国立療養所
長島愛生園

National Sanatorium Nagashima-Aiseien

歯科

長島愛生園歯科の基本方針

 食を楽しめる環境と機能の維持を目標に歯科医療を行う。

 

長島愛生園歯科の歯科治療の特徴

 後遺症障害を考慮した治療と再発予防に重点を置いている。
 入所者の8割が、年に1度は歯科外来を受診している。受診目的は、口腔内環境と機能の維持管理のためのメインテナンスが大きな割合を占めている。広範なう蝕や歯周病の治療、そして補綴物作製等は、減少傾向にある。ただし、義歯修理の頻度は高い。
 歯科外来を受診できない病棟入室者の口腔ケアはほぼ確立している。病棟看護師が口腔ケアの中心となり、歯科医師がサポートする体制としている。

 

長島愛生園歯科が参加するチーム医療

 栄養サポートチーム(NST):「あきらめないで、口から食べること」を目標とした入所者全員を対象にした活動

 

長島愛生園歯科の今後の課題

 認知症の方や口腔機能が著しく低下した方の口腔管理や口腔ケアについての指針を示すという課題がある。

 

ハンセン病療養所における歯科医療の文献

  • 病棟における効果的な口腔ケアの確立:エキスパートナース,24(1):144-148,2008
  • ハンセン病療養所において常時開口状態にある患者の口腔ケアの評価に関する症例報告:老年歯科医学,23(1):31-35,2008
  • ハンセン病後遺症障害を持つ人々の口腔内状態と歯科治療の特徴:日本ハンセン病学会雑誌,83(2):57-62,2014