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平成21年12月7日

雇用均等・児童家庭局 保育課

課長:       今里(内線7921)

保育指導専門官:天野(内線7919)

保育需給対策官:岩崎(内線7925)

(電話) 03(5253)1111

(直通) 03(3595)2542

保育施設における死亡事例について


 保育施設における死亡事例について、各自治体からの報告を取りまとめたところ、結果は以下のとおり。
 また、専門家のコメント、保育施設における事故防止のポイントをまとめた。


1 取りまとめ方法

 平成16年4月から平成21年11月までの間に発生した保育施設(認可保育所、認可外保育施設)における死亡事例(認可保育所19件、認可外保育施設30件)について、各自治体から提供を受けた事例を報告書を基に下記のとおり分類した。

(1)年齢
(2)発生場所(園内、園庭又は園外)
2 結果

・過去6年間(平成16年4月〜平成21年11月)の死亡事例は、
   認可保育所    19件(園内13件、園庭2件、園外4件)
   認可外保育施設 30件(園内28件、園外2件)
・年齢は、認可保育所は0歳児、1歳児、2歳児が一番多く共に21.1%、認可外保育施設は0歳児が一番多く57.6%。
・園外における事故の主な発生場所は、河川敷(認可)、プール(認可)、車内(認可外)、道路(認可外)。

(1)年齢

0歳児 1歳児 2歳児 3歳児 4歳児 5歳児 6歳児 合計
認可保育所 4名
(21.1%)
4名
(21.1%)
4名
(21.1%)
2名
(10.5%)
2名
(10.5%)
1名
(5.3%)
2名
(10.5%)
19名
認可外保育施設 19名
(57.6%)
9名
(27.3%)
1名
(3.0%)
1名
(3.0%)
1名
(3.0%)
2名
(6.1%)
0名
(0.0%)
33名

                                *認可外保育施設の事例中、1件は4名死亡。

(参 考)
 認可保育所                     [平成21年4月1日現在]
   施設数 22,925か所  利用児童数 2,040,974人
 認可外保育施設(事業所内保育施設を含む)[平成20年3月31日現在]
   施設数 10,965か所  入所児童数  228,439人

(2)発生場所

園内 園庭 園外 合計
認可保育所 13件(68.4%) 2件(10.5%) 4件(21.1%) 19件
認可外保育施設 28件(93.3%) 0件(0.0%) 2件(6.7%) 30件

[具体的な死亡事例]
 (認可保育所)
  ・廊下に置いてあった本棚の中で熱中症で死亡
  ・園庭で育てていたプチトマトを食べ窒息死
  ・河川敷、プールで園外活動中溺死
  ・帰宅中に川の増水により溺死
  ・園舎屋根からの落雪により園外活動中死亡
  ・午睡中等の死亡(SIDS、SIDSの疑い、病死、原因不明)
 (認可外保育施設)
  ・浴室で溺死
  ・園外活動から帰園後の車内で熱中症で死亡
  ・園外保育中の交通事故により死亡
  ・午睡中の死亡(SIDS、SIDSの疑い、病死、原因不明)

3 専門家のコメント(長野県立こども病院副院長 田中哲郎氏)
(1)現状について

 ○認可外保育施設の事例の中には、保育体制の不備や観察不足があったと考えられ、認可保育所よりも事故の発症率が高い。
 ○認可保育所がこれほど増えていることや、子どもの育ちに様々な課題がある中、死亡件数は増えておらず、保育所が事故防止に努めていることがわかる。

(2)保育現場における取組

 ○法令を守り、基準を遵守し、事故防止策を講じることは、保育所の責任の根幹に関わるものであり、そのためには、カリキュラムや教育内容に加え、その前提となる健康・安全管理、事故防止を含めて保育の質を保持する必要がある。
 ○保育士が事故防止のため、子どもの活動を狭めたり、消極的な保育に陥ることのないようにしたい。
  子どもの発達や状態をよく理解して十分に遊んだり、子ども自身が身体能力を高めていくことも大切である。

(3)情報の共有化

 ○ほとんどの認可保育所では大きな事故は発生しておらず、新聞報道されるもの以外は情報として共有できておらず、それらの情報は、多くの園で共通点もあり、他園での事例を通して、自らの保育環境や対応を見直すことが必要である。
  また、ニアミスやインシデント(一つ間違えば事故になったと考えられる出来事)を園内で確認し報告し合うことがまず大事、重大事故を防止するためには小さな事故から学ばなければならない。
 ○保育施設における事故の発生要因を分析し、関係者で検討し、防止策を講じ、全国の保育現場に周知することこそ重要であり、できれば、そうした分析・評価を行う委員会などを機能させてシステム化することが望ましい。
 ○子どもの命を守ることは大人の責任であり、事故報告やその分析、評価を現場に還元しながら(プライバシーには十分配慮して)事故防止策を広めていくべき。

(4)保育士への配慮

 ○事故に遭遇したり、保護者の苦情等により保育士が働き続けられなくなることのないよう働く人のメンタルヘルスにも配慮が必要。

4 保育施設における事故防止等のポイント
(1)発育・発達に応じた事故防止策

 乳幼児の発育・発達の特性の理解とそれにより予想できる行動・状態等に応じた事故防止対策を講じる。
 特に、乳児のSIDS(乳幼児突然死症候群)の予防と対策(睡眠時の十分な見守り等)、窒息事故防止のための観察を、設備等の安全面も含め十分に行う。

(2)危険の可視化・言語化、評価・改善

 複数の大人の目による点検・チェックリストへの記入、インシデントリポートの作成等、危険を可視化、言語化することにより事故防止対策を検討し、実行するとともに評価を行い、改善に繋げる。

(3)組織的、日常的な取組

 施設長の下、全職員で共通認識を持ち、組織的に対応するとともに、子どもの健康・安全の確保、事故防止の徹底を最重要課題として日常的かつ継続的に取り組む。

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