木でございます。本日は意見を申し述べる機会をいただき、まことにありがとうございます。

 医薬品卸は、公的医療保険制度のもとで事業を展開していることから、市場実勢価格主義の尊重・堅持を希望するとともに、薬価基準制度の適正運営のための協力を惜しみません。

 薬価基準制度は銘柄別収載であり、原則として市場実勢価を薬価として採用しています。公定価格である薬価は、価値に見合った適正な価格であることが必要です。したがいまして、市場実勢価の形成に当たっては、自由な市場経済の価格形成機能を活用して、経済合理性に基づいた取引が行われることが重要なわけです。

 この点につきましては、平成19年流通改善懇談会の緊急提言があります。医薬品卸は、緊急提言の実現を流通改革と呼び、医薬品流通関係者の意識改革を図りつつ「単品単価取引の励行」「未妥結仮納入の解消」「売差マイナスの是正」等に努めています。

 平成24年度は、緊急提言以来3度目の薬価改定が行われ、流通改革の第3ラウンドが始まりました。私どもは、次のページの卸連会長声明を公表し、業界を挙げて積極的に取り組んだところでございます。

 3ページでございますけれども、昨年3月に公表いたしました流通改革第3ラウンドに臨む卸連会長声明です。お目通しをいただければ幸いです。

 4ページをご覧ください。

 近年、医療用医薬品市場はその構造が大きく変化しております。新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の試行や後発品使用促進等が進められた結果、「新薬加算品」と「後発品」のシェアが拡大し「長期収載品」のシェアが縮小しております。

 医薬品のカテゴリーごとの利益率は、それぞれのカテゴリーによって水準が異なります。営業利益率の低い医薬品卸の経営において、製品特性に応じ、経済合理性に基づき、価値に見合った市場価格を形成し、適正な利益を確実に得ることが必須であることは御理解いただけるものと思います。

 市場構造の変化に即応するためにも、単品単価取引による価値に見合った価格形成の重要性が増していると考えております。

 5ページをご覧ください。

 平成24年度は、単品単価取引の割合が拡大しました。流通改革の成果であると考えております。これまで低水準であった20店舗以上のチェーン薬局や200床以上の大病院でも6割を超える取引が単品単価取引になりました。

 6ページで、ここまで申し上げてまいりましたことをまとめました。

 流通改革は、公的医療保険制度の適正運営にかかわる問題ですので、民民の取引ではありますが、公的医療保険制度の運営主体としての国・中医協の御理解・御指導を今後ともお願いする次第でございます。

 7ページでございますが、中医協に提案されている、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の恒久化と、安定供給が必要な医薬品の薬価改定方式の新設については、医療水準の向上や医薬品市場の充実等の観点から賛成いたします。

 両制度は、市場実勢価と薬価との乖離率の水準により制度の適用を判定することから、流通改革と表裏一体の関係にありまして、流通改革のトリガーとしての機能を果たすものと期待しております。

 長期収載品の特例的引き下げにつきましては、市場実勢価格主義の原則を尊重する観点から、慎重な対応をお願いしたいと思います。

 8ページは、後発品の薬価についての意見です。

 後発品の使用促進につきましては、医療保険財政の観点から大きな意義があると考えます。医薬品卸としてもできるだけの協力をしたいと思いますが、同一の先発品について多数の後発品が流通している現状では、全製品の品ぞろえ、管理、販売等に要する手間がかかり、後発品普及のネックになっております。後発品の普及促進のために銘柄数を少なくしていただくことを希望いたします。

 前回の薬価改定で後発品の薬価の統合措置が講じられましたが、さらに統一名収載の範囲の拡大等の改善措置を希望いたします。後発品は銘柄間の差異が少ないことから、統一名収載になじむと考えております。

 9ページでございますが、新医薬品の原価計算方式で採用されている流通経費について申し上げます。

 現行の方式では、メーカーの製造原価に流通経費として卸の売上総利益率が加算されていることに疑問が示されています。この流通経費にほかの指標を用いることはできないかということだと思っております。

 しかし、現行の方式が卸の売上総利益率を用いた背景には、同一の薬価品でも配送の形態によって流通コストが大きく変わるということ、卸は全製品の売上利益から流通コストを賄っているということ、流通経費として売上総利益率以外に適切な指標が見当たらないということといった事情があるからだと思いますので、卸としては現行方式に違和感はありません。

10ページでございますけれども「消費税問題」です。

 来年4月から消費税の税率引き上げが予定されております。診療報酬が非課税とされているため、医療機関・薬局は医薬品の購入時に支払った消費税の仕入れ増額控除を行うことができません。このことから、医療機関・薬局に医薬品について損税が発生するという誤解があり、消費税率のアップ分を円滑に転嫁することについて支障が生じることを懸念しております。

 医療機関・薬局に対する償還価格である薬価には消費税相当額が上乗せされておりますので、医薬品について医療機関・薬局に損税は発生しません。医療機関・薬局の理解促進のための国の各段の配慮を希望しております。

 また、平成2710月にも消費税の税率引き上げが予定されております。2年に1度の薬価改定と合わせますと、3年連続の薬価改定となることが予想されます。薬価改定に伴うコスト負担は極めて大きいので、医薬品卸を始め、医薬品市場関係者の意見を十分にお聞きいただきますように希望いたします。

 最後の11ページでございますが、御参考までに「医薬品卸の経営状況」を御紹介いたします。

 この20年間で売上総利益率は半減し、営業利益率は極めて低水準で推移していますが、企業合併、人員削減、業務の効率化等を推進し、医薬品流通の効率化・高度化を図っております。

 医薬品卸は地震等の自然災害、新型インフルエンザ・パンデミックのときなどの非常時にも医薬品の安定供給という社会的インフラとしての責任を果たさなければなりません。適切な設備投資を可能とするための利益を確保することが必要であることを御理解いただきたいと思います。

 以上でございます。ありがとうございました。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 4団体から一通り御説明いただきました。これから質疑・フリーディスカッションに移りたいと思います。同時通訳の方がいらっしゃいますので、質問は日本語でお願いいたします。

 御質問はございますでしょうか。

 白川委員、どうぞ。

○白川委員

 どうもありがとうございました。

 時間が限られておりますので、まとめて幾つか質問をさせていただきたいと思います。

 最初に日薬連でございますが、今回のプレゼンテーションとは全く関係ないのですが、この中でも「産官学の取り組み」と書かれておりまして、その一つとして例のノバルティスファーマのディオバン問題でございます。

 これは、厚生労働省で第三者委員会を設置して、今、検討中ということでございますので、どういうことが真実なのかは私どもも承知しておりませんが、その中で気になりますのは、製薬会社が大学に寄附行為をするといったときに、例えば寄附の目的を限定せず、寄附した社名も公表しないとか、そういうことが今回の問題の根にあるのではないかという指摘がマスコミでもされていると承知をしておりますが、この件に関連して、特に大学や研究機関等とのつき合いに関して、日薬連ではどういうお考え、あるいはこれからどういうふうにしていこうかというつもりなのかを伺いたいのが1点目でございます。

 2つ目は、これも今回の問題とは直接関係ないのですが、今、中医協では費用対効果評価専門部会をつくって、費用対効果について議論を進めておりますが、考えようによっては製薬業界にとってはかなり厳しい算定という懸念もあるのではないかと推測しておりますが、費用対効果は、特にヨーロッパ等でいろいろ製薬業界も経験されていると思いますが、この件について、現在、日薬連としてはどういうお考えでいるのかを聞かせていただきたい。

 それから、きょうのプレゼンテーションの中身でございますが、3点目に、保険医療上必要性の高い医薬品の薬価について要望されておりますが、前回の改定のときにも同様の議論があって、そのときに業界全体としてどういう取り組みをしていくのかということもあわせて提案いただかないとなかなか検討できないということをこの場でも申し上げましたが、今回の提案の中に危機管理マニュアルの話が出ておりますが、東日本大震災のような危機のときはともかく、日常、通常の医療行為を支えるという意味で何か業界全体としてこの2年間で取り組み始めたのかどうかについてお伺いをしたいということが3点目でございます。

 次に、PhRMAEFPIA、特にPhRMAのプレゼンテーションの中に、新薬創出等加算の効果について調査をされたということで、非常に効果があったと評価をされているようでございまして、これはこれで説得力の高い資料だと拝見をいたしますが、我々が気にしておりますのは、新薬創出等加算で新薬の開発を促進していただきたい、その財源にしていただきたいという意図でございまして、理想からいえば、加算でついた利益が、そのまま新薬の開発に向けていただきたいというのが理想でございます。こうしたところについては、なかなか各社の開発投資額というものは公表されないので難しいのではないかと思いますが、今、私が申し上げたような観点で見ると、財政的には大体見合ったことになっているのか。これは感触になるかもしれませんが、どのような感じなのかということをぜひ聞かせていただきたいと思っております。

 もう一つ、長期収載品とジェネリックの価格の問題は、日薬連あるいはジェネリック協会かもしれませんが、我々としてはジェネリックをどんどん促進したいということで中医協でもいろいろな促進策を実施しているのですが、どうも相変わらず双方の薬価差が余り埋まらない。それが特許切れから10年たっても、20年たってもどうかは別ですが、かなりの長期間、値段差が埋まらないのはなぜなのか、正直言って私どもはよくわからないのですが、その辺について、これは吉田会長のほうがいいかもしれませんが、どういうふうにマーケットがなっているのかを少し教えていただきたいということでございます。 

○西村部会長

 ただいま5点ございまして、まずは日薬連の内藤会長、どうぞ。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 御質問ありがとうございます。

 順番に一つ一つお答えさせていただいてよろしいですか。まず、最初の医師主導の研究に関する件につきましては、製薬協の手代木会長から。

○日本製薬工業協会(手代木)

 製薬協の手代木でございます。製薬協会長という、先生の御質問に最も近い会社の集まりの代表ということで、回答させていただきます。

 医療用医薬品という極めて公共性の高い製品を取り扱っております産業の特性を踏まえまして、私どもは今までも企業行動憲章の策定、コンプライアンス等の徹底、これを第一に取り組んでまいりましたが、今回の事案が一企業にかかわることとはいえ、世の中をここまでお騒がせ申し上げ、まことに残念かつ遺憾なことと、深く憂慮しているところでございます。

 我が国の仕組みの中におきましては、医学・薬学等のアカデミアと産業界が相互に連携をした上で、イノベーションの推進、新薬の創出等を通じて人類の健康に貢献をすることは非常に重要でございます。そのために、産学官における規範意識の共有、資金提供の透明性等についてますます重要になっているという観点から、本年度より透明性ガイドラインに基づきまして、各社様における資金提供に関する詳細を開示させていただいたところでございます。今後とも、この仕組みにつきましてはさらに踏み込んで定着、理解促進を進めてまいりたいと思っております。

 なお、追加でございますが、白川先生がおっしゃいましたように、私どもは9月末にも予定をされていると伺っております、検討会の中間取りまとめを受けさせていただきました上で、速やかに業界としての対応を考えておるところでございます。加えまして、医師会、医学界の先生方ともども、我が国における臨床試験のさらなる質の向上に向けて、共同歩調をとって理解促進等に取り組ませていただきたいと考えておるところでございます。

 本当に、重ねましてお騒がせを申しておりますことにお詫びを申し上げますとともに、御了解を賜れればと思っております。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 2番目の費用対効果については、私のほうから答えさせていただきます。

 釈迦に説法になりますけれども、この議論の根底は医薬品の価値論、医薬品の価値というのはどのようにして決めるのかという論議であろうと思います。

 例えば英国等でも問題になっておりますような、いわゆるがん患者様に対して、その延命効果が3カ月あるいは数カ月という医薬品のバリュー、価値を誰がどのようにして決めるのかという議論であろうと思いますし、例えば小児の難病に対する医薬品の価値、そういうものは誰がどのように議論して決めたらいいのかという医薬品価値論について、まず十分に我が国において議論が積み重ねられると。患者さんや医療関係者、医療経済学者を含めたステークホルダーズの間で十分なコンセンサスをつくる議論が積み上がることが一つ大切なのではないかなと思います。

 現実、英国で起こっている事例を見ますと、例えば3カ月延命効果のある抗がん薬について、QALY thresholdで医療経済学的にベネフィットがないということで、NICEがリジェクトするケースが非常に続いております。これに対して英国の患者団体から非常に強い抗議が政府に寄せられまして、英国政府はやむを得ず、イングランドだけですけれども、キャンサー・ドラッグ・ファンドという年間約300億円の別のファンドをつくりまして、これによってNICEがリジェクトした抗がん薬についてファンディングをしているという手当ても行われるなど、幾つか我が国においてもしっかりと見ておかなければいけない事象が起こっていると思います。

 もう一つは、我が国の薬価算定というのは透明度が高く行われている。その中で、例えば類薬との薬効比較等、既に類薬比較という意味では一定の技術間の比較をするという要素も既に取り入れられているのではないかなと思います。また、欧州諸国等においては原則フリープライスなのです。企業が価格を設定している。したがって、特に英国のNHSのような国民全てあまねくものを到達させようとする場合に、何らかの価格制限のメカニズムというものが要るのではないかと思います。その一つがHTAになっているのではないかなと思いますけれども、我が国の場合は薬価算定組織がコンパリゾンのものも入れながら決めて、しかも中医協で公的に価格が決定されているということであって、これはちょっと語弊があるかもしれませんけれども、価格を抑制したり、そういうことをするメカニズムについては一定のものが既にビルドインされているのではないかと思います。

 もう一つ、これは私どもの会社の事例でまことに恐縮なのですけれども、認知症治療薬の軽度認知症に対する英国での保険償還がNICEによって否定されたことがあります。これは、いわゆる医療の常識であります早期診断、早期治療という大原則を、費用対効果のいわゆるFix thresholdのルールで否定したということで、私どもも訴訟が多くなりまして、最終的には勝ったのですけれども、最終的にNICEがアプレーザルを変えたときには特許残存期間があと1年しかなかったという、非常に多くの特許期間の無駄遣いになってしまった。

 申し上げたいことは、費用対効果の結果、医療の常識に反する結果が出るということで、これらをよく御勘案いただいて十分な御議論をしていただきたいというのが率直な感想でございます。

 それから、医療上必要性の高い薬剤の平時でございますけれども、今回、緊急時の生産分担ですとか危機管理マニュアルについてお話しを申し上げましたが、これも先生よく御存じのごとく、医薬品の製造は製造承認を持っていないとつくれません。ですから、何かあったらA工場からB工場でぱっとつくれるというわけではないので、常日ごろからそれぞれの工場が人様の工場のバックアップ生産をするように製造承認を当局から得ておかなければいけません。

 これは非常に多大な努力が要ります。例えば当該工場においてつくった医薬品の安定性試験で、これは2年余の安定性試験の結果で安定であるということを証明しなければいけませんので、少なくとも数年の間のバックアップ体制を整えるための承認取得の努力、その投資等も必要になっております。それから、災害時に加えて、例えばインフルエンザ・パンデミック流行時には国境封鎖という極端な事例も考えられると思いますので、そういう場合、原材料、中間材料が輸入に頼った場合に供給できなくなります。

 したがいまして、原材料、中間材料、最終製品ともに手厚い在庫を常時、平時に持っておかなければいけないということでございまして、これについても在庫費用等が平時にかかってくるというところでございまして、非常時に備えるための平時の対応ということは非常に多くの企業努力を要しているということで御理解を賜りたいと思っております。

 それから、創出加算の財政的に見合っているのか、どの程度R&Dに使われているのかについてはPhRMAの梅田会長からお願いします。

○西村部会長

 それでは、新薬創出加算の効果について、PhRMAEFPIAの団体の方からお願いいたします。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 新薬創出等加算で得られたお金について、それが開発にできるだけそっくり使われているかという御質問をいただきました。

 御存じのように、加算分そのものが一定の期間を過ぎますとお返しをするお金であるということはありますけれども、確かに業界としまして、このお金が開発に使われているということを説明する必要があると認識しています。

 しかし、個別の製品で得られたお金のこと、あるいは個別企業が具体的にそれをどのように使いましたということの説明が難しい状況の中で、ほぼ業界を代表するような多くの会社の状況をきょう御説明させていただきました。その中で開発費を実際にふやしている、あるいはふやす予定であるということ、また、その結果として重要なところは申請のラグであったり、あるいは世界同時開発といったことがどんどん進んでいるという状況をきょうはお話しさせていただきました。

 一方で、この制度の中で、未承認薬あるいは適応外薬の問題についても業界全体として取り組んでおります。加算で得られた700億円に対して、これらの未承認薬・適応外薬への開発に業界全体として3,000億円が費やされていることについても御報告をさせていただきたいと思います。

○西村部会長

EFPIAのフォシェ会長、お願いします。

○欧州製薬団体連合会(フィリップ・フォシェ)

 私どもが行いました調査の結果では、会員会社の総額として開発への投資額が、導入される前の2009年から2012年の間にプラス35%増加しているという結果が出ております。また、進行中の臨床試験の数も増えてまいりましたし、より早期の段階での、例えば第1相の段階から臨床試験に参加するようになり、世界同時開発が可能になってきたことが示されております。

○西村部会長

 では、5点目についてですけれども、ジェネリック製薬協会から回答をいただけますでしょうか。

○日本ジェネリック製薬協会(吉田)

 日本ジェネリック製薬協会会長の吉田でございます。

 先ほど白川先生から質問がございました。ジェネリック医薬品の価格についてどう考えるのかということと、長期収載品と時間がたっても薬価差が縮まらないのはどうしてかというお話だったと思います。

 まず、薬価差が縮まらないのはどうしてかということでございますけれども、今、収載方式というのが市場実勢価格主義、銘柄別薬価収載方式、これは各メーカー別、銘柄別に薬価をつけましょうというのがまずあります。算定方式も同じように市場実勢価格加重平均値調整幅方式ということで、市場で売っている市場価格を調査して、消費税分と調整幅をプラスして次の薬価を算定しましょうということでございます。ですので、まさに今、9月、当局のほうが薬価調査を全国に、品目別、メーカー別にどういう値段で価格が決定されているのか、調査をされております。その結果、来年の4月の薬価改定に向けて、その数字をもって今の算定方式で薬価がつくということでございます。

 市場の価格が全てこの医療機関、保険調剤薬局等卸というか、流通業の間で取り決めた価格を全国で各銘柄別、メーカー別に調べるという結果の数字でございますので、それにばらつきがあるということでございますので、これはどういうことを意味しているのかといいますと、市場の価格がそういう価格であると。これは表現が正しいのかどうかわかりませんけれども、売り手と買い手の中で価格は決まってくると思います。売る側としては、基本的にはなるべく自分のところの製品は高く売りたい、買っていただきたいというのと、買うほうはなるべく安く買いたいというバランスの上で価格が決定しております。それはいろいろな場面があって、いろいろな状況があって、それぞれの交渉の仕方で価格が決まってくるということの結果でございます。

 先生が言われましたように、なかなか縮まらないということですけれども、これはその銘柄別薬価収載方式、算定方式を正しく反映している結果の数字ですので、どうしてかと言われても、それを正しく計算していますので、その結果だということでございます。

 議論の中で、長期収載品とジェネリック医薬品の薬価の幅が多ければ多いほど売れるというお話が議論としてあるかと思うのですけれども、私などが調べたところでは、新薬の長期収載品の薬価を100としますと、初めは70ということで、60403020ぐらいまであります。それが本当にそれぞれの価格帯でどの程度売れているのかというと、平均でいきますと後発品の交換率といいますか、交代率といいますか、昔はシェア率といったのですけれども、それのほうの数字はそれぞれにおいてそんなに変わっておりません。

 ですので、薬価の差があるからたくさん売れるとかそういうものではなくて、それは個々の交渉の結果でございますので、これはどうしてかと言われてもそういうことで、2年に1回薬価改定がありますけれども、それがずっと長年同じことが行われていまして、同じ場面で同じ交渉が行われた結果の話でございます。ですので、そういうことで理解していただきたいと思います。

 質問には、これでは書いていないですけれども、薬価についてのそもそもの考え方とかそういうことはいろいろあろうかと思いますが、我々の立場としていろいろあるのですが、今のお答えとしてはそういうことで御納得いただけるかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 今の発言に関連してでしょうか。

 どうぞ。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 今のお話にありましたように、市場が決めているということなのですけれども、私はジェネリック医薬品と長期収載品目は異なる薬剤だと思っているのです。これを一緒のジャンルの薬剤と考えると、なぜ価格差が縮まらないのかという御疑念がつきまとうと思いますが、これはそもそも違うジャンルの薬剤であるとお考えいただければ、価格差は市場が決定して、違うジャンルのものであるということを認めているという表現ではないかと私は思っております。

○西村部会長

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 時間が押していますので、質問と意見を1つずつ手短に申し上げようと思ったのですが、今の内藤会長の御発言はどういう意味か。製薬連としては別のジャンルだと、厚労省は生物学的に同等だと。このディスクリパンシーはどうやって埋めればいいのですか。まずそれだけ、余りに唐突なお話だったので聞かせていただきたい。厚労省としてどういう見解ですか。

○西村部会長

 では、近澤薬剤管理官、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 ジェネリックは今まで品質の問題とか安定供給の問題とか、ずっと中医協でも2回、3回ぐらい集中的な議論をさせていただいたと思うのですけれども、品質的なもの、生物的学な同等性というものは基本的には同等だというこちらのスタンスです。

 多分、今、内藤会長が言われているのは、情報提供というか、今まで使ってきた歴史とか、いろいろなところでの違いがあるのかもしれないというのはあるのかもしれませんが、物としては同等だという形でこちらのほうは認識しております。

○安達委員

 内藤会長、それでよろしいのですか。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 はい。そのとおりです。

○安達委員

 わかりました。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 ただ、今日もちょっと述べさせていただきましたけれども、当該成分の情報面での管理、安全性の管理、あるいは先生方により有効に使っていただくための新しい付加価値創造というのは主として長期収載品が特許満了後も担っているという意味において、ジェネリック医薬品と長期収載品は異なる部分があるということを申し上げたかったということでございます。

○西村部会長

 今の点について簡潔に。

○安達委員

 それでは、手短に。御質問は日薬連の内藤会長に対してです。

 新薬創出加算の恒久化の要望をされておられます。創出加算で相当のアンメットニーズの薬剤の開発要請に対する対応も早まっているというデータをいただきました。

 少し前の中医協データになるのですが、しかしながら、依然としてアンメットニーズの薬剤等の開発要請を全く受けていない、あるいは開発に着手していない会社の製品においても新薬創出加算が適用されている例が少なからずあるというデータがありました。ある程度改善はされているのかと思いますけれども、それはゼロではないのではないかと私は認識しております。

 しかし、そういう状況の中での今回の恒久化の御要望については、そうした開発要請に着手していない、あるいは開発要請そのものを受けていないような製薬会社の現在ある新薬創出加算については、これを撤廃するということまで含めた上での恒久化の御要望でしょうかということが内藤会長に対する御質問であります。

 それから、意見は端的に申し上げますけれども、梅田代行に対してであります。この御要望だと、医薬品全部が上がる方向にしか向かないわけで、私は中医協委員として、この御意見・御要望を残念ながらそのまま受け入れるわけにはいかないと思っております。

 例えば外国調整価格について、為替によるセンシティブな面があるという御主張でありますけれども、そのことを勘案して、この為替レートについては直近の2年間の平均ということになっております。つまり、有利に働く場合もあれば不利に働く場合もある。両方為替の変動によってあり、それを平均してということになっておりますので、激変緩和措置は設けられている。その中で、今回の外国調整価格に関するルールの変更は我々としてはリーズナブルなものだと思っているということを意見として申し上げます。

 もう一つは、市場拡大再算定の廃止という御要望でありますが、日本の薬価制度については発売時におよその市場規模をほとんどメーカーサイドのデータで予測されて、それに基づいて、それも踏まえての薬価が決まっているわけでありますので、さまざまな要因によると思いますけれども、それが極めて大きな市場の拡大になった場合は、再算定をしないと、日本の公的医療保険の中での全体の財政枠がある中で、薬価の部分だけが非常に伸びる。その結果は、不採算な部分も含めて引き受けざるを得ない医療の技術に対してそれを圧縮するという方向に働くという意味で、この提案も残念ながら我々としては受け入れられないという意見であるということを意見として申し述べておきます。

 以上でございます。

○西村部会長

 それでは、質問の部分について、日薬連の内藤会長、お願いします。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 御質問ありがとうございます。

 私の後、もし必要でしたら手代木さんに補足してもらいたいと思いますけれども、そのような企業は存在すると思います。あるいはそういう業種においては、過去に未承認適応等の始まる前に学会等の要望でいろいろ対応してきている実績がある部分もあります。それから、これは必ず製薬産業全体の努力としてそのようなミスマッチ企業が生じないように、今後業界として強力な推進策を打っていくことをお約束させていただきたいと思います。

 もう一つ、先生御承知のごとく、未承認薬等開発支援センターというものを立ち上げておりまして、ここに製薬協参加会社は皆、あまねく拠出をしているという意味においては、全ての企業がこの解消にそれなりのコミットメントをしているということになっておると思いますが、先生御指摘の問題は我々も認識しておりますので、これの解消に向けて全力で取り組んでまいるということを申し上げたいと思っております。

○安達委員

 ありがとうございます。

 そういう努力をいろいろしていただけることは、私どもも改めて今回もまた認識をさせていただきました。しかしながら、こういう特殊な日本の新薬創出加算というものが、医薬品の全体の医療費におけるいわば価格としての、金額としてのシェアを広げることにもつながる話ではございますので、単純に製薬業界全体の中で護送船団のようにこれを全体で請け負うのだと言われると、そのままでは恒久化は時期尚早という結論にならざるを得ないからこうなっているというのが実情でございますので、重ねてそういう御努力を続けていただけることを御要望したいと思います。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 三浦委員、どうぞ。

 定刻を過ぎておりますので、皆さん御質問を簡潔によろしくお願いします。

○三浦委員

 保険医療上必要性の高い薬品についてお伺いしたいのですが、これは薬価改定において、薬価が下がったので安定供給が難しくなるということと理解してよろしいのかどうかという質問です。

○西村部会長

 内藤さん、お願いいたします。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 例えば生食とかブドウ糖輸液、リンゲルあるいは注射用蒸留水のような本当に基本的な輸液について、いろいろ手当てをいただきながらも薬価が下がってきて、当該企業のいわゆる損益分岐点のはるか下でオペレーションしなければいけないという状況になっています。

 また、それらの業界の企業数も激減している状況です。外国企業もこのような状況で、全く日本の市場に参入する気配もない。当該基本輸液の価格は、外国においてはもっとずっと高い価格で取引されているという現状がありまして、事業の継続性について非常に懸念されている状況が起こっていると思います。

○西村部会長

 続けてお願いします。

○三浦委員

 もしそうだとすれば、薬価本調査でその薬価、つまり流通が現実にこの価格で行われている。そして薬価本調査で、改定で新しい薬価がつく。その薬価が安過ぎて、なかなか製造・販売することが大変だと言うことですが、もしそうだとすれば、これは卸さんのほうにお聞きしたいのですけれども、実際にここにも薬価基準制度についての御意見の一番最初のところに「単品単価取引の励行」と書いてありますが、これと関係しているということなのでしょうか。

○西村部会長

 卸連の中原さん、どうぞ。

○日本医薬品卸売業連合会(中原)

 卸連の中原でございます。

 今の先生の質問でございますが、確かに薬価制度の中の市場実勢価でございますので、そこの中で多少の薬価差が生まれていることも事実だと思います。ただ、昔のような中の競争が必要な医薬品については限りなく少なくなったと理解しております。

○西村部会長

 三浦委員、どうぞ。

○三浦委員

 ということは、今のは流通だけの問題でもないという御意見でよろしいのでしょうか。

 私が聞いているのは、薬価本調査でどんどん医療上必要な、例えば輸液の場合でも下がっていっている。つまり、その価格で流通しているということだと思うのですが、その理由は、単品単価の取引でない、いわゆる総価買いだとかそういうことでしょうかと聞いているのです。

○西村部会長

 御回答をお願いします。

○日本医薬品卸売業連合会(中原)

 卸連の中原でございます。

 今の御質問に対しましては、今、単品単価が進んでいるのも事実でございますし、その必要性のある医薬品ということで、前回輸液等の薬価を上げていただいた。そこの中での医療機関様の理解というのは、限りなく単品単価でやっていただけるような形になっていると理解しております。

○三浦委員

 わかりました。

 次に、鈴木さんに御意見いただいた中で「後発品の統一名収載の範囲拡大」というのがあったかと思います。スライドの8です。ここに「後発品の流通の円滑化のためには銘柄数が過剰な状態」だと書いていて「後発品の統一名収載の範囲を拡大していただきたい」と書いてあります。

 実際に卸さんの倉庫へ行けばいろいろな、例えばアムロジピンの後発品が何十種類も置いてあって、100錠包装と1,000錠包装、2.5ミリ、5ミリとそれぞれ全部あるとすれば、たくさんの量があるだろうなというのは想像できます。それについて、こういうことも含めてというのと、薬価の種類が多過ぎるのと、この辺もあわせて、例えば統一名にしてしまえばたくさん置かなくても済むお考えだということでしょうか。

○西村部会長

 鈴木会長、どうぞ。

○日本医薬品卸売業連合会(鈴木)

 当社のことなのですけれども、今、センターの倉庫の中で約半分ぐらいがジェネリックのシェアが占めておりまして、それについては絞っていただければ、ある程度スペース的に、また、別の商品の持ち方も変わってくるのではないかなと思っています。そういう面で、ある程度、統一銘柄を収載していただければ、倉庫のスペース等、また、倉庫のシェアの問題というのは下がってくるのだと御理解いただければと思います。

○西村部会長

 では、花井圭子委員、まず先にお願いします。

○花井圭子委員

 ありがとうございました。

 日薬連さんに2つほど質問があるのですが、スライドの1314とスライド20のところともかかわるのですが、医療上必要性の高い医薬品であっても、薬価が継続的に下落し、安定供給が困難になることから、薬価上の措置をと主張されていたかと思うのですが、今回は供給体制、そこに危機管理体制というものをパンデミックのことも持ち出されまして強調されていますが、それは主張の内容が変わったということなのでしょうか。あるいは追加されたとか、ちょっと違うのかなという印象があったものですから、その辺をお聞かせいただきたいと思います。

 それから、15ページなのですが、先ほどHTAのお話もイギリスの例で出てまいりましたが「評価が可能となるような方法を検討すべき」という記載がございますが、何か日薬連さんとして具体的なそういう方法を検討されているということがあるのでしょうかという質問です。

 以上です。

○西村部会長

 日薬連、内藤さん、今の2点についてお願いします。

○日本製薬団体連合会(内藤)

 御質問ありがとうございます。

 最初のほうは、業界全体の取り組みを示したというのが今回の違いになってくると思います。

 このような医薬品の安定供給のために、単独企業でできる範囲は限られている。例えば東日本大震災のときも、輸液会社の高萩工場がダメージを受けて供給できなくなりました。したがいまして、その工場のバックアップが当該会社にあればよろしいのですけれども、ない場合は輸液の業界の中で対応する体制を平時からつくっておかなければいけない。

 それには先ほど申し上げましたように、一定の企業努力や投資が要るということを御評価いただいて、薬価上の処置をお願いしたいというお願いでございます。ですから、産業全体としての取り組みについて薬価上の処置をお願いできないかということでございます。

○西村部会長

 2点目について、お願いします。

○日本製薬工業協会(手代木)

 手代木でございます。

 2点目につきましては、我々のほうから具体的な方法ということではなくて、今後この薬価専門部会で御検討いただく内容につきまして、私どもは方向性として(2)(3)の方向は強力に推進、サポートさせていただきたいということでございます。

○西村部会長

 追加で、加茂谷専門委員からどうぞ。

○加茂谷専門委員

 専門委員でございますが、今の御質問、新薬に関するイノベーションの評価につきましては、議論のタイミングを図りながら、そのような場面があれば、具体的な御提案を専門委員のほうからさせていただきたいと思っております。

 本日は具体的な話というよりは、その方向性について業界代表から意見を陳述いただいたと御理解いただければと思います。

○西村部会長

 それでは、矢内委員、御質問をお願いします。

○矢内委員

 今日は意見陳述をどうもありがとうございました。時間が押し迫っているところではありますが、せっかくの機会なので、少し意見も入れて質問をさせていただきたいと思います。

 まず、日薬連さんの新薬創出・適応外薬解消等促進加算の本格導入・恒久化ということでございますが、この件につきましては、昨年末に取りまとめられました「長期収載品の薬価のあり方等の中間取りまとめ」にありますように、まずこの成果を十分に検証することが議論の出発点だとなっているわけでありまして、そう考えておる次第でございます。

 そして、新薬創出に関しては相当の期待を込めまして、財政的な影響も大きく考えた上で、財政影響が伴う仕組みとして試行導入されたと思うのでありまして、製薬業界の皆様に対しては期待が非常に大きいということで、それに応えていただく責任があるのと思うのです。

 これに関連して、PhRMAさんの資料の中で5ページ、6ページを見ますと、開発のスピードが上がっている、点数もふえているというデータがございますが、2010年、2012年と来まして、将来に向けての数字は2017年となっているのですが、2014年、近いところの数字というのが将来予測としてないのか。5年離れているのはどういうことなのか。2017年の予定というのはどういう意味を持っておられるのかという点につきまして、質問をしたいと思います。

○西村部会長

 前半部分は御意見ということでよろしいですね。

○矢内委員

 そうです。

○西村部会長

 では、後半の点について、PhRMAの梅田代行、御回答をお願いいたします。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 今の5ページ、6ページのところの質問でよろしいですか。

○矢内委員

 はい。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 もちろん2010年度と2012年につきましては、新薬等創出加算がありましたので、このときの年度のものを確認しておりますけれども、この先につきましては、もちろん同じように2年をとる、あるいは3年をとる、5年をとる、7年をとるという、いろいろな選択肢があるわけですが、医薬品の研究開発そのものが非常に短い期間に大きく変わるということではありません。成果についても長くかかることでもありますし、5年というところが適当な期間であるかと思いまして、こういうふうに出しております。

 回答につきましては、それぞれの会社が質問を判断して回答しておりますので、あくまで見通しとして、これぐらいの計画を持っているというところを計算させていただいております。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 簡潔にお願いします。

○矢内委員

 もう一つ、後発医薬品の統一名の収載というところでございますが、ジェネリックの医薬品につきましては、国民にわかりやすく信頼を確保するという視点からいろいろ説明することも必要ですが、企業側の在庫管理あるいは安定供給という観点も非常に重要な要素だと考えております。

 そういう点で見ますと、できる限り価格や品目を絞っていくという方向は基本的な方向ではないかと考えるわけですが、今回、供給サイドの卸売業連合会さんから、銘柄名が今の状態では過剰であって、統一名収載の範囲を拡大すべきだという御意見が提示されております。

これは非常に重要な指摘だと思うのですが、この統一名収載の範囲の拡大につきまして、現在のルールは最高価格の20%未満については統一名でいくということでありますが、これをさらに目安を広げていこうという、20%未満という範囲を引き上げるべきであるといったことをお考えなのか、具体的にどうこれを広げていこうというお考えがあるのか、ここについて質問したいと思います。

○西村部会長

 では、卸連の鈴木会長、具体的なお考えがありましたら御回答ください。

○日本医薬品卸売業連合会(中原)

 卸連の中原でございます。

 具体的な例というよりは、投げかけになるかもしれないのですけれども、例えば今、20%を下回るものを統一名収載とされていますが、これの幅を例えば30%にしたらどうかとか、統一名で単価収載、単一薬価で収載されているものが20%以上30%未満でございますが、この幅をもうちょっと広げていただいたらどうかとか、あとは3%以内の同一薬価というルールもあると思いますので、それを5%ぐらいに上げたらどうかとか、そういうことで卸連側としては考えているという形でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 具体的な方策については、まさにこの部会で決定していくことでございますので、お考えの方向性ということで伺わせていただきました。

 石山委員、御質問をお願いします。

○石山委員

 いろいろ質問はあるのですけれども、1点だけ教えてください。

 先ほどの矢内委員の質問で、同時開発率と国内開発品目数のグラフがありましたね。2010年度にこの制度が導入されたため、2012年度はどちらも上昇しているというご説明でした。そこで、この2項目について、2000年度から2010年度の間の推移を教えていただけませんか。

 以上です。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 さかのぼっての質問はしておりませんので、この調査の中には回答はございません。

○石山委員

 いずれ教えてください。導入前における推移がどうだったのかを知りたいものですから。

○米国研究製薬工業協会(梅田)

 いずれにしても、今、ここではございませんので、そういうデータが出せるかどうか、検討いたします。

○石山委員

 でも、今後があるのだったら、その前もそういう調査はしているのではないのですか。

○西村部会長

 それでは、データの御確認・御検討をしていただいて、後にありましたら提出をお願いします。

EFPIAのフォシェ会長、お願いします。

○欧州製薬団体連合会(フィリップ・フォシェ)

 私どものデータベースによりますと、2010年の導入直前のところにおきましては、世界同時開発の案件が100件強であったものが、2011年、この加算制度の導入後には2倍になったという実績がございます。ですから、1年で2倍になったといったところは直接的な制度導入のインパクトだと解釈しております。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 定刻を過ぎておりますが、堀委員、簡潔にお願いします。

○堀委員

 1点だけ、先ほどの後発医薬品の統一名収載に関してですが、これまでも銘柄が多くて大変だということは聞いておりました。今回は一歩踏み込んだ御提案だと思っているのですが、先ほど矢内先生も言われたように、非常に注目をしておりまして、どういうふうにしていくべきとお考えかお示しいただくとあわせて、先ほど倉庫のスペースの話が出ましたが、具体的にコスト面等でどういった影響があるのかが、もしわかれば今後、この部会のほうに資料提供をお願いできればと思います。

 これは要望で結構でございます。

○西村部会長

 では、データ提供の御要望とかがありましたので、用意していただけましたら、また提出をお願いいたします。

 ほかに御意見・御質問ございますでしょうか。

 では、定刻を過ぎておりまして申しわけありませんでした。本日、関係業界からの意見陳述をしていただきまして、貴重な御意見を伺うことができました。ありがとうございました。

 本日の議題は以上でございます。そのほか、事務局から何かございますか。

○近澤薬剤管理官

 特にございません。

○西村部会長

 では、次回の日程等について、事務局からお願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 次回の開催につきましては、後日日程調整させていただきまして、また御連絡させていただきます。

○西村部会長

 では、本日はまことにありがとうございました。「薬価専門部会」はこれにて閉会といたします。

 5分間お休み時間をとりまして、続けて基本問題小委を開始いたします。

 


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第二係
代表:03−5253−1111(内線3277)

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