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2013年7月31日 第246回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成25年7月31日(水)12:35〜13:17


○場所

於 TKP赤坂ツインタワー・カンファレンスセンター


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 関原健夫委員 牛丸聡委員 西村万里子委員
矢内邦夫委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 石山惠司委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
丹沢秀樹専門委員 北村善明専門委員 福井トシ子専門委員 藤原忠彦専門委員
<事務局>
木倉保険局長 神田審議官 宇都宮医療課長 井上医療課企画官
竹林保険医療企画調査室長 近澤薬剤管理官 田口歯科医療管理官 他

○議題

○臨床検査の保険適用について
○歯科医療について(その1)

○議事

○森田会長
 それでは、時間がまいりましたので、ただいまから第246回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
 委員の出席状況について御報告いたしますと、本日は野口委員が欠席です。
 大分時間も押しておりますので、早速、議事に入らせていただきます。
 初めは「○臨床検査の保険適用について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。企画官、よろしくお願いします。
○佐々木医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 中医協総−1でございます。
 新項目の検査でございまして、測定項目がマイコプラズマ抗原定性でございます。
 検査の詳しい概要については、4ページでございます。、測定内容は咽頭拭い液中のマイコプラズマニューモニア抗原の検出でございまして、新しい方法でございます。従前の方法よりかなり早く結果が出るということで、臨床的に有用であるとされてございます。
 適用の点数でございますが、表紙に戻っていただきまして、インフルエンザウイルス抗原定性の参考点数として、150点ということでございます。
 御審議よろしくお願いいたします。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問等がございましたら、御発言をお願いいたします。
 花井十伍委員、どうぞ。
○花井十伍委員
 以前も言ったのですけれども、どのぐらい件数があるのかということがわからないので、金額的にわかりません。これを見ると、完全にPCR法に置きかわってしまうようなもののように見えるのですけれども、最終的にPCR法がなくても、これがあればいけるということで、検査費は安くなり、診断は確かになりということで、全体として財政的には安くなるという理解でよろしいのでしょうか。
○森田会長
 お答えください。
○佐々木医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 この検査でございますが、大変簡便でございますが、100%検出できるものではありませんので、確定診断でPCR法などが必要な場合もございます。
○森田会長
 よろしいですか。
○花井十伍委員
 抗原は見るけれども、確定診断にはならないということなんですか。
○佐々木医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 検出されない場合もありますので、必要であれば、PCR法を実施する場合もあるということでございます。
○花井十伍委員
 これで陽性が出れば、確定診断になるけれども、検出されない場合は、PCRの併用もあり得るという理解でよろしいですね。
○佐々木医療課企画官
 そのとおりでございます。
○花井十伍委員
 わかりました。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。
 御質問等はないようでございますので、本件については、中医協として承認するということでよろしいですね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、ただいま説明のありました件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 続きまして「○歯科医療について(その1)」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。田口歯科医療管理官、どうぞ。
○田口歯科医療管理官
 歯科医療管理官でございます。
 本日は、歯科医療(その1)といたしまして、5月下旬に本総会で御説明をさせていただきました、在宅歯科医療を除きます、歯科医療全般の総論的な内容につきまして、中医協総−2に基づき、御説明をさせていただきます。
 資料を1枚おめくりいただきまして、3ページ目のグラフでございますけれども、年齢階級別の1人平均現在歯数の推移でございます。これは調査ごとに現在歯数が増加傾向にありまして、直近の一番濃い茶色のカラムになりますけれども、特に70歳から74歳までの年齢階級での増加が、最も顕著となってございます。
 4枚目のスライドでございますが、これは歯周病の罹患状況を示したものでございます。色が一番濃い茶色が、直近の23年の調査で、高齢者の罹患率が増加しております。これは先ほどもお話しましたように、歯が残っている高齢者が増加したことによる影響と考えてございます。
 5枚目のスライド、3歳児と12歳児の1人平均虫歯の数の年次推移を示したものでございます。青のグラフが12歳児、ピンクが3歳児の1人平均の虫歯の本数でございますが、左端の平成元年から、右端の平成23年までを見ますと、平成元年に比べまして、約75%減少しておりまして、子供の虫歯が非常に減少していることを示しております。
 6枚目のスライドでございますが、左側のグラフは、歯科の診療所におけます年齢別の推計患者の推移、右側はその患者の年齢構成の割合の推移でございます。見ていただきますと、おわかりのように、受診患者の約36%が65歳以上となってございます。
 7枚目のスライドでございますが、これは診療行為別に見たレセプト1件当たりの点数の構成割合を年齢階級別に示したものでございます。左側が20年、右が24年の社会医療診療行為別調査から作成したものでございます。両方を比較いたしますと、差し歯や入れ歯の製作であります歯冠修復及び欠損補綴の割合が、全ての年齢階級で減少し、歯周病などの処置の割合が増加しております。
 また、75歳以上を見ますと、在宅医療が4.9%から11%という形で、顕著に伸びている形になってございます。
 以上、御説明をしましたように、このような歯科疾患の構造変化や歯科医療機構を受診する患者像の変化など、を踏まえまして、診療報酬の改定がこれまで実施されてきたところでございます。
 8ページ目と9ページ目の図は、前回の歯科診療報酬改定の際に、歯科治療の需要の将来予想をイメージし、事務局でお示しをしたものでございます。
 例えば8ページ目の図にお示ししましたように、健常者に対して歯科需要は減少し、歯の形態の回復に主眼を置きつつ、歯科固有の技術を評価したこと。
 また、高齢者に対しましては、9ページ目にお示しをしましたように、需要そのものが増加をいたしまして、高齢者の中でも、自立度の低下、あるいは全身疾患を有する方々への治療が増加するイメージを示したものでございます。
 前回の改定は、このイメージに沿って、改定を行ったところでございます。
 具体的な内容は、10枚目のスライドに24年の改定という形で示させていただきました。
 1枚おめくりいただきまして、本日は先ほどのイメージの図の中にありましたように、今後、需要が増加されると考えられます、全身的な疾患を有する者への対応、あるいは加齢による口腔内の変化への対応、あるいは歯の喪失のリスク増加に伴う対応、について、課題と論点を挙げさせていただきました。
 全身的な疾患を有する者への対応でございますが、12枚目のスライドに示しますように、24年度の診療報酬の改定で、チーム医療の促進の評価ということで、周術期前後での口腔機能の管理が必要な患者への評価を行ったところでございます。
 13枚目のスライドでございますが、これは周術期におけます、口腔機能管理の評価をイメージにしたものでございます。
 左の赤い枠で囲まれた部分の縦の流れは、歯科がある病院内での管理及び手術を行った場合です。また、右の図は、手術を行う病院とは別の歯科医療機関で連携を図りながら、入院前後、あるいは退院後に口腔機能の管理を行うケースを示したものでございます。
 14枚目のスライドでございますが、これは周術期におけます、口腔機能管理の実施状況等を示したものでございます。
 上段は24年の社会医療診療行為別調査から集計したものでございますが、歯科を有する病院の入院患者に行った場合の周術期口腔機能管理料IIの算定が多く、いわゆる歯科を有する病院を中心に、周術期における口腔機能管理の取り組みが進んでいることが示されております。
 また、写真のほうは、ある地域では、歯科のない病院で、周術期における口腔機能管理を広める動きが進められているという状況を示したものでございます。
 15枚目のスライドですが、このような状況を踏まえまして、25年度の検証調査といたしまして、現在、周術期の口腔機能の管理に係る評価についての影響調査を行うこととしてございます。
 17枚目のスライドでございますが、これは全身的な疾患を有する者への対応として、歯科診療で総合的な医療管理が必要な患者に対しての診療報酬上の評価を示したものでございます。
 医科の医療機関との連携が前提とされておりまして、現在は主治医の医師からの診療情報提供に基づきまして、左下に示されているような、高血圧性の疾患など、15の疾患に該当するような患者について、右下にありますような、施設基準に該当する歯科医療機関において、安心・安全な歯科医療を提供する観点から、総合的な医療管理を行った場合に、算定できる取り扱いという形になってございます。
 1枚おめくりいただきまして、全身的な疾患を有する者への対応の3つ目といたしまして、歯科診療で特別な対応が必要な患者に対しての診療報酬上の評価でございます。
 19枚目のスライドは、歯科診療で特別な対応が必要な患者の歯科治療の特徴等を示させていただきました。
 20枚目のスライドは、特別な対応が必要な患者に対しての現行の診療報酬上の評価を示したものでございます。
 上段の診療内容に関する評価では、初・再診料におけます加算や、あるいは個別の診療項目に対する技術料の加算などの評価を示しているものであります。
 下段の白い点線で囲んだ部分につきましては、歯科医療機関の間での連携についての評価を行っているところでございます。
 21枚目のスライドにつきましては、今、御説明をしました、歯科医療機関同士での連携に係る評価を具体化して示しているものでございます。
 22枚目のスライドにつきましては、24年の診療報酬の改定で、歯科診療で特別な対応が必要な患者に対して行った対応状況でございます。
 23枚目以降は、先ほどの改定に係ります24年度の検証結果の調査を示したものでございます。
 23枚目は、特別な対応が必要な患者に対する治療時の状況ですが、例えば全身麻酔であるとか、鎮静法、いわゆる意識レベルを下げて行うような治療よりも、むしろ意識レベルを下げないで、複数のスタッフで対応した治療が、非常に多いという結果が示されてございます。
 24枚目は、そういった患者さんを受け入れる場合の課題を歯科医療機関に聞いたところ、いずれの医療機関からも、診療に時間がかかるでありますとか、あるいは医療職の負担が大きい、そういったところが高い割合で示されてございます。
 25枚目のスライドでございますけれども、歯科診療で特別な対応が必要な患者に対して、診療を実施している医療機関の中で、対応加算の対象とはならないが、特別な対応が必要な患者を治療しているケースが、7割近くあるという結果も示されてございます。
 26枚目は、このような全身的な疾患を有する者への対応の論点といたしまして、検証結果あるいは算定実績等を踏まえつつ、チーム医療の促進、あるいは医科歯科連携を一層推進する観点から、どのような対応が考えられるかということ。
 それから、歯科診療で特別な対応を必要とする者へ対して、診療の負担が大きい場合等について、どのような対応が考えられるかということを、論点として挙げさせていただきました。
 1枚おめくりいただきまして、次に加齢による口腔内の変化についての対応でございます。
 28枚目のスライドでございますけれども、これは加齢によります口腔機能の変化をイメージ化したものでございます。
 上段でございますが、23年度に施行されました、歯科口腔保険の推進に関する法律の規定に基づく、基本的な事項におきましても、生涯を通じて、口腔機能の維持・向上を図ることが明記されてございます。
 また、下のグラフでございますけれども、これは先ほど御説明したように、生涯を通じた口腔機能の獲得と、その変化をイメージ化したものでございます。例えば赤の実線が、乳幼児期に適切な口腔機能を獲得し、成人期に至った後、加齢に伴い機能が低下していく、いわゆる正常な場合をイメージしてございます。
 例えば図の左側の点線の部分では、乳幼児期あるいは学齢期に、歯科疾患あるいは全身疾患に伴います口腔内症状等によりまして、歯科医療による介入が行われなかった場合には、機能低下が起こることをイメージしておりまして、口腔機能の獲得のためには、歯科医療による介入が非常に重要であることを示したものでございます。
 29枚目のスライドにつきましては、いわゆる口腔機能の障害とはどういったものかを小児期・成人期以降に分けて、文献等から示させていただいたものでございます。
 30枚目のスライドにつきましては、乳幼児期におけます口腔機能の成長・発育の例として、歯が生え始める時期から乳歯が生えそろう時期まで、それぞれの時期の口腔内の写真を示させていただきました。
 31枚目のスライドでございますが、先ほど3歳児の虫歯の本数が減少してきているというお話をさせていただきましたが、上段の右側のグラフを見ていただきますと、3歳児の虫歯の有病者率は減少してございますが、咬合異常の割合は横ばいとなってございます。
 下段に示しておりますように、咬合異常によります口腔機能の障害といいますのは、そこに書かれていますように、虫歯あるいは歯肉炎といった歯周病を誘発したり、咀嚼機能障害を招くことが示されているところでございます。
 32枚目のスライドは、成人期におけます咀嚼の状況を示したグラフでございます。年齢が高くなるにつれまして、咀嚼状況に支障を来している者が多くなっている状況が見てとれるかと思います。
 33枚目につきましては、成人におけます口腔機能障害の割合を調査した結果でございますが、この調査では、入院または入所中の成人患者につきまして、4割を超えるような方々について、咀嚼の障害を持つという結果が示されてございます。
 34枚目と35枚目につきましては、具体的な歯科治療の例を挙げて、成人期以降の口腔機能の維持・向上に着目をしました、現行の診療報酬上の評価の例を示したものでございます。
 34枚目のスライドは、血管障害等に伴いまして、咀嚼機能障害を有する患者につきまして、いわゆる舌の機能障害に伴います、舌接触補助床という装置を装着した場合の評価を示しているものでございます。
 35枚目のスライドは、歯周病の治療中に咀嚼機能の改善等を目的に製作された装置を評価した事例を示させていただいております。
 36枚目でございますが、加齢に伴います口腔内の変化の対応する論点といたしましては、歯科疾患の重症化予防や口腔機能の成長・発育、維持・回復の観点から、小児期の咬合異常、あるいは成人期以降の咀嚼障害等について着目をして、どのような対応が考えられるかということを示させていただきました。
 37枚目以降は、歯の喪失リスクの増加に伴う対応についてでございます。
 38枚目のスライドは、歯の保存に資する歯科治療の例を示したものでございます。
 左上の虫歯の治療、右上の歯の神経を治療する、いわゆる歯内治療と言われるもの、下の図の歯周病の治療に大別されると考えられます。
 39枚目は、一般的な歯科治療の流れにつきまして、示させていただきました。
 40枚目は、参考といたしまして、通常の歯科診療に加えて行われております、先進医療の例を示させていただいております。
 41枚目のスライドは、歯を抜くに至った主な原因を、年齢階級別に示したものでございます。
 主な原因につきましては、う蝕と歯周病が考えられますが、若年層では、虫歯が原因で歯を抜くケースが多く、高齢者になりますと、歯周病で歯を抜くケースが多い結果となってございます。
 42枚目のスライドは、先ほどの歯周病の罹患状況を再掲したグラフでございます。
 43枚目でございますが、先ほどからお話しているように、歯を喪失するリスクとして歯周病が考えられますが、例えば糖尿病などの全身疾患を有する患者さんにつきましては、歯周病の発生リスクだけではなくて、症状安定後の悪化のリスク、重症化のリスクが高いことも示されてございます。
 そういった中で、歯周病に伴う歯の喪失リスクへの対応を示したものが44枚目のスライドでございます。平成20年から診療報酬上の評価として歯周病安定期治療、いわゆるSPTと言われるものでございまして、歯周病のメンテナンスを想定した評価でございます。一連の歯周病の治療の終了後に、定期的、包括的に治療を行うイメージとお考えいただければと思います。
 先ほど若年層で虫歯が歯の喪失リスクになることは御説明をさせていただきましたが、46枚目のスライドは、高齢者においても、虫歯が歯の喪失リスクとなる例を示したものでございます。
 例えば歯の根っこに発症する、いわゆる根面齲蝕と言われるものを46枚目のスライドでは示しました。
 下の段の左のグラフは、成人におけます、根面齲蝕の有病者率を示したものでございます。
 右のグラフは、高齢者における根面齲蝕の有病者率を示したものでございます。
 成人では、30歳あるいは40歳代より増加をしてございます。高齢者につきましては、歯の喪失もあり、罹患率の顕著な増加は認められない状況になってございますが、一定程度の有病率を持っている状況となってございます。
 47枚目のスライドでございますけれども、先ほど説明した根面齲蝕が、高齢者の方々の歯の喪失リスクであることを示した研究でございます。
 70歳以上の高齢者を5年間追跡した結果、治療を行っていない根面の齲蝕を有する場合には、有意に歯の喪失リスクになることを示したものでございます。
 48枚目のスライドでございますが、こういった歯の喪失のリスクの増加に伴う対応の論点といたしまして、歯科疾患に伴います歯の喪失を防止するために、歯の保存に資する従来からの歯科治療や歯周病、あるいは根面齲蝕等へのリスクの高い歯科疾患に対する歯科治療について、どのような対応が考えられるか、論点として挙げさせていただきました。
 説明は以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問、御発言等があったらお願いしたいと思いますが、かなり時間が押しておりますので、なるべく簡潔、効率的にお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
 堀委員、どうぞ。
○堀委員
 2年前の改定に比べますと、早い時期に資料をまとめていただきまして、感謝申し上げたいと思います。
 何点か意見を申し上げたいんですが、まず基本診療料についてでございます。前回の改定の答申の附帯意見に、基本診療料については、コスト調査分科会の報告等を踏まえて、そのあり方について検討をする。特に歯科については、単科で、多くは小規模であること等を踏まえて、基本診療料のあり方は、別途検討を行うと明記されております。今回の資料には、ほとんど基本診療料の記載がございませんので、できれば、次回にはその辺りの論点を示す工夫をしていただきたいということでございます。
 あとは、細かい点を資料に沿って申し上げますと、14ページの周術期口腔機能管理について、歯科を有する病院での取り組みが進んでいるという形になっておりますが、むしろ着目するべきことは、歯科がない病院の取り組みが必要であろうと思っております。今後7.1報告、あるいは前回の総会で、医科の病院の勤務医の負担軽減の中でも、周術期の取り組みについての調査があります。こういったことを踏まえて、病院の歯科の有無にかかわらず、周術期口腔機能管理の取り組みが進みますように、医科歯科連携の観点で御検討いただきたいと思います。
 17ページに歯科疾患総合医療管理料の記載がございまして、前回の改定で、この管理料の対象疾患を広げたにもかかわらず、取り組みは半分ぐらいに減っているということであります。いろんな要因があるんだろうと思っておりますが、特に歯科においては、決めごとが非常に厳格といいますか、窮屈に運用している傾向があるのではないかと思っております。
 例えば前回の改定で、在宅歯科医療は、常時寝たきり等の場合に行うということで、24時間寝ていなければできないというような、極端な運用をされていたということで、そこの文言は整理をしていただきました。そういう傾向が強いということで、歯科疾患総合医療管理料につきましても、医科からの情報提供、主治医からの情報提供に基づくということで、一方向的な紹介状を持ってきた場合に限るという、窮屈な解釈をしているところがあると聞いております。当然歯科から医科に対して情報を求めるといった、双方向の運用もこれに含まれると理解しておりますから、そういったところは、必要であれば、文言整理等もお願いしたいと思っております。
 26ページに2つの論点が示されておりまして、チーム医療の推進、医科歯科連携については、今後、周術期口腔機能管理の検証調査結果等を踏まえて、対応を議論させていただきたいと思います。
 それから、特別な対応を有する歯科治療については、その論点にありますとおり、診療の負担が大きいにもかかわらず、運用上、評価されないケースも少なくないと思っておりますので、具体的な例をもって対応を検討していただきたいと思います。
 前回の在宅歯科医療の総会での議論の際にも御指摘いたしましたが、特別対応加算につきましては、診療室では認められているにもかかわらず、より困難な在宅現場では評価されないという、矛盾がある運用がされている。これも通知の解釈のあり方だと思っておりまして、そのような不合理な運用がなされないように、風通しよく、常識的に運用できるような形を検討いただきたいと思っております。
 36ページに乳幼児、小児の口腔機能ということで、論点が整理されております。乳幼児、小児の口腔機能の維持・向上は極めて重要な視点であると考えておりまして、久しぶりにこのところが改定資料に盛り込まれたと思っております。生涯にわたる口腔機能にかかわる最初のところでありますから、しっかりと議論をお願いできれば幸いに思っております。
 記載のとおり、環境要因あるいは発達のおくれ等によって、いろいろな様態があると思っております。機能訓練であるとか、指導管理でかなり解決するところがあると承知をしておりますが、それを評価することができていないということで、その辺りを少し掘り下げていただきたいと思っております。
 成人以降の口腔機能につきましては、この資料では、咀嚼障害に関連したところが示されておりますが、さらに高齢者あるいは要介護者等におきましては、口腔機能低下としては、例えば唾液分泌機能の低下によって、いわゆるドライマウスが生じるといったことも注目されております。そういった高齢者の機能低下をどう評価して、処置をして、管理していくか。体系的な視点で御議論をお願いしたいと思います。
 38ページに歯の保存に資する歯科治療について、どう対応するかという論点を示されてございますが、前回の改定では、歯を残すことによって、長寿社会においても、生活の質を維持できるという観点で、いわゆる既存技術についての評価の見直しをしていただきました。既存技術については、歯科においては、特に財源的な事情で十分な評価がなく、据え置かれているところが多いという理解をしております。したがって、財源次第になりますが、次期改定でも、引き続き、どういった評価が適当か御議論をお願いしたいと思っております。
 最後に44ページ、45ページに歯周病治療のことが記載されてございます。歯周病治療の重要性は言うまでもございませんが、今、歯科の臨床現場から一番意見、要望が多いのは、歯周病治療に関してだと理解をしております。歯科には歯周病の診断と治療の指針という、いわゆるガイドラインが存在しますが、なぜか歯周病のガイドラインについては、その内容が厳格にルール化され過ぎているということで、結果として、臨床医療を窮屈にしているという意見が大変多く寄せられております。
 一例を挙げますと、歯周病以外の訴えを持って来院した患者さんに対しても、歯周病に罹患していた場合は、まず歯周病の治療をするんだという方向性が色濃く出ている。患者さんの訴えを優先できないということがありまして、これは前回の改定で一部是正をしていただきました。まだまだいろんなところに問題があるということで、本来、臨床医療を支援するためのガイドラインが、それを窮屈にしているという現実を踏まえて、その辺は再整理をお願いしたいと思っております。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 多項目にわたる御質問、御意見だったと思いますけれども、関連して、ほかに御発言はいかがでしょうか。
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 事務局の問題意識は十分に理解させていただきました。その上で、ひとつふたつ質問をさせていただきたいと思います。
 スライドの31に3歳児の1人平均虫歯数と咬合異常のある者の年次推移というグラフが示されておりまして、右側のグラフを見ますと、3歳児の咬合異常の割合は12%強ということで、横ばいという数字が出ております。論点の中で、咬合異常について、どう対応するのかという提示がございますが、乳幼児の咬合異常を治す治療は、どういうやり方があるのか承知していないものですから、まずはそれを御教示いただきたい。
 もう一つは、う蝕の治療と根面う蝕の治療について、48枚目のスライドに論点として挙げられていますが、これも技術的にどれぐらいの難しさなのかということは、私どもにはよくわかりませんので、通常のう蝕と根面う蝕の治療上の違い、あるいは治療期間などについて、教えていただきたいというのが、2つ目の質問でございます。
 また、意見も申し上げたいと思っております。
 1つは、患者側にとってみると、歯科の治療期間というのは、たしか過去の改定で、治療にかかる管理計画書を患者に示した場合に管理料を算定できるルールになっていたと思いますが、例えばAという歯科と、Bという歯科でう蝕の治療期間が違うということはないのか。つまり、標準的な治療期間の目安みたいなものは、設定されているのだろうかという素朴な疑問でございます。
 先ほど根面う蝕について、治療期間はどうかという質問をさせていただきましたが、標準的な治療期間の目安みたいなものは、ないのか。なければ、設定するか、もしくは、明らかにするという方向も必要だと考えております。
 もう一点は、医療技術が進めば、診療報酬点数の見直しが行われるわけでございますが、歯科も同じように、技術は随分進歩していると思います。しかし、点数の適正化という面は、余り手がつけられていないのではないかと考えています。医療技術の進歩で使われなくなった歯科技術は、点数表から削除されているのでしょうが、適正化という視点で見直すべき歯科技術はないのかというチェックを、一度やるべきではないか。

○森田会長
 ありがとうございました。
 ここで事務局からお答えいただけますか。
○田口歯科医療管理官
 歯科医療管理官でございます。
 堀委員からの御意見については、全て御意見という形で承らせていただこうと思います。
 白川委員からの御質問ですが、1点目、小児の咬合異常に対する治療という件がございました。ここに出ている咬合異常といいますのは、不正咬合といいますか、かみ合わせの異常がどうかということだろうと思います。委員も御存じのように、従来の健康保険の歯科の診療報酬の中では、歯科の矯正の保険については、審美的な要素も関係しており、一部の矯正については、保険の中に入っていますけれども、一般的な歯科の矯正については、保険の適用になっていないという形になっております。
 ここで考えておりますのは、咬合異常の治療といいますよりも、咬合異常に伴って、例えば堀委員からもありましたけれども、口腔機能的に落ちているような方々に対して、機能訓練であるとか、指導であるとか、そういったものがイメージできないかということで、今回はお示しさせていただいたところでございます。
 2点目の御質問でございますが、根面の齲蝕でございますけれども、これは通常の齲蝕の治療に比べますと、例えば根っこが出ているとは言いつつも、一部歯肉の中に入っている部分もございますので、治療をやる場合には、乾燥させてやることが必要になってまいります。口腔内の歯茎の中に虫歯の穴があると、通常の虫歯の治療とは違って、かなりやりにくい場合もございましょうし、また、一般的な齲蝕に比べますと、神経に非常に近いものですから、かなり注意を要する。一般的な虫歯の治療とは異なった考え方といいますか、やり方を考えてやっていく必要があるんだろうと考えてございます。
 そこのところは、堀先生なり、丹沢先生から御意見がございましたら、いただければと思います。
○森田会長
 丹沢先生、どうぞ。
○丹沢委員
 戻って子供の咬合異常のこともお話したいんですけれども、子供の咬合異常は、乳歯と永久歯が混ざったりするような発育のこともあって、多くの方の認識がないんです。母親にしても、乳歯から永久歯になったときのことが問題だと思っている程度の方が、非常に多いんです。そういう点で、ちゃんとした成育、しかも、顔面の発育などもそうですし、しつけとか、そういうこととも全部絡んでいるんです。
 例えば乳幼児は歯ブラシ1つをとっても、子供に持たせて歯を磨く。小学校ぐらいになると、自分で磨いていると思っているでしょうけれども、実は小学生ぐらいでは本当にきれいに磨くことはできなくて、親が最後に磨きをしてあげなければ、完全な掃除はできないんです。
 同じことで、咬合異常のためにあごが鳴るとか、痛いとか、かめないということを子供さんが訴えても、親がそれを認識してあげないと、いけないということで、保健の観点で大きく捉えてあげる必要があります。
 根面齲蝕については、もともといろんな問題があって、先ほど言った神経に非常に近いところですので、神経を抜かなければならなくなる場合もあるわけですけれども、上から虫歯が進むのに比べて、同じ程度の虫歯で横倒しになって、歯がなくなってしまうという危険が御老人の場合にはすごく多いわけです。悪いところを削って、その場合、神経が出れば、神経を抜いてということも必要なんですが、材料が上から詰める場合には、保持形態といいまして、金属を入れて落ちないような形態をとれないんですけれども、はりつけるような材料を使うわけです。セメントとか、プラスチックなどの接着材料です。カルシウムの成分が高いほど接着性が高いんですけれども、この場合には、象牙質なので、エナメル質よりも接着性が低いので、治療をしてもはげてしまうような場所もあるということで、苦労するわけです。
 それから、先ほど言ったような、歯肉の中にどんどん下がってきますから、非常に難しくなります。
 治療期間に標準的なものがあるのかということですけれども、単純な齲蝕を削って金属を入れるとか、最終的に何が入るとか、齲蝕の大きさなどによって、治療期間は変わらないと思います。ところが、一番関係が出るのは、深さなどの関係で、神経に関係している。神経が感染しているとか、根の先に病気があるとか、そういうものになりますと、治療が非常に困難になって、そんなに違いはないかもしれませんけれども、治療が遷延化することは幾らでもあるということです。標準的治療期間というのは、そのレベルになると、決めにくいと思います。
 点数の見直しなどですけれども、歯科の点数は、諸外国に比べても、業として歯科を見た場合でも、3倍も4倍も働いても、本当に低いんです。見直しをしたら、かわいそうだったみたいな話になる可能性が非常に高い点数の設定が、今、されています。
 例えば根の治療などは、やればやるほど経費のほうがかかる、そういうあれもあります。むしろ1回の治療では赤字だという治療もありますので、そういう面で、見直しをしていただきたいというのは、逆にこちらからお願いしたいんですけれども、下げられるのではないかという見直しの部分は、材料費も高騰しているので、厳しいということだけは御認識いただきたいと思います。
 以上でございます。
○森田会長
 白川委員、簡潔にお願いします。
○白川委員
 ありがとうございました。質問に対する回答はよくわかりました。
 咬合異常の調整で、一般的な矯正は入らないという説明がございましたので、それは理解いたします。
 それから、私が適正化をと申し上げたのは、ここに挙げられたような重点的な評価をしなければいけないとすれば、その一方で、適正化もセットで考えていくということを、慣例化していかないといけないのではないか。歯科医院が経営的に厳しいということは、歯科医師数が多いという状況も含めて、問題意識は持っておりますが、中医協としては、重点化と効率化はセットで考えていく責務があると考えておりますので、事務局には関連資料を準備していただければありがたい。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ほかに御発言ございますでしょうか。
 大分時間が経っておりますし、この議論は引き続き行われると思いますので、特にきょう御発言ということでなければ、本件に係る質疑はこの辺りとさせていただきたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。
 それでは、本日の御発言を踏まえて、引き続き、次回以降さらに議論を進めていきたいと思います。
 それでは、本日の議題は以上でございます。
 次回の日程につきまして、医療課長、お願いいたします。
○宇都宮医療課長
 医療課長でございます。
 次回は8月下旬を考えてございます。決まり次第、また連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。
○森田会長
 それでは、最初から長時間にわたり、ありがとうございました。本日の「総会」は、これにて閉会といたします。
 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線3288)

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