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2013年8月19日 ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ(第2回) 議事録

社会・援護局障害保健福祉部企画課

○日時

平成25年8月19日(月) 18:00〜20:00


○場所

専用第14会議室(22階)


○出席者

和泉構成員、岩谷構成員、江藤構成員、本江構成員、奥村構成員、牧田構成員

○議題

(1)ペースメーカ等の障害認定の見直しについて
(2)その他

○議事

○江藤座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ(第2回)」を開催いたします。

 皆様方には、お忙しいところ、また猛暑の侯、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

 議事に入る前に、まず事務局から構成員の出席状況、それから資料の確認をお願いいたします。

○森岡課長補佐 初めに、事務局に人事異動がございましたので、ここで紹介させていただきたいと思います。障害保健福祉部岡田部長が異動しまして、後任の蒲原部長でございます。

○蒲原障害保健福祉部長 蒲原でございます。よろしくお願いします。

○森岡課長補佐 次に、本日の出席状況でございますけれども、小野構成員以外は全員御出席ということになっております。

 続きまして、資料の御確認をさせていただきます。お手元の資料をご覧ください。

 資料1として、ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ構成員名簿がございます。

 資料2として、ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ開催要綱。

 資料3として、日本心臓ペースメーカー友の会からの「心臓ペースメーカー等の障害認定の評価」に関する要望書。

 資料4として、ICD友の会からの障害認定の認定見直しに関する意見書。

 資料5として、前回のワーキンググループでの議論の内容。

 資料6として、再認定の運用について(案)がございます。

 また、参考資料として、身体障害者障害程度の再認定の取り扱いについて(部長通知)がございます。

 以上、資料はお手元にございますでしょうか。

 また、本ワーキンググループは公開のため、資料、議事録は厚生労働省のホームページに掲載されますので、あらかじめ御了解くださいますようお願いいたします。

 以上です。座長、よろしくお願いいたします。

○江藤座長 それでは、議事に入らせていただきます。

 本日の議事についてですが、ここに議事次第がございますけれども、ワーキンググループの第1回会合が開催されました後に、厚生労働省に対して要望書が提出されております。開催要綱3の(2)に基づいて、特に意見を聴取する必要を認めましたので、本日は日本心臓ペースメーカー友の会及びICD友の会の代表の方々を参考人としてお招きし、ヒアリングを行うこととしたいと存じます。それぞれ15分以内でお話をいただいた後に、構成員の先生方から御質問等をいただく予定でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。発言時間は15分以内ということで、厳守をお願いいたします。

 それでは、最初に、日本心臓ペースメーカー友の会からお願いいたします。

○日高参考人 日本心臓ペースメーカー友の会副会長の日高と申します。第1回に基づきまして、昨年来の審議について、皆様に大変御尽力いただきまして、ありがとうございます。

 本日は、障害認定の見直しについて、ペースメーカー、ICDCRT-D、約40万の装着者の声をお聞きいただく場所をいただけて、感謝申し上げます。日本心臓ペースメーカー友の会の会誌「かていてる」7月号に今回の経緯の記載、及び高齢化に伴って装着者の交換頻度が上がっておりますので、それに伴う感染症の増加傾向があり、その点で苦渋の一端を記載して、沖縄及び宮崎の方から出ておりますので、御参考に願います。

 ペースメーカー等の身体障害者認定に関しましては、植え込み前の状態で認定、不具合が起これば直ちに重篤な状況になり得るとの見解をいただいておりました。今回、医療機器の進歩により、植え込み後の状況で見直しと、昨年4月以来論議され、注視しておりました。ペースメーカー等が小型化の反面、電池のもちが当初7年となっておりましたのが、現在では6年から5年と短くなってきています。半導体の容量と電池量のキャパシティーがありますので、より交換頻度がふえる傾向にあり、それを案じていたところであります。

 先般、第1回障害認定の見直しワーキンググループを傍聴させていただきましたが、会全体が結論ありきで進められ、強く危機感を感じ、その後、関係資料を拝読いたしました。当会は、いわゆる要求団体ではありませんが、6月4日の江藤文夫先生の障害認定のあり方に関する研究の報告書にて、ペースメーカ等の機器の不調は生命の危機に直結、1級の認定には、リスク補償の側面も考慮すべきと述べられているように、慎重に御検討を願うものであります。

 今回、見直しに当たり、当会友の会とペースメーカーの初期の点につきまして、少し述べさせていただきます。当会は、昭和38年、1963年8月6日、東京大学木本外科人工臓器グループで国産第1号のペースメーカーを、本日会長として出席しております須磨幸蔵先生方によって房室ブロック患者に植え込まれました。それまでは、房室ブロックの方は全員が亡くなっておられました。しかしながら、電池は2カ月でリードの断線、電極の破損、感染、ノイローゼ等、問題が多く、これらの解明のために、医師主導で昭和41年、1966年5月にペースメーカー友の会を東京大学において発足いたしました。

 その後、東大の学園紛争のため、昭和45年、1970年にペースメーカー植え込み患者医師1号、早川寛齊、産婦人科医でございますけれども、お通夜の準備をしておられた方が、まだ間に合うということでペースメーカーを入れられたそうです。その後、全国組織として日本心臓ペースメーカー友の会に継承して、以後44年、草創期にはペースメーカー手帳の作成、あるいは身体障害者1級の認定、障定協加入に伴う障害者定期郵便物の適用、あるいは心臓財団による寄附金の減免等々、患者団体として直面した多くの問題を解決しながら、感謝・報恩・奉仕の理念のもとに対処いたしました。結果、平成5年、199410月、創立25周年に当たって、栄えある保健文化賞を受賞することになりました。

 一方、携帯電話に始まる多くの電磁干渉問題では、いたずらな動揺を避け、関係先との連絡を密にし、最近ではAEDの使用認定、これは会誌15年9月号に載せております。あるいは、ペースメーカー、ICD、失神に関する運転免許並びにICDの1次予防での条件緩和、あるいは感染症の増加に伴うリードのシステム抜去等の使用認可及び保険適用等々、国民の声の会として、関係省庁及び学会等に協力、推進に傾注してまいりました。

 現在、特別会員、これはペースメーカーを最初に植え込まれた全国の先生方、あるいは顧問の先生方、あるいは全国の相談役。名前だけじゃなくて、心身ともに協力していただく相談役の多くの先生方、学会、機器企業の協力に支えられ、三位一体の体制で、先ほどの感謝・報恩・奉仕に立つ三位一体の会として運営しております。

 支部は、北海道から沖縄、全国28支部、正会員とともに、特別会員、賛助会員、全てが会員になっておりますけれども、一時4,000名に近づき、会員番号も1万番を超えました。医療機器の進歩とともに伸び悩んでいるのは、特に以前よりペースメーカー植え込み前の検査が進歩し、比較的植え込み前の苦しみが減っているためか、ペースメーカー等ヘの感謝の念が減っている点が非常に気になっております。したがって、会員の伸び方もある程度で、4,000名に達せずにとまっております。前の堀原一会長あたりの意見としては、ペースメーカー友の会がなくなれば、それは一つの成功であるということも申しておりましたぐらいでございます。

 しかし、各種の電磁干渉や行動の制限リスクによって、就業や日常生活の不安は多く、企業からの相談も極めて多いです。また、本体、リードの感染症等も増加傾向にあり、苦慮して、昨年も茨城及び群馬両県に支部を設立いたしました。ペースメーカーとともに、ICD1996年に承認、保険適用後17年、現在1次予防も増えつつあり、さらに2004年、CRT-P(両室ペーシングつきPM)、CRT-D(両室ペーシングつき植え込み除細動器)も2006年、保険適用後8年、会員の増加傾向が続いております。

 また、子どもの単心房、単心室の方等もふえ、悩む親の相談相手として、ホームページにハッピーシードという受け皿をつけ、卒業したお母さん方が相談相手になろうということで、現在進行させていただいております。

 今回の問題に対しまして、何とぞ慎重な検討をお願いするものであります。

 以上でございます。御清聴、どうもありがとうございました。

○江藤座長 貴重な御意見、どうもありがとうございました。

 ただいまの御発言に続きまして、須磨先生からお願いいたします。

○須磨参考人 ペースメーカー友の会の会長を務めております須磨です。よろしくお願いいたします。

 先日、6月17日のワーキンググループに出席させていただきまして、いろいろ感じたこともありましたので、意見書を提出させていただきました。その理由といたしましては、現在、ペースメーカーが非常に安全である、また、有効性も非常に進んできているという前提に立っての議論が進められてきたように思いましたので、要望書を提出させていただきました。

 しかし、現在、ペースメーカーがそれほど安全で有効かといいますと、やはり問題はあります。例えば感染の問題、断線の問題、電極の問題といったことがありますが、提出させていただいた資料の1枚だけの部分があります。これは、少し古い資料ですが、広島大学名誉教授の松浦先生が自験例をまとめられた本、心臓ペーシング−基礎と臨床−、メディカ出版から1991年に出されたものの88ページからとったものですが、20年ぐらい前のデータになりますけれども、このとき既に現在の状態とあまり変わりはないと思います。合併症が全体として16.3%、それはジェネレーター、電極、患者さん自身のいろいろな症状と分けてありますが、これをご覧いただければ幸いと思います。

 それから、実際の最近経験した例として、友の会の会員で数例、感染で電極抜去を人工心肺を使ってしたケース、それから死亡したケースがあります。そういったことで、安全性はまだあまり確保されていないと言うことはできると思います。

 次に、数枚とじた参考資料がありますが、「かていてる」平成1011月号に出した「アキュフィックス心房用電極不具合のその後」という資料があります。これは、平成6年にアメリカのテレクトロニクス社から出されました心房電極の中の芯が断線して、それが皮膜を突き破って心房に穴をあけて、心タンポナーデとか、いろいろな不具合を起こしたケースであります。日本で680例ぐらい植え込みが行われましたが、日本では心タンポナーデなどの重大合併症が3例起きたということであります。外国では死亡例が6例、それから、抜去するために14例ぐらいの方が亡くなっております。現在も日本で三、四十例、この電極を入れた方がおりまして、その追跡調査はまだ続行中であります。

 そういった不具合がありますので、安全性が十分担保されているということは言えないと私は感じます。

 それと、法令の改正のきっかけとなったのは、参議院での桜井議員からの小宮山厚生労働大臣に対する、ゴルフをする人が1級でよろしいのかという質問だったと思いますが、ゴルフをしたために電極が折れて発作を起こしたというケースもございます。ゴルフをしたので1級はけしからぬというのは、あまりにも安易な考え方ではないかと思いますが、マスコミなどはそのように報道しますので、身体障害者の等級を変更するような場合は、もう少し学術的な根拠に基づいたことで決定していただきたいと思います。

 それから、前回拝聴いたしまして、メッツの問題が非常に出てきましたが、おもしろい考えだと思いますが、私どもも生活予後、生命予後について調査したことがありましたが、3つ目の4ページの論文、私と宮脇富士夫先生の長期人工ペースメーカー例の生活予後と生命予後、医器学1989年の論文です。このとき植え込み前後のメッツを調べておりますが、植え込み前のメッツが5.2±2.2、それから植え込み後のメッツが5.3±1.8で、有意差はなかったのです。ですから、こういったこともいろいろ研究していただきたいと思います。

 以上で私の発言を終わらせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。

○江藤座長 御意見、要望書の御説明、どうもありがとうございます。

 それでは、ただいまの御発言につきまして、構成員の皆様方から何か御質問、御発言、ございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。和泉先生。

○和泉構成員 常日ごろから、須磨教授をはじめとして、友の会の活動には敬意を払っているものであります。今回は桜井議員並びに小宮山厚生労働大臣の応答が契機になったとはいえ、このペースメーカの一律1級認定ということは、現場サイドでも違和感のある話として感じられていたのは事実でありまして、そのことについての議論は十数年余にわたって続けられて、今日を迎えているということをまず御理解いただきたいと思います。あまり急に結論を出したものではないということを、ひとつ御理解いただきたい。今回の提案をつくるに当たりましても、班会議を構成し、その中で十分慎重に議論されました。そして、今後もされていくと思います。

 1つ例を挙げますと、ペースメーカはデバイスであるのか、人工臓器であるのかという議論がかなり長くありました。しかし、須磨先生が御指摘のように、まだペースメーカには不十分な点が幾つか指摘される。先生が言われた断線とか感染、あるいはバッテリーを交換しなければならないということについては、委員の中でも十分な議論がされて、これは人工臓器というよりはデバイスという観点で、まだ処していかなければならないだろうということでございます。

 そして、ペースメーカ装着以前の状態で評価したものから、得られた身体活動機能に基づいて判断すべきとの変更は多くの識者と国民の声を反映せざるを得ないと考えたからです。ペースメーカは、先ほど40万人という方々に恩恵をもたらしているということでありますけれども、逆に言うと、国民の中にペースメーカの認識が広く広がっている状況にあります。それだけの方々が恩恵をこうむっているのであれば、他の障害認定を受けられている方々との間に大きなギャップが生じるということも、また学術団体としては避けねばならないとの議論でありました。私たちはこの班会議の結論を尊重しようとしているということでございます。

 したがって、また今後も慎重に審査していく、あるいは新たな結論を出していくというのは、私たちとしては当然であろうと思いますし、その裏付けとなることについては、学術的に得ていこうとしています。学術的な裏付けに関しましては10年以上経過し評価が固まった結論に基づいて行われねばならないということについても、私たちは共通認識を持って対処しています。是非御理解いただきたい。先生並びに日高さんの話を聞いて、私はそのような印象を持ちました。

 以上でございます。

○江藤座長 奥村先生。

○奥村構成員 不整脈学会の立場から少し意見を申させていただきます。日高副会長、そして須磨会長の御意見、私も当然よく理解しているつもりであります。

 おっしゃいましたデバイスの不具合、リードの破損あるいは感染は非常にゆゆしき問題であります。ここで1つ認識しておかなければならないのは、こういう事態が発生した場合、アドバースなことが発生した場合も、医療は継続されるということは大前提であります。したがいまして、そこには何ら不安を抱かれる必要も私はないと思います。それは、最低限確保しておかなければならないことだと思います。

 問題は、身体障害者の等級の見直しということが、今回のこのワーキンググループの大きなテーマになっているかと思います。先ほど40万人という話が出ました。私は、正確にそこは把握しておりませんが、毎年、新規に4万人ぐらいの患者さんが植え込まれているということは、我々学会としても把握しているところでありますが、その装着された患者さんが全て一様な身体活動度かというと、必ずしもそうでないということも皆様、よく御存じのとおりであります。現在は、全て1級、見直しなしというくくられ方でありますけれども、そこには学会としても違和感があるところであります。したがって、適正に、必要な方には、もちろんそれはそういうケアを十分尽くしていくべきだと思います。

 一方、そうじゃなくなった、健康とは言いませんけれども、良くなられた方もいらっしゃる。これは歓迎すべきことだと私は思うのです。いつまでも身体障害者の1級であるというのは、むしろ御本人にとって不幸なことだと思いますので、それが改善されたというのは歓迎すべきことではないかなと思います。そのあたりは、見直すという作業の中で行われることにおいては、当然これはあって然るべきだというのが不整脈学会で検討した結論であります。

 以上です。

○江藤座長 ありがとうございました。

 ほかにありますか。牧田先生。

○牧田構成員 埼玉医大の牧田でございます。貴重な御意見、ありがとうございました。しかも、須磨先生に至っては、先生の書かれた論文をわざわざ資料としてお出しいただいて、非常に参考になりました。なかなかこういう論文はございませんので、非常に貴重だと思います。

 ただ、私はリハビリテーションの立場から、植え込まれた患者さんがどの程度身体機能が回復するかということが非常に重要だと思います。ですから、植え込む前は生命も脅かすような状態であっても、植え込んだ後心機能・不整脈がよくなり、ある程度日常の活動度が回復するということであれば、それは先ほど奥村先生もおっしゃられたように非常に歓迎すべきことで、我々はそれを願って医療をしているわけです。そういったことで機能が回復された患者さんに至っては、見直しをしていくということが妥当ではないかという班員の結論ですね。

 ですから、そういった点で、また御理解いただきたいということで、我々はメッツという指標で身体機能を評価していきたいということです。メッツということであれば、循環器の先生方も御存じだろうし、メタボリックシンドロームのガイドラインでもメッツが盛んに用いられておりますので、一般の臨床の先生方もよく御理解いただけると考えて、そういう案を出させていただいたということでございます。

○江藤座長 どうもありがとうございました。

 本江先生。

○本江構成員 府中恵仁会病院の本江と申します。私は、現場のというか、カテ室で実際に埋め込まれている患者さんを、自分自身はやりませんけれども、監督しているような状況で意見を述べさせていただきます。

 先ほどいただいた御意見は本当に貴重なことで、拝聴いたしましたけれども、ペースメーカに関しては、この20年、30年で既往とか植え込まれる患者さんの病因とか背景が非常に拡大しつつ、ペースメーカのデバイス自体も非常に高機能となってきております。1つは、30年前と同じ視点で物を語っていては、時代にそぐわない部分も、若干ではあるけれども、出てきているかなと思っています。

 ですので、既に班での決定事項がありますし、もともとの患者さんの背景、ほとんど寝たきりに近いような方から、非常にアクティビティの高い方もいらっしゃいますので、そういうことを鑑みて、一律に全員が等しい結果を得るというのはいかがなものでしょうかという社会通年的な部分もあるのですけれども、そのように感じております。

 以上です。

○江藤座長 どうもありがとうございます。

 須磨先生。

○須磨参考人 先ほど和泉先生から人工臓器かデバイスかという質問がありましたが、ペースメーカは人工臓器でもあり、デバイスでもあるのですけれども、特殊な点は、血管内に装着するということだろうと思います。人工弁もそうですが、血管内に装着するデバイスあるいは人工臓器というのは、ほかのものと違って、感染を起こした場合、それから不具合を生じた場合は、非常に致命的な結果となりますので、血管内に装着した装置であるということを強調したいと思います。

 それから、術後の状態で判定して等級を決めるということでありますが、そういった装置を装着しておられる方は、ちょっと言い方に語弊があるかもしれませんが、爆弾を抱えた状態で元気に生活しておられるという考えをしなければならないのではないかと思います。非常に元気であるので、身体障害者の1級はおかしいということも一般の方は考えられるかもしれませんが、爆弾を抱えた上で元気に生活しておられるとお考えいただければと思います。

 以上です。

○江藤座長 どうもありがとうございます。

 それでは、続きまして、ICD友の会の会長の長谷川様より、意見書の御説明をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○西嶋参考人 ICD友の会の副会長の西嶋です。よろしくお願いします。このように意見をお話する機会をいただきまして、ありがとうございます。本来ですと、会長の長谷川が来てお話するところでございますが、本日、所用のために副会長の私が説明させていただきます。

 資料4「障害認定の認定見直しに関する意見書」です。

ICDというのは、ペースメーカ等というくくりで表記されておりますけれども、ICDCRT-Dというのは、致死性の不整脈に対する処置のために植え込まれているということでございまして、そのもとになる疾患というのは御存じのとおり多岐にわたっております。経過年数によって安定してくるということが、あまりなじまないということでございますので、一番大きな要望ですけれども、「ペースメーカ等」というくくりになっていますけれども、ICDCRT-Dというのは別の取り扱いとして、この見直しの対象から外していただくことはできないかということが、まず1点の大きなくくりでございます。

 後は一般論になるのですけれども、見直しの方向性というものが前回のワーキンググループの皆さんの発表で出ております。その中で、先ほども出ておりましたけれども、メッツの値を活用するということで、これ自体は全く異論はないのでございますが、全てをメッツの値で決めようという考え方になっているのではなかろうか、依存度が少し高いのではないかという気がしております。

 というのは、この資料の6ページから7ページにかけて、障害認定の中の一般状態区分表のア、イ、ウ、エ、オを当てはめると、その下に参考と書いてあるように何メッツになりますよという表現が多くて、それでは何の診断を下したら何メッツになるのかということがあまり表現されていないということで、2番目に書いてありますけれども、これを踏まえて、認定の基礎となる診断書の具体的数値等の適正化を図るという、これは方向性の問題ですけれども、一文加えていただきたい。つまり、どういった基準で何メッツになるのかということを具体的に表記していただきたいということでございます。

 それから、5に関しましては、先天性疾患ということが書いてございます。ここで差別化を図っているわけですけれども、では先天性疾患の定義は何かということで、この前お聞きしたところでは心奇形を主体としてやるということでございますけれども、先天性という意味が、どこまで先天性なのかという線引きがどこかにはっきりしていないと、病因の経緯がはっきりしてくると、これも先天性じゃないかということになりかねないので、これは少しはっきりと事由を明らかにしておいていただきたいということでございます。

 それから、具体的な判断基準というのが出ております。それから、一定期間後の判断基準も出ておりますけれども、これが先ほど申し上げましたとおり、メッツの値だけで判断される。メッツの値が2未満のもの、4未満のものという表現で書いてありますので、ほかの一般状態の区分をどう捉えるのかということが表記されていないので、メッツの値、先ほど申し上げたとおりでございます。診断データや何かは、どういうものを使ったら何メッツになるのかということを明確にしておいていただきたいということでございます。

 それから、前回の議事録に書いてありますとおりでございまして、植え込み型除細動器の場合は、2メッツ前後という患者さんが植え込んでいる。あまり状態が変わらない方が多いのではないかという御発言がございましたけれども、先ほどICDを除いてくれという要望が1つありましたけれども、ここではペースメーカ等とくくらずに、ペースメーカとICDCRT-Dを別のくくりで認定基準を考えてはいかがでしょうかということでございます。

 それから、これは障害認定の一般論でございますが、初期認定と再認定、ともに1級、3級、4級ということになっております。これは聞いた話ですけれども、なぜ2級がないかというと、心臓病の場合には、1、2級を含めて1級にしている、だから、2級がないのだ、2級の部分が1級に行きますよということを聞いております。

 参考資料を添付しておりますけれども、7ページに1級、2級、3級、これは国民年金・厚生年金、一緒ですけれども、認定基準ということで、1級は一般状態区分表のオに該当するもので、2メッツ未満でございます。それから、2級というのはウまたはエに該当するもので、2メッツ以上3メッツ未満と、3メッツ以上4メッツ未満でございます。それから、3級に至ってはイとウということで、6メッツ未満から3メッツ以上ということになっております。

 そうすると、ここに発表されております1級、3級、4級というくくりでは、2級の部分が3級以降に行っているということでございます。感じとしてですけれども、1級はメッツの値が3未満のもの、3級はメッツの値が3以上5未満のもの、4級はメッツの値が5以上のものが妥当だと考えますという意見でございます。それは、いわゆる1級、3級、4級とやるならば、2級部分は1級にして然るべきであるということでございます。

 最後に書いてありますのは、再認定後に症状が悪化した場合、再度、認定の見直しができる方法というのは何も書かれていないということで、これも前回お聞きしたところ、障害のことですから、そういう道は必ずありますということですが、悪化した場合、再々認定を行いますよということが明示されていないということで、これも方向性として再認定、3年後見直ししたら、そのままいってしまいますよということがないように、症状が悪化した場合にはもう一度認定を行いますという表現を入れていただきたいということでございます。

 以上です。

○江藤座長 ICD友の会の西嶋副会長、貴重な御意見、どうもありがとうございました。

 それでは、構成員の先生方から御発言をお願いしたいと思います。和泉先生。

○和泉構成員 大変参考になる御意見をありがとうございました。幾つかの点で非常に参考になると思います。また、御理解もいただかなければならない点もございます。

 1つは、ペースメーカとICDCRT-Dを同等に扱うというのは厚労省の基本的な態度でありまして、今までICDCRT-Dをペースメーカに準ずると回答しておりますので、私たちはその範囲内で行動しておりますし、判断しております。これは、今回の学術班あるいは私たちの権限を超える話であります。これはひとつの提言だろうと思います。多分将来的には研究班を立ち上げて、本当に違うのか、そうでないのかということについて、きちんとした対応をとらねばならない問題であろうと思います。

 それから、いわゆる先天性疾患の問題であります。障害認定の歴史をたどりますと、戦争とか、その後の労災事故とかを受けて進歩してきているいるわけです。基本的には日本のような先進国社会で、障害認定として最もプライオリティーを持っているのは、先天性疾患を持っておられる方々だろうという認識をもっています。そういうことで、この議論から外すという判断をしました。先天性疾患の定義というのは、他の障害認定を含めて横一線でやっていかなければなりません。心臓疾患というだけというわけにはまいらないことになろうかと、研究班の中では議論を深めてまいりました。

 それから、メッツを多用し過ぎとのご指摘ですけれども、メッツが日本の社会でなぜ根付いてこなかったのか、逆に私たちは不思議に思っているわけです。これは御指摘のありました年金も含めて、障害認定の際には身体活動能力を何をもってはかるかということであります。最も病んでいる身体活動能力をもって、御本人に一番利することは何であるかということを考えると、メッツというのは非常にすぐれた考え方であろうということでメッツを採用させてもらっております。対象者が最も有利な項目でメッツ数を指摘されたときに、初めてそこであろうという判断をするということでございます。不利益に運用されるということを考えていません。

 また、再々認定のことについては、運用上、きちっとしておかなければならないというのは、前回も若干議論が出たと思うのですけれども、御指摘のとおりだと思います。

 それから、年金の障害認定基準と必ずしも整合性がないじゃないかという御指摘ですけれども、これはまたこれで、今回の問題とは連動できない側面を持っていますので、これは多分、今、部長とか課長が列席しておりますので問題だなとお考えになっているところではないかと思います。将来的にそこの整合性も図っていくことになるのではないかということで宿題とさせていただければと思います。

 私の感じた点は以上でございます。

○江藤座長 ありがとうございます。

 ほかにありますか。奥村先生。

○奥村構成員 私も、和泉先生が今、述べられたとおり、全く同じ意見であります。1つだけ追加いたしますと、前回も言ったのですが、一般論として言いますと、植え込み型除細動器あるいは両室ペーシング、ペースメーカを植えられた患者さんは、心不全の重症度としてはより重度である、ペースメーカの患者さんに比べると、より重度の方が多い。多くの方がほとんど重度ですね。それから、左室機能という意味でもより低下している方が多い。例えば心筋梗塞や拡張型心筋症等のより重篤な心疾患を有しているということは間違いないと思います。これは必要とあれば、我々のデータも示させていただきたいと思います。

 ですから、そういうことを考慮に入れて、前回、1つの案として出しています認定基準に照らし合わせても、そう多くの患者さんがそこで現行と全く異なるような基準になる見直しが図られるということはあまりないのではないかと考えて、印象としては持っております。

 それから、メッツについてであります。私は、このあたりは専門ではありませんので、むしろ牧田先生の御意見の方がよろしいと思うのですが、以前から違和感を持っておりますのは、一般状態、先ほど6ページにありましたが、「身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの」という表現は、あまりにも抽象的で文学的でわからないですね。本当にその方がそうなのかというのも把握できていません。

 それに対して、個々の患者さんが自分はこの程度の活動を現在はできるのだということをはっきり言っていただければ、より客観的に示せるのではないかと思います。それが年月とともに、例えばレベルが改善したり、逆に悪化することもあると思います。ですから、その都度の見直しというのが私は一番妥当ではないかなと思っています。そういう意味でも、より客観的という意味では、細かいのですけれども、メッツの方が先ほどの文学的な表現よりもよろしいのではないかなと私は思いました。

 以上です。

○江藤座長 牧田先生。

○牧田構成員 埼玉医大の牧田でございます。メッツのことを奥村先生がおっしゃられたのをちょっと補足させていただきたいのですけれども、身体活動量、その人がどのぐらい動けるのか、日常活動ができるのかというのを客観的に示した国際的な指標は何かということですね。先ほど奥村先生が言われた文学的な表現で果たして欧米の人たちに理解してもらえるかというとこれは絶対通用しません。

 それで、アメリカとかヨーロッパとか、欧米で身体活動量の指標というと、メッツということですね。要するに、安静にしているときの何倍酸素を消費しているかということで、客観的に測定したデータで表そうということなのです。例えば○○メッツといえば、ああ、その程度かなというのは、体力医学とかスポーツ医学に関係している方たち、循環器の先生方だったら大体わかります。こういった概念を広げていかなきゃいけないのですけれども、少なくとも専門の先生とか循環器の先生方だったらおよそわかるということなので、それを使わせていただくということです。

 ただ、メッツだけでいいのかという問題があります。例えばほかの検査の指標ですね。心臓エコーの検査とか血液検査のデータといった、要するに個々の疾患に合ったデータは無視していいということはございません。ただ、今の身体障害者の意見書をご覧になったらわかると思いますが、そういった項目は一切ございません。安静時の心電図とレントゲンだけで判断しろという、全く時代錯誤のような診断基準も、今後時間をかけて変えていかなきゃいけないと私たちは思っております。ですから、今の時代の循環器医療のレベルにマッチしたような診断書をつくっていかなきゃいけない。それには、ちょっと時間がかかるのですね。一、二年でとてもできるとは思いません。

 とりえずメッツということが、今、大まかには理解されているし、それが一般の人にも一番理解しやすいだろうということで、これを最低限にしていく。先ほど和泉先生もおっしゃられたように、これで不利益になることは一切ございません。今までの意見書の文学的な表現をただ数字で表しただけの話なのです。ですから、そういったことで不利益になるとか非常に問題だということは一切ございませんので、それは安心していただきたいということです。

 ちなみに、我々が書く現在の意見書も、身体活動度がメインなのです。「活動能力の程度」ということばで示されています。例えば「家庭内の普通の生活活動、もしくは社会でも極めて温和な日常生活活動には支障がないが・・・」といったような文章が書かれています。それで私たちは判断しているわけです。それをメッツという数字でわかりやすく表しただけの話ですので、それは御理解いただければと思っております。

 以上です。

○江藤座長 どうもありがとうございました。

 それでは、西嶋さん、何か追加はございますか。

○西嶋参考人 大変ありがとうございます。一番懸念していたメッツのことをいろいろ御説明いただきまして、ありがとうございます。

 ただ、年金や何かの障害認定の診断書というのは、いまだに文学的な表現のところがありまして、ここに医師が丸をつけるようになっているので、この丸をつける位置が変わったとたんに障害認定が変わってしまうという現状があるので、そこでメッツの基準をはっきりしてくれということを申し上げました。以上でございます。

○江藤座長 どうもありがとうございます。

 それでは、ほかの資料について、事務局の方から御説明をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

○森岡課長補佐 それでは、資料5と資料6について御説明させていただきます。

 まず、資料5をご覧ください。前回のワーキンググループでの議論の内容をまとめてございます。

 上からですけれども、ペースメーカ等の装着者に対する心機能障害の障害認定については、以下の方向性で取り扱うことでまとまりました。

 それで、3つ目ですけれども、特に日常生活の制限の程度が改善する可能性があることを踏まえ、一定期間経過後に再認定を行うことを徹底することにしました。

 4つ目ですけれども、一定期間については、植え込みから3年後としております。

 一番下のところですけれども、再認定を徹底するための運用については、今後検討するということでございました。

 ということで、事務局の方で資料6として、再認定の運用について方向性をまとめましたので、御説明します。資料6の「再認定の運用について(案)」でございます。

 ペースメーカ等の装着者については、日常生活の制限の程度が改善する可能性があることを踏まえ、一定期間(3年間)経過後に再認定を行うことを原則とするが、その徹底を図るため、具体的な運用については、以下のとおり取り扱うこととしてはどうかと考えております。

 具体的には、部長通知を改正しての対応になりますけれども、まず1つ目ですけれども、現行において再認定が必要とされる場合、身体障害者手帳を交付する際、審査を実施する年月について通知しておりますけれども、今後は身体障害者手帳に記載してはどうかということで考えております。

 また、2つ目ですけれども、上記の取り扱いは、ペースメーカ等に係る再認定の場合に限らず、すべての再認定に適用するということでございます。更生医療の適用やリハビリ等によって障害が軽減するなどの変化が予想される場合には、再認定を行っておりますけれども、そのような再認定についても適用してはどうかと考えております。

 3つ目ですけれども、この取り扱いについては、制度改正後、新たに申請する者に対して適用することを考えております。

 参考資料として、障害保健福祉部長通知をつけておりますので、ご覧いただければと思います。

 簡単でございますけれども、以上でございます。

○江藤座長 今、資料5、6について御説明いただきました。

 それで、これからただいまの資料、それからペースメーカー友の会、IDC友の会からの要望書、御意見を含めてディスカッションしていきたいと思います。

 それから、先ほどペースメーカー友の会の日高副会長、私どもの研究報告書に目を通していただいたことに感謝申し上げます。こうした障害認定の問題が科学的な議論の対象として研究班が立ち上げられたのが、随分古いのですね。これは、手帳そのものが身体障害者福祉法という昭和24年に制定されたもので、当時から基本的な骨格はあまり変わっていないということで、最初は平成11年から3年かけて、かなり検討されています。そこで、いろいろと直さないといけないのではないかということでありました。

 その後、何回か研究班がありまして、私どもの研究の前に、隣におられる岩谷先生が研究班を立ち上げて、障害認定に関して実証的な研究も含めて行われたわけですが、そこでも40年、50年たって、基本的な仕組みが変わらないところ、今のペースメーカの御議論では、検査法について、心電図とレントゲン写真が基本ということが随分前から取り上げられて、研究班としてはそういったものを見直すという方向でまとめてはきたのですけれども、それは政策的な課題としてなかなか取り上げられることがなかったのですね。

 それで、このほかにもいろいろ議論されてきたわけですが、今回、こういう形で取り上げられたということは、とても貴重なことで、いいことであると研究班としては考えております。ただ、これはあくまで、障害を持った方々の不利益になるような方向での改定であってはならないと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、構成員の先生方から何か御意見、御発言、ございますでしょうか。

○和泉構成員 厚労省の方から御提案のありました再認定の運用について、私自身に異論はございません。しかし、心疾患については基本的に他の内部障害・外部障害の方々とも横並びで進んでいくということを私は常に意識して発言しています。西嶋参考人からお話があったときも申し上げたとおり、私たちも動きたくても動けない枠の中で議論をしているということは御理解いただきたい。大きな枠の中、それも縦横のバランスを考えながら私たちは結論を見出さねばなりません。再認定は正しく運用されていくべきで、再認定が必要と認められた方々はこういう手続がされていくのだという御提案は私は非常に受け入れやすいと感じています。

 心臓疾患では、再認定は、特に先天性心疾患の方々を初めとして、正しく運用されてきていると私は認識しております。心疾患においては再認定手続きは違和感がないと思います。多分、違和感のある他の分野もあろうかと思います。また、そぐわない方々もおられるかもしれません。その方々に対する配慮は十分していただきたいと思います。

 また、先ほど西嶋参考人からお話がありましたように、ペースメーカへの依存度が途中で加齢とともに増してくる、あるいは病状とともに増してくる方々は当然おられるわけで、その方々に対してどういう対応をするかも検討すべき事案です。ペースメーカの場合に非常にすぐれている点は、過去を全部電子的に省みることができます。そのデータをもって学術的に対応するというのが私はいいのではないかと思います。これは運用上の問題として、きちんとしていただきたいという要望がございます。

 その2点です。

○江藤座長 ありがとうございます。再認定の運用について、先ほどからも御意見、要望書の中身にも取り上げられております。本日、運用についてということで案が提示されておりますけれども、今、和泉先生から御発言がございましたけれども、ほかにいかがでしょうか。奥村先生。

○奥村構成員 基本的に、最初の認定というのはこれまでと大きく変わることはないと思うのですが、3年というのをめどに再認定を行うというのが大きな画期的な見直しということになるかと思います。これは前回ディスカッションしたとおりでありまして、これはむしろ植え込まれた患者さんのためを思えば、再認定はあって然るべきだと思いますし、それによって、より健康度が改善したということの証にも、ひょっとしたらとられるかもしれないという意味で、私はいいことだと考えています。

 したがって、この再認定という、今回はそこが一番問題になると思いますけれども、これを先ほど、私は変な言い方をしましたけれども、自己の身辺の身体活動が極度に制限されるという表現よりも、メッツなり身体能力活動度をきちんと数字として表して、この方はこれだけできるので、再認定しようというのがあって然るべきだし、それの方が私は患者さんにとってもいいことではないかと考えていますので、基本的にはこの方針で大体よろしいかなと思います。

○江藤座長 どうもありがとうございます。牧田先生。

○牧田構成員 奥村先生の発言にちょっと付け加えなのですけれども、今後、運用方法が若干変更になるということで、県単位で周知徹底を図らなきゃいけないし、学会レベルで実際の判定とか診断書を書く先生方に御理解いただかなきゃいけないということで、その辺のことをしっかり周知徹底していただいて、先ほど和泉先生がおっしゃられたように、障害を持った方に不利益にならないようなことを隅々まで徹底していただきたいというのが願いです。

 もう一つは、こういった運用方法が多少変わって、今よりいい方向にはいくと思うのですけれども、そうすると、どの程度よくなったのかとか、いわゆる障害者の方にとってどの程度利益というか、身体活動度が上がってメッツが上がったといった具体的な数字とか学術的なこともあわせて、厚労省で班会議とかをつくって予算を引っ張ってきていただいて、長期的な視野に立った活動も必要であると思います。例えば心エコーのデータも必要だとかBNPの検査数値も必要だとすれば、どの程度が一番妥当なのか、どの程度の生活改善度があって、予後がよくなるかといった長期的な視野に立った学術的な研究をやっていくべきだと思います。ぜひ、それも念頭に置いて政策に反映していただきたいと思います。

 以上です。

○江藤座長 奥村先生。

○奥村構成員 今の牧田先生の御指摘ですが、我々不整脈学会では、特に除細動器あるいはCRT、心臓再同期医療法に関して言いますと、植え込みの適用となる医師の条件がありまして、セミナー、教育講演を受けていることというのがあります。これは日本不整脈学会及び日本心不全学会が実施しているセミナーを受ける。そのセミナーの中で、例えば法令に関するもの等に関しては講習をしております。

 最近ですと、例えば道路交通法が改定されつつあります。例えば除細動器を入れた方は大型車を運転することはできない。あるいは、中型車も8トン以上のものはできないとか、そういう具体的なところもセミナーの中で啓蒙・周知しているところでありまして、それを受けておかないと除細動器の植え込みを続けることはできません。ですから、除細動器に関して言いますと、学会活動でそういうことを実際行っていますが、ペースメーカ等になりますと、植え込みに何か要件というものが特にありませんので、このあたりは我々も学会として少し取り組んでいかなければならないと、前向きに考えております。

○江藤座長 和泉先生。

○和泉構成員 その話になると、私も申し上げておきたいことがあります。今回、患者さんの御利益に沿った形で運用を見直そうというときに何が障害になったかというと、基本的に日本ではナショナルデータベースが存在していないということが大きな障害になったわけです。今回、よかれと思っていろいろ判断いたしましたが微細のところで不都合が出てくる可能性は誰も否定しないわけです。これを調整していくためには、やはりナショナルデータベースを構築していく、あるいはナショナルデータベースで構築されたものを大事にしていただきたい。

 これは、社会保障制度改革国民会議の中でもかなり真剣に討論されたようですけれども、限りある資源を活用して障害者によかれと思ってやることは学術的なきちんとした裏付けとそのガイドに基づくべきだという議論は当然のことであります。今までみたいな青空天井的な資源の再配分・配分というあり方は、私は避けるべきであろうと思います。

ICDCRT-Dにつきましては、私の記憶している限り、きちんとした全例登録研究が今されているやに聞いておりますので、これはやるべきだと思います。奥村先生のレベルでペースメーカを何人植えられたのか、本当はわからないのだと言われるのは、日本にとって非常に悲しいことであります。分からない中で、本人が申請すれば、全員が障害者1級を取得している可能性があるのはより悲しいことです。

 そういうことを考えれば、誰にとってメリットがあって、誰に対してメリットがなかったから、今度はそこへ光を当てていこうじゃないかという前向きな議論が10年、20年を節目にできるという体制づくりというのも、これを契機にしていただきたい。議員が声を大きくし、センセーショナルなゴルフ場という言葉で表現した、あるいは、それに対して厚生労働大臣が答弁することによって、ようやく外圧として改正が行われるのではなく、内的な力で自分たち自ら自律していく、調整していくという作用を私は持つべきだと、今回のことを通じて深く感じております。ぜひ、そういうことについても考えを持っていただきたいと、切にお願いいたします。

○奥村構成員 これは国家的に取り組んでいないと、将来が見えてこないと思いますね。アメリカなどは、これは前からやっていることですから、全体をいかに把握していくかというのはものすごく貴重だと思います。学会単位じゃなくて、国としてぜひ取り組んでいただきたい。

○江藤座長 岩谷先生。

○岩谷構成員 私は心臓のことについて専門ではございません。障害全体を通して見たときに、障害認定というものは何のためにするのか。身体障害者福祉法の枠内で行われている障害認定でありますから、その障害認定の目的は、障害をリハビリテートするという方向が法の精神であります。

 しかし、その後、障害の捉え方も変わってきている時代であります。例えば身体障害の1級というのは、頸椎損傷で全く手も足も自由にならない人です。その方たちが何らかの保障、何らかの社会的な支援がなければ、本当に生きていけないという状況になるわけです。そういう人たちを何とか支援というのが、もともとの身体障害者福祉法の精神だったわけであります。

 そういうことを考えますと、実際にゴルフもできるし、仕事もできる方々、それから、全盲の御自分では生活できないような方たちも1級です。その方たちと、ゴルフもできて、社会活動もできておられる方たちが同じ1級で、社会から同じベネフィットを受けることに対して、非常に大きな不公平感が出るのは当然なのだと思うのです。ですから、学問的な根拠のもとに、本当に必要な方たちにはちゃんと支援するということを考えなければいけないわけであります。

 先ほど、他の制度で違うというお話がありましたけれども、障害に対する保障制度というのはものすごくたくさんあるのです。それぞれがみんな違っているのです。というのは、それぞれの法律の目的が違っていますから、障害の区分というのも当然違っているというわけですね。国の制度としてはそういうふうになっておるのですけれども、障害当事者の方々にとってみれば、それは全て同じ法律、同じ一定の基準でそういうものがなされているのだろうとお考えになられる方が多いかと思うのですけれども、実際は法律が違えば、その目的が違いますので、当然そこに差が出てくることは法の仕組みとして仕方がないことであります。

 それを一定にするということは、厚生労働省の範疇を超えてしまうということであると、私たちの研究班では長年そういうことを、右に行ったり、左に行ったり、いろいろ苦労しながら検討してきて、今日の江藤先生のところに引き継いだわけであります。というような、ほかの障害との整合性ということもお考えいただいて、御理解いただければと思います。

○江藤座長 どうもありがとうございます。

 今日、案として再認定の運用について資料が提出されておりますけれども、先ほどからもございましたけれども、増悪した場合、これは従来の認定の見直し方では、特に肢体の場合、4級から3級へとか、直ちに再認定する、再々認定する仕組みがありますので、その点については余り懸念することはないのかなと感じております。この運用の案については、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○江藤座長 どうもありがとうございました。予定した時間が大分過ぎてきたような感じもありますけれども、ほかに御意見、御発言、ございますか。よろしいでしょうか。

 それでは、本日のワーキンググループの会議はこれまでとしたいと思います。

 それでは、次回の日程につきまして事務局から説明をお願いします。

○森岡課長補佐 お忙しいところ、熱心に御議論いただきまして、ありがとうございました。

 次回の日程でございますけれども、現在、日程調整中でございまして、まとまりましたら、また事務局の方から連絡いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

○江藤座長 どうもありがとうございました。

 それでは、お忙しいところ、また猛暑が続く中をお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。本日の会は、これにて閉会といたします。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
企画課人材養成・障害認定係
電話: 03(5253)1111(内線3029)

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