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広報誌「厚生労働」

身近な危険 食中毒

細菌:腸管出血性大腸菌(O157)

サラダ、肉料理、おつまみ―。あらゆる食材や料理から検出されているのが、腸管出血性大腸菌(O157)です。特に、気温が高い初夏から初秋にかけて多く発生しています。

クイズ! これまで腸管出血性大腸菌による食中毒が起きたことがある食材は次のどれでしょうか?

1.野菜、2.肉、3.魚

解答は、こちら [235KB](リンク先の右下をご覧ください) 

どんな食材・料理でも感染の可能性あり

症状が出ない人から死に至る人まで

 腸管出血性大腸菌は、大腸菌の一種です。大腸菌はヒトや家畜の腸に存在するものもありますが、すべての大腸菌が問題を起こすわけではありません。しかし、病原大腸菌と呼ばれる一部の菌は、ヒトに下痢などの消化器症状などを引き起こします。この病原大腸菌のなかに「ベロ毒素」を産生する腸管出血性大腸菌と呼ばれるものがあります。腸管出血性大腸菌には、ニュースなどでよく耳にする「O157」のほかに、「O26」「O111」「O121」などがあります。
 感染した場合の症状はさまざまです。多くのケースでは3〜5日の潜伏期間を経て、頻回の水様便や激しい腹痛、血便などの症状が現れます。さらにベロ毒素の作用で「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こすこともあります。また、子どもや高齢者は重症化し、死に至ることがあります。

購入から保存、下準備、調理の各段階で注意を

 腸管出血性大腸菌による食中毒では、肉や魚、野菜を使った料理など、さまざまな食品が原因となっています。防ぐためには、次のような腸管出血性大腸菌を含む細菌性食中毒予防のポイントを実行しましょう。
 肉や魚は消費期限を確認し、新鮮なものを購入します。冷蔵・冷凍が必要なものは、買い物の最後にし、肉汁などが漏れないようにビニール袋などに包んで早めに持ち帰り、家に着いたらすぐに冷蔵・冷凍します。冷蔵庫に入れる際にも肉汁などが漏れないようにビニール袋等に包んで保存します。肉や魚、卵などを扱うときは、扱う前後に必ず手を洗うなどです。もちろん、食べる前も忘れずに。
 調理をする際は必要な分だけ解凍し、加熱調理する食品は十分に加熱します。生の肉や魚などの汁が果物や生で食べる野菜にかからないように、また、生の肉や魚を切った包丁やまな板で、果物や生で食べる野菜を切らないようにしてください。
 調理後の保存は、温かい料理は65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下にしておきましょう。残った食品は、清潔な器具や皿を使って保存します。温め直すときは、75℃以上を目安に、十分に加熱します。少しでも「あやしい」と思ったら、食べずに捨てましょう。使い終わったふきんやスポンジなどは、洗剤と流水で洗い熱湯消毒するように心がけてください。
 腸管出血性大腸菌による食中毒は、特に初夏から初秋にかけて多いので、十分に注意しましょう。 

 詳しくは、こちら


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