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2013年6月20日 第29回医療部会

医政局

○日時

平成25年6月20日(金)16:00〜18:00


○場所

航空会館大ホール(7階)


○議事

○医療政策企画官 定刻となりましたので、ただいまから第29回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、また足元の悪い中を御出席くださいまして、まことにありがとうございます。
 まず初めに、新しく委員に就任された方を紹介申し上げます。
 東京女子医科大学病院長の白鳥敬子委員です。
○白鳥委員 きょう、初めてこの会議に参加させていただきますが、今、女子医大病院の病院長と消化器内科の責任者をしております白鳥と申します。
 病院は立元という名前でさせていただいておりますが、今回、水田先生の後任ということで参加させていただきます。よろしく御指導のほどをお願いいたします。
○医療政策企画官 続きまして、NPO法人地域医療を育てる会理事長の藤本晴枝委員です。
○藤本委員 千葉県の九十九里沿岸部で医療を育てる守る住民活動をしております、NPO法人地域医療を育てる会の藤本と申します。
 何分、医療に関しては素人なので、いろいろとまた皆様に御指導いただきながら委員の働きを務めさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 続きまして、社団法人日本経済団体連合会経済政策本部長の藤原清明委員です。
○藤原委員 藤原でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 続きまして、NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子委員です。
○山口委員 COMLの山口でございます。
 この医療部会には、COML創始者の辻本好子がお世話になっておりました。2年前に亡くなりました跡を継いでおりまして、今回から参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 ありがとうございました。
 次に、本日の御出欠について御報告申し上げます。
 本日は、代理の方に御出席いただいておりますが、近藤勝洪委員、齋藤訓子委員が御欠席です。また、大西秀人委員、尾形裕也委員、邉見公雄委員から御欠席との連絡をいただいております。
 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。
 お手元に、議事次第、座席表、委員名簿のほか、資料1−1、1−2、1−3、資料2−1、2−2及び資料3をお配りしています。
 また、参考資料1としまして、社会保障審議会関係法令規則。
 参考資料2〜5としまして、昨年6月ですけれども、前回の医療部会以降で取りまとめが行われた検討会などの報告書をお配りしております。不足がございましたら、お知らせください。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入りますが、初めに、本部会の部会長の選出及び部会長代理の指名についてでございます。社会保障審議会令第6条第3項の規定に基づきまして、部会長は社会保障審議会本委員の互選により選任することとされており、その結果、永井委員が選任されております。また、部会長代理は、社会保障審議会令第6条第5項の規定に基づきまして部会長が指名することとされており、田中委員が部会長代理に指名されております。
 恐縮でございますけれども、永井部会長は部会長席に、田中部会長代理は部会長代理席に御移動をお願いします。
(永井委員、部会長席へ移動)
(田中委員、部会長代理席へ移動)
○医療政策企画官 それでは、永井部会長より一言御挨拶をお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○永井部会長 自治医科大学の永井でございます。
 大変な大役を仰せつかりまして、大変緊張しております。今、医療の問題点は社会の維持発展に極めて重要な課題となっております。皆様方の御協力をいただきまして円滑に議事を進めたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療政策企画官 次に、田中部会長代理より一言御挨拶をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○田中部会長代理 慶應義塾大学、田中でございます。
 永井部会長を支えてこの会を円滑に進めてまいりたいと存じます。また、医療については、さまざまな点で介護とのつながりもありますので、そこも含めて発言しながら、よい会としたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○医療政策企画官 事務局からは以上でございます。
 冒頭のカメラ撮りはここまでで終わりにしていただきたいと思います。
(カメラ退室)
○医療政策企画官 以降の進行は部会長によろしくお願いします。
○永井部会長 それでは、まず委員会欠席の際にかわりに出席されていらっしゃる方の扱いにつきましては、これまで事前に事務局を通じて、部会長の了解を得た上で当日の部会において承認を得るということになります。参考人として参加し、発言をいただくことが認められております。本日の会議につきましては、近藤委員の代理としまして、公益法人日本歯科医師会日本歯科総合研究機構主任研究員、恒石美登里参考人、齋藤委員の代理としまして、公益社団法人日本看護協会副会長、菊池令子参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○永井部会長 ありがとうございます。
 それでは、議題に移りたいと思います。
 本日は、まず、医療法等の一部を改正する法律案について意見交換を行いたいと思います。
 これは、平成23年12月22日に当部会で取りまとめました医療提供体制の改革に関する意見、また、その後の各検討会等での御議論、社会保障制度改革国民会議での議論の状況を踏まえ、事務局が医療提供体制改革の具体案として提出しているものであります。
 では、事務局から説明をお願いいたします。
○総務課長 総務課長でございます。
 お手元の資料1−1、1−2、1−3によりまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、分厚い資料1−3をお開きいただきたいと思います。今日までの経緯でございますけれども、今、部会長からお話がございましたように、一昨年12月の医療部会におきまして、今後の医療提供体制の改革に関する意見のポイントがまとめられております。今後の改革の方向性についておまとめいただいたものでございまして、具体的には英数字2のところにございますように、医師等の確保対策、病院・病床の機能の明確化・強化、在宅医療・連携の推進、チーム医療の推進という4つの柱でもって意見のポイントが整理されております。
 これ以降、2ページにございますように、それぞれの事項について検討会あるいは作業グループ、会議などを設置いたしまして議論が今日まで進められてきたところでございます。これらのうち多くは既に取りまとめが行われましたが、一部まだ取りまとめの時期をそろそろ迎えているというようなものもございます。
 こうした議論と並行しまして、3ページ、社会保障・税一体改革におきましても、医療提供体制についての議論が行われてきているところでございます。
 3ページは昨年2月の一体改革大綱、閣議決定をされたものでございます。中ほどにございますように、急性期を初めとする医療機能の強化、病院・病床機能の役割分担・連携の推進、在宅医療の充実等を内容とする医療サービス提供体制の制度改革に取り組むということが明記をされ、さらに一番下、あるべき医療提供体制の実現に向けて、診療報酬、介護報酬改定、新たな医療計画に基づく提供体制の確保、補助金等の予算措置を行うとともに、医療法等関連法を順次改正するということが閣議決定されているものでございます。
 4ページ、今後、消費税につきまして5%から8%、さらに10%へと段階的に引き上げることになっているわけでありますが、一体改革の議論の中で、引き上げます5%分のうち、4%程度を社会保障の安定化のために活用する。1%程度を社会保障の充実のために充てるという方向性が示されているわけであります。
 この充実分の1%につきましては、右側にございますように、子ども・子育て支援あるいは医療・介護、年金制度の改善ということで、医療・介護の充実には、そこにございますように病床機能に応じた医療資源の集中投入、在宅医療・介護の充実などということで1.6兆円弱程度を医療・介護の充実に充てるという整理がされているわけであります。
 また、こうした充実を行うに際しましては、5ページ、充実とともに重点化・効率化を同時に実施していくということが一体改革の議論の中で整理されております。上から2つ目の欄にございますように医療・介護につきましては、病院・病床機能の分化・強化と連携、在宅医療の充実ということで8,800億円程度の充実。その一方で、右側にございますように平均在院日数の減少等で4,400億円の重点化・効率化ということで、差し引き4,400億円程度の充実という姿が示されているわけであります。
こうした中で、とりわけ病院・病床の機能・分化について実効性のある仕組みを確立していくということが今日の大きな課題になっているというのがこれまでの背景でございます。
 それでは、資料1−1でございます。改めまして、医療サービス提供体制の現状と課題を左側に整理いたしております。今後、高齢化の進展により、医療・介護サービスの需要は大きく増大することが見込まれるわけでございまして、これに対応するために、医療サービスをより効果的・効率的に提供していくことが必要となっているということでございます。
 こうした中で、まず医療サービスの機能の面で見ますと、病院・病床の機能、役割分担が不明確である。その結果、急性期治療を経過した患者を受け入れる入院機能が不足している。また、在宅医療の確保・充実が必要となっているということが課題としてあるということでございます。
 一方で、人材確保の面につきましては、医師が地域間・診療科間で偏在しているという問題。医療技術・機器の高度化等に伴いまして医療スタッフの業務が増大している。また、引き続き厳しい勤務環境にあるといった課題が挙げられようかと思います。
 さらには、医療事故の原因究明・再発防止のため、医療事故を調査する仕組みを確立していくということが課題となっており、併せて、臨床研究の基盤を整備し、基礎研究の成果を実用化に結びつけていくということも課題になっているわけであります。
 これに対応して、右側に今回の医療法等改正法案の骨子を掲げているわけでございますが、このように今回の改正法案につきましては、今日の医療を取り巻くさまざまな課題に対応するための総合的な改正法案として考えているものでございます。
 それでは、その中身につきまして、次の資料1−2に沿って、適宜資料1−3をごらんいただきながら御説明させていただきたいと思います。
 まず、資料1−2の法案の概要、1番目に掲げておりますのが「病床の機能分化・連携の推進」でございます。
 各医療機関が、その有する病床の医療機能、具体的には急性期、亜急性期、回復期などでございますが、それぞれの医療機能が何なのかということにつきまして都道府県知事に報告する仕組みを創設するということが一つ。その上で、各都道府県が医療計画の一部として、地域の医療需要の将来推計でありますとか、ただいま申し上げました医療機関から報告された情報等を活用して、二次医療圏等ごとにそれぞれの医療機能の必要量を含む地域の医療提供体制の目指すべき姿をビジョンとして策定するということが機能分化・連携の推進でございます。
 資料1−3の7ページ、基本的な枠組みはただいま申し上げたようなことを法律に位置づけるわけでございますけれども、現在、その詳細な事項につきまして、中ほどの論点にありますが、医療機能の具体的な内容をどうするか、あるいは医療機能ごとの報告事項をどうするかということ等につきまして、「病床機能情報の報告・提供の具体的なあり方に関する検討会」を設置いたしまして、現在、さらに検討を進めているという状況にあるわけでございます。大詰めの検討の状況にございますので、また詳細が固まりましたならば、この医療部会に改めて報告をさせていただきたいと考えているところでございます。
 そうした中で、基本的な仕組みが8ページでございます。まず、医療機関による報告でありますけれども、それぞれが担っている医療機能の現状と今後の方向を医療機関に選択していただいて、病棟単位で都道府県に報告する制度を設けまして、まずは医療機関の自主的な取り組みとして進めていく。これを26年度から開始できると考えています。
 また、そうした医療機関の取り組みにつきまして、右側にありますように、国の補助金を活用して都道府県が医療関係者による、地域における医療機関の機能分化の取り組みの支援を行っていただく。診療報酬の活用についても、別途、中医協で検討を進めるということにしているわけでございます。
 その上で、一番下にございますように、地域医療ビジョンの策定でございます。各都道府県では、地域の医療需要の将来推計あるいは報告された情報等を活用して、地域医療のビジョンを策定し、さらなる機能分化を推進するということで、平成27年度の後半から、それぞれ都道府県で策定できるのではないかと考えております。そのために国におきましては、このビジョン策定のためのガイドラインを都道府県の方々とともに作成をするということを始めていきたいと思っているところでございます。
 9ページ、これもただいま申しました検討会でまだ検討中の事項でございますが、前回の会議でお示しさせていただいたものでございます。医療機関が報告する医療機能につきましては、そこにございますように、急性期、亜急性期等々、地域多機能までの5つの機能という案を示させていただいているところでございまして、2つ目の○にございますように、各医療機関は、こうした「医療機能」とあわせて、地域医療ビジョンを策定する上で必要な「提供している医療の具体的な内容に関する情報」を都道府県に報告していただくということで考えているわけでございます。まとまり次第、この部会に御報告させていただきたいと考えております。
 資料1−2に戻っていただきまして、2つ目の柱が「在宅医療の推進」でございます。
 医療計画において在宅医療についても5疾病5事業と同様に達成すべき目標あるいは医療連携体制に関する事項の記載を義務づけるという内容でございます。これにつきましては、今年度からスタートした医療計画におきまして、実行上、こうした在宅医療の記載はスタートしている状況にございますが、改めて法的にも位置づけた上で、そうした取り組みを通じてさらに在宅医療を進めていきたいと考えております。
 3点目が「特定機能病院の承認の更新制の導入」であります。
 特定機能病院につきまして、その質を継続的に確保するために更新制を導入するということでございます。
 これに関連いたしまして、参考資料の13ページ。この点につきましては、既に医療部会から特定機能病院あるいは地域医療支援病院の承認要件について具体的に検討することが必要とされたことから、お手元の資料にございます検討会を設置いたしまして、それぞれの承認要件の見直しの検討を進めているところでございます。これも大詰めの状況になっておりますので、また検討会の結論がまとまり次第、部会には御報告させていただきたいと考えております。こうした承認要件の見直しに加えまして、法律上、特定機能病院の更新制の導入を図りたいと考えているものでございます。
 資料1−2に戻っていただきまして、4点目が「医師確保対策」でございます。
 都道府県に対して、キャリア形成支援と一体となって医師不足病院の医師確保の支援等を行う地域医療支援センターの設置の努力義務規定を創設したいというものでございます。
 参考資料の14ページをごらんいただきますと、この地域医療支援センターについては、私どもの予算事業として進めてきたものでございまして、今年度30カ所の予定でございます。さらに各都道府県からは設置をしたいという御要望をいただいておりますので、さらに来年度はこれを拡充していくということを考えているものでございます。
 一言で申しますと、支援センター、一番上のところにございますように、都道府県が責任を持って医師の地域偏在の解消に取り組むコントロールタワーであると考えております。こうした地方で勤務しようとする医師の方々は、キャリア形成上の不安が一番のネックになりますので、地域の医療機関と県内中核病院との間を循環しながらキャリアの形成を図っていただための役割を担うものとして整備を進めているところでございまして、一番下のところにございますように、今日まで計808名の医師を各道府県内の医療機関へあっせん、派遣するなどの実績を上げています。このように、既に都道府県で機能しているという実態を踏まえた上で、医療における重要な組織として法定化を図っていきたいと考えているものでございます。
 1−2に戻っていただきまして、5点目、6点目でございます。
 5点目が「看護職員確保対策」であります。
 看護職員の復職を効果的に支援するという観点から、看護師免許等の保持者につきまして、都道府県ナースセンターへの届出制度を創設するということであります。
 6点目は「医療機関における勤務環境の改善」という、古くて新しい課題でございます。
 国における指針の策定など、医療機関の勤務環境改善のための自主的なマネジメントシステムを創設していただく。そして、都道府県ごとにこうした取り組みを支援する医療勤務環境改善支援センターの設置等を規定したいというものでございます。
 参考資料の15ページ、まず、医療機関の勤務環境改善につきましては、私ども厚生労働省内にプロジェクトチームを設置いたしまして検討を進めてまいりまして、昨年の末に一定の報告書をまとめたわけでございます。
 その内容といたしましては、左側の図にありますように、国におきまして勤務環境改善のためのガイドラインを策定するわけでありますけれども、各医療機関におきましては、こうしたガイドラインなどを参考にしてそれぞれ改善計画を策定していただくということであります。
 また、こうした医療機関の取り組みを支援するために、各都道府県に右側にあります医療勤務環境改善支援センターを設置していただき、働きやすい環境整備に向けた各医療機関の取り組みを総合的、専門的にアドバイスをしていただくということを考えているものでございます。この支援センターにつきましては、各都道府県から医療関係団体等による委託によって実施していただくということを想定しているところでございます。
 参考資料の17ページ、看護職員の確保対策でございます。社会保障・税一体改革の中では、現在、150万人の看護職員が、将来的には200万人必要になるという試算も出されているところであります。そうした中で少子化が進んでいるわけでございますので、こうした看護職員を確保するためにはもう一段の抜本的な対策が不可欠だと考えているわけでございまして、そうした指摘が国民会議からもなされているわけであります。したがいまして、離職中の者を含め、個々の看護師免許保持者の状況を的確に把握した上で、それぞれのニーズを踏まえた研修、情報提供、相談等々の支援を実施していく仕組みを設ける。また、働きやすい職場づくりによる離職防止の徹底等の取り組みを行っていくということが不可欠であると考えているわけでございます。
 対応の方向性でございますけれども、現在はそうした潜在看護師がどこにいるかということもわからない状況にあるわけでございますので、看護師等免許保持者について一定の情報の届出制度を創設して、離職者の把握を徹底したい。その上で、ナースセンターがライフサイクルを通じまして適切なタイミングで復職研修等の必要な支援を行うという仕組みをつくっていきたいということが一つあります。
 それにあわせまして、ただいま申し上げましたように、医師等を含めた医療スタッフ全体の勤務環境を改善するというシステムを普及させることによりまして、定着、離職防止を進めていきたいということでございます。
 資料1−2に戻っていただきまして、右側、7番目の「チーム医療の推進」でございます。
 1看護師の特定行為の問題につきましては、チーム医療推進会議におきまして相当程度の回数の御議論を重ねていただき、先般取りまとめが行われたわけでございます。その取りまとめの概要は20ページでございますが、最初の○のところにございますように、医師または歯科医師の指示のもと、診療の補助のうち、実践的な理解力、思考力、判断力を要し、かつ高度な専門知識及び技能をもって行う必要のある行為を特定行為として、保助看法において明確化する。この特定行為の具体的な内容については省令等で定めるわけでございます。
 2つ目の○にございますように、医師または歯科医師の指示のもと、看護師が特定行為を実施する場合には研修を受けることを制度化するということであります。
 さらに一番下の○にありますように、厚生労働大臣は指定研修を終了した看護師からの申請によりまして、研修を終了した旨を看護師籍に登録するとともに、登録証を交付するというのが特定行為に係る看護師の研修制度でございます。
 2、3、診療放射線技師、歯科衛生士の問題でございます。この点につきましては、既に医療部会で御了解をいただいた内容でございます。参考資料の19ページの下のところに記載させていただいております。診療放射線技師が実施する検査に伴い必要となる行為、具体的にはそこに書いてある2点でございますけれども、新たにそれを業務範囲に追加するということ。歯科衛生士が歯科医師の直接の指導のもとに実施しているフッ化物塗布等々の業務につきまして、歯科医師との緊密な連携を図った上で実施することを認めるという内容でございます。
 資料2−1に戻っていただきまして、8点目が「医療事故に係る調査の仕組み等の整備」でございます。
 参考資料の23ページ、この問題につきましても、長い経緯がある問題でございますけれども、検討部会で議論を重ねまして取りまとめが先般行われたものでございます。その取りまとめの内容が23ページからでございますが、この医療事故に係る調査の仕組み、2のところにありますように調査の対象としましては、診療行為に関連した死亡事例を対象とし、死亡事例以外については段階的に拡大していく方向で検討するというまとめでございます。
 「3.調査の流れ」でございますが、医療機関はそうした診療行為に関連した死亡事例が発生した場合には、第三者機関に届け出るとともに、速やかに院内調査を行っていただく。そして、その結果についても第三者機関に報告するということで、まずはそれぞれの医療機関でしっかりと院内調査を行っていただくことを基本にするということであります。しかしながら、院内調査の実施状況や結果に納得が得られなかった場合など、遺族、医療機関から調査の申請があったものについて第三者機関が調査を行うという全体の枠組みであります。
 また「4.院内調査のあり方について」でありますが、そうした死亡事例が発生した場合、医療機関は院内に事故調査委員会を設置する。その際、原則として外部の医療の専門家の支援を受けることとし、必要に応じて、その他の分野についても外部の支援を求める。
 そうした外部の支援を円滑、迅速に受けることができるように、その支援や連絡調整を行う主体として、都道府県医師会、医療関係団体、大学病院、学術団体等を支援法人・組織としてあらかじめ登録する仕組みを設ける。
 24ページの「5.第三者機関のあり方について」でございますけれども、民間組織を第三者機関として設置するということでありまして、第三者機関の業務につきましては、そこにございますような1〜5についての業務を行うということであり、さらにこの第三者機関は全国に1つの機関とし、調査の実施に際しては案件ごとに各都道府県の支援法人・組織と一体となって行う。こうした取りまとめが行われたところでございます。こうした内容に沿った法制化を図っていきたいというのが8点目でございます。
 1−2に戻っていただきまして、9点目が「臨床研究の推進」でございます。
 参考資料の26ページ、この臨床研究中核病院につきましては、現在、予算事業として私どもが今、取り組みを進めているものでございます。そこにございますように臨床研究の質を保障する、難病や小児疾病等の治療のための医師主導治験を継続的に実施可能な体制を確保するという目的のもとに予算事業を進めております。
 中ほどのところにございますように、早期・探索的臨床試験拠点あるいは臨床研究中核病院という形で23年度から進めており、現在までに15カ所の整備を行ったものでございます。
 今後、中核病院を法定化いたしまして、法令に規定する一定の基準を満たした病院につきまして、中核病院として承認するという枠組みを設けることによりまして、こうした中核病院が外部の資金の獲得を容易にできるようにするとか、必要な人材が確保しやすいようにするといった状況になることにより、しっかりとした中核病院として機能する形にしていきたいということであります。
 資料1−2の10点目「外国医師等の臨床修練制度の見直し」でございます。
 参考資料の27ページ、右上にございますように、昨年6月の医療部会にこの問題についてお諮りをし、御了承をいただいた点でございます。外国医師の臨床修練制度、現行は許可の有効期限は最長2年間とされているわけであります。これにつきまして、正当な理由、具体的には医学部の大学院に在学中であるといったような場合などにつきまして、最長2年間で許可の有効期間の延長を認めるということが一つであります。
 それにあわせまして、(2)にございますように、厚生労働大臣が関与する手続・要件を簡素化するという方向で見直しを行いたいということ。
 さらには28ページ、こうした臨床修練制度につきまして、純粋な修練に加えて、2つ目の○にございますように、教授あるいは臨床研究を目的として来日する外国の医師についても、当該外国の医師や受け入れ病院が一定の要件を満たす場合には診療を行うことを認めるという仕組みに変えていきたいということであります。
 1−2に戻っていただきまして、11点目の「歯科技工士国家試験の見直し」であります。
 参考資料は29ページ、昭和57年の歯科技工士法の一部改正によりまして、歯科技工士の免許は都道府県知事免許から厚生大臣免許になったわけでありますが、実技試験の実施の面から、試験は当分の間、歯科技工士の養成施設の所在地の都道府県知事が行うことにされたわけでございます。
 しかしながら、3つ目の○にございますように、近年、インプラント等々の精密な技術が必要とされる歯科技工士の需要が増加しているわけでありますが、地域によっては、このような高度な技術に係る試験問題を作成できる試験委員を確保して出題することが困難な状況になっていますので、この機会に歯科技工士国家試験については、国が実施するように改めたいということであります。
 あわせまして、一番下段にございますように、歯科技工士国家試験等を指定試験機関においても実施できるように改めるようにするという内容でございます。
 1−2、最後の12点目「持分なし医療法人への移行の促進」でございます。
 参考資料の30ページ、平成18年の医療法改正によりまして、医療法人の非営利性を徹底するという観点から、持分なし医療法人が医療法の本則、原則となったわけでありますが、持分あり医療法人から持分なし医療法人への移行が十分に進んでいるとは言えない状況にあるわけでございます。このため、持分あり医療法人から持分なし医療法人に移行するものにつきまして、その間、医療法人の経営者の死亡により相続が発生した場合には、相続税の支払いのための出資持分を返礼するということが発生し、医療継続が困難になる場合がございますので、そうしたことが生じることのないよう、引き続き医療を提供できるようにするために、まず、持分ありからなしに移行しようとする医療法人が移行計画を策定し、それを都道府県知事が認定するという仕組みを設けたいということを考えております。
 そうした認定を受けた医療法人につきましては、一番下のところの支援策でございますが、税制措置、補助制度、融資制度において支援をするということを考えていきたいと思っておりまして、とりわけ税制措置でございますが、こうした仕組みができた暁には、来年度の税制改正要望におきまして、出資者の死亡に伴い相続人に発生する相続税の納税猶予等の特例措置の創設を目指した取り組みを進めていきたいということで考えているわけであります。
 いろいろ大部の内容でございますけれども、説明については以上でございます。よろしくどうぞお願いいたします。
○永井部会長 ありがとうございました。
 この医療法等改正法案につきましては、引き続き次回以降も御議論いただきますけれども、本日のこれまでの説明につきまして、委員の皆様から御意見を伺いたいと思います。
 まず、本日、荒井委員から御意見が提出されております。荒井委員に御紹介していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○荒井委員 知事会から医療部会の委員を命ぜられました、奈良県知事の荒井でございます。初めての参加でございますが、よろしくお願いします。
 医療機能分化を中心に医療法が改正されますことは大変敬意を表しております。本日は、全国知事会の資料と奈良県知事の意見と2つ出しておりますので、その背景等を含めて簡単に御説明させていただきたいと思います。
 全国知事会意見は1枚でございますが、昨日、吉岡総務課長が知事会にお越しになりまして御説明をされました。大変好評でございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 ただ、先ほど、この医療法改正で何度か吉岡さんが大詰め大詰めとおっしゃったのですが、きのうの知事会説明ではキックオフキックオフと言っておれましたので、大分言葉のニュアンスが違うなというのが知事会の感触でございます。実質、知事会にとっては、きのうの説明が初めてでございましたし、私も初めてでございましたので、キックオフでも大詰めでもいいのですけれども、いい医療法改正ができるように協力をさせていただきたいという思いは変わりませんが、知事会の意見がそういう気分を背景にした意見になっておりますので、御了承願いたいと思います。
 医政局にとってはお聞き苦しい点があるかもしれませんが、簡単にだけ触れさせていただきます。都道府県知事は大きな役割をいただいておりますので、今後も責任を果たしていく覚悟でございます。
 3パラでは、大詰めにもかかわらず、これまでの十分な協議は行われていなかったと認識しております。したがって、今度は具体的な継続的な議論が必要でございます。とりわけ地域医療ビジョンは大事でございますので、このようないい地域医療ビジョンができるように、ともに協力をさせていただきたいと思います。
 5パラ目でございますが、秋の臨時国会での法案提出ありきと言われると知事会はとても固くなりますので、十分納得した上で法案を自民党に運んでいただきたいと思います。そのような観点から、まだ議論が私どもにとって不十分な点があるという点を私の意見で多少具体的に紹介しております。今後とも国と知事会は、議論を尽くした上でいい医療制度をつくっていきたいと思っております。
 私の意見として7枚ぐらい書いておりますが、簡単に概略を御説明申し上げさせていただきます。
 パラ1は、この医療部会の深甚のある議論は大事でございますので、感謝を申し上げます。
 第2のパラは、しかし、地方の行政の関係者と厚労省初め国の関係者とでは忌憚のない意見が多少行われなかったような認識がありますので、今後、これを機会に十分な意見交換を行うことが何よりだと思います。医療部会とのそういう意思疎通がその程度だと認識しておりますので、知事会の意見をまだ十分集約できておりませんので、本日は私個人の意見を中心に、以下、稚拙な面も多数あると思いますが、とりあえず申し述べさせていただきたいということでございます。
 1番目は、一般病床の機能分化でございます。
 一般病床の機能分化については、医療資源適正化のために必要だという点は理解いたしますが、今度、急性期医療を中心に機能分化を行う考え方については、多少不明確な点があるように思います。急性期医療の強化なのか、行き過ぎたと言われる7対1看護の是正なのか、その他のことなのか。患者サイドから見て、あるいは医療計画策定者から見て目的をはっきりするのが大事かと存じます。よく見る図でワイングラスからビアグラスにするとおっしゃいますが、それはどのようにできるのかと思います。
 (2)でございますが、急性期医療の強化は大事でございますが、それが目的であれば、さらに根源的な我が国の終末期医療提供のあり方について明瞭で堅実な考え方を確定する必要があると思います。
 今、急性期の救急病院で救急車で運ばれてまいりますと、地方の公立病院でも大体1,000万円ぐらい医療費がかかると言われております。これでいいのかどうかということは終末期医療の大きな課題のように思います。さらに医療機能の分化をする概念の急性期、亜急性期ということはわかりますが、疾病ごとに意味が異なるように思いますので、明確な定義づけが必要であると存じますとともに、医療機能の概念を病床の種類分化に制度化するというのには多少テクニックが要るように感じております。どのように病床の種類分化が機能分化につながるのかといった点でございます。
 また、医療機能の分化に対応いたしましては、診療報酬の改定とか、人的資源の配置、確保が並行して行われないと、その報告制度だけでは難しいのではないかという感じを持っております。
 (5)でございますが、今までの資源の配分は、診療報酬の仕組みの中で規定されておりますが、都道府県にはこれらを制御する権能はありませんので、一般病床の機能分化をやれよ、責任あるよと言われても、それだけでは片手がないような感じがいたします。正直なところ、手が余りないような感じを受けております。なお、奈良県では基準病床の医療計画の中で抑制するということについては、実は空き病床が随分ありますので、空き病床の有効活用をかねてから厚労省に陳情しておりますが、まだ実現しておりません。
 また、医療法上、知事は病院の開設許可という大変重要な権限がございますが、最近奈良で起こった事例でございますが、健康保険の指定医の取消があるときに、開設許可をどのように運用するかという点について、法のリンクが余りうまくいっていないように感じております。既存の事業者の方から訴訟を起こされております。このような事例もございます。
 (7)でございますが、一番大事な機能の分化について、目的、制度化の輪郭、付随して整うべき措置の内容など、中核となる項目について理解が十分得ていないと我々は思っておりますので、そのような中で報告徴収義務が課されて、また地域医療ビジョンを作成するという医療法改正は今のところ受け入れがたいと考えております。報告制度からビジョンを厚労省はつくられて地域医療ビジョンをつくるというよりも、私の個人的な考え方では、地域医療ビジョンをつくるために、国と地方が共同で作業を始める、シミュレーションをやる、その上で必要な法的措置を発見して立法化するということのほうが大変スムーズにいくのではないかという認識をしております。
 2つ目は、在宅医療の推進でございますが、在宅医療は極めて重要なものと認識しております。その推進に積極的に取り組まれていることに敬意を表します。しかし、医療計画に記載される在宅医療の推進が単なる絵に描いた餅にならないようにするためには、在宅医療の周辺にはいろんな課題があるように思います。
 1つ目は、在宅高齢者には、医療のほかに諸ニーズがございます。高齢者QOLの中で医療はどのように役割を果たすのか、医療法の中での確固とした位置づけがあるのが望ましいと思います。
 次に、在宅医療という概念を明確に打ち出されるときに、病院医療と対比されるように思いますが、在宅医療の定義と果たすべき機能は大分違うように思いますので、法上明確にしてほしい。いつも通達で明確になるから、これは逆になると思います。ここで明確になって通達で施行するというのが民主主義の世の中でございます。
 在宅医療の定義がはっきりしてくれば在宅環境の整備に大きな役割を果たすべき。高齢者QOLに大きな役割を果たすべきと考えております地方公共団体にとっては大きな意味が生じると思っております。在宅医療の担い手と在宅ケアの担い手は違うと言われておりますが、その関係と協力のあり方を医療法の世界と関係の法の世界とどのようにリンクされるのか、リンクがないと現場はなかなか動きません。在宅医療はこうだと書いてそれに沿ってやれと言っても現場は違いますので、リンクは必要かと思います。
 在宅医療につきましては、医師が不在になられることが多いわけでございますので、司法で言うADRのようなもの、医師がいなくても代替行為が在宅でできるようなものがあるのかどうかということを検討していただきたく存じます。医師の指導のもとに常に看護師の業務がありますが、在宅医療の看護師の業務というのは多少幅広くなる。また、看護師のほか、ICTとか保健師とかケアマネの医療類似行為といいますか、そのような代替行為の定義も必要かなと思います。
 しかし、在宅の終末期医療のあり方を考えないと、在宅医療の明確な定義もできないと思います。自宅みとり率は奈良県が全国で一番多いのですけれども、在宅における終末期の過ごし方について余り共通の意識が発生していないように思います。
 次は、在宅医療については、今のようなことでございますので、在宅医療推進を医療計画に記載して法的な記載にするだけでは本質的な進歩がないように感じているところでございます。それとの関係で、いわゆる社会的入院の扱いでございますが、高齢者のみならず我々は全てあの世に行きますが、どのような施設で終末を過ごせばいいのか。三途の川を渡る前にどの船に乗っておけばいいのか積極的に確立していかないといけないと思います。
 多死社会が間もなく訪れてまいりますが、高齢者に対する地域医療ビジョンの作成が進むべきだと思いますが、そのためには在宅医療の概念のほかに療養病床における医療、老健施設における医療、どのような違いがあるのか明確になることが我々にとって大変望ましいと思います。さらに、人生の末期に身の置き場のない人をどのように扱うか。住宅があるようにするのが我々は大事だと思っておりますので、終末期の医療と終末期の過ごし方がうまくマッチできれば、我が国はとてもよくなるように思います。
 特定機能病院の承認の更新制については必要と考えます。医師確保につきましては、偏在につきまして当部会の23年12月21日、22日の意見では、責任を持って取り組むために法制化等により都道府県の役割を明確にすべきと書いておられますのは卓見だと感じております。ただ、そのような医師偏在を是正するための都道府県の手段は皆無に等しいように思っております。地域医療支援センターの設置だけではとても期待される役割を都道府県は果たし得ないと思っております。
○永井部会長 済みません、あと手短にお願いできますか。
○荒井委員 わかりました。では、要点のみを申し上げさせていただきます。
 (3)は、今次の医療法改正を機に、国を挙げての医師確保の実効性のある体制を構築すべきだと思います。まず、国のほうで1〜5に書いてありますようなことを述べられて、地方との対話のきっかけをつくっていただきたいと思います。さらに、国と地方との役割分担について、国の考え方を明確に示していただきたいと思います。
 5ページ(6)でございますが、専門医の地域医療への貢献の拡大のために、専門医の認定制度の確立は極めて重要と思います。学会に委ねるのではなく、国による専門医制度の確立を望んでおります。
 看護師確保対策でございますが、都道府県知事への届出は適切なものと考えます。看護師確保については、国と地方がいろんなことについて協議を深めさせていただきたいと考えております。医療機関の勤務環境改善でございますが、医療機関における夜間勤務、超過勤務の実態は過酷でございます。良質な医療提供の観点からは、一日も早い環境改善が必要だと思います。ただ、医療勤務環境改善センターで十分かというと、全くそのようなことはないと思います。このような法改正だけで勤務環境が改善できると考えておられるならば不十分な対応をしていると存じます。医療法所管官庁として勤務環境改善に向けての気迫と見識を示してほしいと思います。
 とりわけ労働基準法と医療法の内容にそごがございます。宿直をめぐっての解釈が違います。医療法16条の解釈と労働基準法41条の解釈が違います。この法律改正について、細川大臣に私が陳情いたしましたが、ナシのつぶてでございます。
○永井部会長 済みません、項目だけでお願いできますか。項目を中心にお願いします。
○荒井委員 では、よく読んでおいてくださいね。チーム医療については概念を明確化してほしいと思います。
 医療事故に関する調査の仕組みについては、今の調査の仕組みでは不十分だと思いますので、ここに書いてあるような調査が必要かと思います。そのほかの医療法とその他の医療関係法制の体系化づくりも必要かと思っております。よろしく御検討をお願いいたします。
○永井部会長 ありがとうございました。
 事務局、どうぞ。
○総務課長 今、荒井知事からたくさんの御意見をいただきましたので、これは改めて別途、私どもの考え方を文書で整理してお渡しをさせていただきたいと思っております。
 とりわけ医療機能の分化の問題、昨日、知事会と意見交換をさせていただきました。おおよそ基本的なところについて反対だといったような御意見はなかったと認識しておりますけれども、引き続き都道府県の理解を得なければ私どもは前進できないと思っており、これからも丁寧に意見交換をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○永井部会長 それでは、委員の皆様から御意見をいただきたいと思います。
 どうぞ。
○齋藤委員(菊池参考人) 2つの法律改正案につきまして、まとめて意見を申し上げます。
 まず、看護職員確保対策の観点から、「6.医療機関における勤務環境の改善」で示されている自主的な勤務環境マネジメントシステムの創設に賛成です。看護職が職場をやめる原因は、結婚、出産、育児といった女性特有の原因のほかに勤務環境が厳しいことがあります。特に夜勤交代制の勤務環境を改善すると同時に、妊娠中、育児中でも働き続けられるような勤務環境整備が看護職確保上有効だと考えます。
 本会では、ワーク・ライフ・バランスのワークショップ事業を展開しておりますけれども、この事業に自主的に参加して、自分の病院でできるところから改善に取り組み始めた病院では、離職率が下がったとか、看護職員を確保できるようになったとかという成果が上がっております。そこで、医療機関が自主的に勤務環境の改善に取り組むマネジメントシステムを創設し、行政がそうした取り組みを支援する仕組みは重要と考えます。
 また、2つ目に、医療機関における勤務環境の改善の仕組みが創設されることで、「5.看護職員確保対策」で提案されている都道府県ナースセンターへの届出制度が職場復帰に実効性のある制度になっていくと考えます。免許保持者の届出制度の具体につきましては、今後、保助看法上の看護師籍や業務従事者届出等の連動とか、ナースセンターの機能強化などを十分に検討し、ナースセンターによる職場復帰システムが実効性のあるものとして構築されることを望んでおります。
 以上です。
○永井部会長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
 加藤委員、どうぞ。
○加藤委員 特定機能病院の承認の更新についてでございますけれども、この導入は妥当でありまして、問題がないと考えております。
 現在、特定機能病院の承認要件の見直しが検討されていると思われますが、制度本来の意義、役割を明確にした上で、具体的な要件を設定すべきであると考えます。特定機能病院が制度化されて約20年が経過しますが、その役割として求められる高度の医療のレベルの変化や臨床研究、研修等についての達成度等の関係も踏まえて検討していくべきであろうと考えます。
 以上です。
○永井部会長 ありがとうございます。
 ほかに。
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員 法案の概要の「1.病床の機能分化・連携の推進」の中の2のところで、医療機関からの情報を活用して二次医療圏ごとに地域医療ビジョンを作成するということになっております。これにつきましては、参考資料の10ページ、イメージ図が書いてありますが、報告制度と地域医療ビジョンの流れについて少し詳しく説明いただければと思います。
○総務課長 それでは、参考資料の10ページをごらんいただきたいと思います。まず、報告制度につきましては、今、検討会で議論を引き続き行っているところでございます。この検討会の場で、各医療機能の考え方や具体的な内容、提供方法についての検討を行っているわけでありまして、6月を目途にと書いておりますけれども、もう少し先になるかもしれません。できるだけ早く取りまとめをお願いしたいと思っております。
 そうした詳細が決まりますれば、その後、医療機関から都道府県に報告をするシステムの整備、その準備にかかることができるわけでございます。そうしたことを経て、26年度後半とありますけれども、26年10月が1回目になろうかと思います。都道府県は報告制度を通じて、地域の各医療機関が担っている医療機能の現状等を把握することができるようになるわけであります。
 その一方で、ビジョンの策定でございます。まず、現在行っている検討会でのまとめができますれば、その後、速やかに都道府県で策定をするビジョンのガイドラインの作成等の検討を行うための検討会を設置して議論を行いたいと思っております。できれば26年度の前半にはガイドラインをお示ししたいと考えておりますので、それを受けて、以後、都道府県のほうでビジョンの検討に入ることが可能になるわけでございます。したがいまして、27年度後半から、各都道府県においてビジョンの策定ができるといいますのは、都道府県において1年余りの期間、検討をいただくことができるのだろうと考えているわけでございます。
 ただ、27年度後半からビジョンを策定と書いておりますけれども、全ての都道府県が27年度後半にきっちりできるかというと、恐らくそれぞれ地域の状況があろうかと思いますので、少しおくれた形でビジョンを策定するところもあるだろう。そうしたところは私どもは弾力的に考える必要があると思っているところでございます。
○西澤委員 わかりました。この報告制度はぜひ早く進めていただきたいということです。今、スケジュールを聞きましたが、法案の概要のところに、医療機関から報告された情報を活用して地域医療ビジョンをつくるとなっております。さらに、参考資料2のほうで急性期医療に関する作業グループで出されました整理、一般病床の機能分化の推進についての整理というものがございます。
 その3ページ「3.地域において均等のとれた機能分化と連携を推進していくための方策」の中にこのことがうたわれているのですが、まず都道府県が報告制度を通じて医療機関の現状を把握するということになっており、報告された内容、その把握したものをさらに分析して、その分析をもとに地域医療のビジョンに対するガイドラインの作成という順序になっております。
 しかるに、10ページの図を見ると、そういう順序であれば報告制度の運用が26年後半、10月からでございまして、これを分析して、さらに下のガイドラインということになれば、どう見てもこれは25年度後半では無理だと言えます。このあたりの関係をきちっとしていただきたい。これであれば報告された内容を活用しないでガイドラインをつくるということであり、今までの議論してきた趣旨とは違うと思っております。
 ただ、時間も限られておりますので、今、言ったようなことをうまくタイムスケジュールをつくって、ぜひ報告したものを基にしながらガイドラインをつくって、いいビジョン策定を、という流れにもう一回考えていただければと思います。
 以上です。
○永井部会長 では、中川委員、どうぞ。
○中川委員 事務局、総務課長にお伺いします。
 急性期医療に関する作業グループでいろんな議論がありました。私は、そのときに委員として出ていましたが、当初、急性期病床群を設定するという議論があり、そのまま導入すると各地域で急性期医療が提供できない地域も発生するのではないかという議論をしました。今、西澤委員が紹介した参考資料2の内容は、まずは全国各地の現状を都道府県が把握して、それを詳細に分析した上で、各都道府県の地域医療のビジョンのガイドライン、さらにはビジョンの作成に移ると結論づけて終わったはずです。それが今の病床機能情報の報告提供の具体的なあり方に関する検討会に移ったはずです。資料1−3の10ページは、西澤委員がおっしゃったように、報告制度の運用開始前に下の地域医療ビジョン、25年度後半から26年度前半に地域医療ビジョンのガイドラインを策定するとなっています。どう考えても文脈がおかしい。おかしいのは多分わかっているのだと思います。そうですね。なぜこんなに急ぐのか。
 そこでお聞きしたいのですが、当初、急性期病床のあり方のワーキンググループで決まったスケジュールでは、説得力がないのでしょうか。こういう道筋で各都道府県の現状を詳細に把握した上で、順序を追って、しっかり議論して各都道府県でビジョンを策定していくのだというのは非常にわかりやすくて説得力があると思います。先ほど荒井さんがおっしゃったこととも関連しますが、なぜ拙速に急ぐのかということについては説明を求めたいと思います。
○永井部会長 事務局、いかがでしょうか。
○総務課長 病院・病床の機能分化の問題につきましては、一体改革の議論の中でも非常に大きな課題として国民会議でも議論されているわけであります。そうした中で、私ども、当初はビジョンの策定につきましては、平成30年度と考えておりました。これは今、新しい医療計画が今年度からスタートしておりますので、その次の医療計画であれば平成30年度ということになるわけでありますけれども、今回のビジョンにつきましては、医療計画のそのほかの部分に直ちに影響を与えるものでもございませんので、そういう意味で25年度からスタートする医療計画にプラスで差し込んだ形でできると考えているわけであります。国民会議のほうでは、やはり30年度というのは余りにも遅いではないかと、もっと前倒しすべきという御意見もあったわけでございますので、現実的にこうしたスケジュールを参考資料の10ページでお示しさせていただいておりますけれども、こうしたスケジュールで進めることは、現実的に可能なのだろうと思っております。
 すなわち、具体的な詳細な内容につきまして、検討会で取りまとめをこの夏にでも行っていただければ、実際に報告制度が来年の秋には開始をできるのだろうと思っております。一方で、ビジョン作成のためのガイドラインの作成を並行して進めるわけであります。したがって、ガイドラインに沿ってそれぞれの地域でどのぐらいの必要量がそれぞれ医療機能ごとにあるのかという算出が可能になりますし、一方では、各医療機関から報告を受けた医療機関の現実の姿というものが出てくるわけでありますので、そうした双方の情報をもとに地域の医療ビジョンを策定することができる。それが現実的なスケジュールで可能なのだろうと思っているわけでございます。したがって、この間、私どもの考え方に特に大きな変更があったということではないと思っています。
○永井部会長 関連する御発言はありますか。
 では、中川委員、どうぞ。
○中川委員 大きな変更があったというわけではありませんと言いますが、大きな変更ではないですか。急性期医療のワーキンググループの結論を無しにしたのですから、大胆に変えたのですから。国民会議で平成30年度を待たず27年度から前倒しして作成すべきではないかという御意見があったと言いましたが、これはどういう意味ですか。
○総務課長 まず、参考資料2で、急性期医療に関する作業グループで昨年6月にまとめていただいたものをお配りさせていただいております。また改めてごらんいただければと思いますけれども、基本的にこの内容に沿って現在の検討会も行っておりますし、私どもがお示しさせていただいているスケジュールが何か反しているということでは決してないと思っております。
 国民会議での指摘は、先ほど申しましたように、医療機能の分化・連携を進めるということが非常に重要なことである。そうしたことは消費税を引き上げるということに際しまして、しっかりと機能分化を進めることができるという枠組みをお示しする必要があるという趣旨で御指摘いただいているものだと思っているわけであります。
○中川委員 全然説得力がないです。急性期の医療におけるワーキンググループのスケジュールがなぜ遅すぎるということになるのでしょうか。全国の医療提供体制は、現在の必ずしも潤沢でない医療資源のもとで絶妙なネットワーク、機能分化を果たしていると思います。日本全国の医療提供体制はそんなにひどいですか。その上で、新たな機能分化をさらに進めるために、現状の把握を本当に丁寧にやりましょうと、こんなに看護師さんが少ない、医師も少ないところでも一生懸命急性期医療をやっている地方の病院もちゃんと評価しようと、都道府県で見ていただこうと、その上で現場の実情に合わせた提供体制、ビジョンをつくっていこうということがなぜ説得力がないのでしょうか。わかりません。
○総務課長 今日の医療機関が果たしている役割、それは私どもとしても非常に大きな役割を果たしていただいているということは十分認識した上での話でありますけれども、やはりこれから高齢化が進展している中で、医療の充実と効率化というものを同時に実現していかなければいけない、そうした中で機能分化が大きな課題になっているということは中川委員も重々御承知のことだと思っております。
○永井部会長 先に御発言の方、これに関係して、藤本委員、お願いします。
○藤本委員 今のお話に付随してですけれども、私は、そもそも病院の機能だけを調べて医療提供体制を考えていくということは片手落ちではないかと思っております。地方でよく急性期の病院が結局次の患者さんの受け皿がないために入院、退院できない患者さんが多くて急性期の機能が果たせないというような実態があちこちである中で、在宅医療も絡めた上での調査でないと、ベッドを持っている病院の機能だけを見て計画を立てても多分地方では回らないと思うのですが、その辺のことは御議論があったのでしょうか。
○総務課長 おっしゃるように、医療機関の機能分化を進めると同時に、在宅医療の充実あるいは介護の体制の整備も同時に進めていく必要があるというのは同じ認識でございます。そのために、在宅医療につきましても具体的な取り組みをさらに進めていかなければいけないと考えているわけでございまして、最終的にはそういう地域の姿というものは各都道府県において医療計画の中で示していただくわけでございますので、そういう意味で医療機能のビジョンだけではなくて、最終的にはトータルとして医療計画の中でそれぞれの地域における医療の提供体制をどうするか定めていただくということで考えているわけであります。
○永井部会長 日野委員、どうぞ。
○日野委員 今、盛んに言われていることは、当初この会議が発足しましたときに私が言ったのかもわかりませんが、急性期という言葉の定義をはっきりしようよと、それからスタートしないとどこにもたどり着かないという話をしたのですけれども、資料の10ページの手前に出てきましたが、この論議を進める過程におきまして、亜急性期、回復期リハビリテーションという言葉が出てまいりまして、これは四病協でも随分練っているところですが、いみじくも急性期が何かということはよくわかっていない。みんな頭の中で幻想を描いて急性期急性期と言うのですが、手術が急性期なのか、何か内科的処置は急性期に含まれないのかということもはっきりできていない。ですから、この議論は別の目的があって急ぐ事情というのもあるのだと思うのです。
 中川先生の言われていること、現状がそんなに問題があるかというと、そんなに問題はないということも事実だと思うのですが、やはりどの病気にあるかということを亜急性期、急性期、回復期、これは一番下に出てまいりますが、地域多機能、これは地域一般病棟と言われたこともありますが、それらの関係がどうなるかわからないまま言葉だけが出てきているというところも問題であって、これを本当は我々は医療提供側は整理した上で話題として取り上げていただきたい。それがないものだから、一足飛びに別の方法で法制化して何とかやろうと思っても実態が生じてこないのだと思います。
 それは一つの問題ですが、私はそれを取り上げて言うつもりはなくて、実は小さな問題ですが、関連したこと。
○永井部会長 できたら関連したことをよろしいですか。
○日野委員 それでは、以上でございます。
○永井部会長 ほかによろしいですか。
 では、荒井委員、どうぞ。
○荒井委員 2つの点を申し上げたい。
 一つは、国民会議で急いでいるのだということですが、国民会議の政治的なメッセージを出してほしいという国民会議の要請。政治的メッセージは、消費税が上がるので、それは社会保障のために使う。社会保障の制度は大丈夫か、給付は大丈夫かということを政権が国民会議を舞台にやるという三党の枠組みがありますので、それは難航しておりますが、何か安心できるメッセージを出してほしいということはあると思いますが、しかし、ここで下手なものを出すとやぶ蛇になるのではないかと私は心配しております。
 先ほどから出ているように、全体の社会保障はこういうふうに構築するからもう少し時間がかかっても大丈夫だというほうがちょっとした法律改正で全て解決するというよりも大事ではないかと思います。その点では、先ほど委員が言われた在宅医療も含めてシームレスな医療提供体制、老後のケアも含めた社会保障はそこまで入りますので、提供体制。しかも健康保険も含めた提供体制を構築すべきというのが国民会議で議論がどんどん出ておりますので、それに厚労省がちゃんと答えられるのかということはテストされ始めているので、これがテストの答えになるのかどうか医療部会は真剣に考えないと、これが答えだと自信を持って言って何だそれはと言われるのが私は一番怖いと思います。
○永井部会長 山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 今回の検討で病院の病床の機能分化にスポットが当たっていますが、2番目の在宅の医療の推進は、病院の勤務医がするのですか、それとも地域の診療所の先生がするのかがどうもはっきりしていない。参考資料の11ページを見ますと、在宅側の医療の推進についてですが、地域の医療財源としての診療所の機能がどうなっているか全く書かれていません。現在、地域の診療所の先生は365日24時間一生懸命働いている先生と、9時・5時の診療所で駅前のビルで診療している先生がおり、9時・5時の先生が在宅の医療をどれぐらい病院から出た患者さんを引き受けられるかといえば、自分の診療をするだけで、そのほかのフォローはほとんどできないと思います。したがって、診療所の先生方がどれぐらいの診療機能を持っているかという実態をきちんと厚生労働省として調べてあるのか、あるいはそういう数字を持っているのかというのを聞きたいと思います。
○永井部会長 どうぞ。
○指導課長 もちろん、今、そのような数字を私は持っているわけではありませんけれども、在宅医療を担っていただく、それを各地域で行っていくには、開業医を中心とした診療所の先生方にやっていただくというのが主になる、ただし、そういうものがないところでは、在宅医療支援病院などからもあると思います。そして、そこでどういった形で診療所の先生方にやっていだたくようにするかというところで、さまざまなモデル事業ですとかいろいろ研修会などを行っているというのが現状でございます。
○永井部会長 では、田中部会長代理から先に。
○田中部会長代理 在宅医療に関連して私も発言させてください。在宅医療を地域医療計画に書くというのは当然ですが、明らかに在宅医療は医療計画だけでは不十分で、これは市町村との関係もあるし、市町村のつくる介護保険事業計画とも大きく関係します。急性期の大きい病院は、別に地域包括ケアシステムと関係しないと思うのですけれども、在宅医療は、まさに地域包括ケアシステムの一部でもあり、医療計画だけでは十分ではなく、さらにそれ以外、主に市町村のつくる計画、対応計画とのリンケージをはっきり進めていかないとうまくいかないということを指摘しておきたいと存じます。
○永井部会長 では、相澤委員、続いて今村委員、お願いします。
○相澤委員 我々が議論すべきは、今さら言うべきではないのですが、在宅医療を含めた日本全体の医療をこのままでいいのか。要するに、これから高齢化が急速に進むわけです。高齢化という言い方がいいのかどうかは別問題として、地域差が非常にあるわけです。地方はもう高齢化が進まないところもあれば、東京や大阪のようにこれから急激に高齢化が進むところがあるのです。そして、もう一つは少子化が物すごいスピードで起こってきます。この社会にこの医療提供体制のままで本当にこの日本は大丈夫なのかということを我々は議論すべきであって、中川先生にちょっと失礼なことを言うのですけれども、今いいからいいのではないかというのは違うと思うのです。
 ただ、現状がどうかということをきちんと把握して、そして、ずれをみんなで議論し合ってどうするかということをすべきであって、ぜひそういう方向に私は持っていっていただきたいというぐあいに思っているということを申し上げたいと思います。
○永井部会長 今村委員、どうぞ。
○今村委員 山崎委員、今の相澤委員と共通するお話ですが、この中で多分在宅医療を直接実施された方というのは多分私しかいないのだと思います。多いときには40人ぐらいの在宅を私も見ておりましたけれども、やはりこういう仕事をしていれば、幾ら在宅の患者さんを見たくても実際にはできない。医師のキャリアパスの中で在宅医療を担える時期というのもあるわけで、開業医も実際地域でも80歳を超えている方たちが相当数いらっしゃる中でどのぐらいの在宅医療を担えるのか、まずはきちんとした現状を把握した上でないと、今、相澤先生もおっしゃったようなギャップというか、国が考えている在宅医療はこのぐらい必要だという数と、本当にそれが提供できる体制がそれぞれの日本の中でどのぐらいあるのかということをまずきちんと把握した上でないと議論ができない。理念の上だけで幾ら在宅医療が重要だと言っていても何も進まないと思います。これについては私どもも責任があって、地域の医師会は会員を持っているわけですから、きちんと医師会がそのデータを把握するということもしていかなければいけないと思っておりますけれども、ぜひとも厚労省とそこはそういう実態をきちんと把握した上でこれを進めて議論していただきたいと思っています。
 以上です。
○永井部会長 では、高智委員、それから花井委員、どうぞ。
○高智委員 議論が余りにも専門集団の意見に流れ過ぎているという感を強く持ちましたので、医療保険の保険者団体の立場と、もう一つ、市井の人々といいますか、あるいは高齢の患者目線、そのようなところから見ませんと誰のための制度改変なのか、どういうモーションの中で動いているのか、自分たちの現在地すらわからなくなってしまうような感じがいたしました。今、今村委員から大変参考になる御意見を賜りましたけれども、在宅医療の問題は、時間の経過とともにどんどん深刻さを増していると思います。ここで議論している今、この間にもどんどん深刻、悪くなる方向にあるということだと思います。少子高齢化ばかりが言われておりますけれども、先ほど荒井委員からございましたように、多死時代に入ったと思います。人口も減少しております。
 ただ一つ、一昨日、合計特殊出生率が1.4台に入ったといういいニュースがありましたが、今、1.4台に入っても全然当座の役には立たないわけでございまして、この在宅医療について申しますと、まだまだこの先の高齢者の単独世帯でありますとか、夫婦だけの世帯が着実に増加していくことは自明の理であります。関係審議会等でも言い尽くされた感が強いのですけれども、病院で亡くなることがますます難しくなってきたこと、あるいは都市部における高齢化の急増にどう対応すべきかなど、目の前で繰り広げられる切実な問題への提起が広くなされているところでございます。
 医療も介護も同じですけれども、サービス提供面で必要十分な供給が行きわたらなくなるなかで、住み慣れた地域や自宅で最期を迎えたいと願っているというのが実態の姿であろうかと思います。議題の一つでございます在宅医療の推進につきましては、殊、医療法という法規命令の範疇、内容もしくはその運用、活用という法的枠組みの中で達成できることは当然限定的なラインにとどまると思います。したがって、医療法に規定される趣旨、目的が所期の構想とうまくかみ合うように、言ってみれば法律が社会のニーズに調和するようにという意味でございますが、地域社会の中で生じている極めて今日的な政策課題の速やかな解決に資することを第一義的に考えていただくとともに、対応していただきたい。
 在宅医療の推進が一定のテンポ、速度を持って進展しなければ、やがて多くの高齢者の居場所がなくなることに直結するという危機感を共有することも大事だと思います。人間らしい対応で臨むこと以外に選択肢はないということも忘れてはならないということだと思います。
 長くなってすみません。
○永井部会長 では、花井委員、どうぞ。
○花井委員 私も病床機能の分化の議論に参加させていただいてきておりまして、忘れてはいけないのは、この議論というのは2025年にどうするのかということで、そんな悠長ではないと思っております。議論を急ぎ、早く具体的な取り組みに着手するべきと思っているということが一つです。
 少し変わるのですが、特定看護師の問題について質問と確認をお願いしたいと思います。参考資料の20ページのところですが、2つ目の○のところで、研修につきまして、義務と努力義務と2つに分かれております。義務のほうは特定行為を行おうとする看護師はとなっているので多分本人の手上げ方式なのかなと思うのですが、それでは、下の特定義務づけられない特定行為を行う看護師をもう少し具体的に説明いただければと思います。
 そして、これとの関連ですが、多分医療現場それぞれによって必要な診療内容ですとか人員配置や医療行為などは、さまざまな違いがあると思っております。そういう中で、今、私どもの現場で働いている看護師さんたちから、業務量が非常にふえるのではないかという懸念の声が上がっております。キャリアを積んでいくということにつきましてこの制度は重要だと思っていますが、ぜひともそこは強制ではないのだと捉えていいのか、その確認をお願いしたいということが一つです。
 医療事故調査制度ですが、大変長い期間をかけまして取りまとめられたということについては、心から敬意を表したいと思います。今後のことですが、詳細な制度設計に当たってどういう場で具体的にいつぐらいまで、法制化に向けた検討がされるのか教えていただければと思います。
 以上です。
○永井部会長 今の特定行為について、事務局。
○看護課長 特定行為に係る看護師の研修制度の中で、20ページにあります研修の義務がかからない場合、特定行為を行う看護師という表現をしていますけれども、これについてはそれぞれの医療現場の中で医師の具体的な指示を受けて実施をするに当たって、特定行為は侵襲度あるいは行為の難易度、判断の難易度が高い行為ですので、医療安全の観点から研修をしていただきたいというところで努力義務を考えています。
 努力義務ではありますが、全ての人に実施をしなければならない、あるいは全ての看護師が特定行為をしなければならないとは考えておりませんで、今と同じで、それぞれの医療機関の置かれている中で、医師が実施するのか、看護師が実施するのかは、職員構成など、あるいは対象となる患者さんの状況も含めてそれぞれ判断されるべきことです。一言で言うと強制ではないと考えているものでございます。
○総務課長 医療事故についての御指摘がございましたのでお答えさせていただきますと、参考資料の23ページ、24ページが今回のまとめでございます。私ども、まずこれに沿った形で基本的な事項については法改正をしたいと思っておりますし、さらに細部の問題につきましては、24ページの上から2つ目の○にございますように、厚生労働省でガイドラインを策定するという中で詳細を定めていきたいと思っておりますので、法改正が行われた後ということになろうかと思いますけれども、各医療関係団体の方々にも御参画いただく中でガイドラインをつくりたいと思っています。
○永井部会長 樋口委員、どうぞ。
○樋口委員 ありがとうございます。ここまでの議論を伺っていて3つ質問をと思っているのですけれども、3つ目は今、花井さんが聞いてくださったことに関連がありますので、もう一つ、突っ込みたいと思います。総務課長かどなたかお答えしてくださるとありがたいと思います。
 その前に一つコメントがあって、私は法学部から出ているものだから、きょう、ここまでの話を聞いていて、医療法等の一部を改正する法律案の概要という説明なものだから、法案の概要というとこういう話になって、ところが、その後、荒井委員の話を聞くと、あの荒井委員の意見書のほうがずっと現場感覚というか、そういうことが伝わってくる。しかし、それがこういう法案になるとうまく伝わらないというのは、法学部の先生の責任でもあるのでしょうかと本当に思いながら聞いていたのです。
 その上で質問があって、キーワードの第1は、都道府県か国か。でも、田中さんの話を聞くと、介護は市町村だという話になるから、都道府県でもなくて市町村ということも当然あっていいわけですけれども、これは役割分担と荒井知事はおっしゃったけれども、それは責任の分担でもあるのです。これが明確でない。どこまでどういう形でどちらがどれだけのことをやろうとしているのかということが非常にあいまいな形になっているような気がするのです。やはり都道府県が非常に重要なのだなというのは最近ようやくわかってきて、とにかく地域医療計画も立てるし、医療計画も立てるし、病院についてはちゃんと開設許可もできるというのは都道府県知事の権限だということで大変なことだと思っていると、きょうのお話などで、実は知事の権限は大したことがなくて、量で数と何とかだけあれば、もうはいはいと言うほかないようなのを権限と呼んでいるのだという。それでは何のためにあるのかという話ですね。
 国の責任なのか、回答は多分国と都道府県と一緒になってやりましょうということなのだろうと思いますけれども、そこをもう一回はっきり答えていただけないだろうか、これは大きな話です。
 2つ目も大きな話で、ここでもいろんな届出の話が例えば都道府県でそれぞれのところの情報を活用してという各自の医療機関からの病床の情報を得てとか、看護職員のところでも届出制度を創設してというような形で、ほかもそうですけれども、在宅医療のところだって診療所がどのくらいのことをやっているかとか、結局情報に基づいて何らかのことをやっていかないと、エビデンスベーストポリシーという話にはならないでしょうという話ですね。そのときに、前からの話では、マイナンバー法が通った後で、これは別に医療機関の情報だけ集めるのではなくて患者の情報その他が中心になるとは思いますが、医療・介護を含めた情報の全国的な把握をするような、そういうことが可能になるような法改正を本当は考えていたと思うのですけれども、きょうの話には一切出てきていないので、これについては何か厚労省としてお考えがあるのか答えいただけるものかという話が2点目です。
 3点目は、私はたまたま医療事故の検討会に入っていたものだから、先ほどの説明以上のことはできないのかもしれませんけれども、どこまで医療法のところに第三者機関の関係の条文を入れられるものなのだろうか。基本的な事項は入れますよということなのですけれども、あそこに掲げたことが全部医療法に入るとは本当は思えないのです。だから、本当に最小限でいいから何か書き入れてもらいたいと思っているのですけれども、法令上の根拠があったほうがいいですから、それはこれとこれです。少なくともこれとこれは入るのですというようなことをこの場でおっしゃっていただけるのは私にとってはありがたいのだけれども、とにかくお答えができる範囲で結構ですから、3点質問したいです。
○永井部会長 時間が押してきましたので、手短にお願いします。
○総務課長 国と都道府県の役割分担でございますけれども、今まさしく御指摘いただきましたように、都道府県の役割というのは医療計画を策定するとか、医療機関の開設許可を行うという役割を担っていただいている。それに対して国では、日本全体の観点からいろんな制度の運用をやっているわけでありますけれども、これらが相まって医療をどう充実させるかということであろうかと思います。ただ、今回の改正を機に、さらに都道府県からこうした権限、役割が私たちのほうで必要なのだという具体的なお話があれば、私どもは今回の改正の中で、さらに検討していきたいと思っているところでございます。
 マイナンバー法でありますけれども、先般、法律が成立いたしましたけれども、個人情報保護との観点等から、医療にしっかり使うということにはならなかったわけでありますけれども、施行状況を見ながら、さらに考えていくということでございます。
 医療事故の第三者機関につきましては、具体的にどこまで法律で書くかについては、これから法制局とも相談をしながら固めていきたいと思っておりますので、また追々御相談させていただきたいと思っております。
○永井部会長 医療法に関連については、日野委員で最後にして次の審議にいきたいと思います。
○日野委員 事故調に関しましては、今、出てきました文章には、まるでこのまま突き進んでしまうように書かれていますが、病院団体はこれに賛成しておりません。これから戦いというと大げさですが、修正をしてもらって、どういうことかといいますと、患者さんもマスコミもこぞって犯人捜しをするのです。
 もう一つは、システムエラーというのがございます。システムを変えればそういうエラーを再発防止することできるという観点があるのですが、我々は再発防止のほうに力点を置いていただいて、犯人探しは最低にしてほしいと思っておりまして、第三者機関を立ち上げるのはいいのですが、第三者機関は強圧的で、かつ先生のほうが専門ですが、行政権も持って懲罰をかける、あるいは行政処分を行えるときには刑法すら適用できるという現在の仕組みを改正していただく方向で何とか厚労省の方にお考えいただいて、我々の考えていることに同調していただきたい。
 現場で困っていることは、若い先生方が下手をすると、大野事件でやられましたが、手錠をかけられて引っ張られる。もうやめようということで、大学の教授は何と若い先生方に、やばい手術には手を出すなということを言っております。ですから、雇用をしてもやばいと言われたことはできないのです。それを推し進めるような法律はぜひやめてほしいと願っております。
 以上です。
○永井部会長 医療法関連のことに関しまして、時間の関係がありましたので、次回までにまたきょうの御議論を事務局でまとめていただいて、さらに次回以降、議論したいと思います。
 それでは、次の議題ですが、「『これまでの社会保障制度改革国民会議における議論の整理(医療・介護分野)(案)』における主な論点と対応の方向(案)」についてであります。
 平成24年11月から内閣に社会保障制度改革国民会議が設置されまして、社会保障制度改革を行うために必要な事項の審議が行われておりまして、私も委員を務めております。現在、国民会議では今月の3日に行われた第13回をもちまして、医療・介護、年金及び少子化対策の4分野についてひととおりの議論がされ、10日に行われた第14回から、この4分野についての2巡目の議論が行われております。医療・介護分野について、4月22日に行われました第10回会議で一定の議論の整理が行われております。この一定の議論の整理について、本医療部会としての考え方の整理をしておくことが必要ではないかと思います。
 事務局から論点整理、対応の方向性(案)をまとめていただいておりますので、説明をお願いしたいと思います。
○総務課長 それでは、お手元の資料2−1をごらんいただきたいと思います。
 1ページ、左側が、今、部会長からお話がございましたように、先般、4月22日の国民会議でこれまでの議論の整理が行われました。その医療・介護分野のところの抜粋でございます。これに対しまして、当医療部会あるいは私ども厚生労働省としてどのように考えていくべきか、議論のたたき台となる主な論点の対応の方向(案)を右側に整理させていただいているわけであります。
 2ページ【医療・介護の提供体制の在り方】でございます。
 先ほど来、御議論いただいておりますように、この点につきまして地域医療ビジョンは平成30年度とは言わず前倒しで作成すべきという御意見をいただいているところでございます。これにつきまして、右側にございますように、私どもといたしましても27年度に前倒しして作成すべきではないか。これは現実的に可能ではないかと考えているものでございます。
 一番下、左側にございますように、各都道府県が二次医療圏ごとに基準病床数を高度急性期・一般急性期・亜急性期といった新たな医療機能別に算定すべきといった御意見がございました。
 これについては右側中ほどでございます。医療機能の分化と連携を適切に誘導することが重要なわけでございますけれども、仮に、今の御指摘のように医療機能ごとに基準病床数を定めたといたしましても、基準病床数は総量規制でございますので、例えば急性期から亜急性期とか、ほかの医療機能に転換を促すということには必ずしもならないわけでございます。
 したがって、地域の医療需要の将来推計や報告された情報を活用して、各医療機能の将来の必要量を基準病床数とは別に算定するということが必要ではないか、そうしたものを地域医療ビジョンの中に盛り込んでいくことが必要ではないかという整理をさせていただいています。
 機能分化を促していくために、診療報酬によるのか、補助金的によるのかという議論がございました。この点につきましては、それぞれの特性を踏まえて効果的に組み合わせることが適当であると考えているわけでございまして、とりわけ私どもとしましては、基本は診療報酬であり、補完的に補助金ではないかと思っておりますけれども、その具体的なあり方については引き続き検討するべきではないかということでございます。
 3ページ、都道府県に新たな権限を付与する等の実効性を高めるための取り組みが必要ではないかという御意見がございました。先ほど来、これも議論になっておりますように、今後、都道府県の意見を踏まえながら、医療提供体制にかかわる都道府県の権限、役割のあり方について、さらに議論を深めていくべきではないかと考えています。
 4ページ、右側にございますように、かかりつけ医等のあり方についても議論になっているわけであります。高齢化が進展し、医療サービスの需要が増大する中でかかりつけ医の役割は重要であり、その評価のあり方等について議論を深めていくべきということではないかと思っております。
 5ページ、在宅医療の推進、また医療と介護の一体的な提供でありますが、これも先ほど来、御意見がありましたように、市町村が中心となって地域医師会の協力を得つつ介護と連携した在宅医療を推進することにより、地域包括ケアシステムを実現する体制を構築していくべきではないか。
 医療法人制度につきまして、左側にございますように、医療機能の分化・連携のための医療機関の再編等を可能とし、ケアをベースとしたコミュニティー形成、まちづくりにも参画できるように医療法人制度の見直しを行うべき等々の御意見があったわけでございます。私の説明の後、指導課長から医療法人制度の問題につきましての御説明をさせていただくことにしておりますけれども、医療法人制度については、医療法人の非営利性を担保すること、本来業務である病院等の経営に支障を来さないということなどを前提としながら、具体的な提案内容についての検討を別途行っていくべきではないかと考えております。
 6ページ、左側にございますが、看護師確保対策として免許を「登録制」にし、潜在看護師を把握できるシステムを確立、養成の拡大、離職の防止等々を図っていくべきではないかということでございます。
 これにつきましては、今回の医療法等の改正法案の中で、もう一段の抜本的な看護職員の確保対策を図っていきたいと考えているのと同時に、医療機関の勤務環境の改善を促進する仕組みを導入していきたいということで考えています。また、医療職種の職務の見直しとチーム医療についての御意見もございました。これも同様に今回の法改正などで対応していきたいと考えています。
 さらに、専門医の養成のあり方について、地域ごとの調整が必要というような御意見がございました。これにつきましても別途参考資料でお配りしておりますように、先般、検討会の取りまとめを行っております。この検討会の報告書を踏まえまして、専門医の養成に当たりましてはプロフェッショナルオートノミーを基盤として、地域の実情に応じた養成プログラムのあり方などを工夫することが必要ではないかとさせていただいております。
 7ページ【医療関連データの収集・分析等】でございます。
 地域の特性に配慮した医療・介護資源とニーズに関連するデータの収集やその活用についての御意見がありました。これに対しましては、まずは医療計画の作成やその後の評価や見直しの際におきまして、各種調査で把握している情報、いわゆるレセプトデータ等を活用すべきではないか。また、病床機能報告制度の情報とか、既に行っております医療機能情報提供制度の情報等も含めまして、さまざまな情報をわかりやすく整理するなど、きめ細かく医療提供体制の状況を明らかにしていくべき。
 また、関係学会等が日々の診療行為、治療結果及びアウトカムデータを全国的に分野ごとに一元的に蓄積・分析・活用する取り組みを推進することによりまして、医療の質の一層の向上を図るべきではないかということであります。この点につきましては、国民会議で永井部会長から具体的な提案をいただき、それをもとに先般、6月14日に閣議決定されました日本再興戦略でもこういった取り組みが記載されております。来年度から私どもは予算事業で対応を進めていきたいと考えているものでございます。
 8ページ、終末期医療でございます。
 人生の最終段階における医療のあり方についての御意見がいろいろございました。右側にございますように、国民の生命観・倫理観に深く関連する問題であることから、今後も国民の意識を定期的に把握する。また患者本人の意思決定を基本とし、医療・ケアチームで治療方針を検討するというガイドラインを定めております。このガイドラインの考え方が医療現場に浸透するような周知啓発等に取り組み、あわせて引き続き国民的議論を注視していくべきではないかと考えています。
 駆け足になりましたけれども、一応の案として整理しておりますので、これに沿って具体的な御意見を賜れればと思っております。
○永井部会長 では、指導課長、どうぞ。
○指導課長 資料3で「医療法人関係の最近の動き」について補足をさせていただきたいと思います。
 1ページ、2ページ目はこれまでの経過ですので時間の関係で省略しまして、3ページで最近の動きでございます。国民会議云々と書いておりますが、一番上の箱が先ほども御紹介しました社会保障制度改革国民会議ですけれども、産業競争力会議でも医療法人が付帯業務をより広く共有することができないか、あるいは国際展開の観点から、一定の要件のもとで海外現地法人に出資できると明確にすべきではないかという指摘もされておるというところです。
 付帯事業の範囲につきましては、医療法人ということですので、おのずと範囲の限界はございますけれども、また現時点では抽象的な提案にとどまるという段階ですので、具体的な事業提案を踏まえた検討が必要と思っております。なお、競争力会議の議論を経て14日にまとまりました日本再興戦略には、この付帯業務そのものの文章は入っておらないという経過になってございます。
 一番下の骨太方針では、医療法人間の合併や権利移転等に関する制度改正の検討という指摘もなされております。これは一番上の国民会議での指摘にも通じるところですけれども、単に医療法人の合併とか経営統合などが目的ということではもちろんなくて、適切な医療提供体制を構築していくための方法の一つとしてさまざまな提案がされていると認識しておりますけれども、いずれも簡単なテーマではなくて丁寧な検討が必要と思っておりますので、秋以降に別途専門の場を設けて具体的な検討を詰めていくということをしたいと思っているところでございます。
 4ページ以降は、その他の最近の動きもあわせて紹介させていただいていますけれども、時間が大分押しておりますので、説明は省略させていただきます。
 なお、先ほど山崎委員の御質問に在宅や診療所の状況のデータはないと申しましたけれども、手元にないということでございまして、もちろん、診療報酬の時間外対応加算のデータがとれるものもございますし、各県の医療計画でも在宅診療をやっている医師数を指標として設定しているということがあることは御報告させていただきます。
 以上です。
○永井部会長 それでは、委員の皆様から御意見をいただきたいと思います。
 では、田中部会長代理、どうぞ。
○田中部会長代理 今の医療法人について一言。そもそも医療法という医療提供体制の本当に中に入っていていいかどうかわからないぐらい、医療法人法というのは別にあっていいぐらいだと思っていますが、それは別として、医療法人を昭和25年につくったときは、医療機関の存続のためでした。これがなければないと医療機関は経営が結局できないおそれもあった。今はそういうための法律ではないとしなくてはいけないと思います。
 非営利性、非営利性と言い続けていると、非営利性だけだと学校の同窓会とか囲碁クラブとかテニスクラブだって非営利性はあるわけです。非営利性だけではなくて、医療の持っているもっと公益性とか、社会、地域貢献とか、そういう上位目的の変化にあわせて、まさに21世紀にふさわしい医療法人のあり方、そのごく一部マイナーなところが、先ほど出ていた持分なし法に簡単に移行できる方式、これは大いにいいことですけれども、そういうところだけではなくて、もっと上位概念としての医療法人のあり方を議論しておかないと、人々の信用は得られないし、医療法人自体が社会貢献しやすく、かつ、したほうが褒められるとするべきだと思います。
○永井部会長 ほかにありますか。
 安部委員、どうぞ。
○安部委員 資料2−1の5ページ【在宅医療と在宅介護の連携の在り方等】。ここで御指摘があるように、市区町村が中心となって医療と介護を一体的に提供できる体制を図る。これは大変重要なポイントかと思っております。ただ、実際の現場を見ますと、例えば市区町村で担当者となっている方はかなりばらばらなことが多いということであります。まだそこは整備できていないので、この法律上に位置づけることはいいと思っています。
 したがいまして、先ほど参考資料の資料1−3、11ページの最後の行に、将来、在宅医療・介護推進プロジェクトチームを設置する。これは大変重要なことかと思いますし、これがきちんと部局の垣根を越えて、権限を持った組織になっていただきたいと思いますし、それが都道府県や市区町村に反映するような仕組みになればいいなと思っています。
 もう一点、国民会議の6ページ、チーム医療が重要だという御指摘の中で、右側に現在の整理が載っておりますけれども、私もこの検討会に出させていただきましたが、かなり慎重な議論で長い検討会が続いておりましたので、まだまだ積み残しがあるのではないかと思います。報告書に書いてあるのは、きょうお示しいただいた3つでありますが、今後も必要なチーム医療の見直しについては継続的に御議論いただければと、俎上にのせていだたくものがあれば、それなりに対応していただきたいと思っています。よろしくお願いします。
○永井部会長 恒石参考人、どうぞ。
○近藤委員(恒石参考人) 今のチーム医療の6ページのところで歯科衛生士に関してですけれども、歯科衛生士法改正に向けてチーム医療でずっと議論してきたと思うのです。国民会議などの資料で業務範囲の拡大と誤解されていたところもあるので確認です。
 今回の改正では、業務実施体制の見直しであるということをもう一度確認したいと思います。また、1−3の資料にも詳細が載っていたのですけれども、直接の指導の部分の「直接」を外すことだけを日本歯科医師会が要望していたところであり、「歯科医師との緊密な連携とその指導の下で」という内容の法文にしていただきたいと思っているところであります。よろしくお願いします。
○永井部会長 どうぞ。
○歯科保健課長 今の点でございますが、あくまでも業務を実施する体制を見直すということでの歯科衛生士法の改正を考えておりまして、直接の指導とあります情報について委員も御指摘のとおり、「直接の」を削除して指導はそのままにする。新たに歯科医師の緊密な連携のもとにという内容を追加することを想定しているところでございます。あくまでも今の時点で業務範囲の拡大を目指すようなことは考えていないということです。
○永井部会長 日野委員、どうぞ。
○日野委員 医療法人に関してですが、御存じかもわかりませんけれども、出資持分あり、要するに配当金をもらい、そこで積み立てたお金は出資者にというややこしいことは言わないでおきますが、お金が戻ってくる人と、財産を放棄しているところがあるのです。放棄しているところというのは、まだ10%にも満ちません。でも、ほかの90%以上のところはお金が戻ってくる法人です。
 それにつきまして、少しずつではありますが、いろいろな事情によりましてアンケートなどをとりますと、持分を放棄していいという人は少しずつふえてきているのです。医療法人のあるべき姿として皆様方の意見を問題の立て方は単純過ぎますが、下々がないから、そのかわりに出資持分のあるところはしっかり仕事をされたところはすごく多額の税金を納めなければいけない。そのために潰れてしまうという面を持っておりますけれども、そのことには生きている人は気がつきませんから、そのまま行き着くところまで行って、ぎゃーと言うわけですけれども、それでいいのか。もともと医療費というのは社会保障費の一環であるから、田中先生のおっしゃるとおり、医療以外のところに使用をやめてと、本来はそう書いてあるのですけれども、どうしてもそちらに行ってしまうのですが、それを禁止してしまって、そこの中で片をつけて、相続税からは逃れることができ、医療が継承できて地域医療を守れるほうがいいのか、御意見がございましたらお聞かせいただけたらありがたいと思います。
○永井部会長 今の件、いかがでしょうか。
 花井委員、どうぞ。
○花井委員 短く言いたいと思います。
 このペーパーの性格について質問したいのですが、国民会議の左側の○がついている意見というのは、あくまでも個人の意見であると認識しておりまして、これに対して右側に論点と対応の方向と書いてあります。ベーパーは医療部会として対応ということで、国民会議に反映されるというものか、どういう性格のものなのかが一つです。
 先ほど国民会議のほうで2巡目の議論に入ったというのですけれども、最終取りまとめがどんな形に出てくるかわかりませんが、個人の意見に対して一個一個厚労省がこう考える、こういう方向性だというのが国民会議で具体的にどういう形で反映されていくのか教えていただければと思います。
○総務課長 左側のこれまでの議論の整理につきましては、今、御指摘がありましたように、何か国民会議でまとまったというものではなくて、これまであった意見が整理されたものということでございます。
 ただ、既に医療保険部会でありますとか介護保険の部会のほうでは、これに対してそれぞれ部会としてどういう考えであるかを整理し、国民会議に提出しているという状況もあるわけでございます。したがって、同様に、この医療部会におきましても、それぞれの論点についてどういう考え方、スタンスでいるのか、あらかじめ国民会議に提出して、今後の議論の参考にしていただくためのまとめをする必要があると思っています。したがって、本日いただいた御意見を網羅的に整理して、近く、国民会議に提出したいと考えているところです。
○花井委員 済みません、すぐ終わります。そうしますと、表題にあります主な論点と対応の方向(案)となっていますが、この案がとれて、方向というのが医療部会の意見だということで提出されると考えてよろしいでしょうか。
○総務課長 本日いただく御意見も含めまして一定整理をし、もう一度、委員の先生方に確認を至急させていただいた上で提出したいと思っています。
○永井部会長 山口委員、どうぞ。
○山口委員 今の流れではなくてよろしいでしょうか。
○永井部会長 どうぞ。
○山口委員 国民会議で地域包括ケアが議論され、先ほどからも病床機能の話題が出ているのですけれども、現状から言いますと、病床機能の分化が非常に進んできていて、患者の側の認識や理解はとても追いついていないと感じています。
 病床機能の報告・提供のあり方検討会に私も入らせていただいているのですが、先ほど、在宅のことも含めて議論すべきではないかというお話が藤本委員からありました。この検討会はあくまで急性期医療に関する作業グループの後に一般病床の機能について明確にしていきましょうということで議論されていると私は認識しています。
 もちろん、全体から言うと、在宅のことも視野に入れて考えないといけないと思うのですが、急性期・亜急性期・回復期と分かれてきている機能について、一体自分がどの機能の医療機関にかかればいいのか、国民が正しく判断できないような情報提供の現状になっていると思っています。
 ですので、病床機能の提供のあり方の検討会のもう一つ大きな目的の中に、国民への情報提供や、各都道府県の地域の人への情報提供が据えられているのですけれども、これだけ機能分化が急激に進んでいるということは、早急に、どういう機能を持った医療機関があるのかということの理解を追いつかせていただく必要があるのではないか。そういう意味でも、わかりやすい国民への情報提供のあり方を検討会でもお話ししていますけれども、この部会でもぜひお願いしたいと思いまして、一言述べさせていただきました。
○永井部会長 山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 医療法人制度のお話ですが、資料3の1ページ、平成18年に医療法改正を行って、持分のある法人からない法人へ推進していこうということで、基金制度の創設を当時やったわけですね。基金拠出型の医療法人をつくるということで法律の改正をしたのですが、そのときに厚生労働省が財務省ときちんとみなし贈与のところの詰めをやっていなかったので、持分を放棄した途端に多額のみなし譲渡課税がかかってしまうということで、平成18年から平成25年度の間に持分のある医療法人から、ない法人に変わった法人は多分ないと思います。
 したがって、今回、こういう医療法人制度の改正を出すのであれば、きちんと税務の面を詰めてくれませんと、持分ない法人に一つも結果としては移行できないという前回の失敗と同じ失敗をすることになると思うので、ぜひとも財務というか税務をきちんと詰めてほしいと思います。
 ちなみに、法人が持分のない法人に変わったところはありますか。
○指導課長 持分ありから持分なしに移行した法人につきましては、私どもの調査で昨年度ですと50、大体毎年度50ぐらいという状況で、なしということではなく、ただ、もちろん多くはないということではあります。
 今ご指摘のあったように、平成18年度の時点では課税に関する特段のルール化ができていなかったのですけれども、その後、どういう場合であればみなし課税なりがかからないようにするかという一定の基準もできてきています。けれども、ただ、その基準もなかなか厳しいのではないかという御指摘があるというのは承知しているところです。
 それとあわせて、今回の法案の中に、先ほど前半で申しました移行計画という制度を作っていこうという話というのは、そういった仕組みを作ることも含めて税務当局のほうともこれから議論していきたいという話でございます。
○山崎委員 あと資料3の7ページ、社団法人4万8,428のうち、持分なしが6,500で持分ありが4万1,900と書いてあるのがあるのですが、こういう数字を出すときに、一人医師医療法人とそうではない法人とをきちんと分けてほしいと思います。そうしないと、いかにも四万数千の法人があると一般国民は勘違いしてしまいます。この4万1,000のうちの約80%以上が診療所であって、一人医師医療法人です。したがって、ここのところをきちんと分けて書くようにして下さい。
○指導課長 おっしゃるとおり、医療法人のかなり多くは一人医師医療法人という診療所のもので、病院は大きなウエートではないということはそのとおりです。これは単純化した資料ですので分けてございませんけれども、もちろん分けた数字はつくれるというところでございます。
○永井部会長 今の件ですか。では、藤原委員、次にどうぞ。
○藤原委員 同じく資料3の説明を省略された医療機関債のガイドラインの改正のところについて質問を2点させてください。
 改正の内容については、ぜひ大事なことだと思うので早くやっていただきたいと思うのですが、スケジュールとして、今、パブリック・コメント実施中ということですが、改正が実施されるのはいつからなのかということをお聞きしたい。
 それと関連して、5ページに医療法人会計基準、現在、四病協で検討を行っているということですが、こちらはいつ会計基準ができるのか。ガイドラインの改正の施行と会計基準の作成のタイミングがずれた場合にどうなるのかということをお伺いしたいというのが1点目です。
 2点目は、医療法人会計基準の検討を、四病協で行うということを大臣が答弁されているのですが、これに公認会計士協会も参加されているのかどうかについてもお伺いしたい。この2点でございます。
○指導課長 まず1点目、ガイドラインの新しい改定ですけれども、現在、パブリック・コメントを行っておりますので、パブリック・コメントを踏まえて7月には新しい通知という形で出すというスケジュール感を持っております。
 会計基準は別途、今、鋭意四病協で作業いただいていますので、それは必ずしもスケジュールが合っていないわけでありまして、もともと医療機関債自体は以前より申し上げているわけですので、会計基準がなければできないはずだという話ではないのですが、それはそれとして会計基準は四病協の中で一生懸命やっていただいていますので、私どもも把握できるようにと思っているところです。
○永井部会長 よろしいですか。
 公認会計士の件、どうぞ。
○指導課長 公認会計士の方は入っていただいていますけれども、協会からの参加ではない、ということです。
○日野委員 四病協で会計規則はつくっておりまして、実は4〜5年前にプロトタイプができたのです。ところが、ある政治的な事情が絡みまして潰されたという経緯がございます。現在、もう一度、少し会計基準も変わったみたいですので、それに準拠した形で、それは公認会計士協会という形ではございませんが、公認会計士3名に参加してもらって鋭意作成中でございます。ここ1年ぐらいのうちにできるのかもわかりませんが、会計基準にたえられるだけの帳簿の作成をできている病院はそんなに多くはありません。ですから、御期待に沿えるかというと、会計基準はできても、それがパブリッシュになるときに何かのことが言える資料になるかというと、エビデンスとしては少し弱いものしかできない。
○藤原委員 すると、余り債権者保護には役に立たないかもしれないということですか。
○日野委員 そうですね。
○永井部会長 そろそろ時間で、最後に中川委員、どうぞ。
○中川委員 確認ですが、資料1−3の9ページ「医療機関が報告する医療機能について」の医療機能の名称と医療機能の内容、いろんな問題が多いと思うのです。これは確定していないのですね。まだ検討中ですね。例えば急性期のところで在宅介護施設から急性増悪した患者が入る場合は、急性期ではなくて亜急性期と読めてしまいますね。そこはいろんな問題があるので、これは引き続き議論を検討会ですると理解してよろしいですか。
○総務課長 そのとおりでございます。検討会の結論がまとまれば、またこの部会にも御報告させていただきます。
○中川委員 このように資料を出すと、この資料がひとり歩きして全国で本当に大混乱をする可能性があるので、是非こういう場合は慎重にやっていただきたいという要望でございます。
○永井部会長 ありがとうございます。
 大体時間になりましたので、まだこの議論は続けますけれども、まずきょうの御議論につきましては事務局で整理いただき、国民会議に提出するとともに、またそれを踏まえて今後の国民会議での議論に臨みたいと思います。
 本日はここまでとさせていただきますが、事務局から連絡事項をお願いします。
○医療政策企画官 今後の医療部会につきましては、国民会議の議論の状況を踏まえつつ、医療法等改正法案につきまして、引き続き、この夏の間に数回開催させていただきたいと考えております。
 次回の日程等につきましては、詳細が決まり次第、御連絡いたします。よろしくお願いいたします。
○永井部会長 では、これで本日は終了させていただきます。
 どうもありがとうございました。


(了)

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