ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 第90回中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事録(2013年8月21日)




2013年8月21日 第90回中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事録

○日時

平成25年8月21日(水)12:23〜13:11


○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

西村万里子部会長 印南一路部会長代理 牛丸聡委員 関原健夫委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 森原琴恵氏(花井圭子委員代理) 石山惠司委員
安達秀樹委員 万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
加茂谷佳明専門委員 土屋裕専門委員 吉村恭彰専門委員
緒方宏泰参考人 坂巻弘之参考人 岩佐孝参考人 古賀典之参考人
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官
宇都宮医療課長 佐々木企画官 近澤薬剤管理官 他

○議題

1 外国平均価格調整について
2 ラセミ体医薬品光学分割について
3 医療用配合剤の特例について
4 投与期間延長のためだけの製剤に係る規格間調整について
5 その他 ・加算状況について

○議事

○西村部会長

 定刻を1時間ほど過ぎておりますので、集中して審議したいと思います。それでは、第90回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。

 委員の出欠状況について、報告いたします。本日は、花井圭子委員が欠席し、代理として、森原琴惠日本労働組合総連合会生活福祉局次長に御出席いただいております。また、藤原専門委員が御欠席です。

 それでは、議事に入らせていただきます。

 今回は、前回に引き続きまして、次期薬価制度改革に向けての検討課題を順番に検討していきたいと思います。

 議題がたくさんございます。本日の限られた時間の議論だけで結論を出すのは難しいと思いますので、本日は検討課題を一通り議論することにいたしまして、今後も議論を進めていきたいと思います。

 資料がたくさんございますので、まとめて事務局から説明をしていただいて、その後に全ての議題について質疑を行いたいと思います。

 それでは、事務局から説明をお願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 それでは、資料を説明させていただきます。

 中医協薬−1、25..12抜粋改変とありますけれども、参考資料として配付しております。「次期薬価制度改革に向けた主な課題と今後の議論の進め方」ということで、既に例示をさせていただいておりますが、長期収載品の議論ですとか、中間取りまとめもさせていただいておりますけれども、本日はこの中の二重丸で下線が引いてあるところ、外国平均価格調整等について、御議論をさせていただきたいと思っております。

 中医協薬−1をごらんください。「外国平均価格調整について」です。こちらは従前から課題として出されているものでございます。

 2ページですが、外国平均価格調整に係る現行ルールとして、○1の1.5倍を上回るときには、引き下げの調整をする。○2の0.75倍を下回る場合には、引き上げの調整をするということで、そのときの式は、右側にあるような式でございます。

 3ページは、ルールとは別に実際に平均値を出すときの考え方でございます。3ページにございますけれども、最低価格の5倍を上回る最高価格を外す、いわゆる5倍外しというルールがございます。

 それから、平均価格の2倍を上回る場合には2倍で止めるという、いわゆる2倍止めルールがございます。

 そのような形で調整をしまして、外国平均価格をしまして、外国平均価格を出しております。

 4ページでございますが、平成22年度から3年半ぐらいの中で、外国平均価格調整の対象となった品目の状況です。引き下げに6品目、引き上げに7品目になっております。

 5ページ、6ページ、7ページになりますが、平成25年2月に5ページに書いてあるような集計をいたしまして、外国平均価格と新薬の比較をさせていただきました。

 6ページになりますが、一番真ん中の太い点線が1ということで、こちらより左側になると、日本の価格のほうが安いという分布、右側のほうにいくと、日本のほうが高いという分布になっており、外国平均価格で見ると、日本のほうが少し安いという印象を受けます。

 7ページを見ていただきますと、欧州で比べたらどうかという、安達委員からの御指摘もございまして、こちらの表を見ますと、どちらかというと、アメリカを除くと、日本のほうが高いほうに分布している状況でございます。

 8ページになりますが、薬価算定組織意見ということで、前回の薬価専門部会で算定組織の長瀬委員長より御意見をいただきましたけれども、ルールの中の1.5倍を上回るというところを、1.25倍にしてはどうかという御意見があったかと思います。

 そうしますと、8ページの○1になりますけれども、今の調整式を少しいじらなければいけないということで、今1となっているところが、6分の5にならないと、調整式としてうまくいかないということでございます。

 説明としては、9ページ、10ページあたりになります。

10ページを見ていただくと、グラフがありますけれども、黒い太い線で書いてありますが、X軸でいくと0.75より左側のほうは、太い線が調整してくるときの傾きです。0.75から1.5までは調整がかかりませんので、こちらのほうは、傾きは1です。

 それから、1.5を超えた場合、点線になっていますけれども、傾きが3分の1という形になって、このような図になります。

 そうしますと、現行のルールでいきますと、X軸でいう1.5は調整後も1.5、調整前の2の場合は1.67という形で、調整されるということがございます。それを1.25倍にすることになりますと、点線の部分が、赤い線で書いてあります1.25から斜めに3分の1の傾きでならなければいけないという式になります。

 9ページにありますけれども、赤で囲っておりますが、改正提案というものがありますけれども、1.25にした場合には、αを6分の5にしないと、このような式が成り立たないということでございます。

11ページをごらんください。こちらのほうはイメージ図ですけれども、真ん中の太い点線から、左側の細い点線があります。左側の細い点線より左側のものが、引き上げの調整になります。一番右の細い点線、これよりも右側になると引き下げの調整になっておりますけれども、1.25にすることによって、実線のところが調整の対象になり、今まで点線と実線の間にあったものが、これからは引き下げの調整になります。

12ページでございますけれども、このルールを変えることによって、どのような影響を受けるかということですけれども、この3年半で見ると、新たに追加で調整の対象になるものが3品目という分析の結果でございます。

13ページになりますが、算定組織から5倍外しのルールについて、3倍外しもどうかということで、提案されております。

14ページを見ていただきますと、左は、外国価格が150円、400円、500円となった場合、今のルールでいくと、平均価格は350円になります。

 右側になりますけれども、3倍外しという形になると、500円が外れますので、外国平均価格は275円になります。

 そうしますと、平均価格が見かけ上低くなりますので、引き上げの対象が減るとか、引き下げの対象がふえるという影響を受けます。

 その影響ですけれども、15ページをごらんください。上の段の7というのが、今までの実績ですが、新たに3倍のルールにした場合には25ということで、追加で18品目が影響を受けるという分析結果でございます。

 中医協薬−1は、以上でございます。

 続きまして、中医協薬−2です。「ラセミ体医薬品光学分割ルールについて」でございます。

 ラセミ体医薬品の説明をすると、時間がかかりますので、右手、左手の構造上、化学式は同じなのだけれども、全く同じではないということで、活性がちょっと違うものをラセミ体医薬品と言っていますが、そちらを光学分割して、実際に作用しやすいものだけを選ぶとか、分割したものが新薬として出てきたときのルールでございます。

 2ページが、今までのルールとして3つほどございます。

 3ページをごらんください。もともとラセミ体のルールというのは、24年の改定のときに新たなルールとして導入されました。

 3ページの中にありますけれども、1番の品目、2番の品目に関しては、いろいろなデータを省略することができたということで、開発にかかった経費などを考えても、算定としてはちょっと厳し目の算定をしてはどうかということで、4ページにございますけれども、基本的には100分の80を乗じた額という形で算定することになっております。

 4ページの下に(イ)(ロ)(ハ)とございますが、こちらに該当する場合には、このルールを適用しない形になっております。

 (イ)としては、長期間経過している。

 (ロ)としては、ラセミ体に比べて、高い有効性・安全性を有している。

 (ハ)としては、製造販売業者が違う場合には、適用除外とすることになっています。

24年の改定以降ですけれども、4月収載のときに、5ページにありますようなものが、議論の俎上に上りました。

 5ページの真ん中あたりにありますけれども、見直しの指摘の概要ということで、ルネスタ錠がこちらのルールの適用を受けかなったときの議論でございますが、単に既収載品が薬価収載から長期間経過しただけだとしたら、見直すべきだという御指摘を受けております。

 5ページの真ん中あたりにありますけれども、実際は(イ)(ロ)(ハ)の部分のどの部分かというと、(イ)の部分と(ハ)の部分に該当したということで、適用の除外を受けております。

 もともと光学異性体の分割は、ラセミ体から光学分割することによって、有効性が上がるだろうとか、安全性も高まるだろうという開発の経緯がございますので、見直しの方向性としては、(イ)(ロ)(ハ)のうちの(イ)と(ハ)の条件を削除してはどうかという方向性で議論を進めさせていただければと思いまして、資料を作成しております。

 続きまして、中医協薬−3になります。「医療用配合剤の特例について」でございます。

 こちらも本日の総会にもありましたけれども、最近、配合剤の特例を算定されることがございます。基本的には自社品の合計の0.8倍という価格の算定ルールになっております。

 2ページに赤字で書いてありますけれども、その条件として、全ての配合成分が、単剤として薬価基準に収載されているということでございます。

 3ページを見ていただきたいのですけれども、こちらのほうで御指摘がございましたのは、ディレグラ配合錠というもので、フェキソフェナジンとプソイドエフェドリンを配合したものです。

 アレグラ錠、フェキソフェナジンですけれども、こちらの算定プラス有用性加算を適用して、62円という形になっております。

 こちらの問題点は、プソイドエフェドリンというものが、市販の風邪薬の成分ということで、薬価基準には載っていなかったという状況のものです。

 見直しの方向性としましては、薬価基準に収載されていない新規性のない成分、例えば市販薬で使用されている有効成分を配合したものについては、収載されている単剤のみの薬価としてはどうかという形で、議論を進めさせていただきたいと思っております。この場合でいいますと、アレグラ錠と同じ薬価にするという方向性でございます。

 続きまして、中医協薬−4でございます。「投与間隔延長のためだけの製剤に係る規格間調整について」です。

 規格間調整のルールですが、2ページのような規格間調整のルールがございます。

 例示として二重丸でありますけれども、A錠というのが、薬価収載されるときに、汎用規格5ミリグラムである。下の二重丸にありますけれども、小さい規格の2.5ミリグラム、大きい規格の10ミリグラムを算定する場合の算定式が、真ん中辺の2つの○にありますが、類似薬の含量と価格から求める規格間比0.9402を用いて算定して、2.5ミリグラム錠は91円、10ミリグラム錠は335円という形で算定する。このルールが、一般的に規格間調整でございます。

 3ページをごらんください。問題として指摘された事項としては、アクトネル錠75ミリグラム、ベネット錠75ミリグラムでございます。

 上の四角の中の下から2つ目に比較薬とございますけれども、アクトネル錠17.5ミリグラム、ベネット錠17.5ミリグラムは、1週間に1回の製剤です。

 新しく収載されたものが75ミリグラムということで、1カ月分の製剤になります。1週間で1回のものが、1カ月に1回でよいというものに関しては、流通経費だとか、賦形剤の価格なども考えて、もう少し規格間調整を見直すべきではないか。

 具体的には一番上の四角の中の右下にありますけれども、規格間比0.97630が問題になりまして、規格間比が1に近いと正比例に近くて、1ミリグラム錠のものが2ミリグラム錠という形で2倍の量になったときに、薬価も2倍になるというのが、1の場合でございます。この場合、0.97630と1に近いので、こういう比例に近かったというケースでございます。

 見直しの方向性ですけれども、従来マイクロカプセルなどを使ったりして、製剤の工夫をするものは、特別に努力をしているのがわかるのですが、そのような工夫をすることなく、単に投与期間を延長するためだけに含有量がふえるような場合は、今もルールで通常最大用量を超える用量の規格の算定に使用される算定式がありまして、0.5850という規格間比を用いることになっております。

 本日の総会の2番目の薬に関しては、このルールが適用されておりますけれども、0.5850を使って算定してはどうかという形で、今後、議論をさせていただきたいと思っております。

 ちなみに4ページですけれども、規格間比0.5850の意味はどうかといいますと、含量が2倍になったときに、値段は2倍ではなくて1.5倍までしか上がらないという形で、頭打ちさせるルールでございます。

 以上が中医協薬−4でございます。

 最後の資料は中医協薬−5になります。

 前回の薬価専門部会のときに、石山委員から御指摘がございました、加算の状況だとか、不服の状況というのは、どうなのだということについて、資料を作成させていただきました。

 2ページをごらんください。類似薬効比較方式(1)がありますけれども、その中には画期性加算、有用性加算(1)、有用性加算(2)がございます。

 2ページの右側に○1〜○4それぞれ要件がございます。そういうものを満たした場合、加算がつくというシステムでございます。

 3ページをごらんください。今までの加算の率の推移でございます。

 4ページをごらんください。22年度から3年半ぐらいの102成分の加算の状況ですけれども、○1加算実績というのが、中医協の総会を経て、最終的な結果として出た加算率でございます。

 右側は○2申請者による加算希望実績ということで、薬価算定組織に係るときには、○2のような形で申請者から加算の希望が出てきておりますけれども、最終的に薬価算定組織を終了し、中医協に報告されたものは○1の結果ということで、加算希望どおりにはなかなかならず、○1のような加算実績になっているということでございます。

 5ページ、6ページになります。先ほどは類似薬効評価方式の加算でございますけれども、5ページは原価計算方式による算定ルールで、真ん中辺にありますが、平均的な営業利益率に対して、既存治療と比較した場合の革新性などによって、±50%の範囲でめり張りをつけることになっております。

 結果ですが、6ページにございますけれども、真ん中あたりに黄色く塗っております100%が、通常の平均的な営業利益率です。これよりも上の105110120というところは、加算を希望したという実績でございます。

 ○2が申請者の希望実績、○1が加算の実績ということで、こちらのほうも希望どおりではなくて、加算というのは、算定組織の中でも厳しく評価をされている状況でございます。

 7ページになりますが、薬価算定については、算定組織で一度議論された後、算定結果に不服がある場合には、算定組織に対して不服意見を出せることで、不服意見に対して議論をする機会がございます。

 議論をした結果というのは、こちらにあるとおりでございます。平均しますと、大体10%ぐらい不服が出ている状況でございます。この3年半ぐらいは、そういう状況でございます。

 以上でございます。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 ただいま5点について、まとめて説明していただきました。これらの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。出していただいた御質問、御意見で関連のものがありましたら、そこでまたお出しいただくということで、進めてまいりたいと思います。御意見、御質問はございますでしょうか。

 安達委員、どうぞ。

○安達委員

 1点だけ、中医協薬−4「投与間隔延長のためだけの製剤に係る規格間調整について」の3ページ目、アクトネル錠75ミリグラム、規格間調整で算定価格が2,94550銭ですが、これを御提案のような形に改善して算定すると、およそ幾らになるのでしょうか。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 約1,700円になります。最終的には1,666.70円になるのではないかと試算をしてございます。

○安達委員

 ありがとうございます。

 加算状況を除いた今回の御提案は、単純に算定薬価が下がるからいいというわけではないのですけれども、それぞれの御提案の理由が非常に明確で、合理性に富んでいると理解いたしますので、特に異論はございません。

○西村部会長

 ありがとうございました。

 牛丸委員、どうぞ。

○牛丸委員

 前回の薬価専門部会で、薬価算定組織からの提案があって、資料が足りないということで、いずれまた本格的に議論するということで、そのときに出していただくことになりました。

 早速、今日は外国平均価格調整が出てきたわけです。前回いろいろ要望があって、それに対してお答えいただいたということです。例えばそれを実行したときに、どういう効果があるかということは出ております。

 改めてお聞きしたいことがございます。外国平均価格調整に関する今回の提案は2つあるのですが、1つは1.51.25に下げるということです。この目的というか、意図を改めてお聞きしたい。それはどういうことかといいますと、前にも説明されましたが、引き上げる場合には0.75、引き下げる場合には0.5ということで、不つり合いです。それで1.51.25に引き下げて、対象とする範囲を広げることが意図なのか。

 今日丁寧に示してくださったわけですが、現行ルールはこれまで注視しなかったのですが、2ページに現行ルールの式、それに基づいた図表が10ページに出ていて、非常によくわかるのです。うまくつくってありますので、例えば今回のように1.51.25に下げると、10ページの図でいいますと、1.5のところから現行ルールで曲がる。これを1.25に変えると、今度は1.25のところから右に曲がることになります。これはそういう式にしているからそうなるわけで、その結果として、きれいに曲がるようなやり方で行われている。ほかのやり方もあるのですが、現行ルールではこういう式がつくられている。

 今、お聞きした範囲を広げるということが、唯一の意図なのかどうか。外国価格を調整することに関しては、誰も反対はしないと思います。問題はどこの範囲を対象とするか、どれだけ下げるかという2つの点だと思うのですが、今のルールの式の中には、1.5とか1.25という範囲を変えることは、同時に値を下げるということだったのです。

 ここでいいますと、1.51.25、単に範囲を広げただけでなく、ここで見ていただきますように、その結果として、今まで2のところは1.67だったのが、1.5に下がるわけです。ということは、範囲を広げるだけでなく、同時にそれはこの式を前提とする限り、値も下げることになるわけです。ですから、目的が単なる範囲を広げるということでなく、値のほうも考えている。その結果として、これを出しているということであれば、わかるのですが、そこで改めて今回こういう提案を出された目的というか、単なる範囲を広げるということだけなのか、下げる、値のほうまで意図しているのかどうか、そこを確認させていただきたいということが1点です。

 万代委員だったと思いますが、もう1つの提案に関して、5を3に下げる。3の意図、根拠は何なのかという御質問があったと思いますが、これに関しても、もし今日お答えできればいだたきたいということです。お願いいたします。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 1つ目の質問ですけれども、範囲を広げるのが唯一の意図かと言われますと、7ページを見ていただくと、この表をつくったときの議論の中にも、真ん中の太い点線から比べて、引き上げと引き下げの範囲の部分に偏りがあって、どちらにしても、ここら辺は是正しなければいけないだろうという御意見もございましたので、範囲は変えなければいけないだろうと考えています。

 値を下げることも意図しているのかということですが、範囲を変えてしまって、10ページに書いてあるような軸が変わってしまえば、値も下げざるを得ないということがあり、もともとの指摘は、7ページにあるように、欧州の価格などを比べたときに、日本の価格というのは、ちょっと高目にあるのではないかという御指摘もございましたし、そういうことを総合的に考えると、範囲も考え、値も下げるようなことを考えるべきではないかと思っております。

 2つ目の御質問とも少し関係するのですけれども、6ページと7ページの差の一つは、桁外れに高い数字もございますので、5倍外しのルールを3倍に外すということに関しては、数字の根拠と言われると、正直言ってございませんが、これに関しては、様子を見ながら、今回はこういう形で議論を進めさせていただいて、その後も含めて、実績なども見ながら検討していけばいいのではないかと、事務局では考えております。

○牛丸委員

 わかりました。ありがとうございます。

 そうすると、最初のほうに関しては、範囲の話だけではないということですね。範囲とともに、値のほうに関しても意図しているということですね。

○近澤薬剤管理官

 さようでございます。

○牛丸委員

 わかりました。ありがとうございました。

○西村部会長

 ほかにございますか。

白川委員、どうぞ。

○白川委員

 中医協薬−5の最後のページに不服件数の状況をまとめていただきましたが、ここにある不服件数は、単に不服の申し立てがあった件数なのか、あるいは不服が認められた件数なのか。申し立ての件数であれば、この中で認められたものが何件あったのかを教えていただきたい。

○西村部会長

 わかりますでしょうか。

お願いします。

○近澤薬剤管理官

 こちらに示しているのは、不服の申し立ての件数でございます。ですので、実際にどれぐらい認められたかというのは、また別の数字になります。なかなか難しいのですけれども、この中で認めたという形になるものは5件になります。

○西村部会長

 続けてお願いします。

○白川委員

 合計の16件のうち、5件ということですね。

○近澤薬剤管理官

 そうでございます。

○白川委員

 わかりました。

 申し上げたかったのは、特に加算に関する不服が多いという印象があり、それは、加算に関する定義が難しいことが、不服の要因になっているのではないかという気がしています。

 次回以降、加算の要件については、書きぶりを含めて、たしか2回ぐらい前の診療報酬改定のときに大幅に見直しをしたと思うのですが、もう一度チェックしたほうがいいと思っておりますので、議題に出していただきたいと思います。

 それ以外の中医協薬−1から中医協薬−4につきましては、薬価専門組織からの御提言も含めて、非常に合理的な提案で、かなり説得力のある資料もつけていただいていると思っておりますので、基本的にはこの方向でよろしいのではないかと思っております。

○西村部会長

 ありがとうございます。

 石山委員、お願いします。

○石山委員

 早速、加算の実績を報告していただいて、ありがとうございます。

 これで類似薬効を見ますと、48分の23で、おおむね5割が加算をとれています。また、原課計算方式でも105%以上が33分の16で、大体5割です。算定している方から見て、この辺は妥当な数字なのですか。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 妥当と言われましたが、算定組織の中でも、この議論というのは、非常に時間をかけて行っておりまして、加算を希望するデータと実際に示されているデータの解釈とか、いろいろございまして、そういう意味では、算定組織での議論も踏まえた上での妥当な数字という形で、私どもは考えております。

○西村部会長

 続けてお願いします。

○石山委員

 わかりました。

 原価計算方式による薬価算定ルールについても伺いたいのですが、薬価の算定の中で、流通経費について、いつも疑問に思っているのです。この数字で見ますと、営業利益の中に加算が加わる。もともと加算がなければ、流通経費は低かったはずです。流通経費というのは、本当にこういう計算方式でいいのかどうか、勉強されたほうがいいのではないかというのが、この表を見て感じたところです。きょう回答していただかなくても結構なのですけれども、流通経費というのは問題がありそうだと思いますので、よろしくお願いいたします。

○西村部会長

 御指摘として承っておきます。

○石山委員

 回答はいずれいただきたいと思います。

○西村部会長

 わかりました。

 加茂谷専門委員、どうぞ。

○加茂谷専門委員

 今回の中医協薬−1から中医協薬−4までの事務局提案は、すべて算定薬価を引き下げる、あるいは引き下げ対象を拡大するものばかりであります。冒頭、部会長から、本日結論を出すものではないというお話もございましたけれども、このままで方向が決まってしまいますと、私は家に帰れなくなってしまいますので、一言、専門委員の立場で意見を申し述べさせていただきたいと思います。

 外国平均価格調整の議論でございますけれども、言うまでもなく、外国平均価格調整ルールにつきましては、日本における算定薬価が欧米主要国の価格と比べて突出して高い、あるいは突出して低いといったことが生じないように、適正な範囲に収めようという趣旨で導入されたものと理解をしているところでございます。

 御存じのとおり、当該ルールは繰り返し見直されてきておりルールそのものが、非常に複雑化しております。本日御提案いただいております、5倍外しを3倍までという議論に関しても、従前のルールですと、4倍までは残っていた。そのことによって、平均価格の逆転現象が生ずる可能性がありましたけれども、今回5倍を3倍までという話になりますと、その不具合の生じる可能性がさらに大きくなるのではないかと危惧をしているところでございます。

 今後、外国平均価格調整ルールのさらなる見直しを行う場合には、ルール導入の趣旨、近年の適用状況等を踏まえながら、外国平均価格調整の適用が限定的になるような方向での運用の見直し、簡素化も含めて検討すべきと認識をしているところでございます。

 今回の提案は、外国平均価格調整の対象を増やし、引き下げ調整後の算定値をさらに低くする方向での見直しでございます。影響がかなり大きく出てくるというのが最後のスライドにもございます。業界にとって非常に影響が大きいということを踏まえ、ぜひとも業界の意見陳述の場を設けていただきたいと要望します。特に外資系企業に与える影響が大きいと思いますので、外資系企業からの意見も、そのような場で御聴取いただければと思っております。

 2つ目のラセミ体の議論でございますけれども、光学分割ルールにつきましては、光学分割した新薬の薬価算定について、前回の制度改革において導入されたばかりでございます。

 当時の議論を振り返ってみますと、現在の特例ルールの適用除外要件、資料にもございます(イ)(ロ)(ハ)の部分につきましては、当該医薬品の開発のリスク、あるいは開発費用を勘案して、こういった除外要件が設けられたと理解しているところでございます。

 具体的に言いますと、ラセミ体医薬品の既収載品の薬価収載年が古い場合ですとか、あるいは製造販売会社が異なっている場合については、既収載品であるラセミ体とは別に光学分割した新薬のデータを、いわゆる新規有効成分並みに提示する必要性があるということで、このように同等のデータ提出が求められている場合には、特例ルールから除外しても良いのではないかということで、(イ)(ロ)(ハ)が設けられたと認識をしているところであります。

 そういった背景を考えたときに、今回の御提案の(イ)と(ハ)を除外することに関しては、当時の議論の考え方というか、フィロソフィーが変わったのかということを問題提起させていただきたいと思います。これは事務局に対する質問という形で、お答えをいただければと思っております。

○西村部会長

 質問の部分について、事務局お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 ラセミ体については、中医協薬−2の3ページにありますような、フィロソフィーとしては、基本的には変わっていないと思います。ただ、薬を出すときの考え方として、光学分割する利点というのは、患者さんにとって利点があるべきだということがあって、単に(イ)と(ハ)のところで該当するだけで、何もメリットがないようなものというのは、厳し目に見なければいけないのではないかということがあって、フィロソフィー自身は変わりませんけれども、逆に本来医薬品として、新薬として承認されるべきものが、どう評価されるかということの観点から、御議論させていただきたいということで、提案をさせていただいています。これは方向性ということなので、継続的に御議論させていただければと思っております。

○西村部会長

 ほかにございますでしょうか。

土屋専門委員、どうぞ。

○土屋専門委員

 私もメーカーから出ているので、その視点から、投与間隔延長のためだけの製剤に係る規格間調整について、1点コメントさせていただきます。

 通常メーカーとしては、投与間隔を広げるなり、そのために研究開発を行って、何らかの工夫を行って、こういうことがやっとできるというのが実態だと思います。

 ここでは、含量を単純に上げて、製剤的に工夫することなく、投与間隔を延長することができたという例で、アクトネル錠のことを挙げていますが、一般的にはこういうケースはまれで、先ほど言いましたように、製剤的にいろいろな工夫をやって、初めてできるものなので、ここに書いてあるような、例外的なケースをもって、こういうルールを検討するというのは、いかがなものかと思うのと、慎重に進めるべきではないかというのが私の考えです。

 以上です。

○西村部会長

 今のことは、御意見として承っておきます。

 万代委員、どうぞ。

○万代委員

 外国平均価格調整の件でございますけれども、今回お示しいただいたルールで、特に11ページで欧州平均価格の例示がございますが、これはかなり納得できるような形の調整価格の考え方だと思っております。

 ただ、そのときに、為替の変動もかなり関係があるのではないかと思っておりまして、材料のほうでは、為替の変動の責任は負わせられないという御発言があったと思いますけれども、現在のように円安になりますと、さらに欧州価格が高くなるのではないかと思います。

 そこで事務局に確認させていただきたいのは、為替については、たしか1年間の変動でよろしかったのでしょうか。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 新薬の収載のときには、直近1年間の為替の平均レートを用いて算出しております。

○万代委員

 ある程度割り切るしかないと思うのですけれども、例えば新薬の収載のときに円高であって、1年後に円安になったときに、同じのような計算をすると、2割変動したとしても、かなり変わってくるように思うのですが、その点については、現行方式どおりにせざるを得ないということになるのでしょうか。

○西村部会長

 事務局、お願いします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 歴史が結構長くて、ここ数年のように、為替レートがこんなにぶれるようなことは、そんなになかったと思うのですけれども、割り切りとしては、1年間です。ただ、直近という形で見ると、かなりぶれるとは思うのですけれども、それを包括するような意味で、1年間ということで見ておりますので、とりあえずはそういう形で割り切りをしたいと思っております。

○万代委員

 投与期間の延長のためだけの製剤に係る規格間調整の件でございますけれども、一定程度ルールを示していただいて、例えば中医協薬−4の4ページにありますように、含量が2倍になったときに、値段が1.5倍になる比率であるといったことで、お示しいただきましたが、例示のアクトネルの場合、1週間で1回が、1カ月に1回でよいのであればということで、その比率が0.5850と理解しています。具体的には1週間が1カ月になったので、この比率になるのか。例えば半年でいい製剤、あるいは将来的に1年でいい製剤が出たときには、この比率が変わってくるかということを教えていただきたいと思いました。

○西村部会長

 お願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 今回のケースは、先ほど土屋専門委員から御指摘もありましたとおり、製剤上の工夫を全くしていないという特別なケースですので、こういう形で0.5850という算式で考えたいということで、方向性を出しております。

 ただ、6カ月製剤、もっと長いような製剤が出てきたときに、こんな形で製剤上の工夫をしなくても、単に増量すればいいだけというものはなかなかないと思いますので、そういう場合は、以前と同じように、通常の規格間調整、場合によっては加算をつける形で対応することになるかと思います。今回のこれは非常にレアケースだと考えております。

○西村部会長

 よろしいでしょうか。

○万代委員

 確かに土屋専門委員がおっしゃるように、短期で使用する薬剤を長期間の効果のある製剤にするには、何らかの工夫が必要だろうということは、十分に理解いたしますが、一般素人的に考えますと、同じ薬効のものが、1週間でよかったのが1カ月になったのを、そのままの単純な倍数というのは、ちょっと理解し難い、容認し難いところがございますので、これにつきましても、今後、何らかの工夫が必要だと考えております。

 以上です。

○西村部会長

 土屋専門委員、どうぞ。

○土屋専門委員

 私は製剤の専門家ではないので、余り詳しいことは言えませんが、通常、投与量をふやすだけでは、安全域の問題で副作用も出てきますし、ピークの立ち上がりのところからセーフティーマージンをかせげなくなるので、先ほど言ったような、いろんな工夫をするのが通常だと思います。

 この製剤について、どれぐらい製剤的な工夫があるか、またはないか、どういう指標で判断するのかわかりませんが、それについても、今後の議論の中で検討させていただきたいと思います。

○西村部会長

 ほかに御質問ございますか。

堀委員、どうぞ。

○堀委員

 先ほど白川委員から御質問があった不服件数の件なのですが、3年間ちょっとで16件不服があって、5件が認められたということで、不服の中身なのですが、きょう午前中の総会で、新医薬品の薬価算定で、1件不服によって有用性加算が認められたケースがありました。御説明では不服というよりも、データの不備で再申請をして認められたという理解でいるのですが、そんな理解でよろしいかどうか。そういった不服の中に、このようなデータ不備による再申請みたいなものが入っているのかどうか、もし入っていれば、どのぐらいそういったものが含まれているのかをお聞かせいただければと思います。

○西村部会長

 お願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 本日の午前中の件ですが、今回の件は、不服の際に、解析するデータが示されていなかったので、追加で示されたケースでございます。

 それから、5件のケースもございますけれども、多くが承認のときに出している、審査報告書の中で記載されているようなデータではなくて、海外での検証試験が追加で出されているとか、そういう追加的なもので補填していくというか、付加していくような形で認められたケースでございます。

 具体的な数字は、個別の品目の話になるので、控えさせていただきたいと思います。

○西村部会長

 ほかに御質問、御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、5点について御意見、御質問を出していただきましたが、本日の御議論はここまでとさせていただきます。

 予定された議題は以上でございます。

 「○その他」として、事務局から何かございますでしょうか。

薬剤管理官、お願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 先ほど加茂谷専門委員から御指摘がございました。あと、事務局としましても、冒頭御説明いたしましたが、かなり細かい意見も含めて、ある程度、薬価専門部会で検討項目が議論されておりますので、次の機会に製薬業界からの意見聴取をやってはどうかということで、提案させていただきたいと思います。

○西村部会長

 専門委員の方から御意見も出されまして、事務局からもただいまのように、業界から意見聴取の提案がございましたが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○西村部会長

 それでは、意見聴取の場を設けさせていただきたいと思います。次回、業界からの意見聴取にさせていただきます。

 また、次回の日程等について、事務局からお願いいたします。

○近澤薬剤管理官

 薬剤管理官でございます。

 月に1回ということで、来月になるかと思いますけれども、後日、調整の上、御連絡させていただきたいと思います。

○西村部会長

 それでは、薬価専門部会は効率的に進めることができまして、時間はかなり過ぎましたが、本日の薬価専門部会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会) > 第90回中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事録(2013年8月21日)

ページの先頭へ戻る