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2012年10月31日 第232回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成24年10月31日(水)10:07〜11:14


○場所

於 厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 関原健夫委員 牛丸聡委員 西村万里子委員 石津寿惠委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
佐藤田鶴子専門委員 北村善明専門委員 福井トシ子専門委員
<参考人>
保険医療材料専門組織松本純夫委員長
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長 井上医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○ 先進医療専門家会議の検討結果の報告について
○ 医療機器の保険適用について
○ 臨床検査の保険適用について
○ DPC退出審査会からの報告について
○ 薬剤の診療報酬上の取扱いについて
○ 保険医療機関等の指導・監査等について

○議事

○森田会長
 それでは、委員がおそろいになりましたので、ただいまより「第232回中央社会保険医療協議会総会」を開催いたします。
 委員の出席状況について御報告いたします。本日は、田中伸一委員、藤原専門委員が御欠席です。
 まずは、先進医療専門家会議の検討結果の報告について、これを議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。企画官どうぞ。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 資料1、中医協総−1に基づきまして、9月27日に行われました先進医療専門家会議の審議結果について御報告いたします。
 報告事項は3件で、総−1の1ページにある整理番号005、共同実施に係るもの1件、それから、6ページの第3項先進医療、いわゆる高度医療に係るもの2件、整理番号040、041の2件でございます。
 まず、1ページ目の整理番号005に関しまして簡単に御説明いたします。
 これは、既に先進医療として実施されている技術でございます。先進医療は、原則その保険医療機関で完結することとされていますが、例外的に先進医療専門家会議で認められた場合に、検査に限って、委託、受託の関係で共同実施をすることができます。今回、共同実施が認められ、委託側、受託側双方の施設基準を定めました。技術としては、C型慢性肝炎の遺伝子診断を行い、インターフェロン治療効果の予測を行うものでございます。
 次に、6ページ目の第3項先進医療2項目に関しまして簡単に御説明いたします。
 まず、6ページ目、整理番号040、コレステロール塞栓症に対する血液浄化療法でございます。
 このコレステロール塞栓症と申しますのは、動脈硬化が進んだ大動脈に付着したコレステロールをカテーテル治療などの際に傷つけてしまい、コレステロールの小さな結晶が全身の血管に詰まるという症状です。仮に腎臓の血管に詰まった場合には急性腎不全を発症し、予後不良となるケースも多く、救命し得た場合でも透析が必要になる場合が多いと言われております。この技術は、そうした場合に、血液を体外に取り出した後、フィルターを通しコレステロールを吸着することでコレステロール結晶を取り除くという治療でございます。既存の薬物療法では透析導入率は約40%となっているところを、この技術を併用した臨床研修においては、透析の導入率を10%まで低下することが報告されているものでございます。
 この技術に使用する医療機器はカネカ製リポソーバーLA−15で、コレステロール塞栓症に対しては薬事適応外となっているため、適応症の拡大について第3項先進医療として評価するものでございます。
 次に、整理番号041、慢性心不全に対する和温療法でございます。
 これは、慢性心不全の患者に対して、60度、15分の遠赤外線療法を二、三週間、計10回実施するというものでございます。効果として心不全の改善が期待されますが、現在、薬事法上、心不全に対してこの医療機器を使用することが禁忌となっているため、高度医療を実施し、薬事法上の適応拡大を目的とするものでございます。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 報告事項でございますが、ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたら御発言ください。鈴木委員どうぞ。
○鈴木委員
 1つは、和温療法というのは、よく読むと、低温サウナに入ったり出たりするだけではないかという気もするのですけれども、そういうものが高度医療ということでいいのかなという気もするのですが、そういうエビデンスもあるというようなことなので、このまますぐに保険適用になるわけでもないので、その間には幾つか関門があるので、そういうところで審議していただければいいかという気が一ついたします。
 それと、もう一つは、コレステロール塞栓症に対する血液浄化療法ですが、これは、1回の治療、1症例当たりの費用が約94万円とあるのですが、これを見ますと月に最大6回と書いてあるのですが、ということは、6回やって終わりということではなくて、ずっと何年も続けるようなものなのか、あるいはある程度の期間で済むものなのか。1症例当たり94万円の根拠というか、これをちょっと教えていただければと思います。
○森田会長
 1点目は御意見ということでよろしゅうございますね。2点目は御質問ですので、お答えいただけますか。事務局どうぞ。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 現在、手元の資料の中では、これは1回当たりの費用は資料がございますが、何回ぐらい繰り返さなくてはいけないかということが、ちょっと資料としては今ない状況でございます。恐らく症例によっても違うかと思います。よろしければ、後ほど調べた上でお答えさせていただければ思います。
 失礼いたしました。
○森田会長
 鈴木委員、よろしゅうございますね。
 ほかにいかがでしょうか。特にございませんか。
 それでは、本件に係る質疑はこのあたりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
 続きまして、医療機器の保険適用についてを議題といたします。
 本日は、保険医療材料専門組織の松本委員長にお越しいただいておりますので、松本委員長より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○松本委員長
 それでは、説明いたします。中医協総−2−1の資料をごらんください。
 1ページ目にありますのが製品の一覧表です。今回の医療機器の保険適用は、C1が5種類、C2が1種類です。
 3ページ目をごらんください。1つ目の製品は、メドトロニックiPro2です。
 製品概要をごらんください。本品は、皮下組織間質液中のグルコース濃度の連続測定を行うことを目的とする連続グルコースモニタリングシステムに用いられるセンサーです。既存品に比べてセンサーを小型化することにより、センサーを皮下組織に挿入する際に用いる針も小型化され、穿刺時の痛みを軽減できます。また、センサーを針で挿入するときに用いる用具も改良され、医療従事者が針に触れずに穿刺できるようになり、針刺し事故の防止が期待できます。
 価格につきましては、既存区分である158皮下グルコース測定用電極を類似機能区分とし、既存品よりセンサーを小型化したことなどを評価し、改良加算5%を加算して6,370円といたしました。外国平均価格との比は0.88です。
 2つ目の製品は、6ページ目のMOMAウルトラです。
 製品概要をごらんください。本品は、内頸動脈病変のステント留置術に際し、病変部にカテーテルを通過させることなく、総頸動脈及び外頸動脈をバルーンで閉塞させて血流をとめ、処理中に発生するデブリ等の脳循環への流入を阻止し、吸引除去するために使用される塞栓防止用のカテーテルです。
 価格につきましては、本品は既存品に比べて合併症の発生率が減少するなどの有用性がデータで示されなかったため、既存区分である133血管内手術用カテーテル(7)血管内血栓異物除去用留置カテーテル丸2頸動脈用ステント併用型 イ バルーン型を類似機能区分とし、補正加算をなしとすることといたしました。よって、価格は類似機能区分の価格である18万7,000円といたしました。外国平均価格との比は1.09です。
 3つ目の製品は、9ページ目のリフィットです。
 製品概要をごらんください。本品は、低結晶性リン酸カルシウムとコラーゲンから成る多孔質体の人工骨です。骨欠損部の状態に応じて製品の寸法を選択し、必要に応じて切断、補塡して使用する製品です。
 無機成分から成る既存品に比べて弾力性が付与され、手術時の操作性が向上することなどが期待されます。しかし、本品の既存品に比較した有用性について、エビデンスのあるデータが示されなかったことから、既存区分である078人工骨(1)汎用型丸2吸収型 イ 多孔体を類似機能区分とし、補正加算はなしとすることといたしました。よって、価格は類似機能区分の価格である1ミリリットル当たり1万4,900円といたしました。
 なお、本製品は外国で販売していないため、外国平均価格との比はありません。
 4つ目の製品は、12ページ目のセラミックヒップシステムデルタです。
 製品概要をごらんください。本品は、股関節の関節部を置換するために用いるジルコニア強化高純度アルミナマトリックス複合材料製の臼蓋形成用ライナーであり、臼蓋形成用カップと組み合わせて使用します。
 既存品に比べて強度が向上し、そのことによって人工股関節の脱臼抵抗性の向上も期待できることから、既存区分である057人工股関節用材料(1)骨盤側材料丸4ライナー(I)を類似機能区分とし、改良加算3%とすることといたしました。価格は5万9,400円です。外国平均価格との比は0.56です。
 5つ目の製品は、15ページ目のトラベキュラーメタルショルダーシステム。
 製品概要をごらんください。本品は、人工肩関節置換術の実施時に使用する上腕骨ステム及びグレノイドコンポーネントです。直接固定のための特殊表面処理として、生体骨の構造に似せたトラベキュラーメタルが接合されています。この特殊表面処理により、置換後の固定性の向上が期待できます。
 価格につきましては、既存品に比べて固定性の向上が期待できることを評価し、065人工肩関節用材料(1)肩甲骨側材料及び同区分の(2)上腕骨側材料を類似機能区分とし、改良加算5%とすることといたしました。価格は上腕骨ステムが57万4,000円、グレノイドコンポーネントが14万6,000円です。外国平均価格との比はそれぞれ1.03、0.67です。
 6つ目の製品は、18ページ目のCochlear Bahaシステムです。
 製品概要をごらんください。本品は、振動を骨に直接伝える骨固定型の骨導補聴器であり、中耳の機能を代替するものです。側頭骨に植え込む骨導端子等とサウンドプロセッサーを組み合わせることで機能し、一体のシステムとして使用します。既存品の治療では改善が見込めない両側の聴覚障害症例で、少なくとも一側の骨導閾値が正常または軽度障害である症例が対象となります。
 本品は、類似する機能区分がないことから、原価計算方式で価格を算定し、サウンドプロセッサーを39万6,000円、接合子付骨導端子を12万2,000円、骨導端子を6万3,200円、接合子を6万7,400円といたしました。外国平均価格との比は、それぞれ0.93、0.89、0.82、0.93です。
 今回御説明いたします内容は以上です。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 事務局から補足があればお願いいたします。どうぞ。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 今の資料総2−1に引き続きまして、資料総2−2に関しまして、簡単に補足して御説明いたします。
 資料総−2−2の横表は、これは通常、定例で御報告しておりますもので、既存の機能区分、それから既存の診療報酬算定項目に該当する医療材料、医療機器で、9月1日付及び10月1日付で保険適用が開始されたもののリストでございます。詳細な説明は省略させていただきます。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたらどうぞ御発言ください。牛丸委員どうぞ。
○牛丸委員
 事務局にお伺いしたほうがいいと思うのですが、13ページ、このものに関して、全て外国価格との比較を行っていますが、非常にオーストラリアの価格が高い。連合王国、ドイツ、フランス、この3カ国はほぼ同じであるのに、オーストラリアだけ桁が違う。これは何か原因がわかれば教えていただきたい、これが1点です。
 それから、もう一つは、従来、アメリカ、アメリカということが問題視されましたけれども、オーストラリアを入れたわけですが、全てではないですが、今回のものを拝見すると、アメリカに次いで、何かオーストラリアが非常に高い感じがするのですが、この辺はいかがでしょうか。何か理由があれば、この品だけではなく、全般的なものでその辺について教えてください。
 以上2つです。
○森田会長
 事務局、お願いいたします。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。2点の質問それぞれに関しましてお答えいたします。
 まず、第1点目の質問は、この資料総−2−1の13ページ目にありますセラミックヒップシステムデルタの諸外国におけるリストプライス、各国比べた中でオーストラリアが非常に高い。背景は何かあるかという御質問でございました。
 これは、我々が得ている説明によりますと、オーストラリアが一般論として先進的な医療を推進しており、有用性が高いとオーストラリア政府側が認めた材料に対しては、高い価格を設定する傾向にあるということがまずございます。それに加えて、オーストラリアでは、インプラントに関しましては、手術において、全サイズと埋め込み必要な全ての専用器具を企業側が貸し出していて、それを使用した分だけ販売するという形態をとっているため、その分、コストがかかっているという背景の説明を受けております。
 それから、2点目の、オーストラリアは全般的に今回の案件にかかわらず高い傾向があるのではないかという御質問でございます。これに関しましては、確かに、本日提出の資料の中ではそうした傾向は若干読み取れますが、我々といたしましては、もう少し系統的に見てみる必要があるとは考えております。まだそうしたオーストラリアが系統的にリストプライスが高い傾向にあるのかどうかということまでに関しましては、十分に我々としても検討を進めていない、評価を進めていない状況でございます。
 以上でございます。
○森田会長
 よろしゅうございますか。
 ほかにいかがでしょうか。
 他に御質問がないようですので、本件につきましては中医協として承認するということにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。それでは、御説明のありました件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 松本委員長におかれましては、どうもありがとうございました。
 本件に関する議論は以上といたします。
 続きまして、臨床検査の保険適用についてを議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。どうぞ。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。中医協総−3に基づきまして、臨床検査の保険適用に関しまして御説明いたします。
 今回、保険適用に関して御審議いただく臨床検査は、新項目1件です。この測定項目はインフルエンザ菌(無莢膜型)抗体検査です。
 2ページ目をごらんください。本検査は新規の項目で、中耳の貯留液や耳漏または鼻汁の中の無莢膜型インフルエンザ菌抗原の検出を目的とした検査で、中耳炎または副鼻腔炎の診断補助に用います。
 3ページ目をごらんください。本検査は、インフルエンザ菌感染が疑われる中耳炎患者または副鼻腔炎患者に使用するもので、インフルエンザ菌感染が確認されることで、培養検査の結果を待たずに抗菌薬の選択に当たって有用な情報が得られ、治療方針選択の一助になることが期待できます。
 本検査の感度、特異度は、資料に記載しているとおりでございます。
 点数設定につきましては、既存のヘモフィルス・インフルエンザb型抗原定性を参考にし、150点といたしました。
 本日御審議いただく臨床検査は以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの説明につきまして、御質問等ございましたら御発言をお願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、御質問ないようですので、本件につきましても中医協として承認することにしたいと思いますけれども、御異議ございませんね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、説明がありました件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 それでは、続きまして、DPC退出審査会からの報告についてを議題といたします。
 これも事務局から資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。どうぞ。
○井上医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 中医協資料総−4に基づきまして、DPC制度から退出する医療機関につきまして御報告いたします。
 医療機関名は、この資料にございますとおり、株式会社日立製作所多賀総合病院で、退出日が平成25年3月1日、退出理由が、医師の退職により、急性期入院医療を提供することができなくなったためという形でございます。
 背景については、この1ページ目の資料の上に書いてあるところですが、DPC制度におきましては、診療報酬改定以外の時期に緊急の理由によりDPC制度から退出する場合には、中医協基本問題小委員会の委任を受けたDPC退出審査会で退出の可否を審査・決定することとしているところでございます。
 今回、当該病院から下記の理由によって退出届が提出されたことから、審査会を10月3日に開催し、可否について審査を行いました。
 審査の結果、退出について可とする旨、決定し、この病院が平成25年3月1日付でDPC制度から退出することとなった旨、御報告いたします。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。これもよろしいでしょうか。
 それでは、御質問がないようですので、本件に係る質疑はこのあたりといたします。ありがとうございました。
 それでは、続きまして、薬剤の診療報酬上の取り扱いについて、これを次の議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、これも事務局から御説明をお願いいたします。どうぞ。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 資料総−5をごらんいただきたいと思います。アルテプラーゼの保険適用の変更に伴う診療報酬上の取り扱いについてということでございます。
 経緯のところに書いてございますが、8月31日開催の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、アルテプラーゼ(遺伝子組み換え組織プラスミノーゲン活性化因子)について、従来承認とされていた脳梗塞発症後3時間以内の使用に関して、これが4.5時間以内というように変更されたということでございまして、これにつきましては、1枚おめくりいただいて3ページをごらんいただきたいのですが、9月19日の総会で、公知申請とされた適応外薬の保険適用というものの一部として御報告されております。下にございます表の一番上のところ、アルテプラーゼにつきまして、「発症後4.5時間」と下線を引いてございますけれども、このように御報告させていただいたものでございます。
 また1ページにお戻りいただきたいと思いますが、課題に書いてございますけれども、実は、超急性期脳卒中加算という加算がございますけれども、これは、もともとの承認要件でございます3時間以内というものに基づいて、こちらの加算の適用につきましても3時間以内というようになってございましたが、今般の変更を踏まえまして、日本脳卒中学会からも、この加算の要件変更につきまして要望がございました。
 そういうことで、3の対応案でございますけれども、この3時間以内というものを4.5時間というように延長してはどうかということでございます。
 具体的なものは次の2ページに書いてございますけれども、この左側の現行「3時間以内」を「4.5時間以内」にすること。それから、留意事項通知の(2)のほうでございますけれども、日本脳卒中学会医療向上・社会保険委員会というものがございますが、改正案のときには、その社会保険委員会rt−PA(アルテプラーゼ)静注療法指針改訂部会と「改訂」という字が入ってございます。この部会の作成した指針は、今回の4.5時間というものに伴いまして幾つかの要件も変更がございますので、その新しいものを踏まえるというように要件変更をさせていただきたいということでございます。
 説明は以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明についても、御質問等ございますでしょうか。嘉山委員どうぞ。
○嘉山委員
 これは今、日本の国民病であります脳卒中に対する診療上の取り扱いの変更なのですけれども、現時点でこの3時間ですと、適応が急性期脳梗塞の大体10%以下なんですよ。これを延ばすことによって、大体その二、三倍の患者さんがこのお薬の恩恵を受けることができるようになるので、今回のこの公知申請をすぐ取り上げていただいたことは、脳卒中学会としては本当に感謝していますので、どうもありがとうございました。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。
 特に御発言ないようですので、本件につきましても中医協として承認するということでよろしいですね。
(「はい」と声あり)
○森田会長
 それでは、説明のございました本件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 それでは次に、最後のアジェンダになりますけれども、保険医療機関等の指導・監査等についてを議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○医療指導管理官
 医療指導管理官でございます。
 私から、保険医療機関の指導・監査等についてということで御説明させていただきます。
 本件、前回のこの総会で東京医科大学茨城医療センターの指定取り消しの事案に関連して御質問があった事案でございます。大学病院としては異例の事案ではございますけれども、その関係で本日、資料を用意させていただきました。
 まず、保険医療機関の事後の指導監督ということで言いますと、健保法上、指導、それから監査という2つの手段がございます。指導につきましては、ここにございますように、保険のさまざまなルールについて周知徹底をして、質的向上及び適正化を図るものでございまして、内容といたしましては、下にありますように、集団指導、それから集団的個別指導、それから個別指導という3種類の形態でやっております。
 それから、2番目が監査ということでございます。これは、医療担当者が行う療養の給付等が、法令の規定に従って適正に実施されたかどうかということを確認するということで、出頭命令をかけさせていただいたり、あるいは立入検査をしてということで事実確認をするものでございます。
 その結果、事案の悪質性等に応じまして、指定・登録の取り消しという一番重い保険診療の資格を剥奪するものがあり、それ以外に、戒告、注意という場合は、これは行政上の措置でございますけれども、そういうような措置がとられるという整理になっております。
 ページをおめくりいただきまして、先にちょっと3ページ目のほうで、若干、監査の流れについて御説明させていただきます。
 前回、監査につきましてはちょっと時間がかかり過ぎているのではないかという御指摘をいただきました。私どもといたしましても、できるだけ迅速にするということで取り組んできておりますけれども、監査と申しますのは具体的にどういう流れかと申しますと、まず、ここにありますように、監査に入る前に、事前にその医療機関のレセプトを点検するでありますとか、あるいは患者さんに、実際にその医療機関でどういう医療を受けたのかということを確認するという手続がございます。
 それを受けて、実際の監査に入るわけでございますけれども、その中では、医療機関におけるさまざまな書類を確認するとか、あるいは関係者の方に対して聴取を行うということで、どうしても大きな病院だと、関係者の数が広がってしまいますので時間がかかってしまうということもあります。ですから、診療所だと大体数カ月程度で終わることが通常ではございますけれども、病院とか、あるいは若干手が込んだ案件につきましては、1年を超えて2年ぐらいかかってしまっている例もあるということでございます。
 その結果、最終的に取り消しということになりますと、これはこの図で言うと一番左側になりますけれども、まず、厚生労働省のほうに内議という形で相談をしていただいて、それが終わりますと、今度は行政手続法の不利益処分に該当しますので、聴聞手続ということが行われます。さらには、地方社会保険医療協議会という各厚生局に置かれたものに対して諮問答申を行うということで、そこで最終的に指定取り消しということになりまして、公表という流れになるということでございます。
 それで、ちょっと2ページ目にまた戻っていただきたいのですけれども、前回、診療報酬の返還のお話についても、ちゃんとなされているのかという御指摘ございました。監査が終わった後の経済上の措置ということにつきましては、診療内容または診療報酬の請求に対して、不正または不当な事実を認めた場合における返還期間は、監査時点からさかのぼって5年間という扱いにさせていただいています。カルテの保存期間等との関係もございますのでこういうふうにさせていただいております。
 具体的には、各医療機関において、本来、我々が全てのレセプトを一枚一枚チェックできればいいのですけれども、なかなかそこまでやっているとほかの事案にもかかれないということがございますので、監査において指摘した具体的な事実につきまして、各医療機関のほうで、この5年間という期間の全患者分について、カルテを対象に自主点検を行っていただきまして、その上で保険者ごとに返還同意書を作成していただきまして、都道府県事務所、実際に監査を担当したところに提出していただきます。そこで、各事務所において、その内容についてこちらが指摘した事項としっかり合っているかどうかを確認した上で、保険者に通知いたしまして、保険者から実際の不当利得の返還請求という形で医療機関のほうに請求していただき、医療機関のほうから返還していただくという形になっております。一応こういう形で、我々としてもしっかりチェックをしてやっておりますので、返還についてはなされているものと思っております。
 それと、3点目が施設基準等適時調査、これは今回の事案でもあったのですけれども、いわゆる診療報酬でいろいろな施設基準等があって、高い点数をとるためには届け出をしていただくということがございます。ただ、その届け出というものが、本当に実態に合っているかどうかを確認するということを我々としてもやっておりまして、一応ルールとしては、原則、年1回やらせていただくということになっております。ただ、これにつきましては、私どもも現状では必ずしも年1回できているところではございませんので、このあたりは、私どもとしても一番力を入れて実施体制の強化に取り組んでいるところでございます。具体的にもうちょっとメリハリをつけてやっていくことについても、これから考えていかなければいけないと思っております。
 続いて、4ページ目、5ページ目が、今一番直近で公表されております指導・監査の実施状況でございますけれども、指導につきましては、それぞれの類型ごとにこういう件数を行わせていただいております。それから、監査については、平成22年度に動いていた監査が合計で159件あるということでございます。
 それから、5ページ目に移りまして、指定の取り消しということで言うと、平成22年度は11件でございます。その下に指定取消相当というものがございますけれども、これは、指定取り消し前に保険の指定を辞退する、ちょっと言い方が悪いですけれども、処分を避けるためにということも過去にあったりしましたので、そういうものに対しましても監査を続けて、指定の取消相当というものをすることによって、そういう人たちがまた別な形で申請してきたときには、一応拒否できるというような扱いにしておりますので、両者合わせて22件ということになっております。
 それから、返還金額は、平成22年度は43億4,397万円ということで、指導が約27億円、監査が約16億円となっております。
 それから、適時調査の件数はここに書いてあるとおりでございますが、どうしても施設基準を出しているところは病院が多いものですから、医科が中心になって、医科でも病院が中心になっているというのが現状でございます。
 次のページが、過去5年間の指導件数等の推移でございますけれども、ここに書いてあるような形の結果でございますが、指導件数につきましては年々着実にふえてきているかとは思っておりますし、ここは引き続き取り組んでいきたいとは思います。
 それから、7ページ目が、平成22年度に実際指定の取り消しもしくは取消相当を受けた医療機関の一覧表でございます。これはごらんいただければと思います。
 それから、8ページ目以降が、まだ、これは正式にまとめて公表というところに至っていないのですけれども、前回、先ほどの東京医科大学茨城医療センターの事案がございましたので、平成23年度以降、今日までに取り消した事案につきまして、区分と、それから不正等の請求額があります。ただ、この不正等の請求額といいますのは、先ほどの7ページ目の額は自主点検をした結果のトータルでございますけれども、こちらはまだ監査で実際把握した不正請求額しかちょっと集計できておりませんで、最終的には、これに自主点検の分が加わった形の額になると理解しております。
 ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問、御発言がございましたらどうぞ。石山委員どうぞ。
○石山委員
 短期間に資料提供ありがとうございます。この件数が多いのか少ないのかというのは、ちょっと私は判断できませんけれども、何点か伺いたいと思います。
 現在、非常に職員数の問題とかいろいろあるのですけれども、ここで指導のところが、3項目の中で、丸3になると個別指導ということになりますよね。個別指導は、ちょっと伺ったところによると、何回か指摘を受けたり、あるいは問題点があったところを重点的に個別に指導していくということをいろいろお聞きしたのですけれども、庁として定例監査というか、臨時監査でもいいのですが、こういうところをぜひ重点的にやっていただきたいと思っております。
 あと、2点目が、これは返還遡及期間が5年ですね。金額については、当然その事象に合わせてやると思うのですけれども、重加算を適用したケースについて教えていただきたいと思います。
 3点目が、このトータルの表を見ますと、歯科のケースが非常に多いのですね。これは、何で歯科がこんなに多いのかということを、原因というか理由をお聞きしたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 お願いいたします。
○医療指導管理官
 まず、1点目でございますけれども、まず、ちょっと言葉の問題で、ここでいう監査、我々の監査というのは、いわゆる銀行に対して監査みたいに定期的に入っていく監査ではなくて、不正とかの疑いのあるときに行うものということでございます。そういう意味では、今、委員おっしゃったようなことは、どっちかというと指導のほうのイメージに多分近いのだと思うのですけれども、指導につきましては、今、どちらかといいますと、例えば具体的にいろいろな形で情報の提供があったケース、それは被保険者、それから従業員とかからあったケースとか、あるいは、過去に指導した結果、再指導という形で、これはもう一回ちょっとチェックしなければいけないねというようなところを中心に優先してやっておりまして、今はそっちのほうをどちらかというと優先的にやっているので、それ以外の部分については、その後ということにはなってきます。
 具体的に言うと、例えば集団的個別指導というものをやった後、翌年度においても一定点数、高点数であるような医療機関については、翌々年度に行うとなっていますが、それは、それ以前に、まず最初に情報提供があったところとか、指導の結果、再度指導が必要なところを優先して今の限られた人員の中でやっているところでございます。
 それから、2点目の重加算の話でございますけれども、我々、実際に医療機関に点検していただいて、厚生局の都道府県事務所に出してもらって、それを確認した上で保険者のほうに通知をしています。実際に不当利得の返還請求は、保険者から医療機関に行っていただくということでございますので、あくまで重加算をするかどうかというのも、法律上、保険者が判断することになっておりますものですから、ちょっと申しわけございませんけれども、具体的に保険者のほうがどれだけのケースについて重加算をやったのかというところまでのデータは把握していないところでございます。
 それから、歯科が非常に多いということにつきまして、そこまではまだ分析が十分できておりませんが、いずれにしろ、不正があったと疑われる事案については、厳正に対処した結果ということで御理解いただければと思います。
○森田会長
 石山委員よろしいですか。
○石山委員
 わかりました。
○森田会長
 白川委員どうぞ。
○白川委員
 私ども保険者の立場から3点、意見・質問を述べさせていただきたいと思います。
 基本的に、大部分の医療機関はきちんと法を守り、診療報酬のいろいろな要件をきちんと遵守されているということはもちろん理解しております。けれども、健康保険組合での経験、あるいは地方社会保険医療協議会の委員として参画した経験から申し上げると、非常に悪質な不正請求、架空請求、二重請求があると。この件に関しては、正直申し上げて、私の個人的な意見で言うと、まさに詐欺だと。弱い患者さんをだまして不当な診療報酬を巻き上げる詐欺行為だと思わざるを得ない案件が非常に多い。一方、過去、厚生労働省として警察あるいは検察に告発するといったところまで至るケースが非常に少ないと思っているのですが、詐欺罪で告発した件数はどれぐらいあるのかということを教えていただきたい。
 2つ目は、総−6の2ページ目に経済上の措置の中で、「この期間内の全患者分の診療録を対象に自主点検を行い、返還同意書を作成し、各厚生局に提出」とありますが、それは本当にきちんとなされているのかどうか、あるいは提出したものについて完全に返済したかどうかのチェックをされているかどうか。私の経験から言えば、ほとんど返ったケースはないと認識しておりますが、私の認識が間違っているかを確認させていただきたい。
 3つ目は、この資料の6ページ目の下の表ですが、保険者等からの通報、その他の通報の件数が出ております。平成22年度に至ってはわずか計22件ですが、私がいた健保だけでも年に20件は出していたと思うのですが、非常に件数が少ない。これはどういうことなのかを御説明いただきたい。
○森田会長
 以上ですね。では、お答えいただきます。
○医療指導管理官
 医療指導管理官でございます。
 まず、1点目の告発件数でございますけれども、私どものほうで把握できましたのは平成9年度以降の数字でございますけれども、平成9年度以降の件数では20件ということになっております。
 それから、2点目につきましては、きちんとチェックされているかということでございますけれども、一応私どもとしまして、確かに全部のレセプトを私の目で見たわけではないのですけれども、ただ、実際問題といたしまして、きちんと我々が指摘した事項が返っているかというところについてはチェックをしておりますし、あと、監査においても、できる限り、単に監査だけのレセプトではなくて、大体これがいつごろから不正請求が行われているかという不正請求の広がりみたいなものもある程度把握するようにしていますので、そういうものとの関係で、もし私どもが把握した広がりと出てきたものが違うということであれば、それはチェックをして指摘をしているところでございます。
 あと、返済のチェックをしているかにつきましては、一応、先ほど御質問がありましたように、実際に40%加算したかどうかまでは把握していないのですけれども、実際、返還されたかどうかにつきましては、各厚生局のほうで事後も追いかけて把握しておりますし、例えば、取り消しまでいかなくても、戒告とかで終わったところについては、翌年度、再指導という形で医療機関に入りますので、そのときにきちんと返還がなされているかを確認したり、あるいは、指定取り消しを受けたところで、5年たって再指定の申請をしてきたときに、きちんと返還がなされているかどうかについては、確認した上で対応しているというところでございます。
 それと情報提供でございますけれども、これは22件と書いていますのは、1年間で22件しかなかったということではございませんで、今回、平成22年度に取り消した22件について、どういう端緒で取り消したかということでございます。実際には、情報提供、これは保険者からも結構いただいておりますし、あるいは審査機関とか、あるいは被保険者の方とか患者とかというのが今、合計で何件あるかというのは、ちょっと手元に数字がなくて申しわけないですけれども、かなり各事務所で大体都道府県ごとに10件から数十件はあるということでございますので、この22件というのは、あくまで今回、平成22年に取り消した22件について、その端緒がどうだったかということでございます。
○森田会長
 白川委員どうぞ。
○白川委員
 よく聞き取れなかったのですが、最初の告発の件は、平成9年からとおっしゃいましたか。
○医療指導管理官
 平成9年度からでございます。
○白川委員
 そうすると、14年間で20件ということですか。
○医療指導管理官
 そういうことになります。
○白川委員
 これからは意見ですが、先ほど申し上げたとおり、悪質なものがかなりあると認識しておりますので、これはやはり告発すべきだと。弱い患者さんをだましているわけですから、相当に質の悪い、詐欺罪にあたるケースが多いと思っておりますので、ぜひとも積極的に詐欺罪ということで告発をしていただくことを要望いたします。
 それから、私ども保険者から調査依頼をかなり出すのですが、厚生局が動いていただけないケースが非常に多いのが残念です。せっかく貴重な情報を、患者さんから領収書までとって保険者はチェックしているわけですから、その辺は適切に指導なり監査なりをやっていただくようにお願いいたします。
 それから、これも要望ですが、先ほど申し上げたとおり、ほとんど返還されないと。言い方は大変申しわけないですけれども、悪いことをやって、その分が自分のところの利益になる。悪いことをしてやり得というケースも見られると危惧しておりますので、不正した分は確実に返済をするように、厚生局できちんと指導していただくようにお願いいたします。
○森田会長
 事務局どうぞ。
○医療指導管理官
 順不同になりますけれども、告発の件につきましては、刑事訴訟法上、犯罪であると思料されるときについては告発するという扱いになっておりまして、私どもとしては、今、具体的には告発するケースということでお示ししていますのは、1つは、監査において、例えば関係書類を焼却とか隠匿したりするような意図的な監査妨害があったケースでありますとか、あるいは不正請求の事実が明らかであるにもかかわらず監査を拒否した場合、あるいは不正請求の返還に応じない場合については告発を行うということで扱っております。
 今後ともそういう形で、犯罪ということでありましたら、そういう部分については適切に対応していきたいと思っております。
 あと、厚生局が動いてくれないということにつきましては、御指摘を重く受けとめさせていただきます。私どももいろいろ業務の指導に入っているときにも、情報提供の扱いをしっかりやっていかないといけないということは常日ごろから申しておりますので、そのあたりは徹底していきたいと思っております。
 それから、返還のことにつきましても、返還というのは、一応法律上は保険者のほうから医療機関のほうに請求していただくということではございますけれども、私どもとしても、適切に返っているということについてはチェックをしていきたいと思っております。
○森田会長
 花井委員どうぞ。
○花井十伍委員
 質問と意見なのですけれども、1つ質問は、これは、患者が支払った分も返還されているという理解でいいのかどうかと、それは徹底しているのかというのが1つと、それから、これは意見なのですが、こういうことがマスコミ等々に出ると、やはり保険診療自体に対する信頼を揺るがす話になると思うのですね。中医協としましても、これだけ議論をしているのに、一部のそういう不正によって、やはり保険診療自体の公正性というものに疑念を持たれるというのは非常にマイナスなので、ぜひ厳格な運用ということで、さらに人手不足というところもあろうかと思うので、これはほかの先生方の意見も聞かなければいけないのですけれども、やはり中医協としては、そういうところにきちんと手当てをして、この全体をきっちりと正当に運用してもらうということを総意として持ってもいいかと思います。
○森田会長
 では、質問についてお答えください。
○医療指導管理官
 患者負担分につきましても同様でございまして、一応我々としては、医療機関に返還依頼を出すときに、患者さんに関してもしっかり返してくださいということでお願いはしているところでございます。
○花井十伍委員
 お願いをしているということは、返っているかどうかは確認されていない。
○医療指導管理官
 基本的には、そこの返っているかどうかの部分については、我々の仕事というよりは、むしろ保険者にやっていただく部分かと思っておりますので、我々としても、そういう形で指導はしておりますけれども、そこまで具体的に、では、返っているかどうかというところまでは、逐一把握しているわけではございません。
○花井十伍委員
 ちょっとそれはある程度把握しておく必要があるのではないかと思うのですけれども。払いっ放しで払い損になっているかもしれないということなのですか。
○医療指導管理官
 課題として受けとめさせていただきます。
○森田会長
 鈴木委員どうぞ。
○鈴木委員
 日本医師会としましても、悪質な行為に関しては厳しく指導・監査等で対応するように求めておりますし、我々、立ち会い等で、地域の医師会の先生方に、その辺も非常に厳しく対応しているところであります。
 一方、ほとんどの先生はまじめな先生でして、そういう悪質なところと、例えば平均点数が高いだけで集団的個別指導の対象になったりしてしまうのですね。例えば、在宅を一生懸命やると点数が高くなる。そういうことだけで集団的個別指導の対象になる。そういったことを先生方は非常に気にされる、そういう方々がほとんどでございますので、そこは分けて考えていただきたいと思います。そういう悪質なところは、医師や歯科医師もそうだと思いますけれども、むしろ医師や歯科医師というのは、単なる雇われているような感じで、その背後に営利企業なんかがあったりするというようなことがあったりして、我々の非営利の医療というものとは全く違う考え方の方々がいらっしゃるというような事例もありますので、そういうところは、やはり私どもも厳しく対応してほしいと思っていますが、それは逆に、医療の中の仕組みだけでは対応し切れないようなところも出てきているというような状況も聞いておりますので、そういうものを含めて検討していくことが考えられるかと思います。
 一方では、我々も、ピアレビューといいまして、自分自身で自浄作用を発揮して、きちんとそういうものに対応していこうという取り組みも進めております。ほとんどは、これはもう全く問題ない、むしろそういうところと一緒にされては困ると憤慨していらっしゃる先生方がほとんどだということです。それでも、平均点数が高いだけで集団的個別指導の対象となることを本当に嫌がっている先生が多いことを、ぜひ御理解いただきたいと思います。
○森田会長
 白川委員どうぞ。
○白川委員
 鈴木先生のおっしゃるとおりだと思います。冒頭申し上げたとおり、大部分の医療機関は、きちんとやっていただいているというのはそのとおりだと思います。ただ、申し上げたかったのは、悪いことをしているのに、その割には罪が軽いなと。返済しなければいけないお金も、100%返済しない、刑事罰も受けない。悪いことをしたほうが得だ、みたいなことになったら大変なので、そこは一罰百戒、きちんと罪を犯したのなら罪を犯したということで刑事罰を科すべきだし、返済すべきお金はペナルティーをつけてきちんと返すべきだと。そういう仕組みをぜひともつくっていただくことをお願いしているだけです。
○森田会長
 安達委員どうぞ。
○安達委員
 白川委員も御指摘になった、例えば健保組合からも上げるのだけれども、なかなか調査が始まらないという件ですね。今、鈴木委員も言われましたけれども、我々、医療団体、医師会というのは、ピアレビューの意識は、特に近年は相当強くあることは事実でありまして、例えばそれは審査委員会等を通じてレセプトを見る、余りにも不適正だ。審査委員会は、医療機関をお呼びして面談をするという権限はございます。あるいは、それを通じて知り得たことで医師会が、会員であれば、会員を呼んで、また面談をするということもやります。
 ところが、最終的にそれらに法的権限がないものですから、ある意味での確信犯的な医療機関というのは、残念ながらごく一部にはあるということは事実で、これはどの世界でもある程度、一部がそうだという意味では、その範囲を超えるものではないと思いますけれども、あることは事実なのですね。
 それで、法的権限がないですから、最終的には、今で言えば厚生局地方事務所等へ、むしろ医師会とか審査委員会のほうからも、単に健康保険組合からばかりではなくて、そういう立場からも、この医療機関は対象にすべしということを上げることがあるんですよ。あるのですけれども、実際、なかなか個別指導が始まらないということは、実はしばしばこれまでも我々が経験してきたことでございます。
 人員の関係というのがあることはよくわかります。特に、医療指導官のなり手が少なくて、数が少ないというところも1つのネックだと思いますけれども、その辺の体制を厚生労働省としてはある程度考えていただかなければいけない。特に、医療指導官の数が足りない、この問題は全国で大変深刻だろうと思います。年齢制限もございます。給与もはっきりいってそれほど高いとは言えない。しかも、現役の医師でなければ、年齢的にいってもそうですが、現役の医療知識、技術がなければ医療指導官としての職責は果たせない。だから、適任者がなかなかないというのが全国的な状況だと思いますので、その改善に向けては何かの方策を考えていただかなければいけない時期まで来ているのではないかというのを、私は近畿、京都を見ているだけでも、そういうように感じるところがございます。それについて、事務局は何かそれを少し、こうすれば変わるのではないか、医療指導官をふやせるのではないかというような方策は、今、現実に、具体的にお考えになっていることはございますか。あるいは、私が指摘した医療指導官の不足の原因が、今申し上げた理由だということについて、その理由で医療指導官が少ないのだという認識そのものはおありでしょうかということを、この際、ちょっと改めて確認させていただきたいと思います。
○森田会長
 事務局どうぞ。
○泉医療指導監査室長
 医療指導監査室長です
 今、御指摘いただきました指導医療官の不足につきましては、全国的に大変大きな問題になっていると思っております。不足している原因につきましては、今いろいろ挙げていただきましたとおり、職務の中身、それから、それに求められる資質、それに対する処遇といったさまざまな要因があるかと思っておりまして、このあたりを私どもも実態を踏まえながら改善に向けて努力していきたいと思っておりますし、また、その確保に向けましては、さまざまな病院や医療団体などにも適任者の御推薦をお願いするなど、働きかけを強めているところでございますが、今後とも、そうした取り組みを進めていきたいと思っております。
○安達委員
 この際ですから1つだけ申し上げますけれども、私ども、例えば京都府医師会もしばしば、各医療団体に働きかけるという推薦のお願いをいただくのですが、適任者がないのです。つまり、現役の医療現場にまだ医師として働けるというような十分な適格性を持ったレベルの医療知識を持たないと、医療指導官をやれないだろう。そういう人たちは、現役の医療現場で必要とされて人員として働いておられるわけで、その方でなければ、年齢的にも医療知識の内容からいっても医療指導官にふさわしくない。
 そのときに、やはりもう的確に申し上げれば、現役の医師で働いていることの給与と、厚生局における医療指導官給与の間の差額というものを埋められない部分があって、そこのところが最大のネックだと、私は端的に申し上げると感じているのですが、その辺は改正可能なのですか。
○森田会長
 事務局どうぞ。
○泉医療指導監査室長
 処遇面につきまして、直ちにここで何かお約束することはちょっと難しいと思いますけれども、現実の実態を踏まえまして改善に向けて努力をしていきたい、確保に向けての改善に取り組んでまいりたいと思っています。
○森田会長
 西澤委員どうぞ。
○西澤委員
 このような議題になると本当に私たちは物が言えなくなって悔しい思いでいます。本当にごく一部です。医療機関は病院は八千数百ある、診療所を含めたら何万ある、その中でたかがこの数です。このような一部の悪質な人のために私たちが小さくなっていなければならないということに対して、非常に悔しく思っています。
 ただ、これに関しましては、白川委員を初めとして、一号側委員に、大多数の医療機関、先生方はきちんとやっているのだということをしっかり言っていただいた。このことは大事だと思っています。恐らくこれから報道されたときに、どうしてもこの悪質な医療機関の議論をしたということで大きく出ると思いますが、そうすると、しっかりやっている医療機関も白い目で見られることがあります。そういうことはあってはならない。ここに居る、報道機関の方には、そのあたりは誤解がないように、本当に一部の悪質な人たちの議論をしたということは承知していただきたいと思っています。
 それと、もう一つは、悪質ではなくても指導とか監査が入る場合、それから返還がある場合において、実は、この診療報酬点数の本は分厚い本で非常に読みづらく、解釈の仕方で、これでいいのだろうと思っていても、実は違うという例が多々あります。そういうことで実は悪質ということでない返還、指導とか何かの段階での返還というのはあります。やはりそういうことがないように、診療報酬はもう少し簡素化して、解釈は、誰が読んでも同じ解釈ができる、そのようなものに今後していっていただきたい。これは要望でございます。
○森田会長
 堀委員どうぞ。
○堀委員
 歯科からコメントさせていただきたいと思います。
 今回のような取り消し案件等が出れば、これは医療界全体として襟を正すのは当然だと思っておりますし、また、故意に著しい不当や不正があった場合は、これはもう規則に従って粛々と対応していただきたい。これは全部の歯科の医療機関の総意であると思っております。
 ただ、先ほど来話がありますとおり、特別な事例と思っておりますので、それ以外のほとんどの真っ当な医療機関に類が及ぶような、厳しくするような形の議論は、また一考をお願いしたいと思っているところであります。
 それから、先ほど話がありましたが、ここから先は個人的な意見なのですが、不正をして得た利益を返さないというような意見、そんなことがあってはならないと思っているのですが、監査取り消しの後の事情を聞くところによると、例えば、診療報酬も、債権譲渡等で、自分ではもう管理でず、支払い能力がもうなくなっている医療機関もかなりあると思っておりますので、どうやって不当な利益を回収するかということ、これはまた難しいところもありますし、それなりの規則、法に従って粛々とやっていただくのが適当なのかと思っております。
 指導・監査のあり方については、また別のところから、我々も医療機関として、先ほどあった高点数による選定の問題を含めていろいろな問題意識もあります。中医協の場ではふさわしくないのかもしれませんので、これからまた機会を得て御議論させていただきたいと思っております。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 牛丸委員。
○牛丸委員
 不正を行って、それに対してペナルティーがあって当然です。そして、保険医療機関、保険が適用されないようになるのも当然です。今、そういうことに関しては皆さんの御意見がありましたので、それとはちょっと違った観点でお聞きしたいのですが、今回のような、これほど大きな病院がそういうことを行った場合、当然それ以降、その病院が診療行為を行ったときには自己負担になるわけですが、そこに入院している患者及びその地域の外来で診察を受けていた方にかなりの影響が及ぶと思うのです。小さな医療機関の場合にはさほど、そこの地域にほかにも医療機関があると思うのですけれども、今回のような場合には、そこの地域住民に対して、あるいは入院患者に対してどういう対応を行ったのか、それを教えてください。
○森田会長
 どうぞ。
○医療指導管理官
 ちょっとまだ、まさに今、進行中でございますけれども、基本的に、この医療機関について言うと、12月1日に取り消しということになりますので、それまでに、まず、今、入院している患者さんの中で、その病院でなくてもいい患者さんみたいなものにつきましては、例えば転院等をやっていただくとか、あるいは、今後新しく入ってくる患者さんについても、できるだけほかの病院で受けられるものについては受けていただくということの調整を今、茨城県、それから病院のほうでやっていただいているところでございます。
 地域住民の方にとってみれば、そういう意味では非常に不安を抱かれているということは多分事実だと思いますので、そういう中で、保険としては保険としての厳正たる対応をとりつつ、いかに地域医療の確保という点で支障のないようにしていくかというところについては、これから私どもも、茨城県あたりと一緒になって考えていかなければならないとは思っております。
○森田会長
 ありがとうございました。
 この件、ほかに御発言ございますでしょうか。鈴木委員どうぞ。
○鈴木委員
 きょう出てきた病院は、2つの病院とも私の地元の茨城県なのですね。日立製作所多賀総合病院は、これはもう原因は医師不足でございます。それから、茨城医療センターは県南のほうですが、本当に大学病院ともあろうものがということで、我々も怒りを覚えますが、これは患者さんに罪はないので、やはり患者さんがさらに困るようなことは、ぜひ御配慮いただければと私のほうからもお願いしたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 前半の日立何とかというのは、あれはDPCの話ですね。診療をやめるわけではないですね。わかりました。
 それでは、この件、一号側、二号側とも御意見はそれほど違わないと思いますので、出ました御意見を踏まえて、事務局の側も対応していただきたいと思います。
 それでは、本件に係る質疑はこのあたりにさせていただきます。どうもありがとうございました。
 本日の議題は以上でございますので、最後に次回の日程等につきまして事務局からお願いいたします。どうぞ。
○医政局研究開発振興課長
 医政局の研究開発振興課長ですが、冒頭の先進医療のところで鈴木委員から御質問がありましたコレステロール塞栓症に対する血液浄化療法について、どの期間やるのかということについてお答えさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○森田会長
 本日すぐお答えいただけるとは思っていませんでしたが、どうぞ。
○医政局研究開発振興課長
 済みません。これにつきましては、週2回で、合計6回までということで、6回の費用として91万円ということでございます。6回を超えることはないということでございます。
○森田会長
 鈴木委員、よろしゅうございますか。はい、ありがとうございました。
 それでは、次回日程について、お願いいたします。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 次回は、11月中旬を予定してございます。また、決まりましたら御連絡させていただきます。
○森田会長
 ありがとうございました。それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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代表: 03−5253−1111(内線3288)

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