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ご挨拶
国立療養所大島青松園のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 当園は、全国に13ある国立ハンセン病療養所の一つで、明治42年4月1日に中四国8県連合立で、所在地である香川県が管理する「第4区療養所」として開設されました。その後、昭和16年に国立に移管され、昭和21年に現在の名称である「国立療養所大島青松園」となりました。高松港から官有船で20分ほどで到着する「大島」という小さい島にあります。白砂青松に囲まれた美しい島ですが、この小さな島に隔離された入所者の気持ちを思うと心が締め付けられる思いがします。誤った疾患理解に基づく法律と社会の偏見によって隔離政策を行い、多くの方々の人生を傷つけ、可能性を奪ったことについて国を代表する立場として深くお詫び申し上げます。このようなことを二度とおこすことがないようハンセン病の啓発活動に努めたいと思います。
 2018年4月末現在入所者数56名(男性29名、女性27名)平均年齢は約84歳です。    皆ハンセン病の治療は終了し治癒していますが、手足・眼に後遺症を抱えています。入所者はセンターとよんでいる居住棟のそれぞれの自室で生活されています。つまり、大島青松園は医療機関ではありますが、生活の場所でもあるということです。
 医療は、外来である治療棟と病棟で行う以外にセンターでも行っていて、いわゆる在宅医療といえると思います。ハンセン病の後遺症の治療やケアと一般疾患の治療を行っています。園内では対応できない専門的な医療については島外医療機関への委託診療を行っています。また、離島であるために救急搬送には高松市の救急艇「せとのあかり」を依頼します。また、防災ヘリポートを設置しています。
 高齢者ばかりで様々な支援を必要としていますので、全職員で入所者一人一人を見守り、寄り添うことを心がけています。医療や日常の看護・介護以外にも個別のニーズにあわせて外出・買物などの生活支援をしています。また、皆で楽しむことができるような四季折々のイベントの企画・運営をしています。このようなことを通して入所者の皆様が与えられた命を肯定し輝かせることができるよう支えたいと考えています。また、職員は、仕事を通して入所者の人生や人格に触れ、人として大切なことを学んでいます。
 療養所を孤立させないように社会交流にも力を入れています。ボランティアの方々が園のいろいろな活動に協力してくださっていますし、人権教育の場として様々な学校・団体の見学を受け入れています。また、毎年8月の夏祭り・花火大会や瀬戸内国際芸術祭の会期中(当園も会場の一つ)にはたくさんの方が来園されます。
 当園入所者であった詩人・塔和子さんの詩「胸の泉」の一節です。
 ああ 何億の人がいようとも かかわらなければ路傍の人 私の胸の泉に
 枯れ葉いちまいも 落としてくれない
当園に興味もっていただいた方は見学にいらしてください。
ぜひ関わっていただきたいと思います。お待ちしています。
                                    園長 岡野美子