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平成28年12月16日

【照会先】

労働基準局補償課

補償課長 三浦 宏二

職業病認定対策室長 河西 直人

職業病認定対策室長補佐 栗尾 保和

(代表電話) 03(5253)1111(内線5573)

(直通電話) 03(3502)6750

報道関係者各位


甲状腺がんと放射線被ばくに関する医学的知見を公表します

〜労災請求を受け、国際的な報告や疫学調査報告などを分析・検討して報告書を取りまとめ〜

厚生労働省の「電離放射線障害の業務上外に関する検討会」(座長:放射線医学総合研究所 明石 真言)は、このたび、甲状腺がんと放射線被ばくとの関連について、現時点の医学的知見を報告書として取りまとめましたので、公表します。

これは、放射線業務従事者に発症した甲状腺がんの労災請求があったことを受け、業務が原因かどうかを判断するために、国際的な報告や疫学調査報告などを分析・検討し、まとめたものです。報告書の概要と、この報告書を踏まえた甲状腺がんと放射線被ばくに関する当面の労災補償の考え方は次ページのとおりです。

なお、この報告書は、現時点での医学的知見をまとめたものです。今後とも医学的知見の収集に努めていきます。

 

 


検討会報告書の概要

 

原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)が医学文献の部位別のレビューをまとめた「2006年報告書」と、2006年以降の医学文献を中心にレビューを行った。

 

1 被ばく線量について

甲状腺がんに関する個別文献では、甲状腺がんの発生が統計的に有意に増加する最小被ばく線量を示す文献はなかった。

甲状腺がんを含む全固形がんを対象としたUNSCEARなどの知見では、被ばく線量が100から200mSv以上において統計的に有意なリスクの上昇は認められるものの、がんリスクの推定に用いる疫学的研究方法はおよそ100mSvまでの線量範囲でのがんのリスクを直接明らかにする力を持たないとされている。

 

2  潜伏期間について

甲状腺がんに関する個別文献では、原発事故後5年目から9年目の期間以降で甲状腺がん発生リスクが有意に増加したとするものがある。

UNSCEAR などの知見では、全固形がんの最小潜伏期間について、5年から10年としている。

 

3 放射線被ばく以外のリスクファクター

甲状腺がんは、放射線被ばく以外に、甲状腺刺激ホルモンのレベル上昇、多産、流産、人工閉経、ヨウ素摂取、食事がリスクファクターとなる可能性があると考えられている。

 

当面の労災補償の考え方

1 放射線業務従事者に発症した甲状腺がんの労災補償に当たっては、当面、検討会報告書を踏まえ、以下の3項目を総合的に判断する。
(1) 被ばく線量
   甲状腺がんは、被ばく線量が100mSv以上から放射線被ばくとがん発症との関連がうかがわれ、被ばく線量の増加とともに、がん発症との関連が強まること。

(2) 潜伏期間
   放射線被ばくからがん発症までの期間が5年以上であること。

(3) リスクファクター
   放射線被ばく以外の要因についても考慮する必要があること。


2 判断に当たっては、検討会で個別事案ごとに検討する。

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厚生労働省携帯サイト

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