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2013年11月8日 第70回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成25年11月8日(金)15:57〜17:47


○場所

全国都市会館 大ホール(2階)


○議題

1.国民健康保険・後期高齢者医療の保険料(税)の賦課(課税)限度額について
2.次回の診療報酬改定に向けた検討について
3.地域医療ビジョンを実現するために必要な措置(必要な病床の適切な区分、都道府県の役割の強化等)及び新たな財政支援制度の創設について

○議事

○遠藤部会長

 それでは、定刻にまだ少し時間がございますけれども、皆さんおそろいですので、ただいまより「第70回医療保険部会」を開催したいと思います。

 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、お集まりいただきましてどうもありがとうございます。

 まず、委員の御異動がございましたので、御紹介させていただきたいと思います。菅家委員が御退任されました。新たに日本労働組合総連合会副事務局長の高橋睦子委員が就任されております。よろしくお願いいたします。

○高橋委員

 よろしくお願いいたします。

○遠藤部会長

 よろしくお願いします。

 それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。

 本日は、岩村委員、大谷委員、福田委員、森千年委員より御欠席の御連絡をいただいております。

 続きまして、欠席委員のかわりに出席される方についてお諮りしたいと思います。

 福田委員の代理として近藤参考人、森千年委員の代理として藤原参考人の御出席につきまして御承認いただければと思いますけれども、よろしゅうございますか。

(「異議なし」と声あり)

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、議事に移りたいと思います。

 初めの議題でございますが、「国民健康保険・後期高齢者医療の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」を議題とさせていただきたいと思います。

 事務局より資料の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。国保課長、お願いします。

○中村課長

 国保課長でございます。お手元の資料1について御説明を申し上げたいと思います。国民健康保険と後期高齢者医療の保険料の賦課限度額についてということで、資料を用意させていただいております。

 1枚めくっていただきまして、2ページでございますが、8月にまとまりました国民会議の報告書におきましては、負担能力に応じて負担する仕組みとしていくという基本的な考え方が示されているところでございまして、その流れとして、3ページでございますけれども、国保について、相当の高所得の方であっても保険料の賦課限度額があるということについて改めるべきではないかという観点から、保険料の賦課限度額を引き上げるべきという御提言をいただいております。あわせまして、被用者保険におきましても、標準報酬月額上限の引上げを検討するべきということが書かれているところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、5ページの下の段に、現在、国会で御審議いただいております、いわゆるプログラム法案の抜粋をおつけしておりますが、医療保険の保険料に係る国民の負担に関する公平の確保についての措置という中に、国保の保険料の賦課限度額及び標準報酬月額等の上限額の引上げということにつきまして、検討事項ということで位置づけさせていただいているところでございまして、8項にございますように、来年度から29年度までを目途に順次講ずるということとし、必要な法律案については、27年の通常国会に提出することを目指すこととさせていただいているところでございます。

 6ページでございますが、医療保険制度においては、保険料に上限というものがあるわけでございますけれども、この仕組みにつきましては、最初の○に書かせていただきましたけれども、負担能力に応じた公平なものとする必要がある一方で、受益との関連においては、被保険者の納付意欲に与える影響とか制度・事業の円滑な運営を確保する観点から、保険料負担に一定の限度を設けることとさせていただいているところでございます。

 そうした状況の中、例えば国保の話で申し上げますと、医療給付費等が増加する一方で、所得がなかなか伸びない状況を考えますと、下のイメージ図の真ん中を見ていただきますと、上限額がある中で賦課総額、保険料の総額をふやすということを考えますと、点線を実線のように変えざるを得ないということで、保険料率を引き上げるということで、結果的に中間所得層にしわ寄せが行く形になるところでございます。これを、右側でございますけれども、賦課限度額を引き上げることによって、賦課総額が変わらないとすれば、高所得者の方の御負担によって中間所得層の負担の軽減を図ることも可能になるというイメージを描かせていただいているところでございます。

 ただ、実際に各市町村が保険料率を引き下げられるかどうかということは、また各市町村の御判断でございますし、現在、医療費が伸びる中で、保険料の賦課総額そのものがふていくという状況でございますので、現実問題として、こういった対応をするのが難しい面があることも、また御理解いただければと思います。

 それから、7ページでございますが、健康保険制度のほうの標準報酬月額の仕組みを用意してございますが、今、標準報酬月額の等級は全部で47等級ということになっていまして、上限が121万円になっているところでございます。現行の仕組みにおきましては、最高等級該当者の方が全体に占める割合が1.5%を超えて、その状況が継続すると認められる場合には、政令におきまして、さらにその上に最高等級をつくることができるという仕組みが法律上、ございます。

 次のページでございますけれども、実際にはこの仕組み、平成18年の改正でつくったわけでございますが、それ以降、上限に該当されている方の割合が1%を切っているような状況でございまして、平成23年度末で見ても0.93%ということでございますので、今の状況が続くようであれば、さらに政令でその上の等級をつくることはできないというのが今の状況でございます。

 9ページには、その分布図をおつけしてございます。

 続けて、10ページをごらんいただければと思います。国保の賦課限度額についての現在の仕組みの御説明の資料でございますけれども、国保につきましては、応能分と応益分と大きく分かれますけれども、全体として、その賦課限度額を3つの区分で賦課しております。まさに国保本体の医療給付費等に充てる部分としての基礎賦課分。それから、後期高齢者の支援金を納付するために充てる分。それから、介護保険制度に基づく介護納付金を納付するために徴収する分の3つの区分での賦課になるわけでございますが、それぞれにつきまして、最後の○でございますが、51万円、14万円、12万円という限度額を設けているところでございます。

 結果としまして、医療分としては合わせて65万円が限度となります。それから、介護納付金分を合わせますと、合わせて77万円になっているところでございます。現在のこの限度額につきまして、全国的な平均値を単身世帯での試算でお示ししたものが真ん中にございますけれども、給与収入で見れば980万円程度の方が、大体この上限の限界点にいらっしゃるということでございます。

 そうした中、11ページでございます。過去に賦課限度額を引き上げてきた経緯をつけてございますけれども、12年度に介護保険制度が導入されましたときに、介護納付金の賦課額ということで7万円を導入したことがございますけれども、基本的には過去最大の上げ幅は4万円ということで対応してきました。平成18年度からは毎年引き上げを行っておりましたけれども、22年度、23年度と続けて4万円ずつ引き上げた後、2425年度は引き上げを見送ってきたという経緯がございます。

12ページをごらんいただきますと、今年度と来年度の限度額に該当される世帯の割合をここで表でお示ししてございますが、今年度と来年度を見比べると、いずれの区分におきましても、この超過世帯の割合が増加することを見込んでおります。さらに、該当される世帯の割合が、区分ごとに見ればかなりばらつきが見られるという状況が、国保についてはあるところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、今後どうするかということでございますが、13ページをごらんいただきたいと思います。

 まず、今回のプログラム法案におきまして、この保険料の賦課限度額及び標準報酬月額等の上限額の引き上げということを盛り込ませていただいたことを踏まえまして、保険料負担の公平の確保の観点から、それぞれについて見直しを検討することとしてはどうかと書かせていただいております。

 このうち、被用者保険の標準報酬月額等の見直しにつきましては、法改正が必要な事項になりますので、今回のプログラム法案に基づきまして、27年の通常国会への法案提出を目指して、来年度から本格的に議論を行うこととしてはどうかと書かせていただいております。

 国保につきましては、今、申し上げましたように、今年度と来年度の推計を見ますと、この限度額に該当される世帯が増加することが見込まれますことと、それぞれの区分での該当される世帯の割合にばらつきが見られることを照らし合わせて、過去の最大の4万円を上限として来年度に見直しを行うこととしてはどうかということで書かせていただいております。

14ページに具体的に書かせていただいております。

 最初の四角囲みは、今、申し上げたことと同じことを書いております。この4万円を上限としてということでございますが、具体的な御提案としましては、後期高齢者の支援金分としてプラス2万円、それから介護納付金の賦課分としてプラス2万円ということで、計4万円としてはどうかということでございます。

 次の15ページをごらんいただければと思いますけれども、さっきごらんいただきました今年度と来年度の限度額を超える世帯の割合の表でございます。

 例えば(2)の支援金のところで見ていただきますと、現在、14万円であることによりまして、来年度3.56%の世帯がここに該当するであろうという推計でございますけれども、2万円引き上げれば2.70%となります。介護納付金分についても2万円引き上げれば2.99%となりますので、基礎賦課分と合わせて、いずれの区分においても2%台に落ち着くというものでございますので、このような提案をさせていただいているという次第でございます。

 ちょっと飛んでいただいて、恐縮ですが、23ページをごらんいただければと思います。この限度額の見直しにつきましては、国保税を導入されている自治体も多くおありですので、税制改正とも関係するということで、夏の段階でこの見直しについて、私どもから総務省のほうに税制改正の要望をさせていただいているところでございまして、政府としては、これから年末に向けて、この税制改正の議論を経て最終的な見直しの内容というものを固めていきたいと考えているところでございます。

 国保につきましては、以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 引き続き、お願いします。

○横幕課長

 高齢者医療課長でございます。今の国保に続きまして、後期高齢者医療の保険料の賦課限度額について御説明したいと思います。資料の16ページをごらんいただきたいと思います。

75歳以上の高齢者につきましても、先ほどの国保と同じ考え方に立ちまして、年間の保険料負担の限度額を設定しております。具体的な額は16ページの表にございますが、年間55万円ということに現在なっております。

 この考え方でありますけれども、上のほうに書いてございますが、国保で限度額に当たる方が75歳になったときに高齢者医療のほうに移ることになりますけれども、そのときに国保の限度額と同じぐらいまでの負担となるようにという考え方に立っております。ただ、保険料の負担について、国保は世帯を単位、高齢者のほうは個人を単位ということになっておりますので、機械的に1対1という関係に立ちませんので、幾つかの例を設定して、おおむねそういった形で、75歳を境にして大きな変化が生じないようにするという形で考えて設定しているということです。

 例えば、上の囲みの下のところに夫婦世帯というものを書いてありますけれども、夫婦で奥さんのほうが所得割が発生しないようなケースの場合に、国保から後期に移ったときに、2人合わせて、このケースですと負担額が少し下がるというケースを挙げております。このケースで奥さんの収入が上がれば上がるほど、世帯としての保険料の負担は上がっていく形になります。

 先ほど国保のほうで、限度額に当たる世帯、限度額に達する世帯の割合という話がありましたけれども、高齢者のほうでその割合を見ていきますと、16ページの表にございますが、1.34%ということで、国保よりかなり低い数字になっております。これは、所得の分布を見ますと、高齢者のほうが所得の低いほうに分布が偏っておりまして、所得割を負担される方の割合がかなり少ない状況がございます。ですので、一定程度、中間所得層の負担を抑制するという考え方に立って、所得の高い方にはそれなりの負担をいただいているといった仕組みになっております。

 今回、今、御説明ありましたとおり、国保について限度額を引き上げる場合、介護分を引いて医療分で見ますと2万円の引き上げになりますので、国保が65万円から67万円に上がるときには、これまでの考え方に沿って整理すると、高齢者のほうについても2万円引き上げる。55万円を57万円にするということでどうだろうかということを17ページに書いているところでございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、ただいま御報告のあった内容につきまして、御質問でも結構ですし、御意見でも結構でございますので、御自由にお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。

 それでは、岡崎委員、お願いします。

○岡崎委員

 高知市長でございます。市町村の立場で現状の課題を少し申し上げさせていただきますけれども、全体としまして今回の引き上げそのものはやむを得ないという状況もございますけれども、幾つか課題がありますので、少し現状も知っていただきたいということで意見を申し上げておきます。

 算定式が幾つかあるのですが、10ページを参考に見ていただきますと、例えばどのくらいの収入で当たるかということが少し書かれております。これは、市町村の平均でずっと計算していると厚生労働省のほうから聞いておりますので、町村と市で算定のやり方が若干違います。わかりやすく言うと、町村部は所得がどうしても低いということがありまして、資産割が入っております。土地・家屋を国保の保険料に算定する仕組みが町村部では入っております。これで4方式と言われています。

 都市部のほうは、収入を生まない資産を算定式に入れますと窓口で相当もめますので、市部においては資産割を外しているケースが多いということで、3方式が大体とられております。これは市町村で全部平均していますので、例えば給与収入、ほぼ1,000万円近いところで上限になっていますが、これは市部でやりますと実は下がってくるという計算式で、我々の中核市平均を出していますけれども、市部でやると収入800万円ぐらいでかかってくるということが平均的には出るのです。

 例えば高知市の事例で申し上げますと、病院がかなり集中していますので、医療水準が高い。残念ながら、住民の方々の所得は低いので、割り戻していくと500万円ぐらいの所得で77万円の上限額に届いているという実態があります。所得と収入がそれぞれ出てきますので、若干わかりにくいと思いますが、500万円の所得ということは、収入に直すと約700万円で77万円の上限に当たっているという課題があります。高知市の場合は医療水準が高いということで、その辺で一番上限に該当しているというケースになっています。

 そうすると、高額所得というよりは中間所得層に上限がもうかかってきているという実態があります。今回の上限の引き上げというのは、一定やむを得ない部分がありますが、そういう実態があるということは把握しておいていただきたいということです。

 それと、もう一つ問題としては、消費税引き上げに伴って、国保の保険者、市町村の保険者に対して非常に財政が厳しいということもありますので、1,700億円、消費税の財源から入れるということは、方針としては決めていただいております。ただ、26年度、その消費税のキャッシュがまだ間に合わないので、残念ながら今の段階では1,700億円の26年度実施がどうもできないような見通しになっておりますので、そうしますと市町村国保の26年度の予算組みが非常に厳しいという状況になります。

 それで、例えば上限をはめ込みながら、中間層へも保険料の値上げをしなければいけない市が、これは町村も入りますけれども、かなり出てくるというところで、消費税を引き上げる26年度に国保料を上げるのかということで、議会、そして住民からも厳しい批判を浴びることに恐らくなると考えております。できるだけ早く財政支援としての国保の市町村の保険者に対して1,700億円を入れていただかないと、市町村はもたないという実態がありますので、そこは十分に御配慮をお願いします。

 それから、この賦課限度額ですけれども、26年度から必ず上げなければいけないのか。これは市町村が条例で決めることになっていますから、4万円、そのまま上げるのか、段階的に上げるのか、市町村でそのタイミングや、議会への対応を含めた判断がありますので、そこを御説明いただきたいということ。また専門的な話になりますが、26年度、引き上げ分を全額上げない場合に、特別調整交付金とか、いろいろな調整の交付金がありますが、そこに影響しないようにということをお願いしたいと思いますので、以上、意見として申し上げておきます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。最後の話は御質問ということで、事務局、お答えできればお願いしたいと思います。

 国保課長、お願いします。

○中村課長

 最後の点について、お答え申し上げます。

 賦課限度額の上限につきましては、私どもが政令で定めてございますけれども、実際には各市町村が条例でお決めいただくということでございますので、まさにそこまでが保険料なり保険税として徴収することが可能だという位置づけの数字でございますので、各自治体で少しタイムスケジュールを先送りして引き上げられるという御判断は、あり得るというか、可能でございます。私どもとしては、上限が引き上がった場合には、できる限り速やかにそのような対応をお願いしたいと考えてはおります。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。岡崎委員、よろしいですか。

○岡崎委員

 それから、最後の調整交付金のところに影響があるかどうかは、各市町村、一番関心があるところなので、それをお願いします。

○中村課長

 調整交付金につきましては、直接には大きな影響はないと理解してございます。技術的なことを言えば、細かいところでは若干ございますけれども、大きな影響はないと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 では、白川委員、それから横尾委員の順番でお願いします。

○白川委員

 ありがとうございます。国保のことは余り詳しくないので、二、三、質問させていただきたいと思います。

 まず、今回、介護分も含めて4万円引き上げの御提案でございますけれども、15ページの表を見ますと、合計のところでございますが、81万円というラインにすると限度額を超える世帯が2.31%ということになっております。御説明があったとおり、被用者保険のほうは1.5%を超えると、次の上位のランクをつくるという法律になっておりますけれども、これは国保と被用者保険のバランスということをあまり考えていらっしゃらないということなのかというのが1つ目の質問でございます。

 もう一つは、今回は後期高齢者支援金等分と介護納付金分のところを2万円ずつ引き上げたいという御提案でございますが、これはどういう理由なのかというのを御説明いただきたいというのが2つ目でございます。

 3つ目は、賦課限度額をこういう形で決めましても、過去も条例で各市町村ごとの上限というのが、これと異なる形で決められるということがあったと記憶しておりますけれども、それは今現在、ここで決められた限度額よりも低い限度額で設定されている市町村というのはどれぐらいあるのかということを教えていただきたいというのが3つ目の質問でございます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、国保課長、お願いいたします。

○中村課長

 御質問、3点いただきました。

 まず、国保と被用者保険とのバランスということでございますけれども、今回、御提案申し上げていますのは、国保について、その上限に該当する世帯が今後も増加が見込まれるということから、そこの改善を図るということで、このような御提案をさせていただいているところでございます。

 それで、来年度以降につきましては、さっき説明は省略いたしたのですが、13ページの下に小さく※印で書かせていただいておりますが、被用者保険のほうの御議論として、今の1.5%の取り扱いも含めて御議論をお願いしたいと思っておりますので、その状況を踏まえて、また27年度以降の国保の対応については考えていきたいと考えているというのが今の考え方でございます。

 それから、2点目で、今回、後期の支援金分と介護納付金分を引き上げるのはなぜかということでございますが、ここは先ほど御説明申し上げましたが、いろいろな組み合わせは可能だとは考えてございますけれども、それぞれに該当される世帯の割合のバランスをとるという観点から、そこの是正を今回、考慮して、このような提案をさせていただいているというところでございます。

 それから、3点目でございますが、各市町村において条例で実際には上限を設定することが可能だということでございますが、今、手元に正確な数字はございませんが、9割以上の自治体は上限に張りついた形での対応をしていただいているというのが、私が承知しているところでございます。

○遠藤部会長

 白川委員、お願いします。

○白川委員

 お考えはわかりましたけれども、意見として申し上げたいのは、負担の公平というのはプログラム法案のほうにも、あるいは国民会議の報告書でも提唱されておりますし、それはそのとおりだろうなと思いますけれども、被用者保険と国保の負担のバランスということも、来年度になるかと思いますけれども、ぜひ考慮した制度設計というのをお願いしたい。

 それから、今回、該当者の割合のバランスを中心に考えていらっしゃるということでございますが、確かに基礎賦課分はほとんど医療保険の分だと思いますし、後期高齢者支援金、介護納付金、これもともに増え続けている状況でございますから、4万円という枠の中で後期と介護に分けるという方法もあるかと思いますけれども、それぞれのところの財政状況がどうかということも勘案して、これも来年以降になるかと思いますけれども、御検討いただきたいと思います。

 さらに言えば、被用者保険のほうは一定のルール、1.5%を超えるとか、1%を下回らない範囲でというルールがございますけれども、どうも国保のほうはそういうルールがないようでございますので、ルール化するというのが納得性を高めるということでも必要かと考えております。これも来年以降になるかと思いますが、ぜひ御検討いただければと申し上げます。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。御意見として承りました。

 お待たせしました。横尾委員、お願いいたします。

○横尾委員

 ありがとうございます。全国後期高齢者医療広域連合協議会の横尾でございます。後期高齢者医療制度につきましては、さきの国民会議でも議論の中に加わった訳でありますけれども、そのときの状況を見ますと、必ずしも十分には議論されていない面もあったかなという印象を持ちながら見つめてきたところです。制度にかかわる見直しとか改善については、今後とも当然あると思いますし、先送りされている分も含めて、ぜひ議論いただきたいと思っています。

 さて、そのような状況の中で、今回の国保の見直しにあわせて、いわば後期の賦課限度額の引き上げ案が示されたという状況でありますけれども、今回、この会議に臨むに当たって各連合に意見を聞いてみました。すると、ある広域連合からは、「詳しい説明がないまま、やや突然の提案かな。」という受けとめをしたという意見もあるようでございます。ただ、医療保険全体の運営とかマネジメントを考えていきますと、避けて通れない、やむを得ないという印象を強く持っているところでもあります。

 現実問題として、平成26年、27年度の保険料率の改定を我々はしていかなければなりませんけれども、医療給付費の伸び率、現状も伸びていますが、これらによりまして、多くの広域連合では保険料負担の増加を見込んでいるところだと認識しています。仮に限度額を引き上げた場合には、上位所得者の方々に関しましてはさらなる負担をお願いすることになっていきますけれども、全体の保険料水準が上昇する中で、中間所得者の方々の負担を一定程度抑制するためには、負担の公平という観点から限度額引き上げはやむを得ないと考えています。

 また、日本の福祉・医療・保険、その他を考えますと、応能負担というか、能力のある方が能力に応じて負担して、お互いに支え合うということも今後さらに重要視されるのかなという認識を持っています。本来なら、本制度にかかわる見直しにつきましても十分な議論の上、なすべきでありますので、それぞれの広域連合では、今後、改善に向けても意見をまとめて提案する機会もあるかと思いますが、今回の見直しにつきましては、今、申し上げたような受けとめをしているところでありますので、意見を述べさせていただきました。

 ありがとうございます。

○遠藤部会長

 横尾委員、ありがとうございました。

 それでは、藤原参考人、お願いいたします。

○藤原参考人

 ありがとうございます。

 賦課限度額について、御提案の趣旨は理解したつもりではおりますけれども、今のように医療費が際限なく伸び続ける中にあって、負担のあり方だけを議論するということでは、医療保険制度全体の持続可能性の確保という大きな目的が達成できないのではないかと考えております。負担のあり方だけではなくて、医療費全体をいかに適正化するか、その姿を同時に見せていくということが、この検討の中で必要なのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに御意見、ございますか。鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員

 保険者の方々のお話を伺わせていただきましたが、超高齢社会はこれからが本番でございますので、そういったものに対応できるための負担というものも必要だと思います。保険料率を上げるか、賦課限度額を上げるかということでございますが、中間所得層の負担を考えますと、賦課限度額の引き上げのほうがよろしいかと思いますので、御理解いただければと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに御意見はございますか。よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○遠藤部会長

 それでは、これはほかに御意見もないということであれば、これぐらいにさせていただきたいと思いますけれども、本議題に関しましては、税制との関連もあるということでございますので、年末に行われる26年度の税制改革等で適切な対応が図れるように、本日の議論を十分踏まえて対応いただきたいということを事務局に申し上げておきたいと思います。また、その過程がある程度まとまりましたらば、この医療保険部会で御報告いただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、2番目の議題に移りたいと思います。「次回の診療報酬改定に向けた検討について」を議題としたいと思います。

 これまで基本方針に盛り込むべき論点につきまして御議論いただきましたけれども、本日はこれまでの議論を踏まえた基本方針の骨子案が事務局から出されておりますので、まずそれの説明をいただきまして、引き続き基本方針について御意見をいただきたいと思います。

 それでは、事務局、御説明をお願いいたします。医療課長、お願いします。

○宇都宮課長

 医療課長でございます。

 まず、参考資料1、2、3をごらんいただきたいと思います。今、お話、ございましたけれども、来年の改定に向けて、医療部会、医療保険部会で御議論いただいて、まず社会保障・税一体改革関連についてのみ先に中間的な整理という形で、9月6日に出させていただいたところでございます。そして、その後、こちらの医療保険部会では1023日、医療部会では1011日に一体改革関連以外の部分を中心に御議論いただいたところでございますが、そういったものを踏まえて、またこれまでの基本方針のまとめ方といたしまして、1つないし2つの重点課題あるいは緊急課題、それから改革の視点の4本の柱を立ててまとめてまいりましたので、そういったことを踏まえながら作成させていただいたのが資料2の骨子案でございます。

 資料2をごらんいただきたいと思います。

 まず、1ページ目の1番目、基本認識(案)についてということでございますが、アのところに書いてございます。社会保障・税一体改革においては、消費税率を引き上げ、その財源を活用して、医療の機能強化と、同時に重点化・効率化に取り組み、2025(平成37)年に向けて、医療提供体制の再構築、地域包括ケアシステムの構築を図ることとされているということでございます。

 そして、医療機関の機能分化・強化と連携に当たっては、患者が必要な医療を受けられない事態が生じないよう、急性期後の受け皿となる病床を整備し、在宅医療等を充実する必要。

 そして、ウで、診療報酬と補助金を適切に組み合わせつつ、医療法改正による対応に先駆けて、診療報酬改定に取り組む必要。

 エとしまして、平成26年度診療報酬改定において、入院医療・外来医療を含めた医療機関の機能分化・強化と連携、在宅医療の充実等に取り組む。

 こういったものを基本認識(案)とさせていただいております。

 そして、重点課題についてでございますが、今回は特に一体改革の機能分化・強化と連携、そして在宅医療の充実等という1点を取り上げさせていただいているところでございます。

 おめくりいただきまして、2ページでございます。

 改定の視点についてでございますが、これも従来から立てられている4本の柱を参考につくらせていただいておりますが、充実が求められる分野を適切に評価していく視点。患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点。医療従事者の負担を軽減する視点。そして、効率化余地があると思われる領域を適正化する視点ということでございます。

 そして、3ページ、4ページに、これらについてもう少し詳しく書いたものを示させていただいております。

 まず、3ページに書いてございます重点課題につきましては、入院医療、外来医療、在宅医療、そして連携ネットワークの4点につきまして書かせていただいております。

 そして、改定の視点の1つ目でございますが、充実が求められる分野を適切に評価していく視点として、がん医療の推進、精神疾患に対する医療の推進、認知症対策の推進等々、挙げさせていただいております。

 続いて、4ページ目でございますが、患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点として、医療安全対策等の推進などを挙げさせていただいております。

 3点目、医療従事者の負担を軽減する視点として、こういった負担軽減、それからチーム医療の推進等を挙げさせていただいています。

 また、効率化余地があると思われる領域を適正化する視点としては、後発医薬品の使用促進等を挙げさせていただいています。

 それから、今回につきましては、来年4月にちょうど改定と同じときに消費税率が8%に上がるということで、この引上げに伴う対応についてということも挙げさせていただいています。

 最後に、将来に向けた課題についてということで、引き続き、一体改革の機能分化・連携等を進めるということと、医療技術の費用対効果評価について検討するといったものを掲げさせていただいております。

 説明については、以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 以上、基本方針の骨子案という形で提出されておりますけれども、書かれた内容については、基本的には改定のときに出てくる従来どおりのものとほぼ同じ内容だという印象でありますけれども、新たにつけ加えるものがあれば、あるいはもう少し詳しい内容について御発言があればと思います。

 それでは、手が挙がった順番で、武久委員、鈴木委員、小林委員、菊池委員、高橋委員の順番でお願いします。武久委員からどうぞ。

○武久委員

 ありがとうございます。

 基本認識のイとエには、急性期後の受け皿となる病床を整備し、在宅医療を充実する。それから、エにも、入院医療・外来医療を含めた医療機関の機能分化・強化と在宅医療。重点課題にも同じことが書かれておりまして、ここに力を入れるということはよくわかりますけれども、改定の視点の次の重点課題のところに、入院医療としては、急性期病床の機能の明確化、急性期後の受け皿となる病床の整備。

 それから、ウの在宅医療のところでは、在宅療養支援診療所の届け出には、たしか在宅療養後方病院の承認というか、一緒に届けることになっておりますけれども、昨今では在宅療養支援診療所と在宅療養支援病院のことばかりが強調されておりまして、在宅療養支援診療所の認定の基本である後方病院のことがほとんど書かれていないということもあります。

 次、改定の視点の1充実が求められる分野を適切に評価していく視点というところで、1ページからずっと言われてきたところは、アからクのどこに当たるのかがちょっとはっきりしないのですね。すなわち、急性期後の受け皿となる病床を整備して、そこの分野を適切に評価していくのであろうと思うのですけれども、アからクの中でははっきりわからないので、できれば、がん医療に関しても、術後の療法とか再発とかターミナル等の急性期後の役割。

 それから、精神科も精神救急の充実と、その後の病床をどういう機能を持つか。

 認知症にしても、初期認知の初期診断、それから医政局で言っておりますオレンジプラン等。これは一言で片づけておられますけれども、このうちのどこに評価して点数をつけてくれるのかというのが、この1の表記ではよくわからない。

 また、リハビリテーションの推進も、リハビリテーションというのは生涯必要でありまして、急性期の脳卒中ケアセンターにおける急性期リハも非常に必要ですけれども、慢性期リハも非常に必要です。ここのところがどの点を評価していただくかということもよくわかりませんし。

 それから、在宅医療に関しましては、このアからクには載っていないので、在宅医療連携拠点というのが医政局でも行われておりますけれども、そこの部分との問題とか。

 それから、いわゆる急性期後の受け皿となる病床としては、慢性期のICUとか重度の後遺症、また慢性期の救急というもの。すなわち、ポストアキュート、サブアキュートの受け皿というものに対しての評価を、1、2、3ページから見ると、してくれるのかなと思うのですけれども、このアからクの中には入っていないので、善処いただいたらありがたいと思います。

○遠藤部会長

 御意見として承ればいいですね。

○武久委員

 はい。

○遠藤部会長

 それでは、鈴木委員、お願いいたします。

○鈴木委員

 大きな方向性としてはよろしいのではないかと思います。その上で、先ほどの医療部会でも当会の中川副会長が発言されておりましたが、改定の消費税対応分と通常改定分、これは分けるべきだと思います。

 それから、3ページ目の、重点課題の入院医療のところですが、そこに、慢性期医療の充実も必要であることを入れるべきだと思います。

 次に、改定の視点でございますが、充実が求められる分野を適切に評価していく視点には、従来から載っているものがずっと羅列されているような感じがいたしますが、私は、次に介護報酬の改定も控えておりますし、在宅の推進ということを考えますと、特に在宅における栄養管理の推進というのが重要になるのではないかと思います。特に介護保険では、要支援が地域支援事業に移行するという話もありますので、そうなるとますますサービスが手薄になっていく可能性があるわけです。そういった場合でも、しっかり在宅で健やかに過ごしていただくためには、栄養管理が重要になるのではないかと思いますので、それを先駆けて診療報酬で対応することも必要ではないかと思います。

 それと、4ページ目の4の効率化余地があると思われる領域を適正化する視点でございますが、ウに平均在院日数の減少、社会的入院の是正とございますが、社会的入院というのもずっと以前から記載されたままになっているような気がいたします。いささか古い言葉のような感じもいたしますので、今風にというか、これからのことを考えれば、不適切な在宅の是正とか、そちらのほうが今や必要とされているのではないかと思いますので、そのようにしていただければと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、小林委員、お願いします。

○小林委員

 診療報酬改定の基本方針の中でも、重点項目として医療費適正化に関する項目を1つ立てていただいたことについては、感謝いたします。一方、なぜ医療費を適正化しなければならないのかという視点をはっきり記載すべきではないかと思います。具体的には、資料2の2ページ目の改定の視点の4「効率化余地があると思われる領域を適正化する視点」には、「医療費は国民の保険料、公費、患者の負担を財源として」いることは記載されておりますが、だからこそ、患者負担、保険料負担を最小限度にとどめていくという視点を記載すべきであると考えます。「国民負担を最小限度にとどめていく」という視点を明記していただきたいと思います。

 加えて、3ページ目の重点課題の1に、入院医療ではアに「急性期病床の機能の明確化」と、外来医療ではイに「大病院の専門外来の評価」と記載されております。入院医療については、7対1病院のあり方の見直しの議論が中心であり、外来医療については、国民会議で議論されたとおり、紹介のない大病院の外来受診に対する一定額の自己負担導入の議論だと思いますが、医療資源の有効活用や、緩やかな形でのフリーアクセスの制限を実現するためには、極めて重要な要素であります。基本方針には、これらの取り組みも重要な要素として、是非とも盛り込んでいただきたいと思います。

 また、資料の4ページ、5ポツに消費税率8%引上げに伴う対応について記載がありますが、これでは基本診療料への上乗せが基本となってしまっています。この点について中医協で繰り返し確認されたとおり、消費税対応の基本的な考え方は、あくまでも財政影響の程度を見きわめた上で、基本診療料と個別項目の上乗せの組み合わせで対応するということであります。この表現だけでは誤解を招きますので、改めて申し上げたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 今までの御意見の中で、もし事務局としてコメントしたいことがあればお願いしたいと思います。特段なければ、また次の方に移りたいと思います。いかがですか。

 医療課長、何かあれば。

○宇都宮課長

 特にございません。

○遠藤部会長

 それでは、引き続き、菊池委員、お願いいたします。

○菊池委員

 2ページの改定の視点で挙げられております3の負担の大きな医療従事者の負担の軽減につきましては、医療従事者の離職防止、職員確保につながる重要な事項と考えます。医療の現場はまだまだ厳しい状況が続いておりまして、人材を確保して、重点課題にありますような機能分化や在宅医療の充実を進めるためにも、引き続き、ここを重点課題としていただきたいと思います。

 また、医療従事者の負担軽減を進めるためには、今、設けられている基準を後退させることのないようにお願いしたいと思います。特に、看護職員につきましては、離職を防止するには、夜勤帯に勤務する看護職員を確保するという観点から、夜勤交代制勤務の改善が不可欠と考えておりまして、その条件整備を引き続き進めていただきたい。その条件を守っていただきたいと考えております。

 それから、3ページの検討の方向につきまして、3点ほど意見を申し上げます。

 1つは、重点課題の1のイの外来医療でございますけれども、ここに記載されております大病院の専門外来につきまして、がん看護などの看護の専門性を生かした外来の評価も重要ではないかと思います。

 2番目に、エに連携ネットワークということが記載してございますが、このネットワーク化の手段を構築することが重要で、インフラ整備の一環としてICTの推進に取り組むべきだと思います。

 最後に、改定の視点ですけれども、充実が求められる分野として、がん医療、精神疾患、認知症などの重点課題が挙げられていることについては、賛同します。これらに加えて、患者の生活の質の維持と向上という観点から、重症化予防の視点も入れたほうがいいのではないかと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、高橋委員、お待たせしました。

○高橋委員

 ありがとうございます。

 私からは、2ページの改定の視点に関して意見がございます。改定の視点の2「患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点」ということが書いてございますけれども、これを「患者等から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で質の高い医療を実現する視点」とすべきだろうと考えます。

11月1日に中医協で報告されました入院医療等の調査・評価分科会による取りまとめの中に、入院時にADL、日常生活動作のことですが、ADLが自立していても在院日数が長いほど、退院時にADLが低下していることや、入院後に褥瘡が発生することも一定程度見られることなどが明らかになっております。生活の質への配慮というのはもちろん必要でございますけれども、医療で重要なことというのは質の高さだろうと思います。ですので、重なりますけれども、2ページの2には、医療の質を向上していくという視点もぜひ追加していただきたいということと。

 具体的なところで、4ページの同じく2の医療の質ということと。

 それから、具体的な項目のところに、在宅・入院医療におけるADLの維持・確保や褥瘡の発生防止などといった医療の質に関することの項目を追加すべきではないかと思います。

 以上でございます。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございました。 

 それでは、柴田委員、お願いいたします。

○柴田委員

 ありがとうございます。

 資料2の基本方針の改定の視点のところなのですけれども、自殺対策の推進というのを入れていただけないかということでございます。なぜかということでありますけれども、自殺者数がずっと3万人を超えていたのですけれども、去年、ようやく15年ぶりに3万人を下回ったということです。今までいろいろな対策をやってきたことの効果とか、あるいは景気がよくなっているというのもあるかもしれませんけれども、引き続き医療の面でも手を緩めることなくやっていったほうがいいのではないかと思っております。

 項目としては、今、言ったようなことなのですけれども、ある程度具体的なイメージとしては、自殺のリスクのある患者さん、対応の頻度とか時間、必要が多いということもあります。そういうことで、救急医療だけじゃなくて、通常の診療の中でも、こういう患者さんに対応する場合にはプラスの評価をしていただけると、各診療所とか病院でも優先順位の高い対応に該当することになり、受け入れやすくなるのではないかという問題意識を持っているということでございます。

 もう一つ、同じような、自殺の危険性がある患者さんへの対応ということなのですけれども、精神科医だけでやるわけにもなかなかいかないと思います。精神保健福祉士とか社会福祉士という方々がチーム医療でやっていくのが必要だろうと思います。今も、入院については精神科のリエゾンチーム加算というものがあるのですけれども、これを入院だけではなくて、外来でもこのような行為をした場合には評価する、あるいはそういう体制をつくった場合には評価するということを考えてもいいのではないかと思っております。

 もう一つは、院内での自殺予防対策というものについても、そういう取り組みを進めている病院については、基本診療の加算ということを考えたらどうだろうか。ちょっと具体的になり過ぎるかもしれませんけれども、そんなことも考えております。

 それから、認知療法と認知行動療法は、お医者さん自身がやられることについては、もう既に設定されているわけですけれども、時間をかけて行うことも多いわけですから、お医者さん自体の負担ということもありますし、患者さんの負担の軽減もしなきゃいけないということもありますので、お医者さんの指示のもとで臨床心理の技術者の方が行う場合にも、認めることもしたらどうかと考えております。一定の質を確保しなきゃいけないことはあると思いますので、例えば公的機関で研修を受けた方を対象にするということも考えてもいいのではないかと思います。自殺対策の推進ということで抽象的に言っても、なかなかイメージがわかないと思いますので、私の問題意識を申し上げました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、藤井委員、森委員、それから藤原参考人の順でお願いしたいと思います。

○藤井委員

 ありがとうございます。

 資料の2、4ページ目の4のア、ジェネリック医薬品についてですが、ジェネリック医薬品といえども、際限なく安くつくれるわけではございませんので、単に薬の単価を下げるということに頼るだけでなく、投薬期間や投与量といった投薬管理に働きかけるような仕組みを、ぜひ考えていただければと思います。

 あと、多少論点がずれますが、制度全体に負担をかけないOTC医薬品の活用というのも効果的ではないかと考えていますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、森委員、お願いします。

○森昌平委員

 どうもありがとうございます。

 今、後発医薬品の話がありましたので、まず4ページ目の後発医薬品の使用促進ですけれども、24年度中に目標値である30%を、おおむね達成できたのではないかと思います。ただ、新たなロードマップが示されて、より高い目標が設定されました。目標達成するためには、今後も関係者の理解と協力が必要なこと。そして、使用状況を検証しつつ、例えば一般名処方のさらなる推進など後発医薬品の使用を促進するための仕組みが今後も必要になると思います。それが1点目。

 それから、2点目ですけれども、3ページ目の重点課題のウの在宅医療のところですが、基本的認識の中にも、患者が必要な医療を受けられないことが生じないようにということが記載されています。このウの在宅医療の中に含まれていると理解していますけれども、在宅医療が進み、中心静脈栄養法のように、以前は入院中に行われていた医療が在宅医療の現場でも行われるようになってきています。無菌製剤とか医療用麻薬、それから医療材料等、必要な医薬品が在宅患者にきちんと届けられる体制のさらなる整備が必要であると思います。これが2点目です。

 3点目は、これは要望なのですけれども、改定の視点の、充実が求められる分野を適切に評価していく視点ですけれども、今、医療機関完結から地域完結へ医療が変化する中、地域包括ケアの構築が進んでいます。地域に密着した薬局がかかりつけ機能を強化して、在宅医療への取り組み、地域での連携体制の強化、薬歴、お薬手帳等を活用した薬学的管理・指導に取り組んでいきたいと思っております。そうした中で、この充実が求められる分野を適切に評価していく視点として、アからクまで示されていますけれども、調剤については入っていません。調剤についてもかかりつけ機能を強化して、患者個々の薬歴を踏まえた的確な薬学的管理・指導の推進を項目として追加していただきたいと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、藤原参考人の次に和田委員という形でお願いします。では、藤原参考人。

○藤原参考人

 ありがとうございます。2点申し上げます。

 1点目は、今回、重点課題を1本に絞って御提案いただいたことを評価いたしたいと思います。これは、国民会議の報告書の方向性にも合っておりますし、国民に対するメッセージという意味でも、この点をはっきりと打ち出すということは、非常に重要じゃないかと思っております。先ほど医療従事者の負担軽減という視点も重点課題にというお話がございましたけれども、これはこれで大事だと思いますが、医療機関の機能分化と強化と連携というものができなければ、医療従事者の負担軽減というものも実現できないので、ここは重点課題については1本ということでよろしいのではないかと思っております。

 それから、2点目でございますが、3ページの検討の方向(案)についての改定の視点のところでございます。この中のどこかに「医療のICT化の促進による医療提供体制の効率化」という項目を入れていただきたいと思っております。医療情報のICT化は、医療機関同士の連携、ネットワーク化、チーム医療の推進というものに非常に大事だと思いますし、重複検査や重複投薬といった無駄の排除にも役立つと思います。中でも、遠隔診療につきましては、本年6月14日に閣議決定された規制改革実施計画の中で、中医協において、次期診療報酬改定にあわせて検討するようにという指示がございますので、これについてもぜひ明記をお願いしたいと思います。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、和田委員、お願いいたします。

○和田委員

 では、1点だけ、医療従事者の負担を軽減する視点のところに付加すべき項目なのかなと思うことについて指摘させていただきたいと思います。どこの医科大学でもそうだと思うのですが、女性の学生の数が増加して、もう久しいわけですけれども、例えば産科の領域ですと、ここ10年、20年ぐらいしてきますと、むしろ女医さんのほうがマジョリティーになってくるという状況になりつつあります。

 女性医師が、現状のままですと、どうしても大きな病院の現場では、ずっと継続して勤務することが難しく、クリニックのほうに変わられるという状況もございます。大きな病院でも女性の方がその能力を発揮してずっと働いていただけるような対応を病院がとっているような場合に、そこに工夫して何らかの評価をしていくということを考えてもいいのではないかと思います。先ほどの看護師さんの離職とかの面でも、これは当然連動してくる問題ですので、そういう工夫をぜひ検討していただければということでございます。

 以上です。

○遠藤部会長

 どうもありがとうございます。

 では、堀委員、お願いします。

○堀委員

 何点か意見と、1点質問がありますが、まず3ページの重点課題のエでして、表現の書きぶりなのですが、例えば薬局は施設をあらわしておりますし、看護、介護というのは医療行為を示している。用語が少しばらついている感じがありますので、どういったことがいいのか。歯科、調剤という使い方もあると思います。ここは、少し表現ぶりを変えたほうがよろしいのではないかなというのが1つ目の意見であります。

 それから、同じページの視点の1のカでありますが、これは歯科の「口腔機能の維持向上等、生活の質に」と書いてありますので、口腔機能の維持管理が生活の質に云々というものに含まれる扱いになっているように読めます。私どもの意識としては、「口腔機能の維持向上等、生活の質に配慮した歯科医療」というのは、別のくくりで議論してきた流れがありますので、どういった書きぶりがいいのか、少しここも御検討いただきたいと思っております。

 それから、質問で1点は、4ページの2のエでございますが、「患者データの提出」という言葉があって、発言の記録等を見ても、この「提出」というのは意味がわからないので、恐らくレセプトデータ等の有効活用ということであれば、それでよろしいので、そこの確認をお願いしたいと思います。

 それから、同じページの5番の消費税につきましてでありますが、中医協の消費税分科会等でもこの議論はしておりまして、そのときの議論の結果として、先ほど意見が出ました基本診療料と個別項目のことも、議論を踏まえて、こういう形でよろしいのだろうというまとめになっておりましたので、私は先ほどの御意見もこの表現で十分対応できると思いますので、書き方はこれでよろしいのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。御質問がございましたね。これは事務局に確認。

 それでは、事務局、お願いいたします。

○宇都宮課長

 医療課長でございます。

 患者データの提出の件でございますけれども、実は医療保険部会ではなくて、医療部会のほうで、患者データの収集・分析等が必要という御意見があったということ。あるいは、中医協の入院分科会のほうで、7対1入院基本料の病院にDPCデータの提出を要件とするという報告書がまとめられたことなどを踏まえて、このようなものを追加させていただきました。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

○堀委員

 理解いたしました。申し上げたいのは、データにつきましては、前から申し上げておりますが、個人情報にぜひ配慮していただきたいということですので、今の話であれば、そこには関係ないということで理解いたしました。

○遠藤部会長

 それでは、お待たせしました、樋口委員、どうぞ。

○樋口委員

 教えていただきたいのですけれども、2ページ、改定の視点の1でございます。私も一生懸命解釈しようとしたのですけれども、「国民が安心して生活できるために必要な分野を充実することが重要」。そのとおりだと思うのですけれども、もうちょっと具体的に。これは仮に私が外部の人から、おまえはこの委員会に出ているから、これは具体的にどういうことかと言われたら、ちょっと説明できません。少なくとも医療という分野から言っていくのですから、生活という言葉は実はあらゆることが入ります。消費生活から、みんな入ります。

 確かにそのとおりなのですけれども、別に書きかえなくてもいい、ここでもいいですから、御説明いただければありがたいです。

○遠藤部会長

 この資料の読み方の御説明がもう少しあったらよかったかもしれませんけれども、例えば今の1は、その下の3ページに改定の視点1という形で、アからクまでというのが具体的な事例として出てきていると。

○樋口委員

 そうすると、1、アが前文で、以下が各論だと、そういうふうに読めばいいですか。

○遠藤部会長

 医療課長、そういう読み方でよろしゅうございますか。

○宇都宮課長

 医療課長でございます。

 基本的には、そのとおりでございます。特に、国民の罹患率が高いとか死亡率が高いとか社会的に問題になっているとか、そういうものを中心に、いわゆるメジャーな疾患。また、そういう病気になっても、治療することによって、もとの生活ができるだけ維持できるようにするという視点も含めて考えてございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。よろしゅうございますか。

○樋口委員

 はい。

○遠藤部会長

 では、横尾委員、お願いいたします。

○横尾委員

 今の御意見を拝聴しながら、また、手元の資料でいただいている前回のまとめ、基本方針等を拝見していたところですが、項目は余り変わらないし、文章が変わるのかなと思ったりするのですけれども、実はこういったことと並行して、最近、私、首長として仕事をしていて幾つか気になることがありますので、ちょっと意見を述べて、幾分でも加味していただくと大変ありがたいと思っています。

 1つ目は、日常の健康のことです。例えば、きょう歯科関係の委員の方がおられますけれども、前回か前々回、申し上げたと思いますが、口腔に関する知識を私は最近改めて得ることができた中で、本当に身体のいろいろなところに影響していると思いました。認知の回復とか老齢化の予防とか神経系統の疾患の予防とか、そういったことの知見をどう共有していくかということは極めて重要だと思っています。

 あわせて、がん治療についても同様に思うのです。私たちより若い世代は、「がん」と言われた瞬間にインターネットで、どこの病院、どの治療、どの先生がいいかを調べてアクセスを始めると思いますが、大変かなと思うのが独居かお年寄りだけで、インターネットアクセス等がない状況で「お父さんはがんですよ。」と言われたときの家族というのは、不安感に大変さいなまれて非常に心細くなると思われるのです。こういったときに情報をどう提供していくかということが非常に重要になってくると思っています。

 後ほど触れますけれども、私は今の日本や今後のことを考えていくと、間違いなくここにいる人たちの2人に1人はがんになりますし、3人に1人はがんで死亡すると、統計上、そうなっています。そうすると、がんになっても怖くない社会をつくっていかないと、自分自身の心がぼろぼろになっていくという不安をいつも持っていますので、そういったことに何か対策ができないかなと思っています。

 あわせて、もう一つ、介護の現場で非常に厳しくなってきているのが認知症です。認知症について、自分自身も知識が必要ですし、家族も知識が必要だと思っています。仮に自分が認知症を患っているときに、自分ではわかりませんが、家族が「認知症じゃないの。」と言って物忘れ外来とかに行けば、しかるべき予防や治療を受けることができますが、そういった環境になければどんどん進行していって、本当に不幸なことになっていくだけです。

 こういった日常の健康とかがんに関する情報とか認知症に関する簡単な情報と、そのケアのあり方ということを共有できるようなサポートを、こういった制度の議論の中でぜひ高めてほしいなと強く願っているところです。

 もう一つ重要な、2つ目に感じていることはホスピスケアです。ホスピスを実際に始められたのは、佐賀県の場合は県立病院だったのですが、最初は非常に抵抗感やちゅうちょがあったようですけれども、最近は予約待ちの状況だと聞いています。実際、そうなると思います。例えば「がん」と言われたときに、ステージが進めばホスピスのニーズも出るわけです。

あるいは単純に医療だけ考えてもこういうことになっています。元気なときや中年、壮年までは、医療を受けるということは、元気になってもとに戻るという想定で病院に行きます。大概の方は元気になって戻られますが、一部の方は機能障害が残って戻ってこられます。ところが、それ以外にステージが進んでわかった場合は、終末を迎えるために病院に行くことになります。

 その先、どうするかというのが、実はこれまで制度的なサポートがあまりないまま来ているのではないかという不安を持っています。そういった意味でも、ホスピスケアとかを、例えば整えるのかどうするのかということを考えていかないといけないのではないかと思います。単純に「在宅で」と言っても、「在宅にいても不安。それよりもホスピスケア病棟に入りたい。でも、施設がない」とか、これは介護とかの関係があって一概に回答は出ませんけれども、そういったことを国家としてどうあるべきかということも、厚労省のほうで議論されていると思いますが、それを踏まえた、がんになっても怖くない社会とか、将来はこういう医療になるのだということをお示しいただくことが大切じゃないかなと思います。

 そういった5年、10年のビジョンのもとに、2年おきぐらいの報酬改定があるなら、国民の一般の皆さんにも非常に意義あることだとわかるのですけれども、診療報酬改定の二、三年の議論が目立つだけですと、「長期的にどっちへ向かっているのだろう。北欧型に行くのかなとか、北欧やベネルクス三国のような医療をちゃんとやってくれるのかな。」ということがわからないままに、いろいろな議論だけ複雑に絡み合っていくと、非常に不安が残ったままではないかと感じておりますので、ぜひ厚労省のほうで日本国全体の安心感のためにも、医療の充実ということを心底深く掘り下げていただいて、議論いただきたい。

 そして、いろいろな識者の方々の意見を踏まえた対応を考えていただきたいし、診療報酬改定は、ある意味でそのことのインセンティブとかモチベーションを促すものになると思いますので、しっかりその辺の分析評価をお願いしたいと思っています。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 ほかに。白川委員、お願いします。

○白川委員

 本日提示いただきました骨子案については、基本的によろしいと思っております。ただ、その上で2点だけ申し上げたいと思います。

 1つは、2ページから4ページにかけて改定の視点がありまして、2ページで言いますと、3に「医療従事者の負担を軽減する視点」と書かれておりますが、これはたしか前回は、「病院勤務医等の負担の大きな医療従事者の負担軽減」ということで、限定的な考え方だったのですが、これを見ますと、医療従事者全ての負担を軽減すると読めるのです。それは、私どもとしては納得がいかない部分がある。病院、診療所、歯科、薬局、全部の負担を軽減するのですかというと、私どもはそういう意見ではございませんので、ここは再考いただきたいということが1点です。

 もう一点は、樋口先生もおっしゃいましたが、これは骨子ですから、これが文章化された形になるのだと思います。その段階で、御検討いただきたいのは、大ぐくりの項目と、細かい項目が並列して書かれております。例えば、先ほど出ましたがん医療の推進という大ぐくりの項目がある一方で、4ページの4のイに、「長期収載品の薬価の特例的な引下げ」とある。これは重要な課題だとは思いますが、並びとしては違うのかなという感じがしておりますので、その辺の工夫をしていただくことをお願いいたします。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 ほかに。鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員

 今、白川先生から、医療従事者の負担軽減は全てかという話がありましたが、私は、もちろん病院の方々も大変ですけれども、それ以外でも大変な方がいらっしゃいますから、そういった方々の負担軽減というのはぜひお願いしたいと思っておりますので、このままでよろしいのではないかと思っております。

 以上です。

○遠藤部会長

 そこから先は中医協でやっていただければと思いますけれども、ほかにございますでしょうか。よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○遠藤部会長

 非常に大ぶりのことと細かいこととが併記されているという御指摘も、そのとおりだと思いますけれども、これは医療部会と医療保険部会、本日もかなり細かいお話も出ておりますので、そういう意見も混ぜながら羅列しておりますから、どうしてもそういうところがありますので、最終的なまとめの段階でその辺は整理していただくことになろうかと思います。

 本日、大変重要な御指摘をいただきました。ただ、全て診療報酬で解決できるような話でないものもありましたし、それから、基本方針と言うにはやや細かい話もあったということでありますけれども、それらも少し整理しながら、次回以降、これをまとめる方向で、また再度、事務局案を提出いただきますので、御検討いただければと思います。

 また、同様に医療部会でも御検討されておりますので、その内容につきましても当部会でまた御報告いただければと思いますので、本日は一通り御意見を承ったということで、このぐらいにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 それでは、3番目の議題でございます。少々長い議題なのですが、「地域医療ビジョンを実現するために必要な措置(必要な病床の適切な区分、都道府県の役割の強化等)及び新たな財政支援制度の創設について(医療保険部会に関係する事項)」を議題としたいと思います。

 これは、医療部会では現在、「地域医療ビジョンを実現するために必要な措置(必要な病床の適切な区分、都道府県の役割の強化等)」の具体的なことについて検討が始まったところでございますので、その議論の中で、都道府県の役割の強化の項目として、特に医療保険部会と関連することにつきましては当部会で御議論いただきたいと考えておるわけであります。

 具体的には、保険者協議会を法定化し、医療計画策定の際に意見を聞くこととすること、及び地域医療ビジョンを実現するための都道府県知事による診療報酬に関する意見提出の仕組みを導入することということが検討されているということであります。これは、当部会とも関連するということでありますので、医政局よりこの議論の中身について御説明していただきたいと考えております。引き続いて、それについて皆さんで御議論いただきたいと考えております。

 それでは、事務局から御説明をお願いしたいと思います。では、医政局田中企画官、お願いいたします。

○田中企画官

 医政局総務課の医療政策企画官田中と申します。私、財務省のほうから出向してまいりまして、今回、医療保険部会の出席は初めてでございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、別添資料3−1「地域医療ビジョンを実現するために必要な措置(必要な病床の適切な区分、都道府県の役割の強化等)及び新たな財政支援制度の創設について」をごらんください。こちらは、1011日の第34回医療部会の資料1となっております。

 医療部会では、医療提供体制の改革について、資料の5ページにもありますが、8月21日に閣議決定されました社会保障制度改革推進法第4条の規定に基づく「法制上の措置」の骨子についての検討事項を含めまして、来年の通常国会における医療法等改正法案の提出に向けた議論を行うほか、当面の課題、中長期的な課題への対応のあり方についても幅広く議論を行うことにしておりまして、本年11月中をめどに意見書の取りまとめのための審議を行うこととされております。その一環としまして、1011日に本資料についても議論が行われております。

 この本資料のうち、医療保険部会に関係する部分としまして、先ほど部会長から御紹介がありました2点が「地域医療ビジョンを実現するために必要な措置」の括弧書きのうち、必要な病床の適切な区分とともに挙げられている都道府県の役割の強化として記載されておりますので、御説明いたします。

 1点目ですが、資料の14ページ、15ページでございます。(1)1医療計画の策定・変更時の医療保険者の意見聴取とされているところでございます。

 まず、現行制度の概要でございますが、医療法上、都道府県は、医療に関する専門的科学的知見に基づき医療計画の案を作成するため、診療又は調剤に関する学識経験者の団体の意見を聴かなければならないとされております。また、医療計画を定め、変更するときは、あらかじめ医療審議会及び市町村の意見を聴かなければならないとされております。

 次に、今回提示している具体的な案の内容ですが、社会保障制度改革国民会議報告書においては、医療提供体制の整備については、医療保険の各保険者等の関係者の意見も聞きながら、進めていくことが望ましい。効率的な医療提供体制への改革を実効あらしめる観点からは、国民健康保険に係る財政運営の責任を担う主体(保険者)を都道府県とすべき旨が指摘されております。

 このような中で、医療保険の費用負担者である医療保険者の参画を得た医療計画とし、医療機能の分化・連携を進め、効率的・効果的な医療提供体制を構築していくため、医療計画を定め又は変更する時に、あらかじめ、医療保険者の意見を聴くこととしてはどうかとしております。

 その際、特定の医療保険者の意見ではなく、現在、都道府県ごとに設置されている保険者協議会には、健康保険組合連合会や全国健康保険協会の都道府県支部も構成員となっていることを踏まえ、この保険者協議会の意見を聴くこととしてはどうかとしております。

 この案のメリットといたしまして、患者・住民の視点に立ち、効率的・効果的な医療提供体制を構築していく上で、医療計画の策定等に際し医療保険者の意見を聴くことは、有効な方策となるのではないかと考えられます。 

 また、課題・論点といたしまして、現在、都道府県ごとに設置され、国保連合会が事務局を担っております保険者協議会を法定化し、機能を強化することが前提ということになります。

 2点目ですが、資料の20ページから21ページにかけて、(1)4地域医療ビジョンの達成のための都道府県知事による診療報酬に関する意見提出とされているところでございます。こちらは、現行の制度でも似たような規定がございまして、高齢者医療確保法において、都道府県には医療費適正化計画を評価した上での診療報酬への意見提出権限が付与されております。

 この下の若干小さな字の部分でございますが、高齢者医療確保法の規定内容といたしまして、都道府県は、医療費適正化計画の実績の評価を行った結果、医療費適正化計画に掲げる医療の効率的な提供の推進に関する目標の達成に必要があるときは、厚生労働大臣に対し、診療報酬への意見を提出できる。

 厚生労働大臣は、都道府県から意見が提出されたときには、この意見に配慮して診療報酬を定めるよう努めなければならない。

 厚生労働大臣は、医療費適正化計画の実績の評価を行った結果、医療費適正化計画に掲げる医療の効率的な提供の推進に関する目標を達成し、医療費適正化を推進するために必要があるときは、他の都道府県の区域の診療報酬と異なる定めをすることができるとされております。

 この上記の異なる定めをするに当たっては、厚生労働大臣は、関係都道府県に協議するものとされております。

 今回の案の具体的な内容ですが、2ポツといたしまして、都道府県が地域医療ビジョンを実現していく上で、診療報酬を活用して医療機能の分化・連携を推進していくことができるよう、現行の医療費適正化計画に係る都道府県の診療報酬への意見提出のような仕組みを導入することが考えられないかとしております。

 この案のメリットといたしまして、各都道府県が地域医療ビジョンの達成状況に応じて、都道府県が診療報酬に関する意見を提出できることが明確になると考えられます。

 課題・論点といたしましては、医療費適正化計画との整合を図るとともに、医療費適正化に資する意見を提出することとするなど、医療保険財政への影響も踏まえた議論が必要と考えられるということでございます。

 私からの説明は、以上でございます。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。確認ですけれども、そうすると、当部会で議論する内容としては、地域医療ビジョンを考える上での保険者協議会を法制化したらどうかということが1点と。

 もう一つは、医療費適正化計画では、都道府県が診療報酬に関しての意見を言えるわけですけれども、それを地域医療ビジョンを策定する過程においても言えるように制度を拡大してはどうかということの2つについて議論すればいいということですね。その後の新たな財政支援制度の創設については、議論の対象ではない。

○田中企画官

 これは、医療部会で議論すると。

○遠藤部会長

 そういうことですか。わかりました。

 ということでございますので、2つ案があるわけでありますけれども、どちらでも結構でございます。保険者の意見を聞いて医療提供体制の医療計画をつくるということが1つの方針になっておりますので、その具体的案として、事務局は保険者協議会を法制化して機能強化することなどを挙げているわけです。これについて、どう思われるかということ。

 では、白川委員、どうぞ。

○白川委員

 まず、保険者協議会の件でございます。47都道府県に設置されておりまして、保険者で構成されていますが、現状の主な機能は特定健診・保健指導の医師会等との契約で、場合によっては医療費分析も行っているという程度です。したがって、新たに保険者協議会の機能として、都道府県の医療計画のチェック機能を付与しようというのは、理念としておかしくはないような気もしますけれども、現実的に可能かといいますと、それは少し違うのではないかというのが私の率直な感想でございます。

 問題は、医療計画は医療審議会で議論されますけれども、そこに保険者の代表が少人数入っている都道府県もありますが、入っていない都道府県もある。したがって、保険者側の委員を入れて、そこで議論しながら計画をつくっていくという形のほうが現実的ではないかなと私は考えております。でき上がったものを、またどこかで意見を聞くという二度手間をかけるよりは、そちらのほうが有効に機能するのではないかと考えております。

 それから、2点目の都道府県が診療報酬について厚労大臣に申請し、場合によってはほかの都道府県とは違う取り扱いをするという法律になっておりますけれども、現実的には、これは一回も適用されていない。私ども健保組合のように、全国に加入者がいる場合、ある都道府県だけ特別な取り扱いということにされますと、非常に影響が大きいと言わざるを得ませんので、現在、こういう適用がないということは、我々にとってみれば不幸中の幸いみたいな話でございまして、これをさらに拡大していこうという方向については、私どもとしては疑問に思っておりますし、慎重にやるべきだと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、鈴木委員、小林委員、お願いします。

○鈴木委員

 この件に関しましては、白川先生と同じ意見でございます。

 まず最初に、保険者協議会の件でございますが、これは医療計画を定めたり変更するときにあらかじめ意見を聞くということですが、この対象としては既に医療審議会と市町村が入っていると思います。さらに、それに保険者協議会を加えるという話ですが、白川先生が、おっしゃったように、そもそも医療審議会には、医療保険の保険者を代表する者を加えることが考えられるという文言が入っておりまして、入っていらっしゃるのではないでしょうか。もし入っていらっしゃらないところがあれば、入ればいい話であって、そこに保険者の方が入っていながら、さらに別に保険者協議会もというのは屋上屋を架すことだと思いますので、ここは既存の医療審議会を見直すことで対応すべきだろうと思います。

 それと、地域医療ビジョンのための都道府県別の診療報酬ということですが、これも以前、医療費適正化計画のところでお話したような気がしますが、全国一律ということのメリットというのは非常に大きいので、これを都道府県別にしますと現場が混乱すると思います。患者さんも、安いところに行こうと思って隣県に行く人が出るかもしれないし、とにかくいろいろな動きが出てきて、現場は非常に混乱しますので、これは現在までその実例がないということでもありますので、そういったことはすべきではないだろうと考えております。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 では、小林委員、お待たせしました。

○小林委員

 資料3−1の「医療計画の策定・変更時の医療保険者の意見聴取」については、15ページの2つ目の○に保険者協議会の意見を聴くということが提案されております。急増する医療費負担を軽減し、医療保険制度を持続可能なものにしていくことの根幹は、地域の医療提供体制の効率化にかかっており、費用負担者の視点がない医療提供体制の議論は、本当の意味で患者や国民のためにはならないと思います。医療保険者の意見を聴くことについては、私は是非法定化を実現していただきたいと思います。

 平成18年医療制度改正により、都道府県が立案する医療計画に医療保険者が保有する医療情報を活用する内容が法定化されました。この改正によって、地域の医療提供体制の議論に、国民・患者をはじめ、費用負担者の意見を反映する仕組みが用意され、私ども協会けんぽも積極的な情報提供に努めておりますが、実際の医療計画策定・変更の場面では、保険者の中でも被用者保険の保険者の意見がなかなか反映されにくいなど、地域間で温度差があるのを感じております。

 保険者もさまざまですので、保険者の意見を聴くために保険者協議会の意見を聴くという形をとることは一つの方法としては理解しますが、被用者保険は国保と比較すると都道府県との間にまだまだ距離があると思いますので、被用者保険の保険者の意見もしっかり反映していただけるよう、形だけではなくて、実効性を持って全国に導入し、機能させるためには、資料の15ページの課題・論点にあるとおり、法定化は是非とも必要だと考えます。

 以上です。

○遠藤部会長

 ありがとうございました。

 それでは、武久委員、お願いいたします。

○武久委員

 地域格差が非常に大きくなっているということは事実でありまして、東京と地方では住民の医療を受ける権利等も非常に大きく違うということがありますので、こういう考え方自身は正しいかと思いますが、根本には国民健康保険の保険者を市町村から都道府県にするということになりますと、あと、ここに都道府県と書いてありますけれども、都道府県の長は知事でございます。これは、都道府県ではほとんど大統領制になっておりますので、結局いろいろな協議会から意見を聞くことができると書いてあるだけで、意見を聞いただけで、後は自分の好きなようにできる体制になっているわけですね。

 そして、26ページのメリットのところに、都道府県知事は、法的根拠を持って、医療機関に対して、過剰な医療機能からの転換等の要請又は指示を行うことができる。これは指示でありまして、要請と指示とは月とすっぽんぐらい、全然違います。特に、地域医療計画、昭和63年ごろに発効しましたけれども、現在もそうですけれども、このときから人口が減って参りまして、地域医療計画で病床数が非常に多いところが地方にございますけれども、私がもし知事でありましたら、国民健康保険の保険者になれば、何とか県の医療費を減らしたいという欲望にかられると思います。

 そうしたときに、この大統領制のようなことでありますと、ここにいらっしゃる首長さんは非常に真摯で公平だと思いますけれども、選挙で選ばれてポピュリズムでファッショな人がもし知事になったような場合、非常に恣意的なことが可能になるという危険性をはらんでいると、私は非常に危惧しているわけですけれども、ここのところについての視点というのは、実際はそういう危惧は担当部局は持っていないのでしょうか。ちょっとお聞きしたい。

○遠藤部会長

 誰に対してお聞きしたい。

○武久委員

 担当部局がどこか知りませんので。

○遠藤部会長

 それでは、審議官、お願いします。

○神田審議官 私がお答えするのが適当かどうかあれですけれども、もともと国民健康保険の財政単位を大きくしたほうがいいというのは、平成18年の医療保険制度改革のときからあった話で、私は本質的には、医療の提供単位というのと保険財政の単位がある程度見合っているというのが合理的なことだろうと。

 平成18年の改正のときには、協会けんぽが公法人になるのとあわせまして、医療提供体制に応じて都道府県別の保険料率にしましょう。それから、国民健康保険は保険財政の共同事業をすることによって、県単位の助け合いをしていきましょう。それから、広域連合、後期高齢者医療制度も都道府県単位の実施主体として成立したということですので、医療が都道府県の中で大方提供されているという中で、サービスの水準と保険料の水準が見えるということで言うと、本来的には望ましいことではないかと思っております。

 今回の国民会議の議論の中でありましたのは、そういった国保が市町村によって医療費の格差とか保険料格差がまだある中で、財政的に安定化させるということで言うと、保険運営の財政責任を都道府県にもう少し持っていただくことによって、保険料の水準というものと地域のサービス提供の水準というものが、同じ県として見られるようにするということを目指してはどうかということだと思いますので、そういう意味では、都道府県は保険財政についても一定の責任を負うことになりますし、サービス提供体制についても今も責任を負っているわけでありますけれども、両方見ながら運営していくということになると思います。

 ただ、だからといって、強制的に何かできるというか、先ほどの最後のページのところも、よく読んでいただきますと、26ページの2の具体的な内容のところをごらんいただきますと、公的医療機関に対しては指示。今も病床規制があって、一定程度超えるときには許可しないことができるとなっていますけれども、民間の場合には要請するということになっておりますので、公的医療機関と民間の医療機関について、それに応じた差があって、民間のほうについては強制力を持ってやるという形にはなっていないということかと思います。

 かといって、都道府県が単独でやるということではなくて、当然、医療については、医療審議会といった場で議論される中での話かと思いますので、知事が単独で強制的に行う枠組みになるということでは、必ずしもないと思います。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 武久委員、どうぞ。

○武久委員

 神田審議官の言うとおりと思うので、私もそれはいいのですけれども、極端な場合が出たときにどこかに抑止力が働くような、安全弁のようなものをつくっていただかないと、今、審議官がおっしゃったことは私もイコールなのですけれども、そういった危険性をはらんでいる要素があるような気がしてならないので、そこの安全弁をちょっとお考えいただけたらと思っております。

○遠藤部会長

 御懸念として受けとめました。

 ほかに。では、横尾委員。

○横尾委員

 ちょっと今の関連ですけれども、私も佐賀県の医療審議会の委員をやっておりますので、実情だけお話すると、医療審議会の関係者にはかなりの数の方がいらっしゃって、県民代表もおられまして、医師会長さんが座長となっていろいろな審議をしていただきます。その中に小委員会があって、ここは病床数の審議もしていただいて議論されたりしますので、県内をブロックに分けて医療の充実とか、今後どうするかの審議がされます。ですから、今、御懸念の件は、そういったところで諮問をし答申を得るなりしていけば、いろいろな知恵を集めることもできるし、およその良識を集めることができるかなと思います。

 御懸念されたポピュリズムの件ですけれども、担当はどこかというより、担当は多分政治家になる可能性が高いと思います。知事さんを含め、我々首長もそうですけれども。そのときに長寿高齢化社会となってきていますので、ここから先、語弊がありますので個人的意見として聞いていただいたらいいですが、投票率は圧倒的に中年以上の方が高いのです。本当に悲しいぐらい、若い人たちは投票に行かれなくて、2割とか1割台とか3割前後なのです。

 これ、よくないのです。だって、若い世代がこれから一番負担していかないといけないと、かねてから樋口委員もおっしゃっているとおりでございますので、そういった意識の中でどういう医療があるべきかということをお互いに考えることが必要と思います。武久委員も立候補されたら言われると思いますが、「健康長寿、私もやるぞ。」という政策を掲げるとします。そうすると、それなりの見識を集めて政策をつくり、アピールされると思いますので、ポピュリズムに流されるだけでなく、そういったことの競い合いでよりよい医療を目指していくことをしなければいけないと思っています。

 ここにあるのは、都道府県化ということが出ているので、我々も少し関係していますが、神田審議官もおっしゃったように、結構重要だと思っています。といいますのは、本当に小さい自治体の場合、財政が回らなくなる可能性があります。それと、医療に加えて保健行政を見てみますと、県知事のもとに保健所が設けられて、そしておおよその保健行政や医療行政の調整もされておりますので、都道府県化で医療・保健・介護をうまく調整していくというのが一つのあるべき姿だろうと受けとめています。

○遠藤部会長

 ありがとうございます。

 それでは、岡崎委員、お願いします。

○岡崎委員

 先ほどの議論に少し戻りますと、我々県も市町村もそうなのですけれども、例えば赤ちゃんの健診から高齢者のさまざまなケア、それから、支援、健診まで、地域のドクターを中心とするさまざまな医療関係者、これは三師会、今はそれぞれのグループを入れますと四師会ぐらいまで入るかもしれませんけれども、そこの御協力を得ないと行政自体が回らない。赤ちゃん健診、学校の保健医、こういうものが回らないので、ある意味、そんな乱暴なことは行政のトップとしてはできないと思います。

 今回の方向としては、市町村国保の都道府県国保への移管ということを含めて、保険者機能を都道府県が担いながら、適正な医療の規模、これはベッド数を含めて、そこを県のほうにもう少し権限を与えながら全体を調整していこうということなので、方向性としては間違ってはいないと思います。ただ、方向としてはここまで書くのでしょうけれども、逆の方向性で言うと、都道府県がここまでようやるかなということが現実の我々の実感としての課題だと思います。例えば、過剰ベッド数を一定抑制するという方向性を出しながら、それを落としていけるのかなというのは現実問題としてありますので、書いている方向としては、多分間違っていないと思いますけれども、余り極端なことはなかなかできないのではないかということを、現場の人間としては思います。

 もう一つ、保険者協議会なのですが、市町村長と個々の保険者、それから私は後期高齢者の連合長の立場でもありますので、その立場で言うとちょっと微妙なところも実はあるのです。例えば県の医療審議会の中に市町村長が入っています。市町村長、どういう形で入っているかというと、私、高知県の市長会の会長という立場で入っています。それから、町村会の会長という方が入っていて、市長会の会長とか町村会の会長という方は、医療審議会へ入っているパターンが多いのではないかと思います。そうすると、その方々は国保の保険者でもあるわけなので、ちょっと微妙なのですけれども、屋上屋になる可能性もあるのではないかという意見もよくわかります。

 ただ、今のこの保険者協議会自体が十分機能しているかというと、そうでもないので、こういう形で意見を聞く場所があってもいいのかなと思いますが、形だけつくっても、機能しなければ意味がないので、ここをもしやるなら、きちんと機能するようにやらなければいけないことになろうかと。ここのやり方をもう少し考えていったほうがいいと思います。

 それと、今、都道府県の国保連合会が事務局になっていますので、我々にも直接関係するところではあるのですが、実際に機能する方向に、やるなら持っていかなければいけませんので、もう少し中身を詰めたほうがいいかなと思います。

○遠藤部会長

 重要な御指摘、ありがとうございました。

 ほかに御意見ございますか。ほぼ保険者の方からの御意見は承ったと思いますけれども、よろしゅうございますか。

(「はい」と声あり)

○遠藤部会長

 それでは、この件につきましては、これぐらいにさせていただきたいと思います。

 本議題につきましては、基本的には医療部会で議論されていることでありますけれども、本日の御議論でわかりますように、保険者の方々の御意見というのは、大変重要な議題でございますので、今後も医療法改正に向けて、また案ができましたらば、医療保険部会で十分議論ができるような場を設定していただきたいと思いますので、医政局にはよろしくお願いします。医政局として、何かコメントはございますか。

○田中企画官

 特段ございません。

○遠藤部会長

 では、そのようにしていただければと思います。

 それでは、用意した議題は以上でございますけれども、何かございますか。よろしゅうございますか。

 それでは、予定までの時間は若干ございますけれども、本日はこれで終了させていただきたいと思います。

 次回の開催につきましては、追って事務局から連絡がありますので、よろしくお願いいたします。

 本日は、御多用の中、お集まりいただきまして、本当にありがとうございました。


(了)

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