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2013年9月25日 第29回科学技術部会ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会 議事概要

医政局研究開発振興課

○日時

平成25年9月25日(水)17:00〜19:00


○場所

厚生労働省 12階 専用第13会議室


○出席者

【委員】

永井委員長 位田委員 梅澤委員 貴志委員 小島委員
島崎委員 高橋委員 戸口田委員 中畑委員 中村委員
松山委員 湊口委員

【事務局】

一瀬研究開発振興課長 堀再生医療研究推進室長 今井ヒト幹細胞臨床研究対策専門官

○議事

議事概要

 すでに厚生科学審議会科学技術部会に付議されたヒト幹細胞臨床研究実施計画のうち、継続審議となっていた東海大学、榊原記念病院、杏林大学医学部及び新潟大学医歯学総合病院からの申請、先行審議となった関西医科大学からの申請、継続変更案件の鳥取大学医学部からの申請について審議された。
 その結果、継続審議であった新潟大学医歯学総合病院は了承された。その他の申請については、次回審査委員会以降も継続して審議していくこととされた。
 (審議された臨床研究実施計画の概要は別紙1〜6参照。)

別紙1 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 重症末梢動脈疾患に対する自家間葉系幹細胞を用いた血管再生
<申請年月日>
  平成25年4月24日
<実施施設及び総括責任者>
  産業技術総合研究所 弓場 俊輔
<対象疾患>
  重症末梢動脈疾患
<ヒト幹細胞の種類>
  自家骨髄由来間葉系幹細胞
<実施期間及び対象症例数>
  厚生労働大臣意見発出日から2年間 5症例
<治療研究の概要>
  共同研究機関である大隈病院で採取された約20mlの患者骨髄を本研究所に搬送し、骨髄から間葉系幹細胞を培養増殖する。大隈病院に搬送し、患者下肢虚血部位に筋肉内注射にて移植する。
<その他(外国での状況等)>
  平成23年にLu D等は下肢虚血疾患患者に対して骨髄間葉系幹細胞あるいは骨髄単核球の局所投与による2重盲検無作為化比較試験を行い、前者の治療効果が高いことを報告している。また、本研究者らも間葉系幹細胞が骨髄単核球に比して血管再生能に優れていることを報告している。
<新規性について>
  骨髄より培養された間葉系幹細胞を用いて血管再生を行う点に新規性がある。

別紙2 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 JOKER(重症虚血性心不全に対する自家心臓幹細胞治療)試験
<申請年月日>
  平成24年8月28日
<実施施設及び総括責任者>
  東海大学 細田 徹
<対象疾患>
  重症慢性虚血性心不全
<ヒト幹細胞の種類>
  c-kit陽性ヒト心臓幹細胞
<実施期間及び対象症例数>
  平成28年3月31日まで 6症例
<治療研究の概要>
  待機的に冠動脈バイパス手術を行う症例より、切離される右心耳を利用し心臓幹細胞を単離する。バイパス手術後も左心室駆出率が十分に回復しない症例にカテーテルを用いて幹細胞を投与する。安全性と心不全に対する治療効果を確認する。当施設では、細胞培養を担当する。
<その他(外国での状況等)>
  冠動脈内注入法による陳旧性心筋梗塞に対する心臓内幹細胞の移植には、研究責任者が関与しているSCIPIO試験のほかに、コロニースフィア形成により精製した幹細胞を用いるCADUCEUS試験があり、平成21年から開始され、それぞれ安全性と有効性が報告されている。
<新規性について>
  c-kit陽性ヒト心臓幹細胞を国内で初めて臨床応用する。

別紙3 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 JOKER(重症虚血性心不全に対する自家心臓幹細胞治療)試験
<申請年月日>
  平成24年8月28日
<実施施設及び総括責任者>
  榊原記念病院 井口 信雄
<対象疾患>
  重症慢性虚血性心不全
<ヒト幹細胞の種類>
  c-kit陽性ヒト心臓幹細胞
<実施期間及び対象症例数>
  平成28年3月31日まで 6症例
<治療研究の概要>
  待機的に冠動脈バイパス手術を行う症例より、切離される右心耳を利用し心臓幹細胞を単離する。バイパス手術後も左心室駆出率が十分に回復しない症例にカテーテルを用いて幹細胞を投与する。安全性と心不全に対する治療効果を確認する。当施設では、バイパス手術と細胞投与を担当する。
<その他(外国での状況等)>
  冠動脈内注入法による陳旧性心筋梗塞に対する心臓内幹細胞の移植には、研究責任者が関与しているSCIPIO試験のほかに、コロニースフィア形成により精製した幹細胞を用いるCADUCEUS試験があり、平成21年から開始され、それぞれ安全性と有効性が報告されている。
<新規性について>
  c-kit陽性ヒト心臓幹細胞を国内で初めて臨床応用する。

別紙4 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 脂肪組織由来間質細胞を用いた難治性肺動脈性肺高血圧症治療の安全性および有効性に対する研究
<申請年月日>
  平成24年11月15日
<実施施設及び総括責任者>
  杏林大学医学部 佐藤 徹
<対象疾患>
  肺動脈性肺高血圧症
<ヒト幹細胞の種類>
  脂肪組織由来間質細胞
<実施期間及び対象症例数>
  厚生労働大臣意見発出日から2年間 5症例
<治療研究の概要>
  全身麻酔下に脂肪組織を約300ml吸引し、間質細胞液を分離し、肺動脈に挿入したカテーテルから1時間かけて注入することにより、障害された肺細動脈の再生を目的とする。
<その他(外国での状況等)>
  ラットモデルやイヌモデル(肺高血圧症)において内皮前駆細胞等を投与すると有効である。中国では特発性肺動脈性肺高血圧症患者に末梢血由来の内皮前駆細胞を投与する臨床研究が行われ、症状の改善が報告されている。カナダでも同疾患に対し臨床研究が行われている。
<新規性について>
  脂肪由来間質細胞を肺高血圧症患者に投与する。

別紙5 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 重症虚血肢患者に対する体外増幅自己赤芽球移植と自己骨髄単核細胞移植による血管新生治療の比較試験
<申請年月日>
  平成25年5月13日
<実施施設及び総括責任者>
  新潟大学医歯学総合病院 南野 徹
<対象疾患>
  既存の治療に抵抗性の末梢動脈疾患・難治性血管炎
<ヒト幹細胞の種類>
  培養自己赤芽球あるいは自己骨髄単核細胞
<実施期間及び対象症例数>
  平成30年3月31日まで 24症例ずつ
<治療研究の概要>
  移植の14日前に40〜60mlの骨髄を採取し、主に赤芽球を培養増幅して、末梢動脈疾患患肢に筋肉内注射する。医療用エリスロポエチン製剤を併用する。あるいは、500〜1000mlの骨髄を採取し、骨髄単核細胞を分離し、筋肉内注射する。両血管新生治療の治療効果および安全性を無作為化並行群比較試験にて検討する。
<その他(外国での状況等)>
  本邦ではG-CSF動員自家末梢血単核球移植や自家末梢血単核球移植、皮下脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植による臨床研究が実施されている。
<新規性について>
  重症虚血肢に体外増幅自己赤芽球を投与するところに新規性がある。

別紙6 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 自己脂肪組織由来幹細胞を併用した遊離脂肪移植による乳癌手術後の乳房再建法の検討
<申請年月日>
  平成25年9月1日
<実施施設及び総括責任者>
  関西医科大学 楠本 健司
<対象疾患>
  乳癌に対する乳房温存術後(術後1年以上経過した症例)の乳房変形
<ヒト幹細胞の種類>
  ヒト皮下脂肪組織由来間質細胞(ADRCs)
<実施期間及び対象症例数>
  厚生労働大臣意見発出日から5年間 5症例
<治療研究の概要>
  この臨床研究では、乳房温存術後の陥凹変形に対し、自己皮下脂肪組織由来細胞移植による乳房再建術を行い、治療の安全性、乳房形態への効果、生活の質への効果を検討、評価する。
局所又は全身麻酔下に脂肪採取を行い、脂肪組織分離装置を用いてADRCsを得る。採取された細胞溶液と脂肪組織を混合し、注入用機器を用いて移植する。
<その他(外国での状況等)>
  本治療法は、国内において九州中央病院・九州大学において実施されており、判断した理由19例の安全性・有効性が報告されている(RESTORE研究)。ヨーロッパにおいて本研究と同じADRCを用いた乳癌術後の70症例に対し、施行された乳房再建の試験であるRESTORE2のうち、半年を経過した32症例についてthe San Antonio Breast Cancer Symposium(平成21年)において有効性・安全性が発表された。
<新規性について>
  本研究は、ADRCsを用いた本疾患に対する臨床研究として本研究機関から初めての申請。

別紙7 ヒト幹細胞臨床研究実施計画の概要 平成25年9月25日審議

<研究課題名>
 自己皮下脂肪組織由来細胞移植による乳癌手術後の乳房再建法の検討
<申請年月日>
  平成25年6月3日
<実施施設及び総括責任者>
  鳥取大学医学部附属病院 中山 敏
<対象疾患>
  乳癌に対する乳房温存術後(術後1年以上経過した症例)の乳房変形
<ヒト幹細胞の種類>
  ヒト皮下脂肪組織由来間質細胞(ADRCs)
<実施期間及び対象症例数>
  平成27年7月31日まで 5症例追加
<治療研究の概要>
  この臨床研究では、乳房温存術後の陥凹変形に対し、自己皮下脂肪組織由来細胞移植による乳房再建術を行い、治療の安全性、乳房形態への効果、生活の質への効果を検討、評価する。
局所又は全身麻酔下に脂肪採取を行い、脂肪組織分離装置を用いてADRCsを得る。採取された細胞溶液と脂肪組織を混合し、注入用機器を用いて移植する。
<その他(外国での状況等)>
  本治療法は、国内において九州中央病院・九州大学において実施されており、判断した理由19例の安全性・有効性が報告されている(RESTORE研究)。ヨーロッパにおいて本研究と同じADRCを用いた乳癌術後の70症例に対し、施行された乳房再建の試験であるRESTORE2のうち、半年を経過した32症例についてthe San Antonio Breast Cancer Symposium(平成21年)において有効性・安全性が発表された。
<新規性について>
  本研究は、ADRCsを用いた本疾患に対する臨床研究として「ヒト幹細胞臨床研究実施計画」として初めての申請。本治療手技に関して申請機関に新規性がある。

厚生科学審議会科学技術部会 ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会委員名簿

  氏 名      所 属 ・ 役 職
  青木 清     上智大学生命倫理研究所長
  位田 隆一   同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科 特別客員教授
  梅澤 明弘   国立成育医療研究センター研究所 副所長
  春日井 昇平  東京医科歯科大学インプラント・口腔再生医学 教授
  貴志 和生   慶應義塾大学医学部形成外科 教授
  木下 茂     京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学 教授
  小島 至     群馬大学生体調節研究所 教授
  島崎 修次   国士舘大学大学院救急システム研究科長
  高橋 政代   理化学研究所神戸研究所網膜再生医療研究チーム チームリーダー
  竹内 正弘   北里大学薬学部臨床医学 教授
  戸口田 淳也  京都大学再生医科学研究所組織再生応用分野 教授
○ 永井 良三   自治医科大学長
  中畑 龍俊   京都大学iPS細胞研究所 副所長
  中村 耕三   国立障害者リハビリテーションセンター 総長
  前川 平     京都大学医学部付属病院輸血細胞治療部 教授
  松山 晃文   (公財)先端医療振興財団再生医療実現拠点ネットワークプログラム(JST)
            開発支援室長
  水澤 英洋   東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 教授
  湊口 信也   岐阜大学大学院医学系研究科再生医科学循環呼吸病態学 教授
  山口 照英   国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部 研究員
  山中 竹春   国立がん研究センター 生物統計部門長
                                                    (敬称略)○:委員長


<照会先>

厚生労働省医政局研究開発振興課再生医療研究推進室

TEL: 03−5253−1111(内線4162)

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