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第12回ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合 結果概要

                                                                                                                                平成26年11月10日

第12回ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合

  平成 26 10 21 日(火)から 10 23 日(木)の 3 日間、第 12 ASEAN ・日本社会保障ハイレベル会合を開催致しました。今回の会合は、「高齢化する社会に対応するしなやかなコミュニティを育む」をテーマとして、 ASEAN10 ヶ国の保健、社会福祉、労働政策の各分野の担当行政官及び中国、協力機関からの参加を得て活発な議論を行い、各国における今後の取組についての提言を採択しました。
  本会合の概要は、以下のとおりです。
  会合は、英語を使用言語として行われています。英語版はサイト内リンク こちらをご参照ください。

開催概要

●開催日程・場所:  
  日程:平成 26 10 21 日(火)〜 23 日(木)
  会場:品川プリンスホテル(東京・港区)
●参加者 計 120
  ・ ASEAN10 ヶ国の保健、社会福祉及び労働政策の担当行政官  45 名  
   ※ ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、 フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム 
  ・オブザーバー:中国 
  ・協力機関: ASEAN 事務局、世界保健機関( WHO )健康開発総合研究センター、 国際労働機関( ILO )駐日事務所、独立行政法人国際協力機構( JICA )  
  ・有識者: 
    − 岩名 礼介 三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング主任研究員
                          独立行政法人国際協力機構( JICA) 社会保障分野課題別支援委員会高齢者対策小委員会委員
    − 近藤 克則 千葉大学予防医学センター教授
    − 鈴木 隆雄 独立行政法人国立長寿医療研究センター研究所長
    − 林 玲子    国立社会保障・人口問題研究所国際関係部長
    − 水村 容子 東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科教授  
  ・一般傍聴者

プログラム

10 21 日(火)  

PDF 開会挨拶 (PDF:109KB) 村木 厚子 厚生労働事務次官

○講演  PDF “ASEAN+ 3における高齢化の現状と課題 (PDF:2,394KB)

          (日下 英司 厚生労働省大臣官房国際課国際協力室長)

○パネルディスカッション1 「コミュニティの能力を活用した高齢者の健康・生活支援」

話題提供: PDF “Health Promotion in Super-Aged Society Prevention of Geriatric Syndrome in the Community” (PDF:2,079KB)

鈴木 隆雄 独立行政法人国立長寿医療研究センター 研究 所長

発表: PDF ラオスプレゼンテーション (PDF:419KB)
         PDF ミャンマープレゼンテーション (PDF:1,102KB)
          PDF ベトナムプレゼンテーション (PDF:951KB)

○パネルディスカッション2 「高齢者の介護サービスと人材育成」

話題提供: PDF “Long term care services for elderly and human resources development” (PDF:2,324KB)

 (岩名 礼介 三菱 UFJ リサーチ&コンサルティング主任研究員, 独立行政法人国際協力機構( JICA) 社会保障分野課題別支援委員会高齢者対策小委員会委員

PDF 城野氏話題提供資料  (PDF:385KB)

(城野 晴裕 厚生労働省職業安定局雇用政策課課長補佐)

発表: PDF タイプレゼンテーション (PDF:1,325KB)
         PDF シンガポールプレゼンテーション (PDF:546KB)
         PDF 中国プレゼンテーション (PDF:350KB)

○パネルディスカッション3 「高齢者にやさしい街づくり」

話題提供:  PDF “Barrier Free Law in Japan -How to create Age-Friendly cities and communities-”  (51,778KB)

 (水村 容子 東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科教授

発表:  PDF マレーシアプレゼンテーション  (PDF:2,458KB)
          PDF フィリピンプレゼンテーション (PDF:209KB)

○協力機関講演

・協力機関講演1:  PDF “Innovation for Resilient Communities for Active Ageing” (PDF:3,429KB)
           ( Mr. Alex Ross, Director, WHO Centre for Health Development

・協力機関講演2:  PDF “ACTIVATING OLDER WORKERS IN THE NEW DEMOGRAPHIC CONTEXT” (PDF:778KB)
(上岡 恵子  ILO 駐日事務所代表)

・協力機関講演3:  PDF “JICA’s Role in Promoting Aging Cooperation” (PDF:758KB)

(中村 信太郎   JICA 国際協力専門員)

 

10 22 日(水) 
   ○施設訪問 (医療法人 真正会 霞ヶ関南病院、医療法人真正会 霞ヶ関中央クリニック、介護老人福祉施設 真寿園)

    ・PDF 概要説明 (PDF:1,719KB)

    ・施設視察

    ・福祉用具・機器の使用体験

  ○自治体視察 (埼玉県川越市)
      ・ PDF 高齢者保健福祉政策概要説明 (PDF:9,614KB)


10 23 日(木)

◯日本の介護サービス、人材育成、福祉用具・機器、高齢者の食(食べやすい形状等)の紹介

PDF 介護サービス、人材育成の紹介 (PDF:1,428KB) :株式会社リエイ

PDF 福祉用具・機器の紹介 (PDF:909KB) :大阪商工会議所

PDF 嚥下補助製品の紹介 (PDF:1,845KB) :株式会社龍角散

PDF 摂食回復支援食の紹介 (PDF:1,502KB) :イーエヌ大塚製薬株式会社

○パネルディスカッション4 「 高齢者の社会参加及び社会貢献

話題提供:  PDF “Social participation and contribution of older people in Japan” (PDF:1,078KB)

 (近藤 克則 千葉大学予防医学センター教授

  PDF Overview of Employment Measures for Older Persons” (PDF:531KB)

  (城野 晴裕 厚生労働省職業安定局雇用政策課課長補佐)

発表:  PDF カンボジアプレゼンテーション (PDF:662KB)
                  PDF インドネシアプレゼンテーション   (PDF:1,367KB)
                  PDF ブルネイプレゼンテーション (PDF:1,091KB)

○パネルディスカッション5 「 高齢化に関する ASEAN の協力と連携

・協力機関講演4:  PDF “Resilient Communities for Active Ageing” (PDF:572KB)

      (Ms. Mega Irena, Assistant Director/Head of Social Welfare, Women, Labour and Migrant Workers Division, ASEAN-Socio Cultural Community Department, The ASEAN Secretariat

       Dr. Ferdinal Moreno Fernando, Assistant Director, Health and Comminicable Diseases Division/ ASEAN Socio-Cultural Community Department, ASEAN Secretariat)

PDF 提言( レコメンデーション)採択 (PDF:125KB)
PDF 閉会挨拶 (PDF:103KB) 伊澤 章 厚生労働省総括審議官(国際担当)

採択された提言

本会合で共有された情報・知見に基づいて、各国の課題や施策、今後の取組について活発に議論を行い、参加者全員の合意の下、提言(レコメンデーション)を採択しました。以下、提言の仮訳を掲載いたします。

前文

「高齢化する社会に対応するしなやかなコミュニティを育む」をテーマに20131021日から23日まで東京において開催された第12ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合で、ASEAN+3各国の保健、社会福祉及び労働分野の参加者は、

日本政府の人口の高齢化に関するASEAN地域における継続的なイニシアティブに感謝するとともに、第12回会合は、保健、社会福祉及び労働分野における高齢化対策に関する情報共有と意見交換のための有効な場であることを認識し、

昨年12月に開催された日・ASEAN特別首脳会議の成果として、本年6月にジャカルタにおいて開催されたASEAN日本Active Aging地域会合からの提言を歓迎し、

ASEAN 諸国でのアクティブ・エイジングに関する良い事例を活用する、持続可能な協力ネットワークを構築する手段を検討し、ネットワークの樹立に向けた日本の支援に期待し、

世界の高齢化は急速に進行しており、2050年には60歳以上の人口が20億人に達すること、とりわけASEAN諸国においても今後急速に高齢化が進み、高齢者の健康維持や、福祉及び社会保障ニーズへの対応、高齢者の孤立・貧困防止などの対策が急務であることを認識し、

都市化は世界的な人口のトレンドであり、2030年に世界の人口の3/5が都市部に居住すること、また発展途上国では都市に居住する高齢者の割合が、1998年の5600万人から2050年には16倍の9800万人に増加する [1] ことを認識し、

WHO 2006年に提唱した「高齢者に優しい街作りガイドライン」のコンセプトを留意し、

地方・都市間の人口移動のうち、都市に若者が移動した結果、年長者と高齢者が、より少ないケアの元、地方や遠く離れた村落に残ることにより、社会及び経済的な支援が不足して、さらに困難な状況を被る可能性があることを認め、

保健・福祉・労働分野における高齢化の現状及び対策の推進に際して、ASEAN諸国の多様性に留意し、各国において最適な方法でまた、ASEAN加盟国と日本では置かれている状況や文化・社会的背景が異なること、それゆえ現在直面している課題が異なることに留意する。

参加者の合意事項

我々会合の参加者は、以下の点について合意する。

   各国において、第12回会合の議事内容及び結果を担当大臣や幹部に報告する。

   日本は、ASEAN事務局と協力し、本会合の議事内容及び結果をASEAN3保健大臣/高級事務レベル会合(AHMM3SOMHD3)、ASEAN3社会福祉開発大臣/高級事務レベル会合(AMMSWD3SOMSWD3)、ASEAN3労働大臣/高級事務レベル会合(ALMM3SLOM3)に報告する。

   ASEAN における高齢化対策に関する協力促進については、11月にミャンマー・ネピドーで開催される日・ASEAN首脳会議及び関連する会合において再度確認する。


参加者の提言

我々は、全ての参加者に以下について求める:

1.  人が年齢を重ねるにつれて、保健及び社会保障サービス、社会参加を最大限生かして生活の質を高めていけることを保証するために、保健政策、社会福祉政策、雇用政策の中で、家族及びコミュニティの能力を最大限引き出し、活用する施策を検討する。

2.  高齢者が社会に積極的に参加するための潜在能力及び自立と、高齢者の尊厳と自尊心を尊重することは、アクティブ・エイジングの達成のための重要な要素であることを認める。

3.  高齢者の身体的、精神的、社会的な状況を的確に理解し、ケア及び医療サービスの提供に関わる専門家人材の育成を進め、高齢者の状況に対応した介護や医療サービスの普及と質の向上を図るよう努力するとともに、それらの専門家人材とコミュニティや家族等の間の、知識や経験の橋渡しを積極的に促進する。

4.  非感染性疾患予防と制御、認知症や抑鬱など老年症候群の管理は、アクティブ・エイジングの達成のために重要な要素であることを認識する。

5.  プライマリ・ヘルスケアの強化及び、ASEAN諸国の高齢者のみならず全ての年齢層において、健康的なライフスタイルを促進する必要性を認識する。

6.  コミュニティにおける健康増進、介護予防の活動は、アクティブ・エイジングの基本となる重要な施策であり、社会保障費増大の抑制に貢献が期待できることを認識するとともに、これらを含む適切な社会保障システムの構築やケア・プログラムの導入、それを運営するための人材の育成に努める。また、保健及び福祉セクターにおける各国のこれの実現に向けた活動や、様々な関係者の連携を歓迎する。

7.  高齢者の保健・介護サービスの担い手及びその供給システムの設計に関する、公的セクター及び民間セクターの最適な役割及び資源の分担を検討し、高齢者に対するサービスの適切な価格での提供、供給量及び質の最大化し、それを支える人材を養成する。

8.  高齢者の福祉と生活の質を向上するための適切な政策とプログラムを構築し、高齢者に関連する問題や懸念を確認することができる、信頼できるデータベースの重要性を認識する。

9.  高齢者の生活の質を改善し向上するために、建物と屋外、交通、居宅、雇用、情報伝達といった都市の高齢者への配慮を強化する。

10. 高齢者の社会参加は、高齢者の技術・経験・能力の活用、高齢者の収入確保、高齢者の健康増進に重要な影響があることを認識し、高齢者が、企業、地域コミュニティの社会経済的、文化的、生産的な活動に参加出来るよう、高齢者対策の中に雇用政策を盛り込むよう努力する。

11. アクティブ・エイジングを支援する様々な新技術の紹介や有効な活用事例を情報交換するために、学術研究機関や公的・民間セクター等の関係者を含めた、より緊密なパートナーシップを促進する。

12. 高齢化問題はASEAN+3における共通の課題であることを認識し、認め、政策対話、技術協力、人材育成などの協力を継続し、充実していくことを期待して交流を続けるとともに、継続的なネットワークを構築することを目指す。


[1] Global Age-friendly Cities: A Guide, World Health Organization(2007), p3-4

PDF 会合概要 ( 写真付き、英語 )
サイト内リンク カントリーレポート 

【参考】ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合開催の趣旨・経緯

  厚生労働省では、 2003 年より、 ASEAN 地域における社会福祉及び保健医療の各分野の人材育成を強化し、日本と ASEAN 諸国の協力関係を強化するため、 ASEAN10 ヶ国から社会福祉、保健衛生政策を担当するハイレベル行政官を招聘して ASEAN ・日本社会保障ハイレベル会合を開催してきました。 2011 年の第 9 回会合からは、保健及び福祉分野に加えて労働分野との連携も視野に入れて、労働政策を担当する行政官も招聘しています。

 会合では、参加国が保健、福祉及び労働分野での取組について情報を共有し、自国の政策立案にあたって参考となる多くの有益な知見を得たとの評価をいただいています。

 本会合は、 ASEAN 3 (日中韓)保健大臣会合及び社会福祉開発大臣会合を支える事業として関係国間で位置づけられており、第 11 回会合までの結果は、 ASEAN+3 保健大臣会合、 ASEAN+3 社会福祉開発大臣会合、 ASEAN+3 労働大臣会合等において報告し、高い評価を得ると同時に、今後の会合への期待も表明されています。

第1回〜第11回会合のテーマ

1

2003 11

社会福祉・保健サービスにおける人づくり

2

2004 8

高齢化社会と福祉・医療の人づくり

3

2005 8

社会福祉・保健におけるパートナーシップと人作り

〜母子保健福祉と障害者福祉を中心として〜

4

2006 8

社会福祉・保健医療サービスの連携と人材育成

〜社会的弱者(児童・女性)支援と福祉・医療サービス〜

5

2007 8

社会福祉・保健サービスの連携と人材育成・地域開発

−地域における高齢者サービス−

6

2008 9

次世代健全育成(健やかな次世代の育成を目指して)

─保健と福祉の緊密な連携の下で─

7

2009 8

「共生社会」の構築(障害者の自立、自己実現と社会参加)〜福祉と保健、医療システムの連携を通じて〜

8

2010 8

社会的弱者の貧困軽減

〜保健と福祉の連携強化を通じて〜

9

2011 10

福祉及び保健分野における人材育成

─サービス提供者の能力向上と社会的弱者の就業能力育成に焦点をあてて─

10

2012 10

自然災害における社会的弱者への対応

11

2013 12

Active Aging

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