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あさコラム vol.19
感染症エクスプレス@厚労省 2016年9月2日

身近な海外感染症対策

 こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。

 台風10号の被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
 麻しんの更なる発生やジカウイルス感染症のシンガポール国内感染など、
今週も慌ただしかったですが、台風による水害等の衛生対策にも抜かりない
よう意識を高めているところです。

 さて、今年の夏も例年どおり暑かったですね。
 身体を喉から冷やすとともに、脱水をしないよう、様々な場面で皆さんも
ペットボトルからたくさん水分を補給したのではないかと思います。
 便利なペットボトルですが、廃棄する際に、キャップも一緒に捨てて
いませんか?
 実はこのキャップ、何と海外の感染症対策にとても役立つのです。
 
 先日、私、日々課員に怪しまれながら、机の下でコツコツ集めたペットボ
トルキャップを持参し、横浜市金沢区にある「NPO法人 Reライフスタイル」
さんに行ってまいりました。
 Reライフスタイルさんでは、マテリアル(材料)リサイクルされやすいペ
ットボトルのキャップを集め、これを樹脂メーカーに売却し、その対価を
「認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを日本委員会」(JCV)に寄付する
ことにより、ユニセフなどを通じ、世界の子どもたちへワクチンを届けると
いう活動に取り組んでいます。ちなみに、現在の支援国は、ミャンマー、ラ
オス、ブータン、バヌアツだとか。
 ペットボトル キャップのリサイクル活動は色々とあるのですが、ワクチン
を贈ることにつながる活動をしていただいているのは、感染症対策の立場か
ら嬉しい限りです。
 しかも、このReライフスタイルさん、事務局の永井さんのお話をお聞きま
すと、NPO法人の運営は31社の会員さんのご支援で行われており、売却した
キャップの対価は全額、JCVに募金されるというではありませんか!
 会員さん、何と太っ腹!頭が下がる素晴らしい活動です。
  
 さて、私が持ち込んだペットボトルキャップの量はというと…0.7kg、約
280個でした。
 結構ありましたね。
 これはパンフレットによりますと、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)
やBCG(結核)だと1人分、ポリオだと0.5人分の購入価格に相当します。麻
しん関係のワクチンですと、この10倍ぐらいのキャップが必要なんですね。
 う〜ん、なるほど。
 
 今までは所属するランニングクラブを通じて、Reライフスタイルさんに協
力させていただきましたが、今回、実際に現場で取材をしてみて、ペットボ
トルキャップ回収は誰もが身近にできる素敵なボランティアだと再認識しま
した。
 海外の感染症対策、国際保健に対する貢献は、こうした取り組みでも可能
です。
 小さなことからコツコツと、まずは実践が大切。
 ReライフスタイルさんのHP(http://www.re-lifestyle.com/ )によります
と、各地にキャップの回収拠点がありますので、皆さんも、ぜひご家庭や職
場で、取り組んでみませんか?
 あっ、もちろん結核感染症課でも、ちゃんと取り組みますからね(宣言)!


Reライフスタイルさんのポスター


ペットボトルキャップの回収箱


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