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2013年9月6日 第5回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成25年9月6日(金) 10:00〜12:00


○場所

国立感染症研究所共用第1会議室
(東京都新宿区戸山1丁目23−1)


○議題

(1)予防接種基本計画の策定について
第4 予防接種の適正な実施に関する施策を推進するための基本的事項(三 予防接種記録の整備)
第6 予防接種の有効性及び安全性の向上に関する施策を推進するための基本的事項
第7 予防接種に関する国際的な連携に関する事項
第8 その他予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進に関する重要事項
(2)報告事項
   ・風しん対策(ワクチンの需給状況等)
(3)その他

○議事

○嶋田室長補佐 定刻になりました。ただいまより第5回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会」を開催いたします。

 本日は、御多忙のところ御出席をいただき、まことにありがとうございます。

 本日の議事は公開ですが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 また、傍聴の方は「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。

 初めに、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。

 本日、委員は、10名全員御出席いただいております。

 現時点で厚生科学審議会の規定により定足数を満たしておりますので、本日の会議が成立していることを御報告申し上げます。

 それでは、議事に先立ちまして、配付資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、配付資料一覧、委員名簿、資料1及び資料2、また、参考資料1と2を用意させていただいております。配付資料の一覧と照合していただき、不足の資料がございましたら事務局へお申しつけください。

 申しわけございませんが、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○嶋田室長補佐 引き続き、審議参加に関する報告をいたします。

 予防接種・ワクチン分科会審議会参加規程に基づき、各委員からワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況、申請資料への関与について申告いただいております。

 本日の議題における不参加の委員はいらっしゃいません。

 ここからの議事は岡部部会長にお願いいたします。

○岡部部会長 おはようございます。それでは、第5回になりますけれども、予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会を開くことにします。

 きょうは、10名全員参加ということですので、議論もぜひ活発にお願いいたします。

 参考に資料1を見ていただくといいと思うのですが、今までやっていた順番でいって、前回までに1から4までは話がいっていると思います。ただ、4がちょっと積み残しになっているのでそれを本日やります。5番は飛んでいますけれども、これは開発・流通部会でやるということですので、その後の6、7、8とやっていきたいと思います。前回と同様に、1項目ずつについての議論をいただいて、最終的にまとめたいと思います。

 ここのところで大体90分予定になっています。あとの30分が報告事項その他というスケジュールになっていますので、御協力をよろしくお願いします。

 それでは、資料1の第4からいきたいと思うのですけれども、事務局から御説明をお願いします。

〇宮本予防接種室長 ただいま御紹介いただきましたとおり、前回の審議の中で、第4の「予防接種の適正な実施に関する施策を推進するための基本的事項」の「予防接種記録の整備」のうち「母子健康手帳への記載や活用等、母子保健行政との連携について、盛り込んではどうか」の点につきまして御検討いただいておりませんでしたので、本日ここより始めさせていただきたいと思っております。

 参考資料1には前回の資料を添付しておりますので、この最後の部分。参考資料2には前回御検討いただいた概要をまとめておりますので、同じくこの最後の部分を御参考いただいて検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。

○岡部部会長 それでは、この「予防接種記録の整備」というところでいいのですか。

○嶋田室長補佐 はい。「予防接種記録の整備」のうち、母子健康手帳の活用など母子保健行政との連携について、御検討いただいていなかったということでございます。

○岡部部会長 これは前々から随分議論されていることで、今を去ること10年以上ぐらい前になりますけれども、神谷先生が委員長をやっておられたころに、母子手帳の中からワクチンに関しての部分は切り取るべきであるという議論があって、一時、それはほぼ決定されていたのです。しかし、実現には至っていないというのがあります。

 ただ、今、自治体のほうでは、やはり一緒のほうがいいのだという声もあったり、後から話も出てくると思うのですけれども、予防接種台帳との関連もあるので、現状としてはどうしたらよいかということで再度御意見をいただければと思います。

 いずれにせよ、母子健康手帳というより予防接種記録の活用、それから母子保健行政との連携について盛り込んではどうかというのが事務局側の提案ですけれども、御意見をいただければと思います。

 多屋先生。

〇多屋委員 最近の母子健康手帳は、定期接種、任意接種にかかわらず、きちんと接種をした記録を残す記載欄ができたことが、保護者の間では、予防接種を受けようという気持ちになるとてもよい方法だと聞いております。これからも新しいワクチンが導入されれば、定期とか任意とかにかかわらず、母子手帳にはきちんと記録を残していけるようにすることで、とてもいい方法ではないかと思います。

○岡部部会長 ほかに御意見はありますか。

 自治体としては坂元先生、地域保健ということでは澁谷先生、お願いします。

〇坂元委員 今の母子健康手帳の予防接種の記載部分というのは、よくできていると思います。

 ただ、1点注文なのですが、予防接種の記録は和文・英文が併記になっていて、保護者や本人が海外に行ったときにも示せます。外国人の方も使えるという利便性があるのですけれども、残念ながら、予防接種のスケジュールの一覧のところが日本語表記しかないので、そこに英文表記があると、海外に行ったときに日本の予防接種スケジュールを相手側に示せて、確かにそのスケジュールにのっとってやっていることが確認できますし、外国人の方も日本の予防接種のスケジュールがオーバービューできますので、もしそういうページがあったら、今の国際化の時代、有益性が非常に高いのではないかと思っています。これは注文でございます。

○岡部部会長 澁谷委員、お願いします。

〇澁谷委員 多屋先生の御意見、そのとおりだと思っております。母子健康手帳には、発育とか発達といったその子の総合的な情報が載っておりますので、予防接種だけではなく、そういったほかの発育・発達などの情報を見ることによって、子供を総合的に捉えて適切な予防接種の推進ができると考えますので、ぜひ記録を母子健康手帳に残していってほしいと思っています。

○岡部部会長 庵原先生、どうぞ。

〇庵原部会長代理 結局、問題は、母子手帳だと、親のものなのか子供のものなのかというところがはっきりしていない。すなわち、小学生とか中学生になった場合に母子手帳にワクチンの記録をきちっと書くことができるか、ないしは書いてくれるかということが1点問題です。

 さらに言いますと、大人になったときに、今回の風疹流行もそうなのですけれども、母子手帳を見れば自分がワクチンを受けたかどうか確認できるのに、見る母子手帳がない、ないしは見るという意識がないということが現実に起こっているわけです。そうすると、大人になったときの母子手帳の所有者は一体誰か。そこまではっきりしておく必要があるのではないか。もし母子手帳が、ワクチンの部分が分けられないものならば、ワクチン手帳としてその人に所属するものとして切り離すことができるか、何か分けることができるようなことを考えていく必要があるのではないかと、思います

 結局、今、世界はwrittenリーガル・ドキュメント(記録証明)しかワクチン歴を信じないということになっていますので、母子手帳を持っていかずに諸外国へ行った場合は、その人はワクチンを受けていないという見なされ方をして対応されます。そうすると、個人個人が自分のワクチン歴をきちっと保管して、持参して、世界を駆けめぐる。ないしは、日本でも転勤・転居するという頭を持ってもらう必要があります。母子手帳というと、あくまでもその家ないしは親のものであるという認識がありますので、そうではないということをはっきりさせれば、私は今の母子手帳を使うことに反対ではありません。ですけれども、母子手帳に対する意識がワクチンということから離れて多くの人が考えていることが問題ではないかと思います。

 以上です。

○岡部部会長 中野委員、どうぞ。

〇中野委員 今まで委員の先生方から出ました、母子手帳の予防接種の記載が非常に改善されたという点。それと、坂元委員から出ました、日本のスケジュールを英文で書いていただきたいという点。これにはもちろん大賛成です。

 記録としてどう残すかに関しては難しいところが幾つかあると思うのです。1つは、母子手帳には、お父様、お母様から見たら、中には将来のお子様に途中で伝えたくなくなるメッセージが盛り込まれていることがある。せんだって母子手帳と予防接種記録を切り離そうと考えたのは、ほかにもいろいろな理由があると思うのですが、そこのところも理由の一つに挙がっていたかと思うのです。

 ただ、この部会で一番大事なことは、庵原委員が先ほど話されたように、予防接種の記録はずっとその人について一生残らないときちんとした意味を持たない。あと、海外へ行くときでもその記録がとても大事である。そこをどうしていくかということを考えなければいけない。予防接種の記録は、生まれたときから、その方が成人になっても何歳になっても残しておく必要があるということが、一番の原則だと思っています。

○岡部部会長 ほかにはどうですか。

 池田委員、どうぞ。

〇池田委員 母子健康手帳の活用、あるいは母子保健行政との連携に関しては、基本的にはメリットのほうが多いと思いますので、ぜひ盛り込むべきと思いますが、先生方が御指摘のような、成人になってから本当にその記録を、しかも紙ベースでずっと保管しているのかというと、最近の災害の問題などを考えますとなかなか難しい。やはり電子化ということは考えていかなければいけないと思います。

 母子健康手帳に関する電子化もそうですが、一方で、例えば川崎市の薬剤師会ではお薬手帳も電子化して、多くの方が今後使えるようになるというようなことも伺っております。そうした他の薬歴、あるいは病歴の記録の中にこうしたワクチンの情報を盛り込むというようなことも、一つ方法としては有効ではないかと考えます。

○岡部部会長 坂元先生、今ので何かありますか。お薬手帳に加えて。

〇坂元委員 現在、試験的なのですが、ある一定の地区の人にモデル的にこういうマグネットカードを持っていただいて、薬局で提示するとその人の薬剤の記録が読み取れます。それを持っていない限り、薬局の人が勝手に開いてほかの薬局情報等が見られないので、一応そういう個人情報を担保した形で行ってます。今後、市としても協力して、できれば全市にそういうものを展開していければと思っております。災害時とか、今、池田先生がおっしゃったように、そこに予防接種記録も載せられればいいのですけれども、まだそこまで具体化していないので、今処方薬に限ったそういうモデル事業を開始しているところでございます。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 小森委員、どうぞ。

〇小森委員 先生方の言われることも非常によく理解できるのですが、一方で、生まれる前から死に至るまでの生涯を通しての健康という観点から、確かに母子手帳にも、いろいろな問題はあると思いますが、大人になったらお母様から子供さんに母子手帳をプレゼントする。現実に今、そういう文化が非常に弱い家庭の中で、庵原委員が御指摘のように、風疹のときなども、母子手帳はどこにあるのと。家に帰るのは面倒くさい、親子断絶で電話もかけられないとか、いろいろな問題が起こってきていることは事実なのです。

 ワクチンというところから見ると、いろいろな問題はあると思うのですが、母子手帳というものの意義をさらに広めていくということをベースに置いた上で、庵原委員等が御指摘のような諸外国との交流の中で、ワクチンの記録を別にしっかり個人が管理できるということはいいと思うのです。切り離して使うということになると、いろいろな技術的な問題もあると思います。

 それから、お薬手帳の話はちょっと別の問題なので、いろいろセキュアーな環境。今、個別法の成立のもとにしっかりやる。

 方策として、予防接種台帳については国民の合意等、そういうさまざまな法的な整備を受けた上で、やはり電子化をして、個々人の御希望があったときにはデータとしていつもしっかりと提示できる。そして、それをもって諸外国等との交流をやることに向けて一歩一歩進めていくべきだと思います。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 母子手帳は、大体はお母さんが自分のものとして大事に大事に持っていることが多くて、大人になった子供にはまず伝わっていないです。大学の授業で、お母さんから母子手帳をもらった人と聞くと、9割方はもらっていない。そうすると、地方の大学に行くと、自分が何を接種したかは当然記録がないということもあるので、母子手帳を大事にしてそれを受け継ぐというのは必要なことです。この委員会では、予防接種の記録というのは、先ほど庵原先生がおっしゃったように、本人にとってどこに行っても必要なものである、それでそれがついて回るものであることで、できれば切り離して使える。2冊も3冊も持っているのは大変だと思いますから、そこは技術的な工夫があると思いますけれども、本人がずっと持つものであるという考えをまとめておきたいと思うのですが、よろしいでしょうか。

 坂元委員、どうぞ。

〇坂元委員 あと1点だけです。

 行政の立場から言いますと、数的には多くないのですけれども、例えば児童虐待とかネグレクトとか、施設に入っている子供の中には、母子手帳そのものを持っていない子供が一定数いるという事実があります。基本的には母子手帳というのは大事なものなのでしょうが、そういうものすら持てない子供が、これは子供の責任ではなくているという観点から、最終的には行政機関で予防接種の記録を、きっちり残していくということが究極的な目的ではないかというのをつけ加えさせていただきたいと思います。

○岡部部会長 それをつけ加えて、予防接種台帳をきちっと保存して、御本人あるいは保護者から請求というか申請があった場合には、そこの必要な部分をいつでも打ち出せるというふうにするのが重要だと思うのです。

 庵原先生、どうぞ。

〇庵原部会長代理 その話をし始めますと、川崎市にずうっとるわけではなくて、横浜に行ったり、東京に行ったりばらばらで、特に母親がDVを受けたりすると居住地を変更しますので、そうなってきますと、結局はソーシャルセキュリティーナンバーみたいなものが要るとか、そこの話にまで入ってしまうのです。ですから、将来どこへ行っても、どこの地区で受けたかという過去の記録でも引き出すことができるシステムをつくっておかないといけないのではないか。そうすると、やはり統一番号制みたいなものがないと引っ張り出せないことにかかってきますので、その辺、法律面の話も含めて今後、検討していく必要があるのではないかと思います。

 以上です。

○岡部部会長 参考資料2の一番後ろを見ていただくと、前回の記録として概要が書いてあるのですが、そこに「接種記録の統一化は悲願なので、マイナンバーと絡めて推進して欲しい」という記載があって、基本的には予防接種記録は統一化した形でとるというような形。事務局、この間の整理ということで、それでよろしいですか。

〇宮本予防接種室長 ただいま御紹介いただきましたとおり、前回の議論の中でマイナンバー制度は既に法律としては成立をして、今後実施に向けて準備を進めていく状況を説明させていただきました。医療の記録ということの扱いは今後の課題として残されておりますので、そういったものとの関連も含めて認識しております。

○岡部部会長 ありがとうございます。

 個人情報の保護というのは当然ここにかかわってくると思うのですけれども、御本人の記録として非常に重要なものをサポートするという考えでいきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

 それでは、今のところは大体委員一致して結論が出たと思うのですけれども、それは後でまとめておくようにして、議題を移していきたいと思います。

 今度は積み残しではなくて、新たに議論するところです。資料1の6番目からになりますので、まず、事務局からこの説明をお願いします。

〇宮本予防接種室長 第6の審議をお願いしたいと思います。

 「予防接種の有効性及び安全性の向上に関する施策を推進するための基本的事項」ということで、全体のまとめとしましては、有効性や安全性に関する科学的データをできる限り収集し、それに基づきまして予防接種施策を進めていくということ。

 それから、国は、関係者の協力のもとに、その有効性・安全性の向上に努めていくということを、全体のまとめとしております。

 その具体的な内容としまして3つの部分に分けております。

 1つ目としましては「副反応報告制度」。ここにつきましては御案内のとおり、ことしの4月より改正予防接種法に基づきまして副反応報告を義務化し、それに基づきまして対応しているところでございます。PMDAの関与ということもありますので、その支援もしっかり行いながら進めていきたいといった内容をまとめております。

 その部分の最後には、死亡や重篤な副反応報告が行われた場合には、国立感染症研究所ですとか、PMDAの協力、尽力のもとに、必要に応じた対応を迅速に行うことを盛り込んではどうかとしております。

 3ページ目に移りまして、2つ目の内容として「サーベイランス体制」。ここはやや幅広くサーベイランスという意味に込めております。予防接種や関連する感染症に関しまして科学的なデータを集め、それに基づいて検討していく。既存の定期接種や新しいワクチンの導入の際に、そのデータを活用していくことが主な内容になろうかと思います。

 関連する取り組みとしまして、データベース、予防接種台帳の電子化や医療のレセプト・DPCのデータの活用といった、関連する情報の取り扱いについても盛り込んではどうかとしております。

 最後に、こういった取り組みの実施につきまして、自治体や医療機関、地方衛生研究所の協力が重要であるということを盛り込んではどうかとしております。

 3つ目の課題としまして、予防接種関係者の資質向上についてまとめております。接種医などの医療従事者の資質向上のために、継続的な教育や研修を実施していくことの必要性。また、その取り組みを支援するために、都道府県に設置しております予防接種センター機能推進事業といったものの取り組みを通じて行ってはどうか。

 最後には、文部科学省や関係学会等と連携して、教育や研修の充実について取り組んでいくということを盛り込んではどうか。このようにしてございます。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 主なところとしては3つあるので、それぞれについて議論をしていきたいと思うのです。そのほかにも、ここに盛り込むべきであるというような御意見がありましたら、どうぞおっしゃってください。

 この資料の最初のところ、基本的事項に〇が2つありますが、この辺について何か御意見がありましたら、お願いします。

 もちろん、書いてあることには異論がないと思うのですけれども、これは特にそのままでよろしいでしょうか。

 今度の予防接種法の改正で、これに書いてあることは随分その中に含まれているとは思いますけれども、それらの実施を強く求めるような形になると思うのです。もうちょっと具体的な部分としては副反応報告制度というものがありますが、これについてはいかがでしょうか。

 では、中山委員、それから、澁谷委員。

〇中山委員 「副反応報告制度」の3つ目の〇に「定期的に副反応報告を評価、検討を行うことを盛り込んではどうか」とありますが、現状は副反応報告というのはどういう形でまとめて報告されているのかについて、教えてください。

○岡部部会長 予防接種法改正に基づいて、これはかなり動いているとは思うのですけれども、その辺を事務局からまとめて簡単に説明いただけますか。

〇宮本予防接種室長 バインダーの中の第1回目の会議資料をもう一度御確認いただきたいと思います。第1回目の資料の参考資料9で予防接種制度について簡単に図示しております。この8ページ目をお開きいただきたいと思います。副反応報告制度をまとめております。

 各医療機関で予防接種によるものではないかと認識されました副反応情報を、厚生労働省に提出をいただく仕組みになっております。その後に、いただいた情報をPMDA(医薬品医療機器総合機構)で整理・調査を行いまして、その結果は厚生労働省にも戻されてまいります。右の一番下に「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」としておりますが、具体的には副反応検討部会。さらに実際には薬事・食品衛生審議会と合同の会議のもとに、それらの副反応報告の情報を検討するということで進めていくことになっております。

 一例ということになりますが、昨今のHPVワクチンの課題なども、この仕組みの中で集められた情報を検討し、その検討の結果に基づき行政としての対応も行ったということで、こういった流れの中で現在対応してございます。

○岡部部会長 澁谷委員、お願いします。

〇澁谷委員 今と同じ、3番目の○のところには「定期的に副反応報告を評価、検討を行う」ということで、副反応報告の検討会というのは確かに定期的なのですが、これを国民に公表するまでを定期的に行えば、この仕組みが非常に見えやすくなるのではないかと思うのです。例えばホームページだとかレターだとか、定期的に発信できるもので、副反応についての検討・評価から公表までをある程度定期的に考えるというのはどうでしょうかという提案です。

○岡部部会長 委員会報告としては、現在、比較的速やかにと言っていいと思うのですけれども、主な資料は全部公開になっているので、アクセスすれば少なくともわかるというのはあります。直ちに全データがどこかで引用されたりということもあるのですが、事務局、この公開・検討についていかがですか。

〇宮本予防接種室長 ただいまの御指摘は、それをさらに多く活用されるような形で提供いただく努力を求めるものかなと受けとめました。全体に国民に対する情報提供の必要性ということは繰り返し検討いただいておりますので、そういった課題の一部として重要性を認識してまいりたいと思います。

○岡部部会長 宮崎委員、どうぞ。

〇宮崎委員 つけ加えと意見です。

 副反応の報告の現状のシステムのつけ加えをしますと、先ほど説明されたものが比較的重篤な副反応の報告を集めて解析してということですが、もう一つ、通常起こり得る副反応を定期的にモニタリングしている予防接種後健康状況調査も継続されていて、これはこれでかなり有用なデータが出てきています。以前は、両方ともこの解析がすごく遅かったわけですけれども、昨今はかなりスピードアップしていただいているので非常に助かっています。ただ、重篤な副反応は、HPVもそうでしたし、健康状況調査もそうなのですが、データが膨大なので、我々は見ていろいろ考えることができますが、一般の方が見るにはちょっときついと思うのです。ですから、もう少しわかりやすいまとめの情報発信は、今後工夫が必要なのではないかと思います。

 もう一点は、重篤な副反応が報告されたときに、必要に応じて専門家の意見を聞いて施策を考えるということは私も大賛成で、今までの歴史的な経緯を見ても、例えばMMRのとき、日本脳炎のとき、あるいはHb、肺炎球菌の同時接種のとき、HPVワクチンのとき、それぞれ結構いろいろなパターンで経験をしてきていますので、ああいう対応はよかったとか、これは少し云々とか、過去の経験を含めて、この検討会をしっかりとやって、前段で出ていた科学的な知見に基づいて判断していくということを制度化していけばいいのかなと思っています。

 以上です。

○岡部部会長 坂元委員、どうぞ。

〇坂元委員 幾つかあるのです。

 「副反応報告制度」の最初の〇で、副反応報告が義務化され、関係者に対してそういうものの周知ということがあるのですが、関係者というのは恐らく医療関係者を指していると思うのですが、予防接種を受けられた一般市民の方も副作用に関しては報告ができるのです。そういうことを自治体は一般市民に対して周知しなさいというような国からの通知が来て、実際どういう形で周知しているかというと、自治体によってやり方が違っているのではと思います。予防接種を受けられる方の予診表の中に「被害救済制度があることを理解しましたか」という項目があるのですけれども、多分、それを読んでもよく意味がわからないということです。いわゆる国民の方が副作用が起きたときに、みずから報告できますよという権利をどのように書き込むか。やはりどこかに書き込む必要があるのではないかということが1点であります。

 もう一点が、今、宮崎先生もおっしゃったのですけれども、副作用の国民への報告のあり方です。健康被害救済制度を受けた人数はどれぐらいですよという数字が出てくるのですが、残念ながら、国民の方が見ると、あれが全て因果関係ありの副作用と捉えられてしまうかもしません。あの中には、因果関係がありと判定されたものと、因果関係が否定し得ないという両方がまざっていると思いますので、あの数そのものが報道されると誤解を受けると思います。被害救済制度が広く救済できるという制度に私は大賛成なのですが、中身に関してある程度わかりやすくしたほうがいいのではないかと思います。

 例えばアメリカの場合は、副作用報告を出すときに因果関係が証明できないとか、そういう形でそれぞれのものに関して具体的に報告しているように思われますので、報告のあり方も検討されたほうがいいのではないかと思います。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございます。

 もう一回、言葉の整理をしておきたいのです。この委員会ではなくて前の予防接種部会のときに議論があったと思うのですけれども、よく、「副反応報告が行われました、届けられたのは何件重篤です」というところで理解をされるのですが、この委員会でも、それはいわゆる有害事象というもので、因果関係を問わず報告されたもので、そこには因果関係があるものも、ありそうなものも、ないかもしれないものもごっちゃになっていることを認識しないといけないのです。

 有害事象という名称そのものは、かえって一般の方にわかりにくいというご意見で、結局、「副反応」という語が続けて使われるようになりました。それにしたがって「副反応制度」ということにしてあるのですけれども、その中身は、副反応部会の中でも、「これは必ずしも因果関係が全て明確になったものではありません」と必ずただし書きがついています。そういうものがあるから初めて、その中にある重症なもの、重篤な副反応と思われるものが拾いやすくなってくる。広く集めている、という意味合いなので、そこをきちんとしておかないと、副反応報告が何件ありましたということですぐ「副反応そのもの」として走ってしまう可能性があるので、そこはこの委員会としても、今後言葉を使うときに副反応報告という言葉は生きていくわけですが、そこの内容はどういうものだということは私たちもきちんとお伝えしなければいけないと思います。また事務局も事あるごとにそのことを言っていただきたいと思います。後ろにおられる傍聴の方々もその辺を理解して数字を見ていただきたい。その後でこの副反応部会が因果関係を含めて検討をしているというシステムになっているので、そこをぜひ御承知いただきたいと思います。

 多屋先生も多分一言あると思うし、多屋、庵原という順番でいいですか。

〇多屋委員 この4月から法律に基づいて医師に届け出が義務づけられている副反応がありますけれども、現在の集計方法や報告ですと、そういう定義に合った方がどのぐらいいらっしゃるかというのが、区別がついていないような気がしますので、法律に基づいて届ける義務がある症状が何人いらっしゃるかというのが、できれば1カ月とか2カ月単位とかで出てくるようになると、わかりやすいのかなと思ったのが1つ。

 もう一つは、今は手書きの報告書なのですけれども、電子化で報告できるような仕組みが要るということで研究班のほうでも考えて検討してきたのですが、もし可能であれば、そういったものも活用していただくと、報告される先生方も利便性が高くなるし、受け取る厚生労働省もよろしいのではないかと思います。

○岡部部会長 庵原先生、どうぞ。

〇庵原部会長代理 いつも副反応報告制度を見ていますと、数字だけが勝手に動いてくれているというか、データがクリーニングされなくて数字だけ出ていってしまっているところがあるのです。ですから、第1段階でこの数字だけでも、これは専門家が見てきちっとクリーニングしたらこれだけになりましたよというような形で、2段階、3段階に分けて数字を出してこないと、誤解だけが走ってしまって正しい情報が伝わっていないという気がしてしようがないのです。こういう形で、専門家の意見を聞いてデータを出すということで決めるのはいいのですけれども、実際にきちっと動かしてクリーニングした数字を出していくことが大事だろうと思います

 それから、今回のパピローマの件もそうなのですけれども、その他のというところが大事です。要するに、上に該当しないようなところで何か新しいのが見つかってくるだろうということです。一般的に統計的には、同じものが3例あればそれはおかしいよというようなアンテナを張ってもらう必要があります。ですから、そういった視点で新しいものを見つけていくという意味でも、この副反応報告制度は十分活用していく必要があるだろうと思います。ただ、そのデータを専門家が見てクリーニングするということを急いでやる必要があるのではないか。それがおくれるためにおかしな結論が出て、ワクチンがとまってしまうことがありますので、ある程度数字が集まった段階ですぐクリーニングするという体制が必要ではないかと私は思っています。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 今度の副反応報告制度も、何でもかんでも届けるというのではなくて、一定の条件づけというか、あるクライテリアに基づいたものが届けられますけれども、今、庵原先生がおっしゃったような「その他」という形で重篤なもの、あるいは極めて考慮しなくてはいけないものも届けられる。それから、一般の方が届けたいといっても、これも簡単なものも含めて全部届け出るということではないので、そこら辺の認識をしておく必要があると思います。

 予防接種の救済はこの委員会の検討事項ではありませんが、坂元委員がおっしゃったように、健康被害救済認定委員会のほうの判断は相当きつく因果関係があるものだけを救済しているのではないかという一般の誤解がありますが、あちらのほうはむしろ緩く救済しているというようなこともあります。いろいろなデータが出てくる中のそれぞれの意味というのを、発表する側は気をつけなければいけないと思いますし、それを受けとめて多くの人に発信する側も気をつけていただきたいと思います。

 今の副反応報告制度については、幾つか御意見をいただいています。電子化というのは最も重要なところでもあると思いますし、その辺も含めて事務局で整理をしていただきたいと思います。

 サーベイランス体制のほうにも意見をいただきたいと思うのですけれども、ここはいかがでしょうか。

 多屋委員、どうぞ。

〇多屋委員 サーベイランス体制のところで、今の副反応とちょっと関連するところだけを先にお話ししたいと思います。

 3番目の○の「予防接種台帳の電子化や」の後に「レセプト・DPC情報の活用」というのが記載されているのですけれども、例えばある副反応報告、疾患が報告されてきたときに、ベースとしてどのぐらいの数の患者さんがいらっしゃるのだろうということがいつも問題になって、なかなかわかりにくいというところがありました。なので、こちらのレセプト・DPC情報も、予防接種後副反応として報告されてきた症状が、ベースでどれぐらい起こっているかということにも活用できると、有意に多いとか少ないとかいう検討も可能になってくるのではないかと思います。

 先にそこだけ。済みません。

○岡部部会長 予防接種台帳に副反応も含めるというような。

〇多屋委員 いいえ、そうではなくて、予防接種台帳のほうは別で、レセプト・DPC情報の活用というところに、例えば腸重積症ですとか、血小板減少性紫斑病とか、ADEMといった副反応が問題になったときに、どれぐらい起こっているかというのがわからなくて、いつもそこから全国調査をしていたので、そういうのが活用できるとよいのではないかと思います。

○岡部部会長 副反応と考えられるような疾患について、そのベースラインとしての通常の出方について捉えられるようにという意味ですね。

〇多屋委員 はい。

○岡部部会長 ありがとうございました。それは重要なところだと思います。

 坂元先生。

〇坂元委員 「サーベイランス体制」の上から5つ目の〇のところに「ワクチンの導入に応じた起因病原体に関するサーベイランス体制の検討」とあるのですが、現在、小児用肺炎球菌ワクチンの7価を接種した子の中で、各自治体において、IPDにかかる子が出ているということで、自治体によっては血清型のフォローをやっている自治体もあるのですが、制度化はされておりません。できましたら自治体側としては、起因病原体、だけではなく必要に応じて血清型などに関するサーベイランス体制ということを入れていただければ、よりよいサーベイランス体制ができるのではないかと考えております。

 以上です。

○岡部部会長 その感染症法に含まれるものとも限らず、予防接種に関連するものはということですね。

 ちょっと前に戻りますけれども、予防接種で事故があった場合のその他の原因検索というものに対しても、自治体の関与する割合は多くなくてはいけないと思うのです。具体的には難しいところもあるのですが、私のいる衛生研究所のようなところでは、そういった検査をきちっと引き受けられる仕組みがないと、それは背景となる裏づけがないのでできませんとお断りをしてしまうこともあるというようなことになってしまうので、そこも含めて制度化していただければと思います。

 庵原委員。

〇庵原部会長代理 関連して、ちょっと確認です。

 ということは、副反応が出たよといった場合、例えば幾つかのサンプルをとったり、急性期なり回復期なりで血清をとったり、そういうものも含めて、そういうものが集まったサンプルを衛研が解析するということを、今、先生は考えておられるということですか。

○岡部部会長 例えば急性脳炎、脳症の疑いであれば、感染症法に基づいてできるわけで、できればそのような疾患に。大体関連していると思うのですけれども、重要な事故があった場合は、そのような情報も含めて制度化していただければ検査がしやすくなるのではないかと思います。

 澁谷委員、どうぞ。

〇澁谷委員 どこに入れるかということで、このサーベイランスのところが入れるには一番近いのかなと思うのです。一番最後の〇のところに「自治体や医療機関、地方衛生研究所の協力が重要であることを盛り込んではどうか」というのがあるのですが、これともう一つ追加して、ファクトシートのことを入れていただけたらと思います。国立感染症研究所でつくっていただいているのですが、これは非常に大変な作業をされて、今もその更新をしたり活用がされていますが、このことの位置づけといいますか、非常に重要なものだということを言って、ぜひ続けていただきたいので、そういう位置づけをしていただけたらどうかということがひとつあります。

 今のところにも出ていましたけれども、感染症法の範囲だけということではなくて、データを分析するときに、例えば子宮頸がんであれば、がん登録、レジストレーションの事業があるわけです。例えば地域がん登録にしても院内がん登録にしても、確かにそんなに完璧というものではないかもしれませんけれども、将来的には、がんに罹患しても死亡しないようなものを評価するということであるとすると、こういったデータとのリンク、分析も必ず必要になってくるのではないかと思うので、感染症だけではなくて、そういった疾患とリンクした分析ということも、この中に盛り込んではどうかと思います。

○岡部部会長 非常に貴重な御意見ありがとうございました。

 宮崎委員、どうぞ。

〇宮崎委員 自治体とか地方衛生研究所のことで言いますと、現実には人手と予算が削られて非常に難しいという話をしばしば聞きますので、5番、6番をしっかり書き込むことによって、ここはますます重要な部分であるということを明確にしていく必要があると思います。

 2つ目は、データベースの部分です。先ほどアメリカの副反応報告の話が出ました。アメリカで日本の副反応報告に近いのはベアーズというシステムだと思いますが、それ以外に、例えばワクチンセーフティデータリングというような地域を張ったような、幾つか別のシステムを置いているのです。感染症情報も、副反応情報も、バックグラウンドを押さえながら少し複数の仕掛けをつくっていく必要があるだろうと思います。

 3つ目は、1番、2番に関係するあたりですけれども、従来は、どうしても定期接種のワクチン対象疾患、あるいは近々ぐらいのところしか国は関与しない傾向がありましたけれども、今回は基本計画をつくるわけですから、少し中期的な見通しを持った中で、こういうワクチンは今後入ってくるだろう、あるいは定期化の可能性がかなりあるという見通しを持って、早目早目にデータ収集をしていくという見通しが必要になるだろうと思います。

○岡部部会長 ありがとうございます。

 従来は、このサーベイランス体制も「定期接種ワクチンを評価する場合」だけだったのですけれども「新たなワクチンの導入を行う場合」というのがあるので、このようなものも含めて、近々、あるいはその評価をするために必要なデータとしては、やはりバックグラウンドデータが重要であるということにしておきたいと思います。

 では、庵原委員、そろそろ最後の御意見を。

〇庵原部会長代理 バックグラウンドデータで思いついたというか考えが出てきました。

 今、宮崎委員から、定期接種だけではなくて任意接種もという話が出てきたと思うのです。そうしますと、話がちょっと飛んでしまうのですけれども、副反応報告基準のところに、できたら本当は任意接種でも特異なものは入れ込んでつくっておくべきではないかということです

 例えば具体的に言いますと、ムンプスワクチンの髄膜炎というのは、きちっと全数報告でワクチン後の数をつかんでおかないと、いつまでたってもムンプスワクチンが定期にならないという、おかしな、継子扱いされてしまう危険性がありますので、ムンプスワクチン後の髄膜炎を全数把握するなり、それなりの数字をきちっとつかんでおくことが必要と思います。ですから任意接種においても、水痘ワクチンは定期になるかどうかわかりませんけれども、それぞれ副反応報告基準を、現在のものに該当するものはいいでしょうが、該当しないような項目があるのでしたら、それをつくっておいて、任意接種でもこういうものは全数報告してくださいというものをつくっておく必要があるのではないか。

 逆に言いますと、サーベイランスに関しましても、そういった副反応も含めたサーベイラインスをするのか、それとも単に数だけをするのかというところも出てくるかと思います。

 以上です。

○岡部部会長 坂元委員、どうぞ。

〇坂元委員 文言の問題です。

 「サーベイランス体制」の一番最後の〇に「これらの実施について、自治体や医療機関、地方衛生研究所の協力」とありますが、自治体の中にはこれが責務となっているところもありますので、この3つが同列で協力というふうに書いてしまうと、ここは自治体によってはサーベイランスは法的に決められた義務の場合もありますので、そこだけちょっと文言整理をしていただけたらと思います。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 任意接種によって起きる特別なというか、例えば、さっきのムンプス髄膜炎みたいなものは課題としてはちょっと残しておこうと思うのですが、今すぐに早急に入れるというところは行きにくいのではないかとは思うのです。でも、継続の議論としてベースラインをとるというところをどこでやっていくかというのは、この委員会のほうではきちんと議論を続けていきたいと思います。

 それから、この中でちょっと目立たなかったのですけれども、4番目の○のところに「感染症流行予測調査」と。これは今まで事業でやっていたのですが、たしかこれは法律に基づいて動くようになったということで、これも背景としてのデータをとるのに非常に重要なことだと思います。

 ただ、これも前のときにちょっと申し上げたのですけれども、都道府県単位でしか行われていないので、人口の多い政令指定都市がデータとしてぽこっと抜けてしまうようなところがあるので、これらも対象として含められるよう工夫してやっていっていただければと思います。政令都市側では受け入れることを可とするところが多いとは聞いています。

 では、宮崎委員、最後の御意見でお願いします。

〇宮崎委員 今の大事な点は私も忘れていたのですが、感染症流行予測事業、特に国民の免疫度をつかんでおくというのは非常に大事なことですけれども、その血清の集め方、保存の仕方、運用の仕方は、もう一段工夫が必要なのだろうと思います。恐らく、この建物(国立感染研)にも膨大な試料があるのだろうと思いますが、その使い方が、逆に言うと目的外使用も含めて、今、非常に厳し過ぎるところもあるかと思うのです。個人が特定されないようなものについては、もう少し公衆衛生に役立てるようなシステムも必要なのではないかと思っています。

○岡部部会長 そこは、保存している側の感染研である多屋先生のところと厚労省、私のいるような衛生研究所も含めて、また別のところで議論をきちんとやっていく必要があると思います。方向性としては、今、宮崎委員がおっしゃったようなことでありたいと思います。

 少し時間が押してきましたけれども、6番目の最後の「予防接種関係者の資質向上」は、接種する人のほう、具体的には医師、関係者だと思うのですが、そういう人たちへの教育をきちんとやるということと、自治体単位での研修強化。従来やっているところもあるのですけれども、なかなかやっていないところもあるということです。それから、文科省、関係学会と一緒になって、医学部だけではなくて、医学系大学における卒前卒後教育といったような形でこういったものも含まれていくべきであるということが盛り込まれておりますけれども、ここで御意見があれば。

 中野委員、どうぞ。

〇中野委員 この項目は「予防接種関係者の資質向上」ですが、1番目の〇に「ワクチン取り違え等の接種事故」という言葉があるのと、2番目の〇に「都道府県・予防接種センター機能推進事業」というのがあって、私は岡山県でこの予防接種センターを担当させていただいています。今、週に2回、3時間ずつ、電話相談を直接受けているのですが、ワクチンの数がふえてきて、起こってはいけないことなのですけれども、接種間違いの数がふえてきているのは事実なのです。これはヒューマンエラーですから、ワクチンの数がふえれば当然、一定の数で起こると思うのです。

 この基本計画の第6番が「有効性及び安全性の向上に関する施策」なので、どこにも含まれないこととして、接種事故、誤接種が起こった場合の転帰がどうなのかとか、国内がどれぐらい起こっているかのデータの集積が必要だと思うのです。例えば妊婦にワクチンを打ったときの転帰とか、風疹の生ワクチンを妊婦さんに打ったらどうなるかというのは、決してスタディーは組めないので、それを積み重ねることによって、海外諸国でも少しでも国民の皆さんにフィードバックできるデータが集まってきているのです。自治体も予防接種センターもそれを全部登録制にすると、すごい負担にはなると思うのですが、近い将来そういったことができるように予防接種機能推進事業の中でも捉えていったらどうかと、日ごろ電話相談を受けながら思っています。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 非常に重要な部分だと思うのです。今、個別の研究としては出てきているけれども、それをきちんとした形でデーターとしてとっていく必要があるということだと思います。

 庵原委員、どうぞ。

〇庵原部会長代理 関連です。

 アメリカでは妊婦さんに風疹ワクチンとか水痘ワクチンをやった場合は全数報告なのです。転帰まで調べる。ですから、日本でもMRワクチンを間違えて妊婦さんに打ったというときでも全数報告。水痘ワクチンも。それで安全性を見ていくといった方向性を持っていく必要があるのではないかと思っています。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 誤解がないように確認ですが、その結果、事故はなかったということですよね。

〇庵原部会長代理 結果は、全然事故がなかったので、今のところ慌てて人工中絶する必要がない。だけれども、完全に安全というまでには数字が不足しているので、ずっとこういった事業は続けていく必要があるだろうという結論です。ですから、日本もこういう事業を始めて、アメリカとか諸外国のデータと照らし合わせて大丈夫であるということに持っていく必要があるのではないかということです。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 では、最後に坂元委員、お願いします。

〇坂元委員 この「予防接種関係者の資質向上」のところで「ワクチンの取り違え等」とこれだけ特出しで書いてあるのですけれども、実質的に多いのは、接種間隔を間違えてしまったとか、ワクチンの有効期限が1日切れていたとか、そういうものが多くて、これを特出しに書くと、これがすごく多いという印象を受けてしまいますので、その辺は記載方法を工夫されたほうがいいのかなと感じます。

○岡部部会長 ありがとうございます。

 接種間隔については後での議論もあるので別にしておきたいと思うのです。

 多屋委員、どうぞ。

〇多屋委員 誤接種については、厚生労働科学研究のほうで調査をさせていただいたりして、多分、もうすぐ出せると思うのですけれども、誤接種をした場合は、厚生労働省に届け出ることになっていると思うのです。ただ、もしかすると、それが皆さんに知られていないのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

〇難波江課長補佐 誤接種については、今回の法改正に合わせまして、実施要領の中に重大な場合は直ちに国に連絡を、直ちに重大な健康被害につながる可能性が低いものについては、まとめて報告するよう自治体にお願いしているところです。

○岡部部会長 その間隔や何かのところが、医学的には余り問題にならないけれども、ルール上の問題があるという部分で切り離されていると思うのです。誤接種の登録に関しては、そういう制度があるのだということは、自治体のほうにも徹底していただきたいと思います。

 宮崎先生、では、これで最後にしましょう。

〇宮崎委員 資質向上の中で医療関係者がメーンになっていますけれども、実は講演とかをしていますと、自治体の担当者が2、3年で結構かわられていて、いつも、難しい法律用語をどう読み取るか、とても苦労されているので、現場の市町村の保健担当者にわかりやすくしていただきたいと思います。

○岡部部会長 大変重要な御注文だと思います。

 事務局のほうで何かありますか。

〇難波江課長補佐 従事者研修に我々も行って説明とかしているのですが、御指摘を踏まえまして、ことしはよりわかりやすい資料を一生懸命つくっているところです。

○岡部部会長 それはリサーチセンターのものですね。

〇難波江課長補佐 はい。そちらに我々も行っております。

〇岡部部会長 リサーチセンターの研修会は厚労省も含めて説明に行ってます。自治体で予防接種を担当している方はできるだけ聞いていただきたいというのがありますので、よろしくお願いします。

 それでは、議論を少し移したいと思います。

 4ページになりますけれども、7番目の「国際的な連携」。これは事務局からお願いします。

〇宮本予防接種室長 2つに分けてまとめております。

 1つ目としましては、WHOや各国の当局、各国の関係機関との連携強化して、情報を共有し、我が国の取り組みに生かしていく、そういうことを目指して連携を進めていくということではどうかというものです。

 2つ目としましては、国際機関や発展途上国などに対しまして、我が国の予防接種に関する情報を提供し、国際貢献に努めていくということの重要性を盛り込んではどうか。

 大きく分けてこの2つを盛り込んでおります。

 以上です。

○岡部部会長 ありがとうございました。

 ここの国際部分に関してはいかがでしょうか。

 この委員会でどこそこの国にどれだけのことをやるということではないのですけれども、総論として国際的なコントリビューションが必要だということで、そちらの方面は中野先生。

〇中野委員 WHOや各国当局との連携、情報交換はもちろんすごく大切ですし、あと、予防接種の分野での国際貢献、ここに書いていただいた2つの項目は、非常にアプリシエート、私はすばらしい言葉だと思いますし、とても大切にしたいと思います。

 この2つにあわせて、基本計画の7が国際的な連携というのでいろいろ考えてみたのですけれども、2点追加していただきたいことがあるのです。

1点は、今、たくさんの日本人が海外に出かけます。また、海外で生まれた子供たちも日本に帰国いたします。当然、その国、その国で予防接種スケジュールが異なるわけです。そんな子たちの予防接種。もちろん、その国の法律に基づいてその国で受けたらいいわけですが、その子が一生元気に暮らすためにどんなスケジュールで打ってあげるのが一番幸せなことなのか。副反応が一番少なくて、長期的に病気を予防するスケジュールというのはどんなものなのか。これは各国のスケジュールとは別なところで考える必要があると思うのです。ですから、予防接種法の中に盛り込むというのは難しいにしても、それを考えてあげたいというのが1点です。

 もう一点は、未承認ワクチン、トラベラーズワクチンのことです。私は渡航者にもワクチンを打っていますし、自分自身が海外で2年間とか1年間とか暮らしたので、いろいろな国で日本人を見てきましたけれども、日本で打てないワクチンがまだ幾つかございます。近々承認されるのもあるのでしょうが、例えば海外のニジェールで協力隊の皆さんと一緒に仕事をしているときには、あそこは髄膜炎ベルトですから、協力隊の皆さんはニジェールに来てから海外の髄膜炎菌ワクチンを打っていらっしゃいました。国際貢献で頑張っている日本人の方々が、海外へ行って打つというのは少し寂しいかなという気がするのです。ですから未承認のワクチンとか、日本にまだライセンスがないというと、文言に盛り込むのはなかなか難しいのですが、国際貢献で海外に出かける日本人の健康も守れるような予防接種体制の構築というか、そういったことも国際的な連携というところで盛り込んでいただけたらとてもうれしく思います。

 以上です。

○岡部部会長 坂元委員、どうぞ。

〇坂元委員 自治体としましては、外国人の方が役所に来られて、予防接種に関していろいろ説明を求めるのですが、残念ながら日本の予防接種制度を簡単に説明した外国文がない。ホームページをいろいろ探していくと、民間の中にはかなり極端な英文の内容のものがあったり、そのようなものがいろいろ出てきますので、例えば厚労省のHPにある一定の言語のセットをそろえておいていただいて、自治体の窓口に外国人が来たらダウンロードしてお渡しできるというようなもの、そういうサイトをつくっていただいたらありがたいと思います。自治体によっては外国人の方が非常に多く来られるところもあります。日本の予防接種制度の全体がわからないので、いろいろ説明しても話が錯綜してしまいます。だから、そういうものをつくっていただけるとありがたいとおもいます。

 例えば、問診票などに関しては、予防接種リサーチセンターで作成した英文のものとかそういうものをお借りして、自治体がそれをつくる場合もあるのですが、そのようなサイトを設けていただければ非常にありがたいと思います。

○岡部部会長 私の知っているところでは、例えば母子衛生研究会とか、今お話のあった予防接種リサーチセンターみたいなところが大分やっているのですけれども、そこをぜひ充実するようにという御注文だと思います。よろしくお願いします。そこにはいろいろな事業の問題もあると思うのですけれども、そこも含めてエンカレッジするようにしていけばと思います。

 全体のところはよろしいでしょうか。

 先ほど中野先生が言ったようなところも、法律とは違うけれども、例えばACIPや何かでは、勧告として、旅行者へのワクチンとか、そういった例示をしたりしている。多屋先生のところもそういうことに取り組まなければいけないかもしれないのですけれども、そのようなことも含めてどうぞよろしくお願いします。

 国内だけではなくて、国外に行った人、帰ってきた人、それから、未承認ワクチンのほうはそちらのほうでの承認事項が続いて出てきていますけれども、少し視野を広くやっていきたいというようなことも盛り込んではいかがかということになります。

 5ページですけれども、8番目のほうに入りたいと思います。その他といいながら、結構いろいろなことがあるので、このところをよろしくお願いします。

 まず、説明をどうぞ。

〇宮本予防接種室長 まず、4つまとめております。

 1つ目につきましては、先ほども御議論ございましたように、恐らく、ワクチンの種類がふえたことを背景に、皆さん、先生方の御関心が高いのかなと思っておりますが、同時接種、接種間隔、接種部位について、その方向性について議論していく必要があるということを盛り込んではどうかとしております。

 2つ目と3つ目は関連していると思っておりますが、予防接種に関する正しい知識の普及のために、広報活動の充実の必要性・重要性について盛り込んではどうか。さらに、その活動について理解されているかどうか。その活動の有効性ということになろうかと思いますが、検証することを盛り込んではどうかというものでございます。

 最後に、児童・生徒を対象とした予防接種施策については学校保健との連携が必要となりますので、当局、文部科学省や都道府県教育委員会などの文教部局との連携について盛り込んではどうか。このようにしております。

 以上です。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 ここは〇が4つついていますけれども、そのほかのことも含めて。

 澁谷委員、どうぞ。

〇澁谷委員 予防接種に関する施策というのは、感染症対策の中で非常に大きな柱であるわけですけれども、衛生行政、公衆衛生の全般の中で見ますと、ほかの健康施策と関連を持って進めることが非常に効果的だと思われるようなことがあります。

 今回の風疹の流行であるならば、例えば産業保健、労働衛生の分野との連携というのは非常に重要でしたし、子宮頸がんのワクチンを考えれば、がん対策、思春期保健、性教育といったような分野との連携は非常に重要ですので、そういった公衆衛生行政の中でほかの健康施策と関連させて考えるというスタンスを、少し盛り込んでいただいてはどうかと思います。特に産業保健の分野というのは重要かなと思います。

〇岡部部会長 坂元委員、お願いします。

〇坂元委員 一番最後の〇に「都道府県教育委員会等」と書いてあるのですけれども、できましたら「都道府県市町村」というふうにお願いします。実際に折衝をやっていますのは予防接種実施主体の市町村で、恐らく、かなり密接に関係するのは市町村教育委員会だと思いますので、ちょっと文言を入れていただけたらと思います。

 以上です。

〇岡部部会長 中山委員。

〇中山委員 今の点です。

 たしか科目としては保健ですか、そこで健康手帳というものを生徒に配付されている自治体も多いと思うのですけれども、あの中に予防接種の記録というのは何かあるのでしょうか。

 あれは各生徒に渡されて生徒自身が持っているので、電子化ができるまでの当面の間、母子手帳の個人のワクチンの記録をお母さんから聞いてきなさいみたいな形で書かせるというようなことも、過渡期としてはできるのかなと思ったのです。自治体の関係の方で、生徒が持っている健康手帳について何か御存じですか。

〇岡部部会長 澁谷先生、坂元先生、御存じですか。私はちょっと知らないのです。

〇坂元委員 具体的にはよく知らないのですが、学校で健康診断をやっていますので、その記録等は各学校でしっかり保管して、学校によっては、そこにそういう予防接種歴を記載しているところもあると思うのです。その部分を生徒に持たせていることに関しては、今、私は不案内でわかりませんので、帰って聞いてみたいと思っています。

〇岡部部会長 宮崎委員、どうぞ。

〇宮崎委員 多少関連ですけれども、教育の中で、保健課目の中で感染症とか予防接種をどう教えていくかということで、小児科学会にも、指導要領を改訂するときにいろいろお伺いは来ているのです。非常に少ないページ数の中で何を入れるかという難しい議論があるようですが、小児科サイドからすれば、感染症の予防とワクチンのことは教育の中できちんと教えておいていただきたいという要望は常に出ているのではないかと思います。

〇岡部部会長 今度、文科省の指導要綱の中には感染症予防と予防接種というのが入っていると思うのです。ただ、それをどうやって現場で運用するかというのは、現場にかなり任されているのでそれぞれだと思いますけれども、項目としては今度は入っていると思います。

 小森委員、どうぞ。

〇小森委員 先生方は皆さん御経験があると思うのですけれども、私も25年間、5つの学校の学校医をしてまいりました。残念なことに石川県内に限ったお話ですが、小・中・高を通して、少なくとも石川県内においては健康手帳には予防接種の項目はございません。ただ、この基本計画に書き込むかどうかは別として、中山委員が言われたように、健康手帳に母子手帳からの転載というものについてはいいアイデアだなと。子供さんにもそういう自覚といいますか、健康についての感覚を持っていただくということからも、一つ検討してみるいい課題かなとは思いました。

〇岡部部会長 多分、それは文科省が発行しているものだろうと思うので、ここの文部科学省との連携の部分に入ってくると思うのです。

 どうぞ。

〇庵原部会長代理 文科省とか教育委員会の連携という意味は、彼らが持っているデータを厚労省ないしは各市町村の保健関係者に出すということも含めているかどうか、そこの確認です。

 具体的に言いますと、就学児健診のときに予防接種歴を調べなさいというのが文科省から伝わっていまして、小学校、中学校、高校も全て予防接種歴の数字はつかんでいるはずなのです。ですけれども、自治体のワクチン担当者がそれを聞くと、教えられないというのが答えなので、今後、書き込むことによってそこまで可能になってくるかどうか、そこの確認です。

〇岡部部会長 事務局側、いかがですか。

〇難波江課長補佐 就学児健診のときに予防接種歴を聞いていただきたいというのは、既に文科省との連携の中で、特に麻疹対策の中でお願いして、最近の研究班の調査では、4分の3の学校でやっていただいていて、その記録の扱い自体は確かに我々のところには入っていない情報ではありますけれども、麻疹の状況においても全てできているわけではないというところで、それをどう扱うというのは、今後、文科省と話していく内容かと思っております。

〇岡部部会長 どうぞ。

〇庵原部会長代理 ちょっと話を延ばしますけれども、実を言うと、日本脳炎のワクチンの接種率をつかむところがないのです。3歳児で何人ぐらいやったかとか、2期がどのぐらいやったかというところをつかもうと思うと、その学校でのデータが一番確実につかめるわけです。そうすると、現在、ワクチンをやっていますというと、年齢幅が非常に広いところである年齢層のところを母数として出していますから100%を超えるのですけれども、実際に欲しいポイントで何人やったかという数字は全然つかめないわけです。どこでつかめるかというと、就学児健診の数字が一番正しい数字を出してくるわけで、全国的に調べる必要は全然なくて、例えばそれをきちっとやっているところの一部だけでもいいですから、拾い上げて数字を出してくることが可能になるわけです。

 ただ、現在のところ、プライバシーの問題で文科省が出してこない、教育委員会が出してこないのが現状ですので、こういうのは定期の接種率をきちっとつかむという意味でも、急いで教育委員会から各県なり各市町村にそのデータを出すように仕向けていただかないと、いつまでたっても正しい接種率はつかめないのではないかというのが印象です。

〇岡部部会長 それはむしろ予防接種台帳の整備とか、そちら側のほうでうまくいきませんか。入学時健診というのはワンポイントで、小学校に入る前のときの状況しかわからないわけですね。

〇庵原部会長代理 要するに、ポイントの接種率は言えるのです。その時点でどのくらい接種しているかという接種率は言えるわけです。それは集団免疫を考える上で必要なのです。要するに、そこで学校へ入る人がMR ワクチン1期を90%受けていたら、そこの集団免疫は90%ありますよということで集団免疫率がわかるわけです。その数字を見ることによってその学校ははしか対策を真剣にやらなければいけないのか、この数字だったら大丈夫と考えてゆとりを持って対応できるかということです。結局は集団免疫率を把握するために学校で入学時の調査をやっているわけです。そうするとそこの接種率がわかるわけです

 要するに、何歳が何人打ったかどうかという積み上げの接種率もいいのでしょうけれども、あるポイントでこれだけつかんでいるよというと、その集団でどういう感染対策をやることができるかということの指標になるわけです。ですから、その数字はオープンにすべきだというのが私の意見です。

〇岡部部会長 坂元先生からお先に。その次に事務局にしましょう。

〇坂元委員 恐らく、それぞれの自治体の保健衛生部局と教育委員会との関係があるのだろうと思いますが、川崎市では教育委員会が行った就学児健診の際の接種済み率調査を保健衛生部局に報告していただいております。多くの自治体でそういう形でやられているのではないかと思いますが、庵原先生が御指摘のように、中には保健衛生部局と教育委員会とのコミュニケーションがうまくないところもあるのかもしれません。

〇岡部部会長 事務局。難波江さん、どうぞ。

〇難波江課長補佐 どういったデータがあるのかというのは文科省とも話をしてみたいとは思いますけれども、就学児健診のときに確認していただきたいのは、未接種の人に対してぜひ勧奨していただきたいという意味でやっているので、就学児健診のときで未接種があったので未接種率がこのぐらいというのも、実際の接種率のデータとも、最終的に就学前に接種するデータとも異なってくるので、それはそれで限界があるかなと思っております。

〇岡部部会長 多分、庵原先生のも、全国的にそういうことを展開しろというのではなくて、要に応じてそのデータは、例えば川崎のほうは把握しているわけで、そういったことは基本的にプライバシーに関与して隠すデータではないことをはっきり言ってもらいたいということでよろしいでしょうか。いろいろな方法で把握しなくてはいけない中の一つとして、重要な情報ではあると思います。

 宮崎先生、その次が多屋先生。

〇宮崎委員 確認なのですが、先ほど4分の3の学校ではと言われました。4分の1は聞いていないのでしょうか。

〇難波江課長補佐 研究班の調査結果ではそういうものでした。

〇宮崎委員 就学児健診の1枚ものの用紙があって、そこに予防接種記載欄があり、今は昔より随分よくなっているのですが、それを使わないところがあるということですか。予防接種の記載欄をつくらないところがあるのですか。

〇岡部部会長 研究班は多屋先生の研究班ですか。

〇多屋委員 どの研究班の結果の部分かというのはあるのですけれども。前に調査をしたのは、麻疹ワクチンの接種の状況について、学校での接種率を各市町村都道府県のほうで全てすぐに把握していますかというのは、たしか厚生労働省が調査されたと思うのですが、それとはまた別ですか。

〇難波江課長補佐 違いまして、FETPの方が就学児健診のときに接種率を把握しているかどうかと聞いたときに、回答のうちの4分の3では把握しているという回答だったと思います。

〇岡部部会長 数字のほうは、ここで4分の3か5分の4かという議論はやめておいて、しかし、十分に実施されていないところも中にはあるようですので、そこは就学児健診においては、予防接種未接種者を促して、学校に行ったときに集団発生をしないように、それぞれの人を防ぐようにということがあるので、そこをぜひ徹底していただくようにということを、この委員会としての要望にしておきたいと思うのです。

 あと、多屋先生、別に意見がありましたら。

〇多屋委員 予防接種率ですけれども、先ほども意見が出ていました感染症流行予測調査事業では、ある年齢の人の何パーセントが何回受けているかというのを毎年集計して、感染研の流行予測のホームページに挙げております。全員の予防接種台帳が電子化されてそれがすぐに出てくるのが理想なのですが、それまでの間は、数千人規模ですが、使っていただくことができるのではないかと思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 今の点のところはほかによろしいでしょうか。第8番目ですね。

 これで1番から8番まで一応議論をやったのですけれども、きょうの部分の4、6、8、それから前回にさかのぼってもいいのですが、全体的に見て少し言い残したこと、もうちょっと足すべきことがあったら、お願いします。

 小森先生。

〇小森委員 済みません。ちょっと言い残したことがあって。

 先ほどの「ワクチンの取り違え等の」という特出しは違和感を感じるのですが、いずれにしても接種関係者に対して、庵原委員が言われるような任意接種を含めてさまざまな事象について積極的に報告をする。そのためには、医療の安全文化の向上ということも必要なので、To err is humanというような、まだまだ国民の方々の理解を得ながら進めていますが、そういった文言をちょっと入れておいていただきたい。

 それから、サーベイランスのことについて、レセプト・DPC情報のこともございましたし、包括同意の問題なども今は別のところで議論されていますが、大きな方向性として日本医師会としても賛成ですし、何よりも透明性ということが一番大事ですから、これを積極的に推進していくということはいいのですが、一つ一つの項目の中に、非常に機微性のある情報ですので、副反応のところにはちょっと書いてありますけれども、サーベイランス等についても、個人情報の取り扱いについて十二分な配慮をするとかいうことは繰り返ししっかり書いていただいた上であえてしないと、別の審議会でこういった文書が出るときに、もうどんどん書いてあるではないかというふうに議論が進みますので、その点の御配慮をぜひお願いしたいと思います。

 私からはその点の確認です。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 では、宮崎先生。

〇宮崎委員 幾つかあるのです。

 澁谷委員がファクトシートのことを先ほど言われましたけれども、例えばワクチンの一般的な接種方法等に関しては常に議論しておく必要があるので、あのときに組まれたワーキンググループを自主的に動かし続けるということを、総合的な議論とは別にやっていただきたいというのが1点です。

 もう一つは適正な予防接種の実施とか、最後の第8の接種間隔等々にもかかわるのですけれども、標準的な接種の間隔でやっていくのが一番適切なのですが、いろいろな事情で接種が遅れることはあるわけです。そういう子供たちも問題なく定期接種としてワクチンを受けられるように明確にしていかないと、逆に積み残しがふえてしまうということがありますので、ここも接種間隔の考え方とかいうところをぜひ国でもう一度整理していただきたいと思います。

 もう一点は、今、総合的な一般論としての議論が進んでいますけれども、基本計画ですから、もうちょっと明確な計画が必要だろうと思うわけです。例えば、小児、思春期、成人、高齢者、海外渡航云々のカテゴリーで、二千何年までには大体こういうものをそろえていこうという具体的なタイムテーブル的な議論もやっていかないと、ばたばたと何か出てきたらそれを議論するみたいな話で、いつまでたっても中期的なビジョンができないのではないかと思いますので、その辺のところをやっていくと、先ほど中野先生が話されたように、渡航者問題とかももうちょっとスマートにさばけるのではないかと思います。

 以上です。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 そのほか。

 庵原先生、どうぞ。

〇庵原部会長代理 今の宮崎委員の発言を踏まえてですけれども、これはあくまでも計画をつくっているだけであって、実際これは動かさないと意味がないわけです。これができたということは、来年度はこれをもうちょっと具体的にどうしていくかというのをやっていくという前提と考えてよろしいですか。

 今、宮崎委員が言われたことが次の年からは動き出すのだよと。先ほど言われましたように、ワクチンというのは絶えず問題点を含んでいます。今、定期であるから、それが完璧にいいワクチンであるということではないわけです。ということは、アメリカは絶えずワクチンの制度を変えます。そのようなことは日本でも今後出てくるだろう。ですから、絶えず見直しを図るべき、ないしは新しい行動をすべきだということです。これはあくまでもその前提であるという理解でよろしいですかという確認です。

〇岡部部会長 これは後で事務局のほうから答えていただいたほうがいいと思うのですけれども、予防接種法を改正して、新しい厚生科学審議会のワクチン部会、予防接種部会ができてというのは、定期的にやっていくことをあらかじめ前提にして、何か事があればそれを開催するということではないのだと、一つの新しい方向性を示したと思うのです。そのために、この委員会もかなり先まで日程調整などもやっているわけですが、予防接種部会からずっとかかわっていた者としては、あることが終わったらそれでこの会が終わりではなくて、中期的なことも含めて定期的な開催をちゃんとやっていくということは、この委員会の最初のところでやっていると思いますので、私としてはそういう確認をしたいと思うのです。

 事務局のほうからも何か意見というか、今ので何か説明があったらお願いします。

〇宮本予防接種室長 行政側の対応も計画に連動するような形で進めていくのは当然かと思いますので、そういう意識を持って新しいことにチャレンジしていくということで取り組んでいきたいと思います。

 それから、耐えず見直しを行っていくという部分については、そういう意識も当然組み込んでいかなければいけませんので、そこも意識して進めていきたいと思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 そのほかに今までのところで。

 中野委員、どうぞ。

〇中野委員 少し関連すると思うのですが、見直しとかいろいろなことがある程度行われるのが予防接種だと思うのです。そういたしますと、現場での実践に関するマニュアルというのは、今回の法改正でも詳細な実施要領を厚労省から出していただいて、あれはとても役に立っておりますし、リサーチセンターが年1回改訂していただいている予防接種ガイドラインも、とても役に立っていると思うのです。でも、できれば電子ファイルでとれるような、何か見直しが行われたらそこを一部変更できるような、例えば米国であれば、CDCPink Bookなどは、年に1回とか2回、何かがあれば改訂されることもありますし、あの中には、さっき出ていた接種間隔とか接種部位とかももちろん書いてございますし、ちょっとした簡単な教育用のスライドも含まれていて、つくる方の御努力やいろいろなものが必要なのですぐにはできないでしょうけれども、現場で実践できるようなマニュアルみたいなものが電子媒体でとれると、臨床の現場では話が共通してとてもわかりやすいのではないかと思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 先生の協力も相当必要そうですね。それは、こちら側にいる委員の方々が協力をすることを表明していかないとできないと思うのです。ただ、そういうものをつくることに対しては、この委員会を含め、例えば小児科学会もそうですし、予防接種専門推進協議会ですか、ああいったようなところで協力をしながらつくるという方向は、一つ出しておきたいと思います。賛成したいと思います。

 きょう、幸いに議論はすっといっているので、お一人お一人が全体のことを言う時間があると思うのです。この後で、報告事項として風疹の話をしますけれども、今までのところで、宮崎先生はおっしゃいましたが、中山先生、何かありましたら、どうぞ。

〇中山委員 宮崎先生がおっしゃったタイムテーブルというのは、とても大事なところだと思います。今まで、このワクチンはいつごろからとかいうお話が出たと思いますけれども、ああいうものもきちんと整理して、できるだけ早いうちに実施していくようなタイムテーブルをきちんとつくっていくのが必要だと思います。

 それから、先ほど先生がおっしゃったように、どういう人たちにとって何が大事なのかということも、わかりやすく記載するのがいいと思いました。

 以上です。

〇岡部部会長 中野先生は先ほどのでいいですか。

 多屋先生はいいですか。

 庵原先生もいいですか。あと一言ぐらい。

〇庵原部会長代理 結局、今、定期で行われているワクチンが今のシステムでいいかどうかは絶えず見直さなければいけないでしょう。実際に、日脳3期がなくなって1期と2期だけになりましたが、今のところ問題は起こっていません。このように本当にそこが要るのかどうかという見直しが要るのではないかということです。逆に言うと、そこバジェットを浮かせて、任意のものを定期に持っていってそこのバジェットへ回していくとか、そのような切りかえ方も今後出てくるのではないかという気がしています。

 さらに言いますと、今の時代に新しい生ワクチンをつくれというと20年かかるということだけ頭に入れておいてください。以前は割と気楽に生ワクチンをつくれたのですけれども、今みたいに倫理がうるさいと生ワクチンは物すごくつくりにくくなっているというのが現状だと思います。

〇岡部部会長 倫理というのは研究倫理ですよね。

〇庵原部会長代理 はい。ですから、夢のような話はこの場ではなかなか言いにくいのではないかと思っています。

 以上です。

〇岡部部会長 池田先生、何かありましたら。

〇池田委員 医療経済性等の議論は前回十分ありましたので、それに関して特段追加はありませんが、本日、レセプトやDPC情報を使って、いわゆるバックグラウンドデータですね。現状、ワクチンが十分に使えない時点での疾病の状況の把握という議論もありまして、医療経済性、費用対効果を研究するときにはワクチンの導入前後の推計をするので、その前の状態のバックグラウンドのデータというのは非常に重要なものになります。

 先ほどの個人情報の取り扱いの配慮というのは大変重要だと思いますので、ぜひ書き込んでいただくことといたしまして、その前提のもとで、既存のレセプトやDPC情報などが十分に活用できるような方向で進んでいくとありがたいと思います。

〇岡部部会長 小森先生、何かございますか。

〇小森委員 特段ございませんけれども、先ほどの中にどれぐらいのスパンで書くかということがあって、1点だけ、都道府県・予防接種センター機能推進事業というのが特出しで書いてあるのです。ここに書くということは、これは未来永劫ずっとやるという厚生労働省としての強い意思を感じたからこそ私は黙っていたのですが、そのような強い意思でやっていただけて、ここにしっかり書いていただくというのは、それだけの覚悟がおありなのだろうなということを考えながら、では、書き直しますというような意見にならないようにあえて黙っていたのです。

〇岡部部会長 宮本さん、どうぞ。

〇宮本予防接種室長 その点については、現状で関連している部分を申し上げますと、概算要求の作業の中で、来年度以降、現状よりも充実した体制をお願いしたいということで増額の要求をしております。要求段階ではございますけれども、現在、私どもとしてはそれだけの覚悟を持って取り組んでいるということだけはお伝えしたいと思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 坂元先生。

〇坂元委員 自治体としましては、接種の費用にかかわる財政的な問題を真剣に考えていかなければならないということが第1点。

 第2点として、予防接種が市町村業務となっている限り、医療その他、市町村の域を超えて移動する人々に対しても、分け隔てなく公平に接種できるような広域的な仕組みをつくることが必要だろうと思います。この2点を自治体として真剣に考えております。

 以上です。

〇岡部部会長 澁谷先生、どうぞ。

〇澁谷委員 予防接種というのは、確かに一つの大きな手段でありますので、この計画をつくることで、感染症対策のビジョンを示せるようなものになればいいなと思っています。また、計画の推進というのが特に重要だと思いますので、計画推進の進行管理が確実にされるということは、どこかに盛り込んでおく必要があるかなと思います。

 以上です。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 委員会としても、言った以上は責任があるので、それのウォッチングを委員会としてもやっていくということを図りたいと思います。

 これで多くの先生方から御意見をいただいて、一応、5を除いて1から8まで議論をしたことになるのです。あとは基本的な方針ということでいろいろな意見をいただいているので、これをもとにして、今後の計画としては事務局のほうが推進計画案の具体的なところに取り組んでいただいて、それを今度もう一回こちら側のほうで最終的な議論を行うというような方向だと思うのですけれども、そういった形でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

〇岡部部会長 それでしたら、事務局のほうには、きょうの意見、前回の意見を取り入れていただいて、素案を取りまとめていただきたいと思います。

 先ほどもちょっと申し上げたのですけれども、これで1から4番まで、6番から8番までやって5番がすぽんと抜けているのは、今度の開発・流通部会は9月13日予定だそうですが、これは庵原先生のところで。

〇庵原部会長代理 はい。

〇岡部部会長 そうですね。その議論も含めてこの中に入れて、1、2、3、4、5、6、7、8という形でまとめたものについて、次回についてはまた後で事務局から意見があると思うのですけれども、その素案についての議論をしていくというような順番になると思います。

 事務局、そんな形でよろしいですか。

〇宮本予防接種室長 部会長から御案内いただいたとおりでございまして、9月13日に開催されます研究開発及び生産流通部会で、第5に相当します部分を検討いただくこととしております。そういった内容を組み入れまして全体をまとめまして、基本計画の素案という言い方になりましょうか、お示しする方向で進めていきたいと思っております。

〇岡部部会長 ありがとうございます。では、そのような方向でいきたいと思います。

 それから、報告事項です。

 風疹対策がどのように進んできているか。幸いに、数としては少なくなってきているので、ある意味ではほっとはするわけですけれども、繰り返しますが、これでおしまいということではないので、今後の風疹対策をどうするか。これは、特定感染症予防指針の中での風疹ということで別のワーキンググループが動いていることもありますが、そういうことも含めて、風疹対策、それから、ちょっと逼迫していたようなワクチンの需給状況について報告していただきたいと思います。

 では、事務局の難波江補佐からお願いします。

〇難波江課長補佐 今、部会長から御説明がありましたとおり、風疹の流行状況ですけれども、5月をピークに大分下がってまいりまして、34週で68と、昨年同時期よりは少ない数になっています。ただ、まだ2けたの数の報告があるので、引き続き注意を呼びかけているところでございます。

 裏をめくっていただきまして、需給状況でございます。8月末時点で、医療機関を除く全国の在庫が79万本ございまして、一時的に不足するおそれが生じていましたが、関係者による前倒し出荷・増産等の対応や任意予防接種の減少等によりまして、全国的な不足を回避できる見込みとなりまして、優先接種者への特段の配慮というのは現時点で特に必要ない状況となっているということで、きのうホームページを改訂させていただきました。

 それで、今、部会長からお話がありました風疹の中長期的な対策を進めるための指針をつくる小委員会ですけれども、9月下旬から10月上旬に1回目を開催できるよう、現在調整してございます。

 それから、妊娠を希望する女性、それから、パートナーの検査の費用を助成することについて、今、来年度の概算要求を出しているところでございます。

 以上でございます。

〇岡部部会長 需給がちょっと逼迫したこともありましたけれども、メーカーの方、それから、検定にかかわっているここの研究所の担当の方、それから、現場での医療機関、行政機関、いろいろなところでうまくいったかどうか、難しいことはあったと思うのですが、調整を図っていただいて、ほっとする状況にはなっているので、今度は、やれる方には接種はできるということです。

 坂元委員、私が言うのも恐縮ですけれども、川崎の方はこの意見を受けてどのようになったかというのは。

〇坂元委員 非常に喜ばしいということで、川崎市も今までの制限を解除してもう少し広く受けられるということと、制限がかかっている期間があったので、本来は予定していた補助制度の打ち切り時期だったのですけれども、その制限があった期間分換算してもうちょっと延長することにしてます。多くの自治体がそういう施策をとって、より多くの方に受けていただけるような方向で各自治体も努力されていると思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 現状を認識した上で進められるようにやっていくというところでは、ちょっと苦しいところでもあったけれども、いろいろな経験をしたのではないかとも思います。

 事務局側の努力も大変だったと思いますので、ありがとうございました。

 小森委員、どうぞ。

〇小森委員 ホームページの改訂についてお聞きいたしましたけれども、都道府県並びに市町村の主管長等に対しての通知はもう行われたのかということを1点お聞きしたい。

 それから、多屋委員等が感染症の疫学情報センターの情報などをいろいろ御提示いただいているわけですが、何度も繰り返して申し上げますけれども、今回の流行についても突然の事態ではなくて、当然、予測された事態であって、また、抗体の低い方々が二百数十万人いらっしゃるという現状の中で、余裕がある今こそ、明年以降に向けてそういった方に対する接種という体制について、積極的に取り組むことが求められていると思いますので、そのことについて担当の方々、事務局は十二分に理解しておられると思いますけれども、その積極的な推進をあえてお願いをしたい。

 この2点、よろしくお願いします。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 では、サーベイランスデータを含めて、多屋先生、何かコメントがありましたら、どうぞ。

〇多屋委員 幸い、5月のピークをもって患者さんの報告数は少なくなってきているのですけれども、これはまさにいろいろな対策の成果もあると思います。ただ、抗体を持っていらっしゃらない方の数は、今、小森委員がおっしゃってくださいましたように、数百万人の方、特に成人の30代、40代の方を中心にまだまだいらっしゃいますので、予算を確保して検査をしていただけるということを今伺いましたので、検査で陰性の場合はワクチンを受けるというセットの対策をぜひ考えていただきたいと思っています。自分の結果が陰性だったとわかっているだけではなくて、もう一歩進んだ対策をお願いしたいと思います。

 風疹の流行は、今までのサーベイランスの結果を見ていますと、2年から3年連続して春から夏にかけて流行していることがとても多かったので、今年2年目だとすると、来年またもう一回、春から夏にかけて、今年よりは小さいかもしれないけれども、流行が起こる可能性を考えて予防しておかなければいけないのではないかと感じています。ぜひよろしくお願いいたします。

〇岡部部会長 ありがとうございます。

 何か決まると、それが実行されるのはちょっと先のほうの話なので、この抗体検査も、それではそれまで待とうかということではなく、例えば川崎のように延長して、今まで抗体がなさそうだと思われる人には接種できる状況になっているので、それは検査を待たずに今のうちにきちっとやっていただきたいということは依然継続しているので、そこはいろいろなところでのアナウンスをやっていただければと思います。

 風疹に関して、宮崎委員、どうぞ。

〇宮崎委員 福岡もちょうどワクチンが逼迫していた時期に公費助成の話があって、なかなか潤沢にはいかないということと、予算もありましたので、今、厚労省が考えておられるように、そういうハイリスクのところの抗体検査を非常に安くやって、陰性の人には安く打てるというセットの対策で。ただ、ちょうど流行がおさまってきましたので、余りたくさんは受けておられないので、潜在的な流行リスクはなお残っている。風疹というのはそういうものなのですね。はしかほどわっと広がりにくいから、逆に問題が長続きしやすい。そういうところを押さえていく必要があるかなと思います。

〇岡部部会長 中野委員、どうぞ。

〇中野委員 抗体検査ももちろん、妊娠前に抗体・免疫状況がわかるということで、私は賛成ですし、もしうまく通ればありがたい施策だと思っています。

 もう一点、この風疹に関して申し上げておきたいことは、宮崎委員もおっしゃられたように、ポピュレーションのポケットすなわち未接種の集団があったからそこに患者さんが発生したわけで、今、日本にはMR混合ワクチンがございます。風疹対策ももちろん大切で、MRワクチンと風疹ワクチンの価格がちょっと違うので、費用の問題は少し絡むと思うのですが、麻疹対策の3期、4期が終わって、4期の接種率が悪かったということ。あと、3期、4期が始まったときも、当時、10代の後半から20代は免疫の低い集団があったということもわかっていたわけです。今、日本は幸いに麻疹対策がうまくいっていますけれども、これから5年して10年して、もし野生株麻疹ウイルスが入ったとき、一番被害をこうむるのはきっとその世代。今、風疹の話のターゲットとなっている妊娠可能世代だと思うのです。

 ですから、風疹対策ももちろん大切なのですけれども、ワクチンに関しては、せっかくMR混合ワクチンがあるので、2回打っていない方とか、職業的なリスクがある方とか、いろいろな対象の方が見えるので、その世代の方にMRワクチンの接種の推奨勧奨をぜひきちんと継続したいと思います。

〇岡部部会長 ありがとうございました。

 ほかはよろしいでしょうか。

 風疹は、冒頭にも申し上げましたように、これきりではなくてこれからが正念場だと思います。それから、今、国内で検討していることは、WHOの西太平洋地域事務局でも風疹はこれからのターゲットになっていくのですけれども、多分、今、風疹の対策をそれほどやっていないほかの国にも今後かかわっていくことだと思いますので、ここに書いてある国際貢献としては、日本の経験をちゃんと伝えておいて、また、日本はどういう方法をとったかというようなこともきちんと報告しておく必要があるのではないか。そういう経験がほかの国にも生きるのではないかというようなことを、この間、本来ははしかのほうなのですけれども、風疹を含めた会議で話していたものですから、ちょっと報告をさせていただきました。

 きょうは割にスムーズにいきました。この委員会は大体おそめ、おそめになって、部会長のやり方がまずくて申しわけなかったのですけれども、たまにはちょっと早く終わろうと思います。

 どうぞ。

〇小森委員 貴重な時間に大変恐縮ですけれども、今度、9月12日に開催を予定されている副反応検討部会で検討される事項と承知しておりますHPVワクチンの対応についてです。

 複合性局所疼痛症候群並びに慢性疼痛の病態、並びに予防接種との関連について明確に国民に説明ができないという観点から、接種の積極的勧奨の差し控えをしている。しかしながら、一方で、将来、子宮頸がんに罹患するリスクから逃れる権利を奪っている現状もある観点から、丁寧に対応ししつもスピード化をもって対応していただきたいということも申し上げているわけですが、12日に部会が開かれる前に、大変恐縮ですけれども、対応の現状について、お話しできる範囲で結構ですから、何か。岡部座長も、さまざまな部会で、横の検討といいますか、お互いに共通認識を持って当たるということが重要であるということを発言しておられますので、限定的で結構ですので、できればお願いします。

〇岡部部会長 会議前ですから、当然、具体的なところには入れないと思うのですけれども、お答えできる範囲内で宮本さんからお願いします。

〇宮本予防接種室長 まず、次回の副反応部会の検討内容ですけれども、そのほかのワクチンの副反応の発生状況などを検討することとしておりまして、HPVワクチンについては、その際はまだ検討できないということで考えております。

 御案内いただきましたように、6月14日に開催いたしました第2回副反応検討部会におきまして、HPVの取り扱いについては御案内いただいたとおりなのですけれども、その際に指示されました事項としまして、接種部位以外のところに痛みが継続するような方の症例が副反応報告の中にその時点で38例ほどございました。そういった方々を中心に、可能な限りカルテですとか、検査データを集めて検討することという指示が出されておりますので、この情報収集を行う作業を現在も続けております。

 あわせて、海外における同様、類似の症例の報告もその時点でされておりますので、これらについてさらに詳しい情報を得るようにという指示がございました。これについては2つのメーカーと、海外の規制当局との情報交換を現在行っておりまして、徐々にこちらのほうも作業を進めている状況でございます。

 3つ目には、ガーダシルとサーバリックスの2剤がございますけれども、それらに差があるのかどうかという指示もございましたので、こちらも行うように進めておるということです。現在としては、それぞれの作業を進めている状況で、まだまとまったものはないというところでございますが、迅速に結論をつくっていくための材料をつくらなければいけないということでは認識しておりますので、引き続き進めてまいりたいと思います。

〇岡部部会長 宮崎委員、どうぞ。

〇宮崎委員 なかなか難しい作業だろうと思いますが、結論を得ていくまでにある程度の時間がかかるのであれば、例えば、日本脳炎の勧奨が再開されたときのように、その間、接種が実質上ほぼとまっていますから、それを延長して受けられるような措置というものも必要になります。例えば高校1年生だと時間的に接種の余裕がないみたいな話になってきますので、そこもあわせて検討していただければと思います。

〇岡部部会長 どうぞ。

〇宮本予防接種室長 関連する課題と認識してございます。

〇岡部部会長 ありがとうございます。

 それでは、今のことについては副反応部会の検討なので、一応情報共有ということで。それから、副反応検討部会も今度の12日に三田の共用会議室で開かれますけれども、それでおしまいではなくて、これも以前よりも頻回にやっているということですので、HPVに関しては委員会のほうでも、結論づけるかどうかは別にしても、早く報告をまとめてもらいたいという要望を出していますので、あわせてよろしくお願いします。

 それでは、先ほど申し上げましたように、たまには早く終わるということで、きょうは終了にしたいと思います。

 あと、事務局のほうで事務的な連絡等がありましたらお願いします。

〇嶋田室長補佐 次回の開催につきましては、1017日木曜日を予定しております。時間と場所につきましては、追って御連絡をさせていただきます。

 本日はどうもありがとうございました。

〇岡部部会長 どうもありがとうございました。


(了)

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