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2013年8月27日 第4回都市部の高齢化対策に関する検討会 議事録

老健局総務課

○日時

平成25年8月27(火) 17:00〜20:00


○場所

厚生労働省専用第22会議室


○出席者

大森、鎌形、熊坂、高橋、馬場園、藻谷、山崎、
秋山、岡部、岡田、中山、西嶋 の各委員
(大杉、大塔、松雄 の各委員は欠席)

○議題

(1)杉並区からのプレゼンテーション
(2)これまでの議論を踏まえた論点整理について(事務局説明)
(3)意見交換

○議事

○篠田補佐 定刻となりましたので、ただいまから第4回「都市部の高齢化対策に関する検討会」を開催させていただきます。
 委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 まず、委員の出欠状況について御報告申し上げます。
 大杉委員と松雄委員は欠席という連絡をいただいております。また、さいたま市の大塔委員も、所用により急遽御欠席という御連絡をいただいております。
 あと、藻谷委員と中山委員におかれましては、所用のため、おくれて参加いただけるという連絡をいただいております。
 また、オブザーバーの内閣府の宮本参事官ですが、急遽所用が入り、本日は野中補佐の代理出席でございますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、千葉市の人事異動に伴いまして委員の交代がありましたので、新たに就任した委員を御紹介申し上げます。千葉市保健福祉局次長の岡部委員でございます。
 続きまして、事務局側に人事異動がございましたので、新任の職員を御紹介させていただきます。高齢者支援課の高橋課長でございます。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。お手元にお配りしました資料でございます。
 次第がございまして、名簿がいつものとおりつけてございます。
 資料ナンバー1が、これまでの議論を踏まえた論点整理について、資料をつけてございます。
 資料ナンバー2が、参考資料でございます。論点整理に伴います参考資料をつけさせていただいておりますので、ごらんいただきたいと思います。
続きまして、資料ナンバー3でございます。杉並区から提出いただいている資料について、資料ナンバー3をつけさせていただいております。
 あと、参考資料をつけさせていただいておりますので、参考資料のほうもまたごらんいただきたいと思います。
 過不足等ございましたら、事務局までお知らせいただきますようにお願いをいたします。
 恐れ入りますが、冒頭のカメラ撮りはここまででございますので、報道関係の皆様方におかれましては、傍聴席のほうにお移りいただきますように、よろしくお願いいたします。
 では、以降の議事進行は大森先生にお願いしたいと存じます。大森先生、よろしくお願いいたします。
○大森座長 それでは、早速、議事に入ります。
この検討会に原局長からいただいた課題が3つございまして、1つは、都市部の高齢者の実態とか見通しについてどう考えるかということ、2番目が、都市の高齢者に対するサービスの提供確保方策についてどう考えるか、3番目が、地方が都市高齢者を受け入れる場合の課題とか対応策について考えろと、この3つでございまして、第2回目で杉並区から御発言いただいたのですけれども、そのとき、私の発言の中で、肝心なところが抜けているのでと、そういう発言をしたように覚えていまして、きょう、論点整理の中にそれが組み込まれますので、恐縮ですけれども、最初に杉並区のほうから10分程度で追加のプレゼンテーションをしていただいて、それで議論に入りたいと思います。それでは、お願いします。
○田中参事 ありがとうございます。杉並区の保健福祉部の田中といいます。よろしくお願いいたします。
 今、座長からお話しいただきましたとおり、きょうはお手元に資料3、A3版の横型の大きな資料を一部用意させていただきました。私ども、南伊豆町にあります区有地に特養を整備したいということで、今、静岡県、あるいは南伊豆町を中心に関係者といろいろな検討を進めているわけでございます。第2回で報告を行ったわけですが、その後の3者の検討を通じて、検討テーマ、あるいは課題整理が少し進みましたので、こちらの検討会の第3番目の地方の受入時の課題と対応策というところに沿ったような形で、この間の浮き上がってきた問題点を少し紹介させていただいて、本会の議論の参考にもなればという思いで用意をいたしました。
それでは、説明をさせていただきます。資料をごらんください。私ども杉並区は、この間、町、あるいは県と、それぞれにプラスになるような前向きな取り組みとして検討を進めてまいりました。私どもの検討では、杉並区民が南伊豆町の特養に入所した場合に、医療保険など、地元の負担が生じないような仕組みを目指していこうということで検討してございます。これは地元の負担ということになりますけれども、裏返せば、入所者御本人が保険制度等々で不安定な位置に立たないで、安心して入所できる仕組みづくりをつくっていきたいということです。何事においても、先例のない取り組みですので、慎重に検討しているところです。
この間の3者の検討で、追加資料にあるような、さまざまな論点整理、課題整理と、その対応策を検討してまいりました。資料を見ていただきますと、その調整事項等については、ちょっと細かなものがありますけれども、資料のつくり込みの後半、下のほうを見ていただきますと、前回、第2回で御説明しました幾つかの論点整理、7つぐらいの視点で整理しましたけれども、後段のほうに示したとおり、入所後のルールづくりであるとか、計画上の整理、それから、入所基準の考え方、あるいは町と区の友好関係の継続の仕組みとか、あるいは地元の振興につながる仕組みとしてどうなるか、あるいは施設整備について、どういった考え方でいこう、あるいはどういった補助を入れていこうということを幾つかのポイントで示してございます。
この部分、時間の関係もございますので、細かな説明は省略させていただきますけれども、左側の箱で記載のような課題点の整理をしながら、右側にありますとおり、現行の制度の中で、これらが実現可能な方策を我々の合意の中で導き出せるのではないかという見込みを立てて検討を進めてございます。右側の箱に行きますと、現制度の中で地方の負担が生じないような仕組みを、実現可能な方法を導き出していきたいということで、現在、検討協議をまだ進めているところではございますが、最終的には、協定なり、いろいろな形の合意で、このあたりは乗り越えられるのではないかという見込みでやってございます。
それから、第2回に貴重なお時間をいただきまして事例報告させていただきました。その間、さまざまな御指摘もいただきました。その中で、例えば、入所者本人の意思の確認、こういったものを十分重視していこうということとか、あるいは、これは立地上の条件ですけれども、津波の対策をどうとっていくかといった、いろいろな課題も御指摘いただきました。
それらについても私どもは十分認識はしていましたけれども、例えば、本人の意思の尊重、確認という面では、私どもはまだ検討途上ですが、入所にかかわる相談調整員を配置して、圏域外の東京ですので、その人たちの身分とか、取り扱いとか、入所が不安定にならないような、そういったところを何とか確保していきたいという方向で検討してございますので、御指摘の点についても十分、これからも配慮した検討を進めていきたいと思ってございます。
一方、資料を見ていただくと、資料の上段の少し太枠で示したところでございますけれども、このあたりは、私ども、検討を通じて、できれば、この検討会の中でも御検討いただき、可能であれば法改正などにつなげていってほしいと考えているところでございます。本日はこのあたりを中心に御説明したいと思っています。
この部分は、いわゆる住所地特例制度にかかわる問題提起でございます。住所地特例は、御存じのとおり、医療保険であるとか介護保険で、被保険者が他の市区町村にある介護保険施設などに入所した場合に、入所前の、住所を移す前の、もとの市町村が引き続き保険者となるという特例の措置だと考えています。これは、介護施設等が多い市区町村の負担が過大にならないように、負担の不均衡を是正するための仕組みだと思ってございます。
杉並区民が南伊豆町の特養に入所した場合に、例えば、その方が国民健康保険の被保険者であれば、住所地特例の適用がありますので、杉並区が引き続き保険者となって、その方の面倒を見られるという現状の仕組みがございます。杉並区から町の特養に入所した場合、今、検討の途上ではございますけれども、大方のケースは、この住所地特例制度、現行の制度の適用で、地方の負担が発生しないで済むというような、大枠ではそのような考えでおります。
ただし、図に示してございますけれども、例えば、ある入所者の方が仮に73歳で入所した場合を考えてみたいと思います。その場合、現行の医療保険制度では、75歳からは後期高齢者医療制度に移行することとなりますので、結果、75歳の誕生日までは住所地特例制度が適用されますが、75歳の誕生日時点で新たに後期高齢者医療制度の資格を取得することになりますので、ここで住所地特例制度が切れてしまう。これ以降が地元の負担として発生してきまして、区がその分の費用を負担することができなくなってしまう。そんなことがこの3者の検討でわかってきました。
このことは、一口で言いますと、現状では制度間で住所地特例の引き継ぎの根拠規定がないために、そういったことが起こるのではないかということが何となくわかってきました。この点は3者の合意でいろいろなことを取り組んで解決しようと思っていますけれども、3者の合意等ではなかなか解決がしにくい部分だと受けとめてございます。こうしたことは私どもが進めている圏域外の特養整備だけの問題ではなくて、他の市町村の、例えば、有料老人ホームであるとか、病院であるとか、そういった施設に入所した場合にも、現行の制度上は起こっている事象なのかなとも思ってございます。
本会の検討の第3のテーマで、杉並・南伊豆事例の横展開といったことも検討の課題の1つに挙げていただいてございますけれども、今後、都市部の高齢化が急速に進みまして、都市部から地方部へ施設入所が一定程度進めば、この住所地特例の本来の目的からして、医療保険制度の変わり目でも、もとの市町村が引き続き費用負担ができるように、法改正を視野に入れたような検討を本会で御検討いただければと思ってございます。
非常に雑駁ではございますけれども、そのような思いで、我々が今、検討している全体をちょっとお見せするような構成で、きょうの追加資料を出させていただきました。議論の参考にしていただければ幸いだと思います。よろしくお願いします。
○大森座長 後ほど論点整理の中にもまた出てきますので、御意見があれば、そのときにお伺いすることにいたします。
 今まで、いろいろ御議論いただきましたし、ヒアリングをいたしまして、事務局と相談しまして、ファクツというか、事実があって、どういうデータをどういうふうに読むか、そこからどういう課題を引き出してくるか、その課題をどうやって解決していくのか、そういう観点で少し論点みたいなものを整理してもらいたいとお願いしてございまして、つい数日前だと思うのですけれども、あらかじめ皆さん方のお手元に差し上げてございますので、お目を通していただいたのではないかということを前提にいたしまして、しかし、一応、事務局から簡単に説明していただいた後、議論に入りたいと思います。
 議論の進め方について、私から提案でございますけれども、この問題は、主として都市部、6都府県の当事者の皆さん方が何をどうお考えになっていて、今後どういうふうにしたいかということが何よりも肝心でございますので、まず、自治体の関係者から御発言していただきたいと思っています。有識者の皆さん方は、どうせいろいろ御意見が出ますので、後ほど御意見を伺うといたしまして、自治体の関係者から、まず、この点について、自分は言っておきたいということがあれば、5分程度で言っていただいた後、全体の議論に入りたい、そういう運び方にいたしたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。
 それでは、論点整理について説明していただきます。企画官、お願いします。
○吉田企画官 御説明申し上げます。
 まず、全体の構成でございますが、5つに分けております。1ページ目、本検討会のミッション、使命は何かというのを整理させていただいて、2ページ目、都市部の地域特性は何かということで、何が弱みで、何が強みかということを整理させていただいております。7ページ、その都市部の強みを生かした地域包括ケアシステムの構築に向けた検討課題を整理させていただいております。14ページを見ていただきたいと思いますが、都市部における施設整備の検討課題を整理しております。最後の17ページに、都市部自治体行政の検討課題という形で整理をさせていただいております。
 1ページ目に戻っていただきまして、冒頭、2文書かせていただいておりますが、これは2003年に取りまとめられた高齢者介護研究会の報告書の一節でございます。
既に10年前に、都市部の高齢化について警鐘が鳴らされていたわけでありますが、今後、都市部における高齢者の増加はさらに勢いを増していく。また、これからは後期高齢者の急増が見込まれるということでございます。
2000年当時、後期高齢者は約900万、現在1,400万、2025年には2,000万を突破するという状況でございます。
これから2025年までの間で後期高齢者の増加数が上位の6都府県、今回参加していただいている市が入っている都府県になりますが、この6都府県を見ますと、後期高齢者の増加数は373万人ということで、この間の全国の増加数の半分程度を占めております。また、過去15年間の増加数が、この6都府県だと253万人でございますので、約1.5倍のスピードで増加します。
増加数が一番多いのは東京都、増加率が一番高いのは埼玉県となっております。
高齢化の問題は、「高齢化率」だけで捉えるのではなく、「高齢者の絶対数の増加」に注目すべきである。なぜなら、医療、介護等のニーズは高齢者の絶対数に連動するからであるということでございます。
最後は本検討会の経緯を書かせていただいております。
次ページに行っていただきまして、本検討会のミッション・使命でございますが、都市部の地方自治体に危機意識を持って対策を講じてもらうよう、意識改革を促すことにあると考えるが、どうか。
10年前の研究会は警鐘を鳴らすことに意義があったのだろうが、本検討会は、都市部の高齢化問題に焦点を当て、対策を具体化することにあると考えるが、どうか。
都市部における高齢者数の急増は確かに大きな問題であるが、解決が不可能な課題ではない。都市部の強みを生かした取り組みを推進することで解決可能であり、必ずしも悲観する必要はないのではないか。
今後、アジアでは、2040年にかけて、高齢者数が2倍から5倍程度に増加する国もあることを考えれば、日本の都市部がこの問題に適切に対応できれば、世界のモデルになると考えるが、どうかということでございます。
第2章の都市部の地域特性でございます。我々が分析しましたが、ぜひ地方自治体の御意見も聞きたいところでございます。都市部の特性としては以下のようなものがあると考えるが、どうか。また、何が弱みで、何が強みと考えるかでございます。
「都市部の地域特性」として、細かい数字は省略しますが、高い人口密度がある。高い地価である。充実しているインフラとして、交通網。次ページに行っていただきまして、人が多くいますので、住宅もある。ただ、低い持家率になっている。「都市部にも多く存在する空き家」と書かせていただきましたが、空き家率で見ますと、全国平均を下回るところもありますが、分母が大きいことになっておりますから、空き家数で見ますと、東京都で75万、大阪府で62.5万もの、相当数の空き家が存在するということでございます。ニュータウンがございますので、団地等で起きる一斉の高齢化があるということ。介護の状況でございますが、施設整備率は低い状況になっています。
4ページを見ていただきまして、在宅要介護者が多いわけでございますが、それを支える在宅サービスについては、さらなる充実が求められるのではないかということで、24時間定期巡回の状況、在宅療養支援診療所の状況、訪問看護の状況を書かせていただいております。これらサービスを支えるマンパワーでございますが、その人材確保が厳しい状況に都市部はなっています。また、家庭環境等々でございますが、三世代同居率は低く、次ページに行きますが、世帯人員は少ない。親族による支援は受けにくい状況になっている。会社とのつながり、職場とのつながりが強く、地域とのつながりが弱いという状況。また、地方の問題と捉えられがちな生活支援についても、都市部でも求められている状況になっているということ。さらには、都市部は活発な企業活動があり、次ページに行っていただきまして、県民所得については非常に高い状況になっている。ただし、多種多様といいますか、多くの生活保護受給者や生活困窮者が都市部にはいるという状況になっております。
(2)で「都市部の弱み」ということで整理させていただいております。都市部においては地価が高く、特に東京都特別区では施設整備が行いにくい面があり、施設整備率は低い状況にある。在宅要介護の割合は高くなっているが、在宅サービスが必ずしも十分整っているとは言いがたい状況にある。また、サービスを提供する人材の確保も大きな課題である。持家率は低く、低所得者・生活困窮者を中心に住まいの確保が課題である。世帯人員が少なく、住民同士の支え合いも希薄で、職場とのつながり、社縁だけの者が多い。退職後初めて地域と接する者も多い。所得水準も高く、市場からサービスを購入することで生活を成り立たせることができる者がいる一方で、親族や近隣住民による支援も受けられない低所得者・生活困窮者がいる。
一方、都市部の強みは何かということを整理させていただいております。「都市部の強み」として、狭い地域に多くの資源があることが挙げられる。まずは「人」である。都市部には多くの人がいる。今後、高齢者は増加していくが、元気な高齢者がふえれば、支え手になっていくことができる。また、退職高齢者はさまざまな分野の経験を積んだ方々である。また、狭い地域で商業・交通・物流等が発達し、多くのインフラが整っている。インフラの1つとして「住まい」がある。介護が必要となった高齢者が改修を行いながら住み続ける方法もあれば、サービス付き高齢者向け住宅、以後、サ高住と呼ばせていただきますが、それに住み替える方法もある。都市部は持家率が低いこともあり、自宅施設以外の多様な住まい方の実現を図ることができれば、その住まいの価値も高めることができる。都市部にも空き家や空き建築物が増えており、これらの既存インフラの有効活用も図っていくことができる。人的・物的資源のほか、都市部には、資金・資本も集まっている。所得の高い方や、多くの資産をお持ちの方もいらっしゃるということでございます。
第3章で「都市部の強みを生かした地域包括ケアシステムの構築に向けた検討課題」ということで、論点を提示させていただいております。
都市部の強みを生かし、弱みをいかに克服していくか。また、発想の転換で、弱みを強みと考えられる点もあるのではないかということ。
集住、多様な人材、整備されたインフラ、活発な企業活動等といった都市部の強みを生かした地域包括ケアシステムを追求することが考えられないか。
高齢者は狭い地域に集住していることから、高齢者の「住まい」に「介護」「医療」「生活支援」のサービスを適切に提供し、ケア付きコミュニティを実現することで、施設同様の安心感を確保できるのではないか。
(1)でございますが、「住まいの新たな展開を図る」ということで、高齢者の生活の場は、従来は自宅か施設かの二元的選択となりがちでございましたが、平成23年にサ高住が制度化されております。
次のページに行っていただきまして、サ高住や有料老人ホームについて、所得の高い層向けのものから、比較的低廉のものまで多様な整備が進んでいて、費用は広い価格帯に分散している。
今後もこうした選択肢を用意することで、“施設”より“必要なときに必要なサービスが受けられる住まい”というあり方をさまざまな形で実現していくべきではないか。
現在、有料老人ホームは住所地特例の対象となっていますが、サ高住については住所地特例の対象外となっている。立地自治体の保険財政の悪化を危惧する声があること等を踏まえ、新たに住所地特例の対象に加えることを検討する必要があるのではないか。また、杉並区からの提案もございましたが、住所地特例については、入居後に75歳を迎えた場合に、国保の住所地特例が後期高齢者医療に引き継がれないという問題も指摘されているが、どう考えるか。
サ高住に入居する動機としては、「介護が必要になったため」や「ひとり暮らしが不安になったため」が多いが、早目の住み替えという選択肢にもなり得ることなど、サ高住の多様性があることをより周知する必要があると考えるがどうか。
サ高住は住戸ごとの登録が可能であるから、1棟の共同住宅の中に高齢者、若者、子育て世帯など、多世代が共生する取り組みを進めていくべきではないか。
サ高住については、住宅自体に医療・介護サービスの提供が義務づけられているものではない。このため、入居後に希望どおりのサービスが受けられないことについてトラブルが発生することが懸念される。今後は、サ高住において、どのような医療・介護サービスが受けられるのか、入居希望者が適切に判断できるような情報提供の充実が必要ではないか。
高齢者居住安定確保計画の策定主体は現在、都道府県であり、介護保険事業計画の策定主体は市町村であるが、両計画を有機的に連携させ、整合性を図ることで、それぞれの地域における計画的な住まいとサービスの供給を実現していく必要があるのではないか。
サ高住の建設に当たっては、将来も含め、入居する高齢者の医療・介護ニーズに適切に対応したサービスが地域から提供されるよう、地方自治体の住宅部門と福祉部門が連携する必要があるのではないか。
サ高住のみならず、地域包括ケアのまちづくりを進めていく観点から、都市行政と医療・介護行政が連携して、適切な医療・介護サービスを提供できる体制のあり方を検討していくべきであり、国土交通省における「都市再構築戦略検討委員会」の議論も踏まえつつ、検討すべきと考えるがどうか。
千葉県柏市の豊四季台の取組を書かせていただいていますが、これら医療・介護との連携体制を確保した高齢者の住まいづくりが進められているが、一斉に高齢化が進む大規模団地やニュータウンの改築・再開発の際には、こうした取り組みは参考にする点が多いと考えるがどうか。
郊外に住まいを購入した場合、これまでの社会的なつながりを維持しながらの住み替えとして、いわゆる「街中居住」も選択肢の一つであると考えるがどうか。
「(2)既存インフラを有効活用する」。都市部には多くの既存インフラがある。新たな住宅の整備が進む一方で空き家が増加しており、これらを有効活用しない手はないと考えるがどうか。また、廃校となる学校等も有効活用できる可能性があるのではないか。
具体的には、NPO法人、社会福祉法人等が連帯保証人の確保や転貸といった住まいを確保するための支援と、見守り等の生活支援などを合わせて実施することで、空き家の所有者が安心して賃貸できるようになり、低所得・低資産の高齢者向けの低廉な家賃の住まいが確保されることにつながるのではないか。現在、「自立支援センターふるさとの会」がこのような取組を行っており、参考になるのではないか。
千葉県の取組を次に書かせていただいております。次ページに行っていただきまして、品川にある「ヘルスタウンにしおおい」の廃校利用の実例を書かせていただいております。これら千葉市や品川の取り組みも有効であると考えるがどうか。
空き家などの既存施設を改修・改築して介護サービスの拠点として活用しようとすると、バリアフリー条例等の地方自治体独自の規制が厳し過ぎるという指摘があるが、既存施設の有効活用の観点から、各地方自治体においては、関係部署の垣根を超えて対応を検討すべきと考えるがどうか。
暮らしと住まいに困難を抱える高齢者の受入先としては、養護老人ホーム、軽費老人ホームがあるが、これらは地域に増大する生活困窮や処遇困難を抱える高齢者のニーズに十分応え切れていないという指摘があるが、どう考えるか。
「(3)在宅介護・医療を徹底して追求する」。人口密度が高い都市部の強みを生かし、十分な在宅サービスを確保することで、一人暮らしであっても、住み慣れた地域で暮らし続けることができる環境を整備すべきであると考えるがどうか。
具体的には、在宅の限界点を高めるために過去の制度改正で導入された新サービスである24時間定期巡回、複合型サービス、小規模多機能、さらには訪問診療、訪問看護など、面的に整備することが必要であると考えるが、どうか。
しかしながら、これらのサービスは制度導入から間もないこともあり、普及が十分でない現状にあるが、どのような普及促進策が考えられるか。
地域で介護施設を運営する社会福祉法人について、施設の経営だけでなく、24時間定期巡回や小規模多機能等の地域を支える介護サービスに取り組むよう促すことで在宅サービスの充実が図られるとともに、介護職員のキャリアパスの多様化が図られ、定着の促進につながると考えるがどうか。
地域全体で面的な支援を進めるためには、事業者間の業務提携、複数の法人間の連携などを通じて、複数のサービスがネットワーク化された主体から提供されることを目指すべきではないか。そのためには、事業者間の業務提携、複数の法人間の連携などを容易にするための制度的な枠組みについても検討すべきではないか。また、専門職の有効活用を図る観点から、地域全体として効率的な人員配置を考え、適正かつ柔軟な人員配置基準のあり方等についても検討すべきではないか。
在宅医療サービスについては、都市部に多く存在する既存の医療機関の在宅医療への参画や支援を促すことも検討すべきではないか。
今後は訪問看護従事者の需要が増大し、従事者の確保が困難となることが予想されることから、都市部6都府県が、地域の実情を踏まえつつ、従事者確保策に取り組むべきではないか。具体論を書かせていただいていますが、説明は省略します。
つぎに、訪問看護の提供主体の多様性を図ることで、効果的・効率的にサービスを供給することができるのではないか。例えば、都市部6都府県内に約900も運営されている老健施設を活用することが考えられるのではないか。看護師を配置する老健が訪問看護を併せて提供していくことで、老健から退所した者の後方支援等ができるのではないか。
これまでは医療計画の策定等の医療行政については都道府県が実際していたが、今後、地域包括ケアの実現のためには、在宅医療の推進、在宅医療と介護の連携については、都道府県との連携のもと、市町村が主体的に取り組むべきではないか。
柏市の取組を書かせていただいています。こういうのも参考になるのではないか。
高齢者数の増加とともに、支え手となる年齢層の減少と、他産業との競争が激しい都市部においては、介護職員の人材確保が地方に比べて難しくなることが想定されることから、都道府県ごとに今後必要となる介護職員の数を推計した上で、具体的な取組を進める必要があると考えるがどうか。また、どのような取組が考えられるか。
「(4)コミュニティビジネスと互助の充実を図る」。都市部でも、単身世帯等が増加し、支援を必要とする軽度の高齢者が増加する中で、高齢者が地域で生活を継続するためには、高齢者の多様なニーズに対応し、地域の実情に応じた、見守り・配食等の生活支援が必要となっている。
一方で、都市部において、富裕層から低所得者までの幅広く多様な生活支援のニーズを満たすためには、さまざまなサービスを充実させる必要がある。ボランティア、NPO、協同組合、社会福祉法人、民間企業等の多様な主体がサービスを提供することが必要ではないか。
多種多様な生活支援サービスを生み出し、充実させていくためには、これらの生活支援サービス全体のマネジメントについて、市町村が主体的に取り組むべきではないか。
都市部では、さまざまな民間企業が生活支援サービスを提供していることから、生活支援サービスをコミュニティビジネスとして位置づけ、地域の活性化の観点も含め推進していくことが必要であると考えるが、どうか。その際、高齢者自らがサービスを購入することになるが、その場合にも、地域包括支援センター等は、コミュニティビジネスの情報を高齢者に伝え、利用を支援する必要があると考えるがどうか。
しかしながら、市場からのサービス購入だけでは低所得者が十分に生活支援サービスを受けることができないことから、互助の取組を推進していくことが必要ではないか。
「都市部では近隣の関係が希薄で互助は難しい」との指摘もあるが、果たしてそうだろうか。これらの高齢者は狭い地域に集住していることから、やり方によっては互助の関係も生まれ、互いの見守りも行いやすいのではないか。
すずの会の取組や、杉並区、練馬区の取組を書かせていただいておりますが、適切なコーディネーターの配置と、市町村のマネジメント力こそが求められているのではないか。
さらに、団塊の世代の退職が進むと、新たな活動の場を地域社会に求める人々が急増することが予想される。健康で知力・体力的にも衰えていない元気な高齢者が退職した後の人生をどのように設計して生きるか、また、地域社会で活躍できる環境をいかに整備し、能力を地域社会でいかに生かすことができるかが求められているのではないか。
この課題に対しては、市町村が中心となって、就労や社会参加を促進することや、地域の課題を解決するための地域密着型ビジネスを起業することなどを推進していくことが求められるのではないか。
千葉県柏市の「生きがい就労」、多摩地域における地方自治体と民間企業がタイアップした元気な高齢者の社会参加を支える取組、これは「たましん」の取組ですが、団塊の世代が退職し、地域に戻る動きがある中で、それを支援する取組があり、参考になるのではないか。
元気な高齢者は、今後の都市部における地域を支える主役であります。こうした就労や社会参加をより一層促進することで、今後、高齢者が、支えられる側ではなく、支える側になり、社会的役割を持つことで生きがいや介護予防にもなるのではないか。
前期高齢者等の要介護認定率を書かせていただいていますが、比較的お元気でございます。このような元気な高齢者の地域社会での活躍なくして、これからの都市部におけるコミュニティの活性化は不可能であると考えるがどうか。
さらに、都市部においては、多くの大学等の教育機関が立地して、全国的にも学生が多い状況にあることから、これらの学生を巻き込んだ取組を進めることで、世代間交流の実現によるコミュニティの活性化が可能になるのではないかということを書かせていただいております。
14ページに行っていただきまして、施設整備の話に移ります。都市部においては、施設整備について次のような工夫が考えられるのではないか。
「(1)施設の整備手法」でございますが、都市部における施設整備の用地不足に対して、施設整備を促進していくための具体的な手法を検討する必要があるのではないか。例えば、民間事業者が高層のマンション、オフィスビルを建築する際に、一部フロアを特養として整備し、社会福祉法人が当該部分を買い取るといった手法が考えられるが、こうした手法を普及促進させるためには、どのような方策が考えられるのか。
このような整備手法を活用し、開発事業者がマンション等の建設に当たって施設整備を組み込む場合には、福祉部門と建築部門が情報の共有化を図ることが重要ではないか。
さらに、特養の整備を進めるに当たっては、土地を賃借して運営事業者が建物を設置することが可能であるほか、サテライト型の特養については資産要件が緩和され、運営事業者が建物を賃借して実施することも可能となっていることを踏まえ、都市部においてはその手法を積極的に活用していくことも有効と考えられるがどうか。
今後、既存施設の建てかえ、大規模修繕が必要となってくる時期を迎えることにも留意する必要があるのではないか。
一般的に、施設整備には少なくとも計画から開設まで3年間の期間が必要であり、また、特に多様な施設整備の手法を実践する上では、地方自治体と事業者の想定する期間の長さの相違が障害となり得るため、介護保険事業(支援)計画の策定において、必要に応じて長期スパンでの整備見込み量を示していくことも検討していくべきではないか。
「(2)整備数の圏域間調整」でございますが、都道府県は、介護保険事業支援計画の策定に当たり、広域型施設の整備を調整する単位として老人福祉圏域を設定することになっております。そして、各市町村の要介護者数の見込み等から求められる施設利用のニーズを圏域ごとに積み上げた上で、広域型施設の整備数を圏域ごとに設定し、具体的な施設整備を行うことになっている。
広域自治体としての都道府県に、老人福祉圏域内の市町村との広域調整を期待したものであるが、圏域ごとに完結することを前提とした仕組みになっています。
この老人福祉圏域の設定状況を見ると、東京都で13圏域、うち特別区で7つの圏域が設定されている。きょう御参加いただいている他の政令指定都市が1つの市で1つの圏域となっていることと比べると状況が異なっている。
東京都、特に特別区においては、他の都市部に比べても極めて狭い面積の中に高い人口密度で密集しており、地価も高く、施設整備のための用地を確保することが非常に厳しい状況にある一方で、交通網も発達し、老人福祉圏域を超えた移動も容易となっている。
東京都の置かれた特殊事情を踏まえると、施設利用のニーズを、まずは老人福祉圏域内での調整によって受けとめるのが現行制度の仕組みであるものの、それが困難である場合には、老人福祉圏域間で整備数の調整をすることとはしてはどうか。
そして、老人福祉圏域間で整備数の調整を行う場合には、介護保険事業支援計画に流出・流入量を明記するとともに、例えば、特養の入所判定に当たって、流出元の圏域の要介護者が流入先の圏域の施設に入所しやすくなるような運用も認めるべきではないか。
あわせて、二次医療圏との一致を求めている老人福祉圏域の設定方法についても検討課題と考えるが、どうか。
この点に関し、他の政令指定都市は、市内、すなわち老人福祉圏域内での施設整備が困難という状況にはないということであり、特に東京都において対応が求められる問題ではないか。
東京都杉並区が選択肢の一つとして進めている静岡県南伊豆町での保養地型特養の設置については、杉並区の小学校の臨海学校や区民の保養所が南伊豆町にあり、住民同士のつながりが深く、両自治体で災害時に備えた協力協定を締結するなど、自治体間連携が進んでいることを背景に進められているものであるが、東京都と静岡県の介護保険事業支援計画に流出・流入量を明記するとともに、静岡県における当該地域の医療提供体制との整合性等を含めて多角的に検討する必要があると考えるがどうか。
また、本事例については、入居者本人の意思の尊重が大前提であり、重度の要介護になったら、本人の意思にかかわらず、家族や地域から切り離されて地方の施設に入所させられるといったことにはならないような配慮が特に求められると考えるがどうか。
他方で、地方が不特定多数の都市部からの受け入れを期待して特養を整備しようとすることについては、結果的に、都市部の高齢者に地方の施設入所を強いる形になり、重度の要介護状態となったら、家族や地域から切り離して地方に移住させることになり得ることを考えると、慎重に検討すべきではないか。
なお、津地方裁判所は、正当な理由なくサービスの提供を拒んではならないとの省令の規定を根拠に、特養の利用を特定の市町村の住民に限定させることは介護保険法に反しているとの判決を下しており、特養の入所の判定において、特定の地域の住民であることのみを理由に優先的に取り扱うことは許されない。
介護保険事業支援計画で流出・流入量が明記された流出元自治体の住民が、特養入所の際に一定程度配慮されるような運用を行うことは、当該判決の事案のように、個別の施設が優先入所の枠を明確に設け、それ以外の地域の住民を排除する場合とは異なり、許容されるものと考えるがどうか。
「(3)早期からの住み替え(地方への移住)」でございます。地域包括ケアの観点からは、要介護状態になってから移り住むよりは、健康なうちに移住し、移住先の地で社会的関係を築きながら年を重ねていき、仮に要介護状態となった場合は、その地で介護サービス等を利用していく姿がより望ましいと考えるがどうか。
地方圏への移住を総務省も進めておりまして、その取組を書かせていただいております。
都市部には就学期や就職期に移動してきた者が多いことを考えれば、Uターン・Iターンで高齢期を地方で過ごしたいというニーズがあると思われるが、取組を強化する方策があるか。
この際、米国に見られるような、健康なうちに移住し、健康状態の推移に応じて、同一敷地内で移動の心配なしに暮らし続けられる地域を作っていこうとする取組である「CCRC」について、どのように考えるか。
CCRCの取り組みを進めるとしても、高齢者だけが住む町を作るのではなく、様々な世帯が共存するまちづくりが望ましいのではないか。
CCRCを日本型に直した場合、複合拠点と、複数の支援型住まいや自立型住まいとをネットワークで結んでいくものとすることが必要ではないか。
最後に、自治体行政の検討課題でございます。地方自治体は、数年での人事異動があることもあり、取組が先送りされたり、短期的視点になりやすいとの指摘もあり、次のような対応が考えられるのではないか。
「(1)組織・体制」でございます。地方自治体の職員は、人事異動もあり、全ての職員が地域包括ケアシステムに関する専門知識を有しているわけではない。専門知識を有する職員の育成や、人事ローテーションのあり方を検討する必要があるのではないか。
地域包括ケアの構築に当たっては、自治体内における様々な部署が連携し、取り組むことが必要であるが、都市部の地方自治体は組織が大きく、縦割りになりがちとの指摘もある。
このため、関係部署をとりまとめる「総括役」と、地域に出て行き、地域の状況を把握し対応する「地域との仲介役」が必要ではないか。
北九州市の取組を書かせていただいており、次のところには練馬区の取組を書かせていただいており、こういうものも参考になるのではないか。
併せて、厚生労働省は地方自治体職員への研修や情報交換などの後方支援活動を強化することが考えられるのではないか。
「(2)長期的な見通しと対策の策定」。都市部の地方自治体は、高齢者数の増加といった危機感を十分認識し、必要な対策を平成27年度から始まる第6期介護保険事業計画から、短期的視点と中長期的視点とに分け、確実に取り組むべきではないか。
対策の検討に当たっては、中長期的な視野に立つ必要があることから、高齢者数、サービス量、給付と保険料水準等の見通しを2025年まで推計し、これを見据えた具体的な対応策を検討する必要があるのではないか。
このような中長期的な視点に立った計画の策定を通じ、行政と地域住民が、地域の高齢化の状況を共有化し、自らの地域の将来像を考えるきっかけとなるのではないか。
なお、都市部においても、区市町村や圏域単位ごとに状況は大きく異なり、一括りで議論すべきではない。ケアの基本単位である日常生活圏域で社会資源も異なることから、その状況を客観的なデータに基づいて分析し、対応することが求められるのではないか。そのためにも厚労省は支援すべきでないか。
「(3)好事例の横展開」でございます。本検討会では、時間的制約もあったが、地域・企業・団体の取り組みのヒアリングを行った。各地域には多くの好事例があり、この横展開を図っていくことが地方自治体にとって第一歩として取り組みやすい。
好事例の蓄積と共有が図られていないことから、厚生労働省においては、事例集を作成し、地方自治体等に広く提供すべきではないかということでございます。
長くなりましたが、以上でございます。
○大森座長 御苦労さまでした。
 先ほどお諮り申し上げましたのですけれども、とりあえず、自治体の皆さん方から5分程度で、特定の箇所にこだわる必要はありませんので、ここで一言言っておきたいということがあれば、最初に伺った上で、有識者の皆さん方の御意見を伺いたいと思います。
恐縮ですけれども、あいうえお順になっていますので、秋山さんからお願いいたします。
○秋山委員 それでは、今、御説明をいただいたところで、まず1点目です。4ページ、それから、12、13ページにもございますが、「厳しい介護人材の確保」というところです。「都市部は人は多いのです」とも書いてくださっており、団塊の世代が頑張っていくということについては、これから資源として大丈夫だと思いますが、やはり介護人材が不足をしているということで、この人材の確保について、質を上げて給与を上げていくというような仕組みをもう少しつくっていかなくてはならないと考えております。キャリアパスをつくっていくなど、国を挙げて人材の確保に取り組んでいっていただきたいと思っています。
 あと、医師と看護師の人材の確保ですが、24時間365日の安心を提供するためには医師の確保は欠かせないというのですが、在宅支援診療所もなかなか広がっていかなくて、世田谷の場合は、医院の14.4%ぐらいが在宅支援診療所になってくださっているので、それがもう少し広がっていけばいいな、それが広がっていかないのだとするならば、医師が地域の中で、24時間365日ケアできる体制をつくっていけるような働きかけをしてもらえないかなと思っています。
 看護師についても、訪問看護がこれから看取りもやるに当たっては、人材の育成が大切なので、その育成、あと、掘り起こしをお願いしたいと思います。
 2点目です。7ページに「都市部にも空き家や空き建築物がふえていて、これら既存のインフラの有効活用も図っていくことができる」と書いてありますが、まさにこれをしたいと思っています。あわせて、この空き家のことについては、9ページにも、それから、10ページにかけても書いてくださっています。都市部でも空き家や空き室があるので、これを住まいなり、それから、施設と言えない、サ高住の小さい版でもいいのですけれども、これをやっていきたいと思っているのですが、10ページにも書いてあるとおり、建築基準法であったり、バリアフリーの条例、ユニバーサルデザインの条例がありまして、都市整備行政と医療・介護・行政が連携していこうと、自治体の中で頑張ろうとしていますが、自治体の建築行政のほうが、「いやいや、これは法律で決まっていますから、特別に区長が認めたときというのではだめです」と言われてしまうので、何らか、国での緩和ができていけばいいなと思っています。大変有効な資源なので、これから先、安全性の確保はしなくてはいけないということも踏まえながら、この規制緩和ができたらありがたいなと思っていることが2点目です。
 それから、3点目が、10ページにあります「在宅介護・医療を徹底して追求する」ということで、定期巡回・随時対応がまだまだ進んでいないということがあります。これは、ケアマネジャーの方々の理解を進めていくことが大切であることは、世田谷区のほうでも、家族を説得をしたり、家族に話をするよりも、ケアマネジャーに理解をしてもらうほうがこの制度が進むということを何度も経験をしていますので、これについては、ケアマネジャーの理解を得ていくような形で進めていきたいと思っています。あわせて、地域密着型の小規模多機能も進めていきたいと思っているのですが、ケアマネジャーからは、小規模多機能を利用すると、ケアマネジャーが変更になってしまうので、利用についてちょっと二の足を踏んでいるという話も聞こえてきましたので、そこも問題提起をしておきたいと思います。
 最後になりますが、16ページです。ここは杉並区の例が書いてありますが、一番上の○2つですね。本人の意思にかかわらず、家族や地域から切り離されてしまうのではないか。「特養の入居希望は誰がしましたか」ということについてアンケートをとると、家族とケアマネジャーで60%を超えているという実態があります。この60%を超える人たちの意思ではなくて、本人の意思をどうやってちゃんと確認をしながら配慮ができていくのだろうかということを考えると、やはり慎重にならざるを得ないなと、ここは危惧をしているところです。
 済みません、以上でございます。
○大森座長 ありがとうございました。
 それでは、横浜市の岡田さんにお願いしましょう。
○岡田委員 横浜市です。
 参考資料1ということで「横浜市意見」をつけさせていただきましたので、それをご覧になっていただければと思います。
 まず、1番の「施設・在宅サービスの整備」というところがありますが、原則を○の1番目で書いてありますけれども、2025年に向けた施設整備については、地域包括ケアの理念に基づいて、住み慣れた地域内で必要な整備量を確保することを原則としたい。これは大原則で、横浜市としても、そして国においても、ぜひこのような進め方でお願いをしたいと思っております。
 ○の2つ目は、整備の促進に関しまして、施設整備の中では、補助単価の設定であるとか、あとは整備に当たってのお金をどう借りるのか、社会福祉医療機構の貸付利子の引き下げなどの方策を講じるべきであると考えております。
 また、施設整備のことを言いましたけれども、基本はやはり地域包括ケアということで、在宅系の話ということになります。○の3つ目は、在宅系に絡んで、横浜市でも定期巡回・随時対応型訪問介護・看護については非常にスピーディーに進めておりますけれども、これらのサービスはやはり有効であると思っております。また、小規模多機能居宅介護、または複合型サービスも進めるべきと思っていまして、重装備型の施設整備から軽装備型の在宅系のものをかなり重点的に進めるべきだろうと思っております。
 あと、在宅を進めるに当たっては、○の4つ目ですが、医療に関しては不可欠ということで、新たな地域支援事業に位置づけるなど医療と介護の連携を後押しするような支援をぜひお願いをしたいと思っております。
 また、○の5つ目は、サ高住に住所地特例を適用することについてですが、国が自治体間の財政調整という形で行っていただくのも一つの手だろうと思っていますので、そういうことも考える余地の一環としていただきたい。また、事業者や市町村の事務負担の軽減を図っていただくことも必要と考えております。
 2番は「健康づくり・介護予防」という観点ですけれども、これからの超高齢社会の中では、やはり介護状態になる前にどうするとか、病気になる前にどうするかという施策が非常に重要です。○の1番目は、予防を大きな柱にということで、今後は効果の期待できる健康づくり・介護予防に積極的に取り組み、給付費の伸びを抑えるということを積極的にやっていく必要があるだろうと思っています。
ただ、自治体などで、こういうところに取り組みたいと言いますと、よく財政当局のほうから、どれだけ医療費が減るのという形で効果を聞かれるわけですが、そういうことに関するエビデンスが不足しているということで、事業効果を数字で見えるような、データを蓄積し、それが有効であることが明確になることが必要なのだろうと思っております。
○の3つ目は、高齢者の社会参加のあり方ですが、これは論点整理の中にも触れられておりましたけれども、これからの人口減社会の中では、高齢者も社会の一員というか、生涯現役というような考え方が必要です。横浜市ではボランティアポイント制度をやっていますが、約7千人が登録しており、さまざまな介護ボランティア活動を行っていて有効な事業だと思っています。これをさらに進めるため、ポイント付与の対象者を2号被保険者まで拡大することやシルバー人材センターのさらなる活用での生きがい就労などを進めていくことなど、さまざまな仕組みが必要と思っております。
3番目として「インフォーマルサービスの充実」ということですが、これは、在宅を重要視すればするほど、この点が必要になってきます。インフォーマルサービスの中には、見守りとか、孤立予防とか、配食とか、いろいろありますけれども、そういったサービスについて、新たな地域支援事業に位置づけるとともに、必要な予算を確保し、在宅系の事業として並行して進むように支援していく必要があると思っております。
また、○の2つ目は、こういったことに関して、市町村が、まさに地域別に創意工夫を反映できるように、また、柔軟かつ効率的な運営ができるように、そういったことに関しての支援をしていただきたい。これは制度的に柔軟にということですけれども、お願いしたいと思っております。
4番目は「地域包括支援センターの体制強化」と書いてありますが、これからの在宅系、または地域の力を出していくためには、地域包括支援センターが中心的な役割を担うということがより重要になってくると思っております。そういう点で、地域包括支援センターの職員の増員を図れるような支援をしていただければと思っております。
5番目は「財政面での支援」ということですが、これは要支援の取り扱いが変わってくるということもあるわけですけれども、これから予防などもさらに重視するという中では、この地域支援事業をどう活用していくのかが自治体にとって非常に大きなテーマになってくるだろうと思っております。今、3%の上限があり、それを無制限に拡大するということは当然言えないわけですけれども、上限は維持しつつも、それをより使いやすい仕組みに変えていただけるようにお願いをしたいというのが、この趣旨です。
○の2つ目ですが、予防給付を新しい地域支援事業に移行する場合は、必要な予算措置の検討もお願いしたいと思います。
6番目は、介護人材に関するものですけれども、これからは介護人材が相当不足するだろうということが予想されていますので、裾野を広げるという意味では、○の1つ目、中学校、高校のときからの教育が必要だということ。
○の2つ目としては、現在、離職率か高いことが問題になっています。これから経済環境がよくなるだろうという中では、もしかしたら離職率がもっと高まってしまうのではないかという心配も出てきますので、そういった意味での、離職率を食いとめるための処遇改善、キャリアパス、こういったものを進める必要があると思います。
○の3つ目ですが、社会福祉法人はそれぞれ施設運営とか、いろいろやっていますが、さらに、これからの超高齢社会の中で、社会福祉法人がいろいろな貢献をもっと積極的に地域の中でやっていってもらいたい、こういうような観点から、中間的就労の場の確保も含めて、より活躍できるようなステージを検討していく必要があるだろうということです。
最後のところは、今、横浜市では、EPAに関して、インドネシア、フィリピンから介護人材を積極的に取り入れ、なおかつ、相当手厚い支援を行っていますけれども、これからもどんどん進めていいのだろうか、疑問符がついている感じになっていまして、そういう点で、方向性をしっかりと出していただければありがたいと思っています。いずれにしても、今ある資源、人的・物的、こういったものを最大限に生かせるような環境づくりをしていただき、市町村の柔軟な発想がこれからの超高齢社会の中で生きるような支援をぜひお願いしたいと思っております。
以上です。
○大森座長 それでは、千葉の岡部さん、よろしくお願いします。
○岡部委員 千葉市でございます。
 横浜市から非常に体系だった御意見をいただいたので、正直言って、余りつけ加えることはないのですが、千葉市の状況でお話しできることを二、三、お話ししたいと思います。
 この報告書全体を通じて言えることなのですが、都市部というものの多様性をもう少し考えるべきではないかと思います。と申しますのは、私、千葉市に着任しましてちょうど1カ月たつのですが、まさに東京都の23区とか、典型的な都市部に比べると、千葉市というのは、市の中でも非常に多様な地域だなということが言えるかと思います。
具体的には、千葉駅周辺なのですが、非常に古くからの商業地、それから、住宅地、これはいわゆる都市部だと思います。それに対して、本文でも触れていただいていますが、URの団地を再開発した埋立地みたいに、高度成長期に開発した団地、それから、周辺部の農村、まだ田んぼとか畑が残っているようなところ、いわゆる都市部から周辺の農村部まで、そんなに面積的には広くないのですけれども、かなり多様な地域になっているということでございます。
その結果、施設整備につきましては、市全体としては、必要な量は何とか確保できているということです。その理由としては、まず周辺部で土地が確保しやすいということ。それから、URの例もそうですけれども、団地の再開発とか、高齢化に伴って廃校になった小学校・中学校のような公共施設の活用というのは比較的容易にできるという状況でございます。千葉市はこの点についてかなり力を入れていると思っておりますので、この点についてはさらに取り組みを進めていきたいと考えております。
さらに、介護保険の利用を見ますと、千葉市内で、特に特養に入所されている高齢者の方を見ますと、実は千葉市の出身の方ばかりではなくて、周辺、特に房総半島の町村部から来ている方がかなり見られるそうです。逆に千葉市から外に出ている方というのは余り多くないということで、その理由は、まず、特養を中心とした施設の整備が比較的できていること、それから、千葉大学を中心としました医療施設が充実していることによって、余りそうではない地域から来ているということです。そういう意味では、この報告書の中で検討されております、いわゆる都市部というよりは、伊豆の受け入れ側の立場でもあるというところでございます。そういう意味で、都市とは言っても、かなり多様だということを御認識いただければと思います。
それから、横浜市の御意見にもありましたが、「健康づくり・介護予防」のところで、事業効果を数字で見えるようにしたいということでございます。これはまさに当市としても同じことを申し上げたいと思います。10月から国保のデータを各市町村で共有するサービス、KDBですか、始まると承知していまして、当市の市長からも、こういうデータをよく使って、例えば、検診を受ける率をアップさせたり、とにかく国保の財政の改善につながる事業というものをデータに基づいて考えなさいというふうに指示を受けていますが、データはあっても、何をすれば効果が生まれるのかというのは、なかなかエビデンスとしてつかみづらいなということでございます。それは、正直申しまして、自分の市のデータだけでわかることではないと思いますので、ぜひ全国的な取り組みをフィードバックしていただくということをお願いしたいと思います。
それから、ちょっと前向きな話をしますと、報告書の12ページあたりに「コミュニティビジネスと互助の充実を図る」というタイトルで、例えば、3つ目の○のところに、生活支援サービス全体のマネジメントについて、市町村が主体的に取り組むべきではないかということで、市町村に期待をするとなっております。
それから、その次の13ページにも、最初の○とか、3つ目の○、市町村が中心となって、就労や社会参加を促進すること、地域密着型ビジネスを起業することなど。ちょっと高齢者とも外れますが、生活保護なり、生活困窮者対策で、市町村にも最近かなり期待されるところがありまして、このような社会参加なり就労なり、今まで余り市役所としてやってこなかったことにも仕事を求められているという状況にあります。ここはまさに創意工夫が求められるところだと思っております。千葉市はかなり大きな自治体だと思います。例えば、NPOとか、企業とか、それなりに豊富な地域だと思いますが、それでもかなりこういうところは苦戦をしているというのが実情でございます。もちろん市として努力すべきことは続けていきたいと思いますが、これを市町村だけに期待をされると、全体的にうまく動くのは時間がかかるし、難しいかなと思いますので、できる限りここは国の後方支援を、お金だけではなくて、ソフト面でも充実させていただければと思います。
ちょっと雑駁ですが、以上でございます。
○大森座長 ありがとうございました。
 それでは、大阪市からいきましょうか。
○西嶋委員 大阪市です。
 この「論点整理」の文章を見させていただきまして、中でもいろいろ議論させていただいたのですが、まず、都市部の論点整理の中で、都道府県のところで数字を挙げていただいている部分を、例えば、大阪市で置きかえてみると、さらに顕著な状況が出ているのではないかと思います。そういった数字も、私どももまた分析しながら整理していきたいと思ってございます。
 例えば、この中でも、65歳以上の人口密度などで申しますと、大阪府で申しますと、1,034人という人口密度ですけれども、これを大阪市で当てはめますと、特別区と同じくらいの2,800人弱ぐらいの人口密度ということで、そういった状況になっているのかなと思います。そういう意味では、今回、この検討会の中で、住まいといいますか、住宅というのは大きな課題かなと思っております。
前々回のときに、大阪市の特養のほうは大分整備も進んでいると言っていただいたところなのですけれども、特養のほうも、今、110カ所を超えるような整備ができているのですけれども、まだまだ追いついていない事情がございます。ただ、一方で、ここにも書いてございます有料老人ホームが200カ所ほど、今、出てきてございます。サービス付き高齢者向け住宅のほうも、今、80カ所弱ほどが出てきているという状況になってございまして、これは住宅政策という意味では、ある意味、公費を出さずに高齢者のための住宅をつくっていただけるということで、大きなメリットがあるかなと思うのですけれども、一方で、ちょっと気になりますのが、有料老人ホームであれ、サ高住であれ、特定施設の入居者生活介護という形の介護保険でいきますと、大阪市で1人当たりで見ましたら月19万円弱ぐらいかかるという状況になってございます。在宅の高齢者の方ですと、在宅サービスということで、訪問介護と、通所介護なりを合わせますと、1人当たり月10万円ちょっとぐらい、そんなものですので、介護保険の費用がふえるということも考えていかなければいけないのかなと思ってございます。
それと、サービス付き高齢者向け住宅のほうは、ここにも書いていただいていますように、どちらかというとハードの部分の、大阪市で申しましたら、私の福祉局ではなくて、住宅政策をやっているところが担当しているものですから、どういう方が入っておられるのかが把握できていないという状況がございます。論点整理にも書いていただいているように、有料老人ホームは割と高所得の方、割と中堅から入っておられるのではないか。サ高住のほうは、もうちょっと幅が広くて、低所得の方も入っておられるのではないかと思ってございまして、どういった方が入っておられるのかも分析をしたいということを申し上げたいと思います。
それと、介護予防が大切だと私どもも認識しておるのですけれども、財政との関係もございますけれども、なかなか伸びていないという状況がございます。地域支援事業の中で、給付費の2%枠の中でも、私どもでは、0.2%、0.3%ぐらいの割合しかいっていない。一方で包括支援センターのほうは力を入れさせていただいていますので、2%枠の中で1.6%ぐらいは使わせていただいているのですけれども、そういった状況になっているということがございます。
それと、今回、関係ないですけれども、予防給付の関係なども、要支援の部分なども、都市部のほうで、サービスを近くで受けられる、事業者もたくさんおられることで、要支援の率なども高いのではないかと思ってございまして、私どもも予防給付だけで、総給付費の中の7%ぐらいが要支援者への給付になってございます。そういったところを、今回、介護予防事業なり、地域包括支援事業なり、そういったところと絡めて、いろいろ議論していかなければならない方向になっていると思うのですけれども、都市部のほうでは、要支援の部分は割と大きいのではないかということを頭に入れながら進めていただきたいと思ってございます。
それと、今回、言っていただいていますミッションの中で、地方自治体の意識改革というところも入れていただいておりますけれども、先日、平成25年度までの介護保険料を一度出そうとしたのですが、私どもの担当者のところで、3年後との保険料というのは意識しているのですけれども、平成25年度まで、10年先の介護保険料がどうなるかというのはなかなか認識できていなかった状況がございます。粗い試算を何とかやってみただけでも、介護保険料は大分高くなってくるという状況がございますので、意識改革という意味では、今回おっしゃっていただいたように、直近の計画とあわせて、施設の問題であるとか、そういったところは中長期計画とあわせながら進めていかなければいけないのかなと考えております。
以上でございます。
○大森座長 御苦労さまでした。
 それでは、最後ですけれども、東京都の中山さんからお願いしましょう。
○中山委員 東京都でございます。おくれて来て済みません。
 この検討会で大都市部の現状をいろいろ御報告なり、御議論いただいたのですけれども、特に私ども東京都の今後の高齢化の進展を考えると、一番厳しい状況にあるというのは改めて認識をしているところでございます。
報告書の論点整理を読ませていただきましたが、基本的に地域包括ケアをきちんとやっていく、大都市部の強みを生かしてやっていくのだというところがきちんとうたわれているところは、東京都もまさにそのとおりであり、それを実践していかなければいけないと思っています。
前回も、今後の高齢化率で、一際厳しい状況にあるというところを高橋先生に御説明いたしましたけれども、そういう中にありましても、さまざまな地域資源を総動員して、きちんと施策をやっていくと、これが大事だと改めて思っているところでございます。
具体的に、特養の利用の部分につきましても、特に東京という特別区制にあって、それぞれ自治体が狭いエリアでかなり細かくなっているという実態を踏まえると、圏域ごとでの柔軟な対応といったものを我々も今までも考えておりましたが、この論点の中でもいろいろ触れていただいている、これは大いに評価したいと思っておりますし、それを実現させていきたいと思っています。
それから、これから大事になっていくところは、コミュニティビジネスをいかに地域包括ケアの中で結びつけ、実施をしていくか、進行していくかというところにあると思いますので、私どももこれは積極的にいろいろな施策を講じていきたいと思っています。
それから、冒頭、このミッションで、先ほどもおっしゃられましたけれども、意識改革を促すという記述がございましたけれども、促すだけではなく、それぞれがそれぞれの実情に応じた施策をきちんと、今、実行していくというところまで、ぜひ踏み込んでお書きいただければありがたいと思います。
それから、そもそも地方との要介護者の入所をめぐっての議論が過去いろいろあったわけでございまして、東京都もいろいろな御相談を受けたりして、検討もした時期がありましたが、基本的には、先ほど申し上げたとおり、地域包括ケアの実践というのは、それぞれの自治体できちんと社会資源を生かしながらやっていく、そういう仕組みであるべきだろうと思います。
ただ、現状において、地方と大都市部のそれぞれの実態、思いといったものがあり、現行の中では、広域的施設というのは全国どこでも利用できると、こういう仕組みにあるわけでございますから、本人の住まい方の選択、そういったものはやはり尊重されてよろしいかと思います。これを情報としてきちんと見える形にする、こうした取り組みも必要なのではないかと思います。要介護者になって、大都市部から地方へ追い出すということは私どもも毛頭考えておりませんけれども、基本的に本人の選択を得る、そのためのさまざまな情報の提供は必要かなと思っているところでございます。
以上が私どもの認識でございます。
○大森座長 ありがとうございました。
 この役所、この時間でめちゃくちゃ暑いです。でも、しようがないので、ちょっと休憩しましょうかね。トイレ休憩含めて、5〜6分休憩して再開いたしましょうか。暫時休憩しましょう。

(休  憩)

○大森座長 それでは、再開いたしましょうか。恐縮ですけれども、傍聴席のほうで聞き取りにくいという御注意がございましたので、私も注意しますが、できるだけマイクに近づけて御発言をいただけるようにお願いいたします。
 これから御意見等をいただきますけれども、この論点整理は大きく5つに分かれています。今、自治体の皆さん方からはそれぞれの考え方を出していただきましたので、若干これ以降はそのことも踏まえつつ、自治体の皆様方も、もし必要があれば御発言をいただいて結構です。
委員の皆様から御発言をいただきますが、とりあえず大きく5つに分かれていますので、余りばらけないで、順序で上の1から行いたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。時間の限り議論をいたします。
それから、御意見が分かれてどうするかということは本日決着ができない場合もございまして、いろいろと御意見が異なるということがございます。きょう全部決着はとてもつきませんので、場合によっては言い放っていただくということで、次回までに少し取りまとめまして、事前に皆様方の御意見を伺うという以外にはないかと思っています。そんな心積もりでお願いいたしたいと思っています。
それでは、ミッションというのはオーバーですよ。趣旨くらいでいいと思いますが、本検討会のミッションとは何かという部分で気がついたことがありましたら。最後は言い方というか文章決着ですので、言葉の用法等ももし御注意があれば、出していただいて結構だと思っています。大きな1について御発言はございますでしょうか。どうぞ。
熊坂さん。
○熊坂委員 大森先生からミッションという言葉についてコメントがありましたが、確かに趣旨ぐらいの言葉で私もいいと思いますけれども、正に本検討会の目指す大事な部分を要約していただいたと思っています。
 そこでですが、先ほど、自治体の皆様からお話をいただきましたけれども、ちなみに私も市長として保険者を12年やりましたし、それぞれが首長さんからもいろいろと指示も受けていると思いますが、介護保険はまさに地方分権の奔りですから、保険者としての覚悟というか、こうしたほうがいい、あるいはこうするべきではないか、こうしていきたいというような話が多かったということを考えると、どうも楽観的な感じが、厳しい言い方をすれば、人ごとのような感じの発言が目立ったように思います。
将来、都市部では危機的な状況になるということが予想される中で、それに対する具体策の内部での検討、動きが、4回までの検討会では、私としては余り感じ取れなかったのですが、その辺についてお伺いしたいと思います。
○大森座長 私も若干そう思っています。だから、最初に自治体の皆さん方の御意見を促したんです。どうぞお願いしましょう。
○岡田委員 横浜市です。
 自治体、特に横浜市は大きな組織で、健康福祉局だけで1,000人を超える職員がいます。これから高齢化の問題というのは、まさに自分の問題として考えなければいけない。その中で今までの仕事の仕方として、よく言われるように縦割りだとか言われていたわけですけれども、これからは組織全体の中で、もっと言えば、横浜市全体の中でこういう問題を共有し、何をしなければいけないのかということを、まず意識を合わせるというようなことがスタートになるという気持ちもありました。
 そういうようなことも含めて、今後こういうことが横浜市で起こる、そのためにはどういうことを考えなければいけないということを、私から全職員に11回にわたって各2時間、直接話すこともしました。これから横浜市全体の中期計画(総合計画)が策定されるわけですけれども、そういう中でこれからの高齢化の問題にどう対処していくのかということについて、健康福祉局だけの問題ということではなくて、例えば雇用とか産業とかの問題であれば、経済局とも連携をしなければいけない。または住宅の問題であれば、建築局とも相談をしなければいけない。こういうようなことを含めて、全局的な動きを加速させようということを今やっています。
ただ、これも緒についたばかりなので、そういう点ではまだ危機意識が足りないと言われれば、そういう部分は残るのかもしれませんが、これからは具体的にそういう動きの中で対応策を加速させていきたいと思っています。
○大森座長 もう一人くらいどなたか応答していただけますか。では、お願いしましょう。
○西嶋委員 大阪市です。
 私は大阪市のほうで介護保険を立ち上げるときに担当させていただいておりまして、今から12年前になります。その当時、介護保険の予算が900億円くらいだったのですが、今は2,000億円になってございます。
これはやはり介護を一般化するといいますか、全体を見ていこうという中でいろいろな民間事業者なり、そういった方も参入していただいて、そういう裾野が広がってきたということで、適切なサービスが高齢者の方に行くようになったという反面、いろいろな事業者の方も来られておりますので、そういうところをきちんと見ていかなければいけないということで、高齢者の方にとって、いいサービスを適切に与えられるような事業者の方に入っていただいて、そこはきちんとやっていかなければいけないということで、今、大阪市もやらせていただいております。
 必要なことをやりながら、そういったきちんと対応していく、サービスの質を上げていくということで進めさせていただいているところでございます。
○大森座長 熊坂さん、そういう応答です。
高橋さん、どうぞ。
○高橋委員 やはり本報告会のミッションのところで書いていただいたほうが良い事項があります。私もメンバーだった、高齢者介護研究会のことを取り上げていただいて、その時に議論を思い出しておりましたが、それに加えて今回公表された社会保障制度改革国民会議の報告書の中で非常に重要な指摘があります。それは1970年代モデル、これは社会保障、医療介護、福祉の中だけで考えられたモデルだと言っているわけです。ところが2025年モデルはそうではないとはっきり言い切っていて、地域、要するに保健医療福祉だけではなくて、住まい、をはじめとして地域づくりが必要になっていると断言しているわけです。
 これはどういうことかと言うと、社会保障を核にしながら地域活性化。要するに今までは経済の成長の果実を投入して、それで終わりだったのだけれども、そうではなくて、社会保障の需要がどんどん拡大する中で、それを地域づくりまで還流さながら、言わば相互にWin−Winの関係を創り出すことが、社会保障、介護医療福祉など社会保障のこれからの姿である、それが2025年モデルだと書いてあって、都市部の高齢化に対応するうえで重要な論点で、先ほど横浜市さんがおっしゃった論点が既にそこに書かれているわけです。それをぜひ冒頭の部分できちんと入れておくべきだと思います。
この検討会での議論の私の感想は、2025年モデル的なものと1970年型のモデルがすごく混在して論議されてきたと思います。これは後で指摘をしますが、そういう意味では、やはり制度改革国民会議の指摘がちょうどこのタイミングで出たわけですから、きちんとこれを考慮に入れるべきだと思います。
○大森座長 きょうは資料を出していただいたものを目を通していただいて、こことできるだけ平仄が合ったほうがよろしいですので、今のようなこともその一部でありますから、考えてみましょう。
○馬場園委員 高橋先生の意見に賛成ですけれども、やはり高齢者対策として理念みたいなものが要るであろうと。今おっしゃったことは、ケア、生活、人生の連続性を担保するというような方針は必要ですし、それを可能にするようなコミュニティづくりというのは大事だと思います。
 あと、老人医療無料化の後、必ずしも自立というものを支援するような環境にならなかったというのもありますので、自立支援を支援して、できるだけ最後まで自立して生きられるとか、あるいは本人の意思を尊重するといったようなことも必要だと思います。
 それから、高齢者対策を考えていくときに重要なのは、終末の問題です。老人医療無料化の後、障害のある高齢者を医療機関で見たために、どんどん病院が終末の場所になってしまったというのがあるわけです。今でも在宅を進めていますけれども、実地医家の先生と話をすると、看取るというのは非常に大変なんだと。家族から電話があって行くのだけれども、いつ亡くなるかわからないですね。翌日も仕事があるわけです。今後、高齢者がふえていく。どのくらいの人が亡くなるのか、あるいはそのための医療機関がどれだけあるか。東京は看取るお医者さんが非常に厳しいのではないかと思っています。在宅の支援がないというのと、医療というのが余り慢性期医療は向いていないところもあります。そういうところも言及していただけたら、ありがたいと思います。
○大森座長 藻谷さん、どうぞ。
○藻谷委員 いつも出席できておりませんで、申しわけございません。しかし私が出世記事に申し上げていたこともしっかり書いていただいて、ありがとうございました。
特に世界との比較ですが、日本では高齢者は今後30年で1.3倍、それに対してシンガポールなどでは5.0倍に増えるという点。日本は他国より大分先に来ていて、高齢者の急増の峠は越えているのだということを書いていただいて、ありがとうございました。
 熊坂委員と同じなのですが、私が1点気になるのは、高齢化率の上昇よりも高齢者の絶対数の増加を見よとの認識が、せっかく1ページの下から2番目のポツにも書いてあるわけですし、私もしつこくこればかり言っているのですが、なかなか浸透していないということです。中山委員が高齢化率とおっしゃったので、ちょっと大丈夫ですね。わかっていますね、率と絶対数の違い。
都の幹部の研修会の講師を毎年やらせていただいているのですが、福祉の局だけではなくて、あらゆる部署の中堅クラスをお相手にやるのですが、毎回、東京はこのように高齢化するという話を具体的に数字を示して話してくれと研修担当から頼まれてやるわけですけれども、聞いておられる幹部の方はどうものんびりした雰囲気なんです。ですので、大丈夫ですよね。都の研修では毎回「東京は高齢化率は低いので大丈夫だと思っていたが、絶対数を見よとは目から鱗だった」とすごく驚かれるので、いつになったらそういうものの見方が定着するのか、大変心配しています。
○中山委員 言い方がちょっとあれだったかもしれませんけれども、よく比較されるのは、いわゆる高齢化率と人口の比例。私のほうはもちろんそのデータも詳細に分析をしていますし、絶対数がふえるという危機感も非常に持っています。
 先ほど熊坂委員の、ややのんびりムードが漂うみたいな御発言がありましたけれども、私どもは広域的自治体として都下62区市町村を抱えていますけれども、こちらに対してはやはり相当な危機感を持って、都として臨むつもりであります。これまでも臨んでまいりましたので、具体的な施策をやっていく覚悟でおります。
○大森座長 鎌形さん、どうぞ。
○鎌形委員 冒頭の議論の中で、自治体の方々に危機意識を持ってというお話があったのですけれども、まさにそのとおりで、中長期的な視点を持ちながらも、すぐ現実になる問題だという意識で取り組んでいただきたいということ。
それから、介護とか医療とか福祉だけの問題ではないということで、本当に各自治体で全庁的な問題として取り上げて対策を考えるということはぜひやっていただきたい。その意味で、2ページの冒頭に本検討会のミッションということでそれが書かれているのはよいと思います。けれども、それプラス、やはりこの問題を解決するに当たっては、国の制度改革とか支援の施策というものも非常に重要だと思います。そのことは書いていなかったので、ぜひ一文を入れていただいたほうがいいかと思いました。
○大森座長 どうぞ。
○山崎委員 ここに書かれている内容については、おおむね論議が出たところが整理されていて、わかりやすいなというのが、まず第一の感想です。
 どこに入れていただくのがいいかはわからないですが、毎回出ているコミュニティをつくっていくというのが2025年のモデルだという論議がずっとあったかと思いますが、2025年にそういったコミュニティで支えるようなものをつくっていくためには、65歳以上の話ばかりではなくて、やはり50歳ぐらいからそういったものをつくるのだというような視点が多分大事だろうと思いますので、そういったちょっと前の人たちに対する啓蒙も含めて取り組んでいくというのは、どこかに書いていただければありがたいかなと思いました。
○大森座長 ありがとうございます。
それでは、次の2番目に行きましょう。「都市部の地域特性は何か」。ここはたくさんのことがございましたが、お気づきの点があれば、お出しいただければと思います。
高橋さん、どうぞ。
○高橋委員 どうも今までの議論の中で、高齢者の姿は今までの高齢者のままだと思っている節があります。ところが、これから25年に高齢者になるのは団塊の世代であります。ここのことをきちんと理解をしていないのではないか。というのは、要するに権利意識が強くて、これは昔、ある特養の施設長が、昭和生まれの高齢者が入所するようになって、わがままで困るということを言われて大変納得したんですが、実は団塊の世代はわがままを超えて、権利意識が強く、学生運動の時代を経験した世代ですから、地方の従来型の施設にやむなく入所を強制されたら不適応を起こし、抗議を絶対にする世代だということをお忘れかと。
私は団塊よりちょっと上の世代ですが、要するにこれからの高齢者の意識の変化や生活経験の違い。彼らは個室で育っていますから、4人部屋に入るわけがないとか、要介護とは言え、今のようなプアーな生活空間で暮らすわけがない。1つの施設をこれからつくると40年それは拘束しますから、多分20年後、30年後はがらがらになる可能性が絶対にあります。要介護のいわゆる状態像が1970年代、80年代、90年代にずっと変化してきているんです。これを寝たきり老人と一括して重度者というのは、これは実は馬場園先生がおっしゃったとおり、病院がつくっているのです。
ヨーロッパで寝たきり老人がいないという本が出て、これがロングセラーになっていますが、なぜいないかというと、基本的に病院利用期間が短く、社会的入院というようなことがないからです。川下、川上の議論をしないで、ただ、対症療法的な対策のことが後のほうで出てきますが、それでは将来を展望した議論にならない。
要するに、これから高齢者になる人に実に失礼な議論だと私は思っておりまして、そういうことを含めて、要するに高齢者像の変化。そういうものをきちんと可能性としてお書きにならないと、一番大事なニーズを間違えて把握して、間違えた施策を打つ可能性が多いにあります。
需要構造は相当、我々が想像する以上に高齢者の意識が変化しているということが実感ですから、例えば今、物すごい勢いで高齢者が自発的に要介護予防をやっているわけですね。そういうことを含めて、高齢者像をどう見るかというのをぜひこれからの世代。今の高齢者にとらわれずに、少なくともどうなるかは言えないとしても、大きく変わるであろうということをきちんと意識されないと、施策の前提を間違える可能性が非常に大きいと思っています。
○大森座長 さっきの2025年がターゲットになっているということは、この意味ですので、要するに後期高齢者に団塊の世代が移っていく。そのことを念頭に置いてどうするかということを検討していますから、そのことを書き込むときに、今、高橋先生がおっしゃったようなことも書き込んでみたらどうでしょうか。大事なことだと思います。
 この大きなところで、何かほかに御指摘をいただくことはございますでしょうか。
○藻谷委員 先ほどの千葉市のお話を聞いて、はたと思いつきまして、手元のパソコンの中にある国勢調査の数字を取り出して、高齢者が出ていく傾向にある市がどこで入ってくる市がどこなのか計算しておりました。2000年と2010年の数字を比べて見たのですが、本当におっしゃるとおりで、千葉市は高齢者が特にたくさん引っ越して流れ込んできている市であることが明らかになりました。
逆に、高齢者が流れ出していると推測されるのは、都道府県と政令市の中では大阪市でございました。大阪はつまり何かの理由でいられないと高齢者が出ていく。千葉は何らかの理由で高齢者が入ってくる。私自身こういう違いのあることに気付いていなかったこと自体が不勉強だったのですが、つまり大都市でも高齢者の流出入には反対方向の動きがあるということです。
ついでに言うと、大阪以外では東京都も高齢者が出ていく傾向にあるところです。逆に入ってきているのは、千葉市が一番なのですが、次いで札幌市、福岡市、仙台市ですね。地価とか家賃とかそういうことが影響しているのでしょうか。あるいは福祉サービスの人手が足りないとか。強み、弱みに書いてあることが実際にも高齢者の行動に影響しているんだなということを改めて気がつきました。ですが変な話、この話は千葉市にとって強みと言えるのか、弱みと言えるのか。高齢者を引きつけてしまいますというのは、それだけ対応がうまくいっているということなのか、はたまた対応が追いつかなくなってまずいことなのか。どちらなのかなと、考えてしまった次第です。
○大森座長 さっき岡部さんがおっしゃったように、ここで一応大都市を念頭に置いているんですけれども、それぞれ少し違うんですね。違うがゆえにそれぞれのところで取り組まなければいけない。基本的に一律ではいかない側面があるということになるんですね。
 ほかにございますか。熊坂さん。
○熊坂委員 高橋先生がおっしゃったことは尤もだと思います。私も日常診療の中で、団塊の世代は我儘な人が多くなっているように感じています。ですから、そういった介護を受ける方の性質の変化ということを考えることもとても大事だと思っています。
そうなると、それを介護する人材確保並びに質の確保が大事になってくると思います。団塊の世代は絶対的不足に対して、また質に対しても我慢できないということになります。介護職員の人材確保が、都会では地方以上に深刻になります。
介護職員の待遇の改善がずっと議論になっていますが、そういうことも次の改正あるいはもっと長期的な観点で若い人が介護職員に喜んでなる、中途退職者も出ないというような政策、これは待遇的なものもあわせて、考えていかなければ駄目だということを強く感じています。
○大森座長 高橋さん、どうぞ。
○高橋委員 今の発言と関係させて、私は介護人材確保問題というのは、世の中的に悲観はしておりません。なぜならば、良質と言われる事業所の離職率は5%程度です。だめなところは25%程度かと思います。世間でブラック企業といわれている業種だと40%近いところもあります。ということは何を意味しているかというと、量的に足りないのではなくて、人材のマネジメントができていないんです。中途採用をした人をきちんとキャリアアップする仕組みがないんです。私は介護段位、キャリア段位に関係しているのですが、やはり中途採用の人たちを介護にきちんと生きがいを持ってやれるようなキャリアパスがつくれていない。
 ただ、私は少ない経験ではありますが、介護の世界で生き生きと仕事をしている人たちに出会うんです。なぜこれができないかというと、従来型の管理型の屋根だけ出せばいいというケアをやっているからそうなるので、きちんとした能力を引き出すようなケア論というのが実は現実にあって、そういうことを含めて、介護人材はただ足りないという話ではなくて、システムと質の議論を入れておかないといけない。現に施設よりは在宅のほうが離職率は低いというのが常識です。なぜ施設で離職率が高いのか。これは別のところで申し上げる話ですが、そういうことを含めて、単純化した議論はおやめになったほうがいいのではないかという意見です。
○大森座長 ほかにございますでしょうか。どうぞ。
○馬場園委員 私は医療経営、介護経営も教育しておりますので、私も同感です。一つはスタッフを成長させていこうとか、高齢者もお金を出しているから、きちんと世話をしろ、みたいなことをよくおっしゃるんですけれども、例えばそういうことを言わせておいて、マネジメントをしないと、いいことは何もないです。やはり高齢者のわがままであっても、いろいろな意見を聞きながら、きちんと、「私たちは悲しい」とか、そういうことを伝えるような教育をしっかりしていかないと、適切なコミュニケーションをできるような教育をしていかないと介護人材も定着していかないし、成長もしないと思います。
 以上です。
○大森座長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。また戻ってくださっても結構です。
大きな3に行きましょう。これは今回の報告書の肝というか、本体にかかることです。7ページ以降ですが、お気づきの点はございますでしょうか。
○高橋委員 これは8ページの上から3つ目の住所地特例という概念ですが、私はこの議論に異論があります。というのは、住所地特例はそもそもは広域施設を措置でやっていたわけで、これは行政処分としてやっていたものですから、当然これについての負担は行政処分との絡みで費用負担をするという仕組みがもともと住所地特例の根っこです。だから、そういう意味で私は田中参事の発言にやや異論があるのは、もともとはそういう制度だったと。それを有料老人ホームに対して住所地特例を適用したときに、悪い意味でこの制度が変質したと思っています。
そういう意味で「サ付き」をここにいろいろな書き方をしております。これは後で高齢者支援課のほうの見解も聞いてみたいのですが、このあれは住所地特例の実態を必ずしも反映していなくて、例外的にこれは利用権で特定施設の指定を受けているのか大体5%くらいあります。サービス付き高齢者向け住宅を限りなく施設と見なして、議論するのはこの制度の趣旨を考えると違和感があります。施設における住所地特例は丸めでいきますので、事務処理が相当複雑だと聞いておりますが、それにしてもまだ一対一の対応ができますが、サービス付きで居宅サービスということになると要介護も変化も非常に激しい。サービスのパッケージは個々に非常に個別的対応である。これを住所地特例という方法で対応するのは、かなり無理があるのではないかと私は思っております。
そういう意味では横浜市さんがおっしゃったこれは、財政調整の仕組みとして考える。なぜこういうことを申し上げるかというと、
社会的流入層の話をどう考えるかという議論を住所地特例という個別的なミクロ的なアプローチで対応するというよりは、むしろ財政調整の仕組みで、これはこれからそういう追跡はマイナンバーもできますし、住基カードもできるわけですから、そういう形できちんと押さえる別の方式を考えたほうがいいのではないか。
これは本当に暫定的な対応で入ってきたものが一般化するということになると、介護保険制度の本心で、契約制度ですから居所の自由の話も含められるんですね。居所の自由で自由に住んだのにお金だけは前に住んでいたところから出るというのは、措置の場合はそれがそういう制度でしたからいいわけですが、そういうことを含めて、やや異論があるのと、サービス付きの現況の分析をもう少し、これについての調査を私どもの財団でやっておりますので、そういうのを参照して、正確な認識で書いていただかないと困るのではないか。ややミスリードを世の中に与えると思います。
○大森座長 ここは大事ですから、事務局、この段階で何か反応されますか。ここは結構きわどい話です。
○高橋高齢者支援課長 ここでは論点の1つとして、各自治体の皆様のほうからもサ高住の立地に伴って、いろいろな財政、財源の問題を心配するという声がございますので、記述をさせていただいているところでございます。確かに高橋委員のおっしゃるようなことを多角的に検討しながら、検討していかないといけない課題だと考えているところでございます。
 一方で、先生のおっしゃったように有料老人ホームが対象になっていることとの関係で、サ高住が特定施設の5%のものは対象となっているとして、その他のものが対象となっていないというところの財政調整はどう考えるかという課題はあろうかと思いますので、委員の皆様の御議論を踏まえながら検討していきたいと考えております。
○大森座長 これは横浜市さんがさっき、自治体間の財政調整を行えば済むではないかと。ここをもうちょっと、どうすると今のように受け入れている市町村の不安が除かれるのか、そこがポイントだと思いますが、お願いできますか。
○岡田委員 財政調整といいますのは、それを一人一人の個別の動きに応じてやるということではなくて、全体として要介護者の転入と転出がどのくらいあって、その差の人数に平均単価をかけて、自治体間で調整をするという形で整理をすれば、おおむね、これはどこが負担をするのかという財政調整ができるということになると思いますので、そのような仕組みをつくるということで足りるのではないかと思います。
○大森座長 これは今日中に決着はつきませんので、今のような御意見がありますので、今のようなそれぞれの方式の内容、要点を書いてもらって、どこにどういう特色と、どういう点なら答えられているかについて少し、両論併記にするかどうかは別として、それは一回書いてくださいますか。その上でもう一度、皆様方にお諮りするということにしましょうか。重要な論点ですので、これでだめだから、これは消してしまうというような話ではありませんので、慎重にどうすればいいかということを決めましょう。
 それ以外のことでどうぞ。
○熊坂委員 私もただいま高橋先生が問題提起されたことについて、きょうは是非意見を言おうと思って来ました。今の横浜市さんの意見もわかりますが、今回はさらに高い視点で考えるいいチャンスではないかと思います。
地方から言いますと、介護財政が都心から利用者が移って来て悪化していくというのは非常に不安の材料ですので、財政的な工夫を考えていただく必要があると思います。これには法改正も当然絡むと思いますけれども、そういうことをやっていただければ、それなりに地方も安心して都市部の自治体の皆さんと一緒にやっていけるのではないかと思います。高い視点での仕組み構築を是非考えていただければと思います。
○大森座長 どうぞ。
○馬場園委員 今の話と地域包括ケアシステムに関連してです。私は障害があったり、介護があったりしても、できるだけ残存機能を生かして自立させて、どんどん支援していって、限りなく生物学的な寿命に近づくまで頑張れるという、それを支援する医療とか介護というのが正しいと思うのですけれども、財源措置で例えばそれがビジネスになるということで、必ずしも動かさないですむ新しい施設をつくってもらっても困るんです。例えば住まいとケアを同じところで行えば、動く必要がありませんから、あっという間に動けなくなるんです。寝たきりとか嚥下できないというのは、かなり廃用性萎縮のところがあって、そこら辺のところもきちんと対策をすることが必要だと思います。
 ここの地域包括ケアシステムの構築の中で抜けているところは、予防事業の推進みたいなところです。私はもともと予防をやっていましたので、予防は非常に効果があると思います。それは寝かせておいたら、すぐに拘縮しますし、食べさせなかったら食べられなくなりますから、それはもう明らかです。
 ただ、例えば特定高齢者の介護予防事業などを見ていますと、運動機能の向上にしても、口腔機能の向上にしても、栄養支援にしても、鬱病予防でも認知症予防でも引きこもり予防プログラムもみんなよくできています。ただ、週1回やって3カ月だけ続ければ効果があるかといったら、それは無理です。朝7時に集まりましょうとか、夕方5時に集まって30分歩きましょうというのを毎日やらないと、廃用性萎縮の予防にもならないし、認知症の予防にもならない。そういうことをきちんとやれるような対策であってほしいと思います。
 以上です。
○大森座長 ありがとうございました。
鎌形さん、どうぞ。
○鎌形委員
 私も予防についてお話をしようと思っていたのですけれども、都市部のこれからの高齢化対策というところで地域包括ケアをしていくということと、施設での整備をして受け入れをつくっていくということは重要ですが、その前に医療での予防とか介護の予防をぜひ力を入れてやっていかないと、財政的にもなかなか厳しいなと思います。
 そういう意味で、横浜市さんからの最初のお話の中にもありましたけれども、今その予防したものの効果、実証というのはまだよく見えていないところがあるので、その辺をぜひ国も支援をしてもらって、どういうことをやれば、どれだけ予防効果があるということの実証的な研究とかデータ整備をぜひやって、予防の支援策もぜひ力を入れてもらいたいと思います。
○大森座長 どうぞ。
○高橋委員 私は医療制度改革のときに予防給付をやるときに検討会の委員をやって、予防のエビデンスのデータの話があって、それにずっと参加をしておりまして、相当あるんです。
 現実にそういう細かいデザインだけではなくて、グロスのプラクティスとか実践の中ではっきりわかっているのは、私も第1回に紹介した、徹底して高齢者が社会参加をすると現実に1人当たり医療費や1人当たり介護費が縮減できる事例というのは、幾つかの例えば有名な「やねだん」という鹿児島もそうですし、上勝町でしたか、徳島県の葉っぱで有名な、それこそ高齢者のコミュニティベースを徹底的に活性化したお陰で、状態像がずっと変わっていくとか、そういうのは実際にあるし、現実に相当予防に関するエビデンスがあって、我々が知らないだけという意味では、専門家に流布して、ちゃんと普通の人に理解ができるような形で広報をする。そして、とりわけ市町村の担当の皆さんにきちんと伝える努力をしないといけない。
 それから、これから自発的にそういうことをやる高齢者が本当に想像以上にふえているわけで、そこをサポートする仕掛け、場を提供する。予防サービスではなくて、場をつくっていくということが物すごく重要だということ。これを補足的に指摘しておきます。
○大森座長 どうぞ。
○山崎委員 今の話と必ずしも一緒ではないのですが、このところで申し上げたいのは、高齢者本人の情報の一元化を図るべきではないかということを考えております。脳卒中なり心筋梗塞で倒れて病院に入って、そこで患者のカルテをつくる。障害が残ってリハカルテ、看護記録をつくる。今度は在宅に戻って、在宅で訪問を受ける。それはまた別の記録を受ける。デイサービスに通う、ショートステイに行く、最後は特養に行く。
それぞれのところでそれぞれが記録を持つわけですが、その人本人はずっと同じ状況の中で下がっていくとか、変わっていくわけですから、服薬管理も含めて、その人本人の医療、看護、介護の情報の一元化みたいなものがあると、もっとその人の全体像を把握できるし、適切なトリートメントもできるのではないかと考えますので、ここの項目がいいのかなと思いながら、医療、看護、介護の情報の一元化みたいなことも一緒に考えてはどうか。
 今の予防の話も当然記録としてはあるわけで、その一連の流れの中で考えていくということが大切なのではないかと思います。
○大森座長 ありがとうございました。
私も意見があるのですけれども、いいですか。12ページのところで、これ自身は大事ですけれども、コミュニティビジネスとかソーシャルビジネスは大事なことですが、互助も大事ですけれども、今回の大都市、都市部では、要するにこの領域でも民間企業が相当力があるんです。
ソーシャルビジネスとかコミュニティビジネス以外に、互助以外に純粋に民間企業ができることがいっぱいあるし、外食産業を含めまして、実際にはやっているんです。それをもうちょっと強調すべきだと思います。そのコミュニティビジネスで純粋にペイするようなビジネスがちゃんと成り立っているので、そこを折り込むべきことが1つ。
性質が違うのですけれども、介護事業者はいろいろなことができるのですが、やらないんです。報酬にべったり依存してしか行動していないです。いろいろな活動をちゃんとやりなさいと。そうすると都市の中は介護事業者が比較的やりやすいんです。それで収益を上げなさいと。それが都市部における利点を活用することになりませんかと一言書いておきたいのです。
私は個人的に言うと、この2つを書きたいなと思っています。無視していただいても結構ですけれども、できれば書きたいなと思っています。
○高橋委員 私は、医療は混合給付反対論者ですが、介護保険は混合給付を認めているんですね。保険者がそれを物すごく嫌がるというのを仄聞しております。あえて、どことは言いません。そういうことを含めて、やはり混合給付を介護保険については大いに活用するのは、とりわけ大都市はこれからそれなりに資力があり、そういう高齢者が登場するわけですから、そのことはぜひ。そうすると、そこに民間ビジネスのサービスが必ず開花するはずなので、ぜひそこは御配慮いただきたいと思います。
○大森座長 もう一つあるんです。書き方ですけれども、事例を書いていますでしょう。十分参考になりますし、ヒントがあるのですが、本文の中に事例を書き込んでいって、それが有効ではないかというと、その事例以外の方々は場合によっては不快感を感じるんです。それはそこではないかと。その事例から引っ張り出す意味というか、適用可能のような文章で、例えばこの方についてはこういうケースがありますという言い方のほうがいいと思います。これは本文に全部入れていって、一つ一つ有効ではないかという書きぶりになっているので、ちょっとケースの扱い方がストレート過ぎるのではないかという印象があるので、事務局のほうでそこをもう一度点検してもらいますか。
 施設整備のほうに行きたいと思います。都市部における施設整備の検討課題はいろいろ御意見があるのではないかと思います。どうぞお願いします。
○高橋委員 私は、ここは問題があると思いました。1つは、施設とは何ぞやということが定義されないまま、何となく100人以上の特別養護老人ホームを対象としているらしいと、そこら辺は何とかしていただきたい。やはり施設と言っても老健施設もございますし、これから問題は療養型病床群をどうするかいうことは、都市部を比較的少ないので、それと同時に、川上、川下論はここで書いておかないといけないのではないですか。
というのは、特別養護老人ホームのニーズがなぜこんなに顕在化せざるを得ないかというと、さっき馬場園先生もおっしゃったように、要するに入所申込者の半分以上は病院と老健、とりわけ病院の人たちです。病院はなぜかというと寝たきりをつくっているからです。これはもう常識です。エビデンスもあります。だから、それを家族に戻せないから膨大な施設過剰超過需要が起こっていると私は見ております。ここを何もいじらないでおいて、特養を幾ら整備しても絶対に追いつきません。これは大問題なので、言えないけれども、認識はしていますよということは言っておいていただきたい。
その上で先ほど言いましたように、小規模多機能とか地域密着型のものもありますし、施設は全てサテライトを認めているわけですから、小規模特養の話がなぜ出てこないのかが私は不思議でしようがないです。すぐに100人以上の大きなものを言って、つくれないと言っているのですが、小規模施設をなぜつくらないかというと採算が合わないからというけれども、それこそ東京都はお金があるのだから、助成策を導入したり多様な対策が必要です。
もう一つ、原則論ですが、介護保険では居宅サービス優先原則をちゃんと条文に1997年にされたことがずっと書いているわけです。それと照らして施設をどう考えるのかというのは、補完の原理の話だと思います。まず在宅で、そして、できるだけ身近な地域で、それも施設は先ほど言いましたように非常に多様であるからどうするか。その上で、これはある意味で1970年代の遺産をどうするかという話です。つくられた寝たきりの人たちをどう対処するかという問題。それをこれから一般化するという話ではない。
もう一つ申し上げると、100人の特養をつくるということは、東京都も既に現知事が副知事時代のチームで言っているように巨額な費用がかかる。そのことによって400人、500人、1,000人、2,000人に可能なサービスを施設に集中することによって奪うことになる。極めて非効率的にならざるを得ないです。
それで杉並区のようにああいうことができるのは、私はここで一つ申し上げておきたいのは、大船渡、陸前高田で被災をしなかった病院、老健、特養を持っている医療法人の理事長さんの話を伺ったんです。彼は自分の病院や施設をつくるときに、徹底的にハザードマップを研究して、津波の来なかったところだけに立地させているのです。これが津波の中で生きていた三陸の人の知恵だと、実名を挙げれば大変有名な方なのですが、そういうのをおっしゃっていたのです。
そういう配慮を杉並区はしていらっしゃいますか。彼は今まで津波が襲ったところには絶対に建ててはいけないと思った。ところがハザードマップを見ますと、3メートル以上の津波が来るところに今、建てようとしているのです。どういうことが起こったか。こちらは宮古市で震災にあわれた熊坂先生がいらっしゃいますが、それはハードで対応はできないということだけははっきりしているんです。
そういうことを含めて、その配慮なしにすると本当に責任を問われますよ。5年、10年、20年したら皆さんは辞めているかもしれないけれども、このときに計画をした人たちに非常に厳しい責任があるということを覚悟しておやりになるなら、それで結構ですが、それだけ責任をとる覚悟でやっていただきたい。少なくとも地震が来ないという予報がない以上は、それだけの覚悟があるんですか。
○大森座長 あるんでしょう。あるんだと思います。なければできない。十分承知の上でやりたいと言っておられるから、担当者の名前は永久に刻まれるということになる。そういう新しいことに乗り出すわけですから、みんながそうやって指摘していますから、そのことに十分に自分たちが応えたいとおっしゃる。そのことを今日聞きたいと言ったんです。
 ほかにございますか。どうぞ。
○馬場園委員 施設という言葉が正しいかどうかはわかりませんけれども、さっき申し上げたみたいに、病院などは例えば30分くらいリハビリをするということですが、それではだめです。一日の生活自体がリハビリするように持っていかないとうまくいかないんです。たとえ入院中でも手術後の直後でも、リハビリを行わないと機能はなかなか回復しないんです。
 私の住んでいる近くでも、例えば高齢者住宅を建てるのですけれども、部屋だけつくっているところがあります。そうなるとすぐに動けなくなりますし、認知症も進みます。例えばビルでも外側に個室があっても、真ん中にはきちんと共有ルームを作って、朝起きたら、みんな集まってくる。あるいは自分で動けない人を連れてくる機能を持たせないと、自立支援にはならないだろうと思います。
 CCRCが「早期からの住み替え」の一番最後のほうに書いてあるのですが、必ずしもほかのところに行かないとCCRCの理念が実現できないわけではないですね。都市部の中でも住み替えをCCRCの理念は実現できます。大事なのは生活と人生の連続性を担保することです。その連続性を支えるケアを行って、本人が最後まで自立支援できるような仕組みをつくればいい。そういう意味では、複合拠点をつくって、ほかに支援型住まいと自立型住まいとネットワークでつなげれば、日本型CCRCのモデルは東京都でも機能するのではないかと思います。
 以上です。
○大森座長 私は事務局に質問があるのですけれども、このところで老人福祉圏域調整と言っているでしょう。そうすると今回も東京都と静岡県である種の圏域調整をやるんですね。調整数についてね。そうすると舟形が言っているように、山形県と東京都が同じような福祉圏の数についての調整をすれば可能になると考えられるのですか。どういうふうになることなのですか。
○吉田企画官 仮に山形県と東京都がそういう調整ができれば、可能にはなると思います。ただ、杉並、南伊豆のような自治体関連圏という明確な関係があり調整が容易なのと、舟形町のように不特定多数で考えているところは状況が違うと思います。
○大森座長 私はちょっとわからないのだけれども、要するにこの特養は住所地特例制度もあるけれども、もともと特定の人に限ってはいけないことになっているのですね。誰でも入りたければ入れる。問題は特養のほうが入所基準を持っていて、皆さん方もいろいろ厚労省の基準があるんだけれども、それに合わせて優先順位で決めて入れられるんですね。特定のどこかの市町村の住民に限らなければいけない理由は、もともとないはずです。
実際には介護保険制度ができてきて、特に地域包括ケアに合っているから、できるだけある地域の中でそういう暮らし方を維持したほうがいいと言っているけれども、特養はもともとそういうふうに考えられていないでしょう。
 例えば極端に言うと、どこかの地方部の方が自分たちのことは、こんなすばらしい施設にして、地域とのつながりをこうするので、全国的に公募したいと。入りたい人を全国で募りたいということはできないものですか。できないような解釈になっていますか。
○高橋高齢者支援課長 特養については、要は困っている方のための施設ですので、そういった方が排除されないようにしていくことが重要であると考えております。例えば一定の地域の方に限るとか、一定の枠みたいなものを明確にして、困っている方たちがその枠に入れないというようなことになるのは、なかなか難しかろうと思っております。
 あとは個々の入居判定の際に、いろいろな要素を考慮して入居の判定をされておられますので、そうした中で一定の圏域間調整がされているような部分とか、それまでのつながりとか、そういったことを一定の要素として考慮していくということがぎりぎりどうなのだろうかということを16ページの中ほどの(3)の直前の○で書かせていただいております。
○大森座長 流出・流入は余りぴたっとする言葉遣いではないですね。前のときは送り出しと受け手という言い方だったと思います。流出というのは余り聞いたことがないのですが、これは基準の中で使っている言葉ですか。
○吉田企画官 介護の世界ではないのですが、老人福祉圏域と同じように設定している二次医療圏は、流出と流入を勘案して設定をしている部分があります。今、介護保険の指針では、老人福祉圏域でニーズを積み上げて、そこの中で受け止める、完全に完結する形でしか示していないので、そういうサービス量の調整ができていない。ここを改めたいなと思っています。ただ、表現ぶりはいろいろあると思います。
○大森座長 わかりました。ほかにどうぞ。
○高橋委員 そろそろ老人福祉圏はおやめになったらどうですか。介護保険の時代。要するにこれは何かイメージが合わないです。それは先ほどの話で言えば、川上、川下論と物すごく関係するので、やはり一般病院の中で社会的入院なり療養医療所などがあって、そこで施設を待っているという現実があるわけで、それを一体的にとらえるような、流入・流出を単に特養の話だけではなくて相対的に使わないと、どうも現実性がないと思います。そういうことを含めて御検討をいただいたほうがいいと思います。
 やはり施設はそういう意味では、レジデュアル(残余的)になります。メーンディッシュは居宅サービスだと介護保険法に書いてあるんです。そこのことを十分にわきまえた議論をしていただかないと、介護保険法の居宅サービス原則は何だったのかという話になりますので、そういう距離感を持った記述にしていただかないと、本当に施設依存をずっと我々は再生産してきたわけで、それはやらないというのが2025年モデルの国民会議の提唱で、だから、「施設から地域へ、医療から介護へ」という表現があって、それとの整合性はとって議論をしないと、国民会議の報告書は何だったのかという話になるので、そこら辺のことはぜひ慎重にお考えいただきたい。
○吉田企画官 今回、論点整理ですので、3章の地域包括ケアの推進と施設整備を並列に色をつけずに書かせていただいていますが、本日の議論を踏まえて、その部分は報告書として整理をしたいと思います。高橋委員の御指摘のとおり、老人福祉圏域の話はこの本文の中にも入れていますが、設定方法のあり方自体は論点としてあると認識しております。
○大森座長 どうぞ。
○山崎委員 14ページの上から4つ目の○で、既存建て替えについて入れていただいてありがとうございました。今、在宅の話として両論でということをおっしゃられたので、1つだけ申し上げたいです。
最も在宅が基本になるというのは間違いないと思いますが、そうは言っても東京都内で言いますと特別養護老人ホームは400を超えるぐらいありまして、1回目で申し上げたように、そのうち20%ぐらいは新耐震以前の建物で、それがこれからどんどん耐震的に問題がふえていくというという事実が1点あるのと、2025年まであと10年間しかなくて、在宅と施設整備を両方をやっていく必要があるのではないかというのが私の個人的な考えです。
 その中では、既存施設を建て替えるに当たっては、実際に病院の場合にはある程度、敷地があって建て替えシステムみたいなものができるのですが、特に高齢者の介護施設の場合には敷地にいっぱいいっぱいにつくっているケースが大変多くて、建て替えようと思ってもなかなか建て替えられないという現実があります。
そういうことを考えると、これは国土交通省の方にお願いをしたほうがいいのかもしれないですが、容積率の見直しであるとか、建築基準法上の措置みたいなものを考えていただいて、それで建て替えがスムーズにいくような形をお願いしたいと思います。
 もちろん建て替えるときに先ほどから出ている複合機能にするとか、あるいは施設を解体して地域にばらまくとか、いろいろな考え方はあるかと思いますが、なかなか全部はそれもできないと思いますので、その地域で建て替えるための方策みたいなものをぜひ法的規制も含めた形で御検討をいただければ、ありがたいと思います。
○大森座長 どうぞ。
○熊坂委員 先ほどの私の話とダブるのですけれども、老人福祉圏域間での整備数を調整するとなったときに考えなければならないことがあります。特養に入る方を選ぶときに、どこから来た人だからという差別ということはもちろんありませんし、入所が必要だから順番で入っていただいているという事です。
ですから、圏域間を調整したときに、小さな自治体だと介護保険料が上がったり、たとえば特養をもう一つ認めるということになったときには一発で介護保険料がかなり上がりますので、そういうことであれば、当然その仕組みを工夫していかないと、なかなか地方はうんと言いにくいところがあると思います。そういったことも今回はお考えいただければと思います。これはもちろん法改正ということにも絡むと思いますが。
○藻谷委員 それにつけ加えていいですか。先ほど千葉市の話を聞いてから、あれと思って高齢者の移動の数字を試算してみたと話をしましたが、今回の杉並区のように自治体と自治体の間で公にきちんと話を起こしてやるというのはこういって取り上げられて、逆に何か大変ですけれども、現実の世の中では高齢者の方が勝手に他の自治体に向けて動いているというほうが圧倒的に多いだろうと思っています。
計算する前は、暖かくて温泉もある南伊豆にはもともと流れ込んでいる高齢者が多いのではないかと思っていたのですが、南海トラフ地震の津波の風評の影響もあるのでしょうか。実績をみると流れ込みは見られません。逆に私の予想どおり、熱海などへは相当流れ込んでいる気配があります。どうやって見ているかというと、2000年時点での65〜74歳の人口と、2010年時点での75〜79歳の人口を比較しています。全国平均では大体2割くらい後者の方が少ない、つまりその間に亡くなった人の分減っているのですが、千葉市だとなぜか10%しか減っていない。つまり20%と10%の差を埋めているのが、流れ込んできた高齢者であるというわけです。
もちろん青森みたいに平均寿命が低いと亡くなる方が多くなる分、誤差が出るということになりますが、実際には全国どこでも寿命にいわれるほど大きな違いはないのでありまして、地域間に相当の差が出るのは移動が原因と推測できます。そこで都道府県と政令市に偏差値をつけてみたら、千葉市の高齢者の流れ込む偏差値は87で、大阪市の偏差値は26という結果になりました。これは逆に高齢者が出て行く偏差値74と言ってもいいのですが、やはりすごい地域間格差があるんです。
ところでこうした高齢者の自主的な移動に応じた自治体間の負担の調整の仕組みがないとすると、千葉市は非常に福祉負担増加が急速で、えらいことになっているのではないか。高橋先生がおっしゃっているように、実はこれは病院環境がいいから流れ込んでいると仮定すると、病院がさらに寝たきりを増産して、さらに負担が増加しているのではないか。それに対して千葉市が何か手を打とうとしたときに打てるのかどうか。
千葉市はたまたま大きい町なので何とかなるのかもしれないのですが、熱海とかもっと小さいところで人が流れ込んでいるところで同じような問題が恐らく起きているのではないか。それを含めて調整をしないと、結局、事業者が自分の事業のために高齢者を多く引き受けている自治体の、元々いる住民が困るという現象が恐らく相当広範に起きているのではないかかと思いました。
千葉市からもしよければ一言、どういうふうにして御対処されているのか興味があります。
○岡部委員 私から火をつけておきながら余り明確なお答えはないのですけれども、事実としては千葉市の中でこれを問題だとして取り上げているということはないです。事実として、こういうものなのだという受け止めです。それが介護保険の財政上、大きな負担になっているという認識は今のところはありません。ただ、今後どうなるかはわからない。
 私は最初に言いましたが、これも原因は余り分析した話ではございませんが、やはり医療施設なり、周りの市ですね。先ほど私は房総半島の市町村と言いましたけれども、隣の市あたりに比べても、多分、介護施設だけではないと思いますが、いろいろな意味での施設の整備が進んでいるのが人を引きつけている要因になっているのは確かかと思っています。
○藻谷委員 私の試算だけで言えば、過去10年間で5,000人ぐらい後期高齢者が流れ込んできているという計算になります。人口90万くらいの町なので5,000人の増加はそれなりにカウントするのではないかと。それくらい差が出るということです。
○岡部委員 流入しているかどうかは原因の一つだと思いますけれども、後期高齢者の数が非常にふえていくということ自体は非常に深刻に受け止めております。そこは自治体に対して、最初は大分厳しい御意見がありましたけれども、私たちの市長もそこがいちばん問題であると、そこを何とかしなさい、いちばん力を入れるところだと言っています。
ただ、それに対してどうしていくのかというのを今ここで明確にこうしますということを申し上げられないですが、それはほかの要因もあるのかなと思います。つまり千葉市はどちらかというとサラリーマンのOBが多いところですので、そういう意味では恐らくこの後、平均余命は長いグループが残るのかなと思いますので、そういう面でも対策を講じなければいけないかと思います。
○藻谷委員 大阪は逆に本来いるはずの数より1万2,000人くらい減っているという試算です。大変恵まれているのか、恵まれていないからこうなっているのかよくわからない。
○西嶋委員 そこもマクロの人口流入、人口が出ていくというところもあると思いますけれども、実際に大阪市の場合、多分ほかの市町村よりも要介護認定率が高いとか、おられる方がなかなか厳しい状況の方がたくさんおられるということで、実際に介護保険の給付総額が低くなっているとか、そういう状況にはなっていないかなと。数と質の問題もあるのかなとは思います。
○吉田企画官 若干補足をしたいと思います。流出で財政が大変だという話がございましたが、それを調整する意味の一つの手段で住所地特例が施設系はあるということでございます。もちろん特養については自由に申し込んでいただいて結構でございまして、杉並区民が南伊豆の施設に自由契約という意味で申請するというのは当然オーケーなことでありますが、先ほど誰かの委員がおっしゃっておられましたが、杉並区、南伊豆というのは公に自治体間連携という形で表に出ていますから、その部分を明確に計画上、流出・流入という言葉がいいかはありますが、しっかり都道府県の計画に位置づけてはどうかという提案でございます。
 参考資料2に今回はいろいろとデータ集を配らせていただいていて、その102ページをごらんいただければと思います。特養の入所に関する指針がございます。字が小さくて恐縮ですが、102ページの上の部分の静岡県の特養入所指針がございまして、当然、要介護度とか家族の状況で点数づけがなされております。
静岡県は3で居住地ということで、0〜20点の範囲で居住地を勘案するというスキームになっております。恐らく杉並、南伊豆での配慮に当たっても、この部分で杉並区民というのを評価するのか、4番に特別な事情とございますので、自治体間連携というのはこの枠内での優先づけをするのか。こういうスキームが一つ考えられるのではないかということでございます。
○大森座長 ありがとうございました。
最後の大きな5が残っているのですが、その前に何か御意見はございますか。
○鎌形委員 施設整備ですけれども、最初の議論の中にあった、これから施設整備をするに当たって在宅でやるというのが基本ですが、どうしても施設整備をしていかないとならないというときに、空き家が片方でたくさん発生するというところをいかにうまく活用していくことが非常に重要な視点だろうと思っております。
そのところがここの章に余り書いていないので、ぜひ入れ込んでほしいと思います。特に空き家を活用するに当たっては、安全面の問題や耐震とかいろいろな問題もありますけれども、片方で柔軟にうまく活用できるような仕組みという制度的な問題もあろうかと思いますので、その辺をぜひ今後検討していただきたいということ。
もう一つ、最初のほうの資料にもありましたけれども、過去、団塊世代が一斉に東京に引っ越してきてニュータウンが形成されてきました。このニュータウンの問題はものすごく大きい問題だろうなと思っています。これから団塊世代が一斉に後期高齢者になっていく中で、同一の団塊世代が集中して居住しているニュータウンが一斉にオールドタウン化するというところを、豊四季のように町全体でどうしていくかという話。
もう一つ、これは厚労省というより国交省の問題かもしれませんが、ニュータウンをつくってきたURさんが今、管理しているのは賃貸住宅団地しかないです。分譲住宅団地については全く何のケアもURさんはしていないというところで、分譲したニュータウンをこれからどうケアしていくかというのが大きな問題だろうと思っております。URさんは賃貸住宅に関して民間事業と連携してサービス付き高齢者住宅を導入したりなどの、ケアをされていますけれども、分譲住宅は一切関係ないというところなので、そこの対策を少し真剣に考えていかないといけないのかなと思ったので、そういう話も入れていただければと思います。
○大森座長 どうぞ。これで一応区切りましょう。
○馬場園委員 さっき高橋先生もおっしゃったんですけれども、急性期病院で手術をして後方支援病院に長い間入っていると。自分のところでないから動かないので、どんどんいろいろな廃用性萎縮が進んでいきます。そうなった高齢者を住所地特例制度、地域の特養で受け入れるという仕組みができ上がってしまえば困るなと思います。なすべきことは廃用性萎縮を予防することなのです。
 それと若干指摘しておきたいのは、今、急性期医療において手術とかの診療報酬の点数が高いものですから、認知症の人などもがんの手術とかをいろいろとやって、そうすると認知症が進んでしまうことが多いのです。そういうようなことがあって、本当に高齢者にとってよかったのかなということがよく見受けられるようになっているというのもつけ加えておきます。
 以上です。
○大森座長 ありがとうございました。
それでは、最後の大きな5のくくりで何かお気づきの点はございますでしょうか。ここは自治体は人事異動があるからと先頭に出てきますが、そんなことを言われたら国だって人事異動をやっているし同じことなので、文章上は余りここはお説教過ぎるのではないかと。当たり前にあるのだけれども、こういう書き方をしなくても書けるので、これは大上段に言い過ぎているなという印象があります。これは自治体の皆さん方の反応を見てみたいです。だったら国のほうも直せということになるので、そういう水かけ論にならないほうがいいかと思っています。
皆さん方のほうで、何かお気づきの点はございますでしょうか。
○藻谷委員 質問です。5番の中長期の見通しの上から2番目の○に「対策の検討に当たっては、中長期的な視野に立つ必要があることから、高齢者数、サービス量、給付と保険料水準の2025年までの見通しに推計し、これを見据えた具体的な対応策を検討する必要があるのではないか」とありますが、これらの数字がないと当然、自治体自体の経営計画が立たないと思います。ですがこれらの数字は現実には存在しないと。そこですごく素人な質問で恐縮です。市町村別にはないということなのでしょうが、全国的にもないですか。
○吉田企画官 現実的には、市町村は3年計画でつくっていますので、見通しは3年先。マクロで国の介護給付費がどうなるか。保険料率がどうなるかはマクロベースで1,200円になるとかはございますが、1,700ある保険者ごとでしっかり状況を勘案してもらって、対策を講じていく必要があるのではないかということです。
○藻谷委員 そうですね。数字を出せというと事務が増えて大変だという意見が出そうですが、3年では短すぎます。社人研推計の数字を見る限り、この問題に関して言うと、3年間のわずかな変化と10年間の相当の変化、30年間のたいへんな変化の差が大き過ぎますから。3年間の見通ししかない、市町村は3年先までしか考えていないと聞いて、全国の講演先で「目から鱗」と言われ続ける訳が腑に落ちたのですが、社人研推計は各自治体とも30年後まで発表されているのに、自治体側では今後3年までしか考えていないんですね。だから、私がこれだけ講演に呼ばれるわけですが、一刻も早くそのような数字は各自治体で作成するようにすれば、そんなに私が講演に出ていかなくてもいいことになるのではないかと思います。
○大森座長 どうぞ。
○高橋委員 それこそ私も自治体の職員に講演をする機会があるときに、自分たちの町が社人研推計でどれだけ知っているか、いつもアンケートをとるんです。本当に知っていません。これは幹部の責任です。だって自分たちの町がどうなるかというのを知らないで、企業はマーケティングはできませんね。自治体はまさにそういうことをやっているというのが私の実感です。
いつも市町村別推計を見ていただくように、こういうのがありますよと申し上げているのですが、そういうことを含めて、計画をつくれという話と同時に、そういう意味ではそういう意識が足りない。現在の問題しか考えないために、将来のことはなるべく考えないようにしたほうがいいという節があるなというのが、少なくとも比較的、自治体の職員の皆さんとお話をする機会があるといつもそういうことを感じています。
これは余談でごめんなさいですが、今の藻谷先生の話で、それはぜひ長期的視野をやはり計画をつくる職員からケアマネもそうですが、そういう現場の人たちまで共有できるような工夫はぜひ、これは本当は国が書く話ではないんです。これは自治体が当然やっているべき話です。いつも私はびっくりするものですから。
○大森座長 でも、自治体は基本的に言うと総合計画でつくっていますので、計画期間が10年とかになっているでしょう。そのうち基本計画、実施計画を転がしていくでしょう。やはり3年くらいで変えないとだめです。10年、15年先なんて簡単には見通せないです。大筋としては長期的な見通しを持つんだけれども、具体的には3年くらいで転がさないと、実際の事務事業にならないというのが自治体の実態ではないかと思っています。
 熊坂さんは市長をおやりになったので。
○熊坂委員 大森先生のおっしゃったとおりで私も市長を12年やりましたのでよくわかります。先のことはなかなか見通ししにくいということだと思います。いろいろな議論はありますが、この介護という分野は、今後の高齢化率とか、あるいは疾病の有病率とかから、かなり正確に推定できるところがあります。
特に今回は、都市部においては危機的な状況になるということが明らかだということから、こういう検討ができたわけですので、2025年を見据えて考えていく必要があるのではないか。ではなくて、これは必要があるんですね。その3年ごとの改定作業と長期展望とあわせて、市民と危機感を共有しながら政策を早急に形にすべきではないかということを改めて思いました。
○大森座長 必ず8時までやらないとという決まりはありませんので、暑いのでそろそろ閉めたいと思いますけれども、これから後の扱いについて少し御注文があれば承りますけれども、とりあえず、今日は2つの市が御都合が悪くて御出席になりませんでしたので、恐縮ですが、事務局から聞いていただきたい。
口頭でも結構ですし、文書を出していただいても結構ですので、とりあえずこの論点の段階で、今日皆さん方に御発言をしていただいていますので、その2つの市についても聞いてほしいです。何よりも当事者である大都市の皆さん方が何をお考えになっているかは重要ですので聞いていただく。
それも含めて一応は事務局と相談させていただいて、できるだけ早い時期までに今日出た御議論を入れ込むような形で、全部入れ込むかどうかはわかりませんので、全体として筋が立つような形で報告書の文章に変えますので、その上で皆さん方から御意見を伺った上で、実質的な調整の済んだものを次回におかけして、なおかつ御意見を伺うというやり方でよろしゅうございましょうか。
それまでに今日御発言を忘れたということがあれば、事務局のほうへ出していただいて結構だと思います。できるだけいいものをつくりたいと思いますので、御遠慮なさらずにいろいろと御意見を出していただいて、最終的に言えば、全体がうまくまとまるような形にいたしたいと思っていますけれども、そういう形でよろしゅうございましょうか。
文章は担当官のくせでございますので、それを全部消すわけにはいきません。持ち味ですので、若干注文をつけますけれども、その点は仕方ありません。私どもも文章を書くときにくせが出ますので、最低限のことはしようがないからお認めいただいて、肝心なことは入れ込むというふうにいたしますので、そういう御了解でよろしゅうございましょうか。
次回について、アナウンスメントをお願いします。
○篠田補佐 本日はどうもありがとうございました。
次回は9月20日金曜日に開催する予定でございます。場所は未定でございますので、追って御連絡をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○大森座長 20日の日に上げるということになりますか。
○吉田企画官 座長の一任という形ででも上げていただければと思っております。制度改正項目等々があると思いますので、並行して介護保険部会に投げていく必要があると思いますので、20日にお願いしたいと思います。
○大森座長 それでは、そういうことだそうですので、9月20日に上げるということで御了解いただければと思います。よろしゅうございましょうか。
 それでは、本日は以上でございます。ありがとうございました。


(了)

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