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秋葉副大臣会見概要(認知症施策について)

(H25.06.07(金) 11:05〜11:38  省内会見室)

【広報室】

説明のポイント

  •  今般、厚生労働科学研究の研究代表者である筑波大学朝田隆教授から「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」が報告された。
    (平成22年時点で全国の65歳以上の高齢者の認知症有病率の推定値は15%、約439万と推計され、また全国のMCI(認知機能が正常でもなく認知症でもない中間の状態の人)の有病率推計値は13%、380万人と推計された。)
  •  一方、昨年度厚生労働省が推計した平成22年の認知症高齢者の日常生活自立度II以上の高齢者数は280万人としているが、その差160万人は、日常生活自立度I又は要介護認定を受けていない人である。
  •  MCIの人がすべて認知症になる訳ではないが、今回、MCIや軽度の認知症の人の存在数が示されたことは重要で、厚生労働省としても昨年度から早期診断、早期対応を初めとする認知症施策推進5か年計画を作成し、本年4月から推進しているところである。
  •  これらの人々を地域で支えていくためには、まずは多くの人に認知症を正しく理解していただき、適切な対応につながるような取組が必要である。その取組として、できる範囲で手助けをする「認知症サポーター」の養成を行っている(平成25年3月末時点「認知症サポーター」400万人)。厚生労働省では5年後の2017年までに600万人、2025年までに1,000万人まで増やしてまいりたい。
  •  認知症の人や家族への支援のための取組として、認知症の本人、家族、専門職、地域住民など誰でも参加できて和やかに集う「認知症カフェ」の取組も少しずつ広がっており、引き続き全国各地で広めていく計画である。
  •  市町村を中心に、地域の様々な関係者、関係機関が十分連携をしながら、日常生活圏での認知症の人々の見守りを含めた自助、互助のネットワークを作るということが重要であり、地道なネットワークの強化に成功している自治体事例もあることから、国レベルで機運を盛り上げながらこのような取組を広めていきたい。
  •  認知症の研究については、全国の認知症研究機関等のネットワーク化をはじめ、認知症全体にかかる様々な研究分野への支援も重点的に行い、2025年を目途に認知症の根本的治療方法を実現化するために、「ナショナル・プロジェクト」の位置づけで取り組みたい。

会見の詳細

《冒頭》

(副大臣)

 おはようございます。今日はお集まりいただきましてありがとうございます。先日、厚生労働科学研究の研究代表者の筑波大学の朝田隆教授から、「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応という研究報告」を、厚生労働省にいただいたところでございます。おかげさまで、特に新聞、テレビ含めて、ずいぶんメディアに取り上げていただき、本当に感謝をしております。私もこの認知症問題、かねてから大変大きな課題だというふうに認識をしておりまして、いずれこの記者会見でも現況やこれからの取組、課題について、皆さんにお伝えする機会を持ちたいと思っておりましたので、ちょうど良いタイミングでの報告だなと思っておりました。前回、いろいろな、私もなるべく現場の視察をしっかりとさせていただこうというふうに常日頃から考えておりまして、ちょうど名古屋にございます独立行政法人国立長寿医療研究センターの大島先生のところにもお伺いをして、アルツハイマー治療の現状と最先端の知見をヒアリングしてきたところでございますし、大島先生には御案内のとおり、社会保障制度改革国民会議の委員もお務めをいただいておるわけでございまして、大変先般有意義な議論もさせていただいてきたところでございます。今日はそういうことで、認知症の人に対する介護サービスの充実はもちろんですけれども、今後新たに進める必要がある取組について、説明をさせていただきたいと思います。皆様のお手元には資料を2部配布させていただいております。今日パネルで説明する内容のものとですね、それからもう1部はカラー刷りになっているかどうかわかりませんが、認知症を患う人を支える家族の課題ということで、これはまさに国立長寿医療研究センターでオリジナルで作っているやつなんですね。やはり、家族の誰かに認知症が発症をした方が出ますとね、対応が戸惑うわけですね。そういう家族の皆さんに、それぞれの診療所、病院ではですね、インタビューといいますか、ヒアリングを中心に個別での適切な対応をやっていただいてますけれども、一応こういう書式としてですね、まずこれをお読みくださいという形で、非常にこれ良く、これは冊子でできているものでございまして、良くできているんじゃないかなと。家族がこれを見れば、大体認知症についての状況っていうのが体系的に理解されるんじゃないかということで、こういう冊子もですね、独法ではありますけれども、国立の病院で作成したものでございますから、こういったものを広く診療所、関係機関でもお使いをいただいてですね、このアルツハイマー、認知症の問題というものが、より理解が進んでいくということが大変大事だというふうに思っておりますので、皆様も是非こちらのパンフレットはですね、いろいろなところで、周知をしていただければ大変ありがたく思います。
 まず、お手元に配布させていただいております資料の1ページを御覧いただきたいと思います。この資料は、今回の研究結果を踏まえまして、認知症高齢者の現状を図示したものでございます。今回の研究報告の結果、平成22年時点で全国の65歳以上の高齢者の認知症有病率の推定値は15%で、その数は約439万人と推計をされているところでございます。このピラミッド型のですね、だんだんその裾野が広がっていくという、このピラミッドの中で、特にこの380万人、160万人という数字がですね、今回は非常に重要な数字だというふうに思っております。一方、昨年厚生労働省が推計しました平成22年の認知症高齢者の日常生活自立度II以上の高齢者数は280万人というふうに言われている。これが、実際に発症した方ということになります。その差の160万は日常生活自立度Iか、または要介護認定を受けていないという数字になるわけでございます。また今回の報告結果におきましては、認知機能が正常でもない、認知症でも無い、正常と認知症の中間の状態の人、いわゆるMCIと言われている方々が、全国の65歳以上の高齢者の有病率推定値が13%で、その数が380万人にもなっているんだと。いわゆるボーダーラインの人ですね。こういう数字が今回お示しをさせていただいた大きな特徴であるわけでございます。この難しいのは、MCIの人が必ずしもですね、全て認知症になるわけではないんですけれども、いわば大きな予備軍としての数になっているわけでございます。ちなみにアルツハイマー病につきましては、実際にですね、症状が発症する20年前から、脳内にですね、病気の原因となるアミロイドベータタンパクが蓄積され始めて、高齢になると発症するリスクが高まることからですね、今後もアルツハイマー病の患者が増加するということが予想されるわけでございます。先般の報告の中にも必ずしも明確に書いておりませんでしたが、この380万、ボーダーラインの層ですね、着実に増えているんですけれども、実際にはですね、高齢になって急に発病する人はいないわけです。アミロイドベータ、私も名古屋に行って教えていただいたわけですけれども、このアミロイドベータっていうのは大体40代になると少しずつ脳内に蓄積をしていくんだそうでありまして、発病に至る期間がですね、この吹出しに書かせていただいてますが、大体20年前からですね、この原因タンパクが蓄積され始めるわけであります。早い人だと、若年性のアルツハイマーってこともありますけれども、一般論で言えば、大体40代の人には、健常な方でもですね、少しずつ蓄積をされていって、そして、それが大体60過ぎぐらいに、このMCIというところで、発病したりしなかったりっていうところに累計されていって、そして、その中の限られた数がですね、なっていくということで、要するにアルツハイマー型認知症っていうのは、高齢になって急に発症するのではなくて、20年かかって蓄積されていくということは、そういったことに着目しての研究も行われているということでございまして、長い時間をかけて蓄積されていくんだということを私も初めて知ったものですから、是非、今日の会見でもですね、国民の皆さんにそういった現状っていうのを正しく理解をしていただきたいなと思うわけであります。認知症は、何度も申し上げますように、誰しもが発症する可能性があるわけでありまして、その進行の予防ということが、従って重要になってくるわけでございます。私が国立長寿医療研究センターに視察に行った際に、専門家からですね、進行予防の一例として教えていただいたのは、二つのことを同時にするという取組が、非常に有用だということを責任者の研究所長はおっしゃっておりました。例えば、歩きながらですね、ただ単に健康のためにウォーキングをするんじゃなくて、頭の中でかけ算や足し算をしながらですね、何かを考えながら、二つのことを同時にするという訓練をすると、つまり、体を健常にするだけじゃなくて、脳を常に刺激するということが大事だということの中で、歩きながら頭の中で暗算をするということなどは一つの例ですけれども、具体的な予防策として有効だという話もですね、大変私は印象的でございました。厚生労働省といたしましてもですね、この早期診断、早期対応を始めとする認知症施策の推進5か年計画をですね、昨年策定をいたしまして、御案内のとおり、この4月から推進しているところでございます。今後は、これらの認知症高齢者になる可能性がある人たちのことも考慮に入れて、取り組んでいくということ。すでに発症した人じゃなくてですね、これから可能性がある人っていうのも十分視野に入れていくと。ましてや、その予備軍には、この健常者の中にですね、まさに健常者の中にこの20年分の予備軍がいるんだということ。そういうことを、やはりしっかり前提にした対応が大事なんだろうと思っております。
 それではパネルの2枚目をお願いします。皆さんのお手元の配付資料の2ページになります。今回の研究結果におきましては軽度の認知症高齢者やMCIの人が多く存在をすることが明らかになったわけであります。これらの人々を地域で支えていくためにはまずは多くの人にですね、認知症を正しく理解していただくことや、必要に応じた生活上の支援を実施することが重要になってまいります。このため厚生労働省としてもですね、「認知症サポーター」という形で養成を始めております。この(パネルの)左側に書いておりますけれども、目的は認知症に関する正しい知識と理解を持っていただいて、そして地域や職場で認知症の人や家族に対してできる範囲での手助けをする。やっぱり正しい理解を持っていただくことが正しい対応、適切な対応につながっていくんだということで、一応ですね、今日までにこの認知症サポーターの養成講座、これ90分の授業でございますけれども、ずいぶん多くの方々にですね、3月末現在でございますけれども、400万人を超える方々、自治会や老人クラブにとどまらず、金融機関やスーパーマーケットなどの認知症高齢者の生活に密着した場所や小中高等学校の学生や教員まで幅広く参加をしていただいております。この90分の一つの講座といいますか、セミナーの中で正しい知識を持っていただいて、認知症サポーターとして認定をさせていただいているところでございまして、私も今後、この役所でもやる機会がございますので、参加をさせていただく予定になっております。記者の皆さんにも御案内しますので、ぜひ90分という時間をとっていただいて一度参加をしていただければいいんじゃないかと思います。我が省としましては、認知症サポーターの数をですね、5年後の2017年までに600万人、2025年、平成37年までに1,000万人まで引き上げていきたいという数値目標を立てて取り組んでいるところでございます。また、本人や家族への支援のための取組みの一つとして、認知症の御本人また家族、専門職、地域住民など誰もが参加できてですね、和やかに集う「認知症カフェ」の取組みというものも少しずつ広げてきているところでございます。この図のパネルの右側になります。この認知症カフェにおきましては、認知症の御本人は自ら活動し楽しめる場所として御本人に活用していただく、そして同時に家族の方も介護に係る同様の悩みを抱える家族の方々と出会って、お互いに相談することによってストレスの緩和にもつながる効果があるといわれております。また、専門職の人にとっては、認知症高齢者の普段にない能力などの発見や地域住民の皆さんとの関わりの中で認知症患者への理解を深め、住民同士での交流の場が設けられることによるお互いの相乗効果ということが認められているわけでありまして、大変地道な取組ではありますけれども、引き続き認知症カフェというものを全国各地で広めていきたいというふうに計画をしております。
 次にお手元の3枚目のページ、三つ目のパネルになります。今後取り組むべきもう一つの事項として、地域での見守りや生活支援の充実、高齢者の社会参加の促進などが挙げられるわけでありまして、市町村があくまでも介護が柱になってまいりますので、中心には取組みの主体になると思いますけれども、我が省としましても、様々な関係者、関係機関が十分連携をしながら、日常生活圏での認知症の人々の見守りを含めた自助、互助のネットワークを作るということが大変だというふうに思っておりまして、国レベルで機運を盛り上げながらですね、これまで以上に連携を強化して、こうした一つのこれはイメージでございますけれども、こうしたネットワークの強化というものにも具体的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。今日は皆さんに特に資料としてはお渡しをしておりませんけれども、様々、それぞれの自治体によっては先進的に取り組んでいただいている自治体もございますので、そうした成功例、見守りの成功例などですね、いろいろとモデル事業の一つとして、モデルケースの一つとしてですね、厚労省でも具体的に広めていきたいと思っておりますが、例えば地域ネットワークによる認知症高齢者の早期発見、見守りの取組みなどでは、神戸市の東灘区でバラ公園ネットワークというネットワークの作成がございます。このパネルにも書いておりますように、さまざまな関係機関が横に連携することによりまして、定期的な情報交換、あるいは認知症の正しい理解の促進、こういったことを通じてですね、具体的な成果として振り込め詐欺の被害に遭う寸前だったのが、こういった取組みの中でそれを防止することができたというような報告もございます。本当にこの地道な取組みにはなるんですけれども、こういったことを介護の事業主体でもある市町村を中心に厚労省もしっかりバックアップをしながら、こうした神戸市東灘区での成功例なども十分勘案しながらですね、こういう成功例を広めてまいりたいというふうに考えております。
 最後にパネルの4、お手元の配付資料の4ページになりますけれども、御覧をいただきたいと思います。冒頭申し上げましたとおり、先般、独立行政法人国立長寿医療研究センターを視察をしてまいりまして、認知症にかかる最先端の研究を視察をしてまいりました。今は研究事業の中で特別に行われているということになるわけですけれども、CTスキャンをするときに、特別な成分を入れてスキャンをいたしますと、このアミロイドベータタンパクが蓄積されていた方の脳の映像が黄色くなるんですね。そして、実際にアルツハイマーで発症した人は黄色い部分の一部が赤くなってるんですね。ですから、先生のお話の中で印象的だったのは、その黄色いアミロイドベータタンパクがすべての人にできるわけじゃないけれども、先ほど申し上げましたように、だいたい20年かけて、だいたい黄色くなる、あるいは一部黄色くなる人が多いんだそうであります。ただ、黄色いアミロイドベータタンパクが蓄積されている人でもですね、まさに1枚目のパネルで紹介しましたように、MCIといいまして、まだボーダーラインで発病するか発病しないかわからないような、まだ今そういう医療のレベルだと。しかし、その黄色い部分が赤く変化している人はもう認知症として発病したという診断に客観的にもなるんだということで、これは本当にボーダーラインの人は特にですね、自分が認知症なのかどうか非常にやっぱり関心があるわけですから、将来的にはこうした例えば脳ドッグの一環の中でですね、そうした検査が保険適用でやれるようになればいいんだと思いますけれども、しかし、かえって不安をあおることになっても困りますしね、なかなか汎用化というのは難しい問題だと思いますけれども、先端医療の中ではそうした客観的に診断できるような状況には今あるんだというお話を伺ってきたわけでございます。そして、皆さんも御認識かと思いますが、この認知症というものは一度発症するとですね、改善を見込めないというのがこの疾病の特徴なわけでありまして、認知症の診断技術の向上や治療方法の開発はですね、多くの方々がやはり期待されているわけでございます。我が省といたしましても、先ほど申し上げましたとおり、認知症の施策推進5か年計画に平行いたしまして、認知症にかかる研究分野への支援も重点的に行ってまいりたいと考えているところでございます。本当に認知症の中でも最も多いアルツハイマー病につきましては、先ほど申し上げましたように、このアミロイドベータタンパク、これが徐々に作られて集まっていって、その神経毒性によって神経細胞が死んでいくことによって発症するというふうに医学的には考えられているわけであります。このため、治療の候補として今のところ有力視されておりますのが、アミロイドベータタンパクの発生そのものを抑えていくということ、そしてその分解を促進させるということ、そしてまた、この溜まったアミロイドベータタンパクを取り除くことができないのかと、そういった3種類の試みを中心に、今、様々な国内の拠点施設、特に私が視察をさせていたただいた長寿医療研究センターはまさにナショナルセンターとしての役割を担っていただいているわけであります。しかし、これは日本に限らず、世界各国が懸命な取組をしているわけでありますけれども、認知症の症状が出てしまった後にですね、何かしらの効果が期待できるような対応策というのは今のところ世界的に見出されてないと、こういう現状があるわけでございます。そのために、症状が出ない状態でこのアミロイドベータタンパクの蓄積を診断して治療に結びつけようとする試みがですね、ここでいうところの、こちらの(パネルの)右側の対策のところに黄色く書いてあるところでございますけれども、J−ADNI2といわれるものでございまして、今年度から厚生労働科学研究費補助金の中で医療関連分野におけるイノベーションの一体的推進として予算を確保して取組みをスタートしたところでございまして、先般の報道では、厚生労働科学研究で報告された認知症の有病率の調査結果ということにとどまる報道が多かったわけでありますので、ぜひ、そういうデータを受けて、私たちはこうした対応の強化を図っていくんだという観点から、是非、皆さんもいろんな場面でPRをしていただければ大変ありがたく思うわけでございます。今後、アルツハイマー病以外の認知症に対する研究への支援もしていきたいと、アルツハイマーに特定せずに、やはり認知症全体で研究のレベルアップをしていきたいと考えております。これらの研究を円滑に進めるために、大学、病院などの全国の研究機関をネットワーク化して、我が国の知識を結集して進めて行くということが大事だというふうに思っております。日本はある程度の取組みはやっているんですけれども、それぞれの機関が個別でやっているということがございます。やっぱりこうした、点をですね、線で結んで面にすることによって大きな力を発揮していく、このことがですね、今まで指摘はあったんですが不十分だったと思います。ですから、一つの組織を具体的な名称の中で作っていってですね、そして定期的に意見交換する場を作っていくということによってですね、やはり個別でのものから、そういったそれぞれの研究所、病院の特徴を生かして情報の一元化をすることによってですね、さらに大きな成果に結びつくように、ネットワーク化にしっかり取り組んでいきたいと思っておりますし、こうした取組は産業競争力会議の戦略市場創造プランのロードマップにもですね、一応具体的に盛り込みをさせていただいたところでございます。こうした様々な研究を通しまして、2025年、この数値目標もですね、本当に皆さん、実現できるのかどうかですね、あと12年しかないわけですからね。この12年の中で結果が出るかどうかは断言はなかなかできない面もあるんですけれども、しかし、私どもとしてはですね、2025年をゴールにですね、この認知症の根本治療の方法の実用化ということを実現すべく目指していきたいという目標を推進計画には盛り込んでいるところでございまして、そこをゴールにこれからも頑張ってまいりたいというふうに思っております。本当に先般は各紙で認知症について取り上げていただいて、本当に感謝を申し上げたいと思います。なかなか国民の皆様にもこの認知症、だいぶ理解が広がった面がありますけれども、しかし、言葉としては理解は広まっているんですけれども、正しい中身については十分な理解とは言えないわけでありまして、記者の皆様におかれましても、認知症施策の推進にこれからも十分な御理解・御協力をお願いをいたしまして今日の私の会見とさせていただきます。ありがとうございました。

《質疑》

(記者)

 これまでの国の統計よりも160万人多いという調査結果だったわけですけれども、結果を受けて率直な御感想とですね、介護サービスを受けていない軽度者とMCIの方がこれだけいることがわかって、今のそのオレンジプランの中でですね、この方たちへの対応というのは可能なのかどうか、見直しとか拡充を求める声もあるようですけれども、そのあたりの御見解を聞かせてください。

(副大臣)

 今回の調査結果でもですね、MCIの人が380万人いると。やはりここの見極めというのが大変これから大きな課題になるんじゃないかなと私は思います。ですから、今日皆様にも御報告をさせていただきました認知症サポーターの育成や認知症カフェ、そうした地道な取組みを通してですね、やはり家族はもちろんですけれども地域社会というもののアンテナの感度を高めていくということが非常に私は重要になってくるんだろうというふうに思います。今回、我々も大体ですね、認知症の患者がこれから増えていくということはかねてからいろんな計画の中に想定をした上で計画を立てていたわけでございますけれども、まだ発症前のいわばバッファープレーヤーのような位置付けでですね、バッファーゾーンの方々の比率が非常に高いということ、そして御案内のとおり、65歳以上の高齢者の割合というのは今後横ばいなわけでありますが、75歳以上の高齢者の割合というのは7%以上の割合で10年後、20年後増えていくわけですね。ですから、後期高齢者に入っていく層の認知症が増える。そして、20年かけて発症するわけですから、75歳以上の高齢者の認知症の比率というものがまさに人口比率にある意味では比例せずにですね、もっと1.何倍かで増えていくということになる可能性があるわけですから、まさに家族も含めたこういった認知症に対する正しい理解と、そして、究極的には、最後のパネルで御報告をさせていただきましたように、やっぱりその研究、これの強化というものをナショナル・プロジェクトの位置付けで取り組んでいくと。民間企業だけに任せないで、もう少し政府もそうした関連の予算をですね、安倍政権の中での「第三の矢」の成長戦略のこの医療の分野というのはメインに位置付けられているわけですから、そうした認知症対策のその中でですね、しっかりやっていくということだと思いますし、まさにこの国立長寿医療研究センターを視察する1週間前には京都大学のiPS研究センターの山中先生のところにも伺いましてですね、本当に大変御多用の中、2時間も時間を割いていただいたわけでございますが、まさに山中先生も、再生医療はもちろんですけれども創薬に力を入れていきたいと。その創薬のターゲットになるのがこのある意味では認知症が間違いなくターゲットになってくるわけでありまして、そういう意味で、日本は世界に一歩リードしている部分もございますのでね、本当にこれは根治治療というのは本当に我々の最終目標にはなるわけですけれども、今はその前段での三つの手法、切り口からの研究開発ということにはなるんですけれども、まずは地道なそういった病気に対する、所見に対する理解を促進をしていくということと、やはりバッファーゾーンの方々が大変増えていくということ。そして、実際に発病する割合がもっと増えていくということですから、きめの細かな対応というものをこの計画の中でもさらに進めて行くということが大事なんだろうということを再認識した次第です。

(記者)

 この新しい推計の中には、高齢者が対象であって、若年性の方とかは入っていないかとは思うんですけれども、副大臣の若年性認知症に対する御認識と家族の方とかお仕事をもたれている方なんかは働き盛りでそういうキャリアを中断されるようなことになってしまうと思うんですが、そのあたりの問題意識についてどういうふうに捉えていらっしゃるのか。

(副大臣)

 そうですね、いや本当に、この若年性の認知症というのはまた別の意味でいわゆるまさに働き盛りの中で起きてくる、あるいは人によっては子育て中で大変な状況の中で起きてくるという問題でございますから、本当に高齢者の認知症とはまた違った意味できめの細かいフォローなり、支援メニューというのが求められているのかなというふうに思っておりますが、現状では必ずしも十分ではないというふうに認識しておりますのでね。こうした全体のMCIの層が増えていく中でですね、併せて、若年性の認知症に対するケア、フォローというのものも同時に考えていく必要があるんだろうと思っています。たまたま今年は、推進計画の初年度にもなるわけでございますので、本当に朝田先生のデータの紹介に加えまして、我が省の取組も強化していくんだという部分を併せてお伝えをいただきますことを最後にお願いをしまして、今日の会見を終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。よろしくお願いします。

(了)


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