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2013年7月22日 第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成25年7月22日(月)
    14:00〜17:00


○場所

厚生労働省 省議室


○議事

○嶋田結核感染症課室長補佐 定刻になりましたので、ただいまより「第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会」を開催いたします。

 本日は、御多忙のところ、御出席いただきまことにありがとうございます。

 本日の議事は公開ですが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係の方々におかれましては、御協力をお願いいたします。また、傍聴の方は、「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。

 初めに、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。本日は、委員17名のうち、池田委員、大石委員、大橋委員、岡部委員、蒲生委員、小森委員、坂元委員、澁谷委員、中野委員、中山委員、古木委員、三田村委員、桃井委員の13名が御出席いただいております。また、庵原委員、沼尾委員、福島委員、森委員の4名から欠席の御連絡をいただいております。

 現時点で、厚生科学審議会の規定により定足数を満たしておりますので、本日の会議は成立したことを御報告申し上げます。

 また、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。7月2日付で佐藤敏信健康局長が着任しております。

 これより、佐藤局長より御挨拶申し上げます。

○健康局長 ただいまも御紹介いただきましたし、また、就任以来、各部会で先生方に御挨拶申し上げましたので、一部の先生方にとっては繰り返しになりますけれども、7月2日付で矢島の跡を継いで健康局長に参りました佐藤でございます。どうかよろしくお願いいたします。

 申し上げるまでもありませんけれども、この分科会の下に3つの部会でこれまで御議論いただいていたようです。私も就任以来、もうそのうちの2つには出席いたしました。そこでの御議論につきまして、きょうは御報告をいただくということになっておりますし、また、小児用の肺炎球菌ワクチンや風しん対策についても、御報告方々、議題として取り上げていただくということになっております。

 お忙しいところ、また、お暑い中、大変恐縮でございますけれども、委員の皆様方には、どうかよろしくお願いいたします。

 簡単ではございますが、冒頭の挨拶方々、代表しての挨拶にかえさせていただきます。よろしくお願いします。

○嶋田結核感染症課室長補佐 それでは、議事に先立ちまして、配付資料の確認をさせていただきます。

 議事次第、配付資料一覧、委員名簿、資料1から6まで、また、参考資料1から6を用意しています。配付資料一覧と照合していただき、不足の資料がございましたら事務局にお申しつけください。

 カメラ撮りはここまでとさせていただきます。

(報道関係者退室)

○嶋田結核感染症課室長補佐 引き続き、議事の関係でございますが、審議参加に関する報告をさせていただきます。

 予防接種・ワクチン分科会審議会参加規定に基づき、各委員からワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受け取り状況、申請資料への関与について申告いただいております。

 議題(3)に関しまして、小児用肺炎球菌ワクチンの製造業者であるファイザー株式会社、この企業から過去3年度における寄附金等の受け取りについて各委員より申告いただきました。出席委員のうち、池田委員、岡部委員、蒲生委員が50万円以下の受け取り、中野委員が50万円以上500万円以下の受け取り、また、中野委員が、申請書類作成への関与について申請がなされております。

 なお、今回は、各部会からも報告がありますので、研究開発及び生産・流通部会の庵原委員から報告をいただいておりますので、今回の議事に盛り込む関係がございますので、欠席委員も申告の対象とさせていただきます。庵原委員が50万円以下の受け取りと申告されております。

 また、申告いただいた委員のうち、50万円以下の受け取りは、審議への参加、議決に加わることはできます。50万円以上500万円以下の受け取りは、審議への参加はできますが、議決に加わることはできません。また、申請書類作成に関与されている場合は、審議会場から退出することになっております。ただし、該当委員の発言が特に必要であると分科会が認めた場合には、出席し、意見を述べることができることとなっております。

 この取り扱いについてお諮りいたします。

○岡部分科会長 では、分科会長からお話をします。

 ただいま事務局から審議参加について話がありましたように、中野委員は申請資料に関与しているということですけれども、当部会とてしは議決には参加できませんけれども、臨床方面あるいはいろいろな貴重な御意見があるので、公平な立場でそれは伺いたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○岡部分科会長 それでは、中野委員、よろしくお願いいたします。

 それでは、あとは議事次第に従っていきたいと思いますけれども、暑いところ本当にありがとうございました。きょうは3時間の会議ですので、途中で余り暑過ぎない限りは、一応3時間続けてやるということにいたあしますが、適度に涼みながらやっていただければと思います。

 きょうは、この分科会の審議の基本的なところにかかわることと、部会で議論されていますけれども、肺炎球菌ワクチンの導入について、それから各、今まで3部会で審議されたことについての内容、これについて報告をしていただくとなっております。

 それでは、議題(1)から行きたいと思います。当分科会の審議事項について、事務局から御説明をお願いします。

○予防接種室長 資料の1を御用意いただきたいと思います。

 第1会分科会におきまして、予防接種・ワクチン分科会と、それから3つの部会、予防接種基本方針部会、研究開発及び生産・流通部会、副反応検討部会について、それぞれの所掌の事務について御確認をいただいたところでした。ただ、今般、予防接種・ワクチン分科会の本会の審議事項について、わかりにくい、改めて確認してほしいという御指摘がございましたので、改めて整理をさせていただいたものでございます。

 4つの大きな丸がございますので、それぞれについて読み上げさせていただきます。

 予防接種・ワクチン分科会の審議事項は以下のとおりとするというところでございます。

 1つ目としまして、予防接種法及び予防接種法施行令の改正を必要とする事項(軽微な技術的変更を除く。)。それから、2つ目としまして、予防接種基本計画の策定及び変更。3つ目としまして、分科会の審議体制に係る事項。4つ目としまして、その他、分科会長が必要と認めた事項。この4点でございます。

 米印のところを改めて申し上げますと、厚生科学審議会令第5条第6項に、「審議会は、その定めるところにより、分科会の議決をもって審議会の議決とすることができる。」とされており、その同令第6条第6項において、「分科会は、その定めるところにより、部会の議決をもって分科会の議決とすることができる。」とされております。「上記の事項については、分科会の議決が必要とされている。」というところで、その点を改めて確認するものでございます。

 参考としまして2つ、予防接種・ワクチン分科会の所掌事務と、それから、3つの部会の所掌事務、それぞれについてまとめております。

 以上でございます。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。

 以上のことについて、何か御意見がありましたらお願いします。

 要は、部会で決めた、討議されたことを全てこの分科会に上げるということではなくて、この分科会では、ここに上げていたような、今、事務局から説明のあった○についてはここでやるけれども、それぞれの部会の議決をもって分科会の議決とすることもできるということの確認だと思います。よろしいでしょうか。もし何か御意見がありましたら。

 要に応じては、その他、分科会長が必要と認めた事項というものがありますので、その都度、御意見がありましたら、お聞かせいただければと思います。

 それでは、今のところはこれでよしとして、次が、(2)になりますけれども、これは、当分科会の前段階にあたる予防接種部会からの提案事項でもあったわけですけれども、この分科会において、参考人の公募、それから傍聴者からの発言の募集というのは、もう当会はスタートしていますけれども、そこのところがまだ最終的に固まっていないところもあるので、これについての議論をいただきたいということになります。

 それでは、事務局から説明をお願いします。

○予防接種室長 資料2について説明させていただきます。

 参考人の公募及び傍聴者からの発言の募集につきましては、今、岡部分科会長より申し上げましたとおり、第1回分科会におきまして了承いただいております。この具体的な進め方につきまして検討し、案をお示しするものでございます。

 まず、1つ目、公募参考人につきましてですが、公募の目的としまして、前回分科会の議論を踏まえ、被接種者である一般国民の代表を公募で選び、我が国の予防接種施策に活かすとともに、施策の透明性・公平性の向上を図るというものでございます。

 対象者及び人数については、一般国民を1名程度選考してはどうかと考えております。

 公募の方法につきましては、公募要領を作成し、厚生労働省ホームページを通じて広く応募を呼びかけることとしたいと思います。国民に十分に認知されるよう、1カ月程度の募集期間を定めた上で、応募者には小論文の提出を求めるなど、分科会の質の向上を図りたいと考えております。公募の選考に当たりましては、透明性を確保する観点から、選考委員会を設けて選任する仕組みとしてまいりたいと思っております。

 御了承いただければ、速やかに手続を進めまして、12月を予定しております第3回の分科会から実施できるような形で進めてまいりたいと考えております。

 2つ目の傍聴者からの発言に移ります。

 公募の目的ですが、前回分科会での御議論を踏まえ、分科会の傍聴者から、分科会長の指示に基づいて発言者を募り、我が国の予防接種施策に活かすとともに、施策の透明性・公平性の向上を図るというものでございます。

 対象者及び人数については、分科会傍聴者の中から1名程度としておりますが、ここは、状況に従いまして、それぞれ進めてまいることになろうかと思います。

 公募の方法でございますが、発言を希望する傍聴者の募集は、分科会の傍聴人登録とあわせて実施いたします。発言希望者には、発言時間の遵守や発言要旨の事前提出を求めるなど、議事の円滑な進行や質の確保について考慮してまいりたいと思います。発言者の選任や発言のタイミングについては、分科会長が適当と認める方法・場面としてまいりたいと思います。

 これらによりまして、次回から実施するということではいかがかということでございます。

 以上です。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 2つ項目があるので、それぞれについて御意見をいただきたいと思うのですけれども、1つ目は、公募の参考人ということになりますけれども、これについてはいかがでしょうか。どうぞ、澁谷委員。

○澁谷委員 これは一回一回公募するのか、あるいは、例えば1年間とかという期間つきにするのか、何かそういうことは考えていらっしゃるのでしょうか。

○岡部分科会長 事務局、どうぞ。

○予防接種室長 まず、12回の予定しております第3回分科会に向けてこのような取り組みを進めてまいりたいと思っておりますが、それ以降の開催につきましては、対象者の方を含めて分科会長と相談して進めてまいりたいと思っております。

○澁谷委員 ということは、1回限りか、期間にするのかというのは、まだ決まらないということですか。

○岡部分科会長 今のところ確定はしていないということです。

○予防接種室長 状況を見ながら、相談して進めてまいりたいと思います。

○岡部分科会長 これは、公募の参考人ですから、議事に参加することができて、提案はできるけれども、議決には加われない、そういうことでよろしいですか。

○予防接種室長 発言は、通常の会議の参考人と同様に御発言いただきたいと思っておりますが、議決については、議決権がない形で御参加いただきたいと思っております。

○岡部分科会長 いかがでしょうか。どうぞ、中山委員。

○中山委員 今の澁谷委員の御質問にも関連するのですけれども、1回ごとにやるのかどうかというのはまだ決まっていないということでしたけれども、選考委員会というのは、どのような人選を考えていらっしゃるのかということについて伺いたいと思います。

○予防接種室長 分科会長の御指示のもとに全体としては進めてまいりたいと思いますので、分科会長と、それから事務局若干名と、そのほか、どういった方が必要なのか、また相談して進めていきたい、このように今のところ考えております。

○岡部分科会長 恐らく広く御意見をとるという意味で、いろいろな人というのはなかなか難しいと思うのですね。どうしてもどこかで選考があるので、そういう意味でバイアスがかかるということはやむを得ないと思うのですけれども、ただ、これの基本姿勢としては、ここにいる委員だけではなくて、外からの広い意見を求めたいということが、この委員会の公募に関する骨子だと思うのですけれども。

 そのほかに御意見はどうでしょうか。大石委員。

○大石委員 質問なのですけれども、第3回の会議で議題とされるであろうトピックスが幾つかあると思うのですが、こういったことにある程度関心が高い人を募集するということになるのでしょうか。そうしないと、幅広い領域なので、応募する側も、何をすればいいのかわからないのではないかという気がするのですが。

○岡部分科会長 どうぞ。

○予防接種室長 どういった方を対象にするかのイメージでございますけれども、これからまた進めてまいりたいと思いますが、現在のところ、分科会長と共有しておりますイメージとしましては、こちらにも書いてありますように、一般国民の代表というような趣旨で、被接種者の一般的な感覚を代表いただけるような、そういった方のイメージを持っております。したがいまして、非常に予防接種にお詳しい方ですとか、いろいろな状況の中で御関心が高い方ですとか、そういった方よりは、むしろ一般の、子育てをされていたり、いろいろな通常の活動をされている中で少し予防接種にも御関心を持っていただいたりするような、そういった方をイメージしておるところでございます。

○岡部分科会長 ただし、場合によっては、ここには「小論文の提出を求めるなど、分科会の質の確保を図る。」と書いてありますので、ちょっと変な言い方ですけれども、全く興味本位だけで出てくるということでは困るので、できるだけ、右か左かの意見はともかくとしても、積極的に質の高い議論に参加していただける方としたいと思うのですけれども、よろしいでしょうか。

 ほかに御意見がありましたら。

 これも初めての試みだと思うので、これからちょっとやり方については紆余曲折する可能性はあると思いますけれども、できるだけ広い意見をいただくということを骨子にして、なおかつ円滑な議論にも当然御協力いただかなくてはいけないわけですけれども、積極的ないろいろなご意見を承りたいと思いますので、委員の先生方にも御協力をぜひよろしくお願いいたします。

 それでは、これは了承ということで、とにかく動き出そうということであります。

 それから、2番目の傍聴者からの発言、これも、これの前身の予防接種部会からの提言で、第二次提言の中にも盛り込まれていたことですけれども、審議会としては、これも全く初めてのことではないかと思います。したがって、傍聴者としての方からの協力と、それから、発言することの内容には発言者も責任を持っていただくような形でやらなくてはいけないと思うのですけれども、これについて御意見を承りたいと思います。いかがでしょうか。

 当初は前身の部会で議論したときも、アメリカのACIPなどをイメージして、一般の方というか傍聴の方から1人、2人、3人というような発言をイメージしていたのですけれども、なかなか、実際には時間的な制約であるとか、ACIPの場合も傍聴の発言をあらかじめ求めておく方と、それから、その場で有識者として発言できるというような、両方のスタイルをとっているのですけれども、この場合は、あらかじめ発言をちょっと事前に申し込んでいただいて、それで行うというような方向性が考えられています。ただ、時間にはやはり協力をしていただかないといけないので、お1人の方が委員の発言よりもさらに長く、10分も15分もやるということではうまくいかないので、ここはぜひ傍聴人の方からの御協力をいただかなくてはいけないと思います。これも1番と同様で、その議題に応じて広く御意見をいただきたいというこの委員会の新しい姿勢のあらわれと思っていただきたいのです。ただ、発言によっては、これもACIPではやっていますけれども、議長が非常に強い権限を持っていて、それはストップしたいとか、時間がないから、済みませんけれども、これで切らせてくれというようなことを言っております。私がここで言うのも変ですけれども、そこは、議長の采配にある程度任せていただくというようなこともあわせて御了承いただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 1つだけ質問ですが、この傍聴者からの発言も議事録には個人の名前とその背景等を記して載せるということでよろしいのでしょうか。

○岡部分科会長 事務局、それでいいと思うのですけれども、よろしいですか。

○予防接種室長 そのように考えております。

○岡部分科会長 発言の責任はやはり持っていただきたいということと、そこの議論に参加するわけですから、そういう意味での記録も当然残ると考えて良いと思います。

 どうぞ、蒲生委員。

○蒲生委員 およそでいいのですけれども、その傍聴の方からの発言の時間はどれぐらいを想定されて、例えばきょうでしたら、会議自体がもう3時間で、かなり議題がいっぱいだなという印象がありまして、終わるのかというところもある中で、発言の方のお時間の制限というのは、どれぐらいを目安にしていらっしゃるのでしょうか。

○予防接種室長 具体的な時間は今の段階で決めているわけではございませんけれども、恐らくそれほど長い時間はおとりできないだろうと思います。非常に限られた時間の中で御趣旨をかなり短い時間にまとめていただいて、御発言いただくものと思います。

○岡部分科会長 丁々発止のやりとりではなくて、あらかじめ用意しておいていただいたものについて発表、述べる機会があるという意味ではないかと思います。

○蒲生委員 全然、私は一般の参考人の方に関しても、傍聴の方からの質問も賛成なのですけれども、いかんせん時間というのは、岡部先生もおっしゃるとおり、すごく大切なものであって、参考人の方もいらっしゃり、さらに傍聴の方からの質問があるといった場合に、実際に委員会としてやるべき時間が少なくなってしまったらちょっとどうなのかなということを思っておりますが、いかがでしょうか。

○岡部分科会長 そこは要領よくというか、全体のバランスも考えなくてはいけませんし、よくACIPのことが引き合いに出されるのですけれども、ACIPは、2日間議論をやって、その最後に傍聴人が5分なり、そのぐらいの時間を述べるということですので、全体から言うと時間としては短いけれども、まさか1分や2分ではとても表明できないので、やはり通常5分ぐらいの発表をいただくということではないかと思います。ただ、これはあくまで目安ですので、全体の時間をはかりながら行きたいと思いますし、できるだけその時間は、5分なり10分なり分ぐらいは確保しておくと。それは、委員の先生方の御協力もいただかなくてはいけないので、よろしくお願いしたいと思います。

 中野委員、どうぞ。

○中野委員 傍聴人の公募は、恐らく傍聴人の募集をするときと同時に始めるとなると、議題がある程度はっきりとして、1週間ぐらい前というのが最近の前例かと思うのです。そうであれば、多分傍聴人の方でお願いできるのは1人とか、少人数になると思いますので、分科会長と事務局の作業量が多くなるのは申しわけないですが、どのような御希望の、例えば意見を申し述べたいという概略があったかというものの全体像を教えていただいて、そしてこの方が発言するとなりますと、広く国民の皆さんの声を含めて集められるということでいいのではないかと思いました。

○岡部分科会長 つまり、それは委員が、誰それが委員であるというのと同時に、予定傍聴人意見は、どこそこの、誰それさんであるということですか。

○中野委員 いや、おっしゃっていただく方は1名でいいのですが、何名ぐらい御希望があって、どういう議題に関する傍聴人からの発言の御希望があったとか、わかる範囲でまとめていただけると全体像がつかみやすいかと思いました。

○岡部分科会長 それと、特定の方に偏らないように、毎回毎回、同じ人とはしないようにしたいと。それは広く意見を求めるという意味で、そういうようなことを前提にしておきたいと思うのですけれども。

 事務局、どうぞ。

○予防接種室長 そのような趣旨を踏まえながら進めていきたいと思います。

○岡部分科会長 どうぞ、池田委員。

○池田委員 私もこうした参考人あるいは傍聴者からの御発言をいただくことは、大変画期的な試みで、ぜひ実現できるといいと思っておりますが、公募参考人に関しては、一般国民の代表というような視点だと思うのですが、傍聴者に関しては、必ずしもそういった、ここには明記されていないので、例えばですけれども、企業の方が発言されるとか、そういうこともあり得るのかどうか。

 あともう一つは、公募参考人の方は、事前にそこで発表いただくことをまとめてきていただく、すなわち、当日の議事と無関係とは言いませんけれども、関連はあるけれども、それを聞いての発言ではないと。傍聴者というのは、その会議の最後のほうに、そのときの分科会での議論を踏まえた上で御発言いただくのか、ちょっとその2点を、つまり参考人と傍聴者でどういった違いがその御発言の中で求められるのかということをちょっと伺えればと思います。

○岡部分科会長 では、事務局。

○予防接種室長 あくまでイメージでございますけれども、参考人に関しましては、今回御提示いたしました一般国民を代表されるような御発言のほか、それぞれの業界といいますか関係団体に御所属されるような方からの御発言もいただくような機会もあるかと思っております。

 一方で、一般傍聴者の御発言ということになりますと、そこは、必ずしも特定の団体の御意見ということではなく、いろいろな方向があるかと思いますので、そういったものを幅広く受けとめる機会かな、こんなふうに思っております。詳細については、また、分科会長と詰めてまいりたいと思います。

○岡部分科会長 第二次提言のところに書いてあったのでは、参考人の方は意見を述べて提言をできるけれども、議決には加われない。傍聴の方の発言は、発言はできるけれども、提案はできない。もちろん議決にも加われないという、ちょっとした差が傍聴人の方と参考人の方では、そこに違いはあると思います。実際のやり方は少しずつだと思いますし、これも本当に初の試みなのですけれども、こういう議論がうまくいくかどうかというところで、ぜひこれも多くの方々の御協力をいただいて、こういう審議会のスタイルもあるのだということにできれば持っていきたいと思うのですけれども。

 では、三田村先生と、池田先生は今の話の続きですか。では、どうぞお先に。

○池田委員 参考人のところは、接種を受ける国民の代表というようなことでございましたが、今の御説明ですと業界の方というのもあり得ると理解してよろしいですか。

○岡部分科会長 どうぞ。

○予防接種室長 参考人の参加につきましては、第1回分科会でも御説明させていただきましたけれども、関係機関、それから関係団体からの参考人と、それから、公募の参考人と、大きく分けてということになりますが、こういった2種類の参考人があろうかと考えております。私から最初に申し上げましたのは、関係機関、関係団体からの参考人につきましては、別途、関係学会や製造販売業者の御関係の方などから御発言いただく機会があろうかと、こういった点についても御説明申し上げました。

○岡部分科会長 三田村委員、どうぞ。

○三田村委員 透明性を高めるということでしたけれども、具体的に、では、例えばお1人とかお2人ということになると、もしかしてたくさんの応募があったときに、その中から選ばなければいけないということになったときに、どういう形で、何かしらの文書で公開されるとか、そういうことを考えていらっしゃるということでしょうか。

○予防接種室長 具体的な進め方は分科会長と相談しながらということになろうかと思いますけれども、恐らく限られた時間の中で進めていかないといけないということだと思いますので、その場に適した方法を考えていきたいと思います。

 そのほか、その場で御参加いただけなかった御意見といいますかそういったものの取り扱いについては、また相談しながら進めていきたいと思います。

○岡部分科会長 どうぞ、桃井先生。

○桃井委員 今の御意見ですと、接種を受ける立場の国民、それから関係各位となりますと、製造販売業者も含まれるという御説明と理解して正しいのでしょうか。

○予防接種室長 関係機関、関係団体からの参考人ということでございましたけれども、具体的に、その第1回で御説明申し上げましたのは、政府関係機関としてPMDAや医薬基盤研究所、それから学会、予防接種推進専門協議会がございますので、そういったところを通じた御参加、それから、製造販売の御関係の代表の方、そういった関係の皆様方からの御参加というのはあろうかといったことでお話をしておりました。

○岡部分科会長 それは参考人ですよね。これはもともとの参考人の方で。

○予防接種室長 そうです、公募とは別の形で御参加いただくということをお話ししておるものでございます。

○岡部分科会長 そこで参考人として、例えばPMDAの方とか学会の方がいるわけなので、そこの方が新たに公募して、さらに参考人になるというようなイメージではないと思うのです。

○桃井委員 わかりました、大変よく理解できました。こういう形をとることは、オープンな印象を与えますし、概念、理念としては悪くないのですけれども、予防接種に対するさまざまな考えがある中で、たかだか一、二名の御意見を聞き、その方が提言もできるという形をとることが、果たしてこの委員会の中立性といいますか、そんなものにプラスになるのかというのは疑問に思います。それよりは、ネット上で御意見を公募した上で、その概略を我々に資料として示してくれるほうが、さまざまな意見があることが十分に承知できますし、よりよいのではないかと思います。

 これをマイナスであるということではないのですけれども、そのメリットがどのぐらいあるか、そして、その選択も含めて、中立性、フェア、公正性を保てる保証がどの程度のことかと考えますと、それほどのメリットがないのではないかという感じがいたしました。

○岡部分科会長 うがった見方をすれば、余り言葉はよくないのですけれども、単に発言権だけを与えたガス抜きではないかと言われる批判は多分あると思うのですね。ただ、それを推しても、ここで設定したところのほかからの方の発言というような形で受け入れたいと思います。

 それから、部会でも議論がありましたけれども、あるところでどうしても選択、あるいは来ていただく方の、くじ引きでやるわけではないとは思いますから、そこである程度の考え方の動きがどうしても加わってしまうという、全くの公平な形ではなくなるだろうとは思いますけれども、できるだけその選択に当たっては、広い意見を伺うという姿勢をとにかく尊重したいとは思います。

 これもなかなか難しいところが多々あると思うのですけれども、今までにないことをやるということですので、見守っていただくということと、いいほうに向けていただくために、その都度、場合によっては修正をしていかなくてはいけないこともあると思います。特に、参加してくださる方にも、それから周りでその方をサポートする方にも御理解をいただきたいというところだと思います。

 ほかに御意見がありますでしょうか。どうぞ、では、最後に小森先生。

○小森委員 試行錯誤なのだろうと思うのですね。私の個人的な意見で大変恐縮ですけれども、地元の石川県におりましたときに、私が会長でありました障害者施策推進委員会で、一般の公募の方の委員を、これは委員としてですが、そういうことをしたことがございます。その場合は、やはり幾つかの小論文を書いていただいて選ばせていただきましたけれども、大変前向きないい議論ができたと思っています。

 きょうはあまり決め決めにしないということもあっていいのかなと。ちょっと模索をしながら、方向性だけはそこを向いてやるという分科会長の趣旨に大いに賛同するものでございます。

○岡部分科会長 ありがとうございます。それだけに余りリジッドに決めつけておかないで、その都度ではないですけれども、少し時間を置いて、これが本当にうまくいっているかどうかというような評価もこの中でやっていきたいと思います。ぜひ、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、一応、仕組みと、そういう動きがあるということで了承していただいて、なるべく早く実現をするというふうに持っていきたいと思います。よろしいでしょうか。

 それでは、議題(3)のほうになりますけれども、今度は実質的な話になります。小児の肺炎球菌ワクチンについて、これも、基本方針部会で随分議論していたと思うのですけれども、そのことも含めて、最初に事務局から御説明をいただいて、後で池田委員から、医療経済的な面からの見方というようなことで御発言いただきたいと思います。

 それでは、事務局、お願いします。

○氏家結核感染症課長補佐 資料3−1をごらんください。「13価小児用肺炎球菌の導入についての検討」ということで、第2回、第3回の基本方針部会で委員の先生方に御議論いただきました内容を、かなり資料が大量にございまして、時間も限られてございますので、詳細については割愛させていただきながら御紹介させていただきたいと思います。

 今回の内容ですが、まず、製造販売会社から、提出された資料に基づいて製剤の概要を説明させていただきます。また、小児肺炎球菌ワクチンの変遷について、そして、分科会で御議論いただいた論点を3つ、13価小児肺炎球菌ワクチンの使用についての検討、そして、このワクチンをPCV13と訳させていただいていますが、PCV13の導入までの対応についての検討、そして、補助的追加接種の検討、最後に、これまで御議論いただいた内容のまとめを提示させていただきます。

 2ページ目をごらんください。下段になりますが、13価肺炎球菌結合型ワクチンは、既に126カ国で承認され、69カ国で定期接種化されている薬剤であります。現在、定期接種として使われている7価の肺炎球菌結合型ワクチン、これに6種類の血清型を追加したより広い、広範囲な侵襲性感染症を予防することができる製剤と期待されております。

 3ページ目をごらんください。こちらの製剤ですが、既に欧米では2009年、2010年には承認を受けていまして、2012年に本邦で承認を申請され、ことし2013年6月に承認されました。

 ここから製剤の説明になります。3ページ目から7ページ目に関して、現在承認のあるPCV7、7価の肺炎球菌ワクチンと新たに承認された13価の肺炎球菌ワクチン、これを打った場合による効果と副反応の比較が提示されてございます。

 5ページ目の上段を見ていただきますと、左側の7つの数字が既に7価の肺炎球菌ワクチンに含まれている血清型になります。右側の6種類が新たに追加される血清型でございます。赤の13価を接種した者では、抗体が上昇したということが示されています。

 6ページ目をごらんいただきますと、7価を接種した者と13価を接種した者、どちらに関しても局所反応、そして発熱の発現率でございますが、特に大きな有意差はなかったというような内容になってございます。

 続きまして、7ページ目から19ページ目までに関してですが、接種スケジュールの途中で7価のワクチンから13価のワクチンに変更した場合の、予防効果と副反応について説明がございます。

 8ページ目の下段を見ていただきますと、青い棒グラフがPCV7を途中まで3回接種して、最後に、さらに広い予防効果がある13価ワクチンを接種した者の抗体反応を示したものでございます。特に右側の6種類の血清型に関して、緑のグラフで示される7価のワクチンのみを接種した者と比べると高い抗体獲得率があったというような内容でございます。

 9ページ目の下段に関しましては、同様に発赤や発熱等の発現率に大きな差はなかったということを示してございます。

10ページ目から13ページ目にかけましては、補助的追加接種と呼ばせていただいていますが、サプリメンタルドーズ、既に7価の肺炎球菌ワクチンを接種し終えた方に対して、さらにもう一度、これは5回目となりますが、ワクチンを追加した場合に、同様に予防効果と副反応発現率について検討したものでございます。こちらも同様に、10ページ目の下段を見ていただきますと、13価ワクチンを接種した前後で、ワクチンを接種した後に抗体の獲得率が上昇していることが見てとれます。

12ページ目の下段には、同様に副反応、そして13ページ目の上段に発熱率の変化についてグラフがございます。

 以上のことをもちまして製剤説明とし、新たに承認された13価の肺炎球菌ワクチンを7価の肺炎球菌ワクチンと切りかえて使うことに関する有効性と安全性について、製造販売業者から説明をいただきました。

 さらに、資料3−2をごらんいただきたいと思いますが、もう一つ、今回7価から13価に製剤が変わるに当たりまして、希望納入価格に変更がございます。現在6,800円の希望納入価格ですが、新しい製剤については7,200円に変更があると。ただし、今年度については、現在の6,800円の価格を据え置くということで御説明をいただきました。

 以上の製剤説明をもって、定期接種化に関する3つの課題について御議論いただきました。

 続きまして、14ページ目の下段をごらんください。まず、13価小児肺炎球菌ワクチンの使用についての検討ということで、15ページ目の上段と下段に現在のワクチンの実施要領について提示してございます。

 まず、15ページ目の下段が、切りかえ後の実施要領の案ということになりますが、現在7価として用いているものを13価に切り替えるということで、7価の記載部分が13価に置き換えてございます。そうしまして、(1)のところに「生後12カ月以降に」と記載がありますが、こちらは、追加接種に関しまして、これまでは12カ月齢未満であっても追加接種を行うことができた内容なのですが、追加接種自体が1歳以降に接種したほうが高い予防効果が獲得できるということが示されていまして、現場で混乱が生じないよう、実施要領のほうで12カ月以降に接種することを明記したいと考えております。

 また、(2)「初回2回目の接種は、生後13カ月に至るまで」の記載について、これはこれまで「生後12カ月に至るまで」と記載されています。これは、生後7カ月齢から12カ月齢に接種を開始した方に関して2回の接種を行っていただくことになりますが、生後11カ月を超えて接種を開始した場合、2回目の接種が生後12カ月に至るまでに実施できないというような問題を指摘されてございました。この指摘に対して、生後13カ月まで接種できるということにすることによって、生後12カ月未満で接種を開始すれば2回の接種を規定どおり行うことができるよう、これまでの矛盾を解消させた変更になってございます。

16ページ目の上段をごらんください。補助的追加接種について表記させていただいたものでございますが、一番下のPCV7接種完了者、既に4回接種を終えた方が、さらに追加してPCV13、新しく承認された13価製剤を接種されるという内容のものでございます。

 これを踏まえまして、今後、定期接種として13価の小児肺炎球菌ワクチンを使用することについて、そして、今用いている7価の小児肺炎球菌ワクチンを接種の途中からにおいても13価に変更するという点、そしてその切りかえを行うタイミングは製剤の発売に合わせて一斉に行う点、この点について御了承いただきました。

 続きまして、17ページ目の上段です。導入までについての検討でございます。

17ページ目の下段で示されているグラフは、7価の小児肺炎球菌を接種された方とされていない方を比べて、昨年、ワクチンでカバーされる7価、予防できるはずの血清型にかかった方の数でございます。実際にこの7価に含まれている肺炎球菌の侵襲性感染症にかかられた方のほとんどが、PCV7の接種歴がない方でございました。また、接種歴がある方というのは1名ございましたが、まだワクチンは1回しか接種していない、そして基礎疾患に免疫不全があるという方でございましたので、ほとんどの方は、7価で予防されるワクチンの血清型は、PCV7の接種により予防ができているというような現象がございます。

 また、18ページ目をごらんください。こちらは、3回の初回接種を、生後2カ月、4カ月、6カ月で終えた方が、追加接種を生後15カ月と18カ月で行った場合に、抗体価がどのように変化しているかということを調べたものでございます。生後15カ月で接種しても18カ月で接種しても、接種時点の抗体保有率に明らかな変化はございませんでした。

18ページ目の下段をごらんください。追加接種が、現在日本では生後12カ月から15カ月で標準的に行っているところでございますが、追加接種のタイミングが生後18カ月となっても明らかな侵襲性感染症のリスクの増加が認められないとされてございます。

 このことを踏まえまして、19ページ目の上段のように、導入までの対応について検討していただきました。検討内容としましては、PCV13導入までの間、乳幼児期疾病負担が大きいことから、接種控えを行うことなく、なるべく早く標準的な接種スケジュールでの予防接種を推奨するということで御了承いただきました。ただし、その下に書かれていますように、年内のPCV13発売開始時に生後18カ月に満たない者で、3回の初回接種を既に終了している方についての追加接種に関しては、PCV13発売後に追加接種を行うことも選択肢として提示するということを御議論いただきました。

 実際の導入までの対応案に関しましては、19ページ目の下段に示されていますように、接種を受けていない方、1回の接種者、2回の接種者、これはPCV7に関してですが、それらの方については、発売まで接種控えを行うことなく、標準的な接種スケジュールでの予防接種を行っていただきたいと考えております。初回接種として、3回の接種を終了した者は、同様に、接種控えを行うことなく接種を行っていただくのですが、場合によっては、発売まで接種を控えるということも選択肢としては可能ではないかと考えてございます。

 続きまして、20ページ目上段、先ほど説明させていただきました補助的追加接種について検討した資料でございます。20ページ目の下段を見ていただきますと、過去、ワクチンが導入される以前、導入されたのが2010年でございますが、7価の小児肺炎球菌がない時期においては、侵襲性の肺炎球菌感染症というものがかなり多かったということが示されており、ワクチン導入以前と比べて2012年には50%以上の髄膜炎、そして非髄膜炎の減少が見られているという現状でございます。

21ページ目の上段をごらんください。全体の昨年の侵襲性肺炎球菌感染症の推計人数ですが、約600人の方が発症されていると推計されますが、現在1歳半未満で感染する方がワクチンの接種の影響で割合としては減ってございまして、約半分の方が1歳半以降に発症をしているという現状でございます。

21ページ目の下段をごらんいただきますと、ワクチン導入開始前に関しては、7価のワクチンで予防できる侵襲性肺炎球菌感染症の割合が約8割あったものが、現在は、発症者の中から見ると、全体の発症者数は減ってございますが、割合は37%と減少が見られます。これを13価に切りかえることによって、約3割の方が新たに予防効果を得られると考えられます。

22ページ目をごらんください。補助的追加接種を検討していただくに当たって、1歳半以降に追加されるプラス6価の血清型を発症されている方の推計の人数でございます。1歳半以降にプラス6価の血清型の肺炎球菌感染を発症されている方というのが大体100人ございまして、そして、下段のほうでは、2歳以上で区切った場合には、約74人の方が追加されるプラス6価の肺炎球菌感染症を発症しているという推計でございます。

 これを踏まえまして、23ページ目の上段、補助的追加接種の必要性について検討をしていただきました。

 最終的なまとめですが、23ページ目の下段のほうに書かれてございます。1番と2番目のまとめについては先程、既に申し上げました。3番目、補助的追加接種の検討について、池田先生の費用対効果に関するプレゼンテーションがこれからございますが、基本方針部会の結論としましては、補助的追加接種は、個人予防の観点において、疾病負担を軽減できる可能性があり推奨できる。ただし、費用対効果の点で社会全体に対する利益が限定的であるため、定期接種として行わず、希望者が任意で行うこととしてはどうかというような形で取りまとめられました。

 以上でございます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。ちょっと複雑なところですけれども、基本的な免疫を、これは7価から13価に切りかえるときに生ずる問題で、7価で一定の免疫をつけた人たちに13価をいつのタイミングで加えるかどうか、それから、7価で途中まで行っていた人、あるいはやっていない人が、今度、新しいワクチンができるからと待たれては困るということがあるので、それの解決策ということで幾つか提案が出ているわけです。

 それから、小児科学会からは要望書が出ていまして、できるだけスムーズにこれを切りかえて、1つは、接種待ちをしないように、7価できちんと最初の防御をやるということが基本ですけれども、7価で接種を完了した人には、13価での接種のチャンスをとっておいたほうがいいのではないかというような要望も小児科学会からは届いております。

 この点について御意見をいただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 池田先生から、先に、医療経済的なところでの考察をよろしくお願いします。

○池田委員 それでは、基本方針部会のほうで提示いたしました費用対効果の推計結果について、ごく簡単に御紹介させていただきたいと思います。資料3−3をごらんください。

 分析方法は1ページの下の部分に書いてございますが、基本的には5つのワクチン接種の選択肢、すなわち、そもそもワクチンが存在しない、あるいは接種をしないものが1つ目、2つ目は、従来の7価のワクチンを4回接種完了するというものでございます。3つ目の選択肢が、今度新たに導入される13価のワクチンの4回接種を完了させるというものです。4つ目の選択肢が、7価のワクチンで4回の接種が完了した児に対しまして、生後18カ月時に補助的な追加接種として13価ワクチンを接種すると。5つ目の選択肢が、それを24カ月のときに行う。5つのパターンにつきまして費用と効果の推計をいたしました。

 次のページ、2ページ目でございますが、2ページの上にございますのは、マルコフモデルといいまして、ワクチンの予防効果に基づいて長期的に疾病あるいは死亡等にどのような影響があるのかということを、長期的な推計をするためのモデルの概要でございます。

 2ページ目の下は、侵襲性の感染症が、7価ではなく13価のワクチンを使用することによって、より広範囲な侵襲性の感染症が予防できると。それがどのくらい数多く予防できるかということを、庵原先生の研究班の中での血清型の調査をもとに推計したものでございます。

 3ページ目にございますのは、同様に、肺炎あるいは中耳炎について、どれだけ多くの疾病を予防できるかということの推計に使ったデータでございます。

 4ページ目でございますが、ワクチンの価格については、先ほどの資料3−2にございますような費用、また、効果に関しては、質調整生存年(QALY)という生存の質を加味した国際的に最もよく使われている健康の指標を使って、費用対効果の効果については推計をしてございます。

 5ページ目以降は具体的な推計結果でございますが、今回説明はちょっと省略いたしまして、6ページ目の上のグラフをごらんいただければと思います。

 6ページ目の上のグラフでは、縦軸に費用、横軸に質調整生存念(QALY)を単位とした効果、健康結果が表示してございます。先ほど御紹介した5つの治療、ワクチン接種の選択肢に関しまして、それぞれ費用と効果をグラフにプロットしたものでございます。これを見ていただきますと、ワクチンを投与しない、非投与に比べまして、ワクチンの接種をする選択肢は、これは右のほうにありますので、いずれも健康結果が改善しているということです。ただ、費用に関しては、非投与よりも下がる場合と、むしろ少し費用はかかるというものがございますで、費用がかかるから悪いということではなくて、費用対効果、すなわちかけた分、あるいはそれ以上の健康の価値が改善すれば、そうした選択肢は費用対効果がよいと判断されます。

 その費用対効果の計算は、実はICER、増分費用効果比という、費用がどれだけ追加でかかるのか、それに対して健康結果がどれだけふえるのかということの割り算をして費用対効果という数字で判断いたします。

 たくさんの数字が書いてございますが、7ページ目の上にございますマトリクスの中の一番下の行をごらんいただければと思います。費用の推計法にもさまざまございまして、例えば医療費あるいはワクチン費用だけを入れるのか、あるいは子供本人あるいはその親などが看病するときの、例えば仕事を休んで看病するといった生産性損失を含むのか、それによって結果が変わってございますが、この一番下の行は、その生産性損失も含んだ計算法でございまして、諸外国では、多くの場合、この生産性損失も含んだ分析がなされてございます。

 また、ワクチンの費用に関しましては、平成25年度と26年度で13価のワクチンの価格が変わるということですので、平成25年度の価格で計算をしてございます。

 その結果ですが、ワクチンを接種しない場合に比べて、13価のワクチンを接種することによって、費用は減少し、効果は改善します。7価、現状の定期接種のほうに比べまして、13価に切りかえますと、それも費用が減少し効果が改善するという結果でございます。

 一方、7価の接種を4回完了した子供に対しまして、18カ月の時点で13価のワクチンを補助的に追加接種するという選択肢に関しては、当然、健康結果は改善するのですが、それに対しまして費用の増分も大きいということで、費用対効果の値を計算しますと1,000万円を若干超える値となってございます。

 日本では、費用対効果の値が幾らまでならば妥当であるのかという数値は公式にはございませんが、ある調査によれば、500万円、あるいは、分析法によってはですが、640万円ぐらいまでの値であれば費用対効果が良好と考える人が多いということがございます。また、アメリカでは5万ドルから10万ドルという値がよく引用されるものになります。それらの数字から見まして、費用対効果の点では若干検討の余地があるというような数字となってございます。補助的追加接種の時期が遅くなりますと、さらに費用対効果の点ではやや問題のある状況となるということでございます。

 実は、今、御説明しました7ページの表は、割引率といいまして、将来発生する費用とか将来起こる健康改善を現在価値に割り引くという計算法をとってございます。小児を対象としたワクチンの場合は、費用は今かかるけれども、健康結果等は将来に生じますので、この割引率の値を変えることによって結果の数字も変わってまいります。今、御説明したのは3%で割り引いた場合ですが、前のページの6ページの下にございますのは割引をしないという計算法でありまして、若干数値が小さい数字、すなわち改善しているということでございます。この割引について、日本で幾つにするかということもまだ決まった値はございません。参考までに、アメリカのACIPでは3%という数字をもっぱら使ってございます。イギリスでは3.5%、オランダでは、費用は4%、効果は1.5%と、国によってばらばらでございまして、その意味では、この割引の値を変えると結果が変わるということで、参考までにこの2つのパターンについて結果を提示させていただきました。

 以上でございます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 今ので医療経済的な御説明をしていただいて、対費用効果としては3プラス1をPCV7でやった子供さんに対する13価での追加というのは、それほど効果として高いものではないと考えてよろしいですね。はい。ありがとうございました。

 大石先生。

○大石委員 ちょっと確認なのですが、このサプリメンタリードーズの費用対効果計算には、PCV7を3プラス1接種した後の症例、血清型別に見た侵襲性感染症の症例のデータがありますね。それを基本に算出されたという理解でいいですか。その辺はどうなのですか。

○池田委員 今回の計算でございますが、実は、庵原班のほうの2ページの下側に書いてございます今回の分析のもとといたしましたデータソースですが、PCV7を受けた人が発症しているのかそうでないのかということが、例えば2010年以降のデータではちょっとはっきりわかりません。そこで、今回は2007年から10年のワクチンがまだ導入される前にどのような血清型で病気が起きていたという割合を使って推計をしています。したがいまして、それ以降にもしも血清型の、例えば7価のワクチンを使うことによって、7価の患者は減るけれども、13価はそのままなのか、より総体的に、絶対的に患者数がふえているのか、その部分については、今回データがないので、7価ではカバーされる、13価でしかカバーされない患者の発生については、以前と同様の罹患率、発生率であるという前提で計算をしてございます。

○大石委員 ちょっとつけ加えます。実際、庵原・神谷班のデータでは、特に昨年ぐらいまでに公費助成によるPCV7の3プラス1の接種が実施されているのですけれども、昨年の夏ぐらいからこの1年ぐらい、特にPCV7に追加される6価のうち、特に19Aによる感染例は1例であったことを確認しています。従って、池田先生の分析で、結論はいいかと考えています。

 以上です。

○岡部分科会長 先生の研究班でもたしかこれを検討されていて。

○大石委員 庵原・神谷班で実施された検討結果です。

○岡部分科会長 庵原班の中で先生も一緒に検討していたということですね。済みません。

 どうぞ、古木委員。

○古木委員 13価ワクチンに一斉に切りかえるという方針については今の説明でよく理解できたかと思うのですが、いわゆる切りかえに当たって、厚生労働省として、やはりこの辺は広く周知していただくのが大変重要かと思いますので、この辺を要望しておきたいと思います。

 それと、補助的追加接種についてでありますが、個人予防の面から接種が推奨されるが、定期接種とはせず、希望者が任意で行うという説明についてでありますけれども、なかなかこの辺のことについてはわかりにくいので、誤解が生じるおそれもあるのではないか、こんな危惧をしております。

 また、自治体ごとに対応が分かれまして、一部の自治体では接種を奨励し、公費助成も始める、こういうことになりますと現場は大変混乱いたしますので、厚生労働省が自治体に通知を出すに当たっては、あるいは国民に周知するに当たっては、こうした情報が正確に伝わるように十分慎重に行っていただきたい、このように思いますので、これを1つ強い要望として、意見として出させていただきます。よろしくお願いします。

○岡部分科会長 ありがとうございます。ただ、もう一つ、自治体というか地域によって発生する血清型に少し差が出てきて、一部のところ、数から言うと一部だったと思うのですけれども、13型でないとカバーされない血清型のほうが多いというのはごく一部の地域だと思うので、そこの地域の場合は、むしろ自治体が乗り出す可能性があると思うのですけれども、そういうことは可能であるということでよろしいわけですね。はい。

 どうぞ、坂元委員。

○坂元委員 ただいまの委員の御発言にもありましたが、この追加的接種に関して、恐らく自治体は、市民の方々への説明に非常に苦慮すると思うのですね。リスクはあるけれども、費用対効果がないという説明を行政機関としてできるかどうかというのは、これは大きな問題だと思います。なぜならば、例えば前回のいわゆる生ポリオワクチンの場合も、副作用の発症例が100万件に1.4件ということで、接種を差し控えるほうが害が大きいというアナウンスを繰り返ししたにもかかわらず、大勢の方が差し控えたという事実があります。ここの説明というのは、自治体任せにすると、今、古木委員がおっしゃったように、混乱が起きると思います。費用対効果が合わないという説明は、これは自治体としてはしにくい説明であると御理解いただきたいと思います。

 それからもう一点、18カ月齢までであれば、最後の部分を少し待って13価をやるということなのですけれども、これは、予防接種法では、小児用肺炎球菌は、確か60カ月まで最後はオーケーなのですね。そうすると、この18カ月ということをどういうような形で周知するかということですね。要するに18カ月までならいいですよと言っても、待てる権利は60カ月まであるわけですね。そうすると、その場合の待ったリスクをどうやって説明するかですね。なぜならば、この前の生ワクチンでも、リスクがあると国や自治体がアナウンスしたにもかかわらず差し控えた人があれだけ大勢出たということは、18カ月で推奨といっても、本当にそれが周知されるかどうか、ここら辺を自治体としては非常に懸念していますので、何かそういう市民の方に対するしっかりしたリスクコミュニケーションの方法をやはり全国統一できっちりやっていかないといけないと思います。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 対費用効果というのは、あくまでサポートのことですけれども、全面にそれだけで理由にしているわけではないということが発症の頻度なんかに出てくると思うのですけれども、中野先生か大石先生か、この発症のところで研究班のお仕事や何かで御意見がありましたらお願いします。

○中野委員 発症数に関しましては、確かに欧米では19Aが7価を導入してからとてもふえてきていて、それも大きな問題となって補助的追加接種を行ったわけです。日本のデータの場合は、過去が全数報告でなかったこともあって、19Aの絶対数はなかなか把握しにくいと思うのですね。なので、なかなかそこのところのニュアンスがとても難しいところだと私は思います。ただ、大切なことは、より1人でも多くの子供たちを肺炎球菌の感染症、IPDから防ぐためには、13価のほうがよりよいことは確かなわけです。その一言だけはぜひ、何とかメッセージを発したまま、あともう一点、私が思ったことは、任意接種としてということで、もちろんそれで話は通じるかもしれないのですが、これが添付文書にどう盛り込まれるのかとか、私は、冒頭御紹介ございましたように治験に携わりましたけれども、決して日本では13価の補助的追加接種をやっているわけではございません。ヨーロッパとかアメリカのデータはございます。そういたしますと、私の今まで臨床試験に携わった小児科医の立場としては、それが添付文書に盛り込まれて、どれだけ国民の皆様、あるいは現場の医師にもメッセージが発せられるかが少し不安ではあるのです。そこのところがきちんと伝わると一番いいなと自分としては思っております。

○岡部分科会長 済みません、添付文書に今、盛り込まれていないという意味ですか。

○中野委員 添付文書はまだ直接は拝見していないですけれども、治験をやっていないですから、盛り込まれない可能性が高いのではないですかね。

○岡部分科会長 それは、サプリメンタルミネラリゼーションについて。

○中野委員 補助的追加接種に関して。

○岡部分科会長 坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 添付文書に盛り込まれていないと、仮に任意接種になっても、副作用が起きたときに、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならないというふうになった場合、これは任意という形に本当になるのでしょうか。

○岡部分科会長 どうぞ。

○中野委員 私が思いましたのは、この会は、全体の流れとして、どう有効で安全な予防接種を推進するかという会であると理解いたしております。ですから、もし何らかの形で接種する方法があるということをお示しするのであれば、そちらのほうの整備が必要であろうということを最後に発言しようと私は思っていました。ですから、盛り込めなかったらどうというのは、今、議論しても、なかなか結論が出ないと思います。私はそう思います。

○岡部分科会長 添付文書をどうするかというところにも絡んできますが、氏家さん、何かありますか。

○氏家結核感染症課長補佐 今回、御議論いただいて、承認、定期接種化ということになりますと、我々のほうでも情報提供ということで、また、一般の国民の方にも、広く、わかりやすく理解していただくためのQ&Aの作成であるとか、実際の発売日、そして添付文書、これは企業があってのことですが、定期接種化が正式に決まりましたら、近日中に情報公開というような流れになると理解しています。

○岡部分科会長 接種の機会はできるだけとっておいたほうがいいわけですけれども、それをルーチンの形の定期接種でやるかどうか。そうすると、治験では、サプリメンタルミネラリゼーションをやっていないわけですね。そこも入れるのが難しくなってきますかね。

 どうぞ、事務局から。

○難波江結核感染症課長補佐 ポリオのときもそうだったのですけれども、OPVを1回打った方がIPVを3回打つ、これは添付文書にもない記載ですけれども、それはもう、前の検討会のほうで定期接種として認めるという形になっていますので、定期接種の中においてもそういった取り扱いはあり得るということでございます。

○岡部分科会長 今のところで何か。どうぞ、坂元委員。

○坂元委員 もし添付文書の中に記載されなくても、では、何らかの形でこれを任意にやった場合は、どこかで副作用救済の対象に添付文書上読み込めるという何かの措置をされると理解しても構わないのかということです。

○岡部分科会長 それは、事務局、お願いします。

○難波江結核感染症課長補佐 定期については先ほどのOPVIPVの関係で被害救済の対象となり得るということですが、任意についてはPMDAの話になりますので、ちょっとここで明確なお答えはできないですが、ケース・バイ・ケースの判断になると思いますが、そこは確認させていただきます。

○岡部分科会長 そろそろ一応意見をまとめなくてはいけないと思うのですけれども、部会でもかなりこのことは議論されていて、先ほど申し上げましたように、実際にPCV7で4回接種をした人に対して、あと1回追加をするということの、確かに1例でも救うという意味ではやったほうがいいわけですけれども、その例は極めて極めて少ない。ただ、地域的にはそういう傾向もあるといったようなことがあるので、定期接種としていくほどの疾病負担がないのではないかというのが部会の意見だったわけです。

 大石先生、何かありますか。

○大石委員 医学的な見地と財政の部分と、今現在、複数のワクチンの定期接種化を進めている中でなかなか難しい判断かとは思うのですけれども、先ほど議論がありましたように、PCV7で4回接種が済んでも、やはり非ワクチン血清型で病気が起こるわけですね。PCV13にしたとしても、13価カバーできない血清型による感染例というのは幾らも発生するのです。15A15Bとか22Fとか非ワクチン血清型による疾患はたくさんあって、それを言い出すと切りがない部分があるのですね。そのようなことも勘案して、やはりPCVの費用対効果について国民に理解していただくことが大事かと思います。

○岡部分科会長 理想的にはというところもあるのですけれども、現実のところも考えながらここでは選択をしておかなくてはいけないので、少なくとも、この資料3−1の16ページの上にあるような形で、とにかく切りかえはできるだけスムーズにやるためですけれども、それまでに数カ月あるわけで、そこまでに13価を待たないでほしい、できるだけ7価でやってほしい。ただ、追加接種のときに、追加接種というのは3プラス1、あるいは2回やっておいた人への3回目、これについては13価で行うので十分な効果は考えられる。これはデータも出ているわけですね。4回PCV7でやった人についての1を出すということは、先ほど病的疾病負担からいっても極めてまれになる例であるということと、それから、医療経済的に十分上回るというところの値が得られていないというようなところで、これを定期接種にするには、今度は財政負担も考えるわけですけれども、効果として得られるものが少ないし、自治体としても、恐らく接種スケジュールや何かでも問題も出てくるだろうというところで、一応この追加接種まではカバーしていくけれども、補助的な接種の4プラス1の1については、定期接種まででカバーすることはこの際はしないという、一応部会の意見を当分科会においても尊重する、というようなことをこの委員会の了承事項にしてよろしいでしょうか。

 先ほど坂元委員からありました、任意接種にした場合にどういうことになるか、あるいはデータがないというようなこともあるので、そこはPMDAとよく調整をしていただくことと、それから、今のような必要性に関する説明、これはかなり専門家の意見を今後いただかなくてはいけないと思うのですけれども、そういうものを入れて、国のほうとしても、特に定期接種ですから、自治体のほうに誤解のないように説明をするというような形でまとめておいてよろしいでしょうか。

 もし何か御異論がありましたら。どうぞ、氏家さん。

○氏家結核感染症課長補佐 済みません、細かい内容でわかりにくくて大変恐縮なのですが、19ページ目の下のページを見ていただいて、追加接種を発売まで待てる方の条件というところに関してですが、現在、データがあるのが、初回接種を3回、つまり生後2カ月、4カ月、6カ月で終えた方しかデータがないような状況がございますので、生後7カ月を超えて接種を開始し、2回のみ接種を行った方については、この2回接種者というところに入るかと思いますので、追加接種に関しては標準的な接種スケジュールで、発売を待つことなく接種を受けていただきたいと事務局としては考えてございます。

 以上です。

○岡部分科会長 ありがとうございます。再度強調しておきたいと思うのですけれども、一番多いのは、今やっている7価のほうに多くの髄膜炎等が含まれているので、とにかくこれを予防しなくてはいけないので、あと数カ月、13価が出てくるから待ちましょうというのは決して安全な方法ではないというようなことも強調しておいて、きょうの結論にしておきたいと思います。

 それでは、肺炎球菌に関しては、幾つかのコミュニケーション上の問題もいろいろあると思うので、その辺はよく事務局のほうも、私も含めてディスカッションをして、御相談をまた専門の先生にしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、次の議題に移りたいと思います。 報告事項で、各部会からの審議状況、何回かそれぞれ3つの部会が行われていますので、それをまとめたものが資料としてあります。事務局からその御説明をお願いします。

○予防接種室長 まず、基本方針部会につきまして開催状況を御説明させていただきます。資料4−1−1の御用意をお願いします。

 めくっていただきまして、予防接種基本方針部会の開催状況、3回に分かれて開催しております状況をそれぞれまとめております。

 第1回を5月17日に開催いたしまして、まず、部会長に岡部委員を選出、それから、部会長の指名によりまして、庵原委員を部会長代理に選出しております。

 続きまして、予防接種基本計画の策定に関しますフリートーキングを行っておりまして、御意見としましては、基本計画の策定に当たっては、例えば風しんのようにスポット的な課題も機動的に施策が打てるようにするなど、国民にメリット感が享受できるような内容を盛り込むべき、基本計画の策定に当たり、医療経済から見た効果なども盛り込むべき、それから、国会の予防接種法の改正に伴います附帯決議を重く受けとめ、議論していく必要がある、このような意見がございました。

 続きまして、ロタウイルス作業班の設置につきましては、予防接種部会がありました当時に、ロタウイルスワクチンの作業班が設置されておりましたが、改めて基本方針部会のもとに作業班として位置づけを行うということで提案いたしまして、了承されております。

 6月24日には、第2回を開催しております。3つ課題がございまして、1つ目としまして、予防接種基本計画の策定に向けたヒアリングを、茨城県から都道府県の役割、それから川崎市、これは坂元委員からですが、予防接種の市町村における実務の状況、それから、国立感染症研究所より、予防接種で予防可能な疾患の国内の疫学情報の収集状況についてヒアリングを行いました。

 2つ目につきましては、今、御検討いただきました小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種についての7価から13価への切りかえについて御検討いただきまして、切りかえについては一斉に行うということについて了承いただきましたが、13価ワクチンの補助的追加接種の検討が残りましたので、第3回に持ち越しております。

 それから、3つ目としまして、風しん対策については、風しんワクチンの需給状況を踏まえ、さらに必要な対応について検討を行っていただいております。

 3回目、7月10日に行いました部会におきましては、4つの点が検討されておりまして、まず1つ目、予防接種基本計画の策定に向けたヒアリングについては、福井県勝山市より予防接種の状況について、それから、国立病院機構三重病院より三重県の予防接種センターの状況について御報告をいただきました。

 風しん対策につきましても検討を行いまして、風しんワクチンの需給状況を踏まえ、当面の対応を御議論いただいたほか、中長期的な対応として、風しんに関する特定感染症予防指針の策定及びことしの秋を目途に、風しんに関する小委員会を感染症部会と合同で開催し、年度内を目標に、この予防指針を策定するという方向について御了承いただきました。

 それから、予防接種化を目指すということでされております4つのワクチンに関する技術的な検討を行いまして、風しんワクチン、おたふくかぜワクチン、肺炎球菌(ポリサッカライド)ワクチン、B型肝炎については、後ほど検討の状況を御紹介したいと思います。別紙にございますとおりでございます。

 それから、小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種につきましては、先ほど御議論いただきましたとおり、「13価ワクチンの補助的追加接種は、希望者が任意で行うものとする」ということで御議論をいただきました。

 続きまして、資料4−1−2に「予防接種基本計画の策定状況について」ということでお示ししております。

 第2回と第3回におきまして、それぞれヒアリングを行ったところでございますけれども、今後、これらのヒアリング項目、得られました内容などを整理いたしまして、また、個別の予防接種基本計画の項目、予防接種法に規定されております項目がございますので、それらについても順次検討を行いまして、年末に向けまして予防接種基本計画案を策定し、当分科会におきまして御議論いただく、そういった方向を改めてお示ししております。

 予防接種基本方針部会の検討状況については、以上でございます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 今の報告をいただいて、これは、私が部会長をやっていたのですけれども、後で風しん等4ワクチンについてはちょっと別に報告があるということなので、それ以外のところで何か御意見がありましたら。基本方針については、まだスタートしたところなので、これについては現在、検討中というような内容です。

 特に、よろしいでしょうか。

 それでは、2番目の部会は、次の研究開発及び生産・流通部会については、今井補佐から説明をお願いします。

○今井結核感染症課室長補佐 資料4−2をごらんください。研究開発及び生産・流通部会は、10名の委員から構成されております。部会長は庵原委員、部会長代理は西島委員にやっていただくこととなりました。

 2枚目の資料の上の段ですけれども、5月23日に第1回研究開発及び生産・流通部会が開催されまして、以下のとおり、議論を進めていくこととされました。議論する事項としまして、ワクチンの研究開発の現状及び促進策について、開発優先度の高いワクチンについて、ワクチンの生産体制、流通体制、需給状況及び安定供給、ワクチンの価格について、個別のワクチンの開発について、これらを予防接種基本計画に記載することを念頭に議論していくということになりました。

 そして、ヒアリングですけれども、議論に当たりまして、ここに記載されているような政府関係機関や学会、製造・卸売代表などから、ワクチン開発の取り組み、医療ニーズの高いワクチン、ワクチンの流通体制、需給状況、適切なワクチン価格などについて説明いただき、議論を進めていくということになりました。

 下段ですけれども、これまでの開催状況ですけれども、6月25日に第2回、7月19日に第3回の部会が開催されております。第2回は、日本ワクチン産業協会と国立感染症研究所からヒアリングを行いまして、ワクチンの研究開発の促進などについて検討を行っております。

 第3回は、日本製薬工業協会、医薬基盤研究所、予防接種推進専門協議会よりヒアリングを行いまして、開発優先度の高いワクチンについて議論いたしました。また、不活化ポリオワクチンの2期接種に向けた研究開発について検討を行いました。

 ここに記載されていないのですけれども、部会の意見としましては、今後、ポリオに対する抗体保有率の経年変化についてさらに調査を実施していくとともに、2期接種の必要性、最適な接種時期について引き続き検討が必要である。調査の結果、2期接種の追加が必要となる可能性があり、その場合、迅速に2期接種を導入できるよう、企業にワクチンの開発に着手していただくのが望ましいとされました。

 最後に、今後の予定ですけれども、平成25年度中に基本計画の予防接種の研究開発の推進、ワクチンの供給の確保に関する施策を推進するための基本的事項について原案を作成することを予定しております。

○岡部分科会長 以上で、はい、ありがとうございました。

 これが研究開発及び生産・流通部会での検討事項で、これもいろいろな方面の方から意見をいただきながら、近い将来、あるいは少し中期的な将来を見て、こういうワクチンが必要であるというような議論が行われているわけですけれども、この中には、開発、流通の方は、小森先生が出席者ですが、何か追加的なことがありましたら。

○小森委員 もう十分御説明がありましたので、特段の追加はございません。

○岡部分科会長 どうぞ。

○今井結核感染症課室長補佐 部会長の庵原先生から、きょう御欠席でコメントをいただいていますので。

○岡部分科会長 では、済みません、それをつけてください。

○今井結核感染症課室長補佐 「関係業界や医薬基盤研究所、国立感染症研究所において、ワクチンの開発への意欲が高いことが示されています。ワクチンの研究開発の促進及び開発優先度の高いワクチンについて、今後の研究開発及び生産・流通部会において整理し、引き続き検討する予定です。」とコメントをいただいております。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 前回のときは、不活化ポリオの2期接種もかなり議論されたようです。中野先生、何か不活化ポリオは。

○中野委員 いいえ、私も参考人として出席させていただきましたけれども、今、事務局から御報告いただいた内容で全くよろしいかと思います。

○岡部分科会長 それでは、開発・流通のほうはよろしいでしょうか。

 それでは、もう一つの部会のほうが、副反応検討部会、これについては、谷田川専門官から、お願いします。

○予防接種専門官 副反応検討部会における審議状況について御説明いたします。資料4−3をごらんください。

 資料の2枚目をごらんください。第1回副反応検討部会における審議結果について、まず、御説明させていただきます。

 5月16日に第1回の副反応検討部会が、第1回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と合同で開催されました。本部会においては、喫緊の議題として、子宮頸がん予防ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンの副反応報告について議論をいただきました。

 まず、複合性局所疼痛症候群(CRPS)として報告された症例について提示を行い、御議論いただきました。子宮頸がん予防ワクチン接種後の複合性局所疼痛症候群として報告された5例については、御審議で、いずれも典型的な症状ではないとの御評価でした。

 続きまして、子宮頸がん被害者連絡会から提供があった24例について、保護者からの報告をまとめたものを御提示し、御議論いただきました。保護者からの報告であり、すなわち医療機関の客観的な記録に基づくものではない報告でございましたので、医学的情報が不足しておりました。また、接種から発症まで1年経過した症例も含まれているなど、接種から症状の発現までの期間が、従来、副反応として生じると判断されるような期間よりも長い症例がございました。このように期間が不明な症例も含めまして、さまざまな症例がございました。

 結論といたしましては、診断の妥当性や因果関係に不明な点が多く、定期接種を中止すべきと判断するには、医学的データが余りにも不足しており、現時点で中止する医学的論拠がないと御評価をいただきました。

 続きまして、第2回副反応検討部会における審議結果について御説明いたします。6月14日に第2回の副反応検討部会として、第2回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と、同様に合同で開催されました。

 まず、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、不活化ポリオワクチン、インフルエンザワクチン、日本脳炎ワクチンの最近の副反応報告の状況について御評価をいただきました。副反応の発生状況は、これまでと大きな変化はないなどの意見がまとめられました。

 次に、子宮頸がん予防ワクチンに関しましては、第1回の副反応検討部会におきまして全国被害者連絡会から提供された24例については、副反応報告の転帰など詳細については調査し、医学的なデータを可能な限り収集すべきとされたことを受け、新たに収集された医学的データをもとに、専門家による評価をいただき、御議論をいただきました。具体的には、報告された症例について、受診した医療機関における医療記録を収集して御評価をいただきました。

 結論としまして、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が、子宮頸がん予防ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンの接種後に特異的に見られたことから、この副反応の発生頻度などがより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとの結論をいただきました。

 参考資料5をごらんください。この結論を受けまして、6月14日、同日付で健康局長名で「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対応について」の勧告を発しました。ここにおきましては、記の1でございます、「ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種の対象者又はその保護者に対し、予防接種法第8条の規定による当該接種の勧奨を行うに当たっては、市町村長は、接種の積極的な勧奨とならないよう留意すること。」という内容で勧告が行われました。

 以下、2から5までごらんいただきます。5の「合同会議において、今後、早急に調査すべきとされた副反応症例について、可能な限り調査を実施した時点で、速やかに専門家による評価を行い、積極的な勧奨の再開の是非を改めて判断する予定であること。」との記載がございます。これを踏まえまして、現在、調査を行っているところでございます。

 以上でございます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 これは、部会長の桃井先生がおいでになっているので、何か補足の説明がありましたらお願いします。

○桃井委員 この要旨のとおりですが、大変難しい評価であったと思います。付け加えますと、その2ページのアンダーラインの結論の部位ですが、「この副反応の発生頻度等」という「等」には発生頻度及び医学的病態が含まれているように理解しております。発生頻度のみならず、医学的病態がより明らかになることが必要と判断した結論と御理解いただければ、より正確であろうと思います。

○岡部分科会長 そこは、これはまだ事務局のまとめなので、文言としてつけ加えておいたほうがいいですね。

 それと、私もこの委員会には出ていたのですけれども、一方では、やはりパピローマウイルス感染を防ごうという方については、従来どおりの定期接種A類としてのプログラムが十分生きている、つまり費用の問題、あるいは救済の問題、それもきちんと生きているので、痛みの症例の頻度としてはそんなに高くないので、プログラムとしては進行すると。さっき委員長がおっしゃった、発生頻度と医学的病態については、もう少し時間をいただいて究明していくことが、結局説明に結びつくという結論であったと思います。

 何か御質問は。どうぞ、坂元委員。

○坂元委員 教えていただきたいのですが、このHPVワクチンで、先行的に海外でかなりの症例数が使われていると思いますが、海外ではこのような副作用というものはかなり報告されているのか、もしそういうデータ等があれば御提供いただければと思います。

 以上です。

○岡部分科会長 では、これは事務局から、よろしいですか。

○予防接種室長 副反応検討部会の中では、製造販売業者を通じて海外の状況を確認いたしまして、疼痛に関する症例というものの報告が一定あるということまでは情報の提供をいただきました。ただ、その詳細につきましては、さらにその情報を入手する必要があるということで、製造販売業者への問い合わせのほか、海外当局との交渉といいますか、その連絡などもあわせて行うこととしております。

 現在のところは、そのような状況になっております。

○岡部分科会長 部会からも、その海外情報は、一応の数字は出ているけれども、もうちょっと内容について、それについても時間が、もうちょっと詳細なデータが必要なのでという要望が出されていました。

 それから、副反応部会の翌々日でしたか、WHOからアナウンスが出ていて、日本のプログラムの状況を比較的冷静に捉えられているアナウンスだったと思うのですけれども、現状でそういう日本の状況が理解できて、きちんとした調査をやってもらいたいというようなこと。ただし、世界的に見た場合には、同様の事象が世界的には多発しているわけではないので、WHOとしては、皆に勧められるワクチンとしてのプログラムは継続している、そういうようなアナウンスはありました。

 ほかに。どうぞ、三田村先生。

○三田村委員 この情報提供ができるまでの間ということで何か調査をするということなのですが、具体的にはどういう調査が今、進行中なのでしょうか。

○岡部分科会長 事務局から、お願いします。

○予防接種室長 3点ほど御指示をいただいたものと思っております。1つは、既に副反応報告の中で上がってきております症例の中で、接種した以外の部分の疼痛に関する症例がございます。そういったものの中で、さまざまなものが含まれておりますが、これらの詳細、カルテの情報などを入手いたしまして、まず検討を行う。また、その入手した情報に基づきまして、さらにどのような調査が必要になるか検討してまいりたい、ここが1点でございます。

 2点目としましては、今ほどお話がございました海外の症例の詳細について情報を整理し、検討ができる材料をつくっていくということでございます。

 3点目としましては、子宮頸がん予防ワクチンの製剤に2種類ございます。この2種類の間で、差といいますか、優劣といいますか、そういった差があるかどうかにつきまして検討を行うことということでございました。

 これらの3点を中心に情報整理をしてまいりたいと考えております。

○岡部分科会長 委員会としては、少なくとも半年以内には収集されたデータに基づいて何らかのアクションをとる、検討を行うとしていると思うのですけれども、桃井先生、それでいいですね。

○桃井委員 それが望ましいと考えます。

○岡部分科会長 どうぞ、蒲生委員。

○蒲生委員 あくまであれなのですけれども、この委員会での結論がということではないのですが、ちょうど子宮頸がんを受けるこの年代の方々が、日本脳炎の接種も控えられた年代の方と重なっていて、あのとき日本脳炎は、もっと重篤な副反応が出て、積極的な勧奨が控えられまして、結果、普通の庶民として受け取ったのは、受けてもいいのだけれども危ないよという感じで、そうするとみんな、やはり控えようかな、危ないのだったらやめようかなという心理がどうしても働いてしまう。それで随分、結局その後、こういう会で、日本脳炎を受けなかった方たちをどうやってキャッチアップしていくかというのがとても問題になったのですけれども、あのときは全然事情が違いますので、同じようには考えられないと思いますが、やはりなるべくきちんとした検証も必要なこと、それとともに、余り年数を置かずに、わかっている段階でなるべく正確な情報というのですか、長々と結論を待つ間の中間報告のような形でも普通の方たちにはコメントを続けて、せっかくたくさんの方が子宮頸がんのワクチンを受けるようになって、検診を受けるようになったのに、これでストップしてしまわないかというのが、ちょっと懸念としてあります。

○岡部分科会長 桃井先生、何か今のにコメントがありましたら。

○桃井委員 このような慎重な結論に至った1つには、他の感染症と予防接種の性格が甚だしく異なるというところがあったろうと思います。それと、おっしゃることはもちろんでありますが、例えばADEMが何例生じている、あるいは、重篤な、例えば死亡が何例生じているという問題と全く異なり、医学的な病態の判断がつきにくいという問題は、放置できないという論拠で至った結論ですので、医学的な結論が出て問題の性質とサイズが評価できれば、一日でも早く積極的勧奨を含めてどうするかという審議をすることになるであろうと思います。どういう結論にせよ、早ければ早いほどいいのはもちろんだと思っております。

○岡部分科会長 ありがとうございます。いずれにしろ、だらだらということはなしにしようということが委員会の中でもきちんと言われました。

 ほかにはよろしいでしょうか。どうぞ、大橋委員。

○大橋委員 痛みというのは本人しかわからないのですよね。痛い、痛いと言っていれば、こっちはいろいろ調べても、「あなたは大丈夫だ」といろいろなデータで言っても、痛い、痛いと言えば、これはどうしようもないので、そういうときに、この場合は、ワクチンで痛みがあることがありますよと言って、この副作用はこういうことがありますよ、痛みもありますよと言って、希望者にはこのワクチンは続けていっていいわけですね。現状で、これからもずっと続けていって。

○岡部分科会長 現状では、結局リスクの説明ですけれども、20万から30万に1例ぐらいの、本当にそれかどうかはわからないけれども、事象としての痛みの患者さんがいましたと。これについての医学的な説明は、それから正しい頻度についてはこれからですけれども、実際の頻度としては非常にまれと言っていいと思うので、プログラムを中止するほどではないので、頸がんワクチン予防が重要だと思われる方、あるいは勧める方も、従来のA類接種としてやってくださいというのが結論です。

○大橋委員 はい、わかりました。

○岡部分科会長 それでは、部会の報告というものは、今の経過がこういうことになっているということで御理解いただければと思います。また、それぞれの部会に属されている先生方もおられるので、引き続き議論のほうをよろしくお願いします。

 それでは、もう少し進めまして、次は、これは各論になってきますけれども、風しんについての状況を、まず、事務局からお願いします。

○難波江結核感染症課長補佐 それでは、お手元の資料5「風しんの流行と風しんワクチンの需給状況について」という資料をごらんください。こちらは、6月24日と7月10日に開催されました基本方針部会で御報告、また御審議いただいた内容を若干アップデートしたものとなっております。

 1枚目の下でございますが、風しんのこれまでの流行状況でございますが、風しんは、もともと多くの国民が自然に感染する疾患で、数年に1度、大きな流行が起きるといった疾患でございましたが、予防接種が普及するにつれて患者数がぐっと減ってきて、最近の流行で言えば、2004年に推定3万9,000人の患者が出たという流行でございましたが、それ以降は患者数が減ってまいりまして、2008年からは全数報告疾患となったものでございます。

 続きまして2ページ目の上でございますが、患者数が減っていたわけでございますが、昨年の5月あたりから、患者数、この青いほうの数がふえてまいりまして、ことしに入りまして大幅に増加し、22週あたりをピークにここ数週間は減少傾向にあると。ただ、昨年同時期からもまだ多い状況が続いていると。ことしで、今のところ1万2,000人ほどの患者数が報告されているという状況でございます。

 その下でございますが、流行状況、直近の5週を都道府県別でお示ししたところでございまして、患者数が多かった首都圏、近畿、いずれも減少傾向にあると。ただ、横ばいの都道府県もあるといったところでございます。

 続きましては、3ページ目の上でございますが、ことしの報告患者を男性と女性に分けたものです。上が男性、下が女性で、横が年齢になっておりまして、患者数の多くは20代から40代の男性となっているものでございまして、色分けしているのは過去の予防接種歴でございまして、紫で示されているのが接種歴不明、黄色が接種歴なしと。その間にあるピンクやブルーのものが2回接種または1回接種ということで、多くの患者さんは、接種歴が不明か、接種がない方となっているという状況でございます。

 3ページ目の下のグラフ、これはIASRに掲載されたものでございますが、こういった20代、40代の男性が多いという背景には、過去の予防接種の変遷が影響しておりまして、定期接種としては1977年8月に導入されたわけでございますが、当時は、女性を直接守る、妊娠する前の思春期の女性を直接守るという考えのもと、女子中学生のみを対象に定期接種としてやっておりました。1989年から93年にかけては、幼児期に希望者にMMRということでございましたが、これは4年間で終わりまして、95年からは、基本は幼児の男女を対象に定期接種が始まったわけでございますが、経過措置として中学の男女というものも接種対象となっておりました。ただ、この中学の男女の接種率が余り芳しくなかったことから、2001年から2003年にかけて、この方々を対象に、もう一度接種の機会が2年間ほど設けられたという経緯でございます。

 続きまして、4ページ目の上でございますが、風しんの定期接種の変遷、今、申しました変遷を年齢別で見ますと、今年度に52歳以上になる方については、男女とも過去に定期接種としての接種歴がなかったと。35歳から51歳になる方については、女子のみ、中学生のときに打たれていたと。それから、26歳、27歳から34歳になる方については、男女とも中学生のときに接種の機会がございましたが、接種率が低かったため、もう一度2001年から2003年にかけて機会が設けられたものでございます。それから、24歳から27歳の方は男女とも幼少時に1回接種、23歳までの方は幼少時に2回接種の機会が設けられていたというものでございます。

 その下でございますが、これは流行予測調査事業で得られたデータでございまして、抗体の保有率を示したものでございます。上が男性で下が女性でございまして、赤で示したものが、8倍以上の抗体を持たれている方の保有率でございます。男女とも多くの年齢で9割以上の抗体の保有率があるわけでございますが、男性の20代から40代にかけては、そこがちょっと溝のようなものが、くぼみができていまして、この20代から40代の男性は、およそ5人に1人が抗体を持たないという状況で、この中で主に流行が起きているというものでございます。

 5ページ目の上でございますが、風しんの流行に対する厚生労働省のこれまでの主な対応としまして、昨年5月以降、自治体に対して以下のような通知を数度にわたり発出しております。定期接種に対して積極的な勧奨を行うこと、妊婦への感染を抑制するため、妊婦の夫と同居家族への予防接種の情報提供、それから、産科、小児科等への情報提供依頼、それから、政府広報、ホームページ、メールマガジン、ポスター等で関係団体と連携して普及啓発活動を行ってまいりました。それから、職域や新婚夫婦にターゲット層を絞ったリーフレットの作成や、また、学会などと連携して妊娠中の感染予防策の情報提供、それから、後ほど述べますが、ワクチンの需給に関する情報提供・協力依頼などを行ってきております。

 今年度の任意接種の状況でございますが、これまで、風しんの任意接種というのは年間30万回程度で推移していたわけでございますが、最近ちょっと数値が出てきまして、昨年度は47万回程度ということで、推計でございますが、例年より17万回程度多い接種者数となっております。今年度に入りまして、4月で約9万回、5月で約32万回、6月で約36万回と急増いたしまして、1カ月で例年の1年分を上回る任意接種者数になっているという状況でございます。

 7月12日時点での在庫でございますけれども、メーカー、卸などには87万本ほどの在庫があるという状況でございます。今年度の全体年度を通じての供給見込みでございますが、風しんの単独ワクチンは約24.5万本、年度当初より7万本ほど追加されております。それから、MR混合ワクチンは462万本、年度当初よりは102万本ほど追加されていまして、うち約210万本が定期で使われると想定しております。

 続きまして、6ページの在庫数のシミュレーションになります。現在の在庫数、それから今後の出荷予定を勘案して、仮に任意接種数が、この月20万、25万、30万、35万回で推移すると、その月末での在庫数がどの程度になるかというのをシミュレーションしたものでございまして、35万回のペースで続くと、8月、9月と、底はつかないまでも厳しい供給になるのではないかというシミュレーションが7月1日の時点で示されております。

 今のシミュレーションを下にグラフで、図で示したものでございますが、この図で、黒い実線のところが供給予定量となっておりまして、6月までは実績でございますが、7月、8月と、7月はちょっと供給が少ないのですが、8月、9月に量が出てくると。メーカーを初め関係者には、今、非常に御努力をいただいておりまして、この8月、9月の供給量は、さらにここから上乗せされる見通しとなっております。

 7ページの上でございますが、厚生労働省では、下記の対応を実施しております。製造販売会社に安定供給のためのワクチンの前倒し出荷・増産を要請、それから、ワクチンの任意接種数、今後の供給計画を踏まえたシミュレーション、任意接種における優先接種者をホームページで提供、自治体・日本医師会・卸売業者に対しての協力依頼、それから、今後、助成事業を開始する自治体に対して、抗体検査測定を併用した事業の検討を協力依頼。これは、幾つかの自治体から、これから助成事業をやろうと思っているのですが、どういった助成事業がよいかという問い合わせを受けて、こういった通知を発出しております。

 それから、8ページ、一番最後でございますが、中長期にどうしていくかというところでございまして、今般の流行を踏まえまして、感染症及び予防接種法に基づきまして指針を策定する予定でございます。指針の内容は、感染症法に項目が規定されているもので以下のものとなっておりまして、感染症部会と合同でこの基本方針部会の下に小委員会を設置して、今秋以降に検討を開始し、年度内を目途にまとめる予定としています。

 以上でございます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。風しんに関しては、基本方針部会でも検討されてきたわけですけれども、現状として、実際ワクチン接種のニーズが非常に多くなったためにワクチンの供給量が少なくなったということは、現実として捉えなければいけないわけですけれども、ただ、この部会のところでも、定期接種の1期、2期と、それから、今の緊急的な対応のどっちを優先にすべきかということは議論がありました。けれども、はしかの対策ということも含めて、現状は、やはり1期、2期をきちんとやるべきであるというところが1つ議論のあったところとして報告しておきたいと思います。

 ただ、2期接種が小学校に入る前なので、あと二、三カ月待って、もうちょっと供給の安定がよくなってきたらそのときでもいいかなという程度の延ばしはあると思うのですけれども、2期をやめて緊急のほうに回すのは妥当ではないだろうという意見が大勢になりました。

 それから、委員会のほうで強く歓迎をして、また求めたのは、恐らく風しんの流行がこれで少し下がってきた、これはこれでいいことなのですけれども、このまま下がって、来年のお正月になると誰も風しんの話をしなくなってしまうということでは何にもならないので、ぜひ、この中長期的な作戦として、風しんに関する特定感染症予防指針、はしかのときも、これができて強く進んだというのがあるので、ぜひこれをお願いしたいというのは、委員会からも強く要望として出したところです。

 御存じのように、STDであるとかHIVエイズであるとか、インフルエンザ、結核、それで麻しんができたわけですけれども、それについて、風しんもCRSの予防ということでこれを本格的にやるというようなことで動き出しますという意味だと思います。

 今の事務局の報告を含めて、この風しんに関してコメント等がありましたらよろしくお願いします。どうぞ古木委員。

○古木委員 これは気づきなのですが、さっきの説明でもありましたけれども、最近ではもう新規の風しん患者の発生率は幾分落ちついてきているということですが、まだまだ予断が許されない状況である、このように私は思っているわけですが、こうした中で、多くの自治体でワクチン接種や抗体検査に係る費用の助成を行い、これの予防に努めておられるのですけれども、これは、主に都会が中心のようであります。田舎のほうではなかなかそこまでは、私の町もやっておりませんけれども、そこまでは至っておりません。しかし、発生状況によって、今、申し上げたように、私の町もやっていないのですけれども、助成措置をしていない自治体もあり、既にしているところとしていないところという格差は生じております。

 それと、やはり自治体の努力にも限界があるわけでありまして、過去の定期接種において、接種対象となっていなかった世代の男性が、特にさっきの説明でもあったように、非常に多く罹患している状況などがありますので、これは、やはり国の予防接種政策の結果として、今のような流行が出てきているのではないかという思いもありまして、これも否定できないことではないかと思うのです。

 したがって、そこでですけれども、さっきの説明でもありましたが、ワクチンの安定供給の面では大変な御努力をしていただいておりますが、今回のようなケースにおいては、二度とこういうことがないような、国の責任において迅速に、かつ総合的な対策を講じることが不可欠ではないかと思いますので、自治体を預かる者といたしましては、その辺のところについて総合的な対策、特に財政的な支援でありますけれども、こんなところについて十分御配慮していただくように要望しておきたいと思いますので、どうかその辺の御配慮をお願いいたします。

 以上です。気づきです。

○岡部分科会長 ありがとうございました。

 坂元委員、どうぞ。

○坂元委員 今回の風しんの大きな流行は、過去に女子中学生だけしかやらなかった部分と、それから、中学生などに追加接種やったけれども、非常に接種率が低かったという問題もあるのですが、今、自治体でMRのワクチン接種をやっていますが、どんなに頑張っても100%は行かない。なぜならば予防接種は強制ではないからということです。高いところでも98%、自治体によっては九十四、五%となると、1学年が100万人ちょいとすると、受けていない人が毎年大体五、六万人ずつ出ているという計算になるのかなと思います。そうすると、今後、ワクチン接種が強制でない限り、こういうことが繰り返し起きてくる可能性があるのかなという気がします。そうすると、例えばどこかで成人の接種みたいなものを任意であっても何か制度として設ける必要があるのかという質問なのです。やはりこういう大きな流行というものは、今後も起こり得る可能性があるのかどうかという、ちょっとその辺、お教えいただければと思います。

○岡部分科会長 それはどの辺がお答えをしたらいいでしょうか。人口の半分しかやっていないというのは、半分が残ってしまうので、将来としては、あり得るというようなことは当然予測がつくわけですけれども、しかし、当時のワクチンの生産、それから予防接種体制というところでは、あの辺がやむを得ない状況で、しかし、その後で男女ともにやると切りかえたわけですけれども、ちょうどそのあたりから私も加わっていますけれども、アナウンスをやっても、反応としては、たかが風しんだからというようなこともありましたし、啓発の難しさというものもあると思います。それは、ほかのワクチンについても言えるので、今やっていることは、今はいいことですけれども、20年後には批判を受ける可能性があると。どうしてこの年齢やらなかったのだというようなことが出てくると思いますけれども、しかし、それを今後繰り返さないというのは、風しんの場合、繰り返さないためにも中長期的な対策が必要だろうと思います。

 それから、ちなみにですけれども、WHOの各国も風しんのエリミネーションということは目標に掲げようとはしているのですけれども、まだサーベイランスができていなかったり、あるいはベトナムがようやく風しんのワクチンを導入する、あるいはラオスもそれに続くというようなところで、まだ風しんのワクチンも導入されていない国が多い中では、我が国は我が国としてきちんと自国を守っておかないと、いつでもウイルスが入ってきてしまうというようなことを考えておかなくてはいけないだろうと思います。

 大石先生、どうぞ。

○大石委員 まず、古木委員がおっしゃった、風しんの流行は少しピークは下がってきておりますけれども、まだまだ地域的には、職場等、大きな会社でまだ流行が新しく起こってきているという情報も入っていますので、まだまだ油断できない状況かなというのが1点あります。また、今後発生してくるCRS、こういった大きな問題をフォローしていく必要があると思います。

 先ほどの坂元委員の御質問ですけれども、成人領域の感染者がこれだけ存在し、それをこのままにしておくというのは、繰り返し風しんの流行が起こることにつながると予想されます。従って、この問題をこの特定感染症予防指針の中で協議して、必要な対策をとることが大事なことだと思いますので、この指針が策定されるということは非常に重要な意義があると思っております。

 以上です。

○岡部分科会長 ありがとうございます。

 どうぞ、蒲生委員。

○蒲生委員 今、風しんが、男性の流行が報道では非常にクローズアップされているのですけれども、きょういただいた資料5の3ページ目を拝見しますと、女性の20代、20歳ぐらいから30歳ぐらいまでの方にもちょっと突出したものがあって、この世代がちょうどMMRMRで、あれだけはしかでキャッチアップをしたはずなのに、ここにまた流行が起こっているのだというところはちょっとショックだったのですが、ちょうどこの年代が、妊娠する可能性がどんどんふえてくる年代で、私は以前、「ひよこクラブ」という育児雑誌を編集していたのですけれども、「ひよこクラブ」というのはかなり売れていた雑誌なのですが、その統計で、4人に1人は赤ちゃんが先にできて、それから結婚するという状態なので、それが現実であろうと。そうすると、新婚という、結婚してから啓発したのでは遅い、妊娠する可能性がある女性たちというのも、もちろん定期接種が、岡部先生が最初におっしゃったように、乳幼児が最初で、それから男性ばかりではなく、女性のこの10年ぐらいの方たちにもちょっと啓発するような何か施策をとっていただきたいなということを、多分部会でも問題になったと思うのですが、あえて言わせていただきました。

○岡部分科会長 ありがとうございます。

 では、中野委員と小森委員と。

○中野委員 私は、基本方針部会で2期も含めて小児の接種は絶対手を緩めてほしくないと発言した小児科医の一人でございます。その理由は、前にも申し上げましたけれども、ワクチン予防可能疾患は、未接種者の数が集積すれば疾病が流行することは確かで、それが何年たって起こってくるかは、恐らくそれぞれのワクチンの効果とかいろいろなことが関係すると思うのですね。私が風しんに関して思うのは、やはり風しんはとてもワクチンの効果がある疾患であって、この発生グラフをごらんになったらおわかりのように、確かにことしは大きな流行でございますけれども、明らかに、全ての子供たちに打つようになって流行は小さくなってきていると思うのですね。

 ですから、本当に私たちは、我が国でほぼ、過去半年ぐらいは風しんで大変な思いをしたわけですけれども、きっとほかの成人に対する接種というのは、ちょっと疾患は違いますけれども、ヒト・ヒト感染はしないですけれども、例えば今、40歳以上の日本人の中で破傷風は毎年100人近く発症しているわけですね。ワクチンを打っていたらかからないわけです。高齢者の方々が土いじりをして、土の中にある菌がたまたまどこかから入って破傷風になる方もみえるわけで、恐らく年齢が上のところの接種というのは、成人への予防接種という形で基本方針部会の中で考えていくことであって、2期のことをまた申し上げますと、2期は1コーホートです。それを成人全部へというのは全く話にならない数なので、そういったことは今後、本当に中長期的に考えていかなければならないことだと思っております。

○岡部分科会長 ありがとうございます。

 小森委員、どうぞ。

○小森委員 私も基本方針部会の構成員の一員として、今のまとめ、それから岡部先生の追加の御発言で、それで尽きているわけですが、1点だけ足りなくて私が主張申し上げましたのは、さまざまなオプションをしっかり検討している、そのことを発信してほしいということなのですね。部会あるいはこの分科会においても、もちろんきょうも報道の方がいらっしゃいますけれども、そのメッセージは、国民の方々に必ずしも届いていないという現実があります。そういたしますと、輸入特例承認という話は議論されたのかどうかということについて、国民の方は十分に御存じない。あるいは、今、中野先生がおっしゃった、部会の結論として、現時点で子供さんに対して定期接種2期分について、これを後ろ倒しにすることは必ずしも適切ではない、こういう結論になったわけですが、そのことについてもしっかり議論したということについて、また、そういうオプションを政府として持っているということを発信していただきたいということを申し上げたので、そのことを確認しておきたいということ。

 それと、やはり先ほど来申し上げておりますように、今回の流行は予測できたことであります。厚生労働省、事務局が必ずしも怠ったというところまでは申し上げたいとは思いませんけれども、こういったことを国民性もあるのかもしれませんが、一旦遠ざかってしまうと忘れがちということがございますので、私どもも協力をしてまいりたいと思いますが、メッセージを国民の方に発信しながら、国民の方々とともに、予防接種の本来のあり方については今後も考えてまいりたいと思っておりますし、今、古木委員がおっしゃったような御意見は、当然、自治体を預かられる首長の方々にとって、大変重い責任を持っていらっしゃると思いますし、大変適切な発言をなさったと思って拝聴しておりました。

 また、厚生労働省から抗体検査等についての言及があったわけでございますが、少なくともこのことについては、万が一の不足があってはならない。これこそ、特例承認については柔軟に考えて、その準備はしっかりしていただきたい。また、そのことのメッセージを国民の方々にぜひ発信していただきたいということも議論したということを、あわせてちょっと追加させていただきます。

○岡部分科会長 ありがとうございました。まとめの中にちょっと輸入ワクチンのことを後で入れようとは思ったのですけれども、一応そのことも部会で議論されました。それで、基本方針部会では、それぞれがオプションとして輸入するということに関しては、これは、個人の責任になるわけですけれども、それを妨げるものではないけれども、現在、これから輸入ワクチンは、やはり未承認ワクチンですので、国内で未承認ワクチンを直ちにルーチンにしていくというのは非常に困難だと思います。

 それから、もしそれの承認を求めるとすると、パンデミックのようなときはちょっと例外ですけれども、やはり一定の治験、それから検定もやらなくてはいけないということで、少し時間があるので、オプションとしてはそういうことがあり得るけれども、増産を促して、できるだけ早くマーケットのほうに出していただきたい。ただ、それには、中長期的な指針を立てて、どのぐらいのワクチンが必要だというようなこともまたその中で話していかなくてはいけないだろう、そんなようなことが話されたと思います。

 小森先生、今のでよろしいですか。私ので何か追加がありましたら。ありがとうございます。

 ほかによろしいでしょうか。風しんのほうは再度ですけれども、ぜひ、この特定予防指針ということで、今回のことを反省しながら、来年、誰しも忘れることなく取り組んでいきたい、また、取り組むように事務局にもお願いしたいと思います。

 それでは、もう一つのほうも、少し時間が要るかとは思うのですけれども、4ワクチンについて現在どういう状況の議論が行われていたかというようなことについて、事務局から報告をお願いします。

○難波江結核感染症課長補佐 それでは、お手元の資料6「4ワクチンを仮に広く接種する場合の技術的事項に関する予防接種基本方針部会での主な意見・審議内容」という資料でございます。こちらは、7月10日に開催されました基本方針部会で御審議いただいた内容をまとめたものでございます。

 4つのワクチン、これは広く接種するに当たってはさまざまな課題がございますが、そういった課題、その上のほうに書いてございますが、ワクチンの供給・実施体制の確保、必要となる財源の捻出、このあたりをしっかり検討を行った上で、関係者の理解を得るとともに国民の理解が必要であるということを前提に、技術的課題について御議論いただいたというものでございます。

 4つのワクチンの結果を先にこちらの資料を用いて御説明させていただきますと、まず、水痘につきましては、生後12月から36月に至るまでの間の者を対象に、3カ月以上の間隔を置いて2回接種することとし、標準的な接種方法としては、生後12月以降なるべく早期に初回接種の機会を確保した後、初回接種終了後6月から12月に至るまでの間隔を置いて2回目の接種をすることが望ましい。仮に広くワクチンを接種する場合には、感受性者が取り残されることによる成人の重症水痘の増加を防ぐため、キャッチアップとして3歳及び4歳の者にもワクチンの接種機会を提供することが望ましいとされました。

 それから、おたふくかぜでございますが、仮に広く接種するに当たっては、より高い安全性が期待できるワクチンの承認が前提であり、新たなMMRワクチンの開発が望まれるという意見でございました。仮にそのようなワクチンが開発・承認された場合には、生後12月から24月に至るまでの間にある者を対象に1回接種し、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間にある者を対象に2回目の接種をすることが望ましいという御意見がございました。

 成人用の肺炎球菌感染症でございますが、65歳以上の者及び60歳以上65歳未満で日常生活が極度に制限される程度の基礎疾患を有する者、こちらは、季節性のインフルエンザと同じような対象者で1回接種することが望ましい。2回目の接種を行う必要性、有効性については、引き続き検討していく必要があるという御意見でございました。

 B型肝炎につきましては、接種対象者やスケジュール、使用するワクチンについて、引き続き検討していく必要があるという御意見でございました。

 個別の内容につきまして、お手元の参考資料で簡単に御説明させていただきます。

 まず、参考資料1、水痘でございます。

 1枚おめくりいただきまして、2ページ目の上、まず、水痘の疾患概説でございますが、水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスのバリセラゾッサによって引き起こされる伝染性疾患。毎年約100万人の患者が発生していると推定され、ほとんどは9歳以下である。空気感染し、強い伝染力を持つ。家庭内の接触では90%が発症してしまうと報告される。

 臨床症状でございますが、一般には軽症ですけれども、年間4,000人程度が入院して、20人程度が死亡していると推定されております。また、成人では重傷になりやすい傾向にあるという疾患でございまして、使用するワクチンでございますが、下にございます生水痘ワクチンが現在使われており、承認されているワクチンとなります。

 3ページ目の上側が、先ほどお話ししました接種法のイメージでございまして、下側で御議論いただいた内容となります。1回接種、または2回のどちらがよいか、2回接種する場合、どの時期がよいかということを次のページ以降のデータを用いて御議論いただきました。

 4ページ目の上でございますが、水痘ワクチンの有効性についてはさまざまな報告があるが、1回接種することで罹患を80から85%程度、重症化をほぼ100%防ぐことができるとされている。1回接種後の水痘罹患は、ブレークスルー水痘と呼んでいますが、6から12%程度で認められると。ブレークスルーの罹患率としては抗体価の相関が指摘されているが、1回接種で不十分な抗体上昇しか得られなかった者も、2回接種することで十分な抗体を獲得することができると報告されている。ワクチンを2回接種することで、1回接種と比べ、長期にわたり患者数を減らすことができたと報告されているというのがございまして、下のグラフでございますが、抗体価が高いほど罹患数や発疹の数が減るというグラフでございます。

 5ページ目の上でございますが、1回接種が実線で、2回接種が点線でございまして、横軸が予防接種後の年数、縦軸が年間の100人当たりの発生率で、2回接種のほうが発生者数が少ないというものでございます。

 費用対効果につきましては、6ページ目の上で見ていただければと思うのですが、横軸が予防接種の増分費用、縦軸が水痘罹患に係る費用の低減率というものでございまして、三角形になっていますが、左側の緑のものが1回接種で、罹患接種費用比としては約5倍低減額が多いというものでございまして、1回目から2回目には1.09というものがございまして、全体として2回接種で2.69の比となっているということでございます。

 6ページ目の下でございますが、他国でのスケジュールでございまして、1回接種をやっている国では、この4カ国が例でございますが、1歳で打っていて、2回接種をやっている国では、その下でございますが、4から6歳でやっている国、15から23カ月でやっている国、10から13歳でやる国とさまざまであるというデータがございます。

 7ページの上でございますが、1回接種直後で3カ月後以降にやる場合と4から6歳児にやった場合、どちらがよいかというものでございますが、いずれも抗体の保有率は高いというものでございます。

 7ページ目の下でございますが、これは、小児科を標榜する医療機関からの定点なので、患者数はちょっと小児に偏っているところがございますが、70%以上は4歳以下の幼児となっているというものでございまして、医療の全体を踏まえまして、先ほど申しましたような御意見が得られたというものでございます。

 続きまして、おたふくかぜでございますが、参考資料2でございます。まず、おたふくかぜワクチンの接種対象者と接種方法につきまして御議論いただきました。

 2ページ目の上が、おたふくかぜの疾患概説でございまして、おたふくかぜはムンプスウイルスによって引き起こされる伝染性疾患でございまして、数年置きに流行が見られまして、近年では2005年に135.6万人の患者が発生したと推計されております。多くは3歳から6歳でございまして、臨床症状としては、発熱と耳下腺腫脹ですが、合併症として無菌性髄膜炎、脳炎、難聴、精巣炎など、その発生率は下のテーブルに書いているものでございます。

 続きまして、接種のスケジュールでございますが、3ページ目の上に書いているものでございまして、MRと同じ時期というものでございます。技術的事項として、下の1回がいいのか、2回がいいのか、その場合のスケジュールはどうするかという御議論をいただきました。

 4ページ目の上側がおたふくかぜワクチンの有効性についてでございます。1回目と2回目では、有効性というのは2回目のほうがよくて、1回接種している国の患者数の減少で見ますと88%以上でありましたが、2回接種している国では97%以上が減少しているというものでございます。

 費用対効果でございますが、5ページの上側で、先ほどの三角形でございますが、1回接種だと費用が4.95ということで費用減のほうが多い、2回接種の場合、0.5ということで、費用が逆にかかってしまう。全体として2.5になっていると。ただし、基本方針部会においては、この接種費用というものは、風しんワクチンは単独でやるというものを前提としているので、例えば3種混合のようなものが出ればこの値は変わってくるという御指摘がございました。

 5ページ目の下でございますが、おたふくかぜワクチンを2回接種している国は、接種を実施している117カ国中110カ国で2回をやっているというものでございます。

 6ページ目でございますが、ほかの国でのスケジュールとしまして、1回目は大体1歳のときにやりますが、2回目はさまざま、1回目から4週間後でやる国もあれば、四、五歳でやる場合もあり、または11歳ぐらいで打つ国、さまざまあるというものでございます。

 6ページ目の下でございますが、おたふくかぜワクチンの接種時期による副反応の発生といたしまして、副反応は、もともと疾患自体も、年齢が高くなるほど髄膜炎や難聴などの合併症がございますが、予防接種についても同様に年齢が高くなるほど副反応が出る可能性が高くなるというものでございまして、耳下腺腫脹率とウイルス分離というものを見ますと、1歳での腫脹者は0.98%であるのが、二、三歳では2.18%、4から6歳では3.8%、7から10では6.45%と年齢とともに上がるというものを示したデータでございます。

 7ページ目でございますが、その効果の持続性ですが、年数がたつにつれて落ちていく。5年ぐらい落ちていくという報告がございます。

 また、その下は抗体保有価の違いですけれども、米国において2回目の接種を以下の時期、この異なる時期にやったところ、各年齢での抗体価に大きな違いは見られず、結論としてワクチン接種時期を後ろ倒しする利点は認められなかったと述べております。

 8ページ目の我が国での罹患状況でございますが、これも小児科定点からのデータとなりますが、60%程度は3歳から6歳が占めていて、1回接種で起きる平均の罹患年齢は6.3歳という形になっております。

 このデータを踏まえ、スケジュールについては、先ほどお話ししたようなMRと同等がよいのではないかという御意見をいただいております。

 続きまして、9ページ目にございますおたふくかぜワクチンの選定についてでございますが、選定に当たりまして、9ページ目の下でございますが、おたふくかぜワクチンに使用されているワクチン株は世界で10種類以上あり、それぞれ有効性と安全性に差がある。特に、副反応としての無菌性髄膜炎の発生は、ワクチンごとに大きく異なることが報告されている。したがって、おたふくかぜワクチンの選定に当たっては、ワクチンの有効性・安全性とともに、疾病の疫学的考察等を踏まえて総合的に判断する必要があるとされております。

10ページ目の上が、現在、我が国で流通しているおたふくかぜワクチン2種類、星野株というものと鳥居株というものが使われております。そのほか、世界を見ますと、下にございますジェルリン株、ルビニ株、ウラベ株、レニングラード、レニングラードザグレブといったような株が使われております。

11ページの上でございますが、それぞれの株での有効性、さまざまデータがございますが、ジェルリンでは61かける1、ウラベでは54から93%の有効性が示されていると。国産の鳥居株、星野株では、80%以上の有効性があるという報告がございます。

11ページ下でございますが、諸外国でのワクチンの導入前と導入後の発生率を見ますと、導入した後に9割のかなり高い、2回接種をすればかなりの減少率が見られたという報告でございます。

12ページ、副反応の発生状況でございまして、無菌性髄膜炎の発生頻度でございますが、ジェルリン株のほうが、星野株や鳥居株に比べて発生頻度が低いというものでございます。

 以上を踏まえまして、選択肢、下にございます1、2、1としては、ワクチン接種による予防効果とワクチン接種により無菌性髄膜炎等が発生するリスクについて被接種者に十分に説明し、理解を得た上で実施することを前提に、星野・鳥居株のワクチンを使用する。2としましては、ワクチン接種による予防効果とワクチン接種により無菌性髄膜炎等が発生するリスクについて比較衡量し、有効性は劣るもののより高い安全性が期待できるワクチンが承認された時点で、費用対効果等を踏まえ、当該ワクチンを使用するという点について御議論いただきまして、そのメリット、デメリットが13ページの上にございます。

 参考資料としましては、ジェルリン株の有効性、最近では効果の減弱などが指摘されて3回目の接種を行っているような話でございましたりとか、14ページのMMRワクチンの安全性の中で、現在の日本で使われているMRワクチンというのは発熱率を比較的低く抑えるように開発されている一方で、ジェルリン株のMMRワクチンが、日本で臨床試験を行われたときは、39度以上については23.8%に見られたという報告であるとか、参考資料3としては、過去のMMRワクチンの経緯などが記載されておりまして、これらを踏まえ御議論いただいた結果、選択肢2がよいのではないかという御意見をいただいているところでございます。

 それから、参考資料3でございます成人用肺炎球菌の資料でございますが、2ページの上に疾患の概要がございまして、肺炎球菌によって引き起こされる伝染性疾患で、侵襲性感染、肺炎の発生などが問題となると。

 疫学としては、高齢者では3から5%の割合で上咽頭に菌が存在しているという報告があり、これが肺炎等の下気道感染を引き起こすとされている。一般に肺炎のうち、4分の1から3分の1は肺炎球菌によるものと考えられている。また、侵襲性の患者から検出された肺炎球菌の85%以上が、ワクチンに含まれる23種類の型であるという報告がございます。

 臨床症状は、肺炎によるこういった症状、それから敗血症、感染増悪に伴い、DICなどがあるというものでございます。

 現在使用されているワクチンは、下にございますワクチンでございます。

 3ページ目に、イメージとして65歳以上の者を対象に1回接種してはいかがかというイメージでございました。

 その下でございますが、年齢別の発生状況でございますが、これは肺炎も含んだデータでございますけれども、オーストラリアでは、高齢者で肺炎が多く見られるという報告でございます。

 続きまして、4ページの上でございますが、死亡原因としての肺炎ですが、高齢者で多くなっていると。先ほど申したとおり、この肺炎のうち4分の1から3分の1が肺炎球菌によるものであるというものでございます。

 接種後の抗体価でございますが、接種後、時間がたった後に再接種した場合の抗体の上がりというのは、高齢者では余り目立った上昇がなかったという報告でございます。

 それから、5ページ目の上でございますが、もともとこの肺炎球菌というのは、抗体価のみでワクチンの判定をすることは難しくて、このオプソニン活性などが指標に用いられまして、この場合は、2回接種であっても、1回目とほぼ同等のオプソニン活性が誘導されたという報告でございます。

 5ページ目の下、長期の有効性でございますが、米国での報告では、ワクチンの接種年数がたつにつれて一定程度の効果の減衰が見られたと。ワクチン接種年齢が高くなるにつれ、有効性が低くなり、効果の減衰も早くなる傾向が見られたという報告でございます。

 続きまして6ページ目でございますが、長期の有効性の2つ目としまして、こちらの報告では、ワクチン接種後の時間経過による効果の減衰は見られなかったという報告でございます。また、65歳から74歳での有効性は70%で、75歳以上では78%という報告であったと。

 それから、その下でございますが、2回接種の有効性を見たところ、1つの報告では、1回目の接種後の有効性とほぼ同様であったと。もう一つのナバホ族を対象としたものでは、2回以上接種することで有効性の有意な増加は見られなかったというさまざまな報告がございます。

 7ページ目、安全性でございますが、以前は、このワクチンは接種後数年以内に再接種を行った場合、高率に重篤な局所反応が発生する可能性があると指摘されていたのですが、近年では、5年以上経過していれば、その反応というものも自制内、セルフリミテッドなものであって、安全性に大きな問題はないと考えられております。

 下が費用対効果でありますが、いずれにしても、このワクチンは費用対効果がよいとされているワクチンでございますが、年齢別に見ると、75歳コーホートが一番よい費用対効果を示しているというものでございます。

 8ページ目、ほかの国での接種の状況でございますが、多くの国では1回接種をリコメンドしていて、2回接種をやっている国が若干あって、その場合、フィンランドで3から5年後に再接種し、スイスで5年後に再接種というものがリコメンドされているというものでございます。

 以上のデータをもちまして、先ほどのような御意見をいただいたところでございます。

○氏家結核感染症課長補佐 続きまして、B型肝炎について御説明させていただきます。参考資料の4をごらんください。

 B型肝炎も同様に、これまでの「医学的観点からは、広く接種を促進することが望ましい」とされた第二次提言を踏まえて議論を行ってきたわけですが、一方で、「我が国の肝炎対策全体の中での位置づけを明確にしつつ、接種対象年齢等も含め、効果的かつ効率的な実施方法等についてさらに検討を行うことが必要」というような課題も残されてございました。

 これらの課題に対して幾つかエビデンス等をお示ししながら御議論をいただいた内容です。既に御議論されている疾患の概要、そして費用対効果等については割愛させていただいております。

 2ページ目の上段をごらんください。御提出する資料ですが、まず、国内のB型肝炎ワクチンの説明、遺伝子型、血清型の説明、御議論いただいた内容点として3点ございます。接種に適した時期、そして追加接種の必要性、最後に、製剤の遺伝子型の違いについて御議論いただきました。

 2ページ目の下段をごらんください。国内で承認のあるB型肝炎ワクチンには2種類ございます。両方とも1988年に承認を受けたB型肝炎ワクチンですが、大きな違いとしましては、遺伝子型が違ってございます。ビームゲンはC型、そしてヘプタバックス2、こちらがA型のワクチンウイルス株でございます。

 3ページ目の上段をごらんください。B型肝炎のウイルスの分類には2種類ございまして、血清型と遺伝子型といった分け方がございます。血清型につきましては4つのサブタイプがありまして、抗原決定基aについては全ての血清型に共通しておりまして、このaに対する抗体産生があれば、どの血清型に対しても予防効果が期待できるというものでございます。

 遺伝子型につきましては8種類の遺伝子型が確認されておりまして、この遺伝子型は、臨床症状、そして地理的分布によって異なるという内容でございます。

 検討課題の1番として、接種する時期について検討いただきました。

 こちらでお示ししますデータの要旨でございますが、1985年に母子感染防止事業が開始されまして、これによる母子垂直感染の高い予防効果、これは明らかにあるというものですが、昨今では、国際交流が盛んになったことによるB型ウイルスキャリア率の高い国々から流入する人々が増加し、異なった遺伝子型の発生件数がふえているという点、そして、家族・集団内感染、そして性感染等による水平感染予防の必要性が高まっているという点がございます。

 また、B型肝炎ワクチンについては、接種年齢が若いほど良好な免疫応答が得られるということ、そして、接種開始時期については、長所、短所両方あるということをお示しいたします。

 4ページ目の下段でございますが、1985年に開始された母子感染防止事業ですが、同年にプラザ合意等がありまして、海外に行かれる方、そして海外から国内に流入する方が格段に増加してございます。

 5ページ目の上段をごらんください。1985年以降、1施設のデータではありますが、日本国内に多いとされていた遺伝子型Cに変わって、急性肝炎についてはジェノタイプA、遺伝子型Aのものが増加してございます。こちらはキャリア化率が高いとされている遺伝子型でございます。

 5ページ目の下段をごらんください。急性B型肝炎の報告数ですが、実際の報告数のピークは20代から30代にございます。B型肝炎作業チーム報告書等では1年間に約2,0002,500人程度の急性感染が推計されております。

 6ページ目に進ませていただきます。上段には、これもまた1施設のデータでございますが、1985年以降、B型肝炎の緑の棒グラフで示す慢性肝炎患者数というのは減少傾向が見られますが、青い棒グラフの急性肝炎に関しましては、96年以降、再び少し上昇して見えるというような報告もございます。

 6ページ目の下段では、遺伝子系統樹解析によって、再活性化からの家族内感染を示した例が紹介されてございます。こういった家族内感染も遺伝子学的に証明されるようになってまいりました。

 7ページ目の上段をごらんください。その他、ファクトシート等にも記載がありますが、2002年には、保育所における25名の集団感染、そして2009年には、家族からの感染例という点で、これまで余りわかっていなかった水平感染ということの報告がございます。

 7ページ目の下段については免疫原性ということになりますが、接種年齢が若いほど、一般的には良好な免疫応答があることが知られてございます。

 そのことを踏まえて、8ページ目、接種時期の検討をさせていただきました。現在、母子感染防止事業といって、B型肝炎キャリアで、B型肝炎のウイルスを持ったお母様が出産される場合においては、そのお子様は生後2カ月、3カ月、5カ月でワクチン接種をしてございます。こちらについては、現在、日本産婦人科学会と日本小児栄養消化器肝臓学会の要望で、生後0、1、6カ月での接種への変更が検討されている最中でございます。

 また、WHO1992年からユニバーサルワクチンを推奨しているわけでございますが、出生直後、0カ月からの接種を推奨してございます。そして、DPTの1回目、3回目に合わせた接種ということを推奨してございます。それを踏まえて考えられる接種時期として、スケジュール案1として、生後2、3、7〜8カ月以降で接種する場合、そして、スケジュール案2として、生後0、1、5〜6カ月以降に接種する場合という案を提示させていただきました。

 案1につきましては、現在行っている定期接種同様に出生2カ月後から接種を開始するということになりますが、案2をとった場合、出生直後に打つことで高い接種率が期待できる一方で、これまで出生直後に接種を推奨したワクチンが国内にないことから、副反応等の紛れ込み、接種に関する混乱というものも懸念されるということを御説明させていただき、事務局案としては、スケジュール案1でいかがかというような内容でプレゼンテーションをさせていただきました。

 続いて、8ページ目の下段、追加接種の必要性について説明させていただきます。

 細かい内容については割愛させていただきますが、要旨のほうで、4カ国、既に定期接種を長期間導入している国において、定期接種後に被接種者の最低防御抗体価の保有率が、経時的に下がってはいますが、実際の予防効果、発症の予防に関しては、全ての国において高いレベルで予防効果が医事されているという点をお示ししています。つまり、血液検査で抗体を液性免疫で調べると陰性化が見られるわけですが、実際に肝炎の発症については疫学的に予防ができている。その理由について、9ページ目の下段で示す、免疫記憶の確認ということで、免疫記憶T細胞などの働きによる予防効果が期待できるのではないかということが一般的に議論されてございます。それを調べるために、既に血清抗体が陰性化した方に対して追加の接種を行い、そして、抗体の陽転化を確認するという方法がございます。

 それについて示したのが11ページ目の下段、中国のデータに関する免疫記憶についてでございます。カラムの上段と下段では全て陰性者なのですが、5歳の時点で陽性だった方、そして5歳の時点では既に陰性だった方、両方の方に追加接種を、最終接種から24年後に行ってございます。5年間で陰性化してしまった方も、陽性を保てた方も、両者において8割以上の高い陽転率を認めたということで、8割以上の免疫記憶T細胞によると考えられる予防効果が期待できるということを示した報告でございます。

 続きまして、12ページ目の下段で、ワクチンの遺伝子型の違いによる予防効果について御説明させていただきます。

13ページ目の上段、こちらでお示ししていますのは、2種類のウイルスワクチン株があるわけですが、遺伝子型Aの場合について、A以外の遺伝子型についても予防効果が既に実証されています。具体的には、ユニバーサルワクチン導入後の国において、遺伝子型の分布に関連のない感染率の減少が示されています。また、動物実験やin vitroの実験でも同様の効果が示されてございます。

 一方で、遺伝子型Cのワクチンについては、in vitroの実験で予防効果が示唆されているものの、実際の疫学的データは乏しいという現状がございます。

13ページ目の下段にはB型肝炎ウイルスの遺伝子型に関する分布図がございます。台湾のところに注目して見ていただきますと、半数以上がジェノタイプB、そして多くが、続いてCが全体の多くを占めてございます。

14ページ目の上段を見ていただきますと、台湾では1984年に定期接種を開始しまして、このとき定期接種で使われたワクチンのジェノタイプはAでございました。ジェノタイプAのワクチンを接種した後、流行のほとんどがジェノタイプBとCであった台湾においても、実際のB型肝炎抗原の陽性率が減少してございます。

14ページ目の下には、チンパンジーにおける非臨床試験において、ジェノタイプAのワクチンを3回接種し高い抗体があることがわかっている群に、B型肝炎のジェノタイプの異なるウイルスをチャレンジテストとして静脈注射してございます。その場合にも、予防効果が見られたということが示された表でございます。

15ページ目の上段では、遺伝子型とブレークスルーの発生について検討をさせていただきました。全米370万人の献血検体検査に関して、B型肝炎遺伝子の検出のあった9例を検討した結果、そのうち6例には遺伝子型A型のワクチンの接種既往がございました。実際にその6例中、遺伝子型A型のB型肝炎ウイルスの感染があったのは1例のみで、残りの5例は非Aの遺伝子型のB型肝炎ウイルスが検出されたということで、全体の抗原陽性率としてはかなり低いわけでありますが、異なる遺伝子型でのブレークスルーの生じやすさについては、遺伝子型によって効果が異なる可能性が示唆されたという論文でございます。

 最後に、ジェノタイプCのワクチンのin vitroの評価でございます。ジェノタイプCのワクチンを接種した被験者からとられたモノクローナル抗体を検出して、検出されたエピトープについて解析が行われました。全てのジェノタイプに共通する抗原決定基aの部位を抗原認識する、こちらのエピトープが70%含まれていたわけでございますが、そのモノクローナル抗体については、ほかのものと比べてウイルスの中和活性化が高いことが示されております。よって、他のジェノタイプに対しても有効性が示唆される結果となってございます。

16ページ目の上段では、国内のB型肝炎の遺伝子型分布を示させていただきました。2006年のデータでございますが、献血者からとられた血液を検討した結果、ジェノタイプCが62%を占めておりまして、続いてB型が多いというような状況でございます。

 まとめますと、ワクチンの遺伝子型の違いによる予防効果についての検討をしました。遺伝子型Aのワクチンは、実際の感染予防効果に遺伝子型による差異を認めてございません。遺伝子型Cのワクチンにおいても、共通の血清型を持つことなどから、同様に遺伝子型が違っても予防効果の違いがないものと考えられてございます。実際に、国内ではジェノタイプCのB型肝炎ウイルスが多いというデータもございます。

 これらのことから、使用するワクチンのジェノタイプについては、CまたはA、どちらのワクチンを用いてもよいであろうというような議論をさせていただきました。

 その他の3ワクチンと異なりまして引き続き検討が必要となった次第でございますが、議論の点としましては、まずは、小児期の疾病負担、そして長期の疾病負担を含めた費用対効果のあり方、そして、ジェノタイプを含めた発症ではなく感染の予防効果についてどうか、そして、思春期での接種の必要性がどうか、乳児の接種の開始時期がどうか、こういったことについてさまざまな御意見がございまして、引き続き基本方針部会のほうで検討を行っていく必要があるという結論に達しました。結果につきましては、再度、分科会にて報告させていただきたいと思います。

 以上です。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。

 以上が4ワクチンについて検討を行って、4ワクチンが基本的には全ての人に必要なワクチンだというのは、もう部会のほうで決めていることなのですけれども、ただ、これを全部定期接種にするのがいいかどうかというのは、ここでは全く議論にはなっていないわけです。また、もう一つは、1つのワクチンを導入すると数十億円、40とか50億円ぐらいの費用がざっと数えると要るぐらいで。

○予防接種室長 済みません、大ざっぱに言えばもう1桁。

○岡部分科会長 数百億でした。失礼しました。そのぐらいのものについて、この委員会は、お財布のほうまで細かく議論するわけではないということですけれども、そういったようなことも頭に置きながら検討しなくてはいけないというのがあります。

 それで、これは基本方針部会ですので、私がまとめ役を行う部会で話したことの補足ですけれども、その4つのワクチンの中でも、今すぐというか、重要性から言うと、既に国内で相当な使用経験、それから、効果、安全性ということ等から考えると、もう速やかに水痘ワクチンの導入が必要ではないかというようなことが部会のほうでは議論になりました。

 それから、ムンプスワクチンについては、やはり株の選定で、現在の国産株は、かつてのMMRのときと同じものなので、これを直ちに今、必要だからといって導入するにはその後の進展がない。でも、今まで国の方針としてムンプスワクチンが必要だということが言われていなかったということがあるので、国の方針としては、ムンプスワクチンは、今後子供によって必要であるということ。また単味のワクチンというのは、これからその数をふやしていってもしようがないわけですから、その場合には、我が国では、今後の方針としては、MMRを導入するということを基本方針として開発を促したいというようなことが部会の意見でした。その開発というのは、国内、国産というものもあれば、今まで一定の治験を終えているものもあるわけですけれども、海外のものの導入、あるいはウイルス株だけの導入というようなこと、いろいろなオプションがあると思うのですけれども、そういうことの研究に取り組んでいただきたいというようなことになります。

 成人用の肺炎球菌については、インフルエンザと同様のB類相当であり、ただし、これを繰り返してやるということにはいかがなものだろうかというような議論があったと思います。B型肝炎は今、氏家補佐からもいろいろ説明がありましたけれども、ただ、ジェノタイプが新しく変わってきたというようなことで、今のワクチンで対応はできるのですけれども、それで現在の接種方法がいいかどうかといったようなことも再び議論が噴出したといったようなことがあるので、さらにこれは検討を積み重ねる必要が出てくるのではないかというようなことが、先般の基本方針部会で、部会として意見を出したものです。

 分科会では、今こういうようなことがあって、その状況について部会の意見を一応御了承いただきたいということと、この中でもう一回御意見をいただければというところなのですが、時間としては、今5時5分前ですけれども、ちょっと5分ぐらい延ばさせていただいて、10分間ぐらいで何か議論があればとは思います。

 どうぞ、大石先生。

○大石委員 成人の肺炎球菌ワクチンの件ですけれども、日本が先進国で高齢化社会を迎えているということもあって、やはり再接種ということは意義のあることだと私は考えておるのですが、どうして再接種は必要ないのではないかということになったのか詳細がよくわかりません。まず、資料として提出されております再接種時のELISAIgG価を測定した2003年のデータがあるのですけれども、これについては、ELISAの測定方法として、1つ古い世代、すなわちセカンドジェネレーションと言われるELISA法ではなかったかと思うのです。一方、約数年後測定されたオプソニン活性のデータでは、再接種後にオプソニン活性はかなり上がっているという結果になっている。この2つのデータは、全然整合性のない結果です。その辺は基本方針部会では議論されたのですか。

○難波江結核感染症課長補佐 ここの資料でも両方異なるようなデータで、当日の意見もさまざまでございまして、こちらのまとめにございますとおり、いずれにしろ再接種をやるとしても5年間は打てないわけでございますので、改めて御議論いただく、引き続き検討するという形になっております。

○大石委員 あと1点は、現在、65歳以上の人の約2割の人が少なくとも1回は接種しているのですけれども、こういう人たちを、1回接種の定期接種化が始まった場合に、対象とするのかどうかという議論はあったのでしょうか。

○岡部分科会長 結局キャッチアップですよね。

○大石委員 すなわち、その人たちは再接種、あるいは3回接種ということになるわけですけれども。

○岡部分科会長 事務局から。

○氏家結核感染症課長補佐 もう既に65歳で接種をされているということであれば、定期接種後の再接種のカテゴリーに入るかと思いますので、引き続き議論が必要な事項ではないかと考えてございます。

○岡部分科会長 部会のほうで再接種を否定したわけではないのですね。再接種をルーチンとして入れることについて妥当かどうかと。結局、回数の問題、それから高齢者の福祉対策ということも含めてなのですけれども、しかし、とりあえずは最初の第1回、これは十分に必要ではないだろうか。それで2回目を、いわゆる定期接種、B類としての定期接種ですから、そこまで検討するのが早いのではないかと。もうちょっと待ってもいいのではないかというような議論がありました。

 坂元先生、どうぞ。

○坂元委員 この肺炎球菌感染症ですけれども、例えば、子供の場合は母子手帳とかがあって、前回の接種というものがある程度きっちり把握できるのですけれども、65歳以上の高齢者が5年前に打ったかどうかというのを覚えているかどうかという問題があります。同じ医療機関であれば、診療録等での確認ができるのですが、そういう問題もあって、どういう形でこの65歳以上の接種について自治体として確認するのかがあります。1回がいいか、あるいは2回がいいかという、その再接種がどうこうという議論を自治体としてするつもりはありませんが、そういう高齢者の接種録の確認というものをきちんとやっておかないと、恐らく、場合によると、インフルエンザとセットだと毎年受けてくるという人もいるのではないかということも危惧されます。その辺の確認をどうするかということをしっかり検討しなければいけないと思います。

○岡部分科会長 ありがとうございます。それが抜けていましたね。まさしく記録をきちんととるという方法を考えないといけないと思います。

 そのほか全体で、4ワクチンについてのところは。どうぞ、中野先生。

○中野委員 きょうは時間もあれですので、個々のワクチンの細かいところにはもう全く触れないでおこうと思いますけれども、恐らく水痘とおたふくかぜは、かなりの数、今まで小児に打たれていますので、ある程度議論も成熟して、結構表が描きやすいというか、結論に至りやすくて本当にありがたく思います。事務局と関係していただいた方々には、これだけのエビデンスをまとめて整理するのはすごく大変なことだと思いますので、毎回いろいろな資料が本当に充実しておりますのでありがたく思っておりますけれども、例えばB型肝炎、先ほどの御紹介だと本当に検討事項が多いのですね。検討事項がとても多いからこそ、逆に今の4つのワクチンは全て大切なわけでございますし、恐らくB型肝炎ワクチンは、定期接種の小児の年齢にこれまで通常に打たれてきたことがそれほど多くないので、データとしていろいろなことをそろえていくのが確かに難しいと思うのです。でも、この4つのワクチンと、さらには、今、手元ではロタのワクチンも入手できるわけなので、そういったものの議論を誰にもわかりやすいような形で、透明性を持って、並行して進めていくことが今後大切かと思っています。恐らく資料の準備とかいろいろなことが大変になってしまうのですけれども、何かだけが先走るのではなくて、並行して進めていくことが大切だと思っております。

○岡部分科会長 ロタはワーキンググループがつくられているので、そこからのデータが近々出てくるだろうと思います。

 ほかには。

 きょう、この4ワクチンについて何か結論を出すということではありません。今までの経過のところの説明で、引き続き、足りない部分、それから部会での議論が行われると思いますけれども、先ほどちょっとまとめたような結論的な意見が部会のほうで行われたということをご承知いただければと思います。

 それでは、4ワクチンについてほかに御意見がなければ、そろそろ時間なのでよろしいでしょうか。

 その他で何かありますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、長時間にわたりありがとうございました。きょうは、特に風しんのこと、それから、小児用の肺炎球菌ワクチン、これらについては幾つかこれから動いていくことになると思います。それから、この会議のあり方といったようなことにも、前半随分議論いただいたと思います。

 それでは、きょうの議論はこのぐらいにして、あと、事務局から何か、連絡事項その他ありましたらお願いします。

○嶋田結核感染症課室長補佐 次回の開催につきましては、日程調整の上、日時等について御連絡差し上げたいと思います。

 本日は、長時間どうもありがとうございました。

○岡部分科会長 どうもありがとうございました。

 


(了)

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