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2013年8月1日 第70回職業能力開発分科会議事録

職業能力開発局

○日時

平成25年8月1日(木)13時00分〜15時00分


○場所

中央合同庁舎第5号館 厚生労働省共用第9会議室(19階)


○議題

(1)分科会長の選出、分科会長代理の指名及び若年労働部会委員の指名について
(2)雇用保険制度(労働移動・学び直し支援措置)について
(3)求職者支援制度について
(4)2012年度の実績評価及び2013年度の年度目標について
(5)ポリテクセンター・ポリテクカレッジの都道府県への譲渡について(報告)
(6)その他

○議事

○尾形総務課長 ただいまから第70回労働政策審議会職業能力開発分科会を開催します。
 職業能力開発局総務課長の尾形と申します。4月27日付けの委員改選がございまして、本日はその後、初の会合ですので、分科会長が決まるまでの間、暫時、事務局として当方が議事進行を務めさせていただきます。
 それでは、まず分科会長の選出について御説明を申し上げます。
 資料1-2の2ページの枠に囲ってある「労働政策審議会令」第6条第6項に、「分科会に分科会長を置き、当該分科会に属する公益を代表する委員のうちから当該分科会に属する委員が選挙する」ことになっています。本分科会におきましては該当する公益委員小杉委員のみですので、自動的に小杉委員に分科会長に御就任いただくことになります。よろしくお願いします。
 それでは以後の進行は小杉分科会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○小杉分科会長 小杉です。どうぞよろしくお願いします。
 と言うことで突然、来て、司会、進行をやらせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。
 それでは議事に移ります。たくさんありそうですので、どんどん行きましょう。
 まず、今回の委員の改選について、改選後の名簿はお手元の資料1-1にありますので、新たに委員になられた方がいらっしゃいますので御紹介をしたいと思います。
 公益代表委員は本日、御欠席ですが、原委員が新たに委員になられました。また、私も新たな者です。よろしくお願いします。
 労働者代表委員、使用者代表委員に変更はございません。本日の欠席ですが、原委員、水町委員、澤田委員、高倉委員、上原委員、大隈委員が御欠席です。また上原委員の代理として小林さんに御出席をいただいています。
 次に分科会長の代理を選任させていただきます。資料1-2、労働政策審議会令第6条第8項の規定で、分科会長に事故があったときに、その職務を代理することが役割とされておりまして、分科会長があらかじめ指名することになっています。そこで本日は欠席なのですが水町委員にお願いしたいと思っておりますが、いかがでしょうか。

               (異議なし)

○小杉分科会長 それでは水町委員に決めさせていただきます。
 次に本分科会の下に設置しております若年者労働部会についても、4月の任期満了に伴う委員改選が行われています。部会に属する臨時委員等については労働政策審議会令第7条第2項の規定によって、分科会長である私が指名することになっています。そこでお手元の資料1-3のその方々を指名したいと考えておりますので、よろしくお願いします。
 更に事務局に人事異動がありましたので紹介させていただきます。
 杉浦職業能力開発局長、新原審議官、尾形総務課長、福士育成支援課長、高橋海外教育課長、塚本外国人研修推進室長です。
 事務局を代表して、杉浦局長より御挨拶をお願いします。

○杉浦職業能力開発局長 御紹介いただきました杉浦でございます。7月2日の人事異動で職業能力開発局長を拝命しました。前任者同様、改めまして御指導の程、よろしくお願いします。
 本日の議題は御覧のとおり、盛りだくさんでして、1つは去る6月14日に閣議決定をされましたいわゆる骨太の方針、それから日本再興戦略において掲げられておりますような、今後、経済を新たな成長軌道に乗せるということから、人材こそが我が国の最大の資源であるという認識に立ちまして、行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型への大胆な政策転換、それから民間人材ビジネスの活用等による成熟分野から成長分野への失業なき労働移動の推進、更には柔軟で多様な働き方が可能となる制度見直しを進めることが盛り込まれているところです。特に若者等が経済成長の担い手として活躍する人材となりますように、学び直しの訓練の在り方などについて、当分科会において議論をお願いしたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
 また、平成23年10月から施行されています求職者支援制度につきましては、平成24年度末までの間に約15万人が訓練を受講し、訓練を修了した方の就職率は70%を超えるなど、雇用保険を受給できない求職者に対する支援として一定の成果が上がっているものと考えられますけれども、法律の検討規定に基づきまして制度施行からの実施状況を踏まえた見直しについても御義論をいただきたいと考えています。
 これの議題以外にも、前回の分科会から審議いただいておりますポリテクセンター、ポリテクカレッジの都道府県への譲渡など、様々な議題がありますが、十分に御議論をいただいた上で、結論を得ていきたいと考えておりますので、本日は、よろしくお願いします。

○小杉分科会長 ありがとうございます。
 それでは次の議題に移ります。議事次第にありますとおり、本日の残りの議題は、雇用保険制度(学び直し支援措置)について、求職者支援制度について、2012年度の実績評価及び2013年度の目標について、そしてポリテクセンター、ポリテクカレッジの都道府県への譲渡について、及びその他の5件があります。
 では、まず「雇用保険制度(学び直し支援措置)について」です。雇用保険制度の受ける学び直しの支援措置については、職業安定分科会雇用保険部会で審議が始まったということですが、訓練に関わる部分もあることから、本日の職業能力開発分科会の議題としています。内容について、事務局から説明をお願いします。

○青山能力開発課企画官 雇用保険制度について、労働移動・学び直しの支援についてですが、資料2ですが、具体的な資料の説明に入る前に若干、経緯を御説明します。
 今、分科会長からもお話いただきましたとおり、雇用保険制度につきましては今年5月から雇用保険部会においていくつかの論点について議論が始まっています。論点の1つに労働移動・学び直しの支援措置がありまして、具体的には6月27日の雇用保険部会で議題となり、議論が始まりましたが、訓練に関わる部分につきましては能力開発分科会でも御審議をいただくことにしまして、今回、資料を用意しています。雇用保険制度の議論全体につきましては、今年度末に期限が到来する暫定措置の関係もあるということで、労政審の議論も踏まえまして、来年の通常国会への法案の提出を見据えて進めていくことですので、当能力開発分科会におきましても、今後、精力的に御議論をお願いしたいと考えています。
 それでは資料2-1の説明に入ります。この資料はその6月27日の雇用保険部会の資料をごく一部のみ加工した資料です。2ページで、今、局長からも御紹介がありましたが、6月に閣議決定しました日本再興戦略ですが、雇用制度改革、人材力の強化として若者等の学び直しの支援のために雇用保険制度を見直すことが書いてあります。学び直しの支援につきましては、女性の活躍推進、その他の視点でも取り組むことから複数箇所に言及があります。3ページが経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針等のことを書いています。こちらでも企業ニーズに即した社会人の学び直しの支援等の措置を掲げています。社会人の学び直しの支援の具体的な検討内容につきましては、4ページで、若年者等の学び直し、非正規雇用労働者等の資格取得に対する支援として、学び直しプログラムを受講する社会人を支援し、そういう従業員を支援する企業にも支援することを検討するとしています。学び直しプログラムは文部科学省でも検討しており、それも含めて捉えていきたいと思っていますが、具体的には5ページに図がありますが、この左側に文部科学省が大学院や、あと大学・専門学校等と産業界との連携によって企業ニーズに即したオーダーメイド型の学び直しプログラムの開発を進めることが書いてあります。これも踏まえまして、こういうものを受講する社会人に雇用保険制度等において支援をしていくことを検討するということです。
 次の6ページ以降の資料ですが、これは現行の訓練関係の制度についての内容等を整理したものです。7ページは訓練とその経済的支援の全体像を整理したものです。ローマ数字1、ローマ数字2をまとめて申しますが、これは離職者に対して公的に職業訓練を提供する仕組みで、公共職業訓練や求職者支援訓練といった制度で、受講費用を無料で訓練を提供し、かつ雇用保険の基本手当等で本人の生活費用も支援するものです。ローマ数字3は個人が自発的に訓練を受講する場合に、雇用保険の教育訓練給付制度によって本人に受講料の2割が支援されるものです。下のローマ数字4が、在職者についてですが、在職者は企業によって企業の負担での訓練が行われていると思いますけれども、企業に対する経費助成等を政策として行っています。
 8ページ以降が、今のローマ数字1からローマ数字4までの具体策の説明ですが、多少、資料が多いので掻い摘みます。8、9ページをまとめて申しますが、これはローマ数字1の公共職業訓練(離職者訓練)ですが、公的な施設や委託施設を使いまして雇用保険を受給する求職者などに対して職業訓練を提供するものです。訓練中には基本手当が延長して支払われる仕組みになっています。
 10、11ページですが、これは雇用保険の受給ができない方を対象とする求職者支援訓練です。同じように無料での訓練を提供しますけれども、生活費につきましては11ページにありますとおり、月に10万円の職業訓練受講給付金が要件に該当される方には支払われる仕組みになっています。いずれも公的な職業訓練の離職者向けですが、訓練期間が6か月以下、1年以下など短期なものになっています。
 12ページですが、これは先ほどの図のローマ数字3の教育訓練給付です。これは被保険者と被保険者でなくなってから1年以内、要は離職してから1年以内の離職者に受講費用の2割、上限10万円をもって教育訓練給付金を支給する制度です。次の13ページで、今、2割、10万円と申しましたけれども、これは当初は80%、上限30万円の中身であり、多少縮減してきているという制度変遷があります。
 14ページは今の制度の対象となる訓練についてです。これは対象となる教育訓練を大臣が指定しておりますけれども、どういう内容かと申しますと、14ページの上にありますとおり、公的な職業資格や修士等の資格取得を目標とする講座を指定しています。基本的に1年以内の講座を指定しますが、修士課程や公的職業資格に係るものについては3年以内までの講座が指定できます。ただし、受講費用は1年分しか助成されない仕組みになっています。この指定基準も過去、様々な見直しをしてきています。詳細は省略しますが、そういう経緯があります。
 15ページが、今、指定されている講座の内容です。8,541講座を指定しておりまして、分野としましては輸送・運転関係、医療・社会福祉関係、社労士、税理士等の専門的サービス関係、あと事務関係、情報関係等々となっていますが、最後の9番にありますとおり、大学院の修士課程等も600講座程度、指定をしています。
 16ページ以降がはじめの体系図でいうと在職者向けの部分の説明ですが、一部省略しながら御説明します。在職者向けの訓練は先ほど、行政が助成をしていると申しましたが、19ページではキャリア形成促進助成金で、従業員に訓練を実施する中小企業事業主に対して訓練経費や訓練賃金を助成するもので、政策課題に対応したメニューなどを重点的に支援しているものです。
 20ページでは、キャリアアップ助成金ですが、これは非正規労働者のキャリアアップを促進する措置を講じた事業主を助成する助成金でして、その中で人材育成の取組も含めて支援していることから御紹介をしています。
 21ページの若者チャレンジ奨励金は3月の分科会でも御紹介しましたので、ここ以降は略しますが、このように雇用型訓練とか成長分野の訓練への様々な企業への助成を行っているところです。
 23ページの「論点」という大きめの字が書いてあるページですが、これは雇用保険部会で提示された論点でして、若者等が学び直し、キャリアアップ・キャリアチェンジを行っていくためにどのような訓練を行うことが必要とされているか、訓練費用などについてどう考えるかとの論点です。こういう論点で御議論が始まっていますが、当分科会では特に上の訓練の在り方を中心に御議論をいただければと思っています。
 24ページ以降は参考資料ですが、ちょっと量も多いので個々の御説明は省略しますが、1点、簡単な御紹介だけさせていただきます。28ページ、これは教育訓練給付の指定講座を修了した方へのアンケート調査の概要です。平成23年、平成24年の2つの年がありますが、平成23年と平成24年と分野を変えてやっておりまして、それぞれの修了者が対象です。若干、この29ページ以降を見ていただく場合の留意点として平成23年度は修了者全体を対象にしていますが、その中で給付を受けてらっしゃる方が分けられてないデータになっておりますので、全体を載せておりますが、平成24年度のほうは、この内、給付を受けた方に限って集計ができますので、平成24年度に掲げている結果は給付を受けている人だけのものです。多少、ずれがあることをお話させていただきます。詳細は御覧いただければと思いますが、29ページから31ページまでがその平成23年度に行いました情報通信・営業・販売・サービスといった分野の講座の修了者のアンケートですが、その受講の効果や離職者の方がその後、就職したかなどが出ています。
 32ページ以降が平成24年度にやりました、その給付を受けている方に限定した事務関係や医療・社会福祉・保険・衛生といった分野でのデータになります。これも同じような項目で受講した効果などが分かるアンケートになっていますので、御覧いただければと思います。資料2-1は以上です。
 続けて資料2-2ですが、これは職業安定分科会雇用保険部会でこれまで出された本論点についての議論です。これも一部だけ御紹介しますが、資料2-2の(1)の1つ目の○にありますとおり、本人が受講する際に企業におけるプログラム策定やキャリアコンサルタントといった要件が必要ではないかという御意見や(1)の3つ目、4つ目の○に現れているように、教育訓練給付の効果を十分に検証すべきとの意見がありました。資料2-2は以上です。
 資料2-3ですが、これは論点とありますが、これは能力開発分科会として御議論していただきたい論点を掲げさせていただいています。対象となる訓練につきまして訓練の目標の内容や訓練期間等についてどのように考えるべきか、訓練の効果を高めるためにどのような対応が考えられるかといった内容で論点を掲げておりますので、御議論をいただきたいと思っています。以上です。

○小杉分科会長 ただいまの説明について、御質問、御意見等をお伺いしたいと思います。委員の方々からどうぞ。

○新谷委員 ただいま御報告いただいた内容については、御報告にあったように雇用保険部会とダブる部分がありますので、我々労働側の発言もダブる部分があることを、まず冒頭に申し上げたいと思います。改めて確認をさせていただきたいのですが、いただいた資料の2-1のタイトルに「労働移動」ということが書かれております。「学び直しの支援措置」の前に、この「労働移動」を書かれてあるのですが、これは今回の学び直しの能力開発の検討の前提が労働移動をさせるために学び直しというものをやるのかというように読めてしまうのですが、このタイトルとこれからの検討の関係について、特に労働移動と、次のページにありますように、「行きすぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換」と、これは安定行政のほうだと思います。能開行政についても、今後こういう視点で検討するのかどうか、まずそこの点について確認をさせていただきたいと思います。

○小杉分科会長 質問ですのでお願いします。

○青山能力開発課企画官 労働移動の点です。日本再興戦略では「行きすぎた雇用維持型から労働移動支援型への政策転換」という形で、学び直しに限らず様々な政策を掲げて進めております。これはもちろん失業なき労働移動ということを前提にした打出しですが、学び直しについては、もちろん失業なき労働移動を進める場合に職種転換なり、別の分野に必要な能力を身に付けなければいけませんので、必要なものだと思っております。ただ、こういう流れでも掲げていますが、もちろん労働移動しない人についても能力開発は一般的に非常に重要ですので、こちらは今後どういう分野に進まれるにせよ、今後進まれようとする就職なり新しいステージに必要な能力をつけるために、どのような訓練が必要かという形で御議論いただければいいのではないかと思っております。

○新谷委員 確認をしたかったのは、労働移動をさせんがために、今回この学び直しというものを策定するのではなくて、それが前提であれば、我々はこれからの論議ができませんので、結果として本人自ら職業能力をつけて、スキルアップをして、成長産業に自ら移っていくという中での学び直しというのであれば、論議になりますが、政府がある産業からある産業に人を移すがために背中を押し込むような、労働移動と書いてありますので、それが目的であるというのであれば、なかなか難しいということを冒頭に申し上げておきたいと思います。
 各論というか、中身の点について。

○杉浦職業能力開発局長 今の件ですが、先ほど説明がありました2ページに日本再興戦略の抜粋を載せておりますが、労働移動型という所にも「社会人の学び直し」は出てまいりますが、そのほかにも女性の活躍推進とか、若者・高齢者等の活躍推進といった所にも幾つも出てまいりまして、能開局としてはそういったことも含めて、多面的に御議論いただくのがよろしいのではないかと思っております。これは保険部会の資料をほとんどそのまま持ってきて説明しておりますが、能開局としてはそういった幅広い観点から御議論いただくのが筋だと思っております。

○新谷委員 各論のほうを申し上げます。先日開催された中央訓練協議会でも出ていたのですが、資料の5ページに文部科学省のプログラムも書いてありまして、厚生労働省でこれからこの分科会で検討する内容と、文科が考えている左のほうの「高度人材・中核的専門人材育成支援」について、文科での検討状況の報告が訓練協議会であったわけです。この文科の考えている内容と、雇用保険制度の改定とも関連する学び直しとの関係は、どのように捉えていくのか。文科との連携はどのようにしていくのか。連携があるのかないのかも含めて、まずその点について確認をさせていただきたいと思います。

○小杉分科会長 まとめて言っていただいたほうがいいと思います。

○新谷委員 分かりました。2-3で論点が示されておりますが、たくさん資料を頂いていますので、これらの訓練の内容について、どのような訓練をやるか、訓練の目標、内容、期間についてどう考えるべきか。訓練の効果をどのように高めるかといった論点が出されております。これはこれから考えていくことですが、もともとこれの検討に当たって、雇用保険制度の見直し、特に雇用保険財政の中の積立金の残高との関係において、訓練について、雇用保険の財源を活用してもいいのではないかという論議の中で、実はこの学び直しの財源問題とも絡んでくるのですが、その論議が行われようとしているわけです。
 ですから、今回のこの検討が従来、能力開発の財源でありました使用者のほうで負担していただいている雇用保険の2事業の財源を使った企業に対する助成というものとは違って、雇用保険の財源を仮にもしこれに当てるというのであれば、それはここの論点にあるように、どういった目的で誰にどういう形でこの給付をしていくのか。これは多分、労使の保険料を仮に使うということであれば、企業への助成ではなくて、労働者個人に対する直接的な給付を行うべきであると考えております。
 その際、今ありますような教育訓練給付のように、本人が自発的に指定講座を探してきて、自らが受講して、自らが後で申請して、直接本人に給付するといった内容ではなくて、ハローワークなりのキャリア・コンサルティングといったような入口の管理をきちんとやっておかないと、これからの検討に当たっては多額の給付の内容について想定されていると思います。入口でのチェックといいますか、キャリア・コンサルティングとの関与も、この論点には多分そういうのも含まれているのだと思いますが、コントロールの仕方についても是非、検討の項目として入れておくべきだと思います。
 申し上げたように、労働移動との関係で、今回の学び直しの検討の結果が企業のリストラの背中を押すといった、無理無理労働者の移動が伴うということにならないように検討をしていくべきだということを申し上げておきたいと思います。以上です。

○小杉分科会長 1番目は質問で、2番目は質問というか、意見ですね。質問に対してお願いいたします。

○志村能力開発課長 文科の学び直しについて、回答させていただきます。文部科学省では、大学・専門学校などが産業界と共同してオーダーメード型、例の2-1の5ページの資料にありますが、プログラム開発を行う授業を検討実施しているところです。委員が御指摘の大学・専門学校等を対象とした成長分野等における中核専門人材、この中核専門人材は企業に入って10年目ぐらいで活躍していくような人材を早期イメージしているということですが、この産学官コンソーシアムにおけるプログラム開発については既に開始しており、平成23年度、平成24年度、今年度が最終年度ということです。職域ごとに専門学校、業界団体、企業等によるコンソーシアムが立ち上がり、モデルカリキュラムの検討を行っている段階だと聞いております。
 今回の企業ニーズに即した社会人の学び直し支援策としても、この事業を来年度も更に進め、コンソーシアムにより開発したプログラムを活用することを考えていると聞いております。専門学校を中心にやっていましたが、先月末、7月31日の公表資料も平成25年度の採択一覧に大学等も加わっております。大学院等についても、産業界との連携によるオーダーメード型プログラムを来年度開発すべく検討中と聞いております。
 そして、中核人材プロジェクトと学び直し検討との関係ですが、学び直し訓練の対象のイメージとしては、例えば大学院等の高度なプログラムや専門学校等の資格取得等に向けた実務的なプログラムが考えられます。この文科のプログラムについても、学び直し訓練の対象とすることが想定されております。しかしながら、これは生涯学習局を中心にやっていますが、能力開発局との間で実際にどのような枠組みで乗せていくかということについて、もう少し実務的なレベルの検討が必要であると考えております。農業分野も含めた、あるいは環境だとか医療だとか、業所管官庁からの支援も非常にいただいていかなくてはいけないのですが、まずはこの枠組みに乗せていくことについて、文科と密接に連携しながら、具体的な検討を進めていきたいと考えております。以上です。

○新谷委員 状況は分かりましたが、今日頂いている資料の2ページ目の閣議決定された内容に社会人の学び直しがコンセプトとして入っているわけですね。ですから、社会人ということであれば、職業を持ちながら学び直しの機会を見つけていくということになると、要するに働きながらということになると、従来ですと教育訓練給付のように、通信教育を中心としたものだったのですが、多分ここで想定しているのはそういうものではなくて、受け皿となる教育機関のプログラムの整備と同期をしないと、例えば夜間大学院に行くとか、あるいは夜間大学に行くといったときに、受け皿となる教育機関のプログラムの準備がないと、せっかくこちらでいろいろなことを考えても、行く先が限られてくるということになろうかと思います。
 ですから、私がお伺いしたかったのは文科との連携ですね。要するに、この分科会での報告をいつ上げるかということも絡んでくるのですが、文科との連携をうまくとっておかないと、受け皿が見つからないということになりかねないので、政府としてこれを本当にやるのであれば、どこが旗を振るのか知りませんが、多分言い出しっぺの内閣府がやるのかどうか知りませんが、省庁間の連携をうまくとらないといけないと思っていますので、そこだけ改めて申し上げておきます。

○大久保委員 資料2-1の中にとじ込んである論点ですが、「若者等が学び直しキャリアチェンジを行っていくために」と書いてあるのですが、この対象の問題がちょっと気になります。今回のこの趣旨は、労働移動を、転職を希望する人たちの中で、それはなかなか実現できない阻害要因がある人たちがそれを可能にするように、学び直しの支援をするという趣旨だと思うのです。若年層、若者たちは実際には転職が相当に流動化していて、むしろ私はミドル層の人たちが一定の転職意向がありながら、例えば自分が培ってきた能力がほかの会社で通用するかどうか非常に自信がないとか、あるいは賃金が下がってしまうということを理由にして、自分がそう思ってもなかなか実現に踏み切れないという課題があるのだろうと。
 もし、この問題と向き合おうとするのであれば、若者等がという考え方で本当にいいのだろうか。私がこだわっているのは、対象の問題をちゃんと考えておかなければいけないだろうと思っているのです。対象の問題を漠然としておくと、幅広い自己啓発支援になっていって、どんどんお金は使うけれども、何のためにお金を積んだのだか分からなくなっていくということになるのではないか。むしろ本当に今、就業や転職をしようとしている個人にちゃんとターゲットを絞り込んで、その人があと何の学び直しをすれば就業の場が得られるのというところに踏み込んで議論していかないと、いずれにしても生産性の低い、効率の悪い事業になっていくのではないかという気がしています。そういう意味で、どういう対象のどういう状況の人に、この学び直し支援をしていくのかということをちゃんと考えておくことがすごく大事だと思うのです。ということで、論点の前書きにある所が引っかかったので、これについてのお考えをお聞きしたいと思います。

○小杉分科会長 これは質問ですね。

○青山能力開発課企画官 確かに政府の掲げ方が「若者等」となっています。これがこうなっていますのは、特に非正規雇用労働者とありますとおり、今の若い世代は、得てしてなかなか雇用の質に恵まれず、非正規雇用などに甘んじてきた方も多い。そういうこともあって、学ぶ機会、教育訓練機会が乏しかったのではないかということ。そういう方に、キャリアアップ、キャリアチェンジをもっと促す訓練をすれば、もっと安定した雇用なり社会を支える人材になるだろうという思いを込めて、構想した経緯があったかと思います。
 ただ、今の段階で、対象を若者に限るとかいうことが省の見解ではありませんで、雇用保険部会と一体となってですが、受講者の属性ごとに、どういう支援が適切かは十分に御議論いただいて考えていかなければいけないと思っております。

○大久保委員 やはり気になるのは、今おっしゃったような若年非正規の人たちの教育訓練みたいなところに関しては、ずっと長い間それをテーマに議論してきたわけで、今回政府が新たにそれに足りないものを議論しようとしているときに、本当にこの考え方で大丈夫なのかというのは心配なので、そこは懸念として申し上げておきたいと思います。

○小杉分科会長 分かりました。ほかの御意見はありますか。

○三村委員 資料2-2にもありますが、訓練を受ける際に、キャリア・コンサルティング等を通じてキャリア形成支援をしていくということに関しては、私も賛成なのです。その際に、これを読ませていただいて、中にジョブ・カードの例が余り出てこないのです。若者チャレンジ奨励金辺りは出てくるのですが、ジョブ・カードの趣旨自体にそぐうかどうか分かりませんが、後半から出てきますジョブ・カードの発行がまだ非常に停滞していると考えますと、こういうところでジョブ・カードを通じて個人のキャリア形成支援をしていくのは1つの考え方かなと思いました。 もう1つは、私は専門職大学院におりまして、うちも実はこの500幾つの大学院の中に入っており院生が給付を受けております。文科と連携する場合に、専門職大学院は高度な産業人の育成ということになっておりますので、ターゲットにはなるかと思います。人材育成の一環として、公立の学校の教員は、教育委員会から訓練として研修の機会を受けるのですが、私立の学校の先生方はそれに漏れているのです。そういった意味では、訓練給付に関しては、私学の先生方に対して、キャリア形成の機会としてお考えいただければと思います。

○小杉分科会長 文科では専門職大学院は入っているのですか。先ほど大学のプログラムが動き始めたとありましたが、文科では大学院プログラムは動いているのですか。

○青山能力開発課企画官 文科省のプログラムでしょうか。

○小杉分科会長 はい。

○青山能力開発課企画官 大学院にも働きかけると言っていましたので、詳細は聞いていませんが、恐らく排除はしていないのだと思います。今、大学院というと、普通の修士課程・博士課程と専門職大学院がありますので、むしろ専門職大学院が一番、職業人の育成に直結する過程であるはずなので、確認しておきますが、そこもちゃんと視野に入れるような議論をしていきたいと思います。今の教育訓練給付も、専門職大学院は幾つか指定はしているところです。

○小杉分科会長 ほかに御意見はありますか。ないようでしたら、今日は議題がたくさんあるので、次に移らせていただきます。
 次に、「求職者支援制度」についてです。求職者支援制度については、制度創設時より職業安定分科会、雇用保険部会のほか、訓練に関わる部分については本職業能力開発分科会でも併せて議論しているところです。先日の雇用保険分科会でも審議がなされたということですので、本日の職業能力開発分科会でも議題としています。内容について、事務局から説明をお願いします。

○青山能力開発課企画官 説明いたします。資料3です。これも1つ、資料の説明に入る前に経緯を申し上げますと、今、分科会長からおっしゃっていただいたとおり、かつ先ほどお話もしましたとおり、雇用保険部会において雇用保険制度全体の議論をしておりますが、その中で求職者支援制度についても論点の1つとして議論することとされて、議論が始まりました。具体的には、一昨日、7月30日の雇用保険部会で求職者支援制度が議題となり、議論が開始されております。求職者支援制度については、従来から当分科会でも御審議いただいてきましたが、今回の制度に関わる議論についても、訓練に関わる部分については当分科会で御審議いただくということで、資料を用意したものです。
 スケジュールについても、先ほどの学び直しと同様、雇用保険制度の部会の議論が来年の通常国会の法案提出を見据えて行うということです。その中で、求職者支援制度の議論も進めるということですので、この分科会においてもそうしたスケジュールを踏まえて、今後、精力的に御議論いただきたいと考えております。
 資料の説明にまいります。雇用保険部会は一昨日行われましたが、求職者支援制度の資料については、その保険部会の資料も参考に、訓練部分についてやや詳しめに資料を整理し直して、資料3-1として提示しております。
 2ページは、求職者支援制度の創設経緯です。これは厳しい雇用情勢の中で、雇用保険を受けられない人に対する訓練と生活給付を行う、セーフティネットの制度として平成21年に緊急人材育成支援事業を開始しましたが、それは時限でしたので、その終了後、恒久制度として平成23年10月から求職者支援制度を開始しました。これは法律に基づく制度ですが、2ページの一番下にあるとおり、法律において施行後、3年を目途として検討するという規定が置かれております。そういうこともあり、今回御議論をお願いしている部分です。
 制度の概要は3ページです。対象者は、雇用保険を受給できない求職者です。訓練については、訓練計画を策定し、それに基づき民間教育訓練機関が実施する訓練を大臣が認定しております。訓練を実施する期間には奨励金を支給しております。受講する個人には、一定の要件の下、月10万円の給付金を支給しております。就職支援については、訓練の前、訓練中、訓練終了後と、一貫してハローワークで強力に就職支援を行っております。
 4ページです。訓練部分について、多少詳細にまとめたものです。訓練の種類は、基礎コースと実践コースです。詳細は後ほど説明いたします。一番短い場合で、期間は3か月で、3か月から6か月までの間の期間で訓練を設定してもらっております。訓練の認定については、訓練の実績や過去の求職者支援訓練の就職実績とか、講師などの要件を種々定めて、それに基づき認定を行っております。
 5ページです。訓練は、ハローワークの誘導・指示により、受講してもらっております。ハローワークが受講を指示する形で受講が始まりますが、訓練機関自らもキャリア・コンサルティングなどの就職支援をすべきこととなっており、両者、協力して就職支援をしながら訓練をするという仕組みになっております。訓練機関に対して、受講者1人当たり何万という形で奨励金を出しております。
 6ページは支援の流れで、今の説明したことを図にしたものですので、省略します。
 7ページ、8ページは非常に細かい字で恐縮です。訓練の認定基準の詳細ですが、これも先ほど言いました就職実績とか、訓練実績とか、講師の要件とか、キャリコンをすべきなどの認定基準を書いているものですので、詳細は省略します。
 9ページです。これは今の認定の基準に基づく認定の仕組みなのですが、ポイントだけ申しますと、様々な訓練実績をはじめとする認定基準がありますが、認定基準が満たした場合にも、予算上、認定できる枠を超えた申請が上がる場合には、一部選んで認定しなければいけないのです。その選定の際に、右上の箱にありますが、過去に実施した訓練の就職率などから点数を付けて、上から取っております。要は1回やった訓練の就職率が次の認定に非常に影響するという仕組みになっております。
 その算定方法は10ページですが、細かいので省略いたします。
 11ページ以降は、訓練のイメージができる資料を用意しております。基礎コースは、どの職種にも必要な技能を習得するための基礎的な訓練です。実践コースは、今の基礎的な訓練に加えて、特定の職種に必要な技能習得を目指すもので、具体的な職種を想定した科目がそれぞれ設定されております。
 カリキュラムの例が12ページから14ページまでで、今言いましたように、基礎・実践とも学科と実技で、基礎的科目、実践になると専門的科目が設定されて、訓練をしております。実践コースの一部については、企業実習も行われている場合があります。14ページまで御覧いただければと思います。
 15ページは、訓練実施機関への指導の話です。訓練実施機関が不正行為をしますとどういう扱いになるかですが、不正受給に関わると、その不正をしたコースについて奨励金の返還命令などのペナルティがかかりますが、これは1つの訓練機関が複数のコースを実施する場合には、不正が行われたコース以外のコースの奨励金も返還させるとか、出さないとか、不正受給となると、今後一切その機関は、この制度の認定を受けられないというペナルティにしております。1回不正をしたら許さないという形での厳しいペナルティをしております。
 16ページはこれまでの改善事項で、細かい運用が中心です。一番下にある認定基準の緩和という形で、過去の実績を見る期間を少し長くしたりして、多少の緩和を当分科会にお諮りした経緯があります。
 17ページ以降が実績ですが、18ページが具体的な資料になります。18ページは、認定している分野別の状況です。基礎と実践の数ですが、訓練計画上、今年度ですと基礎は3割以内の数量配分としておりますので、実践コースのほうが全体として多くなっております。実践の中で分野に分かれるのですが、これも訓練計画上、一定の重要な分野は重点配分をしており、結果、営業・販売・事務とか介護、IT等の分野が認定としても多くなっております。
 19ページ、20ページは、都道府県別の認定の状況で、分野別にも分かるようになっております。ただ、分野については、先ほど言いました計画上、重点配分などをしており、かつ地域別にもそういう中央の重点配分に準じた形で計画を立ててもらっていますので、それほど配分に大差はないと思うのですが、実際にはその他の分野でも各地域で議論いただいて、地域独自で設定した分野の訓練を設定するという事例もあります。
 21ページは、全体の実施状況の数のまとめです。上の表は、施行後1年8か月分のデータですが、認定定員は合計して36万人程度、認定しております。実際、受講された方は、上の表の真ん中で切れている所の左にある受講者数、合計すると16万人程度があります。これだけ差があるのは、要は認定を受けて設定されても、受講者が集まらず、定員半分に満たないと開講を中止してもいいことになっていて、それで中止するという場合があります。かつ、それでも開講した場合でも、充足が100%ないという場合がほとんどですので、充足率が100%を下回っています。今の話をまとめて申しますと、中止率が2割程度、充足率が6割程度となっている現状です。下の表が就職実績が分かっている分までの実績です。右から3番目、就職率です。基礎、実践とも76%を超えております。
 22ページは、今の定員とか充足の状況や就職の状況の分野別です。分野別では、やはり介護・福祉の分野が受講者の数も多いですし、就職率も高いという状況になっております。
 23ページ、24ページ、25ページ、26ページは、今のを県別に取ったもので、非常に細かいので、ここでは紹介だけいたします。多少、県別に差は出ておりますが、各地域が取り組んでいる結果になっております。
 27ページは、訓練機関に対する奨励金の詳細です。ちょっと申しましたとおり、奨励金は受講者1人当たり、しかも8割以上出席した人の受講者1人当たり、6万とか5万を月額払っております。さらに、付加奨励金といって、実践コースについては雇用保険に加入した就職者の人数割合に応じて、付加的にインセンティブとして払っている部分があります。
 制度の状況ですが、28ページです。これは訓練を実施する実施機関からの意見、要望です。データは何かと申しますと、今JILPTに訓練の実施状況の調査、実施機関向けの調査を依頼して集計中ですが、個別のアンケート項目とは別に自由記述欄に比較的多くの意見が書かれて、声が聞こえてきていますので紹介するものです。下の文章にあるとおり、例えば「就職率だけで認定の可否を決定するのではなく、訓練内容を見てほしい」とか、「受講者が集まらない」とか、下のほうに奨励金についても出し方、額等についての御意見を頂いております。
 30ページが検討の視点です。先ほど冒頭に申しましたとおり、平成23年10月に施行された法律の附則において、「施行後3年を目途として、施行の状況等を勘案して検討する」という条項がありますので、3年後というと平成26年10月ということで、まだちょっと先ですが、今回、雇用保険制度の本体と合わせて、御議論をお願いしたいというものです。検討の視点等については、30ページの4つがあるかと思っております。先ほど充足率なども説明しましたが、1にあるとおり、「制度が十分認知されているか」という点、2が「訓練が質・量ともに確保されているか」という点、3番が「給付金等の生活支援が就職に役立っているか」という点、4番が「制度の利用が安定した就職につながっているか」という点などを思っているかと思います。これは雇用保険部会と共通で御議論いただきたいと思っている論点ですが、特に当分科会においては囲みました2とか4の部分を中心に御議論いただければ幸いです。資料3-1は以上です。
 もう1点、資料3-2です。これは一昨日の雇用保険部会の資料です。訓練の部分は重なりますが、それ以外は重ならないのでお配りしておりますが、重なる所以外は制度全般の属性ということ。受講者の属性から始まる制度全般のことや、本人に払われる受講給付金のことなどです。非常に大部ですので、基本的には省略させていただければ幸いですが、一部、訓練に関わる部分として御紹介いたします。
 36ページです。36ページ以降は、就職の状況になっております。訓練の方、成果としての就職状況になっております。これは先ほどの論点4の就職の在り方にも関連するので、紹介します。雇用期間の定めのあり・なしでいうと、なしが6割を超えていますが、雇用形態で見ると、基礎コースと実践で違いますが、正社員が2、3割、パートが3割程度、アルバイトが2割程度、派遣が1割弱などとなっております。
 その他、様々な就職した方、しなかった方の追跡調査なども多少掲げていますが、就職した事例のイメージということで、43ページです。43ページ以降に、実際この訓練を受けて、ハローワークで就職支援をして、就職に至った事例を4例ほど掲げています。これはお時間のあるときにお目通しいただければ幸いです。
 雇用保険部会の資料は3-2ですが、一昨日行われた部会においてはどういう議論があったかということを、恐縮ですが口頭で報告したいと思います。特に我が分科会に関係が深い訓練関係については、訓練の中止のケースが一定程度あることへの対応が必要ではないかといった御意見や、地域のニーズを捉えたコースの設定が必要であり、そのためにニーズをきちんと把握する必要があるのではないかという御意見がありました。
 訓練の成果たる就職については、就職率としては7割を超えて成果が見られるけれども、他方で未就職の人がいるということとか、就職の内容、雇用保険に入ったか、入らないかとか、正社員、パート等の雇用形態で、パート、アルバイトが結構いること等についての分析等が必要という御意見もありました。
 その他、制度全体に関わる話として、受講者属性の分析が必要であるということや、受講給付金の要件、出席要件等の在り方や財源についての御意見もありました。今後ともこのような形で、雇用保険部会の議論などの紹介は、引き続きさせていただきます。資料の量が多かったもので、駆け足で申し訳ありませんでしたが、私からは以上です。

○小杉分科会長 ただいまの説明について、御質問、御意見を伺いたいと思います。

○豊島委員 今、最後に口頭でおっしゃった意見も是非ペーパーでいただきたい。それに関連して、今、意見の中にもアルバイトの話があって、資料3-2で説明があった36ページに「就職者の雇用形態等」ということで、資料1では分からないのがここに出ているのです。やはりアルバイトというのは、どのぐらいの日数かということも含めて見ておいてもらう必要があると思います。まさか認定訓練機関が自分の所で2、3日アルバイトさせて、それで就職率に入れているということはないと思いますが、こういう雇用の質というか、これについて見ておいてもらいたい。もし、見ておられて何らかの指導があるのであれば、それは聞かせていただきたい。
 訓練の実施状況で、資料3-1の21ページ辺りからありますが、認定定員数と受講者数のギャップをどう見ておられるのか。私も今年2、3のポリテクセンターを視察させていただいて、現場の指導員の皆さんの意見とか、地域の事業主の話などを職員から聞きました。その中で、ハローワークがちゃんと機能しているのかという疑問も一部で聞きました。ハローワークから能力開発訓練へのつなぎというか、それはどうなのかということを伺いたいと思うのです。
 もう1つ、今後の検討の視点の中に、いま申し上げましたように、事業主はJILPTを通じて調べているということですが、認定職業訓練もあると思いますが、実際に訓練を実施している指導員の声も吸い上げて、この場に紹介していただけると助かります。
 それから、「出席率が8割を切った場合に奨励金が支給されない仕組みが納得できないというのが資料3-1の28ページにありますが、確かに私どもは基金訓練があまりひどかったので、大分厳しくしたというのがあります。ただ、この8割というときに、現場では欠席がある方には技能を身に付けていただかなければならないから、補修・補講で訓練をして、そして能力を身に付けて就職に結び付けるという努力もされているわけで、そういう補講を受けているような人まで、例えば20%を超えたからといって、そのように扱うということがあったらいけないと思うのです。ですから、おかしなところはちゃんと正さなければいけないけれども、積極的に努力している点も見なければならない。私はある所で母子家庭の方がこの訓練を受けていて、子供のことで8割を切りそうになるというところで、結局それが切られてしまうのではないかという不安から、もう訓練を受けるのをやめようかと思い始めているということも聞きました。細かく見ていかなければいけないなと思います。見直すに当たって、私どもが現実を把握しないとどうしようもないわけですから、できるだけ現実、実態を把握できるような資料をお願いしたいと思います。以上です。

○冨高委員 今、同じようなことを言っていただいたのですが、資料3-2の36ページの「就職者の雇用期間の定め」です。左側を見ていただくと、こちらは期間の定めなしが基礎、実践コースともに6割以上となっておりますが、一方で右側の就職者の雇用形態を見ると、正社員の割合が2、3割という形になっておりますので、恐らくパート、アルバイトの多くが無期雇用ではないと、6割とは達しないと思います。期間の定めなしのデータが本当に実態を反映しているのかどうか、少し疑問に感じるところです。今言っていただきましたが、この期間の定めなしのデータについて、内訳を分析することが必要ではないかと思っています。

○小杉分科会長 事務局のほうでお答えください。

○青山能力開発課企画官 豊島委員の1番目に、雇用の質の話がありました。今、分析できているのがこのデータで、例えばアルバイトの場合も含めて、雇用期間が具体的にどこまで分布しているのかとか、どのように調べられるか考えたいと思います。
 現在は、制度としては就職というのは本人が記載した各就職状況報告書を学校が集めて、学校から機構センターに報告してもらっているのですが、アルバイトは就職でありませんという限定はしていないわけで、本人が納得して就職と捉えていれば上げさせていますので、ごく短期とか、場合によっては自社(自分の学校)とかへの就職が排除しきれるかというと、なかなかこちらも心もとない部分があります。そこも含めて、よく見てみたいと思います。
 ハローワークの話です。確かに認定定員ほど受講者が集めきれていないのは、数の差から見るとそのとおりなのですが、ハローワークや労働局でも、自治体の福祉部局とも連携しながら、ハローワークに普段来ない方にもなるべく制度が伝わるように努力はしているのですが、それでもまだまだ本来、支援すべき人が本当にハローワークをつかめているのかという思いは我々にありますので、周知の拡大については努めていきたいと思っております。ハローワークは、訓練の担当の相談員もいますので、キャリア・カウンセリングできちんと訓練の必要性などを判断して、学校に送り込んでいるつもりではありますが、努力したいと思っております。
 訓練機関のアンケートはやっておりますが、今日御紹介したのは自由記述からのものなのです。あれは比較的、訓練機関の担当者が書いているかなと思いますので、ある程度拾えているのですが、もう少し訓練機関の声はデータから見てみたいと思います。ここはちょっと確認させていただきます。
 先ほど冨高委員もおっしゃった期間の定めなしとバイト等との関係は、このデータは先ほどちょっと申しましたとおり、就職した人が自分で報告書に○×を付けて学校に上げているものなので、あくまでも本人の捉えている部分です。それが確かに期間の定めなし、6割がどういう内容なのかというのは、本人の思い以上のことは分からないのですが、もう少しデータの分析を工夫したりして、中身がどこまで見れるかは鋭意考えたいと思います。

○小杉分科会長 3つ目の豊島委員の御意見にあった80%の出席要件とか、あの辺りはこれからここで議論することと考えてよろしいですか。

○青山能力開発課企画官 ごめんなさい。抜かしました。80%出席要件については、雇用保険部会でも既に議論がありましたが、今、出席要件という場合に、多少遅刻でも1日欠席になったりする、扱いも厳しくしていますので、しかもやむを得ない場合の遅刻などについても、ちょっと遅刻すると1日になって、すぐ8割を割ってしまうという場合があるときに、どうするかということについては、カウント方法も含め考えなければいけないのかなと思っていたところです。8割としていますのは、余り日数が少ないと、訓練の効果が十分に現れないというか、本人の身に付かないものを修了させてもなという、普通の学校を出るときに出席日数が足りないと同じ考えでやっています。一定の日数は必要かと思っていますが、出席の管理の在り方については工夫の余地はあるということで議論はできるかなと思っていますので、考えたいと思います。
○冨高委員 その8割のところで、先ほど申しましたが、資料3-2の34ページ、「やむを得ない理由による欠席で出席率8割未満となった場合の給付金の不支給について」ですが、大雪で交通機関の遅延が多発して、代替手段がないという地方もあるかと思います。そういった場合の理由による遅刻の取扱いについて、そのカウントの仕方ですね。数時間の遅刻でも1日分の欠席扱いでいいのかというところも含めて配慮するべきではないかと思いますので、併せて意見として申し上げます。

○尾形総務課長 今の青山企画官の説明に補足させていただきます。1点だけですが、豊島委員からハローワークと訓練とのつなぎがうまくいっていないという御指摘がありまして、彼女もいろいろな周知を図っていくというお話をしたと思うのですが、そもそもハローワークがどれだけ訓練行政のいろいろな政策ツールを、自分のものとして認識しているかという問題があるだろうと思っています。例えばもともと公共も含めてなのですが、ジョブ・カードなどいろいろな能開局が考えている政策手段を、ハローワークが我がものとしてちゃんと取り扱っているかどうかという点は、改めて総点検すべきではないかと今考えております。例えば求職者支援制度は、制度として、まずハローワークに来ていただいて、指導した上で訓練に誘導し、最後、就職を支援すると。制度的にそういうことを初めフローとしてセットされたものだったわけですが、従来の公共も含めて、それがハローワークの職員の中にうまく意識されているかということになりますと、まだやや課題があるのかなと。
 今ハローワークの職員に対する研修の中にも、能力開発行政というコマを設けて研修させたり、あるいは機構の職員の人たち、ポリテクの人たちと労働局、ハローワークを集めた経験交流会みたいなことをやったりとか、徐々に取組は始めています。これは大きな課題であるという認識をしておりますので、今後この点を改めて検討していきたいと思っています。

○大久保委員 資料3-1の18ページの分野別認定状況のところについてです。これは1年半の間のコース設定に関する詳細データが出ていますが、例えば医療事務のところを見ると、医療事務定員2万8,493名、全体の10.5%は医療事務となっていますが、素朴に見てこんなにたくさん医療事務のニーズがあるのだろうかと感じるのです。講座で人を集めやすいとか設定しやすいものに偏っているのではないかという懸念がありますので、この求職者支援制度の対象である不安定な状態で非正規で働いていた人、あるいは全く雇用保険にも加入していない失業者のような人たちが、新たに就業したり正社員になったときに、どういう分野で就業が実現しているのか。この間の就業構造基本調査でもこの辺のデータが出ていますが、そういう何か見渡せるマーケットのデータと、このコースの割合をぶつけていただいて、本当に市場の実態に合ったコース設定ができているのかどうか、できれば定期的に検証していただくことが必要かと思っています。その辺はいかがですか。

○青山能力開発課企画官 おっしゃるとおりで、正に労働市場として就職可能性の高い分野とか人が必要な分野に、より訓練をすべきということです。この訓練認定の計画については、毎年訓練計画というものを作っています。それは中央で作った上で、各都道府県ごとにも労働局に作らせていますが、そこでは成長分野として介護やIT分野を中心にやっています。その際には成長分野のほかに地域で計画を作るときには地域の求人状況もよく分析して、本当に必要な訓練を設定するように促しているつもりですが、分析を更にもっとすべきというのはそのとおりで、地域のきめ細やかな求人ニーズも含めて拾わなければいけないと思っています。
 医療事務については、実際の話、比較的求職者のニーズが高いというか、医療事務は専門的技能になりますので、女性の方が医療事務の技能を身に付けて病院やクリニックで働くというニーズはありますから、多く設定している部分です。

○小杉分科会長 よろしいですか。三村委員、どうぞ。

○三村委員 3-1の21ページに、訓練の実施状況についてという形で数値が挙がっています。先ほど口頭で、講座の中止についても課題に挙がっているということでお話がありましたが、どのような課題が挙がっているか詳しく分からなかったので質問します。実際の応募者に対して受講者の数を計算してみると、基礎コースでは1万3,000人、実践コースでは3万2,000人が中止に伴って受けられないでいるわけです。こういう立場の人たちというのは動機付けられたときに適宜な支援がないと、その意欲というのは萎えてしまうのです。そうした中止の講座に応募した人たちに対するフォローがどうなっているか、お伺いします。

○小杉分科会長 事務局、答えありますか。

○青山能力開発課企画官 確かに応募したけれども、自分を含めた応募者が半分未満だから中止になったというケースはあります。そういう場合にはハローワークでそういう人をフォローして、ほかのコースに誘導するようにして、訓練機会になるべく穴が空かないように努力しています。応募者にも中止になって受講に至らない方もいますが、コースが中止にならなくても、訓練機関の選考に合格せずに受講に至らない方もいらっしゃいます。

○三村委員 だいぶ数が多いので、やはりフォローが必要なのではないかと思います。

○小杉分科会長 ほかの御意見、新谷委員。

○新谷委員 この求職者支援制度について、制度創設の際からずっと労使で検討を重ねてきて、これまで雇用保険を掛けたことがない方、あるいは雇用保険が切れた方を中心に非常に就職が難しい層を中心に、労働市所へ戻していくという制度だったわけですけれども、取りあえず7割を超える就職率を確保しているので、制度的には非常に成功した制度だとずっと見ています。特に3-1の25、26ページの都道府県別就職状況マル1マル2で、県によっては有効求人倍率から見ても労働市場的にも厳しい県が幾つかありますが、例えば沖縄、鹿児島、長崎はかなり厳しい状況の中でも、この制度を修了された方の就職率がかなり高い水準を保っているということは、制度的にはかなり成功しているのだろうと思っています。
 ただ、その一方で、初出の資料で3-2のアンケートです。今、成功しているのではないかと申し上げたのですが、本当にそうなのかというところがやや疑問になるような話があるわけです。先ほどから話題になっている36ページの就職者の雇用形態が出ている中で、先ほど期間の定めなしの内容についての疑問を出しましたけれども、豊島委員が申し上げたようにアルバイトを就職者に入れていて、それが就職率を上げている。4分の1ぐらい入っているわけですから結構な数です。このアルバイトというのが、1日でもアルバイトをすれば就職したとみなすのか、ここのカウントの仕方だと思います。これも先ほどお聞きすると、3か月後の就職状況を学校として回収するということですから、学校自体が利害関係者なわけです。要するに就職率によって付加金が出てくる。あるいは認定の際の基準にもなってくるということですから、実際にアンケートを回収する際に、例えば1日でもいいから、アルバイトでも何でもいいからそれは就職なのですよ、だからそこにマルを付けておいてくださいねという誘導がされたら、えらいことになってしまう。要するに政策効果が適正に図られるのかどうかということです。これは回収のルートに行政コストをどこまでかけられるかということはあるのですが、本当にアルバイトで1日でも働いたら就職なのか。ここの定義付けなり、もう少し回収のルートを利害関係者から外すことをやっておかないと、本当の政策効果は図れないのではないかという感じがしました。これも、この部会の中で、もし何らかの改善方法ができるのであれば検討したらいいのではないかと思いました。
 もう1つ、39ページに3か月以内に就職した方の就職経路が書かれています。右のグラフでハローワークの紹介が3割、あと求人広告、知人と、要するに全体の就職経路のうち、ハローワークが関わっているのは3割しかないということです。これは、もともと制度を作るときに個人ごとに計画を作って、終了後もずっと定期的にハローワークに来所するという仕組みになっていると思いますが、先ほど尾形課長から御答弁があって、私はあれはどう答えたらいいのかなと思ったのです。一方でハローワークの地方移管の話もあって、ハローワークは国の責任でやりますと厚生労働省が言っている割には、実はそのノウハウがなくて、いきなり「訓練と紹介のところが、うまくつなげないのです」と言われたら、一体、我々はどうしたらいいのだということにもなりかねない。ここのところは、この制度を作ったとき、ハローワークの関わり方をきちっと位置付けしたわけですし、各労働局に求職者支援室を作って能開行政の拠点を作ったわけですから、もう少しここはハローワークと訓練を有機的につなげていき、ハローワーク経由で就職させる。求人情報をたくさん持っているわけですから、ここをうまく活用していかないと、せっかく訓練を受けたのに就職につながらない。特に3か月以内に就職した人はそういうことですが、就職していない人についても41ページに同じような結果が出ていて、これも3割ぐらいしかハローワークを経由していない。せっかく公的なリソースを使って訓練をしていただいているのですから、最終的に就職につなげていくアフターフォローを、きちんとハローワークの責任でやっていただくことも、併せてお願いしておきたいと思います。以上です。

○小杉分科会長 ほかに御意見、ありますか。

○大久保委員 関連して、今の御指摘はものすごく気になり続けているところで、先ほど来から指摘がある期限・期間の定めなしと雇用形態の矛盾、それから雇用形態の中に、正社員、パート、アルバイト、派遣、自営のいずれでもない、その他というのがありますね。本来なら「その他」というのはないのではないかと思うので、こういうのを見るとデータの信憑性が気になるのです。
 それと、この成果を見る上で、42ページに(修了者等のうち雇用保険に加入した割合)というのが出ていて、基礎63.8%、実践52.7%となっています。これは求職者支援制度そのものが訓練を受けることを通じて、いわゆる雇用保険の枠の中に入っていくことが1つの目標だと思います。それと実際の就職率と言われているもののギャップが、どうしても気になるのです。機能している制度だと思っていますけれども、細かいところを見ると矛盾する情報も同時にいっぱい含んでいるということなので、このあたりはきちんと全体的に検証していただきたいと思います。

○小杉分科会長 ほかに皆さん、御意見、ございますか。

○小林氏(上原委員代理) 今のハローワークのいろいろな関係について、同じような意見です。資料3-1の22ページの下段に、修了コース数、受講者数、就職理由以外の中退者数があります。就職理由で途中で中退した人間、最後までいた人間、これは就職に結び付いた方々で分かるのですが、就職理由以外の中退者は家庭の事情で介護というのもあるかと思いますけれども、数があまりにも多くて合計5,000人ぐらいいる。こういう方々のフオローはどうやっているのか。本来であれば、第2のセーフティネットで生活保護まで落ちないようにということで、この制度は始まったわけです。そこから訓練をやっていただいて就職に結び付けていくのがこの事業の目的ですし、先ほどお話を聞いていると、コースを受験したけれども落ちた方は、何らかの方法でハローワークが御支援いただいているということですが、途中でやめた方々もかなりの数いることを実感しています。こういう方々にどういうフォローをしているのか、お伺いできればと思います。

○小杉分科会長 事務局、お願いします。

○青山能力開発課企画官 就職理由以外の中退者がどういう方か、きちっと出ていませんが、おっしゃるとおり親の病気や介護、その他個人的な事情があるかと思います。出席日数が足りなくなった方もいらっしゃいますし、いろいろな理由があります。ハローワークでは、どんな理由でもというわけにはいかないのかもしれませんが、ある程度やむを得ない理由で中退を余儀なくされた場合については、引き続き就職支援なり訓練の相談をしているところです。

○尾形総務課長 たびたびハローワークと訓練との関係についてのお話で、新谷委員の御指摘は正にそのとおりだろうと受け止めています。なお、これは能力開発局だけでなく、職業安定局とも一緒に考えなければいけない話だと思いますし、労働局やハローワークの組織の問題も検討しなければならないと思います。今更こんなことを、なぜという御指摘はもちろんですが、この求職者支援制度を運用してみて改めて課題として明らかになった面もあり、さらにできる限り今後の運営に反映させていきたいと我々は思っていますので、引き続き御一緒に相談していただければと思っています。

○小杉分科会長 ほかに御意見、ありますか。

○志村能力開発課長 訓練と連携の話ですが、今、おっしゃったように23年10月に求職者支援制度がスタートしたときに、いわゆる労働局において訓練をしっかり認識していくことの中に求職者支援もあります。これは後のほうで公共の委託訓練とかあります。ですから、この2年近く何もやってこなかったというわけではなく、正に紹介と訓練のあり方について、訓練の設定の段階、実際に訓練にハローワークの職員が当てはめていく段階、最後に実施した訓練について就職支援を行っていく、この3段階にしっかり分類して、能開局としても安定局と連携してしっかり取り組んでやっています。そして実際に就職したシェアの3割という話もあります。ハローワークがしっかり就職につなげていくというころもありますが、第1段階のところで個別の求人を受けて具体のニーズを分析しているわけです。どういったものが就職につながるか分かっている。だから、そういったものを委託訓練を実施している県のほうにも情報提供していく。あるいは民間訓練である求職者支援制度の訓練の実施機関にも、どういった就業ニーズがあるかやっていく。正に局の中に求職者支援セクションを作ることにより、そういったハローワークを通じてちゃんと機能を図ることを、しっかりやってきているところもあります。個別の提出されたデータに係る統計的な限界のところもありますが、そういったところも秋以降、また委員の皆様の議論に資するように極力整理して、しっかり取り組んでいきたいと考えています。

○小杉分科会長 ありがとうございます。

○豊島委員 私が申し上げたのは、別にハローワークの機能そのものが弱いということではなく、現実にいろいろな求職者、失業者の方を就職に結び付けて、機能していることは私の周りでも実感しているところです。大変な御苦労をされていると思っていますが、事この問題に関してという話をしているわけで、これは別に窓口の人ということでなく、チームとして、トップとして、あるいは局長がどういう問題意識を持っているかも含めての話だと思います。そういうこととして受け止めて考えてもらいたい。多分、総務課長はそういうこととして考えておられて、さきほどの発言があったと受け止めています。

○小杉分科会長 ありがとうございます。私、JILPTの一員として調査にも関わっているので一言だけ申し上げますが、中止率、充足率の件は大変重要な点だと思っています。私もヒアリング等に参加させていただいていますが、この低さの背景には制度設計上の問題と運用上の問題と両方の問題が絡んでいて、今回、運用上の問題はかなり見直して何とかなる部分が多いのではないかと思いますので、是非、前向きに修正を検討していただきたいと思います。訓練を提供しているプロバイダーの調査はやってきたのですが、採算が合わない、もう続けられないという所がかなり出てきていて、そういう意味でかなりしっかりとした見直しが、この求職者支援制度をきちんと続けていくために必要ではないかと思います。若干、コメントさせていただきました。
 では、次の議題に入りたいと思います。「2012年度の実績評価及び2013年度の年度目標について」です。内容について事務局から説明をお願いいたします。

○尾形総務課長 お手元の資料4-1、4-2に沿って御説明申し上げたいと思います。まず資料4-1ですが、2012年度の目標と実績評価ということです。これは従来、点検評価部会のほうで行っていたわけですが、それぞれのジャンルごとに各分科会に上げて今後は議論しようということですので、本分科会においてこういったことを議論するのは初めてですが、点検評価部会での従来からの流れに沿って行われているものになります。2012年度について目標が設定されており、どういう形でそれが達成されているかという状況が、資料4-1です。能開行政関係では5つの指標がありマル1ニートの縮減、マル2ジョブ・カード新規取得者数、マル3公共職業訓練(離職者訓練)の就職率、マル4求職者支援制度による職業訓練の就職率、マル5自己啓発をお粉定流浪同社の割合になります。それぞれについて簡単に資料に沿って御説明申し上げます。
 マル1がニートの縮減(サポステによる進路決定者数)です。2012年度の目標は1万2,000人でしたが、1万4,713人でクリアということです。サポステがそれぞれにかなり頑張ったということだと思っています。2013年度については拠点数が増えたことを踏まえた新たな目標を考えています。この新たな部分については資料4-2に沿って、この後、まとめて御説明申し上げたいと思います。
 マル2がジョブ・カード新規取得者数です。2012年度の新規取得者数の目標32.8万人に対して18.4万人の実績で、かなり下回ったということです。これは御案内のとおり、ジョブ・カードが訓練受講者中心に取得、交付されている状況で、一般求職者への普及が相変わらず十分でないことが原因です。そういう方々への普及が、今年度以降の課題としてクローズアップされなければならないと考えているところです。
 マル3が公共職業訓練(離職者訓練)の就職率です。公共の就職率は施設内訓練と委託訓練に分けて、それぞれ80%、65%の設定でしたが、実績として施設内が80.6%、委託訓練が67.4%でクリアされています。それぞれ訓練の質の向上も含めていろいろ取り組んだ結果であろうという評価ですが、引き続き、まだまだ課題はあると思っていますので頑張っていくということです。
 マル4が求職者支援制度による職業訓練の就職率です。これは今、たくさん御議論があった部分で、やや繰り返しになりますけれども、2012年度の目標が、基礎コース60%、実践コース70%に対し、実績は基礎コース79.2%、実践コース77.5%でクリアされています。評価については正にこれから議論しなければならないということです。それはそれとして、数値目標をどのように持つかということが今年度の目標設定の議論です。
 マル5が自己啓発です。2012年度の目標が正社員50%、非正社員30%になっています。実績において正社員47.7%、非正社員22.1%ということで、昨年より上昇はしましたけれども、特に非正社員において目標と実績の数字がかなり空いている状況です。原因分析として、仕事が忙しくてなかなか余裕がない労働者が多かったという点が、アンケートから明らかになっています。今後も自己啓発の重要性に鑑みて、この点はいろいろな政策ツールを用いて強化していかなければならないと思っていますし、学び直しという新たな議論の中でも、この自己啓発を促進するようないろいろな方策が検討されるべきだと思っています。
 資料4-2に移ります。2013年度の目標をどう設定するかというお話です。2012年度の実績数値、2013年度単年度の目標数値、一番右側に2020年度の中期目標値、これは既にフィックスされているものということで御覧いただきたいと思います。
 真ん中の2013年度の目標のあり方ですが、マル1のニートの縮減のところは、1万2,000人を2万人という形にさせていただきたいと思っています。これは、先ほどサポステの拠点を増やしたというお話をしましたが、そういったことを勘案すると前年同というわけにはいかないだろうということです。
 マル2のジョブ・カード取得者ですが、目標と実績の数字が非常に空いていてかなり達成が厳しい。引き続き30万人のオーダーというのは無理ではないか。訓練の実績で数値を上げてきたことを踏まえてみても、全体としての訓練規模が必ずしも拡大していない中で、引き続き同じ数字を維持するのは無理だろうということから、改めて中期目標2020年の300万人のところで、達成できるためのより現実的な目標を算出しました。その結果、年間1割ぐらいずつ増加していくと累計で300万人ぐらいになるという計算がありますので、今回、19.7万人という目標値を置かせていただこうと思っています。
 マル3の公共職業訓練(離職者訓練)の就職率とマル4の求職者支援制度による職業訓練の就職率は、それぞれクリアしたということですが、引き続きこの目標で頑張りたい。数値ももちろんですが、その中身についてのブラッシュアップが重要だと考えているところです。
 マル5の自己啓発を行っている労働者の割合で、これも正社員と非正社員とそれぞれありますが、正社員についてはあと一息ということもありますので、これは50%という前年度の目標値を置かせていただきたいと思いますが、非正社員についてはまだまだ目標と実績の数字が空いていることもありますので、これも中期目標値との関係も踏まえ、取りあえず2013年度は25%という現実的な数値に変えさせていただこうと思っています。有識者の方々からも御指摘がありますとおり、非正社員というのも非常に多義的な概念であり、いわゆる家庭責任を有しない方々が補助的にパートで働くというのもここに入ってきます。いろいろな人たちを全部込みにした数字でこの25%ということですので、そういう意味で御理解いただければと思っています。以上、よろしく御審議をお願いいたします。

○小杉分科会長 この件について御意見、御質問を伺いたいと思います。いかがでしょうか。ここで、この数値目標について良いか悪いかというお話だと思います。

○新谷委員 資料4-2の2013年目標で、公共職業訓練(離職者訓練)の就職率を80%と65%と設定されているわけです。この数字が上がってきていて、施設内訓練は80%、委託訓練は65%でここ数年推移していると思います。いつも委託訓練が65%ということで、施設内訓練に比べてずっと低いままです。県に委託しているわけですけれども、例えば施設内訓練と同じように80%に引き上げるとか、多分、御努力はされているのでしょうけれども、何か固定的にずっと65%というのが置かれているものですから、ここをもうちょっと上げていくような方策を、特に今度の県への委託と併せて、どのようにお考えになっているのか聞かせていただきたいと思います。

○小杉分科会長 事務局、お願いします。

○志村能力開発課長 就職率の目標値は施設内訓練は80%と委託訓練は65%ということで、施設内訓練の就職率が高い要因を考えてみると、施設自ら無料紹介とか場合によっては独自の求人などもやっている。あるいは、ある程度分野を特化してやってきている。訓練指導員のノウハウも非常に高い。地元企業とのつながりが強いこともあって、高い就職率につながっている一面があると考えています。
 委託訓練については67.4%ということで、これは詳しいデータを出していませんが、中小規模県のほうはもう少し良くて、割と大きい関東近県や中部といった中核的な県については、なかなか苦戦している状況があります。いずれにしても底上げ対策としては、ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルンティング、あるいは訓練の実施機関自体にしっかり就職支援責任者を定めてもらい、当然、ハローワークの就職支援も強化してもらうことでやっているところです。目標値70%とか、例えばこの引上げに関しては正にばらつきの平準化というか、うちの担当者も大きな県を直接訪問してヒアリング等も行っています。機構改革の関係で、都道府県のほうにお願いしてきたところもあり、平たい言葉で申せばちょっとまだ手が回っていない、いわゆる行政事務担当者的に手が回っていない一面があります。いずれにしても、そういうばらつきの平準化作業もこのようにやっていっています。そういったものを実際上げるように、定着割合を見た上で目標について判断していきたいと考えています。

○新谷委員 御指摘申し上げた意図は、ポリテクセンターはかなり頑張ってこの80%という数字を上げておられて、私どもが視察をさせていただいたときに指導員の方々が、面接の際に事前対策であるとか、あるいは当日、一緒に面接に行って中小企業の社長に受講生の良いところを売り込むなど、かなりマンツーマンと言いますか、寄添い型の就職支援をされていろいろなノウハウをお持ちだと思います。そういったノウハウを、この委託訓練先にどういうふうにトランスファーしていって、それをどう上げていくかというところを、是非、一緒に考えていただきたいということで申し上げたということです。以上です。

○小杉分科会長 ほかに御意見、御質問ございますか。

○大久保委員 去年と同じことをもう1回聞きたいのですが、目標自体の中で1番から4番の目標に関しては、1年間を通じて目標に設定している数字に近づいているか、積み上がっているかを確認しながら事業が実施できるのでいいのですが、5番の自己啓発を行っている労働者の割合というのは結果目標です。つまり1年間終わってみたら、あら、こうだったということが分かるという感じで、途中で何か施策を打つことができるのでしょうか。特に非正社員と書いたところに関しては、何か目標を達成するための施策は行われているのでしょうか。何となくここについては目標を挙げただけではないかと心配だったので、去年、同じことを聞いているのですが、もう1回、お答えいただきたい。

○小杉分科会長 事務局、お願いします。

○尾形総務課長 御指摘のとおり、ここの数値につきましては、いろいろやってきた結果が、こういう形で測定されるという性格のものだろうと思っています。逆に言えば、この数値を達成するために何をやってきたのかという形で問われるものですので、ではどういう施策を打ってきたのかというのは、併せてきちんと御説明すべきではなかったかと思っています。若干、そこは雑駁ではありますが、資料4-1の2ページにも書いていて、「今年度は」という書き方になっていますけれども、改めて前年度も含めて、こういうことに取り組んできたという趣旨で見ていただければと思っています。1つには、キャリア・コンサルティングの普及促進を図り、労働者が主体的に能力開発に取り組む方向を支援する。そのためには先ほど仕事が忙しくてという話がありましたので、企業側の理解を促進するという意味で、いろいろな教育訓練給付制度等も活用することをやってきましたし、キャリア形成促進助成金といった制度もやってきたということです。大きなツールとしては教育訓練給付、キャリア形成促進助成金といったものがありますし、平成25年度からは、キャリアアップ助成金という非正規向けの新しい助成金もできましたので、特に非正規について言えばキャリアアップ助成金という総合的、包括的アプローチも、取組の中の1つのメニューになったと申し上げられるかと思います。
 先ほど触れたように、これからまた学び直しということで新たな訓練のツールの議論をするわけですが、正にそれが本人の自主的な取組を促進する方法でもありますので、うまく制度として設計されれば、この自己啓発の数字も上がっていくのではないかと思っているところです。

○小杉分科会長 よろしいですか。ほかに御意見、御質問、ございますか。

○豊島委員 資料4-1の9ページです。3ページでもいいですが、公共職業訓練の就職率の目標値の施設内訓練80%、委託訓練65%の中身です。先ほど求職者訓練のときに、資料3-2で出された36ページ以下みたいな雇用の内訳で、正社員、パート、アルバイト、派遣、その他、こういうのはあるのですか。

○志村能力開発課長 求職者支援制度による職業訓練ではなくて公共職業訓練のほうですね。

○豊島委員 はい。

○志村能力開発課長 これ厳密に言うと、口頭で申し訳ありませんが、雇用期間の定めですと。

○豊島委員 あるか、ないかで。

○志村能力開発課長 ございます。

○豊島委員 では、また出して下さい。

○志村能力開発課長 はい。

○小杉分科会長 ほかに、よろしいですか。

○浅井委員 そもそも論になるのですが、職業能力開発のためにこういった支援を行うわけですけれども、マル3マル4マル5と見ていくと、マル3は公共職業訓練の就職率が施設内訓練は80%と。当然、仕事に就くための訓練をするわけですから、理想で言ったら100%就職していただきたい。それを精いっぱい頑張ったところ8割は就職できたと。それは非常に望ましいことだと思いますけれども、次、マル4マル5といくところで、目標が6割という形になりますけれども、結局、コストをかけて訓練をしている以上は目標は同じ8割で、たとえパートであろうとアルバイトであろうと、まずは仕事に就く。そして就いてから正社員にいくために更に支援していくというのが、本来のあるべき姿ではないかという気がします。目標を60%にしてしまうということは、そもそも論として40%は仕事をしなくてもいいと読み取れてしまうので、極論を言ったら、先ほども議論になった話で月に1回しか働けなくても、1日であろうともまずは仕事に就いていただく。その中で自分を反省しながら自分の価値を見極めて、更にスキルアップして正社員を目指す意欲的な態度が必要となると思います。幸いにして実績を見ると、求職者支援制度による職業訓練の就職率は基礎コースでは7割近くの数字が出ていますので、目標もできれば高めるほうが、ひょっとしたらいいのかなという気がしています。いきなり正社員になれというのは、いろいろな段階がありますし私自身も正社員になるまで7年かかっていますから、世の中、そう甘くないということは分かりますけれども、まずは訓練を受けた以上、働くという真剣さを受講者の方に持っていただくことは必要なのではないかという気がします。
 その意味で、蒸し返すようで申し訳ないですが、3-1、3-2の資料を見て特に3-2の34ページ辺りです。確かに痛ましい、本当に辛い理由で欠席されてしまう方たちを救済してあげなければという気持は、すごく分かるのですが、社会人として、正社員として仕事をしている以上、少しだけ体調が悪くて、仕事に行く気になれなかったでは済まされないわけですから、緊張感を持ってこういう教育訓練に臨んでいただく。仕事をしている仲間は来るべき人間が突然来なかったら非常に大きな問題です。もちろん痛ましい例は救わなければいけないですが、仕事をするということは厳しいことだよということを、キャリア・コンサルティングなどでちゃんと指導する。
 私も子どもを2人育てたから分かりますけれども、子どもの調子が悪くて休むと、それが周りにどんな迷惑をかけるか、そういうことが分かる人間にならないと、今後、正社員に就くときに厳しいということを教えていく。それが訓練ではないかという気がします。それを、訓練だから個別の事由については救済しましょうとしてしまうと、救済はいいことではあるけれども、すごく簡単に考えられてしまうのではないかと危惧しています。訓練を受けることも就職するための訓練なのですから、社会人はどうあるべきか、その厳しさも教えるべきですし、訓練を受けた以上は100%、まずは仕事に就く。それがアルバイトであろうとパートであろうと、まずは仕事に就いて次に正社員を目指す。そのぐらいの緊張感を持っていかないと、自分が苦しんだからなお言うのですが、とりわけ女性はかえって痛ましい思いをするのではないかと思います。
 その流れでいくと、マル5に仕事が忙しくて自己啓発の余裕がないとあります。幸いにして仕事が忙しいほど、市場の評価の高い方は非常に恵まれた立場にあると思います。ここにもありますが、現状を見ると労働移動ということは起こり得る。どうしても動いていかざるを得ないことがあることを踏まえると、仕事が忙しくて自己啓発の余裕がないというのはまだ恵まれた方です。それ以外に、例えば追出し部屋で苦しんでいる方々を踏まえ、実際に緊急的な状況にある方に対して、もっと自己啓発に真剣に取り組めるように、そして世の中は救ってくれる所がたくさんあることを御理解いただけるように、これをうまく世の中に周知徹底していく必要があるのではないかと改めて思いました。

○尾形総務課長 幾つか重要な御指摘をいただいたと思っています。まず目標というものの考え方について一言申し上げておきますと、60%であるとか65%であるということは、逆に言えば40%、35%は就職できない。それでいいのかというのは決していいと思っているわけではありません。理想としては常に100%を目指すことが本来の姿だろうと思っていますが、ここで言う数値目標というのはある意味で政策効果の検証で、この政策はちゃんとワークしているかどうかを見て、PDCAの中で駄目だったらやめろとか、そういうサイクルの中で議論するものですから、現実的な数値を立てないと達成できていないではないかとなってしまう。そういう意味で、この数値を立てているのだということは御理解いただきたいと思います。
 1日でも就職するということに関連して、いろいろ訓練のあり方についての御指摘をいただいたことは、多分、私だけでなく能開局の関係者はみんなそういう意識を持って、訓練の一部にそういう要素があることは認識していると思います。基礎コースが求職者支援訓練の中にもありますが、そういった要素を多分に含んだものとして設計されたものだと私は理解しています。 自己啓発について仕事が忙しくてという人の話がありましたが、こういう人はまだ恵まれているというのはそのとおりで、逆に言うと、自己啓発しようと思うから仕事が忙しいというのをハードルと思うわけですから、そういうことでなく、自己啓発ということをそもそも考えたことのない人にまで、どうやって手を延ばしていくかは、今度の改めての学び直しの話になりますが、そういった支援を検討する過程でもまた御議論いただければと思っています。

○小杉分科会長 よろしいですか。それでは当分科会として、政策目標として「2012年度の実績評価及び2013年度の年度目標について」は、この案でよろしいですか。ありがとうございます。なお、両資料は8月22日の労働政策審議会に報告する予定となっています。次に、「ポリテクセンター・ポリテクカレッジの都道府県への譲渡について」です。内容について事務局から説明をお願いいたします。

○宇野調査官 資料5の説明をします。前回、3月27日の分科会で移管条件の緩和を認めていただきました。その際の、関係する資料は資料5の6〜8ページに入っております。今日はその後の状況について報告します。
 まず、1ページを御覧ください。1ページ、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会の勧告の方向性が書いてあります。その中で、「都道府県との移管協議を主体的かつ積極的に進める」とありますので、どういうふうに進めているかという取組を簡単に示しております。真ん中の左側のA.のほうでは告示改正の内容、また、Bの所で道府県のアンケートをやっております。これは後ほど内容を説明申し上げます。また、真ん中の右側のC.にある、高齢・障害の求職者雇用支援機構でも、センター長が道府県訪問をやっております。また今後、D.の下のほうにあるとおり、厚労省の能開局の幹部も含めて、また、いくつかの都道府県に訪問をして、移管協議の推進を行いたいと思います。
 続きまして、2ページ、道府県のアンケート調査結果です。まず、2ページ目は移管希望についてですが、「移管を希望しない」が43道府県、「その他の回答」が3道府県となっています。「その他の回答」の内容は、一番下のポツの「移管条件等が明確でないため回答を保留」という県ですが、こちらは、先ほど説明した政独委の勧告で、統廃合を含めて検討というような文言が入っておりますので、こういうような文言では将来が不明確だと、ポリテクセンターの将来が不明確ですから、今後どうなるかを含めて、これは移管条件が明確でないことの一部であるために、今回は回答が保留である理由だと聞いております。また、希望しない理由につきましては、ポリテクセンターが11、ポリテクカレッジが12となっております。いずれも、「国が責任を持って実施すべき」が最も多く、続いて、経費全額を負担できる恒久的な財源措置がないことを理由に挙げております。なお、現在の移管条件、2年間の高率補助期間となっておりますが、一番下にある、延長希望をする選択肢、いずれの県もありませんでした。
 続きまして、3ページです。ポリテクセンター、ポリテクカレッジの廃止の可否についてまとめています。廃止に反対が41道府県、回答保留が3道府県、その他の回答が2道府県となっております。廃止反対の理由はこの図3、図4で、ポリテクセンター、ポリテクカレッジごとにまとめています。
 続きまして、4ページで、これまでの地方自治体の動きについてまとめています。まず、全国知事会のほうですが、(1)にあるとおり、廃止法の法案提出後については修正を求めるアピールを出されていました。最近、本年7月8日、9日、先月ですが、全国知事会でまとめた、「平成26年度の国の施策並びに予算に関する提案・要望」、(2)の文で、ポリテクセンター、カレッジについては役割を評価していただいて、その上で、関係自治体や地元産業界の意向に反して、安易に統廃合を行うべきではないという内容が盛り込まれております。そのほか、下にあるとおり、各地方の知事会、自治体とか、あと、事業主団体の方々が、統廃合に反対する要望や国での運営継続を求める要望を厚生労働省に出しております。
 5ページに、今後の対応についてまとめています。移管の希望の促進は、先ほど申し上げたとおり、我々はまた各県にお願いにまいりますが、いずれにしても、今年度末で移管期限がきてしまいます。ですので、今後はこの規定の取扱いについて検討しなければならなくなります。その際は、真ん中にある参考1ですが、廃止する法律の附則第16条にある、「検討規定」に基づき検討する必要があります。第16条第2項の、機構法の第14条第1項第7号、これは参考2にあるとおり、ポリテクセンター、ポリテクカレッジの設置、運営を行う業務のことですが、この業務に検討を加えようとするときは労使及び都道府県に意見を聞くものとなっております。したがいまして、このうちの労使の意見聴取については、今後とも分科会においてお諮りしたい、御議論をお願いしたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。私からは以上です。

○小杉分科会長 ありがとうございました。ただいまの御説明について、御意見、御質問はありますか。

○小林氏(上原委員代理) ポリテクセンターについては、地域の離職者訓練、在職者訓練が行われております。都道府県や地方自治体でもいろいろな訓練機関があり、それもそれぞれの地域ごとに、棲み分けというか、それぞれの役割分担を持ちながら、今まで運営がなされていると承知しております。特にポリテクセンターについては、離職者が訓練終了後、地域の中小企業に就職して、その就職率も8割で、有効に機能しているという認識を持っていますし、傘下の都道府県中央会などからも、この機能についてよりいっそう強化するようにという意見が出ています。
 もう1つ、在職者訓練ですけれども、私どもの傘下の会員団体は中小企業組合が多いのですが、その組合でなかなか職業訓練施設が持てないものですから、ポリテクセンターの訓練施設を借りて、在職者の訓練をやっていて、これも大変高い評価を得ています。機構は、事業主、それから、訓練を受けた方からも高い評価を得ています。
 今、県の財政が厳しい中で、県に受け取ってくれと言っても、この回答にあるとおり、ほとんど受け取らないのが実態だと思います。ただ、ユーザーである中小企業とか、そこの従業員の訓練とか、ひいては中小企業の従業員になる離職者の方々にとっては、この機能は大変重要だと思いますので、引き続き、国、それから、高齢・障害・求職者支援機構が運営母体ですので、こちらのほうで運営を継続されることを強く要望しますので、よろしくお願いします。

○小杉分科会長 ほかに。

○豊島委員 ほとんど全く同じ考えでして、データにも示されておりますし、今日示されている県の意向などを踏まえれば、今の法の枠ではこの平成25年度末までに都道府県が受け入れることはなかなか難しいと思いますし、もしそうなった場合でも、引き続き、ポリテクセンター、ポリテクカレッジの機能をもっと充実させていく方向で、国の責任を発揮していただきたいと思います。
先ほど浅井委員がおっしゃったことは本当にそうだと思います。現実の受講者を見ると、それに耐えられないというか、メンタルというか、自信をなくして訓練を受けに来る方が大変多くて、訓練にかかる時間よりも話を聞く時間のほうが多いような実態が現実には起きていて、そういったことに対してフォローする体制を作るのも機能の充実になると思います。そういうことも含めて、やるべきことはいっぱいあると思いますので、政独委の指摘はあると思いますが、十分に継続していく意味にあると思うので、よろしくお願いします。

○小杉分科会長 よろしいですか。次の議題に移ります。最後に、「その他」として報告事項が1件ありますので、事務局から内容についてお願いします。

○塚本外国人研修推進室長 続きまして、資料6について説明します。大臣公示の技能実習制度推進事業運営基本方針、この一部改正の報告です。今回の改正によりまして、1年目の技能実習を終了し、2年目、3年目の技能実習を行う技能実習2号、これに移行できる対象職種に、「陶磁器工業製品製造」の職種が追加されました。この職種は、陶磁器を機械ろくろ、鋳込みにより成形し、印刷による絵付けの作業を行うものでして、既にこの職種については技能実習1号として、技能実習生を1年間受け入れていますが、送り出し国の更なる技能等の移転のニーズがあること、また、移行の際の評価の方法などが適切であることなどから、本職種と機械ろくろ作業など、合計1職種3作業を第2号移行対象職種に追加したものです。
 2ページ目を御覧ください。第2号移行対象職種ですが、下のほうにある1職種3作業を加えて、68職種127作業となっております。3ページ目ですが、技能実習の現状の概要です。以上でございます。

○小杉分科会長 ただいまの説明について、御質問、御意見はありますか。

○新谷委員 御説明いただいた内容については特に異論はありませんが、今回、外国人の技能実習生についての御報告がありましたので、分かればデータをいただきたいのです。この外国人の技能実習制度は発展途上国を中心に、我が国での技術、技能の修得をしていただいて、母国にお帰りになられて、母国での産業発展を担う人材を育てていくというのが制度の目的だと思います。ただ、残念ながら、制度が改正されたとはいうものの、基準局の監督課が7月3日に、外国人技能実習制度、実習生の実習期間への監督指導を行った結果が出ております。相変わらず、法令違反が8割近くあり、悪徳な内容について15件を書類送検したと。時間外割増し賃金を400円しか払っていないとか、あと、感電防止策をとっていなかった方の感電死が起こったとか、墜落防止策をとっていない人の墜落死が起こったとか、労働災害の人が出ているわけですね。ここは能開の分科会ですので、労働条件についてはまたそこで申し上げますが、お聞きしたかったのは、この制度の目的である、我が国で訓練をされて、技能実習をされて、母国にお帰りになって、関連する産業に従事をされている方がどのくらいいるのかです。これは世上で言われていますように、中小企業を中心に、低賃金で日本人を雇用できないものだから、この制度を使って低賃金労働者を使っていきたいという、産業界の意向を受けてこの制度があると世上で言われていまして。よくあるのは、中国内陸部で海を見たことのない農民の方が青森で帆立の養殖に従事して、お帰りになって、内陸でまた農業をするというような話もあるわけでして。目標主体の、日本に来られて、3年の訓練を終えられて、母国にお帰りになった後に、我が国での訓練、技能実習と関連する産業にどれくらい就いておられて、制度の目的であった途上国の産業育成にどれ程資しているのかがお分かりになれば、データをいただければ有り難いと思います。以上です。

○塚本外国人研修推進室長 若干御紹介しますと、2012年に帰国した技能実習生ですが、元の会社又は違う会社で働くという方が54%、起業が14%、仕事を探しているのが24%などという状況です。全体の92%に当たる、会社で働く、起業、仕事を探しているという方ですが、従事する仕事の内容は、実習と同じ、又は関係する仕事が69%、実習と関係ない仕事が8%、無回答が23%などといった調査結果があります。以上です。

○新谷委員 改めて、またください。

○小杉分科会長 ほかにありますか。特にないようでしたら、時間もきております。本日の議論はこれで終了したいと思います。次回以降の日程については新ためて事務局から連絡します。本日の記録の署名人には、労働者側、冨高委員、そして、使用者側、諏訪委員にお願いします。
 それでは、本日はこれで終了いたします。どうもありがとうございました。


(了)

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