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2013年8月22日 第7回疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議 議事録

医政局研究開発振興課

○日時

平成25年8月22日(木)10:00〜12:30


○場所

厚生労働省 講堂


○出席者

【委員】

福井座長 楠岡座長代理 中村座長代理 跡見委員 磯部委員
位田委員 今村委員 川村委員 久保委員 児玉委員
後藤委員 真田委員 新保委員 祖父江委員 田代委員
玉腰委員 知野委員 土屋委員 直江委員 中島委員
永水委員 花井委員 藤原委員 丸山委員 宮田委員
山縣委員 渡邉委員

【事務局】

吉田局長 (文部科学省研究振興局)
板倉課長 (文部科学省研究振興局ライフサイエンス課)
伊藤安全対策官 (文部科学省研究振興局生命倫理・安全対策室)
三浦技術総括審議官 (厚生労働省)
宮嵜課長 (厚生労働省大臣官房厚生科学課)
中山研究企画官 (厚生労働省大臣官房厚生科学課)
工藤課長補佐 (厚生労働省大臣官房厚生科学課)
一瀬課長 (厚生労働省医政局研究開発振興課)
高江課長補佐 (厚生労働省医政局研究開発振興課)

○議題

1 中間取りまとめ(案)について
2 その他

○配布資料

議事次第 議事次第
座席表 座席表
委員名簿 疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議委員名簿
資料1 第3回合同会議(平成25年4月25日)以降における疫学研究倫理指針及び臨床研究倫理指針の見直しに当たり検討すべき事項の議論
資料2 疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議中間とりまとめ(案)
参考資料1 第6回疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議議事録

○議事

【伊藤安全対策官】  それでは、定刻となりましたので、第7回疫学研究に関する倫理指針及び臨床研究に関する倫理指針の見直しに係る合同会議を始めさせていただきます。
 本日は、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。なお、門脇委員、津金委員からは御欠席の連絡を頂いております。
 まず、配付資料の確認をさせていただきます。1枚紙で議事次第と配付資料を記載したものがございます。そこに資料1から参考資料1までの配付資料が記載されております。また、委員の先生方の机上には、参考資料集を紙ファイルとしてとじてあります。
 なお、前回までの会議資料につきましては、事務局席に置いておりますので、ごらんになりたい場合はお申し付けください。
 以上、不備等がございましたら事務局までお知らせください。
 また、審議の円滑な実施のため、撮影はここまでとさせていただきますので、よろしくお願いします。
 それでは、座長の方にお願いいたします。
【福井座長】  それでは、議事に入りたいと思います。まず、議題1、中間取りまとめ(案)についてでございます。具体的議論に入ります前に、前回の会議でも申し上げましたが、昨日の厚生科学審議会科学技術部会で、この会議の進捗状況を説明いたしました。本日の資料2の内容を科学技術部会で報告しまして、重立った意見もなく、了承いただきました。
 それでは、本日のこの中間取りまとめ(案)に関する議論の進め方につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
【伊藤安全対策官】  それでは、資料2の1ページ目をごらんいただけますでしょうか。資料1及び資料2に基づき、まず全体を三つに分けて御議論いただきたいと思います。この目次に書かれております「はじめに」からローマ数字の2の指針の適用範囲についてまで、これを一括して、まず御説明させていただき、御議論いただきたいと思っております。
 それから二つ目といたしましては、このローマ数字の2の3の個人情報の取扱いについてから、5番の未成年者に係る代諾及び再同意の手続についてまで、これを一括して説明して議論させていただくと。
 それから、最後の三つ目におきましては、2の6の倫理審査委員会の審査の質を担保する仕組みについてから、「終わりに」まで、ここまでを一括して御議論いただくというふうに考えております。
【福井座長】  それでは、そのように進めさせていただきたいと思います。ちなみに、本日で会議は終わりではございません。中間取りまとめ(案)について、本日、御了承いただけましたら、文部科学省の親部会に掛けて更に了承いただいた上で意見募集を掛けて、それで文案を作った上で、委員の皆様方から意見を頂くという手順になります。中間取りまとめということで、本日、御了承いただけるところまで議論を進めていきたいと思います。
 それでは、まず中間取りまとめ(案)の「はじめに」から、2の2、指針の適用範囲、8ページまでということになります。資料2で、ですね。よろしくお願いします。
【伊藤安全対策官】  それでは、まず中身に入ります前に全体の構成について最初に御説明させていただきたいと思います。資料2の1ページ目でございますけれども、まず「はじめに」というところでは、この中間取りまとめを作るに至った経緯について述べさせていただいております。それから、ローマ数字の1と2ということで、最初に基本的な視点というものを記載させていただいて、それから2の個別項目で、これまで会議で議論してきた項目について、その議論の内容を基に整理して10項目整理させていただいております。そして、最後、「終わりに」ということで、今後の進め方、これについて記載させていただいております。
 それでは、2ページ目をお開きいただけますでしょうか。「はじめに」の部分でございますけれども、こちら、全体を三つに分けて記述しております。一つ目のまとまりにつきましては、疫学・臨床、両指針の説明について記載しております。この疫学指針・臨床指針、両指針とも見直しの時期に来ているということ。それから、四つ目の段落でございますけれども、その見直しに当たって、前回の臨床研究の倫理指針の委員会において、次回、見直すに当たっては、臨床研究倫理指針と疫学研究倫理指針の統合について検討する旨の要請がされていること。また、昨年、厚生科学審議会の科学技術部会で、この疫学・臨床、両指針の見直し委員会を設置した際に、両指針の見直しを合同で進める旨の指摘がなされていること、こういったことを書いております。
 それから、二つ目のまとまりについてですけれども、ここでは見直しの検討状況について記載しております。文部科学省、厚生労働省でそれぞれ委員会を立ち上げた後、今年の2月より合同会議を設置して検討を進めてきたこと。それから、その検討に当たっては、両指針の統合の可能性を念頭に広く議論を行ってきたことについて記載しております。
 それから、三つ目のまとまりですけれども、こちらは、議論の結果について整理しております。両指針の見直しについては、まず近年、両指針の適用対象となる研究が多様化しており、目的・方法についても共通するものが多くなっていると。また、諸外国でも疫学・臨床の両研究を併せたガイドライン等として示されている例があるということで、両指針の統合が望ましい旨の意見がある一方で、両指針を統合した場合において、現行の疫学・臨床指針の適用対象となる研究の特性に応じて、いろいろと配慮が必要となる項目・内容というものはありましたけれども、統合を著しく困難とするような事項というところまでは、特段、見受けられなかったということでございましたので、両指針の統合を前提として中間取りまとめを行うということにさせていただいております。
 また、この中間取りまとめは、統合指針の具体化に先立ち基本的な方向性や考え方を整理したものであって、今後、この中間取りまとめを基に指針具体化に向けた検討を進めていくということを記述させていただいております。
 4ページ目をお願いいたします。こちら、ローマ数字の1で、疫学・臨床両指針の統合に関する基本的な視点として整理させていただいております。4点、これまでと同様のものを記載させていただいておりますけれども、こちらの事項は、今後、その指針の前文に記載される内容にも資するものであるとして整理させていただいております。
 二つ目の部分ですけれども、こちらの方については一部修正、先生方の御意見を踏まえて一部修正させていただいております。まず最初に、研究の自由についての憲法上の保障という前に、そもそも疫学研究や臨床研究というものが、人類の福祉や医療技術の向上のために進めていくことが不可欠であるということを記載させていただいております。
 それから、後半の部分の「また」以下のところなのですけれども、「また、人間の尊厳及び研究対象者個人の人権が守られなければならず」と記載しております。これは、当初、尊厳についても人権についてもどちらも研究対象者のものとして記載させていただいているのですけれども、尊厳については、個人というよりも広く人間の尊厳とした方がよいのではないかという御意見もございましたので、そのように修正させていただいております。
 それから、5ページですけれども、個別項目に移らせていただきます。
【工藤課長補佐】  続いて、資料2の5ページをごらんください。個別項目の1「疫学研究倫理指針と臨床研究倫理指針の統合について」では、「疫学研究倫理指針と臨床研究倫理指針の統合の方法はどのようにすべきか」を論点としております。
 現状と課題としまして、両指針の適用対象となる研究が多様化又は共通するものが多くなってきており、それらに対応できる指針構成とする必要性が指摘されております。
 見直しの方向性としまして、基本的事項と研究対象者に生ずるリスク・負担や、研究デザイン、研究フィールド等に応じた場合分けが必要な事項から構成することとして、指針各章の具体的な規定については、まず両指針の共通部分をベースとして、研究対象者に生ずるリスクや負担、研究デザイン、研究フィールド等に応じて上乗せ又は例外を設ける形で整理するとまとめさせていただいております。
 続いて、資料2の6ページからごらんください。個別項目の2「指針の適用範囲について」では、論点の2−1から2−3までの三つの論点がございます。
論点2−1「指針の適用範囲をどのように整理するか。特に、現行の疫学研究倫理指針の適用範囲と臨床研究倫理指針の適用範囲以外の研究との関係をどう整理するか」につきまして、見直しの方向性としましては、表現ぶりについては検討を行うとした上で、人を対象とする医学・公衆衛生学系の研究を適用範囲とすることとして、医学・公衆衛生学系の研究以外の研究についても、本指針が参考となることを考慮した構成・内容とするとまとめさせていただいております。
 論点2−2「人を対象とする医学・公衆衛生学系の研究を指針の適用範囲とした場合、適用・非適用の区別をどのようにしてより明確に示すか」につきましては、現状と課題としまして、現行の指針や細則で適用・非適用が十分明確化されておらず、倫理審査委員会での取扱いや、対象外とする場合の判断根拠が十分説明できないなどの問題が指摘されております。そこで見直しの方向性としまして、統合された指針におきまして、適用・非適用の範囲をできる限り指針本則に示すとまとめさせていただいております。
 論点2−3「ヒトゲノム・遺伝子解析研究を含む研究の指針への適用をどうするか」につきましては、見直しの方向性としまして、ゲノム研究を含む臨床研究や疫学研究において、ゲノム研究倫理指針だけを参照するのでなく、疫学研究倫理指針や臨床研究倫理指針も参照することができる旨を統合指針で明確化する。
 研究計画のうちゲノム研究倫理指針を適用する研究部分と、統合指針を適用する研究部分とが、倫理審査委員会において適切に審査されることを前提に、合理的な指針の運用ができる旨をガイダンスで示す。
 統合指針の適用対象となる研究とゲノム研究を一つの倫理審査委員会で審査することが可能であることや、平成25年4月施行のゲノム研究倫理指針において、ゲノム研究に係る倫理審査委員会の委員の構成要件が変更されたことについて、ガイダンスで示すとまとめさせていただいております。
 なお、ここでは、この後、意見募集に掛けることを前提といたしまして、疫学研究倫理指針・臨床研究倫理指針の見直しにおいて進めていく方向性をまとめております関係上、ゲノム研究倫理指針の見直しにおいて別途検討する必要がある部分につきましては含めておりません。そのため、前回の合同会議で津金委員から提起いただきましたゲノム研究倫理指針の適用などに係る点につきましては、本中間取りまとめには含まれておりませんけれども、今後、ゲノム研究倫理指針を見直すときの検討課題とさせていただこうと考えております。
 以上、よろしくお願いいたします。
【福井座長】  ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして御意見を伺いたいと思います。
【田代委員】  よろしいですか。
【福井座長】  はい、田代委員、どうぞ。
【田代委員】  少し細かい話なのですけれども、4ページの基本的な視点のところで、先ほど御紹介のあった二つ目の丸の「人間の尊厳及び研究対象者個人の人権」という箇所は、私はそれで構わないと思ったのですが、後半のところで、今回、急に「子どもや高齢者等に」という形で「高齢者」というのが一くくりにされて出てくるのに非常に違和感があります。「高齢者」といっても、一律に意思決定能力が不十分だということは全くないので、ここについては、こういう形ではなくて、「意思決定能力が十分ではないなど、弱い立場に置かれた人を対象とする研究に関しては、特段の配慮が必要である」という書き方にしていただいた方が良いのではないかと思います。ちょっとこういう書き方をしますと、高齢者差別を助長するような書き方にも見えますので、子供の場合は「未成年」ということで一律にくくれるところもあると思いますけれども、この表記の仕方は変えていただいた方が良いのではないかと思いました。
 以上です。
【福井座長】  ありがとうございます。
 児玉委員、どうぞ。
【児玉委員】  すいません、今の論点とは違うのですが、「はじめに」のところで二つあります。一つ目は、2ページの真ん中から下の「合同会議の委員は」から始まるところで、これは大変細かくて恐縮なのですけれども、「国民の立場を代表する者」とお書きになっているのですが、「国民の立場を代表する」というとちょっと、国会議員かなと思ってしまいますので、例えばですけれども、「患者や市民の声を代弁する者」など、何か別の表現の方がいいのかなという気がしました。もし、こういう書き方がもう定例であれば問題ないと思うのですけれども、ちょっと御検討いただきたいかなと思いました。
 もう一つ、一番下の段落が、息の長い文章でちょっと分かりにくくなっているかなと思いました。何々しておりというのが何度か出て係りぐあいが分かりにくいので、例えばこういうのはどうかなと思いました。初めの2行目の「多様化しており」というのはつながりが分からないので、「多様化しているとともに、目的・方法について」と。その下のところの一番左端の「示されており」のところはこれでいいかと思いますけれども、その次の「一方で」のところ、「意見があること」にして、「さらに」というふうにすると、三つのこと、こういうこと、こういうこと、こういうことがあるのでとなるのかなと思いました。私、文章を大分読んだんですけどよく分からなくて、この係りぐあいというか理解でいいのかちょっとはっきりしないのですけれども、ちょっと御確認いただければと思います。
【福井座長】  よろしいでしょうか。ただいまの2ページの下の4行目からのところですね。非常に文章が長くて、7行にわたっていますでしょうか。ただいまの御意見を参考にして、文章を考えていただければと思います。
 ほかにはいかがでしょうか。中島委員、どうぞ。
【中島委員】  4ページの黒ポチの二つ目ですけれども、2行目の中段以降のところに「研究者等」と「等」の字が入っているのですが、この「等」は一体どういうことを具体的に指しているのかをちょっと教えていただければと思います。ここの「等」がある程度曖昧でありますと、この指針自体の枠組みのところに関わってくることかと思いますので、その辺は、もし必要であれば明確にすべきじゃないかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
【福井座長】  これには、施設長も考慮されている言葉なのでしょうか。事務局の方で、何か御意見はございますか。
【伊藤安全対策官】  そういうことです。まさに、そういったところも含まれているというふうに捉えておりますし、また研究者として位置付けられている、例えば学生なんかとかいろいろ、疫学と臨床両指針でいろいろと研究者が誰かというところについて、なかなか整理が全体として統合的にされていないという部分もありましたので、ちょっと広げた形で「等」というものを付け加えさせていただいております。
【福井座長】  中島委員から何か御意見はございますか。こうした方がより分かりやすいのではないかという。
【中島委員】  そういった今の御答弁であると、割とこの枠組みはアバウトであるということで進んでいる状況なのだと思うのですね。それでよろしいのであればそれでいいのですが、今までのいろいろな御議論の中だと、割ともうちょっとしっかりしたものにしましょうという話合いで進んでいるような気がいたしましたので、ここの部分は本質的なところなので、できればはっきりするのであればした方がいいと思いますし、また逆に、今、おっしゃったように、ここはあえてアバウトにした方が運用上いいということであれば、それでも構わないとは思いますが。ちょっと御議論いただいた方がよろしいのじゃないかなというふうに思います。
【福井座長】  跡見委員。
【跡見委員】  今の中島委員のことと関連しますと、今の「研究者等」というところは、やっぱり「研究者」の方がすっきりしていると思うのですね。下のヘルシンキ宣言等のところの「研究者等」というのは、このガイドライン全体が持つ、遵守するということで、こういうところは「研究者等」になるかと思うのですけれども、なるべく御指摘のとおり、対象をきちんと明確にしておいた方がいいのじゃないかと思います。
【福井座長】  このパラグラフで、自由で円滑な疫学研究又は臨床研究を行うのは誰かということになると、「研究者」でいいわけでしょうか。それをサポートするシステムとか、そういうところまで広がっていくと、恐らく「研究者等」となるのかもしれません。
【跡見委員】  そうですね。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【磯部委員】  今の点に関連して、やはり私もそこは明確にするべきだというふうに思いました。というのは、やはり研究の自由ということ自体が、そのような精神、思想の自由の一部であるということから、公権力だけじゃなくて所属機関を含めて外部からの干渉を受けないで自由にできるということを意味するのでないといけないだろうと思うので、研究の自由と名乗る文脈においてであれば、ここは「研究者」というふうにしておく方がよいだろうというのが、私も印象として思います。
【福井座長】  それでは、その方向でお願いしたいと思います。
 それから、先ほどの田代委員の御意見、そのままにしてありますけれども、いかがでしょうか。「子どもや高齢者等」のところは、意思決定が不十分な……。
【田代委員】  例示の仕方としては、「意思決定能力が十分ではない等」という形で、恐らく大きなくくりとしては、「弱い立場に置かれた人を対象とする」という言い方だと思います。この間も議論があったのですけど、いわゆるVulnerable Populationといわれる、研究において弱い立場にある人の中には、上下関係だとか施設収容者というのもあるのですけど、一番明確なのは、やはり意思決定能力が不十分なケースであって、子供ですとか、あるいは精神・神経疾患が非常に進んでしまって自分で決められないとかといった状況が大体は想定されているので、それが分かるような書き方が一番いいと思います。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【伊藤安全対策官】  これまでの議論の中で、子供以外にもいろいろと含めた方がいいのではないかという例示として高齢者というのが出されたものでございますので、ここで特に総論的な部分で書かせていただいたのですけれども、それが、意思決定能力が不十分であるような、ある程度、概括的な形で、ここで整理されるというのであれば、そのような形で修正させていただきたいと思います。
【福井座長】  弱い立場の方々という言葉の方がよりよいということですね。
【田代委員】  そうですね。「高齢者」というのが一般的に弱い立場にあるとは考えられていないと思います。それは、例えば認知症の高齢者でも同じことで、御自分でちゃんと判断されて研究に入られる方はたくさんいらっしゃいますので、そういうものを一くくりにするというのはかえって問題になります。例示として出すと独り歩きしかねませんし、本質的な問題は、ここでは子供ですとか、あるいは例として出されているような、認知症の方でもかなり進んだ方というのが念頭に置かれる場合には、やはり問題は意思決定能力が十分ではないということによって弱い立場にあるということなので、そういう形でちゃんと書いていただいた方が誤解がないと思います。
【福井座長】  宮田委員、どうぞ。
【宮田委員】  基本的には田代さんの意見に賛成ですけど、不幸な例として、韓国で黄禹錫先生の研究がありました。あれは、ヒトのクローンを作るために、命令系統の下にある女性研究員が卵巣を提供していたという例がありますので。今までの議論では、私たち、子供のところのインフォームド・コンセントをどう取るかだけで、今、議論していたような記憶しかないのですけれども、やはり田代さんが指摘した、インフォームド・コンセントを取る際に、立場上、弱いという観点はやはり絶対入れておかなければいけないと思います。
【福井座長】  位田委員、どうぞ。
【位田委員】  今の点に関連してですけど、私、以前に子供とか認知症だけではなくて、いわゆる弱者、弱い立場にある者という配慮全体が必要ではないかということを申し上げました。ここは必ずしもインフォームド・コンセントの話だけ書いてあるわけではないはずですから、少し書きぶりは検討していただいて。先ほど田代委員がおっしゃったように、やはり弱い立場にある者というコンセプトが出るべきだと思います。
【福井座長】  ありがとうございます。後藤委員、どうぞ。
【後藤委員】  私も、今までの方たちとほとんど同じ意見で、やはり意思決定ができる、できないという背景には、自由な意思決定ができるということの背景には、やっぱり社会的な構造というのは必ずあるわけですから、先ほどのジェンダーの問題もそうですし、社会的に弱い立場に置かれている人というのも入るべきだというふうに私も思います。
【福井座長】  位田委員、どうぞ。
【位田委員】  ほかの意見ですけど、よろしいでしょうか。
【福井座長】  ただいまのところにつきましては、大体、その方向でということで、皆さん、一致しているようですので、文言は事務局と相談したいと思います。
 それでは、位田委員、どうぞ。
【位田委員】  細かいことが多いのですが、5点、申し上げたいと思います。
 第1点は、3ページの「はじめに」の一番最後の部分なのですが、「基本的な方向性」とあります。最近、「方向性」という言葉がよく使われるのですけど、「方向」ではないのでしょうか。方向性と方向とどう違うのか、私はちょっとよく分からないのですけど、何となく行政用語で方向性、方向性と言われていて、じゃあ、方向と方向性はどう違うのかなというのはよく分からないのです。これは我々の議論をこういう方向で指針を決めていきましょうという話なので、「方向性」という話ではないのだろうと思います。これが第1点です。
 それから第2点目は、基本的な視点のところ、したがって4ページですけれども、4ページの二つ目の黒丸で、「人類の福祉や医療技術の向上のためには」と書いてあるのですが、「人類の福祉」というのと「医療技術の向上」というのは並ぶものではないのじゃないかと思います。レベルとしてですね。むしろ並列できるとすると、例えば「疾病の予防、診断・治療の進展や医療技術の向上と、それを通じた人類の福祉」という全体のくくり方で人類の福祉という言葉を使うのだったら分かるのですけど、人類の福祉と医療技術の向上のために臨床研究や疫学研究が必要だと言われると、ちょっと話が大きくなり過ぎるというか、レベルの違う話かなと思います。
 それから、3点目なのですけれども、そこの二つ目の黒丸の3行目の終わりから4行目に掛けて、これも細かいですが、「研究対象者個人の福利や起こり得る心身への侵襲に対する配慮」と書いてあるのですが、「個人の福利」というのが分からないわけではありませんが、その後にある「起こり得る心身への侵襲による危険」か何か、そういう話ではないのでしょうか。一方は「福利」で、もう一つは「危険」が並ぶ言葉かなと思います。
 それから、その次ですが、同じページの四つ目の黒丸で、統合後の指針は云々と書いてあるのですけど、3行目の「研究計画の妥当性は、研究責任者が立案した研究計画を倫理審査委員会が審査をして」云々からその最後までのところというのは、これは検討に当たっての基本的な視点というより、むしろ指針の中身というか基本原則だと思います。書くのであれば、どこか指針の、例えば基本原則の頭に書くとかそういう話です。「基本的な視点」というのは、こういうことを考えてやりましょうという、その大きな枠を言っているので、この四つ目の黒丸は、2行目の終わり、「研究者等が遵守すべき事項を定めるものである」というところまでは、確かに基本的な視点ですが、その後は、むしろ指針の中身というか指針の基本原則に当たる部分と思います。
 それから、もう1点は、論点の2−3のところまで行ってもよろしいでしょうか。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【位田委員】  ページは8ページで、見直しの方向性の一つ目の黒丸なのですが、これ、ゲノム研究を含む臨床研究や疫学研究において、ゲノム研究倫理指針だけを参照するのではなく、疫学の指針や臨床の指針「も参照することができる」というものではないと思います。一つの研究の中にゲノムの部分があり臨床の部分があり、若しくは疫学の研究があるというので、どれを適用するか現場が迷っているという話がありました。たしか津金先生からそういう指摘があったかと思うのですけれども、私は、そのときに、モザイク的に適用するべきではないかという話をしました。何々「も参照することができる」というのではなくて、ゲノムの部分はゲノム指針を適用し、臨床の部分は臨床指針を適用する、若しくは疫学の部分は疫学を適用するのだということでしょうから、適宜、この二つの指針を適用するべきである、若しくは適用しなければならないというのが本来の形なのだろうと思います。そうでなければ、「参照することもできる」というのであれば、しなくてもいいという話なので。また、ゲノム研究一つだけで行くんですかという話になります。
 すいません、長くなりましたが以上です。
【福井座長】  ありがとうございました。事務局からお願いします。
【伊藤安全対策官】  2点、今の位田先生の御意見に対しての御説明ですけれども、まずゲノム研究の部分につきまして、今、先生がおっしゃったようなことは8ページの二つ目の黒丸のところで、合理的な切り分けた運用ができる旨というところに当たるのではないのかと。こちらの最初の一つ目の丸のところについては、ゲノム指針で、例えば補償とか、そういったところについて記述されていなかった場合に、疫学や臨床なんかで補償の旨の規定のところを、必要であれば新たに参照して適用していく。その部分について、その規定を適用させていくことも可能であるというようなことを、こちらの方では書かせていただいております。
 それから、4ページ目のところなのですけれども、まさに研究計画の妥当性以下、研究責任者が立案した計画からの部分についてですけれども、ここで最初のときに議論を頂いたのは、要するに、最終的には長が倫理審査委員会の審査を基に決定していくんだよということで、いろいろと場合分け、指針の適用・非適用とかについて、できるだけ書くというようなこと。後ほど議論になると思いますけれども、そういったところを、そういう方向性で検討していくことになるだろうということがある一方で、何でもかんでも書けるというものでもないので、最終的には倫理審査委員会の審査と研究機関の長の判断というところで、ある程度、一定の裁量の基に判断していくことになるのだよということがあるということを書かせていただいたということでございます。
 以上です。
【福井座長】  位田委員からどうぞ。
【位田委員】  今の御説明の趣旨はよく分かりますが、8ページの方のゲノム指針と疫学指針、臨床指針の話の、この書き分けというのはちょっとよく分かりません。二つ目の黒丸は倫理委員会での審査が前提になっているという話なのですが、それは倫理委員会の審査云々ではなくて、研究者はちゃんとゲノム研究の部分はゲノム指針を適用し、臨床の部分は臨床指針を適用し、疫学の部分は疫学指針を適用するということを、本来、書くべきだというのが私の言い分なのです。あれもこれも適用できますという話ではないのだろうと。もし、簡単に修正するのだったら、「参照するべきである」とか、そういうふうに書いていただければ意図としては通じることになります。
 それから、基本的な視点の方は、別に書いてはいけないとは申し上げませんが、前文としてはおかしいというスタイルだけの話なので、これ以上は申し上げません。
【福井座長】  今村委員、どうぞ。
【今村委員】  同じく基本的な視点というところの4番目の丸ポツ、ヘルシンキ宣言等云々というのがございます。国際的なこういったような宣言というのは、どちらかというと、あるべき姿というのをうたうということが多くて、その適用というのは、その社会あるいは文化というのに大いに左右されることが多いというふうに考えます。とすれば、そこに書かれている倫理規範あるいは関係法令に基づきというのは、ちょっとこれは強過ぎる表現だと思うので、「我が国においては、これらを尊重し」というぐらいの形の方が、基本的な視点としてはよろしいのではないかというふうに思います。
【福井座長】  久保委員、どうぞ。
【久保委員】  先ほどのゲノム指針の8ページの最初の段落のお話なのですけど、私も位田先生の御意見に全く同感でありまして、この「ゲノム研究倫理指針だけを参照する」と書いてあるところを、「適用する」というふうに書き換えたらどうでしょうか。そうすると、ゲノム指針だけを適用するのではなくて、疫学・臨床研究指針も適用するという言い方にすれば、これは適用範囲をどうとるかという話なので、両方の指針を適用すると。ただ、その適用の仕方においては、その場所、場所、デザイン等に応じて、適用する場所を倫理委員会の方で適切に判断するという流れにすると、これは話として収まるのじゃないかと思うのですが。
【福井座長】  よろしいでしょうか。藤原委員、先に。
【藤原委員】  6ページです。用語の話なのですけれども、「医学・公衆衛生学系の研究を適用範囲とする」というふうに書いてあるのですけれども、これは資料1の7ページなんかにも、以前、どういうタイトルにするかという議論があった中、公衆衛生学というのを入れてはどうかという意見が出た程度と記憶しています。アメリカだとSchool of Medicine と並んでSchool of Public Healthがあるので、入れてはどうかと考えれたのだと思いますが、そうするとSchool of Nursing、School of Pharmacyとかいろいろあるので、きりがなくなると思います。以前の議論も踏まえると、人を対象とする医学系の研究とか健康関連の研究とかというふうにしておかないと、ここだけ「公衆衛生学」という言葉が特出しされると、ちょっと違和感があるので。最終的にこのネーミングをするときには、余りこの公衆衛生学にこだわらない方がいいかなと思います。
【福井座長】  直江委員、どうぞ。
【直江委員】  また話が戻りますけど、4ページの基本的な指針、この指針の前文に記載する内容というところで、これ、先ほど4ポツの話が出ましたけれども、私も4ポツはちょっと違和感があるということと、それから、是非ここで入れておいていただきたいのは、この合同の委員会で結構時間を取って議論した中身に、倫理審査委員会の審査の中身、質の問題、それから研究の質の担保という項目がございました。今回、いろいろ臨床研究は問題にもなっていますし、形は、ある程度、できていても、その中身のことがきちんとしなければならないということを、長い時間を掛けてこの委員会で議論したように思いますので、そこを一つ前段で高らかにうたい上げるということは必要ではないかという気がします。
【福井座長】  ありがとうございます。はい、楠岡先生。
【楠岡座長代理】  事務局にお尋ねしたいのは、この指針の最終的なフォーマットについてです。8ページに「ガイダンス」という言葉が出てきています。現在の指針は本則と細則という組合せになっていて、一方、治験に関する省令GCPはGCP省令があってガイダンスという形になっています。今回は、どのような形を最終フォーマットとして考えておられて、そこで、この「ガイダンス」という言葉が出てきたのかどうか。御説明をお願いできたらと思いますが。
【福井座長】  どうぞ。
【伊藤安全対策官】  今後の指針の具体化に向けて、どのような形式をとるか、まさにそこが問題でございまして、現在、指針本則及び細則で内容を示させていただいているその違いというのは、告示に指針本則が載っているというだけで、具体的には、この見直しの委員会の中で両方とも検討されていて、特に機動的に変更できるというわけでもなくて、結局、指針の本則と細則に、特段、その違いというものはないのであろうと。
 今回、「ガイダンスで示す」というふうに書かせていただいた部分については、またここについては御議論いただきたいとも思っているのですけれども、指針の本則で基本的なことを書いて、細則で更に細かいことを示すか、あるいはGCPの省令のように、本則があってガイダンスのような形の細かいところの説明、こういった形で二段構えにしていくか。それは、両義的な意味で「ガイダンス」というふうに書かせていただいておりますけれども、ここの部分については、またいろいろと先生方の御意見なんかも聞きながら検討を進めていきたいと思っていますけれども、とりあえずは、今、ガイダンスで示すという意味は、そのような意味で書かせていただいております。
【福井座長】  これはまだ決定ではございませんので、出てきたところで、次のところでもまた御意見を頂ければと思います。
 それでは、一つだけ。もう1回、御意見を伺いたいのですけれども、重大な点で、藤原先生がおっしゃったところです。「医学・公衆衛生学系の研究」という言葉にするのか、「人を対象とする医学系の研究」ということでまとめてしまうのかという点については、いかがでしょうか。私も、医学の中に公衆衛生学は入っていると思います。確かにあえてここで取り上げてしまうと、議論が複雑になってしまうかもしれませんが、委員の皆様の御意見を伺えればと思います。中村先生、どうぞ。
【中村座長代理】  私は、この表現でいいと思っているのですけれども。これ、議論が出たのは、医学ではないほかの、例えば看護学等をどうするかというような話が、この委員会の中で出ました。その中で、やはりそういったものを統括するという意味で公衆衛生というのがあるのだろうと。というのは、例えば医師法の第1条は、医師の役割として「医師は、医療及び保健指導を掌ることによつて公衆衛生の」というようなことが書かれておりますし、あるいはその他の、いわゆるコメディカルの身分法でも、目的としては公衆衛生というところにつながっている。そういう意味では、医学プラスほかのところというのを出したときに、やはり「公衆衛生」という言葉が、今の法律の中では一番いいのかなというふうに思っております。
【福井座長】  いかがでしょうか。はい、真田委員。
【真田委員】  看護学をお願いしたのは私でありますが、公衆衛生学の中に看護学が入るとは言えないと思います。独自の学問領域としてあると思っておりますし、もし本当に可能ならば、医学系・健康科学系とか、そのような分類にしていただくか、健康科学も医学の中に入っているとするならば医学系としていただくか、そちらの方が妥当ではないかと考えます。
【福井座長】  それでは、田代委員、どうぞ。
【田代委員】  私も、今の真田委員の意見に賛成です。今の日本の医学系の研究機関を見ると、「医学系」という少し緩い言い方で看護なり公衆衛生なり広い分野を含んで、包含されているところが多いと思いますので、その中で公衆衛生学だけが一つ独立したものとして出てくると、違和感があります。
【福井座長】  いかがでしょうか。はい、どうぞ、土屋委員。
【土屋委員】  私もまさに薬学系、薬剤師も。薬剤師法の目的には、もちろん公衆衛生ということがありますが、ここで「学」という話を出してくる以上、「医学系」でいいのではないかなという気がいたします。
【福井座長】  いかがでしょうか。今2人で全然違う意見を言い続けても仕方がないのですが。
 委員の大部分の方々が、「医学系」でよろしいということであれば、とりあえずその言葉でやらせていただいて、必要に応じて、御意見を頂ければと思います。
 中島委員、どうぞ。
【中島委員】  今、薬学の話も出たので。私の立場としては、歯科の立場でお話をしておかなきゃいけないということでちょっとコメントさせていただきますが、本来であれば、やはりいろいろな研究等々については、医師法、歯科医師法、薬剤師法というのが当然あるわけなので、そこに関わってくると、またいろいろ厄介な問題になるので、この例にあるような、医学系研究であるとか健康関連分野の研究というふうに銘打っておいた方が、いろいろなところで問題が起きにくいのではないかなと思いますので、私の方からそういう御要望をさせていただきたいというふうに思います。
【福井座長】  先生は、「医学系研究・健康関連分野の研究」というふうに並べるということでしょうか。
【中島委員】  「医学・公衆衛生学系」と書くのであれば、「医学系研究・健康関連分野の研究」という形に。後段の方の健康関連の方は御再考いただいても構いませんけれども、そういった書きぶりで何々学という、医学の中のある特定の分野だけを指すというような文言はちょっと避けていただければというふうに思います。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【工藤課長補佐】  論点2−1の見直しの方向性におきまして、「適用範囲となる研究の表現ぶりについては検討を行う」ということで、この度の中間取りまとめで意見募集を行う形としまして、「医学・公衆衛生学系の研究」という表記をしておりますけれども、ただいまの御議論を承りましたところ、一旦、医学系の研究という表記で中間取りまとめとするということでおおむね御了解いただけるのであれば、そのようにさせていただければと思いますが。
【福井座長】  とりあえずは、それで進めさせていただきたいと思います。頂いた御意見は、また十分参考にさせて……。宮田委員、どうぞ。
【宮田委員】  違う話ですけれども、このパートでよろしいですか。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【宮田委員】  個別項目の1番の見直しの方向性の最初の1ポツ、1行目、「研究対象者に生ずるリスク・負担や、研究デザイン」と書いてありますけど、このリスクの中で、個人情報みたいなものも含まれると解釈すべきですか。要するに、この委員会の中で個人情報の漏洩とか、そういったものに関しても議論したと思うのですけれども。確認だけです。だから、中間取りまとめの中で、今度、意見募集する際に、この「リスク」とか「負担」という言葉の中に、個人情報とかプライバシーの問題というのも含まれるというふうに考えるのですか。それとも、それはちょっと考えていなかったからここに加えようという議論をすべきなのでしょうか。それを、ちょっと確認したい。
【福井座長】  事務局、どうぞ。
【伊藤安全対策官】  宮田先生のおっしゃるとおり、その研究対象者の「リスク・負担」というふうに書かせていただいて、何をリスクというところについては、また御議論いただきたいとは思っていますけれども、個人情報の保護とかプライバシーとか、そういったところもいろいろと検討していく対象として考えていくということでございます。
【福井座長】  田代委員、どうぞ。
【田代委員】  今の宮田委員の御提案について、私も入れた方がいいと思うのですけれども、一般的に「研究のリスク」と言った場合に、身体リスクと心理リスクと併せて、最近、インフォメーショナル・リスクという形で、このプライバシーの問題が大体議論されているので、その三つを含むという形で考えられるのが一番いいかなと思います。
【福井座長】  それでは、またその方向で準備を。丸山委員、どうぞ。
【丸山委員】  違うところでよろしいですか。
【福井座長】  はい、結構です。
【丸山委員】  7ページ、2−2のところの見直しの方向性か、「方向」で私はいいのじゃないかと思うのですが。ここは、全く基準が示されていないのですね。今後、明確化して指針に示すということで。この形でパブコメに出して意見を求められると、どういう意見を期待しているのかちょっと分からないですよね、これ。明確化して指針に示すというのは、それはいいでしょうというのは、皆さん、答えられると思うのですけれども、基準を全く示さないでこれだけ書くというのは、ちょっと中間取りまとめにはなっていない感じがするのですが、このあたり、もう少し具体的に詰める必要があるのじゃないかというふうに思います。
【福井座長】  いかがでしょうか。事務局、どうぞ。
【伊藤安全対策官】  ここでこの論点設定をさせていただいたときには、統合するかどうかというところがまだはっきりとしない中での論点設定としてさせていただいておりました。ですから、統合しない場合においては、現行においても、その適用・非適用がなかなか分かりづらいということなので、統合しない場合であっても、できるだけ統一した形の基準を設けて整理していく必要があるだろうという中で、このような方向性が出てきたと。
 結果としては、統合するということを前提とした形で整理させていただいていますので、こういった形のばくっとしたような形になってしまったということではございますけれども、ここでの論点の在り方というのは、そういった中で結論が出てきたというふうに御理解いただければというふうに思います。
【福井座長】  いいですか。
【丸山委員】  理解はしますけれど、パブコメを求められた社会一般の方は困ると思うのですね。これでは、意見の出しようがないのじゃないかというようなところがあるので、ちょっとお考えいただきたいと。
【福井座長】  この点につきましては、大変申し訳ないのですけれども、次の会議のときまでにということにさせていただきたいと思います。宮田委員、どうぞ。
【宮田委員】  私も混乱しているのですけれども、基本的に、これは人を対象とする医学研究に関しては、全部、指針が対象とするというのが前提で、しかしいろいろなリスクとかそういうものを勘案して、この指針は対象にするのだけど指針のプロセスを免除するという、この枠組みじゃないかと私は今まで理解していたのですけれども、そういうことをパブコメに掛ければいいのじゃないですか。ですから、これだと、適用とか非適用の区別を、細目を議論しなきゃいけないので、きょうはとても議論し切れない状況にありますけれども、基本的には全部の医学系研究に関してはこの指針の対象になるのですけれども、指針の審査プロセスを経ないという研究も存在し得て、そういったものを、今後、明確に区別していきましょうという考え方だったら、パブコメに出せるのじゃないかなというふうに思っていますけど。それは、事務局、いかがなのですか。
【福井座長】  その方向で、議事録でもたしかそういうふうなことも書かれておりましたので、恐らくここでもゲノムの研究との関わりも実際は出てくる話でございまして、もうちょっと全体的に見た上で、文言をちょっと整理させていただきたいと思いますけれども、何か事務局の方からございますか。
【伊藤安全対策官】  今、宮田先生がおっしゃられた方向で、また座長とも御相談させていただいて整理させていただきます。
【福井座長】  ほかには、よろしいでしょうか。すいません、時間のこともございますので。
 それでは、続きまして2の3、個人情報の取扱いについてから、6、IRBの審査の質を担保する仕組みについてまで、事務局から説明をお願いいたします。
【伊藤安全対策官】  それでは、9ページ目をごらんいただけますでしょうか。
 まず、2の3として個人情報の取扱いということで、論点3に記述しておりますけれども、個人情報の保護に関する法律において、学術研究機関が学術研究目的で個人情報を利用する場合は適用除外となっている。一方で、現行指針では、法律で適用除外とした内容とほぼ同様の規制となっていることについてどう考えるかということでございますけれども、見直しの方向性といたしましては、現在、医療等情報の利活用・保護に関する法制度について検討中でございますので、その検討の状況を把握しつつ、指針で取り扱う事項を見極めた上で、診療情報等の適正な利活用を促進する観点から、匿名化などの関連する用語も含めまして、現行指針の規定ぶりを基に、個人情報の取扱いに応じた整理・見直しを検討していくというような形で整理させていただいております。
 10ページ目でございますけれども、こちら、4番ということで、インフォームド・コンセントについて整理したものでございます。
 論点の4−1といたしまして、新たな研究参加の際に、どのような内容についてICを受けることとするか。特に、試料・情報の二次利用等を行う場合に、どの程度具体的な説明を行ってICを受けることとするかという論点設定をさせていただいております。
 11ページの見直しの方向性に四つ記させていただいておりますけれども、これはこれまでの議論を整理したものを記述しております。ただ二つ目につきましては、前回の議論で追加したものでございまして、偶発的所見が得られた場合における対応については、研究計画における取扱いも含めまして、今後、検討していくということを記載してございます。
 次、論点4−2で、簡略化・免除の要件を含め、ICの取扱いについて、どのような観点に基づいて類型化・整理していくのが適切か。特に、簡略化・免除に当たって考慮すべき研究対象者のリスクや負担をどのように類型化して整理したらよいかということでございますけれども、12ページをごらんいただけますでしょうか。こちらも、前回までの議論で整理したものを記載させていただいております。基本的に類型化の要素を統一した考え方で整理していき、研究によって上乗せされるリスクや負担の程度に応じて3段階程度に類型化した上で整理してガイダンスで示すというようなことを書かせていただいております。
 論点4−3につきましては、救急医療の現場など、緊急状況下における臨床研究のICの在り方についてどうすべきかということでございまして、現在、救急医療の現場におきましては、ICが受けられない場合に対応した指針の構成とは必ずしもなっていないというところがございますので、その見直しの方向性では、GCP省令の55条に示されている内容を参考に、救急医療あるいは観察研究なんかも含めまして、緊急状況下における研究参加に関する規定を設けていくということを書かせていただいております。
 それから、論点の4−4、これは前回の会議の中で追加させていただいた論点でございます。バンクやアーカイブなどにおける試料・情報の収集・提供についてどのように整理していくかということでございます。前回の会議の中では、議論のためにはバンクやアーカイブについて定義が必要なのではないかというところでございましたけれども、現状と課題のところの一つ目の丸の中で、バンクやアーカイブなどということで、括弧として、既存のものも含め、継続的に試料・情報の集中的・専門的な収集・提供を行う機関という形で、とりあえず整理させていただきました。この部分につきましては、その指針を具体化する際に、またその定義が必要であれば、その内容とか構成とかに応じて具体的にまた更に整理して御議論いただきたいというふうに思っておりますけれども、とりあえずはこのような形で書かせていただいております。
 見直しの方向性といたしましては、二つ書かせていただいておりまして、バンクやアーカイブなどにおける試料・情報の収集・提供につきましては、先ほどの論点の4−1や4−2における検討を踏まえまして、一般的な試料・情報の収集・提供に関する規定と併せて整理することを基本としていくと。指針の適用対象とバンクやアーカイブなどについてもそういった対象になるということを前提に必要な事項を整理していくというような形で記載させております。
 続いて、5番の方を。
【工藤課長補佐】  それでは、続きまして資料2の14ページからごらんください。
 個別項目の5は、資料1の23ページでは「未成年者や被後見人に係る代諾及び再同意の手続について(インフォームド・コンセント※を中心に)」となっておりますけれども、前回及び前々回の合同会議において御議論いただいた内容では、論点5−1から5−3のとおり現状と課題、検討のポイントも含めまして、いずれも専ら未成年者に係るインフォームド・コンセント及びインフォームド・アセントに関して御検討いただきましたところから、資料2の14ページでは「未成年者に係る代諾及び再同意の手続について」としてまとめさせていただいております。
 論点5−1「出生コホートのように申請時の時期から実施している研究においては、何歳の時点で子ども本人の納得できる形でインフォームド・アセントを得るべきか」につきましては、見直しの方向性としまして、インフォームド・アセント又はそれに相当する表現で、それを得ることの意義を盛り込みまして、その定義を置くとともに、未成年者を対象とした研究にはできる限り本人のアセントを得ることを記載する。
 また、現在、行われている新生児の時期から実施している追跡研究の事例などを参考に、アセントの説明内容を検討し、アセントを得るべきケース、説明内容の理解の程度及びその年齢、タイミング、本人が拒否した場合の対応について、判断の目安を整理してガイダンスで示すとまとめさせていただいております。
 論点5−2「研究対象者の研究参加・不参加に対する意思表示が有効な(ICを与えることができる)年齢として、現行指針では16歳以降を基準としているが、見直しの必要はないか」につきましては、見直しの方向性としまして、現行の規定を基本としつつ、研究対象者が16歳未満であっても研究参加という行為の性質について判断能力があると認められるのであれば、代諾者とともに本人からも同意を得ることについて検討する。
 本人の同意を受ける年齢につきましては、年齢、学校種、ここで「学校種」と記載しておりますが、学校教育法上の区分で小学校、中学校、高等学校などといった区分を指しております。それらも考慮して幅を持たせることとする。
 研究不参加の意思についてはアセントとの関係から本人の意向が尊重できる年齢又は条件を検討するとまとめさせていただいております。
 16ページの方にまいりまして、論点5−3「健康な子供に対する、侵襲を伴う研究への参加の同意(アセントを含む)について規定を設けてはどうか」につきましては、見直しの方向性としまして、健康な子どもを対象としている研究事例を参考に、代諾、アセント、本人の同意という一連のプロセスにおいて、研究に参加させる理由、子どもの発達段階や年齢に応じた説明と配慮、親子での意見が異なる場合の対応などについて整理し、ガイダンスで示すとともに、倫理審査委員会はこれらを踏まえて研究計画の適切性について審査することとすると。
 16ページ、一番下のポツで、先ほど田代委員の方から御指摘いただきました「子どもや高齢者等」という部分につきましては、先ほどの議論を反映して記載の整備をさせていただければと思いますけれども、そういった意思決定能力が十分でない等、弱い立場にある対象者の研究において、配慮すべき事項について規定を設けるという方向性でまとめさせていただければと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。
【福井座長】  ありがとうございます。やはり、「見直しの方向性」というのは、「方向」だけでいいと思います、よろしいですか。「性」を取っていただくということで。
 それでは、ただいま御説明いただいた部分につきまして、いかがでしょうか。御質問、御意見をどうぞ。はい、田代委員。
【田代委員】  11ページですが、前回の議論を踏まえて、今回新しく偶発的所見についても「見直しの方向」のところの上から二つ目のところで入れられたと思うのですが、前回私も、「偶発的所見と個別の研究結果の返却」という形で必ず並べて発言したと思います。偶発的所見だけを切り出すというのは、今やっていないと思いますので、個別の研究結果、そして本当は、「研究結果の返却」という非常に大きなテーマの中の一つなのですけれども、少なくとも偶発的所見と個別の研究結果の返却について、研究計画における取扱いを含めて検討するという形で、もう少し範囲を広げて書いていただければと思います。
【福井座長】  よろしいでしょうか。それでは、その方向で。渡邉委員、どうぞ。
【渡邉委員】  論点4−3の救急医療の現場など緊急状況下における臨床研究のICの在り方についてどうすべきか、ここの部分なのですが、今後、このような救急医療の現場だけではなくて、認知症や重篤な神経疾患とか、その後の論点4−5にも関連するかもしれませんが、未成年者だけでなく成年者においても代諾が必要な場合というのは生じると思うのです。ですから、この論点4−3の「緊急状況下における」というだけではなく、意思決定が確認できない場合の研究参加に関する規定あるいは代諾の在り方も考慮して検討いただければ有り難いと思います。
【福井座長】  弱い立場の方々について、総論的な文章も必要になってくると思います。子供であったり高齢者であったり救急患者さんであったりいろいろな場面があると思いますので、まとめられるところはまとめたいと思います。楠岡先生、どうぞ。
【楠岡座長代理】  この問題は、通常、代諾者を立てるということが原則であるのですけど、救急の場合のように代諾者も得られない状況においてどうするかという特例的な規定ということです。代諾者が得られるような状況においては、先生がおっしゃったとおり全部に関わってくると思います。
【福井座長】  ありがとうございます。児玉委員からどうぞ。
【児玉委員】  すいません、今の渡邉先生の御意見に賛成なのですが、子供の話があって、一番最後の見直しの方向の一番最後の最後に高齢者という話が出るのですが、確かに高齢者の話はここしか出ないというか、この5ポチのタイトル自体、「未成年者に係る」となっているので、ちょっと構成を考える必要があるかなと思いました。
 それとアセントなのですけれども、アセントは子供だけに適用されるのか、あるいは認知症高齢者等も、最近、研究論文等では認知症高齢者の研究におけるアセントみたいな話も出ていると思うので、このアセントの概念をどうするのかというのを、併せて検討する必要があるのではないかというふうに思いました。
 以上です。
【福井座長】  アセントは、子供以外にも使われる言葉でしょうか。
【児玉委員】  私が調べる限りではあるかなと思うのですけれども、私よりお詳しい方がいらしたら、是非教えていただきたい。概念的というか、理論的に考えれば全く子供だけに適用される必要はないのじゃないか、認知症高齢者等でも同じような形で考えるべきじゃないかと思いました。ヘルシンキ宣言の第28項を見ましても、特にインコンピテントな人と書いているだけで、子供に限ってアセントの話をしているわけではないのじゃないかと思います。
【福井座長】  位田先生、いかがでしょうか。
【位田委員】  私も、今の御意見に賛成です。
 もう一つは、インフォームド・アセントというのは、ここにおられる方はみんな理解しておられると思うのですけど、全ての研究者がインフォームド・アセントというのはこういうものであるということをきちんと理解しておられるのかどうか、ちょっと疑問に思うことがありましたので。
 今、この案文をどうしろという話ではないのですけど、やはり定義とか用語についてもう少し検討していただきたいと思います。
【福井座長】  後藤委員、どうぞ。
【後藤委員】  私も、今の子供のところで、5に未成年者に係る代諾及び再同意の手続という形でまとめ直されたのは、ここでの議論がそこに中心的に行われたという事実を基にまとめられたと思うのですけれども、子供以外に、やはり承諾能力に一定の問題があるような人たちというのは当然いるわけですから、それが、やはり1文だけで最後に、先ほど児玉委員もおっしゃったような形でやるというのが、果たしていいのかというその5のタイトル自体の問題というのも、一つあるかなと思います。
 あと、もう一つなのですけれども、「健康な子ども」のところですね。16ページの見直しの方向性については、「研究計画の適切性について審査する」というふうに書いてあるのですけれども、ここでの議論のときに、そもそも未成年者に対して研究を行うことについては、現在の指針でも、その必要性について特に認められる場合となっているので、例えば5の最初の15ページの見直しの方向性の一番上の2ポツのところに、「研究計画の適切性」という言葉も「健康な子ども」と同じように入れるべきではないかというふうに考えています。
【福井座長】  ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。位田委員、どうぞ。
【位田委員】  先ほどからの議論の続きでもあります。前の議論で申し上げたことでもあるのですが、やはりこの新しい指針の中に、どういう言葉を使うかは別ですが、未成年者だけではなくて、いわゆる弱者、先ほど「インコンピテント」という言葉も使われましたけど、そういう者についてどう考えるかというのをまとめて規定するべきではないかというふうに思います。
 それから、すいません、ほかにも幾つかあるのですけれども、15ページ、論点5−1の見直しの方向性の最後の部分なのですが、見直しの方向性の二つ目の黒丸の、「現在行われている新生児の時期から実施している追跡研究の事例等を参考に」ということで、これはどちらかというと疫学研究の方に近いかなと思うのですけれども、小児を対象とする臨床研究についても、やはり事例を別に挙げていただきたいなと思います。つまり、疫学研究の場合と臨床研究の場合と、例を挙げるのであればやはり両方、もし挙げるべきものがあれば挙げるということです。「『等』の中に含まれている」と言われてしまえばそれまでなのですけど、やはりそのことは考えておくべきかなと思います。
 それから、余り議論には出てこなかったのですけれども、アセントを行わなければならないか云々という問題のときに、アセントが必要だということと同時に、その説明をするということが必要です。つまり、相手は必ずしも十分に理解して同意をしてくれないかもしれない。ぱっと考えて、「僕は嫌だ」と言ってしまうかもしれないので、それを拒否だと言われるとやっぱり困る。そうであるとすると、やはりアセントを必ず受けるべき者若しくはアセントを受けようとしていることに対して拒否する場合と、それから拒否云々ではなくて小さい子供に対しても説明をする義務というものも付け加えるべきかなというふうに思っています。
 もう1点、先ほどの子供によってはということと関連するのですけれども、やはりいろいろなことを考えると、年齢とか状況によって代諾者が誰であるかということを、ある程度、限定する必要がある場合もあるかもしれない。つまり、一般的に代諾者というのは非常にバラエティーがあり得るわけですから、例えば小さい子供のときには両親であるというふうに限定するとか、若しくは親権者であるというふうに限定するとか、何かそういう具体的な状況によって限定する。これは私は現場が必ずしも全部分かっているわけではありませんので、具体的な状況によって代諾者の種類を限定するということも考えていいのかなというふうに思いますので、少しそういう観点も入れておいていただければと思います。
 以上です。
【福井座長】  ありがとうございます。丸山委員、どうぞ。
【丸山委員】  まず5のところの論点の順序なのですけど、5−1と5−3は具体的な、特別の研究の類型の話なので、むしろ一般的なことに関わる論点の5−2を先に置くのがバランスがいいのじゃないかと思うのですね。「出生コホート」とか「健康な子ども」というのは範囲が限定されているというようなところで、ちょっとそういうのが、特に5−1の出生コホートが冒頭に出てくるというのは違和感を感じます。
 続けてよろしいでしょうか。
【福井座長】  どうぞ。
【丸山委員】  その5−2のところなのですけど、見直しの方向のところ、下から5行目、4行目なのですが、「研究対象者が16歳未満であっても、研究参加という行為の性質について判断できる能力があると認められるのであれば」ということなのですが。その括弧の中に、「自分及び社会にどういう利益をもたらすか」と。研究の利益性のみが言及されているのですが、被験者保護がこういう指針の出発点であることを考えると、むしろリスク、危険の方が重要で、利益性も掲げることは異としないのですが、両方、利益及び危険あるいは危険及び利益というような、その危険の方も落とさないでいただきたいということがあります。
 それから、最後、何回か指摘してきたところなのですが、疫学指針においては、16歳以上20歳未満の者について、本人の判断だけで研究参加が可能な場合というのを認めております。それを、一般的に臨床研究についても認めるかどうかというのは、具体的にここでも議論されていますので。そして、パブコメで広く意見を尋ねることができれば、その尋ねることの意義は大きいと思いますので、そのあたりがこの中間取りまとめでは全くスルーされているので、そのあたりの論点を含めてパブコメに出していただきたいというふうに思います。
 個人的には、これまで、私も少し発言して、その一部が資料1に含まれているのですが、私自身は、臨床研究においても、16歳以上であれば本人の判断だけで研究参加ができるような場合を認めていいのじゃないかというふうに考えるのですが、その是非はともかくとして、そのことを具体的にパブコメで出していただければと思います。
 以上です。
【福井座長】  事務局と相談して、入れる方向で考えたいと思います。はい、どうぞ、知野委員。
【知野委員】  位田先生からも御指摘がありましたが、インフォームド・アセントは、我々一般の者にとっても意味がよく分かりませんので、やはりかなり説明が必要だと思います。危惧するのは、定義付けをされるのはいいのですが、定義が逆になお分からなくしてしまう、難しくて分からないという事態を生むことです。まず、一言で言えばどういうことなのかを大枠で説明する必要があるのではないかと思います。インフォームド・アセントについて、14ページから15ページに掛けていろいろと書いてあって、こういうことなのかなと思ったりもするのですが、ぴたっと説明している言葉がないという印象を受けます。定義で抽象的にしていくよりは、もっとさっくりと分かるようにすべきだと思います。
【福井座長】  用語の説明は付けるという方向で準備いたします。いろいろな用語の説明。その中の一つでは、当然あると思います。
【知野委員】  はい。なるべく短く言い切れるもので。
【福井座長】  はい、そうですね。永水委員。
【永水委員】  先ほどの丸山委員からの御意見につきまして、ちょっと私からも、パブコメに対抗案じゃないですけれども、私は、臨床研究におきましては、16歳以上であっても、侵襲性が高いあるいはリスクが高いなどの理由から、親権者あるいは代諾者の同意はやはり必要ではないかというふうに考えておりまして、もしパブコメに出される場合には、両方、意見を入れていただければと思います。
 あと、もう一つなのですが、同じ論点5−2につきまして、2番目の見直しの方向性、つまり16ページなのですけれども、これは、以前、議論をした際に、研究対象者である未成年者が研究不参加の意思表示をする、丸山委員はこれを「拒否権」というふうに表現されていたのですけれども。この拒否権については、年齢が低くても認めるべきではないかというような意見が多くて、特に改正臓器移植法のガイドラインというものを持ち出して、年齢が低くても拒否権は認めるべきではないかということを言いましたところ、多くの委員が賛同されたという記憶があるのですけれども。これは、拒否権は基本的に認めるということで、パブコメに出した方がいいのかなと思ったのですけれども、いかがでしょうか。
【福井座長】  確かに、年齢に拘わらず拒否権は尊重した方がいいのではないかという議論だったように思います。ここの書きぶりに、それが十分反映されているかどうかということになると思います。いかがでしょうか。先ほど位田委員も、ちょっとそれに関わる発言をされました。
【位田委員】  一般的に未成年者に、例えば16歳以下でも拒否権を認めるかどうかというよりは、やはり年齢によって拒否権を認めるべき場合と、例えば五つ、六つの子供が「臨床研究に入るのは嫌だ」とか、「血液を採取するのは痛いから嫌だ」というような形まで拒否権を認めるかというと、恐らくそうじゃないと思うのですね。だから、余り一般的に拒否権を認めるかどうかというAll or Nothingじゃなくて、ある場合には拒否権を認める、例えば12歳とか、例えば小学校を卒業して中学校以上だったら認めるとか、それ以下だったら認めないとか、分けたほうがいい。一般的な書き方をしてしまうと研究そのものがうまくいかなくなってしまうので、「拒否権」という言葉を使ってもいいかとは思いますが、かなり限定した形で条件などを考える必要はあると思います。
【福井座長】  永水委員、どうぞ。
【永水委員】  それは、先ほど位田先生がおっしゃっていた、どうやってきちんとその場に未成年者を着かせて、きちんと説明をしてというところと関わってくるのかなという気がいたしております。ですから、同意とかアセントがとか、そこの場面だけではなくて、その前提として、ちゃんと席に着いて説明をして、「どうですか。分かりますか」という形で説明する、それ全体を含めないといけない話なのだろうなというふうに、今、思いましたけれども、どうでしょうね。アセントとの関係からというふうに見直しの方向で書いてあるのですが、こういう書き方でいいのかなというような、ちょっと疑問があったものですから、今、ちょっと拒否権という話をしたのですけれども。
【福井座長】  丸山委員、いかがですか。この点につきまして。
【丸山委員】  私は、以前、永水委員が報告されたときに本人は確認させていただいたつもりなのですが、アセントの対象年齢となるより低い、小さい子供についても、どうしても嫌だというような意思を表明する場合については、研究不参加、拒否の扱いをするべきじゃないかと。これまでも、文献上、本人の能力、参加の能力の有無に関わらず、強く「嫌だ」と言っているものについては、研究実施はしないのが倫理じゃないかというふうに言われている、そういうようなところを踏まえて。だから、アセント年齢よりは低いところに拒否権年齢があるのじゃないかというふうに考えますが、このあたりはなかなか難しいというか、皆さんの賛同が得られるかどうか、ちょっと自信はないところです。
【福井座長】  山縣委員、どうぞ。
【山縣委員】  実際に研究をやっている身からしますと、研究に参加する、しないということと、研究の中でどういう情報を提供する、しないというのはまた別の話で、例えば子供は参加して、調査票には親が答えるけれども、要するに採血は拒否という場合、それは研究には参加しているわけで、そのあたりのところも含めてこういう議論をしなきゃいけないということと、どうしてここで子供が出ているかというと、未成年であるという問題と、それと成長とともにいずれ同意を取らなければいけないという推移があるからだと思っています。
 逆に、今度、一方で高齢者のことを考えると、コンピテントがあるときには同意したのだけれども、認知症になった後もずっとその研究を続けられていることに関して、拒否っていつどこでするのだろうという問題なども出てきて、つまりコホート研究、追跡する調査というのは、対象者がどんどん変化していくという非常にそういうバリエーションのある研究に対して、人権の保護だとか、そういったものをどうするのか。
 それから、研究も、先ほどもありましたが、ゲノムを扱う研究の中に、臨床情報を使っただけでも十分に研究成果としてなるのだけど、そこにゲノム情報を使うともっと有効な研究になるとか、そういう非常にバラエティーに富んだ研究の中で、一つの研究に参加する、しないではなくて、その中でどの部分を参加したり、どうしていくのかという、そういう話になってくるわけで。
 そういうときに拒否権とか拒否というのを、その研究全体の拒否なのか、その行為に対する拒否なのかといったようなことを、実際に研究をやっている場面では考えながら、結論から言うと、研究には参加していただいていると。しかしながら、ここの部分は、嫌なところは拒否してもらって全然構わなくて、だけれども研究としては緩やかに参加していただいているということが現状ではあるということを踏まえて、そういうことが実際に運用できるような、そういうガイドラインにしていかないと、結局、研究ができなくなるというようなことにならないようにしなければいけないというふうには思っております。
 以上です。
【福井座長】  後藤委員、どうぞ。
【後藤委員】  今の議論を最終的には踏まえて、基本的なルールを作っていくということが望ましいかと思うのですが、とりあえず16ページの上のところについては、その論点の5−2というのが研究参加・不参加ということになっていますから、不参加の意思表示についてはアセントとの関係、多分、アセントとの関係だけでいいのかという議論だと思います。そもそもインフォームド・コンセントの制度の意味とか、そこの辺まで前提に書く必要があるかどうかということも含めての議論だと理解はしているのですけれども。
 とりあえずは、最初の中間取りまとめの段階では、アセントというのは、結局、相手の意思をどれだけ評価するかという問題でもあると思いますので、「アセント等との関係から」とかして、とりあえずこの文章はこのままにしておくにしても、今の議論を最終的なまとめのときには参考にしていただければいいかなというふうに思います。
【福井座長】  参加全体という話と、それから研究の一部かも分かりませんけれども、ある行為について、子供への、心身への負担を人権という枠組みの中でどういうふうに考えて判断するかという部分が入ってくるという文言を一つ入れて、御意見を伺うということではいかがでしょうか。ありがとうございます。
 申し訳ありません、時間がそろそろ、残り1時間になりましたので、17ページから26ページまでに移りたいと思います。
 それでは、事務局から御説明をお願いします。
【高江課長補佐】  それでは、6以降の論点について御説明申し上げます。17ページからになります。
 論点の6、倫理審査委員会のところですけれども、四つ、論点がございます。
 まず、一つ目の論点6−1でございますが、倫理審査委員会における審査の質の担保でございます。
 見直しの方向でございますが、倫理審査委員会の役割を整理した上で、判断基準・着眼点が分かりやすくなるよう審査すべき共通的な事項等を示すこととしています。
 また、その委員の構成でございますが、現行指針の細則に示されている事項を基本とするものの、審査する研究の対象ですとか内容等に応じまして、有識者、専門家からの意見を聞く機会を設けることについて検討、整理の方を行うという形にしてございます。子供などを対象とする研究の場合に、小児医療の専門家を加えるというような御議論があったかと存じます。
 続きまして、次のページのもう一つの論点6−1のところですけれども、方向といたしまして、より適切な審査に資するため、倫理審査委員会の委員に対する必要な教育・研修・訓練を受けることですとか、あと、その設置者に対して、こういった機会を設けることとしています。また、その際には、倫理審査委員会の負担というものにも配慮するという形にさせていただいてございます。
 次に、論点6−2でございますけれども、倫理審査委員会の設置条件を見直す必要はないかという論点でございます。現状と課題におきまして、設置機関の範囲は示していますが、要件を示していないところです。また、指針間で設置機関の範囲が異なるというようなことを主に御議論いただいたところでございまして、見直しの方向でございますけれども、倫理審査委員会を設置できる機関の具体的要件を明示することを検討し、この要件を基に機関の範囲の方を示すこととしています。
 方向の二つ目でございますが、研究機関の長が自機関内に倫理審査委員会を設置するという原則を示すかわりに、倫理審査委員会の役割を踏まえて、外部の倫理審査委員会において審査を行う場合に満たすべき要件について規定を求めようというものです。
 また、倫理審査委員会の設置については、一つに限定しなくてもよいということをガイダンスで示そうということでございます。
 次のページ、論点6−3でございますけれども、倫理審査委員会の審査の迅速審査、付議不要の要件、外部の倫理審査委員会への付議が可能な要件の明確化ということでございますが、見直しの方向といたしましては、このような要件につきましてできる限り具体化の方を行いまして、指針やガイダンスの方で示すということでどうかと考えてございます。
 論点6−4でございますけれども、倫理審査委員会に関する情報公開の論点でございます。こちらにつきまして、見直しの方向は、次の20ページでございますけれども、三つございます。まず、倫理審査委員会の情報公開を進めるという観点から、現行の「倫理審査委員会報告システム」というものを活用いたしまして、全ての倫理審査委員会の設置者に関しまして、委員会の運営規則、委員名簿等の公表の方を求めることとすることです。
 また、全ての倫理審査委員会に関しまして、委員会の設置から委員会開催までの期間の間に、運営規則ですとか名簿、載せられるものについては早めに載せていただくということとしております。また、登録内容の更新は年1回以上実施することを求めることとしてございますが、規則ですとか名簿の変更があった場合は、できる限り速やかに登録内容の更新を行うよう求めることとしております。
 論点の7でございます。研究の質についてでございます。
 こちらは論点は二つございます。まず7−1でございますけれども、研究成果の科学的な信頼性の保証や社会からの信頼を確保するための新たな規定を設けるべきか。特に、研究成果の信頼性を確保するため研究機関にどのような対応を求めることとするかという論点でございます。こちら、見直しの方向でございますけれども、研究不正、また利益相反の管理に関しましては、国や学会等により別途定められておりますガイドライン等がございますので、そのようなものを踏まえまして、研究の質の担保、また利益相反の管理を適切に実施することを求めることとしております。
 また、現行の公開データベースの仕組みを活用いたしまして、研究責任者に登録・公開を求めている研究につきましては、進捗状況も適宜更新することを求めることとしています。
 また、研究機関の長に対しましては、当該研究機関で実施する研究の研究成果の信頼性を確保するための措置を講ずることを求めることとしてございます。
 また、個人情報の保護にも配慮しつつ、試料・情報の保存に関する考え方について検討することとしております。
 次、22ページでございますが、論点7−2、研究者等への教育・研修又は訓練はどのようにあるべきかという論点でございます。
 見直しの方向性でございますけれども、現行指針を基に、研究者等の責務といたしましては、研究の実施に必要な教育・研修・訓練を受けること。また、研究機関の長の責務といたしまして、研究者等の教育・研修・訓練の機会を与えるということと、あと、この教育の実効性を確保する、これを求めてはどうかということにしてございます。
 続きまして、論点の8、被験者への補償でございます。補償の在り方についてどう考えるかということで御議論いただいたところでございます。
 見直しの方向でございますけれども、補償について、健康被害補償のための保険その他の必要な措置を求める研究の範囲につきましては、侵襲の程度も含め、研究に用いられる医療技術の新規性や想定されるリスク等により定めるなど統一的な基準を設けることとすることとしてございます。
 続きまして、論点の9でございます。治験制度に対応した臨床研究の届出・承認制度の整備についてということで、具体的には未承認薬等を用いた介入研究について、倫理審査委員会の審査に上乗せして、届出等の規定が必要かということで御議論いただいたものでございます。
 見直しの方向でございますが、現在の公開データベースに登録を求められている研究の範囲を基本といたしまして、そこに該当するものにつきましては、知財保護にも留意しつつ、あらかじめ研究計画についても登録・公開することを求めることとするとなってございます。
 また、登録対象となる研究につきましては、その計画のみならず、その結果ですとか、また倫理審査委員会において当該研究との因果関係が疑われる予期しない重篤な有害事象と判断されたものについても、登録・公開を求めることとしてはどうかとしております。
 また、当面は、現行の臨床研究倫理指針にございますとおり、研究計画は倫理審査委員会で審査することとするとしてございます。
 論点の最後、10番、用語の整理でございます。定義を設ける用語をどのように整理するかということでございます。
 こちら、見直しの方向性でございますが、現行指針をまず参考に用語の方は定義をするということでございます。また、その「介入」、「観察」、「侵襲」の用語の定義につきましては、インフォームド・コンセントですとか、あと健康被害の補償等におきまして、これらを使った場合分けということが念頭にございますので、そういったものの影響も含めて検討の方を行うこととしてございます。
 また、先ほども御議論がございまして、知野委員からも御指摘いただいてございますが、「インフォームド・アセント」につきましては、インフォームド・コンセントの関係も踏まえて用語の定義をきちんと設けることとしてございます。
 また、こちらの指針間で漢字が異なります「資料」と「試料等」の取扱いでございますが、こちらは、表現は「試料・情報」に統一するということとしてございます。
【伊藤安全対策官】  最後、26ページでございますけれども、「終わりに」ということで、今後の進め方について記述させていただいております。この中間取りまとめの整理が終わった後、意見募集を行うことを予定としております。そして、その中間取りまとめの内容と、当該意見募集で出てきた意見を踏まえまして、これまではどちらかというと重点的に検討をしていくべき事項について、この委員会で御議論いただきましたけれども、そういったことも含めまして、指針全体につきまして具体化に向けた検討を進めていくということで整理させていただいております。
 なお、参考資料におきまして、委員名簿と、これまでの検討の経緯についても添付させていただいております。
 以上です。
【福井座長】  ありがとうございます。それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見をお願いいたします。川村委員、どうぞ。
【川村委員】  ちょっと2点確認させていただきたいのですが、「研究機関」と称したときに、その機関に法人等の条件を設定するかどうかという問題が1点と、もう一つは、未承認薬等ということですが、これは承認薬の適応外使用も含むと理解してよいかという2点について確認させてください。
【福井座長】  事務局、お願いします。
【高江課長補佐】  すいません、まず一つ目でございますけれども、研究機関に法人格をすべからく設定いたしますと、学会等で研究ができないような場合が想定されておりますので、法人格の設定の方は考えてございません。
 また、二つ目の未承認薬「等」でございますが、これは、先生の御指摘のとおり適応外使用等の方を考えてございます。
 以上です。
【福井座長】  ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。知野委員、どうぞ。
【知野委員】  19ページから20ページに掛けての情報公開のところなのですけれども、20ページの最後の黒丸の「会議の記録の概要を含め、年一回以上実施することを求める」とありますけれども、この点に関して、当初はもう少し後ろ向きの表現だったのが、年1回以上と回数が増えた感じもします。ただ、年1回以上というのではなくて、「できる限り速やかに」というふうにした方がいいのではないかと思うのですが、その辺、どういうお考えでこういう記述にされているのか教えてください。
【高江課長補佐】  よろしいでしょうか。
【福井座長】  はい、お願いします。
【高江課長補佐】  具体的に数値基準として示す場合にどれくらいの形でいくかというと、年1回以上程度かなと。なかなか倫理審査委員会、開催されない場合も想定されますので、そういった観点で書いてございますが。今の知野委員からの御指摘ですと、その登録内容の更新の必要性があった場合には、できる限り速やかにみたいな形の方がよろしいのではという御意見と理解してよろしいでしょうか。
【知野委員】  はい、おっしゃるとおりです。後ろの方に運営規則、委員の名簿の変更があったときはできる限り速やかにというところがありますけれども、やっぱり議事の概要も含めて、できる限り公開していくことが、質を保つ一つの要因にもなってくると思いますので、御検討いただけたらと思います。
【高江課長補佐】  そのような形で修正させていただきます。
【福井座長】  ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。はい、楠岡先生、どうぞ。
【楠岡座長代理】  21ページの研究の質のところの見直しの方向の2番目の後半部分で、「研究機関の長に、当該研究機関で実施する研究の研究成果の信頼性を確保するための措置を講ずる」というところです。大きな研究になると、当然、1施設ではなくて多施設共同研究になりますので、各研究機関は、当然やらなきゃいけないでしょうけれども、その研究調整事務局のような複数にわたるところを調整するところにも、こういう質を担保するような措置を求めるようにしておいた方がよいと思います。機関によって取り組みがばらばらでしょうから、そこのところを、元締めできっちりやっていただくようなことも含めて入れてはどうかと思います。今まで、その議論がなかったのですが、多施設共同になってきますと、1施設の努力ではできないところもあるかと思いますので、今になって追加で恐縮ですけれども、検討いただければと思います。
【福井座長】  どうぞ、宮田委員。
【宮田委員】  やっぱり昨今の事件などを考えるとですね、ここは少し考えなきゃいけない。今までの委員会の経緯を考えても、議論が十分じゃないというふうに思っていますですから、そういう意味では、ここはパブコメで更に十分にどういう議論をするかということを前提に、この文章を考えればいいというふうに思っています。
 ちょっと完全に蛇足ですけれども、ここは二つに分けるべきではないかと思っていて、現行のデータベースを登録することによって、公開をして、みんなの関心あるいは批判にさらす仕組みを一つ作っていますけれども、それとこれが並列化というのは必ずしも思っていないので、ここを、段落を一つ分けて、機関の長及び先生がおっしゃったような、機関の調整事務局のようなところが質の担保をするような措置を講じるというふうに分けた方が明確ではないかなというふうに思っています。
 ちなみに、これも蛇足ですけど、今まで性善説でできるかなと思ったのですけれども、やっぱりリスクの高い研究においては、介入リスクの高い研究においては、ちょっと性善説だけではできないというのが今の私の考えになってしまっておりますので、ここの部分は、今の時間からすると書き込むことは無理ですから、次の中間取りまとめ以降で、是非十分、議論を皆さんとしたいというふうに考えています。
【福井座長】  ありがとうございます。丸山委員、どうぞ。
【丸山委員】  先ほどの知野委員の御発言の趣旨はよく分かるのですが、かつては、3年程度に1回というふうに規定していた時期もありますので、「できる限り」というふうにだけ書くと逆にとる研究機関も出てくることを危惧します。ですから、先ほどおっしゃった「できる限り速やかに」、あるいは「できる限り頻繁に」というのを入れるのはいいのですが、その後に、「少なくとも年1回」というのは残しておいた方が安全じゃないかと思います。ちょっと、それは気になりましたので。御異論がなければ、そちらで考えていただきたいと思います。
【福井座長】  知野委員はよろしいでしょうか、その方向で。
【知野委員】  先ほど、事務局の方からも御説明がありましたように、要するに何か変更が起きたりしたらできる限り速やかにということで。逆に何年も更新していないところは、活動しているのかということにもなります。更新日をきちんと明示されることで。
【福井座長】  はい、ありがとうございます。それでは、花井委員、どうぞ。
【花井委員】  若干細かいところなのですが、23ページの補償の見直しの方向性の中に、2行目に、「研究に用いられる医療技術の新規性や想定されるリスク等」という書きぶりになっているのですが、新規性と想定されるリスクが、ある種、横並びで、この趣旨は、恐らく新規性が高いものほど何が起こるか分からないという趣旨かなという理解なので、「新規性」という言葉は、本来、必要ないのかなとも思うのですが、入れるのであれば、「新規性などを踏まえた上での想定されるリスク」というのが正しいのかなというのが1点です。
 それから、もう1点は、21ページの研究の質の見直しの方向性の1行目の「研究不正や利益相反の管理に関して」という書きぶり、これは若干細かいのですが、利益相反というのはそもそも存在していて、それはマネジメントするものなので管理なのですが、研究不正は監視するもの、あってはいけないものなので、利益相反と研究不正というのは必ずしも横並びではないので、研究不正に関しては監視する必要があり、利益相反は管理という書きぶりでも構わないかなというふうに思いました。
 以上、2点でございます。
【福井座長】  ありがとうございます。今村委員、どうぞ。
【今村委員】  今の宮田委員と、それから花井委員の議論の関係もございますけれども、研究の質の管理あるいは利益相反の問題というのは、非常に大きな問題として社会問題化しているわけで、このことについての議論は、やはり非常に不足しているというふうに思います。このことについては、もう一遍、細かな議論というのをしていくべきだろうというふうに思いますので、後ほどのこととしてよろしくお願いいたします。
【福井座長】  位田委員、どうぞ。
【位田委員】  少したくさんあるのですが、多分、七つぐらいあると思います。
 一つは、17ページの倫理委員会における審査の質の担保の見直しの方向性、その一番最後の、多分、17ページの一番下の欄のどこかに入れるものだろうと思うのですが、「倫理委員会の構成等については」という部分なのですが、現行の指針の構成は、どの分野の人が何人という話なのですけれども、同時に実際の倫理委員会の構成を見ていると、例えば機関の長が入っているとか、ある意味では権力関係でかなり上の方の人が入っていて、そういう人が委員長になっているというケースが時々ありまして、そういうのは第三者性が全く担保されないわけですから、もう少しその構成についても検討する。例えば、機関の長は外れるとかですね。機関の長が外れれば副院長でもいいのかとかいう話になってきて、どうも倫理審査委員会の独立性とか公平性、第三者性というのが余り理解されていないので、もう少し、その構成のところはきちんと書き込んだ方がいいと思います。それから構成に関連するのですけれども、研究分担者が研究計画の説明をして、その後もまだ審査に残っているというケースがしばしば見られますので、当然、その審査のときは退席するとか、非常に細かな話なのですけれども、倫理審査そのもののコンセプトが理解されていないのではないかと思われるケースもたくさんあるので、この倫理委員会の構成だけではなくて、審査のプロセスについても検討するということで、入れていただければと思います。それと、1点目が長くなって恐縮ですが、倫理委員会の委員のCOIというか利益相反というのも、当然、あり得るので、その辺も何らかの形で検討できないかなと思います。
 それから、2点目は、今度は逆に委員の責務のようなことについて考えることをしてもいいかなと思うのです。委員に選ばれていても一度も出席しないとか、例えば持ち回りで意見を求められても意見がないとか、そういうケースが時々あるので、これは単に委員の教育ということだけではなくて、委員になることの責務みたいなものも、それも教育のうちかもしれませんが、そういったことも検討する必要があるのじゃないかと思います。
 それから三つ目は、18ページの一番下の部分ですが、論点6−2の見直しの方向性で、「倫理審査委員会を設置できる機関」と書いてあるのですけど、これは恐らく研究機関で倫理審査委員会を設置できる能力があるというか、規模云々を考えられているのかもしれませんが、ある程度の機関であれば倫理審査委員会を設置すべきであるということの方が重要なのではないかと思うので、ここは、「設置すべき機関の具体的要件」とした方がいいのではないかと思います。
 それから、4点目ですが、19ページから20ページに掛けて情報公開が書かれているのですけれども、会議の記録の概要というときに、どの程度、詳しい内容を書いていただくかというのは、やはり、ある程度、指針に入れておいた方がいいのではないかと思いますので、その概要の内容についても見直しの議論の対象にする。というのは、これこれの研究計画について審査し、承認したと書いてあるだけだと、これも記録の概要なのですけれども、これだとほとんど意味がないので、やはり、ある程度、議論のやりとりが分かるとか、どういった問題について議論をしたかということを記載して公表するべき話だと思います。もちろん、知財に関係する部分は外すのですけれども。
 それから五つ目ですが、21ページの研究の質についてのところで、これは以前に川村委員もおっしゃっていましたし、私も申し上げたかと思いますが、モニタリングとか監査というのが21ページの真ん中あたりに出てきます。基本的に、それに関わって見直しの方向性がどう書いてあるかというと、「研究の進捗状況を適宜更新する」という形になっているので、もう少しフォローアップ、これは科学的な部分の進捗状況と同時に、やはり倫理的にも、その倫理審査を通ったことから考えて、承認された研究計画に従ってやっているのかというフォローアップが考えられないかと思いますので、少し書きぶりをお考えいただければと思います。
 それから6番目なのですが、その次のページ、22ページの論点7−2のところで、現状と課題のところで、講習の中身は倫理と実施に必要な知識となっているのですが、見直しの方向を言うときに、教育・研修の中身としては、倫理的なものだけではなくて、実際に倫理審査委員会に出てきたときにきちんと研究計画が書いていないというところが非常に時間をとる問題なのです。例えば研究手法とか技術、それから研究計画の記載方法とか、そういったことも含めて研究者等に対する教育・研修というのが必要じゃないかなと思うので、この辺も書きぶりを少し考えていただければなと思います。
 それから、最後に「終わりに」のところなのですが、もう既にここで今まで出てきた議論の中で、必ずしもこの10個の論点に含まれないのではないか、若しくは10個の論点よりも少し枠が広いのではないかと思うような議論が出てきたと思うのですね。一つは、弱者というか、子供、高齢者だけじゃなくていろいろな状況があるので、そういった人たちについても議論をしますよという。つまり、論点10個以外にもこういった問題も例えばありますよというのを挙げておいた方がいいのではないかと思います。一つは、先ほど申し上げた弱者ですけれども、もう一つは、再生医療新法ができますと、あの中には再生医療の臨床研究も実は入ってくるので、あちらとの関連もやはり考慮するというのはどこかに書いておかないといけないと思います。それが「終わりに」のところなのか、どこかちょっと迷うのですけれども、やはりそれに対する目配りも必要かなと思います。
 すいません、長くなりましたが以上です。
【福井座長】  はい、ありがとうございます。楠岡先生、どうぞ。
【楠岡座長代理】  今の位田委員の御意見の中で、18ページの見直しの方向性で、倫理審査委員会を設置できる機関をすべきということだったのですけれども、「すべき」とすると必ず置かなければならなくなってしまいます。今後、どんどん外部委託して集約していこうという方向性を考えているときに、逆にそれの阻害要因になってしまう可能性があります。要は、しなければいけないけれども、同時にそれを外部委託することを、SOPなり何なりで決めておけばいいということも併せて書いておかないと、無駄に倫理委員会ができてしまうということになると思いますので、そこは修正を加えた方がいいのではないかと思います。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【位田委員】  私、申し上げているのは、大きな機関であれば恐らく倫理委員会は置けると思いますし、置くべきだと思うのですね。ただ、中小規模の機関でどちらかになるかと思いますので、その辺は、置くべき機関と、置いても置かなくてもいい、若しくは外部委託できる機関と、その辺の条件をやはり考える必要があるかなと思っています。
【福井座長】  はい、田代委員。
【田代委員】  今のお話なのですけど、私自身は、大きな機関であっても必ずしも倫理審査委員会を置くべきだというふうには考えておらず、むしろ、今日本で再生医療新法の話も出たと思うのですけれども、やはり倫理審査の独立性を高めるためには、機関の外にあった方がいいというのが本来的な発想だと思うのですね。ですので、ここで「すべき」としてしまうと、その方向をむしろ妨げるようなことになりかねません。先ほどまさに位田先生がおっしゃられた、倫理審査委員会のCOIの最たるものは、施設の中にあることによって生じていると思いますので、やはりここについては、むしろ倫理審査というのは基本的に中立や独立しているということが目指すべきところなのだということを踏まえて、議論を進めるというのが私はいいと思います。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【位田委員】  すいません、私、前にも申し上げましたけど、日本では、いわゆる地域倫理審査委員会の方がいいのじゃないかと思っています。それは、私の持論ですが。
 しかし、現行の倫理審査委員会の状況からすると、いわゆるIRBのシステム、つまり各インスティテューションが倫理委員会を持つというシステムなので、それであれば、やはり置くべきところと置かないでもいいところという区別をせざるを得ないかなという意味で、今、申し上げたのです。その辺は、要するに方針を地域倫理審査委員会の方向に持っていくんだったら、田代委員がおっしゃるとおりだと私も思いますし、大賛成です。
【福井座長】  渡邉委員、先に。
【渡邉委員】  2点あります。「倫理委員会の審査の質を担保するために」というところなのですが、審査の質を担保するためには、最終的には、どういうふうに審議が行われているかということを検証するシステムが必要なのだと思います。ですから、将来的に、規定の上で可能というだけでなく、実質的に倫理委員会での審査の検証を可能とするようなシステムの構築ということを、是非考えていただきたいと思います。
 あと、もう1点は、被験者への補償について。論点の8ですけれども。これは、以前、藤原委員もおっしゃったことだと思いますが、現在、EUでも、この被験者への補償のためのコストが増大し、臨床研究を実施する上で大きな負担になっているのは事実です。日本でも、この補償の費用の工面というのは非常に大きな問題であり、できれば、将来的には非営利的機構の設立あるいは公的補償制度の整備等も含めて、補償の在り方を検討するということを考慮していただければ有り難いと思います。
【福井座長】  丸山委員、どうぞ。
【丸山委員】  先ほどの位田委員と田代委員ほかの「設置すべき」のところに関わるのですが、設置すべきかどうかというのは、パブコメに出していただいたらいいと思うのですが、位田委員の御意見では、「設置できる」を「設置すべき」に変えるということだったと思うのですが、臨床指針では設置できる機関は本当にたくさんいろいろなところに設置を認めていますから、それが全部、適切かどうかというところ、ちょっと十分、確認できていないというふうに私は思います。それで、「設置できる機関」というところも残して、それについても、今後、検討するということにして頂きたいというふうに。「設置すべき」だけじゃなくて、設置できるところについても検討を続けていただきたいと思います。
【福井座長】  藤原委員、どうぞ。
【藤原委員】  3点ぐらいですね。一つは、先ほどの論点6−2の倫理審査委員会の設置のところで、位田先生もおっしゃっていましたけれども、1,300も倫理審査委員会があるような国というのは無駄の極みだと思うので、見直しの方向性というのであれば、将来、例えば5年後にこの指針が改定されるのであれば、それまでには地域倫理審査委員会というか、今、イギリスでもNHS傘下だと80ぐらいの倫理審査委員会ですから、1けた減らして100ぐらいの倫理審査委員会にする方向で、制度設計を考えるというようなことを入れておいた方がいいかなと思うのが1点です。
 それから2点目は、論点7−2で、研究者の教育のところですけれども、現行の倫理指針だと、年1回とか年何回とかという規定がないので、できれば、指針本文作成のときに、年1回は講習を受けてくださいよとか、あるいは修了証を必ず取ってくださいよとかという規定をしておくと割と、研究の質を将来的に上げる意味でもいいかなとも思いますし、もう1点は、前の倫理審査委員会の委員の人たちに関する教育についても、年1回とかしていただいて、肩の力を抜いておくべきポイントとか、ここは熱心に見た方がいいとか、そういうのを事前に教えてあげるというか、一緒に共有するということがいいのかなと思いました。
 それから3点目は、論点9のところで、ここ、我々臨床試験をやっている身からすると、特に、先ほど適応外も含みますなんて言われちゃいますと、大半の臨床試験は、別に添付文書のとおりにやっているわけじゃなくて、添付文書からちょっと外れるようなことを含むような臨床試験が多くなるので、あらゆる臨床試験を、特にがんの領域なんかはそうなると思いますけれども、あと難病とかもそうですけれども、登録したり公開したりとかということをどんどん求められるというふうになると、EUの倫理指針が法制化されたときにコストが3倍ぐらいに上がったということを考えると、人材に対する配慮と、それからお金をどういうふうに工面するかということを考えずに指針だけ「登録・公開」と書いちゃうと、未来永劫、日本の臨床試験が進まなくなってしまうので、できれば、そこをちゃんと、今後の議論の中ではしてほしいと思いますし、例えば今でも、厚生科学研究だと、健康被害危険情報というのを厚生科学課に出すことになっているのですけれども、ちゃんと提出している研究者は少ないのではないかと危惧します。そういう現状がある中で、またここに指針で予期しない重篤な有害事象を登録・公開しなさいなんて言っても、アメリカで、今、ClinicalTrials.govに登録しなさいと法制化された後に、おととしぐらいの『ヘルス・アフェアー』という雑誌に、8分の1の臨床試験が、法律的に求められていても、試験が終わった後にその内容を登録していなかったという実態があるという報告があるのですね。あと、『アナルズ・オブ・インターナルメディスン』とか『ニューイングランド・ジャーナル』も同じような話がありましたけれども、どんどん規制をこういうふうに盛り込んでいくのはいいのですけれども、実効可能性がない状況を作るというのは非常にまずいので、ここの論点9のところは、もう少しインフラの整備をしっかりできるのかということを、事務局として考えてほしいです。
 多分、これ、現実的に考えると、登録を受けるとしたらPMDAになりますけど、現行のPMDAの600人ぐらいの体制で、こんな臨床試験とかまで更にアドオンされたら破綻するだけなので、指針を実行するのだったら、PMDAの定員を倍にするのですとか、そういう議論が厚労省の中でされているのかどうかというのも、将来的にちょっと聞いておきたいなと思いました。
【福井座長】  今の点について何か、厚生労働省の方からコメントなりございますか。はい、どうぞ。
【高江課長補佐】  未承認薬等、論点9のところのこちらの論点の「等」で適応外薬が入っていたといたしましても、見直しの方向といたしましては、全て現行の公開データベースに登録を求められている研究の範囲を基本として何々をするという形になりますので、何か新たに対象となるような研究の範囲を広げて、新たに義務を課すというようなことは事務局としては想定してございません。今の藤原委員からの御指摘、インフラの整備ですとか、そういうことについても、研究の進捗が止まるような事態を避けるという観点で、十分に留意した形で今後も進めさせていただければと考えております。
【福井座長】  引き続き議論はしていきたいと思います。はい、今村委員、どうぞ。
【今村委員】  倫理審査委員会の件ですけれども、地域倫理審査委員会のお話が、今、出ました。再生医療、細胞治療の分野では、この地域の倫理審査委員会での検討というのが明確化されていると思いますけれども、これとの関係といいますか、あるいはこの臨床指針なんかについてもやるのかどうかということも含めて、検討すべきではないかなというふうに思います。田代委員も言われましたように、この倫理審査委員会の中立性・公平性というのは非常に問題になることかと思いますので、そういうことも併せて検討してみたいというふうに思います。
【福井座長】  医学研究をめぐって、いろいろ、国としての動きがかなりありますので、それも反映するという方向になると思いますが、ディスカッションしていきたいと思います。直江委員、どうぞ。
【直江委員】  二つあるのですけれども、まず21ページの見直しの方向性の2ポツのところですけれども、既にこれは意見が出ていますけれども、二つの項目に分けるということと同時に、やはり研究の責務として報告の責務というのがあるように思います。やはりきちんとした形での報告の義務、それから不正の防止ということを書き込むということが、方向性としては必要なのではないかということです。
 それから三つ目のポツですけれども、「試料・情報の保存」という非常に重要なことなのですけれども、できればこの中にいわゆる研究試料、つまり元試料だけではなくて、例えば研究の実験であればノートであるとか、臨床研究であれば例えば臨床情報ファイルのようなものを保存しなければならない。後で追跡調査可能なような形にしておくということが、一つは努力目標だと思いますけれども、そういうことを書き込んでおくというのはどうなのかなということが1点であります。
 それから、二つ目は24ページで、先ほど藤原委員がもう言われましたけど、2ポツのところですけれども、特に現場で混乱するのは、「当該研究との因果関係が疑われる予期しない重篤な有害事象」ということが、ここだけ非常に具体的に文言が書かれておりまして、この因果関係が疑われるかどうかというのは、議論すると丸1日掛かっちゃうようなことなので、報告するとすれば、例えばレベル幾つのものを自動的に報告するとするのか、それともこれは中間取りまとめのパブコメのあれですので、ここはもう少し文言をぼやかして記述していただいた方がいいのかなというふうに、今、思っております。
 以上、2点です。
【福井座長】  ありがとうございます。ほかには。はい、玉腰委員、どうぞ。
【玉腰委員】  記載の問題では全くないのですけれども、最後の「終わりに」のところで、中間取りまとめと意見募集を踏まえて指針全般の具体化に向けた検討ということになっているのですけれども、今年度、厚労科研の特別研究で、9月の初めに、疫学研究を主に審査している倫理審査委員会に対して調査をさせていただくことになっております。準備を進めておりまして、その結果を、11月以降にはまとめて報告できるように準備させていただきますので、それについてもここで御報告させていただいて、検討の材料にしていただきたいと思いますので、その点、よろしくお願いいたします。
【福井座長】  それは、疫学研究についての調査ということでしょうか。
【玉腰委員】  倫理審査委員会が一つであれば、疫学研究に限定せずに情報を返していただくような形にしているのですけれども、複数ある場合には、疫学研究を主に審査している倫理審査委員会ということで、調査をお願いします。
【福井座長】  ありがとうございます。新保委員、どうぞ。
【新保委員】  18ページの最初のポツで、倫理審査委員会の教育・研修のところなのですけれども、そこの項目の中に、「その際には、倫理審査委員会の負担にも配慮する」という文章があるのですけれども、どうして負担に配慮するかというと、結局、審査の質を担保するというのが主目的ですので、そこの部分を少し明確にした方がいいのかなという気がします。
 それから、「その際には」と記載してありますので、これは教育・研修の負担だけが問題になるのかというような、そういう文章になってしまうのですけれども、教育・研修の負担だけが問題ではないような気がしますので、「その際には」というのは要らないのかなという気がしています。
【福井座長】  ありがとうございます。児玉委員、どうぞ。
【児玉委員】  今のところと同じところです。倫理審査委員会の委員の教育という話なのですけれども、できれば審査委員会の委員及びその関係者、事務局等、あるいは最近、研究倫理コンサルテーションみたいな話も出ているので、委員だけじゃなくて、その委員及び関係者というような形にしたらどうなのかなというふうにちょっと思いました。
 以上です。
【福井座長】  「委員及び関係者」ですか。事務局とか、そういうことではなくて。
【児玉委員】  事務局、そうです。
【福井座長】  はい。ほかには、いかがでしょうか。花井委員、どうぞ。
【花井委員】  先ほど直江委員の指摘したところ、戻るのですが、24の、いわゆる因果関係の話なのですが、その指摘を受けると、登録された患者について「因果関係が疑われる予期しない重篤な」、この「重篤な」が付いているのがポイントで、重篤であれば、いわば当該研究との関係の疑われる重篤であれば、これは登録を求めるということで、「因果関係」という言葉を使うのであれば、有害事象全般は因果関係が疑われればという話と、重篤なものは、これは関係が疑われたらすぐにという話はおのずと違っていて、それが二つまとめてここに書いてあると思うのですね。
 私の考えでは、やっぱりこの「重篤な」がついている部分については、もういろいろ大変かもしれませんが、これは薬事の副作用報告に準じた表現になっていると思うのですけれども、「重篤な」が付いた場合には、関係が疑われたらこれはもう速やかにやるということは、もう当然のことだと思うのです。当該研究をほかの施設でもやっていて、その情報があるかないかによってほかの患者の安全に関わる問題でもあるので。
 あとは、一般的な、いわゆる因果関係の疑われる有害事象の取扱いはおのずと、取扱いは別でも構わないのですけど、そこはちょっと書き分ける必要があるのじゃないですかね。
 だから、単にぼやかしていいということではなくて、重篤なものというときには、やはりそこは、ある種、明確に書く必要があったのじゃないかと思います。
 以上です。
【福井座長】  土屋委員、どうぞ。
【土屋委員】  ちょっと細かなことかもしれませんが、17ページの6−1のところの現状と課題というところで、この検討会の冒頭一、二回といいますか、各委員から説明があったのは、倫理委員会が指針の適用の仕方が必ずしも適切でないといいますか、だから運用がうまくいっていないというようなことがありましたので、そこを、要するに、先ほどゲノムのところで、疫学指針や臨床指針を適用するという話の変更がございましたが、ここにも、現状で適用の仕方が必ずしもうまくないために、研究にとってうまくいっていない部分があるというようなことで、それが、要は倫理委員会の研修や教育ということにつながっていくということにもなるのかなという気がいたしますので、何かそこら辺を少し。二つ目のポチに「判断基準や着眼点」というふうには書いてありますけれども、ちょっとそこのところは明記しておいた方がいいのかなという気がいたします。
【福井座長】  ありがとうございます。藤原委員、どうぞ。
【藤原委員】  先ほどの花井委員の御指摘のところで、これは、「因果関係が疑われる予期しない重篤な有害事象」というのは、EUの臨床試験指令で言うところのSUSARというもので、ICHでいろいろ決めている範囲の有害事象の報告内容だと思うのですけれども、これを花井委員がおっしゃるように、あるところ、ノイズを検出するような、PMDAになるかもしれませんし、アメリカだったらFDAになるかもしれませんけれども、そういうところに集約して有害事象を事前に察知して、それを被験者あるいは国民に還元するというスタイルは非常にいいことなのですけれども、ここにちょっと混乱を招くのは、「登録・公開する」という、臨床試験登録との兼ね合いのような感じでこのSUSARを議論すると、ちょっと訳が分からなくなる。もし登録というか、そういう有害事象を本当に患者さんとか国民に還元するのだったら、規制当局が一括して製販後の情報とか治験中の情報も有害事象として把握しているわけなので、そこにプールして、そこで広く考えて、アラートを鳴らすというのが一番みんなのためになると思います。例えばUMINであるとかというところにSUSARを幾ら登録したって分析されるわけではないので、ほとんど意味がないことだと思うので。ここは、パブコメの前の段階に「登録・公開」というので独り歩きするよりも、もう少しブレークダウンして記載を書き直した方がいいように思いますけど。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【高江課長補佐】  こちらの事務局の意図といたしましては、現行の公開データベース、UMINですとかJAPICですとか、そういったところのデータベースへの登録・公開を前提に記載の方をさせていただいてございます。
 また、その登録の対象となる研究についての重篤な有害事象のところでございますが、こちら、当該研究との因果関係が疑われた上で、かつ予期しないもので、かつ重篤な有害事象に関して、現在、厚生労働大臣への報告を、指針上、求めてございます。この程度のものに限定しておかないと、当然、重篤な有害事象はたくさん起こりますので、そのようなものまで全部UMINのようなデータベースに報告しても、多分、全く意味はございませんので、厚生労働大臣に報告する並びでの事象に関しては、現在の公開データベースに、試験計画のみならず事象として公開の方をお願いしてはどうかというところで、新たに、まだPMDAですとか規制当局への届出を設けた形で、何かデータマイニングを行うとか、そういったところの議論までは全然頂いていないと理解してございます。飽くまで現行の枠組みで、必要と思われるところについて記載の方を行っているというものでございますので、ちょっと今の御意見等も踏まえまして、もうちょっと分かりやすい形で文章の方は整理させていただいて、また座長と御相談させていただければと思います。
【福井座長】  ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。はい、どうぞ。
【田代委員】  今の点なのですけれども、倫理審査委員会の報告の話もほとんど似たようなところがあるような気がしていています。つまりどうもこの有害事象に関しても、公開すれば何か社会的な批判が起きるとか、あるいは皆さんが情報をキャッチして自動的に良いことが起こるという想定があるような気がするのです。しかし、単に公開をするというレベルと、きちんと質を管理するというのが、ちょっと違う話が時々一緒になっていて、倫理審査委員会に関しても、何回も言っているのですけれども、現在の報告システムは、仮に施設長が委員長をやっていても報告できてしまうシステムであって、質の管理は全くしていないのですね。
 なので、単なる公開をすることによって質が担保されるということではないと思うので、指針にどう書くかということとは別に、やはり単に情報公開をしますということと、踏み込んできちんと管理をする仕組みをどう作るかということはしっかり考えた方がいいと思います。そこがごちゃごちゃになってしまうと、情報を公開すると自動的に質が上がるという、ちょっとあり得ないことを前提にしてしまうと思うので、少し追加で発言しました。
【福井座長】  はい、川村委員。
【川村委員】  今のところですが、これは9番のところ、未承認薬等について書いてありますが、これに限ったとしても、有害事象を報告するのが、もしそれの利用者のためであるならば、この研究の登録云々で扱うよりは、先ほど藤原委員から御意見があったと思いますが、あるいは厚労省の方も御存じのように、やっぱり厚生労働省の副作用・有害事象の取扱いのシステムで出した方が届きやすいだろうと思います。
 なぜ、ここでそういうことを登録するように言われているかというと、研究結果を登録するというよりは、研究結果を出すということを義務付けるということが大事であって、やった以上は必ず、それがネガティブであっても、報告するということが大事であると。だから、事前に登録して、後から、結果が未発表である、きちんと公開していないということが分かることが大事で、研究結果そのものをこの登録システムに載せる必要はなくて、出すとしたら、どこのジャーナルにいついつ出したということが分かれば足りるというふうに思います。登録ということや公開ということが、この倫理指針として何の目的でやるのかということを考えて、必要最小限の情報を出す。それから、結果を利用したい人のための結果の公開あるいは副作用を最小限にするために早期の公開・管理をするということは、それぞれ適した媒体でやって、それがなされているということを確認することが倫理としては大事なのではないかというふうに考えます。
【福井座長】  真田委員、手を挙げられました。はい、お願いします。
【真田委員】  すいません、枝葉末節なことかもしれませんが、論点7−2の部分で、22ページです。これをもしパブコメで読んだとしたら、私も分からなかったのですが、「研究者等への教育・研修又は訓練」というのは、これは三つ同じことなのか、別々な意味を示すのか。もし別々なら、これ、三つしなきゃいけないのかとか、この言葉の三つの使い方に関しまして、どのように書いておいたら一番分かりやすいのかということを。
【福井座長】  事務局の方で、何か意見はございますか。この言葉の使い方につきまして。
 これは、多分、今まで、余り「訓練」という言葉を使っていなかったように思いますので、相談はしたいと思います。最後のところでですね。
【渡邉委員】  よろしいでしょうか。
【福井座長】  はい、どうぞ。
【渡邉委員】  これは、多分、「Education & Training」という言葉が海外ではよく使われているので、それを翻訳したのではないかと思いますが。
【福井座長】  はい、どうぞ。事務局から。
【高江課長補佐】  教育・研修は座学みたいなイメージがあるので、On the Job Trainingで、実際、様々な研修とかを行われている施設もあられるかと思うので、「訓練」としたというぐらいのものでございますので、何か非常にこだわりがあって、この三つを並べているかというところは、ちょっと事務局としてもございません。
【真田委員】  教育・研修が意味を持つなら、「訓練」はなくてもよろしいかもしれません。これを読んでパブコメをするとき、「訓練は何をするのですか」ということが出てくるかもしれません。
【福井座長】  ありがとうございます。いかがでしょうか。もう大分お疲れの時間だと思います。いろいろ御意見を頂きました。今後まとめる上で本文に書くべきこと、ガイダンスや附則、Q & Aのような箇所で記載していかざるを得ないような点もあったと思います。以上のいろいろな御意見を踏まえて、中間取りまとめは、恐縮ですけれども私と事務局でやらせていただいて、必要に応じて委員の皆様の御意見を伺いながらやっていくということで御了承いただければと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、議題の2のその他として事務局より何かございますでしょうか。ございませんでしょうか。
 それでは、本日予定していた議事は以上です。改めまして、何か全体的に御意見・御質問等はございませんでしょうか。なければ、本日、御議論いただきました中間取りまとめ(案)につきまして、今後、文部科学省の親部会であります科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会で更に了承していただく必要がございます。その上で意見募集、パブリックコメントを頂きます。その後、意見募集の結果を踏まえまして、事務局と相談いたしまして、指針の具体案を作成して、次回の会議で御意見を伺いたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、委員の皆様には、具体案を作成するところで更に御協力をお願いすることになると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、最後に文部科学省の吉田研究振興局長より御挨拶をお願いいたします。
【吉田研究振興局長】  本日、この疫学研究倫理指針と臨床研究倫理指針の見直しに関しまして、中間取りまとめをしていただきましてまことにありがとうございます。共同事務局を代表いたしまして、御礼を申し上げたいと存じます。
 昨年末からの議論が行われまして、今回、この合同会議も7回目ということでございます。これまで、資料の御提供も含めまして活発な御議論を頂きましてまことにありがとうございました。
 このたび、疫学と臨床という二つの指針を統合するという基本方針でまとめが行われました。統合後の指針が医学や公衆衛生学など人を対象とする分野の研究を広く対象とするということになってまいります。同時に、この指針は、研究の質の向上を図って、また社会の理解や指示を得て研究を推進するためにも必要なものでございます。きょうの会合でも、幾つか様々な御指摘も頂きました。先ほど主査も御整理されましたように、今後、パブコメなども経た上で改めて具体的な指針(案)を提示させていただきまして、また議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 委員の皆様には、引き続き、またそれぞれの御専門の見地から御意見・御指導いただきますようお願いいたしまして、御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。
【福井座長】  ありがとうございました。それでは、最後に事務局から連絡事項についてお願いいたします。
【伊藤安全対策官】  次回の日程につきましては、後日、改めて事務局より御連絡させていただきます。また、本日の議事録については、作成次第、委員の皆様に御確認をお願いし、その後、公開させていただきますので、よろしくお願いします。
 なお、紙ファイルの参考資料については、そのまま机上に残し、お持ち帰りにならないようお願いします。
 以上です。
【福井座長】  ありがとうございました。以上で閉会いたします……。
【楠岡座長代理】  確認ですが、9月はなしということですか。予定を確保していた分はもうなしというふうに考えてよろしいのですか。
【伊藤安全対策官】  はい。今回、中間取りまとめを整理するという形で、一旦区切らせていただきましたので、9月がなしということでございます。
【福井座長】  ありがとうございます。以上で閉会いたします。長時間にわたり、どうもありがとうございました。


(了)
<問い合わせ先>

医政局研究開発振興課担当:本間、吉岡

電話: 03−5253−1111(内線4165、4163)

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